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JP7779171B2 - クロマトグラフ分析装置及びクロマトグラフ分析用プログラム - Google Patents
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JP7779171B2 - クロマトグラフ分析装置及びクロマトグラフ分析用プログラム - Google Patents

クロマトグラフ分析装置及びクロマトグラフ分析用プログラム

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Description

本発明は、クロマトグラフ分析装置及びクロマトグラフ分析装置に用いられるコンピュータープログラムに関する。ここでいうクロマトグラム分析装置は、液体クロマトグラフ分析装置(LC)、ガスクロマトグラフ分析装置(GC)、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC-MS)、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)、超臨界流体クロマトグラフ分析装置(SFC)、を含む。
近年、食品中の残留農薬検査や環境水中の汚染物質検査、或いは医薬品開発における薬物動態試験や臨床検査などの様々な分野において、LC-MSやGC-MSを利用した多検体多成分の定量分析が利用されている。一般に、多検体多成分の分析により得られるクロマトグラム等の測定データや、そうした測定データに対する定量解析により得られる定量結果の量はかなり多い。そのため、多検体多成分の測定結果や定量結果をユーザーが確認したり検証したりするための解析作業の効率を向上させるには、簡便な操作で以て、且つ効率良く、しかも見誤りや見逃し等が発生しにくいような態様で測定結果や定量結果を表示することが重要である。
こうした要求に応えるためのソフトウェアとして、非特許文献1、2等に記載の多検体定量支援ソフトウェアが製品化されている。非特許文献1、2、及び特許文献1等に開示されているように、この多検体定量支援ソフトウェアでは、行方向(横方向)に異なる試料の情報(サンプル名など)を並べ、列方向(縦方向)に異なる化合物の情報(化合物名など)を並べた2次元テーブルの各セルに、ピーク面積値や定量値などの数値情報が配置されたテーブルが作成され、該テーブルが表示部の画面上に表示される。こうしたテーブルが表示されることで、ユーザーは、多数の試料と多種類の化合物とのそれぞれの組合せに対する定量値等の数値情報を一覧で確認することができる。
国際特許公開第2017/002156号
「LabSolutions Insight GC/MS & LC/MS用 多検体定量支援ソフトウェア LabSolutions Insight」、[Online]、株式会社島津製作所、[2022年2月1日検索]、インターネット<URL:https://www.an.shimadzu.co.jp/data-net/labsolutions/labsolutions-insight/features.htm> 「LabSolutions Insight GCMS用多検体定量支援ソフトウェア」、[Online]、株式会社島津製作所、[2022年2月1日検索]、インターネット<URL:https://www.an.shimadzu.co.jp/gcms/insight.htm>
多検体多成分分析において上述したような定量結果一覧テーブルは、通常、行数、列数ともにかなり大きなテーブルであるが、ユーザーが着目するのは、その中の一部であることが多い。ユーザーがどのような結果に着目するのかは測定目的や試料の種類などによって様々であり、定量値が基準を超えている等の単純な条件によって結果を絞り込めないことがしばしばある。例えば、或る化合物の濃度が他の試料に比べて特段に多い又は少ない試料、或いは、或る試料において濃度が他の化合物に比べて特段に多い又は少ない化合物など、特定の試料と特定の化合物との組合せに対応する定量値にユーザーが着目する場合があり、そうした特定の数値情報のみを抽出してレポートとして残したりコンピューター上のデータファイルとして保存したりしたいという要望がある。従来の多検体定量支援ソフトウェアにおいても、例えば特定の試料について得られた全ての化合物の定量値、或いは、全試料について得られた特定の化合物の定量値などを、フィルタリング機能を利用して出力することは可能である。
