JP7800766B2 - ガス濃度検出装置 - Google Patents
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Description
本出願は2023年3月9日に出願された日本出願番号2023-036838号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、ガス濃度検出装置に関する。
例えば、特許文献1に開示されているように、センサ電極に吸蔵された酸素を除去するため、ポンプセルに、ガス濃度検出時に印加する通常電圧よりも高い除去用電圧を印加し、被測定ガス室内の水を分解して水素を発生させるガス濃度検出装置が知られている。このガス濃度検出装置は、発生させた水素をセンサ電極に吸蔵された酸素と反応させ、センサ電極から酸素を除去することにより、早期活性化を図っている。
特許文献1に記載のガス濃度検出装置が行う早期活性化の処理は、センサ電極に吸着したVOC(すなわち、揮発性有機化合物)の除去を考慮したものではない。つまり、ガス濃度検出装置を搭載する内燃機関の運転休止時間によっては、センサ電極に酸素が吸蔵されることに加え、センサ電極にVOCが吸着するおそれがある。そのため、特許文献1に記載のガス濃度検出装置が行う処理だけでは、センサ電極からVOCを効率的に除去できないおそれがあり、ガス濃度検出装置の始動時において、センサセルの出力が安定するまでの時間が長くなるおそれがある。そのため、特許文献1に記載のガス濃度検出装置は、早期活性化の観点から、さらなる改善の余地があるといえる。
本開示は、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができるガス濃度検出装置を提供しようとするものである。
本開示の一態様は、センサ素子と、電圧制御部と、を有すると共に、内燃機関に搭載されるガス濃度検出装置であって、
上記センサ素子は、
被測定ガスが導入される被測定ガス室と、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中のNOxの濃度を検出するセンサセルと、
上記固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中の酸素の濃度を調整するポンプセルと、を備え、
上記センサセルは、上記被測定ガス室に配置されるセンサ電極を有し、
上記ポンプセルは、上記被測定ガス室に配置されるポンプ電極を有し、
上記電圧制御部は、上記ポンプセルに印加する電圧であるポンプ電圧を制御し、
上記被測定ガスのNOx濃度検出を開始する前に、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも高い上記ポンプ電圧を印加する第一処理モードと、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも低い上記ポンプ電圧を印加する第二処理モードと、の2つの処理モードを、実行することができるように構成されており、
上記内燃機関の運転休止時間に基づいて、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を選択、或いは、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを選択して、選択した上記処理モードを実行する、ガス濃度検出装置にある。
上記センサ素子は、
被測定ガスが導入される被測定ガス室と、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中のNOxの濃度を検出するセンサセルと、
上記固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中の酸素の濃度を調整するポンプセルと、を備え、
上記センサセルは、上記被測定ガス室に配置されるセンサ電極を有し、
上記ポンプセルは、上記被測定ガス室に配置されるポンプ電極を有し、
上記電圧制御部は、上記ポンプセルに印加する電圧であるポンプ電圧を制御し、
上記被測定ガスのNOx濃度検出を開始する前に、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも高い上記ポンプ電圧を印加する第一処理モードと、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも低い上記ポンプ電圧を印加する第二処理モードと、の2つの処理モードを、実行することができるように構成されており、
上記内燃機関の運転休止時間に基づいて、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を選択、或いは、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを選択して、選択した上記処理モードを実行する、ガス濃度検出装置にある。
上記ガス濃度検出装置は、内燃機関の運転休止時間に基づいて、第一処理モードと第二処理モードとの双方を選択、或いは、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを選択して、選択した処理モードを実行する。それゆえ、センサ電極に吸蔵した酸素の除去、及びセンサ電極に吸着したVOCの除去を、効率的に実施することができる。その結果、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができるガス濃度検出装置を提供することができる。
なお、請求の範囲に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
なお、請求の範囲に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、実施形態1における、ガス濃度検出装置のブロック図であり、
図2は、実施形態1における、センサ素子の先端部の断面図であり、
図3は、実施形態1における、運転休止時間と、センサ電極の吸蔵酸素量及び吸着VOC量との関係を示すグラフであり、
図4は、実施形態1における、水素の生成に必要なポンプセルの温度と、センサ電極の還元に必要なセンサセルの温度と、を示すグラフであり、
図5は、実施形態1における、選択した処理モードを実行するまでの流れを示すフローチャートであり、
図6は、実施形態1における、被測定ガスの水蒸気の濃度と活性時間との関係を示すグラフであり、
図7は、実施形態1における、被測定ガスの酸素の濃度と活性時間との関係を示すグラフであり、
図8は、実験例1における、運転休止時間と活性時間との関係を示すグラフであり、
図9は、実験例2における、実施例1及び比較例1の、運転休止時間と、NOx濃度検出の精度との関係を示すグラフであり、
図10は、実施形態3における、ガス濃度検出装置のブロック図であり、
図11は、排気管内の残存水量と、NOx濃度の検出精度との関係を示すグラフである。
(実施形態1)
ガス濃度検出装置に係る実施形態について、図1~図7を参照して説明する。
本形態のガス濃度検出装置1は、図1に示すごとく、センサ素子11と、電圧制御部71と、を有すると共に、内燃機関(図示略)に搭載される。センサ素子11は、図2に示すごとく、被測定ガスが導入される被測定ガス室10と、センサセル3と、ポンプセル4と、を備える。
ガス濃度検出装置に係る実施形態について、図1~図7を参照して説明する。
本形態のガス濃度検出装置1は、図1に示すごとく、センサ素子11と、電圧制御部71と、を有すると共に、内燃機関(図示略)に搭載される。センサ素子11は、図2に示すごとく、被測定ガスが導入される被測定ガス室10と、センサセル3と、ポンプセル4と、を備える。
センサセル3は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体2、及び固体電解質体2上に設けられた一対の電極21,22を有する。センサセル3は、被測定ガス室10における被測定ガス中のNOx(すなわち、窒素酸化物)の濃度を検出する。ポンプセル4は、固体電解質体2、及び固体電解質体2上に設けられた一対の電極23,22を有する。ポンプセル4は、被測定ガス室10における被測定ガス中の酸素の濃度を調整する。また、センサセル3は、被測定ガス室10に配置されるセンサ電極21を有する。ポンプセル4は、被測定ガス室10に配置されるポンプ電極23を有する。
電圧制御部71は、ポンプセル4に印加する電圧であるポンプ電圧を制御する。また、ガス濃度検出装置1は、被測定ガスのNOx濃度検出を開始する前に、第一処理モードと、第二処理モードと、の2つの処理モードを、実行することができるように構成されている。第一処理モードは、NOx濃度検出時に印加するポンプ電圧よりも高いポンプ電圧を印加する処理モードである。第二処理モードは、NOx濃度検出時に印加するポンプ電圧よりも低いポンプ電圧を印加する処理モードである。
