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JP7774239B2 - 生産シミュレーション装置および生産シミュレーション方法ならびに生産シミュレーションプログラム - Google Patents
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生産シミュレーション装置および生産シミュレーション方法ならびに生産シミュレーションプログラム

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Description

本発明は、部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション装置および生産シミュレーション方法ならびに生産シミュレーションプログラムに関する。
生産装置を備える部品実装ラインにおける実装基板の生産能力などをシミュレーションする生産シミュレーション方法として、生産装置における作業を基板搬送工程、部品実装工程などの複数の工程に分解し、各工程で実際に発生する作業ミスなどの発生頻度も考慮して生産能力を推定する方法が知られている。特許文献1には、シミュレーションモデルを用いたシミュレーション結果と生産実績情報を比較して誤差を算出し、誤差の小さなシミュレーションモデルを組み合わせてシミュレーションする生産シミュレーション装置が開示されている。
特開2021-82006号公報
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、シミュレーションする生産期間の長短に関わらず同じシミュレーションモデルを使用するため、次のような問題点があった。すなわち、実際の作業ミスなどの発生頻度は生産装置が有する装置要素の使用回数の増加に伴って変動するものであるが、生産時間に依存しないシミュレーションモデルを使用するため長期の生産シミュレーションでは推定される生産能力の精度が悪くなるという課題があった。
そこで本発明は、推定対象の生産期間の長さに関わらず精度良く生産をシミュレーションすることができる生産シミュレーション装置および生産シミュレーション方法ならびに生産シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。
本発明の生産シミュレーション装置は、部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション装置であって、前記部品実装ラインが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、前記部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションするシミュレーション部と、前記シミュレーションした結果を出力する出力部と、を備える。
本発明の生産シミュレーション方法は、部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション方法であって、前記部品実装ラインが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、前記部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションし、前記シミュレーションした結果を出力する。
本発明の生産シミュレーションプログラムは、部品実装ラインにおける実装基板の生産のシミュレーションをコンピュータにより実行させる生産シミュレーションプログラムであって、前記部品実装ラインが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、前記部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションするシミュレーションステップと、前記シミュレーションした結果を出力する出力ステップと、を含む。
本発明によれば、推定対象の生産期間の長さに関わらず精度良く生産をシミュレーションすることができる。
