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JP7782307B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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JP7782307B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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本発明は、スイッチングによって電力伝送を行う電力変換装置に関する。
特許文献1には、昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いて交流電圧を昇圧し、入力交流電圧のピーク値より大きい直流電圧を生成する昇圧型PFC(Power Factor Correction)制御装置が開示されている。
非特許文献1には、絶縁トランスの両側にフルブリッジ回路を持つDAB(Dual Active Bridge)方式を用いたマトリックスコンバータ回路が開示されている。
昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いた電力変換装置で交流電圧を昇圧して直流電圧を生成できるメカニズムと、容量が大きなコンデンサが必要となる理由について、図11~図14を用いて以下に説明する。
図11は、昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いた電力変換装置200の構成を示す図である。図11に示すように、電力変換装置200は、第1スイッチングアームSA1、第2スイッチングアームSA2、コンデンサアームC、入力リアクトルL、フィルタ用コンデンサCfを備える。そして、電力変換装置200は、入力側の正極端子T1及び負極端子T2と、出力側の正極端子T3および負極端子T4とを備える。
第1スイッチングアームSA1は、直列に接続された第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2を備える。第2スイッチングアームSA2は、直列に接続された第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4を備える。第1スイッチングアームSA1および第2スイッチングアームSA2は、並列に接続されている。このように第1スイッチングアームSA1および第2スイッチングアームSA2が並列に接続されることによって、フルブリッジインバータFBI1を構成している。
コンデンサアームCは、直列に接続された第1コンデンサC1および第2コンデンサC2を備える。コンデンサアームCは、フルブリッジインバータFBI1と並列に接続されている。つまり、第1スイッチングアームSA1および第2スイッチングアームSA2の2つの並列接続点の間に、コンデンサアームCが接続されている。そして、第1スイッチングアームSA1、第2スイッチングアームSA2およびコンデンサアームCの上側の並列接続点および下側の並列接続点は、それぞれ、正極端子T3および負極端子T4に接続されている。正極端子T3と負極端子T4との間には、例えば、トランスのプライマリ巻線などの出力負荷が接続される。
第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2の接続点には、入力リアクトルLの一端が接続されている。そして、入力リアクトルLの他端には、フィルタ用コンデンサCf及び正極端子T1が接続されている。また、第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4の接続点には、フィルタ用コンデンサCf及び負極端子T2が接続されている。
正極端子T1と負極端子T2との間には、交流電圧Vinが印加される。このように交流電圧Vinが印加された状態で、電力変換装置200の各スイッチング素子の動作と入力リアクトルLを流れる電流Iの変動を図12に示す。図12では、各スイッチング素子のオンオフ動作について、オンをハイ状態として表示し、オフをロー状態として表示している。交流電圧Vinが正の場合、図12に示すように、第3スイッチング素子S3はオフで固定して第4スイッチング素子S4をオンで固定した状態で、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2が交互にオンとなるように、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のオンとオフを切り替える。そして、第1スイッチング素子S1がオンの時は常に第2スイッチング素子S2をオフとして、第1スイッチング素子S1がオフの時は常に第2スイッチング素子S2をオンとする。ただし、交流電圧Vinが負の場合は、第1スイッチング素子S1をオフで固定して第2スイッチング素子S2をオンで固定した状態で、第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4のオンとオフを交互に切り替える。なお、交流電圧Vinは厳密には正弦波であるが、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のスイッチング周期が交流電圧Vinの周期より十分に短いので図12における交流電圧Vinの値はほぼ一定となっている。
