JP7797982B2 - 異常検知装置、及び機械加工システム - Google Patents
異常検知装置、及び機械加工システムInfo
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Description
集音される作業期間の音は連続的である。よって、集音マイクの出力に基づいて作業期間の音をデータとして取得する方法としては、一定の取得間隔ごとに音データを経時的に取得するといった方法が考えられる。
この場合、取得処理では、取得した音データ群を判定処理へ与える間、集音マイクの出力に基づく音データの経時的な取得を行うことができない。
ここで、取得処理から判定処理へ与える音データ群のデータ量が大きくなると、取得処理において音データの取得が行えない期間が増加し、作業期間の音のうちの一部が取得されない、所謂データ落ちが生じるおそれがある。
前記異常判定プロセスは、前記音データが取得されたタイミングから過去所定期間までの間で取得された複数の音データからなる音データ群が前記機械加工処理の開始から終了までの機械加工処理期間に対応する音データを含むか否かを判定し、前記音データ群が前記機械加工処理期間に対応する音データを含んでいると判定すると、前記音データ群に基づいて異常の有無を判定するプロセスである。
[実施形態の概要]
(1)実施形態である異常検知装置は、ワークに対する機械加工処理を行う機械加工装置用の異常検知装置である。異常検知装置は、前記機械加工装置の音を集音する集音部と、前記集音部の出力が与えられる処理装置と、を備える。前記処理装置は、前記出力に基づいて、所定の取得間隔で音データを経時的に取得する取得処理と、前記取得処理にて前記音データが取得されるごとに、下記の異常判定プロセスを生成し、前記異常判定プロセスを並列して実行する生成処理と、を行う処理部を備える。
前記異常判定プロセスは、前記音データが取得されたタイミングから過去所定期間までの間で取得された複数の音データからなる音データ群が前記機械加工処理の開始から終了までの機械加工処理期間に対応する音データを含むか否かを判定し、前記音データ群が前記機械加工処理期間に対応する音データを含んでいると判定すると、前記音データ群に基づいて異常の有無を判定するプロセスである。
この結果、取得処理から生成処理へ一度に与えられるデータ量を抑圧することができ、取得処理における音データの取得の行えない期間をなくすことができ、ワークに対する機械加工の異常の有無を音データで判定する際において、データ落ちの発生を抑制することができる。
この場合、音データの取得に応じて音データ群を更新しつつ、複数の異常判定プロセスを実行することができる。
この場合、音データ群が機械加工処理期間の全域に対応する音データを含むことが可能となり、異常判定プロセスにおいて、音データ群が機械加工処理期間の全域に対応する音データを含む場合に、音データ群に基づいて異常の有無を判定するように構成することができる。
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔全体構成について〕
図1は、実施形態に係る機械加工システムの外観図である。
実施形態に係る機械加工システム1は、研削加工装置2と、ワーク搬送装置3と、処理装置4とを含む。
機械加工装置である研削加工装置2は、ベッド2aと、カバー2bとを含む。ベッド2aの上面には、後に説明する主軸台や砥石等が配置される。カバー2bは、ベッド2aの上面に配置される主軸台や砥石等を内部に収容する。カバー2bは、加工時の冷却液(クーラント)が外部へ飛散するのを防止する。
ワーク搬送装置3は、カバー2bの上方に配置されている。ワーク搬送装置3は、研削加工装置2のカバー2b内のワークWを把持し搬送するアームを有する。ワーク搬送装置3は、前記アームによって、加工後のワークWを研削加工装置2から取り出し、加工前の新たなワークWを研削加工装置2へ供給する機能を有する。
カバー2bは、開閉可能なシャッタを上面に有する。カバー2bのシャッタを開放することで、ワーク搬送装置3はベッド2a上のワークWにアクセス可能となる。
処理装置4は、例えば、コンピュータである。処理装置4は、研削加工時に生じる異常の有無を判定する処理を実行する機能を有する。
研削加工装置2は、テーブル5と、主軸台6と、砥石7と、心押台8とをさらに含む。
主軸台6は、主軸6a及びチャック6bを回転可能に支持する。チャック6bは、ワークWの一端を把持する。チャック6bは、アクチュエータ等によって開閉制御可能である。心押台8はワークWの他端を保持する。主軸6a、チャック6b、及びチャック6bに把持されたワークWは主軸台6が有するモータによって回転する。砥石7は、図示しない砥石台に支持されている。砥石7は、砥石台が有するモータによって回転可能である。また、砥石7は、アクチュエータ等によって移動可能である。
