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JP7770952B2 - 加工装置、評価装置及び評価方法 - Google Patents
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JP7770952B2 - 加工装置、評価装置及び評価方法 - Google Patents

加工装置、評価装置及び評価方法

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JP7770952B2 JP2022028207A JP2022028207A JP7770952B2 JP 7770952 B2 JP7770952 B2 JP 7770952B2 JP 2022028207 A JP2022028207 A JP 2022028207A JP 2022028207 A JP2022028207 A JP 2022028207A JP 7770952 B2 JP7770952 B2 JP 7770952B2
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Description

本発明は、加工装置、評価装置及び評価方法に関する。
一般に、被加工物を加工する場合、加工後に加工品質(面粗度、寸法精度など)を測定し、加工後の品質が悪い状態である場合、悪い状態をフィードバックして加工条件を再設定することが行われる。
従来、加工中に測定できるパラメータを用いて、加工中のワークと加工工具などとの関係性を求めることによって、加工中の加工状態を監視するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-095951号公報
しかしながら、特許文献1は、加工中の加工状態を監視する技術であり、加工中に被加工物の加工後の品質を評価できない。
加工後の品質を加工条件にフィードバックする場合、加工後の品質を毎回測定しなければならず、加工時間、加工工数が余分にかかり、被加工物の形状によっては加工後の品質を測定できないことも考えられる。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたもので、加工中に被加工物の加工後の品質を評価することができ、加工時間、加工工数を削減できる加工装置、評価装置及び評価方法を提供することを目的とする。
本態様では、被加工物を加工する加工部と、被加工物の加工音を計測する計測部と、前記加工部の振動系内に生じる強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部と、を備え、前記評価部は前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波のピーク位置の周波数を対比させて被加工物の加工後の品質を評価する加工装置が挙げられる。
本態様では、被加工物を加工する加工部と、被加工物の加工音を計測する計測部と、前記加工部の振動系内に生じる強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部と、を備え、前記評価部は前記強制振動波と前記実振動波との音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数が近似するときに被加工物の加工後の品質が高いと評価する加工装置が挙げられる。
本態様では、被加工物を加工する加工部と、被加工物の加工音を計測する計測部と、前記加工部の振動系内に生じる強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部と、を備え、前記評価部は、少なくとも、3倍の倍数波、4倍の倍数波及び5倍の倍数波の全てを含んで対比する加工装置が挙げられる。
本態様では、被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部を備え、前記評価部は前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波のピーク位置の周波数を対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価装置が挙げられる。
本態様では、被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部を備え、前記評価部は前記強制振動波と前記実振動波との音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数が近似するときに被加工物の加工後の品質が高いと評価する評価装置が挙げられる。
本態様では、被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部を備え、前記評価部は、少なくとも、3倍の倍数波、4倍の倍数波及び5倍の倍数波の全てを含んで対比する評価装置が挙げられる。
本態様では、被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波のピーク位置の周波数を対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法が挙げられる。
本態様では、被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、前記強制振動波と前記実振動波との音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数が近似するときに被加工物の加工後の品質が高いと評価する評価方法が挙げられる。
本態様では、被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、少なくとも、3倍の倍数波、4倍の倍数波及び5倍の倍数波の全てを含んで対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法が挙げられる。
本態様によれば、加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。また、被加工物の形状によって加工後の品質を測定できない場合であっても、被加工物の加工後の品質を保証できる。
