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JP7795056B2 - ラベル付き容器、および、ラベル付き容器のリサイクル方法 - Google Patents
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JP7795056B2 - ラベル付き容器、および、ラベル付き容器のリサイクル方法 - Google Patents

ラベル付き容器、および、ラベル付き容器のリサイクル方法

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Description

本発明は、ラベル付き容器に関する。
現在、様々なプラスチック製品が市場に出回っている。プラスチック製品の多くには、商品情報等を表示するラベルが取り付けられている。たとえば、内部に飲料等が充填されたポリエチレンテレフタラート製ボトル(PETボトル)の多くには、PETボトルの外表面に、内部の飲料等を表示するラベルが装着されている。
近年、環境等の観点から、プラスチック容器の再利用が強く求められている。たとえば、上述のラベルが装着されたPETボトルの再利用システムは既に構築されており、広く実用化されている。具体的には、まず、PETボトルからラベルを取り外す作業が実施され、その後、ラベルが取り外された後のPETボトルが、リサイクル工程に供されている。たとえば特許文献1(特表2013-527813号)には、連続的に複数のPETボトルからラベルを取り外すための装置が開示されている。
特表2013-527813号
しかし、ラベルを取り外す作業は煩雑であり、プラスチック容器の効率的な再利用を阻害する要因の一つとなっている。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、効率的な再利用を可能とするラベル付き容器を提供することである。
ラベル付き容器として、ラベルがプラスチック容器に接着されているタイプと、ラベルが容器に被せられているタイプとがある。前者は後者と比べて、容器からラベルを取り外す作業がより煩雑となる傾向がある。接着されたラベルを容器から引き剥がす際に、力加減によってはラベルの一部が容器表面に残存してしまうためである。そこで本発明者らは、ラベルが接着されたラベル付き容器の効率的な再利用の実現に向けて注力することとした。
商品表示等の機能を有するラベルは、その機能を発揮するための印刷層を有している。このようなラベルを容器とともにリサイクル工程に供した場合、利用価値の高い樹脂ペレットを作製することが困難となる。印刷層に含まれる顔料が、樹脂ペレットの物性や色味に影響を与えるためである。このため、ラベル付き容器から利用価値の高い樹脂ペレットを再生するためには、容器からラベルを確実に分離することが求められている。しかし本発明者らは鋭意検討を重ね、ラベルが接着されたラベル付き容器においては発想を大きく転換し、ラベルの一部が容器の表面に残った場合であっても、より効率的な再利用が実現できることを見出した。以下に列挙する本発明の実施形態は、このようにして完成されたものである。
本発明の一実施形態に係るラベル付き容器は、ラベルが接着されたラベル付き容器であって、容器は、ポリエステル系容器であり、ラベルは、互いに対向する第1面および第2面を有する基材層と、基材層の第1面および容器を互いに接着する接着層と、基材層の第2面に積層された接合層と、接合層から見て基材層とは反対側に位置する印刷層と、を有する。基材層は、ポリエステル系フィルムであり、接着層は、ポリエステル系接着剤であり、接合層は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する。
上記ラベル付き容器によれば、接合層は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する。このため、当該ラベル付き容器を、温水またはアルカリ性溶液に接触させるという単純な作業により、接合層と、接合層から見て基材層とは反対側に位置する印刷層とを、ラベル付き容器から容易に分離することができる。
また従来、容器をリサイクルするためには、上述のように、ラベルと容器は完全に分離される必要があったため、ラベル付き容器からラベルを引き剥がす作業には、十分な注意が必要であった。これに対し、上記ラベル付き容器によれば、ラベルの一部が容器の表面に残存した場合であっても、接合層および印刷層を容器から除去することができる。基材層と接着層とは、容器と同種の材料(ポリエステル系樹脂)からなるため、容器と共にリサイクル工程に供することができる。
このように、上記ラベル付き容器によれば、ラベル付き容器からラベルを引き剥がすという煩雑な作業に対し、過剰な注意を払わずとも、ラベル付き容器の適切なリサイクルが可能となる。したがって上記ラベル付き容器によれば、効率的な再利用を可能とすることができる。
上記ラベル付き容器において好ましくは、接合層は、温水に可溶せず、アルカリ性溶液に可溶する。これによれば、意図しないタイミングでラベルが層分離することを十分に抑制することができつつ、アルカリ性溶液を用いてリサイクルに供するに際しては、効率的な再利用を可能とすることができる。
上記ラベル付き容器において好ましくは、ラベルは、接合層から見て基材層とは反対側に位置して印刷層を担持する担持層を有する。これによれば、印刷層が基材層から分離された後も、担持層が印刷層を担持することができ、よって、印刷層が温水中またはアルカリ性溶液中に細かく分散することを抑制することができる。
上記ラベル付き容器において好ましくは、担持層と接合層との間に印刷層が位置する。このようなラベル付き容器によれば、担持層が印刷層の保護層として機能することができる。
