以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る加工装置の構成例について説明する。図1は、切削装置2を示す斜視図である。なお、図1において、X軸方向(加工送り方向、第1水平方向、前後方向)とY軸方向(割り出し送り方向、第2水平方向、左右方向)とは、互いに垂直な方向である。また、Z軸方向(鉛直方向、高さ方向、上下方向)は、X軸方向及びY軸方向と垂直な方向である。
切削装置2は、切削装置2を構成する各構成要素を支持又は収容する基台4を備える。基台4の上面側の側端部には、加工前の被加工物(ワーク)11が仮置きされるロードテーブル(第1仮置きテーブル)6が設けられている。
図2は、ワークセット(被加工物ユニット)23を示す斜視図である。例えば被加工物11は、樹脂、ガラス、半導体(Si、GaAs、InP、GaN、SiC等)、金属、セラミックス等でなる板状の部材である。図2には一例として、平面視で矩形状に形成された被加工物11を図示している。例えば、切削装置2(図1参照)で被加工物11をストリート(切削予定ライン)沿って切削することにより、被加工物11が複数のチップに分割される。
ただし、被加工物11の種類、材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば被加工物11は、パッケージ基板であってもよい。パッケージ基板は、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスを備える複数のデバイスチップ(不図示)が実装された基板と、基板に実装されたデバイスチップを覆って封止する樹脂層(モールド樹脂)とを備える。パッケージ基板を分割することにより、パッケージ化された複数のデバイスチップを備えるパッケージデバイスが製造される。
切削装置2で被加工物11を加工する際には、複数の被加工物11が支持部材17によって支持される。例えば支持部材17は、樹脂、ガラス、金属、セラミックス等でなる板状の部材であり、互いに概ね平行な表面17a及び裏面17bを備える。なお、図2には平面視で矩形状の支持部材17を図示しているが、支持部材17の形状に制限はない。
支持部材17の表面17aは、複数の被加工物11が載置される矩形状の被加工物領域19Aと、被加工物領域19Aを囲繞する枠状(環状)の外周領域19Bとを含む。外周領域19Bは、表面17aの外周縁を含み所定の幅を有する帯状の領域に相当し、外周領域19Bには被加工物11が配置されない。
被加工物領域19Aは、複数の載置部21を含む。載置部21はそれぞれ、支持部材17の表面17a側に付された矩形状のマーカー21aを備える。マーカー21aの形状は被加工物11の輪郭と概ね一致しており、マーカー21aは被加工物11を載置部21に載置する際の位置合わせの目印として機能する。ただし、被加工物11の位置合わせが可能であれば、マーカー21aの態様に制限はない。例えば、マーカー21aとして、被加工物11が嵌め込まれる浅い溝(凹部)が形成されてもよい。
マーカー21aの内側には、被加工物11を吸引する線状の吸引溝21bが設けられている。吸引溝21bは、支持部材17の表面17aに沿って形成され、表面17aで露出している。例えば吸引溝21bは、矩形状の溝と、矩形状の溝の内側に形成された十字型の溝とが連結されて構成される。ただし、吸引溝21bの形状に制限はない。
複数の被加工物11はそれぞれ、吸引溝21bの全体を覆うように載置部21上に載置される。これにより、複数の被加工物11と支持部材17とを備えるワークセット23が構成される。そして、被加工物11を加工する際には、ワークセット23がロードテーブル6(図1参照)にセットされる。
図3は、ロードテーブル6を示す断面図である。ロードテーブル6の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物11を保持する矩形状の保持面6aを構成している。また、ロードテーブル6の保持面6a側の中央部には、保持面6aで露出する吸引溝6bが設けられている。吸引溝6bは、ロードテーブル6の内部に形成された吸引路6c及びバルブ8を介して、エジェクタ等の吸引源10に接続されている。また、吸引路6cには、吸引路6cの圧力を測定するセンサ(圧力計)12が接続されている。センサ12によって、吸引路6cの圧力が常時監視される。
被加工物11は、支持部材17を介してロードテーブル6上に配置される。なお、支持部材17の内部には、複数の吸引路21cが設けられている。また、支持部材17の裏面17b側には、裏面17bで露出する吸引溝17cが設けられている。複数の吸引路21cの上端側はそれぞれ吸引溝21bに接続され、複数の吸引路21cの下端側は吸引溝17cに接続されている。すなわち、吸引溝21bはそれぞれ吸引路21cを介して吸引溝17cに接続されている。
被加工物11を加工する際には、複数の載置部21にそれぞれ被加工物11が載置され、支持部材17がロードテーブル6の保持面6a上に配置される。このとき支持部材17は、裏面17bでロードテーブル6の吸引溝6bを覆うように位置付けられる。これにより、ロードテーブル6の吸引溝6bと支持部材17の吸引溝17cとが連結され、吸引溝6b,17cが密閉される。
ワークセット23がロードテーブル6上に配置された状態で、バルブ8を開いて吸引源10の吸引力(負圧)を吸引溝6bに作用させると、吸引溝6b,17cが減圧され、支持部材17の裏面17b側がロードテーブル6の保持面6aで吸引保持される。また、吸引源10の吸引力は、複数の吸引路21cを介して複数の吸引溝21bにも作用する。その結果、複数の被加工物11がそれぞれ支持部材17の表面17aで吸引保持される。このようにして、ワークセット23がロードテーブル6によって保持される。