図12に示す(1)の期間では、第2スイッチング素子S2および第4スイッチング素子S4がオンであり、第1スイッチング素子S1および第3スイッチング素子S3がオフであるため、図13に破線の矢印で示す経路で電流が流れ、入力リアクトルLを充電する。
図12に示す(2)の期間では、第1スイッチング素子S1および第4スイッチング素子S4がオンであり、第2スイッチング素子S2および第3スイッチング素子S3がオフであるため、図14に破線の矢印で示す経路で電流が流れ、充電された入力リアクトルLが放電し、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2を充電する。
このように図12に示す(1)の期間で入力リアクトルLを充電し、図12に示す(2)の期間で入力リアクトルLが放電して第1コンデンサC1および第2コンデンサC2を充電するサイクルを繰り返すことによって、第1コンデンサC1の電圧Vc1と第2コンデンサC2の電圧Vc2との合計値である入力コンデンサ電圧Vcを昇圧することができる。この入力コンデンサ電圧Vcが電力変換装置200の出力電圧となる。このようにフルブリッジインバータFBI1を動作させた条件でシミュレーションした結果を図15に示す。図15には、正極端子T1と負極端子T2との間に流すAC入力電流Iin、コンデンサ前電流Iacおよび入力コンデンサ電圧Vcのシミュレーション波形を示している。コンデンサ前電流Iacとは、フルブリッジインバータFBI1によって全波整流された電流である。図15に示すように、電力変換装置200では、入力コンデンサ電圧Vcを昇圧させることができる。しかし、フルブリッジインバータFBI1で全波整流されたコンデンサ前電流Iacを直流にするための第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2は、非常に大きな容量が必要となる。
特開2014-99946号公報
宅間春介,伊藤淳一:「還流電流を利用したDABマトリックスコンバータのサージ電圧低減法」<URL:http://itohserver01.nagaokaut.ac.jp/itohlab/paper/2021/20210801_%E9%9B%BB%E5%AD%A6%E8%AB%96D/takuma.pdf>
特許文献1に開示されている昇圧型PFC制御装置では、昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いて出力直流電圧を可変にできるが、容量が大きい平滑用コンデンサが必要となるため、コストがかかる。
このように搭載するコンデンサの容量が大きくなることを抑制できる電力変換装置として、非特許文献1で開示されたマトリックスコンバータ回路が存在する。しかし、非特許文献1で開示されたマトリックスコンバータ回路は、搭載するコンデンサの容量を小さくできるものの、マトリックスコンバータがZVS(Zero Voltage Switching)を行うための電流制御(電圧制御)と出力電圧の制御を行い、インバータが出力電圧の制御を行うため、制御が複雑になっている。
そこで、本発明は、搭載するコンデンサの容量が小さく制御が簡素な電力変換装置を提供することを目的とする
本発明に係る電力変換装置は、直列に接続された第1スイッチング素子および第2スイッチング素子を備える第1スイッチングアームと、直列に接続された第3スイッチング素子および第4スイッチング素子を備える第2スイッチングアームと、直列に接続された第1コンデンサおよび第2コンデンサを備えるコンデンサアームと、直列に接続された第5スイッチング素子および第6スイッチング素子を備える第3スイッチングアームと、直列に接続された第7スイッチング素子および第8スイッチング素子を備える第4スイッチングアームと、セカンダリ巻線に磁気的に結合するプライマリ巻線であって、前記第5スイッチング素子および前記第6スイッチング素子の接続点と、前記第7スイッチング素子および前記第8スイッチング素子の接続点との間に設けられたプライマリ巻線と、前記プライマリ巻線に結合し、前記プライマリ巻線と共にトランスを構成するセカンダリ巻線と、前記プライマリ巻線のタップと、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの接続点との間に設けられたリアクトルと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子の接続点に接続された入力リアクトルと、を備え、前記第1スイッチングアームの前記第1スイッチング素子側の一端、前記第2スイッチングアームの前記第3スイッチング素子側の一端、前記コンデンサアームの前記第1コンデンサ側の一端、前記第3スイッチングアームの前記第5スイッチング素子側の一端および前記第4スイッチングアームの前記第7スイッチング素子側の一端が共通に接続され、前記第1スイッチングアームの前記第2スイッチング素子側の一端、前記第2スイッチングアームの前記第4スイッチング素子側の一端、前記コンデンサアームの前記第2コンデンサ側の一端、前記第3スイッチングアームの前記第6スイッチング素子側の一端および前記第4スイッチングアームの前記第8スイッチング素子側の一端が共通に接続されることで、前記第1スイッチングアーム、前記第2スイッチングアーム、前記コンデンサアーム、前記第3スイッチングアームおよび前記第4スイッチングアームが並列接続されており、前記入力リアクトルに入力端子の一方が接続され、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子の接続点に前記入力端子の他方が接続されていることを特徴とする。
