以下、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(以下単に、縮環カルコゲナジアゾール化合物と称することもある。)について詳細に説明する。
本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物は式(1)で示される縮環カルコゲナジアゾール化合物(以下、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)と称することがある。)であり、式(1)で示される縮環カルコゲナジアゾール化合物として、以下縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)及び(1f)が挙げられる。
[J1について]
J1は、カルコゲン原子;炭素数1から20のアルキル基又は炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基で置換されていてもよい窒素原子を表す。
J1で表されるカルコゲン原子としては、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子を例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の有機トランジスタ素子における性能がよい点で酸素原子又は硫黄原子が好ましい。
J1で表される窒素原子は炭素数1から20のアルキル基で置換されていてもよく、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1-メチルエチル基、シクロプロピル基、ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、2-ブチル基、3-メチルブタン-2-イル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、3-エチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、2-ペンチル基、2-メチルペンタン-2-イル基、4,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-ペンチル基、3-エチルペンタン-3-イル基、シクロペンチル基、2,5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、2-メチルヘキシル基、3,3-ジメチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、2-ヘキシル基、2-メチルヘキサン-2-イル基、5,5-ジメチルヘキサン-2-イル基、3-ヘキシル基、2,4-ジメチルヘキサン-3-イル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2-ヘプチル基、3-ヘプチル基、4-ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、オクチル基、2-オクチル基、3-オクチル基、4-オクチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ノニル基、5-ノニル基、デシル基、2-デシル基、5-デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等を例示することができる。
J1で表される窒素原子は炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基で置換されていてもよく、該芳香族基としてはチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピリジル基、ビピリジル基、ターピリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フタラジニル基等を例示することができる。
[R1~R6,R8~R14について]
R1~R6、R8~R12は、水素原子;ハロゲン原子;電子求引性基;炭素数1から20のアルキル基;炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されてよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基;炭素数7から14のアラルキル基を表し、R13は、炭素数1から20のアルキル基;炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されてよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基;炭素数7から14のアラルキル基を表し、R14は、水素原子;炭素数1から20のアルキル基;炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されてよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基;炭素数7から14のアラルキル基を表す。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11及びR12で表されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の安定性に優れる点で、臭素原子が好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11及びR12で表される電子求引性基としてはシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、イミノ基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチルチオ基、ペンタフルオロスルファニル基、カルボキシル基、スルホ基、トリフルオロメタンスルホニル基等を例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を有機トランジスタ素子とした際の性能がよい点で、トリフルオロメチル基、シアノ基が好ましく、シアノ基がさらに好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14で表される炭素数1から20のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれであってもよく、メチル基、シクロヘキシルメチル基、エチル基、2-シクロペンチルエチル基、プロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、1-メチルエチル基、シクロプロピル基、ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、2-ブチル基、3-メチルブタン-2-イル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、3-エチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、2-ペンチル基、2-メチルペンタン-2-イル基、4,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-ペンチル基、3-エチルペンタン-3-イル基、シクロペンチル基、2,5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、2-メチルヘキシル基、3,3-ジメチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、2-ヘキシル基、2-メチルヘキサン-2-イル基、5,5-ジメチルヘキサン-2-イル基、3-ヘキシル基、2,4-ジメチルヘキサン-3-イル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2-ヘプチル基、3-ヘプチル基、4-ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、オクチル基、2-オクチル基、3-オクチル基、4-オクチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ノニル基、5-ノニル基、デシル基、2-デシル基、5-デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等を例示することができる。縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の溶解性が高い点で、直鎖状アルキル基が好ましく、炭素数1から12のアルキル基がさらに好ましく、ヘキシル基又はドデシル基が殊更好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14で表される炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基としては、アルケニル基又はアルキニル基のいずれでもよく、具体的には、ビニル基、1-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、1-ヘプテニル基、2-ヘプテニル基、3-ヘプテニル基、4-ヘプテニル基、5-ヘプテニル基、6-ヘプテニル基、1-オクテニル基、2-オクテニル基、3-オクテニル基、4-オクテニル基、5-オクテニル基、6-オクテニル基、7-オクテニル基、1-ノネニル基、2-ノネニル基、3-ノネニル基、4-ノネニル基、5-ノネニル基、6-ノネニル基、7-ノネニル基、8-ノネニル基、1-デセニル基、2-デセニル基、3-デセニル基、4-デセニル基、5-デセニル基、6-デセニル基、7-デセニル基、8-デセニル基、9-デセニル基、エチニル基、1-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-ペンチニル基、2-ペンチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、2-ヘキシニル基、3-ヘキシニル基、4-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、1-ヘプチニル基、2-ヘプチニル基、3-ヘプチニル基、4-ヘプチニル基、5-ヘプチニル基、6-ヘプチニル基、1-オクチニル基、2-オクチニル基、3-オクチニル基、4-オクチニル基、5-オクチニル基、6-オクチニル基、7-オクチニル基、1-ノニニル基、2-ノニニル基、3-ノニニル基、4-ノニニル基、5-ノニニル基、6-ノニニル基、7-ノニニル基、8-ノニニル基、1-デシニル基、2―デシニル基、3―デシニル基、4―デシニル基、5―デシニル基、6―デシニル基、7―デシニル基、8―デシニル基、9―デシニル基、トリイソプロピルシリルエチニル基、2―メチルプロペ-1-ニル基、2―エチル-ブテ-1-ニル基、2―プロピル-ペンテ-1ニル基、2―ブチル-ヘキセ-1-ニル基等を例示することができる。縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の溶解性が高い点で、炭素数2から10の不飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、1-オクチニル基が殊更好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14で表される、電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されていても良い炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基としては、フェニル基、2-メチルフェニル基、2-エチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、2-ペンチルフェニル基、2-ヘキシルフェニル基、2-へプチルフェニル基、2-オクチルフェニル基、2-ノニルフェニル基、2-デシルフェニル基、2-ウンデシルフェニル基、2-ドデシルフェニル基、3-メチルフェニル基、3-エチルフェニル基、3-プロピルフェニル基、3-ブチルフェニル基、3-ペンチルフェニル基、3-ヘキシルフェニル基、3-へプチルフェニル基、3-オクチルフェニル基、3-ノニルフェニル基、3-デシルフェニル基、3-ウンデシルフェニル基、3-ドデシルフェニル基、4-メチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-プロピルフェニル基、4-ブチルフェニル基、4-ペンチルフェニル基、4-ヘキシルフェニル基、4-へプチルフェニル基、4-オクチルフェニル基、4-ノニルフェニル基、4-デシルフェニル基、4-ウンデシルフェニル基、4-ドデシルフェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、4-トリフルオロフェニル基、4-ペンタフルオロエチルフェニル基、4-ヘプタフルオロプロピルフェニル基、4-(2’,2’,3’,3’,4’,4’,4’-ヘプタフルオロブチル)フェニル基、4-シアノ-3-メチルフェニル基、4-シアノ-3-エチルフェニル基、4-シアノ-3-プロピルフェニル基、3-ブチル-4-シアノフェニル基、4-シアノ-3-ペンチルフェニル基、4-シアノ-3-ヘキシルフェニル基、4-シアノ-3-へプチルフェニル基、4-シアノ-3-オクチルフェニル基、4-シアノ-3-ノニルフェニル基、4-シアノ-3-デシルフェニル基、4-シアノ-3-ウンデシルフェニル基、4-シアノ-3-ドデシルフェニル基、3-シアノフェニル基、3-シアノ-4-メチルフェニル基、3-シアノ-4-エチルフェニル基、3-シアノ-4-プロピルフェニル基、4-ブチル-3-シアノフェニル基、3-シアノ-4-ペンチルフェニル基、3-シアノ-4-ヘキシルフェニル基、3-シアノ-4-へプチルフェニル基、3-シアノ-4-オクチルフェニル基、3-シアノ-4-ノニルフェニル基、3-シアノ-4-デシルフェニル基、3-シアノ-4-ウンデシルフェニル基、3-シアノ-4-ドデシルフェニル基、3,4-ジシアノフェニル基、5-メチルチオフェニル基、5-エチルチオフェニル基、5-プロピルチオフェニル基、5-ブチルチオフェニル基、5-ペンチルチオフェニル基、5-ヘキシルチオフェニル基、5-へプチルチオフェニル基、5-オクチルチオフェニル基、5-ノニルチオフェニル基、5-デシルチオフェニル基、5-ウンデシルチオフェニル基、5-ドデシルチオフェニル基、[1,1’-ビフェニル]-4-イル基、4’-シアノ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル基、[2,2’-ビチオフェニル]-5-イル基、5-シアノ-[2,2’-ビフェニル]-5-イル基等を例示することができる。縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の溶解性及び結晶性がよい点で、電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されている炭素数6から12の単環、連結環又は縮合環の芳香族炭化水素基が好ましく、電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されているフェニル基がさらに好ましく、4-シアノフェニル基又は4-へキシルフェニル基が殊更好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14で表される炭素数が7から14のアラルキル基としては、ベンジル基、1-(2-チオフェニル)メチル基、1-(2-フリル)メチル基、2-フェニルエチル基、2-(2-チオフェニル)エチル基、2-(2-フリル)エチル基、3-フェニルプロピル基、3-(2-チオフェニル)エチル基、3-(2-フリル)エチル基、4-フェニルブチル基、4-(2-チオフェニル)エチル基、4-(2-フリル)エチル基等を例示することができる。
