以下、図を参照しながら、この発明による装置、方法、プログラムの実施の形態について説明する。この発明は、オフィス、店舗、学校、工場、一般住宅といった種々の施設を警備対象施設として警備システムを設計する場合に用いることができるものである。しかし、以下に説明する実施の形態においては、説明を簡単にするため、オフィスを警備対象施設として警備システムを設計する場合を例にして説明する。
[警備システム設計装置1の構成例]
図1は、実施の形態の警備システム設計装置(以下、設計装置と略称する。)1の構成例を説明するためのブロック図である。接続端101Tは、IP網への接続端部を構成する。通信I/F(Inter Face)101は、IP網を通じて自機宛てに送信されてきたデータを自機において処理可能な形式のデータに変換して取り込む処理を行う。また、通信I/F101は、自機から送信するデータを送信する形式のデータに変換し、IP網を通じて目的とする相手先に送信する処理を行う。従って、IP網に接続されたサーバ装置等との通信は、接続端101T及び通信I/F101とを通じて行うことになる。なお、IP網は、インターネット・プロトコル・スイート技術を利用して相互接続されたコンピュータネットワークを意味し、いわゆる「インターネット」と等価のものである。
制御部102は、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリがバスを介して接続されて構成されたマイクロプロセッサであり、設計装置1の各部を制御する機能を実現する。記憶装置103は、例えば、SSD(Solid State Drive)等の記録媒体とそのドライバとからなる装置部であり、種々のデータの記録媒体への記録、記録媒体に記録されたデータの読み出し、変更、削除等を行う。記憶装置103は、必要となるデータやプログラムを記憶保持する他、種々の処理において生じる中間データを一時記憶する作業領域としても用いられる。この実施の形態において、記憶装置103には、後述するパラメータリスト、警備用機械設置基準リスト、センサデータといった情報が予め記憶保持されている。
操作部104は、使用者による操作入力を受け付けて、電気信号に変換し、これを制御部102に供給するものであり、具体的には、キーボードやマウス(ポインティングデバイス)などからなる部分である。これにより、制御部102は、操作部104を通じて受け付けた使用者からの操作入力に応じて、各部を制御し、使用者が目的とする処理を実行できる。接続端105Tは、外部機器との接続端部を構成し、外部I/F(inter face)105は、接続端105Tに接続された外部機器との間でデータの送受を可能する。この実施の形態においては、図1に示すように、接続端105T及び外部I/F105を通じて、イメージリーダ2が接続されており、イメージリーダ2を通じてイメージデータ(画像データ)の取り込みができるようにされている。なお、例えばプリンタなどの外部機器についても、図示しない接続端及び外部I/Fを通じて、設計装置1に対して接続可能である。
ディスプレイコントローラ106は、制御部102の制御の下、ディスプレイ107への種々の表示情報を表示する処理を行う。ディスプレイ107は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイなどの表示素子であり、画面サイズが例えば14インチから21インチ程度の大きさの表示画面を備える。ディスプレイ107は、ディスプレイコントローラ106の制御に応じて、種々の表示情報を表示画面に表示する。ファイル111~ファイル115のそれぞれは、種々のデータを記憶保持する記憶部であり、SSDなどの1つの記憶装置の記憶媒体に記憶領域を変えて形成されたり、それぞれが異なる記憶装置の記録媒体に形成されたりする。あるいは、ファイル111~ファイル115が、複数の記憶装置の記録媒体に分散して形成される場合もある。
間取りデータファイル111は、警備対象施設の間取り図を形成する間取りデータを記憶保持する。入力リストファイル112は、間取りデータ等に基づいて形成されるノードリストとエッジリストを記憶保持する。なお、詳しくは後述するが、ノードは、警備対象施設の内側の壁によって区切られたエリアである部屋と、警備対象施設の内側の当該エリア(部屋)に隣接し、当該エリアとエッジにより接続された警備対象施設の外側のエリア(屋外のエリア)とである。また、エッジは、エリア同士のつなぎ目を意味し、具体的には、ノードとノードとを接続するドアと窓を意味する。
基本グラフデータファイル113は、入力リストファイル112のノードリストやエッジリストに基づいて形成される基本グラフデータを記憶保持する。基本グラフデータは、警備対象施設における侵入者の移動経路を示す情報となる。センサ配置グラフデータファイル114は、基本グラフデータファイル113等に基づいて形成されるセンサ配置グラフデータを記憶保持する。評価グラフデータファイル115は、センサ配置グラフデータファイル114のセンサ配置グラフデータ等に基づいて形成される評価グラフデータを記憶保持する。これらファイル111~115のそれぞれに格納されるデータの詳細については後述する。
リストデータ変換部121は、間取りデータファイル111の間取りデータと記憶装置103に予め用意されているパラメータリストに基づいて、ノードリストとエッジリストを形成し、これらを入力リストファイル112に格納する処理を行う。グラフデータ生成部122は、入力リストファイル112に格納されたノードリストとエッジリストとに基づいて、詳しくは後述もするが、ターゲットノードからノード及びエッジを通って、各末端のノードに至るグラフデータを生成する。グラフデータ生成部122は、生成したグラフデータを基本グラフデータファイル113に格納する。
センサ配置処理部123は、基本グラフデータファイル113に格納されている基本グラフデータに対して、例えば記憶装置103に予め用意されている後述する警備用機械設置基準リスト等に従って、配置する警備用機械の種類と配置位置とを設定する。具体的に、センサ配置処理部123は、基本グラフデータのどのノードと、どのエッジに、パッシブセンサやマグネットスイッチを配置するのかを設置するのかを設定する処理を行う。センサ配置処理部123は、当該設定処理の結果得られるセンサ配置グラフデータを、センサ配置グラフデータファイル114に格納する。
グラフ評価部124は、センサ配置グラフデータファイル114のセンサ配置グラフデータを用い、配置される警備用機械に対して予め決められたスコアに基づいて、起点ノードから各終端ノードに至るまでに設定された警備用機械のスコアの合計値を求める。具体的に、グラフ評価部124は、センサ配置グラフデータについて、何処に、スコアがいくつの、警備用機械が設定されたのかを把握し、起点ノードから各終端ノードに至るまでに設定された警備用機械のスコアの合計値を求めることになる。グラフ評価部124は、何処に、スコアがいくつの、警備用機械が設定されたのかを示すと共に、各経路の警備用機械のスコアの合計値を示す評価グラフデータを形成して、これを評価グラフデータファイル115に格納する。
結果出力部125は、評価グラフデータファイル115の評価グラフデータに基づいて、出力用の評価結果情報を形成し、ディスプレイコントローラ106を通じてディスプレイ107に表示したり、図示しないプリンタを通じて印字出力したりする処理を行う。設計装置1の使用者(ユーザ)は、表示されたり、印字されたりした評価結果情報を参照し、ターゲットノードから各末端のノードに至る経路で、スコア合計値が、予め決められた値よりも低い経路と、逆に高い経路とを把握する。各経路について、設置するようにされた警備用機械のスコア合計値を、以下においては警備スコアという。
使用者は、警備スコアが、予め決められた最小値よりも低い経路については、スコアの低い警備用機械をスコアの高い警備用機械に替えたり、また、警備用機械を追加したりして、警備スコアを当該最小値以上になるようにする。また、警備スコアが、予め決められた最大値よりも高い経路については、スコアの高い警備用機械をスコアの低い警備用機械に替えたり、また、警備用機械を削除したりして、警備スコアを当該最大値以下になるようにする。これにより、適切に機械警備を行うことが可能な警備システムを、熟練した技術者でなくても設計することができるようにしている。以下、この実施の形態の設計装置1に行われる処理について具体的に説明する。
[間取り図の例]
図1に示した設計装置1により警備システムを設計する場合には、まず、設計装置1において、警備対象施設の構成を把握する必要がある。警備対象施設の構成は、その内部の構成に限るものではなく、外部から当該警備対象施設に侵入可能なすべての経路(侵入経路)を把握できるものでなければならない。この実施の形態の設計装置1では、警備対象施設の間取り図を用いて、警備対象施設の構成を把握する。間取り図は、各階の床面から一定の高さ(例えば1.5m程度)の水平断面を図面化したものであり、警備対象施設内部の間取り(部屋や区画の配置)、窓の位置、窓の開き勝手、ドアの位置、ドアの開き勝手、主要な設備や作り付けの家具の配置などを表示する。間取り図は、人の行き来を可能にする手段である窓やドアなどの位置も特定できるので、侵入可能なすべての経路(侵入経路)を把握できる。
