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JP7808082B2 - 剥離紙用原紙、及び剥離紙 - Google Patents
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JP7808082B2 - 剥離紙用原紙、及び剥離紙 - Google Patents

剥離紙用原紙、及び剥離紙

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JP7808082B2 JP2023505274A JP2023505274A JP7808082B2 JP 7808082 B2 JP7808082 B2 JP 7808082B2 JP 2023505274 A JP2023505274 A JP 2023505274A JP 2023505274 A JP2023505274 A JP 2023505274A JP 7808082 B2 JP7808082 B2 JP 7808082B2
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Description

本発明は、粘着ラベル等に使用する剥離紙に用いられる剥離紙用原紙と、この剥離紙用原紙に剥離剤層を設けた剥離紙に関する。
剥離紙は、粘着ラベル、粘着シール、粘着テープ等において、粘着面を保護し、粘着面の汚れ、粘着力の低下等を防ぐために、粘着面に貼付して用いられる。剥離紙は、粘着面から容易に剥離できるように、粘着面と接する表面に剥離剤層を有する。
剥離剤としては、一般的にシリコーン樹脂が用いられているが、シリコーン樹脂は非常に高価であるため、少量で剥離剤層を形成できるように、剥離紙用原紙としてシリコーン樹脂塗工液が浸透し難い、目止め性に優れたポリエチレンラミネート紙が用いられている。
しかし、ポリエチレンラミネート紙は、紙表面に強靭なポリエチレンの皮膜が形成されており、使用後に離解することが困難であるため、リサイクルに適していないという問題があった。
本出願人は、特許文献1において、シリコーン樹脂等の剥離剤塗工液の浸透を抑えるための顔料塗工層を有し、木材パルプを主体とする基紙を用いていることからリサイクルが可能な剥離紙用原紙を、さらに、特許文献2において、顔料成分を含有する目止め層を備え、剥離剤塗工液を均一に塗工できる、リサイクルが可能な剥離紙用原紙を提案している。
これらは、離解性を保ちながらも、剥離剤の浸み込みを抑えた剥離紙用原紙であるが、さらなる性能向上が求められている。
特開2000-282397号公報 特開2016-223036号公報
本発明は、目止め性に優れ、均一な剥離剤層を形成することができ、かつ、リサイクルが可能な剥離紙用原紙と、均一な剥離剤層を有し、剥離性、密着性、耐久性に優れた剥離紙を提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための手段は以下の通りである。
1.基紙と、前記基紙の少なくとも一方の面に目止め層を備え、
前記目止め層が、顔料と接着剤とを75/25~25/75の質量比(顔料/接着剤:乾燥質量)で含有し、
前記接着剤として、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを、接着剤全量に対して80質量%以上、かつ、90/10~50/50の質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス:乾燥質量)で含有し、
JIS P 8117:2009に準拠した透気抵抗度(王研式試験機法)が3000秒以上20000秒以下であることを特徴とする剥離紙用原紙。
2.前記目止め層の塗工量が、片面当たり乾燥質量で2g/m以上6g/m以下であることを特徴とする1.に記載の剥離紙用原紙。
3.前記目止め層のJIS P8155:2010に基づいて測定した平滑度(王研式試験機法)が、50秒以上300秒以下であることを特徴とする1.または2.に記載の剥離紙用原紙。
4.前記基紙の坪量が、30g/m以上80g/m以下であることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の剥離紙用原紙。
5.1.~4.のいずれかに記載された剥離紙用原紙の前記目止め層上に剥離剤層を有することを特徴とする剥離紙。
6.基紙の少なくとも一方の面に、
少なくとも顔料と接着剤とを75/25~25/75の質量比(顔料/接着剤、乾燥質量)で含有し、前記接着剤として、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを、接着剤全量に対して80質量%以上、かつ、90/10~50/50の質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス、乾燥質量)で含有する目止め層用塗工液を、オンマシンコーターで塗工することを特徴とする剥離紙用原紙の製造方法。
