以下、本発明に係るクリーニング装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図(後述する感光ドラム11や中間転写ベルト20の張架ローラの回転軸線方向と略直交する断面)である。本実施例の画像形成装置100は、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。
画像形成装置100は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Kを有する。4つ画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、後述する中間転写ベルト20の略水平に配置される平面部の移動方向に沿って一列に配置されている。画像形成装置100は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から送信された画像信号に応じて、電子写真方式により記録材Sにフルカラー画像を形成することができる。各画像形成部1Y、1M、1C、1Kにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、画像形成部1は、後述する感光ドラム11(11Y、11M、11C、11K)、帯電器12(12Y、12M、12C、12K)、露光装置13(13Y、13M、13C、13K)、現像器14(14Y、14M、14C、14K)、一次転写ローラ21(21Y、21M、21C、21K)、ドラムクリーニング装置15(15Y、15M、15C、15K)などを有して構成される。なお、各色用の画像形成部の順番(位置)は、本実施例のものに限定されない。また、画像形成部の個数や形成する画像の色も本実施例のものに限定されない。
第一の像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム11は、図1中の矢印R1方向(反時計回り方向)に、所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。回転する感光ドラム11の表面は、帯電手段としての帯電器12によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電工程時に、帯電器12には、帯電電源(図示せず)により、所定の帯電バイアス(帯電電圧)が印加される。帯電処理された感光ドラム11の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナー)13によって走査露光され、感光ドラム11上に静電像(静電潜像)が形成される。露光装置13は、外部機器からの画像情報に基づいて変調したレーザー光(像光)を感光ドラム11の表面に照射する。感光ドラム11上に形成された静電像は、現像手段としての現像器14によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム11上にトナー像が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に画像情報に基づいて露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム11上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム11の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。本実施例では、現像時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。現像工程時に、現像器14が備えた現像剤担持体(現像部材)としての現像ローラには、現像電源(図示せず)により、所定の現像バイアス(現像電圧)が印加される。
4つの感光ドラム11に対向して、第二の像担持体としての無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト20が配置されている。中間転写ベルト20は、複数の張架ローラ22、24、25、26、27、28、29に掛けわたされて所定の張力で張架されている。複数の張架ローラのうちの1つである駆動ローラ(例えば張架ローラ25や張架ローラ29)が回転駆動される。これによって、中間転写ベルト20は、図1中の矢印R2方向(時計回り方向)に、感光ドラム11の周速度に対応する所定の周速度(プロセススピード)で回転(周回移動)する。また、複数の張架ローラのうちの他の1つである二次転写内ローラ22は、後述する二次転写外ローラ23の対向部材(対向電極)として機能する。二次転写内ローラ22は、電気的に接地(グラウンドに接続)されている。中間転写ベルト20の内周面側には、各感光ドラム11Y、11M、11C、11Kに対応して、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ21Y、21M、21C、21Kが配置されている。本実施例では、一次転写ローラ21は、中間転写ベルト20を介して感光ドラム11に当接する位置に配置されている。一次転写ローラ21は、感光ドラム11に向けて押圧され、中間転写ベルト20を介して感光ドラム11に当接し、感光ドラム11と中間転写ベルト20とが接触する一次転写部(一次転写ニップ、画像形成位置)T1を形成する。複数の張架ローラのうち上記駆動ローラ以外の張架ローラ、及び各一次転写ローラ21は、中間転写ベルト20の回転に伴って従動回転する。感光ドラム11上に形成されたトナー像は、一次転写部T1において、一次転写ローラ21の作用によって、回転している中間転写ベルト20上に転写(一次転写)される。一次転写工程時に、一次転写ローラ21には、図示しない一次転写電源(高圧電源)により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である一次転写バイアス(一次転写電圧)が印加される。これにより、一次転写部T1に一次転写電流が供給される。例えばフルカラー画像の形成時には、各感光ドラム11上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト20上の同一の画像位置(画像領域)に重ね合わされるようにして順次一次転写される。
