以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を、サーバコンピュータ等により構成された回遊評価支援装置と、各々対象者が個別に用いる端末である複数の対象者端末と、を含む回遊評価支援システムに適用した場合について説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る回遊評価支援システム90の構成を説明する。図1に示すように、本実施形態に係る回遊評価支援システム90は、ネットワーク80に各々アクセス可能とされた、回遊評価支援装置10と、複数の対象者端末30と、を含む。なお、回遊評価支援装置10の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、対象者端末30の例としては、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)等の携帯型の端末が挙げられる。
本実施形態に係る対象者端末30は、回遊評価支援システム90の利用対象となる複数の対象者が各々所持する端末である。対象者端末30は、CPU(Central Processing Unit)31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、タッチパネル等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35及び媒体読み書き装置(R/W)36を備えている。また、対象者端末30は、カメラ38、マイク39、GPS(Global Positioning Systems)40、加速度センサ41及び無線通信部42を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36、カメラ38、マイク39、GPS40、加速度センサ41及び無線通信部42はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、端末処理プログラム33Aが記憶されている。端末処理プログラム33Aは、端末処理プログラム33Aが書き込まれた記録媒体37が媒体読み書き装置36にセットされ、媒体読み書き装置36が記録媒体37からの端末処理プログラム33Aの読み出しを行うことで、記憶部33へ記憶(インストール)される。CPU31は、端末処理プログラム33Aを記憶部33から読み出してメモリ32に展開し、端末処理プログラム33Aが有するプロセスを順次実行する。
一方、回遊評価支援装置10は、回遊評価支援システム90で取り扱う各種情報を統括的に保管して利用する装置である。回遊評価支援装置10は、CPU11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
記憶部13はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、回遊評価支援プログラム13Aが記憶されている。回遊評価支援プログラム13Aは、当該プログラム13Aが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの上記プログラム13Aの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶(インストール)される。CPU11は、回遊評価支援プログラム13Aを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、回遊評価支援プログラム13Aが有するプロセスを順次実行する。
また、記憶部13には、対象領域情報データベース13B及び対象者情報データベース13Cが記憶される。対象領域情報データベース13B及び対象者情報データベース13Cについては、詳細を後述する。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る回遊評価支援装置10及び対象者端末30の機能的な構成について説明する。図2は、本実施形態に係る回遊評価支援システム90の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、回遊評価支援装置10は、取得部11A、導出部11B、及び提示部11Cを含む。回遊評価支援装置10のCPU11が回遊評価支援プログラム13Aを実行することで、取得部11A、導出部11B、及び提示部11Cとして機能する。
本実施形態に係る取得部11Aは、回遊の対象地(以下、「スポット」という。)における対象者の歩行の経路を示す経路情報を取得する。