本発明の剥離紙用原紙は、剥離剤の浸み込みを防ぐことができ、目止め層上に剥離剤層を設けることにより、密着性、剥離性、耐久性に優れた剥離紙を得ることができる。本発明の剥離紙用原紙は、目止め層の塗工量が少なくとも、十分な目止め性を備えている。特に、オンマシンコーターにより目止め層用塗工液を塗工する場合において、目止め層の塗工量が少ない場合でも、目止め性に優れ、均一な剥離剤層を形成することができる。
本発明の剥離紙用原紙は、基紙と、前記基紙の少なくとも一方の面に目止め層を備え、
前記目止め層が、顔料と接着剤とを75/25~25/75の質量比(顔料/接着剤:乾燥質量)で含有し、
接着剤として、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを、接着剤全量に対して80質量%以上、かつ、90/10~50/50の質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス:乾燥質量)で含有し、
JIS P 8117:2009に準拠した透気抵抗度(王研式試験機法)が3000秒以上20000秒以下であることを特徴とする。
なお、本明細書において、「A~B(A、Bは数字)」との記載は、A、Bの値を含む数値範囲、すなわち、A以上B以下を意味する。
「基紙」
本発明において基紙とは、製紙用繊維、填料、各種助剤等からなるシートである。製紙用繊維は、木材パルプを用いることが好ましい。木材パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ、サーモメカニカルパルプ、ストーングラインドパルプ、リファイナーグラインドパルプ等の機械パルプ、及び、新聞紙、コート紙、上質紙等から得られる再生パルプ等が挙げられ、これらの木材パルプを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。また、必要に応じてケナフ、麻、竹等の非木材パルプ、ガラス繊維、ポリエチレン繊維等のセルロース繊維以外の繊維材料を1種または2種以上配合することができる。
得られる基紙に目止め層用塗工液が浸透しにくくなり緻密な目止め層を形成することができるため、針葉樹クラフトパルプを用いることが好ましい。また、製紙用繊維の濾水度を低くすることが好ましい。具体的には、製紙用繊維の濾水度(カナダ式標準ろ水度:CSF)は、500ml以下であることが好ましく、450ml以下であることがより好ましい。
本発明の基紙は、填料を含有することができる。填料としては、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、ゼオライト、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。本発明において、填料は任意成分であり、填料を含有しないこともできる。填料を配合することにより、基紙の平滑性、不透明度、白色度等が向上するが、得られる基紙に目止め層用塗工液が浸透しやすくなるため、これらの特性を考慮した上で填料の配合量を決定する。基紙中の填料の含有率は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
助剤としては、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。さらに、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加することができる。
基紙の製造(抄紙)方法は特に限定されるものではなく、公知の長網フォーマー、オントップハイブリッドフォーマー、ギャップフォーマーマシン等を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ抄紙方式で抄紙して基紙を製造することができる。また、基紙は1層であってもよく、2層以上の多層で構成されていてもよい。
さらに、基紙の表面を各種薬剤で処理することが可能である。使用される薬剤としては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、表面サイズ剤、耐水化剤、保水剤、増粘剤、滑剤などを例示することができ、これらを1種または2種類以上を混合して用いることができる。
基紙の表面処理の方法は特に限定されるものではないが、ロッドメタリングサイズプレス、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、カーテンコーターなど公知の塗工装置を用いることができる。
基紙の坪量は特に制限されないが、30g/m以上80g/m以下であることが好ましく、40g/m以上70g/m以下であることがより好ましい。
「目止め層」
目止め層は、基紙の少なくとも一方の面に設けられ、両面に設けることもできる。
目止め層は、顔料と接着剤とを75/25~25/75の質量比(顔料/接着剤、乾燥質量)で含有し、接着剤全量に対して、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを80質量%以上、かつ、90/10~50/50の質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス、乾燥質量)で含有する。本発明の剥離紙用原紙は、目止め層がこの配合を満たすことにより、良好な目止め性を有し、また、この目止め層上に剥離剤層を設けることにより、剥離性、密着性、耐久性に優れた剥離紙とすることができる。
