JP7795056B2 - ラベル付き容器、および、ラベル付き容器のリサイクル方法 - Google Patents
ラベル付き容器、および、ラベル付き容器のリサイクル方法Info
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Description
[ラベル付き容器]
図1は、本発明に係るラベル付き容器の一実施形態を示す斜視図である。図1において、ラベル付き容器1は、容器10と、ラベル20と、キャップ30とを備える。
容器10は、食品、飲料、薬等の被収容物を収容するための内部空間を有する。ラベル20は、容器10の外表面に接着されている。キャップ30は、容器10の開口部分を覆うことによって、容器10によって区画される内部空間を閉塞している。
キャップ30は、容器10の開口部を覆って、容器10の内部空間を閉塞するためのものである。本実施形態のラベル付き容器1においては、上述のようにキャップ30を有していても有していなくてもよい。ラベル付き容器10がキャップ30を有する場合、キャップ30はポリエステル系樹脂を主成分とすることが好ましい。この場合、容器10から取り外すことなく、容器10とともに再利用システムに供することができる。
ラベル20は、容器10の外表面に接着されて、商品表示等の機能を発揮する。図2は、本実施形態に係るラベルの積層構造の一例を示す断面図である。図2を参照し、ラベル20は、互いに対向する第1面21aおよび第2面21bを有する基材層21と、基材層21の第1面21aおよび容器10を互いに接着する接着層22と、基材層21の第2面21bに積層された接合層23と、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する印刷層24と、を有する。ラベル20の形状は特に制限されず、外部から観察される面積内に、目的とする表示が示される形状であればよい。図1では、略長方形状のラベル20が示されている。ラベル20の厚みも特に制限されず、ラベル20として必要な剛性、可撓性等の特性を有していればよく、たとえば20~170μmであり、好ましくは20~120μmであり、より好ましくは30~100μmである。
基材層21は、ラベル20の基本骨格であり、積層される他の層の担体として機能する。つまり、基材層21の形状は、ラベル20の全体形状を担う層である。基材層21の厚さは、たとえば10~80μmとすることができる。これにより担体としての機能を有しつつ、不要にラベル20の厚さが厚くなりすぎることを抑制し得る。
接着層22は、基材層21の第1面21aおよび容器10を互いに接着する。すなわち接着層22は、容器10と基材層21との間に介在して、容器10およびラベル20の両者を相互に接着するものである。接着層22の容器10およびラベル20に対する各接着強度は、好ましくは5N/25mm以上であり、より好ましくは20N/25mm以上である。これにより、ラベル20の意図しない剥がれを抑制できる。
接合層23は、基材層21の第2面21bに積層されている。すなわち接合層23は、基材層21と、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する他の層との間に介在して、基材層21と他の層とを相互に接合させて固定するものである。本実施形態においては、接合層23は、基材層21と印刷層24とを固定している。
印刷層24は、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する。図2においては、印刷層24は接合層23に隣接している。印刷層24は、1種以上のインキによって形成される層であり、目視可能な商品表示等を示すものである。印刷層24は、基材層21の全面に形成されていてもよいし、基材層21の一部に形成されていてもよい。
上述のラベル付き容器1は、従来公知の方法を適宜組み合わせることにより製造することができる。
消費者等に使用された後のラベル付き容器1は、ラベル20の引き剥がし作業が実施された後、温水またはアルカリ性溶液に接触させられ、これに伴い、接合層23が可溶することとなる。この可溶処理は、たとえば、温水またはアルカリ性溶液を含む浴槽に、ラベル付き容器1を浸漬して攪拌することによって、容易に実施可能である。
上述のラベル付き容器1によれば、接合層23は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する。このため、当該ラベル付き容器1を、温水またはアルカリ性溶液に接触させるという単純な作業により、接合層23と、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する印刷層24とを、ラベル付き容器1から容易に分離することができる。このようにしてラベル20の一部が分離された可溶化後容器は、そのままリサイクル工程に供することができる。したがって、上述のラベル付き容器1によれば、引き剥がし作業に過剰な注意を払わなくとも、効率的な再利用が可能となる。特に、接合層23が上述の下地層である場合、アルカリ性溶液に対する可溶性を有することができる。
図4を用いて、第2実施形態に係るラベル付き容器を説明する。図4においては、第1実施形態に係るラベル20に対し、さらに担持層25を備えるラベル20Aが示されている。すなわち第2実施形態に係るラベル付き容器は、第1実施形態に係るラベル付き容器の構成に加えて、ラベルがさらに担持層を備えている。
ラベル20Aは、ラベル20に対してさらに担持層25を備えた構成を有している。担持層25は、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置している。さらに担持層25と接合層23との間に、印刷層24が位置している。
