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JP7809221B2 - ポリイミド粉末の製造方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末 - Google Patents
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JP7809221B2 - ポリイミド粉末の製造方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末 - Google Patents

ポリイミド粉末の製造方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末

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Description

本発明は、ポリイミド粉末の製造方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末に関するものであって、詳しくは、極性有機溶媒及び沸点の高い芳香族炭化水素溶媒を含む混合溶媒を用いてポリイミド粉末を製造する方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末に関するものである。
ポリイミドなどの高耐熱性高分子材料は、先端技術の発達に伴い、製品の小型化軽薄化、高性能化、高信頼化のために必須の素材であって、フィルム、成形品、繊維、塗料、接着剤、及び複合材などの形態で、宇宙、航空、電気/電子、自動車、及び精密機器など幅広い産業分野で利用されている。ポリイミドは、イミド環の化学的安定性に基づいて、優れた機械的強度、耐化学性、耐候性、耐熱性を有する。また、合成が容易で、薄膜型フィルムとして製造することができ、硬化のための架橋基を必要としない利点を有し、優れた電気的特性により微小電子分野、光学分野などに至るまで高機能性高分子材料として脚光を浴びている。
近年、ディスプレイ分野で製品の軽量化及び小型化が重要視されているが、現在使用されているガラス基板の場合、重くて割れやすく、連続工程が難しいという短所がある。そこで、ガラス基板に代替して軽量で柔軟であり、連続工程が可能な長所を有するポリイミド基板を作製し、半導体デバイスの絶縁フィルムや保護コーティング剤、フレキシブル回路基板や集積回路などの表面保護材料や基材樹脂、さらに微細な回路の層間絶縁膜や保護膜を形成させる場合にも用いることができる。特に、コーティング材料として用いる場合には、ポリイミドフィルム等の成形体を接着剤で接着した保護材料や、液状のポリイミド樹脂溶液等を用いることができる。
ポリイミドの一般的な合成方法は、酸二無水物とジアミンの反応により前駆体であるポリアミック酸(Polyamic acid)を先に合成した後、ポリアミック酸をイミド化させる段階を経る。前記ポリアミック酸の合成は、溶媒に溶解されたジアミンと酸二無水物が開環・重付加を起こし、ポリアミック酸を製造するものである。このとき、用いられる反応溶媒は、極性有機溶媒が主に使用される。前記合成したポリアミック酸を化学的方法または熱的方法による脱水及び閉環反応によりイミド化し、ポリイミドを製造する。
化学的イミド化法は、前駆体であるポリアミック酸溶液に無水酢酸などの酸無水物として代表される化学脱水剤及びピリジンなどの3級アミン類として代表されるイミド化触媒を投入する方法である。
このように脱水剤または触媒をさらに添加し、イミド化反応を進める場合には、触媒のコストの問題と、追加的に触媒を除去する工程が必要であることから、生産性及び工程効率が低いという点で問題がある。
なお、熱的イミド化法は、前駆体であるポリアミック酸溶液を基板に塗布し、溶媒を蒸発させた後、化学脱水剤及び触媒なしに250℃~350℃で加熱し、熱的にイミド化する方法である。ただし、この方法によれば、結晶化度が高いという点と、アミド系溶剤を使用した際、アミド交換反応が起こり、重合体が分解するという短所がある。
このような方法で製造されるポリイミド粉末において、イミド化度が低いと、加工時、イミド化反応の副産物である水が発生し、気孔を生成させる問題があり、機械的性質の減少をもたらし、物性の低下を招く。
そこで、別途の脱水剤及び触媒を添加することなく、簡便で効率的な工程でイミド化を促進させ、且つ、優れた固有粘度を有するポリイミド粉末と、優れた引張強度、伸び率を有する成形品を製造することができるポリイミド粉末の製造方法の研究開発が必要である。
本発明は、別途の脱水剤または触媒を添加することなく、極性有機溶媒及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含む混合溶媒を用いて反応させることによって、イミド化を促進させ、優れた固有粘度を有するポリイミド粉末の製造方法及びこれにより製造されたポリイミド粉末を提供する。
また、本発明は、前記ポリイミド粉末を含む成形品の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記ポリイミド粉末を含む成形品を提供する。
以下において、本発明による「ポリイミド粉末の製造方法」、「ポリイミド粉末」、「ポリイミド粉末を含む成形品の製造方法」、及び「ポリイミド粉末を含む成形品」の順に発明の実施形態をより詳しく説明する。
