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JP7804985B2 - 応力記録材料、応力記録構造、応力記録方法、応力記録システム及び応力記録材料としての使用方法 - Google Patents
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JP7804985B2 - 応力記録材料、応力記録構造、応力記録方法、応力記録システム及び応力記録材料としての使用方法 - Google Patents

応力記録材料、応力記録構造、応力記録方法、応力記録システム及び応力記録材料としての使用方法

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JP7804985B2 JP2022031157A JP2022031157A JP7804985B2 JP 7804985 B2 JP7804985 B2 JP 7804985B2 JP 2022031157 A JP2022031157 A JP 2022031157A JP 2022031157 A JP2022031157 A JP 2022031157A JP 7804985 B2 JP7804985 B2 JP 7804985B2
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Description

本発明は、応力記録材料、応力記録構造、応力記録方法応力記録システム及び応力記録材料としての使用方法に関する。
従来、力学的な刺激により、そのエネルギーに相関したルミネッセンスを放出する材料として応力発光材料が知られている。
このような性質を有する応力発光材料は、センサ、非破壊検査、応力分布の可視化、ストレスセンシング、および構造物の異常・危険検知など実に様々な分野で応用されている。
応力発光材料は、例えば塗料化したり樹脂シート中に散在させ、これを応力の計測対象物の表面に塗着乃至貼着して検知領域を形成すれば、この検知領域に付与された応力を観察することが可能である。
ただ、応力発光材料は、応力が付与された瞬間に光を発する材料であるため、応力が付与された瞬間を観察すること、すなわちリアルタイムで応力が付与された事実を知ることは可能であるが、事後的に知ることはできない。
そこで従来、付与された応力を事後的に知得できるよう、応力発光材料に感光体の如き光反応機能材料を組み合わせた応力記録体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような応力の記録システムによれば、光反応機能材料に記録された応力発光光による感光痕跡の有無や感光強度を調べることで、付与された応力を事後的に知ることができる。
特開2017-053679号公報
しかしながら、上記従来の光反応機能材料との組み合わせによる応力記録体は、構造が複雑な上に、光反応層の暗反応の問題や定量性、長期記録保持性の観点において十分とは言い難いものである。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録材料を提供する。
また本発明では、上記応力記録材料を用いた応力記録構造、応力記録体、応力記録体形成剤、応力記録塗膜形成塗料、応力記録方法及び応力記録システムについても提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る応力記録材料の態様の1つは、(1)一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2であり、計測対象となる物体の所定領域に形成する記録可能領域に存在させることで、同記録可能領域に波長が200-480nmの読出光を照射して観測された応力印加前の500-1100nm帯にピークを有する残光と、応力印加後に過去の前記計測対象に対する負荷履歴に依存して変化した500-1100nm帯にピークを有する残光との差により前記計測対象が受けた応力の情報を事後的に知ることが可能であり、しかも、前記読出光と略同波長で当該読出光の100~1000倍の強度のリセット光の照射により記録された応力の痕跡が消去可能である、前記残光の放射のための応力記録材料とした。
また、(2)一般式Li x Na y NbO 3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2) :M1 z1 ,M2 z2 ,M3 z3 (ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である応力記録材料(ただし、一般式Li (1-P)(1+α) Na P NbO 3 :Q R (ただし、Qは、遷移金属イオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオン)で表され、Pの値が0.10以上で0.98以下の範囲で、Rの値が0.0001以上で0.2以下の範囲で、αが0以上の範囲にある材料を除く。)とした。
また、本発明に係る応力記録構造の態様の1つは、()計測対象となる物体の所定領域にて応力記録材料の粉末光透過性の樹脂マトリクス中に分散し存在させてなる塗膜層又はシート層として形成された記録可能領域を備え、同記録可能領域は、応力付与後に照射された読出光により残光が発現して前記計測対象に応力が付与されたことを事後的に知得可能に構成した。
また、本発明に係る応力記録システムの態様の1つは、()計測対象物に形成された応力の記録可能領域と、残光発光のための励起光を前記記録可能領域に対して照射する読出光照射部と、前記記録可能領域の残光強度の情報を取得する残光強度取得部と、前記残光強度の情報を報知する残光強度報知部と、を備え、前記記録可能領域は、一般式Li x Na y NbO 3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2) :M1 z1 ,M2 z2 ,M3 z3 (ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である応力記録材料を前記計測対象物の所定領域に存在させることで形成した応力記録システムであって、前記記録可能領域に対して前記残光発光のための励起光と略同波長で高強度のリセット光を照射するリセット光照射部を備えることとした
また、本発明に係る応力記録システムの選択的な態様として、以下の点にも特徴を有する。
