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JP7770764B2 - 土質測定方法及び土質測定装置 - Google Patents
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JP7770764B2 - 土質測定方法及び土質測定装置 - Google Patents

土質測定方法及び土質測定装置

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Description

本発明は、土質測定方法及び土質測定装置に関する。
地盤材料と接触する電極により地盤材料の電気抵抗を測定することによって、地盤材料の土質を測定する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、複数の垂直方向に延在する棒状の電極の下端を転圧機による締固めが行われた地盤材料に圧接して地盤材料の電気抵抗を測定することにより、測定された地盤材料の電気抵抗と地盤材料の乾燥密度との予め規定された関係に基づいて当該地盤材料の締固め度を取得する技術が開示されている。地盤材料の電気抵抗と地盤材料の乾燥密度との関係は、電気抵抗と乾燥密度とをパラメータとしたグラフの曲線(検量線)で示される。
特開2002‐062362号公報
ところで、上記のような技術では、検量線を取得するための室内試験において、地盤材料中に礫分及び石分が存在する場合、礫分及び石分の影響が大き過ぎて検量線がばらつく。また、検量線は、各現場での地盤材料ごとに取得する必要がある。しかし、上記のように、検量線は、地盤材料における礫分及び石分の粒径及び含有率をパラメータとして変化する。したがって、検量線の取得のためには、地盤材料によって異なる礫分及び石分の粒径及び含有率ごとに室内試験をする必要がある。このため、室内試験の効率が低い。
そこで本発明は、効率を向上できる土質測定方法及び土質測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、地盤材料の電気抵抗を測定する電気抵抗測定工程と、電気抵抗測定工程により測定された地盤材料の電気抵抗と、地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、地盤材料の土部分の乾燥密度を導出する土部分乾燥密度導出工程と、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料の土部分の乾燥密度と、地盤材料の礫分及び石分の密度と、地盤材料の質量に対する礫分及び石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、地盤材料の乾燥密度を導出する全体乾燥密度導出工程とを備え、事前の室内試験において、現場の地盤材料から礫分及び石分が除去された供試体が用いられ、地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係が一本の検量線として取得され、電気抵抗測定工程において現場で測定された地盤材料の比抵抗を一本だけ取得された検量線に当てはめることにより、現場の地盤材料の乾燥密度が取得される土質測定方法である。
この構成によれば、電気抵抗測定工程により、地盤材料の電気抵抗が測定される。発明者の知見により、礫分及び石分が存在する地盤材料においては、地盤材料の電気抵抗は、地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗にのみ依存し、礫分及び石分の状態に依存しないと考えられる。したがって、土部分乾燥密度導出工程により、電気抵抗測定工程で測定された地盤材料の電気抵抗と、地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とによって、地盤材料の土部分の乾燥密度が導出される。全体乾燥密度導出工程により、土部分乾燥密度導出工程で導出された地盤材料の土部分の乾燥密度と、地盤材料の礫分及び石分の密度と、地盤材料の質量に対する礫分及び石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、地盤材料の乾燥密度が導出される。これにより、室内試験において地盤材料における礫分及び石分の粒径及び含有率ごとに検量線を取得する必要がないため、室内試験の省力化を図れ、効率を向上できる。