担持層25は、印刷層24を担持する層である。つまり、印刷層24はそれ自体で層を構成できるものではなく、フィルムのような固形層を担体とし、その表面において層形状を構成できるものであり、担持層25は、このような印刷層24の担体として機能する層である。また担持層25は、水またはアルカリ水溶液の比重よりも小さい比重を有するフィルム、または熱収縮性を有するフィルム、の少なくともいずれか一方のフィルムであることが好ましい。たとえば、担持層25は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムであることが好ましく、なかでもポリプロピレンフィルムであることが好ましい。この場合、担持層25は、水またはアルカリ水溶液の比重よりも小さい比重を有することができる。また熱収縮性を有するフィルムとしては、上記ポリオレフィン系フィルムの他、ポリスチレン系フィルム等が挙げられる。
本実施形態において、接合層23は、たとえば上述の下地層であってもよく、粘着層であってもよい。粘着層とは、粘着剤からなる層であり、自身が備える粘着性によって、自身に接する層を接着させる層である。
ラベル20Aを備えるラベル付き容器は、従来公知の方法を適宜組み合わせることにより製造することができる。
本実施形態に係るラベル付き容器によれば、第1実施形態に係るラベル付き容器1の効果に加えて、さらに、担持層25を備えることによる効果を奏することができる。具体的には、担持層25はフィルムであり、それ自体が担体として機能する層である。つまり、接着層22や印刷層24は、一定の形状を有する別の層の表面において初めて形状を維持できる層であるのに対し、基材層21や担持層25は、それ自体で自身の一定の形状を維持できる。
図5を用いて、第3実施形態に係るラベル付き容器を説明する。図5においては、第1実施形態に係るラベル20に対し、さらに担持層25を備えるラベル20Bが開示されている。すなわち第3実施形態に係るラベル付き容器は、第1実施形態に係るラベル付き容器の構成に加えて、ラベルがさらに担持層を備えている。また第3実施形態に係るラベル付き容器は、第2実施形態に係るラベル付き容器の構成に対して、印刷層と担持層との配置が異なっている。
ラベル20Bは、ラベル20に対してさらに担持層25を備えた構成を有している。担持層25は、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置している。さらに印刷層24と接合層23との間に、担持層25が位置している。担持層25は、第2実施形態に係る担持層25と同様である。接合層23は、第2実施形態と同様に、下地層または粘着層であることが好ましい。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
ラベル20Bを備えるラベル付き容器は、従来公知の方法を適宜組み合わせることにより製造することができる。
本実施形態に係るラベル付き容器においても、第1実施形態に係るラベル付き容器1の効果に加え、比重分離による容易な分離が可能となる、および/または、印刷層24が温水中またはアルカリ性溶液中に細かく分散することを抑制するという効果を奏することができる。
各実施例で作製されたサンプルを用いて、以下の評価方法により各評価を実施した。
次の方法により、密着性を評価した。具体的には、標準状態(23℃、1気圧、50%RH)で、実施例1~8の各ラベルについて、印刷層の表面に、幅24mmの粘着テープ(ニチバン(株)製、商品名「セロテープ(登録商標)」)を強く貼り付け、引き続き、この粘着テープを180度方向に引き剥がした。剥離後の粘着テープの表面を目視で観察し、下記の基準で評価した。
AA:粘着テープにインキ付着物が認められず、インキの剥離が認められなかった。
A:粘着テープにインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%未満であった。
B:粘着テープにインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%以上であった。なおインキ剥離面積は、(インキが剥離した箇所の総面積/テープを貼り付ける前のインキ層の面積)×100の式で求められる。
各ラベルを常温(約23℃)の水に24時間浸漬させた。その後、各ラベルを水中から取り出し、1分間静置した後、および10分間静置した後に、上記の耐剥離性試験を実施し、下記の基準で評価した。
AA:粘着テープにインキ付着物が認められず、インキの剥離が認められなかった。
A:粘着テープに多くのインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%未満であった。
B:粘着テープに多くのインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%以上10%未満であった。
C:粘着テープに多くのインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が10%以上であった。なおインキ剥離面積は、(インキが剥離した箇所の総面積/テープを貼り付ける前のインキ層の面積)×100の式で求められる。
各サンプル(10mm×10mm)を85℃の1.5重量%NaOH水溶液に浸漬させ、600rpmで15分間攪拌させた。その後、NaOH水溶液からサンプルを取り出し、5分間静置させた後に、目視により印刷層の脱離を観察し、下記の基準で評価した。
A:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められなかった。
B:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められた。
各サンプル(10mm×10mm)を85℃の温水に浸漬させ、600rpmで15分間攪拌させた。その後、温水からサンプルを取り出し、5分間静置させた後に、目視により印刷層の脱離を観察し、下記の基準で評価した。
A:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められなかった。
B:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められた。
[実施例1]
基材層として、ポリエステル系フィルム(厚さ38μm、東洋紡株式会社製、「E5100」)を準備した。接合層用材料として、カルボジイミド系硬化剤(硬化剤)とポリエステル系樹脂(バインダー樹脂)とを含む下地層用材料(樹脂組成物)を準備した。具体的には、ポリエステル樹脂水分散液(三菱ケミカル株式会社製、「WR-961」)と、カルボジイミド系硬化剤(日清紡ケミカル株式会社製、「カルボジライトE-03A」)とを、固形分量比(重量比)で100:10となるように混合した樹脂組成物を準備した。そして、バーコーターを用いて、該樹脂組成物を基材層上にベタ上に印刷して乾燥(100℃、20秒間)させた。基材層上に形成された接合層の厚さは約1μmであった。
接合層用材料の樹脂組成物として、バインダー樹脂とカルボジイミド系硬化剤との混合割合を、固形分量比(重量比)で100:20とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2のラベルおよびサンプルを作製した。
接合層用材料の樹脂組成物として、バインダー樹脂とカルボジイミド系硬化剤との混合割合を、固形分量比(重量比)で100:30とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例3のラベルおよびサンプルを作製した。
接合層用材料を変更した以外は、実施例1と同様の方法により、実施例4のラベルおよびサンプルを作製した。具体的には、ポリエステル樹脂水分散液(三菱ケミカル株式会社製、「WR-961」)と、カルボジイミド系硬化剤(Stahl Polymers社製、「XL-732」)との混合割合を、固形分量比(重量比)で100:4とした樹脂組成物を準備した。
印刷層として、さらにメジウムインキを重ねた以外は、実施例2と同様の方法により、実施例5のラベルおよびサンプルを作製した。具体的には、UV硬化型ニス(株式会社T&K TOKA製、「FTVニス」)を藍色インキからなるインキ層上に、フレキソコーターを用いてベタ状に印刷してUV照射により硬化させた。
接合層用材料の樹脂組成物として、バインダー樹脂とカルボジイミド系硬化剤との混合割合を、100:0の重量比(固形分量換算)とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2のラベルおよびサンプルを作製した。すなわち、バインダー樹脂のみからなる樹脂組成物を、接合層用材料とした。
[実施例7]
接合層用材料として、ポリエステル樹脂水分散液(三菱ケミカル株式会社製「WR901S20WO」)のみからなる樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、実施例7のラベルおよびサンプルを作製した。
三菱ケミカル株式会社製の「WR905S20WO」を用いた以外は、実施例7と同様の方法により、実施例8のラベルおよびサンプルを作製した。
実施例1のラベルを用いて、ラベル付き容器のモデルを製造した。具体的には、10mm×10mmのポリエステル系フィルム(厚さ100μm、東洋紡株式会社製、「E5100」)を、容器と見立てた。実施例1のラベルのうち、露出する基材層の表面に接着剤を塗布し、これをポリエステル系フィルムに接着させた。このようにして製造された積層体を、ラベル付き容器のモデルとした。接着剤の材料としてポリエステル系接着剤を用い、乾燥後の接着層の厚さが20μmとなるように、グラビア印刷機を用いて基材層の表面に塗布した。
Claims (7)
- ラベルが接着されたラベル付き容器であって、
前記容器は、ポリエステル系容器であり、
前記ラベルは、互いに対向する第1面および第2面を有する基材層と、前記基材層の第1面および前記容器を互いに接着する接着層と、前記基材層の第2面に積層された接合層と、前記接合層から見て前記基材層とは反対側に位置する印刷層と、を有し、
前記基材層は、温水およびアルカリ性溶液に可溶しないポリエステル系フィルムであり、
前記接着層は、温水およびアルカリ性溶液に可溶しないポリエステル系接着剤であり、
前記接合層は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する、ラベル付き容器。 - 前記接合層は、温水に可溶せず、アルカリ性溶液に可溶する、請求項1に記載のラベル付き容器。
- 前記ポリエステル系容器、前記ポリエステル系フィルムおよび前記ポリエステル系接着剤は、同種のポリエステル系樹脂を主成分とする、請求項1または2に記載のラベル付き容器。
- 前記同種のポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレートである、請求項3に記載のラベル付き容器。
- 前記ラベルは、前記接合層から見て前記基材層とは反対側に位置して前記印刷層を担持する担持層を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のラベル付き容器。
- 前記担持層と前記接合層との間に、前記印刷層が位置する、請求項5に記載のラベル付き容器。
- 請求項1に記載のラベル付き容器のリサイクル方法であって、
ラベル付き容器を準備する工程と、
前記ラベル付き容器をアルカリ処理して前記接合層を除去することで、前記ラベル付き容器から前記印刷層を分離する工程と、
前記印刷層が分離された前記ラベル付き容器をリサイクルする工程と、
を含む、ラベル付き容器のリサイクル方法。
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