ガス濃度検出装置1は、図3に示すごとく、内燃機関の運転休止時間T1に基づいて、第一処理モードと第二処理モードとの双方を選択、或いは、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを選択して、選択した処理モードを実行する。また、第一処理モードは、ポンプセル4に、被測定ガスに含まれる水を分解させ、水素を発生させる処理モードである。第二処理モードは、被測定ガスに含まれる酸素をセンサ電極21側に流入させる処理モードである。
また、本明細書において、活性状態とは、固体電解質体2およびセンサ電極21がNOx検出に適した温度となっている状態に加え、センサ電極21に吸蔵した酸素の量、及びセンサ電極21に吸着したVOCの量が充分に少なく、センサ電極21がNOx検出に適した状態であることを含む。また、本明細書において、活性時間T2は、ガス濃度検出装置1の駆動開始から、センサ電極21の吸蔵酸素及び吸着VOCが充分に除去されて活性状態となり、ガス濃度検出装置1のNOx濃度の検出精度が安定するまでの時間を意味する。
本形態のガス濃度検出装置1は、例えば、車両に搭載され、排ガスに含まれるNOxの濃度を測定する手段として用いることができる。ガス濃度検出装置1は、例えば、車両の内燃機関の排気管(図示略)に取り付けられることにより、排ガスに含まれるNOxの濃度を測定することができる。
ガス濃度検出装置1において、センサ素子11は、長尺形状に形成されている。図2に示すごとく、センサ素子11の長手方向における一方の端部に、センサセル3、ポンプセル4、被測定ガス室10等が設けられている。センサ素子11におけるセンサセル3等が設けられた側の端部は、素子カバー(図示略)に覆われた状態にて、排気管内に配置され、被測定ガスである排ガスに晒される。また、センサ素子11における排気管内に配置された側とは反対側の端部(図示略)は、後述する基準ガスとなる大気に晒される。本形態において、センサ素子11は、限界電流式センサ素子として構成されている。また、本明細書において、センサ素子11の長手方向Zを、適宜、Z方向という。また、Z方向において、センサ素子11における排気管内に位置する側を先端側とし、その反対側を基端側という。また、センサセル3における一対の電極21,22及び固体電解質体2の積層方向Yを、適宜、Y方向という。また、Y方向において、固体電解質体2に対し、被測定ガス室10がある側を上側とし、その反対側を下側という。
センサセル3は、センサ電極21と基準電極22とを有する。センサ電極21と基準電極22とは、固体電解質体2のY方向における両側に、互いに対向配置されるように、設けられている。センサ電極21は、固体電解質体2における被測定ガス室10側の面に設置されている。基準電極22は、固体電解質体2における、後述する基準ガス室100側の面に設置されている。また、センサ電極21は、ポンプ電極23よりもZ方向の基端側に位置しており、ポンプ電極23よりも、被測定ガス室10に導入される被測定ガスの気流の下流側に位置する。本形態において、センサ電極21は、Pt(すなわち、白金)及びRh(すなわち、ロジウム)を含有する多孔質サーメット電極からなり、NOxに対して強い還元性を有している。また、本形態において、基準電極22は、Pt等の貴金属を含む多孔質サーメット電極からなる。
ポンプセル4は、ポンプ電極23と基準電極22とを有する。ポンプ電極23は、固体電解質体2における被測定ガス室10側の面に設置されている。本形態において、ポンプ電極23は、Au(すなわち、金)及びPtを含有する多孔質サーメット電極からなる。また、本形態においては、ポンプセル4の基準電極22と、センサセル3の基準電極22とが一体化して、一つの共通電極となっている。
固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を備えた固体電解質材料からなる板状の部材である。固体電解質体2は、後述するヒータ6によって加熱されることにより、活性化される。つまり、固体電解質体2は、所定の活性温度において、酸素イオンの伝導性を有するよう構成されている。本形態において、固体電解質体2は、イットリア安定化ジルコニアからなる。本形態において、固体電解質体2は、センサセル3、ポンプセル4のそれぞれのセルにおいて、共通となっている。
固体電解質体2のY方向における上側の面には、アルミナ等の絶縁性セラミックスからなる第一スペーサ51を介して、絶縁体52が積層されている。そして、固体電解質体2、第一スペーサ51、絶縁体52によって囲まれることにより、被測定ガス室10が形成されている。第一スペーサ51の先端部には、被測定ガスの導入口530が形成されている。導入口530には、多孔質体からなる拡散抵抗体53が埋設されている。そして、被測定ガス室10には、拡散抵抗体53を通過した被測定ガスが導入される。本形態において、拡散抵抗体53は、ガス透過性を有する多孔質セラミックスによって構成されている。また、絶縁体52は、アルミナ等の絶縁性セラミックスによって構成されている。
固体電解質体2のY方向における下側の面には、絶縁性セラミックスからなる第二スペーサ54を介して、ヒータ基材層61が積層されている。ヒータ基材層61は、後述するヒータ6の一部を構成している。そして、固体電解質体2、第二スペーサ54、ヒータ基材層61によって囲まれることにより、基準ガス室100が形成されている。基準ガス室100には、基準ガスが導入される。基準ガスは、酸素濃度の基準になるガスである。本形態において、基準ガスは大気である。基準ガス室100は、開口部(図示略)を介して、大気が導入されるように構成されている。
ヒータ6は、絶縁性セラミックスからなるヒータ基材層61と、ヒータ基材層61の内部に埋設されるヒータ電極62とを有する。ヒータ6は、基準ガス室100を介して固体電解質体2とY方向に対向するように配置されている。
ヒータ電極62は、通電により発熱するよう構成されている。ヒータ6は、センサセル3及びポンプセル4が、NOx濃度の検出に適した温度になるよう、それぞれのセルを加熱する。本形態において、ヒータ6は、ポンプセル4の温度が、500℃以上になるように加熱する。また、ヒータ6は、センサセル3の温度が、400℃以上になるように加熱する。本形態において、ヒータ6は、NOx濃度検出時において、ポンプセル4の温度が700℃~800℃の範囲となるように加熱し、センサセル3の温度が500℃~700℃の範囲となるように加熱する。
次に、ガス濃度検出装置1による被測定ガスのNOx濃度の測定について説明する。
内燃機関の排気管を流れる被測定ガスは、拡散抵抗体53を通過して被測定ガス室10に導入される。そして、ポンプセル4は、被測定ガス室10から基準ガス室100に酸素を排出し、被測定ガスの酸素濃度を調整する。具体的には、ポンプ電極23と基準電極22との間に所定のポンプ電圧が印加されると、被測定ガス室10内の被測定ガスに含まれる酸素は、ポンプ電極23によって還元分解されて酸素イオンとなる。この酸素イオンは、基準電極22に向かって固体電解質体2内を流れ、基準電極22において酸素が生成され、基準ガス室100から大気中に排出される。また、このとき、被測定ガス室10への被測定ガスの流入は、拡散抵抗体53によって制限されるため、ポンプセル4を流れる電流は、被測定ガス中の酸素の濃度に依存した限界電流特性を示す。そこで、酸素の限界電流域となるようにポンプ電圧を設定することにより、基準ガス室100に導入される大気を基準として、ポンプセル4を流れる電流から、被測定ガスの酸素濃度及び空燃比A/Fを知ることができる。
内燃機関の排気管を流れる被測定ガスは、拡散抵抗体53を通過して被測定ガス室10に導入される。そして、ポンプセル4は、被測定ガス室10から基準ガス室100に酸素を排出し、被測定ガスの酸素濃度を調整する。具体的には、ポンプ電極23と基準電極22との間に所定のポンプ電圧が印加されると、被測定ガス室10内の被測定ガスに含まれる酸素は、ポンプ電極23によって還元分解されて酸素イオンとなる。この酸素イオンは、基準電極22に向かって固体電解質体2内を流れ、基準電極22において酸素が生成され、基準ガス室100から大気中に排出される。また、このとき、被測定ガス室10への被測定ガスの流入は、拡散抵抗体53によって制限されるため、ポンプセル4を流れる電流は、被測定ガス中の酸素の濃度に依存した限界電流特性を示す。そこで、酸素の限界電流域となるようにポンプ電圧を設定することにより、基準ガス室100に導入される大気を基準として、ポンプセル4を流れる電流から、被測定ガスの酸素濃度及び空燃比A/Fを知ることができる。