しかしながら、こうした機能では、ユーザーが着目している情報以外の不要な情報も出力に含まれる。そのため、定量結果の確認に手間が掛かり、作業が効率的でないのみならず確認漏れや見逃し等の作業ミスを引き起こしがちである。特に、紙や電子文書ファイルとして出力されるレポートには、定量結果以外に、その定量計算に用いられたクロマトグラムのピーク波形や検量線なども記載されることが多いため、不要な情報が多いと、見たい情報を探すのにかなり手間が掛かってしまう。また、そうした不要な情報が多いと、レポート自体の頁数が増えて取り扱いが面倒であるし、紙出力、電子的な保存のいずれの場合でも不要なコストが掛かることになる。
本発明はこうした課題に鑑みて成されたものであり、その主たる目的は、簡便な操作によって、ユーザーが所望する測定結果や定量結果などを効率的に確認することができ、その確認の際の作業ミスも軽減することができるクロマトグラフ分析装置、及びクロマトグラフ分析のためのコンピュータープログラムを提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係るクロマトグラフ分析装置の一態様は、複数の試料についてそれぞれ複数種類の化合物を対象とする測定を行うクロマトグラフ分析装置であって、
試料毎に、測定により得られたデータに基いて複数種類の化合物についての解析結果である数値情報を算出する解析処理部と、
試料を識別する試料情報と化合物を識別する化合物情報とをそれぞれ縦横方向の一方及び他方に並べ、一つの試料と一つの化合物との組合せに対して得られた数値情報を一つのセルに割り当てることにより、2次元状のテーブルを作成するテーブル作成部と、
前記テーブルを表示部の画面上に表示するとともに、表示された該テーブル上でユーザーの操作に応じた一又は複数のセルの選択を受け付けるセル選択受付部と、
前記セル選択受付部で受け付けられたセル内の数値情報を、該セルに対応する試料情報及び化合物情報と共に所定形式で出力する又は表示する選択情報出力部と、
を備えるものである。
また本発明に係るクロマトグラフ分析用プログラムの一態様は、複数の試料についてそれぞれ複数種類の化合物を対象とする測定を行うクロマトグラフ分析装置に用いられるデータ処理用のプログラムであって、コンピューターに、
試料毎に、測定により得られたデータに基いて複数種類の化合物についての解析結果である数値情報を算出する解析処理ステップと、
試料を識別する試料情報と化合物を識別する化合物情報とをそれぞれ縦横方向の一方及び他方に並べ、一つの試料と一つの化合物との組合せに対して得られた数値情報を一つのセルに割り当てることにより、2次元状のテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
前記テーブルを表示部の画面上に表示するとともに、表示された該テーブル上でユーザーの操作に応じた一又は複数のセルの選択を受け付けるセル選択受付ステップと、
前記セル選択受付ステップにて受け付けられたセル内の数値情報を、該セルに対応する試料情報及び化合物情報と共に所定形式で出力する又は表示する選択情報出力ステップと、
を実行させるものである。
本発明に係るクロマトグラフ分析装置及びクロマトグラフ分析用プログラムの上記態様によれば、ユーザー(オペレーター)は、表示部の画面上に表示されたテーブルにおいて着目した数値情報が示されているセルを選択するという簡便な操作を行うことによって、着目した数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報のみが抽出されたデータファイルを作成したり、レポートを作成したり、さらにはそうしたレポートを表示したりすることができる。そうして抽出された情報はユーザーが着目していない不要な情報を含まないため、ユーザーは定量結果等の解析結果を効率的に確認することができる。また、確認漏れや見間違いなどの作業ミスを軽減することができる。さらには、レポートの頁数やレポートの電子ファイルのデータ量が従来よりも減るため、それらの取扱いが容易になり、コストも削減することができる。
本発明の一実施形態であるLC-MSシステムの概略構成図。 本実施形態のLC-MSシステムにおける定量結果のエクスポートの手順及び処理の一例を示すフローチャート。 本実施形態のLC-MSシステムにおいて表示される定量結果一覧テーブルの一例を示す図。 本実施形態のLC-MSシステムにおけるエクスポート条件設定画面の一例を示す図。 本実施形態のLC-MSシステムにおけるエクスポート結果表示の一例を示す図。 本実施形態のLC-MSシステムにおけるレポート条件設定画面の一例を示す図。 本実施形態のLC-MSシステムにおいて作成されるレポートの一例を示す図。
以下、本発明に係るクロマトグラフ分析装置の一実施形態であるLC-MSシステムについて、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のLC-MSシステムの概略構成図である。
このLC-MSシステムは、測定部1と、データ処理部2と、操作部3と、表示部4と、印刷部5と、を含む。
