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JP7802549B2 - 蒸気弁、及び、発電システム - Google Patents
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JP7802549B2 - 蒸気弁、及び、発電システム - Google Patents

蒸気弁、及び、発電システム

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Description

本開示は、蒸気弁、及び、発電システムに関する。
例えば蒸気タービンを用いる発電システムでは、負荷変化に応じて蒸気タービンを駆動するために供給する蒸気量を調整したり、異常発生時に蒸気タービンへの蒸気供給を停止するための蒸気弁が用いられる。蒸気弁は、典型的には、開口部を有する弁座と、弁座の開口部に対向して設けられた弁体を弁座に接離する方向に移動させる弁棒と、弁棒を摺動自在に支持する円筒状の支持部材と、を備えて構成される。このような構成を有する蒸気弁では、蒸気による弁体の回転やガタツキ等による摩耗を抑制することが重要である。
この種の蒸気弁の構造例として、特許文献1がある。この文献では、弁体と弁棒との嵌合部において、弁体の平面(弁棒の軸線方向に対して平行な面)と弁棒の平面(弁棒の軸線方向に対して平行な面)とが面接触された蒸気タービン用蒸気弁(主蒸気止め弁)が開示されている。
特開2014-70513号公報
蒸気弁には、弁棒と、弁棒の先端に配置された子弁と、子弁が開いた際に蒸気が流れる貫通孔を有する親弁(特許文献1に開示された弁体に対応する構成)と、を備える止め弁を有するものがある。このような蒸気弁では、アクチュエータに連結された子弁が親弁よりも先に開くことにより、親弁に設けられた貫通孔が開放されることで親弁の上下流間における差圧を軽減し、親弁の開動作を容易にする構成とされている。
上記構成を有する蒸気弁では、止め弁の摩耗を抑制する観点から、子弁及び親弁が開いた状態において、弁棒に対して親弁が回転したり、ガタついたりしないように親弁を支持することが重要となる。しかしながら、上記特許文献1に開示された弁構造では、弁棒と弁体との嵌合部において、互いの平面が接触するように係合させた構成であるため、子弁及び親弁が全開の状態において、弁棒に対して親弁が回転したり、ガタついたりしないように親弁を支持することが困難であった。そのため、子弁及び親弁が全開状態において、弁棒に対して親弁が接触することにより、止め弁に摩耗が生じるおそれがある。
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、子弁及び親弁が全開状態において止め弁に摩耗が生じることを抑制可能な蒸気弁、及び、発電システムを提供することを目的とする。
本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁は、上記課題を解決するために、
蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
軸線が延びる軸線方向に延び、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に固定された子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁、及び、前記蒸気流路の上流側から前記子弁を少なくとも部分的に覆い、且つ、前記親弁に固定されたキャップを有する止め弁と、
を備え、
前記親弁は、前記子弁の弁座として機能するとともに、前記弁棒に固定されておらず、前記軸線方向に進退可能な構成とされており、
前記キャップは、前記子弁から離れる方向の動きが拘束されるように、前記子弁に取り付けられる。
本開示の少なくとも一実施形態に係る発電システムは、上記課題を解決するために、
本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁と、
蒸気を生成するボイラと、
前記蒸気によって駆動される蒸気タービンと、
前記ボイラと前記蒸気タービンとを接続し、前記蒸気タービンに前記蒸気を供給する蒸気供給配管と、
を備え、
