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JP7773157B2 - 膀胱がん用抗がん剤の製造方法 - Google Patents
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JP7773157B2 - 膀胱がん用抗がん剤の製造方法 - Google Patents

膀胱がん用抗がん剤の製造方法

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Description

本発明は、膀胱がん用抗がん剤の製造方法に関する。
一般に、白樺の木に寄生するキノコとしてチャーガ(Chaga、和名:カバノアナタケ)が知られている。チャーガは、β-D-グルカン、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)、リグニン等の機能性成分を含有し、摂取により免疫機能を増加させる作用等が期待されている。
従来より、チャーガ由来の成分を含有する組成物として特許文献1,2に開示されるような組成物が知られている。特許文献1は、チャーガ(カバノアナタケ)の抽出物を含む抗糖化剤について開示する。特許文献2は、米糠抽出物、米麹抽出物、チャーガ(カバノアナタケ)液体培養液の抽出物等を含む混合物を乳酸菌発酵することを特徴とする健康機能組成物について開示する。
特開2019-43887号公報 特開2007-153813号公報
本発明は、チャーガ中において、優れた抗膀胱がん作用を発揮するトリテルペン類を発見したことに基づくものである。本発明は、新規な膀胱がん用抗がん剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、イノノツサンA、イノノツトリオールA、21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン、又はイノノツサンBが優れた抗膀胱がん活性を有することを見出した。
上記課題を解決する各態様を記載する。
態様1の膀胱がん用抗がん剤の製造方法は、イノノツサンA、21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン、及びイノノツサンBから選ばれる少なくとも一つを有効成分として含有する膀胱がん用抗がん剤の製造方法であって、前記有効成分が、化学合成される工程を含む
は、態様に記載の膀胱がん用抗がん剤の製造方法において、前記膀胱がんは、筋層浸潤性膀胱がんである。
本発明の膀胱がん用抗がん剤は、優れた抗膀胱がん作用を発揮できる。
図1は、チャーガから画分15-9、画分25-3、画分25-5、及び画分26-2を得るための分画スキームを示す。 図2は、画分15-9の質量分析において、ESI-MS(ポジティブモード)の結果を示す。 図3は、画分25-3の質量分析において、ESI-MS(ポジティブモード)の結果を示す。 図4は、画分25-5の質量分析において、ESI-MS(ポジティブモード)の結果を示す。 図5は、画分26-2の質量分析において、ESI-MS(ポジティブモード)の結果を示す。 図6は、画分15-9中の成分(イノノツサンA)について、H-NMRスペクトルの測定結果を示す。 図7は、画分25-3中の成分(イノノツトリオールA)について、H-NMRスペクトルの測定結果を示す。 図8は、画分25-5中の成分(21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン)について、H-NMRスペクトルの測定結果を示す。 図9は、画分26-2中の成分(イノノツサンB)について、H-NMRスペクトルの測定結果を示す。
以下、本発明の膀胱がん用抗がん剤を具体化した一実施形態を説明する。
本実施形態の膀胱がん用抗がん剤は、イノノツサンA(inonotusane A)、イノノツトリオールA(inonotsutriol A)、21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン(21,24-cyclopenta-3β,21,25‐trihydroxylanosta-8-ene)、及びイノノツサンB(inonotusane B)から選ばれる少なくとも一種を有効成分として含有する。
(有効成分)
イノノツサンAは、下記一般式(1)に示される構造を有する。
イノノツトリオールAは、下記一般式(2)に示される構造を有する。
