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JP7798566B2 - スロットル装置のセンサユニット - Google Patents
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JP7798566B2 - スロットル装置のセンサユニット - Google Patents

スロットル装置のセンサユニット

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Description

本発明は、スロットル装置のセンサユニットに関する。
スロットル装置のセンサユニットとして、回路基板が設けられたケーシングをスロットル装置に装着し、この回路基板を介して、各種センサにより検出された吸入空気の状態に関する信号を外部の機器に出力するものがある。ケーシングは、生産性等の観点から合成樹脂材料を射出成型して製作され、その際に回路基板をインサート品としてケーシング内に埋設する場合がある。しかしながら、このときの回路基板は溶融樹脂の熱及び圧力を受けて反りが発生することがあり、回路基板の反りにより、回路基板上に実装されている電子部品が破損したり、ハンダ付け箇所が剥離したりする場合があった。
その対策として、例えば特許文献1には、ケーシングの製作のために射出成型とモールド充填とを併用した技術が開示されている。特許文献1のセンサユニットは、射出成型により凹部を有するケーシングを製作し、凹部内に回路基板を配設した上で、モールド充填により封止樹脂を注入・硬化させて回路基板を封止している。射出成型のためには例えば230℃程度に溶融樹脂の温度を保つ必要があり、これに対して封止樹脂として適用される熱硬化性樹脂は、より低温の例えば120℃程度で硬化する。また、射出成型の際には金型のキャビティ内に溶融樹脂を所定の圧力で射出する必要があり、これに対してモールド充填は大気圧や真空状態等で実施される。これにより回路基板に作用する熱及び圧力を低減して、反りの発生を未然に防止している。
特開2021-113517号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、ケーシングを射出成型した後に、その凹部内に回路基板を配設してモールド充填により封止する必要がある。結果として、回路基板の反りは防止できるものの、例えば回路基板をインサート成型した場合に比較すると、モールド充填に相当する分だけ工程数が増加することから、製造コストの面に改善の余地があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ケーシングを射出成型する際の溶融樹脂の熱及び圧力に起因する回路基板の反りを未然に防止した上で、製造工程を簡素化して製造コストを低減することができるスロットル装置のセンサユニットを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のスロットル装置のセンサユニットは、エンジンの吸入空気を調整するスロットル装置に装着されるスロットル装置のセンサユニットにおいて、スロットル装置のスロットルボア内を流通する吸入空気の状態を検出するセンサと接続され、センサからの信号を外部に出力する回路基板と、回路基板が埋設された合成樹脂材料からなるケーシングと、回路基板と共にケーシングに埋設されたサポート部材と、サポート部材に一体形成され、回路基板上の分散した複数の部位にそれぞれ当接して、前記回路基板の厚み方向への位置変位を規制する複数の変位規制部と、を備え、前記サポート部材は、複数の梁状の接続部を組み合わせた格子状をなし、前記複数の変位規制部は、前記サポート部材の各接続部の交点に相当する位置に設けられ、前記サポート部材に突設されて、前記回路基板上から前記サポート部材を離間させていることを特徴とする。
その他の態様として、回路基板が、センサからの信号の出力先である機器と接続されるコネクタを構成する端子を有し、サポート部材が、端子に当接する変位規制部が一体形成されていてもよい。
その他の態様として、サポート部材が、センサに当接する変位規制部が一体形成されていてもよい。
その他の態様として、サポート部材が、回路基板上に実装された電子部品を内部に収容して外部から隔離する収容部が一体形成されていてもよい。
その他の態様として、サポート部材が、回路基板の材質に比して耐熱性及び剛性が共に高い合成樹脂材料により製作されていてもよい。
本発明のスロットル装置のセンサユニットによれば、ケーシングを射出成型する際の溶融樹脂の熱及び圧力に起因する回路基板の反りを未然に防止した上で、製造工程を簡素化して製造コストを低減することができる。