前記蒸気弁は、前記蒸気供給配管に設けられている。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、子弁及び親弁が全開状態において止め弁に摩耗が生じることを抑制可能な蒸気弁、及び、発電システムを提供できる。
一実施形態に係る発電システムの概略構成図である。 図1の蒸気弁の構成を、子弁及び親弁の両方が閉状態になった状態で示す断面図である。 図2の領域Aの拡大図である。 図3に示す蒸気弁において親弁が閉状態のまま子弁が先に開状態になった様子を示す模式図である。 一実施形態に係る止め弁の組立方法を示すフローチャートである。 図5の各ステップに対応する説明図である。 図5の各ステップに対応する説明図である。 図5の各ステップに対応する説明図である。 図5の各ステップに対応する説明図である。 図5の各ステップに対応する説明図である。 図5の各ステップに対応する説明図である。 図4の変形例である。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(発電システムの全体構成)
まず本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁14が適用された発電システム1について説明する。図1は一実施形態に係る発電システム1の概略構成図である。発電システム1は、蒸気タービン10と、ボイラ11と、発電機26とを備える。
蒸気タービン10はボイラ11で生成された蒸気によって駆動されるタービンである。蒸気タービン10は第1蒸気供給配管12を介してボイラ11に接続されており、ボイラ11で燃料を燃焼することで生成された高圧の蒸気が供給されることで駆動される。第1蒸気供給配管12には、蒸気タービン10に供給される蒸気の流量を調整するための蒸気弁14が設けられる。蒸気弁14の構成は後に詳述するが、加減弁43、及び、止め弁45を含んで構成される。
本実施形態では、蒸気タービン10として多段式タービンが例示されており、蒸気タービン10は、蒸気の流路に対して上流側から高圧蒸気タービン31、中圧蒸気タービン32、及び、低圧蒸気タービン33を含む。高圧蒸気タービン31は第1蒸気供給配管12から供給された蒸気(ボイラ11で生成された高圧の蒸気)によって駆動される。高圧蒸気タービン31で仕事を終えた蒸気は、第2蒸気供給配管16を介して中圧蒸気タービン32に供給される。第2蒸気供給配管16には、再熱器18が設けられる。
中圧蒸気タービン32は第2蒸気供給配管16から供給された蒸気(高圧蒸気タービン31で仕事を終えた蒸気)によって駆動される。中圧蒸気タービン32で仕事を終えた蒸気は、第3蒸気供給配管25を介して低圧蒸気タービン33に供給される。低圧蒸気タービン33は第3蒸気供給配管25から供給された蒸気(中圧蒸気タービン32で仕事を終えた蒸気)によって駆動される。
蒸気タービン10を構成する各タービン(高圧蒸気タービン31、中圧蒸気タービン32、及び、低圧蒸気タービン33)は共通の回転軸35を有する。回転軸35には発電機26が連結されており、各タービンが回転することで発電機26が駆動され、発電が行われる。
(蒸気弁14の構成)
続いて蒸気弁14の第1実施形態に係る構成について、図2乃至図4を参照して説明する。図2は図1の蒸気弁14の構成を、子弁62及び親弁64の両方が閉状態になった状態で示す断面図であり、図3は図2の領域Aの拡大図であり、図4は図3に示す蒸気弁14において親弁64が閉状態のまま子弁62が先に開状態になった様子を示す模式図である。
尚、図2乃至図4において、O1は止め弁45を構成する弁棒61の軸線であり、O2は加減弁43を構成する弁棒55の軸線である。軸線O1,O2が延びる方向(以下、「軸線方向Z」という)は、例えば略鉛直方向である。
まず図2に示すように、蒸気弁14は、弁本体41、加減弁43、止め弁45、及び、アクチュエータ46A,46Bを備える。弁本体41は、流路区画部47、及び、弁座48を有する。流路区画部47は、蒸気流路52を区画するとともに、加減弁43の一部(先端側)、及び、止め弁45の一部(先端側)を収容する。蒸気流路52は、入口部52A、及び、出口部52Bを有する。入口部52Aは、第1蒸気供給配管12の一方側を介してボイラ11に接続され、ボイラ11で生成された高圧の蒸気が導入される。出口部52Bは、第1蒸気供給配管12の他方側を介して、高圧蒸気タービン31に接続される。第1蒸気供給配管12を介したボイラ11から高圧蒸気タービン31への蒸気供給量は、第1蒸気供給配管12に設けられた蒸気弁14において、止め弁45が開いた状態において加減弁43の開度を制御することにより、調節可能である。