図2は、間取り図の例を説明するための図であり、例えば、ビルの3階にある警備対象施設である会社のオフィスの間取り図である。図2(A)は、一般的な間取り図の例であり、図2(A)において、上側壁面には3つ窓があり、左側壁面には2つの窓があり、下側壁面には両開きドアがあることが示されている。下側壁面の両開きドアの内側が玄関(エントランス)になっており、エントランスの左右に会議室が設けられている。また、玄関の奥には、片開きのドアがあり、オフィス内部の事務室に入ることができる。図2(A)において、左側会議室には玄関からは入ることができず、内側の事務室からのみ出入りできる。
また、図2(A)において、右側会議室には、玄関側に設けられた片開きドアから出入りすることができると共に、事務室側に設けられた片開きドアからも出入りができるようになっている。また、玄関及び2つ会議室の奥側が、従業員が執務する事務室になっている。また、図2(A)において、事務室の左上側が役員室になっており、片開きのドアを通じて、事務室から役員室に出入りができるようになっている。また、図2(A)に示すように、役員室には上側と左側とのそれぞれに1つの窓があり、事務室には、上側に2つの窓があり、左側会議室の左側には、1つの窓があることが把握できる。
図2(A)に示す間取り図は、接続端105T及び外部I/F105を通じて接続されたイメージリーダ2を通じて、例えば、画像データとして取り込み、間取りデータファイル111に記録できる。このようにして間取りデータファイル111に取り込まれた画像データとしての間取りデータについては、画像認識を行うことにより、警備対象施設の外縁、内部の部屋や区画の配置、窓、ドアの位置などを把握できる。
しかし、間取り図は、一般には、当該警備対象施設の設計時において、設計図面の一部として作成される場合が多く、建築後においては常時使用されるものではないので、しまい込んでしまったり、紛失してしまったりして、即座に使用できない場合もある。この場合には、設計装置1に搭載されている図形ソフトや描画ソフトといったアプリケーションソフトウェアを利用し、操作部104を通じて操作を行うことにより、簡便に間取り図を作成(描画)して利用することもできる。
図2(B)は、例えば、図形ソフトを利用して作成した間取り図の例であり、図2(A)と同じ警備対象施設についての間取り図である。図2(B)に示す間取り図においては、部屋や区画は直線で囲んで示し、窓は斜線を付した長方形により示し、ドアは塗りつぶした長方形により示している。設計装置1において図形ソフトを利用し、操作部104を通じて操作を行うことにより作成した図2(B)に示す間取り図は、例えば、画像データとして、間取りデータファイル111に格納できる。間取りデータファイル111に格納された画像データとしての図2(B)の間取り図は、図2(A)を用いて説明した間取り図の場合と同様に、画像認識を行うことにより、警備対象施設の外縁、内部の部屋や区画の配置、窓、ドアの位置などを把握できる。
このようにして、間取りデータファイル111に間取り図(間取りデータ)が取り込まれることにより、設計装置1において、警備対象施設の間取りを把握できる。なお、ここでは、間取り図を、設計装置1の接続端105T及び外部I/F105に接続されたイメージリーダ2を通じて取り込んだり、設計装置1の画像ソフトを用いて、描画するようにしたりした。しかし、これに限るものではない。例えば、インターネット上のサーバ装置に間取り図が保存されていれば、これを接続端101T及び通信I/F101を通じて取り込むことも可能である。また、別のパーソナルコンピュータなどで作成された間取り図を、例えば、電子メールに添付して送付してもらい、これを接続端101T及び通信I/F101を通じて所定のメールサーバにアクセスして取得するといったことも可能である。
間取りデータファイル111に間取り図(間取りデータ)が取り込まれた後においては、設計装置1を用いた警備システムの設計処理が可能になる。すなわち、設計装置1のリストデータ変換部121、グラフデータ生成部122、センサ配置処理部123、グラフ評価部124、結果出力部125が機能して、警備システムの設計を行うことができる。
[リストデータ変換部121の処理]
図3は、警備対象施設について特定されるノードとエッジについて説明するための図であり、図4は、ノードリストの例とエッジリストの例について説明するための図である。なお、図3において、図3(A)は、図2(B)に示した画像ソフトを用いて作成した間取り図を用いた場合のノードとエッジについて説明するための図である。また、図3において、図3(B)は、間取りデータにおける要素であるノードとエッジについて説明するための要素一覧の例であり、図3(C)は、ノードとエッジに対して設定されるパラメータについて説明するためのパラメータリストの例である。
上述したように、リストデータ変換部121は、間取りデータファイル111の間取りデータ等に基づいて、ノードリストとエッジリストを形成する処理を行う。この処理に先立ち、リストデータ変換部121は、間取りデータに対してターゲット位置を設定する処理を行う。ターゲット位置は、警備対象施設内であれば、使用者が任意の位置に設定できるが、侵入者のターゲット(目標)となる可能性の高いノード(部屋)や侵入者から守りたいノード(部屋)にターゲット位置を設定することが望ましい。例えば、警備対象施設が会社のオフィスや店舗であれば、貴重品や重要書類といった保護対象が置かれたノード(部屋)にターゲット位置を設定し、一般の住宅であれば、子供が居る可能性の高い子供部屋にターゲット位置を設定するなどのことが可能である。
使用者は、操作部104を通じて、ターゲット位置の設定処理の実行を指示する。この場合、制御部102の制御の下、リストデータ変換部121は、間取りデータファイル111から警備システムを設計しようとしている警備対象施設の間取りデータを読み出す。次に、リストデータ変換部121は、読み出した間取りデータにより形成される間取り図を、ディスプレイコントローラ106を通じてディスプレイ107に表示する。この後、リストデータ変換部121は、操作部104を通じて使用者からのターゲット位置の指示入力を受け付けて、警備対象施設内の指示されたノード(部屋)にターゲット位置を設定する。この場合、使用者は、操作部104を操作して、間取り図の目的とする位置に、所定の記号(例えば「*(アスタリスク)」を書き入れることにより、ターゲット位置を指示する。これにより、警備対象施設の間取り図(間取りデータ)に対してターゲット位置を設定できる。
リストデータ変換部121は、ターゲット位置が設定された間取り図の画像認識を行って、ターゲット位置をターゲットノードとして認識し、警備対象施設の内外のエリアをノードとして認識する。ノードは、図3(B)の要素一覧に示すように、警備対象施設の間取り図において、区別可能なエリアを意味し、部屋と屋外を意味する。より具体的には、上述もしたように、ノードは、警備対象施設の内側の壁によって区切られたエリアである部屋と、警備対象施設の内側の当該エリア(部屋)に隣接し、当該エリアとエッジにより接続された警備対象施設の外側のエリア(屋外のエリア)とである。リストデータ変換部121は、認識したノードのそれぞれを識別可能にすると共に、ノードごとにタイプとパラメータとを対応付けて、ノードの一覧リストであるノードリストを作成する。
また、リストデータ変換部121は、ターゲット位置が設定された間取り図の画像認識を行って、隣接するノード間において人の行き来を可能にする手段が存在する場合に、当該手段をエッジとして認識する。エッジは、図3(B)に示すように、エリア同士のつなぎ目を意味し、具体的には、上述もしたように、ドアと窓を意味する。リストデータ変換部121は、認識したエッジのそれぞれを識別可能にすると共に、エッジごとにタイプと隣接ノードとを対応付けて、エッジの一覧リストであるエッジリストを作成する。
以下、図3(A)に示した間取り図の場合を例にして、リストデータ変換部121で行われるノードリストとエッジリストの作成処理について具体的に説明する。上述もしたように、図3(A)に示した間取り図においては、左上部の役員室に「*(アスタリスク)」が付されてターゲット位置が設定されている。このため、リストデータ変換部121は、役員室をターゲットノードとして認識し、これをノード1として識別可能にする。また、リストデータ変換部121は、役員室、事務室、左側会議室、玄関、右側会議室のそれぞれを、壁によって区切られた屋内のエリア(部屋)として認識する。この例では、図3(A)の各部屋の左上端部等に示したように、役員室がノード2、事務室がノード3、左側会議室がノード4、玄関がノード5、右側会議室がノード6というように識別可能にしている。
