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JP7797406B2 - 電力増幅回路 - Google Patents
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JP7797406B2 - 電力増幅回路 - Google Patents

電力増幅回路

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Description

本発明は、電力増幅回路に関する。
ドハティ増幅器は、高効率な電力増幅器(パワーアンプ)である。ドハティ増幅器は、一般的に、入力信号の電力レベルにかかわらず動作するキャリアアンプと、入力信号の電力レベルが小さい場合はオフとなり、大きい場合にオンとなるピークアンプとが並列に接続されている。そして、入力信号の電力レベルが大きい場合、キャリアアンプが飽和出力電力レベルで飽和を維持しながら動作する。すなわち、キャリアアンプのみが増幅動作しているバックオフ状態では、キャリアアンプのみが動作するのでピークアンプが不要な電流を消費せず効率が高くなる。そして、このドハティ増幅器を組み合わせた差動のドハティ増幅器は、2つの増幅素子の各々に同振幅同位相の信号(例えば、ノイズ等)が同時に入力される場合、当該同振幅同位相の信号は打ち消すことができる。これにより、電力増幅回路において、ノイズや入力信号の高調波の発生を抑制することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-153193号公報
特許文献1に記載の電力合成形電力増幅回路は、同じ構成の第1プッシュプル増幅器及び第2プッシュプル増幅器が並列に接続された構成を有する。分配器は、入力端子から入力された入力信号を、第1プッシュプル増幅器が設けられた経路と、移相器及び第2プッシュプル増幅器が設けられた経路とに分配する。第1プッシュプル増幅器は、B級動作によって入力信号を増幅する。一方、第2プッシュプル増幅器は、C級動作により入力信号を増幅する。合成器は、第1アイソレータ及び第2アイソレータをそれぞれ通じて第1プッシュプル増幅器の出力電力及び第2プッシュプル増幅器の出力電力を受け、これら出力電力を合成する。
第1プッシュプル増幅器には、分配器から供給される入力信号を第1B級動作トランジスタが設けられた経路と、第2B級動作トランジスタが設けられた経路とに分配する第1バランが設けられる。第2プッシュプル増幅器にも、第1バランと同様のバランが設けられる。
バランは、例えば、二つの線路を近接して配置させ、これらを電磁界的に結合させることによって平衡信号から不平衡信号への変換またはその逆を実現させることが多い。良好な特性のバランを実現するには、二つの線路をより近接させることが一般的である。
しかしながら、線路間距離が製造装置の最小加工精度程度になると、線路間距離の製造誤差によって、当該バランの入力インピーダンスなどの特性のばらつきが顕著になりやすい。例えば、量産時において、バランの入力インピーダンスのばらつきが顕著になると、バランにおいて入力信号の反射波が発生する可能性が高くなる。
分配器の出力端子における反射波の他端子への通過及び入力端子への反射を抑制するアイソレーション特性が分配器において理想的ではないため、電力合成形電力増幅回路のように、分配器の出力にバランを直接接続すると、一方のプッシュプル増幅器におけるバランにおいて発生した反射波は、分配器を通じて当該分配器の前段の回路に伝搬したり、他方のプッシュプル増幅器に伝搬したりする。これにより、分配器の電力分配比及び分配位相、ひいては前段の回路の歪特性などに悪影響を及ぼすことがあり、量産に適さないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、バランによって分配された信号を差動増幅する構成において、量産に適した電力増幅回路を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る電力増幅回路は、入力信号を、第1信号、及び前記第1信号と位相が異なる第2信号に分配する分配器と、前記第1信号を増幅して、第1増幅信号を出力する第1増幅器と、前記第2信号を増幅して、第2増幅信号を出力する第2増幅器と、前記第1増幅信号を、第3増幅信号、及び前記第3増幅信号と位相が異なる第4増幅信号に分配する第1バランと、前記第3増幅信号及び前記第4増幅信号をそれぞれ増幅する第3増幅器及び第4増幅器と、前記第2増幅信号を、第5増幅信号、及び前記第5増幅信号と位相が異なる第6増幅信号に分配する第2バランと、前記第5増幅信号の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、前記第5増幅信号を増幅する第5増幅器と、前記第6増幅信号の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、前記第6増幅信号を増幅する第6増幅器と、を備える。
本発明によれば、バランによって分配された信号を差動増幅する構成において、量産に適した電力増幅回路を提供することが可能となる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の基本例の構成を示す図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例1を示す回路図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例2を示す回路図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例3を示す回路図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例4を示す回路図である。 図6は、電力増幅回路11における分配偏差変動量の分布の一例を示す図である。 図7は、電力増幅回路11における分配位相変動量の分布の一例を示す図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。 図9は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の基本例を示す回路図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路における分配偏差変動量の分布の一例を示す図である。 図11は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路における分配位相変動量の分布の一例を示す図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の変形例1を示す回路図である。 図13は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の変形例2を示す回路図である。 図14は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の変形例3を示す回路図である。 図15は、本発明の第4実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。 図16は、本発明の第5実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。 図17は、本発明の第5実施形態に係る電力分配器の絶縁分離能力の周波数変化の一例を示す図である。 図18は、本発明の第6実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を極力省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る電力増幅回路の基本例について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の基本例の構成を示す図である。図1に示すように、第1実施形態に係る電力増幅回路11の基本例(以下、電力増幅回路11Aと称することがある。)は、入力信号(無線周波数信号)RFinを増幅して、出力信号(増幅信号)RFoutを出力する回路である。
電力増幅回路11Aは、90度ハイブリッドカプラ101(分配器)と、ドライバ段増幅回路30と、バラン回路40と、パワー段増幅回路50と、抵抗素子61と、電力合成器201と、を備える。ドライバ段増幅回路30は、90度ハイブリッドカプラ101とバラン回路40との間に接続される。パワー段増幅回路50は、バラン回路40と電力合成器201との間に接続される。電力増幅回路11Aを構成する各要素は、同一の半導体基板上に形成される。なお、電力増幅回路11Aを構成する各要素は、複数の半導体基板上に形成されてもよい。
ドライバ段増幅回路30は、ドライバ段増幅器31C(第1増幅器)及び31P(第2増幅器)を含む。以下では便宜上、ドライバ段増幅回路30を一段の増幅素子と想定して説明を行うが、ドライバ段増幅回路30は、増幅素子を多段に並べた増幅回路であってもよい。バラン回路40は、キャリア側バラン41(第1バラン)と、ピーク側バラン46(第2バラン)と、を含む。パワー段増幅回路50は、キャリア増幅器51Cp(第3増幅器)及び51Cm(第4増幅器)と、ピーク増幅器51Pp(第5増幅器)及び51Pm(第6増幅器)と、を含む。以下、ドライバ段増幅器31C及び31Pの各々を、ドライバ段増幅器31と称することがある。
本実施形態においては、ドライバ段増幅器31、キャリア増幅器51Cp及び51Cmならびにピーク増幅器51Pp及び51Pmは、例えば、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Heterojunction Bipolar Transistor)などのバイポーラトランジスタによって構成される。なお、ドライバ段増幅器31、キャリア増幅器51Cp及び51Cmならびにピーク増幅器51Pp及び51Pmは、FET(Field Effect Transistor)によって構成されてもよい。
電力増幅回路11Aの概要を説明する。入力端子21には、入力信号RFinが供給される。90度ハイブリッドカプラ101は、入力端子21を通じて供給される入力信号RFinを、信号RF1(第1信号)、及び信号RF1と位相が異なる信号RF2(第2信号)に分配する。
ドライバ段増幅回路30では、ドライバ段増幅器31Cは、信号RF1を増幅して、増幅信号ARF1(第1増幅信号)を出力する。ドライバ段増幅器31Pは、信号RF2を増幅して、増幅信号ARF2(第2増幅信号)を出力する。
バラン回路40では、キャリア側バラン41は、増幅信号ARF1を、増幅信号ARF3(第3増幅信号)、及び増幅信号ARF3と位相が異なる増幅信号ARF4(第4増幅信号)に分配する。ピーク側バラン46は、増幅信号ARF2を、増幅信号ARF5(第5増幅信号)、及び増幅信号ARF5と位相が異なる増幅信号ARF6(第6増幅信号)に分配する。
