第1の実施形態における光伝送システムの構成例を示す図である。
第1の実施形態における修正テーブルの構成例を示す図である。
第1の実施形態における伝送路情報テーブルの構成例を示す図である。
第1の実施形態における許容範囲テーブルの構成例を示す図である。
第1の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
第2の実施形態における光伝送システムの構成例を示す図である。
第2の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
第3の実施形態における光伝送システムの構成例を示す図である。
第3の実施形態における許容範囲テーブルの構成例を示す図である。
第3の実施形態における伝送距離テーブルの構成例を示す図である。
第3の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
第4の実施形態における光伝送システムの構成例を示す図である。
第4の実施形態における分散テーブルの構成例を示す図である。
第4の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
第5の実施形態における光伝送システムの構成例を示す図である。
第5の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
第6の実施形態における光伝送システムの構成例を示す図である。
第6の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、複数の図面において同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における光伝送システム100の構成例を示す図である。光伝送システム100は、1以上の加入者装置10と、1以上の加入者装置20と、光スイッチ30と、複数の分散補償部40-1,40-2と、管理制御装置50とを備える。1以上の加入者装置10と光スイッチ30との間、及び、1以上の加入者装置20と光スイッチ30との間は、光伝送路を用いて接続される。
なお、以下の説明では、加入者装置10から加入者装置20に対して光信号を送信する場合を例に説明するが、加入者装置20から加入者装置10に対して光信号を送信することも可能である。加入者装置20から加入者装置10に対して光信号を送信する場合には、以下の説明において加入者装置10を加入者装置20と読み替え、加入者装置20を加入者装置10と読み替えればよい。
加入者装置10は、加入者装置20宛の光信号を送信する。さらに、加入者装置10は、管理制御装置50から送信された制御信号を受信する。制御信号には、BER(Bit Error Rate)の劣化を改善するための情報が含まれる。より具体的には、制御信号には、加入者装置10のαパラメータの修正を行うために用いられる、αパラメータ修正量又は目標となるαパラメータの値(以下「αパラメータ修正値」という)が含まれる。
αパラメータとは、屈折率及び光の吸収量が変化したときにそれぞれの変換量の比で表される量(吸収係数変化に対する屈折率変化の比)、すなわち(屈折率変化/吸収係数変化)で表される量である。αパラメータの絶対値が小さいほど波長チャープも小さくなる。波長チャープとは、光パルスの立ち上がり、立ち下り部分で生じる波長変動を意味する。光伝送路中では波長により光の速度が異なるため、大きな波長チャープが与えられた光パルスは、伝送中に波形にひずみが生じてしまう。そのため、長距離伝送が困難とする。αパラメータの具体的な説明については以下の参考文献1に記載されている。
(参考文献1:F. Koyama and K. Iga, “Frequency chirping in external modulators”, in Journal of Lightwave Technology, vol. 6, no. 1, pp. 87-93, Jan. 1988, doi: 10.1109/50.3969.)
第1の実施形態において加入者装置10は、αパラメータを修正するための情報が登録されたテーブル(以下「修正テーブル」という)を保持する。加入者装置10は、管理制御装置50から通知されたαパラメータ修正値に基づいて、バイアス電圧の変更及び周波数の微調整を行う。バイアス電圧及び周波数の目標値の情報は、伝送レートと変調方式に基づいて修正テーブルを参照することで得られる。
加入者装置10がαパラメータの修正を行う際に、管理制御装置50から通知されたαパラメータ修正値に対して、修正テーブルの情報から予想される現在の周波数、バイアス電圧、αパラメータの値に食い違いがある場合には修正量の符号を参照してαパラメータ修正値を満たすまで微調整を繰り返す。
加入者装置20は、加入者装置10と通信を行う対象となる装置である。加入者装置20は、加入者装置10との間で光信号の送受信を行う。
光スイッチ30は、複数の入力ポート311と複数の出力ポート312とを備える。光スイッチ30は、入力ポート311から入力した光信号を出力ポート312へ出力し、出力ポート312から入力した光信号を入力ポート311へ出力する。光スイッチ30は、入力ポート311と出力ポート312との間の接続関係を変更する機能を有する。入力ポート311と出力ポート312との間の接続関係を変更することにより、光信号を伝送する経路を切り替えることができる。
光スイッチ30の一部の入力ポート311は、光伝送路を介して加入者装置10と接続され、光スイッチ30の一部の出力ポート312は、光伝送路を介して加入者装置20と接続される。光スイッチ30と加入者装置20とを接続する光伝送路上には、光スプリッタが設けられる。光スプリッタにより、加入者装置20に伝送される光信号が分岐されて加入者装置20と管理制御装置50に入力される。光スイッチ30の一部の入力ポート311及び一部の出力ポート312は、光伝送路を介して分散補償部40-1,40-2と接続される。