本発明によれば、効率的な再利用を可能とするラベル付き容器を提供することができる。
図1は第1実施形態に係るラベル付き容器の一実施形態を示す側面図である。 図2は第1実施形態に係るラベルの積層構造の一例を示す断面図である。 図3は第1実施形態に係るラベル付き容器において、ラベルの一部が分離された状態を示す部分断面図である。 図4は第2実施形態に係るラベルの積層構造を示す断面図である。 図5は第3実施形態に係るラベルの積層構造を示す断面図である。 図6はラベル付き容器の他の例を示す側面図である。
本明細書において、「下限値A~上限値B」で表される数値範囲は、下限値A以上上限値B以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値~任意の上限値」を設定できるものとする。各図に示される層及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合がある。以下、本開示の一例について図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
[ラベル付き容器]
図1は、本発明に係るラベル付き容器の一実施形態を示す斜視図である。図1において、ラベル付き容器1は、容器10と、ラベル20と、キャップ30とを備える。
[容器]
容器10は、食品、飲料、薬等の被収容物を収容するための内部空間を有する。ラベル20は、容器10の外表面に接着されている。キャップ30は、容器10の開口部分を覆うことによって、容器10によって区画される内部空間を閉塞している。
ラベル付き容器1の構成はこれに限定されず、容器10の内部空間に収容対象物を収容することができ、かつ、ラベル20によって商品表示等が示されていればよい。たとえば、キャップ30に代えてスパウト、ジッパー、蓋シール等の他の閉塞部材によってその内部空間が閉塞されていてもよく、閉塞されていなくてもよい。ラベル付き容器1の他の形状として、たとえば椀形状が挙げられる。
また、ラベル付き容器1におけるラベル20の貼り付け位置も特に制限されない。たとえば、図6に示すように、ラベル20の一部が容器10の表面に接着されていない状態(ラベル20の一部が容器10から離間している状態)であってもよい。図6においてラベル20は、容器10の胴体部分に貼着されているが、容器10の肩部分、キャップ30において、その一部が容器10の表面から離間するように接着されていてもよい。またラベル20の形状も特に制限されない。
本実施形態において、容器10はポリエステル系容器である。ポリエステル系容器とは、ポリエステル系樹脂を主成分とする容器である。なお主成分とは、容器10の全重量の50%以上の重量を有する材料を意味する。好ましいポリエステル系樹脂としては、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
[キャップ]
キャップ30は、容器10の開口部を覆って、容器10の内部空間を閉塞するためのものである。本実施形態のラベル付き容器1においては、上述のようにキャップ30を有していても有していなくてもよい。ラベル付き容器10がキャップ30を有する場合、キャップ30はポリエステル系樹脂を主成分とすることが好ましい。この場合、容器10から取り外すことなく、容器10とともに再利用システムに供することができる。
[ラベル]
ラベル20は、容器10の外表面に接着されて、商品表示等の機能を発揮する。図2は、本実施形態に係るラベルの積層構造の一例を示す断面図である。図2を参照し、ラベル20は、互いに対向する第1面21aおよび第2面21bを有する基材層21と、基材層21の第1面21aおよび容器10を互いに接着する接着層22と、基材層21の第2面21bに積層された接合層23と、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する印刷層24と、を有する。ラベル20の形状は特に制限されず、外部から観察される面積内に、目的とする表示が示される形状であればよい。図1では、略長方形状のラベル20が示されている。ラベル20の厚みも特に制限されず、ラベル20として必要な剛性、可撓性等の特性を有していればよく、たとえば20~170μmであり、好ましくは20~120μmであり、より好ましくは30~100μmである。
(基材層)
基材層21は、ラベル20の基本骨格であり、積層される他の層の担体として機能する。つまり、基材層21の形状は、ラベル20の全体形状を担う層である。基材層21の厚さは、たとえば10~80μmとすることができる。これにより担体としての機能を有しつつ、不要にラベル20の厚さが厚くなりすぎることを抑制し得る。
基材層21は、ポリエステル系フィルムである。ポリエステル系フィルムとは、ポリエステル系樹脂を主成分とするフィルムである。好ましいポリエステル系樹脂としては、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。基材層21は、容器10と同一素材のポリエステル系樹脂で構成されていることが好ましい。たとえば、容器10がPET系容器である場合、基材層21はPET系フィルムであることが好ましく、容器10がポリ乳酸系容器である場合、基材層21はポリ乳酸系フィルムであることが好ましい。容器10と基材層21とが同一素材からなる場合、リサイクル適性がさらに高くなる。
(接着層)
接着層22は、基材層21の第1面21aおよび容器10を互いに接着する。すなわち接着層22は、容器10と基材層21との間に介在して、容器10およびラベル20の両者を相互に接着するものである。接着層22の容器10およびラベル20に対する各接着強度は、好ましくは5N/25mm以上であり、より好ましくは20N/25mm以上である。これにより、ラベル20の意図しない剥がれを抑制できる。