)前記残光強度取得部より得た前記記録可能領域における計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報とを記憶する記憶部と、前記計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、前記計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報との差の情報を生成する差分情報生成部と、を備え、前記残光強度報知部は、前記差の情報を報知可能としたこと。
)前記記憶部は前記差の情報を記憶可能であり、前記残光強度報知部は、前記記憶部に記憶された所定の残光強度の情報又は差の情報を報知可能としたこと。
)前記残光強度の情報は、残光の画像情報であること。
また、応力記録材料としての使用方法の態様の1つは、(8)一般式Li x Na y NbO 3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2) :M1 z1 ,M2 z2 ,M3 z3 (ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である材料を、計測対象となる物体の所定領域に形成する記録可能領域に存在させ、同記録可能領域に所定波長の読出光を照射して観測された応力印加前の残光画像と応力印加後の残光画像との差により前記計測対象が受けた応力の情報を事後的に知る前記残光の放射のための応力記録材料として使用することとした。
本発明に係る応力記録材料によれば、一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2であり、計測対象となる物体の所定領域に形成する記録可能領域に存在させることで、同記録可能領域に波長が200-480nmの読出光を照射して観測された応力印加前の500-1100nm帯にピークを有する残光と、応力印加後に過去の前記計測対象に対する負荷履歴に依存して変化した500-1100nm帯にピークを有する残光との差により前記計測対象が受けた応力の情報を事後的に知ることが可能であり、しかも、前記読出光と略同波長で当該読出光の100~1000倍の強度のリセット光の照射により記録された応力の痕跡が消去可能である、前記残光の放射のための応力記録材料としたり、また、一般式Li x Na y NbO 3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2) :M1 z1 ,M2 z2 ,M3 z3 (ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である応力記録材料(ただし、一般式Li (1-P)(1+α) Na P NbO 3 :Q R (ただし、Qは、遷移金属イオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオン)で表され、Pの値が0.10以上で0.98以下の範囲で、Rの値が0.0001以上で0.2以下の範囲で、αが0以上の範囲にある材料を除く。)としたため、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録材料を提供することができる。
また、本発明に係る応力記録構造によれば、計測対象となる物体の所定領域にて応力記録材料の粉末光透過性の樹脂マトリクス中に分散し存在させてなる塗膜層又はシート層として形成された記録可能領域を備え、同記録可能領域は、応力付与後に照射された読出光により残光が発現して前記計測対象に応力が付与されたことを事後的に知得可能に構成したため、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録構造を提供することができる。
また、本発明に係る応力記録システムによれば、計測対象物に形成された応力の記録可能領域と、残光発光のための励起光を前記記録可能領域に対して照射する読出光照射部と、前記記録可能領域の残光強度の情報を取得する残光強度取得部と、前記残光強度の情報を報知する残光強度報知部と、を備え、前記記録可能領域は、一般式Li x Na y NbO 3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2) :M1 z1 ,M2 z2 ,M3 z3 (ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である応力記録材料を前記計測対象物の所定領域に存在させることで形成した応力記録システムであって、前記記録可能領域に対して前記残光発光のための励起光と略同波長で高強度のリセット光を照射するリセット光照射部を備えることとしたため、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録システムを提供することができる。
また、前記残光強度取得部より得た前記記録可能領域における計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報とを記憶する記憶部と、前記計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、前記計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報との差の情報を生成する差分情報生成部と、を備え、前記残光強度報知部は、前記差の情報を報知可能とすれば、応力の付与前後を通じて存在するノイズやバックグラウンドを除去して、応力に応答して生起した分の残光強度の情報を知得することができる。
また、前記記憶部は前記差の情報を記憶可能であり、前記残光強度報知部は、前記記憶部に記憶された所定の残光強度の情報又は差の情報を報知可能とすれば、応力を受けた履歴を記憶し、またこれを表示することができる。
また、前記残光強度の情報は、残光の画像情報であることとすれば、残光強度の情報を一覧性に優れた態様にて報知することができる。
また、前記記録可能領域に対して前記残光発光のための励起光と略同波長で高強度のリセット光を照射するリセット光照射部を備えることとすれば、記録された応力の痕跡を消去することができる。
本実施形態に係る応力記録材料のSEM像を示す説明図である。 作成した応力記録ペレットの外観を示す説明図である。 試験装置の構成を示す説明図である。 試験の様子を示す説明図である。 応力記録ペレットが発した応力発光の状態を示す説明図である。 応力記録ペレットが発した残光の状態を示す説明図である。 FEM解析の結果を示す説明図である。 応力分布と応力記録分布強度の関係を示すグラフである。 応力記録の長期保持性を示すグラフである。 加重回数とMRの関係を示す説明図である。 最大荷重による応力記録強度についての説明図である。 応力履歴の空間分解能検討実験の説明図である。 応力履歴の空間分解能検討実験の結果を示す説明図である。 ライン分布解析の結果を示す説明図である。