図1に示すように、ロードテーブル6の側方には、長手方向がX軸方向に沿うように形成された矩形状の開口4aが設けられている。開口4aの内側には、被加工物11を保持する保持テーブル(チャックテーブル)14が設けられている。
保持テーブル14の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物11(ワークセット23)を保持する矩形状の保持面14aを構成している。例えば、保持テーブル14の保持面14a側には吸引溝が形成されており、保持面14aは吸引溝及びバルブ(不図示)を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
保持テーブル14には、移動機構16が連結されている。例えば移動機構16は、ボールねじ式の移動機構であり、X軸方向に沿って配置されたX軸ボールねじ(不図示)と、X軸ボールねじを回転させるX軸パルスモータ(不図示)とを備える。また、移動機構16は保持テーブル14を囲むテーブルカバー16aを備え、テーブルカバー16aの前方及び後方にはX軸方向に沿って伸縮可能な蛇腹状の防塵防滴カバー18が設けられている。テーブルカバー16a及び防塵防滴カバー18によって、開口4aの内側に配置されている移動機構16の構成要素(X軸ボールねじ、X軸パルスモータ等)が覆われる。
移動機構16は、保持テーブル14をテーブルカバー16aとともにX軸方向に沿って移動させる。これにより、保持テーブル14を、被加工物11の搬入及び搬出が行われる搬送位置Aと、被加工物11の加工が行われる加工位置Bとに位置付けることができる。また、保持テーブル14には、保持テーブル14をZ軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
搬送位置Aと加工位置Bとの間における保持テーブル14の移動経路の上方には、被加工物11を洗浄するための洗浄液を供給する洗浄ノズル20が設けられている。また、開口4aの前端部の上方には、被加工物11を乾燥させるための気体を供給する乾燥ノズル22が設けられている。洗浄ノズル20及び乾燥ノズル22は、パイプ状に形成され、開口4aを幅方向に跨ぐように設置されている。また、洗浄ノズル20と乾燥ノズル22とは、平面視で搬送位置AをX軸方向において挟むように配置されている。
洗浄ノズル20には、純水等の液体を供給する液体供給源(不図示)が接続されている。また、洗浄ノズル20の下端部には、下方に向かって開口する噴射口(不図示)が設けられている。被加工物11を保持した保持テーブル14が搬送位置Aと加工位置Bとの間を移動する際、洗浄ノズル20から被加工物11に向かって純水等の液体が供給され、被加工物11の洗浄が行われる。
乾燥ノズル22には、エアー等の気体を供給する気体供給源(不図示)が接続されている。また、乾燥ノズル22の下端部には、下方に向かって開口する噴射口(不図示)が設けられている。被加工物11を保持した保持テーブル14が搬送位置Aと後述の仮置き位置Cとの間を移動する際、乾燥ノズル22から被加工物11に向かってエアー等の気体が噴射され、被加工物11の乾燥が行われる。
基台4の開口4aと隣接する位置には、支持構造24が設けられている。支持構造24の上部は、開口4aと重なるようにY軸方向に沿って配置されている。そして、支持構造24の上部の前面側には、移動機構26が設けられている。例えば移動機構26は、ボールねじ式の移動機構である。
具体的には、移動機構26は、支持構造24の前面側に固定された一対のY軸ガイドレール28を備える。一対のY軸ガイドレール28は、Y軸方向に沿って互いに概ね平行に配置されている。また、一対のY軸ガイドレール28には、平板状のY軸移動プレート30がスライド可能に装着されている。
Y軸移動プレート30の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられている。このナット部には、一対のY軸ガイドレール28の間にY軸方向に沿って配置されたY軸ボールねじ32が螺合されている。また、Y軸ボールねじ32の端部には、Y軸ボールねじ32を回転させるY軸パルスモータ34が連結されている。Y軸パルスモータ34でY軸ボールねじ32を回転させると、Y軸移動プレート30がY軸ガイドレール28に沿ってY軸方向に移動する。
Y軸移動プレート30の表面側(前面側)には、一対のZ軸ガイドレール36がZ軸方向に沿って互いに概ね平行に配置されている。また、一対のZ軸ガイドレール36には、平板状のZ軸移動プレート38がスライド可能に装着されている。
Z軸移動プレート38の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられている。このナット部には、一対のZ軸ガイドレール36の間にZ軸方向に沿って配置されたZ軸ボールねじ40が螺合されている。また、Z軸ボールねじ40の端部には、Z軸ボールねじ40を回転させるZ軸パルスモータ42が連結されている。Z軸パルスモータ42でZ軸ボールねじ40を回転させると、Z軸移動プレート38がZ軸ガイドレール36に沿ってZ軸方向に移動する。
移動機構26には、被加工物11に切削加工を施す加工ユニット(切削ユニット)44が連結されている。例えば、加工ユニット44はZ軸移動プレート38の下端部に固定される。
加工ユニット44は、Y軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル(不図示)を内蔵している。そして、スピンドルの先端部に環状の切削ブレード46が装着される。加工ユニット44は、切削ブレード46を回転させて被加工物11に切り込ませることにより、被加工物11を切削する。
例えば、切削ブレード46としてハブタイプの切削ブレード(ハブブレード)が用いられる。ハブブレードは、金属等でなる環状のハブ基台と、ハブ基台の外周縁に沿って形成された環状の切刃とを備える。ハブブレードの切刃は、ダイヤモンド等でなる砥粒と、砥粒を固定するニッケルめっき層等の結合材とを含む電鋳砥石によって構成される。
