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JP7796481B2 - 測定装置および検査装置 - Google Patents
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JP7796481B2 - 測定装置および検査装置 - Google Patents

測定装置および検査装置

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本発明は、一対の電圧測定対象部位間に内部容量が等価的に並列接続された複数の測定対象における各一対の電圧測定対象部位の間の電圧を測定する測定装置、およびこの測定装置を備えて検査対象の良否を検査する検査装置に関するものである。
この種の測定対象としての非水電解質二次電池(以下、単に「二次電池」ともいう)を検査する二次電池の検査方法が下記の特許文献1に開示されている。この場合、この二次電池は、少なくとも熱融着性樹脂層とアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属層と合成樹脂層とをこの順序で積層したラミネートフィルムを袋状にし、開口周縁の熱融着性樹脂層同士を熱シールして熱シール部を形成した外装部材と、この外装部材内に収納された正極、負極およびセパレータを有する電極群および非水電解質と、外装部材から外部に導出され、正極に接続された正極端子および負極に接続された負極端子とを備えており、その出力電圧が3.75V~3.90Vとなっている。
この二次電池には、ラミネートフィルム内面の樹脂層にピンホール等が存在する場合があり、この場合には、電解質中のリチウムイオンが金属層のアルミニウムまたはアルミニウム合金と反応してリチウム-アルミニウム合金が生成される。このリチウム-アルミニウム合金は体積膨張が大きく、水分との反応性も高い。このため、金属層が時間と共に崩壊してその本来の目的である水分などに対するバリア性が低下するという不具合が二次電池に発生する。
そこで、特許文献1に開示された二次電池の検査方法では、二次電池の正極端子と外装部材の熱シール部に位置する金属層との間の電圧を入力インピーダンス(入力抵抗)が1Gオーム以上の電圧計で測定し、0.2V~3.1Vの電圧範囲を判定指標として良否を判定することにより、上記の不具合の発生の有無を検査している。また、正極端子と外装部材の金属層との間の電圧測定においては、例えば一対のプローブのうち、一方のプローブを正極端子に接触させ、他方のプローブは先端を外装部材のシール部に位置する合成樹脂層を貫通させることで金属層に接触させている。
この場合、ラミネート型セル電池である非水電解質の二次電池は、正極端子と外装部材の金属層(以下、単に「外装部材」ともいう)との間に内部コンデンサが等価的に並列接続されている。このため、1Gオーム以上の高い入力抵抗を有する電圧計をそのまま用いて、正極端子と外装部材との間の電圧を測定した場合、内部コンデンサの静電容量値と電圧計の入力抵抗の抵抗値とで決まる時定数に従った過渡応答が生じる。したがって、電圧計に入力される正極端子と外装部材との間の電圧が測定可能な定常状態の値になるまでの待機時間が長い時間となる結果、この電圧計によるこの電圧測定に長時間を要することになる。このため、出願人は、この待機時間を短縮するために、電圧計の入力抵抗の抵抗値よりもある程度小さな抵抗値の時定数短縮用の抵抗を電圧計の入力に等価的に並列接続した状態で電圧測定を行うことにより、この過渡応答の時定数を小さくして、測定可能な定常状態になるまでの待機時間を短縮している。
また、一対のプローブのうちの一方のプローブを正極端子に接触させると共に他方のプローブを外装部材に接触させ、その両プローブが接触した状態において電圧計の電源を投入して電圧測定を開始するという電圧測定方法を採用した場合、複数(N個とする)の測定対象の二次電池を連続して順次測定する場合に、電圧計の電源の接断(入り切り)に長時間を要することになる。このため、出願人は、N対のプローブをプローブ保持部に保持させ、電圧測定開始時には、プローブ保持部が作動して、各二次電池の正極端子および外装部材と対応する各プローブとが一度に接続される構成を採用している。
この構成を採用した電圧測定方法では、電圧測定開始時においてプローブ保持部を作動させて、N個の二次電池の各正極端子および各外装部材にN対のプローブをすべて接触させる。この状態では、N対のプローブと電圧計とでN個の測定系(以下、「チャンネルCH」ともいう)が形成される。次いで、その状態において、図5(a),(b)に示すように、スキャナを用いてN対のプローブから最初の測定系として用いるチャンネルCH1の一対のプローブに切り替えて電圧計の入力部に接続する。この際には、同図(c)に示すように、電圧計に入力される電圧(時定数短縮用の抵抗の両端電圧)の電圧値が、ピーク電圧まで一旦上昇した後に、時定数に従って徐々に低下する。このため、同図(a),(c)に示すように、この電圧値が定常状態となるまで待機し、待機時間TWを経過した時点で電圧の測定を開始する。