21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エンは、下記一般式(3)に示される構造を有する。
イノノツサンBは、下記一般式(4)に示される構造を有する。
上記4種類の有効成分は、いずれも分子式C30503、分子量約458である。また、ラノスタン型トリテルペンの共通骨格を有し、21位及び24位の相対配置がそれぞれ異なるのみの化合物群である。
上記4種類の有効成分は、化学合成品であってもよく、天然素材から水・親水性有機溶媒等を用いて抽出された粗抽出品又は精製品であってもよい。抽出原料として用いられる天然素材としては、チャーガが挙げられる。チャーガは、タバコウロコタケ科に属し、白樺の木に寄生するきのこの1種であり、学名はInonotus obliquusであり、和名はカバノアナタケである。チャーガの抽出原料としては、特に限定されず、子実体、菌糸体、菌糸体の液体培養物等のいずれを採用してもよい。
チャーガからの上記4種類の有効成分の抽出方法は、精製品又は標準品を指標とした公知の抽出法、例えば水、親水性有機溶媒、水/親水性有機溶媒等の混合溶媒を用いた抽出法、超臨界抽出法等が用いられる。本実施形態において用いられる親水性有機溶媒としては、水に溶解する性質を有するエタノール、メタノール、イソプロパノール等の低級アルコールのほか、アセトン等のケトン類を適宜選択して使用することができる。これらの親水性有機溶媒を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中で抽出効率の観点から水が用いられることが好ましい。
溶媒として水を使用する場合、水の使用容量は、チャーガ原料粉末の質量に対して好ましくは5~30倍量、より好ましくは10~25倍量である。水の使用容量が5倍量以上の場合、目的成分の抽出効率をより向上できる。水の使用容量が30倍量以下の場合、濃縮等の工程時間の短縮を図り、作業効率を向上できる。
また、溶媒として水を用いて抽出する場合、目的成分の抽出効率を向上させるために、抽出処理前に採取時に混入するゴミ等の夾雑物を除去し、粉砕することが好ましい。抽出温度は5~40℃であることが好ましい。抽出温度がかかる温度範囲の場合、目的成分の抽出効率を向上できる。なお、抽出操作は、前記抽出温度で撹拌しながら例えば4時間以上行なえばよい。そして、上記の抽出条件で目的成分を十分に抽出した後、濾紙濾過、珪藻土濾過などの濾過処理を行なうことにより粗抽出物を得ることができる。
次に、溶媒抽出物から1又は2以上のクロマトグラフィを用い、精製品又は標準品を指標として、本実施形態の上記4種類の有効成分を分離・精製することができる。クロマトグラフィとしては、公知のクロマトグラフィ、例えばガスクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ、超臨界流体クロマトグラフィ、及び薄層クロマトグラフィを用いることができる。液体クロマトグラフィとしては、例えばカラムクロマトグラフィを用いることができ、より具体的には高速液体クロマトグラフィ(HPLC)及びオープンカラムクロマトグラフィを挙げることができる。クロマトグラフィ担体としては、例えば、イオン交換クロマトグラフィ、分配クロマトグラフィ(順相・逆相クロマトグラフィ)、吸着クロマトグラフィ、及び分子排斥クロマトグラフィが挙げられる。分配クロマトグラフィとして、より具体的にはシリカゲル担体やODS担体を用いることが抽出成分の分離効率が優れる観点から好ましい。それらを適宜組み合わせて、公知の使用方法で目的成分を精製することができる。
(作用)
上記4種類の有効成分は、高い抗膀胱がん作用を発揮する。より具体的には、膀胱がんの治療、予防、各種症状を緩和等の作用効果が期待される。したがって、抗膀胱がん作用を得ることを目的とし、上記4種類の有効成分の少なくとも一種を含有する膀胱がん用抗がん剤として適用することができる。
(使用形態)
具体的な配合形態として、膀胱がん用抗がん剤は、膀胱がん患者に対する医薬品、及び膀胱がんの各種症状を緩和又は予防するための飲食品等として好ましく適用することができる。
本実施形態の膀胱がん用抗がん剤を医薬品として使用する場合は、服用(経口摂取)、血管内投与、経皮投与、腹腔内投与等のあらゆる投与方法を採用することが可能である。剤形としては、各投与方法に適した剤形を適宜採用することができるが、例えば、散剤、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、坐剤、液剤、注射剤等が挙げられる。また、必要により、添加剤として賦形剤、基剤、乳化剤、溶剤、安定剤等を配合してもよい。
