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JP7805481B2 - クリームチーズの製造方法 - Google Patents
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JP7805481B2 - クリームチーズの製造方法 - Google Patents

クリームチーズの製造方法

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Description

本発明は、クリームチーズの製造方法に関する。特に、それは、望ましい滑らかなテクスチャーを有するクリームチーズの提供に関する。本方法は、蒸発濃縮工程なしに、いわゆる「希薄ホエイ(thin whey)」源から直接クリームチーズを生成することを可能にする。
クリームチーズは、乳及びクリームを含む成分から作製されるソフトチーズであり、一般的に展延性である。それはまた、一般にマイルドな味であるが、ガーリッククリームチーズのような、特定の風味を与えるために香味料を加えることができる。クリームチーズには、シングルクリームチーズ及びダブルクリームチーズが含まれ得る。クリームチーズはまた、典型的には、全脂肪、低脂肪、及びエクストラライトなど、様々な脂肪含量で提供される。
クリームチーズは、長年にわたって世界中の多くの場面で親しまれている。クリームチーズは、消費者が望むように多くの異なる料理分野で使用することができるが、最も一般的には、ベーグルに、サラダに、風味付けされたスプレッド、フロスティング、及びチーズケーキの成分として、並びにパスタ及びトレイベイクなどの様々な料理レシピの成分として使用される。クリームチーズを作製する様々な異なる方法が開発され、長年にわたって使用されてきた。これらの方法のほとんどは、典型的には、クリーム及び乳を特定の脂肪:タンパク質比で調整し、その後、低温殺菌、発酵、凝塊形成、撹拌、遠心分離、限外濾過又は布濾過を行って、サワーホエイ及び濃縮されたカードを得て、最終的に、濃縮されたカードをクリームとブレンドし、加熱し、必要に応じて安定剤及び/又はガムの添加を行い、クリームチーズを包装する。欧州特許第2649884号は、クリームチーズを生成する既知の方法を開示している。
安定剤及び添加剤をクリームチーズ混合物に組み込むことができるが、消費者はより多くの天然産物及び最小量の添加剤を有するクリームチーズを好むため、クリームチーズ中に多くの添加剤を含ませることは一般に望ましくない。
様々な異なるタイプの乳製品を生成するプラントにおけるクリームチーズの製造を取り巻く課題の1つは、ハードチーズ作製プロセスからのスイートホエイタンパク質の廃液流を含む、これらのプロセスから生成されるホエイタンパク質溶液の廃液流がしばしば存在することである。これに取り組むことは、クリームチーズのような食品の製造における環境持続可能性にとって重要である。
これらの廃液流は、他の乳製品に使用され得る貴重な成分を含有することが多く、通常、他のチーズ又は乳製品の製造における特定の時点で生成される。特に、様々なチーズ作製プロセスは、スイートホエイ(レンネットホエイとしても知られる)及び/又は酸ホエイ(サワーホエイとしても知られる)の副流をもたらす。これらは、チーズ又は他の乳製品製造プロセスの異なる段階で、様々な量及び濃度で生成され得る。
ホエイタンパク質溶液の1つ又はそれより多くの副流が生成される場合、それらは、一般に、短時間のうちに、好ましくはそれらが生成されたときに、使用される必要がある。ホエイタンパク質溶液が迅速に使用されない場合、低温で溶液を貯蔵するために大きな貯蔵タンクが必要となるか、又は溶液を廃棄しなければならず、これは無駄である。更に、ホエイタンパク質溶液の廃液流を使用することは、これらの成分が、成分を購入し、それらをプラントに輸送する代替法よりも明らかにはるかに低いコストで得られるため、製造業者のコストを低減することができる。
クリームチーズを製造するための好ましいプロセスにおいて、クリームチーズ混合物は、クリームチーズの製造中にクリーミーなテクスチャーを構築するために使用される、テクスチャー構築熱処理工程に供される。欧州特許第2649884号には、混合物を例えば65~90℃の温度で加熱及び剪断することによって行われるテクスチャー化工程が記載されている。このテクスチャー化工程は、チーズカードとホエイタンパク質濃縮物との混合物に対して行われる。テクスチャー構築工程の前に、ホエイタンパク質濃縮物を熱処理してホエイタンパク質を変性させる。この熱処理工程は、一般に、任意の従来の加熱手段を用いて行われてきた。熱処理工程は、欧州特許第2649884号においてS6-1又はS6-2として記載されており、通常、同時の均質化とともに行われる。
テクスチャー構築工程を行う前に、ホエイタンパク質濃縮物(whey protein concentrate、WPC)を形成するホエイタンパク質を官能化する必要がある。官能化は、ホエイタンパク質の所望の変性度に達するように、熱エネルギーを特定の時間(例えば、80℃で2分間の保持時間)適用することによって達成される。従来、これは、バッチプロセスにおいて二重ジャケット付きタンクなどのユビキタス加熱デバイスを用いて行われる。これは通常、特に大規模な生成中のより大きなバッチで、所望の変性範囲を超えないようにするという課題を伴う。
WPCの官能化は周知であり、スイートレンネットホエイからのWPCの官能化に焦点を当てた様々な特許(米国特許第7,579,029(B2)号、米国特許第8,349,379(B2)号、及び欧州特許第1698231(B1)号)で論じられている。このような官能化WPCは、欧州特許第2649884(B1)号及び米国特許第9,775,366(B2)号にも記載されている。
ホエイタンパク質濃縮物を官能化するための連続プロセス(例えば、かき取り式熱交換器)が市場に存在するが、一般にホエイタンパク質の反応性に起因して、機器の激しいスケーリング及びタンパク質蓄積という欠点を伴う。
様々な他の加熱方法が当該技術分野で知られている。これらには、バッチ加熱、短時間加熱、又は高温加熱による低温殺菌法が含まれる。オートクレーブも乳の加熱に使用することができる。加熱と均質化を組み合わせたプロセスは、高圧下で小さな開口部を通して混合物を押し込み、同時に所定の温度まで加熱することを含む。これらの方法は、クリームチーズ製造方法において確実に使用されてきた。