本発明は、多様な変更を加えることができ、あらゆる実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示し、詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態について限定するものではなく、本発明の思想及び技術の範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものであることを理解すべきである。
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定することを意図するものではない。単数の表現は、文脈上、明らかに別段の意味をするものでない限り、複数の表現を含む。本発明において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
本明細書において、量、濃度、または他の値若しくはパラメータが、範囲、好ましい範囲または好ましい上限値及び好ましい下限値の列挙として与えられている場合、範囲が別途に開示されるか否かに関係なく、任意の一対の任意の上限範囲の限界値または好ましい値及び任意の下限範囲の限界値または好ましい値で形成されたすべての範囲を具体的に開示するものと理解しなければならない。
数値の値の範囲が本明細書で言及される場合、特に述べられていなければ、その範囲は、その終点及びその範囲内の本発明の範疇は、範囲を定義する際に言及される特定の値に限定されないことを意図するものである。
本明細書における「酸二無水物」は、その前駆体または誘導体を含むことを意図するものであるが、「二無水物」、「二無水物(dianhydride)」または「二無水物酸」と称する場合もある。これらは技術的には酸二無水物でない場合もあるが、それにも拘わらず、ジアミンと反応し、ポリアミック酸を形成するものであり、このポリアミック酸は、再びポリイミドに変換されてもよい。
本明細書における「ジアミン」は、その前駆体または誘導体を含むものであることを意図するものであるが、これらは技術的にはジアミンでない場合もあるが、それにも拘わらず、酸二無水物と反応し、ポリアミック酸を形成するものであり、このポリアミック酸は、再びポリイミドに変換されてもよい。
特に断りがない限り、技術的または科学的な用語を含んで、ここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般に理解されるものと同様の意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているものと同様の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明確に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈されるものではない。前記発明のを具現するための具体的な内容を、以下のとおり説明する。
本発明は、極性有機溶媒及び沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含む混合溶媒を用いて、ポリイミド粉末を製造する方法を提供する。
一側面において、本発明によるポリイミド粉末の製造方法は、
(a)酸二無水物化合物及びジアミン化合物を混合溶媒に混合させたポリアミック酸組成物を製造する段階と、及び
(b)前記混合物を高温条件でイミド化反応させて、ポリイミド粉末を形成する段階と、を含み、
前記混合溶媒は、極性有機溶媒及び沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含む。
本発明における前記極性有機溶媒は、沸点が150℃以上であってもよく、好ましくは160℃以上、より好ましくは170℃以上、さらにより好ましくは200℃以上であってもよく、上限は、特に制限されないが、250℃以下であってもよい。
本発明における前記極性有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)またはこれらの組み合わせなどであってもよく、好ましくは、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)であってもよい。
本発明において、前記高沸点の芳香族炭化水素は、沸点は160℃以上、好ましくは160℃~250℃であってもよい。前記沸点の下限は、例えば、160℃以上、161℃以上、162℃以上、163℃以上、164℃以上、または165℃以上であってもよい。また、前記高沸点の芳香族炭化水素の沸点の上限は、例えば、250℃以下、245℃以下、240℃以下、235℃以下、230℃以下、225℃以下、220℃以下、215℃以下、210℃以下、205℃以下、200℃以下、198℃以下、196℃以下、194℃以下、192℃以下、190℃以下、188℃以下、186℃以下、184℃以下、182℃以下、または180℃以下であってもよい。
本発明において、前記高沸点の芳香族炭化水素は、メシチレン、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、プロピルベンゼン、1-エチル-2-メチルベンゼンなどであってもよく、好ましくは、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、プロピルベンゼン、1-エチル-2-メチルベンゼンまたはこれらの組み合わせであってもよい。