この場合、全体乾燥密度導出工程では、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料の土部分の乾燥密度ρdsと、地盤材料の礫分及び石分の絶乾密度ρdgと、礫分石分含有率Pとに対して、ρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg}を満たす前記地盤材料の乾燥密度ρを導出することが好適である。
この構成によれば、全体乾燥密度導出工程では、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料の土部分の乾燥密度ρdsと、地盤材料の礫分及び石分の絶乾密度ρdgと、礫分石分含有率Pとに対して、Walker-Holtzの粒度補正式であるρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg}を満たす地盤材料の乾燥密度ρが導出されるため、単純な計算により地盤材料の乾燥密度ρを導出できる。
また、電気抵抗測定工程では、地盤材料の上を移動しつつ地盤材料に接触する電極により、地盤材料の電気抵抗を測定することが好適である。
この構成によれば、電気抵抗測定工程では、地盤材料の上を移動しつつ地盤材料に接触する電極により地盤材料の電気抵抗が測定されるため、同じ時間内により広い範囲の地盤材料の乾燥密度を導出できる。
また、礫分は、地盤材料に含まれる粒径が2mm以上75mm未満の土粒子であり、石分は、地盤材料に含まれる粒径が75mm以上の土粒子であることが好適である。
この構成によれば、礫分は、地盤材料に含まれる粒径が2mm以上75mm未満の土粒子であり、石分は、地盤材料に含まれる粒径が75mm以上の土粒子であり、発明者の知見により、これらの礫分及び石分が存在する地盤材料においては、地盤材料の電気抵抗は、地盤材料からこれらの礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗にのみ依存すると考えられる。さらに、これらの礫分及び石分は、いずれも日本産業規格(JIS A 0207)で規定されているものであるため、日本産業規格に合致した土質測定方法によって、効率をより向上できる。
また、本発明は、地盤材料の電気抵抗を測定する電気抵抗測定部と、電気抵抗測定部により測定された地盤材料の電気抵抗と、地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、地盤材料の土部分の乾燥密度を導出する土部分乾燥密度導出部と、土部分乾燥密度導出部により導出された地盤材料の土部分の乾燥密度と、地盤材料の礫分及び石分の密度と、地盤材料の質量に対する礫分及び石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、地盤材料の乾燥密度を導出する全体乾燥密度導出部とを備え、事前の室内試験において、現場の地盤材料から礫分及び石分が除去された供試体が用いられ、地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係が一本の検量線として取得され、電気抵抗測定部が現場で測定された地盤材料の比抵抗を一本だけ取得された検量線に当てはめることにより、現場の地盤材料の乾燥密度が取得される土質測定装置である。
この場合、全体乾燥密度導出部では、土部分乾燥密度導出部により導出された地盤材料の土部分の乾燥密度ρdsと、地盤材料の礫分及び石分の絶乾密度ρdgと、礫分石分含有率Pとに対して、ρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg}を満たす地盤材料の乾燥密度ρを導出することが好適である。
また、電気抵抗測定部は、地盤材料の上を移動しつつ地盤材料に接触する電極により、地盤材料の電気抵抗を測定することが好適である。
本発明の土質測定方法及び土質測定装置によれば、効率を向上できる。