さらに、光スイッチ30は、入力ポート311に入力された光信号を取得し、取得した光信号に基づいて伝送路情報を取得する機能(光受信部)を有する。伝送路情報には、送信元の情報、送信先の情報、波長の情報、変調方式の情報、伝送レートの情報、経路となるファイバの波長分散の情報等が含まれる。さらに、光スイッチ30は、取得した伝送路情報に基づいて、伝送距離、許容分散量、累積波長分散量を取得する機能(情報取得部)を有する。具体的には、光スイッチ30は、送信元の情報と、送信先の情報に基づいて伝送距離を算出する。さらに、光スイッチ30は、送信元の情報、送信先の情報、波長の情報、変調方式の情報及び伝送レートの情報に基づいて、許容分散量(サービスの品質と機器の情報に由来する)を算出する。そして、光スイッチ30は、算出した伝送距離と、ファイバの波長分散とに基づいて累積波長分散量を算出する。光スイッチ30は、伝送路情報と、取得した伝送距離、許容分散量、累積波長分散量の情報を登録する伝送路情報テーブル31を保持する。光スイッチ30は、取得した累積波長分散量の情報を管理制御装置50に通知する。
分散補償部40-1,40-2は、光信号の品質を補償する。分散補償部40-1,40-2は、光スイッチ30の出力ポート312から出力された光信号の分散を補償し、分散を補償した光信号を光スイッチ30の入力ポート311に入力する。分散補償部40-1,40-2は、長さが異なる分散補償ファイバである。そのため、分散補償部40-1,40-2それぞれが補償できる分散量はそれぞれ異なる。なお、図1では、分散補償部40が2個の例を示しているが、分散補償部40は3個以上であってもよい。分散補償部40が3個以上の場合、一部の複数の分散補償部40において補償できる分散量が同じでもよい。
管理制御装置50は、光伝送システム100全体を制御する。管理制御装置50は、αパラメータに起因する問題を検知し、αパラメータに起因する問題を改善する。αパラメータに起因する問題とは、αパラメータの変化に応じたBERの劣化である。第1の実施形態における管理制御装置50は、αパラメータに起因する問題を、光スイッチ30により得られる累積波長分散量に基づいて検知する。さらに、第1の実施形態における管理制御装置50は、αパラメータに起因する問題を、送信元である加入者装置10のαパラメータを変更させることによって改善する。具体的には、管理制御装置50は、光スイッチ30を介して、送信元である加入者装置10にαパラメータ修正値を含む制御信号を伝達し、バイアス電圧の変更などによりαパラメータを変更させることで問題を改善する。
管理制御装置50は、αパラメータ計測部51と、許容範囲テーブル52と、制御部53とを備える。
αパラメータ計測部51には、波長分散が補償された光信号が光スプリッタにより分岐されて入力される。αパラメータ計測部51は、入力した波長分散が補償された光信号を電気信号に変換した後に、位相情報を抽出する。αパラメータ計測部51は、信号の位相情報からαパラメータの計測を行う。αパラメータ計測方法の例としては、コヒーレント受信器などが挙げられる。
許容範囲テーブル52は、αパラメータ毎の許容される累積波長分散量の最大値と最小値で示される範囲(以下「分散量許容範囲」という)に関する情報が登録されたテーブルである。分散量許容範囲は、BERの劣化が少ないため通信に与える影響が少ないとみなすことができる範囲である。
制御部53は、許容範囲テーブル52と、αパラメータ計測部51により計測されたαパラメータと、光スイッチ30から通知された累積波長分散量の情報に基づいて、αパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。以下、αパラメータに起因する問題が生じていることを修正条件が満たされたと記載し、αパラメータに起因する問題が生じていないことを修正条件が満たされていないと記載する。
図2は、第1の実施形態における修正テーブルの構成例を示す図である。修正テーブルには、αパラメータ毎にバイアス電圧の値が登録されている。なお、図2に示す修正テーブルのバイアス電圧の値は、中心周波数=N、25Gbps(Giga bit per second)及び2値の場合の値である。例えば、図2に示す例では、αパラメータが“-1.2”である場合、バイアス電圧が“XX[V]”であることが示されている。
図3は、第1の実施形態における伝送路情報テーブル31の構成例を示す図である。伝送路情報テーブル31は、伝送路情報に関する情報を表すレコードを複数有する。レコードは、光出力加入者装置識別情報、光入力加入者装置識別情報、波長、ファイバの波長分散、変調方式、伝送レート、伝送距離、許容分散量及び累積波長分散量の各値を有する。光出力加入者装置識別情報は、光信号の送信元の加入者装置の識別情報を表す。光入力加入者装置識別情報は、光信号の送信先の加入者装置の識別情報を表す。波長は、光信号の波長を表す。ファイバの波長分散は、光信号が伝送された光伝送路で生じた波長分散量を表す。変調方式は、光信号に実行された変調方式を表す。伝送レートは、光信号の伝送レートを表す。伝送距離は、加入者装置10と光スイッチ30との間の距離を表す。許容分散量は、許容される分散量を表す。累積波長分散量は、累積の波長分散量を表す。
図4は、第1の実施形態における許容範囲テーブル52の構成例を示す図である。許容範囲テーブル52には、分散量許容範囲とαパラメータの組み合わせ毎に最小許容分散量と最大許容分散量の値が登録されている。例えば、図4に示す例では、αパラメータが“-1.2”である場合、最小許容分散量が“xx[ps/nm]”であり、最大許容分散量が“yy[ps/nm]”であることが示されている。最小許容分散量と最大許容分散量との間の範囲が分散量許容範囲である。
図5は、第1の実施形態における光伝送システム100の処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図5の処理において光スイッチ30の入力ポート311と出力ポート312との接続関係は図1に示す通りであるとする。
加入者装置10は、加入者装置20宛の光信号を送信する(ステップS101)。加入者装置10から送信された光信号は、光伝送路を介して光スイッチ30の入力ポート311に入力される。入力ポート311に入力された光信号は、分散補償部40-1が接続されている出力ポート312から出力される。入力ポート311に入力された光信号が出力ポート312から出力される前に、光スイッチ30は、光信号を取得し、取得した光信号に基づいて伝送路情報を取得する。なお、光スイッチ30は、波長分散が補償された光信号に基づいて伝送路情報を取得してもよい。
光スイッチ30は、取得した伝送路情報と、伝送路情報テーブル31に基づいて、累積波長分散量を取得する(ステップS102)。光スイッチ30は、取得した累積波長分散量の情報を管理制御装置50に通知する(ステップS103)。なお、光スイッチ30から管理制御装置50への累積波長分散量の情報の通知は、光スイッチ30と管理制御装置50とを接続する電気線を介して行われてもよい。管理制御装置50の制御部53は、光スイッチ30から通知された累積波長分散量の情報を取得する。
