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JP7811278B2 - 複数の磁石型を備える磁気回路 - Google Patents
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JP7811278B2 - 複数の磁石型を備える磁気回路 - Google Patents

複数の磁石型を備える磁気回路

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JP7811278B2
JP7811278B2 JP2024556420A JP2024556420A JP7811278B2 JP 7811278 B2 JP7811278 B2 JP 7811278B2 JP 2024556420 A JP2024556420 A JP 2024556420A JP 2024556420 A JP2024556420 A JP 2024556420A JP 7811278 B2 JP7811278 B2 JP 7811278B2
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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2022年3月22日出願された「MAGNETIC CIRCUIT WITH MORE THAN ONE MAGNET TYPE」と題する米国非仮特許出願第17/701,047号の優先権を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
技術分野
本開示は、磁気回路の分野、特に磁気回路に使用される永久磁石に関する。
関連技術の説明
永久磁石は、電気的及び電気機械的用途に広く使用されている。例えば、永久磁石は磁場を提供するために使用することができ、この磁場は通電導体と相互作用することができる。この相互作用により、導体及び磁石アセンブリに機械的な力を発生させることができ、この力は、例えばモータなどの様々な用途に利用することができる。
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、装置に関し、当該装置は、第1の残留磁化値及び第1の保磁力値を有する第1の磁石であって、第1の磁石の磁化方向に対して実質的に垂直な第1の断面積を有する第1の磁石と、第1の磁石と直列に配置された第2の磁石であって、第2の残留磁化値と、第1の保磁力値よりも小さい第2の保磁力値とを有し、第2の磁石の磁化方向に対して実質的に垂直な第2の断面積を有する第2の磁石とを含む。第2の断面積に対する第1の断面積の比は、第1の残留磁化値に対する第2の残留磁化値の比に等しいか、又はそれよりも大きい。
いくつかの態様では、第2の磁石は、第1の磁石の磁化方向の経路に配置される。いくつかの態様では、第2の残留磁化値は第1の残留磁化値よりも大きい。いくつかの態様では、第2の磁石に関連する磁化(BH)曲線の第2象限に位置する第2の磁石の動作点は、第1の断面積が第2の断面積に等しい構成の場合の磁束密度値よりも大きい磁束密度値にある。
いくつかの態様では、第1の磁石は、第1の磁石の磁化方向に垂直な一定でない断面積を有する形状を有し、第1の断面積は、一定でない断面積のうち最小の断面積に等しい。いくつかの態様では、第2の磁石は、第2の磁石の磁化方向に垂直な一定でない断面積を有する形状を有し、第2の断面積は、一定でない断面積のうち最大の断面積に等しい。
いくつかの態様では、第1の磁石は、第1の磁石の厚さによって分離された第1の湾曲面と第2の湾曲面とによって画定された第1の湾曲形状を有し、第1の磁石の磁化方向は第1の湾曲形状の1つの半径に平行であり、第1の断面積は第1の磁石の磁化方向に垂直な第1の平面の面積を含む。いくつかの態様において、第1の磁石の磁化方向に垂直な第1の面は、第1の磁石の磁化方向に垂直な平面の集合の中で最小の面積を有する。
いくつかの態様では、第1の磁石は、第1の磁石の厚さによって分離された第1の湾曲面と第2の湾曲面とによって画定された第1の湾曲形状を有し、第1の磁石の磁化方向は、第1の湾曲形状の半径に沿って延びる複数の方向を有し、第1の断面積は、複数の方向に垂直な湾曲面の面積を含む。いくつかの態様では、複数の方向に垂直な湾曲面は、複数の方向に垂直な湾曲面の集合の中で最小の面積を有する湾曲面である。
いくつかの態様では、第2の磁石は、第2の磁石の厚さによって分離された第3の湾曲面と第4の湾曲面とによって画定された第2の湾曲形状を有し、第2の磁石の磁化方向は、第2の湾曲形状の1つの半径に平行であり、第2の断面積は、第2の磁石の磁化方向に垂直な第2の平面の面積を含む。
いくつかの態様では、第2の磁石の磁化方向に垂直な第2の平面は、第2の磁石の磁化方向に垂直な平面の集合の中で最大の面積を有する。いくつかの態様では、第2の磁石は、第2の磁石の厚さによって分離された第3の湾曲面と第4の湾曲面とによって画定された第2の湾曲形状を有し、第2の磁石の磁化方向は、第2の湾曲形状の半径に沿って延びる複数の方向を有し、第2の断面積は、複数の方向に垂直な湾曲面の面積を含む。いくつかの態様では、複数の方向に垂直な湾曲面は、複数の方向に垂直な湾曲面の集合の中で最大の面積を有する湾曲面である。
