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JP7796142B2 - ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイシステム、および、ヘッドマウントディスプレイの表示方法 - Google Patents
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JP7796142B2 - ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイシステム、および、ヘッドマウントディスプレイの表示方法 - Google Patents

ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイシステム、および、ヘッドマウントディスプレイの表示方法

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Description

本発明は、仮想空間(Virtual Reality)用のヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display)、該ヘッドマウントディスプレイを用いたシステム、および、該ヘッドマウントディスプレイにおける表示方法に関する。なお、以下、この仮想空間用のヘッドマウントディスプレイをVRHMDと記すことがある。
仮想空間(以下、VR空間と記載することがある)は、ゲーム、教育、観光など様々な分野で利用されている。このVR空間を体験するためにVRHMDが使用される。VRHMDは、一例として、頭部に装着し、ゴーグル状のディスプレイに仮想空間画像を表示する装置である。この装置には、一例として、カメラ、物体までの距離を測るセンサ、位置測定センサなどの複数のセンサや画像処理を行うCPU、バッテリーなどが搭載されている。そして、このVRHMDを装着して、VR空間を体験すると、その内容によっては装着者がVR空間内を自由に動き回ることが考えられる。しかしながら、装着者が居る実際の空間は、壁、机などいろいろな物体(障害物など)があり、動き回れる場所が制限される。そこで、安全上、これらの障害物を回避するための活動場所の制限、つまり安全に動き回れる境界にVRHMDの装着者が近づいた場合には、VRHMDのディスプレイに境界を重畳表示するなど行動の限界を認識させることが行われている。
ここで、障害物が固定されている場合には、VRHMDの装着者が上述の安全活動可能範囲の境界に近づいたことをディスプレイに表示することは有用であるが、この安全活動可能範囲に、例えば、人物、犬などの動物、ボールなどの物体が侵入してくることも考えられる。このような観点に関して、安全活動可能範囲にこれらの人物、動物などが侵入した場合には、その侵入した人物、動物などをVRHMDのディスプレイに重畳などして表示する技術が知られている。
特開2013-257716号公報 特開2015-143976号公報
VRHMDを装着し、VR空間を体験していると、その没入感から体験者は、その周囲状況、特に安全活動可能範囲外がどのような状況であるかを把握したいことが出てくる。その理由のいくつかは、次のようなことがあげられる。
・VR空間に没入している状態を誰かに見られたくない。
・誰かが、VRHMD装着者のいる実際の空間に現れた。
・何らかの理由で装着者に知らせたいことがあるが、装着者が没入していて声をかけられないでいる。
・電話がかかってきている。
・来訪者が来たことのチャイムが鳴っている。
など様々なことがあげられる。
ここで、従来例では、VRHMDの装着者の安全活動可能範囲内に人物などが侵入した場合には、その人物などをVRHMDのディスプレイに重畳などして表示することが行えるが、安全活動可能範囲外に人物が表れたなどの場合には、その状況を把握することができない。
そこで、本発明は、VRHMDの装着者の安全活動可能範囲外であっても、装着者が把握したい周囲状況であるかどうかを判断し、判断結果に応じて安全活動可能範囲外であってもVRHMDのディスプレイに表示することで、VR空間を体験中であっても適切に周囲状況の把握を行えるVRHMD、および、VRHMDを備えるシステムを提供することを目的とする。また、該表示に関する表示方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、下記のヘッドマウントディスプレイが提供される。すなわち、ヘッドマウントディスプレイは、仮想空間用のヘッドマウントディスプレイである。ヘッドマウントディスプレイは、ディスプレイと、カメラと、距離検出部と、映像生成部と、記憶部と、制御部と、を備える。ディスプレイは、画像を表示する。カメラは、現実空間を撮影する。距離検出部は、現実空間に存在する物体との距離を検出する。映像生成部は、ディスプレイに表示する映像を生成する。記憶部は、表示する物体の種別条件および距離条件を記憶する。そして、制御部は、カメラの撮影画像から物体の種別を認識し、種別条件および距離条件と合致する物体を抽出し、抽出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、ディスプレイに表示する。
本発明の第2の態様によれば、下記のヘッドマウントディスプレイシステムが提供される。すなわち、ヘッドマウントディスプレイシステムは、現実空間を撮影するカメラと、仮想空間用のヘッドマウントディスプレイと、を備える。ヘッドマウントディスプレイは、画像を表示するディスプレイと、現実空間に存在する物体との距離を検出する距離検出部と、ディスプレイに表示する映像を生成する映像生成部と、表示する物体の種別条件および距離条件を記憶する記憶部と、制御部と、を備える。そして、制御部は、カメラの撮影画像から物体の種別を認識し、種別条件および距離条件と合致する物体を抽出し、抽出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、ディスプレイに表示する。
本発明の第3の態様によれば、下記のヘッドマウントディスプレイの表示方法が提供される。この表示方法は、仮想空間用のヘッドマウントディスプレイを用いて行う方法である。この方法は、表示する物体の種別条件および距離条件を記憶する記憶ステップと、仮想空間を描画した映像を生成する映像生成ステップと、ヘッドマウントディスプレイの周辺の現実空間を撮影する撮影ステップと、現実空間に存在する物体との距離を検出する距離検出ステップと、撮影画像から物体の種別を認識する認識ステップと、認識した物体から、種別条件および距離条件と合致する物体を抽出する抽出ステップと、抽出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳して表示する重畳表示ステップと、を備える。
本発明によれば、VRHMDの装着者の安全活動可能範囲外であっても、装着者が把握したい周囲状況であるかどうかを判断し、判断結果に応じて安全活動可能範囲外であってもVRHMDのディスプレイに表示することで、VR空間を体験中であっても適切に周囲状況の把握を行えるVRHMD、および、VRHMDを備えるシステムが提供される。また、該表示に関する表示方法が提供される。