なお、目止め層は、本発明の効果を損なわない範囲で、CNF、MFC、分散剤、耐水化剤、潤滑剤、消泡剤、増粘剤、保水剤、架橋剤、界面活性剤、防腐剤、染料、蛍光染料等の各種助剤を含有することもできる。
・顔料
顔料は、特に限定されることはなく、一般に製紙に使用されている顔料を使用することができる。例えば、カオリン、エンジニアードカオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、マイカ、イライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、及び、密実型、中空型、またはコア-シェル型などの有機顔料等の顔料を1種または2種類以上組み合わせて使用することができる。
顔料は、レーザー回折/散乱法で測定した体積50%平均粒子径(D50、メディアン径)が、2.0μm以上7.0μm以下であることが好ましい。D50は3.0μm以上であることがより好ましい。また、5.0μm以下であることがより好ましい。
顔料のD50が2.0μm未満であると、基紙表面の繊維間の空隙を埋める効果は得られるものの、樹脂ラテックスが顔料間を十分に接着することができず、微細な空隙が多くなるために、目止め性が低下して剥離剤層の均一性が低下する場合がある。また、顔料のD50が7.0μmを超えると、目止め層表面の凹凸が大きくなり、やはり剥離剤層の均一性が低下する場合がある。
ここで、レーザー回折/散乱法の測定装置としては、例えば、堀場製作所社の粒子径分布測定装置「Partica」、マルバーン社の粒度分布測定装置「MASTER SIZER S」などが例示可能である。
・接着剤
接着剤は、少なくとも澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを含有する。
接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲内において、その他の接着剤を含むことができる。その他の接着剤としては、例えば、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、エチレン共重合ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパクなどのタンパク質類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムなど等の水溶性樹脂等が挙げられる。
澱粉系化合物としては、澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエステル化澱粉(HES)、燐酸エステル澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉等の澱粉類、澱粉を加水分解して得られるデキストリン等を使用することができる。
合成樹脂ラテックスとしては、特に限定されず、スチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル系共重合体、エチレン・酢酸ビニル系共重合体、ブタジエン・メチルメタクリレート系共重合体、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系共重合体、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体などの各種共重合体のラテックスを使用することができ、また、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で、シリコーン樹脂の目止め性に優れるスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスを使用することが好ましい。また、合成樹脂ラテックスは、動的光散乱法(光子相関法)で測定した平均粒子径が100μm以上のものが好ましく、150μm以上のものがより好ましい。動的光散乱法(光子相関法)による測定装置としては、例えば、大塚電子株式会社製の「FPAR-1000」などが例示可能である。
合成樹脂ラテックスのガラス転移温度(Tg)は、-20℃以上30℃以下であることが好ましい。合成樹脂ラテックスのTgが-20℃より低いと、目止め層が柔らかくなりすぎて傷が付きやすくなり、また、目止め層上に設けた剥離剤層の均一性が低下する場合がある。Tgが30℃を超えると、目止め層の均一性が低下して、やはり目止め層上に設けた剥離剤層の均一性が低下する場合がある。
なお、合成樹脂ラテックスのTgは、合成樹脂ラテックスを130℃で30分間の前処理を行った後、走査型差動熱量計(JIS K-7122に準拠して窒素雰囲気下で10mgの試料を20℃/分で昇温)での二次転移に伴う比熱の変化を測定して、下記計算式から求められる。
Tg=Tg1×α1+Tg2×α2+・・・+Tgn×αn
