JP7797793B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その製造方法、および印刷物 - Google Patents
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その製造方法、および印刷物Info
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Description
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)、イソシアネート化合物(a2)、および水酸基含有アクリル化合物(a3)を反応させてなる樹脂(A)、
および多官能アクリル化合物(B)
を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)が、3価以上のアルコールを含む多価アルコールと多塩基酸とを、OH/COOHモル比が1.10~2.20の範囲で反応させ、かつ、多価アルコール全体に対し3価以上のアルコールを13モル%以上の割合で反応させた樹脂であり、
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)の水酸基価が、50以上であり、
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)の重量平均分子量が3000以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関するものである。
イソシアネート化合物(a2)が、イソシアネート基を2つ有するジイソシアネート化合物である第1の発明に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関するものである。
インキ組成物である第1、2の発明いずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関するものである。
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)、イソシアネート化合物(a2)、および水酸基含有アクリル化合物(a3)を、多官能アクリル化合物(B)中で反応させて樹脂(A)を得ることを特徴とする第1~3の発明いずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の製造方法に関するものである。
第1~3の発明いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、基材上に印刷してなる印刷物に関するものである。
なお、本発明の樹脂(A)は、水酸基含有ポリエステルと、イソシアネート化合物と、水酸基含有アクリル化合物とを反応させて得られる、複雑な構造を有する樹脂であり、一般式(構造)で表すことは不可能であるか、およそ現実的ではないため、製造方法により記載する。
本発明で用いられる水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)は3価以上のアルコールを含む多価アルコールと多塩基酸とを、OH/COOHモル比が1.10~2.20の範囲で反応させた樹脂である。ここでOHとは、多価アルコールの水酸基モル数であり、COOHとは理論上アルコールと反応可能なカルボキシル基のモル数である。例えば、カルボン二酸無水物1モルの場合は、当該COOHは2モルである。
1価アルコールとしては、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、n-ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、アミルアルコール、tert-ペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、α-フェニルエチルアルコール等が挙げられる。
イソシアネート化合物(a2)としては。特に限定されるものではなく、トリレンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4、4’-ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、ブタン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m-テトラメチルキシリレンジイソシアネートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。反応制御の点で2官能であることが好ましい。
水酸基含有アクリル化合物(a3)としては、特に限定されるものではなく、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシブチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチルアクリレート類、グリセリンアクリレート、グリセリンジアクリレート、ジグリセリンジアクリレート、ジグリセリントリアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ジトリメチロールプロパンジアクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
樹脂(A)は、上記、水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)と、イソシアネート化合物(a2)と、水酸基含有アクリル化合物(a3)とを反応させてなる。
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)、イソシアネート化合物(a2)、および水酸基含有アクリル化合物(a3)との反応は、同時に行っても良く、イソシアネート化合物(a2)および水酸基含有アクリル化合物(a3)を予め反応させた後に、水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)を反応させても良い。水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)同士をイソシアネート化合物(a2)で反応させてもよく、粘弾性を必要とされるインキに使用する際には好ましい。ポリエステル樹脂(a1)および水酸基含有アクリル化合物(a3)の合計の水酸基と、イソシアネート化合物(a2)のイソシアネート基のモル比率は、NCO/OHは1以下であることが好ましい。反応は無触媒でも進行するが、触媒を用いることもできる。使用できる触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ジメチルアニリンなどの3級アミン系の触媒、スズ、亜鉛などの金属系の触媒などが挙げられる。また、必要に応じて溶剤中で反応させることもできるが、後述の多官能アクリル化合物(B)中で反応させることもでき、樹脂(A)を多官能アクリル化合物に溶解する工程および溶剤を除去する工程を省けるため好ましい。
本発明で用いられる多官能アクリル化合物(B)の含有量としては、組成物全体に対して、10~90重量%であり、好ましくは40~80重量%である。ラジカル重合禁止剤の含有量としては、0.01~5重量%であり、好ましくは0.1~1重量%である。
単官能アクリル化合物としては、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
ビニル化合物としては、N-ビニルピロリドン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性オリゴマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられる。
次に、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の一形態であるインキ組成物の使用形態について説明する。以下、インキ組成物は、活性エネルギー線硬化型インキともいう。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキは、インキ全体に対して、顔料0~30重量%、バインダー樹脂5~40重量%、上記ラジカル重合性二重結合を有するモノマー20~70重量% 、上記ラジカル重合禁止剤0.01~1重量%、光重合開始剤および