本発明において、前記混合溶媒は、炭化水素系溶媒をさらに含むことができ、前記炭化水素系溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、イソプロピレン、キシレンまたはこれらの組み合わせなどであってもよく、好ましくはイソプロピレンまたはキシレンを含むことができるが、本発明の炭化水素系溶媒の範囲がここに限定されるものではない。
本発明において、混合溶媒100重量部を基準として、前記高沸点の芳香族炭化水素溶媒5~50重量部を含むことができ、詳しくは、10~45重量部、より詳しくは、15~40重量部、さらに詳しくは、20~35重量部を含むことができ、残量は、前記極性有機溶媒または炭化水素系溶媒が占めるものであってもよい。
本発明において、混合溶媒100重量部を基準として、極性有機溶媒50~95重量部を含むことができ、好ましくは55~90重量部、より好ましくは60~85重量部、さらに好ましくは65~80重量部を含むことができ、残量は、前記芳香族炭化水素溶媒または炭化水素系溶媒を占めることができる。
また、本発明における混合溶媒は、極性有機溶媒50~95重量部、高沸点の芳香族炭化水素溶媒5~50重量部を含むことができ、炭化水素系溶媒1~5重量部をさらに含むことができる。
本発明において、前記ポリイミド粉末は、全芳香族ポリイミド、部分脂環式ポリイミド及び全脂環式ポリイミドであってもよい。
本発明の一実施例において、前記酸二無水物化合物は、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(sBPDA)、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA)、ジフェニルスルホン-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p-ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、p-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2-ビス〔(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物(BPADA)、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物及び4,4’-(2,2-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物などであってもよく、好ましくは、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)またはこれらの組み合わせであってもよい。本発明の酸二無水物化合物の範囲は、これらに制限されるものではなく、ポリイミドの製造に用いられる酸二無水物を幅広く使用することができる。
また、前記ジアミン化合物は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’-ジメチルベンジジン、2,2’-ジメチルベンジジン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジアミノ安息香酸(DABA)、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-オキシジアニリン(ODA)、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアミン)、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジカルボキシ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、4,4’-ジアミノベンズアニリド、3,3’-ジメトキシベンジジン、2,2’-ジメトキシベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジクロロベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、1,3-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-R)、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-Q)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)-4-トリフルオロメチルベンゼン、3,3’-ジアミノ-4-(4-フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジ(4-フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(3-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、3,3’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(BAPP)、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンなどであってもよく、好ましくは、4,4’-オキシジアニリン(ODA)であってもよい。本発明におけるジアミン化合物の範囲は、これらに制限されるものではなく、ポリイミドの製造に用いられるジアミン化合物を幅広く使用することができる。