流路区画部47は、第1ガイド部材47A、及び、第2ガイド部材47Bを含む。第1ガイド部材47Aは、加減弁43を構成する弁棒55のうち、蒸気流路52に露出されていない部分の外周面を覆うように設けられる。第1ガイド部材47Aは、弁棒55を軸線方向Zに案内するガイドとして機能する。第2ガイド部材47Bは、止め弁45を構成する棒状部61Bの外周面を覆うように設けられている。第2ガイド部材47Bは、弁棒61を軸線方向Zに案内するガイドとして機能する。
弁座48は、蒸気流路52の途中に位置する流路区画部47に設けられる。弁座48は、軸線O1を中心とするリング形状を有しており、弁座48の軸線が軸線O1と一致するように構成される。弁座48は、蒸気流路52に露出された弁座面48aを有する。弁座面48aは、例えば、湾曲面である。弁座面48aには、止め弁45を構成する親弁64、及び、加減弁43を構成する加減弁本体56の先端56Aがそれぞれ当接可能である。
加減弁43は、蒸気の流れ方向において、止め弁45が配置された位置よりも上流側に配置される。加減弁43は、弁棒55、及び、加減弁本体56を有する。弁棒55は、軸線方向Zに延びており、先端側が蒸気流路52に配置される。弁棒55の軸線O1は、止め弁45の弁棒55の軸線O2と一致するように構成される。弁棒55は、軸線方向Zに移動可能である。
加減弁本体56は、弁棒55の先端側に設けられる。加減弁本体56のうち、弁座48側に位置する部分は筒形状を有しており、弁座48の弁座面48aに当接可能な先端56Aを有する。このような構成を有する加減弁43は、アクチュエータ46Aによって弁棒55を軸線方向Zに沿って移動させることで、加減弁本体56の先端56Aと弁座48との間隔を制御することにより、蒸気タービン10の負荷に応じて、高圧蒸気タービン31に供給される高圧の蒸気の流量を調整する機能を有する。
止め弁45は、加減弁43の内側に配置される。止め弁45は、弁棒61、子弁62、親弁64、及び、キャップ65を含んで構成される。
弁棒61は、軸線方向Zに延びており、先端部61A、及び、棒状部61Bを有する。先端部61Aは子弁62を固定するための子弁62と係合可能な形状を有する。棒状部61Bは軸線方向Zに沿って延び、外径が一定の大きさを有する。棒状部61Bの基端部は、アクチュエータ46Bに接続されている。このように先端部61A及び弁棒部61Bを有する弁棒61は一体に構成されており、軸線方向Zに進退可能である。
図3に示すように、子弁62は、凹部62A、及び、当接部62Bを有する。凹部62Aは、弁棒61の先端部61Aに対応する形状を有しており、先端部61Aと係合することで、子弁62が弁棒61の先端部61Aに対して固定される。本実施形態では、弁棒61の先端部61Aはネジ状に構成されており、凹部62Aは、当該先端部61Aに対応するネジ穴として構成される。子弁62の凹部62Aには、弁棒61の先端部61Aが挿入されることで、弁棒61に対して子弁62が固定される。
このように、弁棒61の先端部61Aに子弁62に形成された凹部62Aを嵌合させることで、弁棒61に子弁62が固定されるため、弁棒61に対して子弁62がガタついたり、回転したりすることが抑制される。これにより、子弁62と弁棒61との間における摩耗(止め弁45の摩耗)を抑制することができる。
当接部62Bは、子弁62の外周部を構成している。当接部62Bは、斜め下方に延びており、軸線方向Zから見てリング状に構成される。子弁62が閉じた状態(図2及び図3に示す状態)では、当接部62Bは、親弁64を構成する親弁本体71のうち、貫通孔71Bの外側に位置する面に当接される。この状態では、高圧の蒸気が流れる蒸気流路52から貫通孔71Bの入口71Baが隔離された状態となるため、貫通孔71Bには、高圧の蒸気が流れない。
