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JP7808255B2 - 分析方法、自動分析方法、及び自動分析装置 - Google Patents
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JP7808255B2 - 分析方法、自動分析方法、及び自動分析装置 - Google Patents

分析方法、自動分析方法、及び自動分析装置

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本開示は、分析方法、自動分析方法、及び自動分析装置に関する。
従来、X線等を用いた物体分析手法がある。
例えば、XAFS(X-ray Absorption Fine Structure)法を用いた手法がある(非特許文献1参照)。XAFS法の特徴として、非結晶物質の構造情報、元素選択による情報、非破壊計測等の特徴を有する。非破壊で計測することが要求される場合等、上記の特徴をもつXAFS法が有効な分析ツールの一つとして利用される。
大型放射光施設SPring-8「XAFS -手法と事例-」URL:http://www.spring8.or.jp/ja/science/meetings/2016/2nd_cultural_ws/xafs/
X線を用いた分析手法ではいくつかの課題がある。第1にX線は照射領域を小さくすることが難しいことが挙げられる。X線は電子のように簡便に曲げることができず、結晶ミラーなどを複雑に用いる必要があるためである。第2に放射光施設の利用が前提となることが挙げられる。X線のエネルギーを連続的に変えるために、連続光である放射光を用いる必要があるためである。
本開示は、上記事情を鑑みて成されたものであり、物体の精密な分析を可能とする分析方法、自動分析方法、及び自動分析装置を提供することを目的とする。
本開示の分析方法は、複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により、試料に電子を照射するステップと、各段階で、前記照射により発生するX線、電子、又は前記試料に流れる電流のいずれかの強度を検出するステップと、検出された各段階の強度からスペクトルを得るステップと、を備え、前記照射方式の各段階において、照射する電子の加速電圧が異なる、又は、前記試料側のバイアス電圧が異なる。
本開示の自動分析方法は、コンピュータに実装される方法であって、複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により試料に電子を照射させ、各段階で、前記照射により発生するX線、電子、又は前記試料に流れる電流のいずれかの強度を検出させるステップと、検出された各段階の強度からスペクトルを得るステップと、前記スペクトルから試料の情報を取得するステップと、を備え、前記照射方式の各段階において、照射する電子の加速電圧が異なる、又は、前記試料側のバイアス電圧が異なる。
本開示の自動分析装置は、試料に電子を照射する照射器と、前記照射により発生するX線、電子、又は前記試料に流れる電流のいずれかの強度を検出する検出器と、複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により、前記照射器に試料に電子を照射させ、前記検出器に前記各段階での強度を検出させるように制御する自動制御部と、前記検出器において検出された各段階の強度からスペクトルを生成する生成部と、生成された前記スペクトルから試料の分析を行う分析部と、前記分析部で得られた分析結果を表示又は保存する出力制御部と、を備え、前記照射方式の各段階において、照射する電子の加速電圧が異なる、又は、前記試料側のバイアス電圧が異なる。
本開示の分析方法、自動分析方法、及び自動分析装置によれば、物体の精密な分析を可能とする。
図1は、EDS-SEMを組み合わせたイメージ図である。 図2は、本実施形態の自動分析システムの構成を示すブロック図である。 図3は、自動分析システムにおける分析装置のコンピュータとしてのハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、自動分析処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、EDSスペクトルの例を示す図である。 図6は、電子吸収スペクトルの例を示す図である。
以下、図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態では、走査電子顕微鏡(SEM)のような電子を試料に照射する装置と、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)のようなX線を検出する装置との組み合わせた技術を提案する。以下ではEDSを搭載したSEMの装置(EDS-SEM)を用いた態様を例に説明する。図1は、EDS-SEMを組み合わせたイメージ図である。本実施形態では、試料への入射電子線の加速電圧を変えることにより電子のエネルギーを掃引しながら、試料114から発生するX線を検出し、検出したX線を強度としたスペクトル(電子吸収スペクトル)を取得する。なお、以下では、SEMが電子照射器110、EDSが検出器112に対応する。
図2は、本実施形態の自動分析システムの構成を示すブロック図である。図2に示すように、自動分析システム100は、電子照射器110と、検出器112と、分析対象の試料114と、バイアス電圧の印加部116と、分析装置120と、により構成されている。なお、試料114については以下の説明では符号を省略する。
分析装置120は、自動制御部122と、生成部124と、分析部126と、出力制御部128とを含んで構成されている。なお、電子照射器110、検出器112、及び分析装置120により、本開示の自動分析装置を構成できる。
図3は、自動分析システム100における分析装置120のコンピュータとしてのハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、分析装置120は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示インタフェース(I/F)16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、画像解析プログラムが格納されている。