光スイッチ30の出力ポート312から出力された光信号は、分散補償部40-1により波長分散が補償されて、分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力される(ステップS104)。分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力された光信号は、加入者装置20が接続される出力ポート312から出力される。加入者装置20が接続される出力ポート312から出力された光信号は、光スプリッタにより分岐される。分岐された光信号は、管理制御装置50及び加入者装置20に入力される(ステップS105)。
管理制御装置50のαパラメータ計測部51は、入力された波長分散が補償された光信号を用いてαパラメータを取得する(ステップS106)。αパラメータ計測部51は、取得したαパラメータを制御部53に出力する。制御部53は、累積波長分散量の情報と、許容範囲テーブル52と、αパラメータに基づいて修正条件が満たされたか否かを判定する(ステップS107)。
具体的には、まず制御部53は、許容範囲テーブル52と、αパラメータに基づいて分散量許容範囲を特定する。例えば、αパラメータが“-1.2”である場合、制御部53は、図4に示すように最小許容分散量“xx[ps/nm]”から最大許容分散量“yy[ps/nm]”までの範囲を分散量許容範囲として特定する。そして、制御部53は、光スイッチ30から通知された累積波長分散量が、特定された分散量許容範囲内である場合、αパラメータに起因する問題が生じていないと判定する。一方、制御部53は、光スイッチ30から通知された累積波長分散量が、特定された分散量許容範囲外である場合、αパラメータに起因する問題が生じていると判定する。なお、ここでは、修正条件が満たされた(αパラメータに起因する問題が生じている)と判定するものとする。
制御部53は、累積波長分散量に基づいてαパラメータ修正値を算出する(ステップS108)。具体的には、制御部53は、累積波長分散量が分散量許容範囲の最大値を上回っている場合にはαパラメータを減少させるようなαパラメータの修正量(例えば、分散量許容範囲内に入るようなαパラメータに修正させるためのαパラメータの修正量)又は目標となるαパラメータの値をαパラメータ修正値として算出する。制御部53は、累積波長分散量が分散量許容範囲の最小値を下回っている場合にはαパラメータを増加させるようなαパラメータの修正量又は目標となるαパラメータの値をαパラメータ修正値として算出する。制御部53は、算出したαパラメータ修正値の情報を制御信号として光スイッチ30に通知する(ステップS109)。例えば、管理制御装置50から光スイッチ30への制御信号の通知は、電気線を介して行われてもよい。
光スイッチ30は、管理制御装置50から通知された制御信号を受信する。光スイッチ30は、受信した制御信号を光信号に変換して加入者装置10に送信する(ステップS110)。具体的には、光スイッチ30は、光信号を、加入者装置10が接続されている入力ポート311から出力することで、加入者装置10に対して光信号を送信する。
加入者装置10は、光スイッチ30から送信された光信号を受信する。加入者装置10は、受信した光信号を電気信号に変換して、αパラメータ修正値の情報を取得する。加入者装置10は、取得したαパラメータ修正値の情報と、修正テーブルに基づいて、バイアス電圧の変更及び周波数の微調整を行う(ステップS111)。
以上のように構成された光伝送システム100によれば、αパラメータの変化に起因する伝送可能距離の変動を抑制することが可能になる。具体的には、光伝送システム100では、光スイッチ30が入力された光信号に基づいて伝送路情報を取得し、光スイッチ30から出力された光信号の品質を補償し、品質を補償した光信号を光スイッチ30に入力する複数の分散補償部40と、品質を補償した光信号に基づいて、チャープの度合いを示すαパラメータを取得するαパラメータ計測部51と、伝送路情報に基づいて得られる累積波長分散量と、αパラメータに基づいてαパラメータに起因する問題が生じていることを示す条件が満たされた場合、αパラメータの修正の調整を行う制御部53とを備える。これにより、αパラメータの揺らぎによって分散補償範囲を外れてしまう場合の検知を行う。さらに、管理制御装置50は、問題を検知した場合には、光スイッチ30に対して修正命令を伝達し、光信号の送信元である加入者装置10のαパラメータの修正をする。これにより、αパラメータの揺らぎによる分散補償範囲の変化へ対応することができる。そのため、αパラメータの変化に起因する伝送可能距離の変動を抑制することが可能になる。
以下、光伝送システム100の変形例について説明する。
上述した実施形態では、制御部53は、累積波長分散量が、分散量許容範囲外である場合に修正条件が満たされたと判定する構成を示した。制御部53は、累積波長分散量が、分散量許容範囲外である場合の他に、予め定められた分散量許容範囲内の閾値を外れた場合においても修正条件が満たされたと判定するように構成されてもよい。閾値は適宜設定されてもよい。このように構成されることで将来のαパラメータの変動を見据えて事前に修正を行うことが可能になる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、光スイッチが保持していた伝送路情報テーブルを管理制御装置が保持する構成について説明する。
図6は、第2の実施形態における光伝送システム100aの構成例を示す図である。光伝送システム100aは、1以上の加入者装置10と、1以上の加入者装置20と、光スイッチ30aと、複数の分散補償部40-1,40-2と、管理制御装置50aとを備える。
光スイッチ30aは、伝送路情報テーブル31を備えない点と、累積波長分散量の情報ではなく伝送路情報を管理制御装置50aに通知する点で光スイッチ30と構成が異なる。このように、光スイッチ30aは、累積波長分散量を取得しない。光スイッチ30aは、他の構成については光スイッチ30と同様である。
管理制御装置50aは、光スイッチ30aから通知される伝送路情報に基づいて累積波長分散量を取得する点で管理制御装置50と構成が異なる。管理制御装置50aは、αパラメータ計測部51と、許容範囲テーブル52と、制御部53aと、伝送路情報テーブル31とを備える。このように、管理制御装置50aは、第1の実施形態では光スイッチ30が備えていた伝送路情報テーブル31を新たに備える。