測定部1は、予め用意された多数の試料を所定の順序で選択する機能を有するオートサンプラー10と、試料に含まれる化合物を時間的に分離する液体クロマトグラフ部(LC部)11と、化合物をイオン化して検出する質量分析部(MS部)12と、を含む。なお、ここでは、MS部12はシングルタイプの四重極型質量分析装置として説明するが、トリプル四重極型質量分析装置又は四重極-飛行時間型質量分析装置などのタンデム型質量分析装置を用いることもできる。
データ処理部2は、機能ブロックとして、データ格納部20、クロマトグラム作成部21、定量解析部22、解析作業支援部23、レポート作成部24、表示・印刷処理部25、を含む。解析作業支援部23は、下位の機能ブロックとして、結果一覧テーブル作成部230、セル選択受付部231、出力形式設定部232、選択結果出力部233、を含む。
データ処理部2は、CPU、RAM、ROMなどを含んで構成されるパーソナルコンピューターをハードウェアとし、該コンピューターにインストールされた専用のデータ処理ソフトウェア(コンピュータープログラム)を該コンピューター上で実行することによりその機能の少なくとも一部を実現する構成とすることができる。
上記コンピュータープログラムは、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、メモリーカード、USBメモリー(ドングル)などの、コンピューターが読み取り可能である非一時的な記録媒体に格納されてユーザーに提供されるものとすることができる。また、上記プログラムは、インターネットなどの通信回線を介したデータ転送の形式で、ユーザーに提供されるようにすることもできる。さらにまた、上記プログラムは、ユーザーがシステムを購入する時点で、システムの一部であるコンピューター(厳密にはコンピューターの一部である記憶装置)にプリインストールしておくこともできる。
まず、本実施形態のLC-MSシステムにおいて多検体多成分の定量分析を実施する際の、測定部1における測定動作を概略的に説明する。この場合、測定対象である複数の(通常はかなり多数の)化合物は予め決まっており、その化合物毎に保持時間と測定対象イオンの質量電荷比m/zが既知である、つまりそれらの情報は予め与えられる。
オートサンプラー10には多数の試料(検体)が装填され、図示しない制御部の制御の下で、オートサンプラー10は試料を所定の順番で選択し、選択した試料をLC部11に送る。図示しないが、LC部11では、送液ポンプが略一定流速で移動相をカラムに送給し、インジェクターは所定のタイミングで該移動相中に所定量の試料を注入する。注入された試料は移動相の流れに乗ってカラムへ導入され、カラムを通過する間に試料中の各化合物は時間的に分離される。
カラム出口から出た溶出液はMS部12に導入される。図示しないが、MS部12では、イオン源が溶出液中の化合物をイオン化する。生成されたイオンは四重極マスフィルターでm/z値に応じて分離され、特定のm/z値を有するイオンが選択されてイオン検出器により検出される。イオン検出器による検出信号はデジタル信号に変換されてデータ処理部2に送られ、データ格納部20に保存される。
多成分定量分析の際に、MS部12において四重極マスフィルターは、目的の化合物がMS部12に導入される保持時間付近の所定の時間範囲で、該目的化合物に対応するm/z値を有するイオンを選択的に通過させるように駆動される。即ち、多数の目的化合物のそれぞれについて、各目的化合物に対応するイオンに対する選択イオンモニタリング(SIM)測定が実行される。そして、一つの試料に対する所定の測定時間範囲のLC/MS測定が終了すると、オートサンプラー10は次の試料を選択してLC部11に送り、LC部11及びMS部12は上記と同様のLC/MS測定を繰り返す。なお、MS部12としてタンデム型質量分析装置が用いられる場合には、SIM測定ではなく目的化合物に対応する多重反応モニタリング(MRM)トランジションを対象とするMRM測定を実行すればよい。
このようにして、データ格納部20には、試料毎に、多数の目的化合物に対応する保持時間付近の所定時間範囲における、特定のm/z値を有するイオンの強度の時間変化を示す測定データ、つまりは抽出イオンクロマトグラム(EIC)を構成する測定データが格納される。この測定データが目的化合物の定量計算を行うためのデータである。
次に、データ処理部2において実施される多検体多成分の定量解析について説明する。
データ処理部2においてクロマトグラム作成部21は、データ格納部20から各試料に対応する上記測定データを読み出し、目的化合物毎に抽出イオンクロマトグラムを作成する。或る目的化合物が試料に含まれる場合、その目的化合物に対応する抽出イオンクロマトグラムにはピークが現れる。定量解析部22は、各抽出イオンクロマトグラムに対してピーク検出処理を行い、ピークが検出された場合には、ピーク面積(又はピーク高さ)を算出する。定量解析部22は、標準試料を分析することで作成された検量線を参照して、目的化合物毎にピーク面積値から濃度値を算出する。これにより、試料毎に、各目的化合物についての濃度値が定量値として求まる。
