JP7810885B2 - 破断予測方法及び破断予測装置、並びに破断予測プログラム及び記録媒体 - Google Patents
破断予測方法及び破断予測装置、並びに破断予測プログラム及び記録媒体Info
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Description
1又は複数の前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、前記部材の変形解析を行う本シミュレーション工程と、
前記本シミュレーション工程で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を、
表層の最大主応力及び最小主応力に変換する変換工程と、
前記変換工程で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力を用いて、前記部材の破断を判定する判定工程と、
を有し、
前記限界線作成工程は、
ひずみ空間に成形限界線図を作成するステップと、
前記成形限界線図の平面ひずみの値を、曲げ変形時の限界表層最大主ひずみと一致するまでオフセットして表層ひずみ限界線を作成するステップと、
前記表層ひずみ限界線を応力空間に変換して表層応力の前記破断限界線を作成するステップと、
を有し、
前記判定工程は、前記変換工程で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力が前記破断限界線を越えるか否かで破断を判定することを特徴とする破断予測方法。
1又は複数の前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、前記部材の変形解析を行う本シミュレーション部と、
前記本シミュレーション部で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を、表層の最大主応力及び最小主応力に変換する変換部と、
前記変換部で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力を用いて、前記部材の破断を判定する判定部と、
を有し、
前記限界線作成部は、
ひずみ空間に成形限界線図を作成する第1作成部と、
前記成形限界線図の平面ひずみの値を、曲げ変形時の限界表層最大主ひずみと一致するまでオフセットして表層ひずみ限界線を作成する第2作成部と、
前記表層ひずみ限界線を応力空間に変換して表層応力の前記破断限界線を作成する第3作成部と、
を有し、
前記判定部は、前記変換部で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力が前記破断限界線を越えるか否かで破断を判定することを特徴とする破断予測装置。
1又は複数の前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、前記部材の変形解析を行う本シミュレーション手順と、
前記本シミュレーション手順で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を、
表層の最大主応力及び最小主応力に変換する変換手順と、
前記変換手順で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力を用いて、前記部材の破断を判定する判定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする破断予測プログラムであり、
前記限界線作成手順は、
ひずみ空間に成形限界線図を作成するステップと、
前記成形限界線図の平面ひずみの値を、曲げ変形時の限界表層最大主ひずみと一致するまでオフセットして表層ひずみ限界線を作成するステップと、
前記表層ひずみ限界線を応力空間に変換して表層応力の前記破断限界線を作成するステップと、
を有し、
前記判定手順は、前記変換手順で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力が前記破断限界線を越えるか否かで破断を判定することを特徴とする破断予測プログラム。
以下、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態による破断予測装置を示すブロック図である。図1には、当該破断予測装置で実行される破断予測方法の各工程及び各ステップが併記されている。本実施形態では主に、引張強度が980MPa以上の鋼板部材を破断予測判定対象とする。
シミュレーション部2は、1又は複数の前シミュレーション工程と、前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた破断判定対象である鋼板部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、鋼板部材の変形解析を行う本シミュレーション工程とを行う。シミュレーション部2は、前シミュレーション工程を行う前シミュレーション部21と、本シミュレーション工程を行う本シミュレーション部22とを備えている。本実施形態では、前シミュレーション工程として成形工程を、本シミュレーション工程として衝突工程を行う場合を例示する。
変換部3は、曲げ判定部31及び応力変換部32を備えている。
破断データベース10には、複数の材料について、材料特性(引張強度特性(応力ひずみ(stress-strain:S-Sカーブ)等)、鋼板部材の板厚、FEMの要素サイズや、鋼板部材の曲げ変形限界(α,R/t)等が蓄積されている。
先ず、第1作成部11は、取得された入力情報である引張強度特性に基づいて、Storen-Riceによるくびれ発生基準を拡張した理論式を用いてひずみ空間に成形限界線図(Forming Limit Diagram:FLD)限界線を作成する(ステップS11)。
初めに、前シミュレーション部21は成形工程を実行する(ステップS21)。
ステップS21では、前シミュレーション部21は先ず、破断判定対象となる鋼板部材を成形する際の変形シミュレーションを行う(ステップS101)。ステップS101では、上記の入力情報に基づいて、成形対象である鋼板部材を成形する際に、鋼板部材のFEMモデルを用いて変形シミュレーション解析を行う。成形前の鋼板部材111のFEMモデルを図3(a)に、鋼板部材111の成形後におけるハット形状の鋼板部材(ハット部材)112のFEMモデルを図3(b)にそれぞれ示す。