ただし、切削ブレード46としてワッシャータイプの切削ブレード(ワッシャーブレード)を用いることもできる。ワッシャーブレードは、砥粒と、砥粒を固定する結合材とを含む環状の切刃のみによって構成される。例えば、砥粒としてダイヤモンドが用いられ、結合材としてレジンボンド、メタルボンド、又はビトリファイドボンドが用いられる。
移動機構26によって加工ユニット44をY軸方向に沿って移動させることにより、切削ブレード46の割り出し送り方向における位置が調節され、切削ブレード46の被加工物11への切り込み位置が制御される。また、移動機構26によって加工ユニット44をZ軸方向に沿って移動させることにより、切削ブレード46の高さ位置が調節され、切削ブレード46の被加工物11への切り込み深さが制御される。
また、移動機構26には、被加工物11を搬送する搬送ユニット48が連結されている。搬送ユニット48は、Z軸移動プレート38の表面側(前面側)に固定された支持アーム50を備える。支持アーム50は、Z軸移動プレート38から前方に突出する第1接続部50aと、第1接続部50aの前端部から下方に突出する第2接続部50bと、第2接続部50bの下端部から後方(Z軸移動プレート38側)に突出する支持部50cとを備える。
支持アーム50の内部には、吸引路50dが形成されている。吸引路50dの一端側は支持部50cの上面で開口し、吸引路50dの他端側はバルブ52を介してエジェクタ等の吸引源54に接続されている。
また、搬送ユニット48は、被加工物11を保持する保持機構56を備える。保持機構56は、支持アーム50の支持部50cによって支持された状態で、移動機構26によってY軸方向及びZ軸方向に沿って移動する。
図4(A)は保持機構56の上面側を示す斜視図であり、図4(B)は保持機構56の底面側を示す斜視図である。保持機構56は、支持アーム50(図1参照)に連結される連結部(フック)58と、被加工物11を保持する保持部(保持部材)60とを備える。
連結部58は、側面視でコの字型に形成されており、板状の上壁58aと、上壁58aの後端部から下方に向かって突出する柱状の側壁58bと、側壁58bの下端部から前方側に突出する板状の底壁58cとを備える。上壁58aと底壁58cとは互いに概ね平行に配置され、側壁58bは上壁58a及び底壁58cと概ね垂直に配置されている。また、連結部58の内部には、吸引路58dが形成されている。吸引路58dの一端側は上壁58aの下面で開口し、吸引路58dの他端側は底壁58cの側面で開口している。
保持部60は、連結部58の底壁58cの下面側に固定されている。保持部60は、金属、樹脂、ガラス、セラミックス等でなる直方体状の部材であり、互いに概ね平行な第1面(上面)60a及び第2面(下面)60bを備える。なお、第1面60aは連結部58に固定される連結面に相当し、第2面60bは被加工物11を保持する保持面に相当する。
保持部60の四隅近傍には、保持部60を厚さ方向に貫通する4本の吸引路60cが設けられている。吸引路60cの上端側は第1面60aの外周部で開口し、吸引路60cの下端側は第2面60bの外周部で開口している。吸引路60cの上端側はそれぞれ、チューブ、ホース等の配管(不図示)を介して連結部58の吸引路58dに接続されている。
保持部60の第2面60b側には、枠状(環状)の吸引溝60dが設けられている。吸引溝60dは、例えば保持部60の外周縁に沿って矩形状に形成され、複数の吸引路60cの下端側に接続されている。すなわち、吸引溝60dは、複数の吸引路60cを介して連結部58の吸引路58d(図4(A)参照)に接続される。
図4(B)に示すように、保持部60の第2面60b側には、被加工物11を収容する収容部60eが設けられている。収容部60eは、吸引溝60dの内側に設けられた凹部(空間)に相当し、例えば直方体状に形成される。収容部60eの寸法は、支持部材17によって支持されている全ての被加工物11を収容部60eに収容可能となるように適宜設定される(図7(A)及び図7(B)参照)。
収容部60eの底部には、収容部60eに収容された被加工物11の移動を抑止する移動抑止部60fが設けられている。移動抑止部60fは、ゴム、スポンジ、樹脂等の柔軟な弾性体でなる部材であり、収容部60eに収容された被加工物11を上側から押さえる(図7(A)及び図7(B)参照)。これにより、搬送中における被加工物11の位置ずれが防止される。
図1に示すように、搬送位置Aの近傍には、搬送ユニット48の保持機構56を保持する待機テーブル62が設けられている。被加工物11の搬送が行われない間、保持機構56は支持アーム50から分離されて待機テーブル62上に仮置き、保管される。
搬送ユニット48で被加工物11を搬送する際には、支持アーム50の支持部50cによって保持機構56の連結部58の上壁58a(図4(A)参照)が下側から支持され、支持アーム50と連結部58とが連結される。これにより、保持機構56を移動機構26でY軸方向及びZ軸方向に沿って移動させることが可能になる。また、支持アーム50と保持機構56との接触領域において、支持アーム50の吸引路50dと連結部58の吸引路58d(図4(A)参照)とが連結される。
基台4の開口4aの前方には、加工後の被加工物11を保管するアンロードユニット(仮置きユニット)64が設けられている。アンロードユニット64は、加工後の被加工物11を搬送位置Aの前方の仮置き位置Cで保管する。
図5は、アンロードユニット64を示す一部断面側面図である。アンロードユニット64は、加工後の被加工物11が仮置きされるアンロードテーブル(第2仮置きテーブル)66を備える。なお、アンロードテーブル66の構成及び機能は、ロードテーブル6(図3参照)と同様である。
