JP7809221B2 - ポリイミド粉末の製造方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末 - Google Patents
ポリイミド粉末の製造方法及びそれにより製造されたポリイミド粉末Info
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Description
近年、ディスプレイ分野で製品の軽量化及び小型化が重要視されているが、現在使用されているガラス基板の場合、重くて割れやすく、連続工程が難しいという短所がある。そこで、ガラス基板に代替して軽量で柔軟であり、連続工程が可能な長所を有するポリイミド基板を作製し、半導体デバイスの絶縁フィルムや保護コーティング剤、フレキシブル回路基板や集積回路などの表面保護材料や基材樹脂、さらに微細な回路の層間絶縁膜や保護膜を形成させる場合にも用いることができる。特に、コーティング材料として用いる場合には、ポリイミドフィルム等の成形体を接着剤で接着した保護材料や、液状のポリイミド樹脂溶液等を用いることができる。
化学的イミド化法は、前駆体であるポリアミック酸溶液に無水酢酸などの酸無水物として代表される化学脱水剤及びピリジンなどの3級アミン類として代表されるイミド化触媒を投入する方法である。
このように脱水剤または触媒をさらに添加し、イミド化反応を進める場合には、触媒のコストの問題と、追加的に触媒を除去する工程が必要であることから、生産性及び工程効率が低いという点で問題がある。
なお、熱的イミド化法は、前駆体であるポリアミック酸溶液を基板に塗布し、溶媒を蒸発させた後、化学脱水剤及び触媒なしに250℃~350℃で加熱し、熱的にイミド化する方法である。ただし、この方法によれば、結晶化度が高いという点と、アミド系溶剤を使用した際、アミド交換反応が起こり、重合体が分解するという短所がある。
このような方法で製造されるポリイミド粉末において、イミド化度が低いと、加工時、イミド化反応の副産物である水が発生し、気孔を生成させる問題があり、機械的性質の減少をもたらし、物性の低下を招く。
そこで、別途の脱水剤及び触媒を添加することなく、簡便で効率的な工程でイミド化を促進させ、且つ、優れた固有粘度を有するポリイミド粉末と、優れた引張強度、伸び率を有する成形品を製造することができるポリイミド粉末の製造方法の研究開発が必要である。
また、本発明は、前記ポリイミド粉末を含む成形品の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記ポリイミド粉末を含む成形品を提供する。
本明細書において、量、濃度、または他の値若しくはパラメータが、範囲、好ましい範囲または好ましい上限値及び好ましい下限値の列挙として与えられている場合、範囲が別途に開示されるか否かに関係なく、任意の一対の任意の上限範囲の限界値または好ましい値及び任意の下限範囲の限界値または好ましい値で形成されたすべての範囲を具体的に開示するものと理解しなければならない。
数値の値の範囲が本明細書で言及される場合、特に述べられていなければ、その範囲は、その終点及びその範囲内の本発明の範疇は、範囲を定義する際に言及される特定の値に限定されないことを意図するものである。
本明細書における「ジアミン」は、その前駆体または誘導体を含むものであることを意図するものであるが、これらは技術的にはジアミンでない場合もあるが、それにも拘わらず、酸二無水物と反応し、ポリアミック酸を形成するものであり、このポリアミック酸は、再びポリイミドに変換されてもよい。
一側面において、本発明によるポリイミド粉末の製造方法は、
(a)酸二無水物化合物及びジアミン化合物を混合溶媒に混合させたポリアミック酸組成物を製造する段階と、及び
(b)前記混合物を高温条件でイミド化反応させて、ポリイミド粉末を形成する段階と、を含み、
前記混合溶媒は、極性有機溶媒及び沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含む。
本発明における前記極性有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)またはこれらの組み合わせなどであってもよく、好ましくは、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)であってもよい。
本発明において、前記高沸点の芳香族炭化水素は、沸点は160℃以上、好ましくは160℃~250℃であってもよい。前記沸点の下限は、例えば、160℃以上、161℃以上、162℃以上、163℃以上、164℃以上、または165℃以上であってもよい。また、前記高沸点の芳香族炭化水素の沸点の上限は、例えば、250℃以下、245℃以下、240℃以下、235℃以下、230℃以下、225℃以下、220℃以下、215℃以下、210℃以下、205℃以下、200℃以下、198℃以下、196℃以下、194℃以下、192℃以下、190℃以下、188℃以下、186℃以下、184℃以下、182℃以下、または180℃以下であってもよい。
本発明において、前記混合溶媒は、炭化水素系溶媒をさらに含むことができ、前記炭化水素系溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、イソプロピレン、キシレンまたはこれらの組み合わせなどであってもよく、好ましくはイソプロピレンまたはキシレンを含むことができるが、本発明の炭化水素系溶媒の範囲がここに限定されるものではない。
本発明において、混合溶媒100重量部を基準として、極性有機溶媒50~95重量部を含むことができ、好ましくは55~90重量部、より好ましくは60~85重量部、さらに好ましくは65~80重量部を含むことができ、残量は、前記芳香族炭化水素溶媒または炭化水素系溶媒を占めることができる。
