[発明の実施の形態1]
この発明の実施の形態1について、図1~図25を用いて説明する。
図1は、電子メール翻訳分析システムを含む電子メールシステムを概略的に示す構成ブロック図である。この発明に係る「電子メッセージ翻訳分析システム」としての電子メール翻訳分析システム1は、メールゲートウェイサーバ4、メールサーバ5、WEB/APP(WEB/Application)サーバ6、翻訳分析サーバ9を含む構成になっている。メールゲートウェイサーバ4、メールサーバ5、WEB/APPサーバ6は、LAN(Local Area Network)8で接続されており、メールゲートウェイサーバ4及びWEB/APPサーバ6と翻訳分析サーバ9とは、インターネット12で接続されている。
また、この電子メール翻訳分析システム1を用いてサービスを提供する組織2には、翻訳分析サーバ9を除く電子メール翻訳分析システム1の構成に加えて、InBound SMTP(InBound Simple Mail Transfer Protocol)サーバ3、OutBound SMTP(OutBound Simple Mail Transfer Protocol)サーバ7などが設置されている。そして、この電子メールシステム100は、この組織2に設置されている構成に、各ユーザが「電子メッセージ」である電子メールの閲覧や作成、配信を行うクライアント端末101,102,103,・・・や、外部からこの組織2のInBound SMTPサーバ3に向けて電子メールを送信してくる外部メールサーバ11などが「通信回線」としてのインターネット12を介して接続された構成になっている。
なお、この発明に係る電子メール翻訳分析システム1をInBound SMTPサーバ3やOutBound SMTPサーバ7を含めるように構成してもよい。また、翻訳分析サーバ9をLAN8に接続して組織2内に設置するようにしてもよい。
この電子メール翻訳分析システム1のユーザは、PC(Personal Computer)やスマートフォンなどの情報機器を用いたクライアント端末101,102,103,・・・(以下、「クライアント端末10」という)にインストールされているブラウザを通してWEB/APPサーバ6で動作するメーラーにアクセスし、送受信メールの閲覧、メール文書の作成、メール文書の送信を行う。メーラーとは、クライアント端末にそのユーザ宛ての受信メールを表示したり、ユーザによるメール文書の作成や作成されたメール文書を通信相手へ送信したりする機能を提供するWebアプリケーションソフトウェアである。
この翻訳分析システム1を利用することにより、外国語で記載されている受信メールがユーザの言語に自動的に翻訳されたり、ユーザの作成したメール文書を通信相手の言語に翻訳したりすることができる。また、受信メールを分析してメール作成者の感情やなりすましの確率を推定したり、ユーザの作成メールについて感情の分析、誤字脱字の検出、丁寧度合いの分析、嫌がらせ度合の分析、なりすましの確率の分析を行ったりすることができる。
[InBound SMTPサーバ]
InBound SMTPサーバ3は、インターネット12を介して配信されてくる電子メールを受信してそれをメールゲートウェイサーバ4に転送する。図2に示すInBound SMTPサーバ3の概略ブロック図のように、このサーバ3は、InBound SMTPサーバ制御部300、メール受信部302、メール転送部304を含むように構成されている。InBound SMTPサーバ制御部300は、プログラムの実行や演算処理を行うCPU(図示せず)、プログラムやデータを記憶する補助記憶装置を構成する不揮発性メモリのROM(図示せず)、CPUによるプログラムの実行や演算処理のワークエリアとして動作する揮発性メモリのRAM(図示せず)で構成されており、電子メールをメール受信部302で受信し、そのメールを組織2内のLAN8を介してメール転送部304からメールゲートウェイサーバ4に転送する動作を制御する。
[メールゲートウェイサーバ]
メールゲートウェイサーバ4は、InBound SMTPサーバ3から転送される受信メールを受け付けて、このメールの本文を後述する翻訳分析サーバ9に入力して翻訳し分析して、このメールの本文である原文、翻訳文、分析結果などを集約した「メッセージ集約情報」としてのメール集約情報460を構成する。図3に示すメールゲートウェイサーバ4の概略ブロック図のように、このサーバ4は、メールゲートウェイサーバ制御部400、受信メール受付部402、アドレス情報取得部404、言語特定部406、受信メール送出部408、言語通知部410、作成者情報通知部411、分析内容選択部412、受信メール翻訳文受付部414、音声情報受付部416、分析結果受付部418、受信メール集約情報構成部420、受信メール集約情報送出部422、個人設定情報登録・表示画面提供部424、個人設定情報記憶部426、個人設定情報要求受付部428、個人設定情報提供部430を含むように構成されている。
メールゲートウェイサーバ制御部400は、図示しないCPU、ROM、RAMで構成されており、受信メールを受け付けて、受信メールの本文の言語と翻訳言語を特定して翻訳と分析を行い、その結果に基づいてメール集約情報460を構成する動作の制御を行う。このため、受信メール受付時、このメールゲートウェイサーバ制御部400が「翻訳分析制御部」として動作する。
受信メール受付部402は、InBound SMTPサーバ3から転送されてくる受信メールを受け付ける。翻訳と分析の対象となる「原文メッセージ」としての原文メールであるこの受信メールについて、この受信メール受付部402が「原文メッセージ受付部」に該当する。
アドレス情報取得部404は、WEB/APPサーバ6のアドレス帳記憶部638から差出元とユーザのそれぞれのアドレス情報660を取得する。詳細は後述するが、アドレス帳記憶部638には、ユーザごとのアドレス帳670が記憶されており、このアドレス帳670にはユーザが登録した宛先とそのユーザの電子メールアドレスと言語がアドレス情報660として記憶されている。アドレス情報取得部404は、受信メールの差出元の電子メールアドレスと宛先であるユーザの電子メールアドレスとをアドレス情報提供要求とともにWEB/APPサーバ6に送り、サーバ6からそれらのメールアドレスに一致するアドレス情報660を取得する。
言語特定部406は、アドレス情報取得部404で取得した差出元のアドレス情報660から受信メールの言語を特定し、ユーザのアドレス情報660から翻訳言語を特定する。受信メールについて、この言語特定部406が原文メールの本文の原文言語を特定する「原文言語特定部」と翻訳言語を特定する「翻訳言語特定部」として動作する。
受信メール送出部408は、受信メールを翻訳及び分析するためにインターネット12を介して翻訳分析サーバ9に入力する。また、言語通知部410は、言語特定部406で特定した受信メールの原文言語と翻訳言語を翻訳分析サーバ9に入力する。なお、翻訳言語が複数ある場合には、その複数の翻訳言語が入力される。
作成者情報通知部411は、受信メール本文の作成者を特定する「作成者情報」として、受信メールの差出元電子メールアドレスを翻訳分析サーバ9に入力する。翻訳分析サーバ9では、電子メールアドレスに対応付けられて原文作成者が記憶されているため、入力された差出元電子メールアドレスから原文作成者を特定できるようになっている。
分析内容選択部412は、翻訳分析サーバ9における受信メールの分析内容をユーザによって事前に登録されている個人設定情報438から読み出して選択し翻訳分析サーバ9で分析させる。
図4には、個人設定情報438の構成例が示されており、受信メールを受け付ける受信時の設定440と、ユーザが作成したメールに対する送信時の設定445を登録できるようになっている。翻訳設定441、446は、原文を残して翻訳する、原文を残さず翻訳する、翻訳しないの3個の選択肢がある。感情レベルチェック442、447は、有効と無効の選択があり、原文メールに基づいてメール作成者の感情の分析を行うか否か設定する。なりすまし確率チェック443、451は、原文メールの作成者が、あらかじめ登録されている原文作成者本人でない確率の分析を行うか設定する。誤字脱字チェック448は、原文メールの誤字の内容や脱字の位置などの検出を行うか否か設定する。丁寧レベルチェック449は、原文メールの丁寧度合の分析を行うか設定し、ハラスメントレベルチェック450は、原文メールの嫌がらせ度合の分析を行うか設定する。
なお、この例では、受信時の設定440に誤字脱字チェック、丁寧レベルチェック、ハラスメントレベルチェックが含まれていないが、送信時の設定445と同様に、これらの設定を登録できるようにして、受信メールに対しても、誤字脱字、丁寧度合、嫌がらせ度合の分析を行うようにしてもよい。
ユーザによって登録される個人設定情報438は、図3に示す個人設定情報記憶部426に記憶される。個人設定情報登録・表示画面提供部424は、インターネット12を介してクライアント端末10に個人設定情報438の表示や登録を行う画面を提供する。図5には個人設定情報登録・表示画面456の例が示されており、ユーザがこの画面456を立ち上げると登録済みの個人設定情報438がチェックボックスのチェックによって表示される。ユーザが登録を行う場合、この画面456のチェックボックスにチェックを入れて、登録ボタン457をクリックする。
また、図3に示す個人設定情報要求受付部428でWEB/APPサーバ6からの提供要求を受け付けると、個人設定情報記憶部426から要求のあった個人設定情報438を読み出して、個人設定情報提供部430からWEB/APPサーバ6に向けて提供する。
受信メール翻訳文受付部414、音声情報受付部416、分析結果受付部418は、それぞれ、受信メールの本文である原文の翻訳文、その翻訳文を音声再生可能にした音声情報、受信メールの原文の分析結果を翻訳分析サーバ9から受け付ける。
受信メール集約情報構成部420は、受信メールの原文、翻訳文、分析結果を集約してメール集約情報460を構成する。受信メールについて、この受信メール集約情報構成部420が「集約情報構成部」として動作する。
図6に示すメール集約情報460の構成例では、差出元メールアドレス領域461に電子メールの差出元メールアドレスが格納され、宛先メールアドレス領域462、CC(Carbon Copy)メールアドレス領域463、BCC(Blind Carbon Copy)メールアドレス領域464に、電子メールの宛先メールアドレス、CCメールアドレス、BCCメールアドレスが格納される。件名領域465には、翻訳された件名と原文の件名が格納される。また、原文領域466、翻訳文領域467、音声情報ファイル領域468、音声情報URL(Uniform Resource Locator)領域469、原文言語領域470、翻訳文言語領域471には、それぞれ、電子メールの原文、その翻訳文、その翻訳文を音声再生可能にした音声情報ファイル、その音声情報ファイルを再生するURL、原文の言語、翻訳文の言語が格納される。宛先メールアドレス、CCメールアドレス、BCCメールアドレスについて、異なる翻訳言語が設定されている場合には、翻訳文領域467や音声情報ファイル領域468などに、それらの翻訳言語に応じた複数種類の翻訳文や音声情報ファイルが格納される。
