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JP7791233B2 - 搬送容器 - Google Patents
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JP7791233B2 - 搬送容器 - Google Patents

搬送容器

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JP7791233B2 JP2024046807A JP2024046807A JP7791233B2 JP 7791233 B2 JP7791233 B2 JP 7791233B2 JP 2024046807 A JP2024046807 A JP 2024046807A JP 2024046807 A JP2024046807 A JP 2024046807A JP 7791233 B2 JP7791233 B2 JP 7791233B2
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Description

本開示は、物品の搬送に用いられる搬送容器に関する。
従来、この種の搬送容器として、十字状の凹部を形成するように底板部の下面に間隔をおいて配設された4つの格子状リブ部(凸部)を有する樹脂製の有底箱型容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる搬送容器を複数段積みする際、4つの格子状リブ部(凸部)は、下側の搬送容器の開口部または下側の搬送容器の蓋体に形成された凹部内に遊嵌される。これにより、複数の搬送容器を安定に段積みすると共に、上側の搬送容器を容易に取り出すことが可能になる。
特開2006-137150号公報(図3)
ところで、搬送容器内に収容される物品に防錆油等の油が付着している場合、搬送容器の底板部の上面にも油が付着する。また、複数の搬送容器が段積みされており、下側の搬送容器内の物品に油が付着している場合、上側の搬送容器の底板部(下面)は、下側の搬送容器内で気化した油に接触する。このため、搬送容器内の物品に油が付着している場合、底板部に油が浸透し、底板部の中央部が沈下するように当該底板部が変形してしまう(反ってしまう)ことがある。そして、中央部が沈下するように底板部が変形すると、上側の搬送容器の格子状リブ部の少なくとも一部と下側の搬送容器の側壁部(内面)とのクリアランスを確保し得なくなる。この結果、搬送容器が油の影響により変形した場合、複数の搬送容器を安定に段積みし得なくなり、上側の搬送容器が下側の搬送容器から外れなくなってしまうこともある。一方、搬送容器を例えばナイロン系樹脂等の高い耐油性をもった樹脂により搬送容器を形成すれば、上述のような底板部の変形の発生を抑制することができるであろう。しかしながら、高い耐油性をもった樹脂は、高価であり、搬送容器のコストアップを招いてしまう。
そこで、本開示は、コストアップを抑制しつつ、段積み性や取り出し性を良好に確保することができる搬送容器の提供を主目的とする。
本開示の搬送容器は、樹脂により形成され、底板部と、前記底板部の周縁部から上方に延出された側壁部とを含む搬送容器において、互いに交差する2つの凹部を画成するように前記底板部の下面から間隔をおいて下方に突出する4つの凸部と、前記4つの凸部を介して互いに対向するように前記底板部の下面の外周部に形成され、それぞれ他の前記搬送容器の前記側壁部の上端面に当接可能な少なくとも一対の当接面とを含み、前記底板部が、前記2つの凹部の交差部側で前記4つの凸部の外周面に接する四角形に上下方向からみて重なり合うと共に前記底板部の前記側壁部に沿って延在する領域よりも肉厚に形成された厚肉部を含むものである。