次いで、最初の二次電池に対する電圧測定を終了した後に、図5(a),(d)に示すように、2番目の測定対象の二次電池の電圧を測定するチャンネルCH2の一対のプローブに切り替えて電圧計の入力部に接続する。この際にも、同図(e)に示すように、電圧計に入力される電圧(時定数短縮用の抵抗の両端電圧)の電圧値が、ピーク電圧まで一旦上昇した後に、時定数に従って徐々に低下する。このため、同図(a),(e)に示すように、この電圧値が定常状態となるまで待機し、待機時間TWを経過した時点で電圧の測定を開始する。同様にして、各チャンネルCHの一対のプローブに切り替えて電圧計の入力部に接続し、その都度、待機時間TWを経過した時点で電圧の測定を開始する。その後、同図(a),(f)に示すように、N番目の測定対象の二次電池の電圧を測定するチャンネルCHNの一対のプローブに切り替えて電圧計の入力部に接続する。この際にも、同図(g)に示すように、電圧計に入力される電圧(時定数短縮用の抵抗の両端電圧)の電圧値が、ピーク電圧まで一旦上昇した後に、時定数に従って徐々に低下する。このため、同図(a),(g)に示すように、この電圧値が定常状態となるまで待機し、待機時間TWを経過した時点で電圧の測定を開始する。この電圧測定方法によれば、時定数短縮用の抵抗を用いて過渡応答の時定数を小さくしたことにより、各チャンネルCHで電圧を測定する際の待機時間TWが短縮されている。
特開2005-251685号公報(第3-9頁、第3図)
ところが、上記した出願人が採用しているスキャナを用いた電圧測定方法にも、以下のような改善すべき課題が存在している。具体的には、この電圧測定方法では、電圧計の入力部に時定数短縮用の抵抗を等価的に接続することで、各チャンネルCHで測定する際の待機時間TWを短縮させている。しかしながら、各チャンネルCHの一対のプローブに切り替えて電圧計の入力部に接続した後に、待機時間TWを待機してから測定を開始するため、測定対象である二次電池の数(N個)に待機時間TWを乗じた時間を電圧測定に少なくとも必要とする。このため、数多くの二次電池の電圧測定を行う際に、電圧測定全体としての測定時間が依然として長く、測定時間のさらなる短縮が望まれている。
本発明は、かかる課題を改善するためになされたものであり、測定対象の電圧測定に要する測定時間をさらに短縮し得る測定装置、およびこの測定装置を備えて検査対象である二次電池の検査時間をさらに短縮し得る検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、一対の電圧測定対象部位間に内部容量が等価的に並列接続された複数の測定対象における当該各一対の電圧測定対象部位にそれぞれ接続される複数対のプローブと、前記複数対のプローブのうちから選択切替信号に従って一対のプローブを選択切り替えする切替部と、前記選択切替信号に従って選択切り替えされた一対のプローブの当該プローブ間の電圧を測定する測定部と、前記選択切替信号を前記切替部に出力する制御部とを備え、前記各一対のプローブ間にそれぞれ接続される抵抗部を複数備え、前記制御部は、前記抵抗部が接続された状態の前記複数対のプローブを前記複数の測定対象における前記各一対の電圧測定対象部位にそれぞれ一度に接続させ、その状態において、各前記プローブ間にそれぞれ接続された前記抵抗部を介してすべての前記測定対象の前記内部容量に蓄積されている電荷を一度に放電させると共に予め決められた待機時間を経過した後に、前記選択切替信号を前記切替部に出力して、待機時間を経過することなく、当該複数対のプローブのうちから各一対のプローブを順次選択切り替えさせると共に、当該選択切り替え毎に、当該選択切り替えされた一対のプローブの前記プローブ間の電圧を前記測定部に測定させる。
請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記抵抗部は、抵抗値が互いに相違する複数の抵抗回路と、前記一対の電圧測定対象部位間に等価的に並列接続された前記内部容量の静電容量値に応じて当該複数の抵抗回路からいずれか1つを選択切り替えする切替回路とを備えて構成されている。
請求項3記載の測定装置は、請求項2記載の測定装置において、前記切替回路は、前記制御部から出力される制御信号に従って前記複数の抵抗回路からいずれか1つを選択切り替えする。
請求項4記載の検査装置は、検査対象としてのラミネート型のリチウムイオン電池の正極端子および外装金属部位を前記一対の電圧測定対象部位として前記一対のプローブが接続される請求項1から3のいずれかに記載の測定装置と、前記測定部によって測定された前記プローブ間の電圧に基づいて前記検査対象の良否を判定する判定部とを備えている。
請求項1記載の測定装置およびこの測定装置を備えた検査装置では、各一対のプローブ間にそれぞれ接続される抵抗部を複数備え、制御部が、複数の測定対象における各一対の電圧測定対象部位に複数対のプローブをそれぞれ接続させた状態において、各プローブ間にそれぞれ接続された抵抗部を介してすべての測定対象の内部容量に蓄積されている電荷を一度に放電させる。次いで、制御部は、待機時間を経過した後に、選択切替信号を切替部に順次出力して、待機時間を経過することなく、複数対のプローブのうちから一対のプローブを順次選択切り替えさせると共に、選択切り替え毎に、選択切り替えされた一対のプローブのプローブ間の電圧を測定部に測定させると共に測定させた電圧に基づいて各測定対象(各検査対象)の良否を判別する。