本実施形態では、経路情報を、対象者端末30に設けられているGPS40を用いて取得しているが、これに限るものではない。例えば、RFID(Radio Frequency Identification)を用いて経路情報を取得する形態や、ビーコン(Beacon)を用いて経路情報を取得する形態としてもよい。
また、本実施形態に係る導出部11Bは、取得部11Aによって取得された経路情報が示す経路の単位時間当たりの距離の、道なりの距離に対する割合を示す回遊度を導出する。なお、本実施形態では、上記単位時間として10分間を適用しているが、これに限るものではなく、10分未満の時間であってもよく、10分を超える時間であってもよいことは言うまでもない。
ここで、図3を参照して、本実施形態に係る回遊度の導出方法について説明する。図3は、本実施形態に係る回遊度の説明に供する図であり、道なりの経路及び実際の移動経路の一例を示す平面図である。
図3に示すように、ある街角等において、共通の道路60に面している複数の店舗A、店舗B、・・・が存在する場合を考える。この場合、例えば、店舗Hと店舗Iとの間に対象者がいる場合で、かつ、購入したい物がある等の目的があって店舗Aに向かう場合、通常は、店舗Aに対して道なりに向かう経路(以下、「道なり経路」という。)K1をとる。
これに対し、同様の場合であっても、対象者が興味のある物を物色するべく、ぶらぶらする場合には、店舗Aに対する道なり経路K1よりも、曲がりくねった経路K2をとることになる。
そこで、本実施形態に係る導出部11Bでは、次の式(1)で示される、上記経路情報が示す経路の単位時間当たりの歩行距離D1の、道なり距離D2に対する割合Rを、回遊度を示す値として導出する。
R=D1/D2 (1)
なお、本実施形態では、回遊度を、予め定められた段階数(本実施形態では、1から10までの10段階)における何段階目に当たるかを示す値として導出する。従って、本実施形態に係る回遊度は、割合Rの値が大きくなるほど10に近い値となるように、割合Rの値を換算したものとして導出する。
そして、本実施形態に係る提示部11Cは、導出部11Bによって導出された回遊度に関する回遊度関連情報を提示する。
なお、本実施形態では、回遊度関連情報として、導出部11Bによって導出された回遊度そのもの、及び当該回遊度の大きさに応じて、顔の表情を模擬した画像(以下、「顔画像」という。)を適用しているが、これに限るものではない。例えば、回遊度及び顔画像の何れか一方のみを、回遊度関連情報として適用する形態としてもよい。また、本実施形態では、提示部11Cによる提示として、表示部による表示による提示を適用しているが、これに限るものではない。例えば、スピーカ等の音声再生装置による音声による提示や、プリンタ等の画像形成装置による印刷による提示を、提示部11Cによる提示として適用する形態としてもよい。
また、本実施形態に係る導出部11Bは、回遊度の時間経過に伴う変化率を用いて、当該回遊度を補正する。なお、本実施形態では、当該補正として、単位時間当たりの回遊度(後述する「暫定回遊度」に相当。)の時間経過に伴う変化率が、滑らかに推移しておらず、のこぎり状に推移している場合に、対応するスポット内の全体的な回遊度(本実施形態では、暫定回遊度の単純平均値)を所定値だけ嵩上げする補正を適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
また、本実施形態に係る提示部11Cは、導出部11Bによって導出された回遊度を用いて、対象者にとって有意義である有意義情報(以下、単に「有意義情報」という。)を当該対象者に更に提示する。ここで、本実施形態に係る提示部11Cでは、有意義情報として健康に関する情報を適用しており、特に、本実施形態に係る提示部11Cでは、当該健康に関する情報として、精神的な健康に関する情報及び肉体的な健康に関する情報の双方を適用している。但し、この形態に限るものではなく、例えば、導出部11Bによって導出された回遊度が予め定められた閾値以下である場合に、当該回遊度より高い、後述する総合回遊度とされたスポットを利用者に紹介する情報を、有意義情報として適用する形態としてもよい。また、精神的な健康に関する情報及び肉体的な健康に関する情報の何れか一方のみを、健康に関する情報として適用する形態としてもよい。
ここで、本実施形態に係る導出部11Bは、回遊度を対象者の属性毎に導出するものとされている。本実施形態では、上記属性として、性別、年齢、及び身長の3種類を適用しているが、これに限るものではない。例えば、これらの3種類の属性のうちの1種類、又は2種類の組み合わせを上記属性として適用する形態としてもよいし、これらの3種類に対して、体重等の他の属性を含めて上記属性として適用する形態としてもよい。