本発明の一実施の形態の部品実装システムの構成説明図 本発明の一実施の形態の管理コンピュータ(生産シミュレーション装置)の情報処理系の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態のミス率算出方法のフロー図 本発明の一実施の形態の管理コンピュータ(生産シミュレーション装置)によって作成される(a)個別ミス率の発生頻度の例の説明図(b)ミス率と使用回数の関係の例を示す説明図 本発明の一実施の形態の生産シミュレーション方法のフロー図 本発明の一実施の形態の(生産シミュレーション装置)によって推定される(a)単位生産時間と生産される基板の関係の例を示す説明図(b)累積生産枚数と生産時間の関係の例を示す説明図
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装システム、管理コンピュータ、部品実装ライン、印刷装置、部品実装装置などの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず図1を参照して、部品実装システム1の構成を説明する。部品実装システムは、部品実装ラインLを構成する生産装置を通信ネットワーク2によって接続し、管理コンピュータ3によって管理する構成となっている。部品実装ラインLは、基板搬送方向の上流(紙面左側)から下流(紙面右側)に向けて、基板供給装置M1、印刷装置M2、印刷検査装置M3、部品実装装置M4~M8、実装検査装置M9、リフロー装置M10、基板回収装置M11などの生産装置を直列に連結して構成されている。部品実装ラインLは、基板に部品を実装した実装基板を生産する機能を有している。なお、部品実装ラインLは通信ネットワーク2を介して接続される生産装置群であって、物理的に生産装置同士が連結されていなくてもよい。
図1において、基板供給装置M1は、複数の基板を収納するラック等の収納部を備え、収納部から取り出した基板を下流の装置に供給する基板供給作業を実行する。印刷装置M2は、印刷作業部に装着されたスクリーンマスクを介して上流側から搬入された基板にペースト状のはんだを印刷するはんだ印刷作業を実行する生産装置である。
印刷装置M2は、複数の開口が形成されたスクリーンマスクに基板を当接させ、スクリーンマスクに当接させたスキージを移動させてスクリーンマスク上に供給されたはんだを開口に押し込むことで、基板にはんだを印刷する。印刷装置M2において、はんだ印刷作業を反復継続する間に収容するはんだが消費されて無くなると(はんだ切れが発生すると)、オペレータによってはんだの補給作業が実行される。
印刷検査装置M3は、はんだ検査カメラや各種センサを含む印刷検査作業部によって基板に印刷されたはんだの状態を検査する印刷検査作業を実行する生産装置である。印刷検査装置M3が検査したはんだを堆積した基板の表面状態などの監視結果は、管理コンピュータ3に送信される。
図1において、部品実装装置M4~M8は、実装ヘッドに装着されたノズルでテープフィーダやトレイフィーダなどの部品供給装置が供給する部品を取り出し、はんだが印刷された基板に実装する部品実装作業を実行する生産装置である。テープフィーダは、部品を保持するキャリアテープをテープ送りして部品を供給する部品供給装置である。トレイフィーダは、複数の部品を保持するトレイを入れ替えながら部品を供給する部品供給装置である。部品実装装置M4~M8は、ノズルが保持する部品を撮像する部品認識カメラ、ノズルに流入するエアの流量を計測するセンサ、部品供給装置が供給する部品を撮像するヘッドカメラなどを備えている。
部品実装装置M4~M8は、部品実装作業中にカメラや各種センサを用いて、実装ヘッドによる実装ミス、ノズルが部品を正常に吸着していない吸着ミス、部品供給装置が部品を正常に供給していない供給ミスなどを監視する。監視結果は、管理コンピュータ3に送信される。
図1において、部品実装装置M4~M8において、部品実装作業を反復継続する間に部品供給部が保有する部品が消費されて所定の残数を下回ると(部品切れ警告が発生すると)、もしくは部品が無くなると(部品切れが発生すると)、オペレータによって部品の補給作業(キャリアテープの補給、トレイの交換など)が実行される。
また、ノズルが部品を正常に吸着していない吸着エラー、キャリアテープが絡まること(ジャミング)によるテープフィーダによる部品の供給停止エラーなど部品実装装置M6~M9が停止する装置エラーが発生すると、オペレータによって装置エラーからの復旧作業が実行される。このように、部品実装作業を実行するテープフィーダ、トレイフィーダ、実装ヘッド、ノズルは、部品実装装置M4~M8(生産装置)が有する装置要素である。
