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JP7796562B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents
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JP7796562B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

ウエーハの加工方法

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Description

本発明は、機能層を備えるウエーハの加工方法に関する。
Si(シリコン)基板などの表面に、窒化膜、酸化膜、ポリイミド膜などのLow-k膜と、配線層と、が積層された機能層が形成されたウエーハに分割予定ラインに沿って加工溝を形成する際、機能層の加工を切削ブレードで行うと、膜剥がれが生じやすいため、レーザ光線を機能層に照射してレーザ加工溝を形成することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-064231号公報
しかし、機能層にレーザ光線を照射して加工する際に熱の影響により、機能層にダメージが生じてしまう問題があった。従来、シリコン基板などのレーザ加工によるダメージを除去する方法は開発されている。
近年、機能層が厚くなってきており、今までは着目されていなかった機能層のダメージがウエーハをチップに分割した際のチップの抗折強度に影響を与えることが判明した。
本発明の目的は、ダメージ領域を残しにくいウエーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、基板に機能層が積層されたウエーハを加工するウエーハの加工方法であって、分割予定ラインに沿って、該機能層にレーザ光線を照射し、該機能層にレーザ加工溝を形成する機能層加工ステップと、該機能層加工ステップの実施後に、該機能層加工ステップによって改質された該レーザ加工溝の周辺のダメージ領域を切削ブレードで除去するダメージ除去ステップを、を備えることを特徴とする。
前記ウエーハの加工方法では、該ダメージ除去ステップにおいて、該切削ブレードが切削する深さは、該レーザ加工溝よりも浅くても良い。
前記ウエーハの加工方法では、該分割予定ラインに沿って該基板を分割する基板分割ステップをさらに備えても良い。
本発明は、機能層加工ステップで改質されたレーザ加工溝の側面と縁とを含むダメージ領域の少なくとも一部を切削ブレードで除去するため、機能層に残るダメージ領域を減らすことができる。その結果加工後のウエーハにダメージを残しにくいという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの斜視図である。 図2は、図1に示されたウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜塗布ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図5は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜塗布ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図6は、図3に示されたウエーハの加工方法の機能層加工ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図7は、図3に示されたウエーハの加工方法の機能層加工ステップを模式的に示すウエーハの要部の断面図である。 図8は、図3に示されたウエーハの加工方法の洗浄ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図9は、図3に示されたウエーハの加工方法の洗浄ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図10は、図3に示されたウエーハの加工方法のダメージ除去ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図11は、図3に示されたウエーハの加工方法のダメージ除去ステップのウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図12は、図3に示されたウエーハの加工方法のダメージ除去ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図13は、図3に示されたウエーハの加工方法の基板分割ステップにおいて基板の内部に改質層を形成する状態のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図14は、図3に示されたウエーハの加工方法の基板分割ステップにおいて基板を分割する状態を模式的に一部断面で示す側面図である。 図15は、図3に示されたウエーハの加工方法の基板分割ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図16は、実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。 