一方、本実施形態に係る対象者端末30は、送信部31A及び表示制御部31Bを含む。対象者端末30のCPU31が端末処理プログラム33Aを実行することで、送信部31A及び表示制御部31Bとして機能する。
本実施形態に係る送信部31Aは、回遊評価支援装置10の取得部11Aに経路情報を送信する。また、表示制御部31Bは、回遊評価支援装置10の提示部11Cによって提示された回遊度関連情報を表示部35に表示する制御を行う。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る対象領域情報データベース13Bについて説明する。図4は、本実施形態に係る対象領域情報データベース13Bの構成の一例を示す模式図である。
図4に示すように、本実施形態に係る対象領域情報データベース13Bは、対象領域名、対象領域位置、ソーシャルヒートマップ画像、回遊経路、スポット名、スポット位置、及び総合回遊度の各情報が記憶される。
上記対象領域名は、回遊評価支援システム90が取り扱い対象としている対象領域(以下、単に「対象領域」という。)の名称を示す情報であり、上記対象領域位置は、対応する対象領域が存在する位置を示す情報である。本実施形態では、対象領域を、平面視の円形で囲まれる領域としており、上記対象領域位置を、当該円形の領域の平面視の外接矩形における一対の対角の2次元座標系における座標位置として規定している。但し、この形態に限らず、例えば、上記円形に代えて、楕円形、矩形等の他の形状を適用する形態としてもよいし、上記2次元座標系における座標位置に代えて、緯度及び経度を適用する形態としてもよい。
また、上記ソーシャルヒートマップ画像は、対応する対象領域の通常表示される地図画像に重ねて濃度や色が異なる領域を表示することで、対象者のカテゴリーに適合した情報が多い場所を強調した地図を示す画像である。即ち、本実施形態では、各対象者に対して予め複数の設問に回答してもらい、回答結果を分析して分類することにより各対象者のカテゴリーを事前に決定する。そして、本実施形態に係るソーシャルヒートマップ画像は、利用する対象者のカテゴリーに適合した情報(本実施形態では、SNS(Social Networking Service)において投稿された情報。)が多い場所ほど濃度が高くなるように地図画像に重ねて表示する。但し、この濃度を変える形態に限らず、高い濃度から低い濃度の順に、赤色→黄色→緑色といったように色を変える形態としてもよい。
本実施形態では、回遊評価支援装置10がネットワーク80等を介して、各対象領域のソーシャルヒートマップ画像の最新版を提供するサーバに接続されており、このサーバからソーシャルヒートマップ画像の最新版を取得して、対象領域情報データベース13Bを逐次更新するものとしている。但し、この形態に限らず、回遊評価支援装置10自身により、各対象者に対応するソーシャルヒートマップ画像を逐次更新する形態としてもよい。
また、上記回遊経路は、対応する対象領域において回遊することを推奨する経路を示す情報であり、上記スポット名は、対応する対象領域に含まれるスポットの名称を示す情報であり、上記スポット位置は、対応するスポットが存在する位置を示す情報である。本実施形態では、上記スポットを、平面視の円形で囲まれる領域としており、上記スポット位置を、当該円形の領域の平面視の外接矩形における一対の対角の2次元座標系における座標位置として規定している。但し、この形態に限らず、例えば、上記円形に代えて、楕円形、矩形等の他の形状を適用する形態としてもよいし、上記2次元座標系における座標位置に代えて、緯度及び経度を適用する形態としてもよい。
なお、本実施形態では、上記回遊経路及びスポットを、SNSで投稿された情報からAI(人工知能)技術等を用いて抽出しているが、これに限らない。例えば、紀行番組、グルメ番組、街歩き番組(所謂街ブラ番組)等の各地のスポットを紹介するテレビ番組のホームページから、回遊経路及びスポットを抽出する形態等としてもよい。
このように、本実施形態では、対象領域において回遊することを推奨する経路を示す情報を有しており、当該情報を対象者に提示するものとされているが、当該対象者は、必ずしも提示された経路通りに正確に移動する必要はなく、興味のある対象に関して見聞きするべく、ぶらぶら歩くことができることは言うまでもない。
更に、上記総合回遊度は、対応するスポットに対する、上述した回遊度の総合的な値を示す情報である。なお、本実施形態では、総合回遊度として、対応するスポットにおける、対象者全体の回遊度の単純平均値を適用しているが、これに限るものではない。例えば、対応するスポットにおける、対象者全体の回遊度の、重視する属性の人の重みを相対的に大きくした加重平均値を、総合回遊度として適用する形態としてもよい。以下では、対象領域情報データベース13Bに記憶されている情報を総括して「対象領域情報」という。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る対象者情報データベース13Cについて説明する。図5は、本実施形態に係る対象者情報データベース13Cの構成の一例を示す模式図である。