定量解析部22は、目的化合物毎に算出された濃度値やその過程で求まったピーク面積値、さらにはピークトップの位置から求まる保持時間などの各種の数値情報を、測定データに対応付けて又は測定データと同じファイル若しくはフォルダに格納したうえでデータ格納部20に保存する。なお、定量解析部22による定量解析処理は、多数の試料についての全ての測定が終了したあとにバッチ的に実行されてもよいし、多数の試料うちの一部の試料の測定が終了した時点で(つまり一連の測定中に)逐次的に実行されてもよい。
いずれにしても、多検体多成分の定量解析が終了すると、データ格納部20には多数の試料に対する大量の測定データや定量結果等が格納された状態となる。この状態で解析作業支援部23が中心となって実施される、特徴的な解析処理について、図2~図7を参照しつつ説明する。
図2は、本実施形態のLC-MSシステムにおける定量結果のエクスポートの手順及び処理の一例を示すフローチャートである。図3は定量結果一覧テーブルの一例を示す図、図4はエクスポート条件設定画面の一例を示す図、図5はエクスポート結果表示の一例を示す図、図6はレポート条件設定画面の一例を示す図、図7はレポートの一例を示す図である。
ユーザーが操作部3により、一連の多数の試料に対する定量結果を一括して表示する指示を行うと、結果一覧テーブル作成部230は、データ格納部20から読み出した情報に基いて、一つの試料と一つの化合物との組合せに対応する濃度値などの数値情報を一覧で示す定量結果一覧テーブルを作成する。表示・印刷処理部25は、その定量結果一覧テーブルを含む解析画面を表示部4の画面上に表示する(ステップS1)。
定量結果一覧テーブルは、図3に例示するように、試料情報を横方向、化合物情報を縦方向にとった、又はその逆に化合物情報を横方向、試料情報を縦方向にとった、行列状のテーブルであり、各セルに、一つの試料と一つの化合物との組合せに対する数値情報が割り当てられる。図3の例では、試料情報は、試料1、試料2、…、化合物情報は化合物A、化合物B、…であるが、試料情報は試料名、試料番号等、試料を特定可能な情報であればよく、化合物情報は化合物名、化合物番号(連番)、CAS登録番号等、化合物を特定可能な情報であればよい。また、ここでは、各セル中の数値情報は濃度値であるが、ピーク面積値、ピークトップの保持時間などの他の数値情報を代わりに表示することもできる。
なお、定量結果一覧テーブルを含む解析画面には、該テーブルのほか、例えば、該テーブル上で選択された特定の試料と化合物との組合せに対応する抽出イオンクロマトグラムのピーク波形や、定量解析のために用いられた検量線などの他の情報を、併せて表示することができる。
定量結果一覧テーブルには試料と化合物との全ての組合せに対する数値情報が表示されているが、多くの場合、ユーザーが着目するのはそのうちの一部である。そのため、ユーザーが着目する組合せに対する数値情報のみを抽出して別のテーブルを作成したり、或いはそうした情報が含まれる解析結果のレポートを作成したりしたいことがしばしばある。その場合、ユーザーは、例えばマウス等のポインティングデバイスである操作部3を用い、画面上に表示されている定量結果一覧テーブルにおいて着目する組合せ(又は濃度値)を示す任意のセルをクリックすることで選択指示する(ステップS2)。勿論、表示部4がタッチパネルディスプレイである場合には、操作部3を用いず、ユーザーが指で直接ディスプレイに触れることで選択指示を行うことができる。
ここで、選択するセルは何個でもよい。また、セル内をクリック操作することで選択する以外に、例えば、マウス等のボタンを押しながら隣接する複数のセルを跨ぐようにドラッグ操作を行うことで、或いはそれ以外の決められた操作を実施することで、複数のセルが一括して選択されるようにしてもよい。
図3は、[試料2×化合物A]、[試料3×化合物B]、及び[試料4-化合物C]の3個のセルが選択された状態を示しており、選択されたセルは他のセルと視覚上で容易に識別可能であるようにハイライト表示されている。
選択したセル中の数値情報をエクスポートして新たなテーブルを作成したい場合、上述したように一以上のセルが選択されている状態で、ユーザーは解析画面に配置されているエクスポートボタンをクリック操作する(ステップS3)。この指示を受けて出力形式設定部232は、図4に例示するようなエクスポート設定画面6を解析画面に重ねて表示する(ステップS4)。