図17は、実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの残りの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。 図18は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の機能層加工ステップの2本のレーザ加工溝を形成した後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図19は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の機能層加工ステップにおいて2本のレーザ加工溝間の機能層を除去した状態のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図20は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の保護膜洗浄ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図21は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図22は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。 図23は、実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。 図24は、実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの残りの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの斜視図である。図2は、図1に示されたウエーハの要部を模式的に示す断面図である。図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハ1は、シリコン、サファイヤ、ガリウムヒ素、又はSiC(炭化ケイ素)等などを基板2とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等である。ウエーハ1は、表面3の格子状に形成された複数の分割予定ライン4によって区画された各領域にそれぞれデバイス5が形成されている。
デバイス5は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、又はメモリ(半導体記憶装置)等である。
実施形態1において、ウエーハ1は、図1及び図2に示すように、基板2の表面に機能層6が積層されている。機能層6は、窒化膜、酸化膜、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜、又は、ポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(以下、Low-k膜と呼ぶ)と、導電性の金属により構成された導電体膜とを備えている。
デバイス5は、Low-k膜と、Low-k膜間に積層された導電体膜と、によって構成される。導電体膜は、デバイス5の配線パターンを構成する。なお、分割予定ライン4の機能層6は、デバイス5に発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の素子であるTEG(Test Element Group)も備えている。
実施形態において、ウエーハ1は、図1に示すように、表面3の裏側の裏面7が円板状の粘着テープ10の中央に貼着され、粘着テープ10の外縁部に環状のフレーム11が貼着されて、フレーム11の開口に粘着テープ10を介して支持される。実施形態1では、フレーム11は、環状に形成され、内径がウエーハ1の外径よりも大きく形成されている。実施形態1では、粘着テープ10は、外径がウエーハ1の外径及び開口の内径よりも大きく、かつフレーム11の外径よりも小さく形成されている。
また、実施形態1では、粘着テープ10は、可撓性と非粘着性を有する基材層と、基材層に積層されかつ可撓性と粘着性を有する粘着層とを有する粘着テープでも良く、粘着層を有しない熱可塑性の樹脂で構成されたシートでも良い。粘着性を有さないシートの場合は、素材はポリオレフィン系シートは、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリスチレンシートが好ましく、フレーム11やウエーハ1には熱圧着で貼着される。
また、実施形態1では、ウエーハ1は、図2に示すように、基板2の厚み12よりも機能層6の厚み13が厚い。実施形態1では、ウエーハ1は、基板2の厚み12が例えば10μmであり、機能層6の厚み13が例えば20μm以上でかつ30μm以下である。なお、本発明では、基板2の厚みは機能層加工ステップ102やダメージ除去ステップ104や基板分割ステップ105の少なくともいずれかにおいては機能層6の厚み13より厚くても良く、機能層加工ステップとダメージ除去ステップの実施後に研削ステップが実施され、研削ステップによってチップが仕上げ厚みに薄化された時点で機能層6の厚み13より薄くなる構成も含まれる。つまりウエーハ1はデバイスチップが仕上げ厚みに薄化された時に基板2の厚み12よりも機能層6の厚み13が厚くなるように加工される。