第一の実施の形態を示す図である。 強制振動波の図である。 Aは、切削音の振動波を示し、Bは、FFT解析による切削音の音圧レベルの実振動波を示す図である。 生成部で生成される実振動波の図である。 Aは、加工品質が高い状態の切削音の振動波を示し、Bは、加工品質が悪い状態の切削音の振動波を示す図である。 第三の実施の形態を示す図である。 A、Bは、加工後の品質との相関を示す図である。 Aは、加工品質パラメータFs指標に対する底面面粗度の相関を示し、Bは、同側面変位量の相関を示す図である。
[第一の実施の形態]
図1を参照して、本実施の形態の加工装置1の態様について説明する。
加工装置1は、被加工物Wを加工する加工部2を備える。加工部2は、加工機械本体3の把持部4にエンドミル(回転切削による工具部)5を装着して構成される。被加工物Wは、保持部6に支持、固定される。加工装置1は、被加工物Wの加工音(切削音)の音圧を計測するマイクロフォン(計測部)7を備えて構成される。マイクロフォン7は、加工部2によって被加工物Wを切削するときに発生する切削音の音圧を、低周波領域から高周波領域の周波数にわたって高精度に計測する。
加工装置1は、制御部(評価装置)8を備える。制御部8はコンピュータであり、プロセッサとメモリデバイスとストレージ装置とインターフェース回路とを備える。そして、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶された制御プログラムを実行することで制御部8の各種の機能を実現する。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)である。メモリデバイスは、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)である。ストレージ装置は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)である。
制御部8は、記憶部9と生成部10と評価部11とを備える。記憶部9は、加工部2の振動系が備える強制振動波を記憶する。生成部10は、加工音の音圧から得られる加工時の実振動波を生成する。評価部11は、加工音の音圧から得られる加工時の実振動波と、加工部2の振動系が備える強制振動波とを対比させて、被加工物の加工後の品質を評価する。
図2は、加工部2の振動系が備える強制振動波の図である。
強制振動は、振動系に周期的な外力(強制力)を加えるときに系内に生じる振動であり、その振動数は強制力の振動数に等しい。加工部2の振動系が備える強制振動の基本波は、式(1)で表される。強制振動波は、低周波領域から高周波領域の周波数にわたって基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、…、n倍波Hznで現れる。
強制振動の基本波[Hz]=(主軸回転数×エンドミルの歯数)/60…(1)
主軸回転数は、エンドミル5の一分間の回転数である。
図3、図4は、生成部10で生成される実振動波の図である。
生成部10は、図3Aに示すように、マイクロフォン7で計測された切削音の振動波を取得し、FFT(Fast Fourier Transformation)解析を用いて、図3Bに示すように、切削音の音圧の実振動波(音圧レベルのピーク位置)を生成する。実振動波は、図4に示すように、基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5のように現れる。Kは、共振波である。
評価部11は、図2に示す強制振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、…、n倍波Hznと、図4に示す生成部10で生成される実振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5とを対比し、対比の結果に応じて加工後の品質(例えば表面粗度、寸法精度)を評価する。
本発明者らは、各種の実証実験を通じ、強制振動波の基本波及び倍数波と、実振動波の基本波及び倍数波との、各ピーク位置の周波数のずれが加工後の品質(例えば表面粗度、寸法精度)に大きく影響を与えることを突きとめた。各ピーク位置の周波数のずれが、所定の閾値よりも大きいとき、加工後の品質が低いことが判明した。ずれの大きさを判定する所定の閾値は、例えば、ピーク位置の半値幅に基づいて設定してもよく、半値幅の半分の幅の大きさを所定の閾値に設定してもよい。図2に示す強制振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、…、n倍波Hznの各ピーク位置の周波数と、図4に示す実振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、…、n倍波Hznの各ピーク位置の周波数とが近似する(ずれが所定の閾値よりも小さい)とき、加工面には鏡面に近い光沢面が現れ、加工後の品質が高くなる。また、上記のずれが所定の閾値よりも大きいとき、加工面に加工目が出現し、荒面が現れ、加工後の品質が悪くなる。
両方のピーク位置の周波数のずれを、強制振動波の倍数波(2倍波Hz2、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5)の周波数を含んで対比することで、加工後の品質の評価精度を高めることが判明した。
本実施形態によれば、評価部11は、強制振動波と実振動波とのピーク位置の周波数が近似するとき加工後の品質が高いと評価する。
評価部11は、強制振動波の倍数波(2倍波Hz2、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5)の周波数を含んで対比する。
本実施形態によれば、評価部11が加工後の品質を評価するため、例えば加工後の品質が悪いと評価された場合、加工中であっても加工作業を停止し、加工後の品質を加工条件にフィードバックすることができる。また従来のように、加工後の品質を毎回測定する必要がなく、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や加工工数を大幅に削減できる。被加工物Wの形状により測定器を近接させることができないなど、加工後の品質を測定できない場合であっても、加工後の品質は保証される。
[第二の実施の形態]