また、本発明における混合溶媒は、極性有機溶媒50~95重量部、高沸点の芳香族炭化水素溶媒5~50重量部を含むことができ、炭化水素系溶媒1~5重量部をさらに含むことができる。
本発明の一実施例において、前記酸二無水物化合物は、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(sBPDA)、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA)、ジフェニルスルホン-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p-ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、p-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2-ビス〔(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物(BPADA)、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物及び4,4’-(2,2-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物などであってもよく、好ましくは、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)またはこれらの組み合わせであってもよい。本発明の酸二無水物化合物の範囲は、これらに制限されるものではなく、ポリイミドの製造に用いられる酸二無水物を幅広く使用することができる。
一実施例において、ポリアミック酸組成物は、2種以上の酸二無水物化合物を含むことができ、そのうち、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を含むことができる。具体的には、前記ピロメリット酸二無水物(PMDA)は、全体の酸二無水物の成分中、70モル%以上の割合で含むことができる。前記割合の下限は、例えば、75モル%、78モル%、80モル%、82モル%、85モル%、87モル%、90モル%、92モル%、94モル%、95モル%、97モル%、99モル%、または100モル%以上であってもよく、上限は、例えば、100モル%、99モル%、98モル%、97モル%、96モル%、95モル%、94モル%、93モル%、92モル%、91モル%、または90モル%以下であってもよい。
一実施例において、ポリアミック酸組成物は、2種以上の酸二無水物化合物を含むことができ、そのうち、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)を含むことができる。具体的には、前記オキシジフタル酸二無水物(ODPA)は、全体の酸二無水物の成分中、30モル%以下の割合で含むことができる。好ましくは、20モル%以下、19モル%以下、18モル%以下、17モル%以下、16モル%以下、15モル%以下、14モル%以下、13モル%以下、12モル%以下、11モル%以下、10モル%以下、8モル%以下、6モル%以下、4モル%以下、または2モル%以下で含むことができ、または0モル%であってもよい。
一実施例において、ポリアミック酸組成物は、1種以上のジアミン化合物を含むことができ、好ましくは、4,4’-オキシジアニリン(ODA)を含むことができる。具体的には、前記4,4’-オキシジアニリン(ODA)は、全体のジアミンの単量体の成分中、70モル%以上の割合で含むことができる。前記割合の下限は、例えば、70モル%以上、71モル%以上、72モル%以上、73モル%以上、74モル%以上、75モル%以上、76モル%以上、77モル%以上、78モル%以上、80モル%以上、82モル%以上、85モル%以上、87モル%以上、90モル%以上、92モル%以上、94モル%以上、95モル%以上、97モル%以上、99モル%以上、または100モル%であってもよく、上限は、例えば、100モル%以下、99モル%以下、98モル%以下、97モル%以下、96モル%以下、95モル%以下、94モル%以下、93モル%以下、92モル%以下、91モル%以下、または90モル%以下であってもよい。
本発明において、前記段階(a)において、酸二無水物化合物に対するジアミン化合物のモル比は、0.5~2当量であってもよい。前記モル比は、詳しくは、0.8~1.5当量であってもよい。前記モル比を0.5当量未満にするまたは2当量を超過した場合には、最終的に形成されるポリイミドの分子量が非常に小さくなり、これによってポリイミドの物理的、化学的性質が非常に劣るという問題点がある。
また、前記(a)段階は、多様な方法で行うことができるが、例えば、各化合物を溶媒(または混合溶媒)にそれぞれ分散させた後、これを反応容器に投入する方法により行われることができ、もう一つの方法として反応容器に溶媒(または混合溶媒)を優先的に投入した後、各化合物を投入する方法によっても行われることができる。また、反応容器に各化合物を優先的に投入した後、溶媒(または混合溶媒)を投入する方法により行われることもでき、前記方法の組み合わせによっても実施可能である。
本発明において、前記混合溶媒は、反応物である酸二無水物化合物の重量に対して5~50倍、7~40倍、10~30倍の量を使用することができ、混合溶媒の量は、反応に用いられる酸二無水物化合物及びジアミン化合物の使用量に応じて適宜調節して使用することができる。
また、前記(a)段階は、5分~5日間行われてもよく、詳しくは、1時間~2日間行われてもよい。前記(a)段階が、5分未満で行われると、反応が十分に行われないという問題点があり、5日を超過して行われると、工程に係るコストが増大しすぎるという問題点があり得る。