したがって、この測定装置およびこの検査装置によれば、電圧測定の開始に先だって、複数の測定対象における一対の電圧測定対象部位に複数対のプローブをそれぞれ接続した後に1回の待機時間を待機するだけで、その後は、各測定対象の電圧を測定する際に待機時間を待機することなく直ちに電圧を測定することができる。この結果、出願人が既に採用していた構成では、待機時間に測定対象の数を乗じた時間を少なくとも必要としていたのに対して、この測定装置および検査装置によれば、1回の待機時間を待機すれば良いため、数多くの測定対象の電圧測定に要する測定時間をさらに十分に短縮することができると共に検査時間をさらに十分に短縮することができる。また、複数対のプローブの数をより多くすることで、1つの測定対象当りの電圧測定、および1つの検査対象当りの検査に要する時間をさらに短縮することができる。
請求項2記載の測定装置およびこの測定装置を備えた検査装置によれば、抵抗値が互いに相違する複数の抵抗回路と、一対の電圧測定対象部位間に等価的に並列接続された内部容量の静電容量値に応じて複数の抵抗回路からいずれか1つを選択切り替えする切替回路とを備えて抵抗部を構成したことにより、簡易かつ安価な構成でありながら、測定対象の種類等に応じて、時定数の短縮および電圧測定の精度を好適に選択することができる。
また、請求項3記載の測定装置およびこの測定装置を備えた検査装置によれば、切替回路が制御部から出力される制御信号に従って複数の抵抗回路からいずれか1つを選択切り替えすることにより、複数の抵抗回路からいずれか一方を全自動で選択切り替えすることができる。
また、請求項4記載の検査装置によれば、ラミネート型のリチウムイオン電池を検査対象として、その正極端子および外装部材を一対の電圧測定対象部位として一対のプローブを接続して測定部で電圧測定を行い、判定部が、測定された電圧に基づいてリチウムイオン電池の良否を判定することにより、リチウムイオン電池の負極端子と外装部材間の絶縁抵抗の良否、ひいてはリチウムイオン電池の良否を十分に短時間で検査することができる。
二次電池Cellの検査装置1の構成図である。 二次電池Cellの等価回路である。 他の抵抗部を有するスキャナSCの他の構成図である。 測定装置Mによる二次電池Cellの電池電圧測定のタイミングチャートである。 出願人が採用している測定装置による二次電池の電池電圧測定のタイミングチャートである。
以下、測定装置および検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、検査対象の二次電池の構成について、図面を参照して説明する。図2に示すように、二次電池Cellは、一例として、上記したラミネート型セル電池である非水電解質の二次電池であって、正極端子T1、負極端子T2、不図示の電解質、およびアルミニウムで形成された外装部材AOを有しており、正極端子T1および負極端子T2の出力電圧が3.75V~3.90Vとなっている。この場合、外装部材AOは、金属層(シーラント)の両面に合成樹脂層(例えばポリエチレン)を貼り合わせたラミネートフィルムを袋状またはカップ状に成型して構成されている。また、電解質は、外装部材AO内に収納されている。
なお、同図では、正極端子T1と外装部材AOとの間に等価的に並列接続される内部静電容量(一例として、10nF)をコンデンサC1とし、正極端子T1と外装部材AOとの間の絶縁抵抗を抵抗R1とし、負極端子T2と外装部材AOとの間に等価的に並列接続される内部静電容量をコンデンサC2とし、負極端子T2と外装部材AOとの間の絶縁抵抗を抵抗R2としてそれぞれ表している。また、同図では、二次電池Cellの内部の概略構成として、例えば、1.0Vの内部起電力を電池B1とし、2.9Vの内部起電力を電池B2とし、電池B1の負極端子および電池B2の正極端子の接続部位に正極端子が接続された1.7Vの内部起電力を電池B3とし、電池B3の負極端子および外装部材AOの間に直列に接続された電解液と外装部材AOとの間の絶縁抵抗を抵抗R3としてそれぞれ表している。このような構成の二次電池Cellは、二次電池Cellの正極端子T1および外装部材AO間の電圧を測定する際には、コンデンサC1が存在するため、容量性の測定対象となる。なお、本例では、N個の二次電池Cellを検査対象として順次検査するため、各二次電池Cellを区別するときには、二次電池Cell~Cellと表記する。
次に、図1に示す検査装置としての検査装置1の構成について説明する。この検査装置1は、上記した検査対象としての二次電池Cellの良否を検査する装置であって、複数対(本例では、N対(Nは自然数で複数))のプローブPR1,PR2,PR1,PR2,・・・PR1,PR2(以下、すべてのプローブを区別しないときには「プローブPR」ともいい、プローブPR1,PR1,・・・PR1を区別しないときには「プローブPR1」ともいい、プローブPR2,PR2,・・・PR2を区別しないときには「プローブPR2」ともいう)と、N対のプローブPRを保持すると共に後述する制御部CONの制御に従って移動して各プローブPRを対応する各二次電池Cellの正極端子T1および外装部材AO(外装金属部位である外装アルミニウム)にそれぞれ接続させるプローブ保持部HDと、切替部としてのスキャナSCと、測定部としての測定装置Mと、操作部OPと、制御部としての制御部CONとを備えて構成されている。この検査装置1は、Nチャンネルの測定系を備え、各チャンネルCH1~CHN(以下、区別しないときには「チャンネルCH」ともいう)に接続されたN個の二次電池Cellについての電圧測定を行うと共に各二次電池Cellの良否を検査可能に構成されている。なお、スキャナSC、測定装置M、および制御部CONによって本発明における測定装置が構成される。