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
表示インタフェース16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示インタフェース16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能してもよい。
通信インタフェース17は、端末等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
次に、自動分析システム100の各機能構成について説明する。分析装置120の各機能構成は、CPU11がROM12又はストレージ14に記憶された画像解析プログラムを読み出し、RAM13に展開して実行することにより実現される。
電子照射器110は、試料に電子を照射する。なお、照射する電子は、電子線(ビーム)に限られない。
検出器112は、照射により発生するX線の強度を検出する。なお、検出はX線に限らず、照射により発生する電子や試料の電流の強度を検出してもよい。また、X線の強度検出は、スペクトルの面積、高さに限られず、電子のエネルギーと相関するものであれば特に限定されない。
ここで、検出されるX線等の強度の変化について説明する。試料に電子を衝突させるときのエネルギーを変化させると、検出されるX線の強度(スペクトル)も変化する。強度が現れ始めるエネルギー値(スペクトルが立ち上がり始める最も少ないエネルギー値)は、元素の種類や化学状態に固有の値である。よって、電子を衝突させるときのエネルギーを変化させながらX線を検出すると、スペクトルが立ち上がり始めるエネルギー値を知ることができ、その値から元素の識別や化学状態を識別することができる。エネルギーを変化させる方法は次の通りであるため、自動制御部においてエネルギーを変化させるような制御を行う。(1)電子の加速電圧を変える(衝突させる電子のエネルギーを変える)、(2)試料側の電場の電圧を変える(衝突するときの電子のエネルギーを変える)。
次に分析装置120の各構成について説明する。自動制御部122は、電子照射器110及び検出器112を制御する。自動制御部122は、複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により、照射器に試料に電子を照射させる。自動制御部122は、検出器112に照射の各段階での強度を検出させるように制御する。ここで、照射方式の各段階において、強度の変化のため電子照射器110から照射する電子の加速電圧が異なるように制御する。なお、電子の加速電圧に限らず、強度の変化のため印加部116を制御し、試料側のバイアス電圧が異なるように制御してもよい。試料へのバイアス電圧の極性は正負どちらでもよい。生成部124には変化させた電圧の態様に応じた複数のEDSスペクトルを生成させる。
生成部124は、検出器112において検出された各段階の強度からEDSスペクトルを生成する。ここで、電子の加速電圧が異なるように制御された場合、EDSスペクトルとして、照射する電子の加速電圧が異なる複数のEDSスペクトルを生成する。また、試料側のバイアス電圧が異なるように制御された場合、EDSスペクトルとして、試料側のバイアス電圧が異なる複数のスペクトルを生成する。なお、EDSスペクトルに代えて、電子又は試料電流のスペクトルを生成してもよい。生成されるEDSスペクトル、分析、及び表示の例については後述の実験例で説明する。EDSスペクトル、電子又は試料電流のスペクトルが本開示の「所定のスペクトル」の一例である。
分析部126は、生成されたスペクトルから試料の分析を行う。例えば、複数のEDSスペクトルの強度を、入射電子線のエネルギーに対してプロットすることにより分析が可能である。分析により試料の情報が取得できる。ここでは複数のスペクトルに示される立ち上がりのエネルギー、すなわち吸収端の分析が可能である。立ち上がりは物体の種類によって特徴があるため、これにより精密な物体の識別ができる。また、スペクトルを用いずに、検出した各段階の強度をマッピングしてもよい。
出力制御部128は、分析部126で得られた分析結果を表示(又は保存)する。出力制御部128ではスペクトルのグラフ及び分析された数値等を分析結果として表示できる。
次に、本実施形態に係る自動分析システム100の作用について説明する。図4は、自動分析処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から自動分析プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、自動分析方法としての自動分析処理が行なわれる。
ステップS100において、CPU11は、自動制御部122として、電子照射器110に、複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により、試料に電子を照射させる。なお、照射に合わせて任意のタイミングで印加部116から試料に電圧を印加させる。
ステップS102において、CPU11は、自動制御部122として、検出器112に照射の各段階での強度を検出させるように制御する。
ステップS104において、CPU11は、生成部124として、検出された各段階の強度からスペクトルを生成する。
ステップS106において、CPU11は、分析部126として、生成されたスペクトルから試料の分析を行う。
ステップS108において、CPU11は、出力制御部128として、得られた分析結果を表示(又は保存)する。
以上説明したように、本実施形態に係る自動分析システムによれば、物体の精密な分析を可能とする。
[実験例]
本実施形態の実験例を説明する。実験では試料として(1)Si(表面の自然酸化膜を取り除いた基板)、及び(2)SiO(Si基板上に形成した熱酸化膜)を用いた。図5に、EDSスペクトルの例を示す。図5のスペクトルは、入射電子線の加速電圧(エネルギー)を変えたときの、SiのEDSスペクトルである。図6に、電子吸収スペクトルの例を示す。これらEDSスペクトルの強度の情報、例えばピーク面積をとることで、入射電子線のエネルギーに対してプロットしたものが電子吸収スペクトルとなる。立ち上がりのエネルギー(吸収端)は、Siでは1.84keVから、SiOでは1.85keVからと異なった。これら、電子吸収スペクトルのグラフ、立ち上がりのエネルギーなどが分析部126の分析により試料を分析した情報として取得できる。これは、参考文献1に記載の従来技術であるX線吸収分光法で得られる結果と矛盾しない結果である。このように、本手法により、化学状態を識別が可能なことが実験により確認できた。