また本開示のラベル付き容器10は、その再利用に際して、ラベル20の引き剥がし作業に過剰な注意を払うことを必要としない。ラベル付き容器20を再利用すべく、容器10からラベル20を完全に引き剥がす必要がある場合、上記接着強度を緻密に調整する必要が生じる。これに対し、本開示のラベル付き容器10によれば、このような緻密な調整は必要ない。
なお本明細書において接着強度とは、JIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値を意味する。具体的には、前記接着強度は、測定対象の第1部材(容器)と第2部材(基材層)が接着された積層体を100mm×25mmに切り出し、その第1部材を、温度23±2℃、湿度50±5%RH、300mm/分の速度で180度剥離したときの最大強度をいう。
接着層22は、ポリエステル系接着剤である。ポリエステル系接着剤とは、ポリエステル系樹脂を主成分とする接着剤である。好ましいポリエステル系樹脂としては、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。接着層22は、容器10と同じポリエステル系接着剤で構成されていることが好ましい。たとえば、容器10がPET系容器である場合、接着層22はPET系接着剤であることが好ましく、容器10がポリ乳酸系容器である場合、接着層22はポリ乳酸系接着剤であることが好ましい。容器10と接着層22とが同一素材からなる場合、リサイクル適性がさらに高くなる。
(接合層)
接合層23は、基材層21の第2面21bに積層されている。すなわち接合層23は、基材層21と、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する他の層との間に介在して、基材層21と他の層とを相互に接合させて固定するものである。本実施形態においては、接合層23は、基材層21と印刷層24とを固定している。
また接合層23は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する特性を有する。具体的には、2つの層に挟み込まれた接合層を有する積層構造体(縦×横:1cm×1cm)を85℃の水中に浸漬させて15分間攪拌させた際に、2つの層が分離される状態となった場合、当該接合層は温水に可溶するとみなされる。同様に、2つの層に挟み込まれた接合層を有する積層構造体(縦×横:1cm×1cm)を85℃のアルカリ性溶液(1.5重量%のNaOH水溶液)中に浸漬させて15分間攪拌させた際に、2つの層が分離される状態となった場合、当該接合層はアルカリ性溶液に可溶するとみなされる。攪拌速度は、攪拌容積にもよるが、たとえば1000rpm程度とすることができる。
接合層23が可溶する場合としては、接合層23が温水およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に溶解して、接合層23自身が有する、隣接する他の層への接合性が減少(消失)する場合、接合層23と隣接する他の層との界面に水分が浸透(浸入)することにより、接合層23と他の層とが剥離する場合、接合層23が膨潤することにより、接合層自身の接合性が減少(消失)する場合などが考えられる。
本実施形態の接合層23は、好ましくは下地層である。下地層とは、少なくともバインダー樹脂を含む樹脂組成物が、乾燥処理等を経て固形層となることにより、自身に接する他の層を固着させる層である。つまり、下地層は、粘着層(後述する)のような粘着性を有さない。なお上記樹脂組成物は、必要に応じて、溶媒、添加剤等をさらに含むことができる。
接合層23が下地層である場合、当該下地層は、バインダー樹脂に加えてさらに硬化剤を含むことが好ましい。これにより、接合層23の耐水性を向上させることができる。
バインダー樹脂は、リサイクル適性の観点から、ポリエステル系樹脂であることが好ましい。硬化剤は、バインダー樹脂の種類に応じて選択されるが、好ましくは、カルボジイミド系硬化剤、アジリジン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、オキサゾリン系硬化剤である。たとえば、バインダー樹脂がカルボキシル基を有する樹脂である場合、硬化剤としてカルボジイミド系硬化剤を用いることが好ましく、バインダー樹脂がスルホン酸基を有する樹脂である場合、硬化剤としてイソシアネート系硬化剤を用いることが好ましい。
上記樹脂組成物において、硬化剤がカルボジイミド系硬化剤であり、バインダー樹脂がポリエステル系樹脂である場合、下地層における硬化剤(X)とバインダー樹脂(Y)との固形分比(X:Y)は、好ましくは100:4~100:30であり、より好ましくは100:10~100:30であり、特に好ましくは100:20~100:30である。この場合、接合層23自身の耐水性と、基材層21への密着性と、アルカリ性溶液への可溶性とが良好となる。なお本明細書において耐水性とは、常温(23℃)の水に対する耐性を意味する。
(印刷層)
印刷層24は、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する。図2においては、印刷層24は接合層23に隣接している。印刷層24は、1種以上のインキによって形成される層であり、目視可能な商品表示等を示すものである。印刷層24は、基材層21の全面に形成されていてもよいし、基材層21の一部に形成されていてもよい。