図5A、図5Bは、上記マイクロフォン7で計測された切削音の振動波における共振波を表示する。図5において、縦軸は音圧であり、横軸は周波数である。
本発明者らは、図5Aに示すように、生成部10で生成される実振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2の周辺のみで共振波Kが観測され、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5の周辺で共振波Kが観測されない場合、加工面に鏡面に近い光沢面が現れ、加工後の品質が高いことに知見を得た。これに対して、図5Bに示すように、実振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5の各周辺で多数の共振波Kが観測される場合、加工面に加工目が出現し、荒面が現れ、加工後の品質が悪くなることが判明した。
すなわち、実振動波に現れる共振波Kの数の多寡が、加工後の品質に影響を与えることに知見を得た。
第二の実施の形態では、評価部11が、共振波Kの多寡によって加工後の品質を評価する。これによれば、従来のように、加工後の品質を毎回測定する必要がなく、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や加工工数を大幅に削減できる。被加工物Wの形状により加工後の品質を測定できない場合であっても、加工後の品質は保証される。
また、本発明者らは、図5Aに示すように、実振動波の基本波Hz1、2倍波Hz2の周辺のみで共振波Kが観測(3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5の周辺では共振波Kが観測されない)される場合、加工後の品質が高く、図5Bに示すように、3倍波Hz3、4倍波Hz4、5倍波Hz5の各周辺において、多数の共振波Kが観測される場合、加工後の品質が悪いことに知見を得た。
別の実施の形態では、評価部11が、実振動波の3倍波Hz3以上の周辺の共振波Kの多寡によって、加工後の品質を評価してもよい。
別の実施の形態によれば、3倍波Hz3以上の周辺の共振波Kの多寡によって、加工後の品質を評価するため、従来のように、加工後の品質を毎回測定する必要がなく、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や加工工数を大幅に削減できる。被加工物Wの形状により加工後の品質を測定できない場合であっても、加工後の品質は保証される。なお、マイクロフォン7には、高周波数領域で感度の高いマイクロフォンを採用することが望ましい。例えば、マイクロフォン7は、低周波領域から高周波領域の周波数として、20Hz~20000Hzの周波数の音を精度良く計測できることが望ましい。
[第三の実施の形態]
図6は、第三の実施の形態の構成図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
制御部18は、演算部20と評価部21とを備える点が、第一の実施の形態の制御部8とは異なる。
演算部20は、以下の式(2)で表される加工品質パラメータFs(Formulated Sound)指標を求める。評価部21は、加工品質パラメータFsから加工後の品質を評価する。
本発明者らは、被加工物Wの強制振動波が共振波Kと同様な挙動を示し、高周波領域の波形が被加工物の加工後の品質に相関があることを見出した。とくに高周波領域での感度が高いときに、加工後の品質が低いと評価できる。
この知見を基にして、切削加工の切削音に対して、品質と相関の強い高周波数感度を盛り込んだ、式(2)で表される加工品質パラメータFs指標を創出した。
式(2)において、Fs:加工品質パラメータ、fi:i番目の周波数帯における代表値としての所定の周波数、Piバー:i番目の周波数帯における平均音圧、である。なお、式(2)、(3)では、Piバーにより、i(i=j、j+1、…、k-1、k)番目の周波数帯の平均音圧を表すが、式(2)、(3)以外では、バーを省略して単なるPiにより、i番目の周波数帯の平均音圧を表す。
ここで、式(3)の平均音圧Piは以下の様に算出される。すなわち、図3Aに示すようなデータにおける計測時間を所定期間t毎に区切る。そして、j(j=m、m+1、…、n-1、n)番目の期間tjそれぞれに対してFFT解析を行う。これにより、所定期間tj毎に、図3Bのような、周波数と音圧に関する関係が得られる。つまり、所定期間tj毎に、周波数fiと、音圧Pijの関係が得られる。換言すれば、計測時に、リアルタイムにFFT解析を行い、所定期間tj毎に、周波数fiと、音圧Pijの関係が得られる。ここで、i番目の周波数fiを基準として、所定期間tiの経過に伴う音圧Pijの変化を考えると、i番目の周波数帯では、音圧Pijが、Pim、Pim+1、…、Pin-1、Pinと変化する。よって、i番目の周波数帯の平均音圧Piは、Pi=(Pim + Pim+1 + … + Pin-1 + Pin)/(n-m)と算出され、式(3)となる。
加工品質パラメータFsは、低周波領域から高周波領域の周波数帯における音圧の大きさPaを測定し、周波数帯ごとの平均音圧Piを計算し、周波数帯ごとに平均音圧Piと周波数とを掛け合わせた全周波数帯の合計値から平均値として求められる。加工品質パラメータFsは基本波の低周波数帯に高周波数帯の音圧成分が加え合わさっているため、加工品質との相関が高まる。
図7A、図7Bは、加工後の品質との相関を示す図である。
図7Aに示すように、切削音の音圧レベルのピーク値と加工後の品質との相関関係を調べると、この場合には、相関係数がR=0.67である。
第三の実施の形態では、式(2)のパラメータFsとの相関により、加工後の品質を評価する。この場合の相関関係は、図7Bに示すように、図7Aに示す場合と比較し、より高く相関し、相関係数がR=0.86である。
第三の実施の形態では、演算部20が、マイクロフォン7で計測された切削音から加工品質パラメータFsを演算し、評価部21が、加工品質パラメータFsに基づいて加工後の品質を評価する。評価部21は、加工品質パラメータFsが特定範囲にある場合、加工後の品質が良好であると評価する。
加工品質パラメータFsは、切削加工の切削音に対して、品質と相関の強い高周波数感度を盛り込んだ式(2)で表されるため、該Fs指標を用いることで、短期間で被加工物Wの品質をより精度高く評価できる。