蒸気弁14では加減弁43による蒸気の流量調整を行う際には、加減弁43を開く前に、止め弁45が開かれる。このとき止め弁45では、図2及び図3に示すように、子弁62及び親弁64がともに閉じられた状態から、図4に示すように、親弁64に先駆けて子弁62が開かれる(親弁64は閉じたままである)。このとき、子弁62の当接部62Bは弁座面71aから離れることにより、子弁62と親弁64との間に隙間が形成されるため、貫通孔71Bの入口71Baに高圧の蒸気が流入する。貫通孔71Bの入口71Baに流入した高圧の蒸気は、貫通孔71Bの出口71Bbから蒸気流路52に導出される。これにより、親弁64の上下流側間の差圧が軽減され、続く親弁64の開動作が容易となる。
親弁64は、弁棒61に挿入された状態で、子弁62と棒状部61Bとの間に配置されている。親弁64は、親弁本体71、及び、ブッシュ72を有する。親弁本体71は、縦断面視した状態において略V字形状を有する。親弁本体71は、貫通部71Aと、弁座面71aと、当接面71bと、内周面71cと、複数の貫通孔71Bと、を有する。
貫通部71Aは、親弁本体71の中央部を軸線方向Zに貫通するように形成されている。貫通部71Aは、円柱状の穴であり、内周面71cにより区画されている。貫通部71Aには、弁棒部61及びブッシュ72が配置されている。貫通部71Aの内径は、弁棒61及びブッシュ72が配置可能な大きさとされている。
弁座面71aは、子弁62側(弁棒61の先端側)に配置された曲面である。弁座面71aのうち、複数の貫通孔71Bの入口71Baよりも外側に位置する面には、子弁62が閉じられた際に(図2及び図3を参照)、子弁62の当接部62Bが当接されるようになっている。
当接面71bは、弁棒61の基端側に配置された曲面である。親弁64が全閉された状態において、当接面71bの外周部は、弁座48の弁座面48aに当接される。この状態では、弁座48の下流側には高圧の蒸気が流れない。一方、親弁64が開いた状態では、当接面71bと弁座面48aとが離間して、当接面71bと弁座面48aとの間に隙間が形成されるため、弁座48の下流側には加減弁43の開度に応じた高圧の蒸気が流れる。
複数の貫通孔71Bは、弁座面71aから当接面71bに到達するように、親弁本体71を貫通して形成されている。複数の貫通孔71Bは、親弁本体71の周方向に配置されている。貫通孔71Bは、入口71Baと、出口71Bbと、を有する。入口71Baは、当接部62Bと弁座面71aとの当接位置よりも内側に位置する弁座面71aに形成されている。図4に示すように親弁64に先行して子弁62が開いて、子弁62と親弁64との間に隙間が形成されると、入口71Baを介して、貫通孔71Bに高圧の蒸気が流入する。
出口71Bbは、入口71Baの形成位置より軸線O1の径方向外側に位置する当接面71bに形成されている。出口71Bbは、弁座48の下流側に位置する蒸気流路52と連通している。本実施形態の貫通孔71Bは、入口71Baから出口71Bbに向かう方向に傾斜している。
ブッシュ72は、親弁本体71の内側において弁棒61の外周面を囲む筒形状を有する。ブッシュ72の内周面72aは、ブッシュ72が軸線方向Zに移動可能な状態で、弁棒61の外周面と接触している。
キャップ65は、蒸気流路52の上流側から子弁62を少なくとも部分的に覆い、且つ、親弁64に固定される。本実施形態では、軸線方向Zから見て、キャップ65は子弁62より外側に至るまで延び、子弁62より外側において、親弁64の弁座面71aのうち子弁62の当接部62Bが当接する位置より外側に対してボルト部材80によって固定される。ボルト部材80は周方向に複数設けられており、その各々は、キャップ65に設けられた貫通孔65aから親弁64の弁座面71aに設けられた止め孔71a1に至るように挿入される。
実施形態では、キャップ65及び子弁62の間に、軸線方向Zに沿って伸縮可能な付勢部材82が自然長より圧縮された状態で設けられる。子弁62は、軸線方向Zに交差する方向に延びる第1受面84を有し、キャップ65は第1受面84に対向する第2受面86を有する。付勢部材82は、子弁62に設けられた第1受面84、及び、キャップ65に設けられた第2受面86の間に、自然長より圧縮された状態で設けられる。