パワー段増幅回路50では、キャリア増幅器51Cpは、増幅信号ARF3を増幅して、増幅信号ARFCpを出力する。キャリア増幅器51Cmは、増幅信号ARF4を増幅して、増幅信号ARFCmを出力する。ピーク増幅器51Ppは、増幅信号ARF5を増幅して、増幅信号ARFPpを出力する。ピーク増幅器51Pmは、増幅信号ARF6を増幅して、増幅信号ARFPmを出力する。
電力合成器201は、増幅信号ARFCp、ARFCm、ARFPp及びARFPmを合成し、入力信号RFinの増幅信号である出力信号RFoutを出力端子22へ出力する。
以下、電力増幅回路11Aの詳細について説明する。本実施形態では、90度ハイブリッドカプラ101は、入力信号RFinを、信号RF1と、信号RF1に対して位相が略90度遅れた信号RF2とに分配する。なお、本発明の電力分配器での「略90度遅れた」の意味としては、90度に対してプラスマイナス45度の調整範囲を含むものとする。
具体的には、90度ハイブリッドカプラ101は、例えば、伝送線路101aと、伝送線路101bと、を含む。伝送線路101a及び101bは、例えば、半導体基板に設けられるストリップライン又はマイクロストリップラインであり、分布定数回路によって表される線路である。伝送線路101a及び101bは、例えば、電力増幅回路11Aが形成される半導体基板を平面視したときに、ある一方向に沿って共に延びるように形成される。
90度ハイブリッドカプラ101は、入力端子21に接続され、入力信号RFinが供給される第1端と、ドライバ段増幅器31Cに接続され、信号RF1を供給する第2端と、抵抗素子61を通じて接地された第3端と、ドライバ段増幅器31Pに接続され、信号RF2を供給する第4端と、を有する。
90度ハイブリッドカプラ101における伝送線路101aは、90度ハイブリッドカプラ101の第1端を通じて入力端子21に接続された第1端と、90度ハイブリッドカプラ101の第2端を通じてドライバ段増幅器31Cに接続された第2端と、を有する。
伝送線路101bは、90度ハイブリッドカプラ101の第3端及び抵抗素子61を通じて接地された第1端と、90度ハイブリッドカプラ101の第4端を通じてドライバ段増幅器31Pに接続された第2端を、を有する。
90度ハイブリッドカプラ101の第3端に接続された抵抗素子61は、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46からの反射波を減衰させる。これにより、反射波が90度ハイブリッドカプラ101によってさらに反射されて、ドライバ段増幅回路30へ供給されることを抑制することができる。
ドライバ段増幅回路30におけるドライバ段増幅器31Cは、90度ハイブリッドカプラ101の第2端に接続され、信号RF1が入力される入力端子と、増幅信号ARF1を出力する出力端子と、を有する。なお、ドライバ段増幅器31Cは、90度ハイブリッドカプラ101と自己のドライバ段増幅器31Cとの間のインピーダンスを整合する整合回路(図示しない)を含む。
ドライバ段増幅器31Pは、90度ハイブリッドカプラ101の第4端に接続され、信号RF2が入力される入力端子と、増幅信号ARF2を出力する出力端子と、を有する。
なお、ドライバ段増幅器31Pは、90度ハイブリッドカプラ101と自己のドライバ段増幅器31Pとの間のインピーダンスを整合する整合回路(図示しない)を含む。
バラン回路40におけるキャリア側バラン41は、不平衡信号である増幅信号ARF1を、平衡信号である増幅信号ARF3及びARF4に変換する。ここで、増幅信号ARF4の位相は、例えば、増幅信号ARF3の位相に対して略180度遅れる(位相が反転している)。なお、本発明のバラン回路40での「略180度遅れる」の意味としては、180度に対してプラスマイナス90度の調整範囲を含むものとする。つまり、増幅信号ARF3の位相に対する増幅信号ARF4の位相の遅れは、90度以上270度以下である。
また、キャリア側バラン41は、ドライバ段増幅器31Cとキャリア増幅器51Cp及び51Cmとの間のインピーダンスを整合する。
詳細には、キャリア側バラン41は、1次側巻線42a及び2次側巻線42bを有するトランス42を含む。1次側巻線42aは、ドライバ段増幅器31Cの電源電圧供給ノードN1に接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Cの出力端子に接続され、増幅信号ARF1が供給される第2端と、を有する。2次側巻線42bは、1次側巻線42aと電磁界的に結合し、キャリア増幅器51Cpに接続され、増幅信号ARF3を供給する第1端と、キャリア増幅器51Cmに接続され、増幅信号ARF4を供給する第2端と、を有する。
ピーク側バラン46は、不平衡信号である増幅信号ARF2を、平衡信号である増幅信号ARF5及びARF6に変換する。ここで、増幅信号ARF6の位相は、例えば、増幅信号ARF5の位相に対して略180度遅れる(位相が反転している)。
また、ピーク側バラン46は、ドライバ段増幅器31Pとピーク増幅器51Pp及び51Pmとの間のインピーダンスを整合する。
詳細には、ピーク側バラン46は、1次側巻線47a及び2次側巻線47bを有するトランス47を含む。1次側巻線47aは、ドライバ段増幅器31Pの電源電圧供給ノードN2に接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Pの出力端子に接続され、増幅信号ARF2が供給される第2端と、を有する。2次側巻線47bは、1次側巻線47aと電磁界的に結合し、ピーク増幅器51Ppに接続され、増幅信号ARF5を供給する第1端と、ピーク増幅器51Pmに接続され、増幅信号ARF6を供給する第2端と、を有する。
パワー段増幅回路50では、キャリア増幅器51Cp及び51Cmは、キャリア側の出力段(パワー段)の差動対を構成する。キャリア増幅器51Cp及び51Cmは、例えば、A級、AB級またはB級にバイアスされる。すなわち、キャリア増幅器51Cp及び51Cmは、小さい瞬時入力電力など入力信号の電力レベルに係らず、入力される信号を増幅して、増幅信号を出力する。
詳細には、キャリア増幅器51Cpは、キャリア側バラン41における2次側巻線42bの第1端に接続され、増幅信号ARF3が入力される入力端子と、増幅信号ARFCpを出力する出力端子と、を有する。
キャリア増幅器51Cmは、キャリア側バラン41における2次側巻線42bの第2端に接続され、増幅信号ARF4が入力される入力端子と、増幅信号ARFCmを出力する出力端子と、を有する。
ピーク増幅器51Pp及び51Pmは、ピーク側の出力段(パワー段)の差動対を構成する。ピーク増幅器51Pp及び51Pmは、例えばC級にバイアスされる。
詳細には、ピーク増幅器51Ppは、ピーク側バラン46における2次側巻線47bの第1端に接続され、増幅信号ARF5が入力される入力端子と、増幅信号ARF5の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、増幅信号ARF5を増幅して増幅信号ARFPpを出力する出力端子と、を有する。
ピーク増幅器51Pmは、ピーク側バラン46における2次側巻線47bの第2端に接続され、増幅信号ARF6が入力される入力端子と、増幅信号ARF6の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、増幅信号ARF6を増幅して増幅信号ARFPmを出力する出力端子と、を有する。
このように、電力増幅回路11Aでは、略180度の位相差を有する増幅信号ARF3及びARF4をそれぞれ増幅する2つのキャリア増幅器51Cp及び51Cmが、差動の増幅回路を形成する。また、略180度の位相差を有する増幅信号ARF5及びARF6をそれぞれ増幅する2つのピーク増幅器51Pp及び51Pmが、差動の増幅回路を形成する。差動の増幅回路は、対をなす二つの増幅素子を備え、当該二つの増幅素子の各々に入力される同振幅逆位相の信号の電位差を増幅して出力する。したがって、2つの増幅素子の各々に同振幅同位相の信号(例えば、ノイズ等)が同時に入力される場合、当該同振幅同位相の信号は打ち消される。これにより、電力増幅回路11Aにおいて、ノイズや入力信号の高調波の発生を抑制することができる。
また、パワー段増幅回路50が増幅動作をした場合、大きな電流がエミッタ(またはソース)端子に流れる。シングルエンド信号を増幅する構成の場合、その電流は基板のグランドに流れるが、基板のグランドはインダクタンスを有するため、グランドの電位が揺らぐことがある。キャリア側でのグランド電位の揺らぎと、ピーク側でのグランド電位の揺らぎとが互いに干渉してしまい、不要な周波数特性を発生させてしまったり、最悪の場合発振をさせてしまったりすることがあった。パワー段増幅回路50のような差動構成にすることで、差動対のエミッタ電流の交流成分を互いに打ち消すことができるので、グランド電位の揺らぎを低減し、回路中の他のシングルエンド構成の回路(例えばドライバ段増幅回路30または分配器)との相互干渉を低減させることができる。
また、電力増幅回路11Aは、例えば、キャリア増幅器51Cp及びピーク増幅器51Ppによってドハティ増幅回路を形成するとともに、キャリア増幅器51Cm及びピーク増幅器51Pmによってドハティ増幅回路を形成する。これにより、キャリア増幅器51Cpは、入力信号RFinの電力レベルにかかわらず、電力レベルがゼロ以上の領域において増幅動作する。そして、ピーク増幅器51Ppは、入力信号RFinの電圧レベルが、最大レベルVmaxから所定レベル低いレベル(所定の電力レベル)以上の領域において増幅動作する。すなわち、入力信号の電力レベルに応じて2つのアンプの動作を組み合わせることにより、キャリア増幅器51Cpが飽和出力で動作する領域が広がる。したがって、電力増幅回路11Aの電力効率が向上する。キャリア増幅器51Cm及びピーク増幅器51Pmについても同様に動作する。
電力合成器201は、1/4波長線路202及び203と、トランス204と、を含む。トランス204は、1次側巻線204aと、2次側巻線204bと、を含む。
1/4波長線路202は、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、第2端と、を有する。1/4波長線路202は、例えば、キャリア増幅器51Cpから供給される増幅信号ARFCpの位相を略90度遅らせる。なお、本発明の電力合成器201での「略90度遅らせる」の意味としては、90度に対してプラスマイナス45度の調整範囲を含むものとする。
1/4波長線路203は、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第1端と、第2端と、を有する。1/4波長線路203は、例えば、キャリア増幅器51Cmから供給される増幅信号ARFCmの位相を略90度遅らせる。
トランス204における1次側巻線204aは、1/4波長線路202の第2端及びピーク増幅器51Ppの出力端子に接続された第1端と、1/4波長線路203の第2端及びピーク増幅器51Pmの出力端子に接続された第2端と、を有する。2次側巻線204bは、1次側巻線204aと電磁界的に結合し、出力端子22に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。