具体的には、アンロードテーブル66の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物11を保持する矩形状の保持面66aを構成している。また、アンロードテーブル66の保持面66a側の中央部には、保持面66aで露出する吸引溝66bが設けられている。吸引溝66bは、アンロードテーブル66の内部に形成された吸引路66c及びバルブ(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
また、アンロードユニット64は、アンロードテーブル66に連結された移動機構68を備える。移動機構68は、例えばボールねじ式の移動機構であり、アンロードテーブル66をX軸方向に沿って移動させる。
具体的には、移動機構68は、X軸方向に沿って配置されたX軸ボールねじ70を備える。X軸ボールねじ70は、アンロードテーブル66に連結されたナット部(不図示)に螺合されている。また、X軸ボールねじ70の端部には、X軸ボールねじ70を回転させるX軸パルスモータ72が連結されている。X軸パルスモータ72でX軸ボールねじ70を回転させると、アンロードテーブル66がX軸方向に沿って移動する。これにより、アンロードテーブル66を搬送位置A及び仮置き位置Cに位置付けることができる。
さらに、アンロードユニット64は、仮置き位置Cに配置されたアンロードテーブル66を覆う、開閉可能なカバー74を備える。例えばカバー74は、ガラス、プラスチック等の透明な材質でなる箱型の部材であり、直方体状に形成される(図1参照)。カバー74の内側には、アンロードテーブル66を収容する直方体状の収容部74aが設けられている。
図6(A)はカバー74が閉じた状態のアンロードユニット64を示す正面図であり、図6(B)はカバー74が開いた状態のアンロードユニット64を示す正面図である。カバー74の側端部には、X軸方向に沿って配置された支持軸(ヒンジ)76が固定されている。また、支持軸76には、支持軸76を支持軸76の中心軸の周りで回転させるモータ等のアクチュエータ78が連結されている。アクチュエータ78で支持軸76を回転させると、カバー74が支持軸76の回転軸の周りを回転する。
図6(A)に示すように、カバー74を横たわった状態(アンロードテーブル66の保持面66aと概ね平行な状態)に配置すると、アンロードテーブル66がカバー74によって覆われ、収容部74a(図5参照)に収容される。これにより、アンロードテーブル66の保持面66aにパーティクル(塵、ダスト等)や加工屑等の異物が付着することを防止できる。
一方、図6(B)に示すように、カバー74を立った状態(アンロードテーブル66の保持面66aと概ね垂直な状態)に配置すると、アンロードテーブル66の保持面66aが露出する。これにより、アンロードテーブル66からの被加工物11の搬出(回収)が可能になる。
図1に示すように、切削装置2は、切削装置2に関する各種の情報を表示する表示ユニット(表示装置)80を備える。例えば、表示ユニット80としてタッチパネル式のディスプレイが用いられる。この場合、表示ユニット80には切削装置2に情報を入力するための操作画面が表示され、オペレーターは表示ユニット80のタッチ操作によって切削装置2に情報を入力できる。すなわち、表示ユニット80は、切削装置2に各種の情報を入力するための入力ユニット(入力装置)としても機能し、ユーザーインターフェースとして用いられる。ただし、入力ユニットは、表示ユニット80とは別途独立して設けられたマウス、キーボード等の入力装置であってもよい。
さらに、切削装置2は、切削装置2を制御する制御ユニット(制御装置)82を備える。制御ユニット82は、切削装置2を構成する各構成要素(ロードテーブル6、保持テーブル14、移動機構16、移動機構26、加工ユニット44、搬送ユニット48、アンロードユニット64、表示ユニット80等)に接続されている。制御ユニット82は、切削装置2の各構成要素の動作を制御する制御信号を生成して出力することにより、切削装置2を稼働させる。
例えば、制御ユニット82はコンピュータによって構成される。具体的には、制御ユニット82は、切削装置2の稼働に必要な演算等の処理を行う処理部と、切削装置2の稼働に用いられる各種の情報(データ、プログラム等)を記憶する記憶部とを備える。処理部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含んで構成される。また、記憶物は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含んで構成される。
次に、図1に示す切削装置2の動作について説明する。切削装置2で被加工物11を加工する際は、まず、複数の被加工物11が支持部材17に載置され、ワークセット23が構成される。そして、ワークセット23はオペレーターによってロードテーブル6上に載置され、ロードテーブル6によって吸引保持される。なお、切削装置2による被加工物11の加工の開始時、アンロードユニット64のカバー74は閉じられている(図6(A)参照)。
次に、搬送ユニット48がロードテーブル6から保持テーブル14へ被加工物11を搬送する。具体的には、まず、待機テーブル62上に保管されている保持機構56が支持アーム50に連結される。これにより、保持機構56を移動機構26によって移動させることが可能になる。その後、保持機構56は、ロードテーブル6の直上に位置付けられた状態で下降し、ワークセット23に接触する。
図7(A)は、ロードテーブル6からワークセット23を搬送する保持機構56を示す断面図である。ロードテーブル6の直上に位置付けられた保持機構56が下降すると、保持部60の第2面60bが支持部材17の表面17a(外周領域19B)に接触する。また、複数の被加工物11が保持部60の収容部60eに収容される。このとき、移動抑止部60fが被加工物11の上面側に接触して被加工物11を押さえる。これにより、搬送中における被加工物11の位置ずれが防止される。