図5に示すように、本実施形態に係る対象者情報データベース13Cは、対象者端末ID(Identification)、対象者名、属性、訪問スポット、訪問日時、歩行距離、道なり距離、暫定回遊度、及び回遊度の各情報が記憶される。
上記対象者端末IDは、回遊評価支援システム90を利用する各対象者が所有する対象者端末30を識別するために割り振られた情報であり、上記対象者名は、対応する対象者の名前を示す情報である。
また、上記属性は、対応する対象者の上述した属性を示す情報であり、上記訪問スポットは、対応する対象者が訪問したスポットの名称を示す情報であり、訪問日時は、対応する対象者が対応するスポットを訪問した日時を示す情報である。
また、上記歩行距離は、対応する対象者が対応するスポットを訪問した際に計測された、当該対象者の単位時間(本実施形態では、10分間)当たりの歩行経路の距離を示す情報である。また、上記道なり距離は、対応する歩行経路の歩行を行った際の、当該歩行経路に対応する、上述した道なり経路に対応する経路の距離を示す情報である。
なお、本実施形態では、対象領域情報データベース13Bに記憶されている回遊経路を示す情報を、道なり経路を示す情報に相当するものとして記憶しておく。そして、本実施形態では、当該回遊経路を示す情報から、上記歩行経路の開始位置及び終了位置に各々最も近い位置の間の経路を示す情報を抽出し、抽出した情報が示す経路の距離を道なり距離として適用している。但し、道なり距離は、これに限るものではなく、例えば、ソーシャルヒートマップ画像における地図の画像を参照して、上記歩行経路の開始位置及び終了位置に各々最も近い道路上の位置の間の経路を示す情報を抽出し、抽出した情報が示す経路の距離を道なり距離として適用する形態としてもよい。
また、上記暫定回遊度は、対応する歩行距離及び道なり距離に対応する、上記単位時間当たりの回遊度を示す情報であり、上記回遊度は、対応する対象者の対応するスポットを訪問した際の当該スポット全体に関する回遊度を示す情報である。本実施形態では、回遊度として、暫定回遊度の時間経過に伴う変化率に応じて補正した値を適用していることは上述した通りである。なお、以下では、対象者情報データベース13Cに記憶されている情報を総括して「対象者情報」という。
次に、図6~図10を参照して、本実施形態に係る回遊評価支援システム90の作用を説明する。
まず、図6を参照して、対象者端末30の作用を説明する。何れかの対象者端末30のCPU31が端末処理プログラム33Aを実行することによって、図6に示す端末処理が実行される。図6に示す端末処理は、例えば、何れかの対象者(以下、「実施対象者」という。)から自身の対象者端末30の入力部34を介して、端末処理の実行指示が入力された場合に実行される。
図6のステップ200で、CPU31は、GPS40から位置を示す情報(以下、「位置情報」という。)を取得し、次のステップ202で、CPU31は、取得した位置情報を、無線通信部42を介して回遊評価支援装置10に送信する。
回遊評価支援装置10は、後述する回遊評価支援処理(図7も参照。)において、対象者端末30から受信した位置情報により示される位置が含まれる対象領域(以下、「実施対象領域」という。)に関する対象領域情報(以下、「実施対象領域情報」という。)を対象領域情報データベース13Bから読み出す。また、回遊評価支援装置10は、実施対象領域情報に基づき、後述する初期画面を示す情報(以下、「初期画面情報」という。)を作成する。そして、回遊評価支援装置10は、実施対象領域情報及び初期画面情報を、位置情報の送信元の対象者端末30(以下、「実施対象者端末」という。)に送信する。
そこで、次のステップ204で、CPU31は、回遊評価支援装置10からの初期画面情報及び実施対象領域情報の受信待ちを行い、次のステップ206で、CPU31は、受信した初期画面情報により示される初期画面を表示部35により表示する制御を行う。
図8には、本実施形態に係る初期画面の一例が示されている。図8に示すように、本実施形態に係る初期画面は、実施対象領域のソーシャルヒートマップ画像に対して、実施対象領域に含まれる各スポットのスポット名及び回遊経路が、対応する位置に重畳されて表示される。そこで、実施対象者は、初期画面で表示された回遊経路に従って回遊を開始する。なお、錯綜を回避するために、本実施形態では、実施対象領域の候補が1つのみの場合について説明するが、これに限らない。例えば、実施対象領域の候補が複数存在する場合、含まれるスポットの総合回遊度の合計値が最も大きい対象領域や、対象領域情報データベース13Bに直近に登録された対象領域等を実施対象領域として選択的に適用する形態としてもよい。また、図8に示すように、本実施形態に係る初期画面では、実施対象領域に含まれる各スポットの外接円を破線で表示しているが、これに限らないことは言うまでもない。