(ウエーハの加工方法)
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、前述した基板2に機能層6が積層されたウエーハ1を加工する方法である。実施形態1に係るウエーハの加工方法は、図3に示すように、保護膜塗布ステップ101と、機能層加工ステップ102と、保護膜洗浄ステップ103と、ダメージ除去ステップ104と、基板分割ステップ105とを備える。
(保護膜塗布ステップ)
図4は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜塗布ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。図5は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜塗布ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。保護膜塗布ステップ101は、ウエーハ1の表面3に保護膜26(図5に示す)を形成するステップである。
実施形態1において、保護膜塗布ステップ101では、保護膜塗布装置20が、ウエーハ1の裏面7側を粘着テープ10を介してスピンナーテーブル21の保持面22に吸引保持し、フレーム11をスピンナーテーブル21の周囲に設けられたクランプ部23でクランプする。保護膜塗布ステップ101では、保護膜塗布装置20が、図4に示すように、スピンナーテーブル21を軸心回りに回転するとともに、水溶性樹脂供給ノズル24から水溶性樹脂25をウエーハ1の表面3の中央に滴下する。
滴下された水溶性樹脂25は、スピンナーテーブル21の回転により発生する遠心力によって、ウエーハ1の表面3上を中心側から外周側に向けて流れていき、ウエーハ1の表面3の全面に塗布される。
なお、水溶性樹脂25は、例えば、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol:PVA)、又はポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone:PVP)等の水溶性樹脂である。保護膜塗布ステップ101では、ウエーハ1の表面3の全面に塗布された水溶性樹脂25を乾燥することによって、図5に示すように、ウエーハ1の表面3の全面を被覆する水溶性の保護膜26を形成する。なお、機能層加工ステップ102によって除去される機能層6の体積が少なく、加工屑の付着が品質に影響がない場合は、保護膜塗布ステップ101を実施しなくても良い。
(機能層加工ステップ)
図6は、図3に示されたウエーハの加工方法の機能層加工ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。図7は、図3に示されたウエーハの加工方法の機能層加工ステップを模式的に示すウエーハの要部の断面図である。機能層加工ステップ102は、分割予定ライン4に沿って、機能層6にレーザ光線34(図6に示す)を照射し、機能層6にレーザ加工溝14(図7に示す)を形成するステップである。
機能層加工ステップ102では、レーザ加工装置30が、図6に示すように、保持テーブル31の保持面32に粘着テープ10を介してウエーハ1の裏面7側を吸引保持し、フレーム11を保持テーブル31の周囲に設けられたクランプ部33でクランプする。機能層加工ステップ102では、レーザ加工装置30が、図6に示すように、機能層6に対して吸収性を有する波長のレーザ光線34の集光点35を表面3に位置付けて、保持テーブル31とレーザ光線照射ユニット36とを分割予定ライン4に沿って図6中に破線で示す位置から実線で示す位置に亘って相対的に移動させながらウエーハ1の表面3側からウエーハ1に分割予定ライン4に沿ってパルス状のレーザ光線34を分割予定ライン4の幅方向の中央に照射する。
すると、ウエーハ1は、レーザ光線34の波長が機能層6に対して吸収性を有する波長を有するために、分割予定ライン4上の機能層6にアブレーション加工が施されて、分割予定ライン4上の保護膜26、機能層6が除去される。なお、機能層加工ステップ102は、機能層6を除去する事を目的とするため、基板2が露出する深さまでレーザ加工溝14を形成する。よって基板2の表層も除去される。また機能層加工ステップ102で照射されるレーザ光線34の波長は基板2に対しても吸収性を有してもよい。機能層加工ステップ102は、ウエーハ1は、図7に示すように、分割予定ライン4に沿って、基板2が露出するレーザ加工溝14が分割予定ライン4の幅方向の中央に形成される。また、ウエーハ1は、図7に示すように、レーザ加工溝14の側面141と、縁142とを少なくとも含むレーザ加工溝14の周辺にレーザ光線34の熱により改質されたダメージ領域15が形成される。レーザ加工による熱は上に上がるため、機能層6の表面付近の方がレーザ加工溝14の溝底周辺よりもダメージが生じ易い。よって、実施形態1では、特に、機能層6の表面3側の端部に、よりダメージが大きいダメージ領域15が形成される。機能層加工ステップ102では、レーザ加工装置30は、全ての分割予定ライン4上にレーザ加工溝14を形成する。
(保護膜洗浄ステップ)