次に、リストデータ変換部121は、エッジの認識を行う。まず、上述したように、この実施の形態では、役員室に対してターゲット位置(起点ノード(ノード1))が設定され、また、役員室自体もノード2として認識されている。従って、ノード1とノード2とはいずれも役員室内であるので、それらのノード間にはドアや窓といった実際のつなぎ目としてのエッジは存在しない。このままでは、ノード1がいずれのノードとも接続されない状態になってしまい、後述するグラフデータの起点となるターゲットノードとなりえない。そこで、便宜的にノード1とノード2との間に、実際のつなぎ目ではないが、仮想的なつなぎ目としてエッジ1を設定する。
更に、役員室を基準に見ると、役員室(ノード2)と事務室(ノード3)とを接続するドアがエッジとして認識され、これがエッジ2として識別可能にされる。同様に、役員室の上側の窓がエッジとして認識され、これがエッジ3として識別可能にされ、役員室の左側の窓が、エッジとして認識され、これがエッジ4として識別可能にされる。以下、同様にして、各ノードを基準にエッジが認識されるが、既に認識されているエッジは重複することになるので除外される。従って、役員室(ノード2)と事務室(ノード3)とを接続するドア(エッジ2)は、役員室を基準とした場合に既に認識されているので、事務室(ノード3)を基準にした場合には除外される。
次に、事務室(ノード3)を基準に見ると、事務室(ノード3)と左側会議室(ノード4)とを接続するドアがエッジとして認識され、これがエッジ5として識別可能にされる。同様に、事務室(ノード3)と玄関(ノード5)とを接続するドアがエッジとして認識され、これがエッジ6として識別可能にされる。また、事務室(ノード3)と玄関(ノード5)とを接続するドアがエッジとして認識され、これがエッジ6として識別可能にされる。また、事務室(ノード3)と右側会議室(ノード6)とを接続するドアがエッジとして認識され、これがエッジ7として識別可能にされる。また、事務室(ノード3)の上側の2つの窓がエッジとして認識され、これらがエッジ8、エッジ9として識別可能にされる。
また、左側会議室(ノード4)を基準に見ると、左側会議室(ノード4)の左側の窓がエッジとして認識され、これがエッジ10として識別可能にされる。また、右側会議室(ノード6)を基準に見ると、右側会議室(ノード6)と玄関(ノード5)とを接続するドアがエッジとして認識さて、これがエッジ11として識別可能にされる。また、玄関(ノード5)を基準に見ると、下側のドアがエッジとして認識され、これがエッジ12として識別可能にされる。
更に、上述もしたように、ノードは屋内の部屋に限るものではなく、警備対象施設の内側の部屋(ノード)に隣接し、当該部屋とエッジにより接続された警備対象施設の外側のエリア(屋外のエリア)もノードとなる。従って、図3(A)に示したように、役員室であるノード2に対してエッジ3を通じて接続される屋外のエリアがノードとして認識され、これがノード7として識別可能にされる。また、事務室であるノード3に対してエッジ8を通じて接続される屋外のエリアがノードとして認識され、これがノード8として識別可能にされる。同様に、事務室であるノード3に対してエッジ9を通じて接続される屋外のエリアがノードとして認識され、これがノード9として識別可能にされる。
また、役員室であるノード2に対してエッジ4を通じて接続される屋外のエリアがノードとして認識され、これがノード10として識別可能にされる。同様に、左側の会議室であるノード4に対してエッジ10を通じて接続される屋外のエリアがノードとして認識され、これがノード11として識別可能にされる。最後に、玄関であるノード5に対してエッジ12を通じて接続される屋外のエリアがノードとして認識され、これがノード12として識別可能にされる。屋外のノードは、ターゲットノード(ノード1)から見ると、末端のノード(終端ノード)となる。
リストデータ変換部121は、上述した間取り図についての認識処理の結果と、図3(C)に示すパラメータリストに基づいて、ノードリストとエッジリストとを作成し、入力リストファイル112に記録する。ノードリストは、図4(A)に示すように、ノードIDと、タイプと、パラメータとからなる。ノードリストのノードIDは、各ノードを識別可能にする識別情報である。この実施の形態では、上述したように、ターゲットノードはノード1、役員室はノード2、事務室はノード3、…、玄関前の屋外エリアはノード12というように識別可能にされているので、これらをノードIDとして用いる。なお、以下においては、ノード1はN1、ノード2はN2、ノード3はN3というように略称する。
ノードリストのタイプは、パラメータリストのノードについてのタイプに対応しており、ターゲットノードなのか、部屋(屋内エリア)なのか、屋外(屋外エリア)なのかを示す情報である。パラメータは、図3(C)のパラメータリストのノードについてのパラメータに対応しており、各ノードに対して設定される補助的な情報である。ノードリストのノードIDとタイプとは、リストデータ変換部121の認識処理結果に基づいて自動的に特定され、ノードリストのパラメータは、使用者によって設定される。
すなわち、この実施の形態おいて、ノードに対するパラメータは、ノードが部屋(屋内エリア)である場合には、警戒度が設定される。警戒度は、用心すべき度合を示し、この実施の形態においては、1~5までの5段階で設定でき、警戒度1が最下位レベルで、警戒度5が最上位レベルとされている。警戒度の高いノードほど、より高度に保護されるように、警備システムが構築される。この実施の形態においては、図4(A)に示したように、N2(役員室)は警戒度5であり、N3(事務室)が警戒度4であり、その他の屋内のノードは警戒度3とされている。この実施の形態において、警戒度は、パッシブセンサを配置するか否かの判断基準となる。また、ノードが屋外(屋外エリア)である場合には、当該屋外の態様(様子)等が設定され、具体的には、図4(A)に示すように、侵入可否、階(何階か)、道路、ベランダ、非常階段などを示す情報が設定される。
図4(A)のノードリストにおいて、ノードIDのN1~N12は、図3(A)に示したノード1~ノード12に対応している。上述したように、N1は、ターゲットノードであり、タイプは「ターゲット」とされ、N2~N6のタイプは「部屋」で、パラメータとして警戒度が設定されている。また、N7~N12のタイプは「屋外」であることが設定されている。また、N7、N10、N1のパラメータは、態様として「外」が設定されている。また、N8、N9のパラメータは、態様として「ベランダ」が設定され、N12のパラメータは、態様として「階段」が設定されている。なお、「外」は、屋外の態様が階段やベランダなどの付属物は存在せず、単に屋外になっていることを意味する。
一方、エッジリストは、図4(B)に示すように、エッジIDと、タイプと、隣接ノード1と、隣接ノード2とからなる。エッジリストのエッジIDは、各エッジを識別可能にする識別情報である。この実施の形態では、上述したように、N1(ターゲットノード)とN2(役員室)とを接続するエッジはE1、N2とN3とを接続するエッジはE2、N5とN12を接続するエッジはE12というように識別可能にされている。従って、これらE1、E2、…、E12がエッジIDとして用いられる。なお、以下においては、エッジ1はE1、エッジ2はE2、エッジ3はE3、…というように略称する。
エッジリストのタイプは、図3(C)のパラメータリストのエッジについてのタイプに対応しており、「none」、「ドア」、「窓」のいずれかであることが示される。タイプの「none」は、実際のエッジではなく仮想的なエッジであることを示すものである。隣接ノード1、隣接ノード2は、パラメータリストのエッジについてのパラメータに対応しており、各エッジがどのノードとどのノードとを接続するものであるのかを示す情報である。すなわち、各エッジは、隣接ノード1と隣接ノード2とを接続するエッジであることが示される。エッジリストのエッジID、タイプ、隣接ノード1、隣接ノード2のそれぞれは、リストデータ変換部121の認識処理結果に基づいて自動的に特定される。
図4(B)のエッジリストにおいて、エッジIDであるE1~E12は、図3(A)に示したエッジ1~エッジ12に対応している。上述したように、E1は、N1(ターゲットノード)とN2(役員室)とを接続する仮想的なエッジである。タイプは「none」とされ、N1とN2とを接続するエッジであることが示されている。また、E2は、N2(役員室)とN3(事務室)とを接続するドアであり、E3は、N2(役員室)とN7(屋外)とを接続する窓であり、E4は、N2(躍進室)とN10(屋外)とを接続する窓であることが示されている。