増幅信号ARFCpの位相が1/4波長線路202によって略90度遅れるため、1次側巻線204aの第1端では、位相が略揃った状態で増幅信号ARFCpと増幅信号ARFPpとが合成される。
また、増幅信号ARFCmの位相が1/4波長線路203によって略90度遅れるため、1次側巻線204aの第2端では、位相が略揃った状態で増幅信号ARFCmと増幅信号ARFPmとが合成される。
1次側巻線204aの第1端に入力される増幅信号と1次側巻線204aの第2端に入力される増幅信号との位相差が略180°なので、1次側巻線204aには、1次側巻線204aの第1端に入力された増幅信号の略2倍の振幅を有する電圧が加わる。この電圧に基づいて、1次側巻線204aと電磁界的に結合した2次側巻線204bの第1端に出力信号RFoutが生成され、電力が合成される。
(電力増幅回路11の変形例1)
図1に示す電力増幅回路11の変形例1について説明する。変形例の説明では、基本例と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については変形例毎には逐次言及しない。
図2は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例1を示す回路図である。図2に示すように、電力増幅回路11の変形例1(以下、電力増幅回路11Bと称することがある。)は、1/4波長線路202及び203のπ型等価回路によって電力合成器が構成される点で、図1に示す電力増幅回路11Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路11Bは、図1に示す電力増幅回路11Aと比べて、電力合成器201の代わりに、電力合成器211を備える。
電力合成器211は、インダクタ212及び213と、キャパシタ214及び215と、トランス204と、を含む。
キャパシタ214は、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第2端と、を有する。キャパシタ215は、ピーク増幅器51Ppの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
インダクタ212は、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Ppの出力端子及びトランス204における1次側巻線204aの第1端に接続された第2端と、を有する。
インダクタ213は、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子及びトランス204における1次側巻線204aの第2端に接続された第2端と、を有する。
インダクタ212及び213ならびにキャパシタ214及び215によって、例えば、キャリア増幅器51Cpから供給される増幅信号ARFCpの位相及びキャリア増幅器51Cmから供給される増幅信号ARFCmの位相が、それぞれ略90度遅くなる。
このように、1/4波長線路202及び203(図1参照)をインダクタ212及び213ならびにキャパシタ214及び215に置き換え、集中定数回路によって電力合成器211が構成されることで、電力合成器211の回路規模を小さくすることができる。
(電力増幅回路11の変形例2)
図1に示す電力増幅回路11の変形例2について説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例2を示す回路図である。図3に示すように、電力増幅回路11の変形例2(以下、電力増幅回路11Cと称することがある。)は、1/4波長線路202及び203のT型等価回路によって電力合成器が構成される点で、図1に示す電力増幅回路11Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路11Cは、図1に示す電力増幅回路11Aと比べて、電力合成器201の代わりに、電力合成器221を備える。
電力合成器221は、インダクタ222、223、224及び225と、キャパシタ226と、トランス204と、を含む。
インダクタ222は、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、第2端と、を有する。インダクタ223は、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第1端と、第2端と、を有する。キャパシタ226は、インダクタ222の第2端に接続された第1端と、インダクタ223の第2端に接続された第2端と、を有する。
インダクタ225は、インダクタ222の第2端及びキャパシタ226の第1端に接続された第1端と、ピーク増幅器51Ppの出力端子及びトランス204における1次側巻線204aの第1端に接続された第2端と、を有する。
インダクタ224は、インダクタ223の第2端及びキャパシタ226の第2端に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子及びトランス204における1次側巻線204aの第2端に接続された第2端と、を有する。
インダクタ222、223、224及び225ならびにキャパシタ226によって、例えば、キャリア増幅器51Cpから供給される増幅信号ARFCpの位相及びキャリア増幅器51Cmから供給される増幅信号ARFCmの位相が、それぞれ略90度遅くなる。
このように、1/4波長線路202及び203(図1参照)をインダクタ222、223、224及び225ならびにキャパシタ226に置き換え、集中定数回路によって電力合成器221が構成されることで、電力合成器221の回路規模を小さくすることができる。なお、図示していないが、電力合成器221は、半導体チップ内と、モジュール基板との2つに分けて構成されてもよいし、いずれか一方に構成されてもよく、例えば、キャパシタ226が1次側巻線204aと2次側巻線204bとを構成するレイアウトの内側に配置されてもよい。
(電力増幅回路11の変形例3)
図1に示す電力増幅回路11の変形例3について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例3を示す回路図である。図4に示すように、電力増幅回路11の変形例3(以下、電力増幅回路11Dと称することがある。)は、直列に接続された2つのトランスによって電力合成器が構成される点で、図1に示す電力増幅回路11Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路11Dは、図1に示す電力増幅回路11Aと比べて、電力合成器201の代わりに、電力合成器231を備える。
電力合成器231は、キャパシタ232、233、234及び235と、トランス236及び237と、を含む。トランス236は、1次側巻線236aと、2次側巻線236bと、を含む。トランス237は、1次側巻線237aと、2次側巻線237bと、を含む。
キャパシタ232は、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
トランス236における1次側巻線236aは、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第2端と、を有する。2次側巻線236bは、1次側巻線236aと電磁界的に結合し、第1端と、第2端と、を有する。
キャパシタ233は、2次側巻線236bの第1端に接続された第1端と、出力端子22に接続された第2端と、を有する。
キャパシタ234は、ピーク増幅器51Ppの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
トランス237における1次側巻線237aは、ピーク増幅器51Ppの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
2次側巻線237bは、1次側巻線237aと電磁界的に結合し、トランス236における2次側巻線236bの第2端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。
キャパシタ235は、トランス237における2次側巻線237bの第1端に接続された第1端と、2次側巻線237bの第2端に接続された第2端と、を有する。
(電力増幅回路11の変形例4)
図1に示す電力増幅回路11の変形例4について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の変形例4を示す回路図である。図5に示すように、電力増幅回路11の変形例4(以下、電力増幅回路11Eと称することがある。)は、並列に接続された2つのトランスによって電力合成器が構成される点で、図1に示す電力増幅回路11Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路11Eは、図1に示す電力増幅回路11Aと比べて、電力合成器201の代わりに、電力合成器241を備える。90度ハイブリッドカプラ101の第1端は、抵抗素子61を通じて接地される。90度ハイブリッドカプラ101の第3端は、入力端子21に接続される。
電力合成器241は、キャパシタ242、243、244及び245と、トランス246及び247と、を含む。トランス246は、1次側巻線246aと、2次側巻線246bと、を含む。トランス247は、1次側巻線247aと、2次側巻線247bと、を含む。
キャパシタ242は、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
トランス246における1次側巻線246aは、キャリア増幅器51Cpの出力端子に接続された第1端と、キャリア増幅器51Cmの出力端子に接続された第2端と、を有する。2次側巻線246bは、1次側巻線246aと電磁界的に結合し、出力端子22に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。
キャパシタ243は、2次側巻線246bの第1端に接続された第1端と、2次側巻線246bの第2端に接続された第2端と、を有する。キャパシタ245は、出力端子22に接続された第1端と、第2端と、を有する。
キャパシタ242は、ピーク増幅器51Ppの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
トランス247における1次側巻線247aは、ピーク増幅器51Ppの出力端子に接続された第1端と、ピーク増幅器51Pmの出力端子に接続された第2端と、を有する。
2次側巻線247bは、1次側巻線247aと電磁界的に結合し、キャパシタ245の第2端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。
(作用効果)
発明者は、電力増幅回路11における効果を定量的に見積もるために、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46の入力インピーダンス(以下、バラン入力インピーダンス称することがある。)がばらついた場合における電力増幅回路11の性能の変化をシミュレーションした。