本発明は、付与された応力を記録することのできる応力記録材料であって、特に、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録材料を提供するものである。
先述の如く、従来、付与された応力を事後的に知得できるよう構成された応力の記録手段は幾つか存在していた。
具体的には、特許文献1の如き応力発光材料に光反応機能材料を組み合わせた応力記録体の他、応力の記録特性を有するシリコンジェルに筆記圧力を加えると、その後熱ルミネッセンスカメラにより応力記録を知得(以下、読出ともいう。)可能としたもの(Zhuang et al. Light: Science & Applications 9:182 (2020))や、所定の芯物質を収容したマイクロカプセルを応力の検知手段とし、これを散在させた塗膜や樹脂シートを計測対象物の表面に形成して、応力の付与で粉砕されたマイクロカプセルより放出された芯物質の観察により応力記録を知得可能としたものが存在している。
しかし、上述のシリコンジェルを利用した応力の記録手段は、読出を行う際に加熱が必要となるため、常温での読出はできない。また、マイクロカプセルを利用した応力の記録手段は、マイクロカプセルの破壊が不可逆的なものであることから、その性質上繰り返し使用できるものではない。
この点、本実施形態に係る応力記録材料は、応力が付与された記録(痕跡)を常温にて読み出すこと(以下、常温読出ともいう。)ができ、しかも記録と読出を繰り返し行うこと(以下、反復記録読出ともいう。)ができる。また、これを応力の検知手段として使用することにより、常温読出や反復記録読出が可能な応力記録構造や応力記録体、応力記録体形成剤、応力記録塗膜形成塗料、応力記録方法及び応力記録システムを実現することができる。
また付言すれば、これまでの応力発光体は応力の記録を残光により読み出すことができるものではなかった。すなわち、これまでの応力発光体は、応力発光特性 (mechanoluminescence, ML)を有し、リアルタイムでのみ力学情報を計測できるものであって、別個に記録のための手段を要し複合的な応力記録システムを構築する必要があった。また、構造が複雑である上に、光反応層の暗反応の問題や安定性・定量性・長期記録保持性等に問題が残っており、更には読み出すシステムでは、加熱が必要であり、システムは煩雑である等の課題があった。これは、これまでの応力発光材料自体には付与された応力の記録ができないからである。
これに対し、本願では、所定波長の読出光の照射後の残光を観測するのみで、応力履歴を定量的に記録でき、容易に読み出したり、表示することができる材料を提供する。すなわち、応力記録(mechanical recording、MR)、応力履歴表示(mechanical report)機能材料を提供するもの、付与された応力について材料自体が記録できる応力記録材料を提供するものと言える。
これは、本発明者が、新たにLiNaNbO3(LNNO)について、応力記録 (mechanical recording, MR)機能を発現できたこと、すなわち、いつでも光で過去の荷重印加情報や応力履歴を記録したり、読み出すことができる材料を発見し、完成させた発明である。付言すると、残光のみで発光強度と相関する応力記録(MR)を読み出すことができるという応力記録の新たな発見に基づくものである。
特に、これまでの応力発光体はリアルタイムでのみ力学情報を計測できるが、MR機能を持つ応力発光体はリアルタイム計測に加え、過去の荷重印加情報も応力分布の履歴を取出すことができる点で極めて有用である。
具体的な実験や結果は後述するが、マルチピエゾ体としてLiNaNbO3(LNNO)の粉末を固相法より合成し、この合成粉末とエポキシ樹脂と混合し、作成した樹脂ペレットをも用いてML/MR特性を材料試験機、LED照射付きカメラシステムにて評価を行い、MR機能は、応力印加前後の光照射後の光読み出し画像(残光画像)により評価した。
その結果、荷重を加えると、動的な応力分布に比例した発光画像を示した。また荷重後、応力発光は消失するが、LED照射してその残光画像を観測することで応力付与の記録を読み出すことができ、荷重試験前後のMR写真を比較すると、応力分布の履歴に比例した記録画像になっていることが分かった。
このように、これまでの応力発光体では応力履歴の前後では残光の差異がなく、残光による応力履歴の記録を読み出すことができなかったのに対し、本願発明によれば、LED照射後の残光を観測するのみで、応力履歴を定量的に記録し、また読み出すことができる。また、MRはいつでも光で過去の荷重印加情報や応力履歴を記録したり読み出すことができる。これまでになかった不揮発メモリ機能を有する新原理・新材料であると言え、電気や熱のエネルギー不要で長期に記録できる安定性・保持性に優れている。また応力分布の定量記録性に定量性に優れている。さらに、MR機能を持つ応力発光体はリアルタイム計測に加え、過去の荷重印加情報も応力分布の履歴を取出ことができる。
そして、本実施形態に係る応力記録材料の構成としては、1種類以上の金属イオンを添加したリチウムナトリウムニオブの複合酸化物であると言え、特徴的には、一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2、好ましくはx=0.1~0.9であり、y=0.01~1、好ましくはy=0.1~0.95であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2、好ましくはz1+z2+z3=0.0001~0.1である点が挙げられる。
ここでレアアースイオンはレアアース(希土類金属元素)のイオンであり、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)のイオンと解することができる。
遷移金属イオンは遷移金属元素のイオンであり、第3族元素から第11族元素の間に存在する遷移金属元素のイオンと解することができる。
そして、このような応力記録材料を物体の所定領域に存在させることで、前記領域に応力が付与されたことを事後的に知ることが可能となる。換言すれば、本実施形態に係る応力記録材料は、物体の所定領域に存在させることで、前記領域に応力が付与されたことを事後的に知ることのできる材料であると言える。
ここで、「所定領域に存在させる」とは、物体に付与された応力が伝搬可能な状態で物体の所定領域に応力記録材料が存在していれば良く、存在の仕方は特に限定されるものではない。例えば、応力記録材料を含む塗膜を物体の表面に形成したり、物体の全部又は一部に応力発光材料を分布させた状態で形成するなど、塗着や噴霧、混在など存在のさせ方は限定されない。