VRHMDの一例を示す図である。 VRHMDの装着者が居る実際の現実空間の説明に用いる図である。 VRHMDのハードウェア構成の一例を示す図である。 カメラの構成の一例の説明に用いる図である。 カメラの構成の一例の説明に用いる図である。 周囲の画像を取得する方法の一例について説明するための図である。 周囲の画像を取得する方法の一例について説明するための図である。 安全活動範囲の境界の表示の一例について説明するための図である。 VRHMDの初期設定における動作フローの一例について説明するためのフローチャートである。 ディスプレイに表示されるVR空間画像の一例を示す図である。 物体が重畳して表示されるVR空間画像の一例を示す図である。 物体が重畳して表示されるVR空間画像の一例を示す図である。 第一実施形態に係り、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。 物体を示す仮想オブジェクトが重畳して表示されるVR空間画像の一例を示す図である。 第二実施形態に係り、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。 第三実施形態に係り、音声検出処理部のハードウェア構成の一例を示す図である。 第三実施形態に係り、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。 第四実施形態に係り、境界の設定の一例について示す図である。 物体を示す仮想オブジェクトが重畳して表示されるVR空間画像の一例を示す図である。 第五実施形態に係り、視野外に存在する物体を検出する方法の一例についての説明に用いる図である。 物体を示す仮想オブジェクトが重畳して表示されるVR空間画像の一例を示す図である。 第五実施形態に係り、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。 第六実施形態に係り、スマートフォンを用いた態様の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。全図を通じて同様の構成には同一の符号を付し、重複説明を省略することがある。実施形態によれば、安全活動範囲外であっても周囲状況を適切に把握できるHMD(Head Mounted Display)が提供される。これにより、一例として、国連の提唱する持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の9・産業と技術革新の基盤をつくろう)に貢献することができる。
<第一実施形態>
図1-図11を参照しながら、第一実施形態について説明する。先ず、図1-図3を参照しながら、VRHMDの概要について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係り、VRHMDの一例であり、装着した状態での該VRHMD、および、該VRHMDの内側にあるディスプレイを示す図である。図2は、VRHMDの装着者が居る実際の現実空間の説明に用いる図である。
図1に示すように、VRHMD1には、カメラ200などが設けられ、VRHMD1は、使用者の頭部に装着される。ここで、カメラ200は、装着者の周囲の現実空間を撮影する。そして、VRHMD1の内側には、ディスプレイ130が装備されており、該ディスプレイ130には、作成されたVR空間画像やカメラ200が撮影した現実空間画像などが表示される。
VRHMD1の装着者は、図2に示すような現実空間でVR空間を体験する。そして、VR空間を体験中、VRの内容によって、矢印8に示されるように前後左右、斜めなど様々な方向に装着者が移動することがある。
しかしながら、装着者が居る現実空間には、図2に示すように様々な物体、例えば、椅子4、机(5,12)、パソコン6、電話機11、人物20、動物30、扉15、窓7、壁3などが存在している可能性がある。このため、VR体験中の装着者が移動もしくは手を動かすなどの活動を行うときに、これらの物体を回避する必要がある。これらの物体に接触せずに安全に移動および活動することが可能な安全活動範囲の一例を、図2の点線10で示す。なお、VR経験中は、ディスプレイ130には、VR空間画像が表示されており、これらの物体を認識することはできない。
次に、図3を参照しながら、VRHMDのハードウェア構成の一例について説明する。図3に示すように、VRHMD1は、コントロール回路104と、センサ部105と、通信処理部106と、映像処理部107と、音声処理部108と、を備え、これら(104~108)は、各データなどをやり取りするためのデータバス103を介して接続されている。また、VRHMD1は、電源となるバッテリー109を備える。
コントロール回路104は、一例として、メインプロセッサ2、RAM(Random access memory)141、ROM(Read only memory)142、初期設定情報などを記憶するフラッシュメモリ143を用いて構成することができ、制御部および記憶部を含んで構成されている。メインプロセッサ2は、ROM142やフラッシュメモリ143に格納されているプログラムやデータと各部(105~108)の出力データを使用し、VRHMD1の動作や本発明に関する各種の所定の処理の制御を実行する。
センサ部105は、一例として、位置情報の取得に用いることができるGPS受信センサ151、地磁気センサ152、物体との距離を検出することができる距離センサ153、加速度センサ154、ジャイロセンサ155、温度センサ156を用いて構成することができ、装着者の状態や周囲の物体の位置、大きさ、温度などのデータを把握に使用することができる。ただし、ここで列挙されたセンサは一例であり、所定の処理を実行することができればよく、列挙されたセンサが適宜に省略されたり、これら以外の種類のセンサが含まれてもよい。
映像処理部107は、映像を生成して表示することに用いられ、一例として、カメラ200、VR空間画像生成部195(図3において、仮想空間画像生成部)、映像重畳処理部196、ディスプレイ130を用いて構成することができる。VR空間画像生成部195は、VR空間での画像の生成に用いられる構成である。映像重畳処理部196は、VR空間に映像を重畳することに用いられる構成である。
音声処理部108は、一例として、マイク181、音声信号の処理を行うコーデック182、スピーカー183を用いて構成することができる。マイク181は、適宜に設けられ、一例として、装着者の音声が入力されるように設けられてもよい。また、マイク181は、装着時において、外部からの音声が入力されるように設けられてもよい。スピーカー183は、一例として、装着時において、装着者の耳に近接するように設けられてもよい。
通信処理部106は、一例として、無線LANインターフェース161、近距離通信インターフェース162を用いて構成することができる。無線LANインターフェース161は、無線LAN通信における通信インターフェースとして用いられ、近距離通信インターフェース162は、近距離通信における通信インターフェースとして用いられる。なお、近距離通信インターフェースとしては、例えばBluetooth(登録商標)が使用できる。
カメラ200は、装着者の周囲360°の画像を撮影する。ここで、カメラ200の構成の一例、および、動作の一例について、図4-図5、図6A、図6Bを用いて説明する。
図4に示すように、カメラ200には、装着者の前方と後方の2か所から画像を取得することができるようにする2か所の画像撮影部(201,202)が取り付けられている。ここで、画像撮影部(201,202)は、外部からの光を入射させる構成であり、一例として、光を入射させる開口部が形成された構成とすることができる。そして、図5に示すように、カメラ200は、前方を撮影する広視野角の前方レンズ210と、後方を撮影する広視野角の後方レンズ220と、それぞれのレンズ(210,220)に対応する撮像素子(211,221)と、信号処理を行う信号処理部(212,222)と、前方の撮影画像と後方の撮影画像とから周囲360°の画像を生成する360°映像作成部230と、を備える。ここで、前方レンズと後方レンズの視野角が狭く、撮影に死角が存在し、360°の周囲画像が得られない時は、一例として、次に説明する方法により、画像が取得される。
すなわち、上述した図2の矢印8で示すように、VRHMD1の装着者が様々な方向へ移動をすることや頭部を回して周囲を見渡すことが想定される。ここで、例えば、カメラ200の前方レンズ210、および、後方レンズ220で撮影可能な視野角が、図6Aの点線607から点線608の間や点線606から点線609の間であるとすると、撮影可能な物体は、人物(700,704)、動物(702,703)となり、机701は撮影されない。この状態で装着者が頭部を動かすと、図6Bに示すように、撮影される物体は人物(700,704)、机701となり、動物(702,703)は撮影されない。ここで、これらの撮影画像を合成することで、360°の映像が取得される。
