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JP7807655B2 - 試験装置及び試験方法 - Google Patents
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JP7807655B2 - 試験装置及び試験方法 - Google Patents

試験装置及び試験方法

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Description

本開示は、試験装置及び試験方法に関する。より詳細には、本開示は、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する試験装置及び試験方法に関する。
自動車部品の多くは、鋼板をプレスすることによって成形される。プレス成形のとき、鋼板は、曲げられたり、絞られたりする。このため、事前に、有限要素法などの数値解析により成形解析が行われ、適切な製品形状及び適正な成形条件が検討される。成形解析では、プレス成形時に発生し得る割れを高精度に判定する必要があり、判定基準のデータとして、成形限界線図(Forming Limit Diagram:以下、FLDと称する場合がある。)が用いられる。
一般に、FLDの測定には、中島法又はマルシニアック法が用いられる(例えば、特開2013-121607号公報(特許文献1)参照)。中島法では、半球状の先端部を有するパンチが使用される。以下、このパンチを球頭パンチと称する場合がある。マルシニアック法では、平坦な先端面を有する円柱状のパンチが使用される。以下、このパンチを円柱パンチと称する場合がある。マルシニアック法では、円柱パンチと試験材(鋼板)との間に駆動板が配置される。駆動板には、円柱パンチの中心軸の位置に孔が形成されている。
近年、製品の高強度化が進み、高強度鋼板をプレス成形することが多い。冷間でプレス成形が行われると、成形荷重の増加及び成形性の低下が課題となる。この課題の解決策として、高強度鋼板を温熱間でプレス成形する手法、具体的にはホットスタンプが適用される。ホットスタンプのような高温プレス成形においても、成形解析で割れを高精度に判定する必要がある。このため、判定基準のデータとして、温熱間の張出し成形試験で測定したFLDを用いることが望ましい。
特開2013-121607号公報
しかしながら、高温プレス成形時の鋼板のFLDを測定するために、試験材である鋼板を加熱して、中島法又はマルシニアック法に従って温熱間で張出し成形試験を行った場合、下記の問題が発生する。
中島法では、球頭パンチが使用され、球頭パンチと試験材との間に駆動板は無い。この場合、成形荷重は比較的小さい。しかしながら、張出し成形の進行により、試験材は、球頭パンチの先端部全域、具体的には半球面全域と接触する。試験材と球頭パンチとが広範囲で接触することにより、試験材の温度が著しく低下する。このため、測定されるFLDにおいて、精度とひずみ比の範囲が制限される。
マルシニアック法では、円柱パンチと試験材との間に駆動板があり、駆動板に孔が形成されている。この場合、試験材は、駆動板の孔の領域では円柱パンチと接触せず、駆動板の孔の周囲で駆動板を介して円柱パンチと接触する。そうすると、試験材は、温度低下の比較的小さい状態で張出し成形されるため、測定されるFLDにおける精度とひずみ比の範囲は、中島法より広い。しかしながら、駆動板の孔の周囲が円柱パンチと広範囲に接触した状態で、駆動板が試験材と共に張出し成形されるため、成形荷重は、中島法より大きくなる。また、円柱パンチの先端面が駆動板の孔の周囲と広範囲に接触し、この広範囲な接触領域で駆動板及び試験材の温度低下が進む。このため、円柱パンチの肩から側壁の範囲において、試験材及び駆動板の温度が著しく低下し、試験材又は駆動板が割れることがある。試験材は、パンチの中心軸上で割れるのが理想的であるが、マルシニアック法では、円柱パンチの肩から側壁の範囲において割れることがあるため、測定されるFLDが不安定になる。
本開示の目的は、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を安定して測定することができる試験装置及び試験方法を提供することである。
本開示に係る試験装置は、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する試験装置である。当該試験装置は、ダイスと、パンチと、を備える。ダイスには、横断面が円形のダイス穴が設けられている。パンチは、ダイス穴と共有する軸を有し、その軸に沿ってダイスに向かって移動可能である。パンチは、上記軸を中心軸として有するパンチ本体部と、パンチ本体部のダイス側に位置し、上記軸を中心軸としたリング状のパンチ先端部と、を備える。
本開示に係る試験方法は、上記試験装置を用いて、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する。