(A)は実施形態の土質測定装置の構成を示す平面図であり、(B)は実施形態の土質測定装置の構成を示す側面図である。 図1の中央フレーム部の機能的な構成を示すブロック図である。 実施形態の土質測定の工程を示すフローチャートである。 地盤材料の乾燥密度と電気抵抗との関係を示すグラフである。 地盤材料を流れる電流を示す図である。 (A)は土部分の乾燥密度と電気抵抗との関係を示すグラフであり、(B)は礫分及び石分の含有率が大きい地盤材料を示す図であり、(C)は(B)よりも礫分及び石分の含有率が小さい地盤材料を示す図であり、(D)は(C)と同じ礫分及び石分の含有率であるが礫分及び石分の粒径が小さい地盤材料を示す図である。 礫分及び石分が存在する地盤材料の組成を示す図である。 (A)は礫分及び石分の粒径及び含有率ごとの地盤材料の全体の乾燥密度と電気抵抗との関係を示すグラフであり、(B)は礫分及び石分の粒径及び含有率ごとの地盤材料の土部分の乾燥密度と電気抵抗との関係を示すグラフである。 (A)は礫分及び石分の粒径及び含有率ごとの地盤材料の全体の乾燥密度と電気抵抗との関係を示すグラフであり、(B)は礫分及び石分の粒径及び含有率ごとの地盤材料の土部分の乾燥密度と電気抵抗との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る土質測定方法及び土質測定装置の実施形態について詳細に説明する。本発明の実施形態の土質測定装置及び土質測定方法は、例えば、ロードローラ等の締固め機械により締固められた後の地盤材料の電気抵抗を測定し、電気抵抗と相関がある地盤材料の乾燥密度等を導出することによって、締固め機械による締固めの効果を確認するためのものである。
図1(A)及び図1(B)に示されるように、本発明の第1実施形態の土質測定装置1は、中央フレーム部4と、中央フレーム部4により牽引される電極部5とを備える。土質測定装置1は、中央フレーム部4に、土質測定装置1が地盤材料Sの上を移動するための駆動輪6を有する。駆動輪6は、電動機又は内燃機関等により回転駆動させられる。これにより、本実施形態の土質測定装置1は、地盤材料Sの上を方向Xに自走可能である。
電極部5は、地盤材料Sの表面に接触する。電極部5は、補助輪7を有し、中央フレーム部4に牽引される牽引体8を有する。電極部5は、牽引体8の後部に4つの車輪状電極9を有する。車輪状電極9の外周面は、地盤材料Sの表面と接触する。これにより、電極部5の車輪状電極9は地盤材料Sの上を移動しつつ地盤材料Sに接触する。車輪状電極9の直径は、例えば、100mm~200mmである。車輪状電極9の電極部5が地盤材料Sの上を移動する方向Xに垂直な方向Yの幅は、例えば、10mm~30mmである。車輪状電極9の電極部5が地盤材料Sを移動する方向Xの接地長は、例えば、20mm~30mmである。
車輪状電極9のそれぞれの電極部5が地盤材料Sを移動する方向Xに垂直な方向Yの間隔は任意に変更自在であり、例えば、200mm、300mm、750mmに変更自在である。以上のような電極部5の合計4つの車輪状電極9は、地盤材料Sの表面に沿った方向において、土質測定装置1の電極部5が地面を移動する方向Xに垂直な方向Yに並列に配置され、例えば、ウェンナー法により地盤材料Sの電気抵抗が測定される。
各作業現場の土により、測定誤差を小さくできる車輪状電極9と地盤材料Sの表面との接触面積や接触時間は異なると考えられる。そこで、駆動輪6を有する中央フレーム部4は、車輪状電極9を移動させる速度の調節が可能であり、各作業現場に適切な速度に設定可能である。可能な限り、車輪状電極9の速度は速い方が測定に必要な時間が短くなるため、好ましい。なお、土質測定装置1をロードローラ等の自走式の締固め機械や、電動立ち乗り二輪車や、人力等の何らかの手法で牽引することにより、車輪状電極9を移動させてもよい。また、土質測定装置1をロードローラ等の自走式の締固め機械と一体化することにより、車輪状電極9を移動させてもよい。
図2に示されるように、中央フレーム部4は、ECU10、測位部14、通信部15及び駆動部16を有する。ECU(Electronic Control Unit)10は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]及びHDD(Hard disk drive)等を有する電子制御ユニットである。ECU10は、電気抵抗測定部11、土部分乾燥密度導出部12及び全体乾燥密度導出部13を含む。ECU10では、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、上記の電気抵抗測定部11等の各部の制御を実行する。