R1としては、水素原子;フッ素原子又は臭素原子;シアノ基;炭素数1から12のアルキル基;炭素数2から8の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されている炭素数6から12の単環、連結環又は縮合環の芳香族炭化水素基;炭素数7から10のアラルキル基が好ましく、特に好ましくは水素原子、臭素原子、シアノ基、ヘキシル基、1-オクチニル基、4-シアノフェニル基、4-へキシルフェニル基等である。
R4としては、水素原子;フッ素原子又は臭素原子;シアノ基;炭素数1から12のアルキル基;炭素数2から8の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されている炭素数6から12の単環、連結環又は縮合環の芳香族炭化水素基;炭素数7から10のアラルキル基が好ましく、特に好ましくは水素原子、臭素原子、シアノ基、ヘキシル基、ドデシル基、1-オクチニル基等である。
R2、R3、R5、R6、R8、R9、R10、R11及びR12としては、水素原子;フッ素原子又は臭素原子;シアノ基;炭素数1から12のアルキル基;炭素数2から8の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されている炭素数6から12の単環、連結環又は縮合環の芳香族炭化水素基;炭素数7から10のアラルキル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
R13としては、炭素数1から20のアルキル基;炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されてよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基;炭素数7から14のアラルキル基が好ましく、特に好ましくはヘキシル基、ドデシル基、1-オクチニル基、4-シアノフェニル基、4-へキシルフェニル基等である。
R14としては、水素原子;炭素数1から20のアルキル基;炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されてよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基;炭素数7から14のアラルキル基が好ましく、特に好ましくは水素原子、ヘキシル基、ドデシル基、1-オクチニル基、4-シアノフェニル基、4-へキシルフェニル基等である。
[X1、W1、W2、W3、Y1、Y2について]
X1は、カルコゲン原子;炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から18の芳香族炭化水素基又はシアノ基で置換された窒素原子;下記式(2)で示される基を表す。
(式中、Y1及びY2は、各々独立に水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、又は電子求引性基で1つ以上置換されていてもよいフェニル基を表す。)
X1で表されるカルコゲン原子としては、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子を例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の安定性に優れる点で酸素原子が好ましい。
X1で表される窒素原子は炭素数1から20のアルキル基で置換されていてもよく、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1-メチルエチル基、シクロプロピル基、ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、2-ブチル基、3-メチルブタン-2-イル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、3-エチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、2-ペンチル基、2-メチルペンタン-2-イル基、4,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-ペンチル基、3-エチルペンタン-3-イル基、シクロペンチル基、2,5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、2-メチルヘキシル基、3,3-ジメチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、2-ヘキシル基、2-メチルヘキサン-2-イル基、5,5-ジメチルヘキサン-2-イル基、3-ヘキシル基、2,4-ジメチルヘキサン-3-イル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2-ヘプチル基、3-ヘプチル基、4-ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、オクチル基、2-オクチル基、3-オクチル基、4-オクチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ノニル基、5-ノニル基、デシル基、2-デシル基、5-デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等を例示することができる。
X1で表される窒素原子は炭素数6から18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基としてはフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチルフェニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、フェナントリル基、アントラニル基、フルオランテニル基、ピレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニル基、トリプチセニル基、ペリレニル基等を例示することができる。
Y1及びY2で表される電子求引性基で1つ以上置換されていてもよいフェニル基としては、4-フルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,6-ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、4-シアノフェニル基、3,5-ジシアノフェニル基、2,6-ジシアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、3,5-ジニトロフェニル基、2,6-ジニトロフェニル基等を例示することができる。縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を有機トランジスタ素子にした際の性能がよい点で、Y1及びY2はフッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ペンタフルオロフェニル基が好ましく、シアノ基がさらに好ましい。
これらの中でも、X1としては、酸素原子、硫黄原子、シアノ基で置換されている窒素原子又は式(2)で表されるY1及びY2がフッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ペンタフルオロフェニル基が好ましく、特に縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を有機トランジスタ素子とした際の性能がよい点で、式(2)で表されるY1及びY2がシアノ基であることが好ましい。
W1は、ハロゲン原子を表し、W2及びW3は、ハロゲン原子;水素原子;炭素数1から20のアルキル基;炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基;電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されてよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基;炭素数7から14のアラルキル基を表す。但し、W2及びW3の少なくとも1つはハロゲン原子である。
W1、W2及びW3で表されるハロゲン原子としては、R1~R6,R8~R12で例示したハロゲン原子と同様のものを例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の安定性が高い点で、臭素原子が好ましい。
W2及びW3で表される炭素数1から20のアルキル基としては、R1~R6,R8~R14で例示したアルキル基と同様のものを例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の溶解性が高い点で、直鎖状アルキル基が好ましく、炭素数1から12のアルキル基がさらに好ましく、ヘキシル基又はドデシル基が殊更好ましい。
W2及びW3で表される炭素数2から20の不飽和脂肪族炭化水素基としては、R1~R6,R8~R14で例示した不飽和脂肪族炭化水素基と同様のものを例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の溶解性が高い点で、炭素数2から10の不飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数2から10のアルキニル基がさらに好ましく、1-オクチル基が殊更好ましい。
W2及びW3で表される、電子求引性基又は炭素数1から20のアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数3から18の単環、連結環又は縮合環の芳香族基としては、R1~R6,R8~R14で例示した基と同様のものを例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の溶解性及び結晶性がよい点で、電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されている炭素数6から12の単環、連結環又は縮合環の芳香族炭化水素基が好ましく、電子求引性基又は炭素数1から12のアルキル基で1つ以上置換されているフェニル基がさらに好ましく、4-シアノフェニル基又は4-へキシルフェニル基が殊更好ましい。
W2及びW3で表される炭素数が7から14のアラルキル基としては、R1~R6,R8~R14で例示したアラルキル基と同様のものを例示することができる。
縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)としては、下記式(1-1-1)から(1-1-133)、(1-1-8-n6)、(1-1-9-n12)、(1-1-10-n6)、(1-1-11-n6)、(1-1-12-n6)、(1-1-13-n6)、(1-1-14-n6)、(1-1-15-n6)、(1-1-16-n6)、(1-1-26-n6)、(1-1-27-n6)、(1-1-28-n6)、(1-1-35-n6)、(1-1-36-n6)、(1-1-37-n6)、(1-1-38-n6)、(1-1-39-n6)、(1-1-40-n6)、(1-1-59-n6)、(1-1-65-n6)、(1-1-71-n6)、(1-1-77-n6)、(1-1-83-n6)、(1-1-89-n6)、(1-2-1)から(1-2-133)、(1-2-8-n6)、(1-2-9-n12)、(1-2-10-n6)、(1-2-11-n6)、(1-2-12-n6)、(1-2-13-n6)、(1-2-14-n6)、(1-2-15-n6)、(1-2-16-n6)、(1-2-26-n6)、(1-2-27-n6)、(1-2-28-n6)、(1-2-35-n6)、(1-2-36-n6)、(1-2-37-n6)、(1-2-38-n6)、(1-2-39-n6)、(1-2-40-n6)、(1-2-59-n6)、(1-2-65-n6)、(1-2-71-n6)、(1-2-77-n6)、(1-2-83-n6)、(1-2-89-n6)、(1-3-1)から(1-3-20)、(1-3-8-n6)、(1-3-9-n6)、(1-3-10-n6)、(1-4-1)から(1-4-20)、(1-4-8-n6)、(1-4-9-n6)、(1-4-10-n6)、(1-5-1)から(1-5-10)、(1-5-8-n6)、(1-5-9-n6)、(1-5-10-n6)、(2-1-1)から(2-1-25)、(2-1-8-n6)、(2-1-9-n6)、(2-1-10-n6)、(2-2-1)から(2-2-25)、(2-2-8-n6)、(2-2-9-n6)、(2-2-10-n6)、(2-3-1)から(2-3-20)、(2-3-8-n6)、(2-3-9-n6)、(2-3-10-n6)、(2-4-1)から(2-4-20)、(2-4-8-n6)、(2-4-9-n6)、(2-4-10-n6)、(2-5-1)から(2-5-10)、(2-5-8-n6)、(2-5-9-n6)、(2-5-10-n6)等を例示することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。式中、nは1~12の自然数,mは0~10の整数,kは1~4の自然数を表す。
前記式中、CnH2n+1及びCmH2m+1は直鎖アルキル基を表す。
有機トランジスタ素子にした際の性能が良い点で、式(1-2-1)、(1-2-9-n6)、(1-2-9-n12)、(1-2-10-n6)、(1-2-13-n6)、(1-2-16-m6)、(1-2-48)、(1-2-59-n6)、(1-2-61)、(1-2-95)、(2-2-9-n6)で示される化合物が好ましい。
次に、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の製造法に関して説明する。本発明の製造法は、以下に示す製造法(A)から(D)(以下、各々製造法(A)、製造法(B)、製造法(C)、製造法(D)と称することがある。)に示す通りである。
まず、製造法(A)について説明する。
製造法(A)は、式(4)で示されるカルコゲナジアゾール中間体(以下、カルコゲナジアゾール中間体(4)と称することもある。)と酸とを反応させることにより、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に含まれる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)の製造法である。
製造法(A)
(式中、J1、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、前記と同様の意味を表す。Zは脱離基を表す。)
Zで表される脱離基としては、水素原子;水酸基;アルコキシ基;塩素原子;アセトキシ基;アルキル基又はフェニル基で置換されていてもよい窒素原子等を例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)の反応収率が良い点で、水酸基;メトキシ基;エトキシ基;塩素原子;アセトキシ基が好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