本発明において、前記(b)段階は、5分~5日間行われることができ、詳しくは、10分~2日間行われることができ、より詳しくは、30分~1日、さらにより詳しくは、1時間~5時間行われることができる。前記(b)段階が5分未満で行われると、イミド化が行われない場合があり、5日を超過して行われる場合、高分子の加水分解または熱分解が発生し得る。
なお、前記(b)段階において、加熱は、熱処理、熱風処理、コロナ処理、高周波処理、紫外線処理、赤外線処理、及びレーザー処理方法からなる群より選択される一つまたは二以上の組み合わせにより行われるものであってもよい。
前記段階(b)において、ポリイミド粉末の固形分の含有量は、1~25重量%、詳しくは1~20重量%、より詳しくは2~18重量%、さらに詳しくは3~15重量%である。
前記ろ過は、重力ろ過、減圧ろ過、真空ろ過、加圧ろ過、圧着ろ過、遠心ろ過、微細ろ過、限外ろ過及び逆浸透の方法からなる群より選択される一つまたは二以上の組み合わせにより行われるものであってもよい。特に、減圧ろ過方式が好ましく適用され得る。
また、前記乾燥は、自然乾燥、加圧乾燥、熱風乾燥、噴霧乾燥、皮膜乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧凍結乾燥、電磁波乾燥及びフラッシュ乾燥方法からなる群より選択される一つまたは二以上の組み合わせにより行われるものであってもよい。特に、真空下で50℃以上に乾燥することが好ましい。
本発明において、前記段階(b)にて行われるイミド化反応は、イミド化率が97~100%、好ましくは98~100%、より好ましくは99~100%、最も好ましくは100%である。
前記ポリイミド粉末は、1.0dL/g以上の高い固有粘度を有し、これによって優れた力学的特性を維持しながら成形のような後作業が容易な利点がある。
一実施例において、本発明におけるポリイミド粉末の固有粘度は、1.0~1.5dL/g、詳しくは1.0~1.3dL/g、より好ましくは1.0~1.2dL/g、さらにより好ましくは1.1~1.15dL/gであってもよい。ポリイミド粉末の固有粘度が1.0dL/g未満である場合、ポリイミド粉末で成形された成形品(または成形体)の強度が弱くなる問題があることから、後作業が容易ではない。
(2)焼結する段階と、を含む、ポリイミド成形品の製造方法を提供する。
前記段階(1)における成形段階では、圧縮成形、射出成形、中空成形、回転成形、押出成形、熱成形、スラッシュ成形、紡績方法などを適用することができる。
本発明において、前記ポリイミド成形品は、引張強度が85MPa以上であり、好ましくは90MPa以上、より好ましくは95MPa以上、さらに好ましくは100MPa以上、さらにより好ましくは110MPa以上であってもよく、上限は特に制限されないが、200MPa以下であってもよい。
また、前記ポリイミド成形品は、伸び率が7%以上、好ましくは伸び率が 8%以上、より好ましくは9%以上、さらにより好ましくは10%以上であってもよく、上限は特に制限されないが、40%以下、30%以下、または20%以下であってもよい。
また、前記ポリイミド成形品は、モジュラス(Modulus)が、1.5GPa以上、好ましくは2.0GPa以上、より好ましくは2.5GPa以上、さらにより好ましくは3.0GPa以上であってもよい。
また、前記ポリイミド成形品は、曲げ強度(Flexural strength)が150MPa以上、好ましくは155MPa以上、より好ましくは160MPa以上、さらにより好ましくは170MPa以上であってもよく、上限は特に制限されないが、300MPa以下であってもよい。
また、本発明によるポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末を含む成形品は、引張強度、伸び率、モジュラス、曲げ強度が全て同時に向上するという利点があり、このような物性が要求される多様な分野に適用されることができる。
実施例1.高沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いたポリイミド粉末の製造
実施例1-1.ポリイミド粉末の製造(1)
酸二無水物化合物であるピロメリット酸二無水物(PMDA)(80モル%)及びオキシジフタル酸二無水物(ODPA)(20モル%)とジアミン化合物4,4’-オキシジアニリン(100モル%)を極性溶媒であるN-メチルピロリドン及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒である1,2,3-トリメチルベンゼン(bp.176℃)が70:30(v/v%)で混合した混合溶媒に分散させ、ポリアミック酸組成物を製造した。
前記混合物を攪拌機、窒素注入装置、温度調節器を取り付けた500mLの反応容器に移した後、反応容器の空気を窒素ガスで置換し、高温反応器にて180℃で6時間撹拌し、ポリイミド粉末を形成した。
ポリイミド粉末の懸濁液を蒸留水で洗浄してあげながら、減圧濾過して得られた未乾燥ポリイミド粉末を真空オーブンにて60℃で24時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
酸二無水物化合物ピロメリット酸二無水物(80モル%)及びオキシジフタル酸二無水物(ODPA)(20モル%)とジアミン化合物4,4’-オキシジアニリン(100モル%)を極性溶媒であるN-メチルピロリドン及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒である1,2,4-トリメチルベンゼン(bp.169℃)が70:30(v/v%)で混合した混合溶媒に分散させ、混合物を製造した。