実施形態のセンサユニットをスロットル装置に装着した状態を示す斜視図である。 センサユニットをスロットル装置から取り外した状態を示す分解斜視図である。 図1のIII-III線断面図である。 単体のセンサユニットを示す斜視図である。 図4からケーシングを省略したセンサユニットを示す斜視図である。 回路基板と左右のサポート部材との関係を示す図4に対応する分解斜視図である。 図6とは異なる方向から見た分解斜視図である。 回路基板及び左サポート部材を示す図である。 図8のIX-IX線断面斜視図である。 図8のX-X線断面斜視図である。 図8のXI-XI線断面斜視図である。 図8のXII-XII線断面斜視図である。 図8のXIII-XIII線断面斜視図である。 図8のXIV-XIV線断面図である。 カードエッジコネクタを備えた別例のセンサユニットを示す図7に対応する分解斜視図である。 別例のセンサユニットを示す図14に対応する断面図である。
以下、本発明を具体化したスロットル装置のセンサユニットの一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のセンサユニットをスロットル装置に装着した状態を示す斜視図、図2は、センサユニットをスロットル装置から取り外した状態を示す分解斜視図、図3は、図1のIII-III線断面図である。
《スロットル装置》
本実施形態のスロットル装置1は、原動機付き自転車に走行用動力源として搭載される単気筒エンジンに装着されるものであり、まずスロットル装置1の構成を説明する。
スロットル装置1のスロットルボディ2には、図示しないエンジンの筒内と連通する単一のスロットルボア2aが貫通形成され、図示しないエアクリーナからの吸入空気がスロットルボア2a内を流通してエンジンの筒内に供給されるようになっている。スロットルボア2a内にはスロットル弁3がスロットル軸4により開閉可能に支持され、スロットル軸4の一端にはワイヤードラム5が取り付けられている。図示はしないがワイヤードラム5には、スロットルワイヤーを介して車両のスロットルグリップが連結されている。スロットルグリップの操作に連動して、ワイヤードラム5と共にスロットル軸4が戻りバネ6の付勢力に抗して回転してスロットル弁3を開閉させ、これによりエンジンの吸入空気量が調整される。なお、図3中の7は、エンジンのアイドル回転速度を制御するアイドルスピードコントロールバルブ(ISCV)である。
以下、説明の便宜上、図1に示すスロットル軸4に沿った軸線方向を左右方向と称し、スロットルボア2aに沿った吸気の流通方向を前後方向と称し、これらに対して直交する方向を上下方向と称する。
スロットル軸4の左側はスロットルボディ2から突出し、その端部にはインダクティブ式のスロットル開度センサ8の励起導体8aが固定されている。スロットルボディ2の左側にはスロットル軸4を中心として左方に開口する円形凹部2bが開口形成されると共に、円形凹部2bの周囲に取付面2cが形成されている。
《回路基板》
次いで、センサユニットの構成を説明する。図4は、単体のセンサユニットを示す斜視図、図5は、図4からケーシングを省略したセンサユニットを示す斜視図、図6は、回路基板と第1及び第2サポート部材との関係を示す図4に対応する分解斜視図、図7は、図6とは異なる方向から見た分解斜視図である。
図2,4~7に示すように、センサユニット10のケーシング11は合成樹脂材料を射出成型してなる。射出成型の際に、回路基板12及び各センサ8,13,14と共に、回路基板12の反り防止のための左右のサポート部材15,16がインサート品としてケーシング11に埋設されている。本実施形態では、1回の射出成型によりケーシング11が所期の形状に成形される。左サポート部材15は、本発明の「第2のサポート部材」に相当し、右サポート部材16は、本発明の「第1のサポート部材」に相当する。
回路基板12は左方及び右方に面する姿勢で配設され、その両側面には配線パターン12aが形成されている。回路基板12の左側面にはIC17及び図示しない各種電子部品が実装されると共に、スロットル開度センサ8の励磁導体8b及び信号検出導体8cが形成されている。
図5~7に示すように、回路基板12の右側面の上斜め前側には、吸気温センサ13の2本の端子13bの基端がハンダ付けされ、各端子13bは右方に延設されて先端にセンサ本体13aが取り付けられている。また、回路基板12の右側面の上斜め後側には、吸気圧センサ14のセンサ本体14aの3本の端子14bがハンダ付けされ、センサ本体14aには圧力ケース14cが取り付けられている。
回路基板12の前縁には、上下方向に列設された計5本の端子18の基端がハンダ付けされて、それぞれ回路基板12上の配線パターンと接続されている。各端子18は直角に折曲されて前方に延設されると共に、それぞれ合成樹脂製の結束部材19に挿通されて所定間隔に保たれている。