本発明に係る電力変換装置は、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオンになっており、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオフになっている第1状態、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のいずれか片方のみオンになっており、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオンになっており、前記第3スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオフになっている第2状態、前記第1スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオンになっており、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオフになっている第3状態、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオンになっており、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオフになっている第4状態、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のいずれか片方のみオンになっており、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオンになっており、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオフになっている第5状態が、順に実現され、前記トランスへの電力供給を大きくしたいときは前記第2状態と前記第5状態の頻度を増やし、前記トランスへの電力供給を小さくしたいときは前記第2状態と前記第5状態の頻度を減らすことを特徴とする。
本発明に係る電力変換装置の一態様において、前記第1状態では、前記第2コンデンサと前記リアクトルとの間を電流が循環し、前記第4状態で、前記第1コンデンサと前記リアクトルとの間を電流が循環してもよい。
本発明に係る電力変換装置の一態様において、前記第1状態では、前記第2コンデンサと前記リアクトルとの間を電流が循環することによって前記第2コンデンサに電圧を形成し、前記第4状態で、前記第1コンデンサと前記リアクトルとの間を電流が循環することによって前記第1コンデンサに電圧を形成してもよい。
本発明に係る電力変換装置の一態様において、前記入力端子の間に印加された交流電圧を整流かつ昇圧させた電圧を前記プライマリ巻線へ印加できてもよい。
本発明は、搭載するコンデンサの容量が小さく制御が簡素な電力変換装置を提供することができる。
本発明の実施形態の電力変換装置を含む電力変換システムの回路図である。 本実施形態の電力変換装置の第1状態における電流経路を示す図である。 本実施形態の電力変換装置の第2状態における電流経路を示す図である。 本実施形態の電力変換装置の第3状態における電流経路を示す図である。 本実施形態の電力変換装置の第4状態における電流経路を示す図である。 本実施形態の電力変換装置の第5状態における電流経路を示す図である。 本実施形態の電力変換装置で第1状態、第2状態、第3状態、第4状態、第5状態の順番に変えた条件でシミュレーションした結果を示す図である。 図7にシミュレーションの結果を示す電流および電圧の定義を説明する図である。 本実施形態の電力変換装置を低負荷の条件でシミュレーションした結果を示す図である。 本実施形態の電力変換装置を高負荷の条件でシミュレーションした結果を示す図である。 昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いた電力変換装置の構成を示す回路図である。 昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いた電力変換装置の動作を説明する図である。 図12に示す(1)の期間における電流の流れを示す図である。 図12に示す(2)の期間における電流の流れを示す図である。 昇圧用コイルとフルブリッジ回路を用いた電力変換装置でシミュレーションした結果を示す図である。
以下、図1~図10を参照しながら、本発明の実施形態に係る電力変換装置10ついて説明する。本実施形態の電力変換装置10を含む電力変換システム100の回路図を図1に示す。図1に示すように、電力変換システム100は、電力変換装置10および電力変換装置20を備える。