本開示の搬送容器の底板部は、4つの凸部と、少なくとも一対の当接面とを含む。4つの凸部は、互いに交差する2つの凹部を画成するように底板部の下面から間隔をおいて下方に突出する。一対の当接面は、4つの凸部を介して互いに対向するように底板部の下面の外周部に形成され、それぞれ他の搬送容器の側壁部の上端面に当接可能である。更に、搬送容器の底板部は、2つの凹部の交差部側で4つの凸部の外周面に接する四角形に上下方向からみて重なり合う厚肉部を含む。当該厚肉部は、底板部の側壁部に沿って延在する領域よりも肉厚に形成される。これにより、本開示の搬送容器では、底板部に油が浸透した際に、2つの凹部の交差部が上方に隆起するように当該底板部を変形させて、搬送容器の各凸部が外方に張り出すのを抑制することができる。従って、複数の搬送容器が段積みされた際に、上側の搬送容器の底板部が油の影響により変形していたとしても、当該上側の搬送容器の各凸部(外周面)と、当接面に当接した下側の搬送容器の側壁部(内面)とのクリアランスを十分に確保することが可能になる。更に、本開示の搬送容器では、高い耐油性をもった高価な樹脂を採用することなく、物品に付着した油の悪影響を低減することができる。この結果、本開示の搬送容器では、コストアップを抑制しつつ、段積み性や取り出し性を良好に確保することが可能になる。
本開示の搬送容器を示す斜視図である。 本開示の搬送容器を示す斜視図である。 本開示の搬送容器を示す拡大部分断面図である。 従来の搬送容器を示す拡大部分断面図である。 従来の搬送容器についての解析の結果を示す説明図である。 従来の搬送容器についての解析の結果を示す説明図である。 本開示の搬送容器を示す説明図である。 本開示の搬送容器を示す拡大部分断面図である。 本開示の搬送容器の底板部に設けられる厚肉部の変形態様を示す断面図である。 本開示の搬送容器の底板部に設けられる厚肉部の他の変形態様を示す断面図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1および図2は、本開示の搬送容器1を示す斜視図である。これらの図面に示す搬送容器1は、内部に物品を収容した状態で搬送・保管されるものである。搬送容器1は、ポリプロピレン系樹脂の射出成形により有底角筒状すなわち上部が開放された立方体状(直方体状)に一体成形されている。図示するように、搬送容器1は、角丸正方形状(角丸長方形状)の平面形状を有する底板部2と、底板部2の周縁部から上方に延出された角筒状の側壁部3とを含む。側壁部3は、4つの側面4を有し、隣り合う側面4の間には、曲面状のコーナー面が形成されている。更に、側壁部3は、各側面4および各コーナー面の上縁部(開口端側の周縁部)から外側に突出して当該側壁部3の上端面を形成するフランジ部3fを含む。
また、図2に示すように、搬送容器1は、それぞれ底板部2に形成された4つのリブ部(凸部)5および一対の当接面6を含む。本実施形態において、各リブ部5は、角丸正方形状(角丸長方形状)の断面形状を有する筒状部および当該筒状部内に形成された格子状のリブを含む格子状リブ部である。4つのリブ部5は、それぞれ底板部2の下面の対応するコーナー部に近接するように当該底板部2の下面から間隔をおいて下方に突出する。これにより、4つのリブ部5は、底板部2の中央部で互いに十字状に交差(直交)する2つの凹部7を画成する。一対の当接面6は、4つのリブ部5を介して互いに対向するように底板部2の下面の外周部に形成される。一対の当接面6は、それぞれ他の搬送容器1の側壁部3の上端面すなわちフランジ部3fの上面に当接可能である。なお、4つのリブ部5に対して、2対の当接面6が設けられてもよく、底板部2の下面の外周部の全周にわたって当接面6が形成されてもよい。
かかる搬送容器1が複数段に段積みされる際、搬送容器1の4つのリブ部5は、下側の搬送容器1(側壁部3)の開口内または下側の搬送容器1に装着された蓋体の凹部内に遊嵌される。すなわち、4つのリブ部5の諸元は、下側の搬送容器1の側壁部3のフランジ部3fが上側の搬送容器1の対応する当接面6に当接した状態で、図3に示すように、各リブ部5の外周面と側壁部3の内面との間にクリアランスCが形成されるように定められている。これにより、複数の搬送容器1を安定に段積みすると共に、上側の搬送容器1を容易に取り出すことが可能になる。