チャンネルCH1を構成する一対のプローブPR1,PR2のうちの一方のプローブPR1は、その先端部が二次電池Cellの正極端子T1(一対の電圧測定対象部位の一方)に接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN1に接続される。また、一対のプローブPR1,PR2のうちの他方のプローブPR2は、その先端部が二次電池Cellの外装部材AO(一対の電圧測定対象部位の他方)に接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN2に接続される。また、チャンネルCH2を構成する一対のプローブPR1,PR2のうちの一方のプローブPR1は、その先端部が二次電池Cellの正極端子T1に接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN1に接続される。また、一対のプローブPR1,PR2のうちの他方のプローブPR2は、その先端部が二次電池Cellの外装部材AOに接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN2に接続される。同様にして、図示はしないが、チャンネルCH(Jは、3以上N未満の各整数)を構成する一対のプローブPR1,PR2のうちの一方のプローブPR1は、その先端部が二次電池Cellの正極端子T1に接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN1に接続される。また、一対のプローブPR1,PR2のうちの他方のプローブPR2は、その先端部が二次電池Cellの外装部材AOに接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN2に接続される。また、チャンネルCHを構成する一対のプローブPR1,PR2のうちの一方のプローブPR1は、その先端部が二次電池Cellの正極端子T1に接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN1に接続される。また、一対のプローブPR1,PR2のうちの他方のプローブPR2は、その先端部が二次電池Cellの外装部材AOに接続され、その基端部がスキャナSCの入力部IN2に接続される。なお、プローブPR2は、一例として、先端が鋭利に形成されており、電圧測定時において、その先端が外装部材AOのシール部に位置する合成樹脂層を貫通させることで金属層に接触させられる。ただし、この構成に限らず、外装部材AOの端面に導電シート(ゴム)などを接触させておき、その導電シートにプローブPR2を接触させる構成を採用することもできる。
プローブ保持部HDは、各プローブPR(複数対のプローブPR)を保持しており、電圧測定開始時には、制御部CONから出力される後述の制御信号S3に従って作動(移動)して、接続対象であるすべて(複数)の二次電池Cellの一対の電圧測定対象部位である正極端子T1および外装部材AOと対応する各プローブPRとを一度に接続する。ただし、制御部CONから出力される制御信号S3に従っての自動制御に限らず、任意のタイミングでプローブ保持部HDを測定者による手動で移動させて、接続対象であるすべての二次電池Cellの正極端子T1および外装部材AOと対応する各プローブPRとを一度に接続することもできる。
スキャナSCは、制御部CONから出力される後述する制御信号S1~S1(切替制御信号:以下、区別しないときには「制御信号S1」ともいう))に従って複数対(本例ではN対)のプローブPRのうちから1対のプローブPRを選択切り替えして測定装置Mに接続する機能を有するように構成されている。具体的には、スキャナSCは、N対のプローブPRがそれぞれ接続される入力部IN1,IN2~IN1,IN2(以下、入力部IN1~IN1を区別しないときには「入力部IN1」ともいい、入力部IN2~IN2を区別しないときには「入力部IN2」ともいう)と、N対のプローブPRのうちから一対のプローブPRを順次選択切り替えするためのN個のスイッチSW1~SW1(以下、区別しないときには「スイッチSW1」ともいう)と、二次電池CellのコンデンサC1と相俟って過渡応答時の時定数短縮用のN個の抵抗R21~R21(以下、区別しないときには「抵抗R21」ともいう)およびN個の抵抗R22~R22(以下、区別しないときには「抵抗R22」ともいう)と、抵抗R21,22のうちから一方を選択して切り替えするためのN個のスイッチSW2(切替回路)と、スイッチSW1で選択切り替えされた後述する入力信号SIN~SIN(プローブPR間の電圧。以下、区別しないときには「入力信号SIN」ともいう)のいずれかの入力信号SINを出力するための出力部OUT1,OUT2と、スイッチSW1~SW1を切替制御する制御信号S1~S1が入力される入力部INS1~INS1(以下、区別しないときには「入力部INS1」ともいう)と、上記のN個のスイッチSW2の可動接点を同じ固定接点に切替制御する制御信号S2が入力される入力部INS2とを備えて構成されている。なお、抵抗R21,R22およびスイッチSW2については、スキャナSCの外部に設けることもできる。
各スイッチSW1~SW1は、制御部CONから出力される制御信号S1~S1に従い、ハイの制御信号S1が出力されたいずれか1つのスイッチSW1がオンとなり、ローの制御信号S1が出力された他のすべてのスイッチSW1がオフとなるように選択切り替え制御(オン/オフ制御)される。この場合、オンに制御されたスイッチSW1のチャンネルCHにおける一対のプローブPRを介して対応する二次電池Cellの正極端子T1および外装部材AO間の電圧である入力信号SIN(時定数短縮用の抵抗R21または抵抗R22の両端電圧でもある)が測定装置Mに出力される。