電力変換装置10は、第1スイッチングアーム11、第2スイッチングアーム12、コンデンサアームC、第3スイッチングアーム13、第4スイッチングアーム14、プライマリ巻線15、リアクトルL1、入力リアクトルL2、フィルタ用コンデンサ16、正極端子17pおよび負極端子17nを備える。
第1スイッチングアーム11は、直列に接続された第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2を備える。第2スイッチングアーム12は、直列に接続された第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4を備える。第3スイッチングアーム13は、直列に接続された第5スイッチング素子S5および第6スイッチング素子S6を備える。第4スイッチングアーム14は、直列に接続された第7スイッチング素子S7および第8スイッチング素子S8を備える。各スイッチング素子には、IGBT(Insurated Gate Bipolar Transistor)や、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられてよい。スイッチング素子としてIGBTが用いられる場合、2つのIGBTが直列接続されるとは、一方のIGBTのエミッタ端子に他方のIGBTのコレクタ端子が接続されることをいう。スイッチング素子としてMOSFETが用いられる場合、2つのMOFFETが直列接続されるとは、一方のMOSFETのソース端子に他方のMOSFETのドレイン端子が接続されることをいう。また、各スイッチング素子には、ダイオードが含まれている。スイッチング素子にIGBTが用いられる場合、エミッタ端子にアノード端子が接続され、コレクタ端子にカソード端子が接続されている。スイッチング素子にMOSFETが用いられる場合、ソース端子にアノード端子が接続され、ドレイン端子にカソード端子が接続されている。
第1スイッチングアーム11および第2スイッチングアーム12は、並列に接続されている。つまり、第1スイッチング素子S1の第2スイッチング素子S2とは反対側(図1の上側)の端子と、第3スイッチング素子S3の第4スイッチング素子S4の反対側(図1の上側)の端子とが接続され、第2スイッチング素子S2の第1スイッチング素子S1とは反対側(図1の下側)の端子と、第4スイッチング素子S4の第3スイッチング素子S3の反対側(図1の下側)の端子とが接続されている。このように第1スイッチングアーム11および第2スイッチングアーム12が並列に接続されることによって、第1フルブリッジインバータFBI1を構成している。
第3スイッチングアーム13および第4スイッチングアーム14は、並列に接続されている。つまり、第5スイッチング素子S5の第6スイッチング素子S6とは反対側の端子(上側の端子)と、第7スイッチング素子S7の第8スイッチング素子S8の反対側の端子(上側の端子)とが接続され、第6スイッチング素子S6の第5スイッチング素子S5とは反対側の端子(下側の端子)と、第8スイッチング素子S8の第7スイッチング素子S7の反対側の端子(下側の端子)とが接続されている。このように第3スイッチングアーム13および第4スイッチングアーム14が並列に接続されることによって、第2フルブリッジインバータFBI2を構成している。
コンデンサアームCは、直列に接続された第1コンデンサC1および第2コンデンサC2を備える。そして、コンデンサアームCは、第1フルブリッジインバータFBI1および第2フルブリッジインバータFBI2と並列に接続されている。つまり、コンデンサアームCは、第1スイッチングアーム11および第2スイッチングアーム12の2つの並列接続点の間に接続されており、更に、第3スイッチングアーム13および第4スイッチングアーム14の2つの並列接続点の間にも接続されている。
第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2の接続点には、入力リアクトルL2の一端が接続されている。そして、入力リアクトルL2の他端には、フィルタ用コンデンサ16及び正極端子17pが接続されている。また、第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4の接続点には、フィルタ用コンデンサ16及び負極端子17nが接続されている。
第5スイッチング素子S5及び第6スイッチング素子S6の接続点と、第7スイッチング素子S7及び第8スイッチング素子S8の接続点との間には、プライマリ巻線15が接続されている。そして、プライマリ巻線15を構成する導線の中途の点に設けられたタップと、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の接続点との間には、リアクトルL1が接続されている。タップは、プライマリ巻線15を構成する導線の中点にあるセンタータップであってもよい。
各スイッチング素子にIGBT、MOSFET等が用いられる点、各スイッチング素子がダイオードを含む点、スイッチング素子の直列接続の定義については、以下に述べるスイッチング素子についても同様である。