いくつかの態様では、第1の磁石と第2の磁石とは、スペーサによって分離されている。いくつかの態様では、スペーサは、強磁性材料を含む。いくつかの態様において、スペーサは、第1の断面積及び第2の断面積のうちの大きい方と少なくとも同等の断面積を有する。いくつかの態様では、スペーサの厚さは、3mm以下である。いくつかの態様では、装置は、ステータ及び当該ステータからエアギャップによって分離されたロータとを含む電気機械をさらに含み、第1の磁石及び第2の磁石は、ステータ又はロータの一方のみに直列に配置されている。いくつかの態様では、第1の磁石は、第2の磁石よりもエアギャップに近い位置に配置される。いくつかの態様では、電気機械は、複数の極を含み、複数の極の少なくとも1つの極は第1の磁石及び第2の磁石を含む。
いくつかの態様では、第1の磁石は、ネオジム-鉄-ホウ素型である。いくつかの態様では、第1の磁石は、サマリウム-コバルト型である。いくつかの態様では、第2の磁石は、窒化鉄型の少なくとも1つを含む。
図1A及び図1Bは、直列に接続された2つの磁石を含む磁気装置の例を示す図である。
図2A及び図2Bは、直列に接続された2つの磁石の磁化特性(B-H曲線としても知られる)を表す例示的なグラフを描く図である。
図3A~3Dは、直列に配置された少なくとも2つの磁石を示す磁石配置のさまざまな例を示す図である。 図3E~3Fは、直列に配置された少なくとも2つの磁石を示す磁石配置のさまざまな例を示す図である。
図3G~3Hは、直列ではないと考えられる磁石の配置の例を示す図である。
図4A~4Cは、さまざまな形状及び磁化方向の向きを有する磁石の断面積の決定を示す図である。 図4D~4Eは、さまざまな形状及び磁化方向の向きを有する磁石の断面積の決定を示す図である。
図5は、永久磁石モータの断面の一部(1極)を示す図である。
さまざまな図面における同様の参照番号及び名称は、同様の要素を示す。
詳細な説明
上記で提示され、以下でさらに詳細に説明される様々な概念は、説明される概念が特定の実装方法に限定されないため、多数の態様のいずれかで実装され得る。具体的な実装例及び応用例は、主として説明のために提供される。
本開示を読めば当業者には明らかなように、本明細書で説明及び図示される個々の実施形態のそれぞれは、個別の構成要素及び特徴を有しており、これらは本開示の範囲又は精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離又は他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴と容易に組み合わされ得る。
記載された方法はいずれも、記載された事象の順序で、又は論理的に可能な他の順序で実施することができる。すなわち、別段の明示的な記載がない限り、本明細書に記載される方法又は態様が、そのステップが特定の順序で実行されることを要求するものと解釈されることは意図されていない。したがって、方法の請求項が、特許請求の範囲又は説明において、ステップが特定の順序に限定されることを具体的に述べていない場合、いかなる点においても、順序が推論されることは意図されていない。このことは、ステップの配置や操作の流れに関する論理的な事項、文法的な構成や句読点から導かれる平易な意味、明細書に記載された態様の数や種類など、いかなる非明示的な解釈基準についても適用される。
本明細書で言及される全ての刊行物は、その刊行物が引用される方法及び/又は材料に関連して、それらを開示及び記載するために、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で論じる刊行物は、本出願の出願日前の開示のためにのみ提供される。本明細書のいかなる内容も、本発明が先行発明によりかかる刊行物に先行する権利を有しないことを認めるものとして解釈されるものではない。さらに、本明細書で提供される公開日は、実際の公開日と異なる場合があり、独立した確認が必要となる場合がある。
本開示の態様は、システムという法定クラスなど、特定の法定クラスで説明され、特許請求され得るが、これは便宜上であり、当業者であれば、本開示の各態様は、任意の法定クラスで説明され、特許請求され得ることを理解するであろう。
また、本明細書で使用される用語は、特定の態様を説明する目的のみのためのものであり、限定することを意図するものではないことを理解されたい。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、開示される組成物及び方法が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書で定義されるような用語は、本明細書及び関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことが理解されるであろう。
比、濃度、量、及び他の数値データは、本明細書では範囲形式で表すことができることに留意すべきである。各範囲の端点は、他方の端点に関して重要であり、そして、他方の端点とは独立して重要であることがさらに理解されるであろう。また、本明細書で開示される値は多数あり、各値は、本明細書では、値そのものに加えて、「約」その特定の値としても開示されることが理解される。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。範囲は、本明細書において、「約」ある特定の値のから、及び/又は「約」別の特定の値までとして表され得る。同様に、先行詞「約」の使用により値が近似値として表現される場合、特定の値がさらなる態様を形成することが理解される。例えば、「約10」という値が開示される場合、「10」も開示される。