抵抗R21,R22は、それぞれ抵抗回路を構成すると共に各一対のプローブPR間に接続される1つの抵抗部を構成し、各チャンネルCHにそれぞれ設けられることで本発明における複数の抵抗部を構成する。また、抵抗R21,22は、時定数短縮用の抵抗であって、一例としてそれぞれ10Mオーム,100Mオームの抵抗値を有しており、スイッチSW2の選択切り替えによりいずれか一方が選択される。この場合、これらの抵抗R21,R22を設けない構成においては、二次電池Cellについての電圧測定時において、二次電池CellのコンデンサC1の両端電圧(正極端子T1および外装部材AO間の電圧)が入力信号SINとしてスキャナSCを介して測定装置Mに入力された際に、コンデンサC1の静電容量値と測定装置M内の後述する入力抵抗R11の抵抗値とで決定される時定数に従って入力信号SINの応答波形が変化する。このため、この構成においては、入力抵抗R11の抵抗値が一例として約10Gオームに規定されているときには、その抵抗値が大きいため、その時定数が大きくなる結果、入力信号SINの電圧値が定常状態の値になるまでに長い時間を必要とする。つまり、入力信号SINの電圧値の測定に長い時間を必要とする。
一方、二次電池Cellの正極T1および外装部材AO間の等価回路としては、図1に示すように、上記の電池B1,B2,B3に基づく内部起電力および上記の抵抗R2,R3に基づく絶縁抵抗をまとめてそれぞれ電池B4および抵抗R4として表すことができる。この場合、負極端子T2と外装部材AOとの間の絶縁抵抗(抵抗2)が極めて良好のとき(負極端子T2と外装部材AOとの間が開放状態のとき)には、上記した抵抗R2,R3の抵抗値が極めて大きい(例えば、抵抗値が無限大)ため、電池B4の電圧値(コンデンサC1の充電電圧値でもある)はほぼ0Vとなり、負極端子T2と外装部材AOとの間の絶縁抵抗(抵抗2)が極めて不良のとき(短絡状態のとき)には、電池B4の電圧値(コンデンサC1の充電電圧値でもある)は、電池B1の電圧値と、電池B2の電圧値とを加算した電圧値なる。したがって、このような両状態のみを区別する(良否判定)場合には、待機時間を待たずに正極T1および外装部材AO間の電圧を測定して、その測定値に基づいて二次電池Cellの良否を判定することも可能である。
ところが、負極端子T2と外装部材AOとの間の絶縁抵抗(抵抗2)が開放状態および短絡状態の中間状態のときには、電池B4の電圧値は、その中間状態の程度(開放状態に近い状態か、短絡状態に近い状態か)に応じた電圧値となり、しかも、入力信号SINが入力された直後から、上記の時定数に従って入力信号SINの応答波形が変化する。したがって、入力信号SINが入力された直後の時点で電圧測定を行ったときには、二次電池Cellの良否判別を正確に行うことができないおそれがあるため、時定数に従って過渡状態から定常状態に落ち着いたとき(入力信号SINの入力時から後述する待機時間TWを経過したとき)に入力信号SINの電圧値を測定し、その電圧値と予め規定したしきい値電圧とを比較して測定対象の二次電池Cellの良否を判別する必要がある。このため、この待機時間TWを短縮するために、測定装置M内の入力抵抗R11とは別個に、入力抵抗R11よりもある程度抵抗値が小さく(または十分に小さく)、かつコンデンサC1の静電容量値と相俟って小さな時定数を構成する時定数短縮用の抵抗R21,R22が測定装置Mの入力部若しくは外部(本例では、外部)に設けられている。ただし、抵抗R21,R22の抵抗値を小さくし過ぎた場合には、入力される入力信号SINの電圧値が小さくなって電圧測定の精度が若干低下する。したがって、この2つの目的(時定数の短縮および電圧測定の精度)を好適に選択できるように抵抗R21,R22の抵抗値が予め決定されており、測定対象の二次電池Cellの種類(一対の電圧測定対象部位間に等価的に並列接続された内部容量の静電容量値)等に応じて抵抗R21,R22のいずれかに選択切り替えされる。なお、上記の待機時間TWの長さやしきい値電圧の電圧値に関しては、測定対象の二次電池Cellの種類等に応じて予め規定されている。
各スイッチSW2は、制御部CONから出力される指示信号S2に従って作動して、抵抗R21,R22のうちから一方を選択切り替えする。
測定装置Mは、例えばデジタルマルチメータなどのような入力抵抗が極めて高い電圧測定装置で構成されており、等価的には、一例として約10Gオームの入力抵抗R11と、プローブPR1,PR2およびスキャナSCを介して入力抵抗R11の両端に入力した測定対象電圧である入力信号SINの電圧(正極端子T1および外装部材AO間の直流電圧)を測定する電圧計VMとを備えて構成されている。この場合、電圧計VMは、制御部CONから測定開始信号Ssが出力されたときに測定を開始し、内部のA/Dコンバーターで入力信号SINをA/D変換して測定データDmを生成すると共に制御部CONに出力する。操作部OPは、過渡応答の時定数短縮用の抵抗R21,R22の選択、並びに測定開始および測定終了を制御部CONに指示するための各種の操作スイッチを備えている。