次に、ポンプセル4によって酸素を排出した後の被測定ガスは、ポンプ電極23よりも被測定ガスの気流の下流側に配置されているセンサ電極21に到達する。そして、センサ電極21と基準電極22との間に電圧が印加されると、被測定ガス中のNOxは、センサ電極21においてイオン化し、固体電解質体2を通って基準ガス室100に排出される。本形態においては、このとき流れた電流を検出し、その検出値を用いて、NOxの濃度を算出する。
また、NOx濃度検出時のポンプセル4においては、NOx濃度検出時のポンプ電圧によって、被測定ガス中の酸素が分解される一方、被測定ガス中の水は分解されない。これに対し、第一処理モード実行時のポンプセル4においては、NOx濃度検出時のポンプ電圧よりも高いポンプ電圧によって、被測定ガス中の酸素が分解されるだけでなく、被測定ガス中の水も分解される。そして、この水の分解によって生じる水素が、センサ電極21に吸蔵された酸素を除去するために使用される。NOx濃度検出時に印加するポンプ電圧は、例えば、0.4Vとすることができる。
また、第二処理モードにおいては、敢えてNOx濃度検出時のポンプ電圧よりもポンプ電圧を小さくすることにより、ポンプセル4による被測定ガスに含まれる酸素の除去量を、NOx濃度検出時よりも少なくさせる。これにより、センサ電極21側へ酸素を流入させることができる。
次に、センサ素子11の作動を制御するセンサ制御部7について説明する。
ガス濃度検出装置1は、図1に示すごとく、センサ制御部7を有する。センサ制御部7は、センサ素子11と電気的に接続しており、センサ素子11の作動を制御する。また、センサ制御部7は、プロセッサとメモリとを備えており、被測定ガスにおけるNOx濃度及び酸素濃度を算出する。
ガス濃度検出装置1は、図1に示すごとく、センサ制御部7を有する。センサ制御部7は、センサ素子11と電気的に接続しており、センサ素子11の作動を制御する。また、センサ制御部7は、プロセッサとメモリとを備えており、被測定ガスにおけるNOx濃度及び酸素濃度を算出する。
また、センサ制御部7は、電圧制御部71と、電流検出部74と、素子温度制御部73と、を有する。電圧制御部71は、第一処理モードにおいて印加するポンプ電圧を0.5V以上に制御すると共に、第二処理モードにおいて印加するポンプ電圧を0.32V以下に制御する。本形態において、電圧制御部71は、第一処理モードにおいて印加するポンプ電圧を0.5~1.2Vに制御すると共に、第二処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.20~0.32Vに制御する。また、電圧制御部71は、例えば、センサ電極21の吸蔵酸素量、及びセンサ電極21の吸着VOC量に応じて、上記ポンプ電圧の範囲内にて、第一処理モードのポンプ電圧の大きさ及び第二処理モードのポンプ電圧の大きさを変化させることもできる。
電流検出部74は、センサセル3に流れる電流及びポンプセル4に流れる電流を検出するよう構成されている。センサ制御部7は、電流検出部74が検出したセンサセル3に流れる電流に基いて、被測定ガスのNOx濃度を算出する。また、センサ制御部7は、電流検出部74が検出したポンプセル4を流れる電流に基づいて、被測定ガスの酸素濃度を算出する。
素子温度制御部73は、ヒータ6の作動を制御することにより、センサ素子11の温度を制御する。具体的には、素子温度制御部73は、ヒータ6に投入する電力の制御を行うことにより、ヒータ6の発熱量を制御している。素子温度制御部73は、例えば、センサ素子11の温度情報に基づいて、センサ素子11がNOx濃度の検出に適した状態となるように、ヒータ6の作動を制御することができる。本形態において、素子温度制御部73は、センサセル3及びポンプセル4の温度を検出するセル温度検出部(図示略)によって検出されたセル温度情報に基づいて、ヒータ6の作動を制御する。ここで、セル温度検出部は、例えば、センサセル3及びポンプセル4のうち、いずれか一方のみの温度を検出し、その検出された温度情報に基づいて他方のセルの温度を推定する構成とすることができる。
また、センサ制御部7は、内燃機関を制御するECU(Engine Control Unit)との間でデータ通信可能に構成されている。ガス濃度検出装置1によるNOx濃度等の検出結果は、センサ制御部7からECU(図示略)へ出力され、排ガス浄化システムの制御等に用いられる。また、内燃機関の運転休止時間T1の情報は、ECUからセンサ制御部7へと出力され、処理モードの選択に用いられる。本明細書において、運転休止時間T1は、内燃機関の運転を停止させてから、内燃機関の運転を再び開始するまでの時間を意味する。
また、ガス濃度検出装置1の始動時において、素子温度制御部73は、図4のグラフの矢印に示すごとく、ECUからセンサ制御部7に駆動許可信号が送られた後、センサ素子11を昇温させるよう、ヒータ6に指令する。また、ポンプ電極23が水を分解し水素を発生させるために必要なポンプセル4の温度と、水素によってセンサ電極21の吸蔵酸素を除去できるセンサセル3の温度とは異なる。本形態において、ポンプセル4は、温度が500℃以上に昇温したとき、水の分解によって充分な量の水素を生成することができる。また、センサセル3は、温度が400℃以上に昇温したとき、水素によってセンサ電極21の吸蔵酸素を充分に除去できる。本形態においては、ポンプセル4の温度が500℃以上、かつ、センサセル3の温度が400℃以上になった状態にて、第一処理モード及び第二処理モードを実行するように構成されている。
次に、ガス濃度検出装置1が、処理モードを選択して実行するまでの流れについて、図5のフローチャートに基づいて説明する。
まず、センサ制御部7は、内燃機関の運転休止時間T1の情報をECUから受け取る。そして、センサ制御部7は、ステップS1にて、運転休止時間T1が予め定めた閾値T1th以上か否かを判断する。そして、運転休止時間T1が閾値T1th以上である場合、ステップS2へと進み、実行する処理モードとして、第一処理モード及び第二処理モードを選択する。一方、運転休止時間T1が閾値T1th未満である場合、ステップS5へと進み、実行する処理モードとして、第一処理モードのみを選択する。つまり、本形態のガス濃度検出装置1は、運転休止時間T1が予め定めた閾値T1th未満のとき、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する。また、ガス濃度検出装置1は、運転休止時間T1が閾値T1th以上のとき、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する。本形態においては、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第二処理モードを実行した後に、第一処理モードを実行する。
まず、センサ制御部7は、内燃機関の運転休止時間T1の情報をECUから受け取る。そして、センサ制御部7は、ステップS1にて、運転休止時間T1が予め定めた閾値T1th以上か否かを判断する。そして、運転休止時間T1が閾値T1th以上である場合、ステップS2へと進み、実行する処理モードとして、第一処理モード及び第二処理モードを選択する。一方、運転休止時間T1が閾値T1th未満である場合、ステップS5へと進み、実行する処理モードとして、第一処理モードのみを選択する。つまり、本形態のガス濃度検出装置1は、運転休止時間T1が予め定めた閾値T1th未満のとき、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する。また、ガス濃度検出装置1は、運転休止時間T1が閾値T1th以上のとき、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する。本形態においては、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第二処理モードを実行した後に、第一処理モードを実行する。
また、閾値T1thは、例えば、吸着VOC量が、センサ電極21の早期活性化に影響を及ぼしやすい量となる運転休止時間T1のうち、最も短い運転休止時間T1に、設けることができる。本形態において、閾値T1thは、センサ電極21の吸着VOC量が吸蔵酸素量を上回る直前に設けている。閾値T1thは、例えば、2~3か月の範囲内に収まる運転休止時間T1とすることができる。
次に、ステップS2にて処理モードを選択した後は、ステップS3へと進み、第一処理モード及び第二処理モードのうち、少なくとも一方の実行時間を決定する。また、ステップS5にて第一処理モードを選択した後は、ステップS6へと進み、第一処理モードの実行時間を決定する。より具体的には、ガス濃度検出装置1は、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、運転休止時間T1に応じて、第一処理モード及び第二処理モードのうち、少なくとも一方の処理モードを実行する時間を変化させる。また、ガス濃度検出装置1は、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する場合、運転休止時間T1に応じて、第一処理モードを実行する時間を変化させる。本形態においては、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、運転休止時間T1に応じて、第一処理モード及び第二処理モードの双方の処理モードを実行する時間を変化させる。