本開示に係る試験装置及び試験方法によれば、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を安定して測定することができる。
図1は、第1実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図2は、第2実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図3は、第3実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図4は、第4実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図5は、第5実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図6は、第6実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図7は、第7実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 図8は、第8実施形態に係る試験装置の概略構成図である。
本開示の実施形態に係る試験装置は、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する試験装置である。当該試験装置は、ダイスと、パンチと、を備える。ダイスには、横断面が円形のダイス穴が設けられている。パンチは、ダイス穴と共有する軸を有し、その軸に沿ってダイスに向かって移動可能である。パンチは、上記軸を中心軸として有するパンチ本体部と、パンチ本体部のダイス側に位置し、上記軸を中心軸としたリング状のパンチ先端部と、を備える(第1の構成)。
第1の構成の試験装置によれば、加熱された試験材である鋼板が、ダイスとパンチとの間に配置され、パンチがダイスに向かって移動する。パンチの移動により、リング状のパンチ先端部が鋼板に接触する。パンチのさらなる移動により、パンチ先端部がパンチ本体部と共にダイス穴に進入し、鋼板を張出し成形する。
第1の構成の試験装置による張出し成形の際、鋼板は、リング状のパンチ先端部と接触する。この場合、パンチと鋼板との接触面積は、従来の中島法の場合と比較して、遥かに小さい。このため、鋼板の温度低下が小さい。また、鋼板は、パンチ先端部と接触する領域で温度低下が進むが、パンチと鋼板との接触面積が小さい。これにより、従来のマルシニアック法の場合と比較しても、パンチの肩から側壁の範囲において、鋼板の温度低下が抑制され、鋼板の割れを抑制することができる。さらに、鋼板においてパンチ先端部の内側の領域は、パンチと接触していないため、温度低下が極めて小さい。これにより、鋼板は、パンチの中心軸上又はその近辺で割れやすい。したがって、測定されるFLDが安定する。よって、高温プレス成形時の鋼板のFLDを安定して測定することができる。
上記試験装置は、好ましくは、下記の構成を備える。パンチ先端部は、ダイスに最も近い位置にある最先端であって、上記軸を中心軸とした円状の最先端と、最先端の径方向外側に隣接する外縁面であって、上記軸を中心としたリング状で、凸に湾曲した外縁面と、を含む(第2の構成)。
第2の構成では、張出し成形の際、鋼板は、先ずパンチ先端部の最先端と接触し、続いてパンチ先端部の外縁面と次第に接触する。外縁面が凸に湾曲しているため、鋼板は外縁面に沿って滑らかに変形する。したがって、測定されるFLDがより安定する。
上記試験装置において、好ましくは、パンチ本体部の横断面が円形であり、ダイス穴の直径とパンチ本体部の直径との差が、鋼板の板厚の2倍以上である(第3の構成)。
第3の構成では、ダイス穴の直径とパンチ本体部の直径との差が、鋼板の板厚の2倍以上であるため、ダイス穴の内周面とパンチ本体部の外周面との隙間が、鋼板の板厚の1倍以上となる。この場合、張出し成形の際、鋼板とダイス穴の内周面との接触が抑制されるとともに、鋼板とパンチ本体部の外周面との接触が抑制される。したがって、熱伝導で鋼板の温度が不意に低下するのを抑制することができ、摩擦で鋼板が不意に破断するのを抑制することができる。
上記試験装置において、好ましくは、パンチ先端部の表面、及び鋼板のパンチ側の表面の少なくとも一方に、潤滑材の被膜が形成されている(第4の構成)。
第4の構成では、相互に接触するパンチ先端部と鋼板との間の摩擦係数が、潤滑材の被膜によって、低減される。これにより、円滑に張出し成形を行うことができる。
第1の構成の試験装置は、好ましくは、さらに、駆動板を備える。駆動板は、鋼板のパンチ側の表面に積み重ねられる。駆動板は、上記軸を中心として有する孔が形成されている(第5の構成)。
第5の構成の試験装置によれば、試験材である鋼板のパンチ側の表面上に、駆動板が積み重ねられる。駆動板と共に加熱された鋼板が、ダイスとパンチとの間に配置され、パンチがダイスに向かって移動する。パンチの移動により、リング状のパンチ先端部が駆動板に接触する。パンチのさらなる移動により、パンチ先端部がパンチ本体部と共に、ダイス穴に進入し、鋼板及び駆動板を張出し成形する。