次に、安全活動範囲の設定について説明する。図2を用いて上述したように、装着者が居る現実空間には、椅子4、机(5,12)、パソコン6、電話機11、人物20、動物30、扉15、窓7、壁3などが存在していることが考えられる。ここで、VR体験中の装着者が安全に移動、または手を動かす等の動作を行うには、これらの物体を回避する必要がある。図2の例では、これらの物体に接触せずに移動したり、手を動かすなどの動作をすることが可能な安全活動範囲は、一例として、点線10で示すところ(すなわち、点線10を境界とした装着者側の空間)となる。従って、VR空間の体験を開始する前に、この点線10に相当する範囲の設定が行われる。
本実施形態では、VRHMD1は、図7に示すように、カメラ200が撮影した現実空間画像に、図2の点線10と同様の役割を有しており、物体を回避することができる安全活動範囲の境界を重畳して表示する。具体的には、VRHMD1は、(1)図3に示したコントロール回路104、センサ部105、映像処理部107などを使用して、現実空間に存在する椅子4、机5、人物20などの物体の位置、大きさ、装着者との距離を検出する。すなわち、カメラ200が撮影し、作成した周囲360°の現実空間の画像における物体の位置、大きさ、装着者との距離が検出される。続いて、(2)VRHMD1は、検出した結果に基づき、装着者が物体を回避可能となる境界100を自動的に設定する。最後に、(3)VRHMD1は、カメラ200が撮影した現実空間の画像に境界100を重畳してディスプレイ130に表示する。このような表示により、VR空間の体験開始前に、安全活動範囲の境界100を確認することができ、装着者は、VR空間に安心して没入することができる。
上述の説明では、カメラ200で360°の周囲を撮影しその画像を使用しているが、装着者の前方のみを撮影するカメラなどの360°の周囲画像でない画像に境界100が設定されてもよい。その場合、VR空間体験中に装着者の周囲の物体が都度検出され、物体を回避可能となる境界100が都度、自動的に設定されてもよい。例えば、前方を撮影するカメラを用いてVRHMDを使用している場合、頭部が動いて前方の現実空間画像が変わる毎に、物体を回避可能となる境界100が設定されてもよい。
次に、図8を参照しながら、安全活動範囲の境界100を設定する動作フローの一例について説明する。図8は、VRHMDの初期設定における動作フローの一例について説明するためのフローチャートである。
最初に、ユーザは、VRHMD1を頭部に装着する。そして、VRHMD1は、VR空間を体験するための初期設定を開始する(S1)。なお、VRHMD1の装着後にこの処理が自動的に開始されてもよいし、適宜の入力装置を用いたユーザからの指示の入力により、この処理が開始されてもよい。
次に、ユーザは、VR空間を体験中に把握したい物体の種別、例えば、人物、動物、呼出音が鳴っている電話機などを設定する(S2)。この設定では、物体の数を設定することもでき、例えば、多人数の中でVR空間の体験をしており、設定数を超える人物が居る場合には、人物の把握を行わない設定が行われてもよい。また、適宜の顔認証技術を活用し、特定の人物だけを把握するように設定することも可能である。なお、設定した情報は、記憶部に記憶される。
続いて、装着者の周囲状況がカメラ200で撮影され、360°の映像が作成される(S3)。また、VRHMD1は、作成された映像より物体(障害物)を識別し、センサ部105などが取得するデータを活用して、障害物の位置、装着者との距離、大きさなどを検出し、識別した障害物、その位置、装着者との距離、大きさなどのデータを記憶する(S4)。
VRHMD1は、物体との相対的な位置情報を、S4で得た現実空間に存在する椅子4、机5、人物20、壁3などの物体の位置、距離に基づき、取得する(S5)。そして、VRHMD1は、S4およびS5で取得するデータに基づいて、物体(障害物)との接触を回避することができる境界100を自動的に設定する(S6)。
VRHMD1は、設定した境界100をカメラ200が撮影する現実空間の画像に重畳してディスプレイ130に表示する。ここで、装着者は、ディスプレイ130に出力される画像を視て、境界100が適切であるかについて確認する(S7)。
S7の確認結果がOKならば、VRHMD1は、境界100の位置情報を記憶し、VR空間画像の作成を行う(S8)。そして、作成されたVR空間画像は、ディスプレイ130に図9に示すように表示される。その一方で、S7の確認結果がNGならば、S6に戻り、VRHMD1は、境界100の再設定を行う。なお、確認結果は、一例として、装着者により適宜の入力装置を介して入力されてもよい。また、VRHMD1は、所定時間の時間経過により、確認結果がOKまたはNGであるとみなす処理を行ってもよい。
そして、VR空間画像が作成された後、初期設定が完了する(S9)。
次に、本発明に関する表示手法の一例について説明する。本発明の目的の1つは、VR空間の体験中に、没入感をできるだけ損なわず、必要な場合にだけ装着者の周囲の状況、特に安全活動範囲の境界100の外側に存在する状況を把握することを可能とすることである。
図10Aおよび図10Bは、本発明の第一実施形態による表示様態の一例を示す。図10Aおよび図10Bは、図7で説明した安全動作範囲の境界100の外側に存在する人物20や動物30を把握し、図9に示したVR空間画像に人物20や動物30を重畳してディスプレイ130に表示する例である。
カメラ200は、VR空間体験中も図6A-図6Bに示すような360°の周囲画像を撮影している。VRHMD1は、撮影した周囲画像から境界100の外側に存在する椅子4、机(5,12)、パソコン6、電話機11、人物20、動物30、扉15、窓7、壁3などのうち、初期設定のS2で設定した物体をVR体験中に識別した場合、人物20や動物30などの撮影画像をVR空間画像に重畳して表示する。なお、呼出音が鳴っている電話機などの音声出力する物体が設定された場合、物体の識別にあたって外部からの音声を入力するマイク181などが用いられてもよい。
図10Aは、初期設定のS2で人物および動物を設定した場合の表示である。人物20および動物30はいずれも境界100の外部に存在するが、S2において設定されているため、これらの物体はVR空間の中に重畳して表示されている。その一方で、図10Bは、初期設定のS2で人物のみを設定した場合の表示である。人物20および動物30はいずれも境界100の外部に存在するが、S2において人物20のみが設定されているため、人物20のみがVR空間の中に重畳して表示され、動物30は表示されない。このように、装着者が状況を把握したいと初期設定した物体のみを表示することができる。
なお、周囲画像から境界100の内側に初期設定時に存在しなかった新たな物体が現れた場合は、安全な移動および動作に支障が出る。このため、VRHMD1は、新たな物体の種別に関わらず、物体の撮影画像をVR空間画像に重畳して表示する。
以上説明したように、VRHMD1は、境界100の外側に設定した物体が新たに表れたと識別した場合、その物体の撮影画像をVR空間画像に重畳して表示する。これにより、装着者が認識しておきたいと考えうる外部状況を把握することが可能になる。その一方で、設定していない物体と識別した場合は、安全動作に支障のない限り表示を行わないため、VR空間への没入感を損なうことがない。このように、本実施形態によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができるVRHMDが提供される。
次に、図11を用いて、第一実施形態に係る動作フローチャートを説明する。図11は、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。
VR空間の体験を開始すると(S10)、VRHMD1は、映像処理部107のVR空間画像生成部195によるVR空間画像の生成を行う(S11)。ここで、上記したS8における生成手法と同様の生成手法により、VR空間画像が生成される。