範囲が表現される場合、さらなる態様は、一方の特定の値から及び/又は他方の特定の値までを含む。例えば、指定された範囲が一方又は両方の限界値を含む場合、その限界値のいずれか又は両方を除外する範囲も本開示に含まれ、例えば、「x~y」という表現は、「x」~「y」までの範囲だけでなく、「x」より大きく、「y」未満の範囲も含む。また、範囲は、上限値、例えば「約x、y、z、又はそれ未満」として表現することもでき、「約x」、「約y」、及び「約z」の特定の範囲と、「x未満」、「y未満」、及び「z未満」の範囲とを含むものと解釈されるべきである。同様に、「約x、y、z、又はそれよりも大きい」という句は、「約x」、「約y」、「約z」の特定の範囲と、「xより大きい」、「yより大きい」、「zより大きい」範囲とを含むものと解釈すべきである。さらに、句「約『x』~『y』」は、「x」と「y」が数値である場合、「約『x』~約『y』」を含む。
このような範囲形式は、利便性及び簡潔性のために使用されるため、範囲の限界値として明示的に記載された数値を含むだけでなく、各数値及び部分範囲が明示的に記載されているかのように、その範囲内に包含されるすべての個々の数値又は部分範囲も含むように柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例示のためであるが、「約0.1%~約5%」という数値範囲は、約0.1%~約5%という明示的な数値だけでなく、個々の数値(例えば、約1%、約2%、約3%、約4%)や部分範囲(例えば、約0.5%~約1.1%、約5%~約2.4%、約0.5%~約3.2%、約0.5%~約4.4%、及びその他の可能な部分範囲)も含むように解釈されるべきである。
本明細書で使用される場合、「約(about)」、「おおよそ(approximate)」、「~で又は約(at or about)」、及び「実質的に(substantially)」という用語は、問題の量又は値が、正確な値、又は特許請求の範囲に記載されるか、本明細書で教示されるような同等の結果又は効果を提供する値であってもよいことを意味する。すなわち、量、サイズ、配合、パラメータ、及び他の量及び特性は、正確ではなく、かつ正確である必要はないが、公差、換算係数、丸め、測定誤差及び同様のもの、並びに同等の結果又は効果が得られるような当業者に公知の他の要因を反映して、所望に応じて、近似値及び/又はより大きいか若しくはより小さくてもよいことが理解される。状況によっては、同等の結果又は効果をもたらす値を合理的に決定できない。そのような場合、本明細書で使用される場合、一般に、「約(about)」及び「~で又は約(at or about)」は、別段の指示又は推論がない限り、表示された公称値±10%の変動を意味すると理解される。一般に、量、サイズ、配合、パラメータ、又は他の量もしくは特性は、そのように明示的に記載されているか否かにかかわらず、「約(about)」、「おおよそ(approximate)」、又は「~で又は約(at or about)」である。定量値の前に「約(about)」、「おおよそ(approximate)」、又は「その値又は近傍の(at or about)」が使用される場合、特に別段の記載がない限り、パラメータには特定の定量値自体も含まれることが理解される。
本開示の様々な態様を説明する前に、以下の定義が提供され、特に指示がない限り使用されるべきである。追加の用語は、本開示の他の箇所で定義され得る。
本明細書で使用される場合、「を備える(comprising)」は、言及される記載された特徴、整数、ステップ、又は構成要素の存在を特定すると解釈されるが、1つ又は複数の特徴、整数、ステップ、又は構成要素、又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではない。さらに、「によって(by)」、「を備える(comprising)」、「を備える(comprises)」、「から構成される(comprised of)」、「を含む(including)」、「を含む(includes)」、「を含む(included)」、「を伴う(involving)」、「を伴う(involves)」、「を伴う(involved)」及び「など(such as)」という各用語は、それらの開放された非限定的な意味で使用され、交換可能に使用され得る。さらに、用語「を備える(comprising)」は、用語「本質的に~から成る(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)によって包含される例及び態様を含むことが意図される。同様に、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という用語は、「からなる(consisting of)」という用語に包含される例を含むことが意図される。