図8は、図3に示されたウエーハの加工方法の洗浄ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。図9は、図3に示されたウエーハの加工方法の洗浄ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。保護膜洗浄ステップ103は、機能層加工ステップ102が実施されたウエーハ1を洗浄するステップである。
保護膜洗浄ステップ103では、洗浄装置40が、ウエーハ1の裏面7側を粘着テープ10を介してスピンナーテーブル41の保持面42に吸引保持し、フレーム11をスピンナーテーブル41の周囲に設けられたクランプ部43でクランプする。保護膜洗浄ステップ103では、洗浄装置40が、図8に示すように、スピンナーテーブル41を軸心回りに回転するとともに、洗浄ノズル44から洗浄水45(実施形態1では、純水)をウエーハ1の表面3の中央に供給する。
すると、供給された洗浄水84は、スピンナーテーブル81の回転により発生する遠心力によって、ウエーハ1の表面3上を中心側から外周側に向けて流れていき、ウエーハ1の表面3全体を洗浄して保護膜26を溶かして表面3上を流すこととなる。保護膜洗浄ステップ103では、洗浄装置40が、ウエーハ1の表面3から異物を除去するとともに、図9に示すように、表面3から保護膜26を除去する。
(ダメージ除去ステップ)
図10は、図3に示されたウエーハの加工方法のダメージ除去ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。図11は、図3に示されたウエーハの加工方法のダメージ除去ステップのウエーハの要部を模式的に示す断面図である。図12は、図3に示されたウエーハの加工方法のダメージ除去ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。
ダメージ除去ステップ104は、機能層加工ステップ102の実施後に、機能層加工ステップ102によって改質されたレーザ加工溝14の内面のダメージ領域15を切削ブレード54で除去するステップである。ダメージ除去ステップ104では、切削装置50が、図10に示すように、保持テーブル51の保持面52に粘着テープ10を介してウエーハ1の裏面7側を吸引保持し、フレーム11を保持テーブル51の周囲に設けられたクランプ部53でクランプする。ダメージ除去ステップ104では、切削装置50が、図10及び図11に示すように、保持テーブル51と切削ブレード54とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらレーザ加工溝14の幅16よりも刃厚55が厚い切削ブレード54の切り刃56をウエーハ1の表面3から分割予定ライン4に沿ってレーザ加工溝14の双方の縁142を含む領域に切り込ませて、レーザ加工溝14の縁142を含む切削溝17を形成して、レーザ加工溝14の側面141と縁142とに形成されたダメージ領域15の少なくとも一部を除去する。
実施形態1では、ダメージ除去ステップ104において、図11に示すように、切削装置50が、切削ブレード54で切削する深さはレーザ加工溝14の深さ18よりも浅く、実施形態1では、機能層6の厚み13よりも浅い。ダメージ除去ステップ104では、切削装置50は、図12に示すように、全ての分割予定ライン4に形成されたレーザ加工溝14の側面141と縁142とのダメージ領域15を少なくとも一部を除去する。
(基板分割ステップ)
図13は、図3に示されたウエーハの加工方法の基板分割ステップにおいて基板の内部に改質層を形成する状態のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。図14は、図3に示されたウエーハの加工方法の基板分割ステップにおいて基板を分割する状態を模式的に一部断面で示す側面図である。図15は、図3に示されたウエーハの加工方法の基板分割ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。
基板分割ステップ105は、分割予定ライン4に沿って基板2を分割するステップである。実施形態1において、基板分割ステップ105では、レーザ加工装置60が、粘着テープ10を剥離し、保持テーブルの保持面にウエーハ1の表面3側を吸引保持し、フレーム11を保持テーブルの周囲に設けられたクランプ部でクランプする。基板分割ステップ105では、レーザ加工装置60が、図13に示すように、基板2に対して透過性を有する波長のレーザ光線61の集光点62を基板2の内部に位置付けて、保持テーブルとレーザ光線照射ユニット63とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらウエーハ1の裏面7側からウエーハ1に分割予定ライン4に沿ってパルス状のレーザ光線61を照射する。
すると、ウエーハ1は、レーザ光線61の波長がウエーハ1に対して透過性を有する波長を有するために、分割予定ライン4に沿って基板2の内部に改質層19が形成される。実施形態1において、基板分割ステップ105では、レーザ加工装置30が、全ての分割予定ライン4に沿ってウエーハ1の裏面7側からレーザ光線61を照射して、全ての分割予定ライン4に沿って基板2の内部に改質層19を形成する。
なお、改質層19とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。なお、改質層19の気体的な強度は、基板2の改質層19以外の箇所の機械的な強度よりも低い。