エクスポート設定画面6は、定量結果一覧テーブルに記載されている数値情報をエクスポートする際の条件を設定するための画面であり、図4に示すように、出力先選択領域60、出力形式選択領域61、出力情報選択領域62、及び実行ボタン63、が配置されている。出力先としては、コンピューターの一時記憶領域である「クリップボードへのコピー」、又は「ファイルへの出力」という二つの選択肢が用意されており、ファイルへ出力したい場合にはユーザーが「ファイルへの出力」を選択したうえでファイル名を入力する。図4の例では、「クリップボードへのコピー」が出力先として選択されている。
出力形式選択領域61では、区切り文字としてタブを用いたテキストファイルの出力、区切り文字としてカンマを用いたテキストファイル出力(CSV形式)などが選択可能である。また、上述したように選択したセルに関する情報のみを出力したい場合、ユーザーは出力情報選択領域6において「選択された結果」を選択するが、それ以外に、全てのセルの結果を出力させたり、チェックを付した特定の試料のみ又は化合物のみの結果(定量結果一覧テーブル中の1行全て又は一列全ての結果)を出力させたりすることも可能である。ユーザーはこうしたエクスポートの条件を選択し(ステップS5)、実行ボタン63をクリック操作する。
実行ボタン63の操作を受けて選択結果出力部233は、上記エクスポート設定画面6で設定されている条件に従って、定量結果一覧テーブルにおいて選択されているセルに対応する試料情報、化合物情報、及び該セル内の濃度値、をクリップボード又はファイルにエクスポートする(ステップS6)。
例えば、クリップボードに出力されたテキストファイルをマイクロソフト(Microsoft)社のエクセル(Excel)等の表計算ソフトウェアでインポートして表示すると、図5に例示するように、選択したセル中の濃度値のみが記載され、他のセルは空欄であるテーブルを表示することができる。さらにまた、濃度値が表示されない試料情報や化合物情報に対応するセルを全て削除した形式のテーブルを表示する等、テーブルの表示形式は適宜に選択することができる。このように、ユーザーが着目している情報のみが表示されるので、解析作業を効率良く行うことができるとともに、表示された数値の見誤りや取違いを防止して解析ミスを軽減することができる。
一方、上記ステップS2にて選択したセル中の数値情報を用いたレポートを作成したい場合、ステップS3において、上述したように一以上のセルが選択されている状態で、ユーザーは解析画面に配置されているレポート作成ボタンをクリック操作する。この指示を受けて出力形式設定部232は、図6に例示するようなレポート条件設定画面7を解析画面に重ねて表示する。
レポート条件設定画面7は、定量結果一覧テーブルに記載されている数値情報を含むレポートを作成する(厳密には印刷と同様の文書ファイルを作成する)際の条件を設定するための画面であり、図6に示すように、データ選択領域70及び実行ボタン71、が配置されている。データ選択法としては、「ハイライトされたサンプル」などの複数の選択肢が用意されており、選択したセル中の濃度値のみをレポートに使用したい場合には、図6に示されているように、「ハイライトされたサンプルと化合物のみ」を選択すればよい。ユーザーはそのあと実行ボタン71をクリック操作する。
実行ボタン71の操作を受けてレポート作成部24は、定量結果一覧テーブルにおいて選択されているセルに対応する試料情報、化合物情報、及び該セル内の濃度値、を含む、所定形式のレポートを例えばPDF形式等の文書ファイルで作成する。作成された文書ファイルを所定のソフトウェアを用いて表示すると、例えば図7に示すように、選択されたセルに対応する試料情報、化合物情報、及び該セル中の濃度値をまとめた濃度値テーブルと、各濃度値の算出の元となった抽出イオンクロマトグラムのピーク波形と、を含むレポートが描出される。このようにして、ユーザーが着目する情報のみを含むレポートを作成することができる。レポートに記載する情報は適宜に追加又は削除することができるし、レポートの形式も上記例示のものに限らない。
以上のように、本実施形態のLC-MSシステムでは、濃度値などの数値情報がまとめられた定量結果一覧テーブル上でユーザーが簡単な操作を行うことによって、適宜に選択したセルに対応する試料情報、化合物情報、及び数値情報のみを、テキストデータとしてエクスポートしたり、それら情報のみを含むレポートを作成したりすることができる。
上記実施形態は本発明をLC-MSに適用したものであるが、本発明がクロマトグラムを取得して該クロマトグラムに基いて定量解析を行うことが可能であるクロマトグラフ装置全般に適用し得ることは明らかである。即ち、本発明はLC-MSのほか、GC-MS、LC、GC、SFCなどに広く適用することが可能である。
また、上記実施形態や上述した各種の変形例はいずれも本発明の一例であるから、本発明の趣旨の範囲で適宜修正や変更、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