中間転写ベルト20の外周面側において、二次転写内ローラ22に対向する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写外ローラ23が配置されている。二次転写外ローラ23は、二次転写内ローラ22に向けて押圧され、中間転写ベルト20を介して二次転写内ローラ22に当接し、中間転写ベルト20と二次転写外ローラ23とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)T2を形成する。中間転写ベルト20上に形成されたトナー像は、二次転写部T2において、二次転写外ローラ23の作用によって、中間転写ベルト20と二次転写外ローラ23とに挟持されて搬送されている記録材(転写材、記録媒体、シート)S上に転写(二次転写)される。二次転写工程時に、二次転写外ローラ23には、図示しない二次転写電源(高圧電源)により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加される。これにより、二次転写部T2に二次転写電流が供給される。紙やプラスチックシートなどの記録材Sは、記録材収容部としてのカセット61、62に収容されている。記録材Sは、カセット61、62のいずれかから、給送部材としての給送ローラ71、72のいずれかが回転することで1枚ずつ給送搬送路81へと給送される。その後、この記録材Sは、搬送部材としてのレジストローラ74によって、中間転写ベルト20上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部T2へと搬送される。なお、記録材収容部の位置や数は、本実施例のものに限定されない。また、本実施例における二次転写内ローラ22に相当するローラを二次転写部材として用いて、これに本実施例とは逆極性(トナーの正規の帯電極性と同極性)の二次転写バイアスを印加してもよい。この場合、本実施例における二次転写外ローラ23に相当するローラを対向部材(対向電極)として用いて、これを電気的に接地すればよい。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着装置(熱定着装置)5へと搬送される。定着装置5は、未定着のトナー像を担持した記録材Sを加熱及び加圧(加熱圧着)することによって、トナー像を記録材S上に定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Sは、排出搬送経路82を通って、画像形成装置100の装置本体の外部に設けられた排出トレイ64へと排出(出力)される。
また、中間転写ベルト20に転写されずに感光ドラム11上に残留したトナー(一次転写残トナー)などの付着物は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置15によって感光ドラム11上から除去されて回収される。また、記録材Sに転写されずに中間転写ベルト20上に残留したトナー(二次転写残トナー)や、不要になったトナー(試験用トナー像など)などの付着物は、中間転写体クリーニング手段としてのクリーニング装置(ベルトクリーニング装置)30によって中間転写ベルト20上から除去されて回収される。クリーニング装置30については、後述して更に詳しく説明する。
本実施例では、中間転写ベルト20は、基層(裏面の層)、弾性層(中間層)、表層を有する複数層構成のベルトである。基層は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂又は各種ゴムなどに帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させた材料で形成されている。弾性層は、CRゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの各種ゴムなどにイオン導電剤を適当量含有させた材料で形成されている。イオン導電剤としては、例えば、脂肪族スルホン酸塩などが用いられる。表層は、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂で形成されている。また、本実施例では、中間転写ベルト20、複数の張架ローラ、各一次転写ローラ21及びクリーニング装置30は、一体的に画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能な中間転写ユニットを構成している。
2.クリーニング装置
次に、本実施例におけるクリーニング装置(ベルトクリーニング装置)30について説明する。本実施例では、本発明は、その効果がより顕著となる3つの清掃部材を備えたクリーニング装置30に適用される。ただし、ここでは、本発明の原理の理解を容易とするために、まず、2つの清掃部材を備えた構成を例に本発明に従うクリーニング装置30の基本的な構成について説明する。
<基本的な構成>
図2は、クリーニング装置30の近傍の概略断面図(感光ドラム11や中間転写ベルト20の張架ローラの回転軸線方向と略直交する断面)である。クリーニング装置30は、中間転写ベルト20の表面の移動方向(回転方向、搬送方向)に関して、二次転写部T2よりも下流かつ一次転写部T1(最上流の一次転写部T1Y)よりも上流に配置されている。
なお、ここでは、クリーニング装置30やその要素に関連して上流(最上流)、下流(最下流)、中央などの位置は、特に明示しない場合も中間転写ベルト20の表面の移動方向に関する位置である。また、画像形成装置100やその要素について、図1の紙面手前側を前(正面)側、図1の紙面奥側を後(奥、背面)側とする。この画像形成装置100の前側と後側とを結ぶ前後方向(奥行方向)は、感光ドラム11や中間転写ベルト20の張架ローラの回転軸線方向(感光ドラム11や中間転写ベルト20の表面の移動方向と略直交する方向)と略平行であるものとする。また、画像形成装置100やその要素について、上下方向は重力方向(鉛直方向)に関する上下のことをいうが、直上、直下のみを意味するものではなく、注目する位置や要素を通る水平面よりも上側、下側を含むものである。
本実施例では、クリーニング装置30は、中間転写ベルト20上のトナーなどの付着物を静電的に回収する静電式クリーニング装置である。クリーニング装置30は、二次転写後に中間転写ベルト20上に残留した二次転写残トナーなどの付着物を中間転写ベルト20上から除去する。また、クリーニング装置30は、試験用トナー像やジャム処理後に残留したトナー像といった不要になったトナー像を中間転写ベルト20上から除去するためにも用いられる。本実施例では、クリーニング装置30は、中間転写ベルト20を張架する複数の張架ローラとそれぞれ中間転写ベルト20を介して当接するように配置された複数の清掃部材を備え、中間転写ベルト20上の転写残トナーや不要になったトナー像を清掃部材上に静電的に移動させて除去する。