また、本実施形態に係る応力記録材料の理解に供すべく、応力記録材料の使用態様の一例について更に説明すると、応力記録材料を存在させる対象となる物体は、付与される応力の計測対象となる物体であれば特に限定されるものではなく、例えば車両や家具の如き構造物であったり、トンネルや橋梁の如き建築物であったり、更には骨や歯、インプラントの如き生体に適用される器具であってもよい。
また、応力記録材料を存在させる物体の所定領域は特に限定されるものではなく、物体の全部でも良いし、一部であってもよい。なお、以下の説明において、応力記録材料を存在させた物体の所定領域を(応力の)記録可能領域ともいう。
記録可能領域は点状(ドット状)や線状、面状の領域であっても良く、また立体的な領域であっても良い。
点状の記録可能領域は、応力の分布の記録の読み出しを行うことは困難ながら、応力の付与の有無の記録の読み出しは可能であるから、有用である。なお、ここで点状とは、当然ながら面積や体積を有しない厳密な意味での点ではなく、ドット状程度の意味であり、次に述べる線状についても同様である。
また線状の領域についても、応力の付与の有無の記録や、線方向への応力伝搬の記録の読出が行える点で有用である。
面状の領域は、物体の表面に限らず、物体を切断する方向の面でも良い。また、面は平面に限らず曲面でも良いし、連続、不連続を問わない。なお、面状は凹凸のあるような物体表面のほか、塗膜やシート、フィルムなど、現実的に曲面や平面として取り扱われる領域程度の意味であり、厳密な二次元に限定されるものではない。
立体的な領域は、物体の表面に露出する部分を有する立体的な領域であっても良いし、記録可能領域の全体が物体内に形成されていても良い。ただし、読出を容易に行うためには、記録可能領域うち少なくとも応力の記録を観察すべき部分に対して後述する読出光照射部からの読出光を照射でき、残光強度取得部によりその残光強度の情報を取得できるような構成、より簡単な例で表現するならば、読出光や残光に対して十分な(残光光放射のための励起や、読出が可能な程度の)透過性を有する記録可能領域や物体の構成であるのが望ましい。
また、記録可能領域は、物体の単一箇所にのみ設けられていても良いし、複数箇所に設けられていても良い。
このように本願は、計測対象となる物体の所定領域にて本実施形態に係る応力記録材料を存在させてなる記録可能領域を備え、同記録可能領域に応力が付与されたことを事後的に知得可能に構成したことを特徴とする応力記録構造についても提供するものと言える。
また本願は、本実施形態に係る応力記録材料を所定のマトリクス材料中に存在、例えば分散させてなる応力記録体についても提供する。例えば、硬化性を有する樹脂をマトリクス材料とし、硬化前の樹脂中に粉末状の応力記録材料を分散させ硬化させることにより、付与された応力を記録できる所望の形状の応力記録体を容易に形成することができる。なお、マトリクス材料は少なくとも、同マトリクス材料中に混在させた応力記録材料の残光発光を生起させるための読出光や、応力記録材料から放射される残光が透過可能なものが用いられる。
また本願は、本実施形態に係る応力記録材料を液体、粘性体又は粘弾性体であるベース中に含有してなり、同ベースを固化させることにより応力記録体を形成するための応力記録体形成剤についても提供する。
ここで、液体のベースは例えば固化前の塗料や接着剤、紫外線硬化樹脂の如きであり、粘性体のベースはパテや粘土の如きであり、粘弾性体のベースはスライムの如きベースと解することができる。
また、固化は計測対象物体や記録可能領域に付与された応力が応力記録材料に伝搬可能な程度の固化出あれば限定されるものではなく、例えば溶媒(分散媒)の揮発や架橋などによる固化反応なども含まれる。
すなわち、上述した例でいえば、応力記録材料を分散させた固化前のマトリクス材料が、本実施形態に係る応力記録体形成剤にあたる。
また、更なる応力記録体形成剤の具体的態様として、本願では、応力記録材料をベースとなる塗料中に含有してなる応力記録塗膜形成塗料についても提供する。なお、塗料の使用形態は特に限定されるものではなく、塗着させるものでも、噴霧するものであっても良い。
そして、このような応力記録塗膜形成塗料によれば、計測対象物の表面に応力記録塗膜を形成して容易に記録可能領域を形成することができる。この応力記録塗膜は、応力記録体と解することもできる。
また本願は、物体の所定領域に付与された応力を記録する方法であって、本実施形態に係る応力記録材料を前記所定領域に存在させておくこと、換言すれば、応力の付与の有無や強度を記録したい物体の所定領域を応力記録材料を存在させることで記録可能領域とする応力記録方法についても提供する。
特に、本実施形態に係る応力記録方法の場合、応力が複数回付与されるものであると、読み出される記録は繰り返し付与された応力の積算記録であり、付与された応力の総計的な把握において有用である。
また本願は、応力の記録と応力の読出が可能な応力記録システムについても提供する。本実施形態に係る応力記録システムの特徴としては、記録可能領域と、読出光照射部と、残光強度取得部と、残光強度報知部とを備えている。
記録可能領域はこれまで説明してきたように、本実施形態に係る応力発光材料を計測対象となる物体の所定領域に存在させた領域である。なお、本実施形態に係る応力記録システムにおいて記録可能領域は、応力を受けうる環境下に配された記録可能領域であっても良いし、応力を受け得ない環境下に配された記録可能領域でも良い。例えば、橋梁のある部位の応力を記録する場合、橋梁が健全で記録可能領域に対する負荷がなく応力付与の記録が結果的に残されなかった場合、すなわち、記録可能領域が応力を受け得ない環境下に配されていたものであっても、本実施形態に係る応力記録システムは橋梁の健全性を示す上で有用であり、このような態様も本実施形態に係る応力記録システムに含まれる。
読出光照射部は、残光発光のための励起光を前記記録可能領域に対して照射する部位である。照射する励起光は、記録可能領域に存在する応力記録材料に残光発光させることが可能な波長や強度であれば特に限定されるものではなく、また光源の種類も目的に反しない限り適宜選択することができる。
残光強度取得部は、記録可能領域の残光強度の情報を取得する部位である。具体的な一例を挙げるならば、撮像素子を備えた撮像部と、撮像部にて得られた画像信号から残光強度の情報を生成する残光強度情報生成部によって構成することができる。撮像部と残光強度情報生成部は、撮像カメラの如く一体化された構成であっても良いし、撮像部は画像信号の生成に特化した構成とする一方、残光強度情報生成部は残光強度の情報を生成可能な所定の回路やコンピュータによって構成したものであっても良い。
またよりシンプルな例、例えば記録可能領域をドット状として応力付与の有無やその強度のみ確認できれば良く、応力分布の記録までは要しない場合などは、ドット状の記録可能領域に対向配置された受光素子と、受光により生じた信号に基いて残光強度の情報を生成する所定の回路やコンピュータによって構成することも可能である。なお、上述の撮像素子や撮像カメラ等の撮像部であったり、受光素子等は残光波長に反応できるものを採用するのは勿論である。