電気抵抗測定部11は、電極部5の4つの車輪状電極9により地盤材料Sの電気抵抗を測定する。そのため、電気抵抗測定部11は、地盤材料Sの上を移動しつつ地盤材料Sに接触する車輪状電極9により、地盤材料Sの電気抵抗を測定する。電気抵抗測定部11が地盤材料Sの電気抵抗を測定するとは、例えば、地盤材料Sの比抵抗を算出することを意味する。なお、電気抵抗測定部11が地盤材料Sの電気抵抗を測定するとは、必ずしも、地盤材料Sの電気抵抗又は比抵抗の数値を算出することのみを意味せず、例えば、電極部5により検出された電流値及び電圧値等に関する情報を出力することも含まれる。
土部分乾燥密度導出部12は、電気抵抗測定部11により測定された地盤材料Sの電気抵抗と、地盤材料Sから礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、地盤材料Sの土部分の乾燥密度を導出する。ここで、礫分とは、地盤材料Sに含まれる粒径が2mm以上75mm未満の土粒子である。また、石分とは、地盤材料Sに含まれる粒径が75mm以上の土粒子である。これらの礫分及び石分は、いずれも日本産業規格(JIS A 0207)で規定されているものである。また、土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係については、後述する。
全体乾燥密度導出部13は、土部分乾燥密度導出部12により導出された地盤材料Sの土部分の乾燥密度と、地盤材料の礫分及び石分の密度と、地盤材料Sの質量に対する礫分及び石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、地盤材料Sの全体の乾燥密度を導出する。地盤材料Sの全体の乾燥密度を導出する手法の詳細については、後述する。
測位部14は、例えば、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem)測量により車輪状電極9の位置を測位する。GNSS測量では、3個以上の衛星から信号を受信することにより、車輪状電極9の位置(例えば車輪状電極9の緯度及び経度)を測位する。GNSS測量に替えて、光学測量機能による自動追尾TS(Total Station)により車輪状電極9の位置が測位されてもよい。
通信部15は、土質測定装置1の外部からのECU10及び駆動部16への指令信号を受信する受信部である。これにより、ECU10及び駆動部16の動作は遠隔操作によって制御される。通信部15は、ECU10の全体乾燥密度導出部13により導出された地盤材料Sの全体の乾燥密度に関する情報及び測位部14により測位された車輪状電極9の位置に関する情報とを送信する。なお、土質測定装置1に搭載された記録装置に、全体乾燥密度導出部13により導出された地盤材料Sの全体の乾燥密度に関する情報と測位部14により測位された車輪状電極9の位置に関する情報とが関連付けて記録されてもよい。
駆動部16は、通信部15により受信された指令信号に基づいて駆動輪6を駆動させ、土質測定装置1を地盤材料Sの上の任意の場所に移動させる。駆動部16は、予め設定された経路に基づいて、土質測定装置1を地盤材料Sの上の任意の場所に移動させてもよい。
以下、本実施形態の土質測定方法について説明する。図3に示されるように、土質測定装置1の電気抵抗測定部11により、地盤材料Sの電気抵抗を測定する電気抵抗測定工程が実行される(S1)。電気抵抗測定工程では、土質測定装置1の移動に伴い、地盤材料Sの上を移動しつつ地盤材料Sに接触する車輪状電極9により、地盤材料Sの電気抵抗が測定される。
土質測定装置1の土部分乾燥密度導出部12により、電気抵抗測定工程により測定された地盤材料Sの電気抵抗と、地盤材料Sから礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、地盤材料Sの土部分の乾燥密度を導出する土部分乾燥密度導出工程が実行される(S2)。土質測定装置1の全体乾燥密度導出部13により、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料Sの土部分の乾燥密度と、地盤材料Sの礫分及び石分の密度と、地盤材料Sの質量に対する礫分及び石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、地盤材料Sの乾燥密度を導出する全体乾燥密度導出工程が実行される(S3)。以下、土部分乾燥密度導出工程及び全体乾燥密度導出工程について詳述する。