また、搬送容器1の隣り合う2つのリブ部5は、当該搬送容器1の幅の概ね半分の幅を有する他の搬送容器(側壁部)の開口内にも遊嵌され得る。従って、搬送容器1は、2つの当該他の搬送容器の上にも搭載可能である。また、当該他の搬送容器の底板部に長手方向に並ぶ2つのリブ部(凸部)が形成されている場合、搬送容器1の上に2つの当該他の搬送容器を搭載することができる。このため、搬送容器1において、各凹部7の幅は、他の搬送容器の側壁部に形成されたフランジ部の幅の2倍よりも長く定められる。
ここで、搬送容器1の底板部2に搭載される物品の中には、防錆油や潤滑油等が塗布または充填されている部品が含まれ、搬送容器1内に収容される物品に防錆油等の油が付着している場合、搬送容器1の底板部2の上面に多量の油が付着することがある。また、複数の搬送容器1が段積みされており、下側の搬送容器1内に収容される物品に油が付着している場合、上側の搬送容器1の底板部2は、下側の搬送容器1内で気化した油に接触する。
このため、複数の格子状リブ部5′を含む従来の搬送容器1′内の物品に油が付着している場合、底板部2′に油が浸透し、図4に示すように、底板部2′の中央部(2つの凹部7′の交差部、図5参照)が沈下するように当該搬送容器1′の底板部2′が変形してしまう(反ってしまう)ことがある。そして、中央部が沈下するように底板部2′が変形すると、図4からわかるように、各格子状リブ部5′が外方に張り出し、複数の格子状リブ部5′の少なくとも一部の外周面と、下側の搬送容器1′の側壁部3′(内面)とのクリアランスを確保し得なくなる。この結果、搬送容器1′すなわち底板部2′が油の影響により変形した場合、複数の搬送容器1′を安定に段積みし得なくなり、上側の搬送容器1′が下側の搬送容器1′から外れなくなってしまうこともある。
かかる現象を踏まえて、本発明者らは、油が付着した物品が収容される搬送容器1の取り扱い性をより向上させるべく鋭意研究を行った。本発明者らは、まず、平坦な上面を有する底板部2′および複数の格子状リブ部5′を含む従来の搬送容器1′について、底板部2′に上側および下側から荷重を加える実験を行い、その結果、底板部2′の上面の中央部(2つの凹部7′の交差部)に下向き荷重を加えたときの弾性率が底板部2′の下面の中央部に上向きの荷重を加えたときの弾性率よりも低くなることを見出した。すなわち、従来の搬送容器1′は、平坦な上面を有する底板部2′が中央部が沈下するように変形しやすい特性を有していることが判明した。また、従来の搬送容器1′における油の浸透による底板部2′の変形について考察すれば、搬送容器1′では、底板部2′の全体に油が浸透し、底板部2′の全体が均一に膨潤すると想定される。このため、従来の搬送容器1′の底板部2′は、自重により中央部が沈下するように変形すると考えられる。
更に、本発明者らは、複数の評価条件下で搬送容器1′を恒温槽(例えば、80℃の環境下)内に所定時間(例えば、6日間)だけ置いて、底板部2′の変形に対する油や物品の重量等の影響の度合いを評価した。評価に用いた搬送容器1′は、
(1)底板部2′の上面に油(防錆油)を浸した搬送容器1′、
(2)底板部2′の上面に錘(例えば15kg程度)を載せた搬送容器1′、
(3)底板部2′の上面に油(防錆油)を浸し、かつ錘(例えば15kg程度)を載せた搬送容器1′および
(4)底板部2′の上面に油(防錆油)を浸した搬送容器1′の上に段積みされた搬送容器1′
であった。