前記混合物を攪拌機、窒素注入装置、温度調節器を取り付けた500mLの反応容器に移した後、反応容器の空気を窒素ガスで置換し、高温反応器にて180℃で6時間攪拌し、ポリイミド粉末を形成した。
ポリイミド粉末の懸濁液を蒸留水で洗浄してあげながら減圧濾過して得られた未乾燥ポリイミド粉末を真空オーブンにて60℃で24時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。
実施例2-1及び実施例2-2.ポリイミド成形品の製造
実施例1-1及び実施例1-2にて製造されたポリイミド粉末をそれぞれ物性評価用モールドに計量し、Hot pressで10,000Psi以上の圧力を加えながら、450℃温度まで加熱し、成形品を製造した。
比較例1-1.ポリイミド粉末の製造
高沸点の芳香族炭化水素溶媒の代わりに低沸点の芳香族炭化水素溶媒であるキシレン(bp.139℃)を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法によりポリイミド粉末を製造した。
高沸点の芳香族炭化水素溶媒の代わりに低沸点の芳香族炭化水素溶媒であるトルエン(bp.111℃)を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法によりポリイミド粉末を製造した。
高沸点の芳香族炭化水素を除外したこと以外は、実施例1と同様の方法によりポリイミド粉末を製造した。
比較例2-1~2-3.ポリイミド成形品の製造
比較例1-1~比較例1-3にて製造されたポリイミド粉末をそれぞれ物性評価用モールドに計量し、Hot pressで10,000Psi以上の圧力を加えながら、450℃温度まで加熱し、比較例2-1、比較例2-2、及び比較例2-3のポリイミド成形品それぞれを製造した。
実験例1.イミド化率
イミド化率は、ポリイミド粉末をペレットとして作った後、Thermo Scientifi社のNicolet iZ20 FT IR(ATR)を用いて測定し、1390cm-1/1490cm-1数値をイミド化が100%進んだポリイミドフィルムを100%を基準とし、イミド化率を比較して計算する方法を用いた。
実施例及び比較例により製造されたポリイミド粉末0.1gをN,N’-ジメチルアセトアミド20mlに溶かし、30℃で維持される恒温槽において、ウベローデ粘度計で測定した。
万能材料試験機(モデル名Instron 5564、Instron社)を用いて、ASTM D1708に提示された方法によりサンプルの引張強度を測定した。
実施例及び比較例にて製造されたポリイミド成形体を幅10mm、長さ40mmで切った後、インストロン(Instron)社のInstron5564 UTM装置を用いて、ASTM D-882法により伸び率を測定した。
UTMを用いてASTM D790方法により曲げ強度を測定した。
実施例及び比較例にて製造されたポリイミド成形体(幅15mm)をInstron5564モデルを用いて、ASTM D-882方法によりモジュラスを測定した(Grip Speed=200mm/min)。
実験例6により分析されたポリイミド成形品のモジュラスを、次の表4に示す。
155℃未満の低沸点の芳香族炭化水素溶媒を用いてイミド化反応を行った比較例1-1及び1-2と芳香族炭化水素溶媒を含まない比較例1-3の場合は、実施例に対して低いイミド化率を示し、比較例により製造されたポリイミド粉末の成形品は、引張強度、伸び率、及び曲げ強度が実施例に比べて大きく低下し、実際の製品に適用することに適切ではなかった。
Claims (16)
- (a)酸二無水物化合物及びジアミン化合物を混合溶媒に分散させ、ポリアミック酸組成物を製造する段階と、及び
(b)前記混合物を高温条件でイミド化反応させ、ポリイミド粉末を形成する段階と、
を含み、
前記混合溶媒は、極性有機溶媒及び沸点が155℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含み、
前記高沸点芳香族炭化水素溶媒が1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン又はその両者を含み、
前記ポリイミド粉末が固有粘度1.0~1.5dL/gである、ポリイミド粉末の製造方法。 - 前記極性有機溶媒は、沸点が150℃以上のものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記極性有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)、及びジメチロールプロピオン酸(DMPA)からなる群より選択された1種以上を含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記高沸点の芳香族炭化水素溶媒は、メシチレン、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、プロピルベンゼン及び1-エチル-2-メチルベンゼンからなる群より選択される1種以上をさらに含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記高沸点の芳香族炭化水素は、沸点が160℃以上である高沸点の芳香族炭化水素溶媒を含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記混合溶媒は、炭化水素系溶媒をさらに含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記炭化水素系溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、イソプロピレン及びキシレンからなる群より選択される1種以上を含むものである、請求項6に