主軸台6及び心押台8は、テーブル5上に設けられている。テーブル5は、アクチュエータ等によって長手方向(紙面左右方向)に移動可能である。テーブル5は、主軸台6、心押台8、及びこれらに保持されるワークWを砥石7に対して相対移動させる。これにより、ワークWの軸方向における必要な箇所を砥石7によって研磨することができる。
なお、テーブル5、主軸台6、砥石7、及び心押台8は、ワークWに対して研削加工処理を行う本体部15を構成する。
また、研削加工装置2は、ワークWと砥石7とが接触する箇所に冷却液を供給するためのノズル9を有する。
集音マイク10は、カバー2b内に配置され、カバー2b内における音を集音する。
集音マイク10は、処理装置4に接続されている。集音マイク10の出力は、処理装置4へ与えられる。
ワークWに対する研削加工を行う場合、まず、研削加工装置2の電源がオフ状態からオン状態に切り替えられる(図3中、ステップS1)。
その後、砥石7の準備や、ワークWに応じた治具の準備や、試し研削加工等を含む研削加工に必要な準備作業が行われる(図3中、ステップS2)。
ワークWの搬入では、カバー2bのシャッタが開放され、ワーク搬送装置3が加工前のワークWをカバー2b内へ搬入し、ワークWが研削加工装置2へ供給される。ワークWが供給されると、研削加工装置2は、供給されたワークWをチャック6b及び心押台8で保持し、カバー2bのシャッタを閉鎖する。これにより、研削加工装置2へのワークWの搬入が終了する。
研削加工処理では、研削加工装置2が、ワークW(主軸6a)及び砥石7の回転を開始するとともに、冷却液の供給を開始する(図3中、ステップS11)。
また、研削加工処理の開始から終了までを研削加工処理期間という。
ワークWの搬入出では、カバー2bのシャッタが開放され、研削加工装置2はワークWを開放する。開放されたワークWは、ワーク搬送装置3によって把持されてカバー2bの外側へ搬出される。また、ワーク搬送装置3は加工前の新たなワークWをカバー2b内へ搬入し、ワークWが研削加工装置2へ供給される。ワークWが供給されると、研削加工装置2は、ステップS3と同様に、供給されたワークWを保持し、カバー2bのシャッタを閉鎖する。
研削加工処理を終えると、研削加工装置2に対するワークWの搬入出が行われる(図3中、ステップS7)。ワークWの搬入出は、上述した通りである。
機械加工システム1は、研削加工装置2による研削加工処理と、ワークWの搬入出とを繰り返すことで、複数のワークWを連続的に研削加工する。
ワークWの搬出では、ワークWが研削加工装置2から開放され、ワーク搬送装置3は開放されたワークWを搬出する。
その後、研削加工装置2の電源がオン状態からオフ状態に切り替えられる(図3中、ステップS9)。これにより、複数のワークWを研削加工する際の作業工程が終了する。
本実施形態において、処理装置4及び集音マイク10は、研削加工装置2用の異常検知装置13を構成する。つまり、異常検知装置13は、処理装置4と、集音マイク10とを含む。
図4に示すように、処理装置4は、は、プロセッサ等からなる処理部14と、メモリやハードディスクからなる記憶部16とを備える。
処理部14は、記憶部16のようなコンピュータ読み取り可能な非一過性の記録媒体に記憶されたコンピュータプログラムを実行することで、処理部14が有する各種処理機能を実現する。
また、記憶部16には、後述する判定モデル16a、及び音データ群16bが記憶されている。
音データ群16bは、所定期間の間で処理部14によって取得された複数の音データを含むデータ群である。
図5は、処理装置4の処理部14が行う処理の一例を示す図である。
処理部14は、集音マイク10の出力から得られる音データに基づいて、研削加工処理期間における異常の有無を判定する処理を実行する。
図5に示すように、処理部14は、取得処理、及び生成処理を実行する。
生成処理は、取得処理にて1つの音データが取得されるごとに、異常判定プロセスを生成し、生成した異常判定プロセスを並列して実行する処理である。
処理部14は、取得処理、及び生成処理を並列に実行可能である。
なお、異常判定プロセスについては後に説明する。
音データは、所定の取得間隔で経時的に取得される。処理部14は、取得処理において取得間隔分のデータとして音データを取得する。よって、各音データは、各取得間隔内に含まれる音圧の離散値を含む。
なお、取得間隔は、例えば、1秒である。
音データを異常判定プロセスへ与えると、処理部14は、再度、取得間隔の間、音データを取得する(図5中、ステップS23)。