かかる実験より、従来の搬送容器1′では、中央部が沈下する方向への底板部2′の変形に対して、物品の重量よりも、油の浸透がより大きな影響を与えることが判明した。また、図5に、底板部2′の上面に油(防錆油)を浸した搬送容器1′における底板部2′の下方への変形量の分布を示す。図5において最も濃い網掛け部である第1分布域A1では、底板部2′の下方への変形量が16.0-14.0mmであった。2番目に濃い網掛け部である第2分布域A2では、底板部2′の下方への変形量が14.0-9.0mmであった。3番目に濃い網掛け部である第3分布域A3では、底板部2′の下方への変形量が9.0-4.5mmであった。最も薄い網掛け部である第4分布域A4では、底板部2′の下方への変形量が4.5-2.5mmであった。更に、底板部2′の上面に油(防錆油)を浸して恒温槽(例えば、80℃の環境下)内に所定時間(例えば、6日間)だけ置かれた搬送容器1′では、中央部が沈下する方向への底板部2′の変形により、下側の搬送容器1の開口等に遊嵌される4つのリブ部5のうちの隣り合う2つのリブ部5の幅L1およびL2(=L1)の平均値が、油を浸す前の値(293.00~293.5mm)よりも大きくなり、許容値(一対の側壁部3同士等の開口部における間隔、ここでは、300mm)を越えた値(300.3mm)になった。
また、図6に示すように、第1分布域A1は、搬送容器1′を上下方向からみて、2つの凹部7′の交差部側、すなわち底板部2′の中央部側で4つの格子状リブ部5′の外周面に接する第1四角形S1(本実施形態では、正方形)の内側、当該第1四角形S1の外接円OCの内側、および外接円OCの外接四角形SO(本実施形態では、正方形)の内側に包含される。更に、搬送容器1′を上下方向からみて、第1から第4分布域A1-A4は、4つの格子状リブ部5′の対角線により形成される第2四角形S2(本実施形態では、正方形)の内側に包含され、第2四角形S2を45°回転させて外接円OCの外接四角形SOと向きを揃えた第3四角形S3(本実施形態では、正方形)の内側に概ね包含される。
これらの実験・解析結果を踏まえて、本発明者らは、本開示の搬送容器1の底板部2に対して、図7に示すように、上下方向からみて少なくとも上記第1四角形S1に重なり合うように厚肉部(凸状部)20を形成することとした。厚肉部20は、上下方向からみて上記内接円IC(円周により包囲される範囲)に重なり合うと共に、底板部2の側壁部3に沿って延在する領域21よりも肉厚に形成されている。より詳細には、厚肉部20は、上下方向からみて上記内接円ICの円周に重なり合う外周と、当該外周から上記第1四角形S1、外接円OCおよび外接四角形SOの中心側に向かうにつれて上方に隆起する凸曲面状の上面とを有する。これにより、厚肉部20の厚みは、外周から中心側に向かうにつれて漸増し、厚肉部20の上面は、領域21の上面から上方に突出する。図7に示す搬送容器1において、領域21から厚肉部20の頂部までの高さhは、およそ5mmである。
そして、本発明者らは、搬送容器1を複数試作し、上記(1)-(4)の評価条件下で当該搬送容器1を恒温槽(例えば、80℃の環境下)内に所定時間(例えば、6日間)だけ置いて、底板部2の変形に対する油や物品の重量等の影響の度合いを評価した。その結果、図7に示す搬送容器1では、底板部2の上面に付着した油が当該底板部2に浸透した際に、図8に示すように、底板部2の中央部すなわち2つの凹部7の交差部が上方に隆起するように底板部2が変形する(反る)ことが判明した。かかる現象の発生要因としては、次の(1)-(4)が考えられる。
(1)底板部2の上面に直に接触する油の方が、底板部2の下面に接触する気化した油よりも速く底板部2内に浸透し、底板部2の上面側の範囲の膨潤は、底板部2の下面側の範囲の膨潤に比べて速く進行すること。
(2)厚肉部20の上面を領域21の上面から上方に突出させることで、厚肉部20の上面の表面積が大きくなり、油との接触面積も大きくなるので、底板部2の上面側の範囲の膨潤が、従来の搬送容器1′の底板部2′に比べて速く進行すること。
(3)油の浸透に応じて凸曲面状の厚肉部20の上面に沿って膨潤が進行することで、中央部が上方に隆起するように底板部2が変形しやすくなる(反りやすくなる)こと。