キャビテーションは、熱処理を提供する方法として当該技術分野で一般に知られている。キャビテーションのプロセスは、一般に、溶液の加熱、混合、及び微粒子化を含み、乳製品含有混合物の代替的な加熱方法として知られている。米国特許出願公開第20180249733号は、クリーミーで濃厚なテクスチャーを有する微粒子化された理想ホエイタンパク質調製物を生成するために、キャビテーション装置を用いて理想ホエイタンパク質を微粒子化するプロセスを開示している。特に、微粒子化された理想ホエイタンパク質調製物は、チーズ、ヨーグルト及びクワルクなどの乳又は乳製品ベースの製品において使用される。
国際公開第2022/157611号は、クリームチーズの製造方法を開示している。
エネルギーコストがより低く、過剰な廃液流に関する問題を最小限に抑える、クリームチーズを製造する方法を提供することが望ましい。したがって、低いエネルギーコストで得ることができる、改善された若しくは同等のテクスチャーを有するクリームチーズを提供すること、並びに/又は従来技術に伴う少なくともいくつかの問題に取り組むこと、若しくは少なくとも商業的に実行可能な代替物を提供することが望ましい。
欧州特許第2649884号明細書 米国特許第7,579,029号明細書 米国特許第8,349,379号明細書 欧州特許第1698231号明細書 米国特許出願公開第2018/0249733号明細書 国際公開第2022/157611号
第1の態様によれば、クリームチーズの製造方法であって、方法は、
(i)チーズカードを提供することと、
(ii)スイートレンネットホエイ溶液と酸ホエイ溶液とをブレンドすることによってホエイタンパク質溶液を提供することであって、スイートレンネットホエイ溶液が、酸ホエイ溶液よりも大きい重量で存在する、ホエイタンパク質溶液を提供することと、
(iii)ホエイタンパク質溶液を限外濾過によって濃縮して、濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて5~15重量%のホエイタンパク質濃度にすることと、
(iv)濃縮されたホエイタンパク質溶液を少なくとも70℃の温度に加熱するのに十分なキャビテーション処理に濃縮されたホエイタンパク質溶液を供して、熱処理されたホエイタンパク質溶液を提供することと、
(v)チーズカードと熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して、混合物を形成することと、
(vi)混合物をテクスチャー構築熱処理に供して、クリームチーズを形成することと、を含み、
工程(ii)で提供されるホエイタンパク質溶液中のホエイが、スイートレンネットホエイ溶液からのホエイ及び酸ホエイ溶液からのホエイからなる、方法が提供される。
ここで、本発明を更に説明する。以下の節では、本発明の異なる態様がより詳細に定義される。そのように定義された各態様は、それとは異なる定義が明示されていない限り、他の1つ又は複数の態様と組み合わせることができる。具体的には、好ましい又は有利なものとして示されているいずれの特徴も、好ましい又は有利なものとして示されている他のいずれの1つ又は複数の特徴と組み合わせることができる。
クリームチーズの製造は、一般に、濃縮されたホエイ流の使用に依存する。これは、チーズカードと組み合わされるホエイタンパク質濃縮物(WPC)を生成し、更なるプロセス工程でクリームチーズを作製する。これらのWPCは、一般に、蒸発器の使用を伴うプロセスで作製される。蒸発器は、標準的なクリームチーズ作製プロセスの信頼性の低い構成要素であることが知られており、したがって、生成ライン上のこの重要な構成要素の損失に対処することができるプロセスを見つけることが望ましい。
本発明者らは、いわゆる「希薄ホエイ」源からクリームチーズを生成するための方法を見出した。すなわち、クリームチーズは、ホエイ源を事前に濃縮することなく作製される。本方法は、ホエイ源又はホエイタンパク質溶液(ホエイ源を混合することによって得られる)を濃縮するための蒸発器の使用を必要としない。これは、長期間にわたって使用不能となり得る機器の重要な部分の必要性を回避するのに役立つ。これは、ホエイ流が廃棄される必要を回避するために迅速に使用される必要があるため、ハードチーズ作製などの他のチーズ作製プロセスから得られるホエイ流を扱う場合に特に重要である。
本発明者らは、ホエイタンパク質溶液のタンパク質含量を濃縮するための代替アプローチとして限外濾過に依存して、様々な異なるホエイ源を使用してクリームチーズを作製しようとした。限外濾過は、クリームチーズ生成システムの従来の構成要素であるため、望ましい。しかしながら、本発明者らは、限外濾過によって得られたこのホエイタンパク質濃縮物を官能化するために従来の熱処理工程を使用する場合、その後のテクスチャー構築工程が長すぎて商業的に実行可能でないことを見出した。
本発明者らは、予想外にも、ホエイタンパク質溶液を少なくとも70℃の温度に加熱するのに十分なキャビテーション処理の使用によって、本明細書に記載の未濃縮のホエイタンパク質濃縮物がクリームチーズの成分として使用できることを見出した。特に、限外濾過濃縮されたホエイタンパク質溶液を加熱するためのキャビテーション工程を含めることで、予想外にも、クリーミーなテクスチャーを発達及び構築するためのテクスチャー構築熱処理工程における使用に適合する熱処理されたホエイタンパク質溶液が得られることが見出された。
したがって、本発明者らは、新しいキャビテーションアプローチによって官能化された場合、迅速なテクスチャー化に役立つ特定のホエイタンパク質のブレンドを用いることができることを見出した。特定のホエイタンパク質ブレンド、限外濾過による濃縮、及びキャビテーションのこの組み合わせは、望ましい物理的特性を有し、比較的短いテクスチャー化工程で生成することができるクリームチーズを提供する。これは、機能する蒸発器(又はそれを稼働する関連時間及びコスト)に依存しない商業的に実行可能なプロセスが提供され得ることを意味する。このプロセスは、構成ホエイタンパク質源のいずれかに対する事前濃縮工程の必要性を回避する。
更に、本発明のプロセスは、ホエイ流が事前に蒸発工程に供されていなくても、より滑らかなクリームチーズを提供する。従来の官能化プロセス(すなわち、キャビテーションではなく熱)に供した場合、同じホエイタンパク質溶液は望ましいクリームチーズをもたらさないため、これは特に驚くべきことである。むしろ、従来の官能化は、望ましくない粒状のテクスチャーを有するあまり甘くないクリームチーズをもたらす。