感情レベル領域472、誤字脱字情報領域473、丁寧レベル領域474、ハラスメントレベル領域475、なりすまし確率領域476には、原文メールの感情、誤字の内容や脱字の位置などを検出した誤字脱字情報、丁寧度合、嫌がらせ度合、原文メールの作成者が本人でない確率の分析結果が格納される。
なお、個人設定情報438の翻訳設定441、446(図4参照)が原文を残さない設定になっている場合、メール集約情報460の原文領域466に電子メールの原文を格納しないようにしてもよい。また、翻訳設定441、446が翻訳しない設定になっている場合、翻訳文が作成されないため、メール集約情報460の翻訳文領域467は空になり何もデータが格納されない。
図3に示す受信メール集約情報送出部422は、受信メール集約情報構成部420で構成された受信メールのメール集約情報460をメールサーバ5に送出し記憶させる。
[メールサーバ]
メールサーバ5は、メール集約情報460を記憶するとともに、要求に応じてメール集約情報460を提供する。このメールサーバ5は、IMAP(Internet Message Access Protocol)方式になっており、電子メールをこのサーバ5上に保存したまま管理するようになっている。ユーザはクライアント端末10からアクセスしてこのサーバ5上のメールに対して閲覧などの操作を行う。図7に示すメールサーバ5の概略ブロック図のように、このサーバ5は、メールサーバ制御部500、受信メール集約情報受付部502、受信メール集約情報記憶部504、作成メール集約情報受付部506、作成メール集約情報記憶部508、受信メール情報要求受付部510、受信メール集約情報提供部512、作成メール情報要求受付部514、作成メール集約情報提供部516を含むように構成されている。
メールサーバ制御部500は、図示しないCPU、ROM、RAMで構成されており、受信メールのメール集約情報460を受け付けて受信メール集約情報記憶部504に記憶させ、ユーザが作成したメールのメール集約情報460を受け付けて作成メール集約情報記憶部508に記憶させる動作の制御を行う。また、この制御部500は、要求を受け付けて記憶されているメール集約情報460を要求元に向けて提供する動作の制御も行う。
受信メール集約情報受付部502では、メールゲートウェイサーバ4から送出されてくる受信メールのメール集約情報460を受け付け、受信メール集約情報記憶部504では、このメール集約情報460を記憶する。受信メールについて、受信メール集約情報記憶部504が「集約情報記憶部」として機能する。
作成メール集約情報受付部506では、後述するようにWEB/APPサーバ6で構成されそのサーバ6から送出されてくるユーザの作成メールのメール集約情報460を受け付ける。そして、作成メール集約情報記憶部508では、この作成メール集約情報受付部506で受け付けたメール集約情報460を記憶する。このようにユーザの作成メールについて、作成メール集約情報記憶部508が「集約情報記憶部」として機能する。
受信メール情報要求受付部510では、WEB/APPサーバ6から送出されてくる受信メールについてのメール集約情報460の提供要求を受け付け、受信メール集約情報提供部512では、受信メール集約情報記憶部504から読み出したその提供要求に対応するメール集約情報460をWEB/APPサーバ6に提供する。
また、ほぼ同様に、作成メール情報要求受付部514では、WEB/APPサーバ6から送出されてくるユーザ作成メールについてのメール集約情報460の提供要求を受け付け、作成メール集約情報提供部516では、作成メール集約情報記憶部508から読み出したその提供要求に対応するメール集約情報460をWEB/APPサーバ6に提供する。
[WEB/APPサーバ]
WEB/APPサーバ6は、ユーザが送受信メールを閲覧できるようにクライアント端末10から読出要求を受け付けると要求元のその端末10にメール表示画面を提供したり、ユーザがメール文書を作成できるようにメール作成画面を提供したりする。また、このサーバ6は、ユーザの作成メールを翻訳分析サーバ9に入力し、得られた結果を集約してメール集約情報460を構成する。そして、このメール集約情報460の内容をクライアント端末10に表示して、ユーザが翻訳文や分析結果を確認できるようにする。さらに、そのユーザのクライアント端末10から送信要求を受け付けると、このメール集約情報460に基づいて「送信メッセージ文書」としての送信メール文書を生成し、宛先メールアドレスに配信するためOutBound SMTPサーバ7に向けて送出する。
図8に示すWEB/APPサーバ6の概略ブロック図のように、このサーバ6は、WEB/APPサーバ制御部600、メール表示・作成画面提供部602、受信メール情報要求送出部604、受信メール集約情報取得部606、個人設定情報取得部608、言語特定部610、作成メール送出部612、言語通知部614、作成者情報通知部615、分析内容選択部616、作成メール翻訳文受付部618、音声情報受付部620、分析結果受付部622、作成メール集約情報構成部624、送信メール文書生成部626、送信メール送出部628、作成メール集約情報送出部630、作成メール情報要求送出部632、作成メール集約情報取得部634、アドレス登録・表示画面提供部636、アドレス帳記憶部638、アドレス情報要求受付部640、アドレス情報提供部642を含むように構成されている。
WEB/APPサーバ制御部600は、図示しないCPU、ROM、RAMで構成されており、メール集約情報460に基づいて構成されるメール表示画面をクライアント端末10に提供したり、メール作成画面を提供したりする動作の制御を行う。このため、このWEB/APPサーバ制御部600は、インターネット12を介してメール集約情報460を提供する動作の制御を行う「情報提供制御部」に該当する。
また、この制御部600は、ユーザの作成メールを受け付けて、作成メールの言語と翻訳言語を特定して翻訳と分析を行い、その結果に基づいてメール集約情報460を構成する動作の制御も行う。このため、ユーザの作成メール受付時、このWEB/APPサーバ制御部600が「翻訳分析制御部」として動作する。
さらに、この制御部600は、ユーザ作成メールのメール集約情報460に基づいて送信メール文書を生成して、宛先メールアドレスに向けて送出する動作の制御も行う。
メール表示・作成画面提供部602は、受信メールまたはユーザが作成して送信したメールの閲覧のため、これらのメール集約情報460に基づいてクライアント端末10に表示させるメール表示画面を構成して、インターネット12を介してその端末10に提供する。このため、このメール表示・作成画面提供部602は、インターネット12を介してメール集約情報460を提供する「集約情報提供部」として動作する。
ユーザは受信メールまたは作成して送信したメールを閲覧する際、表示させる電子メールをメール表示画面から指定する。この指定によりクライアント端末10からインターネット12を介してWEB/APPサーバ6に指定した電子メールについてのメール集約情報460の読出要求が行われる。この読出要求があると、メールサーバ5から指定された電子メールのメール集約情報460が読み出され、要求元であるクライアント端末10に提供される。すなわち、読み出したメール集約情報460に基づいてメールの翻訳文や原文、分析結果などの内容がクライアント端末10に表示される。
また、このメール表示・作成画面提供部602は、ユーザがクライアント端末10を用いてメール文書を作成できるようにメール作成画面を提供する。このメール作成画面を通じてWEB/APPサーバ6は、ユーザが入力した作成メールを受け付ける。翻訳と分析の対象となる「原文メッセージ」としての原文メールであるこのユーザ作成メールについて、このメール表示・作成画面提供部602が「原文メッセージ受付部」に該当する。
上述のようにWEB/APPサーバ6では、受け付けたユーザの作成メールに基づいてメール集約情報460が構成され、このメール集約情報460の内容がメール表示・作成画面提供部602からインターネット12を介して作成メールの作成元であるクライアント端末10に提供され表示される。ユーザがその内容をメール作成画面で確認して送信要求を発すると、その送信要求はインターネット12を介してWEB/APPサーバ6に送られる。このサーバ6では、メール集約情報460に基づいて送信メール文書を生成して、この送信メール文書を送信メールとして宛先アドレスに向けて送出する。
受信メール情報要求送出部604は、クライアント端末10から受信メールのメール集約情報460の読出要求があったとき、メールサーバ5に向けて提供要求を送出する。受信メール集約情報取得部606は、この提供要求に対して、メールサーバ5から送られてくる受信メールのメール集約情報460を取得する。取得したメール集約情報460の内容は、クライアント端末10のメール表示画面に表示される。
ユーザが作成したメール文書について、その翻訳文や分析結果を確認するには、ユーザが、メール作成画面からこのWEB/APPサーバ6に向けてメール集約情報460の構成要求を送出する。このサーバ6では、翻訳言語の特定や分析内容の選択をして、ユーザ作成メールを翻訳分析サーバ9に入力し、翻訳や分析を行わせる。
個人設定情報取得部608は、メールゲートウェイサーバ4に向けて提供要求を送出して、ユーザの個人設定情報438(図4参照)を取得する。この個人設定情報438からは、作成メールに対する分析内容を読み取ることができる。
言語特定部610は、アドレス帳記憶部638からユーザとその作成メールの宛先のそれぞれのアドレス情報660を取得し、ユーザのアドレス情報660から作成メール本文の原文言語を特定し、宛先のアドレス情報660から翻訳言語を特定する。ユーザの作成メールについて、この言語特定部610が原文メールの言語を特定する「原文言語特定部」と翻訳言語を特定する「翻訳言語特定部」として動作する。
図9(a)には、アドレス情報660の構成例が示されており、電子メールの利用者を識別する「電子アドレス」としての電子メールアドレス662、そのメールアドレス662に対応する氏名664、そのアドレス662に対応する言語であるアドレス対応言語666を含むように構成されている。そして、図9(b)に示すように、ユーザによって登録される複数の宛先アドレス情報672とユーザ自身のユーザアドレス情報674とによりアドレス帳670が構成されている。アドレス帳670はユーザごとに構成され、アドレス帳記憶部638(図8参照)に記憶される。