制御部53aは、伝送路情報テーブル31と、光スイッチ30aから通知された伝送路情報に基づいて、累積波長分散量を取得する。制御部53aは、取得した累積波長分散量と、許容範囲テーブル52と、αパラメータ計測部51により計測されたαパラメータに基づいて、αパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。αパラメータに起因する問題が生じているか否かの判定は第1の実施形態と同様である。
図7は、第2の実施形態における光伝送システム100aの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図7の処理において光スイッチ30の入力ポート311と出力ポート312との接続関係は図6に示す通りであるとする。
加入者装置10は、加入者装置20宛の光信号を送信する(ステップS201)。加入者装置10から送信された光信号は、光伝送路を介して光スイッチ30aの入力ポート311に入力される。入力ポート311に入力された光信号は、分散補償部40-1が接続されている出力ポート312から出力される。入力ポート311に入力された光信号が出力ポート312から出力される前に、光スイッチ30aは、光信号を取得し、取得した光信号に基づいて伝送路情報を取得する(ステップS202)。なお、光スイッチ30aは、波長分散が補償された光信号に基づいて伝送路情報を取得してもよい。
光スイッチ30aは、取得した伝送路情報を管理制御装置50aに通知する(ステップS203)。なお、光スイッチ30aから管理制御装置50aへの伝送路情報の通知は、光スイッチ30aと管理制御装置50aとを接続する電気線を介して行われてもよい。
管理制御装置50aの制御部53aは、光スイッチ30aから通知された伝送路情報を取得する。制御部53aは、取得した伝送路情報と、伝送路情報テーブル31に基づいて、累積波長分散量を取得する(ステップS204)。
光スイッチ30aの出力ポート312から出力された光信号は、分散補償部40-1により波長分散が補償されて、分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力される(ステップS205)。分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力された光信号は、加入者装置20が接続される出力ポート312から出力される。加入者装置20が接続される出力ポート312から出力された光信号は、光スプリッタにより分岐される。分岐された光信号は、管理制御装置50a及び加入者装置20に入力される(ステップS206)。
管理制御装置50aのαパラメータ計測部51は、入力された波長分散が補償された光信号を用いてαパラメータを取得する(ステップS207)。αパラメータ計測部51は、取得したαパラメータを制御部53aに出力する。制御部53aは、取得した累積波長分散量の情報と、許容範囲テーブル52と、αパラメータに基づいて修正条件が満たされたか否かを判定する(ステップS208)。ここでは、修正条件が満たされた(αパラメータに起因する問題が生じている)と判定するものとする。
制御部53aは、累積波長分散量に基づいてαパラメータ修正値を算出する(ステップS209)。具体的な処理は、第1の実施形態と同様である。制御部53aは、算出したαパラメータ修正値の情報を制御信号として光スイッチ30aに通知する(ステップS210)。例えば、管理制御装置50aから光スイッチ30aへの制御信号の通知は、電気線を介して行われてもよい。
光スイッチ30aは、管理制御装置50aから通知された制御信号を受信する。光スイッチ30aは、受信した制御信号を光信号に変換して加入者装置10に送信する(ステップS211)。具体的には、光スイッチ30aは、光信号を、加入者装置10が接続されている入力ポート311から出力することで、加入者装置10に対して光信号を送信する。
加入者装置10は、光スイッチ30aから送信された光信号を受信する。加入者装置10は、受信した光信号を電気信号に変換して、αパラメータ修正値の情報を取得する。加入者装置10は、取得したαパラメータ修正値の情報と、修正テーブルに基づいて、バイアス電圧の変更及び周波数の微調整を行う(ステップS212)。
以上のように構成された光伝送システム100aによれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下、光伝送システム100aの変形例について説明する。
光伝送システム100aは、第1の実施形態と同様に変形されてもよい。
(第3の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態では、αパラメータに起因する問題を、光スイッチ30により得られる累積波長分散量に基づいて検知していた。第3の実施形態では、αパラメータに起因する問題を、伝送距離に基づいて検知する構成について説明する。以下、第2の実施形態との差分について説明する。
図8は、第3の実施形態における光伝送システム100bの構成例を示す図である。光伝送システム100bは、1以上の加入者装置10と、1以上の加入者装置20と、光スイッチ30aと、複数の分散補償部40-1,40-2と、管理制御装置50bとを備える。
管理制御装置50bは、αパラメータに起因する問題を、伝送距離に基づいて検知する点が第2の実施形態と異なる点である。管理制御装置50bは、αパラメータ計測部51と、許容範囲テーブル52bと、制御部53bと、伝送距離テーブル54とを備える。
許容範囲テーブル52bは、波長、変調方式及び伝送レートの組み合わせ毎の複数の許容範囲テーブルで構成される。各許容範囲テーブル52bは、αパラメータ毎の許容される伝送距離の最大値と最小値で示される範囲(以下「伝送距離許容範囲」という)に関する情報が登録されたテーブルである。伝送距離許容範囲は、BERの劣化が少ないため通信に与える影響が少ないとみなすことができる範囲である。
制御部53bは、許容範囲テーブル52bと、αパラメータ計測部51により計測されたαパラメータと、光スイッチ30aから通知された伝送路情報と、伝送距離テーブル54に基づいて、αパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。
伝送距離テーブル54は、伝送距離に関する情報が登録されたテーブルである。