ステップS22では、成形シミュレーションにおける最終ステップの情報を予変形として引き継いだ鋼板部材(図3(b)の例ではハット部材112)のFEMモデルを用いて変形シミュレーション解析を行う。ここでは、いわゆる3点曲げが行われる。両端で支持部113a,113bにより支持されたハット部材112のFEMモデルにインパクタ114が当接する様子を図3(c)に、衝突後のハット部材112のFEMモデルを図3(d)にそれぞれ示す。
変換部3は、シミュレーション部2で得られた解析結果として、鋼板部材の曲げ変形後の板厚、表層ひずみ成分(曲げ外側の周方向ひずみ成分及び曲げ内側の周方向ひずみ成分)の情報をシミュレーション部2から取得する。
ステップS31では、以下に示すように、鋼板部材の曲げの有無を判定する。図4は、鋼板部材の変形発生箇所を示す模式図である。
(1)中立面と鋼板部材の中央面とは一致する(平面応力を仮定したシェル要素では、曲げにより中立面は移動しない)。
(2)曲げ変形前に、はりの軸線に垂直であった平面は、曲げ変形後も平面を保ち、軸線に垂直となる、即ち、せん断変形を考慮しない(Kirchhoffの仮定)。
先ず、線分AB及びそれよりηだけ離れた位置にある線分CDが、曲げ変形後にそれぞれA'B',C'D'となったとする。このとき、
CD=AB=A'B'=RnΔθ
C'D'=(Rn+η)Δθ
であるので、中立軸からηだけ離れた位置にある面の曲げによる円周方向ひずみεθは次式で近似することができる。
εθ≒(C'D'-CD)/CD=η/Rn
εθ 0-εθ i=t0/Rnより、
1/Rn=(εθ 0-εθ i)/t0
ここで、最表層積分点の位置は、板厚方向の積分点数で変化するため、最表層のひずみに換算した値を用いて計算する。
κxx=(εxx 0-εxx i)/t0
κyy=(εyy 0-εyy i)/t0
κxy=(εxy 0-εxy i)/t0
λ1,2=1/2(κxx+κyy)±1/2{(κxx-κyy)2+4κxy 2}1/2より、
R1=1/λ1
R2=1/λ2
Rn=min(R1,R2)より、
Ri=Rn-t/2
予変形(成形)後に曲げ変形を受けた要素の板厚最表層の応力による破断判定時の一例を図6に示す。
以下、実施例について説明する。本実施例では、上述した本実施形態に係る本発明例について、その比較例との比較に基づいて、その奏する作用効果について説明する。
引張試験により予変形が付与された試験片の中央部から、60(C)×30(L)の試験片を採取し、VDA規格に準拠した曲げ試験3)(L軸曲げ)を実施した。予変形を付与していない試験片でのVDA曲げ試験(L軸曲げ)も併せて行った。
本発明例では、本実施形態の破断予測方法を用い、上記した試験片に関する情報を入力情報として、破断限界線作成ステップS1、変形シミュレーションステップS2、変換ステップS3、及び破断判定ステップS4を順次実行した。
変形シミュレーションステップS2では、FEM解析に例えばLS-DYNAを用い、ステップS21において、上記の引張試験を模した変形シミュレーションを行い、引張試験の試験片に導入された変形ひずみ(予変形)及び板厚の情報をVDA曲げ試験の試験片にマッピングした。ステップS22において、上記のVDA曲げ試験を模した変形シミュレーションを行った。また、予変形を付与していない試験片でのVDA曲げ試験を模したFEMの変形シミュレーションも行った。
比較例では、上記した試験片に関する情報を入力情報として、本実施形態の破断予測方法のうち、破断限界線作成ステップS1ではステップS11,S12のみを行って表層ひずみ破断限界線を得て、変形シミュレーションステップS2では上記と同様にステップS21,22を行い、変換ステップS3ではステップS31のみを行って曲げ部の曲げ外側表層ひずみ成分を得て、破断判定ステップS4を実行した。
図9は、比較例による破断予測の結果を示す特性図である。引張強度980MPa級ハイテン材の試験片の結果を図9(a)に、引張強度1470MPa級ハイテン材の試験片の結果を図9(b)に、それぞれ示す。
図10は、本発明例による破断予測の結果を示す特性図である。引張強度980MPa級ハイテン材の試験片の結果を図10(a)に、引張強度1470MPa級ハイテン材の試験片の結果を図10(b)に、それぞれ示す。
図11は、実験と本発明例及び比較例との比較を示す特性図である。実験による曲げ限界(最大曲げ角)の予変形の大きさとの関係を図11(a)に、比較例による破断限界(破断判定曲げ角)の予変形の大きさとの関係を図11(b)に、本発明例による破断限界(破断判定曲げ角)の予変形の大きさとの関係を図11(c)に、それぞれ示す。
上述した破断予測装置の構成要素である、図1に示した限界線作成部1(第1作成部11、第2作成部12、及び第3作成部13)、シミュレーション部2(前シミュレーション部21及び本シミュレーション部22)、変換部3(曲げ判定部31及び応力変換部32)、及び判定部4の各構成要素は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても良い。また、上記の各構成要素は、メモリ及びCPU(中央演算装置)により構成され、各構成要素の諸機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであっても良い。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものでも良い。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、更に前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
コンピュータ機能300は、CPU301と、ROM302と、RAM303とを備える。また、操作部(CONS)309のコントローラ(CONSC)305と、CRTやLCD等の表示部としてのディスプレイ(DISP)310のディスプレイコントローラ(DISPC)306とを備える。更に、ハードディスク(HD)311、及びフレキシブルディスク等の記憶デバイス(STD)312のコントローラ(DCONT)307と、ネットワークインタフェースカード(NIC)308とを備える。それら機能部301,302,303,305,306,307,308は、システムバス304を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