[種々の態様]
上述した例示的な実施形態が以下の態様の具体例であることは、当業者には明らかである。
(第1項)本発明の係るクロマトグラフ分析装置の一態様は、複数の試料についてそれぞれ複数種類の化合物を対象とする測定を行うクロマトグラフ分析装置であって、
試料毎に、測定により得られたデータに基いて複数種類の化合物についての解析結果である数値情報を算出する解析処理部と、
試料を識別する試料情報と化合物を識別する化合物情報とをそれぞれ縦横方向の一方及び他方に並べ、一つの試料と一つの化合物との組合せに対して得られた数値情報を一つのセルに割り当てることにより、2次元状のテーブルを作成するテーブル作成部と、
前記テーブルを表示部の画面上に表示するとともに、表示された該テーブル上でユーザーの操作に応じた一又は複数のセルの選択を受け付けるセル選択受付部と、
前記セル選択受付部で受け付けられたセル内の数値情報を、該セルに対応する試料情報及び化合物情報と共に所定形式で出力する又は表示する選択情報出力部と、
を備えるものである。
第1項に記載のクロマトグラフ分析装置は、液体クロマトグラフ分析装置、ガスクロマトグラフ分析装置、液体クロマトグラフ質量分析装置、ガスクロマトグラフ質量分析装置、超臨界流体クロマトグラフ分析装置、を含む。
(第6項)本発明に係るクロマトグラフ分析用プログラムの一態様は、複数の試料についてそれぞれ複数種類の化合物を対象とする測定を行うクロマトグラフ分析装置に用いられるデータ処理用のプログラムであって、コンピューターに、
試料毎に、測定により得られたデータに基いて複数種類の化合物についての解析結果である数値情報を算出する解析処理ステップと、
試料を識別する試料情報と化合物を識別する化合物情報とをそれぞれ縦横方向の一方及び他方に並べ、一つの試料と一つの化合物との組合せに対して得られた数値情報を一つのセルに割り当てることにより、2次元状のテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
前記テーブルを表示部の画面上に表示するとともに、表示された該テーブル上でユーザーの操作に応じた一又は複数のセルの選択を受け付けるセル選択受付ステップと、
前記セル選択受付ステップにて受け付けられたセル内の数値情報を、該セルに対応する試料情報及び化合物情報と共に所定形式で出力する又は表示する選択情報出力ステップと、
を実行させるものである。
第1項に記載のクロマトグラフ分析装置及び第6項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムによれば、ユーザー(オペレーター)は、画面上に表示されたテーブルにおいて着目した数値情報が示されているセルを選択するという簡便な操作を行うことによって、そうした着目した数値情報のみが抽出されたデータファイルを作成したりレポートを作成したり、さらにはそうした情報を表示したりすることができる。そうして抽出された情報はユーザーが着目していない不要な情報を含まないため、測定結果や定量結果などを効率的に確認することができる。また、ユーザーによる確認漏れや見間違いなどの作業ミスを軽減することができる。さらには、レポートの頁数やレポートの電子ファイルのデータ量が
減るため、それらの取扱いが容易になり、コストも削減することができる。
(第2項)第1項に記載のクロマトグラフ分析装置は、前記表示部の画面上の任意の位置をクリック操作により指示することが可能な操作部をさらに備え、前記セル選択受付部は、表示した前記テーブル上での前記操作部を用いたクリック操作に応じてセルの選択を受け付けるものとすることができる。
(第7項)第6項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムにおいて、前記セル選択受付ステップでは、ユーザーによる、前記表示部の画面上に表示された前記テーブル上での任意の位置のクリック操作に応じてセルの選択を受け付けるものとすることができる。
第2項に記載のクロマトグラフ分析装置及び第7項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムによれば、ユーザーは簡単で且つ直観的にも理解し易い操作によって、目的とする一又は複数のセルを選択指示することができる。それにより、作業性を向上させることができ、作業ミスも軽減することができる。
(第3項)第1項又は第2項に記載のクロマトグラフ分析装置は、所定形式のレポートを作成するレポート作成部をさらに備え、
前記選択情報出力部は、選択されたセルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を前記レポート作成部に出力し、該レポート作成部はセルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を含むレポートを作成するものとすることができる。