残光強度報知部は、残光強度取得部にて取得(生成)された残光強度の情報を報知するための部位である。この報知態様は、上述の如く応力付与の有無のみ知得できれば良い場合や、その強度も知得したい場合、更には応力分布まで知得したい場合など、状況に合わせて適宜選択することができる。
すなわち、応力付与の有無のみ知得できれば良い場合なら、LEDの点灯の有無や音の有無、印字の有無、ディスプレイ上の表示の有無などヒトが五感で感知可能なあらゆる手段を利用できる。また、応力付与の有無と併せて強度も知得したい場合は、光の強弱や音の強弱、印字された値の大きさ、ディスプレイ上に表示された値や色の違いなどあらゆる手段を利用できる。また、応力分布まで知得したい場合は、表示画像により明暗や色の違いで表現したり、印刷したり、場合によっては数値的に表現することも可能である。
このような応力記録システムによれば、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録システムを提供することができる。
また、本実施形態に係る応力記録システムでは、更に記憶部と、差分情報生成部とを備えるように構成し、応力付与前と付与後のデータを記憶し、差分を生成して報知可能としても良い。応力が複数回に亘り付与される場合は、第1の応力の付与前と第1の応力の付与後(第2の応力の付与前)のデータを記憶し差分を生成して報知し、また、第2の応力の付与前と第2の応力の付与後(第3の応力の付与前)のデータを記憶して差分を生成して報知し、更にこれを繰り返すような構成としても良い。このような構成とすれば、応力の付与前後を通じて存在するノイズやバックグラウンドを除去して、応力に応答して生起した分の残光強度の情報を知得することができる。
ここで記憶部は、上述の残光強度取得部より得た記録可能領域における計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報とを記憶する部位である。「計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報」とは、応力が1回のみ付与される場合のほか、応力が複数回に亘り付与される場合において、計測対象の応力が第1の応力であれば第1の応力を受ける前の残光強度の情報、すなわち、後述するリセット光の照射から未だ実質的な(計測対象とすべき)応力を受けていない状態(以下、リセット状態ともいう。)での残光強度の情報を意味するが、計測対象の応力が2回目に付与されたとき(第2の応力であるとき)なら、リセット状態の残光強度の情報を意味するのではなく、第1の応力の付与後(第2の応力の付与前)の残光強度の情報を意味する。「計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報」についても同様である。
記憶部は、計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報や、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報が、次に述べる差分情報生成部により差の情報を生成可能な形式にて記憶できれば特に限定されるものではない。一例としてはRAM(Random Access Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスクや磁気ディスクなど、あらゆる記憶媒体を利用することができる。
差分情報生成部は、計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報との差の情報を生成する部位である。差の情報の生成にあたっては、数値情報であれば減算により算出したり、画像情報であれば輝度情報の値の減算によるなど、残光強度の情報の態様に応じた公知の方法により算出することができる。
そして、このような記憶部と差分情報生成部とを更に備えた構成において、前述した残光強度報知部は、差分情報生成部にて生成された差の情報を報知可能とすれば、応力の付与前後を通じて存在するノイズやバックグラウンドを除去して、応力に応答して生起した分の残光強度の情報を知得させることが可能となる。
また、本実施形態に係る応力記録システムでは、更なる構成として、差分情報生成部にて生成した差の情報を記憶部にて記憶可能とし、残光強度報知部は、記憶部に記憶された所定の残光強度の情報又は差の情報を報知可能に構成しても良い。
このような構成とすれば、残光強度の情報や差の情報を履歴として蓄積し、更にこの履歴から情報を表示することができる。特に、応力が複数回に亘り付与される場合は、所定の応力の残光強度の情報や差の情報を参照することが可能となる。なお必要に応じて、記憶された応力の残光強度の情報や差の情報の中から所望の情報を検索して抽出する検索抽出部がプログラム等によって実現されていても良い。
また、先に触れたように、上述してきた残光強度の情報は、残光の画像情報であることとすれば、残光強度の情報を一覧性に優れた態様にて報知することができる。
また、本実施形態に係る応力記録システムでは、更なる構成として、記録可能領域に対して残光発光のための励起光と略同波長で高強度のリセット光を照射するリセット光照射部を備えることとしても良い。
本実施形態に係る応力記録材料の興味深い特徴の1つとして、記録された応力の痕跡は、残光発光のための励起光と略同波長で高強度の光(リセット光)を照射することで消去することができる。従って、記録可能領域をリセット状態とすることが可能となる。なお、リセット光の強度は、応力記録材料の組成やリセット光照射部と記録可能領域との距離など各種条件に合わせて調整する必要があるが、読出光の100倍~1000倍程度が概ねの目安である。
以下、本実施形態に係る応力記録材料、応力記録構造、応力記録体、応力記録体形成剤、応力記録塗膜形成塗料、応力記録方法及び応力記録システムについて、図面を参照しながら更に説明する。
〔1.応力記録材料の調製〕
固相反応法により本実施形態に係る応力記録材料であるLi0.35Na0.80NbO4.168:Pr0.01,Nd0.005,Cr0.003の調製を行った。
まず、母体材料構成原料としてのNa2CO3、Li2CO3及びNb2O5と、母体材料に添加される金属イオン供給化合物としてのPr2O3、Nd2O3及びCr2O3とを上記組成に従って(非化学量論比に基づいて)秤量後、メノウ乳鉢で十分に混合・粉砕を行った。
次に、電気炉を使用し、粉砕混合物を850℃にて所定時間(例えば3~10時間、より具体的には4~6時間)にわたり大気雰囲気下にて仮焼成し、仮焼成物を粉砕した。