ここで、センサ電極21の吸蔵酸素量、及びセンサ電極21の吸着VOC量は、図3のグラフに示すごとく、運転休止時間T1が長くなるほど、多くなりやすい。そのため、本形態においては、運転休止時間T1が長くなるほど、第一処理モード及び第二処理モードの実行時間を長くするように構成されている。
また、図3のグラフに示すごとく、運転休止時間T1が比較的短いとき、センサ電極21の吸蔵酸素量及び吸着VOC量は、比較的増加しやすいものの、運転休止時間T1がある程度以上になると頭打ちとなり、ほとんど増加しない。そのため、本形態においては、吸蔵酸素量及び吸着VOC量が頭打ちになることを考慮し、第一処理モード及び第二処理モードの実行時間は、それぞれ、120秒以下としている。
また、本形態において、それぞれの処理モードの実行時間は、運転休止時間T1よりも短い。また、第一処理モード及び第二処理モードの実行時間は、それぞれ1~120秒である。また、ポンプ電圧の1回の印加時間が、電圧制御部71によって一定の時間に規定されている場合、第一処理モード及び第二処理モードにおいて印加するポンプ電圧の印加回数を変更することにより、それぞれの処理モードの実行時間を変更することができる。つまり、ポンプ電圧の印加回数を増やすことにより、選択した処理モードの実行時間を長くすることができる。
次に、図5のフローチャートに示すように、ステップS3にて、処理モードの実行時間を決定した後は、ステップS4へと進み、第一処理モード及び第二処理モードを実行する。また、ステップS6にて、第一処理モードの実行時間を決定した後は、ステップS7へと進み、第一処理モードを実行する。
また、本形態において、ガス濃度検出装置1は、内燃機関における燃料を含む混合気の燃焼時に、第一処理モードを開始する。また、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第二処理モードは、内燃機関が燃料を含む混合気を燃焼させていないときに開始する。
次に、ガス濃度検出装置1は、ステップS4又はステップS7において、選択した処理モードを実行した後、被測定ガスのNOx濃度の検出を開始する。
次に、本形態の作用効果を説明する。
上記ガス濃度検出装置1は、内燃機関の運転休止時間T1に基づいて、第一処理モードと第二処理モードとの双方を選択、或いは、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを選択して、選択した処理モードを実行する。それゆえ、センサ電極21に吸蔵した酸素の除去、及びセンサ電極21に吸着したVOCの除去を、効率的に実施することができる。その結果、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができる。
上記ガス濃度検出装置1は、内燃機関の運転休止時間T1に基づいて、第一処理モードと第二処理モードとの双方を選択、或いは、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを選択して、選択した処理モードを実行する。それゆえ、センサ電極21に吸蔵した酸素の除去、及びセンサ電極21に吸着したVOCの除去を、効率的に実施することができる。その結果、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができる。
図3に示すごとく、運転休止時間T1が比較的短いとき、センサ電極21における吸着VOCの増加スピードよりも吸蔵酸素の増加スピードの方が速くなっている。また、ガス濃度検出装置は、一般に、ガス濃度検出装置の始動から、可能な限り早期に活性状態になることが望まれる。そこで、本形態のガス濃度検出装置1は、運転休止時間T1に基づいて、第一処理モードと第二処理モードとの双方を選択、或いは、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを選択して、選択した処理モードを実行する。これにより、センサ電極21を効率的かつ早期に活性化させることができる。つまり、運転休止時間T1が比較的短い場合、吸着VOC量が少なく、主に吸蔵酸素がセンサ電極21の活性化に影響しやすい。一方、運転休止時間T1が比較的長い場合、吸蔵酸素と吸着VOCとの双方が、センサ電極21の活性化に影響しやすい。そこで、本形態のガス濃度検出装置1は、運転休止時間T1が閾値T1th未満のとき、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する。また、運転休止時間T1が閾値T1th以上のとき、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する。これにより、センサ電極21の状態に応じた活性処理を実施することができ、センサ電極21の早期活性化を効率的に実施することができる。それゆえ、ガス濃度検出装置1の始動から、比較的早期に、NOx検出精度の向上を図ることができる。
第一処理モードは、ポンプセル4に、被測定ガスに含まれる水を分解させ、水素を発生させる処理モードである。そして、第一処理モードの実行によって発生した水素は、被測定ガス室10内に広がり、センサ電極21へと流れる。これにより、発生した水素と、センサ電極21に吸蔵された酸素とが反応し、センサ電極21から酸素を迅速に除去することができる。また、第二処理モードは、被測定ガスに含まれる酸素をセンサ電極21側に流入させる処理モードである。第二処理モードを実行することにより、流入した酸素によって、センサ電極21に吸着したVOCを迅速に除去することができる。その結果、早期活性化を図ることができる。
また、運転休止時間T1が長くなるほど、センサ電極21の吸蔵酸素量及び吸着VOC量は、多くなりやすい。そこで、ガス濃度検出装置1は、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、運転休止時間T1に応じて、第一処理モード及び第二処理モードのうち、少なくとも一方の処理モードを実行する時間を変化させる。また、ガス濃度検出装置1は、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する場合、運転休止時間T1に応じて、第一処理モードを実行する時間を変化させる。つまり、運転休止時間T1が長くなるほど、選択した処理モードの実行時間を長くする。これにより、センサ電極21の吸蔵酸素及び吸着VOCを効率的に除去することができる。その結果、一層効率的、かつ一層確実に早期活性化を図ることができる。
排ガスである被測定ガスに含まれる水蒸気の濃度は、内燃機関において炭化水素である燃料が燃焼しているときに、比較的高くなりやすい。そして、図6のグラフに示すごとく、被測定ガスに含まれる水蒸気の濃度が一定以上である場合、第一処理モードを実行した際の活性時間T2は短くなりやすい。そこで、本形態のガス濃度検出装置1は、内燃機関における燃料を含む混合気の燃焼時に、第一処理モードを開始する。これにより、第一処理モードの実行によって、充分な量の水素を発生させやすい。その結果、センサ電極21の早期活性化を確実に図ることができる。
第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第二処理モードは、内燃機関が燃料を含む混合気を燃焼させていないときに開始する。それゆえ、第二処理モードを実行する際、充分な量の酸素をセンサ電極21側へ流入させやすい。その結果、センサ電極21からVOCが効率的に除去されることにより、センサ電極21が早期に活性化しやすい。つまり、内燃機関は、混合気の燃焼時に酸素を消費するため、内燃機関における混合気燃焼時の被測定ガスに含まれる酸素の量は少なくなりやすい。一方、内燃機関への燃料供給を停止させるフューエルカット中の被測定ガスなど、内燃機関が混合気を燃焼させていないときの被測定ガスは、酸素の濃度が高くなりやすい。また、図7に示すごとく、被測定ガスに含まれる酸素の濃度が一定以上である場合、第二処理モードを実行した際の活性時間T2は短くなりやすい。そこで、本形態のガス濃度検出装置1は、内燃機関が混合気を燃焼させていないときに第二処理モードを開始する。これにより、センサ電極21に吸着したVOCを効率的に除去することができる。その結果、センサ電極21の早期活性化を確実に図ることができる。