/または増感剤1~ 20重量%、その他添加剤0~10重量部からなる組成にて調整される。
ここで、本発明で用いられる樹脂(A)は、バインダー樹脂に該当する。
攪拌機、ディーンスターク管、温度計、ガス導入管を備えた4つ口フラスコ内に原料としてグリセリン10部、エチレングリコール20部、無水フタル酸53部を入れ、撹拌しながら220℃まで加熱した。反応の進行に伴い生成する縮合水を系外へ除きながら反応を行い、理論脱水量に達したところで反応を終了しポリエステル樹脂1を得た。(分子量:4200、水酸基価:187mgKOH/g)
表1の組成に従って、各原料を変更した以外は合成例1と同様にして樹脂2~25を得た。
攪拌機、冷却器、温度計、ガス導入管を備えた4つ口フラスコ内にイソシアネート化合物(a2)であるトルエン-2,4-ジイソシアネート7部、水酸基含有アクリル化合物(a3)であるジペンタエリスリトールペンタアクリレート35部、多官能アクリル化合物(B)であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート17.8部とジトリメチロールプロパンテトラアクリレート20部、重合禁止剤としてターシャリーブチルヒドロキノン0.2部を入れ、撹拌しながら100℃で5時間反応させた。次いで、ポリエステル樹脂(a1)である樹脂1を20部入れ、さらに110℃で5時間反応させ樹脂組成物1を得た。
表2の組成に従って、各原料を変更した以外は製造例1と同様にして樹脂組成物2~30を得た。
攪拌機、冷却器、温度計、ガス導入管を備えた4つ口フラスコ内に、ポリエステル樹脂(a1)である樹脂2を25部、多官能アクリル化合物(B)であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート53.4部とジトリメチロールプロパンテトラアクリレート20部、重合禁止剤としてターシャリーブチルヒドロキノン0.2部を入れ、撹拌しながら100℃で1時間溶解させた。次いで、イソシアネート化合物(a2)であるトルエン-2,4-ジイソシアネート1.4部を入れ、110℃で5時間反応させ樹脂組成物31を得た。
表2の組成に従って、各原料を変更した以外は製造例31と同様にして樹脂組成物32、33を得た。
攪拌機、冷却器、温度計、ガス導入管を備えた4つ口フラスコ内に、ポリエステル樹脂(a1)である樹脂2を30部、多官能アクリル化合物(B)であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート49.8部とジトリメチロールプロパンテトラアクリレート20部、重合禁止剤としてターシャリーブチルヒドロキノン0.2部を入れ、撹拌しながら100℃で1時間溶解させ樹脂組成物34を得た。
表3の組成に従って、樹脂組成物1~34と開始剤を混合することで実施例1~24および比較例1~10のサンプルを得た。得られたサンプルのUV硬化膜を作製しMEK(メチルエチルケトン)ラビング試験による評価を行い、その結果をあわせて表3に示す。
MEKラビングは、コロナ処理を施したPET基材(三菱化学株式会社製 A-PETシート ノバクリアー A2012 厚み0.25mm)へRIテスター(簡易展色機)を用いてMEKラビング用サンプルを塗工し、メタルハライドランプ(出力:96W/cm、ランプ距離:10cm、コンベア速度:100m/min、通過回数:1回)を用いて硬化させた。MEKを染み込ませた綿棒でUV硬化膜を往復して擦り、UV硬化膜が傷付いたときの綿棒の往復回数から判断した。◎および○が実用レベルである。
(評価基準)◎:100回以上、○:100回未満50以上、△:50回未満25回以上、×:25回未満
表4の組成に従って、実施例25~48および比較例11~20の活性エネルギー線硬化型インキを三本ロールミルにて練肉することによって得た。得られた活性エネルギー線硬化型インキ組成物の「粘度」および「流動性」を測定し、印刷物の「ドットゲイン」および印刷機上での「インキ壺逃げ」を調べた。その結果をあわせて表4に示す。
粘度は、ThermoFisherScientific(株)製粘弾性測定装置(HAAKE RheoStress6000)を使用し、測定温度25℃、コーンプレート(直径:20mm、傾斜角:0.5°)の条件で測定した。
インキ2.1mlを半球状の窪みのついた金属板に入れ、2分間静置させた後、60度に傾け10分間で流れた長さを測定し、以下の評価基準に基づいて評価を行った。値が高いほどインキのしまりが少なく、流動性が良好であることを示す。◎および○が実用レベルである。
(評価基準)◎:100mm以上、○:100mm未満~75mm以上、△:75mm未満~50mm以上、×:50mm未満
実機のオフセット枚葉印刷機LITHRONE L426(小森コーポレーション)にて印刷を10000枚/時間の速度で行い、版面上の50%網点が5000枚印刷終了時の印刷物でどれだけ膨張したか(ドットゲイン)をGretagMacbeth社製SpectroEyeを用いて測定した。○が実用レベルである。
(評価基準)○:ドットゲイン10%以上、△:ドットゲイン10%未満8%以上、×:ドットゲイン8%未満
上記印刷条件にて印刷を行い、印刷中のインキ壺にてインキが供給ローラーに掻き取られない「インキ壺逃げ」トラブル発生の有無を観察した。◎および○が実用レベルである。
(評価基準)◎:20分以上発生しない、○:20分未満10分以上発生しない、△:10分未満5分以上発生しない×:5分未満で発生する
硬化性は、PEコート紙へRIテスター(簡易展色機)を用いてインキを1g/m2の
塗布量で展色し、メタルハライドランプ(アイグラフィックス株式会社製、出力:96W/cm、ランプ距離:10cm)を用いてコンベア速度を変えて(80、100、120m/分)硬化させ、綿布で擦りインキ塗膜の表面状態を評価した。◎および○が実用レベルである。
(評価基準)◎:全く傷無し、○:やや傷有り、△:傷有り、×:塗膜無し
Claims (5)
- 水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)と、イソシアネート化合物(a2)と、水酸基含有アクリル化合物(a3)とを反応させてなる樹脂(A)、および
多官能アクリル化合物(B)
を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
前記水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)が、3価以上のアルコールを含む多価アルコールと多塩基酸との、OH/COOHモル比が1.10~2.20であり、かつ、多価アルコール全体に対する3価以上のアルコールの量が13モル%以上の条件で反応させてなる樹脂であり、
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)の水酸基価が、50以上であり、
水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)の重量平均分子量が、3000以上であり、
水酸基含有アクリル化合物(a3)が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、またはペンタエリスリトールトリアクリレートを含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。 - イソシアネート化合物(a2)が、ジイソシアネート化合物である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- インキ組成物である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 水酸基含有ポリエステル樹脂(a1)、イソシアネート化合物(a2)、および水酸基含有アクリル化合物(a3)を、多官能アクリル化合物(B)中で反応させて樹脂(A)を得る工程を含む請求項1~3いずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1~3いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、基材上に印刷してなる印刷物。
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