次に、仮焼成粉砕物を1100℃にて所定時間(例えば3~100時間、より具体的には20時間)にわたりO2雰囲気下(100% O2)で本焼成を行い、本焼成物を粉砕した。この本焼成粉砕物は、必要に応じて再度(場合によっては2回以上)本焼成と粉砕を行うことで、より堅実な応力記録材料の調製が行える。
次に、1回又は複数回の本焼成と粉砕の工程を経た本焼成粉砕物を必要に応じて整粒し、本実施形態に係る応力記録材料としてのLi0.35Na0.80NbO3.102:Pr0.01,Nd0.005,Cr0.003の粉末試料(以下、応力記録材料A1という。)を得た。図1に調製した応力記録材料A1のSEM像を示す。
〔2.応力記録体の作成〕
次に、応力記録材料A1を用いて、応力記録体としての応力記録ペレットB1を作成した。
ベースとしてのエポキシ樹脂4.5gに対し、0.5gの応力記録材料A1を混合し、エポキシ樹脂を固化させることにより応力記録ペレットB1を形成するための応力記録体形成剤C1を調製した。
次いで、応力記録体形成剤C1を所定の型枠に収容して固化させることにより、複合樹脂ペレット(直径25mm、厚さ10mm)として、本実施形態に係る応力記録ペレットB1を作成した。図2に作成した応力記録ペレットB1を示す。なお、この応力記録ペレットB1は、その全体に応力の記録可能領域が形成されたものであり、応力記録ペレットB1自体を計測対象物として、後述の試験に供される。
〔3.試験装置の構築〕
次に、応力記録ペレットB1を用いて応力記録の試験を行うための試験装置Dの構築を行った。図3は、構築した試験装置Dの構成を示した概念図である。
図3に示すように試験装置Dは、荷重試験機10と光源部11と撮像部12とコンピュータ13とを備えている。
荷重試験機10は、試験ステージ10aに載置された計測対象物である応力記録ペレットB1に対して所定の応力を付与するための装置である。荷重試験機10は、図示しないケーブルによりコンピュータ13と電気的に接続されており、荷重の制御や各種データを取得可能としている。
光源部11は、応力記録ペレットB1、より具体的には応力記録ペレットB1の記録可能領域E1に対して残光発光のための励起光やリセット光を照射するための部位である。光源部11は、例えば通信ケーブル14やその他有線や無線手段を介してコンピュータ13と電気的に接続されており、コンピュータ13の制御により光源部11より出射される光の強度を変更して励起光やリセット光を出射できるよう構成している。すなわち、光源部11はコンピュータ13と協動して、読出光照射部やリセット光照射部の一部として機能する。
撮像部12は、応力記録ペレットB1(記録可能領域E1)より発せられる残光を撮影する部位であり、残光を捉えるための光学系と、光学系を介して入射した光を電気的に変換する撮像素子と、撮像素子による電気信号に基づいて画像情報を生成する画像情報生成部を備えている。
また光学系は、光源部11の間隙11aを介して応力記録ペレットB1(記録可能領域E1)へ指向させている。撮像部12もまた、通信ケーブル14等を介してコンピュータ13と電気的に接続されており、撮像部12の制御や情報の取得を可能としている。なお撮像部12は、少なくとも記録可能領域E1より発せられる残光に対して感度を有する必要があるが、必要に応じて応力発光に対しても感度を有する構成としても良い。
コンピュータ13は、荷重試験機10や光源部11、撮像部12との間でデータ等の送受信を行って、制御や情報の取得を行ったり、情報の表示を行うための部位であり、コンピュータ本体部13aとディスプレイ13bで構成している。
コンピュータ本体部13aは、CPUやROM、RAM等を内蔵しており、所定のプログラムに従って前述の制御や情報の取得、表示を可能としている。またコンピュータ本体部13aには、記憶部としてのHDDが内蔵されており、接続周辺機器より供給された残光強度の情報、例えば、計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報や、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報、これらの差の情報を(必要に応じて残光強度取得日時や差の情報の生成日時などの経時的な情報と共に)記憶可能としている。なお、差の情報は、上述のCPU等がプログラムに従って所定の処理を実行することにより、計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、前記計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報との差分を取得することで生成される。本実施形態ではこれら残光強度の情報や差の情報は画像情報であるが、前述の通り必ずしもこれに限定されるものではない。
またコンピュータ本体部13aは、記憶部に記憶された残光強度の情報や差の情報の中からユーザが所望する情報をキーボードやマウスなど所定の入力手段を介して選択することにより必要に応じて経時的な情報と共に抽出可能に構成している。
ディスプレイ13bは残光強度の情報や差の情報を必要に応じて経時的な情報と共に表示により報知するための部位であり、本実施形態では撮像部12から供給されたり、コンピュータ本体部13aの記憶部に保存されていた画像情報に基づいて残光の画像を表示することで報知するよう構成している。
このように、試験装置Dは、計測対象物である応力記録ペレットB1に形成された応力の記録可能領域E1と、残光発光のための励起光を記録可能領域E1に対して照射すべくコンピュータ13と光源部11により構成された読出光照射部と、記録可能領域E1の残光強度の情報を取得すべくコンピュータ13と撮像部12により構成された残光強度取得部と、残光強度の情報を報知すべくコンピュータ13(特に、ディスプレイ13b)により構成された残光強度報知部とを備えた本実施形態に係る応力記録システムF1を含んでいる。
〔4.応力記録の検証〕
次に、上述の試験装置Dを用いて、応力記録の検証を行った。すなわち、図4に示すように、ML/MR特性を材料試験機、LED照射付きカメラシステムにて評価を行った。また、MR機能は、応力印加前後の光照射後の光読み出し画像(残光画像)により評価した。なお、読出光とリセット光の波長は200~480nmとし、読出光の場合は0.1~3mW/cm2、リセット光の場合は100~1000mW/cm2にて照射した。