電圧制御部71は、第一処理モードにおいて印加するポンプ電圧を0.5V以上に制御すると共に、第二処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.32V以下に制御する。それゆえ、第一処理モードを実行することにより、充分な量の水素を確実に発生させやすいと共に、第二処理モードを実行することにより、充分な量の酸素をセンサ電極21側へ確実に流入させることができる。そのため、センサ電極21の吸蔵酸素及び吸着VOCを確実に除去することができる。その結果、一層確実に早期活性化を図ることができる。
本形態においては、第一処理モードにおいて印加するポンプ電圧を0.5~1.2Vに制御すると共に、第二処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.20~0.32Vに制御する。それゆえ、第一処理モードを実行する際、充分な量の水素を確実に発生させることができると共に、電圧が高過ぎることによる固体電解質体2の劣化を確実に抑制することができる。その結果、一層確実に早期活性化を図ることができると共に、センサ素子11の長寿命化を図ることができる。また、第二処理モードを実行する際、センサ電極21側に流入する酸素量が多すぎることによるセンサ電極21の酸化を確実に抑制しつつ、充分な量の酸素をセンサ電極21側に流入させることができる。その結果、一層確実に早期活性化を図ることができる。
また、本形態においては、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第二処理モードを実行した後、第一処理モードを実行する。それゆえ、センサ電極21に吸蔵した酸素を一層確実に除去することができ、一層確実に早期活性化を図ることができる。
活性時間T2は、運転休止時間T1よりも短い。それゆえ、センサ電極21の早期活性化を確実に図ることができる。
第一処理モード及び第二処理モードの実行時間は、それぞれ1~120秒である。それゆえ、センサ電極21の吸蔵酸素量及び吸着VOC量に応じた活性処理を確実に実施することができると共に、早期活性化を確実に図ることができる。
以上のごとく、本形態によれば、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができるガス濃度検出装置1を提供することができる。
上記実施形態1においては、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第二処理モードを実行した後に、第一処理モードを実行する。ただし、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、第一処理モードを実行した後に、第二処理モードを実行する構成とすることもできる。
(実験例1)
本例では、実施形態1に示すガス濃度検出装置を用いて、図8のグラフに示すごとく、運転休止時間T1と、ガス濃度検出装置の活性時間T2との関係を調べた。また、本例において、活性時間T2は、第二処理モードを実行したときの活性時間T2である。つまり、本例においては、センサ電極に吸蔵した酸素の除去ではなく、センサ電極に吸着したVOCの除去を実施したときの活性時間T2を調べた。
本例では、実施形態1に示すガス濃度検出装置を用いて、図8のグラフに示すごとく、運転休止時間T1と、ガス濃度検出装置の活性時間T2との関係を調べた。また、本例において、活性時間T2は、第二処理モードを実行したときの活性時間T2である。つまり、本例においては、センサ電極に吸蔵した酸素の除去ではなく、センサ電極に吸着したVOCの除去を実施したときの活性時間T2を調べた。
センサ電極の吸着VOC量は、運転休止時間T1が長くなるほど多くなる。そのため、図8のグラフに示すごとく、運転休止時間T1が長くなるほど、活性時間T2が長くなる。具体的には、運転休止時間T1が5分のとき、活性時間T2は1秒であり、運転休止時間T1が1日のとき、活性時間T2は60秒となっており、運転休止時間T1が6か月のとき、活性時間T2は120秒となっている。また、活性時間T2は、運転休止時間T1が一定以上長くなっても、120秒を超えることなく、120秒のところで頭打ちとなっている。これらの結果から、運転休止時間T1に基づいて、第二処理モードの実行時間を1~120秒の間で調整することにより、ガス濃度検出装置の早期活性化を確実に図ることができると考えられる。
(実験例2)
本例では、図9のグラフに示すごとく、基本構造を実施形態1と同様とする実施例1のガス濃度検出装置と、基本構造を実施形態1と同様としつつ、センサ電極に対する活性処理の内容が一定である比較例1のガス濃度検出装置と、を用いて、運転休止時間T1と、ガス濃度検出装置の測定精度との関係を調べた。本例において、比較例1は、第一処理モードのみを実行するよう構成されている。
本例では、図9のグラフに示すごとく、基本構造を実施形態1と同様とする実施例1のガス濃度検出装置と、基本構造を実施形態1と同様としつつ、センサ電極に対する活性処理の内容が一定である比較例1のガス濃度検出装置と、を用いて、運転休止時間T1と、ガス濃度検出装置の測定精度との関係を調べた。本例において、比較例1は、第一処理モードのみを実行するよう構成されている。
比較例1が実行する第一処理モードの条件は、すべての運転休止時間T1において、ポンプ電圧を1.2Vとし、実行時間を50秒とした。一方、実施例1の活性処理条件は、運転休止時間T1に応じて、ポンプ電圧及び実行時間を変化させた。具体的には、実施例1は、運転休止時間T1が時間Tnのとき、比較例1と同様に、ポンプ電圧を1.2Vとし、第一処理モードの実行時間を50秒とした。また、実施例1は、運転休止時間T1が時間Tnよりも短い時間Tn-1のとき、ポンプ電圧を1.2Vとし、第一処理モードの実行時間を30秒とした。また、実施例1は、運転休止時間が時間Tnよりも長い時間Tn+1及び時間Tn+2のときに、運転休止時間T1が時間Tnのときに実施した処理モードと同様の第一処理モードに加え、ポンプ電圧を0.3V、実行時間を60秒とする第二処理モードも実行した。
また、図9のグラフの縦軸の精度は、処理モードを実行した直後におけるガス濃度検出装置のNOx濃度の検出精度を意味している。また、図9のグラフの縦軸の精度は、実施例1における、時間Tnのときの精度を1.0としたときの、比率によって示している。つまり、精度の値が1.0よりも小さいとき、実施例1における時間Tnのときの精度よりも検出精度が低いことを意味する。
図9のグラフに示すごとく、運転休止時間T1が時間Tn及びTn-1のとき、実施例1と比較例1とは、互いに同等の精度となっている。ここで、運転休止時間T1が時間Tn-1のとき、比較例1は、第一処理モードを実行する時間が50秒であるのに対し、実施例1は、第一処理モードの実行時間が30秒である。また、運転休止時間T1が短い分、時間Tnよりも、時間Tn-1のときの方が、センサ電極の吸蔵酸素量が少ないと考えられる。これらのことから、比較例1よりも、実施例1の方が、効率的にセンサ電極の活性化を図ることができたと考えられる。
また、運転休止時間T1が時間Tn+1と時間Tn+2のとき、実施例1は、時間Tnのときと同等の精度であるのに対し、比較例1は、時間Tnのときと比較し、精度が低くなっている。さらに、比較例1においては、時間Tn+1のときよりも、時間Tn+2のときの方が、精度が低くなっている。ここで、運転休止時間T1が長くなるほど、センサ電極の吸蔵酸素が増加することに加え、吸着VOCが増加しやすい。また、比較例1は、どの運転休止時間T1においても、処理モードの内容が同じである。そのため、比較例1は、運転休止時間T1が時間Tn+1と時間Tn+2のとき、センサ電極の吸着VOCを充分に除去できず、時間Tnのときと比較し、精度が低下したと考えられる。一方、実施例1は、運転休止時間が時間Tn+1と時間Tn+2のとき、第一処理モードに加え、第二処理モードも実行する。これにより、実施例1は、センサ電極に吸着したVOCを効率的に除去できたと考えられる。そのため、実施例1は、運転休止時間T1が時間Tn+1と時間Tn+2のときであっても、時間Tnのときと同等の精度になったと考えられる。つまり、実施例1のガス濃度検出装置は、効率的、かつ確実に早期活性化を図ることができる。
(実施形態2)
本形態のガス濃度検出装置1は、センサ素子11の温度に関連する温度関連情報に基づいて、選択した処理モードの実行時間を変化させる形態である。
本形態のガス濃度検出装置1は、センサ素子11の温度に関連する温度関連情報に基づいて、選択した処理モードの実行時間を変化させる形態である。
本形態のガス濃度検出装置1は、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、センサ素子11の温度に関連する温度関連情報に基づいて、第一処理モード及び第二処理モードのうち、少なくとも一方の処理モードを実行する時間を変化させる。ガス濃度検出装置1は、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する場合、温度関連情報に基づいて、第一処理モードを実行する時間を変化させる。本形態においては、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、温度関連情報に基づいて、第一処理モード及び第二処理モードの双方の実行時間を変化させる。