制御部CONは、操作部OPから出力される各種のスイッチ信号に従い、上記した制御信号S3を出力してのプローブ保持部HDに対する制御、制御信号S1(選択切替信号)を出力してのスイッチSW1に対するオン/オフ制御、および制御信号S2を出力してのスイッチSW2に対する選択切り替え制御を実行する。また、制御部CONは、プローブPRの選択切り替え毎に、スイッチSW1によって選択切り替えされた一対のプローブPRのプローブPR,PR間の電圧を測定装置M(電圧計VM)に測定させるための測定開始信号Ssを出力して、測定装置Mに対する制御を実行する。また、制御部CONは、半導体メモリやハードディスク装置などで構成された内部メモリを備えており、測定装置M(電圧計VM)から出力される測定データDmをこの内部メモリに記憶する。
また。制御部CONは、判定部としても機能して、測定装置M(電圧計VM)によって測定された入力信号SINの電圧値に基づいて二次電池Cellの良否を判定する。この場合、制御部CONは、上記したように、入力信号SINの入力時から待機時間TWを経過して定常状態に落ち着いたときの入力信号SINの電圧値と、しきい値電圧とを比較して二次電池Cellの良否を判定する。
次に、検査装置1の動作について説明する。なお、N個の二次電池Cellは検査位置にすべて配置され、N対のプローブPRはプローブ保持部HDに予め保持されているものとする。
最初に、測定対象の二次電池CellのコンデンサC1の静電容量値および希望する電圧測定精度に応じて、抵抗R21,R22のいずれかを選択する。本例では、一例として、10Mオームの抵抗R21を選択するものとし、抵抗R21を選択するための操作部OPの操作スイッチを操作する。この際には、制御部CONが、操作スイッチのスイッチ信号を入力して、制御信号S2を出力する。これにより、制御信号S2が、入力部INS2を介してスキャナSCの内部に出力され、各チャンネルCHのすべてのスイッチSW2が、その可動接点を抵抗R21側に切り替える。なお、100Mオームの抵抗R22を選択する際には、抵抗R22を選択するための操作部OPの操作スイッチを操作する。この際には、制御部CONが、操作スイッチのスイッチ信号を入力して、制御信号S2を出力する。これにより、制御信号S2が、入力部INS2を介してスキャナSCの内部に出力され、各チャンネルCHのすべてのスイッチSW2が、その可動接点を抵抗R22側に切り替える。
次いで、検査開始を指示するための操作部OPの操作スイッチを操作する。この際に、制御部CONは、図4(a)に示すように、操作スイッチのスイッチ信号を入力した時間t0において、プローブ保持部HDを制御して各プローブPRを対応する各二次電池Cellの正極端子T1および外装部材AOに一度に接続させる。この際には、図1に示すように、すべてのチャンネルCHにおいて、二次電池CellのコンデンサC1のプラス電位側端子(同図において上側の端子)、正極T1、プローブPR1、入力部IN1、スイッチSW2、抵抗R21、入力部IN2、プローブPR2、外装部材AO、およびコンデンサC1のマイナス電位側端子(同図において下側の端子)からなる電流経路を電流Iが流れてコンデンサC1に蓄積されていた電荷が放電させられる。この際に、図4(e)に示すように、抵抗R21の両端に生じる電圧波形W1(コンデンサC1の両端電圧の電圧波形でもある)は、コンデンサC1の静電容量値(本例では、10nF)と抵抗R21の抵抗値(10Mオーム)とで決定される時定数(本例では、10nF×10Mオーム=0.1秒)に従って過渡応答する電圧波形となる。具体的には、電圧波形W1の電圧値は、時間t0の直後において、ピーク電圧値となり、その後に、時定数に応じて定常状態の電圧値まで徐々に低下する。
次いで、図4(a),(b)に示すように、制御部CONは、時間t0から待機して、一例として時定数の時間よりもやや長い時間に予め規定された待機時間TW(予め決められた待機時間)を経過した時点t1において、制御信号S1を出力して、チャンネルCH1のスイッチSW1をオン状態に移行させる。この時点では、電圧波形W1の電圧値は、定常状態の電圧値まで低下しており、抵抗R21の両端電圧である入力信号SIN1は、スイッチSW1を介して、出力部OUT1,OUT2から測定装置Mに出力される。この際に、制御部CONは、制御信号S1の出力と同時に測定装置M(電圧計VM)に測定開始信号Ssを出力する。これにより、測定装置M(電圧計VM)は、入力した入力信号SIN1をA/D変換して測定データDmを生成(プローブ間の電圧の測定)すると共に制御部CONに出力する(チャンネルCH1の測定)。次いで、制御部CONは、入力した測定データDmに基づいて二次電池Cellの正極T1および外装部材AO間の電圧値を測定(演算)する。この場合、制御部CONによって測定される電圧値は、定常状態のときの電圧値であるため、負極端子T2と外装部材AOとの間の絶縁抵抗(抵抗R2)が正常のときには、しきい値電圧よりも低い電圧値として測定され、その絶縁抵抗(抵抗R2)が不良のときには、しきい値電圧よりも高い電圧値となる。したがって、制御部CONは、測定した電圧値およびしきい値電圧に基づいて、二次電池Cellの良否を正確に判別する。