図2に示すクリーニング装置30は、中間転写ベルト20の表面の移動方向の上流側から下流側に向けて順に並ぶように、互いに隣り合うように配置された、複数のクリーニング部としての第一クリーニング部301及び第二クリーニング部302を備えている。また、このクリーニング装置30は、それぞれのクリーニング部301、302で回収したトナーを後述する筐体36に設けられた排出口(図示せず)へ搬送する搬送部材34を備えている。また、このクリーニング装置30は、後述する電極部材35を備えている。また、このクリーニング装置30は、これらクリーニング部301、302、搬送部材34、電極部材35を収容する筐体36を備えている。搬送部材34は、各クリーニング部にて掻き落されたトナーを搬送するため、すべてのクリーニング部よりも下方に配置されている。搬送部材34は、トナーをクリーニング装置30の前後方向に沿って、例えば前から後に向けて搬送するスクリューなどで構成される。
第一クリーニング部301は、中間転写ベルト20の張架ローラの1つである第一張架ローラ24と中間転写ベルト20を介して当接する第一清掃部材311と、第一回収部材321と、第一掻き取り部材331と、を備えている。また、第二クリーニング部302は、中間転写ベルト20の張架ローラの1つである第二張架ローラ25と中間転写ベルト20を介して当接する第二清掃部材312と、第二回収部材322と、第二掻き取り部材332と、を備えている。
第一、第二クリーニング部301、302は、それぞれ第一、第二清掃部材311、312が中間転写ベルト20上のトナーを各清掃部材311、312の表面に静電的に移動させて中間転写ベルト20上から除去する。その後、第一、第二クリーニング部301、302は、それぞれ第一、第二清掃部材311、312と対向して回転する第一、第二回収部材321、322の表面に静電的にトナーを移動させる。その後、第一、第二クリーニング部301、302は、それぞれ第一、第二回収部材321、322の表面と摺擦するように配置された第一、第二掻き取り部材331、332によって第一、第二回収部材321、322からトナーを掻き取る。このようにして掻き取られたトナーは、搬送部材34に向けて落下(搬送部材34が設けられた筐体35の底部に向けて落下)する。ここで、第一回収部材321と第一掻き取り部材331との当接位置を第一回収位置(第一回収部)N1、第二回収部材322と第二掻き取り部材332との当接位置を第二回収位置(第二回収部)N2とする。同様に、後述する第三回収部材323(又は第三清掃部材313)と第三掻き取り部材333との当接位置を第三回収位置(第三回収部)N3とする。
第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)としては、回転自在に支持される金属製の回転軸材と、この回転軸材の周面に立設せしめられた導電性の繊維で形成された複数の起毛と、を備えたブラシローラが望ましい。ただし、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)は、除去するトナーの量などその他条件によっては、回転軸材の周面に導電性のゴムやスポンジで形成された弾性層を備えた導電性のゴムローラやスポンジローラなどであってもよい。本実施例では、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)としてブラシローラを用いた。つまり、本実施例では、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)として、回転可能なローラ状の導電性ファーブラシ(導電性ファーブラシローラ)を用いた。第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)は、それぞれ駆動手段としての駆動モータ(図示せず)により、図中の矢印R3方向(時計回り方向)へ回転駆動される。つまり、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)は、中間転写ベルト20との接触部において中間転写ベルト20の移動方向とは逆方向に移動するように回転し、中間転写ベルト20の表面を摺擦する。なお、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)は、その回転軸線方向が中間転写ベルト20の表面の移動方向と略直交する方向と略平行に配置されている。本実施例では、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)の回転軸線方向の長さは、中間転写ベルト20の幅(表面の移動方向と略直交する方向の長さ)と略同等又はそれよりも短い。なお、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)の回転軸線方向の長さは、中間転写ベルト20の表面の移動方向と略直交する方向に関する中間転写ベルト20上の最大画像形成幅よりも長くてよい。
第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)としては、金属ローラが望ましい。本実施例では、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)として金属ローラを用いた。第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)は、それぞれ駆動手段としての駆動モータ(図示せず)により、図中の矢印R4方向(反時計回り方向)へ回転駆動される。つまり、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)は、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)との接触部において第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)の移動方向と順方向に移動するように回転する。なお、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)は、その回転軸線方向が中間転写ベルト20の表面の移動方向と略直交する方向と略平行に配置されている。本実施例では、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)の回転軸線方向の長さは、第一、第二清掃部材311、312(及び後述する第三清掃部材313)の回転軸線方向の長さと略同等又はそれよりも長い。