(4)底板部2の上面の中央部に下向き荷重を加えたときの当該底板部2の弾性率が高くなること。
これにより、搬送容器1では、底板部2に油が浸透した際に、底板部2の中央部が上方に隆起するように当該底板部2を変形させて、図8に示すように、各リブ部5が外方に張り出すのを抑制することができる。従って、複数の搬送容器1が段積みされた際に、上側の搬送容器1(底板部2)が物品に付着した油の影響により変形していたとしても、当該上側の搬送容器1の各リブ部5の外周面と、上記当接面6に当接した下側の搬送容器1の側壁部3の内面あるいは下側の搬送容器1に装着された蓋体の内面とのクリアランスCを十分に確保することが可能になる。更に、搬送容器1では、高い耐油性をもったナイロン系樹脂といった高価な樹脂を採用することなく、物品に付着した油の悪影響を低減することができる。この結果、搬送容器1では、コストアップを抑制しつつ、段積み性や取り出し性を良好に確保することが可能になる。
また、搬送容器1において、厚肉部20は、上下方向からみて、4つのリブ部5の対角線により形成される第2四角形S2の内接円ICに重なり合うように底板部2に形成される。これにより、油の影響により2つの凹部7の交差部(中央部)が沈下するように底板部2が変形するのを極めて良好に抑制することが可能になる。
更に、搬送容器1において、厚肉部20は、上下方向からみて、4つのリブ部5の対角線により形成される第2四角形S2を45°回転させて第1四角形S1の外接円OCに外接する外接四角形SOと向きを揃えた第3四角形S3の内側(第3四角形S3の外周上を含む)に含まれるように搬送容器1の底板部2に形成されてもよい。すなわち、厚肉部20の外周は、上下方向からみて第3四角形S3の外周に重なり合ってもよい。これにより、物品の搭載性等への影響を良好に低減しつつ、底板部2に厚肉部20を形成することが可能になる。
また、搬送容器1、すなわち複数のリブ部5を含む底板部2および側壁部3は、ポリプロピレン系樹脂により一体に形成される。これにより、搬送容器1のコストアップを良好に抑制することが可能になる。ただし、搬送容器1は、ポリプロピレン系樹脂以外の樹脂により形成されてもよく、例えばポリオレフィン系樹脂により形成されてもよい。また、搬送容器1は、その他のポリオレフィン系樹脂のリサイクル材により形成されてもよい。
更に、厚肉部20が形成された底板部2を含む搬送容器1では、当該搬送容器1内の物品の重量による底板部2の下方(中央部が沈下する方向)への変形をも抑制することが可能になる。また、厚肉部20が形成された底板部2を含む搬送容器1では、当該搬送容器1に高温の物品が収容されても、底板部2の下方(中央部が沈下する方向)への変形を抑制することができる。
なお、搬送容器1の底板部2は、図9に示す厚肉部20Bを含むものであってもよい。同図に示す厚肉部20Bは、上下方向からみて上記内接円ICの円周または上記第3四角形S3の外周に重なり合う外周と、上下方向からみて上記外接円OCまたは外接四角形SOに重なり合うと共に領域21よりも肉厚の一様な(同一の)厚みを有する平坦部と、外周から平坦部に向かうにつれて厚みが漸増するように形成された傾斜部とを含む。すなわち、厚肉部20Bは、領域21の上面から上方に突出する円錐台状または四角錐台状の上面を有する。かかる厚肉部20Bが底板部2に形成された搬送容器1においても、底板部2に油が浸透した際に、中央部すなわち2つの凹部7の交差部が上方に隆起するように底板部2を変形させることが可能になる。