第三の実施の形態によれば、加工品質パラメータFsが特定範囲にあるか否かで、加工後の品質を評価するため、例えば加工後の品質が悪いと評価された場合、加工中でも加工作業を停止し、加工後の品質を加工条件にフィードバックできる。従来のように、加工後の品質を毎回測定する必要がなく、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や加工工数を大幅に削減できる。被加工物Wの形状により加工後の品質を測定できない場合であっても、加工後の品質は保証される。
図8Aは、加工品質パラメータFs指標に対する底面面粗度の相関を示し、図8Bは、加工品質パラメータFs指標に対する側面変位量の相関を示す。
底面面粗度は、図1に示すように、エンドミル5で切削した被加工物Wの底面の面粗度であり、相関係数はR=0.857である。側面変位量は、同じく図1に示すように、エンドミル5で切削した被加工物Wの側面の設計値に対する変位量であり、相関係数はR=0.861である。いずれもR=0.7以上の高い相関係数を示している。
本発明は、上記実施の形態に限定されない。上記実施の形態は、エンドミル5で加工する場合の加工品質を対象としたが、例えば穴あけ工具などのすべての回転工具で加工する場合を対象としてもよい。
[上記実施形態によりサポートされる構成]
上記実施形態は、以下の構成の具体例である。
(構成1)被加工物を加工する加工部と、被加工物の加工音を計測する計測部と、前記加工部の振動系が備える強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とを対比させて加工後の品質を評価する評価部と、を備えることを特徴とする加工装置。
構成1の加工装置によれば、加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。また、被加工物の形状が加工後の品質を測定できない形状であったとしても、被加工物の加工後の品質を保証できる。
(構成2)前記評価部は前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波を対比させて加工後の品質を評価することを特徴とする構成1に記載の加工装置。
構成2の加工装置によれば、強制振動波及び実振動波の各基本波及び各倍数波を対比することにより、加工後の品質を容易に評価できる。
(構成3)前記評価部は前記強制振動波と前記実振動波とのピーク位置が近似するときに加工後の品質が高いと評価することを特徴とする構成1又は2に記載の加工装置。
構成3の加工装置によれば、ピーク位置が近似することにより、加工後の品質を容易に評価できる。
(構成4)前記評価部は少なくとも3~5倍の倍数波を含んで対比することを特徴とする構成1乃至3の何れか一項に記載の加工装置。
構成3の加工装置によれば、少なくとも3~5倍の倍数波を含んで対比することにより、加工後の品質を容易に評価できる。
(構成5)被加工物を加工する加工部と、被加工物の加工音を計測する計測部と、前記加工部の振動系が備える強制振動波の基本波及び倍数波に対応させて、前記加工音から得られる実振動波に現れる共振波を取得し、前記共振波の多寡によって加工後の品質を評価する評価部と、を備えることを特徴とする加工装置。
構成5の加工装置によれば、共振波の多寡によって加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成6)被加工物を加工する加工部と、被加工物の加工音を計測する計測部と、前記加工音の低周波領域から高周波領域の周波数帯における音圧の大きさを取得し、周波数帯ごとの平均音圧を計算し、周波数帯ごとに平均音圧と周波数とを掛け合わせた全周波数帯の合計値から平均値を求める演算部と、前記平均値から加工後の品質を評価する評価部と、を備えることを特徴とする加工装置。
構成6の加工装置によれば、前記平均値から加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成7)前記評価部は前記平均値が特定範囲にあるときに加工後の品質が高いと評価することを特徴とする構成6に記載の加工装置。
構成7の加工装置によれば、平均値が特定範囲にあることにより、加工後の品質を容易に評価できる。
(構成8)被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、被加工物を加工する加工部の振動系が備える強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波と、を対比させて加工後の品質を評価する評価部を備えることを特徴とする評価装置。
構成8の評価装置によれば、強制振動波と実振動波と、を対比させて加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成9)被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、被加工物を加工する加工部の振動系が備える強制振動波の基本波及び倍数波に対応させて、被加工物の加工音から得られる実振動波に現れる共振波を取得し、前記共振波の多寡によって加工後の品質を評価する評価部を備えることを特徴とする評価装置。
構成9の評価装置によれば、共振波の多寡によって加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成10)被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、被加工物の加工音の低周波領域から高周波領域の周波数帯における音圧の大きさを取得し、周波数帯ごとの平均音圧を計算し、周波数帯ごとに平均音圧と周波数とを掛け合わせた全周波数帯の合計値から平均値を求める演算部と、前記平均値から加工後の品質を評価する評価部と、を備えることを特徴とする評価装置。
構成10の評価装置によれば、前記平均値から加工後の品質を評価する評価部を備えるため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成11)被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、被加工物を加工する加工部の振動系が備える強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波と前記実振動波とを対比させて加工後の品質を評価することを特徴とする評価方法。