蒸気弁14で開動作を行う際には、前述のように止め弁45において、子弁62、親弁64の順で開動作を行った後、加減弁43の開度調整によって蒸気の流量が調整される。ここで子弁62及び親弁64が開状態にある状態から、閉状態にある加減弁43を開く際に、特に加減弁43の開度が小さい場合に止め弁45への蒸気の流入速度が大きくなる。このとき、開状態にある親弁64がフリーな状態であると、流入する蒸気によって励振し、摩耗が生じるおそれがある。
これに対して本実施形態では、第1受面84及び第2受面86は、自然長より圧縮された状態にある付勢部材82から付勢力を受けることにより、キャップ65はボルト部材80によって親弁64に固定された状態で、子弁62から離れる方向の動きが拘束される。これにより、子弁62及び親弁64は、アクチュエータに対して固定された弁棒に安定的に支持されるため、流入する蒸気によって励振されることがなく、摩耗の発生を効果的に抑制できる。
(組立方法)
続いて上記構成を有する止め弁45の組立方法について説明する。図5は一実施形態に係る止め弁45の組立方法を示すフローチャートであり、図6A乃至図6Fは図5の各ステップに対応する説明図である。
まず図6Aに示すように、弁棒61に対して親弁64を設置する(ステップS1)。前述したように親弁64は、軸線方向Zから見て略リング形状を有しており、中心に設けられた貫通部71Aを弁棒61に通すことで、親弁64の設置が行われる。本実施形態では、弁棒61にはブッシュ72が先に挿入され、その外周側に親弁64が設置される。
続いて図6Bに示すように、弁棒61の先端部61Aに子弁62を固定する(ステップS2)。前述したように子弁62は凹部62Aを弁棒61の先端部61Aに係合することで、弁棒61に対して固定される。
続いて図6Cに示すように、ステップS2で弁棒61に固定された子弁62に設けられた第1受面84に対して、付勢部材82を設置する(ステップS3)。弁棒61に固定された子弁62は、第1受面84を上方にした姿勢にあるため、ステップS3では付勢部材82を軸線方向Zに沿って上方から挿入することで設置可能である。
続いて図6Dに示すように、ステップS3で設置された付勢部材82に対して上方側からキャップ65を設置する(ステップS4)。ステップS4では、キャップ65は第2受面86を可能にした姿勢で弁棒61に対して軸線方向Zに沿って上方から挿入することで、第2受面86が付勢部材82に接触するように設置される。これにより、付勢部材82は第1受面84及び第2受面86の間に介在するように設置される。
続いて図6Eに示すように、ステップS4で設置されたキャップ65及び親弁64にわたって設けられた位置決め穴(不図示)に位置決めボルト95を挿入する(ステップS5)。位置決め穴は、軸線の周方向に沿って少なくとも1つ以上設けられており、これに位置決めボルト95を挿入することで、キャップ65及び親弁64の周方向位置を相対的に固定する。
尚、図6Eでは、キャップ65の貫通孔65a及び親弁64の止め孔71a1に対応する断面が示されているため、異なる断面に位置する位置決め穴に挿入された位置決めボルト95が透過的に示されている。
続いて図6Fに示すようにキャップ65の上方から治具97を取り付ける(ステップS6)。治具97はキャップ65を押圧するための治具本体97a、及び、治具本体97aを子弁62に係合するための係合部97bを有する。係合部97bはネジ状に構成されており、子弁62に設けられた穴部97cに係合しながら治具本体97aを回転させることで軸線方向Zに沿って治具本体97aの位置を調整可能になっている。
尚、図6Fに示すように、ステップS6ではキャップ65と治具97との間に、座金98を介在させてもよい。座金98は、キャップ65に治具97が直接接触することを防止することで、治具97を回転させたときにキャップ65を保護できる。
続いて図6Fに示すように、付勢部材82が自然長より圧縮されるように、ステップS6で取り付けた治具97を締めこむ(ステップS7)。前述したように、治具97は治具本体97aを回転させることで、係合部97bが子弁62に設けられた係合部97bに入り込むことで、キャップ65を押し、子弁62とキャップ65との間にある付勢部材82を圧縮する。
続いてステップS7で治具を締めこんだ状態で、ボルト部材80を用いてキャップ65を親弁64に対して固定する(ステップS8)。これにより、付勢部材82が自然長より圧縮された状態でキャップ65及び子弁62の間に設けられる。そしてステップS5で挿入した位置決めボルト95を除去する(ステップS9)。このように位置決めボルト95を除去しても、親弁64及びキャップ65はボルト部材80によって固定される。