第5の構成の試験装置による張出し成形の際、駆動板は、リング状のパンチ先端部と接触する。この場合、パンチと駆動板との接触面積は、従来のマルシニアック法の場合と比較して、遥かに小さい。また、パンチ先端部が駆動板と狭い範囲で接触し、この狭い範囲の接触領域で駆動板及び鋼板の温度低下が進む。このため、駆動板及び鋼板の温度低下が小さい。これにより、従来のマルシニアック法の場合と比較しても、パンチの肩から側壁の範囲において、鋼板及び駆動板の温度低下が抑制され、鋼板の割れ又は駆動板の割れを抑制することができる。さらに、鋼板においてパンチ先端部の内側の領域は、パンチと接触していないため、温度低下が極めて小さい。これにより、鋼板は、パンチの中心軸上又はその近辺で割れやすい。したがって、測定されるFLDが安定する。よって、高温プレス成形時の鋼板のFLDを安定して測定することができる。
第5の構成の試験装置は、好ましくは、下記の構成を備える。パンチ先端部は、ダイスに最も近い位置にある最先端であって、上記軸を中心軸とした円状の最先端と、最先端の径方向外側に隣接する外縁面であって、上記軸を中心としたリング状で、凸に湾曲した外縁面と、を含む(第6の構成)。
第6の構成では、張出し成形の際、駆動板は、先ずパンチ先端部の最先端と接触し、続いてパンチ先端部の外縁面と次第に接触する。外縁面が凸に湾曲しているため、鋼板は駆動板と共に、外縁面に沿って滑らかに変形する。したがって、測定されるFLDがより安定する。
第6の構成の試験装置において、好ましくは、駆動板の孔の直径は、パンチ先端部の最先端の直径よりも小さい(第7の構成)。
第7の構成では、張出し成形の開始から終了までの間、パンチ先端部が駆動板の孔内に抜けることはなく、パンチ先端部が不意に鋼板と接触するのを抑制することができる。
第5~第7の構成のいずれか一つの試験装置において、駆動板の縁に凸条が形成されていてもよい(第8の構成)。
第8の構成では、駆動板の縁に凸条が設けられているため、駆動板の縁の剛性が高まる。この場合、張出し成形の際、駆動板の不定形な変形が抑制される。これにより、駆動板及び鋼板の変形が均一になる。
第5~第7の構成のいずれか一つの試験装置において、駆動板の縁が曲げ起こされていてもよい(第9の構成)。
第9の構成では、駆動板の縁が曲げ起こされて、駆動板の縁に曲げ起こし部が設けられているため、駆動板の縁の剛性が高まる。この場合、張出し成形の際、駆動板の不定形な変形が抑制される。これにより、駆動板及び鋼板の変形が均一になる。
第5~第9の構成のいずれか一つの試験装置において、好ましくは、パンチ本体部の横断面が円形であり、ダイス穴の直径とパンチ本体部の直径との差が、鋼板と駆動板の合計板厚の2倍以上である(第10の構成)。
第10の構成では、ダイス穴の直径とパンチ本体部の直径との差が、鋼板と駆動板の合計板厚の2倍以上であるため、ダイス穴の内周面とパンチ本体部の外周面との隙間が、鋼板と駆動板の合計板厚の1倍以上となる。この場合、張出し成形の際、鋼板とダイス穴の内周面との接触が抑制されるとともに、駆動板とパンチ本体部の外周面との接触が抑制される。したがって、熱伝導で鋼板及び駆動板の温度が不意に低下するのを抑制することができ、摩擦で鋼板及び駆動板が不意に破断するのを抑制することができる。
第5~第10の構成のいずれか一つの試験装置において、好ましくは、パンチ先端部の表面、及び駆動板のパンチ側の表面の少なくとも一方に、潤滑材の被膜が形成されている(第11の構成)。
第11の構成では、相互に接触するパンチ先端部と駆動板との間の摩擦係数が、潤滑材の被膜によって、低減される。これにより、円滑に張出し成形を行うことができる。
本開示の実施形態に係る試験方法は、上記試験装置を用いて、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する(第12の構成)。第12の構成の試験方法によれば、上記試験装置を用いるため、高温プレス成形時の鋼板のFLDを安定して測定することができる。
以下、本開示の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<第1実施形態>
[試験装置]
図1は、第1実施形態に係る試験装置1の概略構成を示す図である。試験装置1は、鉛直方向に延びる軸Aを有する。図1には、軸Aを含む縦断面が示される。試験装置1は、鋼板を試験材Sとし、高温プレス成形時の鋼板のFLDを測定するのに用いられる。
図1を参照して、試験装置1は、ダイス2と、パンチ3と、を備える。試験装置1は、スライド4と、加熱装置5と、をさらに備える。
ダイス2は、試験装置1の下部に配置され、ベッド(図示略)に固定されている。ダイス2は、ダイス穴21を含む。ダイス穴21は、ダイス2の上面に開口する。ダイス穴21の横断面は、円形である。本明細書において、横断面は、軸Aに垂直な断面を意味する。ダイス穴21の中心軸は、試験装置1の軸Aと一致している。