土工事の施工に関しては重機施工の自動化の開発が加速している。しかし、施工後の品質管理は砂置換法及びRI法に代表される従来法により、依然として人力で計測かつ離散的なデータで品質管理がされている。土工事全体の自動化を目指す上で、品質管理についても自動化が急がれる。従来法に替わる自動的及び全量的な品質評価の手法として、上記の特許文献1のような地盤材料の電気抵抗を測定することによって、地盤材料の土質を測定する技術は有力である。このような技術では、施工後の地盤材料に電流を流し、電流と電位差とを計測することによって地盤材料の比抵抗を得る。地盤材料の比抵抗を地盤材料の乾燥密度に換算することで施工地盤の密度を得る。
地盤材料の比抵抗を地盤材料の乾燥密度に換算するためには、現場の地盤材料について、事前の室内試験によって、図4に示されるような比抵抗‐乾燥密度関係(検量線)を取得しておく必要がある。この室内試験では、例えば円柱形の検量線取得装置によって、乾燥密度をパラメータとした供試体を作製し、供試体に電流を流して、電流と電位差とを計測することにより供試体の比抵抗を算出する。しかし、従来法において、検量線の取得のためには、地盤材料によって異なる礫分及び石分の粒径及び含有率ごとに室内試験をする必要があり、室内試験の効率が低いことは上述した通りである。
ところで、図5に示されるように、電極19及び電気抵抗測定装置21によって、礫分・石分Gが存在する地盤材料Sの電気抵抗を測定する場合において、電流Cは破線で示されるように比較的に電気抵抗の高い礫分・石分Gを流れることはなく、電流Cは実線で示されるように比較的に電気抵抗が高い礫分・石分Gを迂回し、より電気抵抗が低い砂及び粘土の部分を選択的に流れることが、これまでの発明者の研究によって明らかになっている。地盤材料Sにおいて、砂及び粘土の部分は、地盤材料に含まれる粒径が2mm未満の土粒子であり、以下、土部分と呼ぶ。
したがって、礫分・石分Gが存在する地盤材料Sにおいては、地盤材料Sの比抵抗は土部分の比抵抗のみに依存するものと考えられる。すなわち、礫分・石分Gが存在する地盤材料Sにおいては、地盤材料Sの比抵抗は土部分の乾燥密度のみに依存するものと考えられる。よって、図6(A)に示されるような、比抵抗‐土部分の乾燥密度関係によって整理することができ、この比抵抗‐土部分の乾燥密度関係は、礫分及び石分の粒径及び含有率に依存しない。
例えば、図6(B)に示される地盤材料Sは、図6(C)に示される地盤材料Sよりも礫分・石分Gの粒径は等しく、礫分・石分Gの含有率は大きい。この場合、仮に、図6(B)の地盤材料Sの全体の乾燥密度と、図6(C)の地盤材料Sの全体の乾燥密度とが等しい場合には、図6(B)の地盤材料Sは、礫分・石分Gの含有率が図6(C)の地盤材料Sよりも大きく、礫分・石分Gの密度が図6(C)の地盤材料Sよりも高いと考えられる。したがって、図6(B)の地盤材料Sの土部分の乾燥密度は、図6(C)の地盤材料Sの土部分の乾燥密度よりも低いと考えられる。この場合は、図6(A)の比抵抗‐土部分の乾燥密度関係により、図6(B)の地盤材料Sの全体の比抵抗は、図6(C)の地盤材料Sの全体の比抵抗よりも高い。
また、仮に、図6(B)の地盤材料Sの土部分の乾燥密度と、図6(C)の地盤材料Sの土部分の乾燥密度とが等しい場合には、図6(B)の地盤材料Sの全体の比抵抗は、図6(C)の地盤材料Sの全体の比抵抗と等しい。図6(B)の地盤材料Sは、礫分・石分Gの含有率が図6(C)の地盤材料Sよりも大きく、礫分・石分Gの密度が図6(C)の地盤材料Sよりも高いと考えられる。したがって、図6(B)の地盤材料Sの全体の乾燥密度は、図6(C)の地盤材料Sの全体の乾燥密度よりも高いと考えられる。
一方、図6(D)に示される地盤材料Sは、図6(B)及び図6(C)に示される地盤材料Sよりも礫分・石分Gの粒径が小さく、図6(C)に示される地盤材料Sと礫分・石分Gの含有率が等しい。この場合において、図6(C)の地盤材料Sの全体の比抵抗が図6(C)の地盤材料Sの全体の比抵抗と等しいときには、図6(C)の地盤材料Sの土部分の乾燥密度と図6(D)の地盤材料Sの土部分の乾燥密度とが等しいと考えられる。図6(C)に示される地盤材料Sは、図6(D)に示される地盤材料Sと礫分・石分Gの含有率が等しいため、礫分・石分Gの密度も図6(D)の地盤材料Sと等しいと考えられる。したがって、図6(C)の地盤材料Sの全体の乾燥密度と、図6(D)の地盤材料Sの全体の乾燥密度とは等しいと考えられる。以上のように、比抵抗‐土部分の乾燥密度関係によって整理することができる。