キャビテーション装置の使用は、クリームチーズ製造において従来のものではない。しかしながら、未公開の2021年1月19日に出願された英国特許第2100677.0号において、本発明者らは、濃縮物を官能化するためにキャビテーション技術を使用する代替方法を提供した。このプロセスは、乳の精密濾過によって得られる理想ホエイの使用を必要とする。これを、一般にホエイ濃縮のための蒸発器と組み合わせて使用することにより、欧州特許第1698231(B1)号におけるような従来の加熱方法で官能化された場合の理想ホエイの存在が、所望のクリーミーなテクスチャー及び口当たりをテクスチャー化又は構築しないという問題に対処した。すなわち、本発明者らは、理想ホエイを含む従来の熱処理されたホエイタンパク質濃縮物(WPC)が、欧州特許第2649884号に開示されるようなテクスチャー構築の方法において使用することができないことを見出した。
未公開の英国特許第2100677.0号の発明によれば、ホエイタンパク質溶液が、精密濾過によって得られた理想ホエイと、レンネットチーズ作製によって得られたスイートホエイ、蒸発によって得られたスイートホエイ濃縮物(理想ホエイ又はレンネットホエイのいずれかから)、及びクリームチーズ作製における分離技術によって得られた酸ホエイとを一緒に含む、圧縮プロセスが記載された。これらのホエイ流は、組み合わされたプロセスの直接産物であり、したがって、このプロセスは、その副産物を最小限にした。ホエイタンパク質レベルは、理想ホエイ材料及び濃縮されたホエイ流の使用に基づいて十分に高かった。
このホエイタンパク質溶液を流体力学的キャビテーションによって機械的エネルギー及び熱エネルギーに供すると、驚くべきことにテクスチャー化工程に適合する官能化ホエイタンパク質濃縮物が得られた。しかしながら、未公開の英国特許第2100677.0号における発明は、濃縮されたホエイタンパク質源の使用を必要とし、したがって、一般に蒸発器に依存する。対照的に、本発明は、蒸発器を伴わないか、又は実際、理想ホエイ構成要素を伴わない。
本発明は、クリームチーズの製造方法に関する。上記のように、クリームチーズは、乳及びクリームを含む成分から作製されるソフトチーズであり、一般的に展延性であり、マイルドな味である。
クリームチーズは、様々な脂肪含量で販売することができる。例えば、広く利用可能なクリームチーズの範囲は、全脂肪、低脂肪、及びエクストラライトクリームチーズである。よりライトなクリームチーズは、それらの望ましいクリーミーなテクスチャーを保持するために、より多くのタンパク質、ガム及び安定剤の添加に依存する傾向がある。
本方法は、チーズカードを提供する工程を伴う。クリームチーズの製造に適したチーズカードは、当該技術分野で周知である。チーズカードは、乳が細菌培養又はレンネットによって酸性化される場合に得られる凝固固形分である。この生成工程はまた、本明細書に記載の方法のための出発材料として使用することができるサワー(酸としても知られる)ホエイ溶液を生成する。
好ましくは、チーズカードは、クリーム、乳(生又は低温殺菌及び均質化された加工乳のいずれか)、及び精密濾過された乳濃縮物を含む乳製品液体を提供することと、乳製品液体を発酵させて、チーズカード及び酸性ホエイを形成することと、限外濾過によってチーズカードを酸性ホエイから分離することと、を含む、方法で得られる。好ましくは、サワーホエイは、工程(ii)において酸ホエイ溶液として使用することができる。これは、クリームチーズ製造に使用するための所望のカードを生成するための最も効率的な方法である。より好ましくは、発酵は中温発酵による。必要に応じて、乳製品液体はまた、発酵工程の前に低温殺菌され、均質化され得る。
乳製品液体とは、乳又はその成分に由来する液体を意味する。特に、乳製品液体は、乳及び/又はクリーム成分を含む画分を含有する。好ましくは、乳製品液体は主にクリームを含み、必要に応じて、乳タンパク質濃縮物を含む。
好ましくは、乳製品液体は、乳をクリームと脱脂乳とに分離することと、
脱脂乳を精密濾過して、保持液として精密濾過された乳濃縮物、及び透過液としてスイート理想ホエイを生成することと、クリーム及び精密濾過された乳濃縮物を乳と一緒に混合して、乳製品液体を形成させることと、によって得られる。この方法は、クリームチーズ製造のための所望の特性を有する乳製品液体を生成する信頼できる方法である。このプロセスは、チーズカードを作製するのに望ましい精密濾過された乳濃縮物を提供する。
本方法は、ホエイタンパク質溶液を提供する更なる工程を含む。ホエイは、乳製品液体を凝固させ、次いでそれを水切りした後に残る液体である。凝固は、通常、レンネット又は乳酸を乳製品液体に添加して、カゼインを凝固させ、塊に分離させることによって行われる。ホエイタンパク質は通常、チーズ又はカゼインの製造の副産物として生成され、いくつかの商業的用途を有する。クリームチーズの製造において、凝固は、乳酸を発生させ、乳溶液を自然に凝固する培養物を使用して行われる。クリームチーズの場合、乳製品液体は典型的にはタンパク質強化クリームであり、タンパク質は乳濃縮物として提供される。
好ましくは、ホエイタンパク質溶液は、室温で、より好ましくは10℃以下の温度で提供される。これは、ホエイタンパク質溶液の安定性にとって最適である。
様々なタイプのホエイタンパク質溶液が存在し、これには、酸ホエイ及びスイートホエイが含まれる。これらの分類は、一般に、pH及びそれらがどのように得られるかによって決定される。サワーホエイは、約4.7、例えば4.4~4.9のpHを有するが、スイートホエイは、より中性のpH(約6.5、例えば6.3~6.8)を有する。
スイートホエイは、チェダーチーズ及びスイスチーズのようなレンネットタイプのハードチーズの製造から生じる副産物である、スイートレンネットホエイに更に分類され得る。これは、「レンネットホエイ」としても知られている。乳を凝固させるためにレンネットが添加され、得られる液体溶液は、その生成が酸性化を伴わないか、又は非常に穏やかな酸性化のみを伴うかのいずれかにより、中性に近いpH(約6.5、例えば6.3~6.8)を有するスイートホエイ溶液である。レンネットを用いて生成されたスイートホエイでは、ホエイタンパク質はいくらか変性され得る。
他のタイプのスイートホエイタンパク質は、理想ホエイである。理想ホエイは、未変性又は「天然」ホエイタンパク質を含有するホエイである。これは一般に、適切な大きさの膜で乳を濾過することによって得られる。乳を濾過することから得られる理想ホエイは、体細胞、乳酸菌、バクテリオファージ、カゼイノマクロペプチドのようなレンネットの残余物、及びチーズ作製プロセスから得られるスイートレンネットホエイ中に存在し得るチーズ微粉を含まない。理想ホエイはまた、酸性化されていないため、約6.5、例えば6.3~6.8の、中性に近いpHを有する。