ここで、実施対象者は、必ずしも表示された経路通りに正確に移動する必要はなく、興味のある対象に関して見聞きするべく、ぶらぶら歩くことができることは上述した通りである。
次のステップ208で、CPU31は、GPS40から位置情報を取得する。次のステップ210で、CPU31は、取得した位置情報により示される位置が、受信した実施対象領域情報に含まれる何れかのスポットの領域に達するまで待機することにより、実施対象者が実施対象領域における何れかのスポット(以下、「滞在スポット」という。)の領域に到着するまで待機する。
次のステップ212で、CPU31は、加速度センサ41からの出力信号を用いた実施対象者の歩数の計数を開始すると共に、内蔵されている図示しない計時部を用いた計時を開始し、次のステップ214で、CPU31は、GPS40から位置情報を取得する。
次のステップ216で、CPU31は、この時点から上述した単位時間(本実施形態では、10分間)が経過するまでの歩数を用いて、当該単位時間当たりの実施対象者の歩行距離を算出する。なお、本実施形態では、歩行距離を、計数された歩数に対して実施対象者の属性に応じて予め定められた一歩当たりの距離を乗算することにより算出しているが、これに限るものではない。例えば、GPS40によって逐次得られる実施対象者の移動経路の長さを歩行距離とする形態としてもよい。
そして、ステップ216で、CPU31は、算出した歩行距離を示す情報と、当該歩行距離に対応する歩行経路を示す情報と、滞在スポットに対応するスポット名を示す情報とを基礎情報として、無線通信部42を介して回遊評価支援装置10に送信する制御を行う。回遊評価支援装置10は、実施対象者端末から基礎情報を受信すると、後述する回遊評価支援処理において、受信した基礎情報に関する情報、及び当該基礎情報を用いて導出した暫定的な回遊度(後述する暫定回遊度)を示す情報を、対象者情報データベース13Cに登録する制御を行う。
次のステップ218で、CPU31は、取得した位置情報により示される位置が、ステップ210の処理において到達したと判定された滞在スポット(以下、「離脱スポット」という。)から離脱する位置となるまで待機する。
次のステップ220で、CPU31は、ステップ212の処理によって開始した歩数の計測及び計時を停止すると共に、離脱スポットから離脱した旨を示すスポット離脱情報を回遊評価支援装置10に送信する制御を行う。以上のステップ214~ステップ220の処理により、CPU31は、実施対象者の離脱スポットでの単位時間当たりの歩行距離を示す情報を含む基礎情報を回遊評価支援装置10に送信することができる結果、対象者情報データベース13Cには、当該単位時間当たりの基礎情報に関する情報、及び暫定的な回遊度を示す情報が順次蓄積される。
そして、回遊評価支援装置10では、実施対象者が離脱スポットから離脱すると、対象者情報データベース13Cに登録した、離脱スポットにおける時系列順の暫定的な回遊度を用いて、離脱スポット全体に対応する回遊度を導出して、実施対象者端末に送信する。
そこで、次のステップ222で、CPU31は、回遊評価支援装置10からの回遊度の受信待ちを行い、次のステップ224で、CPU31は、受信した回遊度を主として表示する回遊度表示画面を表示部35により表示する制御を行う。
図9には、本実施形態に係る回遊度表示画面の一例が示されている。図9に示すように、本実施形態に係る回遊度表示画面は、離脱スポットの名称及び実施対象者の名前を表示し、かつ、実施対象者に関する回遊度を調整可能に表示する。なお、本実施形態に係る回遊度表示画面では、図9に示すように、回遊度については、当該回遊度の大きさに応じて、顔の表情を模擬した顔画像35Dも表示する。
図9に示される回遊度表示画面が表示部35に表示されると、実施対象者は、表示されている回遊度が、自身が主観的に感じた離脱スポットに対する回遊度に合致していない場合は、回遊度を調整する指示入力を行う。本実施形態では、上記回遊度を調整する指示入力を、回遊度を増加させたい場合は増加ボタン35Cを指定し、回遊度を低下させたい場合は低下ボタン35Bを指定することにより行っているが、これに限らない。例えば、回遊度の表示領域に調整後の値を直接入力する形態等としてもよい。そして、実施対象者は、回遊度表示画面の表示を終了する場合は、終了ボタン35Aを指定する。