印刷層24を構成するインキは、特に制限されず、たとえば油性インキ、水性インキ、UV硬化型インキ等を例示することができる。特に、環境適合性の観点から、印刷層24を構成するインキは、水性インキ、またはUV硬化型インキが好ましい。なかでも、印刷層24を構成するインキは、UV硬化型インキが好ましい。有機溶剤を含まないことに加え、速乾性を有するためである。また、UV硬化型インキは、高い加飾性をも有する。
[ラベル付き容器の製造方法]
上述のラベル付き容器1は、従来公知の方法を適宜組み合わせることにより製造することができる。
接合層23が下地層からなる場合のラベル付き容器1の製造方法の一例について説明する。まず、ポリエステル系フィルムからなる基材層21と、ポリエステル系接着剤からなる接着層22と、剥離紙とがこの順に積層されてなる基材積層体を準備する。次に、基材層21の一方の面(第2面21bであって、接着層22および剥離紙が設けられていない側)に、接合層23(下地層)の材料となる樹脂組成物を塗布し、必要に応じて乾燥処理を実施して、接合層23(下地層)を形成する。樹脂組成物の塗布方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。
次に、接合層23の基材層21と接する面とは反対側の面に対し、印刷層24を形成する。印刷層24の形成方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。最後に、必要に応じて、剥離紙上の基材層21等をラベル形状に打ち抜いて不要部分を剥離紙から除去する。これにより、剥離紙を備えたラベル20が製造される。次に、ラベル20を剥離紙から取り外し、露出した接着面(接着層22)を容器10の表面に接着させる。このようにして、ラベル付き容器1が製造される。また、長尺状の剥離紙上において、上記のように積層体を形成することにより、剥離紙の長手方向に沿って連続的に複数のラベル20が接着されたラベル連続体を製造することもできる。
なお、ラベル20の製造方法は上記に限定されず、たとえば、基材層21に対して、上記と同様の方法により、接合層23、印刷層24を順に形成した後、基材層21の露出する表面(第1面21a)にポリエステル系接着剤を塗布して接着層22を形成してもよい。
[ラベル付き容器の再利用方法]
消費者等に使用された後のラベル付き容器1は、ラベル20の引き剥がし作業が実施された後、温水またはアルカリ性溶液に接触させられ、これに伴い、接合層23が可溶することとなる。この可溶処理は、たとえば、温水またはアルカリ性溶液を含む浴槽に、ラベル付き容器1を浸漬して攪拌することによって、容易に実施可能である。
これにより、接合層23が温水またはアルカリ性溶液に可溶し、これに伴い、容器10から見て、接合層23および接合層23よりも離れた位置に配置されている各層が、容器10から分離される。図3は、本実施形態に係るラベル付き容器において、ラベルの一部が分離された状態を示す部分断面図であり、ラベル付き容器1が可溶処理された後のラベル付き容器を示している。なお、ラベル付き容器1は、上述の引き剥がし作業を実施しなくてもよい。
図3に示されるラベル付き容器(以下、「可溶化後容器」ともいう。)は、容器10、接着層22、基材層21とからなるが、これらは全てポリエステル系樹脂からなる。このため、可溶化後容器は、たとえば、既に構築されている再利用システム等のリサイクル工程に供することができる。
[効果]
上述のラベル付き容器1によれば、接合層23は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する。このため、当該ラベル付き容器1を、温水またはアルカリ性溶液に接触させるという単純な作業により、接合層23と、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置する印刷層24とを、ラベル付き容器1から容易に分離することができる。このようにしてラベル20の一部が分離された可溶化後容器は、そのままリサイクル工程に供することができる。したがって、上述のラベル付き容器1によれば、引き剥がし作業に過剰な注意を払わなくとも、効率的な再利用が可能となる。特に、接合層23が上述の下地層である場合、アルカリ性溶液に対する可溶性を有することができる。
さらに特筆すべきは、従来、ラベル20は廃棄されていたが、上述のラベル付き容器1によれば、ラベル20の大部分を占める基材層21、さらに基材層21と容器10とを接着する接着層22もまた、リサイクル工程に供することができる。
ラベル付き容器1において、接合層23は温水に可溶せず、アルカリ性溶液に可溶することが好ましい。なぜなら、ラベル付き容器1がアルカリ性溶液に浸漬さられるような状況は、リサイクル工程以外に想定されない一方で、ラベル付き容器1が意図せずに温水に浸漬させられることは想定されるためである。つまり、接合層23が温水に可溶する場合、ラベル20が意図しないタイミングで層分離してしまうことが考えられるためである。
ラベル付き容器1の特に好ましい構成は、PET系フィルムからなる容器10、PET系接着剤からなる接着層22、PET系フィルムからなる基材層21、カルボジイミド系硬化剤とポリエステル系樹脂からなるバインダー樹脂とを含む下地層(接合層23)を有する構成である。この場合、基材層21と接合層23との密着性、接合層23の耐水性、接合層23のアルカリ可溶性、および接合層23と印刷層24との密着性の全てが良好となる。このため、ラベル20の意図しない層分離等が抑制されるとともに、アルカリ可溶処理によるラベル20の分離が容易となる。さらに、上記の接合層23は、温水に対して可溶しないため、意図しないラベル20の分離を抑制することができる。意図しないラベル20の分離とは、たとえばラベル付き容器1が、可溶処理を目的としていない温水に触れ、これに伴い、ラベル20が分離されてしまうような場合である。
<第2実施形態>