発明者は、シミュレーションにおいてバラン入力インピーダンスのばらつきを設定した。具体的には、例えば、キャリア側バラン41及びピーク側バラン46のサイズ及び配置などは、製造個体ごとにばらつくため、バラン入力インピーダンスも製造個体ごとにばらつく。このシミュレーションでは、バラン入力インピーダンスZbが、Zb=(α+jβ)×Zaveの誤差を有するものと設定した。
ここで、Zaveは、量産時におけるバラン入力インピーダンスの平均値である。αは、平均値αave=1及び標準偏差σα=0.2に基づく誤差関数でばらつく実数である。βは、平均値βave=0及び標準偏差σβ=0.2に基づく誤差関数でばらつく実数である。jは虚数単位である。
図6は、電力増幅回路11における分配偏差変動量の分布の一例を示す図である。なお、図6において、横軸は単位を「dB」とする分配偏差変動量を示し、縦軸は単位を「%」とする発生確率を示す。
図7は、電力増幅回路11における分配位相変動量の分布の一例を示す図である。なお、図7において、横軸は単位を「度」とする分配位相変動量を示し、縦軸は単位を「%」とする発生確率を示す。
図6及び図7に示すように、発明者は、電力増幅回路11において、90度ハイブリッドカプラ101の分配偏差変動量の分布Dpw1及び分配位相変動量の分布Dph1を算出した。電力増幅回路11では、バラン入力インピーダンスZbの統計的性質を有するバランがキャリア側バラン41及びピーク側バラン46として用いられる。
分布Dpw1は、例えば、0.2dBごとの分配偏差変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配偏差変動量を有する電力増幅回路11の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。分布Dph1は、例えば、2度ごとの分配位相変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配位相変動量を有する電力増幅回路11の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。
また、発明者は、電力増幅回路11と異なり、90度ハイブリッドカプラ101とバラン回路40との間にドライバ段増幅回路30を設けない構成(以下、第1参考構成と称することがある。)において、90度ハイブリッドカプラ101の分配偏差変動量の参考分布Dpwr1及び分配位相変動量の参考分布Dphr1を算出した。第1参考構成では、バラン入力インピーダンスZbの統計的性質を有するバランがキャリア側バラン41及びピーク側バラン46として用いられる。
参考分布Dpwr1は、例えば、0.2dBごとの分配偏差変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配偏差変動量を有する第1参考構成の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。参考分布Dphr1は、例えば、2度ごとの分配位相変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配位相変動量を有する第1参考構成の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。
なお、分布Dpw1及びDph1ならびに参考分布Dpwr1及びDphr1の算出には、1000個のサンプルを用いた。
ここで、分配偏差変動量は、例えば、90度ハイブリッドカプラ101からドライバ段増幅器31C及び31Pへの電力の分配が、電力の分配基準からどれだけ変動したかを示す。電力の分配基準は、例えば、電力増幅回路11が設計値通りに動作するときの90度ハイブリッドカプラ101からドライバ段増幅器31C及び31Pへの電力の分配である。電力増幅回路11が設計値通りに動作するとき、分配偏差変動量は、ゼロとなり、キャリア側バラン41及びピーク側バラン46からの反射波は十分に抑制される。
分配位相変動量は、例えば、90度ハイブリッドカプラ101からドライバ段増幅器31Cへの信号RF1または90度ハイブリッドカプラ101からドライバ段増幅器31Pへの信号RF2の位相が、基準位相からどれだけ変動したかを示す。基準位相は、例えば、電力増幅回路11が設計値通りに動作するときの信号RF1の位相または信号RF2の位相である。電力増幅回路11が設計値通りに動作するとき、分配位相変動量は、ゼロとなり、信号RF1の位相及び信号RF2の位相は、設計値通りの位相となる。
電力増幅回路11の分布Dpw1は、第1参考構成の参考分布Dpwr1と比べてばらつきが抑制されている(図6参照)。電力増幅回路11の分布Dph1は、第1参考構成の参考分布Dphr1と比べてばらつきが抑制されている(図7参照)。
具体的には、参考分布Dpwr1の標準偏差及び参考分布Dphr1の標準偏差は、それぞれ0.71dB及び4.8度である。これに対して、電力増幅回路11を適用することにより、分布Dpw1の標準偏差及び分布Dph1の標準偏差が、それぞれ0.31dB及び2.0度に改善された。
つまり、バラン入力インピーダンスZbが製造個体ごとにばらついた場合においても、電力増幅回路11では、90度ハイブリッドカプラ101からキャリア側及びピーク側への電力分配のバランスの崩れを抑制することができる。また、バラン入力インピーダンスZbが製造個体ごとにばらついた場合においても、電力増幅回路11では、信号RF1の位相及び信号RF2の位相の設計値からのずれを抑制することができる。したがって、電力増幅回路11の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路11を提供することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る電力増幅回路について説明する。第2実施形態以降では第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
図8は、本発明の第2実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。図8に示すように、第2実施形態に係る電力増幅回路12は、外部回路へ接続されている点で第1実施形態に係る電力増幅回路11と異なる。
電力増幅回路12は、図1に示す電力増幅回路11Aと同様の回路構成を有する。本実施形態では、電力増幅回路12における90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路40及びパワー段増幅回路50は、半導体領域71の内部に設けられる。電力合成器201は、半導体領域71の外部に設けられる。
半導体領域71は、例えば、同一の半導体基板の表面及び内部である。つまり、90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路40及びパワー段増幅回路50の各要素は、同一の半導体基板の表面及び内部のいずれかに実装されている。
入力端子21ならびに接続端子23C、23P、24Cp、24Cm、24Pp及び24Pmは、半導体領域71の内部に設けられた端子である。パワー段増幅回路50は、接続端子24Cp、24Cm、24Pp及び24Pmを通じて電力合成器201に接続される。

キャリア側バラン41は、例えば、半導体基板の外部回路301に接続される端子を有する。また、ピーク側バラン46は、例えば、半導体基板の外部回路306に接続される端子を有する。外部回路301及び306は、半導体領域71の外部に設けられ、例えば、電源供給端子及びグランド端子などを有する回路である。
本実施形態では、電力増幅回路12が実装されるときに、接続端子23Cと外部回路301における電源供給端子またはグランド端子とは、例えば、ワイヤまたはマイクロバンプを通じて接続される。同様に、接続端子23Pと外部回路306における電源供給端子またはグランド端子とは、例えば、ワイヤまたはマイクロバンプを通じて接続される。ワイヤ及びマイクロバンプには、インダクタ成分が寄生する。
詳細には、キャリア側バラン41の1次側巻線42aの第1端は、接続端子23Cに接続される。接続端子23Cは、ワイヤまたはマイクロバンプの寄生インダクタ311を通じて外部回路301における電源供給端子またはグランド端子に接続される。ピーク側バラン46の1次側巻線47aの第1端は、接続端子23Pに接続される。接続端子23Pは、ワイヤまたはマイクロバンプの寄生インダクタ316を通じて外部回路306における電源供給端子またはグランド端子に接続される。
ワイヤ及びマイクロバンプは、半導体プロセスで製造される、90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路40及びパワー段増幅回路50などと比べて、構造的に大きなサイズを有する。このため、実装時におけるワイヤ及びマイクロバンプの製造個体ごとのばらつきすなわち製造誤差は、一般に大きくなる。
ワイヤ及びマイクロバンプのサイズが製造個体ごとに大きくばらつくため、寄生インダクタ311のインダクタンスも製造個体ごとに大きくばらつく。
キャリア側バラン41の1次側巻線42aの第1端が寄生インダクタ311に接続される場合、キャリア側バラン41の入力インピーダンスは、キャリア側バラン41自体の製造個体ごとのばらつきと、ワイヤまたはマイクロバンプの製造個体ごとのばらつきとによってばらつく。
つまり、キャリア側バラン41の入力インピーダンスは、1次側巻線42aの第1端が寄生インダクタ311に接続されることによって、製造個体ごとのばらつきがさらに増大する。
同様に、ピーク側バラン46の入力インピーダンスは、1次側巻線47aの第1端が寄生インダクタ316に接続されることによって、製造個体ごとのばらつきがさらに増大する。
このため、電力増幅回路12では、キャリア側バラン41及びピーク側バラン46の入力インピーダンスの製造個体ごとのばらつきが大きいために、キャリア側バラン41及びピーク側バラン46による反射波が大きくなる可能性が高くなる。
これに対して、電力増幅回路12では、バラン回路40からの反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができるので、バラン入力インピーダンスが大きくばらつき、反射波が大きい電力増幅回路12の製造個体においても、電力増幅回路12の性能の低下を抑制することができる。したがって、外部回路との接続によってバラン入力インピーダンスの製造個体ごとのばらつきが大きくなる場合においても、電力増幅回路12の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路12を提供することができる。
なお、本実施形態に係る電力増幅回路12では、キャリア側バラン41が、半導体基板の外部回路301に接続される端子を有し、かつピーク側バラン46が、半導体基板の外部回路306に接続される端子を有する構成について説明したが、これに限定するものではない。キャリア側バラン41及びピーク側バラン46のいずれか一方は、外部回路301または外部回路306に接続される端子を有しない構成であってもよい。