なお、実施形態1では、基板2に改質層19を形成するレーザ光線61の方が、レーザ加工溝14を形成するレーザ光線34よりもパルス幅が短いレーザ光線を用いている、このため、レーザ加工溝14を形成するレーザ光線34が、改質層19を形成するレーザ光線61に比べパルス幅が長いレーザ光線であるため、熱影響が大きく機能層6の方がダメージ領域15が生じ易い。
基板分割ステップ105では、ウエーハ1の表面3に保護部材191を貼着し、研削装置70が、保持テーブル71の保持面72に保護部材191を介してウエーハ1の表面3側を吸引保持する。基板分割ステップ105では、研削装置70が、図14に示すように、スピンドル73により研削ホイール74を軸心回りに回転しかつ保持テーブル71を軸心回りに回転させ、純水等の図示しない研削水を供給しつつ、研削ホイール74の研削砥石75を裏面7に当接させて保持テーブル71に所定の送り速度で近づけて、研削砥石75でウエーハ1を研削して、ウエーハ1を所定の仕上げ厚みまで薄化する。なお、仕上げ厚みまで薄化されたウエーハ1は、機能層6が基板2よりも薄く。また、実施形態1では、仕上げ厚みまで薄化されたウエーハ1は、基板分割ステップ105において、改質層19の全てが除去されている。
実施形態1では、基板分割ステップ105では、研削ホイール74の研削砥石75により押圧されるので、ウエーハ1は、図15に示すように、改質層19から亀裂192がレーザ加工溝14の溝底及び裏面7まで伸展して、分割予定ライン4に沿って基板2及び機能層6が分割される。なお、図14は、改質層19を省略し、亀裂192を示している。
以上説明した実施形態1に係るウエーハの加工方法は、機能層加工ステップ102で、機能層6を除去して基板2を露出させるレーザ加工溝14を形成した後、機能層加工ステップ102で改質されたレーザ加工溝14の側面141と縁142とを含むダメージ領域15の少なくとも一部を切削ブレード54で除去するため、機能層6に残るダメージ領域15を減らすことができる。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、加工後のウエーハ1にダメージ領域15を残しにくいという効果を奏する。
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、機能層加工ステップ102で、レーザ光線34で機能層6を除去する際にはレーザ光線34による熱で機能層6にダメージ領域15が生じる。切削ブレード54は、レーザ光線34に比べて熱影響が少ないので、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、切削溝の周辺に新たなダメージが形成されることは防ぎつつ、レーザ加工溝14の内面のダメージ領域15を除去する事ができる。
なお、機能層6を切削ブレード54のみで除去しようとすると、加工負荷が高く、切削ブレード54に引っ張られて機能層6が剥がれてしまう問題があるが、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、機能層6をレーザ光線34で除去した状態で、レーザ加工溝14の縁142だけを切削ブレード54で切削するので、切削する機能層6の体積が少なくなり、加工負荷が低く抑えられ、機能層6の基板2から剥離を防止する事ができる。
切削ブレード54による機能層6の基板2からの剥離を一層防止するためには切削ブレード54による機能層6の除去量は少ない方が好ましい。レーザ光線34による熱が上に上がるため、表面3付近の方がレーザ加工溝14の溝底周辺よりもダメージ領域15が生じ易い。よって、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、基板2を露出させるレーザ加工溝14に対し、切削ブレード54を基板2に至らない深さまで切り込ませてダメージ領域15を除去する。これによって、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、深さ方向においても切削ブレード54による機能層6の除去量が限られるため、切削負荷が低く抑えられ、機能層6の基板2からの剥離を防止する事ができる。
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、基板2に生じるダメージも個々に分割されたデバイスチップの抗折強度に影響するが、改質層19を形成して改質層19を研削して取り切る加工であればレーザ光線34の照射のダメージ領域15を研削で除去される。また、基板2よりも機能層6の方が厚いウエーハ1を加工するので、このようなウエーハ1に対しては機能層6のダメージ領域15が抗折強度により影響を与える。
なお、実施形態1では、レーザ加工溝14を形成するレーザ光線34が、改質層19を形成するレーザ光線34に比べパルス幅が長いレーザ光線であるため、熱影響が大きく機能層6の方がダメージ領域15が生じ易い。しかしながら、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、機能層6のダメージ領域15を除去するために、加工後のウエーハ1にダメージ領域15を残しにくいという効果を奏する。
〔変形例〕