アドレス帳記憶部638からアドレス情報660を読み出すには、まず、ユーザのアドレス帳を特定するために、ユーザの電子メールアドレスとユーザアドレス情報674に記憶されているメールアドレス662とを比較して一致するアドレス帳670を抽出する。このアドレス帳670からユーザアドレス情報674が特定される。次に、読み出そうとする宛先の電子メールアドレスとこのアドレス帳670に登録されている複数の宛先アドレス情報672のメールアドレス662とを比較して一致する宛先アドレス情報672を抽出する。この抽出した宛先アドレス情報672から読み出そうとする宛先のアドレス情報660が特定される。
このようにユーザアドレス情報674と宛先アドレス情報672を特定することにより、それぞれのアドレス情報660に登録されているアドレス対応言語666を読み取ることができる。
なお、ユーザ作成メールについては、差出元がユーザになるため、ユーザアドレス情報674のアドレス対応言語666が原文メールの言語となる。そして、宛先アドレス情報672のアドレス対応言語666が翻訳言語となる。一方、受信メールについては、メールの宛先がユーザになるため、ユーザアドレス情報674のアドレス対応言語666が翻訳言語となる。そして、受信メールの差出元に対応する宛先アドレス情報672のアドレス対応言語666が原文メールの言語となる。
図8に示す作成メール送出部612は、ユーザ作成メールを翻訳及び分析するためにインターネット12を介して翻訳分析サーバ9に入力する。また、言語通知部614は、言語特定部610で特定した作成メール本文の原文言語と翻訳言語を翻訳分析サーバ9に入力する。
作成者情報通知部615は、ユーザ作成メール本文の作成者であるユーザを特定する「作成者情報」として、ユーザの電子メールアドレスを翻訳分析サーバ9に入力する。翻訳分析サーバ9では、電子メールアドレスに対応付けられて原文作成者が記憶されているため、入力されたユーザの電子メールアドレスから原文作成者であるユーザを特定できるようになっている。
分析内容選択部616は、個人設定情報取得部608で取得した個人設定情報438の送信時設定445として登録されているユーザ作成メールの分析内容を読み出して選択し翻訳分析サーバ9で分析させる。
作成メール翻訳文受付部618、音声情報受付部620、分析結果受付部622は、それぞれ、ユーザ作成メール本文の翻訳文、その翻訳文の音声情報、その分析結果を翻訳分析サーバ9から受け付ける。
作成メール集約情報構成部624は、ユーザ作成メールの原文、翻訳文、分析結果を集約して上述の図6に示すメール集約情報460を構成する。ユーザ作成メールについて、この作成メール集約情報構成部624が「集約情報構成部」として動作する。
ユーザから作成メールの送信要求があると、図8に示す「送信メッセージ生成部」としての送信メール文書生成部626では、作成メールのメール集約情報460に基づいて「宛先電子アドレス」である宛先メールアドレスに向けて送信するための翻訳文や原文などで構成される「送信メッセージ文書」としての送信メール文書が生成される。そして、「送信メッセージ送出部」としての送信メール送出部628は、生成された送信メール文書をOutBound SMTPサーバ7に送出し、この送信メール文書が送信メールとしてこのOutBound SMTPサーバ7からインターネット12を介して宛先アドレスに向けて配信される。また、作成メール集約情報送出部630は、この作成メールのメール集約情報460をメールサーバ5に送出し記憶させる。
作成メール情報要求送出部632は、クライアント端末10からユーザ作成メールのメール集約情報460の読出要求があると、メールサーバ5に向けて提供要求を送出する。作成メール集約情報取得部634は、この提供要求に対して、メールサーバ5から送られてくる作成メールのメール集約情報460を取得する。このメール集約情報460の内容は、クライアント端末10のメール表示画面に表示される。
アドレス登録・表示画面提供部636は、クライアント端末10にアドレス情報660の登録画面や登録済みのアドレス情報660の表示画面を表示させる。図10に示すアドレス登録画面680の例では、氏名欄682、メールアドレス欄684、言語欄686に、宛先の氏名、電子メールアドレス、言語を入力して登録ボタン688をクリックすることによりアドレス帳記憶部638のアドレス帳670に宛先アドレス情報672(図9(b)参照)が登録できるようになっている。
図8に示すアドレス帳記憶部638には、ユーザごとのアドレス帳670が記憶されている。アドレス情報要求受付部640は、メールゲートウェイサーバ4からのアドレス情報提供要求を受け付ける。アドレス情報提供部642は、受け付けたアドレス情報提供要求に対して、ユーザの電子メールアドレスにより特定されるユーザアドレス情報674と指定された電子メールアドレスにより特定される宛先アドレス情報672を要求元であるメールゲートウェイサーバ4に提供する。
[OutBound SMTPサーバ]
OutBound SMTPサーバ7は、WEB/APPサーバ6から送出されてくる送信メール文書を内容とする送信メールを受け付けて、インターネット12を介して送信メールの宛先アドレスに向けて配信する。図11に示すOutBound SMTPサーバ7の概略ブロック図のように、このサーバ7は、OutBound SMTPサーバ制御部700、メール送信部702、メール受付部704を含むように構成されている。OutBound SMTPサーバ制御部700は、図示しないCPU、ROM、RAMなどで構成されており、WEB/APPサーバ6からの送信メールをメール受付部704で受け付けて、その電子メールをメール送信部702から宛先アドレスに向けて配信する動作を制御する。
[翻訳分析サーバ]
翻訳分析サーバ9は、インターネット12を介して電子メールの原文メール、その原文言語、翻訳言語、分析内容、その原文メールの作成者を特定する「作成者情報」としての作成者電子メールアドレスを受け付けて、受け付けた原文メール本文について翻訳と分析を行う。この電子メール翻訳分析システム1において、受信メールについてはメールゲートウェイサーバ4から原文メールなどの入力が行われ、ユーザの作成メールについてはWEB/APPサーバ6から原文メールなどの入力が行われる。そして、翻訳分析サーバ9は、翻訳文や分析結果などを入力元であるメールゲートウェイサーバ4またはWEB/APPサーバ6に向けて送出する。
なお、入力元であるメールゲートウェイサーバ4やWEB/APPサーバ6と、この翻訳分析サーバ9との間の入出力は、翻訳分析サーバ9によって提供されるAPI(Application Programming Interface)を介して行われる。
図12に示す翻訳分析サーバ9の概略ブロック図のように、このサーバ9は、翻訳分析サーバ制御部900、原文メール取得部902、言語取得部904、作成者情報取得部905、分析内容取得部906、メール翻訳文送出部908、音声情報送出部910、分析結果送出部912、新語・流行語取得部914、翻訳部916、音声情報作成部918、文章分析部920、学習部930を含むように構成されている。
翻訳分析サーバ制御部900は、図示しないCPU、ROM、RAMで構成されており、原文メール、その言語、翻訳言語、分析内容、作成者電子メールアドレスを受け付けて、その原文メール本文である原文の翻訳や分析を行う動作の制御を行う。また、翻訳部916や文章分析部920を構成する各分析部で使用される学習済みモデルを機械学習により生成する動作の制御も行う。
原文メール取得部902は、翻訳や分析が行われる電子メールの原文メールを受け付ける。言語取得部904は、原文メール本文の原文言語と、翻訳言語を取得する。作成者情報取得部905は、原文メールの作成者の特定に用いられる作成者電子メールアドレスを取得する。原文メールが受信メール、ユーザ作成メールの何れの場合でも、電子メールの差出元メールアドレスが作成者電子メールアドレスとして入力される。差出元メールアドレスを入力することにより、受信メールでは、メール作成者である送信元のアドレスが入力され、ユーザ作成メールでも、メール作成者であるユーザのアドレスが入力されることになる。また、分析内容取得部906は、原文メールの分析内容を取得する。取得した分析内容に基づく分析が原文メールに対して行われる。
メール翻訳文送出部908、音声情報送出部910、分析結果送出部912は、それぞれ、原文メール本文の翻訳文、その翻訳文の音声情報、その分析結果を原文メールの入力元に向けて送出する。これらの出力情報を受け取った入力元のサーバでは、これらの情報に基づいてメール集約情報460を構成する。
翻訳部916は、原文メール取得部902で取得した原文言語で記載されている原文メールの本文である原文を翻訳言語に翻訳する。この翻訳部916では、事前に登録されている辞書や学習済み翻訳推定モデルを利用して翻訳を行う。
翻訳に利用される学習済み翻訳推定モデルは、あらかじめ学習部930で機械学習を行い生成させておく。図13(a)は、学習済み翻訳推定モデルの概略的な生成のながれを示すフローチャートである。メールサーバ5に記憶されている電子メールやインターネット12を介して得られる文章などを用いて、翻訳の対象となる学習用原文とその翻訳文の組合せを多数作成してこれを学習データとする(S800ステップ)。これらの学習データを用いて機械学習である深層学習を行い(S801ステップ)、学習済み翻訳推定モデルを構築する(S802ステップ)。
図13(b)は、翻訳部916において電子メールの原文を翻訳文に翻訳する概略的なながれを示すフローチャートである。まず、この翻訳部916に原文メール、原文メール本文の原文言語、翻訳言語を入力する(S810ステップ)。入力された原文メールは、学習済み翻訳推定モデルを利用する翻訳と辞書を利用して翻訳する2つの経路で翻訳言語に翻訳される。翻訳される原文メール本文は、入力された原文言語で記載されているとして翻訳処理が行われる。翻訳推定モデルを利用する経路では、原文メール本文の文章を所定の単位に区切り(S811ステップ)、これを翻訳推定モデルに入力して翻訳していく(S812ステップ)。一方、辞書を利用する経路では、原文メール本文について文章の言語上の最小単位である形態素に分割しそれぞれの品詞などを割り出していく形態素解析を行い(S820ステップ)、それぞれの要素ごとに辞書を用いて翻訳していく(S821ステップ)。次に、この2つの経路で得られた翻訳結果を比較して調整を行い、翻訳文が最適な文章になるように修正する(S830ステップ)。このようにして最終的に得られた翻訳文がこの翻訳部916から出力される(S831ステップ)。
なお、翻訳は、学習済み翻訳推定モデルを利用せず、辞書のみを用いて行うようにしてもよい。
図12に示す音声情報作成部918は、翻訳部916で作成された原文メール本文の翻訳文を音声再生可能な音声情報に変換し、音声情報ファイルを作成する。