また、図4(B)のエッジリストにおいて、E5は、N3(事務室)とN4(左側会議室)とを接続するドアであり、E6は、N3(事務室)とN5(玄関)とを接続するドアであることが示されている。また、E7は、N3(事務室)とN6(右側会議室)とを接続するドアであり、E8は、N3(事務室)とN8(屋外)とを接続する窓であり、E9は、N3(事務室)とN9(屋外)とを接続する窓であることが示されている。また、E10は、N4(左側会議室)とN11(屋外)とを接続する窓であり、E11は、N5(玄関)とN6(右側会議室)とを接続するドアであり、E12は、N5(玄関)とN12(屋外)とを接続するドアであることが示されている。このように、リストデータ変換部121は、間取りデータファイル111の間取りデータにより形成される間取り図(図3(A))から、ノードリスト(図4(A))と、エッジリスト(図4(B))とを形成して、これらを入力リストファイル112に格納する。
[グラフデータ生成部122の処理]
グラフデータ生成部122は、入力リストファイル112のノードリストとエッジリストとに基づいて、基本グラフデータを生成し、これを基本グラフデータファイル113に記録する。図5は、基本グラフデータの例について説明するための図である。基本グラフデータは、図5に示すように、ノードIDと、タイプと、隣接ノードとそのノードに行くために通るエッジのリスト(以下、経路リストと記載する)とからなる。ノードIDとタイプは、図4(A)に示したノードリストのノードIDとタイプに対応している。経路リストは、各ノードから隣接ノードに行くために通るエッジはどこかを示す情報であり、主に図4(B)に示したエッジリストに基づいて生成される。経路リストの生成の仕方について説明する。
基本的に、ターゲットノードを起点とし、警備対象施設の屋内の隣接するノードを辿って、末端のノードとなる屋外のノードに向かって、各ノードについてエッジで接続された隣接ノードを特定することにより、基本グラフデータの当該経路リストを作成する。従って、この実施の形態においては、N1→N2→N3→N4→N5→N6の順番で、これらのノードに隣接する隣接ノードと、その隣接ノードに行くために通るエッジを特定していく。なお、例えば、役員室(N2)から事務室(N3)に行くにはドア(E2)を通ることが特定されれば、その逆の事務室(N3)から役員室(N2)に行くためにドア(E2)を通る経路は除外する。事務室(N3)から役員室(N2)に行くためにドア(E2)を通る経路は、特定の方向が逆向きである(ターゲットノードから離れる方向でない)ためである。また、既に特定された経路と重複することにもなる。以下、同様の場合において、同じである。
従って、屋外のノードに着目して、隣接ノードと当該隣接ノードに行くために通るエッジを特定する必要はない。警備対象施設の屋外のノードは、屋内のノードと必ずエッジを介して接続されている。このため、屋内のノードについて、隣接ノードと当該隣接ノードに行くために通るエッジが特定されていれば、屋外のノードから隣接する屋内のノードに行くために通るエッジを特定することは、特定の方向が逆向きになる。また、既に特定した経路と重複することにもなる。
図5に従って、経路リストの内容を確認する。まず、N1(ターゲットノード)に着目する。図4(B)のエッジリスト及び図3(A)の間取り図に示したように、N1(ターゲットノード)は、N2(役員室)に隣接し、N1からN2に行くためには、E1(仮想的に設定したエッジ)を通ることになる。このため、図5のN1の行を見ると分かるように、「N2(E1)」というように、隣接ノードと、括弧付きでそのノードに行くために通るエッジが記載されている。N1につては、N2以外に隣接ノードは存在しない。
次に、N2(役員室)に着目する。図4(B)のエッジリスト及び図3(A)の間取り図に示したように、N2には、N3(事務室)、N7(屋外)、N10(屋外)が隣接している。N2からN3に行くには、E2(ドア)を通り、N2からN7に行くにはE3(窓)を通り、N2からN10に行くにはE4(窓)を通ることになる。このため、図5のN2の行に示したように、「N3(E2)」、「N7(E3)」、「N10(E4)」というように、隣接ノードと、括弧付きでそのノードに行くために通るエッジが記載されている。ここでは、上述したように、N2からN1に行く経路は、特定の方向と逆向きになり、また、既にN1に着目して特定された経路と重複するため除外される。
次に、N3(事務室)に着目する。図4(B)のエッジリスト及び図3(A)の間取り図に示したように、N3には、N4(左側会議室)、N5(玄関)、N6(右側会議室)、N8(屋外)、N9(屋外)が隣接している。N3からN4に行くには、E5(ドア)を通り、N3からN5に行くにはE6(ドア)を通り、N3からN6に行くにはE7(ドア)を通り、N3からN8に行くにはE8(窓)を通り、N3からN9に行くにはE9(窓)を通ることになる。このため、図5のN3の行に示したように、「N4(E5)」、「N5(E6)」、「N6(E7)」、「N8(E8)」、「N9(E9)」というように、隣接ノードと、括弧付きでそのノードに行くために通るエッジが記載されている。ここでは、上述したように、N3からN2に行く経路は、特定の方向が逆向きであり、また、既にN2に着目して特定された経路と重複するので除外される。
次に、N4(左側会議室)に着目する。図4(B)のエッジリスト及び図3(A)の間取り図に示したように、N4には、N11(屋外)が隣接している。N4からN11に行くには、E10(窓)を通ることになる。このため、図5のN4の行に示したように、「N11(E10)」というように、隣接ノードと、括弧付きでそのノードに行くために通るエッジが記載されている。ここでは、上述したように、N4からN3に行く経路は、特定の方向が逆向きであり、また、既にN3に着目して特定された経路と重複するので除外される。
次に、N5(玄関)に着目する。図4(B)のエッジリスト及び図3(A)の間取り図に示したように、N5には、N12(屋外)が隣接している。N5からN12に行くには、E12(ドア)を通ることになる。このため、図5のN5の行に示したように、「N12(E12)」というように、隣接ノードと、括弧付きでそのノードに行くために通るエッジが記載されている。ここでは、上述したように、N5からN3に行く経路は、特定の方向が逆向きであり、また、既にN3に着目して特定された経路と重複するので除外される。また、N5(玄関)は、N6(右側会議室)にも隣接している。しかし、N5からN6に向かう方向は、末端のノードとなる屋外のノードに向かう方向ではなく、特定の方向が逆向きとなるので除外する。従って、当該経路は、N6(右側会議室)に着目して把握することになる。
次に、N6(右側会議室)に着目する。図4(B)のエッジリスト及び図3(A)の間取り図に示したように、N6には、N5(玄関)が隣接している。N6からN5に行くには、E11(ドア)を通ることになる。このため、図5のN6の行に示したように、「N5(E11)」というように、隣接ノードと、括弧付きでそのノードに行くために通るエッジが記載されている。この経路の場合には、上述したN5(玄関)に着目して把握した経路を通じて、屋外のノードであるN12に到達することになる。なお、上述したように、N6からN3に行く経路は、特定の方向が逆向きであり、また、既にN3に着目して特定された経路と重複するので除外される。
なお、上述もしたように、屋外のノードである、N7、N8、N9、N10、N11、N12については、特定の方向が逆向きであること、また、屋内のノードに着目して既に特定されている経路と重複するので除外される。このため、図5においては、N7~N12の行に示したように、当該ノードから隣接する他のノードに行くための経路は存在しないことを示す「null(データなし)」との記載がされている。このように、グラフデータ生成部122は、入力リストファイル112のノードリスト(図4(A))と、エッジリスト(図4(B))とから、基本グラフデータ(図5)を作成し、基本グラフデータファイル113に記録する。
図6は、図5に示した基本グラフデータから作成されるグラフイメージを示す図である。図5に示したグラフデータは、ノード群とノード間の連結関係を表すエッジ群で構成される。図6においては、ノードを円形で示し、ノード間を接続するエッジを長方形で示して、それらを直線で接続して示すことにより、グラフイメージを構成している。従って、図5と図6とは、表現形式が異なるだけで、同じ内容を示すものである。
すなわち、図5、図6に示すように、例えば、貴重品が置かれている役員室に設定されたN1(ターゲットノード)を起点とし、N1からE1(仮想的に設置されたエッジ)を通じてN2(役員室)に至る経路が存在する。更に、N2からは、E2(ドア)を通じてN3(事務室)に至る経路と、E3(窓)を通じてN7(外)に至る経路と、E4(窓)を通じてN10に至る経路が存在している。屋外のノードであるN7、N10には、それ以上に隣接するノードは存在せず、末端(終端)のノードを構成している。