図4を用いて、第2実施形態に係るラベル付き容器を説明する。図4においては、第1実施形態に係るラベル20に対し、さらに担持層25を備えるラベル20Aが示されている。すなわち第2実施形態に係るラベル付き容器は、第1実施形態に係るラベル付き容器の構成に加えて、ラベルがさらに担持層を備えている。
[ラベル付き容器]
ラベル20Aは、ラベル20に対してさらに担持層25を備えた構成を有している。担持層25は、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置している。さらに担持層25と接合層23との間に、印刷層24が位置している。
[担持層]
担持層25は、印刷層24を担持する層である。つまり、印刷層24はそれ自体で層を構成できるものではなく、フィルムのような固形層を担体とし、その表面において層形状を構成できるものであり、担持層25は、このような印刷層24の担体として機能する層である。また担持層25は、水またはアルカリ水溶液の比重よりも小さい比重を有するフィルム、または熱収縮性を有するフィルム、の少なくともいずれか一方のフィルムであることが好ましい。たとえば、担持層25は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムであることが好ましく、なかでもポリプロピレンフィルムであることが好ましい。この場合、担持層25は、水またはアルカリ水溶液の比重よりも小さい比重を有することができる。また熱収縮性を有するフィルムとしては、上記ポリオレフィン系フィルムの他、ポリスチレン系フィルム等が挙げられる。
担持層25の厚さは特に制限されない。担持層25は印刷層24の担体として機能すれば足りるため、たとえばラベルの基材である基材層21の厚さよりも小さいことが好ましく、10~30μmとすることができる。不要にラベル20の材料総量を増やすことを避けるためである。なお、担持層25は基材層21と同形でもよいし、異形、たとえば基材層21よりも小さい形状でもよい。
[接合層]
本実施形態において、接合層23は、たとえば上述の下地層であってもよく、粘着層であってもよい。粘着層とは、粘着剤からなる層であり、自身が備える粘着性によって、自身に接する層を接着させる層である。
接合層23が粘着層である場合、粘着層の接着強度は、好ましくは2~25N/25mmである。ラベル20Aの意図しない分離を抑制するためである。ポリエステル系樹脂からなる基材層21との接着性に優れ、かつ温水およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶な粘着剤としては、たとえばアクリル系エマルジョン型粘着剤が挙げられる。
[ラベル付き容器の製造方法]
ラベル20Aを備えるラベル付き容器は、従来公知の方法を適宜組み合わせることにより製造することができる。
接合層23が下地層からなる場合の、本実施形態に係るラベル付き容器の製造方法の一例について説明する。まず、第1実施形態と同様にして、基材積層体を準備し、基材積層体の基材層21の第2面21b上に、接合層23、印刷層24を形成する。次に、任意の接着剤(図示せず)を用いて、公知の積層方法により、印刷層24と担持層25とを接着させる。任意の接着剤としては、UV硬化型接着剤、溶剤型接着剤、ホットメルト型接着剤などが挙げられる。これにより、剥離紙を備えたラベル20Aが製造される。次に、ラベル20Aから剥離紙を取り外し、露出した接着面(接着層22)を容器10の表面に接着させる。以上により、ラベル20Aを備えるラベル付き容器が製造される。なお、基材積層体を用いずに、基材層21の露出する表面(第1面21a)にポリエステル系接着剤を塗布して接着層22を形成してもよいこと、およびラベル連続体の製造方法は、第1の実施形態と同様である。
接合層23が粘着層からなる場合の、本実施形態に係るラベル付き容器の製造方法の一例について説明する。まず、第1実施形態と同様にして、基材積層体を準備し、基材積層体の基材層21の第2面21b上に粘着剤を塗布して、接合層23(粘着層)を形成する。取り扱いを容易にする観点から、接合層23(粘着層)の表面には、第2剥離紙を貼着させておくことが好ましい。次に、担持層25を準備し、該担持層25の一方の表面に印刷層24を形成する。印刷層24の形成方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。次に、接合層23(粘着層)上の第2剥離紙を取り除き、露出した接合層23上に担持層25を接着させる。このとき、接合層23と担持層25との間に、印刷層24が配置されるように積層させる。これにより、剥離紙を備えたラベル20Aが製造される。次に、ラベル20Aから剥離紙を取り外し、露出した接着面(接着層22)を容器10の表面に接着させる。以上により、ラベル20Aを備えるラベル付き容器が製造される。なお、基材積層体を用いずに、基材層21の露出する表面(第1面21a)にポリエステル系接着剤を塗布して接着層22を形成してもよいこと、およびラベル連続体の製造方法は、第1の実施形態と同様である。
[効果]
本実施形態に係るラベル付き容器によれば、第1実施形態に係るラベル付き容器1の効果に加えて、さらに、担持層25を備えることによる効果を奏することができる。具体的には、担持層25はフィルムであり、それ自体が担体として機能する層である。つまり、接着層22や印刷層24は、一定の形状を有する別の層の表面において初めて形状を維持できる層であるのに対し、基材層21や担持層25は、それ自体で自身の一定の形状を維持できる。