パンチ3は、試験装置1の上部に配置され、スライド4に取り付けられている。パンチ3は、試験装置1の軸Aに沿って延びている。パンチ3は、試験装置1の軸Aと一致する軸を有する。つまり、パンチ3は、ダイス穴21と共有する軸を有する。この軸は、試験装置1の軸Aに相当する。スライド4の下降により、パンチ3は、軸Aに沿って下降し、ダイス穴21に進入する。つまり、パンチ3は、軸Aに沿ってダイス2に向かって移動可能である。
パンチ3は、パンチ本体部31と、パンチ先端部32と、を含む。パンチ本体部31は、試験装置1の軸Aを中心軸として有する。パンチ本体部31の中心軸は、ダイス穴21の中心軸と実質的に一致する。パンチ本体部31の横断面は、円形である。パンチ先端部32は、パンチ本体部31の下端につながっている。つまり、パンチ先端部32は、パンチ本体部31のダイス2側に位置する。パンチ先端部32は、試験装置1の軸Aを中心軸としたリング状である。リング状のパンチ先端部32の中心軸は、ダイス穴21の中心軸と実質的に一致する。
本実施形態では、パンチ先端部32は、最先端321と、外縁面322と、を含む。パンチ先端部32は、内縁面323をさらに含む。
パンチ先端部32において、最先端321は、ダイス2に最も近い位置にあり、軸Aを中心とした円状である。円状の最先端321の中心は、実質的にダイス穴21の中心軸上に存在する。外縁面322は、最先端321の径方向外側に隣接している。外縁面322は、軸Aを中心としたリング状であり、凸に湾曲している。リング状の外縁面322の中心軸は、ダイス穴21の中心軸と実質的に一致する。外縁面322は、パンチ本体部31の外周面と滑らかにつながっている。内縁面323は、最先端321の径方向内側に隣接している。内縁面323は、軸Aを中心としたリング状であり、凸に湾曲している。リング状の内縁面323の中心軸は、ダイス穴21の中心軸と実質的に一致する。内縁面323は、パンチ本体部31の先端面につながっている。
より具体的には、パンチ先端部32の縦断面視において、外縁面322は、四分円の円弧である。同様に、内縁面323は、四分円の円弧である。内縁面323の円弧の半径は、外縁面322の円弧の半径と同じである。ただし、内縁面323の円弧の半径は、最先端321を介して外縁面322と滑らかにつながる限り、外縁面322の円弧の半径と異なっていてもよい。また、外縁面322は、円弧に限定されず、他の曲線(例:楕円弧)であってもよい。内縁面323は、円弧に限定されず、他の曲線(例:楕円弧)であってもよいし、円弧又は曲線と直線を組み合わせたものであってもよい。
加熱装置5は、試験装置1の上下方向中央部に配置されている。加熱装置5は、通電加熱装置であり、試験材Sを加熱する。試験材Sは、温熱間のプレス成形に適用される鋼板、例えばホットスタンプ用の鋼板である。試験材Sの平面形状は、矩形である。試験材Sの表面には、ひずみ測定用の規則的なパターン(円形パターン、格子パターンなど)が描かれている。
加熱装置5は、2つの電極51,52と、各電極51,52に接続された電源(図示略)と、を含む。2つの電極51,52は、試験装置1の軸Aを挟むように、相互に間隔をあけて配置されている。各電極51,52は、試験材Sの側縁を挟持する。電極51,52間に電流が印加されることにより、試験材Sが加熱される。
本実施形態では、ダイス穴21の直径とパンチ本体部31の直径との差が、試験材Sの板厚の2倍以上である。つまり、ダイス穴21の内周面とパンチ本体部31の外周面との隙間が、試験材Sの板厚の1倍以上である。ダイス穴21の直径とパンチ本体部31の直径との差の上限は、特に限定されない。ただし、荷重及びストロークに関して試験装置の能力が小さい場合、その能力に応じて当該差の上限は制限される。この場合、当該差の実用的な上限は、例えば、試験材Sの板厚の4.2倍である。
[試験方法]
上述した試験装置1による試験方法では、試験材Sが、ダイス2とパンチ3との間に配置される。試験材Sは、加熱装置5の各電極51,52によって把持され、所定の温度(例:800℃)に加熱される。試験材Sが所定の温度に達した後、各電極51,52による把持が解除される。
各電極51,52による把持が解除された後、スライド4が下降する。スライド4の下降により、パンチ3は、軸Aに沿ってダイス2に向かって下降する。パンチ3の下降により、リング状のパンチ先端部32が、加熱された試験材Sに接触する。具体的には、パンチ先端部32のうち最先端321が試験材Sに接触する。パンチ3のさらなる下降により、パンチ先端部32がダイス穴21に進入し、さらにパンチ本体部31がダイス穴21に進入する。ダイス穴21と、ダイス穴21に進入したパンチ3とによって、試験材Sが張出し成形される。その際、パンチ先端部32のうち最先端321及び外縁面322が試験材Sに接触する。試験材Sは、パンチ先端部32の外縁面322に沿って流動し、滑らかに変形する。
そして、張出し成形された試験材Sにおいて、変形したひずみ測定用のパターンに基づいて、割れが発生したときの最大主ひずみと最小主ひずみを測定する。このような測定を様々なサイズの試験材Sで実施する。測定結果より、FLDが得られる。
[効果]