また、本実施形態に係る電力増幅回路12では、90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路40及びパワー段増幅回路50が、半導体領域71の内部に設けられる構成について説明したが、これに限定するものではない。ドライバ段増幅回路30及びバラン回路40だけが半導体領域71の領域内に設けられる構成であってもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る電力増幅回路について説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の基本例を示す回路図である。図9に示すように、第3実施形態に係る電力増幅回路13は、電力分配器が抵抗素子を通じて接地されない点で第1実施形態に係る電力増幅回路11と異なる。
本実施形態では、電力増幅回路13の基本例(以下、電力増幅回路13Aと称することがある。)は、図1に示す電力増幅回路11Aと比べて、抵抗素子61及び90度ハイブリッドカプラ101の代わりに、電力分配器111を備える。
電力分配器111は、1/4波長線路112と、分岐部113と、伝送線路114と、を含む。詳細には、電力分配器111は、入力端子21に接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Pの入力端子に接続された第2端と、ドライバ段増幅器31Cの入力端子に接続された第3端と、を有する。
1/4波長線路112は、分岐部113を通じて電力分配器111の第1端に接続された第1端と、電力分配器111の第2端に接続された第2端と、を有する。伝送線路114は、分岐部113に接続された第1端と、電力分配器111の第3端に接続された第2端と、を有する。
分岐部113は、電力分配器111の第1端を通じて供給される入力信号RFinを、信号RF1と信号RF2とに分岐する。信号RF1は、伝送線路114を通じてドライバ段増幅器31Cの入力端子に供給される。
信号RF2は、1/4波長線路112を通じてドライバ段増幅器31Pの入力端子に供給される。1/4波長線路112を通過したときの信号RF2の位相は、伝送線路114を通過したときの信号RF1の位相に対して略90度遅れる。
(作用効果)
電力分配器111には、電力増幅回路11Aにおける抵抗素子61(図1参照)のような、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46からの反射波を減衰させる抵抗素子が接続されないので、電力増幅回路13Aの構成を簡易にすることができる。一方、電力分配器111は、良好なアイソレーション特性を有さない。このように、良好なアイソレーション特性を有さない電力分配器111を用いる場合であっても、電力増幅回路13の構成にすることで、本発明の効果が特に大きいことを示す。
図10は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路における分配偏差変動量の分布の一例を示す図である。なお、図10において、横軸は単位を「dB」とする分配偏差変動量を示し、縦軸は単位を「%」とする発生確率を示す。
図11は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路における分配位相変動量の分布の一例を示す図である。なお、図11において、横軸は単位を「度」とする分配位相変動量を示し、縦軸は単位を「%」とする発生確率を示す。
図10及び図11に示すように、発明者は、電力増幅回路13において、電力分配器111の分配偏差変動量の分布Dpw2及び分配位相変動量の分布Dph2を算出した。電力増幅回路13では、バラン入力インピーダンスZbの統計的性質を有するバランがキャリア側バラン41及びピーク側バラン46として用いられる。
分布Dpw2は、例えば、0.5dBごとの分配偏差変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配偏差変動量を有する電力増幅回路13の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。分布Dph2は、例えば、4度ごとの分配位相変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配位相変動量を有する電力増幅回路13の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。
また、発明者は、電力増幅回路13と異なり、電力分配器111とバラン回路40との間にドライバ段増幅回路30を設けない構成(以下、第2参考構成と称することがある。)において、電力分配器111の分配偏差変動量の参考分布Dpwr2及び分配位相変動量の参考分布Dphr2を算出した。第2参考構成では、バラン入力インピーダンスZbの統計的性質を有するバランがキャリア側バラン41及びピーク側バラン46として用いられる。
参考分布Dpwr2は、例えば、0.5dBごとの分配偏差変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配偏差変動量を有する第2参考構成の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。参考分布Dphr2は、例えば、4度ごとの分配位相変動量の各階級において、当該階級に含まれる分配位相変動量を有する第2参考構成の発生確率を階級ごとに示したヒストグラムである。
なお、分布Dpw2及びDph2ならびに参考分布Dpwr2及びDphr2の算出には、1000個のサンプルを用いた。
電力増幅回路13の分布Dpw2は、第2参考構成の参考分布Dpwr2と比べてばらつきが抑制されている(図10参照)。電力増幅回路13の分布Dph2は、第2参考構成の参考分布Dphr2と比べてばらつきが抑制されている(図11参照)。
具体的には、参考分布Dpwr2の標準偏差及び参考分布Dphr2の標準偏差は、それぞれ1.8dB及び11.6度である。これに対して、電力増幅回路13を適用することにより、分布Dpw2の標準偏差及び分布Dph2の標準偏差が、それぞれ0.8dB及び5.0度に改善された。このように、電力増幅回路13を適用することにより、分配偏差変動量及び分配位相変動量の量産時におけるばらつきを抑制することができることがシミュレーションによって確認された。
すなわち、電力分配器111が良好なアイソレーション特性を有さない場合であっても、電力増幅回路13では、電力分配器111からキャリア側及びピーク側への電力分配のバランスの崩れを抑制することができる。また、電力分配器111が良好なアイソレーション特性を有さない場合であっても、電力増幅回路13では、信号RF1の位相及び信号RF2の位相の設計値からのずれを抑制することができる。したがって、電力分配器111が良好なアイソレーション特性を有さない場合であっても、電力増幅回路13の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路13を提供することができる。
(電力増幅回路13の変形例1)
図9に示す電力増幅回路13の変形例1について説明する。図12は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の変形例1を示す回路図である。図12に示すように、電力増幅回路13の変形例1(以下、電力増幅回路13Bと称することがある。)は、1/4波長線路112のπ型等価回路によって電力分配器が構成される点で、図9に示す電力増幅回路13Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路13Bは、図9に示す電力増幅回路13Aと比べて、電力分配器111の代わりに、電力分配器121を備える。
電力分配器121は、分岐部113と、伝送線路114と、インダクタ122と、キャパシタ123及び124と、を含む。
インダクタ122は、分岐部113に接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Pの入力端子に接続された第2端と、を有する。キャパシタ123は、インダクタ122の第1端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。キャパシタ124は、インダクタ122の第2端に接続された第1端と、接地された第2端と、有する。
このように、1/4波長線路112(図9参照)をインダクタ122ならびにキャパシタ123及び124に置き換え、集中定数回路によって電力分配器121が構成されることで、電力分配器121の回路規模を小さくすることができる。
(電力増幅回路13の変形例2)
図13は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の変形例2を示す回路図である。図13に示すように、電力増幅回路13の変形例2(以下、電力増幅回路13Cと称することがある。)は、1/4波長線路112のT型等価回路によって電力分配器が構成される点で、図9に示す電力増幅回路13Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路13Cは、図9に示す電力増幅回路13Aと比べて、電力分配器111の代わりに、電力分配器131を備える。
電力分配器131は、分岐部113と、伝送線路114と、インダクタ132及び133と、キャパシタ134と、を含む。
インダクタ132は、分岐部113に接続された第1端と、第2端と、を有する。インダクタ133は、インダクタ132の第2端に接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Pの入力端子に接続された第2端と、を有する。キャパシタ134は、インダクタ132の第2端及びインダクタ133の第1端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。
このように、1/4波長線路112(図9参照)をインダクタ132及び133ならびキャパシタ134に置き換え、集中定数回路によって電力分配器131が構成されることで、電力分配器131の回路規模を小さくすることができる。
(電力増幅回路13の変形例3)
図14は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の変形例3を示す回路図である。図14に示すように、電力増幅回路13の変形例3(以下、電力増幅回路13Dと称することがある。)は、ウィルキンソンディバイダ143によって入力信号RFinが分配される点で、図9に示す電力増幅回路13Aと異なる。
本変形例では、電力増幅回路13Dは、図9に示す電力増幅回路13Aと比べて、電力分配器111の代わりに、電力分配器141を備える。
電力分配器141は、1/4波長線路112と、伝送線路114と、ウィルキンソンディバイダ143と、を含む。ウィルキンソンディバイダ143は、1/4波長線路143a及び143bと、抵抗素子143cと、を含む。