本実施形態の膀胱がん用抗がん剤を飲食品に適用する場合、抗膀胱がん用の飲食品に適宜採用することができる。本実施形態の膀胱がん用抗がん剤を種々の食品素材又は飲料品素材に添加することによって使用することができる。飲食品の形態としては、特に限定されず、液状、粉末状、ゲル状、固形状等のいずれであってもよく、また剤形としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、ドリンク剤のいずれであってもよい。その中でも、吸湿性が抑えられることから、カプセル剤であることが好ましい。前記飲食品としては、その他の成分としてゲル化剤含有食品、糖類、香料、甘味料、油脂、基材、賦形剤、食品添加剤、副素材、増量剤等を適宜配合してもよい。
(本実施形態の効果)
本実施形態の膀胱がん用抗がん剤の効果について説明する。
(1)本実施形態の膀胱がん用抗がん剤は、イノノツサンA、イノノツトリオールA、21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン、及びイノノツサンBから選ばれる少なくとも一種を有効成分として含有する。これらの有効成分は、これまで報告例のない優れた抗膀胱がん作用を発揮できる。
(2)膀胱がんとして筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)は、幹細胞性、転移性、及び治療抵抗性が高く、予後不良の膀胱がんであることが知られている。本実施形態の膀胱がん用抗がん剤により、かかる筋層浸潤性膀胱がんに対する抗膀胱がん作用を発揮が期待される。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
上記実施形態における膀胱がん用抗がん剤は、ヒトに対して適用することができるのみならず、犬等のペット、家畜等の飼養動物に対して適用してもよい。
以下、実施例に基づき、本発明についてより詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
<試験例1:抗膀胱がん作用を有する成分の分離>
図1に示される分画スキームにて、抽出原料としてチャーガ粉末を使用し、水抽出後、分離担体として各種シリカゲルを使用することにより分画した。犬膀胱がんオルガノイドに対する細胞毒性活性を指標として、かかる活性を有し、且つ単一ピークを有する画分(画分15-9、画分25-3、画分25-5、画分26-2)を得た。
(1)犬膀胱がんオルガノイドに対する細胞毒性の評価試験方法
犬の膀胱がんは、ヒトの膀胱がんと病因、病態、症状、遺伝的プロフィール、治療法において類似していることが確認されている。そのため、下記に示されるように、犬膀胱がんオルガノイド細胞(DBCO)を用いて細胞毒性を評価することにより抗がん活性をスクリーニングした。
犬膀胱がんオルガノイド細胞を培養する培地中のゲルを5mM EDTA/PBS溶液で溶かしてオルガノイド細胞を回収した。0.05%トリプシンにより37℃5分間処理した。70μmのセルストレーナーに通し、細胞数をカウントした。細胞をゲル10μLと混合し、96wellに細胞播種(2000cells/well)し、インキュベーターでゲルを固めて培養液を100μL添加した。翌日サンプルを処理し、72時間後にプレストブルーを10μL添加した。4時間後に蛍光強度(570nm)を測定し、ブランクを引いてコントロールの生存率を1とした場合の生存率の相対値として算出した。
(2)画分15-9の分取
チャーガ粉末100gに水2.5Lに懸濁し、室温で抽出処理した。遠心分離により上清を得た。
次に、得られた上清を、下記のカラムクロマトグラフィの下記分離条件1で分画処理し、全7画分(画分1-1~1-7)を得た。
(分離条件1)
カラム:OSD flash CC(内径5×5cm)(YMC社製)
移動相:H2O, 20%, 50%, 70%, 100% MeOH, CHCl3 / MeOH / H2O(6:4:1), 100% MeOH + 0.05% TFA
カラム温度:室温
分離条件1で得られた100% MeOHの画分1-5(86.9mg)について、さらに下記のカラムクロマトグラフィの分離条件2で分画処理を行い、全7画分(画分3-1~3-7)を得た。