N3(事務室)からは、E5(ドア)を通じてN4(左側会議室)に至る経路と、E6(ドア)を通じてN5(玄関)に至る経路と、E7(ドア)を通じてN6(右側会議室)に至る経路とが存在する。また、N6(右側会議室)からは、E11(ドア)を通じてN5(玄関)に至る経路が存在する。更に、N3(事務室)からは、E8(窓)を通じてN8(屋外のベランダ)に至る経路と、E9(窓)を通じてN9(屋外のベランダ)に至る経路とが存在する。この場合において、屋外のノードであるN8、N9には、それ以上に隣接するノードは存在せず、末端(終端)のノードを構成している。
N4(左側会議室)からは、E10(窓)を通じてN11(外)に至る経路が存在し、N5(玄関)からはE12(ドア)を通じてN12(外の階段)に至る経路が存在している。図6に示すように、屋外のノードであるN11、N12には、それ以上に隣接するノードは存在せず、末端(終端)のノードを構成している。図6において、二重丸で囲んだN7、N8、N9、N10、N11、N12は、いずれも屋外のノードであり、末端(終端)のノードになっている。
この図6を見ると分かるように、外からの侵入経路となるのは、N7、N8、N9、N10、N11、N12に接続されたE3(窓)、E4(窓)、E8(窓)、E9(窓)、E10(窓)、E12(ドア)の6つであることが把握できる。また、N12(階段)からE12(ドア)を通じてN5(玄関)に侵入した場合には、N3(事務室)に至る経路が2つ存在する。1つは、N5(玄関)からE6(ドア)を通ってN3(事務室)に至る経路である。もう1つは、N5(玄関)からE11(ドア)を通ってN6(右側会議室)に入り、E7(ドア)を通ってN3(事務室)に至る経路である。
従って、図5に示したグラフデータ及び図6に示したグラフイメージからは、6つの侵入経路が存在し、N1(ターゲットノード)に至る経路は7つ存在することが把握できる。このように、図5の基本グラフデータ及び図6の基本グラフイメージに基づいて、N1(ターゲットノード)を起点とし、屋外の各ノードを末端のノード(終端ノード)とするすべての経路が把握される。換言すれば、屋外の各ノード(N7~N12)からN1(ターゲットノード)に至る全ての経路が把握できる。
[センサ配置処理部123の処理]
センサ配置処理部123は、基本グラフデータ(図5)に対して、所定の基準に従って、配置する警備用機械の種類と配置位置とを設定してセンサ配置グラフデータを形成し、これをセンサ配置グラフデータファイル114に格納する。当該所定の基準は、この実施の形態では、予め決められて、例えば、記憶装置103に記憶されている警備用機械設置基準リスト(以下、単に設置基準リストと記載する。)が用いられる。図7は、センサ配置グラフデータの例について説明するための図である。また、図8は、設置基準リストの例を説明するための図である。
まず、図8の設置基準リストの例について説明する。この実施の形態の設置基準リストは、設置対象、設置条件、警備用機械の欄を備える。設置対象は、ノードとエッジである。また、設置条件は、ノードの場合には、タイプとパラメータに基づいて決められ、エッジの場合には、タイプに基づいて決められる。警備用機械は、設置する警備用機械を特定する情報である。従って、図8に示す警備用機械設置基準リストでは、ノードについては、部屋であって、かつ、警戒度5のノードに対して、PS(パッシブセンサ)を設置することが設定されている。また、エッジについては、ドアあるいは窓であるエッジに対して、MG(マグネットスイッチ)を設置することが設定されている。
なお、図8においては、設置対象は、単にノードとエッジであるものとして説明したが、これに限るものではない。設置基準リストには、より詳細に、どのようなノードやエッジにして、どのような種類の警備用機械を設置するのかを示す情報を設定しておくことも可能である。また、警備用機械の設置台数などの設置態様を示す情報を付加することも可能である。
例えば、設置対象については、屋外に接続される屋内ノード、屋内ノードのみに接続される屋内ノード、屋外ノードと屋内ノードを接続するエッジ、屋内ノードと屋内ノードとを接続するエッジなどのように、より詳細に設定することもできる。また、パラメータが、ベランダや階段である屋外ノードと屋内ノードを接続するエッジなどのように、屋外ノードのパラメータを考慮することも可能である。また、設置条件についても、ノードに対する設置条件を警戒度5~4のように範囲指定することもできる。また、警戒度に応じて、設置するPS(パッシブセンサ)の個数を設定したり、ドアと窓とで、MG(マグネットスイッチ)の種類を変えたりするなどのことも可能である。
上述もしたように、基本グラフデータ(図5)の経路リストの欄には、当該警備対象施設において、屋外のノードからN1(ターゲットノード)に至るまでの全ての経路が記載されている。このため、センサ配置処理部123は、基本グラフデータファイル113から読み出した基本グラフデータ(図5)を基データとして用いて、センサ配置グラフデータを形成する。すなわち、基本グラフデータ(図5)の経路リストに載っている、ノードとエッジに対して、警備用機械を設置する処理を行うことにより、センサ配置グラフデータを形成する。この際に、センサ配置処理部123は、設置基準リスト(図8)の基準に従うと共に、ノードリスト(図4(A))と、エッジリスト(図4(B))とを参照データとして用いる。
センサ配置処理部123で行われる処理について、具体的に説明する。まず、センサ配置処理部123は、設置基準リスト(図8)を参照して、警備用機械の設置基準を把握する。次に、センサ配置処理部123は、読み出した基本グラフデータ(図5)のN1(ターゲットノード)の経路リストを参照し、N2とE1に対する警備用機器の設置に関する設定を行う。この場合、センサ配置処理部123は、N2についてノードリスト(図4(A))を参照し、設置基準に合致するか否かを判別する。図4(A)に示したように、N2は部屋であり、かつ、パラメータとして警戒度5が設定されているので設置基準に合致し、N2にはPS(パッシブセンサ)を設置する設定を行う。
同様に、センサ配置処理部123は、E1についてエッジリスト(「図4(B)」)を参照し、設置基準に合致するか否かを判別する。図4(B)に示したように、E1のタイプは「none」であり、ドアでも窓でもない仮想的に設置されたエッジであるので設置基準には合致せず、E1には警備用機械を設置しないことが判別できる。これにより、センサ配置処理部123は、図7に示すように、N1(ターゲットノード)の経路リストの記載を、「N2[PS]E1」という記載にしたセンサ配置グラフデータを形成する。これにより、N2にはPS(パッシブセンサ)を設置するが、E1には警備用機械は設置しないことが示される。すなわち、「N2[PS]E1」との記載において、[PS]のように、大括弧付きの記載は、直前に記載されたノードあるいはエッジに対して、PS(パッシブセンサ)あるいはMG(マグネットスイッチ)を設置することを示すものである。
同様にして、センサ配置処理部123は、N2について、センサ配置グラフデータを形成する。図7のN2の行において、「N3(E2(MG))」、「N7(E3(MG))」、「N10(E4(MG))」と示されているように、警備用機械の設置に関する設定がされる。すなわち、N3、N7、N10は、図4(A)のノードリストを参照すると分かるように、いずれも部屋であって、かつ、警戒度5であるという設置基準を満足しないので、PS(パッシブセンサ)は設置されない。E2、E3、E4は、図4(B)のエッジリストを参照すると分かるように、いずれもドアあるいは窓であるので、設置基準を満足し、これらに対してはMG(マグネットスイッチ)が設置される。
同様にして、センサ配置処理部123は、N3について、センサ配置グラフデータを形成する。図7のN3の行においては、「N4(E5(MG))」、「N5(E6(MG))」、「N6(E7(MG))」、「N8(E8(MG))」、「N9(E9(MG))」と示されているように、警備用機械の設置に関する設定がされる。すなわち、N4、N5、N6、N8、N9は、図4(A)のノードリストを参照すると分かるように、ずれも部屋であって、かつ、警戒度5であるという設置基準を満足しないので、PS(パッシブセンサ)は設置されない。E5、E6、E7、E8、E9は、図4(B)のエッジリストを参照すると分かるように、いずれもドアあるいは窓であるので、設置基準を満足し、これらに対してはMG(マグネットスイッチ)が設置される。
同様にして、センサ配置処理部123は、N4について、センサ配置グラフデータを形成する。図7のN4の行においては、「N11(E10(MG))」と示されているように、警備用機械の設置に関する設定がされる。すなわち、N11は、図4(A)のノードリストを参照すると分かるように、部屋であって、かつ、警戒度5であるという設置基準を満足しないので、PS(パッシブセンサ)は設置されない。E10は、図4(B)のエッジリストを参照すると分かるように、窓であるので、設置基準を満足し、これに対してはMG(マグネットスイッチ)が設置される。