図9は、第3の実施形態における許容範囲テーブル52bの構成例を示す図である。許容範囲テーブル52bは、図9に示すように、波長、変調方式及び伝送レートの組み合わせ毎に存在する。各許容範囲テーブル52bには、伝送距離許容範囲とαパラメータの組み合わせ毎に最小許容伝送距離と最大許容伝送距離の値が登録されている。例えば、図9に示す例では、波長λ1、変調方式1及び伝送レート1の組み合わせの許容範囲テーブル52bにおいて、αパラメータが“-1.2”である場合、最小許容伝送距離が“Xx[km]”であり、最大許容伝送距離が“Yy[km]”であることが示されている。最小許容伝送距離と最大許容伝送距離との間の範囲が伝送距離許容範囲である。
図10は、第3の実施形態における伝送距離テーブル54の構成例を示す図である。伝送距離テーブル54は、伝送距離に関する情報を表すレコードを複数有する。レコードは、光出力加入者装置識別情報、光入力加入者装置識別情報及び伝送距離の各値を有する。光出力加入者装置識別情報は、光信号の送信元の加入者装置の識別情報を表す。光入力加入者装置識別情報は、光信号の送信先の加入者装置の識別情報を表す。伝送距離は、光信号の送信元の加入者装置と光信号の送信先の加入者装置との間の距離を表す。
図11は、第3の実施形態における光伝送システム100bの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図11の処理において光スイッチ30の入力ポート311と出力ポート312との接続関係は図8に示す通りであるとする。図11において、図7と同様の処理については図7と同様の符号を付して説明を省略する。
ステップS201からステップS203までの処理が終了した後、管理制御装置50bの制御部53bは、光スイッチ30aから通知された伝送路情報を取得する。制御部53bは、取得した伝送路情報と、伝送距離テーブル54に基づいて、伝送距離の情報を取得する(ステップS301)。具体的には、制御部53bは、取得した伝送路情報に含まれる送信元の情報及び送信先の情報を取得する。制御部53bは、伝送距離テーブル54を参照し、取得した送信元の情報と送信先の情報の組み合わせに対応する伝送距離の情報を取得する。
光スイッチ30aの出力ポート312から出力された光信号は、分散補償部40-1により波長分散が補償されて、分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力される(ステップS302)。分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力された光信号は、加入者装置20が接続される出力ポート312から出力される。加入者装置20が接続される出力ポート312から出力された光信号は、光スプリッタにより分岐される。分岐された光信号は、管理制御装置50b及び加入者装置20に入力される(ステップS303)。
管理制御装置50bのαパラメータ計測部51は、入力された波長分散が補償された光信号を用いてαパラメータを取得する(ステップS304)。αパラメータ計測部51は、取得したαパラメータを制御部53bに出力する。制御部53bは、取得した伝送距離の情報と、許容範囲テーブル52bと、αパラメータに基づいて、修正条件が満たされたか否かを判定する(ステップS305)。
具体的には、まず制御部53bは、伝送路情報に含まれる波長、変調方式及び伝送レートの組み合わせを取得する。次に、制御部53bは、取得した波長、変調方式及び伝送レートの組み合わせに対応する許容範囲テーブル52bを選択する。例えば、波長λ1、変調方式1及び伝送レート1の組み合わせに対応する許容範囲テーブル52bが選択されたとする。
制御部53bは、選択した許容範囲テーブル52bと、αパラメータに基づいて伝送距離許容範囲を特定する。例えば、αパラメータが“-1.2”である場合、制御部53bは、図9に示すように最小許容伝送距離“Xx[km]”から最大許容伝送距離“Yy[km]”までの範囲を伝送距離許容範囲として特定する。そして、制御部53bは、取得した伝送距離が、特定した選択した伝送距離許容範囲内である場合、αパラメータに起因する問題が生じていないと判定する。一方、制御部53bは、取得した伝送距離が、特定した選択した伝送距離許容範囲外である場合、αパラメータに起因する問題が生じていると判定する。なお、ここでは、修正条件が満たされた(αパラメータに起因する問題が生じている)と判定するものとする。
制御部53bは、伝送距離に基づいてαパラメータ修正値を算出する(ステップS306)。具体的には、制御部53bは、取得した伝送距離が、伝送距離許容範囲の最大値を上回っていて、かつ、ファイバの波長分散が正である場合、又は、取得した伝送距離が、伝送距離許容範囲の最小値を下回っていて、かつ、ファイバの波長分散が負である場合にはαパラメータを減少させるようなαパラメータの修正量又は目標となるαパラメータの値をαパラメータ修正値として算出する。制御部53bは、取得した伝送距離が、伝送距離許容範囲の最大値を上回っていて、かつ、ファイバの波長分散が負である場合、又は、取得した伝送距離が、伝送距離許容範囲の最小値を下回っていて、かつ、ファイバの波長分散が正である場合にはαパラメータを増加させるようなαパラメータの修正量又は目標となるαパラメータの値をαパラメータ修正値として算出する。制御部53bは、算出したαパラメータ修正値の情報を制御信号として光スイッチ30aに通知する(ステップS307)。例えば、管理制御装置50bから光スイッチ30aへの制御信号の通知は、電気線を介して行われてもよい。その後、ステップS211以降の処理が実行される。
以上のように構成された光伝送システム100bによれば、管理制御装置50bは、伝送路情報に基づいて取得される伝送距離と、αパラメータに基づいてαパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。このように、管理制御装置50bは、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なり、伝送距離ベースでαパラメータに起因する問題の検知が可能になる。さらに、制御部53bは、αパラメータに起因する問題が生じていることを示す条件が満たされた場合、αパラメータの修正の調整を行う。このように、管理制御装置50bは、問題を検知した場合には、光スイッチ30aに対して修正命令を伝達し、光信号の送信元である加入者装置10のαパラメータの修正をする。これにより、αパラメータの揺らぎによる分散補償範囲の変化へ対応することができる。そのため、αパラメータの変化に起因する伝送可能距離の変動を抑制することが可能になる。