第1実施形態に係る試験装置1において、パンチ3は、リング状のパンチ先端部32を含む。張出し成形の際、試験材Sは、パンチ先端部32の内側の領域ではパンチ3と接触せず、リング状のパンチ先端部32と接触する。この場合、パンチ3と試験材Sとの接触面積は、従来の中島法の場合と比較して、遥かに小さい。このため、試験材Sの温度低下が小さい。また、試験材Sは、パンチ先端部32と接触する領域で温度低下が進むが、パンチ3と試験材Sとの接触面積が小さい。これにより、従来のマルシニアック法の場合と比較しても、パンチ3の肩から側壁の範囲において、試験材Sの温度低下が抑制され、試験材Sの割れを抑制することができる。さらに、試験材Sにおいてパンチ先端部32の内側の領域は、パンチ3と接触していないため、温度低下が極めて小さい。これにより、試験材Sは、パンチ3の中心軸上又はその近辺で割れやすい。したがって、測定されるFLDが安定する。よって、高温プレス成形時の鋼板のFLDを安定して測定することができる。
第1実施形態において、パンチ先端部32は、円状の最先端321と、最先端321の径方向外側に隣接する外縁面322と、を含む。この場合、張出し成形の際、試験材Sは、先ずパンチ先端部32の最先端321と接触し、続いてパンチ先端部32の外縁面322と次第に接触する。外縁面322が凸に湾曲しているため、試験材Sは外縁面322に沿って滑らかに変形する。したがって、測定されるFLDがより安定する。
第1実施形態では、ダイス穴21の直径とパンチ本体部31の直径との差が、試験材Sの板厚の2倍以上であるため、ダイス穴21の内周面とパンチ本体部31の外周面との隙間が、試験材Sの板厚の1倍以上となる。この場合、張出し成形の際、試験材Sとダイス穴21の内周面との接触が抑制されるとともに、試験材Sとパンチ本体部31の外周面との接触が抑制される。これにより、張出し成形の際、試験材Sとダイス穴21の内周面との間の非接触が実質的に確保されるとともに、試験材Sとパンチ本体部31の外周面との間の非接触が実質的に確保される。したがって、熱伝導で試験材Sの温度が不意に低下するのを抑制することができ、摩擦で試験材Sが不意に破断するのを抑制することができる。
<第2実施形態>
図2は、第2実施形態に係る試験装置1Aの概略構成を示す図である。試験装置1Aは、しわ押さえ6を備える点で、第1実施形態に係る試験装置1と異なる。
図2を参照して、試験装置1Aは、しわ押さえ6をさらに備える。しわ押さえ6は、ダイス2とパンチ3との間に配置される。しわ押さえ6は、試験装置1Aの軸Aを中心とした環状である。環状のしわ押さえ6の中心は、実質的にダイス穴21の中心軸上に存在する。しわ押さえ6の内周面の直径は、ダイス穴21の直径と実質的に同じである。しわ押さえ6の外周形状は、平面視で円形である。ただし、しわ押さえ6の外周形状は、平面視で円形に限定されず、例えば矩形であってもよい。
しわ押さえ6は、複数のガイド棒61によってスライド4から吊り下げられている。各ガイド棒61は、スライド4に対して、軸Aの延びる方向に移動可能である。このため、しわ押さえ6は、ガイド棒61と一体で、スライド4に対して、軸Aの延びる方向に移動可能である。
しわ押さえ6とスライド4との間には、複数の圧縮コイルばね62が設けられている。各圧縮コイルばね62は、しわ押さえ6をダイス2に向けて付勢している。圧縮コイルばね62に代えて、油圧シリンダなどのクッションが設けられてもよい。
第2実施形態に係る試験装置1Aによれば、張出し成形の際、試験材Sは、しわ押さえ6とダイス2との間に挟み込まれる。この場合、試験材Sの不定形な変形が抑制される。これにより、試験材Sの変形が均一になる。
<第3実施形態>
図3は、第3実施形態に係る試験装置1Bの概略構成を示す図である。試験装置1Bは、潤滑材の被膜7を備える点で、第1実施形態に係る試験装置1と異なる。
図3を参照して、試験装置1Bでは、パンチ先端部32の表面に、潤滑材の被膜7が形成されている。被膜7は、パンチ先端部32のみならず、パンチ3の表面全域に形成されていてもよい。被膜7の形成方法は、例えば、ホットスタンプ用の潤滑剤の塗布である。その方法は、亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきなどの表面処理であってもよい。
第3実施形態に係る試験装置1Bによれば、相互に接触するパンチ先端部32と試験材Sとの間の摩擦係数が、潤滑材の被膜7によって、低減される。これにより、円滑に張出し成形を行うことができる。
図3に示す試験装置1Bでは、潤滑材の被膜7は、パンチ先端部32の表面に形成されている。ただし、潤滑材の被膜7は、試験材Sのパンチ3側の表面に形成されていてもよい。被膜7は、パンチ先端部32の表面、及び試験材Sのパンチ3側の表面の両方に形成されていてもよい。いずれの場合であっても、相互に接触するパンチ先端部32と試験材Sとの間の摩擦係数が低減される。
本実施形態の潤滑材の被膜7は、第2実施形態に係る試験装置1Aに適用することも可能である。
<第4実施形態>
図4は、第4実施形態に係る試験装置1Cの概略構成を示す図である。試験装置1Cは、駆動板8を備える点で、第1実施形態に係る試験装置1と異なる。