なお、通常のコンピュータ端末装置を用いる代わりに、破断予測装置に特化された所定の計算機等を用いても良い。
2 シミュレーション部
3 変換部
4 判定部
10 破断データベース
11 第1作成部
12 第2作成部
13 第3作成部
21 前シミュレーション部
22 本シミュレーション部
31 曲げ判定部
32 応力変換部
111 鋼板部材
112 ハット部材
121,122 試験片
Claims (10)
- 応力空間に破断限界線を作成する限界線作成工程と、
1又は複数の前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、前記部材の変形解析を行う本シミュレーション工程と、
前記本シミュレーション工程で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を、
表層の最大主応力及び最小主応力に変換する変換工程と、
前記変換工程で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力を用いて、前記部材の破断を判定する判定工程と、
を有し、
前記限界線作成工程は、
ひずみ空間に成形限界線図を作成するステップと、
前記成形限界線図の平面ひずみの値を、曲げ変形時の限界表層最大主ひずみと一致するまでオフセットして表層ひずみ限界線を作成するステップと、
前記表層ひずみ限界線を応力空間に変換して表層応力の前記破断限界線を作成するステップと、
を有し、
前記判定工程は、前記変換工程で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力が前記破断限界線を越えるか否かで破断を判定することを特徴とする破断予測方法。 - 前記変換工程は、前記本シミュレーション工程で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を用いて前記部材の曲げの有無を判定し、前記部材で曲げ部と判定された要素の曲げ外側表層ひずみ成分を前記表層の最大主応力及び最小主応力に変換することを特徴とする請求項1に記載の破断予測方法。
- 破断判定対象である前記部材は、引張強度が980MPa以上の鋼板であることを特徴とする請求項1または2に記載の破断予測方法。
- 応力空間に破断限界線を作成する限界線作成部と、
1又は複数の前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、前記部材の変形解析を行う本シミュレーション部と、
前記本シミュレーション部で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を、表層の最大主応力及び最小主応力に変換する変換部と、
前記変換部で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力を用いて、前記部材の破断を判定する判定部と、
を有し、
前記限界線作成部は、
ひずみ空間に成形限界線図を作成する第1作成部と、
前記成形限界線図の平面ひずみの値を、曲げ変形時の限界表層最大主ひずみと一致するまでオフセットして表層ひずみ限界線を作成する第2作成部と、
前記表層ひずみ限界線を応力空間に変換して表層応力の前記破断限界線を作成する第3作成部と、
を有し、
前記判定部は、前記変換部で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力が前記破断限界線を越えるか否かで破断を判定することを特徴とする破断予測装置。 - 前記変換部は、前記本シミュレーション部で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を用いて前記部材の曲げの有無を判定し、前記部材で曲げ部と判定された要素の曲げ外側表層ひずみ成分を前記表層の最大主応力及び最小主応力に変換することを特徴とする請求項4に記載の破断予測装置。
- 破断判定対象である前記部材は、引張強度が980MPa以上の鋼板であることを特徴とする請求項4または5に記載の破断予測装置。
- 応力空間に破断限界線を作成する限界線作成手順と、
1又は複数の前シミュレーション工程を経て最終ステップで得られた部材のひずみ、応力、板厚を引き継いで初期値としてマッピングし、前記部材の変形解析を行う本シミュレーション手順と、
前記本シミュレーション手順で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を、
表層の最大主応力及び最小主応力に変換する変換手順と、
前記変換手順で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力を用いて、前記部材の破断を判定する判定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする破断予測プログラムであり、
前記限界線作成手順は、
ひずみ空間に成形限界線図を作成するステップと、
前記成形限界線図の平面ひずみの値を、曲げ変形時の限界表層最大主ひずみと一致するまでオフセットして表層ひずみ限界線を作成するステップと、
前記表層ひずみ限界線を応力空間に変換して表層応力の前記破断限界線を作成するステップと、
を有し、
前記判定手順は、前記変換手順で得られた前記表層の最大主応力及び最小主応力が前記破断限界線を越えるか否かで破断を判定することを特徴とする破断予測プログラム。 - 前記変換手順は、前記本シミュレーション手順で得られた前記部材の変形中における表層ひずみ成分を用いて前記部材の曲げの有無を判定し、前記部材で曲げ部と判定された要素の曲げ外側表層ひずみ成分を前記表層の最大主応力及び最小主応力に変換することを特徴とする請求項7に記載の破断予測プログラム。
- 破断判定対象である前記部材は、引張強度が980MPa以上の鋼板であることを特徴とする請求項7または8に記載の破断予測プログラム。
- 請求項7~9のいずれか1項に記載の破断予測プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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