具体的カルコゲナジアゾール中間体(4)としては、下記式(3-1-1)から(3-1-23)、(3-2-1)から(3-2-16)、(3-3-1)から(3-3-11)を例示することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
カルコゲナジアゾール中間体(4)は、例えば、文献記載の方法(Angewante Chemie international edition、46巻、7681-7684ページ、2007年等)を参考に製造できる。
製造法(A)は酸存在下で実施することが必須であり、当該酸としては、ブレンステッド酸やルイス酸を用いることができる。ブレンステッド酸としては、ヨウ化水素酸、塩化水素、臭化水素、ヒドロキシルアミン-O-スルホン酸、ホスホン酸、クロロスルホン酸、硝酸等の無機ブレンステッド酸、酢酸、グリコール酸、パルミチン酸、ソルビン酸、フタル酸、クロロジフルオロ酢酸、パルミチン酸、ギ酸、ジフルオロ酢酸、アミノメタンスルホン酸、2-ヒドロキシ安息香酸、マレイン酸、クロコン酸、トリブロモ酢酸、チオ酢酸、アントラニル酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、チオクト酸、ピリジニウムp-トルエンスルホナート、5-スルホサリチル酸、フマル酸、プロピオン酸、チオグリコール酸、スルファニル酸、ブロモ酢酸、酒石酸、ベンゼンスルホン酸、没食子酸、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシプロピオン酸、ジクロロ酢酸、安息香酸、コハク酸、リンゴ酸、2-ヒドロキシプロピオン酸、トリクロロ酢酸、マロン酸、クロロ酢酸、メタンスルホン酸、1、2-ベンゼンジスルホン酸イミド、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリグリコラミン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、アスコルビン酸等の有機ブレンステッド酸、ルイス酸としては、アルミニウムイソプロポキシド、塩化アルミニウム(III)、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)メチルアルミニウム、臭化アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド等のアルミニウム系ルイス酸、塩化スズ(IV)等のスズ系ルイス酸、塩化チタン(IV)、オルトチタン酸テトライソプロピル等のチタン系ルイス酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、ジシクロヘキシル(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ボラン等のホウ素系ルイス酸等、トリフルオロメタンスルホン酸セリウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸ランタン(III)、トリフルオロメタンスルホン酸バリウム(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(II)、トリフルオロメタンスルホン酸ネオジム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム(IV)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸ツリウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸イットリウム(III)等のトリフラート系ルイス酸、塩化インジウム(III)等のインジウム系ルイス酸等を例示することができ、これらを任意の比で混合してもよい。反応収率が良い点でブレンステッド酸が好ましく、有機ブレンステッド酸がさらに好ましく、トリフルオロメタンスルホン酸が殊更好ましい。
製造法(A)に使用する酸の量に制限はないが、反応収率がよい点で、カルコゲナジアゾール中間体(4)1当量に対して1.0~30モル当量が好ましい。
製造法(A)は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限は無く、ヘキサン、ヘプタン、デカン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒、ジメチルスルホキシド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリドン(NMP)等のアミド溶媒、N,N,N’,N’-テトラメチルウレア(TMU)、N,N’-ジメチルプロピレンウレア(DMPU)等のウレア溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン(o-DCB)等のハロゲン溶媒、ビス(2,2,2-トリフルオロエチル)=N,N-ジイソプロピルホスホロアミダート(PF-37)、リン酸=トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)等のフッ素溶媒、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、酢酸等の酸性溶媒、ニトロメタン、水等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。
反応収率が良い点でハロゲン溶媒が好ましく、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、o-DCBがより好ましく、1,2-ジクロロエタンがさら好ましい。
製造法(A)は、-80℃~180℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率が良い点で20℃~150℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)は、製造法(A)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、再結晶、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が有機化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
製造法(A)で得られる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)としては、前記式(1-1-1)から(1-1-4)、(1-1-44)から(1-1-49)、(1-1-57)、(1-1-99)、(1-1-100)、(1-1-103)、(1-1-105)、(1-1-106)、(1-1-109)、(1-1-123)、(1-1-9-n6)、(1-1-9-n12)、(1-1-98-n6)、(1-1-104-n6)、(2-1-1)から(2-1-4)、(2-1-11)から(2-1-20)、(2-1-9-n6)等を例示することができる。
次に、本発明の製造法(B)について説明する。
製造法(B)
製造法(B)は、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)と、Y1-CH2-Y2(5)(式中、Y1及びY2は前記と同じ意味を表す。)で示される活性メチレン化合物とを反応させる、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に含まれる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1b)の製造法である。
(式中、J1、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Y1及びY2は、前記と同様の意味を表す。)
製造法(B)に用いる活性メチレン化合物Y1-CH2-Y2(5)としては、Y1及びY2が各々独立に水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、4-フルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,6-ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、4-シアノフェニル基、3,5-ジシアノフェニル基、2,6-ジシアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、3,5-ジニトロフェニル基、2,6-ジニトロフェニル基で表される化合物等を例示することできる。
製造法(B)に用いる活性メチレン化合物(5)は市販品を用いることができる。
製造法(B)において、反応を促進させる目的で添加剤を加えることができる。該添加剤としては、製造法(A)にて例示したブレンステッド酸やルイス酸を例示することができる。縮環カルコゲナジアゾール化合物(1b)の反応収率がよい点でルイス酸が好ましく、酸化アルミニウム又は四塩化チタンがさらに好ましい。
製造法(B)において、添加剤として塩基を加えることができる。該塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の金属酢酸塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムイソプロピルオキシド、カリウムtert-ブトキシド等の金属アルコキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、N-メチルピロリジン、N-メチルピペリジン、N,N’-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホリン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジエチルトルイジン、ピリジン、ピコリン等の第三級アミンを例示することができ、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1b)の反応収率がよい点で第三級アミンが好ましく、ピリジンがさらに好ましい。
製造法(B)に使用する活性メチレン化合物の量に制限はないが、反応収率がよい点で、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1a)1当量に対して1.0から10モル当量が好ましい。
製造法(B)は、溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、THF、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒、DMF、DMAc、NMP等のアミド溶媒、TMU、DMPU等のウレア溶媒、DMSO等のスルホキシド溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、o-DCB等のハロゲン溶媒、ピリジン、トリエチルアミン、ニトロメタン等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。反応収率がよい点で、THF、1,4-ジオキサン、DMF、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、o-DCB、ピリジン及びこれらの混合溶媒が好ましく、THF及びピリジンが殊更好ましい。
製造法(B)は、0℃~180℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率が良い点で20℃~130℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
縮環カルコゲナジアゾール化合物(1b)は、製造法(B)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、再結晶、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が有機化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
製造法(B)で得られる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1b)としては、前記式(1-2-1)から(1-2-123)、(1-2-8-n6)、(1-2-9-n12)、(1-2-10-n6)、(1-2-11-n6)、(1-2-12-n6)、(1-2-13-n6)、(1-2-14-n6)、(1-2-15-n6)、(1-2-16-n6)、(1-2-26-n6)、(1-2-27-n6)、(1-2-28-n6)、(1-2-35-n6)、(1-2-36-n6)、(1-2-37-n6)、(1-2-38-n6)、(1-2-39-n6)、(1-2-40-n6)、(1-2-59-n6)、(1-2-65-n6)、(1-2-71-n6)、(1-2-77-n6)、(1-2-83-n6)、(1-2-89-n6)、(1-3-1)から(1-3-20)、(1-3-8-n6)、(1-3-9-n6)、(1-3-10-n6)、(1-4-1)から(1-4-20)、(1-4-8-n6)、(1-4-9-n6)、(1-4-10-n6)、(2-2-1)から(2-2-25)、(2-2-8-n6)、(2-2-9-n6)、(2-2-10-n6)、(2-3-1)から(2-3-20)、(2-3-8-n6)、(2-3-9-n6)、(2-3-10-n6)、(2-4-1)から(2-4-20)、(2-4-8-n6)、(2-4-9-n6)、(2-4-10-n6)等を例示することができる。
次に、製造法(C)について説明する。
製造法(C)
製造法(C)は、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に含まれる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1c)にハロゲン化剤を作用させる、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に含まれる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1d)の製造法である。
(式中、J1、X1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R12及びW1は、前記と同様の意味を表す。)
製造法(C)に用いる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1c)はとしては、前記式(1-1-1)、(1-1-3)、(1-1-6)、(1-1-18)、(1-1-21)、(1-1-24)、(1-1-30)、(1-1-33)、(1-1-42)、(1-1-45)、(1-1-48)、(1-1-51)、(1-1-54)、(1-1-57)、(1-1-96)、(1-1-9-n6)、(1-1-12-n6)、(1-1-15-m6)、(1-1-27-n6)、(1-1-36-n6)、(1-1-39-n6)、(2-1-1)、(2-1-3)、(2-1-6)、(2-1-12)、(2-1-14)、(2-1-21)、(2-1-22)、(2-1-9-n6)等を例示することができる。
製造法(C)に用いる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1c)は、実施例3、8、15及び21に開示した方法で製造することができる。