《センサユニット10のケーシング11》
上記のような回路基板12がインサート品としてセンサユニット10のケーシング11の射出成形に用いられ、ケーシング11がスロットル装置1に装着される。図2,4に示すように、ケーシング11の右側には円形筒部11aが一体形成され、円形筒部11aの周囲には取付面11bが形成されている。ケーシング11には一対のボルト孔11cが貫設され、これらのボルト孔11cに挿通されたボルト20により、ケーシング11がスロットルボディ2に締結されている。このケーシング11の装着状態では、図3に示すように、ケーシング11の円形筒部11aがスロットルボディ2の円形凹部2bに嵌合し、ケーシング11の取付面11bがスロットルボディ2の取付面2cに重ねられている。スロットル軸4の励起導体8aは円形筒部11a内に配設され、回路基板12上の励磁導体8b及び信号検出導体8cと相対向している。
インダクティブ式のスロットル開度センサ8の検出原理は周知のため、詳細は説明しないが、励磁導体8bに磁界を発生させると、それに呼応して励起導体8aに渦電流が流れる。スロットル軸4と共に励起導体8aが回転すると、相互誘導作用により励磁導体8bのインダクタンスが変化して信号検出導体8cにより検出され、IC17によりスロットル開度と相関する信号に変換される。
また図4,5に示すように、ケーシング11には右方に延びる検出子11dが一体形成され、この検出子11dの内部に吸気温センサ13が埋設されている。スロットルボディ2へのケーシング11の装着状態では、検出子11dの先端がスロットルボア2a内に露出し、吸気温が吸気温センサ13により検出される。
また、図4,5に示すように、ケーシング11の取付面11bには連通室11eが開口形成され、吸気圧センサ14の圧力ケース14cが連通室11e内に露出している。スロットルボディ2へのケーシング11の装着状態では、連通室11eがスロットルボディ2に形成された図示しない連通路を介してスロットルボア2a内と連通し、吸気圧が連通路及び連通室11eを介して圧力ケース14c内に作用して、センサ本体14aにより検出される。
図4,5に示すように、ケーシング11には、前方に向けてコネクタ筒部21aが開口形成されている。このコネクタ筒部21a内に端子18が配置され、これによりコネクタ21が構成されている。
《サポート部材15,16》
図6,7に示すように、回路基板12の右側には右サポート部材16が配設され、左側には左サポート部材15が配設されている。各サポート部材15,16は、例えば回路基板12の材質に比して耐熱性及び剛性が共に高い合成樹脂材料により製作され、ケーシング11にインサート成型される際に溶融樹脂の熱及び圧力を受けても、変形することなく所期の形状を保つように配慮されている。図5に示すように回路基板12は、これらのサポート部材15,16により挟み込まれた状態でインサート成型されてケーシング11内に埋設されている。
〈右サポート部材16〉
図8は、回路基板12及び左サポート部材15を示す図、図9は、図8のIX-IX線断面斜視図、図10は、図8のX-X線断面斜視図、図11は、図8のXI-XI線断面斜視図、図12は、図8のXII-XII線断面斜視図、図13は、図8のXIII-XIII線断面斜視図、図14は、図8のXIV-XIV線断面図である。
図6,7,14に示すように、右サポート部材16は、四角板状をなすベース部16a、ベース部16aの後側に一体形成された基板押え部16b、及びベース部16aの前側に一体形成された端子押え部16cからなる。
ベース部16aは、前方及び後方に面するように配設され、その左端には、間隔をおいて4本の変位規制ピン16dが突設されている。
基板押え部16bは、ベース部16aの左端から後方に向けて延設され、回路基板12の周囲に沿ったアーチ状をなしている。基板押え部16bの左側面には、間隔をおいて5本の変位規制ピン16eが突設されている。
ベース部16a及び基板押え部16bの各変位規制ピン16d,16eは、回路基板12の右側面上に実装された電子部品を避けた位置に配設されると共に、右側面上の分散した複数の部位にそれぞれの先端を当接させている。回路基板12の右側面は、本発明の「回路基板の一方の面」に相当する。
図5,14に示すように、各変位規制ピン16d,16eは、ベース部16aまたは基板押え部16bに突設されているため、その先端だけが回路基板12上に当接し、ベース部16a及び基板押え部16b自体は回路基板12上から離間して間隙を形成している。
一方、図9に示すように、端子押え部16cは、ベース部16aの右端から前方に向けて延設され、その前端には左方に向けて5本の変位規制ピン16fが突設され、それぞれの先端を回路基板12の各端子18に当接させている。