酸ホエイ(サワーホエイとしても知られる)は、カッテージチーズ又は水切りヨーグルトなどの酸性タイプの乳製品の作製における副産物である。乳を凝固させるために乳酸が使用されるため、酸性ホエイは酸性であり、したがって、ホエイタンパク質溶液のpHは、酸性/サワーホエイ(例えば、約4.7、例えば、4.4~4.9)を生じるように低下する。酸ホエイにおいて、ホエイタンパク質はいくらか変性され得る。
本方法におけるホエイタンパク質溶液は、スイートレンネットホエイ溶液と酸ホエイ溶液とをブレンドすることによって提供される。ホエイタンパク質溶液中のホエイは、スイートレンネットホエイ溶液からのホエイ及び酸ホエイ溶液からのホエイからなる。すなわち、ホエイタンパク質溶液は、いかなる添加された理想ホエイも含まない。スイートレンネットホエイ溶液は、ハードチーズ作製プロセスからの、すなわち、副産物としてのものである。ハードチーズ作製プロセスからのホエイを使用することはまた、ハードチーズの製造中にさもなければ廃棄される副産物の使用を有利に可能にする。
好ましくは、ホエイタンパク質溶液は、乳製品液体、好ましくはチーズカードを提供するために使用される乳製品液体を発酵させることからの酸ホエイを含む。乳製品液体を発酵させる工程(チーズカード及びサワーホエイを作るため)からの酸ホエイを使用することは、この副産物が廃棄されるのではなくクリームチーズ製造において使用されることを可能にするため、有益である。酸ホエイの使用はまた、有益な風味ノートを付加し、製品pHを調整するために使用することができる。
スイートレンネットホエイ溶液は、酸ホエイ溶液よりも大きい量(重量)で存在する。量(重量)は存在する水の量を含むが、溶液は濃縮されていないため、それらは典型的には同様のレベルの固形分含量を有する。すなわち、好ましくは、スイートホエイもまた、乾燥固形分基準で酸ホエイよりも大きい量で存在する。
好ましくは、工程(ii)でブレンドされるスイートホエイ溶液対酸ホエイ溶液の重量比は、6:4~9:1、好ましくは7:3~8:2である。同様に、この量(重量)は存在する水の量を含むが、溶液は濃縮されていないため、それらは典型的には同様のレベルの固形分含量を有する。好ましくは、スイートホエイは、工程(ii)の酸ホエイに対する重量比が、乾燥固形分基準で6:4~9:1、好ましくは7:3~8:2で存在する。
好ましくは、ホエイタンパク質溶液は、3~10重量%、好ましくは4~8重量%、最も好ましくは約6重量%の固形分含量を有する。好ましくは、スイートレンネットホエイ溶液及び酸ホエイ溶液の各々は、3~10重量%、好ましくは4~8重量%、最も好ましくは約6重量%の固形分含量を有する。固形分のこれらのレベルは、それらが得られるプロセスにおいて天然に存在するレベルと一致し、追加の処理の必要性を最小限にする。
本方法は、ホエイタンパク質溶液を限外濾過によって濃縮して、濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて5~15重量%のホエイタンパク質濃度にする、更なる工程を含む。ホエイタンパク質溶液を濃縮するこの工程は、溶液中の含水量を減少させ、その後のテクスチャー構築熱処理工程(vi)を可能にする。更に、この工程はまた、好ましくは、水溶液中に可溶性であるラクトース及びミネラルを除去する。工程(ii)において、ホエイタンパク質溶液は、好ましくは限外濾過によって濃縮されて、濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて10~12重量%のホエイタンパク質濃度になる。
好ましくは、ホエイタンパク質溶液は、最初に形成されるとき、5.7~6.1のpHを有する。これは、ミネラルを所望の程度まで可溶化するためのホエイタンパク質溶液の最適pH範囲である。これらが除去されない場合、限外濾過工程はあまり機能しない可能性がある。これは、値がそれらの天然値の間にあるため、酸ホエイとスイートホエイとのブレンドを提供することによって達成される。クエン酸を添加して、pHを更に調整することができる。
一般に、クリームチーズ製造に使用されるスイートレンネットホエイ及び酸ホエイ溶液は、0.5~1.2重量%、好ましくは0.6~1重量%のホエイタンパク質含量を有する。したがって、限外濾過工程は、これを約20倍に濃縮して、所望の10~12重量%のホエイタンパク質濃度に到達させた。ホエイの濃縮と同時に、限外濾過プロセスは、ラクトース及びミネラル含量を除去する。したがって、ホエイ含量を更に増加させることは、ラクトース含量の減少に関係している。
このタイプのタンパク質を加熱及び剪断する場合に所望の微細構造を達成するために、ホエイタンパク質含量を増加させることが重要である。しかしながら、十分に高いレベルのラクトースを維持することはまた、官能化及びテクスチャー化工程中にタンパク質を熱損傷から保護するのに役立つため、重要である。ホエイ含量を10~12重量%に増加させることは、ラクトース含量がWPC固形分の約60重量%であることを意味する。ホエイ含量を15重量%に増加させることは、ラクトース含量がWPC固形分の約20重量%であることを意味する。この点を超えると、ホエイタンパク質はその後の加熱工程から十分に保護されない。
これは、キャビテーション工程の前に固形分濃度を限外濾過により増加させるのにも重要であり、キャビテーションがホエイタンパク質溶液を十分に加熱することを可能にするのを助ける。濃縮されたホエイタンパク質溶液は、好ましくは、18~24重量%の固形分含量を有する。これらの固形分のうち、25~75重量%、好ましくは40~60重量%、好ましくは約55重量%がホエイタンパク質である。好ましくは、総タンパク質含量は8~14重量%、より好ましくは10~12重量%である。これは、所望のクリーミーなテクスチャーを有するクリームチーズを得るためのホエイタンパク質溶液の最適な固形分含量である。
好ましくは、次いで、濃縮されたホエイタンパク質溶液のpHは、4.5~5.1の最終pHを得るために、キャビテーション工程の前に調整される。キャビテーション工程(iv)に供される前のホエイタンパク質溶液の好ましいpHは、4.6~5.0であり、更により好ましくは約4.8である。濃縮されたホエイタンパク質溶液のpHの調整は、クエン酸の添加又は乳酸菌による発酵のいずれかによって行うことができるが、好ましくはクエン酸の添加によって行われる。ホエイタンパク質溶液はスイートホエイ及び酸ホエイを使用して構成されるため、酸ホエイはpHを低下させるように作用し、必要とされるクエン酸は、あるとしても、より少ない。