Tg1、Tg2・・・Tgn:実測した各組成単体のガラス転移温度(K)
α1、α2・・・αn:全樹脂質量に対する各組成単体の質量分率(%)
目止め層において、顔料と接着剤との質量比(顔料/接着剤、乾燥質量)は、70/30~30/70であることが好ましく、60/40~40/60であることがより好ましい。
接着剤全量に対する澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスの合計の割合は、85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。また、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとの質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス、乾燥質量)は、80/20~55/45であることが好ましい。
目止め層の塗工方法については特に限定されるものではなく、公知の塗工装置及び塗工系で塗工することができる。例えば、塗工装置としてはブレードコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーターなどが挙げられる。塗工系としては、主として水を媒体とする水系塗工が好ましい。
本発明では、抄紙機と塗工装置とが一体となっているオンマシンコーターで塗工することが好ましい。抄紙機と塗工装置とが別々になっているオフマシンコーターで塗工する場合は、抄紙機での基紙の抄紙後に一旦巻取に巻き上げ、改めて巻取をオフマシンコーターに掛けて塗工するという手順となるが、オンマシンコーターによる塗工では基紙の巻き上げとコーターに掛けるという手順を省略する事ができるため、製造効率が良好となる。
一方、オンマシンコーターによる塗工では、塗工速度を抄紙機の抄紙速度と同調する必要があるため、同調する必要がないオフマシンコーターで塗工するよりも塗工量の調整が難しくなる。本発明の目止め層は、特に塗工量が少ない場合であっても、均一性が高く目止め性が良好であるため、オンマシンコーターによる塗工でも所望の性能を満足することが容易である。
目止め層を乾燥させる手法としては、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の通常の方法が用いられる。
目止め層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で2g/m以上6g/m以下であることが好ましい。この塗工量が2g/m未満では、得られる目止め層が、剥離剤層用塗工液の浸透を防ぐことが困難となる場合がある。一方、この塗工量が6g/mを超えても、目止め性はほとんど向上せず、高コストとなる。目止め層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で3g/m以上であることがより好ましく、4g/m以上であることがさらに好ましい。また、目止め層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で5g/m以下であることがより好ましい。
本発明の剥離紙用原紙において、目止め層を有する面のJIS P 8117:2009に規定される透気抵抗度(王研式試験機法)は、3,000秒以上20,000秒以下である。透気抵抗度(王研式試験機法)が上記範囲内であると、剥離剤を均一に塗工することができ、剥離紙とした際の密着性、剥離性に優れており、さらに、離解性に優れている。透気抵抗度(王研式試験機法)は、5,000秒以上15,000秒以下であることがより好ましい。
本発明の剥離紙用原紙において、目止め層を有する面のJIS P8155:2010に基づいて測定した平滑度(王研式試験機法)は、50秒以上300秒以下であることが好ましく、70秒以上280秒以下であることがより好ましい。
「剥離紙」
本発明の剥離紙用原紙の目止め層上に、剥離剤を塗工して剥離剤層を形成することにより、剥離紙を製造することができる。剥離剤としては、シリコーン樹脂、フッ素化合物、アミノアルキド化合物、ポリエステル化合物等の、表面エネルギーが低く粘着剤との粘着力が弱い材料を特に制限することなく使用することができるが、本発明においては、シリコーン樹脂を使用することが好ましい。剥離剤として使用するシリコーン樹脂としては、無溶剤系シリコーン樹脂、溶剤系シリコーン樹脂、水系エマルジョン系シリコーン樹脂及び無溶剤UV硬化型シリコーン樹脂等が挙げられる。
剥離剤の塗工方法については特に限定されるものではなく、公知の塗工装置及び塗工系で塗工することができる。例えば、塗工装置としてはブレードコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーターなどが挙げられる。
剥離剤層を乾燥させる手法としては、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の通常の方法が用いられる。