〈左サポート部材15〉
図6,7,8,14に示すように、左サポート部材15は、格子状をなす基板押え部15a、基板押え部15aのほぼ中央に一体形成されたIC収容部15b、基板押え部15aの上斜め後側に一体形成されたセンサ押え部15c、及び基板押え部15aの前側に一体形成された端子押え部15dからなる。
基板押え部15aは、多数の梁状の接続部15eを縦横・斜めに組み合わせることにより、回路基板12側から見て格子状をなしている。基板押え部15aの右側面には、各接続部15eの中間位置、或いは3本の接続部15eの交点に相当する位置に計21本の変位規制ピン15fが突設されている。各変位規制ピン15fは、回路基板12の左側面上に実装された電子部品を避けた位置に配設されると共に、左側面上の分散した複数の部位にそれぞれの先端を当接させている。回路基板12の左側面は、本発明の「回路基板の他方の面」に相当する。
図6,10~14に示すように、各変位規制ピン15fは基板押え部15aに突設されているため、その先端だけが回路基板12上に当接し、基板押え部15a自体は回路基板12上から離間して間隙を形成している。
図12,13に示すように、IC収容部15bは、回路基板12上のIC17に対応して配設されて、周囲に位置する基板押え部15aの接続部15eと連結され、回路基板12側に開口する四角箱状をなしている。IC収容部15bの開口側は回路基板12上に当接し、その内部にはIC17が収容されて外部から隔離されている。IC17は、本発明の「回路基板上に実装された電子部品」に相当する。
図13に示すようにセンサ押え部15cは、吸気圧センサ14に対応する位置に配設されて、梁状の接続部15gを組み合わせた格子状をなし、その右側には当接面15hが形成されている。回路基板12の外周を外れた位置でセンサ押え部15cは吸気圧センサ14と相対向し、その当接面15hをセンサ本体14aに当接させている。
また、図6,7,9に示すように端子押え部15dには、右方に向けて5本の変位規制ピン15iが突設され、それぞれの先端を回路基板12の各端子18に当接させている。以上の左右のサポート部材15,16の変位規制ピン15f,15i,16d,16e,16f、及び当接面15hは、本発明の「変位規制部」に相当する。
また、図7,13,14に示すように、変位規制ピン15f,15iは、基板押え部15aまたは端子押え部15dから左方、即ち回路基板12とは反対側に突設されて、この突設箇所を金型当接部15jとしている。また、金型当接部15jは、IC収容部15bの天面にも突設されている。以下に述べるように、ケーシング11の射出成型に際して、図示しない金型内に左サポート部材15が配設されたときには、金型の内壁に金型当接部15jが当接して押圧される。従って、このときの基板押え部15a、IC収容部15b及び端子押え部15dは、金型の内壁から離間して間隙を形成する。
以上のような回路基板12との位置関係で、左右のサポート部材15,16がセンサユニット10のケーシング11に埋設されている。センサユニット10はスロットル装置1に装着された状態で車両に搭載され、そのコネクタ21には、車両に搭載されているECU(エンジン制御ユニット)からのハーネスが接続される。センサユニットから出力されるスロットル開度、吸気温及び吸気圧がECUに入力され、それらの検出情報に基づきECUによりエンジンの運転状態が制御される。スロットル開度、吸気温及び吸気圧は、本発明の「吸入空気の状態」に相当し、ECUは、本発明の「センサからの信号の出力先である機器」に相当する。
《ケーシング11の射出成型の手順》
次いで、ケーシング11を射出成型する際の手順について説明する。
まず、回路基板12上に配線パターン12aと共に励磁導体8b及び信号検出導体8cを形成し、IC17、電子部品、吸気温センサ13、吸気圧センサ14、及び結束部材19で束ねた各端子18等を実装しておく。また、左右のサポート部材15,16を、例えば射出成型等により製作しておく。
図5に示すように、回路基板12の両側にサポート部材15,16を配設した位置関係とし、これらの部材12,15,16を射出成型の金型内に配設して金型を閉じる。右側の金型の内壁は、右サポート部材16の右側、詳しくはベース部16aの右側、基板押え部16bの右側、及び端子押え部16cの右側にそれぞれ当接して左方へと押圧する。これと共に左側の金型の内壁は、左サポート部材15の左側、詳しくは基板押え部15a、IC収容部15b及び端子押え部15dの各金型当接部15jにそれぞれ当接して右方へと押圧する。