VRHMD1の使用時に、カメラ200が装着者の周囲を撮影し、360°の周囲映像を作成する(S12)。そして、VRHMD1は、作成した360°の周囲映像から物体を検出する(S13)。VRHMD1は、検出した物体の位置をセンサ部105などのセンサ機能を適宜に使用して特定するとともに、上記したS4で検出したデータとの比較を行う。なお、新たな物体を検出した場合は、その物体を記憶し、物体が移動している場合は、その方向を検出する(S14)。なお、物体が移動している方向は、一例として、撮影画像を用いて(例えば、短い時間間隔おきの撮影画像を用いて物体の移動方向を求めることにより)、検出することができる。
VRHMD1は、S14で検出した物体と移動している物体の位置が境界100の外側に存在するのか、境界100の内側に存在するのかを識別する(S15)。なお、装着者は境界100の内側に居るとする。
S15で物体が境界100の外側に存在することを識別した場合、VRHMD1は、物体の種別を判定する。VRHMD1は、例えば、人物、動物、机、椅子などであることを判定する(S16)。VRHMD1は、一例として、公知の画像マッチング技術を用いて物体の種別を判定することができる。また、VRHMD1は、入力される物体からの音声に基づいて、適宜のマッチング技術を用いることで、物体の種別を判定してもよい。
S16で判定された種別が、図8のS2で事前に設定した種別に合致するかどうかを判別する。例えば、S2で人物と動物が設定されていれば、VRHMD1は、人物と動物を抽出する(S17)。
S17においてS2で設定した物体が判別された場合(YES)や、S14で移動物体が検出された場合(YES)、VRHMD1は、それらの物体の画像を取得(抽出)する(S18)。そして、VRHMD1は、S18で取得(抽出)した画像をVR空間画像に重畳する(S20)。また、VRHMD1は、S20で重畳された画像をディスプレイ130に表示する(S21)。なお、S21の表示後は、処理がS11に戻る。その一方で、S17においてS2で物体が抽出されない場合(NО)、VRHMD1は、S11で生成されたVR空間画像をそのままディスプレイ130に表示する(S21)。また、S15で物体が境界100の内側に存在し、その物体がS14で検出した新たな物体や移動物体である場合、VRHMD1は、それらの画像を抽出する(S19)。そして、VRHMD1は、S19で抽出することで取得した画像をVR空間画像に重畳する(S20)。また、VRHMD1は、S20で重畳された画像をディスプレイ130に表示する(S21)。なお、S19の処理がなされた場合は、装着者が物体と接触する可能性が高いので、本実施形態では、VRHMD1は、S19の画像をVR空間画像の中心部分などに重畳する、または、S19の画像を表示してVR空間画像の出力を停止するといった処理を行う。
以上説明したように、境界100の外側に設定した物体が新たに表れたと識別した場合、その物体の撮影画像(詳細には、カメラ200で撮影した映像から物体の部分を切り出した映像、あるいは物体の輪郭を抽出した映像)をVR空間画像に重畳して表示する。これにより、装着者が認識しておきたいと考えうる外部状況を把握することが可能になる。一方、設定していない物体と識別した場合は、安全動作に支障のない限り表示を行わないため、VR空間への没入感を損なうことがない。このように、本実施形態によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができるVRHMDが提供される。
<第二実施形態>
次に、図12-図13を参照しながら、第二実施形態について説明する。他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。第二実施形態では、VR空間を体験中に、図8のS2で設定した把握したい物体が境界100の外側に存在する場合、VRHMD1は、その物体を仮想オブジェクトに置換する。そして、VRHMD1は、置換した仮想オブジェクトを実際に存在する位置に合わせてVR空間画像の上下左右の端の部分に重畳し、ディスプレイ130に表示する。
第二実施形態では、まず、カメラ200が360°の周囲画像を作成し、VRHMD1は、その360°画像から物体を識別する。VRHMD1は、識別した物体のうち、境界100の外側に存在し、図8のS2で設定した把握したい物体(例えば、人物20や動物30)に合致する物体を検出するとともに、その物体の位置が装着者の前方、後方、右側、左側、斜め方向のどの方向に存在するかを識別する。そして、VRHMD1は、検出した物体を仮想オブジェクトに置換し、装着者の居る位置に対して存在する方向に合わせて表示する。
図12を参照しながら、本実施形態での仮想オブジェクトの表示の一例について説明する。図12に示すように、VRHMD1は、VR空間画像の端の点線枠111、112、113および114に物体の仮想オブジェクトを重畳して表示する。このように、物体を仮想オブジェクト、かつVR空間画像の端に表示することで、装着者は、VR空間への没入感を損ねることなく、周囲状況を把握することができる。
ここで、図12は、図2に示した状況におけるVRHMD1の表示を示している。この例では、装着者の前方に人物20が存在しているので、前方に存在している人物20の仮想オブジェクトは、上側の点線枠111内に表示される。また、装着者の右側に動物30が存在しているので、右側に存在している動物30の仮想オブジェクトは、右側の点線枠113内に表示される。このように、仮想オブジェクトは、装着者の居る位置に対して存在する方向に合わせて表示される。
次に、図13を用いて第二実施形態の動作フローチャートを説明する。なお、他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。
まず、VR空間の体験を開始すると(S10)、VRHMD1は、映像処理部107のVR空間画像生成部195によるVR空間画像の生成を行う(S11)。そして、カメラ200が装着者の周囲を撮影し、360°の周囲映像を作成し(S12)、VRHMD1は、作成した360°の周囲映像から物体を検出する(S13)。
VRHMD1は、検出した物体の位置をセンサ部105などのセンサ機能を適宜に使用して特定し、加えて装着者の前方、後方、右側、左側、斜め方向のどの方向に存在するかを判別する。また、VRHMD1は、図8のS2で検出したデータとの比較を行い、新たな物体を検出した場合は、その物体を記憶し、物体が移動している場合は、その移動方向を検出する。(S14)
なお、物体の方向は、一例として、下記の方法で判断されてもよい。VRHMD1は、撮影画像において左右中央部に位置する物体を、カメラ200と同じ向き(例えば、前方または後方)に位置する物体であると判断して処理を行い、撮影画像において左右の端側に位置する物体を、横方向(例えば、左側または右側)に位置する物体であると判断して処理を行う。そして、VRHMD1は、撮影画像においてその中間に位置する物体を、斜め方向に位置する物体であると判断して処理を行う。
VRHMD1は、S14で検出した物体と移動している物体の位置が、境界100の外側に存在するのか、境界100の内側に存在するのかを識別する(S15)。なお、ここで、装着者は、境界100の内側に居る。そして、S15で物体が境界100の外側に存在する場合、VRHMD1は、物体の種別を判定する(S16)。
VRHMD1は、S16で判定された種別が、図8のS2で事前に設定した種別に合致するかどうかを判別し、例えば、S2で人物と動物が設定されていれば、人物と動物を抽出する(S17)。S17でS2にて設定した物体が抽出された場合(YES)や、S14で新たな物体が検出された場合(YES)、VRHMD1は、それらの物体を仮想オブジェクトに置換する。ここで、VRHMD1は、例えば、人物であれば人の形をしたオブジェクトに、動物であれば動物の形をしたオブジェクトに置換すればよい(S31)。なお、置換の方法は、前述手法に限られるものではない。また、オブジェクトは、物体を判別できるどのような形状でもよい。