剥離剤層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で0.2g/m以上3.0g/m以下であることが好ましい。この塗工量が0.2g/m未満では、均一な剥離剤層を得ることが困難となる。一方、この塗工量が3.0g/mを超えても、剥離性はほとんど向上せず、効果が飽和する。剥離剤層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で0.3g/m以上2.0g/m以下であることがより好ましい。剥離剤層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で0.4g/m以上であることがさらに好ましい。また、剥離剤層の塗工量は、片面当たり乾燥質量で1.2g/m以下であることがさらに好ましい。
上記したように、本発明の剥離紙用原紙は、目止め層の均一性が高く目止め性が良好であり、この目止め層上に均一な剥離剤層を形成することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本発明は実施例の記載によって何ら限定されるものではない。また、実施例における質量部は、特に記載がない限り、絶乾での質量部を示す。
実施例に使用する顔料のレーザー回折/散乱法で測定した体積50%平均粒子径(D50)、並びに、剥離紙用原紙の品質及び剥離紙の品質は、下記の方法により測定・評価した。
<顔料のレーザー回折/散乱法で測定した体積50%平均粒子径(D50)>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(マルバーン社製、機器名:マスターサイザーS)を用いて測定した。
<剥離紙用原紙の品質評価>
(1)透気抵抗度(王研式試験機法)
JIS P 8117:2009に準じた方法(王研式試験機法)により測定した。
(2)平滑度(王研式試験機法)
JIS P8155:2010に基づいて、王研式平滑度計(旭精工株式会社製:KY-5)を使用して目止め層の表面を測定した。
(3)離解性
絶乾質量40gの剥離紙用原紙を、2Lの水に浸漬させ、パルプ離解試験機(熊谷理機工業株式会社製、JIS P 8220に準拠)で60分間離解した。水溶液中への離解の程度を目視により観察して、以下の3段階により評価した。
○:パルプ繊維が分散しており、離解性が良好。
△:わずかにパルプ繊維の結束が残っているが、離解性は概ね良好。
×:パルプ繊維の塊やパルプ繊維の結束が残っており、離解性が不良。
<剥離紙の品質評価>
(1)剥離力
剥離紙の剥離剤層の上に、アクリルエマルジョン粘着剤(サイデン化学株式会社製、AT-27)を、塗工量が乾燥質量で50g/mとなるように塗工した後、110℃で3分間乾燥して粘着剤層を形成した。次いで、粘着剤層の上に上質紙(坪量64g/m)を貼付し、粘着紙を作成した。
この粘着紙を23℃、50%RHの環境下で1週間静置した後、JIS Z0237:2009に基づいて、180度方向に300mm/分の速度で上質紙を剥離させる条件で、引張試験機を使用して上質紙と剥離剤層の剥離力を測定した。なお、剥離力が40~150mN/30mmであると、実用上問題がない。
(2)密着性
剥離紙の剥離剤層の表面を指(およそ3kg荷重)で約5cmを往復5回擦り、表面状態を目視により観察して、以下の3段階により評価した。
○:擦った箇所に跡が付かない。
△:擦った箇所に跡が付くが、剥離剤層の剥がれはない。
×:擦った箇所の剥離剤層が剥がれる。
(3)耐久性
70℃、90%RHの環境下で3日間処理した後、剥離紙の剥離剤層の表面を指(およそ3kg荷重)で約5cmを往復5回擦り、表面状態を目視により観察して、以下の3段階により評価した。
○:擦った箇所に跡が付かない。
△:擦った箇所に跡が付くが、剥離剤層の剥がれはない。
×:擦った箇所の剥離剤層が剥がれる。
[実施例1]
(目止め層用塗工液の調製)
顔料としてカオリン(イメリス社製:KCS、D50:4.6μm)を50質量部、澱粉系化合物として酸化澱粉(日本食品化工株式会社製:MS#3800)を30質量部、合成樹脂ラテックスとしてスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス(日本エイアンドエル株式会社製:SN-307R、Tg:8℃)を20質量部、潤滑剤(サンノプコ株式会社製:ノプコートC-104)を0.1質量部配合して、目止め層用塗工液を調製した。
(基紙の作製)
カナダ式標準ろ水度(CSF)300mlの広葉樹クラフトパルプ(LBKP)100質量部を原料パルプとした。紙力剤としてカチオン化澱粉を原料パルプ100質量部に対して0.3質量部添加し、次いで、硫酸バンドを1.5質量部添加した後、長網多筒式の抄紙機を用いて抄紙を行い、坪量56g/mの基紙を得た。
(剥離紙用原紙の作製)
得られた基紙の片面上に、目止め層用塗工液を乾燥質量で塗工量4.0g/mとなるようオンマシンブレードコーターを用いて塗工、乾燥して、剥離紙用原紙を得た。
[実施例2]
目止め層用塗工液中のカオリンを70質量部とし、澱粉系化合物を20質量部、合成樹脂ラテックスを10質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[実施例3]