次に、制御部CONは、時間t1sにおいて制御信号S1および測定開始信号Ssの出力を停止して測定装置M(電圧計VM)による二次電池Cellに対する電圧測定を停止させると共に、二次電池Cellについての良否検査を終了する。この際には、各チャンネルCHにおいて、すべての二次電池CellのコンデンサC1に蓄積されていた電荷が既に放電させられて、各チャンネルCHにおける電圧波形W1が定常状態の電圧値となっている。このため、制御部CONは、待機時間TWを待機することなく、時間t1sの直後の時間t2において、制御信号S1を出力して、チャンネルCH2のスイッチSW1をオン状態に移行させると共に測定開始信号Ssを出力して次の測定対象である二次電池Cellに対する電圧測定を測定装置M(電圧計VM)に開始させる。この際にも、制御部CONは、二次電池Cellに対する電圧測定および良否判別と同様にして、測定装置M(電圧計VM)から出力された測定データDmに基づいて二次電池Cellの電圧値を測定(演算)すると共に測定した電圧値およびしきい値電圧に基づいて二次電池Cellに対する良否判別を実行する。次いで、制御部CONは、二次電池Cellに対する電圧測定および良否検査と同様にして、制御信号S1および測定開始信号Ssの出力を停止して測定装置M(電圧計VM)による二次電池Cellに対する電圧測定を停止させると共に二次電池Cellについての良否検査を終了する。
この後、制御部CONは、二次電池Cellに対する電圧測定および良否検査と同様にして、二次電池Cell~二次電池Cell(N-1)に対しても電圧測定および良否判別を実行し、時間t(N-1)sにおいて制御信号S1(N-1)および測定開始信号Ssの出力を停止して測定装置M(電圧計VM)による二次電池Cell(N-1)に対する電圧測定を停止させると共に、二次電池Cell(N-1)についての良否検査を終了する。次いで、制御部CONは、時間t(N-1)sの直後の時間tNにおいて、制御信号S1を出力して、チャンネルCHNのスイッチSW1をオン状態に移行させると共に測定開始信号Ssを出力して最後の測定対象である二次電池Cellに対する電圧測定を測定装置M(電圧計VM)に開始させる。この際にも、制御部CONは、二次電池Cell~Cell(N-1)に対する電圧測定および良否判別と同様にして、測定装置M(電圧計VM)から出力された測定データDmに基づいて二次電池Cellの電圧値を測定(演算)すると共に測定した電圧値およびしきい値電圧に基づいて二次電池Cellに対する良否判別を実行する。その後、制御部CONは、時間tNsのときに、制御信号S1および測定開始信号Ssの出力を停止して、すべての二次電池Cellに対する電圧測定および良否判別を完了し、これにより、N個の二次電池Cellに対する検査を終了する。
このように、この測定装置Mおよび検査装置1では、各一対のプローブPR間にそれぞれ接続される抵抗R21(および抵抗R22)をチャンネルCH毎に複数備え、制御部CONが、電圧測定開始に先立ち、N個の二次電池Cellにおける正極端子T1および外装部材AOにN対のプローブPRをそれぞれ接続させた状態において、各プローブPR間にそれぞれ接続された抵抗R21(または抵抗R22)を介してすべての二次電池CellのコンデンサC1に蓄積されている電荷を一度に放電させる。次いで、制御部CONは、待機時間TWを経過した後に、制御信号S1をスキャナSCに順次出力して、N対のプローブPRのうちから一対のプローブPRを順次選択切り替えさせると共に、選択切り替え毎に、選択切り替えされた一対のプローブPRのプローブ間の電圧(入力信号SIN)を測定装置M(電圧計VM)にA/D変換させる(測定させる)と共に変換された測定データDmに基づいて入力信号SINの電圧値を測定し、その測定値に基づいて各二次電池Cellの良否を判別する。
したがって、電圧測定の開始に先だって、N個の二次電池Cellにおける正極端子T1および外装部材AOにN対のプローブPRをそれぞれ接続した後に1回の待機時間TWを待機するだけで、その後は、各二次電池Cellの電圧を測定する際に待機時間TWを待機することなく直ちに電圧を測定することができる。この結果、出願人が既に採用していた構成では、待機時間TWに値Nを乗じた時間を少なくとも必要としていたのに対して、1回の待機時間TWを待機すれば良いため、この測定装置Mおよび検査装置1によれば、数多くの二次電池Cellの電圧測定に要する測定時間をさらに十分に短縮することができると共に検査時間をさらに十分に短縮することができる。また、N対のプローブPRの数をより多くすることで、1つの二次電池Cell当りの電圧測定および検査に要する時間をさらに短縮することができる。
また、抵抗値が互いに相違する複数の抵抗R21,R22と、複数の抵抗R21,R22からいずれか1つを選択切り替えするスイッチSW2とを備えて抵抗部を構成したことにより、この測定装置Mおよび検査装置1によれば、簡易かつ安価な構成でありながら、測定対象の種類等に応じて、時定数の短縮および電圧測定の精度を好適に選択することができる。
また、スイッチSW2が制御部CONから出力される制御信号S2に従って複数の抵抗R21,R22からいずれか1つを選択切り替えすることにより、この測定装置Mおよび検査装置1によれば、抵抗R21,R22からいずれか一方を全自動で選択切り替えすることができる。
また、この検査装置1によれば、ラミネート型のリチウムイオン電池を検査対象として、その正極端子T1および外装部材AOを一対の電圧測定対象部位として一対のプローブPRを接続して測定装置M(電圧計VM)で電圧測定を行い、制御部CON(判定部)が、測定された測定データDm(プローブPR間の電圧)に基づいて二次電池Cellの良否を判定することにより、二次電池Cellの負極端子T2と外装部材AO間の絶縁抵抗(抵抗R2)の良否、ひいては二次電池Cellの良否を十分に短時間で検査することができる。