(第8項)第6項又は第7項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムは、コンピューターに、前記選択情報出力ステップにおいて出力された、選択されたセルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を受けて、該セルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を含む所定形式のレポートを作成するレポート作成ステップ、をさらに実行させるものとすることができる。
第3項に記載のクロマトグラフ分析装置及び第8項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムによれば、ユーザーが着目する試料と化合物との組合せに対応する濃度値等の数値情報が記載され、それ以外の不要な、つまりはユーザーの関心がない組合せに対応する濃度値が記載されていないレポートを作成することができる。それにより、ユーザーは着目する情報のみが含まれる有用なレポートを得ることができる。また、不要な情報が無くなることでレポートの情報量自体を削減でき、紙で出力する際には紙の無駄を省くことができ、データファイルとして保存する際にはデータ量を削減して記憶容量の無駄使いを無くすことができる。
(第4項)第3項に記載のクロマトグラフ分析装置において、前記レポート作成部は、前記数値情報に対応するクロマトグラムのピーク波形を含むレポートを作成するものとすることができる。
(第9項)第8項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムにおいて、前記レポート作成ステップでは、前記数値情報に対応するクロマトグラムのピーク波形を含むレポートを作成するものとすることができる。
第4項に記載のクロマトグラフ分析装置及び第9項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムによれば、ユーザーが着目する試料と化合物との組合せに対応する濃度値等の情報と共に、その濃度値の算出の元となったクロマトグラムのピーク波形がレポートに記載される。これにより、ユーザーは、その濃度値の算出の元になったピーク波形に問題がないか否かをレポート上で効率良く確認することができる。
(第5項)第1項~第4項のいずれか1項に記載のクロマトグラフ分析装置は、ユーザーによる、選択されたセルに対応する数値情報を出力するモード、選択された試料に対応する数値情報を出力するモード、及び、選択された化合物に対応する数値情報を出力するモード、を含む複数のモードのうちの一つの選択を受け付ける、出力形式設定部をさらに備え、前記選択情報出力部は、選択されたモードに従って数値情報を含む情報を出力するものとすることができる。
(第10項)第6項~第9項のいずれか1項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムは、コンピューターに、ユーザーによる、選択されたセルに対応する数値情報を出力するモード、選択された試料に対応する数値情報を出力するモード、及び、選択された化合物に対応する数値情報を出力するモード、を含む複数のモードのうちの一つの選択を受け付ける出力形式設定ステップをさらに実行させ、前記選択情報出力ステップでは、前記出力形式設定ステップで選択されたモードに従って数値情報を含む情報を出力するものとすることができる。
第5項に記載のクロマトグラフ分析装置及び第10項に記載のクロマトグラフ分析用プログラムによれば、ユーザーの所望により、ユーザーが着目しているセルに対応する情報のみを出力したい場合のほか、特定の試料や特定の化合物に対応する全ての濃度値などの数値情報を出力することも可能である。それにより、ユーザーの様々な要望に応じた多様な形式の出力に対応することができ、ユーザーが確認したい情報を的確に出力したりレポート化したりすることができる。
1…測定部
10…オートサンプラー
11…液体クロマトグラフ部(LC部)
12…質量分析部(MS部)
2…データ処理部
20…データ格納部
21…クロマトグラム作成部
22…定量解析部
23…解析作業支援部
230…結果一覧テーブル作成部
231…セル選択受付部
232…出力形式設定部
233…選択結果出力部
24…レポート作成部
…表示・印刷処理部
3…操作部
4…表示部
5…印刷部

Claims (10)

  1. 複数の試料についてそれぞれ複数種類の化合物を対象とする測定を行うクロマトグラフ分析装置であって、
    試料毎に、測定により得られたデータに基いて複数種類の化合物についての解析結果である数値情報を算出する解析処理部と、