そこで、次のステップ226で、CPU31は、終了ボタン35Aが指定されるまで待機する。次のステップ228で、CPU31は、終了ボタン35Aが指定された旨を示す情報(以下、「終了情報」という。)を、回遊度表示画面において回遊度が調整された場合は調整後の回遊度(以下、「調整回遊度」という。)と共に、無線通信部42を介して回遊評価支援装置10に送信する。なお、回遊度表示画面において回遊度が調整されることなく、終了ボタン35Aが指定された場合、CPU31は、終了情報のみを回遊評価支援装置10に送信する。
回遊評価支援装置10は、実施対象者端末から終了情報を受信すると、後述する回遊評価支援処理において、実施対象者にとって有意義な情報である有意義情報を導出して実施対象者端末に送信する。
そこで、次のステップ230で、CPU31は、回遊評価支援装置10からの有意義情報の受信待ちを行い、次のステップ232で、CPU31は、受信した有意義情報を主として表示する有意義情報表示画面を表示部35により表示する制御を行う。
図10には、本実施形態に係る有意義情報表示画面の一例が示されている。図10に示すように、本実施形態に係る有意義情報表示画面は、離脱スポットの名称及び実施対象者の名前を表示すると共に、有意義情報を表示する。
なお、本実施形態では、有意義情報として、精神的な健康の度合いを示す情報(以下、「精神的健康度」という。)、及び肉体的な健康の度合いを示す情報(以下、「肉体的健康度」という。)を適用している。また、本実施形態では、有意義情報として、実施対象者に関する、離脱スポットにおける余裕の状況を示す情報及び満喫の状況を示す情報も適用している。但し、有意義情報は、これらの情報に限るものでないことも言うまでもない。
図10に示される有意義情報表示画面が表示部35に表示されると、実施対象者は、表示されている情報の内容を把握した後、終了ボタン35Aを指定する。
そこで、次のステップ234で、CPU31は、終了ボタン35Aが指定されるまで待機する。次のステップ236で、CPU31は、実施対象領域の全てのスポットについて、以上の処理が終了したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ206に戻る一方、肯定判定となった時点で本端末処理を終了する。
次に、図7を参照して、回遊評価支援装置10の作用を説明する。回遊評価支援装置10のCPU11が回遊評価支援プログラム13Aを実行することによって、図7に示す回遊評価支援処理が実行される。図7に示す回遊評価支援処理は、例えば、回遊評価支援装置10の操作者から入力部14を介して、回遊評価支援処理の実行指示が入力された場合に実行される。なお、ここでは、錯綜を回避するために、対象者情報データベース13Cの対象者ID、対象者名、及び属性の各情報が予め登録されている場合について説明する。
図7のステップ300で、CPU11は、何れかの対象者端末30から位置情報が受信されるまで待機し、次のステップ302で、CPU11は、受信した位置情報により示される位置が含まれる対象領域に関する対象領域情報(=実施対象領域情報)を対象領域情報データベース13Bから読み出す。
次のステップ304で、CPU11は、読み出した実施対象領域情報を用いて、上述した初期画面情報を作成する。次のステップ306で、CPU11は、作成した初期画面情報及び読み出した実施対象領域情報を、実施対象者端末に通信I/F部18及びネットワーク80を介して送信する制御を行う。初期画面情報及び実施対象領域情報を受信すると、実施対象者端末では、上述した端末処理により、訪問した対象領域の各スポットにおいて、単位時間当たりの歩行距離を示す情報を含む基礎情報を回遊評価支援装置10に送信する。
そこで、次のステップ308で、CPU11は、実施対象者端末から基礎情報が受信されるまで待機する。次のステップ310で、CPU11は、受信した基礎情報に含まれる歩行距離を示す情報に対応する道なり距離を示す情報を上述したように導出し、当該歩行距離及び道なり距離を示す情報を用いて、上述したように暫定回遊度を導出する。次のステップ312で、CPU11は、歩行距離、道なり距離、及び導出した暫定回遊度の各情報を、対象者情報データベース13Cの対応する記憶領域に記憶(登録)する。
次のステップ314で、CPU11は、実施対象者端末からスポット離脱情報を受信したか否かを判定することで、実施対象者が離脱スポットを離脱したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ308に戻る一方、肯定判定となった場合はステップ316に移行する。