部品実装ラインLは、部品実装装置M4~M8が5台の構成に限定されることなく、部品実装装置M4~M8が1~4台であっても6台以上であってもよい。実装検査装置M9は、実装検査カメラを含む実装検査作業部によって基板に実装された部品の状態を検査する実装検査作業を実行する生産装置である。実装検査装置M9が検査した基板の所定の位置に部品が実装されていない実装ミスなどの監視結果は、管理コンピュータ3に送信される。
リフロー装置M10は、装置内に搬入された基板を基板加熱部によって加熱して、基板上のはんだを硬化させ、基板の電極部と部品とを接合する基板加熱作業を実行する。基板回収装置M11は、複数の基板を収納するラック等の収納部を備え、上流の装置が搬出する基板を受け取って収納部に回収する基板回収作業を実行する。
図1において、管理コンピュータ3は、部品実装ラインLが備える生産装置の稼働に必要なデータやパラメータを作成し、各生産装置に送信する機能を有している。また、管理コンピュータ3は、部品実装ラインLが備える複数の生産装置から生産装置の監視結果や生産状況を収集し、生産装置や装置要素のミス率を算出し、実装基板の生産をシミュレーションする機能を有している。なお、部品実装システム1が備える部品実装ラインLは1本である必要はなく、2本以上であっても良い。
次に図2を参照して、管理コンピュータ3の情報処理系の構成について説明する。ここでは、管理コンピュータ3が備える複数の機能のち、生産装置(印刷装置M2、印刷検査装置M3、部品実装装置M4~M8、実装検査装置M9)から生産装置の監視結果や生産状況などの生産実績を収集し、装置要素のミス率を算出し、実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション装置としての構成について説明する。
管理コンピュータ3は、処理部10、記憶装置である記憶部11の他、入力部12、表示部13、通信部14を備えている。処理部10はCPUなどのデータ処理装置であり、内部処理部として実績収集部15、ミス率算出部16、シミュレーション部17、変更部18、出力部19を備えている。なお、管理コンピュータ3は、ひとつのコンピュータで構成する必要はなく、複数のデバイスで構成してもよい。例えば、記憶部、処理部の全てもしくは一部をサーバを介してクラウドに備えてもよい。
図2において、入力部12は、キーボード、タッチパネル、マウスなどの入力装置であり、操作コマンドやデータ入力時などに用いられる。表示部13は液晶パネルなどの表示装置であり、記憶部11が記憶する各種データを表示する他、入力部12による操作のための操作画面、入力画面などの各種情報を表示する。通信部14は、通信インターフェースであり、通信ネットワーク2を介して部品実装ラインLを構成する生産装置(印刷装置M2、印刷検査装置M3、部品実装装置M4~M8、実装検査装置M9など)との間でデータの送受信を行う。
記憶部11には、生産計画情報11a、生産実績情報11b、装置要素情報11c、ミス率情報11d、単位生産作業情報11e、イベント情報11f、シミュレーション結果11gなどが記憶されている。生産計画情報11aには、部品実装ラインLで生産予定の実装基板(基板種)の情報、生産枚数、生産装置の構成、生産装置の装置要素を特定する情報と使用位置情報などが含まれている。実装基板の情報には、基板に実装される部品の種類、実装位置(XY座標)などが含まれている。また、装置要素を特定する情報には、部品実装装置M4~M8に装着されるテープフィーダとトレイフィーダが供給する部品の種類などが含まれる。
図2において、実績収集部15は、部品実装ラインLの生産装置(印刷装置M2、部品実装装置M4~M8など)から生産実績を定期的に収集する。生産実績には、生産開始日時、生産終了日時(生産装置が実装基板を生産した時間)、生産枚数、生産装置が有する装置要素(テープフィーダ、トレイフィーダ、実装ヘッド、ノズルなど)の使用回数または使用時間、作業ミスの回数、ミス率(頻度)、動作エラーの回数とその内容などの情報が含まれる。
実績収集部15は、収集した情報を生産装置または装置要素を特定する情報と関連付けて生産実績情報11bとして記憶部11に記憶する。装置要素情報11cには、部品実装ラインLにおいて使用される装置要素毎に、装置要素を特定する情報、最新のメンテナンスからの使用回数と使用時間、装置要素の使用位置(生産装置と装着位置、保管位置など)などの情報が記憶されている。実績収集部15は、収集した装置要素の生産実績に基づいて、装置要素の使用回数と使用時間を更新する。ミス率算出部16は、部品実装ラインLの生産実績情報11bと装置要素情報11cに基づいて、装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係を算出する。