図4を参照して、試験装置1Cは、駆動板8をさらに備える。駆動板8は、試験材S上に積み重ねられる。つまり、駆動板8は、試験材Sのパンチ3側の表面に積み重ねられる。駆動板8の平面形状は、矩形である。駆動板8の中央には、孔81が形成されている。孔81の横断面は、円形である。孔81の中心は、試験装置1Cの軸Aと一致している。孔81の中心は、実質的にダイス穴21の中心軸上に存在する。本実施形態では、駆動板8の孔81の直径は、パンチ先端部32の最先端321の直径よりも小さい。ただし、孔81の横断面は、円形に限定されず、実質的に円形であればよい。
駆動板8の材質は、特に限定されず、試験材Sの材質と同じであってもよいし、異なっていてもよい。駆動板8の引張強さは、特に限定されず、試験材Sの引張強さと同じであってもよいし、異なっていてもよい。駆動板8の引張強さは、試験材Sの引張強さより低くてもよいし、高くてもよい。駆動板8の板厚は、特に限定されず、試験材の板厚と同じであってもよいし、異なっていてもよい。駆動板8の板厚は、試験材Sの板厚より小さくてもよいし、大きくてもよい。ただし、試験材Sは駆動板8よりも早く破断することが好ましい。駆動板8が試験材Sより早く破断し始めると、その影響により、試験材Sが所望の箇所以外で割れる可能性があるからである。このため、駆動板8の破断限界が試験材Sよりも高ければ、駆動板8と試験材Sとの材質及び板厚に関する組合せは任意である。
本実施形態では、ダイス穴21の直径とパンチ本体部31の直径との差が、試験材Sと駆動板8の合計板厚の2倍以上である。つまり、ダイス穴21の内周面とパンチ本体部31の外周面との隙間が、試験材Sと駆動板8の合計板厚の1倍以上である。ダイス穴21の直径とパンチ本体部31の直径との差の上限は、特に限定されない。ただし、荷重及びストロークに関して試験装置の能力が小さい場合、その能力に応じて当該差の上限は制限される。この場合、当該差の実用的な上限は、例えば、試験材Sと駆動板8の合計板厚の4.2倍である。
試験装置1Cによる試験方法では、試験材Sが駆動板8と共に、ダイス2とパンチ3との間に配置される。試験材Sは、加熱装置5の各電極51,52によって把持され、駆動板8と共に、所定の温度(例:800℃)に加熱される。試験材S及び駆動板8が所定の温度に達した後、各電極51,52による把持が解除される。
各電極51,52による把持が解除された後、スライド4が下降する。スライド4の下降により、パンチ3は、軸Aに沿ってダイス2に向かって下降する。パンチ3の下降により、リング状のパンチ先端部32が、加熱された駆動板8に接触する。具体的には、パンチ先端部32のうち最先端321が駆動板8に接触する。パンチ3のさらなる下降により、パンチ先端部32がダイス穴21に進入し、さらにパンチ本体部31がダイス穴21に進入する。ダイス穴21と、ダイス穴21に進入したパンチ3とによって、試験材S及び駆動板8が張出し成形される。その際、パンチ先端部32のうち最先端321及び外縁面322が駆動板8に接触する。試験材Sは駆動板8と共に、パンチ先端部32の外縁面322に沿って流動し、滑らかに変形する。
第4実施形態に係る試験装置1Cにおいて、パンチ3は、リング状のパンチ先端部32を含む。張出し成形の際、駆動板8は、パンチ先端部32の内側の領域ではパンチ3と接触しないし、孔81の領域でもパンチ3と接触せず、リング状のパンチ先端部32と接触する。この場合、パンチ3と駆動板8との接触面積は、従来のマルシニアック法の場合と比較して、遥かに小さい。また、パンチ先端部32が駆動板8と狭い範囲で接触し、この狭い範囲の接触領域で駆動板8及び試験材Sの温度低下が進む。このため、駆動板8及び試験材Sの温度低下が小さい。これにより、従来のマルシニアック法の場合と比較しても、パンチ3の肩から側壁の範囲において、試験材S及び駆動板8の温度低下が抑制され、試験材Sの割れ又は駆動板8の割れを抑制することができる。さらに、試験材Sにおいてパンチ先端部32の内側の領域は、パンチ3と接触していないため、温度低下が極めて小さい。これにより、試験材Sは、パンチ3の中心軸上又はその近辺で割れやすい。したがって、測定されるFLDが安定する。よって、高温プレス成形時の鋼板のFLDを安定して測定することができる。
第4実施形態において、パンチ先端部32は、円状の最先端321と、最先端321の径方向外側に隣接する外縁面322と、を含む。この場合、張出し成形の際、駆動板8は、先ずパンチ先端部32の最先端321と接触し、続いてパンチ先端部32の外縁面322と次第に接触する。外縁面322が凸に湾曲しているため、試験材Sは駆動板8と共に、外縁面322に沿って滑らかに変形する。したがって、測定されるFLDがより安定する。