このため、上述の可溶処理により、印刷層24は容器10から分離されることとなるが、ラベル20Aによれば、印刷層24は担持層25に担持された状態で、温水またはアルカリ性溶液中に存在することができる。したがって、ラベル20Aを備えるラベル付き容器によれば、上述のラベル20を備えるラベル付き容器1の効果に加え、印刷層24が温水中またはアルカリ性溶液中に細かく分散することを抑制することができる。
またラベル20Aにおいて、印刷層24は担持層25によって外的要因から保護されているため、印刷層24の意図しない損傷を抑制することができる。
さらに担持層25は、水またはアルカリ水溶液の比重よりも小さい比重を有するフィルムであることが好ましい。この場合、容器10、接着層22、基材21はポリエステル系樹脂であり、水またはアルカリ水溶液よりも大きな比重を有するため、印刷層24を担持する担持層25と、接着層22および基材層21が付着している容器10とは、水中またはアルカリ性溶液中において、比重分離により容易に分離することができる。
また担持層25は、たとえば熱収縮性を有するフィルムであってもよい。この場合、温水またはアルカリ性溶液中において、印刷層24を巻き込むように担持層25を収縮させることができる。収縮してカールした担持層25に巻き込まれた印刷層24は、温水またはアルカリ性溶液との接触頻度が低下する。これによりさらに、印刷層24が温水中またはアルカリ性溶液中に細かく分散することを顕著に抑制することができる。また、担持層25の熱収縮に起因して、基材層21と印刷層24とがさらに分離し易くなることが期待される。
また担持層25が、水またはアルカリ水溶液の比重よりも小さい比重を有し、かつ熱収縮性を有する場合には、比重分離による容易な分離と、印刷層24の分散の顕著な抑制との両方が可能となる。
接合層23は、さらに、温水に可溶せず、アルカリ性溶液に可溶することが好ましいことは第1実施形態と同様である。また本実施形態において接合層23は、上述の下地層であってもよく、粘着層であってもよい。接合層23が下地層である場合、好ましい下地層は、第1実施形態と同様に、カルボジイミド系硬化剤とポリエステル系樹脂からなるバインダー樹脂とを含む下地層である。接合層23が粘着層である場合、好ましい粘着層は、2~25N/25mmの接着強度を有する粘着層である。
<第3実施形態>
図5を用いて、第3実施形態に係るラベル付き容器を説明する。図5においては、第1実施形態に係るラベル20に対し、さらに担持層25を備えるラベル20Bが開示されている。すなわち第3実施形態に係るラベル付き容器は、第1実施形態に係るラベル付き容器の構成に加えて、ラベルがさらに担持層を備えている。また第3実施形態に係るラベル付き容器は、第2実施形態に係るラベル付き容器の構成に対して、印刷層と担持層との配置が異なっている。
[ラベル付き容器]
ラベル20Bは、ラベル20に対してさらに担持層25を備えた構成を有している。担持層25は、接合層23から見て基材層21とは反対側に位置している。さらに印刷層24と接合層23との間に、担持層25が位置している。担持層25は、第2実施形態に係る担持層25と同様である。接合層23は、第2実施形態と同様に、下地層または粘着層であることが好ましい。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
[ラベル付き容器の製造方法]
ラベル20Bを備えるラベル付き容器は、従来公知の方法を適宜組み合わせることにより製造することができる。
接合層23が下地層からなる場合の、本実施形態に係るラベル付き容器の製造方法の一例について説明する。まず、第1実施形態と同様にして、基材積層体を準備し、基材積層体の基材層21の第2面21b上に、接合層23(下地層)を形成する。一方、担持層25を準備し、担持層25の一方の表面に印刷層24を形成する。印刷層24の形成方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。次に、任意の接着剤を用いて、公知に積層方法により、接合層23(下地層)と担持層25とを接着させる。任意の接着剤としては、UV硬化型接着剤、溶剤型接着剤、ホットメルト型接着剤などが挙げられる。このとき、担持層25上に形成された印刷層24が、接合層23と担持層25との間に配置されないように、すなわちラベル20Bの露出する表面側に位置するように配置する。これにより、剥離紙を備えたラベル20Bが製造される。次に、ラベル20Bから剥離紙を取り外し、露出した接着面(接着層22)を容器10の表面に接着させる。以上により、ラベル20Bを備えるラベル付き容器が製造される。なお、基材積層体を用いずに、基材層21の露出する表面(第1面21a)にポリエステル系接着剤を塗布して接着層22を形成してもよいこと、およびラベル連続体の製造方法は、第1の実施形態と同様である。
接合層23が粘着層からなる場合の、本実施形態に係るラベル付き容器の製造方法の一例について説明する。まず担持層25の一方の表面に粘着剤を塗布して、接合層23(粘着層)を形成する。取り扱いを容易とするために、接合層23の露出する表面には、剥離紙を貼着させておくことが好ましい。次に、担持層25の接合層23が形成されていない表面に、印刷層24を形成する。印刷層24の形成方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。次に、基材積層体を準備し、基材層21の一方の面(第2面21b)に、接合層23(粘着層)を接着させる(剥離紙は接着前に取り除かれる)。これにより、剥離紙を備えたラベル20Bが製造される。次に、ラベル20Bから剥離紙を取り外し、露出した接着面(接着層22)を容器10の表面に接着させる。以上により、ラベル20Bを備えるラベル付き容器が製造される。なお、基材積層体を用いずに、基材層21の露出する表面(第1面21a)にポリエステル系接着剤を塗布して接着層22を形成してもよいこと、およびラベル連続体の製造方法は、第1の実施形態と同様である。