電力変換装置20は、スイッチングアーム21、スイッチングアーム22、コンデンサC3、セカンダリ巻線23、正極端子24pおよび負極端子24nを備える。
スイッチングアーム21は、直列に接続された第9スイッチング素子S9および第10スイッチング素子S10を備える。スイッチングアーム22は、直列に接続された第11スイッチング素子S11および第12スイッチング素子S12を備える。スイッチングアーム21およびスイッチングアーム22は、並列に接続されている。つまり、第9スイッチング素子S9の第10スイッチング素子S10とは反対側(図1の上側)の端子と、第11スイッチング素子S11の第12スイッチング素子S12の反対側(図1の上側)の端子とが接続され、第10スイッチング素子S10の第9スイッチング素子S9とは反対側(図1の下側)の端子と、第12スイッチング素子S12の第11スイッチング素子S11の反対側(図1の下側)の端子とが接続されている。このようにスイッチングアーム21およびスイッチングアーム22が並列に接続されることによって、第3フルブリッジインバータFBI3を構成している。
第9スイッチング素子S9および第10スイッチング素子S10の接続点と、第11スイッチング素子S11及び第12スイッチング素子S12の接続点との間には、セカンダリ巻線23が接続されている。セカンダリ巻線23は、プライマリ巻線15に結合し、プライマリ巻線15と共にトランスを構成する。
コンデンサC3は、第3フルブリッジインバータFBI3と並列に接続されている。つまり、コンデンサC3は、スイッチングアーム21およびスイッチングアーム22の2つの並列接続点の間に接続されている。そして、スイッチングアーム21、スイッチングアーム22及びコンデンサC3の片側(図1の上側)の並列接続点は正極端子24pに接続され、スイッチングアーム21、スイッチングアーム22及びコンデンサC3の反対側(図1の下側)の並列接続点は負極端子24nに接続されている。
電力変換装置10の正極端子17pと負極端子17nとの間には、交流電圧Vacが印加される。電力変換装置20の正極端子24pと負極端子24nとの間には、負荷が接続される。なお、電力変換装置20の構成は、特に限定されるものではなく、電力変換装置10のプライマリ巻線15と磁気的に結合するセカンダリ巻線23を備え、負荷に電力を供給するための回路であればよい。
電力変換装置10では、時間の経過と共に、以下に説明する第1状態、第2状態、第3状態、第4状態、第5状態の順番に状態が変わる。電力変換装置10では、この順番に第1状態から第5状態まで切り換わる過程が繰り返される。図2~図6は、それぞれ第1状態、第2状態、第3状態、第4状態、第5状態のときに電力変換装置10に流れる電流の状態を示している。
図7は、電力変換装置10を、第1状態、第2状態、第3状態、第4状態、第5状態の順番に切り換えたときのコンデンサ前電流Iac、入力コンデンサ電圧Vc、トランス電流Itrおよびトランス電圧Vtrについてシミュレーションした結果を示す。図7に示す(1)のタイミングで第1状態となり、図7に示す(2)の期間が第2状態であり、図7に示す(3)の期間が第3状態であり、図7に示す(4)の期間が第4状態であり、図7に示す(5)の期間が第5状態である。また、図7には、第1スイッチング素子S1から第8スイッチング素子S8までの8個のスイッチング素子のオンとオフの状態を示す。図7では、各スイッチング素子のオンオフ信号がハイ状態のときにオン、ロー状態のときにオフを示している。
ここで、図7にシミュレーション波形を示したコンデンサ前電流Iac、入力コンデンサ電圧Vc、トランス電流Itrおよびトランス電圧Vtrの定義について、図8を用いて以下に説明する。コンデンサ前電流Iacは、フルブリッジインバータFBI1からコンデンサアームCおよび第2フルブリッジインバータFBI2へ流れ込む電流である。入力コンデンサ電圧Vcは、第1コンデンサC1の電圧Vc1と第2コンデンサC2の電圧Vc2とを合計した電圧である。トランス電流Itrは、プライマリ巻線15の一端から他端に向けてプライマリ巻線15を流れる電流であり、トランス電圧Vtrはプライマリ巻線15の両端に印加される電圧である。
第1状態とは、第2スイッチング素子S2、第4スイッチング素子S4、第6スイッチング素子S6および第8スイッチング素子S8がオンになっており、第1スイッチング素子S1、第3スイッチング素子S3、第5スイッチング素子S5および第7スイッチング素子S7がオフになっている状態である。
第1状態における電力変換装置10の電流の流れを図2に破線の矢印で示す。第1状態では、第1フルブリッジインバータFBI1において第2スイッチング素子S2および第4スイッチング素子S4を電流が流れることで入力リアクトルL2が充電される。そして、第2フルブリッジインバータFBI2では、第6スイッチング素子S6および第8スイッチング素子S8がオンとなっており、プライマリ巻線15の両端がショートされているため、トランス電圧Vtrがゼロとなる。そのため第2コンデンサC2からリアクトルL1を経由してプライマリ巻線15のタップで分岐して第6スイッチング素子S6または第8スイッチング素子S8を経由して第2コンデンサC2へ戻る経路で電流が流れる。すなわち、第2コンデンサC2、リアクトルL1およびプライマリ巻線15の間を電流が循環し、第2コンデンサC2に電圧が印加される。