一実施例において、酸二無水物化合物として、ピロメリット酸二無水物(PMDA)及びオキシジフタル酸二無水物(ODPA)を用い、ジアミン化合物として、4,4’-オキシジアニリン(ODA)を用いてポリイミド粉末を製造することができる。
一実施例において、ポリアミック酸組成物は、2種以上の酸二無水物化合物を含むことができ、そのうち、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を含むことができる。具体的には、前記ピロメリット酸二無水物(PMDA)は、全体の酸二無水物の成分中、70モル%以上の割合で含むことができる。前記割合の下限は、例えば、75モル%、78モル%、80モル%、82モル%、85モル%、87モル%、90モル%、92モル%、94モル%、95モル%、97モル%、99モル%、または100モル%以上であってもよく、上限は、例えば、100モル%、99モル%、98モル%、97モル%、96モル%、95モル%、94モル%、93モル%、92モル%、91モル%、または90モル%以下であってもよい。
一実施例において、ポリアミック酸組成物は、2種以上の酸二無水物化合物を含むことができ、そのうち、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)を含むことができる。具体的には、前記オキシジフタル酸二無水物(ODPA)は、全体の酸二無水物の成分中、30モル%以下の割合で含むことができる。好ましくは、20モル%以下、19モル%以下、18モル%以下、17モル%以下、16モル%以下、15モル%以下、14モル%以下、13モル%以下、12モル%以下、11モル%以下、10モル%以下、8モル%以下、6モル%以下、4モル%以下、または2モル%以下で含むことができ、または0モル%であってもよい。
一実施例において、ポリアミック酸組成物は、1種以上のジアミン化合物を含むことができ、好ましくは、4,4’-オキシジアニリン(ODA)を含むことができる。具体的には、前記4,4’-オキシジアニリン(ODA)は、全体のジアミンの単量体の成分中、70モル%以上の割合で含むことができる。前記割合の下限は、例えば、70モル%以上、71モル%以上、72モル%以上、73モル%以上、74モル%以上、75モル%以上、76モル%以上、77モル%以上、78モル%以上、80モル%以上、82モル%以上、85モル%以上、87モル%以上、90モル%以上、92モル%以上、94モル%以上、95モル%以上、97モル%以上、99モル%以上、または100モル%であってもよく、上限は、例えば、100モル%以下、99モル%以下、98モル%以下、97モル%以下、96モル%以下、95モル%以下、94モル%以下、93モル%以下、92モル%以下、91モル%以下、または90モル%以下であってもよい。
本発明において、前記段階(a)において、酸二無水物化合物に対するジアミン化合物のモル比は、0.5~2当量であってもよい。前記モル比は、詳しくは、0.8~1.5当量であってもよい。前記モル比を0.5当量未満にするまたは2当量を超過した場合には、最終的に形成されるポリイミドの分子量が非常に小さくなり、これによってポリイミドの物理的、化学的性質が非常に劣るという問題点がある。
また、前記(a)段階において、混合物は、酸二無水物化合物及びジアミン化合物の重合反応により形成されたポリアミック酸を含むことができる。
また、前記(a)段階は、多様な方法で行うことができるが、例えば、各化合物を溶媒(または混合溶媒)にそれぞれ分散させた後、これを反応容器に投入する方法により行われることができ、もう一つの方法として反応容器に溶媒(または混合溶媒)を優先的に投入した後、各化合物を投入する方法によっても行われることができる。また、反応容器に各化合物を優先的に投入した後、溶媒(または混合溶媒)を投入する方法により行われることもでき、前記方法の組み合わせによっても実施可能である。
本発明において、前記混合溶媒は、反応物である酸二無水物化合物の重量に対して5~50倍、7~40倍、10~30倍の量を使用することができ、混合溶媒の量は、反応に用いられる酸二無水物化合物及びジアミン化合物の使用量に応じて適宜調節して使用することができる。
なお、前記(a)段階は、10~95℃の温度範囲で行われることができ、温度が10℃未満である場合には、反応が進まず、95℃を超過する場合には、別途のさらなる熱源供給装置または冷却凝縮装置などが必要であるか、または追加的な工程が必要とされる場合がある。
また、前記(a)段階は、5分~5日間行われてもよく、詳しくは、1時間~2日間行われてもよい。前記(a)段階が、5分未満で行われると、反応が十分に行われないという問題点があり、5日を超過して行われると、工程に係るコストが増大しすぎるという問題点があり得る。
本発明において、前記(b)段階は、150℃~450℃の温度範囲の高温で行われることができる。詳しくは、180℃~350℃の温度範囲内で行われることができる。前記(b)段階が150℃未満の温度にて行われる場合、イミド化が進まなくてもよく、450℃超の温度で行われる場合、単量体(または化合物)または高分子自体の熱分解が発生し得る。
本発明において、前記(b)段階は、5分~5日間行われることができ、詳しくは、10分~2日間行われることができ、より詳しくは、30分~1日、さらにより詳しくは、1時間~5時間行われることができる。前記(b)段階が5分未満で行われると、イミド化が行われない場合があり、5日を超過して行われる場合、高分子の加水分解または熱分解が発生し得る。