第一、第二掻き取り部材331、332(及び後述する第三掻き取り部材333)としては、ゴムやPETシートなどで形成された弾性を有するブレード部材が望ましい。第一、第二掻き取り部材331、332(及び後述する第三掻き取り部材333)は、それぞれ第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)に当接して配置されている。第一、第二掻き取り部材331、332(及び後述する第三掻き取り部材333)は、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)の回転軸線方向と略平行に配置される長手方向と、該長手方向と略直交する短手方向と、にそれぞれ所定の長さを有し、所定の厚さを有する。第一、第二掻き取り部材331、332(及び後述する第三掻き取り部材333)は、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)の回転方向に対してカウンター方向(自由端部が回転方向の上流側を向く方向)となるように、各回収部材に当接させられている。本実施例では、第一、第二掻き取り部材331、332(及び後述する第三掻き取り部材333)の長手方向の長さは、第一、第二回収部材321、322(及び後述する第三回収部材323)の回転軸線方向の長さと略同等又はそれよりも短い。
また、本発明に従うクリーニング装置30には、第一回収部材321及び第二回収部材322に対して、第一清掃部材311及び第二清掃部材312や中間転写ベルト20とは反対側で対向する位置に、電極部材35が設けられている。電極部材35は、導電性材料で形成される。電極部材35は、本実施例ではSUS(ステンレス鋼)やアルミニウムなどの金属材料を用いて形成されるが、導電性の樹脂材料を用いて形成されてもよい。なお、本実施例では、クリーニング装置30の筐体36(電極部材35を除く部分)は、電気絶縁性の樹脂材料で形成されている。電極部材35は、クリーニング装置30の前後方向においては、第一回収部材321及び第二回収部材322の長さと略同等の長さを有する。ここで、第一回収部材321及び第二回収部材322の長さと略同等の長さであるとは、典型的には、第一回収部材321及び第二回収部材322の長さを100%としたときに、70%~130%、好ましくは90%~110%の長さであればよい。なお、より長さの短いものはより長さの長いものの内側に収まるように配置される。また、電極部材35の上端部の位置は、電極部材35が少なくとも第二回収部材322と上下方向で重なる位置に配置されるように設定する。電極部材35の上端部の位置は、少なくとも第二回収位置N2と対向する位置又はその位置より上方の位置(第二回収位置N2と同じ高さか位置又は第二回収位置N2よりも上方の位置)が望ましい。電極部材35の下端部の位置については、各実施例の具体的な構成の説明において後述する。
図3は、電極部材35の周辺におけるトナーの動きを説明するための模式図である。電極部材35の電位は、第二クリーニング部302で回収するトナーが負極性の場合は、第一回収部材321の電位よりも低く(第一回収部材321の電位よりも負極性側の電位となるように)設定される。逆に、電極部材35の電位は、第二クリーニング部302で回収するトナーが正極性の場合は、第一回収部材321の電位よりも高く(第一回収部材321の電位よりも正極性側の電位となるように)設定される。これにより、第二掻き取り部材332によって第二回収部材322から掻き取られたトナーが電極部材35から第一回収部材321に向かう力を受けるような電場が形成される。第二掻き取り部材332によって第二回収部材322から掻き取られたトナーは、そのトナーの電荷と電場による力を受け、電極部材35よりも第一回収部材321に向かって飛翔しやすい。そのため、そのトナーは、直接搬送部材34に向けて落下するか、又は第一回収部材321に付着する。第一回収部材321に付着したトナーは、その後第一掻き取り部材331によって掻き取られて搬送部材34に向けて落下する。
トナーは、そのトナーの電荷と電場の影響を受けながら飛翔する。図4は、質量電荷比が-20~-200kg/C程度のトナーの飛翔率を示す。この図から、電界強度が強いほどトナーが飛翔しやすくなることが確認できる。また、この図から、電界強度が0.5×107V/m程度以上の場合に飛翔しやすくなり、電界強度が0.8×107V/m~1.4×107V/m程度の場合に十分トナーが飛翔することが確認できる。ただし、電界強度が大きくなりすぎると電極間で放電現象が発生しやすくなってしまう。放電現象が発生するとトナーの帯電極性が変わるなどして、所期の効果を得にくくなる可能性がある。以上より、電極部材35と第一回収部材321との間の電界強度Eが0.5×107<E<1.4×107[V/m]となるように、電極部材35の電位を決定し、配置することが望ましい。
この電場をクリーニング装置30の前後方向における第一回収部材321及び第二回収部材322の略全域で発生させるため、該前後方向における電極部材35の長さ(幅)は、該前後方向における第一回収部材321及び第二回収部材322の長さ(幅)と略同等であることが望ましい。
さらに、第一掻き取り部材331の配置を、第二回収位置N2の下方に露出する位置よりも第一回収部材321の回転方向の下流側かつ第一回収部材321と第一清掃部材311の当接位置よりも第一回収部材321の回転方向の上流側とすることが望ましい。より詳細には、第一掻き取り部材331は、第二回収位置N2に対して第一回収部材321の下方に隠れる位置(第一回収部材321の回転中心を通る水平面よりも下側の位置)に配置することが望ましい。これにより、第二掻き取り部材332によって掻き取られたトナーが第一回収部材321に付着したとしても、第一掻き取り部材311によってより良好に掻き取られるようになる。なお、第二掻き取り部材332によって掻き取られたトナーを、第一回収部材321の周方向のより広い範囲で受けとめるために、第一回収部材321の回転方向は、中間転写ベルト20の回転方向と逆方向(対向する位置での移動方向でいえば順方向)にすることが望ましい。