ウィルキンソンディバイダ143は、電力分配器141の第1端を通じて入力端子21から供給される入力信号RFinを、信号RF1と信号RF2とに分岐する。
詳細には、ウィルキンソンディバイダ143における1/4波長線路143aは、ノード143dを通じて電力分配器141の第1端に接続された第1端と、第2端と、を有する。1/4波長線路143bは、ノード143dを通じて電力分配器141の第1端に接続された第1端と、第2端と、を有する。抵抗素子143cは、1/4波長線路143aの第2端に接続された第1端と、1/4波長線路143bの第2端に接続された第2端と、を有する。
伝送線路114は、1/4波長線路143aの第2端に接続された第1端と、電力分配器141の第3端を通じてドライバ段増幅器31Cの入力端子に接続された第2端と、を有する。1/4波長線路112は、1/4波長線路143bの第2端に接続された第1端と、電力分配器141の第2端を通じてドライバ段増幅器31Pの入力端子に接続された第2端と、を有する。
信号RF1は、1/4波長線路143a及び伝送線路114を通じてドライバ段増幅器31Cの入力端子に供給される。信号RF2は、1/4波長線路143b、1/4波長線路112を通じてドライバ段増幅器31Pの入力端子に供給される。
1/4波長線路143aを通過したときの信号RF1の位相と、1/4波長線路143bを通過したときの信号RF2の位相とは、略揃っている。1/4波長線路112を通過したときの信号RF2の位相は、伝送線路114を通過したときの信号RF1の位相に対して略90度遅れる。
[第4実施形態]
第4実施形態に係る電力増幅回路について説明する。図15は、本発明の第4実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。図15に示すように、第4実施形態に係る電力増幅回路14は、90度ハイブリッドカプラ101における分布定数回路を集中定数回路に置き換えている点で第1実施形態に係る電力増幅回路11と異なる。
本実施形態では、電力増幅回路14は、図1に示す電力増幅回路11Aと比べて、90度ハイブリッドカプラ101の代わりに、電力分配器151を備える。
電力分配器151は、入力端子21を通じて入力信号RFinが供給される第1端と、ドライバ段増幅器31Cに接続され、信号RF1を供給する第2端と、抵抗素子61を通じて接地された第3端と、ドライバ段増幅器31Pに接続され、信号RF2を供給する第4端と、を有する。
詳細には、電力分配器151は、トランス152と、キャパシタ153(第1キャパシタ)、154(第2キャパシタ)、155、156、157及び158と、を含む。トランス152は、1次側巻線152a(第1インダクタ)と、2次側巻線152b(第2インダクタ)と、を含む。
トランス152における1次側巻線152aは、電力分配器151の第1端を通じて入力端子21に接続された第1端と、電力分配器151の第2端を通じてドライバ段増幅器31Cの入力端子に接続された第2端と、を有する。2次側巻線152bは、1次側巻線152aと電磁界的に結合し、電力分配器151の第3端及び抵抗素子61を通じて接地された第1端と、電力分配器151の第4端を通じてドライバ段増幅器31Pの入力端子に接続された第2端と、を有する。
キャパシタ153は、1次側巻線152aの第1端に接続された第1端と、2次側巻線152bの第1端に接続された第2端と、を有する。キャパシタ155は、1次側巻線152aの第1端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。キャパシタ156は、2次側巻線152bの第1端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。
キャパシタ157は、1次側巻線152aの第2端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。キャパシタ158は、2次側巻線152bの第2端に接続された第1端と、接地された第2端と、を有する。キャパシタ154は、1次側巻線152aの第2端に接続された第1端と、2次側巻線152bの第2端に接続された第2端と、を有する。
電力増幅回路14では、分布定数回路で表される伝送線路101a及び101bを含む90度ハイブリッドカプラ101(図1参照)の代わりに、集中定数回路によって電力分配器151が構成されることで、良好な電力の分配を行いながら、電力分配器151の回路規模を小さくすることができる。
また、電力増幅回路14では、バラン入力インピーダンスがばらつき、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46から電力分配器151への反射波が発生する場合においても、当該反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができる。これにより、電力分配器151を用いる場合においても、電力増幅回路14の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路14を提供することができる。
[第5実施形態]
第5実施形態に係る電力増幅回路について説明する。図16は、本発明の第5実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。図16に示すように、第5実施形態に係る電力増幅回路15は、電力分配器がキャパシタを通じて接地されていない点で第4実施形態に係る電力増幅回路14と異なる。
本実施形態では、電力増幅回路15は、図15に示す電力増幅回路14と比べて、電力分配器151の代わりに、電力分配器161を備える。
電力分配器161は、入力端子21を通じて入力信号RFinが供給される第1端と、ドライバ段増幅器31Cに接続され、信号RF1を供給する第2端と、抵抗素子61を通じて接地された第3端と、ドライバ段増幅器31Pに接続され、信号RF2を供給する第4端と、を有する。
詳細には、電力分配器161は、トランス152と、キャパシタ153及び154と、を含む。トランス152における1次側巻線152aは、電力分配器161の第1端を通じて入力端子21に接続された第1端と、電力分配器161の第2端を通じてドライバ段増幅器31Cの入力端子に接続された第2端と、を有する。2次側巻線152bは、電力分配器161の第3端及び抵抗素子61を通じて接地された第1端と、電力分配器161の第4端を通じてドライバ段増幅器31Pの入力端子に接続された第2端と、を有する。
キャパシタ153は、1次側巻線152aの第1端に接続された第1端と、2次側巻線152bの第1端に接続された第2端と、を有する。キャパシタ154は、1次側巻線152aの第2端に接続された第1端と、2次側巻線152bの第2端に接続された第2端と、を有する。
図17は、本発明の第5実施形態に係る電力分配器の絶縁分離能力の周波数変化の一例を示す図である。なお、図17において、横軸は単位を「GHz」とする周波数を示し、縦軸は単位を「dB」とする絶縁分離(アイソレーション)能力を示す。
絶縁分離能力は、キャリア側バラン41での反射によって生じた反射波が加算されたドライバ段増幅器31Cの反射のうち、ドライバ段増幅器31Pへの入力となってしまう割合をdB単位で表したものである。
図17に示すように、曲線IC5は、電力増幅回路15(図16参照)において、周波数が2.5GHzのときの絶縁分離能力が最適化されるように電力分配器161を設計したときの絶縁分離能力の周波数変化である。
曲線IC4は、電力増幅回路14(図15参照)において、周波数が2.5GHzのときの絶縁分離能力が最適化されるように電力分配器151を設計したときの絶縁分離能力の周波数変化である。
曲線IC4が2.5GHzで約マイナス32dBの絶縁分離能力を示すことから、電力増幅回路14における電力分配器151は、ドライバ段増幅器31Cから自己を通じてドライバ段増幅器31Pへ供給される反射波を十分に抑制している。
一方、曲線IC5が2.5GHzで約マイナス14dBの絶縁分離能力を示すことから、電力増幅回路15では、ドライバ段増幅器31Cから電力分配器161を通じてドライバ段増幅器31Pへ供給される反射波の抑制が十分でない。
この絶縁分離能力の劣化は、例えば、電力増幅回路14における電力分配器151(図15参照)からキャパシタ155、156、157及び158を1つずつ除去すると、除去するごとに絶縁分離能力が悪くなる。
このように、絶縁分離能力が良好でない電力分配器161を用いる場合においても、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46から電力分配器161への反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができるので、電力増幅回路15の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路15を提供することができる。
[第6実施形態]
第6実施形態に係る電力増幅回路について説明する。図18は、本発明の第6実施形態に係る電力増幅回路の回路図である。図18に示すように、第6実施形態に係る電力増幅回路16は、バランがキャパシタを通じて外部回路に接地されている点で第2実施形態に係る電力増幅回路12と異なる。
本実施形態では、電力増幅回路16は、図8に示す電力増幅回路12と比べて、バラン回路40の代わりに、バラン回路80を備える。
電力増幅回路16における90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路80及びパワー段増幅回路50は、半導体領域71の内部に設けられる。電力合成器201は、半導体領域71の外部に設けられる。接続端子25C及び25Pは、半導体領域71の内部に設けられた端子である。
バラン回路80は、キャリア側バラン81と、ピーク側バラン86と、を含む。キャリア側バラン81は、トランス42と、キャパシタ82(第3キャパシタ)及び83と、を含む。ピーク側バラン86は、トランス47と、キャパシタ87(第4キャパシタ)及び88と、を含む。
キャリア側バラン81におけるトランス42では、1次側巻線42aは、接続端子23Cに接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Cの出力端子に接続され、増幅信号ARF1が供給される第2端と、を有する。2次側巻線42bは、キャリア増幅器51Cpの力端子に接続され、増幅信号ARF3を供給する第1端と、キャリア増幅器51Cmの力端子に接続され、増幅信号ARF4を供給する第2端と、を有する。
キャパシタ83は、2次側巻線42bの第1端に接続された第1端と、2次側巻線42bの第2端に接続された第2端と、を有する。
キャリア側バラン81では、1次側巻線42aの第2端は、キャパシタ82を通じて外部回路301に接続される。本実施形態では、キャパシタ82は、1次側巻線42aの第2端に接続された第1端と、接続端子25Cに接続された第2端と、を有する。接続端子25Cは、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて外部回路301で接地される。すなわち、接続端子25Cは、ワイヤまたはマイクロバンプの寄生インダクタ312を通じて外部回路301で接地される。