処理部14は、取得間隔で音データを取得するごとに、その音データを異常判定プロセスへ与える(図5中、ステップS23、S26)。
なお、本実施形態では、比較的短い取得間隔の音データのみを異常判定プロセスへ与えるため、処理部14は、次の取得期間における音データの取得を開始するまでに、異常判定プロセスに対する音データの出力を終えることができる。
図5に示すように、取得処理において音データの取得を開始すると(図5中、ステップS21)、処理部14は、生成処理において、第1異常判定プロセスを生成する(図5中、ステップS22)。生成された第1異常判定プロセスは、処理部14によって実行される。
ステップS21で取得された音データは、第1異常判定プロセスへ与えられる(図5中、ステップS23)。
音データが与えられた第1異常判定プロセスは、音データを用いた異常の有無の判定を実行する。
ステップS23からステップS26の間で取得された音データは、第2異常判定プロセスへ与えられる(図5中、ステップS26)。
音データが与えられた第2異常判定プロセスは、音データを用いた異常の有無の判定を実行する。
第1異常判定プロセス及び第2異常判定プロセスは、並列に実行される。
図5では、異常判定プロセスを2個しか示していないが、第3異常判定プロセス、第4異常判定プロセスといったように、より多数の異常判定プロセスが生成される。
これら並列に実行される各プロセスは、フォーク(分岐)によって実現される。取得処理である親プロセスにおいては、フォークによって異常判定プロセスを生成するための子プロセスが生成される。さらに、子プロセスにおいては、ダブルフォークによって孫プロセスである異常判定プロセスが生成される。
異常判定プロセスにおいて、処理部14は、まず、取得処理から与えられる音データに基づいて、記憶部16に記憶されている音データ群16bを更新する(図6中、ステップS42)。
図7中、音データ群は、予め設定された所定期間の間で取得された複数の音データを含む。音データ群は、経時的に連続する音データの集合である。
処理部14は、音データが与えられると、与えられた音データを音データ群16bに加える。また、処理部14は、音データ群16bに含まれる音データのうち最も過去の音データを破棄する。これによって、音データ群は、与えられた音データを含む新たな音データ群として更新される。
つまり、異常判定プロセスでは、この異常判定プロセスの前に生成された他の異常判定プロセスの他の音データ群と、与えられた音データと、に基づいて、当該異常判定プロセスで用いる音データ群16bが得られる。
よって、音データ群16bは、最大で50個の音データを含む。
処理部14は、音データ群16bに含まれる音データが示す音圧に基づいて、音データ群16bが研削加工処理期間に対応する音データを含むか否かを判定する。
音データ群16bの中に、音圧の最大値が予め設定された閾値Th以上である音データが研削加工処理期間と同じ期間だけ連続して含まれている場合、処理部14は、音データ群16bが研削加工処理期間に対応する音データを含むと判定する。
図8に示すように、研削加工処理期間P21においては、それ以外の期間よりも音圧が高く現れる。互いに隣り合う研削加工処理期間P21同士の間のインターバル期間P22は、ワークWの搬入出が行われる搬入出のための期間である。
例えば、図8中、四角R1が所定期間であるとする。このとき、四角R1で囲まれた部分に含まれる音データが音データ群16bとなる。この場合、処理部14は、音データ群16bが研削加工処理期間P21に対応する音データを含んでいないと判定する。音データ群16bの中に、音圧の最大値が予め設定された閾値Th以上である音データが研削加工処理期間P21と同じ期間だけ連続して含まれていないからである。
また、図8中、四角R2が所定期間であるとしたとき、四角R2で囲まれた部分に含まれる音データが音データ群16bとなる。この場合、処理部14は、音データ群16bが研削加工処理期間P21に対応する音データを含んでいると判定する。音データ群16bの中に、音圧の最大値が予め設定された閾値Th以上である音データが研削加工処理期間P21と同じ期間だけ連続して含まれているからである。
一方、音データ群16bが研削加工処理期間P21の全域に対応する音データを含んでいると判定すると、処理部14は、ステップS44へ進み、異常判定を行う(図6中、ステップS44)。
処理部14は、記憶部16に記憶されている判定モデル16a(図4)を用いて、研削加工処理期間における異常の有無を判定する。
本実施形態において、機械学習のアルゴリズムとしてLSTM(Long Short-Term Memory)や、オートエンコーダを用い、半教師あり学習又は教師なし学習によって判定モデル16aを構築した。しかし、これに限定されるわけではなく、教師あり学習によってモデルを得てもよいし、他のアルゴリズムも採用することができる。