その結果、荷重を加えることで図5に示すように動的な応力分布に比例した発光画像を示した。また荷重後、応力発光は消失するが、光源部11より読出光を照射してその残光画像を観測することで応力履歴の記録を読み出すことができ、荷重試験前後のMR画像を比較すると、応力分布の履歴に比例した記録画像になっていることが分かる。図6(a)は計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報(画像の情報)に基づいて生成された画像であり、図6(b)は計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、前記計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報との差の情報に基いて生成された画像を示している。
このように、本実施形態に係る応力記録材料は、応力記録可能であることが示された。また、本実施形態に係る応力記録材料や応力記録構造、応力記録体、応力記録方法、応力記録システムは、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることが可能であることが示された。また、本実施形態に係る応力記録体は、受けた応力の有無やその強弱を残光強度の違いとして発現可能な応力記録体であることが示された。更に、本実施形態に係る応力記録体形成剤は、上述のような応力記録体を形成することのできる応力記録体形成剤であることが示された。
〔5.応力分布とMR強度分布の検証〕
次に、応力分布とMR強度分布の検証を行った。図7は、FEM解析の結果を示す図である。図5と図7を比較すると分かるように、FEM解析の結果は、応力発光の観測結果と良く一致している。
また、図6(b)と図7とを比較すると分かるように、応力記録画像が示すMR強度分布は、FEM解析結果が示す応力分布と良く一致する。
図8は、図6(b)の黒矢印間における応力分布と応力記録分布強度の関係を示すグラフである。なお、応力記録分布は絶対値で示していることに留意されたい。図8からも分かるように、応力分布とMR強度分布は良く一致している。
これらの結果から、本実施形態に係る応力記録材料や応力記録構造、応力記録体、応力記録体形成剤、応力記録塗膜形成塗料、応力記録方法及び応力記録システムは、定量的な応力の記録や読み出し、特に応力分布に一致する応力記録や読み出しが可能であることが示された。
〔6.応力記録の長期保持性の検証〕
次に、どの程度の期間に亘り応力記録が保持されるのかについて検討を行った。その結果、図9に示すように、少なくとも6ヶ月間は応力の記録を保持できることが示された。このことは、本実施形態に係る応力記録材料は応力記録を少なくとも半年以上の長期に亘って保持できることを示している。
〔7.加重回数とMRの関係についての検討〕
次に、荷重回数とMRの関係について検討を行った。具体的には、図10(a)に示すように、応力記録ペレットB1を軸回りに動かしつつ、12時から6時の方向へ1度、10~11時から4~5時方向へ5度、9時から3時方向へ10度に渡り同じ荷重を加え、荷重前との差である残光記録強度を計測した。
図10(b)に三方向からの荷重後の残光像を示し、図10(c)に残光記録強度を示す。図10(b)や図10(c)からも分かるように、積算応力はMR強度に影響がないことが示された。
〔8.最大荷重による応力記録強度についての検討〕
次に、最大荷重による応力記録強度について検討を行った。具体的には、荷重とMR強度の関係を検討するため、図11(a)に示すように1~2時から7~8時方向へ500N、12時から6時の方向へ750N、9時から3時方向へ1000Nの荷重を応力記録ペレットB1を軸回りに動かしつつそれぞれ印加し、残光画像からMR強度の評価を行った。その際、荷重印加された後の残光強度をIとし、荷重印加前の残光強度をI0とした。応力記録の強度(MRI)は、MRI=|I-I0|で計算した。
図11(b)に三方向からの荷重後の残光像を示し、図11(c)に残光記録強度の計算した結果を示す。図11(b)や図11(c)からも分かるように、荷重の増加につれて、MR強度の増加が確認でき、MR広範囲に渡って定量性があることが示された。
また図11(d)は、応力発光強度と応力記録強度との関係を示すグラフである。図11(d)にて破線で示すように、これまでの応力発光材料は、応力に応じた発光を示すものの応力記録を行うことはできず、当然に応力記録強度は確認されない。これに対し、本実施形態に係る応力記録材料A1(応力記録ペレットB1)は、応力発光との相関性に優れた応力記録強度を示すことが確認された。
〔9.応力記録の分解能の検討〕
次に、応力記録ペレットB1を用いて、どの程度細かい領域に記録が可能であるか、すなわち、応力記録の分解能について検討を行った。
図12に荷重印加治具と、これを用いた応力履歴の空間分解能検討実験の様子を示す。図12(a)に示す各種治具を使用し試験を行ったが、ここでは代表例として図12(a)において3番で示す治具30(図12(b)参照)を使用した試験について説明する。
試験は、図12(c)に示すように、応力記録ペレットB1の平面部分を天地状態に配置し、応力記録ペレットB1の天面部31aに治具30の突起形成面30aを対向させて配置し、治具30の上から荷重を印加した。
荷重印加後のMR画像を図13(a)及び図13(b)に示す。治具30には6つの円柱状突起を成形しており、エリア1~6とした。
図13(b)に示すMR画像から、エリア6までの応力履歴の記録を確認することができる。空間分解能を検討するため、画素サイズの計算を行った。ペレットの直径は一定であるため、MR画像に占めるペレットの割合から算出した。計算結果を踏まえ、エリア6を中心に3D曲面解析を行った。
フィット曲面の解析結果を図13(c)に示す。解析結果から約600μmの荷重印加情報が高い空間分解能で検出できた。また、ライン分布解析の結果を図14に示す。
材料試験機を使用した圧縮試験では、LNNOの応力履歴の記録が可能であることを発見した。それを起点にMRの定量性、強度および分解能の検討を試みた。MRの強度はFEM解析で得た応力分布と一致しており、残光から過去の履歴を読み出すことに成功した。また、治具を用いた実験から直径がサブmmサイズの応力履歴の記録の空間分布を読み出すことができ、本検討では約600μmに履歴を観測できた。
〔10.他の応力記録材料〕
これまで、本実施形態に係る応力記録材料A1、すなわち、Li0.35Na0.80NbO3.102:Pr0.01,Nd0.005,Cr0.003や、これを使用した応力記録構造、応力記録体、応力記録体形成剤、応力記録方法及び応力記録システムについて述べてきたが、本発明は同組成に限定されるものではないのは勿論である。そこでここでは、更なる応力記録材料について言及する。
〔1.応力記録材料の調製〕にて説明した固相反応法と同様にして、他の実施形態に係る2つの応力記録材料A2,A3の調製を行った。応力記録材料A2は、Li0.14Na0.89NbO3.017:Pr0.002であり、応力記録材料A3はLi0.21Na0.80NbO3.095:Nd0.05,Cr0.01である。