上記のような電極部材35の作用により、筐体36内(特に電極部材35に対応する位置の内壁)への回収トナーの堆積を防ぐことができる。これにより、クリーニング装置30内での回収トナーの詰まりや、清掃部材311、312への回収トナーの再付着などの発生を抑制することができる。
ここで、電極部材35は、筐体36の一部を構成するように設けることができる。つまり、電極部材35で筐体36の壁部の少なくとも一部を構成(筐体36を構成する枠体の開口部を電極部材35でふさぐように配置)することができる。これによりクリーニング装置30の小型化や構成部品点数の削減が可能となる。
<本実施例の具体的な構成>
図5は、本実施例のクリーニング装置30の近傍の概略断面図(感光ドラム11や中間転写ベルト20の張架ローラの回転軸線方向と略直交する断面)である。本実施例では、中間転写ベルト20の表面の移動方向において第一クリーニング部301の上流側に隣り合うように第三クリーニング部303を備えている。なお、図5に示す本実施例のクリーニング装置30において、上述の図2に示すクリーニング装置30と同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一符号を付して適宜説明を省略する(後述する他の実施例についても同様である)。
本実施例では、第一クリーニング部301及び第二クリーニング部302では負極性のトナーを回収し、第三クリーニング部303では正極性のトナーを回収する。
図7は、本実施例におけるクリーニング部への給電方法を説明するための模式図である。本実施例では、第一清掃部材311及び第二清掃部材312に中間転写ベルト20上の負極性のトナーを静電的に移動させるために、第一回収部材321及び第二回収部材322に正極性の電圧を印加し、第一張架ローラ24及び第二張架ローラ25を電気的に接地する。つまり、本実施例では、第一回収部材321及び第二回収部材322に、第一清掃電源E1、第二清掃電源E2から、それぞれ正極性の直流電圧である清掃バイアス(清掃電圧)を印加する。なお、第一回収部材321及び第二回収部材322ではなく、第一清掃部材311及び第二清掃部材312のうち少なくとも一方に直接正極性の電圧を印加してもよい。
第三クリーニング部303は、中間転写ベルト20の張架ローラの1つである第三張架ローラ26と中間転写ベルト20を介して当接する第三清掃部材313と、第三回収部材323と、第三掻き取り部材333と、を備えている。図5に示す本実施例の構成では、中間転写ベルト20の駆動ローラを第二張架ローラ25としており、これにより画像形成装置100の構成部品点数の削減が図れる。
図7に示すように、本実施例では、第三清掃部材313に中間転写ベルト20上の正極性のトナーを静電的に移動させるために、第三張架ローラ26に正極性の電圧を印加し、第三回収部材323を電気的に接地する。つまり、本実施例では、第三張架ローラ26に、第三清掃電源E3から、正極性の直流電圧である清掃バイアス(清掃電圧)を印加する。なお、第三回収部材323ではなく、第三清掃部材313を直接電気的に接地してもよい。第三清掃部材313上のトナーは、第三回収部材323上に静電的に移動し、第三回収部材323の表面と摺擦するように配置された第三掻き取り部材333によって掻き取られる。
また、図6に示すように、第三回収部材323を設けずに、第三清掃部材313の表面と摺擦するように第三掻き取り部材333を配置してもよい。この場合は、第三張架ローラ26に正極性の電圧を印加し、第三清掃部材313を電気的に接地する。なお、同様に、第一回収部材321、第二回収部材322を設けずに、第一清掃部材311、第二清掃部材312からトナーを回収するように第一掻き取り部材331、第二掻き取り部材332を配置する構成も企図し得る。
第三掻き取り部材333によって掻き取られたトナーは、搬送部材34に向けて落下し、第一クリーニング部301及び第二クリーニング部302で回収されたトナーとともに筐体36に設けられた排出口へと搬送部材34によって搬送される。
ここで、本実施例では、電極部材35は、電気的に接地されている。これにより、負極性に帯電したトナーが電極部材35から第二回収部材322及び第一回収部材321に向かう力を受けるような電場が形成される。一方、電極部材35と第三回収部材323(又は第三清掃部材313)とはいずれも接地されているため、これらの間に電場は形成されない。第三清掃部材313で回収した正極性のトナーも、第二清掃部材312及び第一清掃部材311で回収した負極性のトナーも、電場の影響を受けずに搬送部材34に向けて落下する。このため、本実施例では、電極部材35の下端部は、クリーニング装置30の内部の下端までといったように、第三回収位置N3よりも下方まで延ばしてよい。また、電極部材35の下端部の位置は、電極部材35が少なくとも第一回収部材321と上下方向で重なる位置に配置されるように設定する。したがって、本実施例では、典型的には、電極部材35の下端部の位置は、第一回収位置N1からクリーニング装置30の内部の下端(第三回収位置N3よりも下方の位置)までの間の位置とする。
なお、それぞれのクリーニング部で回収するトナーの極性が本実施例とは逆であり、第一クリーニング部301及び第二クリーニング302では正極性のトナーを回収し、第三クリーニング部では負極性のトナーを回収してもよい。この場合は、上記説明を、正極性を負極性、負極性を正極性と置き換えることで理解される。
ここで、本発明に従う電極部材35とクリーニング部との間の電場は、少なくとも画像形成動作中(より詳細には画像形成動作中の二次転写残トナーのクリーニング時)に形成されればよい。したがって、例えば、画像形成装置100の準備動作時や調整動作時などに上記電場と異なる関係の電場が形成される期間や、電場が形成されない期間があってもよい。また、上記電場を設定するための電源E1、E2、E3(及び後述するE10)の制御は、画像形成装置100に設けられた制御部150(図1)が行うことができる。