また、搬送容器1の底板部2は、図10に示す厚肉部20Cを含むものであってもよい。同図に示す厚肉部20Cは、上下方向からみて上記内接円ICの円周または上記第3四角形S3の外周に重なり合う外周を有し、当該外周の内側全体が領域21よりも肉厚の一様な(同一の)厚みを有するように形成されている。かかる厚肉部20Cが底板部2に形成された搬送容器1においても、底板部2に油が浸透した際に、中央部すなわち2つの凹部7の交差部が上方に隆起するように底板部2を変形させることが可能になる。本発明者等の評価によれば、上下方向からみて上記第3四角形S3の外周に重なり合う外周を有する厚肉部20Cを含む搬送容器1の上面に油(防錆油)を浸して恒温槽(例えば、80℃の環境下)内に所定時間(例えば、6日間)だけ置いた場合、中央部が上方に隆起する方向への底板部2の変形により、下側の搬送容器1の開口等に遊嵌される4つのリブ部5のうちの隣り合う2つのリブ部5の幅L1およびL2(=L1)の平均値が、油を浸す前の値(293.00~293.5mm)よりも大きくなったが、許容値(300mm)を越えることはなく、幅L1,L2の平均値は、およそ298mmであった。また、本発明者等の評価によれば、上下方向からみて上記外接四角形SOの外周に重なり合う外周を有する厚肉部20Cを含む搬送容器1の上面に油を浸して恒温槽(例えば、80℃の環境下)内に所定時間(例えば、6日間)だけ置いた場合も、下側の搬送容器1の開口等に遊嵌される4つのリブ部5のうちの隣り合う2つのリブ部5の幅L1およびL2(=L1)の平均値は、許容値(300mm)未満に抑えられた。
更に、上記搬送容器1において、リブ部5は、格子状のリブを有するものには限られず、格子状のリブ以外の例えばハニカム状のリブを有するものであってもよい。また、搬送容器1は、リブ部5の代わりに、底板部2の上面側に凹部を形成するように底板部2の下面から下方に突出すると共に、リブを有さずに平坦な下面を有する凸部を含むものであってもよい。更に、搬送容器1は、4つのリブ部5を含むものには限られず、例えば、6以上の偶数個のリブ部5(凸部)を含むものであってもよい。この場合、底板部2の厚肉部は、2つの凹部を画成する4つのリブ部(凸部)ごとに複数設けられてもよく、2つの凹部を画成する4つのリブ部(凸部)ごとに定められる上記第1四角形のすべてを包含するように底板部2に対して1つだけ設けられてもよい。
以上説明したように、本開示の搬送容器は、樹脂により形成され、底板部(2)と、前記底板部(2)の周縁部から上方に延出された側壁部(3)とを含む搬送容器(1)において、互いに交差する2つの凹部(7)を画成するように前記底板部(2)の下面から間隔をおいて下方に突出する4つの凸部(5)と、前記4つの凸部(5)を介して互いに対向するように前記底板部(2)の下面の外周部に形成され、それぞれ他の前記搬送容器(1)の前記側壁部(3)の上端面(3f)に当接可能な少なくとも一対の当接面(6)とを含み、前記底板部(2)が、前記2つの凹部(7)の交差部側で前記4つの凸部(5)の外周面に接する四角形(S1)に上下方向からみて重なり合うと共に前記底板部(2)の前記側壁部(3)に沿って延在する領域(21)よりも肉厚に形成された厚肉部(20,20B,20C)を含むものである。
本開示の搬送容器の底板部は、4つの凸部と、少なくとも一対の当接面とを含む。4つの凸部は、互いに交差する2つの凹部を画成するように底板部の下面から間隔をおいて下方に突出する。一対の当接面は、4つの凸部を介して互いに対向するように底板部の下面の外周部に形成され、それぞれ他の搬送容器の側壁部の上端面に当接可能である。更に、搬送容器の底板部は、2つの凹部の交差部側で4つの凸部の外周面に接する四角形に上下方向からみて重なり合う厚肉部を含む。当該厚肉部は、底板部の側壁部に沿って延在する領域よりも肉厚に形成される。これにより、本開示の搬送容器では、底板部に油が浸透した際に、2つの凹部の交差部が上方に隆起するように当該底板部を変形させて、搬送容器の各凸部が外方に張り出すのを抑制することができる。従って、複数の搬送容器が段積みされた際に、上側の搬送容器の底板部が油の影響により変形していたとしても、当該上側の搬送容器の各凸部(外周面)と、当接面に当接した下側の搬送容器の側壁部(内面)とのクリアランスを十分に確保することが可能になる。更に、本開示の搬送容器では、高い耐油性をもった高価な樹脂を採用することなく、物品に付着した油の悪影響を低減することができる。この結果、本開示の搬送容器では、コストアップを抑制しつつ、段積み性や取り出し性を良好に確保することが可能になる。