なお、前記(b)段階において、加熱は、熱処理、熱風処理、コロナ処理、高周波処理、紫外線処理、赤外線処理、及びレーザー処理方法からなる群より選択される一つまたは二以上の組み合わせにより行われるものであってもよい。
前記段階(b)において、ポリイミド粉末の固形分の含有量は、1~25重量%、詳しくは1~20重量%、より詳しくは2~18重量%、さらに詳しくは3~15重量%である。
また、本発明におけるポリイミド粉末の製造方法は、(c)前記ポリイミド粉末を洗浄しろ過した後、乾燥する段階;をさらに含むことができる。
前記ろ過は、重力ろ過、減圧ろ過、真空ろ過、加圧ろ過、圧着ろ過、遠心ろ過、微細ろ過、限外ろ過及び逆浸透の方法からなる群より選択される一つまたは二以上の組み合わせにより行われるものであってもよい。特に、減圧ろ過方式が好ましく適用され得る。
また、前記乾燥は、自然乾燥、加圧乾燥、熱風乾燥、噴霧乾燥、皮膜乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧凍結乾燥、電磁波乾燥及びフラッシュ乾燥方法からなる群より選択される一つまたは二以上の組み合わせにより行われるものであってもよい。特に、真空下で50℃以上に乾燥することが好ましい。
本発明において、前記段階(b)にて行われるイミド化反応は、イミド化率が97~100%、好ましくは98~100%、より好ましくは99~100%、最も好ましくは100%である。
本発明におけるポリイミド粉末の製造方法は、極性有機溶媒及び沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含む混合溶媒下で、イミド化反応を行うことによって、前記高沸点の芳香族炭化水素溶媒が脱水剤としての役割を同時に行い、別途の触媒または脱水剤をさらに添加することなく、ポリアミック酸のイミド化を促進させることができる。また、150℃~160℃程度の温度でイミド化による粉末の析出が行われるため、十分なイミド化がなされ、固有粘度向上などの優れた物性を維持することができるようになる。
本発明は、他の一側面において、前記ポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末を提供する。
前記ポリイミド粉末は、1.0dL/g以上の高い固有粘度を有し、これによって優れた力学的特性を維持しながら成形のような後作業が容易な利点がある。
一実施例において、本発明におけるポリイミド粉末の固有粘度は、1.0~1.5dL/g、詳しくは1.0~1.3dL/g、より好ましくは1.0~1.2dL/g、さらにより好ましくは1.1~1.15dL/gであってもよい。ポリイミド粉末の固有粘度が1.0dL/g未満である場合、ポリイミド粉末で成形された成形品(または成形体)の強度が弱くなる問題があることから、後作業が容易ではない。
本発明のもう一つの一側面において、(1)本発明によるポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末を成形する段階と、及び
(2)焼結する段階と、を含む、ポリイミド成形品の製造方法を提供する。
前記段階(1)における成形段階では、圧縮成形、射出成形、中空成形、回転成形、押出成形、熱成形、スラッシュ成形、紡績方法などを適用することができる。
本発明のもう一つの側面において、前記ポリイミド成形品の製造方法により製造されたポリイミド成形品を提供する。
本発明において、前記ポリイミド成形品は、引張強度が85MPa以上であり、好ましくは90MPa以上、より好ましくは95MPa以上、さらに好ましくは100MPa以上、さらにより好ましくは110MPa以上であってもよく、上限は特に制限されないが、200MPa以下であってもよい。
また、前記ポリイミド成形品は、伸び率が7%以上、好ましくは伸び率が 8%以上、より好ましくは9%以上、さらにより好ましくは10%以上であってもよく、上限は特に制限されないが、40%以下、30%以下、または20%以下であってもよい。
また、前記ポリイミド成形品は、モジュラス(Modulus)が、1.5GPa以上、好ましくは2.0GPa以上、より好ましくは2.5GPa以上、さらにより好ましくは3.0GPa以上であってもよい。
また、前記ポリイミド成形品は、曲げ強度(Flexural strength)が150MPa以上、好ましくは155MPa以上、より好ましくは160MPa以上、さらにより好ましくは170MPa以上であってもよく、上限は特に制限されないが、300MPa以下であってもよい。
本発明において、前記成形品は、成形体であると称する場合があり、製造された成形品は、フィルム、接着剤、テープ、繊維、多層膜などの多様な形態で宇宙、航空、電気/電子、半導体、ディスプレイ、液晶配向膜、自動車、精密機器、パッケージング、医療用素材、分離膜、燃料電池及び二次電池などの幅広い産業分野に適用することができ、本発明におけるポリイミド粉末により製造された成形品が有する物性及び特性に適したいかなる製品または分野に幅広く使用することができる。
また、本発明によるポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末を含む成形品は、引張強度、伸び率、モジュラス、曲げ強度が全て同時に向上するという利点があり、このような物性が要求される多様な分野に適用されることができる。