温度関連情報は、例えば、センサ素子11の温度、ポンプセル4の温度、センサセル3の温度、内燃機関に掛かる負荷や内燃機関の回転数等の内燃機関の運転状態とすることができる。本形態において、温度関連情報は、内燃機関の運転状態である。
また、本形態においては、運転休止時間T1に応じて、選択した処理モードの実行時間を変化させつつ、温度関連情報に基づいて、選択した処理モードの実行時間を変化させる構成となっている。選択した処理モードの実行時間を決定する際、運転休止時間T1及び温度関連情報のそれぞれの重み付けは、各種の目的に応じて、任意に決定することができる。
その他は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
その他は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
センサ素子11の昇温速度は、内燃機関に掛かる負荷や内燃機関の回転数など、内燃機関の運転状態によって変動しやすい。また、センサ電極21の活性化の効率は、センサ素子11の温度によって変動しやすい。つまり、センサ素子11の温度が比較的低い場合、センサ素子11の温度が充分に高い場合と比較し、センサ電極21を活性化させるまでに必要な処理モードの実行時間が長くなりやすい。そこで、本形態のガス濃度検出装置1は、第一処理モードと第二処理モードとの双方を実行する場合、温度関連情報に基づいて、第一処理モード及び第二処理モードのうち、少なくとも一方の処理モードを実行する時間を変化させる。また、ガス濃度検出装置1は、第一処理モード及び第二処理モードのうち、第一処理モードのみを実行する場合、温度関連情報に基づいて、第一処理モードを実行する時間を変化させる。つまり、センサ制御部7は、ECUから受信した温度関連情報である内燃機関の運転状態の情報に基づいて、選択した処理モードの実行時間の長さを調整することができる。それゆえ、センサ素子11の温度状況に応じて、活性処理を行う時間を制御することができる。その結果、一層確実に早期活性化を図ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態のガス濃度検出装置1は、内燃機関の排気管の乾燥状態に基づいて、選択した処理モードを実行するタイミングを調整する形態である。
本形態のガス濃度検出装置1は、内燃機関の排気管の乾燥状態に基づいて、選択した処理モードを実行するタイミングを調整する形態である。
ガス濃度検出装置1は、図10に示すごとく、内燃機関の排気管の乾燥状態を判定する乾燥判定部81と、センサ素子11の温度を制御する素子温度制御部73と、を有する。乾燥判定部81は、内燃機関の排気管の状態が乾燥状態であると判定する乾燥判定、及び内燃機関の排気管の状態が乾燥状態でないと判定する非乾燥判定を行うよう構成されている。素子温度制御部73は、乾燥判定部81が非乾燥判定を行う非乾燥期間中において、センサ素子11の温度がNOx濃度検出時の温度よりも低い温度になるよう制御する。また、素子温度制御部73は、乾燥判定部81が乾燥判定を行った後、センサ素子11の温度がNOx濃度検出時の温度になるよう制御する。ガス濃度検出装置1は、乾燥判定後、処理モードを実行すると共に、内燃機関の運転開始から乾燥判定部81が乾燥判定を行うまでの時間に応じて、第一処理モードを実行する時間を変化させる。つまり、本形態においては、内燃機関の運転開始から乾燥判定部81が乾燥判定を行うまでの時間が長くなるほど、第一処理モードを実行する時間を長くする。
本形態においては、図10に示すごとく、内燃機関を制御するECU8が乾燥判定部81を有する。乾燥判定部81は、内燃機関の燃焼、排気管内の排ガスの温度、排気管内の排ガスの流速等の情報に基づいて乾燥判定及び非乾燥判定を行う。そして、乾燥判定部81は、センサ制御部7に対して、判定結果を信号として出力するよう構成されている。センサ制御部7は、乾燥判定部81から受信した乾燥状態の判定結果に基づいて、センサの駆動状態を制御する。
また、素子温度制御部73は、非乾燥期間中において、センサ素子11の温度を、センサ素子11が被水しても割れない温度になるよう制御する。具体的には、素子温度制御部73は、例えば、非乾燥期間中において、センサ素子11の上限温度が150~450℃になるよう制御することができる。
また、本形態においては、運転休止時間T1に応じて、第一処理モードの実行時間を変化させつつ、内燃機関の運転開始から乾燥判定部81が乾燥判定を行うまでの時間に応じて、第一処理モードの実行時間を変化させる構成となっている。第一処理モードの実行時間を決定する際、運転休止時間T1、及び内燃機関の運転開始から乾燥判定部81が乾燥判定を行うまでの時間のそれぞれの重み付けは、各種の目的に応じて、任意に決定することができる。
その他は、実施形態1と同様である。
その他は、実施形態1と同様である。
一般に、内燃機関においては、運転休止時間に、結露等によって排気管内に凝縮水が発生する場合がある。また、ガス濃度検出装置のセンサ素子は、排気管内の残存水量が多くなるほど、ガス濃度検出装置を駆動した際に、排気管内の凝縮水が被水する可能性が高くなることが想定される。そこで、本形態のガス濃度検出装置1は、乾燥判定後、選択した処理モードを実行する。それゆえ、排気管が充分に乾燥した状態にて、選択した処理モードを実行することができる。それゆえ、被水によるセンサ素子11の損傷発生を確実に抑制することができる。
また、素子温度制御部73は、非乾燥期間中において、センサ素子11の温度がNOx濃度検出時の温度よりも低い温度になるよう制御する。また、素子温度制御部73は、乾燥判定部81が乾燥判定を行った後、センサ素子11の温度がNOx濃度検出時の温度になるよう制御する。それゆえ、万が一、非乾燥期間中において、センサ素子11が被水したとしても、センサ素子11の損傷発生を一層確実に抑制することができる。
また、本形態においては、内燃機関の運転開始から乾燥判定部81が乾燥判定を行うまでの時間に応じて、第一処理モードを実行する時間を変化させる。これにより、センサ電極21が高湿度の被測定ガスに晒された時間に応じて、第一処理モードの実行時間を調整することができる。これにより、効率的にセンサ電極21を活性化させることができる。つまり、一般に、排気管内の残存水量が多いほど、センサ電極が高湿度の被測定ガスに晒されていた時間が長くなっていると考えられ、さらに排気管が乾燥するまでの時間も長くなりやすい。そして、高湿度の被測定ガスに晒される時間が長くなるほど、センサ電極にOH基が付着しやすく、図11に示すごとく、NOx濃度の検出精度が低下するおそれがある。そこで、本形態においては、排気管が乾燥するまでの時間が長くなるほど、第一処理モードの実行時間を長くしている。それゆえ、第一処理モードによって発生させた水素によって、センサ電極21に付着したOH基を確実に除去することができる。その結果、センサ電極21の早期活性化を確実に図ることができる。
素子温度制御部73は、非乾燥期間中において、センサ素子11の上限温度が150~450℃になるよう制御する。つまり、素子温度制御部73は、非乾燥期間中において、センサ素子11の温度を、センサ素子11が被水しても割れない温度にしつつ、所定の温度よりも高い温度にすることができる。それゆえ、乾燥判定後、センサ素子11の温度を、比較的短時間の間にNOx濃度検出時の温度にすることができる。その結果、早期活性化を一層確実に図ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
上記実施形態1~3において、ガス濃度検出装置1は、ポンプセル4とセンサセル3とを有する。ただし、ガス濃度検出装置は、ポンプセル及びセンサセルに加え、ポンプセルによって酸素濃度を調整された被測定ガスの残留酸素の濃度を測定するモニタセルを備えることができる。この場合、ポンプセルによって酸素を完全に排出できない場合でも、NOxの濃度を一層正確に算出することができる。
また、運転休止時間が短く、センサ電極の吸蔵酸素量及び吸着VOC量がNOxの検出精度に影響がない場合、第一処理モード及び第二処理モードのいずれも実行しない構成とすることもできる。
本開示は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形形態や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
<その他>
本開示の特徴を以下の通り示す。
[項1]