その結果、図2乃至図4に示す構成を有する止め弁45が組み立てられる。このように上記の組立方法を実施することで、前述の構成を有する止め弁45を効率的に組み立てることができる。
(変形例)
続いて上記構成を有する蒸気弁14の変形例について説明する。図7は図4の変形例である。
キャップ65は、蒸気流路52の上流側から子弁62を少なくとも部分的に覆い、且つ、親弁64に固定される。本変形例では、軸線方向Zから見て、キャップ65は子弁62より外側に至るまで延び、子弁62より外側において、親弁64の弁座面71aのうち子弁62の当接部62Bが当接する位置より外側に対してボルト部材80によって固定される。ボルト部材80は周方向に複数設けられており、その各々は、キャップ65に設けられた貫通孔65aから親弁64の弁座面71aに設けられた止め孔71a1に至るように挿入される。
子弁62とキャップ65との間には、負圧を印加可能な負圧室90を有する。負圧室90は、子弁62の軸線方向Zにキャップ65に向けて突出する凸部90aと、凸部90aに対応するようにキャップ65に設けられた凹部90bとの間に形成される隙間として構成される。
負圧室90は、子弁62及び弁棒61に形成された負圧ライン92を介して、外部のグランドコンデンサ94に接続される。子弁62及び弁棒61は、その中心に軸線方向Zに沿って負圧ライン92を構成する中空形状の空洞を有しており、当該負圧ライン92を介してグランドコンデンサ94からの負圧が負圧室90に印加される。
またキャップ65は、軸線方向Zに対する周方向に沿って負圧室90を囲み、且つ、子弁62に向けて突出するように凸状に形成されたシール部96を有する。このように負圧が印加される負圧室90を囲むようにシール部96を設けることにより、周囲から負圧室90への蒸気の侵入を抑制し、負圧室90に対して効果的に負圧を印加できる。
このように本変形例では、ボルト部材80によって親弁64が固定されたキャップ65は、負圧室90に印加される負圧によって子弁62から離れる方向の動きが拘束されるように、弁棒61に固定された子弁62に取り付けられる。これにより、前述の実施形態のように付勢部材82を用いる態様とは異なるアプローチで、弁棒61に固定された子弁62に対するキャップ65の動きを拘束することで、加減弁43の開度調整時に流入する蒸気によって止め弁45が励振されることがなく、摩耗の発生を効果的に抑制できる。
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)一態様に係る蒸気弁(14)は、
蒸気が流れる蒸気流路(52)、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体(41)と、
軸線が延びる軸線方向に延び、前記軸線方向に進退可能な弁棒(61)、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端部(61A)に固定された子弁(62)、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部(71A)を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔(71B)が形成された親弁(64)、及び、前記蒸気流路の上流側から前記子弁を少なくとも部分的に覆い、且つ、前記親弁に固定されたキャップ(65)を有する止め弁(45)と、
を備え、
前記親弁は、前記子弁の弁座として機能するとともに、前記弁棒に固定されておらず、前記軸線方向に進退可能な構成とされており、
前記キャップは、前記子弁から離れる方向の動きが拘束されるように、前記子弁に取り付けられる。
上記(1)の態様によれば、子弁を少なくとも部分的に覆うキャップは親弁に固定された状態で、子弁から離れる方向の動きが拘束されるように、弁棒に固定された子弁に取り付けられる。このようなキャップに親弁が固定されることで、子弁及び親弁が全開のときに、親弁は子弁が固定された弁棒に対対する揺動が抑制され、弁棒に対して親弁が接触することにより止め弁に摩耗が生じることを効果的に抑制できる。
(2)他の態様では、上記(1)の態様において、