文章分析部920は、感情分析部922、誤字脱字検出部924、丁寧レベル分析部926、ハラスメントレベル分析部928、なりすまし分析部929を含むように構成されている。これらの各分析部は、あらかじめ学習部930で機械学習を行い生成された学習済み生成モデルを利用して原文メール本文を分析する。分析する言語は、原文言語となるため、言語取得部904で取得した原文言語により原文メール本文が記載されているものとして分析が行われる。
なお、原文メールは、文章分析部920に含まれるすべての分析部で分析が行われるようにしてもよいが、本実施形態では、分析内容取得部906で取得された分析内容に対応する分析部が選択され分析が行われるようになっている。
感情分析部922は、原文メール取得部902で取得した原文メール本文を分析して、その作成者の感情を推定し、分析結果として感情レベルを出力する。感情レベルは、図22に示す「喜んでいる」、「困っている」、「びっくりしている」、「普通」、「怒っている」などで表現される。
図14(a)は、感情分析部922で利用される学習済み感情推定モデルの概略的な生成過程を示すフローチャートである。メールサーバ5に記憶されている電子メールやインターネット12を介して得られる文章などを用いて、学習用文章とその文章に対応する感情状態を示す感情レベルの組合せを多数生成しこれを学習データとする(S840ステップ)。例えば、日本語で「うれしい」、「楽しい」、「幸せ」などの文言を含む学習用文章や、英語で「happy」、「glad」、「pleased」などの文言を含む学習用文章は、感情レベルの「喜んでいる」と組合わせるようにする。このようにして作成した学習用文章と感情レベルの組合せを用いて深層学習を行い(S841ステップ)、学習済み感情推定モデルを構築する(S842ステップ)。
図14(b)は、感情分析部922において原文から感情レベルを推定する概略的なながれを示すフローチャートである。感情分析部922に原文メールとその原文言語を入力すると(S850ステップ)、文章を所定の単位に区切り(S851ステップ)、これを学習済み感情推定モデルに入力して感情を分析する(S852ステップ)。このようにして得られた感情レベルの推定結果がこの文章分析部920から出力される(S853ステップ)。
なお、感情の推定は、学習済み感情推定モデルを利用せず、単語と感情レベルとの組合せの辞書をあらかじめ感情分析部922に記憶させておき、その辞書を用いて行うようにしてもよい。
図12に示す誤字脱字検出部924は、原文メールを分析して、その誤字や脱字を検出し、誤字の内容や脱字の位置などを示した誤字脱字情報を出力する。
図15(a)は、学習済み誤字脱字検出モデルの概略的な生成のながれを示すフローチャートである。メールサーバ5に記憶されている電子メールなどを用いて、学習用文章とその文章に対応する誤字や脱字の組合せを多数作成してこれを学習データとし(S860ステップ)、深層学習を行い(S861ステップ)、学習済み誤字脱字検出モデルを構築する(S862ステップ)。図15(b)は、誤字脱字検出部924において原文の誤字脱字を検出する概略的なながれを示すフローチャートである。この誤字脱字検出部924に原文メールと原文言語を入力すると(S870ステップ)、原文メールは、所定の単位に区切られて(S871ステップ)、学習済み誤字脱字検出モデルで分析される(S872ステップ)。また、原文メールは、入力された原文言語で記載されているものとして形態素解析され(S880ステップ)、それぞれの要素ごとに誤字脱字の辞書を用いて誤字脱字の分析が行われる(S881ステップ)。最後に、誤字脱字検出モデルを利用して求められた結果と辞書を用いて求められた結果とを比較して調整を行い、より精度の高い誤字脱字情報になるように修正する(S890ステップ)。このようにして最終的に得られた誤字脱字情報がこの誤字脱字検出部924から出力される(S891ステップ)。
誤字脱字の検出は、学習済み誤字脱字検出モデルを利用せず、誤字脱字の辞書のみを用いて行うようにしてもよい。
図12に示す丁寧レベル分析部926は、原文メールを分析して、その丁寧度合を推定し、分析結果として丁寧レベルを出力する。丁寧レベルは、図22に示す「丁寧」、「普通」、「ちょっと雑」、「雑」などで表現される。
図16(a)は、丁寧レベル分析部926で利用される学習済み丁寧レベル推定モデルの概略的な生成過程を示すフローチャートである。メールサーバ5に記憶されている電子メールなどを用いて、学習用文章とその文章に対応する丁寧度合を示す丁寧レベルの組合せを多数生成しこれを学習データとする(S900ステップ)。例えば、日本語で尊敬語や謙譲語が含まれていたり、文末が「ございます」や「申し上げます」になっていたりする学習用文章は、丁寧レベルの「丁寧」と組合わせるようにする。このようにして作成した学習用文章と丁寧レベルの組合せを用いて深層学習を行い(S901ステップ)、学習済み丁寧レベル推定モデルを構築する(S902ステップ)。図16(b)は、丁寧レベル分析部926において原文から丁寧レベルを推定する概略的なながれを示すフローチャートである。この丁寧レベル分析部926に原文メール等を入力すると(S910ステップ)、文章が所定の単位に区切られ(S911ステップ)、学習済み丁寧レベル推定モデルを用いて分析される(S912ステップ)。このようにして得られた丁寧レベルの推定結果がこの丁寧レベル分析部926から出力される(S913ステップ)。
丁寧レベルの推定は、学習済み丁寧レベル推定モデルを利用せず、単語と丁寧レベルとの組合せの辞書をあらかじめ記憶させておき、その辞書を用いて行うようにしてもよい。
図12に示すハラスメントレベル分析部928は、原文メールを分析して、その嫌がらせ度合を推定し、分析結果としてハラスメントレベルを出力する。ハラスメントレベルは、図22に示す「低い」、「普通」、「高い」などで表現される。
図17(a)は、ハラスメントレベル分析部928で利用される学習済みハラスメントレベル推定モデルの概略的な生成過程を示すフローチャートである。メールサーバ5に記憶されている電子メールなどを用いて、学習用文章とその文章に対応する嫌がらせ度合を示すハラスメントレベルの組合せを多数生成しこれを学習データとする(S920ステップ)。例えば、嫌がらせ度合の高い文言が含まれている学習用文章は、ハラスメントレベルの「高い」と組合わせるようにする。このようにして作成した学習用文章とハラスメントレベルの組合せを用いて深層学習を行い(S921ステップ)、学習済みハラスメントレベル推定モデルを構築する(S922ステップ)。図17(b)は、ハラスメントレベル分析部928において原文からハラスメントレベルを推定する概略的なながれを示すフローチャートである。このハラスメントレベル分析部928に原文メール等を入力すると(S930ステップ)、文章が所定の単位に区切られ(S931ステップ)、ハラスメントレベル推定モデルを用いて分析される(S932ステップ)。このように得られたハラスメントレベルの推定結果はハラスメントレベル分析部928から出力される(S933ステップ)。
図12に示すなりすまし分析部929は、原文メール取得部902で取得した原文メール本文の作成者が、作成者情報取得部905で取得した作成者電子メールアドレスに対応する原文作成者本人であるかについて原文メールの分析を行い、原文作成者本人でない確率を算出する。そして、算出された原文メールの作成者が本人でない確率、すなわち、なりすましの確率を出力する。このなりすまし確率は、原文メールの作成者が本人自身と推定される場合、0%に近い小さな数値となる。一方、原文作成者本人でないと推定される場合には、大きな数値となり、なりすましの可能性が高く推定されるほど100%に近づいていく。
なりすまし分析部929には、電子メールアドレスに対応付けられて原文作成者の情報が記憶されており(図示せず)、電子メールアドレスが入力されると対応する原文作成者の情報が読み出され、原文作成者を特定できるようになっている。
図18(a)は、なりすまし分析部929で利用される学習済みなりすまし確率推定モデルの概略的な生成過程を示すフローチャートである。メールサーバ5に記憶されている複数の作成者が作成した電子メールを抽出して学習データとする(S940ステップ)。この場合には、それら複数の作成者を対象とした学習済みなりすまし確率推定モデルが生成されることになる。抽出する電子メールは、複数の作成者のすべてのメールとしてもよいし、その中の一部としてもよい。
次に、前処理として、学習データとなるすべての電子メールについてメール文章から署名部分や他のメールの引用部分などを削除してメール作成者本人による記載部分のみを抽出する(S941ステップ)。続いて、前処理をしたメール文章について特徴値を検出する(S942ステップ)。特徴値としては、カタカナ比、ローマ字比、漢字比、ひらがな比、名詞比、形容詞比、動詞比、記号比率、副詞比、接続詞比、接頭辞比、一文の長さの割合などが用いられる。この他の特徴値として、TF-IDF(Term Frequency-Inverse Document Frequency)なども算出される。TF-IDFとは、文書中に含まれる単語の重要度を評価する手法の一つであり、TF(Term Frequency、単語の出現頻度)とIDF(Inverse Document Frequency、逆文書頻度)の積として求められる。TFとは、メール文章内の単語の出現頻度であり、メール文章に含まれるある単語の数をそのメール文章に含まれる全ての単語数で除算した数値となる。IDFは、対象とする複数の電子メールの中で、ある単語がどの程度稀であるかを示す数値であり、学習データとなる作成者ごとの全電子メール数をある単語を含む電子メール数で除算した数値の対数として求められる。IDFは、ある単語が多くの電子メールに出現する語である場合に小さな数値となり、少数のメールにしか出現しない語である場合に大きな数値となる。なお、以上に示した特徴値はすべてを用いる必要はなく、この中の一部を選択して用いるようにしてもよい。
このようにして算出した特徴値を用いて深層学習を行い(S943ステップ)、学習済みなりすまし確率推定モデルを構築する(S944ステップ)。
図18(b)は、なりすまし分析部929において原文からなりすまし確率を推定する概略的なながれを示すフローチャートである。なりすまし分析部929に原文メール、その原文言語、なりすまし分析の対象となる作成者の電子メールアドレスを入力する(S950ステップ)。上述のようになりすまし分析部929では、この作成者電子メールアドレスに対応する原文作成者が記憶されており、入力されたメールアドレスに基づいて原文作成者が特定される(S951ステップ)。次に、原文メール本文の文章を所定の単位に区切り(S952ステップ)、これを学習済みなりすまし確率推定モデルに入力してなりすましの分析を行う(S953ステップ)。このようにして得られたなりすまし確率の推定結果がこのなりすまし分析部929から出力される(S954ステップ)。