第4実施形態では、ダイス穴21の直径とパンチ本体部31の直径との差が、試験材Sと駆動板8の合計板厚の2倍以上であるため、ダイス穴21の内周面とパンチ本体部31の外周面との隙間が、試験材Sと駆動板8の合計板厚の1倍以上となる。この場合、張出し成形の際、試験材Sとダイス穴21の内周面との接触が抑制されるとともに、駆動板8とパンチ本体部31の外周面との接触が抑制される。これにより、張出し成形の際、試験材Sとダイス穴21の内周面との間の非接触が実質的に確保されるとともに、駆動板8とパンチ本体部31の外周面との間の非接触が実質的に確保される。したがって、熱伝導で試験材S及び駆動板8の温度が不意に低下するのを抑制することができ、摩擦で試験材S及び駆動板8が不意に破断するのを抑制することができる。
第4実施形態では、駆動板8の孔81の直径が、パンチ先端部32の最先端321の直径よりも小さい。この場合、張出し成形の開始から終了までの間、駆動板8の孔81が拡大するように変形しても、パンチ先端部32が駆動板8の孔81内に抜けることはない。これにより、パンチ先端部32が不意に試験材Sと接触するのを抑制することができる。駆動板8の孔81の直径に対するパンチ先端部32の最先端321の直径は、好ましくは、1.6以上2.0以下である。
<第5実施形態>
図5は、第5実施形態に係る試験装置1Dの概略構成を示す図である。試験装置1Dは、第2実施形態と同様のしわ押さえ6Aを備える点で、第4実施形態に係る試験装置1Cと異なる。
図5を参照して、試験装置1Dは、第2実施形態と同様に、しわ押さえ6Aをさらに備える。しわ押さえ6Aは、第2実施形態と同様に、複数のガイド棒61Aによってスライド4から吊り下げられている。しわ押さえ6Aとスライド4との間には、第2実施形態と同様に、複数の圧縮コイルばね62Aが設けられている。
第5実施形態に係る試験装置1Dによれば、張出し成形の際、試験材S及び駆動板8は、しわ押さえ6Aとダイス2との間に挟み込まれる。この場合、試験材S及び駆動板8の不定形な変形が抑制される。これにより、試験材Sの変形が均一になる。
<第6実施形態>
図6は、第6実施形態に係る試験装置1Eの概略構成を示す図である。試験装置1Eは、第3実施形態と同様の潤滑材の被膜7Aを備える点で、第4実施形態に係る試験装置1Cと異なる。
図6を参照して、試験装置1Eでは、パンチ先端部32の表面に、潤滑材の被膜7Aが形成されている。被膜7Aは、パンチ先端部32のみならず、パンチ3の表面全域に被膜を形成していてもよい。被膜7Aは、第3実施形態で用いた潤滑材の被膜7と同種である。
第6実施形態に係る試験装置1Eによれば、相互に接触するパンチ先端部32と駆動板8との間の摩擦係数が、潤滑材の被膜7Aによって、低減される。これにより、円滑に張出し成形を行うことができる。
図6に示す試験装置1Eでは、潤滑材の被膜7Aは、パンチ先端部32の表面に形成されている。ただし、潤滑材の被膜7Aは、駆動板8のパンチ3側の表面に形成されていてもよい。被膜7Aは、パンチ先端部32の表面、及び駆動板8のパンチ3側の表面の両方に形成されていてもよい。いずれの場合であっても、相互に接触するパンチ先端部32と駆動板8との間の摩擦係数が低減される。
本実施形態の潤滑材の被膜7Aは、第5実施形態に係る試験装置1Dに適用することも可能である。
<第7実施形態>
図7は、第7実施形態に係る試験装置1Fの概略構成を示す図である。試験装置1Fは、駆動板8Aの構成において、第4実施形態に係る試験装置1Cと異なる。
図7を参照して、試験装置1Fでは、駆動板8Aの縁に凸条82が形成されている。凸条82は、駆動板8のうちパンチ3側に突出している部分である。凸条82は、駆動板8Aの縁に沿って延びている。
駆動板8Aの平面形状が矩形である場合、凸条82は、駆動板8Aの4つの縁のうち、全ての縁に設けられてもよいし、対向する2つの縁に設けられてもよい。ただし、凸条82は、駆動板8Aの1つ以上の縁に設けられていればよい。
第7実施形態に係る試験装置1Fでは、駆動板8Aの縁に凸条82が設けられているため、駆動板8Aの縁の剛性が高まる。この場合、張出し成形の際、駆動板8Aの縁の形状が維持され、駆動板8Aの不定形な変形が抑制される。これにより、駆動板8A及び試験材Sの変形が均一になる。
本実施形態の駆動板8Aは、第5実施形態に係る試験装置1Dに適用することも可能である。この場合、しわ押さえ6Aの下面(具体的には、駆動板8A側の面)に、凸条82に対応する溝が形成されている。張出し成形の際、その溝が凸条82に係合する。これにより、駆動板8Aの縁の形状がより維持され、駆動板8Aの不定形な変形がより抑制される。
また、本実施形態の駆動板8Aは、第6実施形態に係る試験装置1Eに適用することも可能である。
<第8実施形態>
図8は、第8実施形態に係る試験装置1Gの概略構成を示す図である。試験装置1Gは、駆動板8Bの構成において、第4実施形態に係る試験装置1Cと異なる。
図8を参照して、試験装置1Gでは、駆動板8Bの縁が曲げ起こされている。この曲げ起こし部83は、駆動板8Bのうちパンチ3側に向けて曲げ起こされた部分である。曲げ起こし部83は、駆動板8Bの縁に沿って延びている。
駆動板8Bの平面形状が矩形である場合、曲げ起こし部83は、駆動板8Bの4つの縁のうち、全ての縁に設けられてもよいし、対向する2つの縁に設けられてもよい。ただし、曲げ起こし部83は、駆動板8Bの1つ以上の縁に設けられていればよい。