結果として、金型のキャビティ内において、左右のサポート部材15,16の変位規制ピン15f,16d,16eにより回路基板12が隙間なく挟み込まれる。換言すると、左右のサポート部材15,16が金型により左右から押圧されて回路基板12を挟み込み、これにより回路基板12全体が左右方向に位置決めされる。また、サポート部材15,16の各変位規制ピン15f,16d,16eは、回路基板12上で分散配置されている。このため、回路基板12上の各変位規制ピン15f,16d,16eが当接した複数の部位で、それぞれ回路基板12の左右方向への位置変位が規制される。この左右方向への位置変位は、本発明の「回路基板の厚み方向への位置変位」に相当する。
また、左サポート部材15には金型当接部15jが突設されている。このため、左サポート部材15は金型の内壁から離間した状態で、金型の内壁に金型当接部15jを押圧されて、右サポート部材16との間で回路基板12を挟み込んでいる。
これと並行して、図9に示すように、左右のサポート部材15,16の変位規制ピン15i,16fにより各端子18が挟み込まれる。また、図13に示すように、センサ押え部15cの当接面15hが吸気圧センサ14のセンサ本体14aに当接し、右側の金型の内壁との間で吸気圧センサ14を挟み込む。これにより、各端子18及び吸気圧センサ14の左右方向への位置変位が規制される。
このような状態で金型のキャビティ内に溶融樹脂が射出され、冷却・硬化してケーシング11が形成され、これによりセンサユニット10の製作が完了する。溶融樹脂の熱及び圧力は回路基板12に作用して反りを発生させる要因になり得る。しかしながら、回路基板12は左右のサポート部材15,16に挟み込まれ、これらのサポート部材15,16は耐熱性及び剛性が共に高い合成樹脂材料からなる。このため左右のサポート部材15,16は、溶融樹脂の熱及び圧力を受けても変形することなく、所期の形状を保ち続ける。
従って、サポート部材15,16の各変位規制ピン15f,16d,16eにより、回路基板12が左右から挟み込まれた状態に保たれる。結果として、回路基板12上の各変位規制ピン15f,16d,16eが当接している複数の部位で、それぞれ回路基板12の左右方向への位置変位が規制され続け、回路基板12の反りの発生を防止できる。
加えて、金型のキャビティ内に配設されたサポート部材15,16は、溶融樹脂の温度低下を促進する役割を果たす。特に本実施形態のサポート部材15は、多数の梁状の接続部15eを縦横・斜めに組み合わせた格子状をなすため、広い表面積で溶融樹脂と接触して迅速に温度低下でき、これも回路基板12の反り防止に寄与する要因の一つである。回路基板12に反りが生じると、回路基板12上の電子部品やそのハンダ付け箇所に負荷が作用し、電子部品の破損やハンダ付け箇所の剥離等の要因になるが、このような事態を未然に防止することができる。
また、上記説明から明らかなように、回路基板12及び左右のサポート部材15,16を製作し、これらの部材12,15,16をインサート品としてケーシング11を射出成型すれば、センサユニット10の製作を完了できる。このため、特許文献1の技術のようにケーシングの射出成型後にモードル成型を実施する必要が無くなり、モールド充填に相当する分だけ製造工程を簡素化でき、これにより製造コストを低減することができる。
また、左サポート部材15の基板押え部15aは、多数の梁状の接続部15eを縦横・斜めに組み合わせた格子状をなし、右サポート部材16の基板押え部16bは、アーチ状をなしている。このため、金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂は、サポート部材15,16に妨げられることなく、それぞれの基板押え部15a,16bをすり抜けてキャビティ内に行き渡る。結果として、気泡の無い良好なケーシング11を形成して回路基板12を確実に保護でき、ひいては故障を防止してセンサユニット10の信頼性を向上することができる。
加えて、サポート部材15,16に突設された各変位規制ピン15f,16d,16eを回路基板12上に当接させることで、回路基板12上からサポート部材15,16を離間させている。従って、溶融樹脂は、回路基板12とサポート部材15,16との間をすり抜けてキャビティ内に行き渡り、この点も良好なケーシング11を形成することに貢献する。
また図6に示すように、左サポート部材15の一部の変位規制ピン15fは、格子状をなす基板押え部15aの3本の接続部15eの交点に突設されており、接続部15eの中間位置に突設された変位規制ピン15fよりも支持剛性が高い。結果として、これらの変位規制ピン15fの協調により、回路基板12をより強固に挟み込んで反りの発生を確実に防止することができる。