以下、光伝送システム100bの変形例について説明する。
上述した実施形態では、制御部53bは、伝送距離が、伝送距離許容範囲外である場合に修正条件が満たされたと判定する構成を示した。制御部53bは、伝送距離が、伝送距離許容範囲外である場合の他に、予め定められた伝送距離許容範囲内の閾値を外れた場合においても修正条件が満たされたと判定するように構成されてもよい。閾値は適宜設定されてもよい。このように構成されることで将来のαパラメータの変動を見据えて事前に修正を行うことが可能になる。
(第4の実施形態)
第1の実施形態から第3の実施形態では、αパラメータに起因する問題を、送信元である加入者装置10のαパラメータを変更させることによって改善していた。第4の実施形態では、αパラメータに起因する問題を、光スイッチにおける分散補償機能を用いて光路全体の累積波長分散量を変更することによって問題を改善する構成について説明する。
図12は、第4の実施形態における光伝送システム100cの構成例を示す図である。光伝送システム100cは、1以上の加入者装置10cと、1以上の加入者装置20と、光スイッチ30cと、複数の分散補償部40-1,40-2と、管理制御装置50cとを備える。1以上の加入者装置10cと光スイッチ30cとの間、及び、1以上の加入者装置20と光スイッチ30cとの間は、光伝送路を用いて接続される。
加入者装置10cは、修正テーブルを保持しない点と、管理制御装置50cから送信された制御信号に基づいてバイアス電圧の変更及び周波数の微調整を行わない点で加入者装置10と異なる。加入者装置10cのその他の構成は、加入者装置10と同様である。
光スイッチ30cは、分散テーブル32及び分散補償制御部33をさらに備える点で第1の実施形態から第3の実施形態と構成が異なる。光スイッチ30cは、第1の実施形態と同様に、累積波長分散量の情報を管理制御装置50cに通知する。
分散テーブル32は、分散補償に関する情報が登録されたテーブルである。
分散補償制御部33は、管理制御装置50cから送信された制御信号を受信する。制御信号には、光スイッチ30cにおいて累積波長分散量を変更するために用いられる、累積波長分散量の修正値又は目標となる累積波長分散の値(以下「累積波長分散修正値」という)が含まれる。目標となる累積波長分散の値は、例えば許容分散量である。累積波長分散量の修正値は、目標となる累積波長分散の値から現在の累積波長分散の値を減算した値である。分散補償制御部33は、累積波長分散修正値に基づいて、適用する分散補償部40の変更や経路の変更を行うことで伝送路の累積波長分散量を変更する。
管理制御装置50cは、αパラメータに起因する問題を、光スイッチにおける分散補償機能を用いて光路全体の累積波長分散量を変更する点が第1の実施形態から第3の実施形態と異なる点である。管理制御装置50cは、αパラメータ計測部51と、許容範囲テーブル52と、制御部53cとを備える。
制御部53cは、第1の実施形態と同様の方法によりαパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。制御部53cは、αパラメータに起因する問題が生じていると判定した場合、累積波長分散修正値を算出する。
図13は、第4の実施形態における分散テーブル32の構成例を示す図である。分散テーブル32は、波長分散に関する情報を表すレコードを複数有する。レコードは、光出力加入者装置識別情報、光入力加入者装置識別情報、分散補償部及び累積波長分散量の各値を有する。光出力加入者装置識別情報は、光信号の送信元の加入者装置の識別情報を表す。光入力加入者装置識別情報は、光信号の送信先の加入者装置の識別情報を表す。分散補償部は、分散補償部40-1及び40-2を表す。累積波長分散量は、分散補償部40-1及び40-2毎の累積の波長分散量を表す。
図14は、第4の実施形態における光伝送システム100cの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図14の処理において光スイッチ30cの入力ポート311と出力ポート312との接続関係は図12に示す通りであるとする。
加入者装置10cは、加入者装置20宛の光信号を送信する(ステップS401)。加入者装置10cから送信された光信号は、光伝送路を介して光スイッチ30cの入力ポート311に入力される。入力ポート311に入力された光信号は、分散補償部40-1が接続されている出力ポート312から出力される。入力ポート311に入力された光信号が出力ポート312から出力される前に、光スイッチ30cは、光信号を取得し、取得した光信号に基づいて伝送路情報を取得する。なお、光スイッチ30cは、波長分散が補償された光信号に基づいて伝送路情報を取得してもよい。
光スイッチ30cは、取得した伝送路情報と、伝送路情報テーブル31に基づいて、累積波長分散量を取得する(ステップS402)。光スイッチ30cは、取得した累積波長分散量の情報を管理制御装置50cに通知する(ステップS403)。なお、光スイッチ30cから管理制御装置50cへの累積波長分散量の情報の通知は、光スイッチ30cと管理制御装置50cとを接続する電気線を介して行われてもよい。管理制御装置50cの制御部53cは、光スイッチ30cから通知された累積波長分散量の情報を取得する。
光スイッチ30cの出力ポート312から出力された光信号は、分散補償部40-1により波長分散が補償されて、分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力される(ステップS404)。分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力された光信号は、加入者装置20が接続される出力ポート312から出力される。加入者装置20が接続される出力ポート312から出力された光信号は、光スプリッタにより分岐される。分岐された光信号は、管理制御装置50c及び加入者装置20に入力される(ステップS405)。
管理制御装置50cのαパラメータ計測部51は、入力された波長分散が補償された光信号を用いてαパラメータを取得する(ステップS406)。αパラメータ計測部51は、取得したαパラメータを制御部53cに出力する。制御部53cは、累積波長分散量の情報と、許容範囲テーブル52と、αパラメータに基づいて、修正条件が満たされたか否かを判定する(ステップS407)。ここでは、修正条件が満たされた(αパラメータに起因する問題が生じている)と判定するものとする。