[参考文献1]N. Isomura et al., Appl. Surf. Sci. 355 (2015) 268
本実施形態の自動分析に係る手法を適用することで以下のような精密な分析が可能となる。(1)元素の識別が可能である。これは吸収スペクトルにおける吸収端(強度の立上り)のエネルギー値が、元素固有のためである。(2)化学状態の識別が可能となる。これは吸収スペクトルにおける吸収端(強度の立上り)のエネルギー値やスペクトル形状が、化学状態により異なるためである。(3)微小領域の測定が可能となる。これは、電子は、電子顕微鏡で使われるように、電子レンズ等により照射領域を小さくすることができるためである。(4)試料表面の情報が得られる。これは、電子線は、試料の深くまで侵入しないためである。(5)走査電子顕微鏡と同じ場所の測定が可能となる。(6)X線吸収分光のように大型施設を利用することなく、ラボ装置で安価に実現可能となる。これは基本的な装置の構成は、X線検出器を搭載した走査電子顕微鏡と変わらないためである。(7)化学状態検査装置も実現可能となる。これは最低限の装置構成が、電子銃とX線検出器で済むためである。
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、生成部124において、ロックインアンプを用いて微小信号の微分スペクトルを生成してもよい。
上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した自動分析処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、自動分析処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記実施形態では、自動分析処理のプログラムがROMまたはストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的(non-transitory)記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
100 自動分析システム
110 電子照射器
112 検出器
114 試料
116 印加部
120 分析装置
122 自動制御部
124 生成部
126 分析部
128 出力制御部

Claims (4)

  1. 複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により、試料に電子を照射するステップと、
    各段階で、前記照射により発生するX線、電子、又は前記試料に流れる電流のいずれかの強度を検出するステップと、
    検出された各段階の強度から所定のスペクトルを得るステップと、を備え、
    前記照射方式の各段階において、照射する電子の加速電圧が異なる、又は、前記試料側のバイアス電圧が異なり、
    前記スペクトルを得るステップは、各段階の複数の前記スペクトルを得て、
    前記試料の情報を取得するステップは、前記スペクトルの各々の強度の情報を用いて、入射電子線のエネルギーに対して得られる電子吸収スペクトルを分析する、分析方法。
  2. コンピュータに実装される方法であって、
    複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により試料に電子を照射させ、各段階で、前記照射により発生するX線、電子、又は前記試料に流れる電流のいずれかの強度を検出させるステップと、
    検出された各段階の強度から所定のスペクトルを得るステップと、
    前記スペクトルから試料の情報を取得するステップと、を備え、
    前記照射方式の各段階において、照射する電子の加速電圧が異なる、又は、前記試料側のバイアス電圧が異なり、
    前記スペクトルを得るステップは、各段階の複数の前記スペクトルを得て、
    前記試料の情報を取得するステップは、前記スペクトルの各々の強度の情報を用いて、入射電子線のエネルギーに対して得られる電子吸収スペクトルを分析する、自動分析方法。
  3. 試料に電子を照射する照射器と、
    前記照射により発生するX線、電子、又は前記試料に流れる電流のいずれかの強度を検出する検出器と、
    複数回又は連続の照射の各段階を設けた所定の照射方式により、前記照射器に試料に電子を照射させ、前記検出器に前記各段階での強度を検出させるように制御する自動制御部と、
    前記検出器において検出された各段階の強度から所定のスペクトルを生成する生成部と、
    生成された前記スペクトルから試料の分析を行う分析部と、
    前記分析部で得られた分析結果を表示する出力制御部と、を備え、
    前記照射方式の各段階において、照射する電子の加速電圧が異なる、又は、前記試料側のバイアス電圧が異なり、
    前記生成部は、前記スペクトルとして各段階の複数のスペクトルを生成し、
    前記分析部は、前記スペクトルの各々の強度の情報を用いて、入射電子線のエネルギーに対して得られる電子吸収スペクトルを分析する、自動分析装置。
  4. 前記自動制御部は、前記強度を変化させるための前記照射器からの電子の電圧の制御又は印加部からの電圧の制御を行い、
    前記強度の変化のため前記照射器を制御する場合に、前記照射器から照射する電子の加速電圧が異なるように制御し、前記生成部に、前記スペクトルとして、照射する電子の加速電圧が異なる複数のスペクトルを生成させ、
    前記強度の変化のため前記印加部を制御する場合に、前記印加部から前記試料側のバイ
    アス電圧が異なるように制御し、前記生成部に、前記スペクトルとして、前記試料側のバイアス電圧が異なる複数のスペクトルを生成させる、請求項記載の自動分析装置。
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