目止め層用塗工液中のカオリンを30質量部とし、澱粉系化合物を50質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[実施例4]
目止め層用塗工液中の澱粉系化合物を45質量部、合成樹脂ラテックスを5質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[実施例5]
目止め層用塗工液中の澱粉系化合物を25質量部、合成樹脂ラテックスを25質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例1]
目止め層用塗工液中のカオリンを20質量部とし、澱粉系化合物を60質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例2]
目止め層用塗工液中のカオリンを80質量部とし、澱粉系化合物を10質量部、合成樹脂ラテックスを10質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例3]
目止め層用塗工液中の澱粉系化合物を46質量部、合成樹脂ラテックスを4質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例4]
目止め層用塗工液中の澱粉系化合物を20質量部、合成樹脂ラテックスを30質量部とした以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例5]
目止め層用塗工液中の合成樹脂ラテックス20質量部を完全ケン化ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA117)20質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例6]
目止め層用塗工液中のカオリン50質量部をシリカ(水澤化学工業株式会社製:ミズカシルP-50、D50:10.0μm)50質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例7]
目止め層用塗工液を乾燥質量で塗工量8g/mとなるように塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
(剥離剤層用塗工液の調製)
無溶剤系シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製:LTC-1053L)に触媒を2部添加し、剥離剤層用塗工液とした。
(剥離紙の作成)
剥離紙用原紙の目止め層の上に、RI印刷機を用いて剥離剤層用塗工液を、塗工量が乾燥質量で1.0g/mとなるように塗工した後、乾燥機で硬化処理(130℃、30秒)を行い、剥離紙を得た。
各実施例、比較例で得られた剥離紙用原紙及び剥離紙の評価結果を表1に示す。

Claims (6)

  1. 基紙と、前記基紙の少なくとも一方の面に目止め層を備え、
    前記目止め層が、顔料と接着剤とを75/25~25/75の質量比(顔料/接着剤:乾燥質量)で含有し、
    前記接着剤として、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを、接着剤全量に対して80質量%以上、かつ、80/2055/45の質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス:乾燥質量)で含有し、
    JIS P 8117:2009に準拠した透気抵抗度(王研式試験機法)が3000秒以上20000秒以下であることを特徴とする剥離紙用原紙。
  2. 前記目止め層の塗工量が、片面当たり乾燥質量で2g/m以上6g/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の剥離紙用原紙。
  3. 前記目止め層のJIS P8155:2010に基づいて測定した平滑度(王研式試験機法)が、50秒以上300秒以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の剥離紙用原紙。
  4. 前記基紙の坪量が、30g/m以上80g/m以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の剥離紙用原紙。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載された剥離紙用原紙の前記目止め層上に剥離剤層を有することを特徴とする剥離紙。
  6. 基紙の少なくとも一方の面に、
    少なくとも顔料と接着剤とを75/25~25/75の質量比(顔料/接着剤、乾燥質量)で含有し、前記接着剤として、澱粉系化合物と合成樹脂ラテックスとを、接着剤全量に対して80質量%以上、かつ、80/2055/45の質量比(澱粉系化合物/合成樹脂ラテックス、乾燥質量)で含有する目止め層用塗工液を、オンマシンコーターで塗工することを特徴とする剥離紙用原紙の製造方法。
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