次に、ロードテーブル6によるワークセット23の吸引保持を解除し、保持部60の吸引溝60dに吸引力を作用させる。具体的には、バルブ52(図1参照)が開き、吸引溝60dが複数の吸引路60c(図4(A)及び図4(B)参照)、吸引路58d(図4(A)参照)、及び吸引路50d(図1参照)を介して吸引源54に接続される。その結果、吸引溝60dに吸引源54の吸引力が作用し、支持部材17の外周領域19Bが保持部60の第2面60bで吸引保持される。その後、保持機構56が所定の位置まで上昇し、ワークセット23がロードテーブル6から持ち上げられる。
なお、待機テーブル62(図1参照)によって保持された保持機構56が移動を開始してからワークセット23を吸引保持して所定の位置まで上昇する間に、保持テーブル14の洗浄を行うことが好ましい。具体的には、洗浄ノズル20(図1参照)から洗浄液を供給しつつ、保持テーブル14を搬送位置Aと加工位置Bとの間で往復移動させて洗浄ノズル20の下を通過させることにより、保持テーブル14が洗浄される。
次に、ワークセット23を保持している保持機構56が、搬送位置Aに配置された保持テーブル14の直上に位置付けられる。そして、保持機構56が下降し、ワークセット23が保持テーブル14の保持面14a上に載置される。その後、保持機構56によるワークセット23の吸引保持を解除し、保持テーブル14の保持面14aに吸引力を作用させる。これにより、ワークセット23が保持テーブル14によって吸引保持される。
ワークセット23が保持テーブル14によって保持されると、保持機構56は上昇してワークセット23から離れ、待機テーブル62上に仮置きされる。その後、加工ユニット44に装着された切削ブレード46が複数の被加工物11に順に切り込み、被加工物11が切削される。例えば切削ブレード46は、被加工物11を切断することによって複数のチップに分割する。
被加工物11の切削が完了すると、洗浄ノズル20から洗浄液が供給されるとともに、保持テーブル14が搬送位置Aと加工位置Bとの間を往復移動して洗浄ノズル20の下を通過する。これにより、加工後の被加工物11が洗浄される。
次に、搬送ユニット48が保持テーブル14からアンロードテーブル66へ被加工物11を搬送する。具体的には、まず、待機テーブル62上に保管されている保持機構56が支持アーム50に連結される。そして、保持機構56は、保持テーブル14の直上に位置付けられた状態で下降し、ワークセット23に接触する。
その後、保持テーブル14によるワークセット23の吸引保持が解除され、保持機構56がワークセット23を吸引保持した状態で上昇する。これにより、ワークセット23が保持テーブル14から持ち上げられる。なお、保持機構56によるワークセット23の保持の態様は、ワークセット23をロードテーブル6から搬送する場合(図7(A)参照)と同様である。
次に、アンロードテーブル66(図5参照)がX軸方向に沿って移動し、搬送位置Aに配置される。これにより、アンロードテーブル66が、保持テーブル14とワークセット23を保持している保持機構56との間に進入する。その後、保持機構56が下降し、ワークセット23がアンロードテーブル66上に載置される。
図7(B)は、アンロードテーブル66へワークセット23を搬送する保持機構56を示す断面図である。保持機構56が下降すると、ワークセット23がアンロードテーブル66の保持面66a上に載置される。その後、保持機構56によるワークセット23の吸引保持を解除し、アンロードテーブル66の吸引溝66bに吸引源の吸引力を作用させる。これにより、ワークセット23がアンロードテーブル66によって吸引保持される。なお、アンロードテーブル66によるワークセット23の保持の態様は、ワークセット23がロードテーブル6によって保持される場合(図3参照)と同様である。
ワークセット23がアンロードテーブル66によって保持されると、乾燥ノズル22(図1参照)から気体が噴射されるとともに、アンロードテーブル66が搬送位置Aと仮置き位置Cとの間を往復移動して乾燥ノズル22の下を通過する。これにより、加工及び洗浄後の被加工物11の乾燥が行われる。その後、アンロードテーブル66がX軸方向に沿って移動して仮置き位置Cに配置され、加工後の被加工物11が仮置き位置Cで保管される。
ここで、本実施形態に係る切削装置2では、加工後の被加工物11を保持したアンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されると、アンロードテーブル66及び被加工物11を覆っているカバー74が自動で開く(図6(B)参照)。これにより、オペレーターはカバー74の開閉作業を手動で行うことなく、アンロードテーブル66上の被加工物11を速やかに回収できる。
図8は、制御ユニット82を示すブロック図である。図8には、制御ユニット82の機能的な構成を示すブロックと、アンロードユニット64の一部の構成要素とを図示している。カバー74の開閉は、制御ユニット82によって制御される。
制御ユニット82は、処理部100及び記憶部130を含む。処理部100は、外部から入力された情報(信号、データ等)を処理するとともに、各種の情報(信号、データ等)を生成して外部に出力する。また、記憶部130は、処理部100における処理に用いられる各種の情報(データ、プログラム等)を記憶する。
処理部100は、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたか否かを判定する判定部110と、カバー74の開閉状態を制御する制御部120とを含む。例えば判定部110は、アンロードテーブル66の位置を示す情報(テーブル位置情報)と、仮置き位置Cを示す情報(仮置き位置情報)とを比較することにより、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたか否かを判定する。また、制御部120は、アクチュエータ78に制御信号を出力することにより、カバー74を開閉させる制御を行う。