前記キャップ及び前記子弁の間に、前記軸線方向に沿って伸縮可能な付勢部材(82)が自然長より圧縮された状態で設けられる。
上記(2)の態様によれば、キャップ及び子弁の間に設けられた付勢部材が設けられる。付勢部材は自然長より圧縮された状態で配置され、キャップ及び子弁には付勢部材によってそれぞれ付勢力が印加されることによって、親弁をキャップ及び子弁を介して弁棒に拘束できる。
(3)他の態様では、上記(2)の態様において、
前記子弁は、前記軸線方向に交差する方向に延びる第1受面(84)を有し、
前記キャップは、前記付勢部材を介して前記第1受面に対向する第2受面(86)を有する。
上記(3)の態様によれば、子弁に設けられた第1受面、及び、キャップに設けられた第2受面の間に、自然長より圧縮された状態の付勢部材を設けることで、親弁をキャップ及び子弁を介して弁棒に拘束するための付勢力を得ることができる。
(4)他の態様では、上記(1)の態様において、
前記子弁と前記キャップとの間に負圧を印加可能な負圧室(90)を有する。
上記(4)の態様によれば、子弁及びキャップとの間に設けられた負圧室に負圧が印加されることにより、キャップに対して固定された親弁を、子弁を介して弁棒に拘束できる。
(5)他の態様では、上記(4)の態様において、
前記負圧室は、前記子弁の前記軸方向に前記キャップ部に向けて突出する凸部(90a)と、前記凸部に対応するように前記キャップ部に設けられた凹部(90b)との間に形成される。
上記(5)の態様によれば、キャップを子弁に対して拘束するための負圧が印加される負圧室は、子弁に設けられた凸部と、キャップ部に設けられた凹部との間に形成される隙間として形成される。
(6)他の態様では、上記(5)の態様において、
前記キャップは、前記軸線の周方向に沿って前記負圧室を囲み、且つ、前記子弁に向けて突出するように凸状に形成されたシール部(96)を有する。
上記(6)の態様によれば、負圧室を囲むように凸状のシール部を設けることで、周囲から負圧室への蒸気の侵入を抑制し、負圧室に対して、キャップを子弁に対して拘束するための負圧を効果的に印加できる。
(7)他の態様では、上記(4)から(6)のいずれか一態様において、
前記負圧室は、前記子弁及び前記弁棒に形成された負圧ラインを介してグランドコンデンサ(94)に接続される。
上記(7)の態様によれば、負圧室に負圧ラインを介してグランドコンデンサから負圧を印加することで、効率的な構造で、キャップを子弁に対して拘束するための負圧を負圧室に印加できる。
(8)他の態様では、上記(1)から(7)のいずれか一態様において、
前記キャップは、前記軸線方向に延び、且つ、前記軸線の周方向に沿って配置された複数のボルト部材(80)によって前記親弁に固定される。
上記(8)の態様によれば、軸線の周方向に沿って配置された複数のボルト部材によって、キャップを親弁に対して安定的に固定できる。
(9)他の態様では、上記(1)から(8)のいずれか一態様において、
前記軸線方向において、前記止め弁と対向配置され、前記親弁が当接される前記弁座の位置よりも外側の位置で前記弁座に当接可能な加減弁(43)を有する。
上記(9)の態様によれば、加減弁が止め弁の外側に配置された蒸気弁において、子弁及び親弁が全開状態において止め弁に摩耗が生じることを効果的に抑制できる。
(10)一態様に係る発電システムは、
上記(1)から(9)のいずれか一態様に係る蒸気弁と、
蒸気を生成するボイラ(11)と、
前記蒸気によって駆動される蒸気タービンと、
前記ボイラと前記蒸気タービンとを接続し、前記蒸気タービンに前記蒸気を供給する蒸気供給配管(12)と、
を備え、
前記蒸気弁は、前記蒸気供給配管に設けられている。
上記(10)の態様によれば、発電システムが止め弁の摩耗を抑制可能な蒸気弁を備えることで、蒸気弁のメンテナンス頻度を低減することが可能となるため、発電システムの可動効率を向
上させることができる。
1 発電システム
10 蒸気タービン
11 ボイラ
12 第1蒸気供給配管
14 蒸気弁
16 第2蒸気供給配管
18 再熱器
25 第3蒸気供給配管
26 発電機
31 高圧蒸気タービン
32 中圧蒸気タービン
33 低圧蒸気タービン
35 回転軸
41 弁本体
43 加減弁
45 止め弁
46A、46B アクチュエータ
47 流路区画部