本方法は、理想ホエイを含有する濃縮されたホエイタンパク質溶液を、ホエイタンパク質溶液を少なくとも70℃の温度に加熱するのに十分なキャビテーション処理に供して、熱処理されたホエイタンパク質溶液を提供することを更に含む。キャビテーション工程は、ホエイタンパク質溶液を特定の方法で熱処理する際に特に有利であり、これにより、ホエイタンパク質溶液は、その後のテクスチャー構築熱処理工程(vi)において、(他の成分とともに)クリーミーなテクスチャーを発達させることができる。キャビテーションは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2018024973号の教示に従って実施することができる。
好ましくは、キャビテーション処理は、ホエイタンパク質溶液を75℃~90℃、好ましくは80~85℃の温度に加熱するのに十分である。これは、ホエイタンパク質溶液がテクスチャー構築熱処理工程(vi)と適合するために加熱されるべき理想的な温度である。
本方法は、チーズカードと熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して混合物を形成することを更に含む。混合は、スターラー、シェーカー、回転装置、又は成分を混合するための他の一般的に使用される手段を用いて行われ得る。好ましくは、チーズカードと熱処理されたホエイタンパク質溶液との混合は、均質化によって行われる。
好ましくは、熱処理されたホエイタンパク質溶液は、1:19~2:3、好ましくは1:15~1:5の熱処理されたホエイタンパク質溶液対チーズカードの重量比で、チーズカードに添加される。この比は、望ましいクリーミーなテクスチャーを有するクリームチーズを得るために、その後のテクスチャー構築熱処理工程に最適な比である。
本方法は、テクスチャー構築熱処理に供して、クリームチーズを形成することを更に含む。かかる方法は、好ましくは、少なくとも15分間剪断しながら混合物を65~90℃の温度に加熱することを含む。かかるプロセスは、欧州特許第2649884号により詳細に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
好ましくは、本方法は、クリームチーズを、好ましくはテクスチャー構築熱処理から直接、包装に充填することを更に含む。テクスチャー構築熱処理から直接包装にクリームチーズを充填することは、液体クリームチーズ(すなわち、まだ温かいために液体である)が、包装されるためにスライスに切断される必要があるのではなく、包装に容易に注がれ、包装内で固まることを可能にし、これはより効率的である。次いで、クリームチーズは、好ましくは、官能評価の前に、少なくとも12時間、冷却チャンバ内で冷却される。次いで、クリームチーズは、数日又は数週間以内に販売のために輸送される。
好ましくは、チーズカードと熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して混合物を形成する工程は、乳固形分、塩、安定剤及びガムからなる群から選択される1つ又はそれより多くの更なる成分の添加を更に含む。これらの更なる成分は、クリームチーズにより長い貯蔵寿命を与えるのを助けることができる。
好ましくは、本方法は、ホエイタンパク質溶液をキャビテーション処理に供する工程からクリームチーズの形成までの連続プロセスである。工程(iii)~(v)を連続プロセスとすることは、装置を最大効率で使用することができ、工程間のかなりの期間にわたって混合物を保持するための貯蔵媒体を必要としないため、有益である。
好ましくは、本明細書に記載の方法において、スイートレンネットホエイ溶液、酸ホエイ溶液、又はホエイタンパク質溶液のいずれかに対して行われる蒸発濃縮工程がない。
更なる態様によれば、本明細書に記載の方法によって得ることができる、クリームチーズが提供される。本方法によって得られたクリームチーズは独特であり、他のクリームチーズと区別することができる。特に、キャビテーションプロセスのために顕微鏡で検査したときにより小さい粒径を有し、テクスチャー構築工程の結果としてより均質なテクスチャーを有する。
好ましくは、クリームチーズは33重量%未満の全固形分を含む。本方法は、有利なことに、クリームチーズが33重量%未満の全固形分で生成されることを可能にし、一方で、クリーミーな口当たり及びテクスチャーを依然として有し、これは、より多くのクリームチーズが所与の量の固形分当たりで生成されることを可能にする。この範囲は、テクスチャー構築工程で得られたクリームチーズを、このような工程で生成されていないクリームチーズと区別する。例えば、全脂肪クリームチーズは、テクスチャー構築工程を用いて作製された場合、32.5重量%の全固形分を有し得るが、テクスチャー構築工程を用いない場合、約37重量%を有し得る。ライトクリームチーズは、テクスチャー構築工程を用いて作製された場合、26重量%の全固形分を有し得るが、テクスチャー構築工程を用いない場合、約35重量%を有し得る。
好ましくは、クリームチーズは、63重量%未満の脂肪含量を有する全脂肪クリームチーズである。
次いで、ホエイタンパク質濃縮物を異なる量で最終クリームチーズに組み込んで、異なる脂肪含量を有するクリームチーズを得ることができる。特に、クリームチーズの重量に対して6~8重量%のホエイタンパク質濃縮物を有する全脂肪クリームチーズを作製することができる。ライトクリームチーズ製品は、クリームチーズの重量に対して10~14重量%のホエイタンパク質濃縮物を有し、エクストラライトクリームチーズ製品は、クリームチーズ製品の重量に対して35~40重量%のホエイタンパク質濃縮物を有する。より多くのホエイタンパク質濃縮物をクリームチーズに組み込むことにより、最終製品中に存在する脂肪をより少なくすることができる一方で、テクスチャー構築熱処理工程においてクリーミーなテクスチャーを依然として発達させることができる。
一実施形態によれば、製品は全脂肪クリームチーズであり、製品の6~8重量%がWPCである。WPCは23重量%固形分であり、その50~60重量%がタンパク質である。別の実施形態によれば、製品はライトクリームチーズであり、製品の10~14重量%がWPCである。WPCは23重量%固形分であり、その50~60重量%がタンパク質である。別の実施形態によれば、クリームチーズはエクストラライトクリームチーズであり、製品の35~40重量%がWPCである。WPCは23重量%固形分であり、その50~60重量%がタンパク質である。