また、前記凸部(5)は、角丸長方形状の断面形状を有する格子状リブ部であってもよく、前記厚肉部(20,20B,20C)は、前記上下方向からみて、前記4つの凸部(5)の対角線により形成される第2の四角形(S2)の内接円(IC)に重なり合うように前記底板部(2)に形成されてもよい。
これにより、油の影響により2つの凹部の交差部が沈下するように底板部が変形するのを極めて良好に抑制することが可能になる。
前記厚肉部(20,20B,20C)は、前記上下方向からみて、前記4つの凸部(5)の対角線により形成される第2の四角形(S2)を回転させて前記四角形(S1)の外接円(OC)に外接する外接四角形(SO)と向きを揃えた第3の四角形(S3)の内側に含まれるように前記底板部(2)に形成されてもよい。
これにより、物品の搭載性等への影響を良好に低減しつつ、底板部に厚肉部を形成することが可能になる。
前記厚肉部(20,20B)は、外周側から中心側に向かうにつれて厚みが漸増するように形成されてもよい。
前記厚肉部(20C)は、一様な厚みを有するものであってもよい。
前記厚肉部(20,20B,20C)の上面は、前記底板部(2)の前記側壁部(3)に沿って延在する前記領域(21)の上面から上方に突出するものであってもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、搬送容器の製造産業等において利用可能である。
1 搬送容器、2 底板部、20,20B,20C 厚肉部、21 領域、3 側壁部、3f フランジ部、5 リブ部、6 当接面、7 凹部、C クリアランス、S1 第1四角形、S2 第2四角形、S3 第3四角形、SO 外接四角形、IC 内接円、OC 外接円。

Claims (6)

  1. 樹脂により形成され、底板部と、前記底板部の周縁部から上方に延出された側壁部とを含む搬送容器において、
    互いに交差する2つの凹部を画成するように前記底板部の下面から間隔をおいて下方に突出する少なくとも4つの凸部と、
    前記各凸部を介して互いに対向するように前記底板部の下面の外周部に形成され、それぞれ他の前記搬送容器の前記側壁部の上端面に当接可能な少なくとも一対の当接面とを備え、
    前記底板部は、互いに隣り合う4つの前記凸部により画成される2つの凹部の交差部の全てにおいて、上下方向からみて、当該4つの凸部の外周面に接する四角形を包含するように重なり合うと共に前記底板部の前記側壁部に沿って延在する領域よりも肉厚に形成された厚肉部を含み、
    前記厚肉部の上面は、前記底板部の前記側壁部に沿って延在する前記領域の上面から上方に突出する、搬送容器。
  2. 請求項1に記載の搬送容器において、
    前記凸部は、角丸長方形状の断面形状を有する格子状リブ部である、搬送容器。
  3. 請求項2に記載の搬送容器において、
    前記厚肉部は、前記上下方向からみて、前記4つの凸部の対角線により形成される第2の四角形の内接円に重なり合うように前記底板部に形成される搬送容器。
  4. 請求項1に記載の搬送容器において、
    前記厚肉部は、前記上下方向からみて、前記4つの凸部の対角線により形成される第2の四角形を回転させて前記四角形の外接円に外接する外接四角形と向きを揃えた第3の四角形の内側に含まれるように前記底板部に形成される搬送容器。
  5. 請求項1に記載の搬送容器において、
    前記厚肉部は、外周側から中心側に向かうにつれて厚みが漸増するように形成されている搬送容器。
  6. 請求項1に記載の搬送容器において、
    前記厚肉部は、一様な厚みを有する搬送容器。
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