VRHMD1は、図12に示すように、S31で仮想オブジェクトに置換された画像を、S14で検出した装着者に対する方向に合わせて、VR空間画像の点線枠(111~114)の部分に重畳する(S32)。そして、VRHMD1は、S32で重畳された画像をディスプレイ130に表示する(S21)。S21の表示後は、処理がS11に戻る。
その一方で、S17でS2にて設定した物体が抽出されない(合致しない)場合(NО)、VRHMD1は、S11で生成されたVR空間画像をそのままディスプレイ130に表示する(S21)。また、S15で物体が境界100の内側に存在し、その物体がS14で検出した新たな物体や移動物体である場合、VRHMD1は、それらの画像を抽出する(S19)。なお、S19の画像の物体に装着者が接触する可能性が高いので、本実施形態では、VRHMD1は、VR空間画像の点線枠111ではない部分(例えば中心部分)にS19の画像を重畳する、または、VR空間画像に代わりS19の画像とともに現実空間を表示することでVR空間の没入を中断させるといった処理を行う。
以上説明したように、境界100の外側に設定した物体が新たに表れたと識別した場合、その物体を仮想オブジェクトとしてVR空間画像に重畳して表示する。これにより、装着者が認識しておきたいと考えうる外部状況を把握することが可能になる。一方、設定していない物体と識別した場合は、安全動作に支障のない限り表示を行わないため、VR空間への没入感を損なうことがない。このように、本実施形態によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができるVRHMDが提供される。
<第三実施形態>
次に、図14-図15を参照しながら、第三実施形態について説明する。他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。第三実施形態では、VRHMD1は、電話機など音を発生している物体を把握し、音が発生していることを表示する。
すでに説明したように、VRHMD1は、カメラ200で撮影した360°周囲画像を使用して、電話機などの物体が存在することやその位置の把握をすることができる。その一方で、把握した物体が音を発生(例えば、電話機の呼出音や人の話し声など)していることを検出するには、音声検出処理が必要である。
図14は、本実施形態での音声検出処理部300のハードウェア構成の一例を示す。音声検出処理部300は、図3で示した音声処理部108のマイク181と、コーデック182(音声処理装置)と、を含む。マイク181は、左マイク301、左マイクアンプ311(マイクアンプ311)、右マイク302、および、右マイクアンプ321(マイクアンプ321)で構成される。コーデック182は、左信号処理部312、右信号処理部322、および、360°音像作成部330で構成される。信号処理部(312,322)は、左右2つのマイク(301,302)で収集した音に信号処理を行ってデジタル信号を生成する。360°音像作成部330は、音像作成を行い、音の発生方向、音の種別(例えば、電話機の呼出音、人の声)を判定するデータを生成する。
図15を用いて、第三実施形態の動作フローの一例を説明する。図15は、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。第三実施形態では、VRHMD1は、音の判定を行い、マネキン人形と人物、ぬいぐるみと動物の誤判別を防止する。なお、他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。
VR空間の体験を開始すると(S10)、VRHMD1は、VR空間画像の生成を行う(S11)。カメラ200が装着者の周囲を撮影し、VRHMD1は、360°の周囲映像を作成する(S12)。VRHMD1は、作成した360°の周囲映像から物体を検出する(S13)。
VRHMD1は、S13で検出した物体の温度を温度センサ156で測定し、図8のS4で検出したデータと比較することで、マネキン人形と体温を有する人物、ぬいぐるみと体温を有する動物の判別を行う(S41)。なお、温度センサを装備しないVRHMDであればS41はスキップする。
VRHMD1は、S13で検出した物体に対して位置を特定し、加えて装着者の前方、後方、右側、左側、斜め方向のどの方向に存在するかを判別する。また、図8のS4で検出したデータとの比較の結果、新たな物体を検出した場合は、VRHMD1は、その物体を記憶し、物体が移動している場合は、その移動方向を検出する(S14)。
VRHMD1は、音声検出処理部300のデータを基に、音を発生している位置を検出し、S14の出力データと図8のS4で検出したデータとを比較し、音を発生している物体を判別する。また、非常ベルが鳴っている場合などでは、音の発生位置が単なる壁として認識される場合がある。この場合、VRHMD1は、音源として対応する物体が見当たらない状態と判別する(S42)。なお、音を発生している物体の判別には、カメラ200の映像が利用されてもよい。
VRHMD1は、S42の出力データが、境界100の外側に存在する物体に関するのか、境界100の内側に存在する物体に関するのかを識別する(S43)。ここで、装着者は境界100の内側に居る。
VRHMD1は、S43で物体の存在や音の発生が境界100の外側に存在する場合、物体、音の種別を判定する。VRHMD1は、例えば、呼出音が鳴っている電話機、呼びかけている人の声、来客を知らせるチャイム、非常ベルなどであることを判定する(S44)。
VRHMD1は、S24で判定された種別が図8のS2で事前に設定した種別に合致するかどうかについて判別する。VRHMD1は、例えば、S2で設定した呼出音が鳴っている電話機、呼びかけている人の声、来客を知らせるチャイムを抽出する(S17)。
VRHMD1は、S17においてS2で設定した物体が抽出された場合、及び、S14で移動物体が検出された場合(YES)、それらの物体、音を仮想オブジェクトに置換する。VRHMD1は、例えば、呼出音が鳴っている電話機であれば、呼出されている電話機の形をしたオブジェクトに置換すればよい。同様に、呼びかけをしている人物であれば、呼びかけを行っていることがわかる人の形をしたオブジェクトに、来客を知らせるチャイムであれば、チャイムが鳴っていることがわかるドアチャイムの形をしたオブジェクトに、非常ベルが鳴っている場合は、非常ベルの仮想オブジェクトに置換することができる(S45)。
VRHMD1は、S45で仮想オブジェクトに置換された画像を、S14で検出した装着者に対する方向に合わせてVR空間画像の点線枠111部分に重畳する。S44で非常ベルが鳴っている場合など対応する物体が見当たらないと判別した時は、VRHMD1は、VR空間画像から現実空間画像に切り替えてもよい。さらに、現実空間画像に非常ベルの仮想オブジェクトを重畳して表示し危険を知らせてもよい(S32)。なお、S32以降の動作等は、上述した図13の動作フローチャートと同じであるので、説明を省略する。
以上説明したように、新たな物体が現れなくとも、装着者に知らせるべき音声が発生した場合、発生した音声を示す仮想オブジェクトをVR空間画像に重畳して表示する。これにより、装着者が認識しておきたいと考えうる外部状況を把握することが可能になる。一方、必要度の低い音声と識別した場合は表示を行わないため、VR空間への没入感を損なうことがない。このように、本実施形態によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができるVRHMDが提供される。
<第四実施形態>
次に、図16-図17を参照しながら、第四実施形態について説明する。他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。図16は、安全動作範囲の境界100の外側にさらに境界1000を設けたことを示している。図16では、境界100の内側が第1エリアとされ、境界100と境界1000との間が第2エリアとされ、境界1000の外側が第3エリアとされており、VRHMD1の装着者は矢印70の方向を向いている。また、図16は、第2エリアに人物299、動物399、呼出音が鳴っている電話機199が存在し、第3エリアに人物1200、動物1300が存在する例を示している。そして、図8に示したフローチャートのS6において境界を設定するときに、境界100と境界1000の二つの境界を設定することになる。すなわち、本実施形態では、VRHMD1は、種別条件に関わらず物体の表示を行う距離(第一の距離)を対象とする境界100、および、種別条件に合致した場合にのみ物体の表示を行う距離(第二の距離)における境界1000と、を設定している。なお、この説明は一例であり、境界の設定の数には、制限がないことは言うまでもない。