図12に示す新語・流行語取得部914は、新語や流行語などを受け付けて、それらを翻訳部916で行われる翻訳や、感情分析部922、誤字脱字検出部924、丁寧レベル分析部926、ハラスメントレベル分析部928で行われる原文メールの分析に反映させる。
[メール表示画面]
ユーザがクライアント端末10からWEB/APPサーバ6に向けて受信メールまたは送信メールの読出要求を送ると、WEB/APPサーバ6は、メールサーバ5から指定された電子メールのメール集約情報460を読み出して、そのメールの内容をクライアント端末10に表示する。
図19は、クライアント端末10に表示される受信メールのメール表示画面30の例である。この電子メールの原文は英語であり、翻訳文は日本語である。From欄32には、受信メールの差出元メールアドレスが表示され、To欄34には宛先メールアドレスが表示される。また、Subject欄36には、件名が表示される。この図ではSubject欄36に「打合せ依頼 / Meeting request」と表示されている。このうちの「打合せ依頼」の部分が件名の翻訳文であり、「Meeting request」の部分が原文を表している。なお、受信時の翻訳設定441(図4参照)が、原文を残さない設定になっている場合、Subject欄36の原文の件名が表示されず、図19の例では、件名の翻訳文である「打合せ依頼」のみが表示される。
メール表示画面30の右上部には、感情レベル欄38があり、原文メールの感情レベルの分析結果が表示される。この図では「普通」の表示がされているが、この感情レベル欄38は、図22に示す絵柄とともに構成される「喜んでいる」、「困っている」などのステータス画面表示を用いて表示される。感情レベル欄38の下側には、なりすまし確率欄39があり、From欄32に表示されている差出元メールアドレスの作成者本人が原文メール本文を記載していないなりすましの確率が表示される。なりすまし確率は0%から100%の範囲の数値で表示され、0%に近いほど本人自身が記載した可能性が高くなり、100%に近づくほど本人以外が本人になりすまして記載した可能性が高くなる。また、感情レベルやなりすまし確率以外の分析内容について分析が行われる場合、この感情レベル欄38やなりすまし確率欄39と同じようにこの右上部の位置に結果が表示される。
Subject欄36に続いて、翻訳文表示欄40があり、ここに原文メールの翻訳文が表示される。その下には、原文表示欄42が表示され、原文メールが表示される。翻訳文表示欄40と原文表示欄42の境界には、「--原文--」という表示があり、翻訳文と原文を容易に認識できるようになっている。ただし、受信時の翻訳設定441が、原文を残さない設定になっている場合、原文表示欄42は表示されない。
図19には表示されていないが、このメール表示画面30に翻訳文の音声情報ファイルを添付したり、この音声情報ファイルを再生するワンタイムURLを貼付したりするようにしてもよい。
なお、図19には、受信メールのメール表示画面30の例を示したが、ユーザが作成して送信した送信メールのメール表示画面もほぼ同様の画面表示となる。
また、図8に示すWEB/APPサーバ6の送信メール文書生成部626において生成される送信メール文書は、送信相手に表示される画面が図19から右上部の分析結果の表示を削除した画面とほぼ同様になるように構成してもよい。
[メール作成画面]
図20には、クライアント端末10に表示されるメール作成画面50の例が示されている。From欄52には、差出元メールアドレスとしてユーザの電子メールアドレスが表示され、To欄54には宛先メールアドレスが表示される。Subject欄56には件名が表示される。このSubject欄56に続く文書作成欄60には、ユーザにより作成されたメール文書が入力されており、この例では、日本語でメール文書が記載されている。この文書作成欄60の下側には、差出元メール文書欄62が表示されており、このメールの返信先である差出元からの電子メールのメール文書が表示されている。
このメール作成画面50の下部に配置されている破棄ボタン66をクリックすると、作成したメール文書が削除される。
また、プレビューボタン64をクリックすると、作成したメール文書について翻訳や分析が行われ、図21に示す翻訳文プレビュー画面70が表示される。このプレビュー画面70の右上部には、作成メールの分析結果が表示されるようになっており、感情レベル欄72、ハラスメントレベル欄74、丁寧レベル欄76に、図22に示すステータス画面表示を用いて結果が表示される。また、なりすまし確率欄76に、文書作成欄60に記載された本文がFrom欄52の電子メールアドレスのユーザ本人でなく他人によって記載されたなりすまし確率の推定値が表示される。Subject欄に続いて翻訳文表示欄78があり、ここに作成メール本文の翻訳文が表示される。この例では、日本語から英語に翻訳されている。
ユーザは、この翻訳文表示欄78の内容を手動で修正できるようになっている。
ユーザがこのプレビュー画面70の内容で宛先メールアドレスに送信する場合、この画面70の下部に配置されている送信ボタン82をクリックする。この操作により、WEB/APPサーバ6に送信要求が送られ、WEB/APPサーバ6ではこのプレビュー画面70の内容に基づいて送信メール文書を生成し宛先メールアドレスに向けて送信する。
ユーザが、この翻訳文プレビュー画面70の下部に配置されている戻るボタン84をクリックすると、図20に示すメール作成画面50に戻り、原文のメール文書を修正できるようになる。
[電子メール翻訳分析システムの動作]
次に、本実施の形態1に係る電子メール翻訳分析システム1の動作について説明する。
[電子メールの受信からメールサーバに記憶するまでの動作]
まず、InBound SMTPサーバ3で電子メールを受信してから、その受信メールのメール集約情報460を構成してメールサーバ5に記憶するまでの動作を説明する。
図23は、受信メールの受付からこのメールをメールサーバ5に記憶するまでの概略フローチャートである。
InBound SMTPサーバ3が外部メールサーバ11から配信されてくる電子メールを受信すると、その受信メールは、メールゲートウェイサーバ4に転送される(S100ステップ)。
メールゲートウェイサーバ4では、この受信メールを受信メール受付部402で受け付ける(S110ステップ)。このサーバ4の動作は、メールゲートウェイサーバ制御部400によって制御されており、受信メールの原文言語と翻訳言語を取得するため、WEB/APPサーバ6に向けてアドレス情報660の提供要求を送出する。アドレス情報660は、受信メールの宛先に対応するユーザアドレス情報674と差出元に対応する宛先アドレス情報672の両方が必要となるため、受信メールの宛先メールアドレスと差出元メールアドレスとを提供要求とともにWEB/APPサーバ6に向けて送る。
WEB/APPサーバ6では、アドレス情報提供要求を受け付けると、アドレス帳記憶部638からユーザアドレス情報674と宛先アドレス情報672とを読み出して、メールゲートウェイサーバ4に向けて提供する(S140ステップ)。
メールゲートウェイサーバ4では、アドレス情報660を取得すると、言語特定部406でユーザアドレス情報674からアドレス対応言語666を読み取り翻訳言語を特定する。また、この言語特定部406では、宛先アドレス情報672からアドレス対応言語666を読み取り受信メールの原文言語を特定する(S111ステップ)。
その後、メールゲートウェイサーバ4では、受信メールの分析内容を取得するため、個人設定情報記憶部426に記憶されているユーザの個人設定情報438を読み取る。この個人設定情報438の受信時設定440(図4参照)から感情レベルチェック442やなりすまし確率チェック443などの分析の有無を検出する(S112ステップ)。また、個人設定情報438の翻訳設定441からは、翻訳を行うか否かも読み取ることができる。
メールゲートウェイサーバ4は、翻訳分析サーバ9が提供するAPIを介して、受信した原文メール、受信メールの原文言語、翻訳言語、受信メールの差出元メールアドレス、選択した分析内容などの入力を行う。翻訳分析サーバ9では、入力された受信メールや翻訳言語などに基づいて、翻訳や分析を行う(S120ステップ)。また、翻訳文の音声情報ファイルも生成する。
翻訳文や分析結果などは、翻訳分析サーバ9からメールゲートウェイサーバ4に向けて出力され、これらを受け取ったメールゲートウェイサーバ4では、受信メールのメール集約情報460を構成する(S113ステップ)。このメール集約情報460は、メールサーバ5に送られて、受信メール集約情報記憶部504に記憶される(S130ステップ)。
[メールサーバに記憶されているメール集約情報を表示するときの動作]
次に、メールサーバ5に記憶されている受信メールまたはユーザが作成して送信したメールのメール集約情報460をクライアント端末10に表示させるときの動作を説明する。図24は、この動作を示す概略フローチャートである。
ユーザが電子メールを閲覧するためにブラウザから操作を行うと、クライアント端末10からWEB/APPサーバ6に向けてメール表示画面の提供要求が送られる(S200ステップ)。この要求に対して、WEB/APPサーバ6は、メール表示・作成画面提供部602からメール表示画面を提供し(S210ステップ)、クライアント端末10に表示させる(S201ステップ)。
ユーザは、このメール表示画面を操作して、表示させようとする電子メールを指定する(S202ステップ)。指定するメールは、メールサーバ5に記憶されているものであれば、受信メールでもよいし、このユーザが作成して送信したメールでもよい。ユーザの指定により、クライアント端末10からWEB/APPサーバ6に向けて電子メールのメール集約情報460の読出要求が送られる。
WEB/APPサーバ6が、メール表示・作成画面提供部602でこの読出要求を受け付けると(S211ステップ)、メールサーバ5に向けてメール集約情報460の提供要求を送出する。メールサーバ5では、この提供要求に対して、記憶されているメール集約情報460の中から指定されたメール集約情報460を読み出して(S220ステップ)、WEB/APPサーバ6に提供する。
このとき、ユーザによって指定される電子メールが受信メールの場合、WEB/APPサーバ6の受信メール情報要求送出部604から提供要求が送られ、メールサーバ5の受信メール情報要求受付部510でこの提供要求を受け付ける。メールサーバ5では、受信メール集約情報記憶部504から指定された受信メールのメール集約情報460を読み出す。読み出されたこのメール集約情報460は、受信メール集約情報提供部512からWEB/APPサーバ6に向けて提供され、WEB/APPサーバ6の受信メール集約情報取得部606で取得される。