制御部53cは、累積波長分散量に基づいて累積波長分散修正値を算出する(ステップS408)。制御部53cは、算出した累積波長分散修正値の情報を制御信号として光スイッチ30cに通知する(ステップS409)。例えば、管理制御装置50cから光スイッチ30cへの制御信号の通知は、電気線を介して行われてもよい。
光スイッチ30cは、管理制御装置50cから通知された制御信号を受信する。分散補償制御部33は、受信した制御信号に含まれる累積波長分散修正値に基づいて累積波長分散量を制御する(ステップS410)。具体的には、分散補償制御部33は、累積波長分散修正値が、現在の累積波長分散量よりも低い場合には累積波長分散量を下げるように累積波長分散量を制御する。例えば、分散補償制御部33は、累積波長分散量が今よりも低くなる分散補償部40への接続に経路の切替を行う。なお、累積波長分散量の制御方法は、他の方法であってもよい。
以上のように構成された光伝送システム100cによれば、αパラメータの変化に起因する伝送可能距離の変動を抑制することが可能になる。具体的には、光伝送システム100cでは、光スイッチ30が入力された光信号に基づいて伝送路情報を取得し、光スイッチ30cから出力された光信号の品質を補償し、品質を補償した光信号を光スイッチ30cに入力する複数の分散補償部40と、品質を補償した光信号に基づいて、チャープの度合いを示すαパラメータを取得するαパラメータ計測部51と、伝送路情報に基づいて得られる累積波長分散量と、αパラメータに基づいてαパラメータに起因する問題が生じていることを示す条件が満たされた場合、分散補償量の調整を行う制御部53cとを備える。これにより、αパラメータの揺らぎによって分散補償範囲を外れてしまう場合の検知を行う。さらに、管理制御装置50cは、問題を検知した場合には、光スイッチ30cに対して修正命令を伝達し、光スイッチ30cにおいて累積波長分散量を調整させる。これにより、αパラメータの揺らぎによる分散補償範囲の変化へ対応することができる。そのため、αパラメータの変化に起因する伝送可能距離の変動を抑制することが可能になる。
以下、光伝送システム100cの変形例について説明する。
光伝送システム100cは、第1の実施形態と同様に変形されてもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、第4の実施形態の制御方法において、光スイッチが保持していた伝送路情報テーブルを管理制御装置が保持する構成について説明する。
図15は、第5の実施形態における光伝送システム100dの構成例を示す図である。光伝送システム100dは、1以上の加入者装置10cと、1以上の加入者装置20と、光スイッチ30dと、複数の分散補償部40-1,40-2と、管理制御装置50dとを備える。
光スイッチ30dは、伝送路情報テーブル31を備えない点と、累積波長分散量の情報ではなく伝送路情報を管理制御装置50dに通知する点で光スイッチ30cと構成が異なる。このように、光スイッチ30dは、累積波長分散量を取得しない。光スイッチ30dは、他の構成については光スイッチ30cと同様である。
管理制御装置50dは、光スイッチ30dから通知される伝送路情報に基づいて累積波長分散量を取得する点で管理制御装置50cと構成が異なる。管理制御装置50dは、αパラメータ計測部51と、許容範囲テーブル52と、制御部53dと、伝送路情報テーブル31とを備える。このように、管理制御装置50dは、第4の実施形態では光スイッチ30cが備えていた伝送路情報テーブル31を新たに備える。
制御部53dは、伝送路情報テーブル31と、光スイッチ30dから通知された伝送路情報に基づいて、累積波長分散量を取得する。制御部53dは、取得した累積波長分散量と、許容範囲テーブル52と、αパラメータ計測部51により計測されたαパラメータに基づいて、αパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。αパラメータに起因する問題が生じているか否かの判定は第1の実施形態と同様である。
図16は、第5の実施形態における光伝送システム100dの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図16の処理において光スイッチ30dの入力ポート311と出力ポート312との接続関係は図15に示す通りであるとする。
加入者装置10cは、加入者装置20宛の光信号を送信する(ステップS501)。加入者装置10cから送信された光信号は、光伝送路を介して光スイッチ30dの入力ポート311に入力される。入力ポート311に入力された光信号は、分散補償部40-1が接続されている出力ポート312から出力される。入力ポート311に入力された光信号が出力ポート312から出力される前に、光スイッチ30dは、光信号を取得し、取得した光信号に基づいて伝送路情報を取得する(ステップS502)。なお、光スイッチ30dは、波長分散が補償された光信号に基づいて伝送路情報を取得してもよい。
光スイッチ30dは、取得した伝送路情報を管理制御装置50dに通知する(ステップS503)。なお、光スイッチ30dから管理制御装置50dへの伝送路情報の通知は、光スイッチ30dと管理制御装置50dとを接続する電気線を介して行われてもよい。
管理制御装置50dの制御部53dは、光スイッチ30dから通知された伝送路情報を取得する。制御部53dは、取得した伝送路情報と、伝送路情報テーブル31に基づいて、累積波長分散量を取得する(ステップS504)。
光スイッチ30dの出力ポート312から出力された光信号は、分散補償部40-1により波長分散が補償されて、分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力される(ステップS505)。分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力された光信号は、加入者装置20が接続される出力ポート312から出力される。加入者装置20が接続される出力ポート312から出力された光信号は、光スプリッタにより分岐される。分岐された光信号は、管理制御装置50d及び加入者装置20に入力される(ステップS506)。
管理制御装置50dのαパラメータ計測部51は、入力された波長分散が補償された光信号を用いてαパラメータを取得する(ステップS507)。αパラメータ計測部51は、取得したαパラメータを制御部53dに出力する。制御部53dは、取得した累積波長分散量の情報と、許容範囲テーブル52と、αパラメータに基づいて、修正条件が満たされたか否かを判定する(ステップS208)。ここでは、修正条件が満たされた(αパラメータに起因する問題が生じている)と判定するものとする。