図7に示されるような礫分及び石分が存在する地盤材料において、土部分の土の質量m、水の質量mws及び空気の質量mである。空気の質量mは、0として無視できる。土部分の乾燥密度ρdsとした場合に、土部分の体積Vは、V=m/ρdsである。礫分及び石分において、礫及び石の質量m及び水の質量mwgである。礫分及び石分の絶乾密度ρdgとした場合に、礫分及び石分の体積Vは、V=m/ρdgである。地盤材料の全体の乾燥密度ρと、地盤材料の土部分の乾燥密度ρdsとは、それぞれ、以下の式(1)及び式(2)により求められる。
ρ=(m+m)/(V+V) …(1)
ρds=m/V …(2)
礫分及び石分の含有率及び粒径をパラメータとした様々な供試体について室内試験を実施し、式(1)を用いて比抵抗‐地盤材料の全体の乾燥密度関係を取得すると、例えば、図8(A)のようになる。すなわち、礫分及び石分の含有率及び粒径に依存して、種々の曲線が描かれる。一方、式(2)を用いて、図8(A)の横軸を換算し、土部分の乾燥密度によってグラフを整理し直すと、図8(B)のようになる。礫分及び石分の含有率及び粒径に依らず、様々な供試体の値が概ね同一曲線状に分布することが確認できる。
この関係を用いれば、礫分及び石分を含む実際の地盤材料においても、礫分及び石分の含有率及び粒径に依らず、一本の比抵抗‐乾燥密度関係、つまり一本の検量線で整理することができる。したがって、本実施形態では、具体的には、事前の室内試験において、現場の地盤材料Sから篩等により礫分・石分Gが除去された供試体が用いられ、地盤材料Sから礫分・石分Gが除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係、つまり検量線が一本のみ取得される。
つまり、図9(A)に示されるように、従来は、例えば、互いに異なる3つの礫分及び石分の含有率及び互いに異なる3つの礫分及び石分の粒径を有する地盤材料Sについては、合計で9本の検量線が必要となる。一方、本実施形態では、図9(B)に示されるように、一本の検量線のみを取得するだけでよい。
上述したように、現場の地盤材料に対して、土質測定装置1の電気抵抗測定部11により、地盤材料Sの比抵抗を測定する電気抵抗測定工程が実行される。上述したように、電気抵抗測定工程により測定された地盤材料Sの比抵抗と、地盤材料Sから礫分及び石分が除去された土部分の比抵抗電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、地盤材料Sの土部分の乾燥密度を導出する土部分乾燥密度導出工程が実行される。つまり、現場で測定された地盤材料Sの比抵抗を一本だけ取得された検量線に当てはめることにより、現場の地盤材料Sの乾燥密度ρdsが取得される。
さらに、上述したように、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料Sの土部分の乾燥密度ρdsと、地盤材料Sの礫分及び石分の絶乾密度ρdgと、地盤材料Sの質量に対する礫分及び石分の質量の比である礫分石分含有率P=m/(m+m)とに基づいて、地盤材料Sの全体の乾燥密度ρを導出する全体乾燥密度導出工程が実行される。礫分及び石分の絶乾密度ρdg及び礫分石分含有率Pは、一般には、施工の現場で必ず計測済みである。
土質測定装置1の全体乾燥密度導出部13により、全体乾燥密度導出工程では、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料Sの土部分の乾燥密度ρdsと、地盤材料Sの礫分・石分Gの絶乾密度ρdgと、礫分石分含有率Pとに対して、以下の式(3)を満たす地盤材料の乾燥密度ρが導出される。式(3)は、Walker-Holtzの粒度補正式として知られている(Walker and Holtz, 1951)。
ρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg} …(3)