製造法(C)に用いるハロゲン化剤としては、ヨウ素;ヨウ化水素酸;N-ヨードスクシンイミド;トリメチルシリルヨージド;N-ヨードフタルイミド;テトラメチルアンモニウムジクロロヨーデート;ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーデート;N-ヨードサッカリン;ビス(ピリジン)ヨードニウムテトラフルオロボレート;ビス(2,4,6-トリメチルピリジン)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;1-クロロ-2-ヨードエタン;ピリジンヨージンモノクロリド;1,3-ジヨード-5,5-ジメチルヒダントイン;N,N-ジメチル-N-(メチルスルファニルメチレン)アンモニウムヨージド;四ヨウ化炭素等のヨウ素化剤、臭素;臭化水素酸;N-ブロモスクシンイミド;1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラクロロエタン;トリメチルシリルブロミド;N-ブロモフタルイミド;テトラブチルアンモニウムトリブロミド;N-ブロモサッカリン;ビス(2,4,6-トリメチルピリジン)ブロモニウムヘキサフルオロホスフェート;ピリジニウムブロミドパーブロミド;4-ジメチルアミノピリジニウムブロミドパーブロミド;N-ブロモフアセタミド;ブロモジメチルスルホニウムブロミド;1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムトリブロミド;三臭化ホウ素;三臭化リン;トリメチルフェニルアンモニウムトリブロミド;1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン;2,4,4,6-テトラブロモ-2,5-シクロヘキサジエノン;ジブロモイソシアヌル酸;1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン三臭化水素酸;ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド;ブロモトリクロロメタン;四臭化炭素等の臭素化剤、塩化オキサリル;メトキシアセチルクロリド;メタンスルホニルクロリド;N-クロロスクシンイミド;N-クロロフタルイミド;トリメチルシリルクロリド;1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン;塩化チオニル;ベンジルトリメチルアンモニウムテトラクロロヨーデート;三塩化リン;五塩化リン;シアヌル酸クロリド;N-クロロサッカリン;トリクロロメタンスルホニルクロリド;トリクロロシアヌル酸等の塩素化剤を例示することができ、これらを任意の比で混合してもよい。反応収率が良い点で臭素化剤が好ましく、臭素又は臭化水素がさらに好ましい。
ハロゲン化剤の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1c)に対して1.0~10モル当量が好ましい。
製造法(C)は、溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限は無く、ヘキサン、ヘプタン、デカン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、THF、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒、DMF、DMAc、NMP等のアミド溶媒、TMU、DMPU等のウレア溶媒、DMSO等のスルホキシド溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、o-DCB等のハロゲン溶媒、PF-37、TFEP等のフッ素溶媒、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、酢酸等の酸性溶媒、ニトロメタン、水等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。収率が良い点で、ハロゲン溶媒、酸性溶媒及びこれらの混合溶媒が好ましく、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、o-DCB、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、酢酸及びこれらの混合溶媒がさらに好ましく、クロロホルム、臭化水素酸及び酢酸溶液の混合液が殊更好ましい。
製造法(C)は、-80℃~180℃から適宜選択された温度にて実施することができ、収率が良い点で20℃~150℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
縮環カルコゲナジアゾール化合物(1d)は、製造法(C)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、再結晶、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が有機化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
製造法(C)で得られる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1d)としては、(1-1-2)、(1-1-4)、(1-1-99)、(1-1-100)、(1-1-101)、(1-1-102)、(1-1-103)、(1-1-110)、(1-1-113)、(1-1-114)、(1-1-115)、(1-1-117)、(1-1-118)、(1-1-121)、(1-1-122)、(1-1-123)、(1-1-98-n6)、(1-1-111-n6)、(1-1-112-m6)、(1-1-116-n6)、(1-1-119-n6)、(1-1-120-n6)、(2-1-2)、(2-1-4)、(2-1-15)、(2-1-16)、(2-1-17)、(2-1-23)、(2-1-24)、(2-1-25)等を例示することができる。
次に、本発明の製造法(D)について説明する。
製造法(D)
製造法(D)は、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に含まれる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1e)と、R13-M(6)で示される金属試薬(式中、R13は前記と同じ意味を表す。Mは、金属基、ヘテロ原子基又は水素原子を表す。)とを、パラジウム触媒及び場合によっては塩基の存在下に反応させる、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に含まれる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1f)の製造法である。
(式中、J1、X1、W2、W3及びR14は、前記と同様の意味を表す。)
製造法(D)に用いる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1e)はとしては、前記式(1-1-2)から(1-1-4)、(1-1-98)から(1-1-109)、(2-1-2)から(2-1-4)、(2-1-15)から(2-1-20)、(2-1-23)から(2-1-25)等を例示することができる。
製造法(D)に用いる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1e)は、実施例4、9、16、22、24及び26に開示した方法で製造することができる。
製造法(D)に用いる金属試薬(6)におけるMは、金属基、ヘテロ原子基又は水素原子を表す。該金属基としては、Li、Na、K、MgCl、MgBr、MgI、CuCl、CuBr、CuI、CuCN、AlMe2、AlEt2、Al(iPr)2、ZnCl、ZnBr、ZnI、ZnCl(TMEDA)等を例示することができる。調製が容易である点で、MgBr又はZnClが好ましい。また、該ヘテロ原子基としては、Me3Si、Et3Si、Me3Sn、Bu3Sn、B(OH)2等の他、下記(I)から(VIII)で示される基が例示でき、反応収率がよい点でB(OH)2又は(II)で示される基が好ましい。
製造法(D)に用いる金属試薬(6)としては、アルキルボロン酸、アルキルボロン酸エステル、アリールボロン酸、アリールボロン酸エステル、有機スズ化合物、末端アルキン等が挙げられ、特にヘキシルボロン酸、2-(4-ヘキシルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン、1-オクチン等が好ましい。
製造法(D)に用いる金属試薬(6)は、例えば、Polymer Chmistry,6巻,7410-7417ページ,2015年、Tetrahedron Letter,55巻,5195-5198ページ,2014年、ACS Macro Letters,4巻,689-692ページ,2015年.等に開示された方法に従い製造することができる。また市販品を用いてもよい。
製造法(D)に用いるパラジウム触媒は、例えば、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等のパラジウム塩が挙げられる。さらに、π-アリルパラジウムクロリドダイマー、パラジウムアセチルアセトナト、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム等の錯化合物;及び、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム等の第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体;が挙げられる。これらはパラジウム塩又は錯化合物に第三級ホスフィンを添加し、反応系中で調製することもできる。
該第三級ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロへキシルホスフィン、tert-ブチルジフェニルホスフィン、9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2-(ジフェニルホスフィノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル、2-(ジシクロへキシルホスフィノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2-フリル)ホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリス(2,5-キシリル)ホスフィン、(±)-2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル等が挙げられる。
中でも、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体が、収率がよい点で好ましく、トリフェニルホスフィン、トリ-(tert-ブチル)ホスフィン又は1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを配位子として有するパラジウム錯体がさらに好ましい。
第三級ホスフィンとパラジウム塩又は錯化合物とのモル比は1:10~10:1の範囲であることが好ましく、収率がよい点で1:2~3:1の範囲であることがさらに好ましい。製造法(D)に用いるパラジウム触媒の量に制限はないが、収率がよい点で、パラジウム触媒のモル当量は縮環カルコゲナジアゾール化合物(1e)に対して0.01~20モルパーセントの範囲にあることが好ましい。
製造法(D)は塩基の存在下に実施してもよい。該塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の金属酢酸塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムイソプロピルオキシド、カリウムtert-ブトキシド等の金属アルコキシド等を挙げることができる。中でも反応収率がよい点で、金属炭酸塩又は金属リン酸塩が好ましく、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムがさらに好ましい。塩基と縮環カルコゲナジアゾール化合物(1e)とのモル比は、反応収率がよい点で、1:2~10:1の範囲であることが好ましく、1:1~4:1の範囲であることがさらに好ましい。
製造法(D)は、溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、THF、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒、DMF、DMAc、NMP等のアミド溶媒、TMU、DMPU等のウレア溶媒、DMSO等のスルホキシド溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、o-DCB等のハロゲン溶媒、トリエチルアミン、ニトロメタン、水等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。反応収率がよい点で、エーテル溶媒、芳香族炭化水素溶媒、トリエチルアミン、水が好ましく、THF、1,4-ジオキサン、トルエン、トリエチルアミン、水を単一溶媒又は任意の比で混合した溶媒として用いることがさらに好ましい。
製造法(D)は、0℃~180℃から適宜選択された温度にて実施することができ、収率が良い点で20℃~130℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
縮環カルコゲナジアゾール化合物(1f)は、製造法(D)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、再結晶、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が有機化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
製造法(D)で得られる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1f)としては、前記式(1-1-20)から(1-1-25)、(1-1-29)から(1-1-34)、(1-1-41)から(1-1-55)、(1-1-60)から(1-1-64)、(1-1-66)から(1-1-70)、(1-1-72)から(1-1-76)、(1-1-78)から(1-1-82)、(1-1-84)から(1-1-88)、(1-1-90)から(1-1-97)、(1-1-8-n6)、(1-1-9-n6)、(1-1-10-n6)、(1-1-11-n6)、(1-1-12-n6)、(1-1-13-n6)、(1-1-14-m6)、(1-1-15-m6)、(1-1-16-m6)、(1-1-26-n6)、(1-1-27-n6)、(1-1-28-n6)、(1-1-35-n6)、(1-1-36-n6)、(1-1-37-n6)、(1-1-38-n6)、(1-1-39-n6)、(1-1-40-n6)、(1-1-59-n6)、(1-1-65-n6)、(1-1-71-n6)、(1-1-77-n6)、(1-1-83-n6)、(1-1-89-n6)、(2-1-10)、(2-1-21)、(2-1-22)、(2-1-8-n6)、(2-1-9-n6)等を例示することができる。