[効果]
本実施形態に係るラベル付き容器においても、第1実施形態に係るラベル付き容器1の効果に加え、比重分離による容易な分離が可能となる、および/または、印刷層24が温水中またはアルカリ性溶液中に細かく分散することを抑制するという効果を奏することができる。
本実施形態においても、接合層23は、上述の下地層であってもよく、粘着層であってもよいことは第2実施形態と同様である。接合層23として下地層または粘着層を用いた場合には、第2実施形態に係るラベル付き容器と同様の効果を奏することができる。
以下、実施例及び比較例を説明し、本発明を更に詳述する。ただし本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
各実施例で作製されたサンプルを用いて、以下の評価方法により各評価を実施した。
[密着性評価]
次の方法により、密着性を評価した。具体的には、標準状態(23℃、1気圧、50%RH)で、実施例1~8の各ラベルについて、印刷層の表面に、幅24mmの粘着テープ(ニチバン(株)製、商品名「セロテープ(登録商標)」)を強く貼り付け、引き続き、この粘着テープを180度方向に引き剥がした。剥離後の粘着テープの表面を目視で観察し、下記の基準で評価した。
AA:粘着テープにインキ付着物が認められず、インキの剥離が認められなかった。
A:粘着テープにインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%未満であった。
B:粘着テープにインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%以上であった。なおインキ剥離面積は、(インキが剥離した箇所の総面積/テープを貼り付ける前のインキ層の面積)×100の式で求められる。
[耐水性評価]
各ラベルを常温(約23℃)の水に24時間浸漬させた。その後、各ラベルを水中から取り出し、1分間静置した後、および10分間静置した後に、上記の耐剥離性試験を実施し、下記の基準で評価した。
AA:粘着テープにインキ付着物が認められず、インキの剥離が認められなかった。
A:粘着テープに多くのインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%未満であった。
B:粘着テープに多くのインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が3%以上10%未満であった。
C:粘着テープに多くのインキ付着物が認められ、サンプル片のインキ剥離面積率が10%以上であった。なおインキ剥離面積は、(インキが剥離した箇所の総面積/テープを貼り付ける前のインキ層の面積)×100の式で求められる。
[アルカリ脱離性試験]
各サンプル(10mm×10mm)を85℃の1.5重量%NaOH水溶液に浸漬させ、600rpmで15分間攪拌させた。その後、NaOH水溶液からサンプルを取り出し、5分間静置させた後に、目視により印刷層の脱離を観察し、下記の基準で評価した。
A:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められなかった。
B:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められた。
[温水脱離性評価]
各サンプル(10mm×10mm)を85℃の温水に浸漬させ、600rpmで15分間攪拌させた。その後、温水からサンプルを取り出し、5分間静置させた後に、目視により印刷層の脱離を観察し、下記の基準で評価した。
A:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められなかった。
B:サンプルの表面に、目視により印刷層が認められた。
<検討1:アルカリ可溶性の下地層について>
[実施例1]
基材層として、ポリエステル系フィルム(厚さ38μm、東洋紡株式会社製、「E5100」)を準備した。接合層用材料として、カルボジイミド系硬化剤(硬化剤)とポリエステル系樹脂(バインダー樹脂)とを含む下地層用材料(樹脂組成物)を準備した。具体的には、ポリエステル樹脂水分散液(三菱ケミカル株式会社製、「WR-961」)と、カルボジイミド系硬化剤(日清紡ケミカル株式会社製、「カルボジライトE-03A」)とを、固形分量比(重量比)で100:10となるように混合した樹脂組成物を準備した。そして、バーコーターを用いて、該樹脂組成物を基材層上にベタ上に印刷して乾燥(100℃、20秒間)させた。基材層上に形成された接合層の厚さは約1μmであった。
次に、接合層上に印刷層を形成した。具体的には、UV硬化型インキ(株式会社T&K TOKA製、「AF藍」)を、フレキソコーターを用いて接合層上にベタ状に印刷してUV照射により硬化させた。接合層上に形成された印刷層の厚さは約1μmであった。
以上のようにして、実施例1のラベル(ただし、基材層の一方の面側に接着層を有さない)を作製し、これを10mm×10mmに細断して、複数のサンプルを作製した。
[実施例2]
接合層用材料の樹脂組成物として、バインダー樹脂とカルボジイミド系硬化剤との混合割合を、固形分量比(重量比)で100:20とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2のラベルおよびサンプルを作製した。
[実施例3]
接合層用材料の樹脂組成物として、バインダー樹脂とカルボジイミド系硬化剤との混合割合を、固形分量比(重量比)で100:30とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例3のラベルおよびサンプルを作製した。