(分離条件2)
カラム:SiO open CC(内径2×10cm)(富士シリシア化学社製)
移動相:n-hexane/ EtOAc (7:3, 6:4, 5:5)、CHCl3, CHCl3 / MeOH (19:1, 9:1)、CHCl3 / MeOH/ H2O (6:4:1)
カラム温度:室温
画分3-3(12.2mg)について、さらに下記のカラムクロマトグラフィの分離条件3で分画処理を行い、全12画分(画分15-1~15-12)を得た。
(分離条件3)
カラム:COSMOSIL 5C18AR-II(内径10×250mm)(ナカライテスク社製)
溶媒:60% 水/アセトニトリル(0~6分)
60%→90% 水/アセトニトリルグラジエント(6~56分)
90% アセトニトリル(56~100分)
流速:2mL/分
検出波長:UV220nm
カラム温度:室温
溶出時間76.8~79.2分の画分15-9(0.6mg)について、単一ピークが得られた。また、画分15-9において、犬膀胱がんオルガノイド細胞の生存率(対コントロール)を測定したところ10μg/mLの濃度において0.651であった。画分15-9成分の犬膀胱がんオルガノイド細胞に対する抗がん作用が認められた。
(3)画分25-3及び画分25-5の分取
上記分離条件3の分画処理により得られた溶出時間62.4~65.4分の画分15-6(1.9mg)について、さらに下記のカラムクロマトグラフィの分離条件4で分画処理を行い、全6画分(画分25-1~25-6)を得た。
(分離条件4)
カラム:COSMOSIL 5C18AR-II(内径10×250mm)(ナカライテスク社製)
溶媒:メタノール:水=84:16
流速:2mL/分
検出波長:UV220nm
カラム温度:室温
溶出時間47.4~49.8分の画分25-3(0.7mg)について、単一ピークが得られた。また、犬膀胱がんオルガノイド細胞の生存率(対コントロール)を測定したところ10μg/mLの濃度において0.697であった。画分25-3成分の犬膀胱がんオルガノイド細胞に対する抗がん作用が認められた。
溶出時間60~63.5分の画分25-5(0.4mg)について、単一ピークが得られた。
また、犬膀胱がんオルガノイド細胞の生存率(対コントロール)を測定したところ10μg/mLの濃度において0.280であった。画分25-5成分の犬膀胱がんオルガノイド細胞に対する抗がん作用が認められた。
(4)画分26-2の分取
上記分離条件2の分画処理により得られた画分3-5(6.2mg)について、さらに下記のカラムクロマトグラフィの分離条件5で分画処理を行い、全11画分(画分19-1~19-11)を得た。
(分離条件5)
カラム:COSMOSIL 5C18AR-II(内径10×250mm)(ナカライテスク社製)
溶媒: 50% 水/アセトニトリル(0~6分)
50%→80% 水/アセトニトリルグラジエント(6~56分)
80% アセトニトリル(56~76分)
流速:2mL/分
検出波長:UV220nm
カラム温度:室温
溶出時間63.6~64.8の画分19-9(0.6mg)について、さらに下記のカラムクロマトグラフィの分離条件6で分画処理を行い、全4画分(画分26-1~26-4)を得た。
(分離条件6)
カラム:COSMOSIL 5C18AR-II(内径10×250mm)(ナカライテスク社製)
溶媒:メタノール:水=84:16
流速:2mL/分
検出波長:UV220nm
カラム温度:室温
溶出時間42~44.5分の画分26-2(0.5mg)について、単一ピークが得られた。
また、犬膀胱がんオルガノイド細胞の生存率(対コントロール)を測定したところ10μg/mLの濃度において0.745であった。画分26-2成分の犬膀胱がんオルガノイド細胞に対する抗がん作用が認められた。
<試験例2:画分15-9、画分25-3、画分25-5、及び画分26-2の構造解析>
(1)質量分析による分子量の測定
画分15-9、画分25-3、画分25-5、及び画分26-2についてそれぞれ分子量を測定した。分子量は質量分析計(Compact QTOF, Bruker社製)を採用して行った。図2~5に、画分15-9、画分25-3、画分25-5、及び画分26-2の各MSスキャンデータから、所定のm/zの強度を抽出した抽出イオンクロマトグラム(XIC)の結果をそれぞれ示す。
その結果、各画分は、それぞれm/z:481.3617[M+Na]にピークを示した。各画分は、それぞれ分子量458.33061、分子式:C3050と推定された。