同様にして、センサ配置処理部123は、N5について、センサ配置グラフデータを形成する。図7のN5の行においては、「N12(E12(MG))」と示されているように、警備用機械の設置に関する設定がされる。すなわち、N12は、図4(A)のノードリストを参照すると分かるように、部屋であって、かつ、警戒度5であるという設置基準を満足しないので、PS(パッシブセンサ)は設置されない。E12は、図4(B)のエッジリストを参照すると分かるように、ドアであるので、設置基準を満足し、これに対してはMG(マグネットスイッチ)が設置される。
同様にして、センサ配置処理部123は、N6について、センサ配置グラフデータを形成する。図7のN6の行においては、「N5(E11(MG))」と示されているように、警備用機械の設置に関する設定がされる。すなわち、N5は、図4(A)のノードリストを参照すると分かるように、部屋であって、かつ、警戒度5であるという設置基準を満足しないので、PS(パッシブセンサ)は設置されない。E11は、図4(B)のエッジリストを参照すると分かるように、ドアであるので、設置基準を満足し、これに対してはMG(マグネットスイッチ)が設置される。
図7のN7~N12の行を見ると分かるように、これらについての隣接ノードとそのノードに行くために通るエッジのリストは存在しない。このため、上述したように、N1~N6の隣接ノードとそのノードに行くために通るエッジのリストを処理対象としてセンサ配置グラフデータを形成した後においては、センサ配置処理部123でのセンサ配置グラフデータの形成処理は終了する。センサ配置処理部123は、図7に示しように形成したセンサ配置グラフデータをセンサ配置グラフデータファイル114に記録する。
[グラフ評価部124の処理]
グラフ評価部124は、センサ配置グラフデータ(図7)と予め警備用機械ごとに決められたスコアとに基づいて、N1からN7、N8、N9、N10、N11、N12のそれぞれに至る経路に設定された警備用機械のスコアの合計値を求める処理を行う。グラフ評価部124は、各経路の警備用機械のスコアの合計値を評価グラフデータとしてまとめ、評価グラフデータファイル115に記録する。ここで予め警備用機ごとに決められたスコアは、例えば、記憶装置103に記憶されているセンサデータに登録されている。図9は、センサデータの例について説明するための図である。
まず、図9のセンサデータの例について説明する。この実施の形態のセンサデータは、図9(A)に示すように、識別情報、種別、料金、スコアの欄を備える。識別情報は、警備用機械を一意に特定することができる情報である。種別は、当該警備用機械がどのような物かを示す情報である。この実施の形態において、種別は、パッシブセンサかマグネットスイッチかを示すものとなる。料金は、当該警備用機械の価格であり、設置費用を含む場合もある。スコアが、経路ごとの警備レベルを客観的に把握するための情報であり、警備用機械ごとに予め決められている評価値を示す情報である。
従って、この実施の形態においては、図9(A)に示す様に、2種類の警備用機械が用いられる。1つは、識別情報が「PS」で、種別が「パッシブセンサ」で、料金が「10000円」で、スコアが「40」である警備用機械である。もう1つは、識別情報が「MG」で、種別が「マグネットスイッチ」で、料金が「3000円」で、スコアが「60」である警備用機械である。
なお、図9(A)に示したセンサデータは、用いる警備用機械が2種類である簡単な構成のものであるが、センサデータの構成はこれに限るものではない。図9(B)は、センサデータの他の例を説明するための図である。図9(B)に示すセンサデータは、「設置条件等」の欄が設けられたものである。図9(B)において、識別情報、種別、料金、スコアは、図9(A)に示したセンサデータの場合と同様のものである。「設置条件等」は、パッシブセンサについては、設置可能な部屋の広さを示すものであり、マグネットスイッチについては、ドア用、窓用の区別を示すものである。この図9(B)のセンサデータの場合には、センサ配置処理部123が、警備用機械の設置位置と機械種別を特定する際にも利用可能なものとなる。
この実施の形態では、説明を簡単にするため、センサデータは、図9(A)に示した簡単な構成のものを用いるものとして説明する。図10は、評価グラフデータの例について説明するための図である。図11は、評価グラフデータから作成されるグラフイメージを示す図である。図10の評価グラフデータと図7のセンサ配置グラフデータとを比較すると分かるように、評価グラフデータの場合には、警戒スコアの欄が設けられており、これ以外の構成は、図7を用いて説明したセンサ配置グラフデータと同じである。
従って、図10の評価グラフデータの経路リストの欄に示された情報により、N1(ターゲットノード)から屋外のノードであるN7、N8、N9、N10、N11、N12のそれぞれに至る経路を把握できる。更に、各経路のどのノードと、どのエッジに、どのような警備用機械が設置されるのかを把握できる。従って、図10の評価グラフデータの経路リストの欄に示された情報により、図11に示すグラフイメージが作成できる。
図11に示すグラフイメージは、図6に示したグラフイメージと同様に、N1(ターゲットノード)から屋外のノード(末端のノード)となるN7、N8、N9、N10、N11、N12のそれぞれに至る経路を示している。更に、図11に示すグラフイメージの場合には、どのノードと、どのエッジに、どのような警備用機械が設置されるのかについても示している。すなわち、図11のグラフイメージでは、N2(役員室)に対して、料金が10000円で、スコアが40であるPS(パッシブセンサ)が設置されることが示されている。N2(役員室)以外にパッシブセンサが設置されるノードはない。また、図11のグラフイメージでは、全てのエッジに対して、料金が3000円で、スコアが60のマグネットスイッチが設置されることが示されている。
また、図11に示すグラフイメージにおいては、N1から末端のノードまでの経路における警備用機械のスコアの合計値が示されている。すなわち、N1→E1→N2→E4→N10に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E4にスコアが60のマグネットスイッチが設置されるので、スコアの合計値は40+60=「100」になる。また、N1→E1→N2→E3→N7に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E3にスコアが60のマグネットスイッチが設置されるので、スコアの合計値は40+60=「100」になる。
また、N1→E1→N2→E2→N3→E8→N8に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E2とE8とにスコアが60のマグネットスイッチが設置されるので、スコアの合計値は、40+60+60=「160」になる。また、N1→E1→N2→E2→N3→E9→N9に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E2とE9とにスコアが60のマグネットスイッチが設置されるので、スコアの合計値は、40+60+60=「160」になる。
また、N1→E1→N2→E2→N3→E5→N4→E10→N11に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E2とE5とE10とにスコアが60のマグネットスイッチが設置される。この場合のスコアの合計値は、40+60+60+60=「220」になる。また、N1→E1→N2→E2→N3→E6→N5→E12→N12に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E2とE6とE12とにスコアが60のマグネットスイッチが設置される。この場合のスコアの合計値は、40+60+60+60=「220」になる。
また、N1→E1→N2→E2→N3→E7→N6→E11→N5→E12→N12に至る経路の場合には、N2にスコアが40のパッシブセンサが設置され、E2とE7とE11とE12とにスコアが60のマグネットスイッチが設置される。この場合のスコアの合計値は、40+60+60+60+60=「280」になる。この結果を、グラフ評価部124は、評価グラフデータの警備スコアの欄に記録する。これにより、図10の評価グラフデータの警備スコアの欄に示すように、N1から末端のノードに至る経路の警備用機械のスコアの合計値が、警備スコアとして記録される。
すなわち、図11にも示し、また、図10にも示すように、N7に至る経路の警備スコアは「100」、N8に至る経路の警備スコアは「160」、N9に至る警備スコアは「160」、N10に至る経路の警備スコアは「100」と記録される。また、N11に至る経路の警備スコアは「220」、N12に至る経路であって、右側会議室を経由しない経路の警備スコアは「220」、右側会議室を経由する経路の警備スコアは「280」と記録される。このように、警備スコアが記録された評価グラフデータが、評価グラフデータファイル115に記録される。