クリームチーズの評価は、スティーブンス硬度試験(低温)を使用して測定することができ、クリームチーズは、約100g、確実に少なくとも80gの値を有するべきである。低温スティーブンス硬度試験は、テクスチャーアナライザーを使用して実施され、コニカル45°プローブでクリームチーズ製品を穿刺するのに必要なピーク力を測定することを含む。
ここで、本発明を、以下の非限定的な図に関連して説明する。
先行技術によるクリームチーズの製造方法のフローチャートを示す。 本明細書に記載する方法のフローチャートを示す。
図1に関して、生乳205及びクリーム210は、混合ユニット215において混合される。生乳205及びクリーム210の混合物220は、次いで、低温殺菌/均質化ユニット225に送られ、ここで、混合物220は、低温殺菌及び均質化に供される。
得られた低温殺菌された混合物230は発酵ユニット235に送られ、そこで低温殺菌された混合物230は添加された培養物とともに発酵される。
次いで、発酵した混合物240は、カード用濃縮ユニット245に送られ、ここで、サワーホエイ250が除去され、カード255は、混合ユニット280に送られる。カード用濃縮ユニット245は、分離機とも呼ばれ得る。
ホエイタンパク質濃縮物270及び追加成分275を混合ユニット280に添加して、カード255と混合する。追加成分275は、添加剤及び安定剤を含む。
ホエイタンパク質濃縮物270は、熱処理された酸及びスイートホエイを含み、20~25重量%の固形分レベルを有し、その約半分がホエイタンパク質である。ホエイタンパク質濃縮物270は、スイートホエイ及びサワーホエイを含有する濃縮されたホエイタンパク質溶液260を提供することと、ホエイタンパク質溶液260を加熱及び均質化ユニット265に送ることとによって得られ、ここで、ホエイタンパク質溶液260は、ホエイタンパク質を変性させるための同時加熱を伴う均質化のプロセスに供される。
次いで、加熱され均質化された混合物270は、混合ユニット280においてカード255及び他の追加成分275と混合されて、組み合わされた混合物285を提供する。組み合わされた混合物285をテクスチャー構築熱処理ユニット290に送り、ここで、組み合わされた混合物285を65~90℃、好ましくは約80℃の温度に、少なくとも15分間剪断しながら加熱して、クリームチーズ製品295を得る。
次いで、クリームチーズ製品295は、まだ高温である間に包装設備300に送られ、容器に包装される。
図2に関して、生乳5が提供される。これを、生乳5を低温殺菌及び/又は均質化し、チーズ作製に適した加工乳15を提供するための処理10に供する。
加工乳15の第1の部分15.1を遠心分離機20に送り、脱脂乳25をクリーム30から分離する。
脱脂乳25は精密濾過ユニット35に送られ、そこで精密濾過された乳濃縮物40が保持液として保持される。保持液は主にカゼインに富む濃縮物である。
精密濾過された乳濃縮物40、クリーム30、及び加工乳15の第2の部分15.2は、ミキサー70に送られて、乳製品液体75を形成する。次いで、乳製品液体75は、低温殺菌及び均質化ユニット77において低温殺菌及び均質化される。次いで、得られた低温殺菌及び均質化された乳製品液体79を発酵装置80に送り、乳製品液体を発酵させて、チーズカード95と酸ホエイ100との混合物85を形成する。
限外濾過のために混合物85を濃縮ユニット90に送り、酸ホエイ100からチーズカード95が分離される。
酸ホエイ100及びスイートホエイ50(ハードチーズ製造プロセスから)は、混合ユニット105内で一緒に混合されて、ホエイタンパク質溶液110を形成する。ホエイタンパク質溶液110を限外濾過ユニット115に送り、ホエイタンパク質溶液110のタンパク質含量を濃縮して、濃縮されたホエイタンパク質溶液120を生成する。
濃縮されたホエイタンパク質溶液120のpHは、クエン酸の添加によって4.8~4.9に調整され、その後、キャビテーション装置125に送られ、ここで、濃縮されたホエイタンパク質溶液120は、溶液を少なくとも70℃、好ましくは約80℃の温度に加熱するのに十分なキャビテーション処理に供され、熱処理されたホエイタンパク質溶液130が提供される。
濃縮され熱処理されたホエイタンパク質溶液130及びチーズカード95は、ミキサー135中で混合されて、第1の混合物140を形成する。第1の混合物140は、低温殺菌及び均質化ユニット145に送られ、そこで混合物が低温殺菌及び均質化に供されて、低温殺菌及び均質化された第1の混合物150が生成される。次いで、低温殺菌され、均質化された第1の混合物150は、テクスチャー化ユニット155に送られ、テクスチャー化ユニットは、少なくとも15分間剪断しながら混合物150を65~90℃の温度に加熱することを含むテクスチャー構築熱処理プロセスに混合物150を供する。次いで、この工程は、クリームチーズ160を提供する。
次いで、クリームチーズは、充填工程165において、まだ温かいうちにパッケージに充填される。
ここで、本発明を、以下の非限定的な実施例に関連して説明する。
実施例1
乳、クリーム及び精密濾過された乳濃縮物をブレンドして、15%の固形分、5.5%の脂肪、4%のタンパク質及び4.5%のラクトースを含む乳製品液体を生成した。この乳製品液体を低温殺菌し、均質化し、20℃で乳酸菌による中温発酵に供して最終pHを4.8~5.0とした。形成された凝塊を撹拌した後、2.2~2.5倍の濃縮係数を有する膜限外濾過を使用して、それを濃縮されたカードとホエイとに分離した。カードをホエイタンパク質濃縮物とブレンドした。
以下の流を総量100重量%になるように混合することによって、ホエイタンパク質濃縮物を生成した:
-25重量%の量の、クリームチーズプロセスにおける発酵カード及びホエイの遠心分離による分離から得られる、6.0%の全固形分を有する酸ホエイ、
-75重量%の量の、6.0%全固形分のハードチーズ生成から得られるスイートホエイ濃縮物。
これらの2つの流から得られたブレンドを限外濾過に供して、20.3%固形分及び11.8%タンパク質含量の濃縮されたホエイ溶液(WPC)を得た。
WPCを、カードと混合する前に、81℃(終了温度)で75%の変性度で流体力学的キャビテーションに供した。
同じカードの別の部分を、79.0%の変性度までの標準的な熱処理(すなわち、キャビテーションの代わりの熱処理)後の同じホエイタンパク質濃縮物の別の部分と混合することによって、比較のバッチを調製した。
次いで、カード及びそれらのそれぞれのホエイタンパク質添加物の両方の混合物を、低温殺菌及び均質化を用いて別個の様式で更に加工して乳製品液体にし、次いでこれを最終クリーミング工程でテクスチャー加工した。