接続端子23Cは、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて外部回路301における電源電圧供給ノードN3に接続される。すなわち、接続端子23Cは、ワイヤまたはマイクロバンプの寄生インダクタ311を通じて外部回路301における電源電圧供給ノードN3に接続される。
ピーク側バラン86におけるトランス47では、1次側巻線47aは、接続端子23Pに接続された第1端と、ドライバ段増幅器31Pの出力端子に接続され、増幅信号ARF2が供給される第2端と、を有する。2次側巻線47bは、ピーク増幅器51Ppの力端子に接続され、増幅信号ARF5を供給する第1端と、ピーク増幅器51Pmの力端子に接続され、増幅信号ARF6を供給する第2端と、を有する。



キャパシタ88は、2次側巻線47bの第1端に接続された第1端と、2次側巻線47bの第2端に接続された第2端と、を有する。
ピーク側バラン86では、1次側巻線47aの第2端は、キャパシタ87を通じて外部回路306に接続される。本実施形態では、キャパシタ87は、1次側巻線47aの第2端に接続された第1端と、接続端子25Pに接続された第2端と、を有する。接続端子25Pは、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて外部回路306で接地される。すなわち、接続端子25Pは、ワイヤまたはマイクロバンプの寄生インダクタ317を通じて外部回路306で接地される。
接続端子23Pは、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて外部回路306における電源電圧供給ノードN4に接続される。すなわち、接続端子23Pは、ワイヤまたはマイクロバンプの寄生インダクタ316を通じて外部回路306における電源電圧供給ノードN4に接続される。
キャリア側バラン81では、1次側巻線42aのインダクタンスと、寄生インダクタ311のインダクタンス及び寄生インダクタ312のインダクタンスと、キャパシタ82のキャパシタンスと、その他の寄生するキャパシタンスと、によって共振回路が形成されることが多い。製造誤差によって寄生インダクタ311のインダクタンス及び寄生インダクタ312のインダクタンスがばらつくと、当該共振回路の共振周波数が変動し、キャリア側バラン81による反射波が大きくなる。
同様に、ピーク側バラン86では、1次側巻線47aのインダクタンスと、寄生インダクタ316のインダクタンス及び寄生インダクタ317のインダクタンスと、キャパシタ87のキャパシタンスと、その他の寄生するキャパシタンスと、によって共振回路が形成されることが多い。製造誤差によって寄生インダクタ316のインダクタンス及び寄生インダクタ317のインダクタンスがばらつくと、当該共振回路の共振周波数が変動し、ピーク側バラン86による反射波が大きくなる。
これに対して、電力増幅回路16では、バラン回路80からの反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができる。これにより、キャリア側バラン81またはピーク側バラン86における共振回路の共振周波数が大きく変動し、反射波が大きい電力増幅回路16の製造個体においても、電力増幅回路16の性能の低下を抑制することができる。したがって、当該共振回路の共振周波数の製造個体ごとのばらつきが大きい場合においても、電力増幅回路16の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路16を提供することができる。
なお、本実施形態に係る電力増幅回路16では、キャリア側バラン81が、並列に設けられた寄生インダクタ311及び312を通じて外部回路301に接続され、かつピーク側バラン86が、並列に設けられた寄生インダクタ316及び317を通じて外部回路306に接続される構成について説明したが、これに限定するものではない。ピーク側バラン86が、寄生インダクタ316及び317を通じて外部回路306に接続されないが、キャリア側バラン81が、寄生インダクタ311及び312のいずれか一方を通じて外部回路301に接続される構成であってもよい。また、キャリア側バラン81が、寄生インダクタ311及び312を通じて外部回路301に接続されないが、ピーク側バラン86が、寄生インダクタ316及び317のいずれか一方を通じて外部回路306に接続される構成であってもよい。
また、本実施形態に係る電力増幅回路16では、90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路80及びパワー段増幅回路50が、半導体領域71の内部に設けられる構成について説明したが、これに限定するものではない。ドライバ段増幅回路30及びバラン回路80だけが半導体領域71の領域内に設けられる構成であってもよい。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。電力増幅回路11、12、13、14、15及び16では、分配器は、入力信号RFinを、信号RF1、及び信号RF1と位相が異なる信号RF2に分配する。ドライバ段増幅器31Cは、信号RF1を増幅して、増幅信号ARF1を出力する。ドライバ段増幅器31Pは、信号RF2を増幅して、増幅信号ARF2を出力する。キャリア側バラン41は、は、増幅信号ARF1を、増幅信号ARF3、及び増幅信号ARF3と位相が異なる増幅信号ARF4に分配する。キャリア増幅器51Cp及び51Cmは、増幅信号ARF3及び増幅信号ARF4をそれぞれ増幅する。ピーク側バラン46は、増幅信号ARF2を、増幅信号ARF5、及び増幅信号ARF5と位相が異なる増幅信号ARF6に分配する。ピーク増幅器51Ppは、増幅信号ARF5の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、増幅信号ARF5を増幅する。そして、ピーク増幅器51Pmは、増幅信号ARF6の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、増幅信号ARF6を増幅する。
例えば、量産時における入力インピーダンスのばらつきによってキャリア側バラン41において増幅信号ARF1の反射波が発生する製造個体であっても、アイソレーション特性の良いドライバ段増幅器31Cによって分配器へ伝わる反射波を抑制することができる。また、例えば、量産時における入力インピーダンスのばらつきによってピーク側バラン46において増幅信号ARF2の反射波が発生する製造個体であっても、アイソレーション特性の良いドライバ段増幅器31Pによって分配器へ伝わる反射波を抑制することができる。これにより、反射波が、分配器を通じて当該分配器の前段の回路に伝搬したり、他方のドライバ段増幅器に伝搬したりすることを抑制することができるので、分配器の電力分配比及び分配位相、ひいては前段の回路の歪特性などへの悪影響を抑制し、量産に適した電力増幅回路11、12、13、14、15及び16を提供することができる。したがって、バランによって分配された信号を差動増幅する構成において、量産に適した電力増幅回路を提供することができる。
また、電力増幅回路12における90度ハイブリッドカプラ101、ドライバ段増幅回路30、バラン回路40及びパワー段増幅回路50は、同一の半導体基板の半導体領域71の内部に設けられる。キャリア側バラン41は、外部回路301に接続される端子を有する。そして、ピーク側バラン46は、外部回路306に接続される端子を有する。
半導体領域71の外部に設けられる外部回路301とキャリア側バラン41との接続、及び半導体領域71の外部に設けられる外部回路306とピーク側バラン46との接続は、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて接続される。
このようなワイヤ及びマイクロバンプの量産時における製造個体ごとのばらつきによって、寄生インダクタ311及び316のインダクタンスも製造個体ごとにばらつくため、キャリア側バラン41の入力インピーダンス及びピーク側バラン46の入力インピーダンスのばらつきが増大する。これに対して、電力増幅回路12では、バラン回路40からの反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができるので、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46の入力インピーダンスが大きくばらつき、反射波が大きい電力増幅回路12の製造個体においても、電力増幅回路12の性能の低下を抑制することができる。そして、電力増幅回路12が、製造誤差による性能の低下が抑制される回路であることから、安定して良好な性能の電力増幅回路12を実現可能な設計範囲を広げることができる。すなわち、電力増幅回路12の設計を容易にすることができる。
また、電力増幅回路13では、電力分配器111、121、131及び141は、抵抗素子を通じて接地される端子を有しない。
バラン回路40からの反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができるので、反射波を減衰させる抵抗素子が接続されないために良好なアイソレーション特性を有しない電力分配器111、121、131及び141を用いる場合においても、電力増幅回路13の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路13を提供することができる。また、電力分配器が良好なアイソレーション特性を有しなくても、電力増幅回路13が、製造誤差による性能の低下が抑制される回路であることから、安定して良好な性能の電力増幅回路13を実現可能な設計範囲を広げることができる。すなわち、電力増幅回路13の設計を容易にすることができる。また、電力分配器111、121、131及び141には抵抗素子が接続されないので、電力増幅回路13の構成を簡易にすることができる。
また、電力増幅回路11、12、14、15及び16では、分配器は、抵抗素子61を通じて接地される端子を有する。
このように、分配器が、反射波を減衰させる抵抗素子61を通じて接地される端子を有する構成により、分配器のアイソレーション特性を良好にすることができるので、バラン回路40からの反射波が、分配器を通じて当該分配器の前段の回路に伝搬したり、他方のドライバ段増幅器に伝搬したりすることを効果的に抑制することができる。
また、電力増幅回路15では、電力分配器161では、トランス152の1次側巻線152aは、入力信号RFinが供給される第1端と、信号RF1を供給する第2端と、を有する。2次側巻線152bは、1次側巻線152aと電磁界的に結合し、抵抗素子61を通じて接地される第1端と、信号RF2を供給する第2端と、を有する。キャパシタ153は、1次側巻線152aの第1端に接続された第1端と、2次側巻線152bの第1端に接続された第2端と、を有する。そして、キャパシタ154は、1次側巻線152aの第2端に接続された第1端と、2次側巻線152bの第2端に接続された第2端と、を有する。