具体的には、制御ユニット82は、X軸パルスモータ72に制御信号を出力してX軸ボールねじ70を回転させることによりアンロードテーブル66の位置を調節するとともに、アンロードテーブル66の座標(テーブル位置座標)を監視している。そして、制御ユニット82は判定部110にテーブル位置座標を逐次入力する。また、記憶部130には、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置された際のアンロードテーブル66の座標(仮置き位置座標)が記憶されている。
判定部110が判定を行う際には、記憶部130から仮置き位置座標が読み出されて判定部110に入力される。そして、判定部110は、テーブル位置座標と仮置き位置座標とを比較することによって、アンロードテーブル66の位置を判定する。具体的には、テーブル位置座標が仮置き位置座標に達している場合には、判定部110はアンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたと判定する。一方、テーブル位置座標が仮置き位置座標に達していない場合には、判定部110はアンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されていない判定する。
ただし、判定部110による判定の方法に制限はない。例えばアンロードユニット64は、図8に示すように、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたことを検知するセンサ84を備えていてもよい。例えばセンサ84として、光学式センサや、タッチスイッチ、押しボタン等のスイッチが、仮置き位置C又はその近傍に設置される。
アンロードテーブル66が仮置き位置Cに位置付けられると、アンロードテーブル66がセンサ84に接近又は接触し、センサ84によって検知される。そして、センサ84から判定部110にアンロードテーブル66が検出された旨を示す信号(検出信号)が入力されると、判定部110はアンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたと判定する。
アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたと判定部110が判定すると、アンロードテーブル66によるワークセット23の吸引が解除される。また、判定部110から制御部120に、カバー74を開く指示に対応する信号が出力される。そして、制御部120はアクチュエータ78に制御信号を出力し、カバー74を開ける制御を行う。これにより、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されるとカバー74が自動で開き、オペレーターは加工後の被加工物11をアンロードテーブル66から速やかに回収できる。
また、処理部100は、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されてからの経過時間を測定する時間測定部(タイマー)112と、経過時間が所定の基準値に達したか否かを判定する時間判定部114とを含む。そして、記憶部130には、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されてからの経過時間の基準値(経過時間基準値)が記憶されている。
アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたと判定部110が判定すると、判定部110から時間測定部112に測定指示に対応する信号が出力される。これにより、時間測定部112は時間の測定を開始する。
時間判定部114には、時間測定部112によって測定された経過時間と、記憶部130から読み出された経過時間基準値とが入力される。そして、時間判定部114は、時間測定部112から入力された経過時間と経過時間基準値とを比較して、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されてからの経過時間が経過時間基準値に達しているか否かを判定する。
アンロードテーブルが仮置き位置Cに配置されてからの経過時間が経過時間基準値に達したと時間判定部114が判定すると、時間判定部114から制御部120に、カバー74を閉じる指示に対応する信号が出力される。そして、制御部120は、アクチュエータ78に制御信号を出力し、カバー74を閉じる制御を行う。これにより、アンロードテーブル66上に仮置きされた被加工物11が、カバー74が開いた状態で長時間放置されることを回避でき、被加工物11への異物の付着が防止される。
また、切削装置2で加工される被加工物11のサイズや重量が大きい場合、オペレーターは被加工物11を両手で持って慎重に取り扱う必要がある。ここで、仮にアンロードテーブル66から被加工物11が回収された後もカバー74が開かれたままの状態に維持される場合、オペレーターは加工後の被加工物11を両手で回収した後、被加工物を一旦別の場所に慎重に仮置きして、手作業でカバー74を閉じる必要がある。一方、本実施形態においては、一定時間の経過後にカバー74が自動的に閉じられるため、オペレーターはアンロードテーブル66から被加工物11を両手で回収した後、そのまま被加工物11の搬送作業に移ることができる。
なお、制御ユニット82は、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されてからの経過時間や、その経過時間が経過時間基準値に達するまでの残り時間を、表示ユニット80(図1参照)に表示させてもよい。これにより、カバー74が開いた状態で加工後の被加工物11がアンロードテーブル66に仮置きされている時間をオペレーターが瞬時に確認できる。