本発明におけるポリイミド粉末の製造方法は、別途の脱水剤及び触媒を添加することなく、極性有機溶媒及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含む混合溶媒下で反応させ、イミド化を促進させることによって、簡単で効率的な工程により固有粘度及びイミド化率の高いポリイミド粉末を製造することができ、前記ポリイミド粉末で製造された成形品は、引張強度、伸び率、モジュラス、曲げ強度に優れている。
本発明の理解を助けるために実施例を提示する。以下の実施例は、本発明をより容易に理解するために提供されるものに過ぎず、実施例によって本発明の内容が限定されるものではない。
<実施例>
実施例1.高沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いたポリイミド粉末の製造
実施例1-1.ポリイミド粉末の製造(1)
酸二無水物化合物であるピロメリット酸二無水物(PMDA)(80モル%)及びオキシジフタル酸二無水物(ODPA)(20モル%)とジアミン化合物4,4’-オキシジアニリン(100モル%)を極性溶媒であるN-メチルピロリドン及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒である1,2,3-トリメチルベンゼン(bp.176℃)が70:30(v/v%)で混合した混合溶媒に分散させ、ポリアミック酸組成物を製造した。
前記混合物を攪拌機、窒素注入装置、温度調節器を取り付けた500mLの反応容器に移した後、反応容器の空気を窒素ガスで置換し、高温反応器にて180℃で6時間撹拌し、ポリイミド粉末を形成した。
ポリイミド粉末の懸濁液を蒸留水で洗浄してあげながら、減圧濾過して得られた未乾燥ポリイミド粉末を真空オーブンにて60℃で24時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
実施例1-2.ポリイミド粉末の製造(2)
酸二無水物化合物ピロメリット酸二無水物(80モル%)及びオキシジフタル酸二無水物(ODPA)(20モル%)とジアミン化合物4,4’-オキシジアニリン(100モル%)を極性溶媒であるN-メチルピロリドン及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒である1,2,4-トリメチルベンゼン(bp.169℃)が70:30(v/v%)で混合した混合溶媒に分散させ、混合物を製造した。
前記混合物を攪拌機、窒素注入装置、温度調節器を取り付けた500mLの反応容器に移した後、反応容器の空気を窒素ガスで置換し、高温反応器にて180℃で6時間攪拌し、ポリイミド粉末を形成した。
ポリイミド粉末の懸濁液を蒸留水で洗浄してあげながら減圧濾過して得られた未乾燥ポリイミド粉末を真空オーブンにて60℃で24時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
実施例2.ポリイミド粉末の成形品の製造
実施例2-1及び実施例2-2.ポリイミド成形品の製造
実施例1-1及び実施例1-2にて製造されたポリイミド粉末をそれぞれ物性評価用モールドに計量し、Hot pressで10,000Psi以上の圧力を加えながら、450℃温度まで加熱し、成形品を製造した。
比較例1.低沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いたポリイミド粉末の製造
比較例1-1.ポリイミド粉末の製造
高沸点の芳香族炭化水素溶媒の代わりに低沸点の芳香族炭化水素溶媒であるキシレン(bp.139℃)を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法によりポリイミド粉末を製造した。
比較例1-2.ポリイミド粉末の製造
高沸点の芳香族炭化水素溶媒の代わりに低沸点の芳香族炭化水素溶媒であるトルエン(bp.111℃)を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法によりポリイミド粉末を製造した。
比較例1-3.ポリイミド粉末の製造
高沸点の芳香族炭化水素を除外したこと以外は、実施例1と同様の方法によりポリイミド粉末を製造した。
比較例2.低沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いたポリイミド粉末を用いた成形品の製造
比較例2-1~2-3.ポリイミド成形品の製造
比較例1-1~比較例1-3にて製造されたポリイミド粉末をそれぞれ物性評価用モールドに計量し、Hot pressで10,000Psi以上の圧力を加えながら、450℃温度まで加熱し、比較例2-1、比較例2-2、及び比較例2-3のポリイミド成形品それぞれを製造した。
前記実施例1-1、実施例1-2、比較例1-1、比較例1-2、及び比較例1-3にてポリイミド粉末を製造する際に用いた酸二無水物化合物とジアミン化合物の成分及び含有量と混合溶媒の成分を、次の表1のようにまとめた。
<実験例>ポリイミド粉末及び成形品の物理化学的特性の分析
実験例1.イミド化率
イミド化率は、ポリイミド粉末をペレットとして作った後、Thermo Scientifi社のNicolet iZ20 FT IR(ATR)を用いて測定し、1390cm-1/1490cm-1数値をイミド化が100%進んだポリイミドフィルムを100%を基準とし、イミド化率を比較して計算する方法を用いた。
実験例2.固有粘度
実施例及び比較例により製造されたポリイミド粉末0.1gをN,N’-ジメチルアセトアミド20mlに溶かし、30℃で維持される恒温槽において、ウベローデ粘度計で測定した。