以上のように、本実施形態によれば、電気抵抗測定工程により、地盤材料Sの電気抵抗が測定される。上記のように、礫分・石分Gが存在する地盤材料Sにおいては、地盤材料Sの電気抵抗は、地盤材料Sから礫分・石分Gが除去された土部分の電気抵抗にのみ依存し、礫分・石分Gの状態に依存しないと考えられる。したがって、土部分乾燥密度導出工程により、電気抵抗測定工程で測定された地盤材料Sの電気抵抗と、地盤材料Sから礫分・石分Gが除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とによって、地盤材料Sの土部分の乾燥密度が導出される。全体乾燥密度導出工程により、土部分乾燥密度導出工程で導出された地盤材料Sの土部分の乾燥密度と、地盤材料Sの礫分・石分Gの密度と、地盤材料Sの質量に対する礫分・石分Gの質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、地盤材料Sの乾燥密度が導出される。これにより、室内試験において地盤材料Sにおける礫分・石分Gの粒径及び含有率ごとに検量線を取得する必要がないため、室内試験の省力化を図れ、効率を向上できる。
つまり、事前の室内試験で一本の検量線を取得する際には、現場の地盤材料Sが礫分・石分Gを含む場合であろうとも、地盤材料Sから篩等により礫分・石分Gを取り除いた供試体で室内試験を行なえばよい。そして、現場では、現場では必ず把握されている地盤材料Sの礫分・石分Gの密度と、地盤材料Sの質量に対する礫分・石分Gの質量の比である礫分石分含有率によって、測定された地盤材料Sの比抵抗と、一本の検量線とから得られた地盤材料の土部分の乾燥密度を補正するのみでよい。つまり、室内試験において、礫分・石分Gの含有率及び粒径を変えながら検量線を取得する必要がない。また、礫分・石分Gを含んだ地盤材料Sの供試体で室内試験を行う必要もない。したがって、室内試験の省力化を図れる。
また、本実施形態によれば、全体乾燥密度導出工程では、土部分乾燥密度導出工程により導出された地盤材料Sの土部分の乾燥密度ρdsと、地盤材料Sの礫分・石分Gの絶乾密度ρdgと、礫分石分含有率Pとに対して、Walker-Holtzの粒度補正式であるρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg}を満たす地盤材料Sの全体の乾燥密度ρが導出されるため、単純な計算により地盤材料Sの全体の乾燥密度ρを導出できる。
また、本実施形態によれば、電気抵抗測定工程では、地盤材料Sの上を移動しつつ地盤材料Sに接触する電極により地盤材料Sの電気抵抗が測定されるため、同じ時間内により広い範囲の地盤材料Sの乾燥密度を導出できる。
また、本実施形態によれば、礫分は、地盤材料Sに含まれる粒径が2mm以上75mm未満の土粒子であり、石分は、地盤材料Sに含まれる粒径が75mm以上の土粒子であり、発明者の知見により、これらの礫分・石分Gが存在する地盤材料Sにおいては、地盤材料Sの電気抵抗は、地盤材料Sからこれらの礫分・石分Gが除去された土部分の電気抵抗にのみ依存すると考えられる。さらに、これらの礫分及び石分は、いずれも日本産業規格(JIS A 0207)で規定されているものであるため、日本産業規格に合致した土質測定方法によって、効率をより向上できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、上記実施形態では、全体乾燥密度導出工程では、Walker-Holtzの粒度補正式により、地盤材料Sの全体の乾燥密度が導出されたが、Walker-Holtzの粒度補正式を修正した粒度補正式等のWalker-Holtzの粒度補正式以外の関係に基づいて、地盤材料Sの土部分の乾燥密度と、地盤材料Sの礫分・石分Gの絶乾密度と、礫分石分含有率とに対して、地盤材料Sの全体の乾燥密度が導出されてもよい。
また、土質測定装置1の土部分乾燥密度導出部12及び全体乾燥密度導出部13は、土質測定装置1の外部に配置され、土質測定装置1から通信部15による無線通信によって送信された地盤材料Sの電気抵抗に基づいて、土質測定装置1の外部に配置された土部分乾燥密度導出部12及び全体乾燥密度導出部13により、土部分乾燥密度導出工程及び全体乾燥密度導出工程が実行されてもよい。
また、土質測定装置1は、必ずしも地盤材料Sの上を移動せずに、地盤材料Sの上に固定されていてもよい。また、車輪状電極9に替えてプローブ型の電極により地盤材料Sの電気抵抗が測定されてもよい。また、本実施形態の土質測定方法は、必ずしも土質測定装置1により実行されなくてもよく、人力により実行されてもよい。さらに、本実施形態の土質測定方法は、土の締固めが行われるか否かに関わらず、実施されてもよい。