第四実施形態では、VRHMD1は、設定した第1エリア、第2エリア、および、第3エリア3に、図8のS2で設定した把握したい物体が存在する場合に、各エリアに存在する物体を表示するかを判定し、VR空間画像に重畳表示する。図16に示すように物体が存在する場合でのVRHMD1における表示例を図17に示す。
図17において、図12と同様に、VRHMD1は、VR空間を体験中に、図8のS2で設定した把握したい物体を、その物体を仮想オブジェクトに置換し、存在する位置に合わせてVR空間画像の上下左右の端の点線枠111、112,113および114で示す部分に重畳して表示している。図17に例示するように、後方に存在する人物299は下側の点線枠114にオブジェクトを重畳して表示している。同様に、左に存在する動物399は左側の点線枠112に、右に存在する人物1200と呼出音が鳴っている電話機199は右側の点線枠113に、前方に存在する動物1300は上側の点線枠111に、それぞれオブジェクトを重畳して表示している。また、第2エリアに存在する人物299と動物1300のオブジェクトのサイズを、第3エリアに存在する人物1200と動物1300のオブジェクトのサイズより大きくして重畳することで、装着者は物体の存在するエリアを認識できる。
この処理に関して、VRHMD1は、上述の動作フローチャートのS16、S44において、物体や音が第2エリアに存在するのか、第3エリアに存在するのかを判別する。そして、VRHMD1は、S32において、存在するエリアに応じて、重畳するオブジェクトのサイズを変更する。
なお、第2エリアに存在する物体を把握する設定を、音を発生している物に限定するなどとしてもよい。このように設定することで、VR空間の体験を体育館など広い空間で行っている時に、装着者が把握したい空間を装着者の一定(例えば、数m)の周囲に制限することができる。また、一定範囲を超えるエリアで、例えば体育館の外などで火災の発生などの緊急事態が発生した場合の非常ベルや緊急を知らせる放送だけを把握することができるという特徴がある。
以上説明したように、境界に区切られるエリアを複数設定し、物体が存在するエリアに応じた仮想オブジェクトをVR空間画像に重畳して表示する。これにより、装着者からの距離に応じた物体の認識が可能になる。一方、安全動作に支障がなければ表示を行わず、また距離が遠い場合は仮想オブジェクトを目立たない表示とすることができるため、VR空間への没入感を損なうことがない。このように、本実施形態によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができるVRHMDが提供される。
<第五実施形態>
次に、図18-図20を参照しながら、第五実施形態について説明する。他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。第五実施形態では、通信より取得するデータを用いて処理を行う例について説明する。
近距離通信インターフェースを有する機器(無線通信機器)、例えばスマートフォンなどが多く存在する。この近距離通信インターフェースは、電波を利用し、通信距離10mほどまでの近距離での使用を前提としている。この近距離通信インターフェースは、定期的にID情報を発信しており、電波を利用しているため、壁の後ろなど目で見ることができない所に存在していても発見することができる。
従って、例えば、図18に示すように、VRHMD1は、扉15の外側に存在する近距離通信インターフェースを有するスマートフォン110を発見することができる。ここで、図18は、扉15の外側に近距離通信インターフェースを有するスマートフォン110を所持した人物が存在している状況を示している。そして、VRHMD1は、図19に示すように、このスマートフォン110を所持した人物がVR空間体験中の装着者の周囲に存在することを、VR空間画像の左下部の点線枠112にスマートフォンのオブジェクト110を重畳してディスプレイ130に表示することができる。
図20を用いて、第五実施形態の動作フローの一例について説明する。図20は、VRHMDの動作時における処理の一例について説明するためのフローチャートである。なお、他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。
VR空間の体験を開始すると(S10)、VRHMD1は、VR空間画像の生成を行う(S11)。
近距離通信インターフェースは定期的にID情報を発信している。従って、VRHMD1は、近距離通信インターフェースからの電波を取得することで、近距離通信インターフェースを検出する(S51)。また、VRHMD1は、取得した電波からID情報を検出する(S52)。
また、VRHMD1は、一例として、取得した電波の強度から近距離通信インターフェースを搭載した機器の距離を検出(推定)する(S53)。なお、VRHMD1は、通信における遅延時間から近距離通信インターフェースを搭載した機器の距離を検出(推定)してもよい。また、一例として、UWB(Ultra Wide Band)等の方向を検出可能な方式を使用すれば、位置検出も可能となる。
VRHMD1は、S53で検出した機器の位置が境界100の外側に存在するのか、内側に存在するのかを判定する(S15)。S15で機器が境界100の内側に存在する場合、処理がS21に進む。なお、VRHMD1は、単なる距離で判定するだけでなく、機器が近づいてきているか、遠ざかっているかを検出してその情報を加味して判定してもよい。例えば、距離的には境界100の外側であっても遠ざかっているならば、装着者に知らせる必要性は低いと判断して処理がS21に進んでもよい。
S15で機器が境界100の外側に存在する場合は、検出したID情報が図8のS2で設定した把握したい機器に合致するかを判別する(S17)。なお、S2における設定については、ユーザは、例えば過去に検出された近距離通信インターフェース搭載機器のリストから、接近を把握しておきたい機器を選択し登録しておけばよい。
S17で機器が判別されると(Yes)、VRHMD1は、判別した機器を仮想オブジェクトに置換する(S54)。そして、VRHMD1は、図20に示すように、S54のオブジェクトをVR空間画像における左下部の点線枠112の部分に重畳する(S32)。
なお、本実施形態では、S54のオブジェクトを点線枠112の部分に重畳する例について説明されたが、表示様態はこの例に限定されず、例えば、表示する点線枠の位置は適宜に変更することができる。また、機器の方向を特定することができる場合には、上述した図12の説明のように、装着者に対して方向を合わせた表示が行われてもよい。また、機器の種類で分類され、機器の種類でまとめられた表示が行われてもよい。
以上説明したように、近距離通信インターフェースを利用して、検出対象機器を検出し仮想オブジェクトをVR空間画像に重畳して表示する。これにより、カメラで撮影できない場所であっても検出対象機器の認識が可能になる。一方、検出対象として登録していない機器は表示を行わないため、VR空間への没入感を損なうことがない。このように、本実施形態によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができるVRHMDが提供される。
<第六実施形態>
次に、図21を参照しながら、第六実施形態について説明する。他の実施形態と同様の機能には、同一の符号を付し、説明を省略することがある。第六実施形態では、スマートフォンを用いたVRHMDの一例について説明する。