実験例1及び2により分析されたポリイミド粉末のイミド化率及び固有粘度を次の表2に示す。
実験例3.引張強度
万能材料試験機(モデル名Instron 5564、Instron社)を用いて、ASTM D1708に提示された方法によりサンプルの引張強度を測定した。
実験例4.伸び率(Elongation)
実施例及び比較例にて製造されたポリイミド成形体を幅10mm、長さ40mmで切った後、インストロン(Instron)社のInstron5564 UTM装置を用いて、ASTM D-882法により伸び率を測定した。
実験例5.曲げ強度(Flexural strength)
UTMを用いてASTM D790方法により曲げ強度を測定した。
実験例3~5により分析されたポリイミド成形品の物性の結果を、次の表3に示す。
実験例6.モジュラス(弾性係数)
実施例及び比較例にて製造されたポリイミド成形体(幅15mm)をInstron5564モデルを用いて、ASTM D-882方法によりモジュラスを測定した(Grip Speed=200mm/min)。
実験例6により分析されたポリイミド成形品のモジュラスを、次の表4に示す。
沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いて、イミド化反応を行った本発明の実施例の場合、イミド化率が100%と高いイミド化率を達成し、1.0dL/g以上の優れた固有粘度を示した。また、本発明によるポリイミド粉末を用いて製造された成形品の引張強度が110MPa以上、伸び率が10%以上、曲げ強度が170MPa以上であり、比較例に対して著しく優れた。また、発明によるポリイミド粉末で製造された成形品は、1.5GPa以上のモジュラスを有するため、優れた剛性を有することが示された。
155℃未満の低沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いてイミド化反応を行った比較例1-1及び1-2と芳香族炭化水素溶媒を含まない比較例1-3の場合は、実施例に対して低いイミド化率を示し、比較例により製造されたポリイミド粉末の成形品は、引張強度、伸び率、及び曲げ強度が実施例に比べて大きく低下し、実際の製品に適用することに適切ではなかった。
明細書は、本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば十分に認識し推論することができる内容は、その詳細な記載を省略しており、本明細書に記載された具体的な例示以外に本発明の技術的思想や必須構成を変更しない範囲内で、より多様な変形が可能である。したがって、本発明は、本明細書において具体的に説明し例示したものとは異なる方法でも実施することができ、これは本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、理解できる事項である。

Claims (16)

  1. (a)酸二無水物化合物及びジアミン化合物を混合溶媒に分散させ、ポリアミック酸組成物を製造する段階と、及び
    (b)前記混合物を高温条件でイミド化反応させ、ポリイミド粉末を形成する段階と、
    を含み、
    前記混合溶媒は、極性有機溶媒及び沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含み、
    前記高沸点芳香族炭化水素溶媒が1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン又はその両者を含み、
    前記ポリイミド粉末が固有粘度1.0~1.5dL/gである、ポリイミド粉末の製造方法。
  2. 前記極性有機溶媒は、沸点が150℃以上のものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  3. 前記極性有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)、及びジメチロールプロピオン酸(DMPA)からなる群より選択された1種以上を含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  4. 前記高沸点の芳香族炭化水素溶媒は、メシチレン、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、プロピルベンゼン及び1-エチル-2-メチルベンゼンからなる群より選択される1種以上をさらに含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  5. 前記高沸点の芳香族炭化水素は、沸点が160℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  6. 前記混合溶媒は、炭化水素系溶媒をさらに含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  7. 前記炭化水素系溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、イソプロピレン及びキシレンからなる群より選択される1種以上を含むものである、請求項6に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  8. 