[結果出力部125の処理]
結果出力部125は、評価グラフデータファイル115に記録された評価グラフデータに基づいて、評価結果を作成して、ディスプレイコントローラ106を介してディスプレイ107に表示したり、図示しないプリンタを通じて印字出力したりする。評価結果は、例えば、図10に示したように一覧表の態様のものであったり、図11に示したようにグラフイメージの態様のものであったりする。
警備システムの構築の実績から、どんなに短い経路であっても、警備スコアが100未満の経路は、充分な機械警備が整えられていないと判断できることが分かっているものとする。また、警備システムの構築の実績から、どんなに長い回路であっても、警備スコアが200より大きな経路は、機械警備が過剰であると判断できることが分かっているとする。このため、警備スコアの最小値を100とし、警備スコアの最大値を200として、これらの情報が、例えば、記憶装置103の所定の記憶領域に読み出し可能な態様で予め記録されているものとする。
このため、結果出力部125は、記憶装置103の警備スコアの最小値を読み出し、警備スコアの合計値が最小値未満の経路の末端の屋外ノードの表示を、反転表示したり、例えば青色の表示にしたりして区別可能にする。また、結果出力部125は、記憶装置103の警備スコアの最大値を読み出し、警備スコアの合計値が最大値より大きい経路の末端の屋外ノードの表示を、反転表示したり、例えば赤色の表示にしたりして区別可能にする。これにより、警備が不十分な経路と、警備が過剰な経路とを使用者に対して通知でき、使用者は、例えば、ディスプレイ107に表示された評価結果に対して、操作部104を通じて、警備用機器の削除や追加を指示できる。
この場合、制御部102の制御の下、センサ配置処理部123が機能し、センサ配置グラフデータファイル114のセンサ配置グラフデータに対して、警備用機器を追加したり、削除したりして、修正を施すことができる。この後、制御部102の制御の下、グラフ評価部124が機能し、センサ配置グラフデータファイル114の修正後のセンサ配置グラフデータに基づき、評価グラフデータを再生成し、評価グラフデータファイル115に記録し直すことができる。この後、結果出力部125が機能し、修正後の評価グラフデータに応じた評価結果を再出力し、使用者はこれを確認することができる。使用者は、必要に応じて再修正をかけることができる。
また、結果出力部125は、警備スコアの合計値が最小値未満の経路については、警備用機械が接されていないノードやエッジを、例えば反転表示させたり、点滅表示させたり、目立つ色で表示したりして使用者に通知できる。結果出力部125は、警備スコアの合計値が最大値より大きい経路については、削除可能な警備用機器が設置されているノードやエッジを、例えば反転表示させたり、点滅表示させたり、目立つ色で表示したりして使用者に通知できる。具体的には、警戒度5ではない屋内ノード同士を接続するエッジにマグネットスイッチが設置されていれば、当該エッジについては、マグネットスイッチを設置しなくてもよいエッジとして通知できる。
また、警戒度5以外のノードに、例えば使用者の指示によりパッシブセンサが設置するようにされている場合には、当該ノードについては、パッシブセンサを設置しなくてもよいノードとして通知できる。また、結果出力部125は、警備スコアの合計値が、最小値以上で、かつ、最大値より小さい経路については、警備用機械が接されていないノードやエッジを使用者に通知することも可能である。この場合には、センサデータに基づいて、当該最大値を超えない範囲で、警備用機械が接されていないノードやエッジを使用者に通知することも可能である。
図11に示したグラフイメージの態様で評価結果がディスプレイ107に表示されたものとして、センサ配置の修正処理について説明する。図11に示したグラフイメージの態様の評価結果の場合には、N7に至る経路とN10に至る経路とについては、警備スコアが、警備スコアの最小値である100以上であり、かつ、警備スコアの最大値である200以下である。このため、当該2つの経路については、警備用機械の配置について修正する必要はない。また、当該2つの経路については、仮想的なエッジであるE1以外に警備用機器が設置されていなノードやエッジも無い。
N8に至る経路とN9に至る経路とについても、警備スコアが、警備スコアの最小値である100以上であり、かつ、警備スコアの最大値である200以下である。このため、当該2つの経路については、警備用機械の配置について修正する必要はない。しかし、N11に至る経路とN12に至る経路とについては、警備スコアが、警備スコアの最大値である200以上であるので、警備用機械の配置について修正し、警備スコアを最小値以上、かつ、最大値以下にする必要がある。
この場合、使用者は、例えば、警戒度5ではない屋内ノード間を接続するエッジであるE5、E6、E7、E11に設置するようにしたマグネットスイッチについては、削除することができると判断できる。屋外ノードと屋内ノードとを接続するエッジに対してマグネットスイッチが設置されていれば、警戒度が低い屋内ノード間を接続するエッジ対してマグネットスイッチを設置する必要性は低くなると判断できるためである。
この場合、上述もしたように、結果出力部125の機能により、警戒度5ではない屋内ノード間を接続するエッジであるE5、E6、E7、E11について、警備用機械の削除可能なエッジとして使用者に通知することも可能である。図11においては、E5、E6、E7、E11の近傍に▲印が付され、これらのエッジに対してマグネットスイッチを設置しなくてもよいことが示されている。E5、E6、E7、E11に設置するようにしたマグネットスイッチを削除するようにした場合、図11においてN11、N12の近傍に括弧付きで示したように、警備スコアはいずれも160となり、警備スコアの最小値以上、かつ、最大値以下の条件を満足できる。
しかし、この場合、N3(事務室)から分岐する経路であって、N8、N9、N11、N12に至る経路の警備スコアが、全て160であり、警備スコアの最大値200まで、スコア40の余裕がある。このため、N3(事務室)にPS(パッシブセンサ)の設置が可能になる。このように、末端のノードに至る経路の警備スコアが、最大値よりも小さく、かつ、図9(A)のセンサデータの情報から判断して、警備用機械を設置できるノードあるいはエッジが存在する場合には、当該ノードやエッジに警備用機械を配置してもよい。
図12は、評価グラフデータの変更について説明するための図である。図12は変更後の評価グラフデータファイル115の評価グラフデータに基づいて形成される評価グラフイメージを示している。図12においては、図11に示した評価グラフイメージとの違いを明確にするために、マグネットスイッチが設置されないエッジであるE5、E6、E7、E11の近傍には×印を付している。また、新たにパッシブセンサが設置されたN3(事務室)には、設置されたパッシブセンサに関する情報を四角で囲んで示している。
これにより、末端のノードであるN8、N9、N11、N12に至る経路の警備スコアが200になり、警備スコアが100以上で、かつ、200以下の条件を満足するものとなる。なお、×印や新たに設置されたパッシブセンサに関する情報の表示は、説明を簡単にするために便宜的に示したものである。しかし、変更箇所を示す評価グラフデータや評価グラフイメージを出力したい場合には、変更前の評価グラフデータと変更後の評価グラフデータとの両方を区別可能にした評価グラフデータファイル115に保持しておくようにすればよい。
図13は、変更後の評価グラフデータに応じた警備対象施設に対する警備用機械であるパッシブセンサやマグネットスイッチの配置の状況を説明するための図である。図13に示す図は、間取りデータファイル111に記録された間取りデータと、評価グラフデータファイル115に記録された評価グラフデータに基づいて作成できる。図13に示す図は、例えば、結果出力部125が作成し、ディスプレイコントローラ106を通じてディスプレイ107に表示したり、図示しない外部I/Fに接続されたプリンタから印字出力したりすることができる。
図13に示す図を見ると分かるように、屋外のノードと屋内のノードとを接続する全てのエッジ(E3、E4、E8、E9、E10、E12)には、MG(マグネットスイッチ)が設置されていることが視覚を通じて客観的に認識できる。また、N1(ターゲットノード)が設定されたN2(役員室)と全てのノードが接続されるN3(事務室)には、PS(パッシブセンサ)が設置されていることが視覚を通じて客観的に認識できる。
[警備システム設計装置1で行われる処理のまとめ]