図21に示すように、VRHMD1は、スマートフォン110を装着したVRゴーグル90であってもよい。そして、VRHMD1は、スマートフォン110の裏面側のカメラ200と、距離センサ153と、温度センサ156と、スマートフォン110の表面側のディスプレイ130を用いて、同様の処理を行ってもよい。
ここで、VRゴーグル90は、スマートフォン110が取り付けられる適宜の構成とされる。VRゴーグル90は、一例として、スマートフォン110をユーザが嵌め込むことで、スマートフォン110が装着されるスマホ用ゴーグルであってもよい。また、VRゴーグル90は、スマートフォン110をユーザが差し込むことで、スマートフォン110が装着されるスマホ用ゴーグルであってもよい。ここで、「スマホ」はスマートフォンの略称である。
以上の説明によれば、カメラ200の撮影画像から物体の種別を認識し、種別条件および距離条件と合致する物体を抽出し、抽出した物体を示す映像をVR空間画像に重畳し、ディスプレイ130に表示するVRHMDが提供される。また、一例として、表示する物体の種別条件および距離条件を記憶する記憶ステップ(S2)と、仮想空間を描画した映像を生成する映像生成ステップ(S11)と、ヘッドマウントディスプレイの周辺の現実空間を撮影する撮影ステップ(S12)と、現実空間に存在する物体との距離を検出する距離検出ステップ(S14)と、撮影画像から物体の種別を認識する認識ステップ(S16)と、認識した物体から、種別条件および距離条件と合致する物体を抽出する抽出ステップ(S17,S18)と、抽出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳して表示する重畳表示ステップ(S20,S21)と、を備えるヘッドマウントディスプレイの表示方法が提供される。
このようにすれば、VRHMD装着者の安全活動可能範囲外についても、人物、機器、音などの周囲状況を検出し、装着者にその状況を周知したほうが好ましいかどうかを判断することができる。周知すべきと判断した場合は、検出した状況について、検出した物体の撮影映像、物体を示す仮想オブジェクト、または物体の存在方向の表示オブジェクト、などをVR空間画像に重畳してディスプレイに表示する。これにより、装着者が認識しておきたいと考えうる外部状況を把握することが可能になる。一方、設定していない物体と識別した場合は、安全動作に支障のない限り表示を行わないため、VR空間への没入感を損なうことがない。従って、本発明によれば、トレードオフの関係にある周囲状況把握と没入感との間で適切なバランスを持った表示を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、言うまでもなく、本発明の技術を実現する構成は上記実施形態に限られるものではなく、様々な変形例が考えられる。例えば、前述した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成と置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。これらは全て本発明の範疇に属するものである。また、文中や図中に現れる数値やメッセージ等もあくまでも一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうことはない。
所定の処理を実行することができればよく、例えば、各処理例で用いられるプログラムは、それぞれ独立したプログラムでもよく、複数のプログラムが一つのアプリケーションプログラムを構成していてもよい。また、各処理を行う順番を入れ替えて実行するようにしてもよい。
前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、マイクロプロセッサユニット、CPU等がそれぞれの機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現してもよい。また、ソフトウェアの実装範囲を限定するものでなく、ハードウェアとソフトウェアを併用してもよい。また、各機能の一部または全部をサーバで実現してもよい。なお、サーバは、通信を介して他の構成部分と連携し機能の実行が出来ればよく、例えば、ローカルサーバ、クラウドサーバ、エッジサーバ、ネットサービス等であり、その形態は問わない。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納されてもよいし、通信網上の装置に格納されてもよい。
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
VRHMD1において、カメラの位置は、上記の説明の例に限定されない。また、カメラ200の数や構造などは、上記の説明の例に限定されず適宜に変更してもよい。
VRHMD1を使用する環境内に、該VRHMD1と通信可能な適宜のカメラを設置し、VRHMD1は、該カメラから通信を介して取得する撮影画像に基づいて処理を行ってもよい。すなわち、カメラと、VRHMD1と、を備えるシステムが提供されてもよい。
また、このシステムは、1台のカメラを用いて、複数台のVRHMD1を使用(運用)してもよい。従って、例えば、環境内の全体を見渡すことができるように、1台または少数のカメラを設置するという容易な運用を行うことも可能である。
ここで、VRHMD1は、カメラが取得する画像を用いて、S2で設定した物体であるのかについて判断する。そして、S2で設定した物体であると判断した場合、VRHMD1は、カメラが撮影する物体の画像を重畳して表示することができる。なお、カメラが取得する画像における物体や該物体を置換した仮想オブジェクトは、一例として、予め定める適宜の位置(例えば、ディスプレイ130の端側)や所定の位置に重畳されてもよい。また、複数台のカメラを設置し、物体の画像を重畳する場合では、一例として、任意の一台のカメラから取得される物体または仮想オブジェクトが、重畳されてもよい。
S2においては、重畳しない物体が設定され、記憶部は、表示しない物体の種別を示す情報を記憶してもよい。そして、VRHMD1は、この情報から特定される物体の表示を行わない処理を行ってもよい。このように、重畳しない物体を設定することで、装着者は、該物体を意識しないでVR空間に没入することができる。例えば、ロボット掃除機などの家電を非表示とすることで、該家電が使用されている状況であっても該家電を意識しないで、VR空間に没入することができる。
VRHMD1は、一例として、状況に応じてセンサ部105からデータを取得して処理を行ってもよい。VRHMD1は、例えば、加速度センサ154やジャイロセンサ155で傾きを検出して、傾きの影響を補正した処理を行ってもよい。
バッテリー109の情報(例えば、現在の電気量など)を表示するために、バッテリー109はデータバス103に接続されてもよい。そして、VRHMD1は、バッテリー109の情報をディスプレイに130に表示してもよい。
1:VRHMD
104:コントロール回路
105:センサ部
106:通信処理部
107:映像処理部
108:音声処理部
130:ディスプレイ
200:カメラ

Claims (14)

  1. 仮想空間用のヘッドマウントディスプレイであって、
    画像を表示するディスプレイと、
    現実空間を撮影するカメラと、
    現実空間に存在する物体との距離を検出する距離検出部と、
    前記ディスプレイに表示する映像を生成する映像生成部と、
    表示する物体の種別条件および距離条件を記憶する記憶部と、
    制御部と、を備え
    前記記憶部は、前記種別条件に関わらず物体の表示を行う第一の距離と、前記種別条件に合致した物体の表示を行う、前記第一の距離より大きい第二の距離と、を条件として記憶し、
    記制御部は、
    前記カメラの撮影画像から物体の種別を認識し
    前記種別条件に関わらず、前記の第一の距離の条件を満たす物体を抽出し、
    前記種別条件に合致し、前記の第二の距離の条件を満たす物体を抽出し、
    出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  2. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイであって、