次に、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を含んで成る製膜用組成物(以下、「本発明に係る製膜用組成物」と称する。)について説明する。
本発明に係る製膜用組成物は、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に溶媒を含有させることが好ましい。
該溶媒としては、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を溶媒に溶解、又は分散させることができれば特に制限はないが、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME)、THF、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒、DMF、DMAc、NMP等のアミド溶媒、TMU、DMPU等のウレア溶媒、DMSO等のスルホキシド溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、o-DCB等のハロゲン溶媒、ニトロメタン、水、等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。沸点が高く穏やかに揮発する点で、芳香族炭化水素、ハロゲン溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン、アニソール、3,4-ジメチルアニソール、クロロベンゼン、o-DCBがさらに好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はなく、縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)の濃度が、0.001~95重量%が好ましく、0.01~30重量%から適宜選ばれた濃度となるように溶媒を加えることがより好ましい。
溶解又は分散の方法は、例えば、撹拌、振盪、ボールミル等の当業者のよく知る方法を用いることができる。この際、加熱を行っても良い。
本発明に係る製膜用組成物には製膜性を向上させるためのバインダーを含有させてもよい。このようなバインダーとしては、例えば、ポリスチレン、ポリ-α-メチルスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリ(エチレン-コ-ノルボルネン)、ポリメチルメタクリレート、ポリトリアリールアミン、ポリ(9,9-ジオクチルフルオレン-コ-ジメチルトリフェニルアミン)等のポリマーを例示することができる。該バインダーの濃度に特に制限はないが、塗布性が良い点で0.1~10.0重量%が好ましい。
本発明に係る製膜用組成物は、例えば縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)に溶媒に溶解又は分散させることにより、製造することができる。
次に、本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を含む有機薄膜(以下、「本発明に係る有機薄膜」と称する。)について説明する。
本発明に係る有機薄膜の膜厚に特に制限は無いが、キャリア移動度が高い点で1nm~1000nmが好ましく、10nm~500nmがさらに好ましい。
本発明に係る有機薄膜は本発明に係る製膜用組成物を用いて製膜した後、溶媒を乾燥することにより製造することができる。この際の製膜方法に特に制限はなく、例えば、スピンコート、ドロップキャスト、ディップコート、キャストコート等の簡易塗工法、ディスペンサー、インクジェット、スリットコート、ブレードコート、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷法を挙げることができ、中でも効率よく製膜できる点で、スピンコート、ドロップキャスト、インクジェットが好ましい。
乾燥温度は20-150℃が好ましく、特に20-80℃が好ましい。必要に応じて、40-400℃の範囲から適宜選択された温度にてアニールを行っても良い。
本発明の一態様にかかる縮環カルコゲナジアゾール化合物(1)を含む有機トランジスタ素子(以下、「本発明に係る有機トランジスタ素子」と称する)について説明する。
図1に、本発明に係る有機トランジスタ素子の構造を示す。ここで、(A)は、ボトムゲート-トップコンタクト型、(B)は、ボトムゲート-ボトムコンタクト型、(C)は、トップゲート-トップコンタクト型、(D)は、トップゲート-ボトムコンタクト型のトランジスタ素子であり、1は活性層、2は基板、3はゲート電極、4はゲート絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極を示す。
基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリ(ジイソプロピルマレエート)、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、セルローストリアセテート等のプラスチック基板、ガラス、石英、酸化アルミニウム、シリコン、ハイド-プシリコン、酸化シリコン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウムスズ酸化物等の無機基板、金、銅、クロム、チタン、アルムニウム等の金属基板等を挙げることができる。トランジスタ性能が良い点で、ガラス、シリコン、ハイドープシリコンが好ましく、ガラスがより好ましい。
ゲート電極としては、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、ハイドープシリコン、スズ酸化物、酸化インジウム、インジウムスズ酸化物、クロム、チタン、タンタル、クロム、グラフェン、カーボンナノチューブ等の無機電極又はドープされた導電性高分子(PEDOT-PSS)等の有機電極等を挙げることができる。導電性が良い点で無機電極が好ましく、金及び銀がより好ましい。
絶縁層としては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス等の無機絶縁層、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリ(ジイソプロピルマレエート)、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、セルローストリアセテート、ポリシクロペンタン、ポリシクロヘキサン-エチレン共重合体、ポリフッ素化シクロベンタン、サイトップ(商標)、ポリフッ素化シクロヘキサン、ポリフッ素化シクロヘキサン-エチレン共重合体、パリレンN(商標)、パリレンC(商標)、パリレンD(商標)、パリレンHT(商標)、パリレンC-UVF(商標)等の有機絶縁層等を挙げることができる。絶縁性が良い点で有機絶縁層が好ましく、パリレンCがさらに好ましい。また、これらの絶縁層表面は、例えば、オクタデシルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、デシルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、β-フェネチルトリクロロシラン、β-フェネチルトリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン等のシラン類、オクタデシルホスホン酸、デシルホスホン酸、オクチルホスホン酸等のホスホン酸類、ヘキサメチルジシラザン等のアミン類で修飾処理しても良い。本発明に係る有機トランジスタ素子のキャリア移動度及び電流オン・オフ比が向上し、並びに閾値電圧の低下する点で、オクタデシルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、β-フェネチルトリクロロシラン、オクタデシルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ヘキサメチルジシラザンが好ましい。
ソース電極及びドレイン電極としては、ゲート電極で例示したものと同様の電極を例示することができる。導電性が良い点で無機電極が好ましく、金がさらに好ましい。また、キャリアの注入効率を上げる為に、これらの電極に表面処理材を用いて表面処理を実施することができる。このような表面処理材としては、例えば、ベンゼンチオール、ペンタフルオロベンゼンチオール等を挙げることができる。
本発明に係る有機トランジスタ素子は、基板上に絶縁層及び活性層として本発明に係る有機薄膜を製膜し、これにソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を付設することにより得られる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で得られた化合物は、1H-NMR測定により構造解析を行った。試薬類は市販品を用いた。
<NMR測定条件>
測定装置:Bruker ASCENDTM ADVANCE III HD(400MHz)
測定溶媒:重クロロホルム(CDCl3)
内部標準物質:テトラメチルシラン(TMS)
<TGA測定条件>
測定装置:SII株式会社 EXSTAR6000 TGA/DTA6200
試料容器:アルミパン
測定雰囲気:窒素
Td3、Td5及びTd10は3%、5%及び10%重量減少温度を各々表す。
<DSC測定条件>
測定装置:SII株式会社 EXSTAR6000 DSC6220
試料容器:アルミパン
測定条件:窒素雰囲気、10℃/min、0~300℃、結果は2回目のHeatingScanを採用。
<CV測定条件>
測定装置:BioLogic社 VSP-300
作用極:グラッシーカーボン(φ=3mm)
対極:白金線(φ=0.5mm)
参照極:白金線(φ=0.5mm)
内部標準物質:フェロセン/フェロセニウム(Fc/Fc+)
電解液:0.10M テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート(Bu4NBF4)/ジクロロメタン溶液
測定化合物の濃度:上記の電解液を溶媒として1g/Lとした。
走査速度:100mV/s
上記の条件で可逆なサイクリックボルタモグラムを得た。測定化合物の酸化還元電位Esample(Vvs.Fc/Fc+)は、横軸をFc/Fc+に補正したボルタモグラムの酸化ピークと還元ピークの半端電位から求め、LUMO準位ELUMOは、Fc/Fc+の酸化還元電位が真空準位に対して-5.07eVであるとして、式(1)で算出した。
ELUMO=-5.07-Esample (1)
[参考例1]
3,4-ジアミノ安息香酸メチル(6.00g,36.1mmol)とトリエチルアミン(20.0mL,144mmol)及びジクロロメタン(200mL)の混合物に塩化チオニル(5.20mL,71.7mmol)を加えて4.5時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=3/2→0/1)で精製することで、白色固体のベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(4.98g,71%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.75(dd,J=1.6,0.83Hz,1H),8.21(dd,J=9.2,1.6Hz,1H),8.05(dd,J=9.2,0.83Hz,1H),4.02(s,3H).
[参考例2]
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(960μL,5.64mmol)とTHF(5.6mL)の混合物に、-40℃で1.56M n-ブチルリチウム n-ヘキサン溶液(3.60mL,5.62mmol)を加えて同温で30分間攪拌した後、1.0M 2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウム クロリド リチウム クロリド錯体 THF/トルエン溶液(5.70mL,5.70mmol)を加え、0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で溶媒を留去し、THF(8.0mL)を加えることにより、TMP2Mg・2LiCl溶液を調製した。
参考例1で合成したベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.00g,5.15mmol)とTHF(32mL)の混合物に、-40℃でTMP2Mg・2LiCl溶液を加えて1.5時間攪拌した後、アルゴン気流下で1.0M 塩化亜鉛 THF溶液(6.20mL,6.20mmol)とビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(60mg,104μmol)、トリ(2-フリル)ホスフィン(48mg,208μmol)、及びヨードベンゼン(860μL,7.71mmol)を加えて70℃で18時間撹拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することで、橙黄色固体の4-フェニルベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.22g,88%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.03(m,2H),7.55-7.44(m,5H),3.67(s,3H).
[参考例3]
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(960μL,5.64mmol)とTHF(5.6mL)の混合物に、-40℃で1.56M n-ブチルリチウム n-ヘキサン溶液(3.60mL,5.62mmol)を加えて同温で30分間攪拌した後、1.0M 2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウム クロリド リチウム クロリド錯体 THF/トルエン溶液(5.70mL,5.70mmol)を加え、0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で溶媒を留去し、THF(8.0mL)を加えることにより、TMP2Mg・2LiCl溶液を調製した。
参考例1で合成したベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.00g,5.15mmol)とTHF(32mL)の混合物に、-40℃でTMP2Mg・2LiCl溶液を加えて1.5時間攪拌した後、アルゴン気流下で1.0M 塩化亜鉛 THF溶液(6.20mL,6.20mmol)とビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(60mg,104μmol)、トリ(2-フリル)ホスフィン(48mg,208μmol)、及び4-tert-ブチルヨードベンゼン(1.37mL,7.73mmol)を加えて70℃で18時間撹拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/2→0/1)で精製することで、淡黄色固体として4-(4-(tert-ブチル)フェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.06g,63%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.03(m,2H),7.53(d,J=8.4Hz,2H),7.44(d,J=8.4Hz,2H),3.67(s,3H),1.39(s,9H).