さらに、処理部100は、ロードテーブル6(図1等参照)に被加工物11が仮置きされたか否かを判定する仮置き判定部116と、カバー74の開閉状態を判定するカバー状態判定部118とを含む。そして、仮置き判定部116及びカバー状態判定部118による判定結果に基づいて、被加工物11の加工が自動で開始される。
例えば仮置き判定部116は、センサによって検出された情報に基づいて、ロードテーブル6に被加工物11が仮置きされたか否かを判定する。具体的には、仮置き判定部116は、図3に示すセンサ12によって測定されたロードテーブル6の吸引路6cの圧力に基づいて、被加工物11の有無を判定できる。
ロードテーブル6上にワークセット23が配置されている場合には、吸引溝6bが密閉されるため、吸引源10の吸引力を作用させた際に吸引路6cの圧力が低下しやすい。一方、ロードテーブル6上にワークセット23が配置されていない場合には、吸引溝6bが露出して開放されるため、吸引源10の吸引力を作用させた際に吸引路6cの圧力が低下しにくい。すなわち、ロードテーブル6上にワークセット23が存在する状態における吸引路6cの圧力Paは、ロードテーブル6上にワークセット23が存在しない状態における吸引路6cの圧力Pbよりも小さくなる(Pa<Pb)。
そのため、ロードテーブル6の吸引路6cの圧力値を確認することにより、ロードテーブル6上にワークセット23が配置されたか否かを判定できる。具体的には、センサ12によって測定された吸引路6cの圧力は、仮置き判定部116に逐次入力される。また、記憶部130には、予め設定された圧力の閾値Pth(Pa<Pth<Pb)が記憶されている。そして、仮置き判定部116は、センサ12から入力された圧力値と閾値Pthとを比較することにより、ロードテーブル6上にワークセット23が配置されたか否かを判定する。
ただし、ワークセット23の有無の判定方法に制限はない。例えば、ロードテーブル6又はその近傍には、ワークセット23を検出する光学式センサが設けられていてもよい。この場合、仮置き判定部116は、光学式センサによってワークセット23が検知されるか否かに基づいて、ワークセット23の有無を判定できる。
カバー状態判定部118は、例えばカバー74の角度に基づいて、カバー74の開閉状態が所定の条件を満たしているか否かを判定する。具体的には、制御ユニット82は、アクチュエータ78に制御信号を出力することにより、カバー74の角度を随時調節している。そして、制御ユニット82は、カバー状態判定部118にカバー74の角度(開閉度)を入力する。
また、記憶部130には、被加工物11の加工を開始するトリガとして設定された所定のカバー74の開閉状態(トリガ条件)を示す情報が記憶されている。具体的には、カバー74が開状態と閉状態との間の状態(半開き状態)で所定時間維持されることが、トリガ条件として記憶部130に記憶される。例えば、カバー74の角度がアンロードテーブル66の保持面66a(水平面)に対して30°以上60°以下である状態が10秒以上維持されることが、トリガ条件に設定される。ただし、トリガ条件の内容に制限はない。例えば、カバー74の開閉が所定の期間内に所定回数以上繰り返されることが、トリガ条件として設定されてもよい。
カバー状態判定部118が判定を行う際には、記憶部130からトリガ条件が読み出されて判定部110に入力される。そして、カバー状態判定部118は、カバー74の角度とトリガ条件とを比較することにより、カバー74の開閉状態がトリガ条件を満たすか否かを判定する。
仮置き判定部116及びカバー状態判定部118の判定結果は、制御部120に入力される。そして、ロードテーブル6に被加工物11が仮置きされていると仮置き判定部116が判定し、且つ、カバー74の開閉状態が所定の条件(トリガ条件)を満たすとカバー状態判定部118が判定した場合には、被加工物11の加工が自動的に開始される。具体的には、制御部120が、切削装置2の各構成要素に制御信号を出力し、ロードテーブル6に仮置きされている被加工物11を搬送ユニット48(図1参照)で保持テーブル14へ搬送し、加工ユニット44(図1参照)で加工する制御を行う。
上記のように、所定のカバー74の開閉状態を加工のトリガとすることにより、カバー74の開閉作業によって切削装置2に被加工物11の加工開始を指示することが可能になる。これにより、オペレーターは、アンロードテーブル66から加工後の被加工物11を回収した後、表示ユニット80(タッチパネル、図1参照)を操作することなく速やかに次の被加工物11の加工を切削装置2に指示できる。
なお、制御ユニット82の記憶部130(メモリ)には、上記の処理部100による一連の動作(判定部110、時間測定部112、時間判定部114、仮置き判定部116、カバー状態判定部118、及び制御部120による処理)を記述するプログラムが記憶されている。そして、切削装置2で被加工物11の加工を実施する際には、制御ユニット82がメモリから当該プログラムを読み出して実行し、切削装置2の各構成要素に制御信号を順次出力する。これにより、切削装置2が本実施形態に係る手順に従って稼働する。
以上の通り、本実施形態に係る切削装置2では、アンロードユニット64のアンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたと判定されると、アンロードテーブル66を覆っているカバー74が自動的に開かれる。これにより、加工後の被加工物11をアンロードテーブル66から速やかに回収することが可能になる。
なお、切削装置2の構成及び機能は、カバー74を自動で開くことが可能な範囲内で適宜変更できる。例えば判定部110(図8参照)は、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置されたことに加えて、被加工物11(ワークセット23)がアンロードテーブル66によって保持されていることを、カバー74を開く条件として設定することもできる。