センサ素子(11)と、電圧制御部(71)と、を有すると共に、内燃機関に搭載されるガス濃度検出装置(1)であって、
上記センサ素子は、
被測定ガスが導入される被測定ガス室(10)と、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極(21,22)を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中のNOxの濃度を検出するセンサセル(3)と、
上記固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極(23,22)を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中の酸素の濃度を調整するポンプセル(4)と、を備え、
上記センサセルは、上記被測定ガス室に配置されるセンサ電極(21)を有し、
上記ポンプセルは、上記被測定ガス室に配置されるポンプ電極(23)を有し、
上記電圧制御部は、上記ポンプセルに印加する電圧であるポンプ電圧を制御し、
上記被測定ガスのNOx濃度検出を開始する前に、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも高い上記ポンプ電圧を印加する第一処理モードと、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも低い上記ポンプ電圧を印加する第二処理モードと、の2つの処理モードを、実行することができるように構成されており、
上記内燃機関の運転休止時間(T1)に基づいて、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を選択、或いは、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを選択して、選択した上記処理モードを実行する、ガス濃度検出装置。
[項2]
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記運転休止時間に応じて、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、少なくとも一方の上記処理モードを実行する時間を変化させ、
上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行する場合、上記運転休止時間に応じて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、項1に記載のガス濃度検出装置。
[項3]
上記第一処理モードは、上記ポンプセルに、上記被測定ガスに含まれる水を分解させ、水素を発生させる処理モードであり、上記第二処理モードは、上記被測定ガスに含まれる酸素を上記センサ電極側に流入させる処理モードであり、
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記センサ素子の温度に関連する温度関連情報に基づいて、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、少なくとも一方の上記処理モードを実行する時間を変化させ、
上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行する場合、上記温度関連情報に基づいて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
[項4]
上記内燃機関における燃料を含む混合気の燃焼時に、上記第一処理モードを開始する、項1~3のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
[項5]
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記第二処理モードは、上記内燃機関が燃料を含む混合気を燃焼させていないときに開始する、項1~4のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
[項6]
上記運転休止時間が予め定めた閾値(T1th)未満のとき、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行し、上記運転休止時間が上記閾値以上のとき、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行し、上記電圧制御部は、上記第一処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.5V以上に制御すると共に、上記第二処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.32V以下に制御する、項1~5のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
[項7]
上記内燃機関の排気管の乾燥状態を判定する乾燥判定部(81)と、上記センサ素子の温度を制御する素子温度制御部(73)と、を有し、上記乾燥判定部は、上記排気管の状態が乾燥状態であると判定する乾燥判定、及び上記排気管の状態が乾燥状態でないと判定する非乾燥判定を行うよう構成されており、
上記素子温度制御部は、上記乾燥判定部が上記非乾燥判定を行う非乾燥期間中において、上記センサ素子の温度がNOx濃度検出時の温度よりも低い温度になるよう制御すると共に、上記乾燥判定部が上記乾燥判定を行った後、上記センサ素子の温度がNOx濃度検出時の温度になるよう制御し、
上記乾燥判定後、上記処理モードを実行すると共に、上記内燃機関の運転開始から上記乾燥判定部が上記乾燥判定を行うまでの時間に応じて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、項1~6のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
本開示の特徴を以下の通り示す。
[項1]
センサ素子(11)と、電圧制御部(71)と、を有すると共に、内燃機関に搭載されるガス濃度検出装置(1)であって、
上記センサ素子は、
被測定ガスが導入される被測定ガス室(10)と、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極(21,22)を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中のNOxの濃度を検出するセンサセル(3)と、
上記固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極(23,22)を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中の酸素の濃度を調整するポンプセル(4)と、を備え、
上記センサセルは、上記被測定ガス室に配置されるセンサ電極(21)を有し、
上記ポンプセルは、上記被測定ガス室に配置されるポンプ電極(23)を有し、
上記電圧制御部は、上記ポンプセルに印加する電圧であるポンプ電圧を制御し、
上記被測定ガスのNOx濃度検出を開始する前に、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも高い上記ポンプ電圧を印加する第一処理モードと、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも低い上記ポンプ電圧を印加する第二処理モードと、の2つの処理モードを、実行することができるように構成されており、
上記内燃機関の運転休止時間(T1)に基づいて、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を選択、或いは、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを選択して、選択した上記処理モードを実行する、ガス濃度検出装置。
[項2]
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記運転休止時間に応じて、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、少なくとも一方の上記処理モードを実行する時間を変化させ、
上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行する場合、上記運転休止時間に応じて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、項1に記載のガス濃度検出装置。
[項3]
上記第一処理モードは、上記ポンプセルに、上記被測定ガスに含まれる水を分解させ、水素を発生させる処理モードであり、上記第二処理モードは、上記被測定ガスに含まれる酸素を上記センサ電極側に流入させる処理モードであり、