    前記の抽出した物体を示す映像は、前記カメラで撮影した映像から前記物体の部分を切り出した映像、もしくは前記カメラで撮影した映像から前記物体の輪郭を抽出した映像である、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  3. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイであって、
    前記の抽出した物体を示す映像は、前記物体の種別を示す仮想オブジェクトである、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  4. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイであって
    前記の第二の距離の条件を満たす物体が移動物体である場合、前記種別条件に関わらず、前記移動物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    とを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  5. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイであって、
    前記距離検出部は、
    周囲の音を収集するマイクと、収集した音に基づいて、音源の種類の判別と位置の特定を行うことに用いる周囲の音像のデータを作成する音声処理装置と、を含み、
    前記制御部は、
    前記データから音源の種別を認識し、
    種別条件および距離条件と合致する物体を抽出し、
    抽出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  6. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイであって、
    前記距離検出部は、
    無線通信インターフェースを含み、
    前記記憶部は、
    表示する対象となる物体の種別条件として、無線通信機器の識別番号情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記無線通信インターフェースの受信電波強度または通信遅延時間から、前記無線通信機器との距離を推定し、
    前記無線通信インターフェースを介して接続された前記無線通信機器から、前記識別番号情報に基づく種別条件および距離条件と合致する無線通信機器を物体として抽出し、
    抽出した物体を示す仮想オブジェクト映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  7. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイであって、
    前記記憶部は、
    表示しない物体の種別を示す情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記情報から特定される前記物体の表示を行わない、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  8. 現実空間を撮影するカメラと、仮想空間用のヘッドマウントディスプレイと、を備えるヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    前記ヘッドマウントディスプレイは、
    画像を表示するディスプレイと、
    現実空間に存在する物体との距離を検出する距離検出部と、
    前記ディスプレイに表示する映像を生成する映像生成部と、
    表示する物体の種別条件および距離条件を記憶する記憶部と、
    制御部と、を備え、
    前記記憶部は、前記種別条件に関わらず物体の表示を行う第一の距離と、前記種別条件に合致した物体の表示を行う、前記第一の距離より大きい第二の距離と、を条件として記憶し、
    記制御部は、
    前記カメラの撮影画像から物体の種別を認識し
    前記種別条件に関わらず、前記の第一の距離の条件を満たす物体を抽出し、
    前記種別条件に合致し、前記の第二の距離の条件を満たす物体を抽出し、
    出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
  9. 請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    前記の抽出した物体を示す映像は、前記カメラで撮影した映像から前記物体の部分を切り出した映像、もしくは前記カメラで撮影した映像から前記物体の輪郭を抽出した映像である、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
  10. 請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    前記の抽出した物体を示す映像は、前記物体の種別を示す仮想オブジェクトである、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
  11. 請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステムであって
    前記の第二の距離の条件を満たす物体が移動物体である場合、前記種別条件に関わらず、前記移動物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    とを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
  12. 請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    前記距離検出部は、
    周囲の音を収集するマイクと、収集した音に基づいて、音源の種類の判別と位置の特定を行うことに用いる周囲の音像のデータを作成する音声処理装置と、を含み、
    前記制御部は、
    前記データから音源の種別を認識し、
    種別条件および距離条件と合致する物体を抽出し、
    抽出した物体を示す映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
  13. 請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    前記距離検出部は、
    無線通信インターフェースを含み、
    前記記憶部は、
    表示する対象となる物体の種別条件として、無線通信機器の識別番号情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記無線通信インターフェースの受信電波強度または通信遅延時間から、前記無線通信機器との距離を推定し、
    前記無線通信インターフェースを介して接続された前記無線通信機器から、前記識別番号情報に基づく種別条件および距離条件と合致する無線通信機器を物体として抽出し、
    抽出した物体を示す仮想オブジェクト映像を仮想空間の画像に重畳し、前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
  14. 請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイシステムであって、
    前記記憶部は、
    表示しない物体の種別を示す情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記情報から特定される前記物体の表示を行わない、
    ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイシステム。
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