本発明の実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図16は、実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。図17は、実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの残りの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。なお、図16及び図17は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法は、ダメージ除去ステップ104が異なること以外、実施形態1と同じである。実施形態1の変形例において、切削装置50が、図16に示すように、保持テーブル51と切削ブレード54とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらレーザ加工溝14の幅16よりも刃厚55-1が薄い切削ブレード54-1の切り刃56-1をウエーハ1の表面3から分割予定ライン4に沿ってレーザ加工溝14の一方の内縁に切り込ませ、図17に示すように、切削ブレード52-1の切り刃56-1をウエーハ1の表面3から分割予定ライン4に沿ってレーザ加工溝14の他方の縁142に切り込ませて、レーザ加工溝14の縁142を含む切削溝17を形成し、レーザ加工溝14の側面141と縁142とに形成されたダメージ領域15の少なくとも一部を除去する。
実施形態1の変形例においても、ダメージ除去ステップ104において、切削装置50が、切削ブレード54で切削する深さはレーザ加工溝14の深さよりも浅く、機能層6の厚み13よりも浅い。
実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法は、機能層加工ステップ102で、機能層6を除去して基板2を露出させるレーザ加工溝14を形成した後、機能層加工ステップ102で改質された機能層6の内面のダメージ領域15の少なくとも一部を切削ブレード54で除去するため、機能層6に残るダメージ領域15を抑制することができる。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、ウエーハ1にダメージ領域15を残しにくいという効果を奏する。
〔実施形態2〕
実施形態2に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図18は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の機能層加工ステップの2本のレーザ加工溝を形成した後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。図19は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の機能層加工ステップにおいて2本のレーザ加工溝間の機能層を除去した状態のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。図20は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の保護膜洗浄ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。図21は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。図22は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップ後のウエーハの要部を模式的に示す断面図である。なお、図18、図19、図20、図21及び図22は、実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るウエーハの加工方法は、機能層加工ステップ102及びダメージ除去ステップ104が異なること以外、実施形態1と同じである。実施形態2において、機能層加工ステップ102では、レーザ加工装置30が、機能層6に対して吸収性を有する波長のレーザ光線34の集光点35を表面3に位置付けて、図18に示すように、保持テーブル51とレーザ光線照射ユニット36とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらウエーハ1の表面3側からウエーハ1に分割予定ライン4の幅方向の一方の端にパルス状のレーザ光線34を照射して、一方の端にレーザ加工溝14-2を形成した後、ウエーハ1に分割予定ライン4の幅方向の他方の端にパルス状のレーザ光線34を照射して、他方の端にレーザ加工溝14-2を形成する。
実施形態2において、機能層加工ステップ102では、レーザ加工装置30が、各分割予定ライン4の幅方向の両端にレーザ加工溝14-2を形成した後、図19に示すように、2本のレーザ加工溝14-2間の機能層6を除去して、各分割予定ライン4に実施形態1よりも幅が広いレーザ加工溝14を形成する。その後、ウエーハ1は、図20に示すように、保護膜洗浄ステップ103において、保護膜26が除去される。なお、実施形態2では、ビーム径が2本のレーザ加工溝14-2よりも大きいレーザ光線34を照射するが、本発明では、ビーム径が小さいレーザ光線34を複数回に分けて照射しても良いし、切削ブレードで2本のレーザ加工溝14-2間の機能層6を除去しても良い。