(2)画分15-9の核磁気共鳴装置(NMR)を用いた構造決定
画分15-9の分子量458の成分について、核磁気共鳴装置(Avance 600 MHz、Bruker社製)を用いてH-NMR及び13C-NMRを測定することにより構造解析を行なった(以下、同様)。試料はCDCl重水素クロロホルムに溶解させた。核磁気共鳴スペクトルH-NMRの測定結果を図6に示す。核磁気共鳴スペクトルH-NMR及び13C-NMRの測定結果を表1に示す。
なお、各画分の構造決定にあたり、「21,24-Cyclolanostanes revisited: Structural revision and biological evaluation」 Fitoterapia、Volume156、January 2022、105101、「Triterpenoids from Inonotus obliquus and their antitumor activities」 Fitoterapia、2015 Mar:101:34-40の記載も参酌した。
その結果、画分15-9中の化合物は、上記化学式(1)に示されるイノノツサンA(inonotusane A、分子量458、分子式:C3050)であると同定した。
(3)画分25-3の核磁気共鳴装置(NMR)を用いた構造決定
画分25-3の分子量458の成分について、H-NMR及び13C-NMRを測定することにより構造解析を行なった。試料はCDCl重水素クロロホルムに溶解させた。核磁気共鳴スペクトルH-NMRの測定結果を図7に示す。核磁気共鳴スペクトルH-NMR及び13C-NMRの測定結果を表2に示す。
その結果、画分25-3の化合物は、上記化学式(2)に示されるイノノツトリオールA(inonotsutriol A、分子量458、分子式:C3050)であると同定した。
(4)画分25-5の核磁気共鳴装置(NMR)を用いた構造決定
画分25-5の分子量458の成分について、H-NMR及び13C-NMRを測定することにより構造解析を行なった。試料はCDCl重水素クロロホルムに溶解させた。核磁気共鳴スペクトルH-NMRの測定結果を図8に示す。核磁気共鳴スペクトルH-NMR及び13C-NMRの測定結果を表3に示す。
その結果、画分25-5の化合物は、上記化学式(3)に示される21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン(21,24-cyclopenta-3β,21,25‐trihydroxylanosta-8-ene、分子量458、分子式:C3050)であると同定した。
(5)画分26-2の核磁気共鳴装置(NMR)を用いた構造決定
画分26-2の分子量458の成分について、H-NMR及び13C-NMRを測定することにより構造解析を行なった。試料はCDCl重水素クロロホルムに溶解させた。核磁気共鳴スペクトルH-NMRの測定結果を図9に示す。核磁気共鳴スペクトルH-NMR及び13C-NMRの測定結果を表4に示す。
その結果、上記画分26-2の化合物は、上記化学式(4)に示されるイノノツサンB(inonotusane B、分子量458、分子式:C3050)であると同定した。
上記化学式(1)~(4)の化合物は、これまで抗膀胱がん作用を有することが知られておらず、本試験により新規な作用効果を見出した。

Claims (2)

  1. イノノツサンA、21,24-シクロペンタ-3β,21,25-トリヒドロキシラノスタ-8-エン、及びイノノツサンBから選ばれる少なくとも一つを有効成分として含有する膀胱がん用抗がん剤の製造方法であって、
    前記有効成分が、化学合成される工程を含む膀胱がん用抗がん剤の製造方法。
  2. 前記膀胱がんは、筋層浸潤性膀胱がんである請求項に記載の膀胱がん用抗がん剤の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Amira Abugomaa et al.,Anti-cancer activity of Chaga mushroom (Inonotus obliquus) against dog bladder cancer organoids,Frontiers in Pharmacology,2023年,Vol.14,Article Number: 1159516, Pages 1-15
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