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記センサ素子の温度に関連する温度関連情報に基づいて、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、少なくとも一方の上記処理モードを実行する時間を変化させ、
上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行する場合、上記温度関連情報に基づいて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
[項4]
上記内燃機関における燃料を含む混合気の燃焼時に、上記第一処理モードを開始する、項1~3のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
[項5]
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記第二処理モードは、上記内燃機関が燃料を含む混合気を燃焼させていないときに開始する、項1~4のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
[項6]
上記運転休止時間が予め定めた閾値(T1th)未満のとき、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行し、上記運転休止時間が上記閾値以上のとき、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行し、上記電圧制御部は、上記第一処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.5V以上に制御すると共に、上記第二処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.32V以下に制御する、項1~5のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
[項7]
上記内燃機関の排気管の乾燥状態を判定する乾燥判定部(81)と、上記センサ素子の温度を制御する素子温度制御部(73)と、を有し、上記乾燥判定部は、上記排気管の状態が乾燥状態であると判定する乾燥判定、及び上記排気管の状態が乾燥状態でないと判定する非乾燥判定を行うよう構成されており、
上記素子温度制御部は、上記乾燥判定部が上記非乾燥判定を行う非乾燥期間中において、上記センサ素子の温度がNOx濃度検出時の温度よりも低い温度になるよう制御すると共に、上記乾燥判定部が上記乾燥判定を行った後、上記センサ素子の温度がNOx濃度検出時の温度になるよう制御し、
上記乾燥判定後、上記処理モードを実行すると共に、上記内燃機関の運転開始から上記乾燥判定部が上記乾燥判定を行うまでの時間に応じて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、項1~6のいずれか一項に記載のガス濃度検出装置。
Claims (7)
- センサ素子(11)と、電圧制御部(71)と、を有すると共に、内燃機関に搭載されるガス濃度検出装置(1)であって、
上記センサ素子は、
被測定ガスが導入される被測定ガス室(10)と、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極(21,22)を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中のNOxの濃度を検出するセンサセル(3)と、
上記固体電解質体、及び該固体電解質体上に設けられた一対の電極(23,22)を有し、上記被測定ガス室における上記被測定ガス中の酸素の濃度を調整するポンプセル(4)と、を備え、
上記センサセルは、上記被測定ガス室に配置されるセンサ電極(21)を有し、
上記ポンプセルは、上記被測定ガス室に配置されるポンプ電極(23)を有し、
上記電圧制御部は、上記ポンプセルに印加する電圧であるポンプ電圧を制御し、
上記被測定ガスのNOx濃度検出を開始する前に、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも高い上記ポンプ電圧を印加する第一処理モードと、NOx濃度検出時に印加する上記ポンプ電圧よりも低い上記ポンプ電圧を印加する第二処理モードと、の2つの処理モードを、実行することができるように構成されており、
上記内燃機関の運転休止時間(T1)に基づいて、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を選択、或いは、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを選択して、選択した上記処理モードを実行する、ガス濃度検出装置。 - 上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記運転休止時間に応じて、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、少なくとも一方の上記処理モードを実行する時間を変化させ、
上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行する場合、上記運転休止時間に応じて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、請求項1に記載のガス濃度検出装置。 - 上記第一処理モードは、上記ポンプセルに、上記被測定ガスに含まれる水を分解させ、水素を発生させる処理モードであり、上記第二処理モードは、上記被測定ガスに含まれる酸素を上記センサ電極側に流入させる処理モードであり、
上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記センサ素子の温度に関連する温度関連情報に基づいて、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、少なくとも一方の上記処理モードを実行する時間を変化させ、
上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行する場合、上記温度関連情報に基づいて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、請求項1又は2に記載のガス濃度検出装置。 - 上記内燃機関における燃料を含む混合気の燃焼時に、上記第一処理モードを開始する、請求項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
- 上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行する場合、上記第二処理モードは、上記内燃機関が燃料を含む混合気を燃焼させていないときに開始する、請求項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
- 上記運転休止時間が予め定めた閾値(T1th)未満のとき、上記第一処理モード及び上記第二処理モードのうち、上記第一処理モードのみを実行し、上記運転休止時間が上記閾値以上のとき、上記第一処理モードと上記第二処理モードとの双方を実行し、上記電圧制御部は、上記第一処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.5V以上に制御すると共に、上記第二処理モードにおいて印加する上記ポンプ電圧を0.32V以下に制御する、請求項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
- 上記内燃機関の排気管の乾燥状態を判定する乾燥判定部(81)と、上記センサ素子の温度を制御する素子温度制御部(73)と、を有し、上記乾燥判定部は、上記排気管の状態が乾燥状態であると判定する乾燥判定、及び上記排気管の状態が乾燥状態でないと判定する非乾燥判定を行うよう構成されており、
上記素子温度制御部は、上記乾燥判定部が上記非乾燥判定を行う非乾燥期間中において、上記センサ素子の温度がNOx濃度検出時の温度よりも低い温度になるよう制御すると共に、上記乾燥判定部が上記乾燥判定を行った後、上記センサ素子の温度がNOx濃度検出時の温度になるよう制御し、
上記乾燥判定後、上記処理モードを実行すると共に、上記内燃機関の運転開始から上記乾燥判定部が上記乾燥判定を行うまでの時間に応じて、上記第一処理モードを実行する時間を変化させる、請求項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
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