具体的には、アンロードテーブル66の吸引路66cには、吸引路66cの圧力を測定するセンサ(圧力計)が接続されていてもよい。この場合、センサによって測定された吸引路66cの圧力が判定部110に入力される。そして、判定部110は、吸引路66cの圧力が所定の閾値未満である場合に、被加工物11(ワークセット23)がアンロードテーブル66によって保持されていると判定する。なお、このときの判定部110による処理の内容は、前述の仮置き判定部116による処理と同様である。
そして、アンロードテーブル66が仮置き位置Cに配置され、且つ、被加工物11がアンロードテーブル66によって保持されていると判定されると、判定部110は制御部120にカバー74を開く指示に対応する信号を出力する。これにより、被加工物11がアンロードテーブル66で保持されている場合に限ってカバー74が開かれる。
また、上記実施形態では、切削装置2による加工の対象物として、支持部材17によって支持された被加工物11(図2参照)について説明した。ただし、切削装置2によって加工される被加工物に制限はない。
図9は、ワークセット23の変形例に相当するワークセット(被加工物ユニット)41を示す斜視図である。ワークセット41は、被加工物(ワーク)31を環状のフレーム37で支持することによって構成される。
被加工物31は、単結晶シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、互いに概ね平行な表面31a及び裏面31bを備える。被加工物31は、互いに交差するように格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)33によって、複数の矩形状の領域に区画されている。また、ストリート33によって区画された複数の領域の表面31a側にはそれぞれ、IC、LSI、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス等のデバイス35が形成されている。
被加工物31を切削装置2(図1参照)で切削してストリート33に沿って分割することにより、それぞれデバイス35を備える複数のデバイスチップが製造される。ただし、被加工物31の種類、材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば被加工物31は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、サファイア、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等でなる基板(ウェーハ)であってもよい。また、デバイス35の種類、数、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
被加工物31を切削装置2(図1参照)で加工する際には、被加工物31の取り扱い(搬送、保持等)の便宜のため、被加工物31が環状のフレーム37によって支持される。フレーム37は、SUS(ステンレス鋼)等の金属でなり、フレーム37の中央部にはフレーム37を厚さ方向に貫通する円形の開口37aが設けられている。なお、開口37aの直径は被加工物31の直径よりも大きい。
被加工物31及びフレーム37には、円形のシート39が固定される。例えばシート39として、円形に形成されたフィルム状の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを含むテープが用いられる。基材は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなる。また、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、粘着層は紫外線硬化性樹脂であってもよい。
被加工物31がフレーム37の開口37aの内側に配置された状態で、シート39の中央部が被加工物31の裏面31b側に貼付され、シート39の外周部がフレーム37に貼付される。これにより、被加工物31がシート39を介してフレーム37によって支持され、被加工物31、フレーム37及びシート39を備えるワークセット41が得られる。
なお、切削装置2で被加工物31を加工する際には、被加工物31の搬送及び保持に用いられる構成要素(ロードテーブル6、保持テーブル14、保持機構56、アンロードテーブル66、カバー74等)の形状が、被加工物31の形状に応じて適宜変更される。
また、上記実施形態では加工装置の一例として切削装置2を説明したが、加工装置の種類に制限はない。例えば本発明は、研削装置、研磨装置、レーザー加工装置等の加工装置にも適用できる。
研削装置は、被加工物を研削する加工ユニット(切削ユニット)を備える。研削ユニットはスピンドルを備えており、スピンドルの先端部には複数の研削砥石を備える環状の研削ホイールが装着される。研削ホイールを回転させつつ研削砥石を被加工物に接触させることにより、被加工物が研削される。
研磨装置は、被加工物を研磨する加工ユニット(研磨ユニット)を備える。研磨ユニットはスピンドルを備えており、スピンドルの先端部には円盤状の研磨パッドが装着される。研磨パッドを回転させつつ被加工物に接触させることにより、被加工物が研磨される。
レーザー加工装置は、被加工物にレーザービームを照射する加工ユニット(レーザー照射ユニット)を備える。レーザー照射ユニットは、所定の波長のレーザーを発振するレーザー発振器と、レーザー発振器から出射したレーザービームを被加工物へと導く光学系とを備える。レーザー照射ユニットから被加工物にレーザービームを照射することにより、被加工物にレーザー加工が施される。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。