実施形態2において、ダメージ除去ステップ104では、切削装置50が、図21に示すように、保持テーブル51と切削ブレード54とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらレーザ加工溝14の幅16よりも刃厚55が厚い切削ブレード54の切り刃56をウエーハ1の表面3から分割予定ライン4に沿ってレーザ加工溝14の双方の縁142を含む領域に切り込ませて、切削溝17を形成して、レーザ加工溝14の側面141と縁142とに形成されたダメージ領域15の少なくとも一部を除去する。
実施形態2では、ダメージ除去ステップ104において、図22に示すように、切削装置50が、切削ブレード54で切削する深さはレーザ加工溝14の深さ18よりも浅く、機能層6の厚み13よりも浅い。ダメージ除去ステップ104では、切削装置50は、図12に示すように、全ての分割予定ライン4に形成されたレーザ加工溝14の内面のダメージ領域15を少なくとも一部を除去する。
実施形態2に係るウエーハの加工方法は、機能層加工ステップ102で、機能層6を除去して基板2を露出させるレーザ加工溝14を形成した後、機能層加工ステップ102で改質された機能層6の内面のダメージ領域15の少なくとも一部を切削ブレード54で除去するため、機能層6に残るダメージ領域15を抑制することができる。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、ウエーハ1にダメージ領域15を残しにくいという効果を奏する。
〔変形例〕
本発明の実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図23は、実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。図24は、実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法のダメージ除去ステップの残りの一部を一部断面で模式的に示す側面図である。なお、図23及び図24は、実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法は、ダメージ除去ステップ104が異なること以外、実施形態2と同じである。実施形態2の変形例において、切削装置50が、図23に示すように、保持テーブル51と切削ブレード54とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらレーザ加工溝14の幅16よりも刃厚55-1が薄い切削ブレード54-1の切り刃56-1をウエーハ1の表面3から分割予定ライン4に沿ってレーザ加工溝14の一方の縁142を含む領域に切り込ませ、図24に示すように、切削ブレード54の切り刃56をウエーハ1の表面3から分割予定ライン4に沿ってレーザ加工溝14の他方の縁142を含む領域に切り込ませて、切削溝17を形成して、レーザ加工溝14の内面に形成されたダメージ領域15の少なくとも一部を除去する。
実施形態2の変形例においても、ダメージ除去ステップ104において、切削装置50が、切削ブレード54-1で切削する深さはレーザ加工溝14の深さ18よりも浅く、機能層6の厚み13よりも浅い。
実施形態2の変形例に係るウエーハの加工方法は、機能層加工ステップ102で、機能層6を除去して基板2を露出させるレーザ加工溝14を形成した後、機能層加工ステップ102で改質された機能層6の内面のダメージ領域15の少なくとも一部を切削ブレード54で除去するため、機能層6に残るダメージ領域15を抑制することができる。その結果、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、ウエーハ1にダメージ領域15を残しにくいという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、本発明は、保護膜塗布ステップ101及び保護膜洗浄ステップ103は、必須ではなく、実施しなくても良い。
1 ウエーハ
2 基板
4 分割予定ライン
6 機能層
14 レーザ加工溝
15 ダメージ領域
34 レーザ光線
54,54-1 切削ブレード
101 保護膜塗布ステップ
102 機能層加工ステップ
104 ダメージ除去ステップ
105 基板分割ステップ

Claims (3)

  1. 基板に機能層が積層されたウエーハを加工するウエーハの加工方法であって、
    分割予定ラインに沿って、該機能層にレーザ光線を照射し、該機能層にレーザ加工溝を形成する機能層加工ステップと、
    該機能層加工ステップの実施後に、該機能層加工ステップによって改質された該レーザ加工溝の周辺のダメージ領域を切削ブレードで除去するダメージ除去ステップを、を備える、ことを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 該ダメージ除去ステップにおいて、該切削ブレードが切削する深さは、該レーザ加工溝よりも浅い事を特徴とする請求項1に記載のウエーハの加工方法。
  3. 該分割予定ラインに沿って該基板を分割する基板分割ステップをさらに備える事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウエーハの加工方法。
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