このように、集中定数回路によって電力分配器161が構成されることで、良好な電力の分配を行いながら、電力分配器161の回路規模を小さくすることができる。また、電力分配器161は、電力分配器151と比べて絶縁分離能力が劣っているが、入力インピーダンスがばらつき、キャリア側バラン41またはピーク側バラン46から電力分配器161への反射波が発生する場合においても、当該反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができる。これにより、簡易な構成であるが、電力分配器151と比べて絶縁分離能力が劣っている電力分配器161を用いる場合においても、電力増幅回路15の性能の製造個体ごとのばらつきを抑制し、安定した性能の電力増幅回路15を提供することができる。また、電力分配器161が電力分配器151と比べて絶縁分離能力が劣っていても、電力増幅回路15が、製造誤差による性能の低下が抑制される回路であることから、安定して良好な性能の電力増幅回路15を実現可能な設計範囲を広げることができる。すなわち、電力増幅回路15の設計を容易にすることができる。また、電力分配器161に、キャパシタ155、156、157及び158の少なくとも1つを追加することにより、電力分配器161の絶縁分離能力を高めることができるので、電力増幅回路15の性能の製造個体ごとのばらつきを効果的に抑制することができる。
また、電力増幅回路16では、キャリア側バラン81は、半導体領域71の内部に形成され、キャパシタ82を含む。そして、キャリア側バラン81は、ドライバ段増幅器31Cの出力端子に接続され、かつキャパシタ82を通じて外部回路301に接続される端子を有する。
半導体領域71の外部に設けられる外部回路301とキャパシタ82との接続は、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて接続される。このようなワイヤ及びマイクロバンプの量産時における製造個体ごとのばらつきによって、寄生インダクタ312のインダクタンスも製造個体ごとにばらつくため、キャリア側バラン81の入力インピーダンスのばらつきが増大する。これに対して、電力増幅回路16では、バラン回路80からの反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができるので、キャリア側バラン81の入力インピーダンスが大きくばらつき、反射波が大きい電力増幅回路16の製造個体においても、電力増幅回路16の性能の低下を抑制することができる。そして、電力増幅回路16が、製造誤差による性能の低下が抑制される回路であることから、安定して良好な性能の電力増幅回路16を実現可能な設計範囲を広げることができる。すなわち、電力増幅回路16の設計を容易にすることができる。
また、電力増幅回路16では、ピーク側バラン86は、半導体領域71の内部に形成され、キャパシタ87を含む。そして、ピーク側バラン86は、ドライバ段増幅器31Pの出力端子に接続され、かつキャパシタ87を通じて外部回路306に接続される端子を有する。
半導体領域71の外部に設けられる外部回路306とキャパシタ87との接続は、例えば、インダクタ成分が寄生するワイヤまたはマイクロバンプを通じて接続される。このようなワイヤ及びマイクロバンプの量産時における製造個体ごとのばらつきによって、寄生インダクタ317のインダクタンスも製造個体ごとにばらつくため、ピーク側バラン86の入力インピーダンスのばらつきが増大する。これに対して、電力増幅回路16では、バラン回路80からの反射波をアイソレーション特性の良いドライバ段増幅回路30によって抑制することができるので、ピーク側バラン86の入力インピーダンスが大きくばらつき、反射波が大きい電力増幅回路16の製造個体においても、電力増幅回路16の性能の低下を抑制することができる。そして、電力増幅回路16が、製造誤差による性能の低下が抑制される回路であることから、安定して良好な性能の電力増幅回路16を実現可能な設計範囲を広げることができる。すなわち、電力増幅回路16の設計を容易にすることができる。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
11、12、13、14、15、16…電力増幅回路
21…入力端子
22…出力端子
23C、23P、25C、25P…接続端子
30…ドライバ段増幅回路
31C、31P…ドライバ段増幅器
40…バラン回路
41…キャリア側バラン
42…トランス
46…ピーク側バラン
47…トランス
50…パワー段増幅回路
51Cp、51Cm…キャリア増幅器
51Pp、51Pm…ピーク増幅器
61…抵抗素子
71…半導体領域
80…バラン回路
81…キャリア側バラン
86…ピーク側バラン
101…90度ハイブリッドカプラ
111、121、131、141、151、161…電力分配器
143…ウィルキンソンディバイダ
201、211、221、231、241…電力合成器
301、306…外部回路
311、312、316、317…寄生インダクタ

Claims (9)

  1. 電力増幅回路であって、
    入力信号を、第1信号、及び前記第1信号と位相が異なる第2信号に分配する分配器と、
    前記第1信号を増幅して、第1増幅信号を出力する第1増幅器と、
    前記第2信号を増幅して、第2増幅信号を出力する第2増幅器と、
    前記第1増幅信号を、第3増幅信号、及び前記第3増幅信号と位相が異なる第4増幅信号に分配する第1バランと、
    前記第3増幅信号及び前記第4増幅信号をそれぞれ増幅する第3増幅器及び第4増幅器と、
    前記第2増幅信号を、第5増幅信号、及び前記第5増幅信号と位相が異なる第6増幅信号に分配する第2バランと、
    前記第5増幅信号の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、前記第5増幅信号を増幅する第5増幅器と、
    前記第6増幅信号の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、前記第6増幅信号を増幅する第6増幅器と、を備え、
    前記電力増幅回路は、同一の半導体基板上に形成され、
    前記第1バランは、ワイヤ又はマイクロバンプを通じて前記半導体基板の外部における電源供給端子又はグランド端子に接続される端子を有する、
    電力増幅回路。
  2. 力増幅回路であって、
    入力信号を、第1信号、及び前記第1信号と位相が異なる第2信号に分配する分配器と、
    前記第1信号を増幅して、第1増幅信号を出力する第1増幅器と、
    前記第2信号を増幅して、第2増幅信号を出力する第2増幅器と、
    前記第1増幅信号を、第3増幅信号、及び前記第3増幅信号と位相が異なる第4増幅信号に分配する第1バランと、
    前記第3増幅信号及び前記第4増幅信号をそれぞれ増幅する第3増幅器及び第4増幅器と、
    前記第2増幅信号を、第5増幅信号、及び前記第5増幅信号と位相が異なる第6増幅信号に分配する第2バランと、
    前記第5増幅信号の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、前記第5増幅信号を増幅する第5増幅器と、
    前記第6増幅信号の電力レベルが所定の電力レベル以上を示すときに、前記第6増幅信号を増幅する第6増幅器と、を備え、
    前記電力増幅回路は、同一の半導体基板上に形成され、
    記第2バランはワイヤ又はマイクロバンプを通じて前記半導体基板の外部における電源供給端子又はグランド端子に接続される端子を有する、
    電力増幅回路。
  3. 請求項1に記載の電力増幅回路であって、
    前記第1バランは、
    前記第1増幅器の出力端子に接続された第1端と、ワイヤ又はマイクロバンプを通じて前記半導体基板の外部における前記電源供給端子に接続された第2端と、を有する第1インダクタと、
    前記第1インダクタと電磁界的に結合し、前記第3増幅器の入力端子に接続された第1端と、前記第4増幅器の入力端子に接続された第2端と、を有する第2インダクタと、
    前記第1増幅器の前記出力端子に接続された第1端と、ワイヤ又はマイクロバンプを通じて前記半導体基板の外部における前記グランド端子に接続された第2端と、を有する第1キャパシタと、を含む、
    電力増幅回路。
  4. 請求項2に記載の電力増幅回路であって、
    前記第2バランは、
    前記第2増幅器の出力端子に接続された第1端と、ワイヤ又はマイクロバンプを通じて前記半導体基板の外部における前記電源供給端子に接続された第2端と、を有する第3インダクタと、
    前記第3インダクタと電磁界的に結合し、前記第5増幅器の入力端子に接続された第1端と、前記第6増幅器の入力端子に接続された第2端と、を有する第4インダクタと、
    前記第2増幅器の前記出力端子に接続された第1端と、ワイヤ又はマイクロバンプを通じて前記半導体基板の外部における前記グランド端子に接続された第2端と、を有する第2キャパシタと、を含む、
    電力増幅回路。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力増幅回路であって、
    前記分配器は、抵抗素子を通じて接地される端子を有しない、
    電力増幅回路。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力増幅回路であって、
    前記分配器は、抵抗素子を通じて接地される端子を有する、
    電力増幅回路。
  7. 請求項に記載の電力増幅回路であって、
    前記分配器は、
    前記入力信号が供給される第1端と、前記第1信号を供給する第2端と、を有する第インダクタと、
    前記第インダクタと電磁界的に結合し、前記端子である第1端と、前記第2信号を供給する第2端と、を有する第インダクタと、
    前記第インダクタの第1端に接続された第1端と、前記第インダクタの第1端に接続された第2端と、を有する第キャパシタと、
    前記第インダクタの第2端に接続された第1端と、前記第インダクタの第2端に接続された第2端と、を有する第キャパシタと、を有する、
    電力増幅回路。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電力増幅回路であって、
    第3増幅器、第4増幅器、第5増幅器及び第6増幅器からそれぞれ出力される増幅信号を合成する電力合成器をさらに備え、
    前記電力合成器の少なくとも一部が半導体基板で構成され、他の一部がモジュール基板で構成されている、
    電力増幅回路。
  9. 請求項8に記載の電力増幅回路であって、
    前記電力合成器の一部が集中定数素子で構成された場合において、少なくとも前記集中定数素子の一部が、前記モジュール基板に搭載される表面実装部品である、
    電力増幅回路。
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