[参考例4]
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(960μL,5.64mmol)とTHF(5.6mL)の混合物に、-40℃で1.56M n-ブチルリチウム n-ヘキサン溶液(3.60mL,5.62mmol)を加えて同温で30分間攪拌した後、1.0M 2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウム クロリド リチウム クロリド錯体 THF/トルエン溶液(5.70mL,5.70mmol)を加え、0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で溶媒を留去し、THF(8.0mL)を加えることにより、TMP2Mg・2LiCl溶液を調製した。
参考例1で合成したベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.00g,5.15mmol)とTHF(32mL)の混合物に、-40℃でTMP2Mg・2LiCl溶液を加えて1.5時間攪拌した後、アルゴン気流下で1.0M 塩化亜鉛 THF溶液(6.20mL,6.20mmol)とビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(60mg,104μmol)、トリ(2-フリル)ホスフィン(48mg,208μmol)、及び4-ヘキシルブロモベンゼン(1.75mL,8.56mmol)を加えて70℃で2日間撹拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/1→0/1)で精製することで、橙色液体として4-(4-ヘキシルフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.29g,71%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.00(m,2H),7.41(d,J=8.2Hz,2H),7.32(d,J=8.2Hz,2H),3.68(s,3H),2.70(t,J=7.8Hz,2H),1.70(m,2H),1.45-1.28(m,6H),0.90(m,3H).
[参考例5]
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(972μL,5.71mmol)とTHF(5.7mL)の混合物に、-40℃で1.56M n-ブチルリチウム n-ヘキサン溶液(3.67mL,5.73mmol)を加えて同温で30分間攪拌した後、1.0M 2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウム クロリド リチウム クロリド錯体 THF/トルエン溶液(5.70mL,5.70mmol)を加え、0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で溶媒を留去し、THF(8.0mL)を加えることにより、TMP2Mg・2LiCl溶液を調製した。
参考例1で合成したベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.00g,5.15mmol)とTHF(32mL)の混合物に、-40℃でTMP2Mg・2LiCl溶液を加えて1.5時間攪拌した後、アルゴン気流下で1.0M 塩化亜鉛 THF溶液(6.20mL,6.20mmol)とビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(47mg,81.7μmol)、トリ(2-フリル)ホスフィン(31mg,134μmol)、及び4-ドデシルブロモベンゼン(2.10mL,6.97mmol)を加えて70℃で18時間撹拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=4/1)で精製することで、橙色液体として4-(4-ドデシルフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.51g,67%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.00(m,2H),7.40(d,J=8.2Hz,2H),7.32(d,J=8.2Hz,2H),3.68(s,3H),2.69(dd,J=8.0,7.6Hz,2H),1.69(m,2H),1.42-1.21(m,18H),0.88(m,3H).
[参考例6]
エタノール(40mL)と水(40mL)の混合溶媒に水酸化カリウム(4.04g,72.0mmol)を溶解させたのち、4-アミノ-3-ニトロ安息香酸(5.46g,30.0mmol)を加え、70℃で2時間攪拌した。0℃に冷却した反応液に13重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(160mL)を加え、室温で21時間攪拌した。反応液を0℃に冷却したのち、水(70mL)、6.0M 塩酸水溶液(30mL)及び塩化ナトリウム(3.80g)を加えた。次に、反応液をクロロホルムで抽出して得られた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去することで、黄色固体(4.80g)を得た。
得られた固体をエタノール(75mL)に溶解したのち、亜リン酸トリエチル(7.80mL,45.1mmol)を加え、6時間還流した。反応液を0℃に冷却したのち、水(40mL)及び6.0M 塩酸水溶液(2.0mL)を加えた。次に、反応液をクロロホルムで抽出して得られた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去することで、茶色液体の粗生成物を得た。
得られた粗生成物とメタノール(60mL)の混合物に濃硫酸(1.6mL)を加え、80℃で3時間攪拌した。次に、反応液をクロロホルムで希釈した有機層を水及び飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→3/2)で精製することで、無色固体としてベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール-5-カルボン酸メチル(4.30g,80%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.64(t,J=1.2Hz,1H),8.02(dd,J=9.4,1.2Hz,1H),7.91(dd,J=9.4,1.2Hz,1H),4.01(s,3H).
[参考例7]
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(1.05mL,6.17mmol)とTHF(6.2mL)の混合物に、-40℃で1.56M n-ブチルリチウム n-ヘキサン溶液(4.00mL,6.24mmol)を加えて同温で30分間攪拌した後、1.0M 2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウム クロリド リチウム クロリド錯体 THF/トルエン溶液(6.20mL,6.20mmol)を加え、0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で溶媒を留去し、THF(10mL)を加えることにより、TMP2Mg・2LiCl溶液を調製した。
参考例6で合成したベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール-5-カルボン酸メチル(920mg,5.16mmol)とTHF(32mL)の混合物に、-40℃でTMP2Mg・2LiCl溶液を加えて1.5時間攪拌した後、アルゴン気流下で1.0M 塩化亜鉛 THF溶液(6.80mL,6.80mmol)とビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(60mg,104μmol)、トリ(2-フリル)ホスフィン(48mg,208μmol)、及び4-ヘキシルブロモベンゼン(1.27mL,6.21mmol)を加えて70℃で17時間撹拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/1→0/1)で精製することで、橙色液体として4-(4-ヘキシルフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール-5-カルボン酸メチル(904mg,52%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):7.84(d,J=9.3Hz,1H),7.74(d,J=9.3Hz,1H),7.46(d,J=8.2Hz,2H),7.31(d,J=8.2Hz,2H),3.70(s,3H),2.69(t,J=7.8Hz,2H),1.68(m,2H),1.42-1.28(m,6H),0.91(m,3H).
[参考例8]
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(1.30mL,7.64mmol)とTHF(7.6mL)の混合物に、-40℃で1.56M n-ブチルリチウム n-ヘキサン溶液(4.90mL,7.64mmol)を加えて同温で30分間攪拌した後、1.0M 2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウム クロリド リチウム クロリド錯体 THF/トルエン溶液(7.60mL,7.60mmol)を加え、0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で溶媒を留去し、THF(8.0mL)を加えることにより、TMP2Mg・2LiCl溶液を調製した。
参考例1で合成したベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.35g,6.95mmol)とTHF(54mL)の混合物に、-40℃でTMP2Mg・2LiCl溶液を加えて1.5時間攪拌した後、アルゴン気流下で1.0M 塩化亜鉛 THF溶液(8.40mL,8.40mmol)とビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(38mg,66.1μmol)、トリ(2-フリル)ホスフィン(32mg,138μmol)、及び1-ブロモ-4-ヨードベンゼン(1.97g,6.96mmol)を加えて70℃で14時間撹拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→0/1)で精製することで、淡黄色固体として4-(4-ブロモフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.97g,81%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.05(m,2H),7.64(d,J=8.5Hz,2H),7.35(d,J=8.5Hz,2H),3.72(s,3H).
[実施例1]
参考例2で合成した4-フェニルベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(374mg,1.38mmol)と1,2-ジクロロエタン(23mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸(610μL,6.89mmol)を加えて17時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/3)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-1)(180mg,55%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.18(d,J=7.3Hz,1H),7.97(d,J=8.8Hz,1H),7.87(d,J=8.8Hz,1H),7.69(m,1H),7.58(dt,J=7.5,1.0Hz,1H),7.37(dt,J=7.5,1.0Hz,1H).
[実施例2]
実施例1で合成した化合物(1-1-1)(200mg,839μmol)と酸化アルミニウム(840mg)及びTHF(8.4mL)の混合物にマロノニトリル(118mg,1.79mmol)を加えて10分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することで、黒緑色固体として化合物(1-2-1)(208mg,87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.61(d,J=9.3Hz,1H),8.42(d,J=7.6Hz,1H),8.34(d,J=7.6Hz,1H),7.98(d,J=9.3Hz,1H),7.60(dt,J=7.6,0.80Hz,1H),7.40(dt,J=7.6,0.80Hz,1H).
Td3:212℃、Td5:240℃、Td10:259℃.
相転移温度:なし.
LUMO準位:-4.16eV.
[実施例3]
実施例1で合成した化合物(1-1-1)(100mg,420μmol)と30%臭化水素-酢酸溶液(1.0mL)及びクロロホルム(2.0mL)の混合物に臭素(25μL,485μmol)を加えて4時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→1/9)で精製することで、橙黄色固体として化合物(1-1-2)(108mg,81%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.17(d,J=7.3Hz,1H),8.11(s,1H),7.70(d,J=7.3Hz,1H),7.59(ddd,J=7.6,7.4,1.0Hz,1H),7.41(ddd,J=7.6,7.4,1.0Hz,1H).
[実施例4]
実施例3で合成した化合物(1-1-2)(50mg,158μmol)と4-シアノフェニルボロン酸(35mg,235μmol)と1,4-ジオキサン(2.0mL)及び2.0M 炭酸カリウム水溶液(1.0mL)の混合物にアルゴン気流下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9.2mg,7.96μmol)を加えて105℃で1時間攪拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、反応液をクロロホルムで希釈した有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することで、桃色固体として化合物(1-1-95)(52mg,96%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.24(d,J=7.3Hz,1H),8.11(d,J=8.3Hz,2H),8.04(s,1H),7.84(d,J=8.3Hz,2H),7.72(d,J=7.3Hz,1H),7.63(t,J=7.3Hz,1H),7.42(t,J=7.3Hz,1H).
[実施例5]
実施例4で合成した化合物(1-1-95)(43mg,126μmol)と酸化アルミニウム(260mg)及びTHF(2.6mL)の混合物にマロノニトリル(10mg,151μmol)を加えて15分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を再結晶(1,2-ジクロロエタン)で精製することで、明緑色固体として化合物(1-2-95)(38mg,78%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.81(s,1H),8.46(d,J=7.5Hz,1H),8.40(d,J=7.5Hz,1H),8.12(d,J=8.5Hz,2H),7.86(d,J=8.5Hz,2H),7.64(t,J=7.8Hz,1H),7.45(t,J=7.8Hz,1H).
Td3:325℃、Td5:334℃、Td10:359℃.
相転移温度:なし.
LUMO準位:-4.21eV.