    試料を識別する試料情報と化合物を識別する化合物情報とをそれぞれ縦横方向の一方及び他方に並べ、一つの試料と一つの化合物との組合せに対して得られた数値情報を一つのセルに割り当てることにより、2次元状のテーブルを作成するテーブル作成部と、
    前記テーブルを表示部の画面上に表示するとともに、表示された該テーブル上でユーザーの操作に応じた一又は複数のセルの選択を受け付けるセル選択受付部と、
    前記セル選択受付部で受け付けられたセル内の数値情報を、該セルに対応する試料情報及び化合物情報と共に所定形式で出力する又は表示する選択情報出力部と、
    を備えるクロマトグラフ分析装置。
  2. 前記表示部の画面上の任意の位置をクリック操作により指示することが可能な操作部をさらに備え、前記セル選択受付部は、表示した前記テーブル上での前記操作部を用いたクリック操作に応じてセルの選択を受け付ける、請求項1に記載のクロマトグラフ分析装置。
  3. 所定形式のレポートを作成するレポート作成部をさらに備え、
    前記選択情報出力部は、選択されたセルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を前記レポート作成部に出力し、該レポート作成部はセルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を含むレポートを作成する、請求項1又は2に記載のクロマトグラフ分析装置。
  4. 前記レポート作成部は、前記数値情報に対応するクロマトグラムのピーク波形を含むレポートを作成する、請求項3に記載のクロマトグラフ分析装置。
  5. ユーザーによる、選択されたセルに対応する数値情報を出力するモード、選択された試料に対応する数値情報を出力するモード、及び、選択された化合物に対応する数値情報を出力するモード、を含む複数のモードのうちの一つの選択を受け付ける、出力形式設定部をさらに備え、前記選択情報出力部は、選択されたモードに従って数値情報を含む情報を出力する、請求項1~4のいずれか1項に記載のクロマトグラフ分析装置。
  6. 複数の試料についてそれぞれ複数種類の化合物を対象とする測定を行うクロマトグラフ分析装置に用いられるデータ処理用のプログラムであって、コンピューターに、
    試料毎に、測定により得られたデータに基いて複数種類の化合物についての解析結果である数値情報を算出する解析処理ステップと、
    試料を識別する試料情報と化合物を識別する化合物情報とをそれぞれ縦横方向の一方及び他方に並べ、一つの試料と一つの化合物との組合せに対して得られた数値情報を一つのセルに割り当てることにより、2次元状のテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
    前記テーブルを表示部の画面上に表示するとともに、表示された該テーブル上でユーザーの操作に応じた一又は複数のセルの選択を受け付けるセル選択受付ステップと、
    前記セル選択受付ステップにて受け付けられたセル内の数値情報を、該セルに対応する試料情報及び化合物情報と共に所定形式で出力する又は表示する選択情報出力ステップと、
    を実行させるクロマトグラフ分析用プログラム。
  7. 前記セル選択受付ステップでは、ユーザーによる、前記表示部の画面上に表示された前記テーブル上での任意の位置のクリック操作に応じてセルの選択を受け付ける、請求項6に記載のクロマトグラフ分析用プログラム。
  8. コンピューターに、前記選択情報出力ステップにおいて出力された、選択されたセルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を受けて、該セルの数値情報とそれに対応する試料情報及び化合物情報を含む所定形式のレポートを作成するレポート作成ステップ、をさらに実行させる、請求項6又は7に記載のクロマトグラフ分析用プログラム。
  9. 前記レポート作成ステップでは、前記数値情報に対応するクロマトグラムのピーク波形を含むレポートを作成する、請求項8に記載のクロマトグラフ分析用プログラム。
  10. コンピューターに、ユーザーによる、選択されたセルに対応する数値情報を出力するモード、選択された試料に対応する数値情報を出力するモード、及び、選択された化合物に対応する数値情報を出力するモード、を含む複数のモードのうちの一つの選択を受け付ける、出力形式設定ステップをさらに実行させ、前記選択情報出力ステップでは、前記出力形式設定ステップで選択されたモードに従って数値情報を含む情報を出力する、請求項6~9のいずれか1項に記載のクロマトグラフ分析用プログラム。
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