ここで、図3のフローに沿って、図4を参照しながら、ミス率算出部16による装置要素の使用回数または使用時間とミス率の関係の算出方法の一例について説明する。ここでは、装置要素として部品実装装置M4~M8に装着して使用されるテープフィーダを例に、装置要素の使用回数とミス率の関係の算出方法について説明する。テープフィーダ以外の装置要素の場合や、装置要素と使用時間の関係の場合も同様の算出方法であり、詳細な説明は省略する。
図3において、まず、ミス率算出部16は、生産実績情報11bと装置要素情報11cに基づいて、同じ種類の複数のテープフィーダ(装置要素)に対して、使用回数の区間ごと(または使用時間の区間ごと)に複数のテープフィーダのそれぞれで発生した作業ミス(吸着エラー、ジャミングなど)の個別ミス率を算出する(ST1:個別ミス率算出工程)。図4(a)に示す例では、使用回数が100回の区間ごとにテープフィーダの吸着エラーの個別ミス率を算出している。
具体的には、ミス率算出部16は、最新のメンテナンス以降にテープフィーダが部品を供給した回数が1回から100回の間に吸着エラーが発生した回数の実績から個別ミス率を算出する。同様に、ミス率算出部16は、テープフィーダごとに使用回数が101回から200回の区間の個別ミス率、201回から300回の区間の個別ミス率のように、使用回数が100回を区切りに個別ミス率を計算する。
図3において、次いでミス率算出部16は、複数のテープフィーダで算出した個別ミス率に基づいて、使用回数(または、使用時間)の区間ごとに個別ミス率の発生頻度(確率分布)を算出する(ST2:確率分布作成工程)。すなわち、ミス率算出部16は、使用回数が1回から100回の区間の個別ミス率が同じ、または、同程度であるテープフィーダの数の発生頻度を算出する。101回から200回の区間、201回から300回の区間も同様である。
図3において、次いでミス率算出部16は、各区間の個別ミス率の代表値を決定する(ST3:区間ミス率決定工程)。この例では、個別ミス率の最頻値(P(100)、P(200)、P(300)、・・・)が発生頻度の代表値として採用されている(図4(a))。なお、代表値は最頻値に限定されることなく、その区間の個別ミス率の中央値であっても、平均値であってもよい。すなわち、ミス率算出部16は、算出された複数の個別ミス率の平均値、中央値、最頻値のいずれかを当該種類の装置要素の当該区間のミス率として採用する。
図4(b)は、ミス率算出部16が算出した区間ごとの個別ミス率の代表値(最頻値)を、ミス率と使用回数の関係として表したグラフである。具体的には、ミス率算出部16は、使用回数が1回から100回の区間の使用回数を100回とし、その区間の個別ミス率の最頻値(P(100))をミス率としプロットする。この例では、テープフィーダのミス率が供給する部品ごとに別の集合として統計処理されており、使用回数が500回ごとに部品D1と部品D2のミス率がプロットされている。すなわち、同じ種類のテープフィーダであっても、供給する部品が異なる場合は、異なる集合としてミス率が算出されている。
図3において、ミス率算出部16は、算出した使用回数(または使用時間)とミス率の関係をミス率情報11dとして記憶部11に記憶させる(ST4:ミス率記憶工程)。すなわち、記憶部11は、装置要素の使用回数または使用時間に対応するミス率を記憶する。なお、上記では使用回数を100回ごとの区間に分けていたが、区間は100回ごとに限定されることはない。例えば、50回ごとであっても200回ごとであってもよい。また、使用時間の場合は、例えば、使用時間を100秒の区間に分けて、ミス率との関係が算出される。
図2において、単位生産作業情報11eには、実装基板の生産作業において生産装置や生産装置が備える装置要素が実行する実装動作(実装ステップ)ごとの生産作業(以下、「単位生産作業」と称する。)の作業内容ごとに標準時間である単位生産作業時間などが記憶されている。例えば、印刷装置M2の単位生産作業には、基板を搬送する動作、スキージを移動させて基板にはんだを印刷する動作などが含まれる。テープフィーダの単位生産作業には、テープフィーダがキャリアテープをテープ送りして1個の部品を供給する動作などが含まれる。また、ノズルの単位生産作業には、ノズルが部品供給装置から部品をピックアップする動作、部品を基板の実装位置に実装する動作などが含まれる。