制御部53dは、累積波長分散量に基づいて累積波長分散修正値を算出する(ステップS509)。具体的な処理は、第4の実施形態と同様である。制御部53dは、算出した累積波長分散修正値の情報を制御信号として光スイッチ30dに通知する(ステップS510)。例えば、管理制御装置50dから光スイッチ30dへの制御信号の通知は、電気線を介して行われてもよい。
光スイッチ30dは、管理制御装置50dから通知された制御信号を受信する。分散補償制御部33は、受信した制御信号に含まれる累積波長分散修正値に基づいて累積波長分散量を制御する(ステップS511)。具体的な処理は、第4の実施形態と同様である。
以上のように構成された光伝送システム100dによれば、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下、光伝送システム100dの変形例について説明する。
光伝送システム100dは、第1の実施形態と同様に変形されてもよい。
(第6の実施形態)
第4の実施形態及び第5の実施形態では、αパラメータに起因する問題を、光スイッチにより得られる累積波長分散量に基づいて検知していた。第6の実施形態では、αパラメータに起因する問題を、伝送距離に基づいて検知する構成について説明する。以下、第5の実施形態との差分について説明する。
図17は、第6の実施形態における光伝送システム100eの構成例を示す図である。光伝送システム100eは、1以上の加入者装置10cと、1以上の加入者装置20と、光スイッチ30dと、複数の分散補償部40-1,40-2と、管理制御装置50eとを備える。
管理制御装置50eは、αパラメータに起因する問題を、伝送距離に基づいて検知する点が第5の実施形態と異なる点である。管理制御装置50eは、αパラメータ計測部51と、許容範囲テーブル52eと、制御部53eと、伝送距離テーブル54とを備える。
許容範囲テーブル52eは、波長、変調方式及び伝送レートの組み合わせ毎の複数の許容範囲テーブルで構成される。許容範囲テーブル52eは、第3の実施形態における許容範囲テーブル52bと同様である。
制御部53eは、許容範囲テーブル52eと、αパラメータ計測部51により計測されたαパラメータと、光スイッチ30dから通知された伝送路情報と、伝送距離テーブル54に基づいて、αパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。
図18は、第6の実施形態における光伝送システム100eの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図18の処理において光スイッチ30dの入力ポート311と出力ポート312との接続関係は図17に示す通りであるとする。図18において、図16と同様の処理については図16と同様の符号を付して説明を省略する。
ステップS201からステップS203までの処理が終了した後、管理制御装置50eの制御部53eは、光スイッチ30dから通知された伝送路情報を取得する。制御部53eは、取得した伝送路情報と、伝送距離テーブル54に基づいて、伝送距離の情報を取得する(ステップS601)。具体的には、制御部53eは、取得した伝送路情報に含まれる送信元の情報及び送信先の情報を取得する。制御部53eは、伝送距離テーブル54を参照し、取得した送信元の情報と送信先の情報の組み合わせに対応する伝送距離の情報を取得する。
光スイッチ30dの出力ポート312から出力された光信号は、分散補償部40-1により波長分散が補償されて、分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力される(ステップS602)。分散補償部40-1が接続される入力ポート311に入力された光信号は、加入者装置20が接続される出力ポート312から出力される。加入者装置20が接続される出力ポート312から出力された光信号は、光スプリッタにより分岐される。分岐された光信号は、管理制御装置50e及び加入者装置20に入力される(ステップS603)。
管理制御装置50eのαパラメータ計測部51は、入力された波長分散が補償された光信号を用いてαパラメータを取得する(ステップS604)。αパラメータ計測部51は、取得したαパラメータを制御部53eに出力する。制御部53eは、取得した伝送距離の情報と、許容範囲テーブル52eと、αパラメータに基づいて、修正条件が満たされたか否かを判定する(ステップS605)。具体的な処理は、第3の実施形態と同様である。ここでは、修正条件が満たされた(αパラメータに起因する問題が生じている)と判定するものとする。
制御部53eは、伝送距離に基づいて累積波長分散修正値を算出する(ステップS606)。制御部53eは、算出した累積波長分散修正値の情報を制御信号として光スイッチ30dに通知する(ステップS607)。例えば、管理制御装置50eから光スイッチ30dへの制御信号の通知は、電気線を介して行われてもよい。その後、ステップS511の処理が実行される。
以上のように構成された光伝送システム100eによれば、管理制御装置50eは、伝送路情報に基づいて取得される伝送距離と、αパラメータとに基づいてαパラメータに起因する問題が生じているか否かを判定する。このように、管理制御装置50eは、第4の実施形態及び第5の実施形態と異なり、伝送距離ベースでαパラメータに起因する問題の検知が可能になる。さらに、制御部53eは、αパラメータに起因する問題が生じていることを示す条件が満たされた場合、光スイッチ30dにおいて累積波長分散量の調整を行わせる。このように、管理制御装置50eは、問題を検知した場合には、光スイッチ30dに対して修正命令を伝達し、光スイッチ30dにおいて累積波長分散量を調整する。これにより、αパラメータの揺らぎによる分散補償範囲の変化へ対応することができる。そのため、αパラメータの変化に起因する伝送可能距離の変動を抑制することが可能になる。
以下、光伝送システム100eの変形例について説明する。
光伝送システム100eは、第3の実施形態と同様に変形されてもよい。
上述した実施形態における光スイッチ30,30a,30c,30e及び管理制御装置50,50a,50b,50c,50d,50eの一部の機能部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。