一方、ユーザによる指定がユーザによって作成され送信されたメールの場合、WEB/APPサーバ6の作成メール情報要求送出部632から提供要求を送り、メールサーバ5の作成メール情報要求受付部514でこの提要要求を受け付ける。メールサーバ5では、作成メール集約情報記憶部508から指定された作成メールのメール集約情報460を読み出す。このメール集約情報460は作成メール集約情報提供部516からWEB/APPサーバ6に向けて提供され、WEB/APPサーバ6の作成メール集約情報取得部634で取得される。
WEB/APPサーバ6では、取得したメール集約情報460の内容をメール表示・作成画面提供部602からクライアント端末10に提供し(S212ステップ)、その端末10のメール表示画面30に表示させる(S203ステップ)。この画面30によって、ユーザは指定した電子メールを閲覧することができる。
[ユーザがメール文書を作成して送信するまでの動作]
次に、ユーザがメール文書を作成し、そのメール文書を宛先メールアドレスに向けて送信するまでの動作を説明する。図25は、この動作を示す概略フローチャートである。
ユーザがメール文書を作成するためにブラウザから操作を行うと、クライアント端末10からWEB/APPサーバ6に向けてメール作成画面の提供要求が送られる(S300ステップ)。この要求に対して、WEB/APPサーバ6は、メール表示・作成画面提供部602からメール作成画面を提供し(S310ステップ)、クライアント端末10に表示させる(S301ステップ)。
ユーザは、このメール作成画面50でメール文書を作成する(S302ステップ)。ユーザの作成メールについて翻訳文や分析結果を確認するため、メール作成画面50に配置されているプレビューボタン64をクリックすると、翻訳文プレビュー画面の提供要求がクライアント端末10からWEB/APPサーバ6に送られる。
WEB/APPサーバ6では、メール表示・作成画面提供部602でこのプレビュー画面の提供要求を受け付ける(S311ステップ)とともに、メール作成画面で作成されているユーザの作成メールを受け付ける(S312ステップ)。
WEB/APPサーバ6では、ユーザ作成メールの原文言語と翻訳言語を取得するため、アドレス帳記憶部638からユーザアドレス情報674とユーザ作成メールの宛先アドレスに対応する宛先アドレス情報672とを読み取る。言語特定部610では、ユーザアドレス情報674からアドレス対応言語666を読み取り、ユーザ作成メールの原文言語を特定する。また、この言語特定部610では、宛先アドレス情報672からアドレス対応言語666を読み取り翻訳言語を特定する(S313ステップ)。
その後、WEB/APPサーバ6は、ユーザ作成メールの分析内容を取得するため、メールゲートウェイサーバ4に向けて個人設定情報438の提供要求を送出する。
メールゲートウェイサーバ4では、個人設定情報提供要求を受け付けると、個人設定情報記憶部426からユーザの個人設定情報438を読み出して、WEB/APPサーバ6に提供する(S330ステップ)。
WEB/APPサーバ6は、この個人設定情報438の送信時設定445(図4参照)から感情レベルチェック447、誤字脱字チェック448、丁寧レベルチェック449、ハラスメントレベルチェック450、なりすまし確率チェック451などの分析の有無を検出する(S314ステップ)。
WEB/APPサーバ6は、翻訳分析サーバ9が提供するAPIを介して、ユーザ作成メールの原文メール、その原文言語、翻訳言語、作成者であるユーザの電子メールアドレス、選択した分析内容などの入力を行う。翻訳分析サーバ9では、入力された作成メール本文や翻訳言語などに基づいて、翻訳や分析を行う(S340ステップ)。また、翻訳文の音声情報ファイルも生成する。
翻訳文や分析結果などは、翻訳分析サーバ9からWEB/APPサーバ6に向けて出力され、これらを受け取ったWEB/APPサーバ6は、ユーザ作成メールのメール集約情報460を構成する(S315ステップ)。そして、このメール集約情報460の内容をメール表示・作成画面提供部602からクライアント端末10に向けて翻訳文プレビュー画面70として提供する(S316ステップ)。
ユーザは、クライアント端末10に表示される翻訳文プレビュー画面70で翻訳文や分析結果を確認することができる(S303ステップ)。ユーザが、このプレビュー画面70に配置されている送信ボタン82をクリックすると、送信要求がクライアント端末10からWEB/APPサーバ6に送られる。
WEB/APPサーバ6では、この送信要求をメール表示・作成画面提供部602で受け付けると、送信メール文書生成部626でユーザ作成メールのメール集約情報460に基づいて送信メール文書を生成する(S317ステップ)。生成された送信メール文書を内容とする送信メールは、送信メール送出部628からOutBound SMTPサーバ7に向けて送出され(S318ステップ)、このOutBound SMTPサーバ7からインターネット12を介して宛先メールアドレスに送信される(S360ステップ)。
最後に、ユーザ作成メールのメール集約情報460がWEB/APPサーバ6からメールサーバ5に送られて、メールサーバ5の作成メール集約情報記憶部508に記憶される(S350ステップ)。
[本実施の形態1の効果]
本実施の形態1によれば、WEB/APPサーバ6のアドレス帳記憶部638に記憶されているユーザアドレス情報674と宛先アドレス情報672を用いて、原文メールの原文言語と、翻訳言語とを特定し、原文メールを翻訳するようになっている。このため、ユーザが言語の特定を手動で行う必要がなく、自動的に原文メールが翻訳される。また、翻訳分析サーバ9の文章分析部920で原文メールを分析して、感情の状態などを推定することができる。
また、本実施の形態1によれば、原文メールの翻訳文について音声再生可能な音声情報が生成されるため、翻訳文の内容を聴覚により把握することができる。
また、本実施の形態1によれば、翻訳分析サーバ9において、原文メールの分析を行い、誤字や脱字の検出、丁寧度合、嫌がらせ度合、なりすましの確率などの推定を行うことができる。
また、本実施の形態1によれば、翻訳分析サーバ9において、学習済み生成モデルを利用するため、より精度よく原文メールの翻訳や分析を行うことができる。
また、本実施の形態1によれば、原文メールの翻訳文や分析結果を集約したメール集約情報460がメールサーバ5に記憶されているため、翻訳文や分析結果をいつでもクライアント端末10に表示して閲覧することができる。
また、本実施の形態1によれば、ユーザ作成メールの翻訳文や分析結果を集約して構成したメール集約情報460の内容を翻訳文プレビュー画面70としてクライアント端末10に表示させて確認することができる。また、クライアント端末10から送信要求があると、このメール集約情報460に基づいて送信メール文書を生成し送信メールとして宛先メールアドレスに向けて配信することができる。
[発明の実施の形態2]
次に、この発明の実施の形態2について、図26~図36を用いて説明する。ただし、上述の実施の形態1と同一または対応する要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図26は、チャット翻訳分析システムを含むチャットシステムを概略的に示す構成ブロック図である。この発明に係る「電子メッセージ翻訳分析システム」としてのチャット翻訳分析システム1Aは、チャットゲートウェイサーバ4A、WEB/APPサーバ6A、翻訳分析サーバ9Aを含む構成になっている。チャットゲートウェイサーバ4A、WEB/APPサーバ6Aは、LAN8で接続されており、チャットゲートウェイサーバ4A及びWEB/APPサーバ6Aと翻訳分析サーバ9Aとは、インターネット12で接続されている。
また、このチャットシステム100Aは、チャット翻訳分析システム1Aの構成に、各ユーザが「電子メッセージ」であるチャットの電子メッセージの閲覧や作成、配信を行うクライアント端末10などが「通信回線」としてのインターネット12を介して接続された構成になっている。チャットのユーザはグループを構成しており、そのグループ内の各ユーザが発信する電子メッセージがグループ内の全員に共有されることにより電子メッセージによる会話が行われる。
このチャットシステム100Aのユーザは、クライアント端末10にインストールされているブラウザを通してWEB/APPサーバ6Aで動作するチャットソフトウェアにアクセスし、過去のチャットの閲覧、チャットのメッセージ文書の作成、メッセージ文書の送信や受信を行う。
このチャット翻訳分析システム1Aを利用することにより、外国語で記載されている受信電子メッセージがユーザの言語に自動的に翻訳されたり、ユーザの作成したメッセージ文書を通信相手の言語に翻訳したりすることができる。また、ユーザの作成した電子メッセージについて感情の分析、誤字脱字の検出、丁寧度合いの分析、嫌がらせ度合の分析、なりすましの確率の分析を行うことができる。
このチャット翻訳分析システム1Aの動作の概要は、以下のようになる。グループ内のユーザがクライアント端末10で電子メッセージを作成すると、その電子メッセージはWEB/APPサーバ6Aに送られる。WEB/APPサーバ6Aに送られた電子メッセージは、チャットゲートウェイサーバ4Aに送られて、翻訳分析サーバ9Aで翻訳や分析が行われる。チャットゲートウェイサーバ4Aでは、この翻訳文や分析結果を集約して、WEB/APPサーバ6Aに送り、WEB/APPサーバ6Aからチャットのグループ内の全ユーザに対して電子メッセージの原文、翻訳文、分析結果などが配信される。
[チャットゲートウェイサーバ]
チャットゲートウェイサーバ4Aは、WEB/APPサーバ6Aから送られてくるユーザの作成メッセージを受け付けて、この電子メッセージの本文を翻訳分析サーバ9Aに入力して翻訳し分析して、この電子メッセージ本文である原文、翻訳文、分析結果などを集約したメッセージ集約情報460Aを構成する。このようにして構成されたメッセージ集約情報460Aは、WEB/APPサーバ6Aに送られる。図27に示すチャットゲートウェイサーバ4Aの概略ブロック図のように、このサーバ4Aは、チャットゲートウェイサーバ制御部400A、メッセージ受付部402A、アドレス情報取得部404A、言語特定部406A、メッセージ送出部408A、言語通知部410、作成者情報通知部411、分析内容選択部412、メッセージ翻訳文受付部414A、音声情報受付部416、分析結果受付部418、メッセージ集約情報構成部420A、メッセージ集約情報送出部422A、個人設定情報登録・表示画面提供部424、個人設定情報記憶部426を含むように構成されている。