なお、ステップ308~ステップ314の処理を繰り返し実行する場合に、CPU11は、ステップ312の処理を最初に実行する際には、受信した基礎情報に含まれるスポット名を示す情報、及びその時点の日時(訪問日時の開始日時)を対象者情報データベース13Cの対応する記憶領域に記憶する。また、ステップ308~ステップ314の処理を繰り返し実行する場合に、CPU11は、ステップ312の処理を最後に実行する際には、その時点の日時(訪問日時の終了日時)を対象者情報データベース13Cに記憶する。
次のステップ316で、CPU11は、対象者情報データベース13Cから離脱スポットに関する全ての暫定回遊度を示す情報を読み出し、当該暫定回遊度を用いて、離脱スポット全体に対応する回遊度を上述したように導出する。
次のステップ318で、CPU11は、導出した回遊度を、実施対象者端末に送信する制御を行う。回遊度を受信すると、実施対象者端末では、上述したように、端末処理によって回遊度表示画面を表示し、当該回遊度表示画面上で回遊度の調整が受け付け可能とされる。そして、回遊度の調整が受け付けられた場合には上述した調整回遊度及び終了情報を、回遊度の調整が受け付けられなかった場合には終了情報のみを、各々回遊評価支援装置10に送信する。
そこで、次のステップ320で、CPU11は、実施対象者端末から終了情報を受信するまで待機する。次のステップ322で、CPU11は、終了情報と共に調整回遊度を受信したか否かを判定することにより、実施対象者によって回遊度が調整されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ324に移行する。
ステップ324で、CPU11は、受信した調整回遊度を対象者情報データベース13Cの回遊度を示す情報として記憶(登録)した後にステップ328に移行する。
一方、ステップ322において否定判定となった場合、即ち、実施対象者端末から調整回遊度を受信していない場合、ステップ326に移行する。
ステップ326で、CPU11は、ステップ316の処理によって導出した回遊度を対象者情報データベース13Cの回遊度を示す情報として記憶(登録)した後にステップ328に移行する。
ステップ328で、CPU11は、受信した基礎情報に含まれるスポット名に対応するスポットについて、それまでに対象者情報データベース13Cに登録されている全ての回遊度を読み出し、読み出した回遊度を用いて上述したように総合回遊度を算出し、算出した総合回遊度を、対象領域情報データベース13Bの対応する領域に記憶することで、対応するスポットの総合回遊度を更新する。
ステップ330で、CPU11は、上述した有意義情報を導出する。なお、本実施形態では、有意義情報に含まれる精神的健康度及び肉体的健康度を、各々予め定められた段階数(本実施形態では、10段階)における何段階目に当たるかを示す値として導出する。本実施形態では、精神的健康度を、対応するスポットに対応する総合回遊度に対する実施対象者の回遊度(調整回遊度を受信した場合は当該調整回遊度)の相対的な大きさを、当該総合回遊度を中央値(ここでは、5)とした場合の値として導出する。また、本実施形態では、肉体的健康度を、対応するスポットに対応する、全ての対象者に対応する単位時間当たりの歩行距離の平均値に対する、実施対象者の単位時間当たりの歩行距離の相対的な大きさを、当該平均値を中央値(ここでは、5)とした場合の値として導出する。但し、精神的健康度及び肉体的健康度は、これらの例示のものに限定されるものでないことも言うまでもない。
ステップ332で、CPU11は、導出した有意義情報を実施対象者端末に送信する。
次のステップ334で、CPU11は、実施対象領域の全てのスポットについてステップ308以降の処理が終了したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ308に戻る一方、肯定判定となった時点でステップ336に移行する。
ステップ336で、CPU11は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ300に戻る一方、肯定判定となった時点で本回遊評価支援処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、回遊評価支援装置10の操作者により、入力部14を介して回遊評価支援処理の終了指示が入力されたタイミングを適用しているが、これに限るものでない。
なお、本実施形態に係る回遊評価支援装置10によって得られた対象者毎の回遊度、及び総合回遊度は、都市計画や、地方計画(所謂まちづくり)を行う場合等にも有効に活用することができる。