第2状態とは、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のいずれか片方のみオンになっており、第4スイッチング素子S4、第5スイッチング素子S5および第8スイッチング素子S8がオンになっており、第3スイッチング素子S3、第6スイッチング素子S6および第7スイッチング素子S7がオフになっている状態である。
第1スイッチング素子S1をオンとして第2スイッチング素子S2をオフとした第2状態における電力変換装置10の電流の流れを図3に破線の矢印で示す。第2状態では、第1フルブリッジインバータFBI1において第1スイッチング素子S1および第4スイッチング素子S4を電流が流れることで入力リアクトルL2が放電され、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2が充電される。そして、第2フルブリッジインバータFBI2においてプライマリ巻線15の両端にトランス電圧Vtrが印加され、プライマリ巻線15にトランス電流Itrが流れる。この場合、コンデンサアームCでは、入力リアクトルL2から流入する充電電流とプライマリ巻線15へ流出する放電電流が打ち消し合い、入力リアクトルL2から直接プライマリ巻線15へ電流が流れる。そのため、第2状態では、図7に示すように、入力コンデンサ電圧Vcが上昇し、負荷へ電力が提供されてトランス電流Itrが大きくなっていく。
なお、第2状態では、第1スイッチング素子S1をオフ、第2スイッチング素子S2をオンとしてもよい。この場合、後述する第5状態と同様に、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2により、プライマリ巻線15の両端にトランス電圧Vtrが印加されるため、プライマリ巻線15にトランス電流Itrが流れる。
第3状態とは、第1スイッチング素子S1、第4スイッチング素子S4、第5スイッチング素子S5および第7スイッチング素子S7がオンになっており、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、第6スイッチング素子S6および第8スイッチング素子S8がオフになっている状態である。
第3状態における電力変換装置10の電流の流れを図4に破線の矢印で示す。第3状態では、第1フルブリッジインバータFBI1で第1スイッチング素子S1および第4スイッチング素子S4を電流が流れることによって、入力リアクトルL2が放電され、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2が充電される。そして、第2フルブリッジインバータFBI2では、プライマリ巻線15の両端がショートされているため、トランス電圧Vtrはゼロとなる。したがって、第1コンデンサC1から第6スイッチング素子S6または第8スイッチング素子S8を経由してプライマリ巻線15のタップで合流してリアクトルL1を経由して第1コンデンサC1へ戻る経路で電流が流れる。すなわち、第1コンデンサC1、リアクトルL1およびプライマリ巻線15の間を電流が循環する。第3状態では、入力リアクトルL2の放電電流が第1コンデンサC1および第2コンデンサC2に流入するため、図7に示すように、入力コンデンサ電圧Vcが上昇する。
第4状態とは、第2スイッチング素子S2、第4スイッチング素子S4、第5スイッチング素子S5および第7スイッチング素子S7がオンになっており、第1スイッチング素子S1、第3スイッチング素子S3、第6スイッチング素子S6および第8スイッチング素子S8がオフになっている状態である。
第4状態における電力変換装置10の電流の流れを図5に破線の矢印で示す。第4状態では、図5に示すように、第1フルブリッジインバータFBI1で第1スイッチング素子S1および第4スイッチング素子S4を電流が流れることによって、入力リアクトルL2を充電する。そして、第2フルブリッジインバータFBI2では、第5スイッチング素子S5および第7スイッチング素子S7がオンとなっており、第3状態と同様に電流が第1コンデンサC1、リアクトルL1およびプライマリ巻線15の間を循環するため、第1コンデンサC1に電圧を形成する。
第5状態とは、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のいずれか片方のみオンになっており、第4スイッチング素子S4、第6スイッチング素子S6および第7スイッチング素子S7がオンになっており、第3スイッチング素子S3、第5スイッチング素子S5および第8スイッチング素子S8がオフになっている状態である。
第1スイッチング素子S1をオフとして第2スイッチング素子S2をオンとした第5状態における電力変換装置10の電流の流れを図6に破線の矢印で示す。第5状態では、第1フルブリッジインバータFBI1で第2スイッチング素子S2および第4スイッチング素子S4を電流が流れることによって、入力リアクトルL2が充電される。そして、第2フルブリッジインバータFBI2では、第6スイッチング素子S6及び第7スイッチング素子S7を通る電流経路が形成される。これによって、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2からプライマリ巻線15の両端にトランス電圧Vtrが印加され、プライマリ巻線15にトランス電流Itrが流れる。そのため、図7に示すように、入力コンデンサ電圧Vcが下降する。