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記混合溶媒100重量部を基準として、極性有機溶媒50~95重量部及び高沸点の芳香族炭化水素溶媒5~50重量部を含むものである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記ポリイミド粉末は、全芳香族ポリイミド、部分脂環式ポリイミド及び全脂環式ポリイミドからなる群より選択されるいずれかである、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記酸二無水物化合物は、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(sBPDA)、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA)、ジフェニルスルホン-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p-ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、p-テルフェニル-3,4,3’,4’-テトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2-ビス〔(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物(BPADA)、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物及び4,4’-(2,2-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物からなる群より選択される1種以上であり、
前記ジアミン化合物は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’-ジメチルベンジジン、2,2’-ジメチルベンジジン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジアミノ安息香酸(DABA)、4,4’-オキシジアニリン(ODA)、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアミン)、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジカルボキシ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、4,4’-ジアミノベンズアニリド、3,3’-ジメトキシベンジジン、2,2’-ジメトキシベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジクロロベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’-ジアミノジフェニルスルホキシド、1,3-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-R)、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-Q)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)-4-トリフルオロメチルベンゼン、3,3’-ジアミノ-4-(4-フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジ(4-フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(3-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4-ビス〔2-(4-アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、3,3’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(BAPP)、2,2-ビス〔3-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔3-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、及び2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンからなる群より選択される1種以上のものである、請求項1に記載のポリイミド分活の製造方法。 - (c)前記ポリイミド粉末を洗浄し濾過した後、乾燥する段階と、をさらに含む、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 前記イミド化反応は、イミド化率が97~100%である、請求項1に記載のポリイミド粉末の製造方法。
- 請求項1~12のいずれか1項に記載のポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末。
- (1)請求項1~12のいずれか1項に記載のポリイミド粉末の製造方法により製造されたポリイミド粉末を成形する段階と、及び
(2)焼結する段階と、を含む、
ポリイミド成形品の製造方法。 - 請求項14に記載のポリイミド成形品の製造方法により製造されたポリイミド成形品。
- 前記ポリイミド成形品は、
引張強度が85MPa以上であり、
伸び率が7%以上であり、
モジュラスが1.5GPa以上であり、
曲げ強度が150MPa以上である、請求項15に記載のポリイミド成形品。
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