イベント情報11fには、生産作業において生産装置や生産装置が備える装置要素において発生する作業ミス(エラー)、補給作業、装置エラーなどのイベントごとに対応作業の内容と標準的な作業時間や復旧時間であるイベント対応時間などが記憶されている。例えば、印刷装置M2のはんだ切れの場合には、オペレータによる補給作業の標準作業時間が記憶されている。ノズルが部品を正常に吸着していない吸着エラーの場合には、ノズルが部品供給装置から部品を再吸着する作業の標準作業時間が記憶されている。ジャミングによるテープフィーダの供給停止エラーに場合には、オペレータによる復旧作業の標準作業時間が記憶されている。
図2において、シミュレーション部17は、生産計画情報11a、装置要素情報11c、ミス率情報11d、単位生産作業情報11e、イベント情報11fに基づいて、部品実装ラインLにおいて生産される実装基板の1枚あたりの生産時間(単位生産時間)や生産枚数などの実装基板の生産を推定する生産シミュレーションを実行する。変更部18は、ミス率情報11dに基づいて、生産シミュレーションにおいて装置要素が使用されるごとにその装置要素のシミュレーションで用いるミス率を変更する。生産シミュレーションの結果は、シミュレーション結果11gとして記憶部11に記憶される。
出力部19は、シミュレーション結果を表示部13や他のコンピュータなどに出力する。なお、出力されるシミュレーション結果は、設定された生産枚数を生産するのにかかる時間でもよいし、部品実装装置M4~M8または部品実装ラインLの生産能力として例えばCPH(Chip Per Hour)でもよいし、使用回数または使用時間とミス率の相関関係であってもよい。
次に、図5のフローに沿って、部品実装ラインLにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション方法(生産シミュレーションプログラム)について説明する。
図5において、まず、部品実装ラインLが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係が算出される(ST11:ミス率算出工程)。ミス率算出工程(ST11)では、図3に示すミス率算出方法により部品実装ラインLの最新の生産実績情報11bに基づいてミス率を算出しても、過去に算出したミス率(ミス率情報11d)を参照してもよい。
シミュレーション部17は、部品実装ラインLの生産装置による生産作業を模擬して、基板ごとに生産時間を算出する。具体的には、シミュレーション部17は、生産装置における単位生産作業ごとに単位生産作業時間を算出し、算出された単位生産作業時間を積算して実装基板の1枚分の生産時間を算出する。さらに、シミュレーション部17は、イベントが発生する確率に基づいて単位生産作業ごとにエラーなどのイベントが発生するか否かを予測し、イベントが発生すると予測した場合は、そのイベントに対応するイベント対応時間を加算して生産時間を算出する。
図5において、生産時間を算出するにあたり、まず、変更部18は、装置要素情報11c、ミス率情報11dに基づいて、生産装置または生産装置が備える装置要素ごとに、その時点の使用回数または使用時間に基づきミス率を変更する(ST12:ミス率変更工程)。すなわち、シミュレーションで用いるミス率が、生産装置ごとまたは装置要素ごとに変更される。変更されたミス率は、シミュレーション結果11gとして記憶部11に記憶される。
例えば、部品実装装置M4に装着された部品D1を供給するテープフィーダの最新のメンテナンス後の使用回数が1051回であった場合は、変更部18は、ミス率情報11dに含まれるミス率に基づいて、そのテープフィーダのミス率を変更する。その際に、ミス率情報11dに1051回に対応するミス率がない場合、変更部18はシミュレーション結果11gに記憶されている当該テープフィーダのミス率を変更しない。
すなわち、当該テープフィーダのミス率は、使用回数が1000回としてミス率情報11dに記憶されている901回から1000回の区間のミス率から変更されない。このように、変更部18は、装置要素の第1使用回数(ここでは、1051回)(または第1使用時間)の使用に対応するミス率が存在しない場合、生産シミュレーションで用いられるミス率を第1使用回数(または第1使用時間)に対応するミス率(ここでは、901回から1000回の区間のミス率)から変更しない。このように、変更部18は、記憶部11を参照して、生産シミュレーションで用いるミス率を装置要素の使用回数または使用時間に対応するミス率に変更する。