チャットゲートウェイサーバ制御部400Aは、図示しないCPU、ROM、RAMで構成されており、WEB/APPサーバ6Aから電子メッセージを受け付けて、電子メッセージ本文の原文言語と翻訳言語を特定して翻訳と分析を行い、その結果に基づいてメッセージ集約情報460Aを構成する動作の制御を行う。このため、このチャットゲートウェイサーバ制御部400Aが「翻訳分析制御部」の一部として動作する。
このチャット翻訳分析システム1Aでは、チャットゲートウェイサーバ4Aのチャットゲートウェイサーバ制御部400Aと、後述するWEB/APPサーバ6AのWEB/APPサーバ制御部600Aとが協調して「翻訳分析制御部」として動作する。
メッセージ受付部402Aは、WEB/APPサーバ6Aから送られてくる電子メッセージを受け付ける。
アドレス情報取得部404Aは、WEB/APPサーバ6Aから送られてくるチャットのグループ全員のアドレス情報660Aと、電子メッセージを作成したユーザを特定できる作成者チャットアドレス662Aとを取得する。
言語特定部406Aは、アドレス情報取得部404Aで取得した作成者チャットアドレス662Aから電子メッセージ本文の原文言語を特定し、グループのアドレス情報660Aから翻訳言語を特定する。グループを構成するユーザの言語が複数存在する場合には、翻訳文の翻訳言語も複数になる。この言語特定部406Aが原文メッセージの本文の原文言語を特定する「原文言語特定部」と翻訳言語を特定する「翻訳言語特定部」として動作する。
メッセージ送出部408Aは、電子メッセージ本文を翻訳及び分析するためにインターネット12を介して翻訳分析サーバ9Aに入力する。また、言語通知部410は、言語特定部406Aで特定した電子メッセージの原文言語と翻訳言語を翻訳分析サーバ9Aに入力する。翻訳言語が複数ある場合には、その複数の翻訳言語が入力される。
作成者情報通知部411は、電子メッセージ本文の作成者を特定する「作成者情報」として、作成者のチャットアドレス662Aを翻訳分析サーバ9Aに入力する。この作成者のチャットアドレス662Aは、WEB/APPサーバ6Aから送られ、アドレス情報取得部404Aで取得したものである。翻訳分析サーバ9Aでは、チャットアドレスに対応付けられて原文作成者が記憶されているため、入力された作成者チャットアドレスから原文作成者を特定できるようになっている。
分析内容選択部412は、翻訳分析サーバ9Aにおける電子メッセージの分析内容をユーザによって事前に登録されている個人設定情報438Aから読み出して選択し翻訳分析サーバ9Aで分析させる。
図28には、個人設定情報438Aの構成例が示されているが、上述の図4に示した個人設定情報438とほぼ同様の構成になっている。相違点は、受信時設定440Aに含まれる翻訳設定441Aの内容が、翻訳と原文を表示、翻訳のみを表示、原文のみを表示となっている点である。本実施形態2のチャット翻訳分析システム1Aでは、ユーザが作成した電子メッセージを配信する前に翻訳文が作成される構成になっているため、受信時には、その作成された翻訳文を表示するか否かの選択を設定するようになっている。
ユーザによって登録される個人設定情報438Aは、図27に示す個人設定情報記憶部426に記憶される。個人設定情報登録・表示画面提供部424は、インターネット12を介してクライアント端末10に個人設定情報438Aの表示や登録を行う画面を提供する。図29には個人設定情報登録・表示画面456Aの例が示されている。この画面456Aは、上述の図5に示した個人設定情報登録・表示画面456とほぼ同様の構成になっており、受信設定に含まれる翻訳設定の選択項目の表示のみが相違している。
なお、個人設定情報438Aのようにユーザ個人の設定としてもよいが、グループ単位で設定するようにしてもよい。
図27に示すメッセージ翻訳文受付部414Aは、電子メッセージの本文である原文の翻訳文を翻訳分析サーバ9Aから受け付ける。
メッセージ集約情報構成部420Aは、電子メッセージの原文、翻訳文、分析結果を集約してメッセージ集約情報460Aを構成する。このメッセージ集約情報構成部420Aが「集約情報構成部」として動作する。
図30に示すメッセージ集約情報460Aの構成例は、上述の図6に示したメール集約情報460とほぼ同様の構成になっている。相違点は、差出元チャットアドレス領域461Aに電子メッセージ作成者のチャットアドレス(差出元チャットアドレス)が格納され、グループチャットアドレス領域462Aにチャットのグループを構成するグループ全員のチャットアドレスが格納されることである。このグループに含まれるユーザ全員に電子メッセージやその翻訳文などが配信される。
図27に示すメッセージ集約情報送出部422Aは、メッセージ集約情報構成部420Aで構成された電子メッセージのメッセージ集約情報460AをWEB/APPサーバ6Aに送出する。
[WEB/APPサーバ]
WEB/APPサーバ6Aは、チャットのユーザが過去の電子メッセージを閲覧できるようにクライアント端末10から読出要求を受け付けると要求元のその端末10にチャット表示画面を提供したり、ユーザがメッセージ文書を作成できるようにチャット作成画面を提供したりする。このサーバ6Aは、ユーザの作成した電子メッセージをチャットゲートウェイサーバ4Aに送出して、その電子メッセージの翻訳や分析を行わせて、翻訳文や分析結果に基づいて構成されるメッセージ集約情報460Aをチャットゲートウェイサーバ4Aから取得する。そして、このメッセージ集約情報460Aの内容をその電子メッセージを作成したユーザのクライアント端末10に表示して、そのユーザが翻訳文や分析結果を確認できるようにする。さらに、そのユーザのクライアント端末10から送信要求を受け付けると、このメッセージ集約情報460Aに基づいてチャット表示画面に表示させる送信メッセージ文書を生成し、チャットグループ全員のチャットアドレスに配信する。こうすることにより、一人のユーザが作成した電子メッセージやその翻訳文などがグループを構成する全ユーザのそれぞれのクライアント端末10に表示され全員に共有されるようになる。
図31に示すWEB/APPサーバ6Aの概略ブロック図のように、このサーバ6Aは、WEB/APPサーバ制御部600A、チャット表示・作成画面提供部602A、個人設定情報取得部608、作成メッセージ送出部612A、作成メッセージ集約情報取得部606A、送信メッセージ文書生成部626A、メッセージ集約情報記憶部504A、アドレス登録・表示画面提供部636、アドレス帳記憶部638A、アドレス情報提供部642を含むように構成されている。
WEB/APPサーバ制御部600Aは、図示しないCPU、ROM、RAMで構成されており、メッセージ集約情報460Aに基づいて構成されるチャット表示画面をクライアント端末10に提供したり、チャット作成画面を提供したりする動作の制御を行う。このため、このWEB/APPサーバ制御部600Aは、インターネット12を介してメッセージ集約情報460Aを提供する動作の制御を行う「情報提供制御部」に該当する。なお、チャットの画面は、チャット表示画面とチャット作成画面を一つの画面に集約したチャット表示・作成画面として構成されることが多い。
また、この制御部600Aは、チャットゲートウェイサーバ4Aから送られてくるユーザ作成メッセージの翻訳文や分析結果などに基づいて構成されるメッセージ集約情報460Aを、WEB/APPサーバ6Aに含まれるメッセージ集約情報記憶部504Aに記憶させる動作の制御も行う。このため、このWEB/APPサーバ制御部600Aが「翻訳分析制御部」の一部としても動作する。
さらに、この制御部600Aは、ユーザ作成メッセージのメッセージ集約情報460Aに基づいて送信メッセージ文書を生成して、宛先電子アドレスであるチャットグループ全員のチャットアドレスに向けて配信する動作の制御も行う。
チャット表示・作成画面提供部602Aは、過去に行ったチャットの電子メッセージの閲覧のため、これらのメッセージ集約情報460Aに基づいてクライアント端末10に表示させるチャット表示画面を構成して、インターネット12を介してその端末10に提供する。このため、このチャット表示・作成画面提供部602Aは、インターネット12を介してメッセージ集約情報460Aを提供する「集約情報提供部」として動作する。
過去のチャットの電子メッセージを閲覧する際、ユーザは、表示させる電子メッセージをチャット表示画面から指定する。この指定によりクライアント端末10からインターネット12を介してWEB/APPサーバ6Aに指定した電子メッセージについてのメッセージ集約情報460Aの読出要求が行われる。この読出要求があると、メッセージ集約情報記憶部504Aから指定された電子メッセージのメッセージ集約情報460Aが読み出され、要求元であるクライアント端末10に提供される。すなわち、読み出したメッセージ集約情報460Aに基づいて電子メッセージの翻訳文や原文、分析結果などの内容がクライアント端末10に表示される。
また、このチャット表示・作成画面提供部602Aは、ユーザがクライアント端末10を用いてメッセージ文書を作成できるようにチャット作成画面を提供する。このチャット作成画面を通じてWEB/APPサーバ6Aは、ユーザが入力した作成メッセージを受け付ける。翻訳と分析の対象となる「原文メッセージ」であるこのユーザ作成メッセージについて、このチャット表示・作成画面提供部602Aが「原文メッセージ受付部」に該当する。
上述のようにWEB/APPサーバ6Aでは、受け付けたユーザの作成メッセージをチャットゲートウェイサーバ4Aに送り、チャットゲートウェイサーバ4Aで構成されるメッセージ集約情報460Aを取得する。このメッセージ集約情報460Aの内容がチャット表示・作成画面提供部602Aからインターネット12を介して作成メッセージの作成元であるユーザのクライアント端末10に提供され表示される。ユーザがその内容をチャット作成画面で確認して送信要求を発すると、その送信要求はインターネット12を介してWEB/APPサーバ6Aに送られる。このサーバ6Aでは、メッセージ集約情報460Aに基づいて送信メッセージ文書を生成して、グループ全員のチャットアドレスに向けてチャット表示・作成画面提供部602Aを通じて配信する。
作成メッセージ送出部612Aは、ユーザ作成メッセージを翻訳及び分析するためにインターネット12を介してチャットゲートウェイサーバ4Aに入力する。また、アドレス情報提供部642からは、アドレス帳記憶部638Aに記憶されているチャットグループ全員のアドレス情報660Aと電子メッセージを作成したユーザのチャットアドレス662Aがチャットゲートウェイサーバ4Aに向けて送信される。
図32(a)には、アドレス情報660Aの構成例が示されており、チャットの利用者を識別する「電子アドレス」としてのチャットアドレス662A、そのチャットアドレス662Aに対応する氏名664、そのアドレス662Aに対応する言語であるアドレス対応言語666を含むように構成されている。そして、図32(b)に示すように、グループのユーザとして登録される複数のアドレス情報660Aによりグループアドレス帳670Aが構成されている。グループアドレス帳670Aはグループごとに構成され、アドレス帳記憶部638A(図31参照)に記憶される。