図14は、実施の形態の設計装置1で行われる処理を説明するためのフローチャートである。図14に示す処理は、設計装置1の制御部102において実行され、制御部102の制御の下、リストデータ変換部121、グラフデータ生成部122、センサ配置処理部123、グラフ評価部124、結果出力部125が機能して実行される。操作部104を通じて、使用者からの警備システム設計処理の実行を指示された制御部102は、図14に示す処理を実行させる。
制御部102は、操作部104を通じて受け付けた使用者からの操作入力に応じて、間取り図データを受け付けて、これを間取りデータファイル111に記録する処理を実行する(ステップS101)。ステップS101では、イメージリーダ2を通じて間取り図を画像データとして取り込んだり、あるいは、図形アプリを起動して、間取り図の描画入力を受け付けたりする処理が伴う。また、インターネット上のサーバに格納されていた間取り図を取り込んだり、電子メールに添付されて提供され、記憶装置に記録されている間取りデータを用いたりすることも可能である。
次に、制御部102の制御の下、リストデータ変換部121が機能する。リストデータ変換部121は、間取りデータファイル111の間取りデータを、ノードリスト(図4(A))とエッジリスト(図4(B))とに変換し、これらを入力リストファイル112に記録する(ステップS102)。この際に、記憶装置103のパラメータリストが参照される。次に、制御部102の制御の下、グラフデータ生成部122が機能する。グラフデータ生成部122は、入力リストファイル112のノードリストとエッジリストから、基本グラフデータ(図5)を生成し、これを基本グラフデータファイル113に記録する(ステップS103)。
この後、制御部102の制御の下、センサ配置処理部123が機能する。センサ配置処理部123は、基本グラフデータファイル113の基本グラフデータに対して、記憶装置103の設置基準リストに従い、ノードとエッジとに警備用機械を配置するようにしてセンサ配置グラフデータ(図7)を形成する(ステップS104)。センサ配置処理部123は、形成したセンサ配置グラフデータを、センサ配置グラフデータファイル114に記録する。
次に、制御部102の制御の下、グラフ評価部124が機能する。グラフ評価部124は、センサ配置グラフデータファイル114のセンサ配置グラフデータに基づいて、N1(ターゲットノード)から各末端のノードまでの各経路の警備スコアを算出し、評価グラフデータ(図10)を形成する(ステップS105)。警備スコアは、各経路の警備用機械のスコアの合計値である。この場合、グラフ評価部124は、記憶装置103に記憶されているセンサデータ(図9(A))を参照して評価グラフデータを形成し、これを評価グラフデータファイル115に記録する。
この後、制御部102の制御の下、結果出力部125が機能する。結果出力部125は、評価グラフデータファイル115の評価グラフデータに基づいて、出力用の評価結果情報形成し、これを出力する(ステップS106)。評価結果情報は、例えば、図10に示した一覧表の態様としたり、図11に示したグラフイメージの態様としたりすることができる。これらの評価結果情報は、ディスプレイ107に表示したり、図示しない外部I/Fに接続されたプリンタを通じて出力したりされる。この実施の形態では、評価結果情報は、ディスプレイ107に表示されて使用者に提供されるものとする。
この後、制御部102は、操作部104を通じて使用者からの操作入力を受け付ける(ステップS107)。制御部102は、受け付けた操作入力は終了を指示するものか否かを判別する(ステップS108)。ステップS108の判別処理において、ステップS107で受け付けた操作入力は終了を指示するものではないと判別したとする。この場合、制御部102は、センサ配置グラフデータに対する修正指示であると判別し、ステップS109の処理を行う。この場合、制御部102は、センサ配置処理部123を制御し、使用者からの操作入力に応じて、センサ配置グラフデータファイル114のセンサ配置グラフデータの修正処理を実行する(ステップS109)。この後、制御部102は、ステップS105からの処理を繰り返すようにし、警備スコアの再評価と、評価結果の再出力を行うようにし、繰り返しの修正を可能にする。
また、ステップS108の判別処理において、ステップS107で受け付けた操作入力は終了を指示するものであると判別したとする。この場合、制御部102は、各部を制御して、所定の終了処理を実行し(ステップS110)、この図14に示す処理を終了する。これにより、評価グラフデータファイル115には、N1(ターゲットノード)から各末端のノードまでの警備スコアが、予め決められた基準を満たす評価グラフデータが形成される。当該評価グラフデータが、警備システムの適正な設計情報となる。
[実施の形態の効果]
基本的に、間取り図から形成される間取りデータに基づいて、警備システムを自動的に設計することができる。この場合に、警備用機器に応じて決められるスコアを用いて、ターゲットノードから各末端のノードに至る各経路の警備スコアを求め、この警備スコアに基づいて、客観的に各経路の機械警備の状況を把握できる。また、必要に応じて、警備用機器の配置の修正ができる。これにより、警備対象施設に警備システムを構築する場合に、熟練した技術者でなくても、充分に警備効果が得られる適切な警備システムを設計できる。
[変形例]
なお、上述した実施の形態では、エッジはドアまたは窓であるものとしてせつめいした。しかし、これに限るものではない。警備対象施設には、ドアを伴わない単なる出入口が設けられていたり、本来は人の出入りを可能にするためのものではないが、人の出入りが可能なほどの大きさの点検口が壁に設けられていたりする場合もあり、これらについてもエッジに加えるようにしてもよい。この場合、開閉を伴わないエッジにはパッシブセンサを、蓋など設けられている点検口などには、マグネットスイッチを設けるようにすればよい。
また、上述した実施の形態では、警備スコアに基づいて、各経路の評価を行うようにした。これに加えて、警備用機械の価格についても考慮するようにしてもよい。例えば、図9に示したように、センサデータには警備用機械ごとに価格を示す情報も有しているので、設置するようにされた警備用機械の価格の総合を求め、これを出力するようにしてもよい。当該機能は、例えば、グラフ評価部124により価格の総合計を求めて、評価グラフデータに記録するようにし、結果出力部125が、価格の総合計を出力するようにすればよい。
また、設置可能な警備用機械であって、価格の異なるものが複数存在する場合には、価格の高いものを用いたセンサ配置グラフデータと、価格の安いものを用いたセンサグラフデータとを作成し、これらを出力して、比較できるようにしてもよい。当該機能は、センサ配置処理部123の機能として実現することができる。このように、センサ配置処理部123やグラフ評価部124などについては種々の改良を行い、必要な情報をセンサ配置グラフデータや評価グラフデータに追加して、これを出力するように構成することが可能である。
また、上述した実施の形態では、ビルの3階にあるオフィスを警備対象施設とした、これに限るものではない。高層ビルの各階について同様にし、警備システムを構築できる。この場合、階段、エレベータ、エスカレータといった部分についても、エッジと見做して処理することも可能である。また、高層ビルの高層階の窓であって、開け閉めができない窓については、エッジとして認識してもよいが、例えば侵入可否を「否」として、侵入可能なエッジとしては扱わないようにすることもできる。
[その他]
上述した実施の形態の説明からも分かるように、請求項の受付手段の機能は、実施の形態の設計装置1において、イメージリーダが接続された接続端105T及ぶ外部I/F105、図形ソフトに対する指示入力を行う操作部104及び制御部102が実現する。また、請求項の設定手段は、設計装置1の操作部104及び制御部102が実現し、請求項のノードリスト変換手段、エッジリスト変換手段の機能は、設計装置1のリストデータ変換部121が実現している。
また、請求項の生成手段の機能は、設計装置1のグラフデータ生成部122が実現し、請求項の配置処理手段は、設計装置1のセンサ配置処理部123が実現している。また、請求項の評価手段の機能は、設計装置1のグラフ評価部124が実現し、請求項の出力手段の機能は、設計装置1の主に結果出力部125が実現している。また、請求項の変更処理手段の機能は、操作部104、制御部102、センサ配置処理部103が協働して実現している。
また、設計装置1のリストデータ変換部121、グラフデータ生成部122、センサ配置処理部124、結果出力部125の各機能は、制御部102で実行されるプログラムにより、制御部102の機能として実現することもできる。すなわち、図14に示したフローチャートの処理を実行するプログラムが、この発明による警備システム設計プログラムの一実施の形態が提供されたものである。また、図14に示したフローチャートの処理を行う方法は、この発明による警備システム設計方法の一実施の形態が提供されたものである。