1…土質測定装置、4…中央フレーム部、5…電極部、6…駆動輪、7…補助輪、8…牽引体、9…車輪状電極、10…ECU、11…電気抵抗測定部、12…土部分乾燥密度導出部、13…全体乾燥密度導出部、14…測位部、15…通信部、16…駆動部、19…電極、21…電気抵抗測定装置、S…地盤材料、G…礫分・石分、C…電流、X,Y…方向。

Claims (7)

  1. 地盤材料の電気抵抗を測定する電気抵抗測定工程と、
    前記電気抵抗測定工程により測定された前記地盤材料の電気抵抗と、前記地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、前記地盤材料の前記土部分の乾燥密度を導出する土部分乾燥密度導出工程と、
    前記土部分乾燥密度導出工程により導出された前記地盤材料の前記土部分の乾燥密度と、前記地盤材料の前記礫分及び前記石分の密度と、前記地盤材料の質量に対する前記礫分及び前記石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、前記地盤材料の乾燥密度を導出する全体乾燥密度導出工程と、
    を備え
    事前の室内試験において、現場の前記地盤材料から礫分及び石分が除去された供試体が用いられ、前記地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係が一本の検量線として取得され、
    前記電気抵抗測定工程において前記現場で測定された前記地盤材料の比抵抗を一本だけ取得された前記検量線に当てはめることにより、前記現場の前記地盤材料の乾燥密度が取得される、
    土質測定方法。
  2. 前記全体乾燥密度導出工程では、前記土部分乾燥密度導出工程により導出された前記地盤材料の前記土部分の乾燥密度ρdsと、前記地盤材料の前記礫分及び前記石分の絶乾密度ρdgと、前記礫分石分含有率Pとに対して、
    ρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg
    を満たす前記地盤材料の乾燥密度ρを導出する、請求項1に記載の土質測定方法。
  3. 前記電気抵抗測定工程では、前記地盤材料の上を移動しつつ前記地盤材料に接触する電極により、前記地盤材料の電気抵抗を測定する、請求項1又は2に記載の土質測定方法。
  4. 前記礫分は、前記地盤材料に含まれる粒径が2mm以上75mm未満の土粒子であり、前記石分は、前記地盤材料に含まれる粒径が75mm以上の土粒子である、請求項1~3のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  5. 地盤材料の電気抵抗を測定する電気抵抗測定部と、
    前記電気抵抗測定部により測定された前記地盤材料の電気抵抗と、前記地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係とにより、前記地盤材料の前記土部分の乾燥密度を導出する土部分乾燥密度導出部と、
    前記土部分乾燥密度導出部により導出された前記地盤材料の前記土部分の乾燥密度と、前記地盤材料の前記礫分及び前記石分の密度と、前記地盤材料の質量に対する前記礫分及び前記石分の質量の比である礫分石分含有率とに基づいて、前記地盤材料の乾燥密度を導出する全体乾燥密度導出部と、
    を備え
    事前の室内試験において、現場の前記地盤材料から礫分及び石分が除去された供試体が用いられ、前記地盤材料から礫分及び石分が除去された土部分の電気抵抗と乾燥密度との予め規定された関係が一本の検量線として取得され、
    前記電気抵抗測定部が前記現場で測定された前記地盤材料の比抵抗を一本だけ取得された前記検量線に当てはめることにより、前記現場の前記地盤材料の乾燥密度が取得される、
    土質測定装置。
  6. 前記全体乾燥密度導出部では、前記土部分乾燥密度導出部により導出された前記地盤材料の前記土部分の乾燥密度ρdsと、前記地盤材料の前記礫分及び前記石分の絶乾密度ρdgと、前記礫分石分含有率Pとに対して、
    ρ=ρds・ρdg/{P・ρds+(1-P)・ρdg
    を満たす前記地盤材料の乾燥密度ρを導出する、請求項5に記載の土質測定装置。
  7. 前記電気抵抗測定部は、前記地盤材料の上を移動しつつ前記地盤材料に接触する電極により、前記地盤材料の電気抵抗を測定する、請求項5又は6に記載の土質測定装置。
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