図5において、次いでシミュレーション部17は、単位生産作業情報11eに基づいて、生産装置または生産装置が備える装置要素の単位生産作業の単位生産作業時間を算出する(ST13:単位生産作業時間算出工程)。その際、シミュレーション部17は、ミス率変更工程(ST12)において変更された生産装置または装置要素のミス率に基づいて、イベントが発生するか否かを予測する。イベントが発生すると予測した場合、シミュレーション部17は、発生すると予想されたイベントに対応するイベント対応時間を作業時間に加算する。算出された単位生産作業時間とイベント対応時間は、シミュレーション結果11gに記憶される。
例えば、シミュレーション部17は、部品実装装置M4に装着されたテープフィーダからノズルが部品D1をピックアップする単位生産作業において、部品D1が吸着できない吸着エラーのイベントが発生すると予測すると、シミュレーション結果11gには、ノズルが部品供給装置から部品をピックアップする単位生産作業の単位生産作業時間に加えて、ノズルがテープフィーダから部品D1を再吸着する作業のイベント対応時間が記憶される。
図5において、次いでシミュレーション部17は、その基板に対する単位生産作業が残っているか否かを判断する(ST14)。単位生産作業が残っている場合は(ST14においてNo)、ミス率変更工程(ST12)に戻って使用回数(または使用時間)に基づいてミス率が変更され、変更されたミス率に基づいて単位生産作業時間算出工程(ST13)が実行される。その基板に対する単位生産作業が終了すると(ST14においてYes)、シミュレーション部17は、シミュレーション結果11gに記憶された単位生産作業時間とイベント対応時間を加算してその基板の生産時間を算出し、シミュレーション結果11gに記憶させる。
次いで生産予定の実装基板の生産シミュレーションが終了していない場合は(ST16においてNo)、ミス率変更工程(ST12)に戻って次の基板に対するシミュレーションが実行される。生産予定の実装基板の生産シミュレーションが終了すると(ST16においてYes)、出力部19は、シミュレーション結果を表示部13などに表示(出力)させる(ST17:出力工程)。このように、本実施の形態の生産シミュレーション方法は、部品実装ラインLが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて(ST11、ST12)、部品実装ラインLにおける実装基板の生産をシミュレーションし(ST13~ST15)、シミュレーションした結果を出力する(ST17)。
次に図6を参照して、生産シミュレーションの結果の例について説明する。図6(a)は、実装基板を1枚生産するのに要する単位生産時間と生産される基板の関係を示している。図6(b)は、実装基板の累積生産枚数と生産時間の関係を示している。図6(a)と図6(b)のグラフ中に示す実線は、ミス率を装置要素の使用回数または使用時間に応じて変更する本実施の形態の生産シミュレーションの結果を示している。また、グラフ中に示す点線は、装置要素の使用回数または使用時間に依存しないミス率を使用して算出される従来の生産シミュレーションの結果を示している。
従来の生産シミュレーションでは、単位生産時間は生産される基板には依存せずに一定であり、累積生産枚数は生産時間に比例して単調に増加している。一方、本実施の形態の生産シミュレーションでは、生産実績情報11bに基づく装置要素の使用回数または使用時間とミス率の関係(図4(b)参照)を使用してイベントの発生を推定している。そのため、単位生産時間は当該実装基板の生産作業中に発生が予想されるイベントに応じて増減している。
生産期間(生産枚数)が長くなり、生産装置や装置要素の使用回数または使用時間が増加すると、生産装置や装置要素の歪や疲労による劣化が増加してミス率が増加する。従来の生産シミュレーションでは、ミス率を一定で生産を推定しているため、長期の予想では生産時間が過少になったり、短期の予想では生産時間が過大になったりすることがある。一方、本実施の形態の生産シミュレーションでは、ミス率の変化を生産実績に基づいて予測(モデル化)しているため、現実のミス率の増減に応じて精度良く生産時間が推定される。これによって、推定対象の生産期間(生産枚数)の長さに関わらず精度良く生産をシミュレーションすることができる。