図31に示す作成メッセージ集約情報取得部606Aは、チャットゲートウェイサーバ4Aから送られてくるユーザ作成メッセージのメッセージ集約情報460Aを取得する。取得したメッセージ集約情報460Aの内容は、ユーザのクライアント端末10のチャット作成画面に表示される。
ユーザから作成メッセージの送信要求があると、「送信メッセージ生成部」としての送信メッセージ文書生成部626Aでは、このメッセージ集約情報460Aに基づいて「宛先電子アドレス」であるチャットグループ全員のチャットアドレスに向けて配信するための翻訳文や原文などで構成される送信メッセージ文書が生成される。そして、「送信メッセージ送出部」としてのチャット表示・作成画面提供部602Aから生成された送信メッセージ文書が、インターネット12を介してグループのクライアント端末10に配信される。
個人設定情報取得部608は、チャットゲートウェイサーバ4Aに向けて提供要求を送出して、グループ全員の個人設定情報438A(図28参照)を取得する。この個人設定情報438Aからは、グループに送信メッセージ文書を配信するときの各ユーザの受信時設定440Aを読み取り、各ユーザに表示させるチャット表示画面に反映させる。
また、チャットゲートウェイサーバ4Aから送られてくるユーザ作成メッセージのメッセージ集約情報460Aは、図31に示すメッセージ集約情報記憶部504Aに記憶させる。このメッセージ集約情報記憶部504Aが「集約情報記憶部」として機能する。
アドレス登録・表示画面提供部636は、クライアント端末10にアドレス情報660Aの登録画面や登録済みのアドレス情報660Aの表示画面を表示させる。図33に示すアドレス登録画面680Aの例では、左側にグループのユーザを表示するグループ欄681Aがあり、氏名欄682、チャットアドレス欄684A、言語欄686などに、グループに登録する氏名、チャットアドレス、言語などを入力できるようになっている。
[翻訳分析サーバ]
翻訳分析サーバ9Aは、インターネット12を介して電子メッセージの原文、その原文言語、翻訳言語、分析内容、その原文メッセージの作成者を特定する「作成者情報」としての作成者チャットアドレスを受け付けて、受け付けた原文メッセージについて翻訳と分析を行う。このチャット翻訳分析システム1Aでは、チャットゲートウェイサーバ4Aから原文メッセージなどの入力が行われる。この翻訳分析サーバ9Aは、翻訳文や分析結果などを入力元であるチャットゲートウェイサーバ4Aに向けて送出する。
なお、入力元であるチャットゲートウェイサーバ4Aと、翻訳分析サーバ9Aとの間の入出力は、翻訳分析サーバ9Aによって提供されるAPIを介して行われる。
図34に示す翻訳分析サーバ9Aの概略ブロック図のように、このサーバ9Aは、翻訳分析サーバ制御部900、原文メッセージ取得部902A、言語取得部904、作成者情報取得部905A、分析内容取得部906、メッセージ翻訳文送出部908A、音声情報送出部910、分析結果送出部912、新語・流行語取得部914、翻訳部916、音声情報作成部918、文章分析部920、学習部930を含むように構成されている。
この翻訳分析サーバ9Aは、上述の図12に示した翻訳分析サーバ9とほぼ同様の構成になっている。
原文メッセージ取得部902Aは、翻訳や分析が行われる原文の電子メッセージを受け付ける。
作成者情報取得部905Aは、原文メッセージの作成者の特定に用いられる作成者チャットアドレスを取得する。
メッセージ翻訳文送出部908Aは、原文メッセージ本文の翻訳文を原文メッセージの入力元であるチャットゲートウェイサーバ4Aに向けて送出する。
[チャット表示・作成画面]
ユーザは、自らのクライアント端末10を操作して、WEB/APPサーバ6Aを介しグループの他のユーザのクライアント端末10と接続して、電子メッセージのやり取りを行う。
図35は、クライアント端末10に表示されるチャット表示・作成画面90の一例を示す図である。この画面90の左端部にはグループのユーザが表示されるグループ欄92があり、画面中央部にはWEB/APPサーバ6Aから配信されてくる電子メッセージの送信メッセージ文書が表示されるチャット表示画面欄94がある。また、この画面90の中央下部には、ユーザがメッセージ文書を作成して入力できるチャット作成画面欄96が配置されている。
ユーザがこのチャット作成画面欄96にメッセージ文書を入力して、プレビューボタン(図示せず)をクリックすると、作成したメッセージ文書について翻訳や分析が行われ、その内容が翻訳文プレビュー画面(図示せず)に表示される。
ユーザが表示された内容を確認して、その内容でグループ全員に電子メッセージを送信するには、プレビュー画面の下部に配置されている送信ボタン(図示せず)をクリックする。この操作により、WEB/APPサーバ6Aに送信要求が送られ、WEB/APPサーバ6Aではプレビュー画面の内容に基づいて送信メッセージ文書を生成しグループユーザのチャットアドレスに向けて配信する。
[チャット翻訳分析システムの動作]
次に、本実施の形態2に係るチャット翻訳分析システム1Aの動作について説明する。
ここでは、ユーザがメッセージ文書を作成し、そのメッセージ文書をグループのユーザ全員のチャットアドレスに向けて配信するまでの動作を説明する。図36は、この動作を示す概略フローチャートである。
チャットが開始されるとWEB/APPサーバ6Aは、チャット表示・作成画面提供部602Aからチャット表示・作成画面をグループのクライアント端末10に提供し、それぞれのクライアント端末10にチャット表示・作成画面90を表示させる(S501ステップ、S540ステップ)。
ユーザは、このチャット表示・作成画面90でメッセージ文書を作成する(S502ステップ)。ユーザの作成メッセージについて翻訳文や分析結果を確認するため、チャット表示・作成画面90に配置されているプレビューボタン(図示せず)をクリックすると、翻訳文プレビュー画面の提供要求がクライアント端末10からWEB/APPサーバ6Aに送られる。
WEB/APPサーバ6Aでは、チャット表示・作成画面提供部602Aでこのプレビュー画面の提供要求を受け付ける(S511ステップ)とともに、チャット表示・作成画面90で作成されているユーザの作成メッセージを受け付ける(S512ステップ)。
WEB/APPサーバ6Aは、受け付けた作成メッセージを作成メッセージ送出部612Aからチャットゲートウェイサーバ4Aに送信し、チャットゲートウェイサーバ4Aは、この作成メッセージをメッセージ受付部402Aで受け付ける(S520ステップ)。
また、WEB/APPサーバ6Aは、アドレス情報提供部642から、アドレス帳記憶部638Aに記憶されているチャットグループ全員のアドレス情報660Aと作成メッセージの作成者であるユーザのチャットアドレス662Aをチャットゲートウェイサーバ4Aに向けて送信する(S513ステップ)。チャットゲートウェイサーバ4Aは、これらのアドレス情報660Aなどをアドレス情報取得部404Aで取得する。
次に、チャットゲートウェイサーバ4Aの言語特定部406Aでは、取得したチャットグループのアドレス情報660Aや作成者チャットアドレス662Aに基づいて、作成メッセージの原文言語や翻訳言語を特定する(S521ステップ)。
続いて、チャットゲートウェイサーバ4Aでは、ユーザ作成メッセージの分析内容を取得するため、個人設定情報記憶部426に記憶されているユーザの個人設定情報438Aを読み取る。この個人設定情報438Aの送信時設定445(図28参照)から感情レベルチェック447やなりすまし確率チェック451などの分析の有無を検出する(S522ステップ)。また、個人設定情報438Aの翻訳設定446からは、翻訳を行うか否かも読み取ることができる。
チャットゲートウェイサーバ4Aは、翻訳分析サーバ9Aが提供するAPIを介して、ユーザ作成メッセージ、作成メッセージの原文言語、翻訳言語、作成者チャットアドレス、選択した分析内容などの入力を行う。翻訳分析サーバ9Aでは、入力された作成メッセージや翻訳言語などに基づいて、翻訳や分析を行う(S530ステップ)。また、翻訳文の音声情報ファイルも生成する。
翻訳文や分析結果などは、翻訳分析サーバ9Aからチャットゲートウェイサーバ4Aに向けて出力され、これらを受け取ったチャットゲートウェイサーバ4Aでは、メッセージ集約情報構成部420Aにおいてユーザ作成メッセージのメッセージ集約情報460Aを構成する(S523ステップ)。
このメッセージ集約情報460Aは、チャットゲートウェイサーバ4AからWEB/APPサーバ6Aに向けて送信される。
WEB/APPサーバ6Aは、受け取ったメッセージ集約情報460Aの内容をチャット表示・作成画面提供部602Aから作成者のクライアント端末10に向けて翻訳文プレビュー画面(図示せず)として提供する(S514ステップ)。
ユーザは、クライアント端末10に表示される翻訳文プレビュー画面で翻訳文や分析結果を確認することができる(S503ステップ)。ユーザが、このプレビュー画面に配置されている送信ボタン(図示せず)をクリックすると、送信要求がクライアント端末10からWEB/APPサーバ6Aに送られる。
WEB/APPサーバ6Aでは、この送信要求をチャット表示・作成画面提供部602Aで受け付けると、送信メッセージ文書生成部626Aでユーザ作成メッセージのメッセージ集約情報460Aに基づいて送信メッセージ文書を生成する(S515ステップ)。生成された送信メッセージ文書は、チャット表示・作成画面提供部602Aからインターネット12を介してチャットグループ全員のチャットアドレスに向けて配信される(S516ステップ)。
WEB/APPサーバ6Aから配信されるチャット表示・作成画面が、グループのそれぞれのクライアント端末10に表示され、グループ全員が一人のユーザの発信した電子メッセージを確認することができる(S504ステップ、S541ステップ)。
最後に、ユーザ作成メッセージのメッセージ集約情報460AがWEB/APPサーバ6Aのメッセージ集約情報記憶部504Aに記憶される。
以上のような動作が、チャットが継続する間、繰り返して行われる。
[本実施の形態2の効果]
本実施の形態2によれば、本実施の形態1により生ずる効果とほぼ同様の効果を得ることができる。
本実施の形態2によれば、WEB/APPサーバ6Aのアドレス帳記憶部638Aに記憶されているグループアドレス帳670Aのアドレス情報660Aを用いて、原文メッセージの原文言語と、翻訳言語とを特定し、原文メッセージを翻訳するようになっている。このため、ユーザが言語の特定を手動で行う必要がなく、自動的に原文メッセージが翻訳される。また、翻訳分析サーバ9Aの文章分析部920で原文メッセージを分析して、感情の状態などを推定することができる。