[実施例6]
参考例3で合成した4-(4-(tert-ブチル)フェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(937mg,2.87mmol)と1,2-ジクロロエタン(30mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸(1.27mL,14.4mmol)を加えて20時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→0/1)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-48)(810mg,95%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.07(dd,J=7.7,0.48Hz,1H),7.94(d,J=8.8Hz,1H),7.86(d,J=8.8Hz,1H),7.76(dd,J=1.8,0.48Hz,1H),7.59(dd,J=7.7,1.8Hz,1H),1.38(S,9H).
[実施例7]
実施例6で合成した化合物(1-1-48)(201mg,684μmol)と酸化アルミニウム(700mg)及びTHF(7.0mL)の混合物にマロノニトリル(52mg,792μmol)を加えて15分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=2/1)で精製することで、茶色固体として化合物(1-2-48)(173mg,74%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.59(d,J=9.3Hz,1H),8.52(d,J=1.6Hz,1H),8.21(d,J=7.9Hz,1H),7.94(d,J=9.3Hz,1H),7.60(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),1.40(s,9H).
Td3:248℃、Td5:262℃、Td10:284℃.
相転移温度:なし.
LUMO準位:-4.11eV.
[実施例8]
実施例6で合成した化合物(1-1-48)(200mg,679μmol)と30%臭化水素-酢酸溶液(1.5mL)及びクロロホルム(3.0mL)の混合物に臭素(42μL,815μmol)を加えて1.5時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→1/9)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-100)(235mg,93%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.09(s,1H),8.04(d,J=7.8Hz,1H),7.75(d,J=1.7Hz,1H),7.59(dd,J=7.8,1.7Hz,1H),1.37(s,9H).
[実施例9]
実施例8で合成した化合物(1-1-100)(185mg,496μmol)と4-シアノフェニルボロン酸(111mg,754μmol)と1,4-ジオキサン(6.6mL)及び2.0M 炭酸カリウム水溶液(3.3mL)の混合物にアルゴン気流下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29mg,24.7μmol)を加えて110℃で1時間攪拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、反応液をクロロホルムで希釈した有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→1/3)で精製することで、赤色固体として化合物(1-1-61)(140mg,72%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.11(d,J=8.6Hz,1H),8.02(s,1H),7.83(d,J=8.7Hz,2H),7.78(m,2H),7.69(d,J=8.6Hz,1H),7.62(dd,J=7.8,1.9Hz,1H),1.39(s,9H).
[実施例10]
実施例9で合成した化合物(1-1-61)(100mg,253μmol)と酸化アルミニウム(500mg)及びTHF(5.0mL)の混合物にマロノニトリル(21mg,315μmol)を加えて15分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することで、緑色固体として化合物(1-2-61)(71mg,63%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.76(s,1H),8.54(d,J=1.5Hz,1H),8.24(d,J=7.9Hz,1H),8.11(d,J=8.5Hz,2H),7.84(d,J=8.5Hz,2H),7.63(dd,J=7.9,1.5Hz,1H),1.39(s,9H).
Td3:270℃、Td5:322℃、Td10:356℃.
相転移温度:252℃.
LUMO準位:-4.17eV.
[実施例11]
参考例4で合成した4-(4-ヘキシルフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.26g,3.55mmol)と1,2-ジクロロエタン(36mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸(1.60mL,18.1mmol)を加えて1日間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/1→0/1)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-9-n6)(861mg,75%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.05(d,J=7.5Hz,1H),7.93(d,J=8.8Hz,1H),7.84(d,J=8.8Hz,1H),7.51(d,J=1.4Hz,1H),7.36(dd,J=7.5,1.4Hz,1H),2.67(t,J=7.7Hz,2H),1.66(m,2H),1.40-1.28(m,6H),0.89(m,3H).
[実施例12]
実施例11で合成した化合物(1-1-9-n6)(203mg,630μmol)と酸化アルミニウム(630mg)及びTHF(6.3mL)の混合物にマロノニトリル(52mg,792μmol)を加えて15分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を再結晶(クロロホルム/メタノール=1/1)で精製することで、茶色固体として化合物(1-2-9-n6)(197mg,84%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.55(d,J=9.3Hz,1H),8.20(s,1H),8.18(d,J=7.6Hz,1H),7.91(d,J=9.3Hz,1H),7.37(d,J=7.6Hz,1H),2.69(t,J=7.8Hz,2H),1.67(m,2H),1.42-1.28(m,6H),0.90(m,3H).
LUMO準位:-4.11eV.
[実施例13]
参考例5で合成した4-(4-ドデシルフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.46g,3.33mmol)と1,2-ジクロロエタン(40mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸(1.48mL,16.7mmol)を加えて20時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=4/1)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-9-n12)(992mg,73%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.06(d,J=7.5Hz,1H),7.93(d,J=8.8Hz,1H),7.85(d,J=8.8Hz,1H),7.52(d,J=1.4Hz,1H),7.37(dd,J=7.5,1.4Hz,1H),2.67(dd,J=7.9,7.6Hz,2H),1.65(m,2H),1.39-1.20(m,18H),0.87(m,3H).
[実施例14]
実施例13で合成した化合物(1-1-9-n12)(198mg,488μmol)と酸化アルミニウム(1.09g)及びTHF(10mL)の混合物にマロノニトリル(71mg,1.08mmol)を加えて30分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を再結晶(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)で精製することで、暗褐色固体として化合物(1-2-9-n12)(111mg,50%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.57(d,J=9.3Hz,1H),8.22(d,J=1.0Hz,1H),8.20(d,J=7.6Hz,1H),7.93(d,J=9.3Hz,1H),7.38(dd,J=7.6,1.0Hz,1H),2.69(t,J=7.7Hz,2H),1.67(m,2H),1.41-1.20(m,18H),0.87(m,3H).
LUMO準位:-4.12eV.
[実施例15]
実施例11で合成した化合物(1-1-9-n6)(500mg,1.55mmol)と30%臭化水素-酢酸溶液(3.0mL)及びクロロホルム(6.0mL)の混合物に臭素(160μL,3.11mmol)を加えて1時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=2/1→1/4)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-98-n6)(582mg,94%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.08(s,1H),8.03(d,J=7.5Hz,1H),7.52(d,J=1.3Hz,1H),7.38(dd,J=7.5,1.3Hz,1H),2.66(t,J=7.7Hz,2H),1.65(m,2H),1.40-1.27(m,6H),0.89(m,3H).
[実施例16]
実施例15で合成した化合物(1-1-98-n6)(500mg,1.25mmol)と4-シアノフェニルボロン酸(278mg,1.89mmol)と1,4-ジオキサン(20mL)及び2.0M 炭酸カリウム水溶液(10mL)の混合物にアルゴン気流下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(72mg,62.7μmol)を加えて110℃で2時間攪拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、反応液をクロロホルムで希釈した有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/2→0/1)で精製することで、赤色固体として化合物(1-1-59-n6)(401mg,76%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.08(d,J=8.7Hz,2H),7.98(d,J=7.5Hz,1H),7.91(s,1H),7.82(d,J=8.7Hz,2H),7.46(d,J=1.4Hz,1H),7.34(dd,J=7.5,1.4Hz,1H),2.64(dd,J=9.9,7.6Hz,2H),1.69-1.59(m,2H),1.41-1.28(m,6H),0.90(m,3H).
[実施例17]
実施例16で合成した化合物(1-1-59-n6)(380mg,897μmol)と酸化アルミニウム(1.00g)及びTHF(10mL)の混合物にマロノニトリル(72mg,1.08mmol)を加えて15分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=3/1)で精製することで、緑色固体として化合物(1-2-59-n6)(400mg,95%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.77(s,1H),8.25(m,2H),8.11(d,J=8.6Hz,2H),7.85(d,J=8.6Hz,2H),7.42(d,J=8.8Hz,1H),2.71(dd,J=7.8,7.6Hz,2H),1.68(m,2H),1.44-1.29(m,6H),0.90(t,J=7.1Hz,3H).
Td3:345℃、Td5:353℃、Td10:368℃.
相転移温度:211℃.
LUMO準位:-4.16eV.
[実施例18]
参考例7で合成した4-(4-ヘキシルフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール-5-カルボン酸メチル(880mg,2.60mmol)と1,2-ジクロロエタン(26mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸(1.15mL,13.0mmol)を加えて1時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/1)で精製することで、橙色固体として化合物(2-1-9-n6)(572mg,72%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):7.80(d,J=7.4Hz,1H),7.80(d,J=9.1Hz,1H),7.67(d,J=9.1Hz,1H),7.51(d,J=1.1Hz,1H),7.38(m,1H),2.67(t,J=7.7Hz,2H),1.65(m,2H),1.40-1.27(m,6H),0.89(m,3H).
[実施例19]
実施例18で合成した化合物(2-1-9-n6)(150mg,489μmol)と酸化アルミニウム(500mg)及びTHF(5.0mL)の混合物にマロノニトリル(40mg,599μmol)を加えて15分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を再結晶(クロロホルム/メタノール=7/10)で精製することで、緑色固体として化合物(2-2-9-n6)(121mg,70%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.42(d,J=9.6Hz,1H),8.22(d,J=0.74Hz,1H),7.94(d,J=7.6Hz,1H),7.82(d,J=9.6Hz,1H),7.41(dd,J=7.6,0.74Hz,1H),2.71(t,J=7.7Hz,2H),1.67(m,2H),1.43-1.27(m,6H),0.90(m,3H).
LUMO準位:-4.26eV.
[実施例20]
参考例8で合成した4-(4-ブロモフェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-カルボン酸メチル(1.71g,4.90mmol)と1,2-ジクロロエタン(50mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸(13.1mL,148mmol)を加えて2日間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=4/1 →0/1)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-3)(1.23g,79%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.05(d,J=7.8Hz,1H),8.00(d,J=8.9Hz,1H),7.86(d,J=8.9Hz,1H),7.79(d,J=1.8Hz,1H),7.72(dd,J=7.8,1.8Hz,1H).