最終製品は、26%の乾燥物質、11.0%の脂肪、7.4%のタンパク質、5%のラクトースを有する。
テクスチャー化性能には大きな差がある。同様の変性程度にもかかわらず、キャビテーションプロセスは、テクスチャー構築がはるかに早く開始される組成物を提供する。これは、製品がわずかな時間で生成され得るため、プロセスをはるかに経済的に実行可能にする。
本発明の実施例は、より高い最大粘度(すなわち、3600cP対2800cP)に達することが特に注目される。更に、比較製品は165分後に2000cPに達するだけであるが、これは本発明の組成物については30分で達成されることが注目される。
特に明記しない限り、本明細書における百分率は重量ベースである。
本明細書において「固形分」とは、全ての水が除去された後に残る物質を指す。したがって、20重量%の固形分を含む溶液は、残り(すなわち、80重量%)の水も含有する。
本発明の好ましい実施形態は本明細書に詳細に記載されているが、本発明又は添付の特許請求の範囲の範囲を逸脱することなく変更を行えることが、当業者に理解されよう。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
クリームチーズの製造方法であって、前記方法は、
(i)チーズカードを提供することと、
(ii)スイートレンネットホエイ溶液と酸ホエイ溶液とをブレンドすることによってホエイタンパク質溶液を提供することであって、前記スイートレンネットホエイ溶液が、前記酸ホエイ溶液よりも大きい重量で存在する、ホエイタンパク質を提供することと、
(iii)前記ホエイタンパク質溶液を限外濾過によって濃縮して、前記濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて5~15重量%のホエイタンパク質濃度にすることと、
(iv)前記濃縮されたホエイタンパク質溶液を少なくとも70℃の温度に加熱するのに十分なキャビテーション処理に前記濃縮されたホエイタンパク質溶液を供して、熱処理されたホエイタンパク質溶液を提供することと、
(v)前記チーズカードと前記熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して、混合物を形成することと、
(vi)前記混合物をテクスチャー構築熱処理に供して、前記クリームチーズを形成することと、を含み、
工程(ii)で提供される前記ホエイタンパク質溶液中の前記ホエイが、前記スイートレンネットホエイ溶液からのホエイ及び前記酸ホエイ溶液からのホエイからなる、方法。
(項目2)
工程(ii)における前記ホエイタンパク質溶液が、4~8重量%の固形分含量を有する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記濃縮されたホエイタンパク質溶液が、18~24重量%の固形分含量を有する、項目1又は2に記載の方法。
(項目4)
前記スイートレンネットホエイ溶液及び前記酸ホエイ溶液の各々が、3~10重量%、好ましくは4~8重量%の固形分含量を有する、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目5)
工程(ii)においてブレンドされる前記スイートレンネットホエイ溶液対前記酸ホエイ溶液の重量比が、6:4~9:1、好ましくは7:3~8:2である、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目6)
前記スイートレンネットホエイ溶液、前記酸ホエイ溶液、又は前記ホエイタンパク質溶液のいずれかに対して行われる蒸発濃縮工程がない、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目7)
工程(ii)において、前記ホエイタンパク質溶液が、限外濾過によって濃縮されて、前記濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて10~12重量%のホエイタンパク質濃度にする、いずれかの先行項目に記載の方法、
(項目8)
工程(ii)の後かつ工程(v)の前に、前記ホエイタンパク質溶液のpHが、乳酸菌による発酵によって、又はクエン酸の添加によって、4.5~5.1、好ましくは4.8~4.9のpHを得るように調整される、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目9)
前記チーズカードが、
クリーム、精密濾過された乳濃縮物、及び乳を含む、乳製品液体を提供することと、
前記乳製品液体を発酵させて、前記チーズカード及び酸ホエイを形成することと、
限外濾過によって前記酸ホエイから前記チーズカードを分離することと、を含む、方法で得られる、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目10)
前記乳製品液体が、
乳をクリームと脱脂乳とに分離することと、
前記脱脂乳を精密濾過して、保持液として精密濾過された乳濃縮物、及び透過液として理想ホエイを生成することと、
前記クリーム及び精密濾過された乳濃縮物を前記乳と一緒に混合して、前記乳製品液体を形成することと、によって得られる、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記ホエイタンパク質溶液が、前記乳製品液体を発酵させることからの酸ホエイを含む、項目9又は10に記載の方法。
(項目12)
前記キャビテーション処理が、前記ホエイタンパク質溶液を75℃~90℃の温度に加熱するのに十分である、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目13)
前記テクスチャー構築熱処理が、少なくとも15分間剪断しながら前記混合物を65℃~90℃の温度に加熱することを含む、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目14)
前記熱処理されたホエイタンパク質溶液が、1:19~2:3の熱処理されたホエイタンパク質溶液対チーズカードの重量比で前記チーズカードに添加される、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目15)
前記方法が、前記クリームチーズを、好ましくは前記テクスチャー構築熱処理から直接、包装に充填することを更に含む、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目16)