なお、第5状態は、第1スイッチング素子S1がオンで第2スイッチング素子S2をオフであってもよい。この場合、第1スイッチング素子S1をオンとして第2スイッチング素子S2をオフとした第2状態と同様に、コンデンサアームCでは、入力リアクトルL2から流入する充電電流とプライマリ巻線15へ流出する放電電流が打ち消し合い、入力リアクトルL2から直接プライマリ巻線15へ電流が流れる。
第1状態から第5状態までの5つの状態は、電力伝送期間(第2状態と第5状態)、電圧制御期間(第3状態)および循環期間(第1状態と第4状態)の3つの期間に分類することができる。電力伝送期間は、プライマリ巻線15にトランス電圧Vtrが印加され、トランス電流Itrが流れ、電力変換装置20との間で電力が伝送される期間である。電圧制御期間は、入力リアクトルL2の放電によってコンデンサアームCに対して充電が行われ、入力コンデンサ電圧Vcが制御される。循環期間では、第1コンデンサC1または第2コンデンサC2とプライマリ巻線15との間で電流を循環させて、入力コンデンサ電圧Vcが維持される。
このように、電力変換装置10では、トランスへの電力供給を大きくしたいときは、電力伝送期間の頻度を増やし、トランスへの電力供給を小さくしたいときは、電力伝送期間の頻度を減らす。例えば、低負荷の場合は、トランスへの電力供給が小さくてよいため、電力伝送期間の動作頻度を少なくする。高負荷の場合は、トランスへの電力供給を大きくする必要があるため、電力伝送期間の動作頻度を増加させる。
コンデンサ前電流Iac、入力コンデンサ電圧Vc、トランス電流Itrおよびトランス電圧Vtrについて、低負荷の条件でシミュレーションした結果を図9に示し、高負荷の条件でシミュレーションした結果を図10に示す。図9に示すように、低負荷の条件では電力伝送期間の動作頻度が少なく、電圧制御期間および循環期間によって第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の電圧を制御している。そして、図10に示すように、高負荷の条件では、電力伝送期間の動作頻度を増加することにより、トランスへの電力供給を増やしている。
電力変換装置10は、電力伝送期間において、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2からトランスへ電力を供給するのではなく、入力リアクトルL2から直接プライマリ巻線15へ電流を流すことが可能であるため、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の充放電量を減らすことができる。また、電力変換装置10は、電力伝送期間の動作頻度の増減により、コンデンサ前電流Iacを制御することにより、入力コンデンサ電圧Vcを制御できるため、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の充放電量を減らすことができる。そのため、電力変換装置10では、搭載するコンデンサの容量を小さくすることができる。また、電力変換装置10は、このような簡素な制御により、正極端子17pと負極端子17nとの間に印加された交流電圧を整流かつ昇圧させた電圧をプライマリ巻線15へ印加することができる。
10 電力変換装置、11 第1スイッチングアーム、12 第2スイッチングアーム、13 第3スイッチングアーム、14 第4スイッチングアーム、15 プライマリ巻線、16 フィルタ用コンデンサ、17p 正極端子、17n 負極端子、20 電力変換装置、21,22 スイッチングアーム、23 セカンダリ巻線、24p 正極端子、24n 負極端子、100 電力変換システム、200 電力変換装置、C コンデンサアーム、C1 第1コンデンサ、C2 第2コンデンサ、C3 コンデンサ、FBI1 第1フルブリッジインバータ、FBI2 第2フルブリッジインバータ、FBI3 第3フルブリッジインバータ、L1 リアクトル、L2 入力リアクトル、S1 第1スイッチング素子、S2 第2スイッチング素子、S3 第3スイッチング素子、S4 第4スイッチング素子、S5 第5スイッチング素子、S6 第6スイッチング素子、S7 第7スイッチング素子、S8 第8スイッチング素子、S9 第9スイッチング素子、S10 第10スイッチング素子、S11 第11スイッチング素子、S12 第12スイッチング素子。

Claims (4)

  1. 直列に接続された第1スイッチング素子および第2スイッチング素子を備える第1スイッチングアームと、
    直列に接続された第3スイッチング素子および第4スイッチング素子を備える第2スイッチングアームと、
    直列に接続された第1コンデンサおよび第2コンデンサを備えるコンデンサアームと、
    直列に接続された第5スイッチング素子および第6スイッチング素子を備える第3スイッチングアームと、
    直列に接続された第7スイッチング素子および第8スイッチング素子を備える第4スイッチングアームと、