このように、本実施例では、画像形成位置T1でトナー像が形成される回転可能な像担持体20の表面をクリーニングするクリーニング装置30は、像担持体20の表面の移動方向と略直交する幅方向に沿って配置され、像担持体20の表面から所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去する第一清掃部材311、及び第一清掃部材311により像担持体20から除去されたトナーを落下させて回収する第一回収部N1を備えた第一クリーニング部301と、像担持体20の表面の移動方向において第一清掃部材311よりも下流側かつ画像形成位置T1よりも上流側で上記幅方向に沿って配置され、像担持体20の表面からトナーを静電的に除去する第二清掃部材312、及び第二清掃部材312により像担持体20から除去されたトナーを落下させて回収する第二回収部N2を備えた第二クリーニング部302と、第一回収部N1及び第二回収部N2から落下したトナーを搬送する搬送部材34と、上記幅方向に沿って配置され、第一回収部N1を構成し該第一回収部N1でトナーが回収される部材(第一回収部材)321及び第二回収部N2を構成し該第二回収部N2でトナーが回収される部材(第二回収部材)322に対して像担持体20とは反対側で第一回収部N1を構成する部材321及び第二回収部N2を構成する部材322に対向する電極部材35と、を有し、電極部材35の電位を、第二クリーニング部N2で回収されたトナーが電極部材側から第一回収部側に向かう電場を生じさせる電位に設定可能である。本実施例では、第一クリーニング部301は、第一清掃部材311からトナーを静電的に回収する第一回収部材321と、第一回収部材321に接触して第一回収部材上に第一回収部N1を形成する第一掻き取り部材331と、を有し、第二クリーニング部302は、第二清掃部材312からトナーを静電的に回収する第二回収部材322と、第二回収部材322に接触して第二回収部材上に第二回収部N2を形成する第二掻き取り部材332と、を有し、電極部材35は、第一回収部材321及び第二回収部材322に対して像担持体20とは反対側で第一回収部材321及び第二回収部材322に対向する。本実施例では、電極部材35の上記幅方向の長さは、第一回収部材321及び第二回収部材322の上記幅方向の長さと略同等である。
また、本実施例では、クリーニング装置30は、像担持体20の表面の移動方向において画像形成位置T1よりも下流側かつ第一清掃部材311よりも上流側で上記幅方向に沿って配置され、像担持体20の表面からトナーを静電的に除去する第三清掃部材313、及び第三清掃部材313により像担持体20から除去されたトナーを落下させて回収する第三回収部N3を備えた第三クリーニング部303を有し、第二清掃部材312は、像担持体20の表面から上記所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去し、第三清掃部材313は、像担持体20の表面から上記所定の極性とは逆極性に帯電したトナーを静電的に除去し、搬送部材34は、第一回収部N1、第二回収部N2及び第三回収部N3から落下したトナーを搬送し、第三回収部N3を構成し該第三回収部N3でトナーが回収される部材(第三回収部材)323及び電極部材35は電気的に接地されている。また、本実施例では、電極部材35の下端部は、第三回収部N3よりも下方に位置する。また、本実施例では、第一回収部N1を構成する部材321及び第二回収部N2を構成する部材322に上記所定の極性とは逆極性の電圧が印加される。また、本実施例では、第三クリーニング部301は、第三清掃部材313からトナーを静電的に回収する第三回収部材323と、第三回収部材323に接触して第三回収部材上に第三回収部N3を形成する第三掻き取り部材333と、を有する。なお、第三クリーニング部301は、第三清掃部材313に接触して第三清掃部材上に第三回収部N3を形成する第三掻き取り部材333を有する構成であってもよい。また、本実施例では、電極部材35は、当該クリーニング装置30の筐体の一部を構成する。また、本実施例によれば、像担持体20と、像担持体20に画像形成位置T1でトナー像を形成する画像形成部1と、上記クリーニング装置30と、を有する画像形成装置100が提供される。
以上説明したように、本実施例では、像担持体とは反対側で清掃部材に対向する位置に電極部材を配置し、回収したトナーが電極部材から清掃部材に向かう力を受けるような電場を形成する。これにより、回収トナーがクリーニング装置30内で堆積することなく搬送部材34に向けて落下できるようにする。本実施例によれば、クリーニング装置30内でのトナーの堆積や清掃部材311、312、313へのトナーの再付着などの発生を抑制することができる。そして、複数の清掃部材311、312、313に対して1つの搬送部材34で回収トナーを良好に搬送することが可能となる。したがって、本実施例によれば、より簡素な構成で、クリーニング装置30内でのトナーの堆積や清掃部材311、312、313へのトナーの再付着などを抑制して、クリーニング装置30の性能を良好に維持することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施例では、クリーニング装置30のそれぞれのクリーニング部で回収するトナーの極性は実施例1と同じであるが、電極部材35の電位が実施例1とは異なる。また、本実施例では、クリーニング部への給電方法の他の例についても説明する。図8は、本実施例におけるクリーニング部への給電方法を説明するための模式図である。
第一清掃部材311及び第二清掃部材312に中間転写ベルト20上の負極性のトナーを静電的に移動させる手段としては、次の方法がある。つまり、実施例1と同様に第一回収部材321及び第二回収部材322に正極性の電圧を印加し、第一張架ローラ24及び第二張架ローラ25を電気的に接地する方法がある。なお、第一回収部材321及び第二回収部材322ではなく、第一清掃部材311及び第二清掃部材312のうち少なくとも一方に直接正極性の電圧を印加してもよい。この他に、第一張架ローラ24及び第二張架ローラ25に負極性の電圧を印加し、第一回収部材321及び第二回収部材322を電気的に接地する方法がある。なお、第一回収部材321及び第二回収部材322ではなく、第一清掃部材311及び第二清掃部材312のうち少なくとも一方を直接電気的に接地してもよい。これらは、いずれを用いてもよく、また第一クリーニング部301と第二クリーニング302とでそれぞれ異なる方法を用いてもよい。ここでは、第一、第二クリーニング部301、302への給電方法は実施例1と同じである場合を例とする。