[実施例4]
接合層用材料を変更した以外は、実施例1と同様の方法により、実施例4のラベルおよびサンプルを作製した。具体的には、ポリエステル樹脂水分散液(三菱ケミカル株式会社製、「WR-961」)と、カルボジイミド系硬化剤(Stahl Polymers社製、「XL-732」)との混合割合を、固形分量比(重量比)で100:4とした樹脂組成物を準備した。
[実施例5]
印刷層として、さらにメジウムインキを重ねた以外は、実施例2と同様の方法により、実施例5のラベルおよびサンプルを作製した。具体的には、UV硬化型ニス(株式会社T&K TOKA製、「FTVニス」)を藍色インキからなるインキ層上に、フレキソコーターを用いてベタ状に印刷してUV照射により硬化させた。
[実施例6]
接合層用材料の樹脂組成物として、バインダー樹脂とカルボジイミド系硬化剤との混合割合を、100:0の重量比(固形分量換算)とした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2のラベルおよびサンプルを作製した。すなわち、バインダー樹脂のみからなる樹脂組成物を、接合層用材料とした。
各評価結果を表1に示す。表1を参照し、実施例1~6の各ラベルは、密着性、1分後の耐水性を十分に有しつつ、高いアルカリ脱離性を有することが確認された。さらに実施例1~5の各ラベルは、密着性、1分後の耐水性、および10分後の耐水性を十分に有しつつ、高いアルカリ脱離性を有することが確認された。このため、実施例1~6の各ラベルは、ラベルとしての機能を有しつつ、アルカリ性溶液への接触により、容易にインキ層を脱離できることが確認された。なお、各サンプルにおいて、温水脱離性を有さないことも確認した。
<検討2:温水脱離性の下地層について>
[実施例7]
接合層用材料として、ポリエステル樹脂水分散液(三菱ケミカル株式会社製「WR901S20WO」)のみからなる樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、実施例7のラベルおよびサンプルを作製した。
[実施例8]
三菱ケミカル株式会社製の「WR905S20WO」を用いた以外は、実施例7と同様の方法により、実施例8のラベルおよびサンプルを作製した。
各評価結果を表2に示す。表2を参照し、実施例7、8の各ラベルは、密着性、10分後の耐水性を十分に有しつつ、高い温水脱離性を有することが確認された。このため、実施例7、8の各ラベルは、ラベルとしての機能を有しつつ、温水への接触により、容易にインキ層を脱離できることが確認された。なお、各サンプルにおいて、アルカリ脱離性を有さないことも確認した。
<検討3>
実施例1のラベルを用いて、ラベル付き容器のモデルを製造した。具体的には、10mm×10mmのポリエステル系フィルム(厚さ100μm、東洋紡株式会社製、「E5100」)を、容器と見立てた。実施例1のラベルのうち、露出する基材層の表面に接着剤を塗布し、これをポリエステル系フィルムに接着させた。このようにして製造された積層体を、ラベル付き容器のモデルとした。接着剤の材料としてポリエステル系接着剤を用い、乾燥後の接着層の厚さが20μmとなるように、グラビア印刷機を用いて基材層の表面に塗布した。
製造したモデルを用いて、アルカリ脱離性試験を実施したところ、容器と見立てたポリエステル系フィルムの表面には印刷層は観察されず、基材層であるフィルムのみが目視された。
1 ラベル付き容器、10 容器、20 ラベル、21 基材層、21a 第1面、21b 第2面、22 接着層、23 接合層、24 印刷層、25 担持層、30 キャップ。

Claims (7)

  1. ラベルが接着されたラベル付き容器であって、
    前記容器は、ポリエステル系容器であり、
    前記ラベルは、互いに対向する第1面および第2面を有する基材層と、前記基材層の第1面および前記容器を互いに接着する接着層と、前記基材層の第2面に積層された接合層と、前記接合層から見て前記基材とは反対側に位置する印刷層と、を有し、
    前記基材層は、温水およびアルカリ性溶液に可溶しないポリエステル系フィルムであり、
    前記接着層は、温水およびアルカリ性溶液に可溶しないポリエステル系接着剤であり、
    前記接合層は、温水、およびアルカリ性溶液の少なくともいずれか一方に可溶する、ラベル付き容器。
  2. 前記接合層は、温水に可溶せず、アルカリ性溶液に可溶する、請求項1に記載のラベル付き容器。
  3. 前記ポリエステル系容器、前記ポリエステル系フィルムおよび前記ポリエステル系接着剤は、同種のポリエステル系樹脂を主成分とする、請求項1または2に記載のラベル付き容器。
  4. 前記同種のポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレートである、請求項3に記載のラベル付き容器。
  5. 前記ラベルは、前記接合層から見て前記基材層とは反対側に位置して前記印刷層を担持する担持層を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のラベル付き容器。
  6. 前記担持層と前記接合層との間に、前記印刷層が位置する、請求項5に記載のラベル付き容器。
  7. 請求項1に記載のラベル付き容器のリサイクル方法であって、
    ラベル付き容器を準備する工程と、
    前記ラベル付き容器をアルカリ処理して前記接合層を除去することで、前記ラベル付き容器から前記印刷層を分離する工程と、
    前記印刷層が分離された前記ラベル付き容器をリサイクルする工程と、
    を含む、ラベル付き容器のリサイクル方法。
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