また、左右のサポート部材15,16に端子押え部15d,16cを設けて、その変位規制ピン15i,16fにより回路基板12の各端子18を左右から挟み込んでいる。これにより各端子18が左右方向に正確に位置決めされ、コネクタ21の接触不良等を未然に防止できる。また、本来は回路基板12の反り防止を目的とした左右のサポート部材15,16を利用しているため、センサユニット10の部品点数を増加させることなく上記効果を達成することができる。
また、左サポート部材15にセンサ押え部15cを設けて、その当接面15hを吸気圧センサ14のセンサ本体14aに当接させて右側の金型の内壁との間で挟み込んでいる。これにより吸気圧センサ14が左右方向に正確に位置決めされ、吸気圧の漏れ等を確実に防止できる。この点についても、左右のサポート部材15,16を利用することで、部品点数を増加させることなく上記効果を達成することができる。
また、左サポート部材15に突設された金型当接部15jを金型の内壁に当接させることで、金型の内壁から左サポート部材15を離間させている。従って、図1に示すように、射出成型後のケーシング11の左側面には、金型当接部15jの端面だけが外部に露出している。仮に金型当接部15jを形成しない場合には、左サポート部材15の左側面全体が外部に露出して体裁が悪くなる可能性があるが、このような不具合を防止してセンサユニット10の美観を向上できるという効果も得られる。
また、左サポート部材15にIC収容部15bを設けて、その内部に回路基板12上のIC17を収容して外部から隔離している。IC17はスロットル開度センサ8を機能させる重要な部品であるが、電子部品の中でも特に熱及び圧力の影響を受け易い。射出成型の際にIC収容部15b内への溶融樹脂の流入が防止されるため、IC17に作用する熱及び圧力が軽減される。本実施形態では、IC収容部15bの天面にも金型当接部15jを突設しているため、金型の内壁によりIC収容部15bが直接的に押圧されて回路基板12上に密着し、内部への溶融樹脂の流入をより確実に防止できる。結果として、IC17を正常に作動させて良好なスロットル開度の検出機能を保つことができ、この点もセンサユニット10の信頼性の向上に貢献する。
ところで、本実施形態では、ケーシング11に設けたコネクタ筒部21a内に回路基板12の端子18を配設してコネクタ21としたが、これに代えてカードエッジコネクタを採用することもできる。以下、その構成を別例として説明する。
《別例》
図15は、カードエッジコネクタを備えた別例のセンサユニットを示す図7に対応する分解斜視図であり、図16は、別例のセンサユニットを示す図14に対応する断面図である。
上記実施形態との相違点は、端子18をカードエッジコネクタ31に置き換えた点にあり、その他の構成は実施形態と同一であるため、共通する構成は同一部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に述べる。
回路基板12は、実施形態のものに比較して前方に延設されて、ケーシング11のコネクタ筒部21a内に突出している。回路基板12の前縁には、カードエッジコネクタ31の計5つの接点31aが上下方向に列設され、それぞれ回路基板12上の配線パターンと接続されている。このようなカードエッジコネクタ31とコネクタ筒部21aとにより、コネクタ21が構成されている。
端子18の廃止に伴って、左右のサポート部材15,16の端子押え部15d,16cが廃止されている。しかし、それ以外の構成については実施形態と同一のため、重複する説明はしないが、回路基板12の反り防止やIC17の保護等、実施形態で述べた各種作用効果を達成することができる。
本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、原動機付き自転車に搭載される単一のスロットルボア2aを備えたスロットル装置1のセンサユニット10に具体化したが、対象となる車両やスロットル装置1の形式については、これに限るものではなく、例えば4輪車両を対象としてもよい。或いは、スクーターやモペット等の小型2輪車、より大型の自動二輪車、4輪バギー等のATV(All Terrain Vehicle)のような鞍乗り型車両を対象としてもよい。また、走行用動力源以外の用途で利用されるエンジン、例えば発電機用エンジンのスロットル装置に本発明のセンサユニットを適用してもよい。さらに、複数のスロットルボアを備えた多連スロットル装置のセンサユニットとして具体化してもよい。
また上記実施形態では、スロットル開度センサ8、吸気温センサ13及び吸気圧センサ14を備えたセンサユニット10として具体化したが、必ずしも全てのセンサ8,13,14を備える必要はなく、例えばエンジン制御からの要請等に応じて何れかのセンサを省略してもよい。
また上記実施形態では、サポート部材15,16を合成樹脂製としたが、その材質はこれに限るものではない。例えば、回路基板12上の配線パターンや電子部品の短絡防止の対策を講じた場合には、サポート部材15,16をアルミ等の金属材料で製作してもよい。