例えば、総合回遊度を用いることで、当該総合回遊度が高いほど“ぶらぶら”しやすいこと、即ち対象地に魅力があることや、安全性が高いこと、ひいては経済活性度が高いことを把握することができ、対象地の魅力を判断する指標として活用することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、回遊の対象地における対象者の歩行の経路を示す経路情報を取得し、取得した経路情報が示す経路の単位時間当たりの距離の、道なりの距離に対する割合を示す回遊度を導出し、導出した回遊度に関する回遊度関連情報を提示している。従って、回遊度を実際のぶらぶらした程度を示すものとして導出することができる結果、より高いレベルで回遊の評価の支援に寄与することができる。
また、本実施形態によれば、回遊度の時間経過に伴う変化率を用いて当該回遊度を補正している。従って、より高精度に回遊度を導出することができる。
また、本実施形態によれば、導出された回遊度を用いて、対象者にとって有意義である有意義情報を当該対象者に更に提示している。従って、対象者に対して回遊の意義を感じさせることができる結果、回遊することへの意欲を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、有意義情報に、健康に関する情報を含めている。従って、回遊することへの意欲を、より向上させることができる。
また、本実施形態によれば、健康に関する情報に、精神的な健康に関する情報、及び肉体的な健康に関する情報の双方を含めている。従って、これらの健康に関する情報を対象者に把握させることでできる。
更に、本実施形態によれば、回遊度を対象者の属性毎に導出している。従って、より高精度に回遊度を導出することができる。
なお、上記実施形態では、回遊度として、経路情報が示す経路の単位時間当たりの距離の、道なりの距離に対する割合を適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、回遊度として、経路情報が示す経路の単位時間当たりの距離の、当該経路の始点から終点までの直線距離に対する割合を導出する形態としてもよい。この場合、道なりの距離に代えて直線距離を適用して回遊度を導出することができる結果、より簡易に回遊度を導出することができる。
また、上記実施形態では、回遊度表示画面を初期画面とは異なる画面として表示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、回遊度表示画面を初期画面のポップアップ画面として表示する形態としてもよい。この場合、初期画面における離脱スポットの位置から、いわゆる吹き出しの形で回遊度表示画面を表示する形態を例示することができる。
また、上記実施形態では、実施対象者端末が存在する位置を含む領域を対象領域として自動的に適用する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、実施対象者端末が存在する位置とは離れた遠隔地を、実施対象者が電子地図上で指定したり、当該遠隔地の名称を入力したりすること等によって対象領域を指定する形態としてもよい。また、対象者の嗜好の傾向を示す情報を回遊評価支援装置10で予め取得しておき、対象者に対して、当該対象者の嗜好に応じた対象領域の情報を随時提供する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、実施対象者のスポット毎の回遊度を、当該スポットを離脱したタイミングで導出して表示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、実施対象者が実施対象領域を離脱したタイミングで回遊度を導出して表示する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、回遊評価支援装置10において回遊評価支援処理を実行する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、各対象者端末30によって回遊評価支援処理を実行する形態としてもよい。この形態の場合、本発明の回遊評価支援装置が対象者端末30に含まれることになる。
また、上記実施形態では、ソーシャルヒートマップ画像として、対象者のカテゴリーに適合した情報が多い場所を強調した地図を示す画像を適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、総合回遊度が高いスポットほど赤味が濃い画像をソーシャルヒートマップ画像として適用する形態としてもよい。
また、上記実施形態において、例えば、取得部11A、導出部11B、及び提示部11Cの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。