なお、本例では、1つのチャンネルCHのスイッチSW1をオフにするタイミング(例えば時間t1s)と次のチャンネルCHのスイッチSW1をオンにするタイミング(例えば時間t2)との間に、スイッチSW1が完全にオフになるまでの時間(立ち下がり時間)や完全にオンになるまでの時間(立ち上がり時間)を考慮して2つのスイッチSW1の同時オンを回避するためにデッドタイムを設けているが、同時オンが問題とならない場合には、デッドタイムを設けなくても良い。
また、本例では、制御部CONは、二次電池Cellの電圧測定を実行する毎にその二次電池Cellに対する良否判別を実行しているが、これに限らない。例えば、制御部CONは、各二次電池Cellについての電圧測定を実行する毎に良否判別を実行することなく、すべての二次電池Cell1~CellNについての電圧測定を終了した時点ですべての二次電池Cellに対する良否判別をまとめて実行するようにしても良い。
また、本発明における抵抗回路(抵抗R21,R22)は、単一の抵抗素子で構成する必要はなく、複数の抵抗素子を並列および/または直列に接続して構成することもできる。また、本例では、抵抗値が相違する2種類の抵抗R21,R22を切り替えていずれかの抵抗(抵抗R21または抵抗R22)を選択する構成を採用しているが、これに限定されない。例えば、抵抗値が相違する3種類以上の抵抗を設け、いずれか1つ以上を選択する構成を採用することができるし、予め決定した抵抗値の抵抗回路を1つだけ配設する構成(複数種類の抵抗値の抵抗回路からいずれか1つ以上を選択切り替えしない構成)も採用することができる。
また、スキャナSC内部の切替回路を機械式のスイッチSW1,SW2で構成した例について説明したが、リレーや半導体スイッチなどの切替回路で構成することもできる。
また、例えば、図3に示すように、抵抗R21,R22に代えて、デジタルポテンショメータVRを抵抗部として用いることもできる。この構成では、操作部OPを介して抵抗値を指定することで、デジタルポテンショメータVRの抵抗値がその指定された抵抗値となるように、制御部CONが制御信号SVARを出力する。なお、同図に示す構成要素で上記した検査装置1の構成要素と同じものについては、同じ符号を付して重複する説明を省略する。この構成によれば、測定対象の種類等に応じて、時定数の短縮および電圧測定の精度を好適に選択することができる。
また、上記の例では、ラミネート型セル電池である非水電解質の二次電池Cellを測定対象および検査対象としているが、これに限らず、一対の電圧測定対象部位間に内部容量が等価的に並列接続された複数の測定対象を測定対象および検査対象とする限り、他の種類の二次電池を測定対象および検査対象とすることができるし、二次電池に限らず、各種の素子や回路などを測定対象および検査対象とすることができる。
1 検査装置
AO 外装部材
Cell 二次電池
CON 制御部
C1 コンデンサ
HD プローブ保持部
M 測定装置
PR1,PR2 プローブ
R21,R22 抵抗
SC スキャナ
SIN 入力信号
SW1,SW2 スイッチ
S1,S2 制御信号
TW 待機時間
T1 正極端子
VM 電圧計
VR デジタルポテンショメータ

Claims (4)

  1. 一対の電圧測定対象部位間に内部容量が等価的に並列接続された複数の測定対象における当該各一対の電圧測定対象部位にそれぞれ接続される複数対のプローブと、
    前記複数対のプローブのうちから選択切替信号に従って一対のプローブを選択切り替えする切替部と、
    前記選択切替信号に従って選択切り替えされた一対のプローブの当該プローブ間の電圧を測定する測定部と、
    前記選択切替信号を前記切替部に出力する制御部とを備え、
    前記各一対のプローブ間にそれぞれ接続される抵抗部を複数備え、
    前記制御部は、前記抵抗部が接続された状態の前記複数対のプローブを前記複数の測定対象における前記各一対の電圧測定対象部位にそれぞれ一度に接続させ、その状態において、各前記プローブ間にそれぞれ接続された前記抵抗部を介してすべての前記測定対象の前記内部容量に蓄積されている電荷を一度に放電させると共に予め決められた待機時間を経過した後に、前記選択切替信号を前記切替部に出力して、待機時間を経過することなく、当該複数対のプローブのうちから各一対のプローブを順次選択切り替えさせると共に、当該選択切り替え毎に、当該選択切り替えされた一対のプローブの前記プローブ間の電圧を前記測定部に測定させる測定装置。
  2. 前記抵抗部は、抵抗値が互いに相違する複数の抵抗回路と、前記一対の電圧測定対象部位間に等価的に並列接続された前記内部容量の静電容量値に応じて当該複数の抵抗回路からいずれか1つを選択切り替えする切替回路とを備えて構成されている請求項1記載の測定装置。
  3. 前記切替回路は、前記制御部から出力される制御信号に従って前記複数の抵抗回路からいずれか1つを選択切り替えする請求項2記載の測定装置。
  4. 検査対象としてのラミネート型のリチウムイオン電池の正極端子および外装金属部位を前記一対の電圧測定対象部位として前記一対のプローブが接続される請求項1から3のいずれかに記載の測定装置と、
    前記測定部によって測定された前記プローブ間の電圧に基づいて前記検査対象の良否を判定する判定部とを備えている検査装置。
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