また上記実施形態では、回路基板12と共に左右のサポート部材15,16をインサート品として、1回の射出成型によりケーシング11を所期の形状に成形したが、これに限るものではない。例えば、回路基板12を境界としてケーシング11を左右に分割し、先行する射出成型により図4中の右側半分のケーシングを形成し、この右側のケーシングに対し、後続の射出成型により左側半分のケーシングを一体形成して所期のケーシング11の形状としてもよい。右側のケーシングを形成する際に、その左側面に、右サポート部材16の各変位規制ピン16d,16e,16fに相当する部位としてケーシング側変位規制ピンを突設し、後続の射出成型の際に、インサート品として回路基板12及び左サポート部材15を金型内に配置する。右側のケーシングが、本発明の「第1のケーシング」に相当し、左側のケーシングが本発明の「第2のケーシング」に相当し、ケーシング側変位規制ピンが、本発明の「ケーシング側変位規制部」に相当する。
そして、金型を閉じると、ケーシング側変位規制ピンが回路基板12の右側面に当接し、左サポート部材15の変位規制ピン15f,15iが回路基板12の左側面に当接して回路基板12を挟み込み、この状態でキャビティ内に溶融樹脂を射出してケーシング11を形成する。以上のような構成でも回路基板12の反りを防止できるため、上記実施形態で述べた作用効果を達成することができる。
この別例を上記実施形態と比較すると、別例では、右サポート部材16の製作が不要になるため、部品点数を削減することができる。その反面、後続の射出成型の際に、溶融樹脂の熱及び圧力を受けてケーシング側変位規制ピンが変形すると、回路基板12の正常な挟み込みを保てなくなる。このため、右側のケーシングの射出成型では、例えばサポート部材15,16と同じく耐熱性及び剛性が共に高い合成樹脂材料を使用する等の対策が望ましくなる。
1 スロットル装置
2a スロットルボア
8 スロットル開度センサ
10 センサユニット
11 ケーシング
12 回路基板
13 吸気温センサ
14 吸気圧センサ
15 左サポート部材(第2のサポート部材)
15b IC収容部(収容部)
15f,15i,16d,16e,16f 変位規制ピン(変位規制部)
15g 接続部
15h 当接面(変位規制部)
15j 金型当接部
16 右サポート部材(第1のサポート部材)
18 端子
21 コネクタ

Claims (5)

  1. エンジンの吸入空気を調整するスロットル装置に装着されるスロットル装置のセンサユニットにおいて、
    前記スロットル装置のスロットルボア内を流通する吸入空気の状態を検出するセンサと接続され、前記センサからの信号を外部に出力する回路基板と、
    前記回路基板が埋設された合成樹脂材料からなるケーシングと、
    前記回路基板と共に前記ケーシングに埋設されたサポート部材と、
    前記サポート部材に一体形成され、前記回路基板上の分散した複数の部位にそれぞれ当接して、前記回路基板の厚み方向への位置変位を規制する複数の変位規制部と、
    を備え
    前記サポート部材は、複数の梁状の接続部を組み合わせた格子状をなし、
    前記複数の変位規制部は、前記サポート部材の各接続部の交点に相当する位置に設けられ、前記サポート部材に突設されて、前記回路基板上から前記サポート部材を離間させている
    ことを特徴とするスロットル装置のセンサユニット。
  2. 前記回路基板は、前記センサからの信号の出力先である機器と接続されるコネクタを構成する端子を有し、
    前記サポート部材は、前記端子に当接する変位規制部が一体形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスロットル装置のセンサユニット。
  3. 前記サポート部材は、前記センサに当接する変位規制部が一体形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットル装置のセンサユニット。
  4. 前記サポート部材は、前記回路基板上に実装された電子部品を内部に収容して外部から隔離する収容部が一体形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のスロットル装置のセンサユニット。
  5. 前記サポート部材は、前記回路基板の材質に比して耐熱性及び剛性が共に高い合成樹脂材料により製作されている
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のスロットル装置のセンサユニット。
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