前記チーズカードと前記熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して混合物を形成する工程が、塩、安定剤及びガムからなる群から選択される1つ又はそれより多くの更なる成分の添加を更に含む、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目17)
前記方法が、前記ホエイタンパク質溶液をキャビテーション処理に供する工程から、前記クリームチーズの形成までの、連続プロセスである、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目18)
前記クリームチーズが、33重量%未満の全固形分を含む、いずれかの先行項目に記載の方法。
(項目19)
いずれかの先行項目に記載の方法によって得ることができる、クリームチーズ。

Claims (19)

  1. クリームチーズの製造方法であって、前記方法は、
    (i)チーズカードを提供することと、
    (ii)スイートレンネットホエイ溶液と酸ホエイ溶液とをブレンドすることによってホエイタンパク質溶液を提供することであって、前記スイートレンネットホエイ溶液が、前記酸ホエイ溶液よりも大きい重量で存在する、ホエイタンパク質を提供することと、
    (iii)前記ホエイタンパク質溶液を限外濾過によって濃縮して、前記濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて5~15重量%のホエイタンパク質濃度にすることと、
    (iv)前記濃縮されたホエイタンパク質溶液を少なくとも70℃の温度に加熱するのに十分なキャビテーション処理に前記濃縮されたホエイタンパク質溶液を供して、熱処理されたホエイタンパク質溶液を提供することと、
    (v)前記チーズカードと前記熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して、混合物を形成することと、
    (vi)前記混合物をテクスチャー構築熱処理に供して、前記クリームチーズを形成することと、を含み、
    工程(ii)で提供される前記ホエイタンパク質溶液中の前記ホエイが、前記スイートレンネットホエイ溶液からのホエイ及び前記酸ホエイ溶液からのホエイからなる、方法。
  2. 工程(ii)における前記ホエイタンパク質溶液が、4~8重量%の固形分含量を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記濃縮されたホエイタンパク質溶液が、18~24重量%の固形分含量を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記スイートレンネットホエイ溶液及び前記酸ホエイ溶液の各々が、3~10重量%の固形分含量を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 工程(ii)においてブレンドされる前記スイートレンネットホエイ溶液対前記酸ホエイ溶液の重量比が、6:4~9:1である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記スイートレンネットホエイ溶液、前記酸ホエイ溶液、又は前記ホエイタンパク質溶液のいずれかに対して行われる蒸発濃縮工程がない、請求項1に記載の方法。
  7. 工程(ii)において、前記ホエイタンパク質溶液が、限外濾過によって濃縮されて、前記濃縮されたホエイタンパク質溶液の重量に基づいて10~12重量%のホエイタンパク質濃度にする、請求項1に記載の方法、
  8. 工程(ii)の後かつ工程(v)の前に、前記ホエイタンパク質溶液のpHが、乳酸菌による発酵によって、又はクエン酸の添加によって、4.5~5.1のpHを得るように調整される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記チーズカードが、
    クリーム、精密濾過された乳濃縮物、及び乳を含む、乳製品液体を提供することと、
    前記乳製品液体を発酵させて、前記チーズカード及び酸ホエイを形成することと、
    限外濾過によって前記酸ホエイから前記チーズカードを分離することと、を含む、方法で得られる、請求項1に記載の方法。
  10. 前記乳製品液体が、
    乳をクリームと脱脂乳とに分離することと、
    前記脱脂乳を精密濾過して、保持液として精密濾過された乳濃縮物、及び透過液として理想ホエイを生成することと、
    前記クリーム及び精密濾過された乳濃縮物を前記乳と一緒に混合して、前記乳製品液体を形成することと、によって得られる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ホエイタンパク質溶液が、前記乳製品液体を発酵させることからの酸ホエイを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記キャビテーション処理が、前記ホエイタンパク質溶液を75℃~90℃の温度に加熱するのに十分である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記テクスチャー構築熱処理が、少なくとも15分間剪断しながら前記混合物を65℃~90℃の温度に加熱することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記熱処理されたホエイタンパク質溶液が、1:19~2:3の熱処理されたホエイタンパク質溶液対チーズカードの重量比で前記チーズカードに添加される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記方法が、前記クリームチーズを、包装に充填することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記チーズカードと前記熱処理されたホエイタンパク質溶液とを混合して混合物を形成する工程が、塩、安定剤及びガムからなる群から選択される1つ又はそれより多くの更なる成分の添加を更に含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記方法が、前記ホエイタンパク質溶液をキャビテーション処理に供する工程から、前記クリームチーズの形成までの、連続プロセスである、請求項1に記載の方法。
  18. 前記クリームチーズが、33重量%未満の全固形分を含む、請求項1に記載の方法。
  19. 請求項1に記載の方法によって得られたクリームチーズ。
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