    セカンダリ巻線に磁気的に結合するプライマリ巻線であって、前記第5スイッチング素子および前記第6スイッチング素子の接続点と、前記第7スイッチング素子および前記第8スイッチング素子の接続点との間に設けられたプライマリ巻線と、
    前記プライマリ巻線に結合し、前記プライマリ巻線と共にトランスを構成するセカンダリ巻線と、
    前記プライマリ巻線のタップと、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの接続点との間に設けられたリアクトルと、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子の接続点に接続された入力リアクトルと、を備え、
    前記第1スイッチングアームの前記第1スイッチング素子側の一端、前記第2スイッチングアームの前記第3スイッチング素子側の一端、前記コンデンサアームの前記第1コンデンサ側の一端、前記第3スイッチングアームの前記第5スイッチング素子側の一端および前記第4スイッチングアームの前記第7スイッチング素子側の一端が共通に接続され、前記第1スイッチングアームの前記第2スイッチング素子側の一端、前記第2スイッチングアームの前記第4スイッチング素子側の一端、前記コンデンサアームの前記第2コンデンサ側の一端、前記第3スイッチングアームの前記第6スイッチング素子側の一端および前記第4スイッチングアームの前記第8スイッチング素子側の一端が共通に接続されることで、前記第1スイッチングアーム、前記第2スイッチングアーム、前記コンデンサアーム、前記第3スイッチングアームおよび前記第4スイッチングアームが並列接続されており、
    前記入力リアクトルに入力端子の一方が接続され、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子の接続点に前記入力端子の他方が接続されており、
    前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオンになっており、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオフになっている第1状態、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のいずれか片方のみオンになっており、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオンになっており、前記第3スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオフになっている第2状態、
    前記第1スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオンになっており、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオフになっている第3状態、
    前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオンになっており、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオフになっている第4状態、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のいずれか片方のみオンになっており、前記第4スイッチング素子、前記第6スイッチング素子および前記第7スイッチング素子がオンになっており、前記第3スイッチング素子、前記第5スイッチング素子および前記第8スイッチング素子がオフになっている第5状態が、順に実現され、
    前記トランスへの電力供給を大きくしたいときは前記第2状態と前記第5状態の頻度を増やし、前記トランスへの電力供給を小さくしたいときは前記第2状態と前記第5状態の頻度を減らすことを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項に記載の電力変換装置であって、
    前記第2状態または前記第5状態では、前記第1スイッチング素子をオンとして前記第2スイッチング素子をオフとした場合、前記入力リアクトルから前記コンデンサアームへ流入する充電電流と前記コンデンサアームから前記プライマリ巻線へ流出する放電電流とが打ち消し合い、前記入力リアクトルから前記プライマリ巻線へ直接電流が流れることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または2に記載の電力変換装置であって、
    前記第1状態では、前記第2コンデンサと前記リアクトルとの間を電流が循環し、
    前記第4状態で、前記第1コンデンサと前記リアクトルとの間を電流が循環することを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電力変換装置であって、
    前記入力端子の間に印加された交流電圧を整流かつ昇圧させた電圧を前記プライマリ巻線へ印加できることを特徴とする電力変換装置。
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