前記混合溶媒100重量部を基準として、極性有機溶媒50~95重量部及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒5~50重量部を含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  9. 前記ポリイミド粉末は、全芳香族ポリイミド、部分脂環式ポリイミド及び全脂環式ポリイミドからなる群より選択されるいずれかである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  10. 前記酸二無水物化合物は、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(sBPDA)、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA)、ジフェニルスルホン-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p-ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、p-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2-ビス〔(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物(BPADA)、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物及び4,4’-(2,2-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物からなる群より選択される1種以上であり、
    前記ジアミン化合物は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’-ジメチルベンジジン、2,2’-ジメチルベンジジン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジアミノ安息香酸(DABA)、4,4’-オキシジアニリン(ODA)、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアミン)、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジカルボキシ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、4,4’-ジアミノベンズアニリド、3,3’-ジメトキシベンジジン、2,2’-ジメトキシベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジクロロベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、1,3-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-R)、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-Q)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)-4-トリフルオロメチルベンゼン、3,3’-ジアミノ-4-(4-フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジ(4-フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(3-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、3,3’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(BAPP)、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、及び2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンからなる群より選択される1種以上のものである、請求項1に記載のポリイミド分活の製造方法。
  11. (c)前記ポリイミド粉末を洗浄し濾過した後、乾燥する段階と、をさらに含む、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  12. 前記イミド化反応は、イミド化率が97~100%である、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載のポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末。
  14. (1)請求項1~12のいずれか1項に記載のポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末を成形する段階と、及び
    (2)焼結する段階と、を含む、
    ポリイミド成形品の製造方法。
  15. 請求項14に記載のポリイミド成形品の製造方法により製造されたポリイミド成形品。
  16. 前記ポリイミド成形品は、
    引張強度が85MPa以上であり、
    伸び率が7%以上であり、
    モジュラスが1.5GPa以上であり、
    曲げ強度が150MPa以上である、請求項15に記載のポリイミド成形品。
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