また、第三清掃部材313に中間転写ベルト20上の正極性のトナーを静電的に移動させるための手段としては、次の方法がある。つまり、実施例1と同様に第三張架ローラ26に正極性の電圧を印加し、第三回収部材323を電気的に接地する方法がある。なお、第三回収部材323ではなく、第三清掃部材313を直接電気的に接地してもよい。この他に、第三回収部材323に負極性の電圧を印加し、第三張架ローラ26を電気的に接地する方法がある。なお、第三回収部材323ではなく、第三清掃部材313に直接負極性の電圧を印加してもよい。これらは、いずれを用いてもよい。ここでは、第三クリーニング部303への給電方法は実施例1と同じである場合を例とする。
また、実施例1で説明したのと同様に、図6に示すように、第三回収部材323を設けずに、第三清掃部材313の表面と摺擦するように第三掻き取り部材333を配置してもよい。この場合は、実施例1で説明したのと同様に、第三張架ローラ26に正極性の電圧を印加し、第三清掃部材313を電気的に接地することができる。また、第三清掃部材313に負極性の電圧を印加し、第三張架ローラ26を電気的に接地してもよい。
本実施例では、電極部材35は、第一回収部材321及び第三回収部材323(又は第三清掃部材313)の電位よりも電位が低くなるように、負極性の電圧が印加されている。つまり、本実施例では、電極部材35に、電極部材電源E10から、負極性の直流電圧である電極部材バイアス(電極部材電圧)を印加する。これにより、負極性に帯電したトナーが電極部材35から第二回収部材322及び第一回収部材321に向かう力を受けるような電場が形成される。第二掻き取り部材332によって第二回収部材322から掻き取られた負極性に帯電したトナーは、電極部材35よりも第一回収部材321に向かって飛翔する。また、第一掻き取り部材331によって第一回収部材321から掻き取られた負極性に帯電したトナーについても、電極部材35から第三回収部材323(又は第三清掃部材313)に向かう力を受けるような電場が形成される。第一掻き取り部材331によって掻き取られたトナーは、上記のように飛翔するので、電極部材35には堆積せずに直接搬送部材34に向けて落下するか、第三回収部材323(又は第三清掃部材313)に付着し、第三掻き取り部材333によって掻き取られ、搬送部材34に向けて落下する。このように、電極部材35にトナーを堆積させることなく、複数のクリーニング部から回収したトナーを共通の搬送部材34によって筐体36に設けられた排出口へ搬送することができる。
ここで、本実施例では、第三清掃部材313によって回収されたトナーは、第一掻き取り部材331によって掻き取られたトナーとは逆極性である。そのため、第三清掃部材313によって回収されたトナーは、第三回収部材323(又は第三清掃部材313)から電極部材35に向かう力を受けるように電場の影響を受ける。そこで、本実施例では、電極部材35と第三回収部材323(又は第三清掃部材313)とで形成する電場の影響を、実質的に第一掻き取り部材331で掻き取ったトナーにのみに与えるために、電極部材35の下端部の位置を次のように設定することが望ましい。つまり、本実施例では、電極部材35の下端は、第三回収部材323(又は第三清掃部材313)と第三掻き取り部材333との当接位置である第三回収位置N3より下方に延びないようにするのが望ましい。また、電極部材35の下端部の位置は、電極部材35が少なくとも第一回収部材321と上下方向で重なる位置に配置されるように設定する。したがって、本実施例では、典型的には、電極部材35の下端部の位置は、第一回収位置N1から第三回収位置N3よりも上方の位置までの間の位置とする。
このように、本実施例では、第一清掃部材311、第二清掃部材312は、像担持体20の表面から所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去し、第三清掃部材313は、像担持体20の表面から上記所定の極性とは逆極性に帯電したトナーを静電的に除去し、搬送部材34は、第一回収部N1、第二回収部N2及び第三回収部N3から落下したトナーを搬送し、電極部材35に上記所定の極性の電圧が印加され、電極部材35の下端部は、第三回収部N3よりも上方に位置する。また、本実施例では、第三回収部N3を構成し該第三回収部でトナーが回収される部材(第三回収部材)323は電気的に接地されている。
なお、それぞれのクリーニング部で回収するトナーの極性が本実施例とは逆であり、第一クリーニング部301及び第二クリーニング302では正極性のトナーを回収し、第三クリーニング部では負極性のトナーを回収してもよい。この場合は、上記説明を、正極性を負極性、負極性を正極性と置き換え、電位については高低を逆に読み換えることで理解される。
[実施例3]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施例では、クリーニング装置30のそれぞれのクリーニング部で回収するトナーの極性、第一クリーニング部301及び第二クリーニング部302についての説明、及び電極部材35の電位は実施例1と同じである。そして、本実施例では、第三クリーニング部303についての条件が実施例1とは異なる。図9は、本実施例におけるクリーニング部への給電方法を説明するための模式図である。
本実施例では、第三清掃部材313に中間転写ベルト20上の正極性のトナーを静電的に移動させるために、第三回収部材323に負極性の電圧を印加し、第三張架ローラ26を電気的に接地する。なお、第三回収部材323ではなく、第三清掃部材313に直接負極性の電圧を印加してもよい。
また、実施例1で説明したのと同様に、図6に示すように、第三回収部材323を設けずに、第三清掃部材313の表面と摺擦するように第三掻き取り部材333を配置してもよい。この場合は、本実施例では、第三清掃部材313に負極性の電圧を印加し、第三張架ローラ26を電気的に接地する。
ここで、本実施例では、電極部材35は、実施例1と同様に電気的に接地されている。これにより、負極性に帯電したトナーが電極部材35から第二回収部材322及び第一回収部材321に向かう力を受けるような電場が形成される。第二掻き取り部材332によって第二回収部材322から掻き取られた負極性に帯電したトナーは、電極部材35よりも第一回収部材321に向かって飛翔する。そのため、このトナーは電極部材35には堆積せずに直接搬送部材34に向けて落下するか、第一回収部材321に付着し、第一掻き取り部材331によって掻き取られて、搬送部材34に向けて落下する。このように、電極部材35にトナーを堆積させることなく、複数のクリーニング部から回収したトナーを共通の搬送部材34によって筐体36に設けられた排出口へ搬送することができる。