上記説明したように、本実施の形態の管理コンピュータ3は、部品実装ラインLが備える生産装置(部品実装装置M4~M8)が有する装置要素(テープフィーダ)の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、部品実装ラインLにおける実装基板の生産をシミュレーションするシミュレーション部17と、シミュレーションした結果を出力する出力部19と、を備え、部品実装ラインLにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション装置である。これによって、推定対象の生産期間(生産枚数)の長さに関わらず精度良く生産をシミュレーションすることができる。
本発明の生産シミュレーション装置および生産シミュレーション方法ならびに生産シミュレーションプログラムは、推定対象の生産期間の長さに関わらず精度良く生産をシミュレーションすることができるという効果を有し、部品を基板に実装する分野において有用である。
3 管理コンピュータ(生産シミュレーション装置)
L 部品実装ライン
M2 印刷装置(生産装置)
M4~M8 部品実装装置(生産装置)

Claims (8)

  1. 部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション装置であって、
    前記部品実装ラインが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、前記部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションするシミュレーション部と、
    前記シミュレーションした結果を出力する出力部と、を備える、生産シミュレーション装置。
  2. さらに、前記シミュレーションで用いる前記ミス率を変更する変更部を備え、
    前記変更部は、前記シミュレーションにおいて前記装置要素を使用するごとに、前記ミス率を変更する、請求項1に記載の生産シミュレーション装置。
  3. 前記変更部は、前記装置要素の第1使用回数または第1使用時間の使用に対応するミス率が存在しない場合、前記シミュレーションで用いられる前記ミス率を前記第1使用回数または第1使用時間に対応するミス率から変更しない、請求項2に記載の生産シミュレーション装置。
  4. さらに、前記装置要素の前記使用回数または前記使用時間に対応する前記ミス率を記憶する記憶部を備え、
    前記変更部は、前記記憶部を参照して、前記シミュレーションで用いるミス率を前記装置要素の前記使用回数または前記使用時間に対応する前記ミス率に変更する、請求項2または3に記載の生産シミュレーション装置。
  5. 前記部品実装ラインの生産実績情報に基づいて、前記装置要素の前記使用回数または前記使用時間と前記ミス率との関係を算出するミス率算出部と、をさらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の生産シミュレーション装置。
  6. 前記ミス率算出部は、
    同じ種類の複数の前記装置要素に対して、前記使用回数の区間ごとまたは前記使用時間の区間ごとに複数の前記装置要素のそれぞれで発生したミスの個別ミス率を算出し、
    算出された複数の前記個別ミス率の平均値、中央値、最頻値のいずれかを当該種類の装置要素の当該区間のミス率として採用する、請求項5に記載の生産シミュレーション装置。
  7. 部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションする生産シミュレーション方法であって、
    前記部品実装ラインが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、前記部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションし、
    前記シミュレーションした結果を出力する、生産シミュレーション方法。
  8. 部品実装ラインにおける実装基板の生産のシミュレーションをコンピュータにより実行させる生産シミュレーションプログラムであって、
    前記部品実装ラインが備える生産装置が有する装置要素の使用回数または使用時間とミス率との関係に基づいて、前記部品実装ラインにおける実装基板の生産をシミュレーションするシミュレーションステップと、
    前記シミュレーションした結果を出力する出力ステップと、を含む、生産シミュレーションプログラム。
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