構成11の評価方法によれば、強制振動波と実振動波とを対比させて加工後の品質を評価するため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成12)被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、被加工物を加工する加工部の振動系が備える強制振動波の基本波及び倍数波に対応させて、被加工物の加工音から得られる実振動波に現れる共振波を求め、前記共振波の多寡によって加工後の品質を評価することを特徴とする評価方法。
構成12の評価方法によれば、共振波の多寡によって加工後の品質を評価するため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
(構成13)被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、被加工物の加工音の低周波領域から高周波領域の周波数帯における音圧の大きさを取得し、周波数帯ごとの平均音圧を計算し、周波数帯ごとに平均音圧と周波数とを掛け合わせた全周波数帯の合計値から平均値を求め、前記平均値から加工後の品質を評価することを特徴とする評価方法。
構成13の評価方法によれば、前記平均値から加工後の品質を評価するため、加工時あるいは加工後の品質検査の工程を省くことができ、加工時間や工数を大幅に削減できる。
1 加工装置
2 加工部
3 加工機械本体
5 エンドミル(回転工具部)
7 マイクロフォン(計測部)
8 制御部(評価装置)
9 記憶部
10 生成部
11、21 評価部
20 演算部

Claims (9)

  1. 被加工物を加工する加工部と、
    被加工物の加工音を計測する計測部と、
    前記加工部の振動系内に生じる強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部と、
    を備え
    前記評価部は前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波のピーク位置の周波数を対比させて被加工物の加工後の品質を評価する
    ことを特徴とする加工装置。
  2. 被加工物を加工する加工部と、
    被加工物の加工音を計測する計測部と、
    前記加工部の振動系内に生じる強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部と、
    を備え
    前記評価部は前記強制振動波と前記実振動波との音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数が近似するときに被加工物の加工後の品質が高いと評価する
    ことを特徴とする加工装置。
  3. 被加工物を加工する加工部と、
    被加工物の加工音を計測する計測部と、
    前記加工部の振動系内に生じる強制振動波と、前記加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部と、
    を備え
    前記評価部は、少なくとも、3倍の倍数波、4倍の倍数波及び5倍の倍数波の全てを含んで対比する
    ことを特徴とする加工装置。
  4. 被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、
    被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部を備え
    前記評価部は前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波のピーク位置の周波数を対比させて被加工物の加工後の品質を評価する
    ことを特徴とする評価装置。
  5. 被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、
    被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部を備え
    前記評価部は前記強制振動波と前記実振動波との音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数が近似するときに被加工物の加工後の品質が高いと評価する
    ことを特徴とする評価装置。
  6. 被加工物の加工後の品質を評価する評価装置であって、
    被加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波と、被加工物の加工音から得られる実振動波とについて、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価部を備え
    前記評価部は、少なくとも、3倍の倍数波、4倍の倍数波及び5倍の倍数波の全てを含んで対比する
    ことを特徴とする評価装置。
  7. 加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、
    前記強制振動波及び前記実振動波の各基本波及び各倍数波のピーク位置の周波数を対比させて被加工物の加工後の品質を評価する
    ことを特徴とする評価方法。
  8. 加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、
    前記強制振動波と前記実振動波との音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数が近似するときに被加工物の加工後の品質が高いと評価する
    ことを特徴とする評価方法。
  9. 加工物を加工する加工部の振動系内に生じる強制振動波を求め、被加工物の加工音から得られる実振動波を求め、前記強制振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数と、前記実振動波の音圧の基本波及び倍数波のピーク位置の周波数とを対比させて被加工物の加工後の品質を評価する評価方法であって、
    少なくとも、3倍の倍数波、4倍の倍数波及び5倍の倍数波の全てを含んで対比させて被加工物の加工後の品質を評価する
    ことを特徴とする評価方法。
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