一方、本実施例では、第三回収部材323(又は第三清掃部材313)が負極性であるため、負極性に帯電したトナーが第三回収部材323(又は第三清掃部材313)から電極部材35に向かう力を受けるような電場が形成される。このような電場が形成されると、電極部材35に負極性に帯電したトナーが付着してしまう可能性がある。そこで、本実施例では、電極部材35の下端は、第一回収位置N1より下方に延びないようにするのが望ましい。また、電極部材35の下端部の位置は、電極部材35が少なくとも第一回収部材321と上下方向で重なる位置に配置されるように設定する。したがって、本実施例では、典型的には、電極部材35の下端部の位置は、少なくとも第一回収部材321と上下方向で重なる範囲で、第一回収位置N1よりも上方の位置とする。
このように、本実施例では、第一清掃部材311、第二清掃部材312は、像担持体20の表面から所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去し、第三清掃部材313は、像担持体20の表面から上記所定の極性とは逆極性に帯電したトナーを静電的に除去し、搬送部材34は、第一回収部N1、第二回収部N2及び第三回収部N3から落下したトナーを搬送し、第三回収部N3を構成し該第三回収部N3でトナーが回収される部材(第三回収部材)323に上記所定の極性の電圧が印加され、電極部材35は電気的に接地され、電極部材35の下端部は、第一回収部N1よりも上方に位置する。
なお、それぞれのクリーニング部で回収するトナーの極性が本実施例とは逆であり、第一クリーニング部301及び第二クリーニング302では正極性のトナーを回収し、第三クリーニング部では負極性のトナーを回収してもよい。この場合は、上記説明を、正極性を負極性、負極性を正極性と置き換え、電位については高低を逆に読み換えることで理解される。
[実施例4]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施例では、第一クリーニング部301では正極性のトナーを回収し、第二クリーニング部302では負極性のトナーを回収する。第三クリーニング部303は設けてもよいし、図2に示したように設けなくてもよい。図10は、本実施例におけるクリーニング部への給電方法を説明するための模式図である。
第一清掃部材311に中間転写ベルト20上の正極性のトナーを静電的に移動させる手段としては、次の方法がある。つまり、第一回収部材321に負極性の電圧を印加し、第一張架ローラ24を電気的に接地する方法がある。なお、第一回収部材321ではなく、第一清掃部材311に直接負極性の電圧を印加してもよい。この他に、第一張架ローラ24に正極性の電圧を印加し、第一回収部材321を電気的に接地する方法がある。なお、第一回収部材321ではなく、第一清掃部材311を直接電気的に接地してもよい。これらは、いずれを用いてもよい。ここでは、第一回収部材321に負極性の電圧を印加する場合を例とする。
同様に、第二清掃部材312に中間転写ベルト20上の負極性のトナーを静電的に移動させる手段としては、次の方法がある。つまり、第二回収部材322に正極性の電圧を印加し、第二張架ローラ25を電気的に接地する方法がある。なお、第二回収部材322ではなく、第二清掃部材312に直接正極性の電圧を印加してもよい。この他に、第二張架ローラ25に負極性の電圧を印加し、第二回収部材322を電気的に接地する方法がある。なお、第二回収部材322ではなく、第二清掃部材312を直接電気的に接地してもよい。これらは、いずれを用いてもよい。ここでは、第二回収部材322に正極性の電圧を印加する場合を例とする。
本実施例では、電極部材35は、第一回収部材321の電位よりも電位が低くなるように、負極性の電圧が印加されている。これにより、負極性に帯電したトナーが電極部材35から第二回収部材322及び第一回収部材321に向かう力を受けるような電場が形成される。第二掻き取り部材332によって第二回収部材322から掻き取られた負極性に帯電したトナーは、電極部材35よりも第一回収部材321に向かって飛翔する。そのため、このトナーは電極部材35には堆積せずに直接搬送部材34に向けて落下するか、第一清掃部材311に付着し、第一掻き取り部材331によって掻き取られ、搬送部材34に向けて落下する。このように、電極部材35にトナーを堆積させることなく、複数のクリーニング部から回収したトナーを共通の搬送部材34によって筐体36に設けられた排出口へ搬送することができる。
ここで、本実施例では、第一清掃部材311から第一回収部材321へ移動したトナーは、第二掻き取り部材332によって掻き取られたトナーとは逆極性である。そのため、第一清掃部材311から第一回収部材321へ移動したトナーは、第一回収部材311から電極部材35に向かう力を受けるように電場の影響を受ける。そこで、本実施例では、電極部材35と第一回収部材321とで形成する電場の影響を、実質的に第二掻き取り部材332で掻き取ったトナーにのみに与えるために、電極部材35の下端部の位置を次のように設定することが望ましい。つまり、本実施例では、電極部材35の下端は、第一回収位置N1より下方に延びないようにするのが望ましい。また、電極部材35の下端部の位置は、電極部材35が少なくとも第一回収部材321と上下方向で重なる位置に配置されるように設定する。したがって、本実施例では、典型的には、電極部材35の下端部の位置は、少なくとも第一回収部材321と上下方向で重なる範囲で、第一回収位置N1よりも上方の位置とする。
このように、本実施例では、第一清掃部材311は、像担持体20の表面から所定の極性に帯電したトナーを静電的に除去し、第二清掃部材312は、像担持体20の表面から上記所定の極性とは逆極性に帯電したトナーを静電的に除去し、第一回収部N1を構成する部材(第一回収部材)321には上記所定の極性とは逆極性の電圧が印加され、第二回収部N2を構成する部材(第二回収部材)322には上記所定の極性の電圧が印加され、電極部材35には上記所定の極性とは逆極性の電圧が印加される。また、本実施例では、電極部材35の下端部は、第一回収部N1よりも上方に位置する。
なお、それぞれのクリーニング部で回収するトナーの極性が本実施例とは逆であり、第一クリーニング部301では負極性のトナーを、第二クリーニング部302では正極性のトナーを回収してもよい。この場合は、上記説明を、正極性を負極性、負極性を正極性と置き換え、電位については高低を逆に読み換えることで理解される。