[実施例21]
実施例20で合成した化合物(1-1-3)(1.20g,3.78mmol)と30%臭化水素-酢酸溶液(7.0mL)及びクロロホルム(21mL)の混合物に臭素(1.95mL,37.9mmol)を加えて5時間還流した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を再結晶(クロロホルム)で精製することで、赤色固体として化合物(1-1-4)(928mg,62%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.09(s,1H),8.02(d,J=7.8Hz,1H),7.79(d,J=1.9Hz,1H),7.72(dd,J=7.8,1.9Hz,1H).
[実施例22]
実施例21で合成した化合物(1-1-4)(200mg,505μmol)とヘキシルボロン酸(198mg,1.52mmol)と1,4-ジオキサン(2.0mL)及び2.0M 炭酸カリウム水溶液(1.0mL)の混合物にアルゴン気流下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(12mg,10.2μmol)及びトリ(tert-ブチル)ホスホニウムテトラフルオロボラート(6.2mg,21.4μmol)を加えて110℃で2時間攪拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、反応液をクロロホルムで希釈した有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=10/1→3/1)で精製することで、橙色固体として化合物(1-1-10-n6)(132mg,60%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):7.99(d,J=7.5Hz,1H),7.62Hz(s,1H),7.49(d,J=1.2Hz,1H),7.34(dd,J=7.5,1.2Hz,1H),3.15(t,J=7.7Hz,2H),2.65(t,J=7.7Hz,2H),1.81(m,2H),1.65(m,2H),1.48-1.25(m,12H),0.89(m,6H).
[実施例23]
実施例22で合成した化合物(1-1-10-n6)(120mg,295μmol)と酸化アルミニウム(300mg)及びTHF(3.0mL)の混合物にマロノニトリル(23mg,354μmol)を加えて3時間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=3/1→2/1)で精製することで、黒色固体として化合物(1-2-10-n6)(117mg,87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.33(s,1H),8.17(s,1H),8.11(d,J=7.6Hz,1H),7.34(d,J=7.6Hz,1H),3.15(t,J=7.7Hz,2H),2.67(t,J=7.7Hz,2H),1.82(m,2H),1.66(m,2H),1.47-1.25(m,12H),0.89(m,6H).
LUMO準位:-4.07eV.
[実施例24]
実施例21で合成した化合物(1-1-4)(200mg,505μmol)と2-(4-ヘキシルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(450mg,1.56mmol)と1,4-ジオキサン(4.0mL)及び2.0M 炭酸カリウム水溶液(2.0mL)の混合物にアルゴン気流下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg,26.0μmol)を加えて105℃で3時間攪拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、反応液をクロロホルムで希釈した有機層を飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=1/1)で精製することで、赤色固体として化合物(1-1-13-n6)(245mg,87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.21(d,J=7.7Hz,1H),7.99(s,1H),7.94(d,J=1.5Hz,1H),7.89(d,J=8.2Hz,2H),7.80(dd,J=7.7,1.5Hz,1H),7.58(d,J=8.2Hz,2H),7.37(d,J=8.2Hz,2H),7.30(d,J=8.2Hz,2H),2.73-2.64(m,4H),1.73-1.63(m,4H),1.43-1.28(m,12H),0.93-0.86(m,6H).
[実施例25]
実施例24で合成した化合物(1-1-13-n6)(220mg,394μmol)と酸化アルミニウム(400mg)とTHF(4.0mL)及びピリジン(2.0mL)の混合物にマロノニトリル(130mg,1.98mmol)を加えて30分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=4/1→2/3)で精製することで、黒青色固体として化合物(1-2-13-n6)(232mg,97%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.69(s,1H),8.63(d,J=1.3Hz,1H),8.20(d,J=7.8Hz,1H),7.85(d,J=8.2Hz,2H),7.71(dd,J=7.8,1.3Hz,1H),7.52(d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=8.2Hz,2H),7.27(d,J=8.2Hz,2H),2.73-2.63(m,4H),1.74-1.61(m,4H),1.45-1.29(m,12H),0.91(m,6H).
LUMO準位:-4.15eV.
[実施例26]
実施例21で合成した化合物(1-1-4)(200mg,505μmol)と1-オクチン(230μL,1.57mmol)と1,4-ジオキサン(2.5mL)及びトリエチルアミン(5.0mL)の混合物にアルゴン気流下でビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(16mg,22.2μmol)及びヨウ化銅(I)(5.2mg,27.3μmol)を加えて90℃で1.5時間攪拌した。得られた混合物を0℃に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから濾過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=3/1→0/1)で精製することで、赤色固体として化合物(1-1-16-m6)(189mg,82%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.05(dd,J=7.6,0.52Hz,1H),7.89(s,1H),7.66(m,1H),7.57(dd,J=7.6,1.5Hz,1H),2.60(d,J=7.2Hz,2H),2.44(d,J=7.2Hz,2H),1.75-1.30(m,16H),0.92(m,6H).
[実施例27]
実施例26で合成した化合物(1-1-16-m6)(90mg,198μmol)と酸化アルミニウム(200mg)とTHF(2.0mL)及びピリジン(1.0mL)の混合物にマロノニトリル(65mg,984μmol)を加えて30分間還流した。得られた混合物を濾過したのちに減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=3/1→1/9)で精製することで、青色固体として化合物(1-2-16-m6)(83mg,83%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ(ppm):8.50(s,1H),8.28(s,1H),8.07(d,J=7.8Hz,1H),7.51(d,J=7.8Hz,1H),2.60(d,J=7.2Hz,2H),2.44(d,J=7.2Hz,2H),1.75-1.30(m,16H),0.92(m,6H).
Td3:342℃、Td5:374℃、Td10:413℃.
相転移温度:170℃.
LUMO準位:-4.22eV.
[実施例28]
(溶解性の評価)
実施例2、7、10、12、14、17、19、23、25及び27で得られた縮環カルコゲナジアゾール化合物(1mg)にクロロホルム、THF、トルエン、クロロベンゼンを各々加えて製膜用組成物を得、縮環カルコゲナジアゾール化合物を室温(25℃)で完全に溶解せしめるに要した各有機溶媒の体積を計量し、溶解度(重量%)を算出した。完全に溶解した時点の見極めは目視により確認した。評価した縮環カルコゲナジアゾール化合物の溶解度を表1に示した。
[実施例29]
窒素雰囲気下、7mLサンプル管に実施例2で合成した化合物(1-2-1)1.00mg及びアニソール500mgを添加し60℃で加熱することで製膜用組成物を調製した(有機半導体の濃度は0.2重量%)。
次にガラス基板上に蒸着法で銀電極を作成し、ゲート絶縁膜としてパリレンCをCVD法により製膜したのちに上述の製膜用組成物をグローブボックス中、窒素雰囲気下で60℃にてドロップキャスト製膜することにより有機薄膜を作製した。該有機薄膜にチャネル長100μm、チャネル幅500μmのシャドウマスクを置き、真空下、金を蒸着することでソース電極及びドレイン電極を付設し、パリレンCをCVD法により製膜し、ボトムゲート-トップコンタクト型の有機トランジスタ素子を作成した(ゲート電極は銀、ゲート絶縁層はパリレンC、ソース電極及びドレイン電極は金)。
大気下、該有機トランジスタ素子を半導体パラメーターアナライザー(ケースレー製、4200A-SCS型)に接続し、ドレイン電圧(Vd=+50V)で、ゲート電圧(Vg)を―10~+50Vまで1V刻みで走査し、伝達特性を評価した。該有機トランジスタ素子はn型特性を示し、その電子のキャリア移動度は8.8×10-4cm2/Vsであった。
[実施例30]
窒素雰囲気下、7mLサンプル管に実施例12で合成した化合物(1-2-9-n6)0.87mg及びトルエン435mgを添加し50℃で加熱し、室温下(25℃)に放冷することで有機薄膜の製膜用組成物を調製した(有機半導体の濃度は0.2重量%)。25℃で10時間後も溶液状態が保持されておりドロップキャスト、スピンコート及びインクジェットによる製膜に適した化合物であることを確認した。
有機薄膜を室温で製膜した以外は実施例29に示した方法と同様の手順でボトムゲート-トップコンタクト型の有機トランジスタ素子を作成した。
該有機トランジスタ素子を実施例29に示した方法と同様の条件で伝達特性を評価した。該有機トランジスタ素子はn型特性を示し、その電子のキャリア移動度は2.2×10-4cm2/Vsであった。
[実施例31]
窒素雰囲気下、7mLサンプル管に実施例17で合成した化合物(1-2-59-n6)0.87mg、ポリスチレン(シグマアルドリッチ)0.44mg及びトルエン436mgを添加し50℃で加熱し、室温下(25℃)に放冷することで製膜用組成物を調製した(有機半導体の濃度は0.2重量%)。25℃で10時間後も溶液状態が保持されておりドロップキャスト、スピンコート及びインクジェットによる製膜に適した化合物であることを確認した。
有機薄膜をスピンコート製膜したことを除いて実施例30に示した方法と同様の手順でボトムゲート-トップコンタクト型の有機トランジスタ素子を作成した。
該有機トランジスタ素子を実施例29に示した方法と同様の条件で伝達特性を評価した。該有機トランジスタ素子はn型特性を示し、その電子のキャリア移動度は1.4×10-4cm2/Vsであった。
[比較例1]
窒素雰囲気下、7mLサンプル管にPhC2-BQQDI(富士フィルム和光純薬)0.87mg及びトルエン434mgを添加し60℃で加熱したが固体が溶け残っていることが確認され、溶解性が低いためドロップキャスト、スピンコート及びインクジェットによる製膜には不適当な化合物であることを確認した。