47A 第1ガイド部材
47B 第2ガイド部材
48 弁座
48a 弁座面
52 蒸気流路
52A 入口部
52B 出口部
55 弁棒
56 加減弁本体
56A 先端
61 弁棒
61A 先端部
61B 棒状部
62 子弁
62A 凹部
62B 当接部
64 親弁
65 キャップ
65a 貫通孔
71 親弁本体
71A 貫通部
71B 貫通孔
71Ba 入口
71Bb 出口
71a1 止め孔
71a 弁座面
71b 当接面
71c 内周面
72 ブッシュ
80 ボルト部材
82 付勢部材
84 第1受面
86 第2受面
90 負圧室
90a 凸部
90b 凹部
92 負圧ライン
94 グランドコンデンサ
95 位置決めボルト
96 シール部
97 治具
97a 治具本体
97b 係合部
97c 穴部
98 座金

Claims (9)

  1. 蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
    軸線が延びる軸線方向に延び、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に固定された子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁、及び、前記蒸気流路の上流側から前記子弁を少なくとも部分的に覆い、且つ、前記親弁に固定されたキャップを有する止め弁と、
    を備え、
    前記親弁は、前記子弁の弁座として機能するとともに、前記弁棒に固定されておらず、前記軸線方向に進退可能な構成とされており、
    前記キャップ及び前記子弁の間に、前記軸線方向に沿って伸縮可能な付勢部材が自然長より圧縮された状態で設けられた、蒸気弁。
  2. 前記子弁は、前記軸線方向に交差する方向に延びる第1受面を有し、
    前記キャップは、前記付勢部材を介して前記第1受面に対向する第2受面を有する、請求項1に記載の蒸気弁。
  3. 蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
    軸線が延びる軸線方向に延び、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に固定された子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁、及び、前記蒸気流路の上流側から前記子弁を少なくとも部分的に覆い、且つ、前記親弁に固定されたキャップを有する止め弁と、
    を備え、
    前記親弁は、前記子弁の弁座として機能するとともに、前記弁棒に固定されておらず、前記軸線方向に進退可能な構成とされており、
    前記子弁と前記キャップとの間に負圧を印加可能な負圧室を有する、蒸気弁。
  4. 前記負圧室は、前記子弁の前記軸線方向に前記キャップに向けて突出する凸部と、前記凸部に対応するように前記キャップに設けられた凹部との間に形成される、請求項3に記載の蒸気弁。
  5. 前記キャップは、前記軸線の周方向に沿って前記負圧室を囲み、且つ、前記子弁に向けて突出するように凸状に形成されたシール部を有する、請求項4に記載の蒸気弁。
  6. 前記負圧室は、前記子弁及び前記弁棒に形成された負圧ラインを介してグランドコンデンサに接続される、請求項3から5のいずれか一項に記載の蒸気弁。
  7. 前記キャップは、前記軸線方向に延び、且つ、前記軸線の周方向に沿って配置された複数のボルト部材によって前記親弁に固定される、請求項1から6のいずれか一項に記載の蒸気弁。
  8. 前記軸線方向において、前記止め弁と対向配置され、前記親弁が当接される前記弁座の位置よりも外側の位置で前記弁座に当接可能な加減弁を有する、請求項1から7のうち、いずれか一項に記載の蒸気弁。
  9. 請求項1から請求項8のうち、いずれか一項に記載の蒸気弁と、
    蒸気を生成するボイラと、
    前記蒸気によって駆動される蒸気タービンと、
    前記ボイラと前記蒸気タービンとを接続し、前記蒸気タービンに前記蒸気を供給する蒸気供給配管と、
    を備え、
    前記蒸気弁は、前記蒸気供給配管に設けられている、発電システム。
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