また、〔2.応力記録体の作成〕にて説明した手法により、応力記録材料A2を含有する応力記録ペレットB2、及び応力記録材料A3を含有する応力記録ペレットB3を作成した。
そして、〔4.応力記録の検証〕と同様にして応力記録が可能か否かについて確認を行った。なお、応力記録ペレットB2の試験において読出光とリセット光の波長は250~400nmとし、読出光の場合は0.1~1mW/cm2、リセット光の場合は100~500mW/cm2にて照射した。また、応力記録ペレットB3の試験において読出光とリセット光の波長は200~300nmとし、読出光の場合は0.8~3mW/cm2、リセット光の場合は300~800mW/cm2にて照射した。
その結果、応力記録ペレットB1と同様に、応力記録ペレットB2及び応力記録ペレットB3のいずれについても、応力の記録と読み出しが可能であることが確認された。なお応力記録ペレットB2の残光は605nmを中心とした赤色の可視光と1050nmを中心波長とした近赤外光であり、応力記録ペレットB3の残光は500nmを中心とした緑色の可視光と1100nmを中心とした近赤外光であった。
上述してきたように、本実施形態に係る応力記録材料によれば、一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2であることとしたため、化学反応による暗反応の影響が無く、定量性や長期記録保持性に優れ、また、残光を観察するのみで応力の付与を事後的に知ることのできる応力記録材料を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 荷重試験機
11 光源部
12 撮像部
13 コンピュータ
13a コンピュータ本体部
13b ディスプレイ
A1,A2,A3 応力記録材料
B1,B2,B3 応力記録ペレット
C1 応力記録体形成剤
D 試験装置
E1 記録可能領域
F1 応力記録システム

Claims (8)

  1. 一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2であり、計測対象となる物体の所定領域に形成する記録可能領域に存在させることで、同記録可能領域に波長が200-480nmの読出光を照射して観測された応力印加前の500-1100nm帯にピークを有する残光と、応力印加後に過去の前記計測対象に対する負荷履歴に依存して変化した500-1100nm帯にピークを有する残光との差により前記計測対象が受けた応力の情報を事後的に知ることが可能であり、しかも、前記読出光と略同波長で当該読出光の100~1000倍の強度のリセット光の照射により記録された応力の痕跡が消去可能である、前記残光の放射のための応力記録材料。
  2. 一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である応力記録材料(ただし、一般式Li (1-P)(1+α) Na P NbO 3 :Q R (ただし、Qは、遷移金属イオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオン)で表され、Pの値が0.10以上で0.98以下の範囲で、Rの値が0.0001以上で0.2以下の範囲で、αが0以上の範囲にある材料を除く。)
  3. 計測対象となる物体の所定領域にて請求項1または請求項2に記載の応力記録材料の粉末光透過性の樹脂マトリクス中に分散し存在させてなる塗膜層又はシート層として形成された記録可能領域を備え、同記録可能領域は、応力付与後に照射された読出光により残光が発現して前記計測対象に応力が付与されたことを事後的に知得可能に構成したことを特徴とする応力記録構造。
  4. 計測対象物に形成された応力の記録可能領域と、
    残光発光のための励起光を前記記録可能領域に対して照射する読出光照射部と、
    前記記録可能領域の残光強度の情報を取得する残光強度取得部と、
    前記残光強度の情報を報知する残光強度報知部と、を備え、
    前記記録可能領域は、一般式Li x Na y NbO 3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2) :M1 z1 ,M2 z2 ,M3 z3 (ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である応力記録材料を前記計測対象物の所定領域に存在させることで形成した応力記録システムであって、
    前記記録可能領域に対して前記残光発光のための励起光と略同波長で高強度のリセット光を照射するリセット光照射部を備えることを特徴とする応力記録システム。
  5. 前記残光強度取得部より得た前記記録可能領域における計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報とを記憶する記憶部と、
    前記計測対象の応力を受ける前の残光強度の情報と、前記計測対象の応力を受けた後の残光強度の情報との差の情報を生成する差分情報生成部と、を備え、
    前記残光強度報知部は、前記差の情報を報知可能としたことを特徴とする請求項に記載の応力記録システム。
  6. 前記記憶部は前記差の情報を記憶可能であり、
    前記残光強度報知部は、前記記憶部に記憶された所定の残光強度の情報又は差の情報を報知可能としたことを特徴とする請求項に記載の応力記録システム。
  7. 前記残光強度の情報は、残光の画像情報であることを特徴とする請求項4~6いずれか1項に記載の応力記録システム。
  8. 一般式LixNayNbO3+(x+y-1)/2+Σ(zk*Lk/2):M1z1,M2z2,M3z3(ただし、M1はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、M2又はM3はnone又はレアアースイオン及び遷移金属イオンから選ばれるいずれか1種の金属イオンであり、zkはz1~z3を一般化した表現であり、LkはM1のイオンの価数L1、M2のイオンの価数L2、M3のイオンの価数L3を一般化した表現であり、M2がnoneの場合はz2は0であり、M3がnoneの場合はz3は0である。)で表される組成を有し、x=0.02~2であり、y=0.01~1であり、z1+z2+z3=0.0001~0.2である材料の、計測対象となる物体の所定領域に形成する記録可能領域に存在させ、同記録可能領域に所定波長の読出光を照射して観測された応力印加前の残光画像と応力印加後の残光画像との差により前記計測対象が受けた応力の情報を事後的に知る前記残光の放射のための応力記録材料としての使用方法
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