第8実施形態に係る試験装置1Gでは、駆動板8Bの縁が曲げ起こされて、駆動板8Bの縁に曲げ起こし部83が設けられているため、駆動板8Bの縁の剛性が高まる。この場合、張出し成形の際、駆動板8Bの縁の形状が維持され、駆動板8Bの不定形な変形が抑制される。これにより、駆動板8B及び試験材Sの変形が均一になる。
本実施形態の駆動板8Bは、第5実施形態に係る試験装置1Dに適用することも可能である。この場合、張出し成形の際、しわ押さえ6Aが駆動板8Bに接触した後、曲げ起こし部83がしわ押さえ6Aの外周面に当接する。これにより、駆動板8Bの縁の形状がより維持され、駆動板8Bの不定形な変形がより抑制される。
また、本実施形態の駆動板8Bは、第6実施形態に係る試験装置1Eに適用することも可能である。
以上、本開示に係る実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記各実施形態では、試験材Sを加熱する加熱装置5として、通電加熱装置が用いられる。しかしながら、加熱装置5は、他の方式の加熱装置であってもよい。また、試験材Sは、試験装置1の外部で加熱されてもよい。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G:試験装置
A:軸
S:試験材
2:ダイス
21:ダイス穴
3:パンチ
31:パンチ本体部
32:パンチ先端部
321:最先端
322:外縁面
4:スライド
5:加熱装置
51,52:電極
6,6A:しわ押さえ
7,7A:潤滑材の被膜
8,8A,8B:駆動板
81:孔

Claims (12)

  1. 高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する試験装置であって、
    横断面が円形のダイス穴が設けられたダイスと、
    前記ダイス穴と共有する軸を有し、前記軸に沿って前記ダイスに向かって移動可能なパンチと、
    前記パンチの移動開始前に前記鋼板を加熱する加熱装置と、を備え、
    前記パンチは、
    前記軸を中心軸として有するパンチ本体部と、
    前記パンチ本体部の前記ダイス側に位置し、前記軸を中心軸としたリング状のパンチ先端部と、を備える、試験装置。
  2. 請求項1に記載の試験装置であって、
    前記パンチ先端部は、
    前記ダイスに最も近い位置にある最先端であって、前記軸を中心軸とした円状の前記最先端と、
    前記最先端の径方向外側に隣接する外縁面であって、前記軸を中心としたリング状で、凸に湾曲した前記外縁面と、を含む、試験装置。
  3. 請求項1又は2に記載の試験装置であって、
    前記パンチ本体部の横断面が円形であり、
    前記ダイス穴の直径と前記パンチ本体部の直径との差が、前記鋼板の板厚の2倍以上である、試験装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の試験装置であって、
    前記パンチ先端部の表面、及び前記鋼板の前記パンチ側の表面の少なくとも一方に、潤滑材の被膜が形成されている、試験装置。
  5. 請求項1に記載の試験装置であって、さらに、
    前記鋼板の前記パンチ側の表面に積み重ねられる駆動板であって、前記軸を中心として有する孔が形成された前記駆動板を備え
    前記加熱装置は、前記鋼板を前記駆動板と共に加熱する、試験装置。
  6. 請求項5に記載の試験装置であって、
    前記パンチ先端部は、
    前記ダイスに最も近い位置にある最先端であって、前記軸を中心軸とした円状の前記最先端と、
    前記最先端の径方向外側に隣接する外縁面であって、前記軸を中心としたリング状で、凸に湾曲した前記外縁面と、を含む、試験装置。
  7. 請求項6に記載の試験装置であって、
    前記駆動板の前記孔の直径は、前記パンチ先端部の前記最先端の直径よりも小さい、試験装置。
  8. 請求項5~7のいずれか1項に記載の試験装置であって、
    前記駆動板の縁に凸条が形成されている、試験装置。
  9. 請求項5~7のいずれか1項に記載の試験装置であって、
    前記駆動板の縁が曲げ起こされている、試験装置。
  10. 請求項5~9のいずれか1項に記載の試験装置であって、
    前記パンチ本体部の横断面が円形であり、
    前記ダイス穴の直径と前記パンチ本体部の直径との差が、前記鋼板と前記駆動板の合計板厚の2倍以上である、試験装置。
  11. 請求項5~10のいずれか1項に記載の試験装置であって、
    前記パンチ先端部の表面、及び前記駆動板の前記パンチ側の表面の少なくとも一方に、潤滑材の被膜が形成されている、試験装置。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の試験装置を用いて、高温プレス成形時の鋼板の成形限界線図を測定する試験方法。
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