異常の有無を判定すると、処理部14は、その判定結果を外部へ出力し(図6中、ステップS45)、音データ群16bを破棄する(図6中、ステップS46)。
音データ群16bが破棄されることで、処理部14は、判定を終えた研削加工処理期間の次の研削加工処理期間についての音データを音データ群16bとして取得する。
音データ群16bを破棄した処理部14は、この異常判定プロセスを終了する。
本実施形態では、取得処理において音データが取得されるごとに、異常判定プロセスが生成され、異常の有無の判定が並列して実行される。よって、取得処理においては、多くの音データを一度に生成処理における異常判定プロセスへ与える必要がない。
つまり、図5に示すように、取得間隔における出力期間では、1つの取得間隔で取得された1つの音データだけを出力すればよい。
この結果、取得処理から異常判定プロセスへ一度に与えられるデータ量を抑圧することができ、取得処理における音データの取得の行えない期間をなくすことができ、ワークWに対する研削加工の異常の有無を音データで判定する際において、データ落ちの発生を抑制することができる。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。
上記実施形態では、機械加工システム1が機械加工装置として研削加工装置2を備える構成とした。しかし、機械加工システム1は、旋盤や、フライス盤等の切削加工を行う装置を備える構成としてもよい。但し、研削加工では、工具がワークに接触したときの音量が切削等よりも小さいため、実加工期間と非加工期間との区別がより困難である。このため、機械加工システム1は、機械加工装置として研削加工装置を備えることが好ましい。
2 研削加工装置
4 処理装置
13 異常検知装置
14 処理部
14a 取得処理
14b 生成処理
16b 音データ群
W ワーク
Claims (5)
- ワークに対する機械加工処理を行う機械加工装置用の異常検知装置であって、
前記機械加工装置の音を集音する集音部と、
前記集音部の出力が与えられる処理装置と、を備え、
前記処理装置は、
前記出力に基づいて、所定の取得間隔で音データを経時的に取得する取得処理と、
前記取得処理にて前記音データが取得されるごとに、異常判定プロセスを生成し、前記異常判定プロセスを並列して実行する生成処理と、
を行う処理部を備え、
前記異常判定プロセスは、前記音データが取得されたタイミングから過去所定期間までの間で取得された複数の音データからなる音データ群が前記機械加工処理の開始から終了までの機械加工処理期間に対応する音データを含むか否かを判定し、前記音データ群が前記機械加工処理期間に対応する音データを含んでいると判定すると、前記音データ群に基づいて異常の有無を判定するプロセスであり、
前記音データ群は、前記異常判定プロセスの前に生成された他の異常判定プロセスの他の音データ群と、前記音データと、に基づいて得られる
異常検知装置。 - ワークに対する機械加工処理を行う機械加工装置用の異常検知装置であって、
前記機械加工装置の音を集音する集音部と、
前記集音部の出力が与えられる処理装置と、を備え、
前記処理装置は、
前記出力に基づいて、所定の取得間隔で音データを経時的に取得する取得処理と、
前記取得処理にて前記音データが取得されるごとに、異常判定プロセスを生成し、前記異常判定プロセスを並列して実行する生成処理と、
を行う処理部を備え、
前記異常判定プロセスは、前記音データが取得されたタイミングから過去所定期間までの間で取得された複数の音データからなる音データ群が前記機械加工処理の開始から終了までの機械加工処理期間に対応する音データを含むか否かを判定し、前記音データ群が前記機械加工処理期間に対応する音データを含んでいると判定すると、前記音データ群に基づいて異常の有無を判定するプロセスであり、
前記所定期間は、前記機械加工処理期間よりも長い期間である
異常検知装置。 - 前記音データは、音圧を含み、
前記異常判定プロセスにおける、前記音データ群に、前記機械加工処理期間に対応する音データが含まれているか否かの判定は、音圧に基づいて行われる
請求項1または請求項2に記載の異常検知装置。 - 前記機械加工装置は、研削加工装置である
請求項1または請求項2に記載の異常検知装置。 - ワークに対する機械加工処理を行う機械加工装置と、
請求項1または請求項2に記載の異常検知装置と、を備える機械加工システム。
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