本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連するリスト項目の1つ又は複数のあらゆる組み合わせを含む。「のうち少なくとも1つ」などの表現は、要素のリストに先行する場合、要素のリスト全体を修飾し、リストの個々の要素を修飾しない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈から明らかにそうでないことが指示されない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、(1つの)「陽子ビームデグレーダ(a proton beam degrader)」、(1つの)「デグレーダ箔(a degrader foil)」、又は(1つの)「導管(a conduit)」への言及は、2つ以上のそのような陽子ビームデグレーダ、デグレーダ箔、又は導管などを含むが、これらに限定されない。
上記で提示され、以下でさらに詳細に説明されるさまざまな概念は、説明される概念が特定の実装の方法に限定されないため、多数の態様のいずれかで実装され得る。具体的な実施例及び応用例は、主として説明のために提供される。
本明細書で使用される場合、「任意選択的な(optional)」又は「任意選択的に(optionally)」という用語は、その後に説明される事象若しくは状況が発生し得るか、又は発生し得ないことを意味し、その説明には、当該事象又は状況が発生する例及び発生しない例が含まれることを意味する。
永久磁石は、例えば、電気モータ、電気発電機、電気アクチュエータなどの様々な装置で一般的に利用されており、永久磁石は、通電導体又は運動中の導体と相互作用する磁場を提供する。永久磁石は、残留磁化(B)と保磁力(H)によって部分的に特徴付けられる。永久磁石の残留磁化は、一般に、外部磁場がない場合の磁石の磁化を指す。残留磁化は、外部磁場(H)がゼロのときの磁束密度(B)として測定できる。永久磁石の保磁力(H)は、一般に、永久磁石が減磁することなく耐えられる外部磁場の大きさを指す。保磁力は、磁束密度がゼロになったときの外部磁場の大きさとして測定することができる。永久磁石は高い残留磁化と高い保磁力を持つことが望ましい。例えば、永久磁石をモータなどの電気機械に使用する場合、永久磁石は他の磁石や通電導体から発生する磁場に遭遇する可能性がある。これらの磁場は、永久磁石を永久的に減磁するのに十分な大きさを有し得る。減磁した永久磁石は交換する必要があり、電気機械の運転コストが増加する。
減磁のリスクを低減する手法の1つとして、高保磁力と高残留磁化を併せ持つ永久磁石を採用することが挙げられる。しかし、高保磁力と高残留磁化を併せ持つ永久磁石の多くは高価であり、電気機械のコストを増大させる。しかし、比較的安価で、保磁力は低いが高い残留磁化を示す磁石を採用する例もある。このような磁石を使用するとコストは下がるが、保磁力が低いため減磁のリスクが高まる。別の手法では、電気機械で発生する減磁磁場の大きさを小さくすることができる。ほとんどの場合、通電導体を流れる電流を制限することで当該大きさを制限することができる。しかしながら、電流を制限すると、電気機械が発生するトルクもまた制限される可能性がある。すなわち、一方では減磁磁場の大きさを制限することで永久磁石を減磁するリスクを減らすことができるが、他方では通電導体を流れる電流を制限することで電気機械が発生するトルクを制限することになる。電気機械からできるだけ多くのトルクを引き出すことが望ましいため、発生トルクの制限は望ましくない場合がある。
本明細書で詳細に説明するように、トルクの発生を減少させることなく減磁のリスクを低減し、高残留磁化及び高保磁力の永久磁石に関連するコストを低減するための手法の1つは、複数の永久磁石を直列で利用することである。具体的には、高保磁力を持つ第1の磁石が、第1の磁石の保磁力値よりも小さい保磁力値を持つ第2の磁石と直列に配置される。直列に配置されることに加え、第1の磁石と第2の磁石の寸法は、第2の磁石の磁束密度が、第1の磁石を直列に配置しない場合よりも、第1の磁石を直列に配置した場合の方が高くなるように選択される詳細は後述するが、このように第2の磁石の磁束密度を高めることで、第2の磁石の動作点をシフトさせ、第2の磁石の減磁のリスクを低減しながら反対磁場を増大させることができる。反対磁場の増加は、通電導体でより大きな電流を使用する能力に変換され、より大きなトルクを生み出すことになる。
図1Aは、直列に配置された2つの磁石を含む例示的な第1の磁気装置100を示す。具体的には、図1Aは、第2の磁石104と直列に配置された第1の磁石102を含む第1の磁気装置100を示す。第1の磁石102は、第1の残留磁化値Br1及び第1の保磁力値Hc1を有し、第2の磁石104は、第2の残留磁化値Br2及び第2の保磁力値Hc2を有する。第1の磁気装置100では、第2の保磁力値Hc2は第1の保磁力値Hc1よりも小さい。また、第1の磁石102は第1の断面積Sを有し、第2の磁石104は第2の断面積Sを有する。
図1Bは、スペーサによって分離された直列の2つの磁石を含む例示的な第2の磁気装置200を示す。具体的には、第2の磁気装置200は、スペーサ202によって分離された第1の磁石102及び第2の磁石104を含む。いくつかの例では、スペーサ202は強磁性体である。いくつかの例では、スペーサ202は、例えば、鉄、鋼、コバルト、ニッケル、ネオジムなどの強磁性材料を含むことができる。スペーサ202は、第1の磁石102の有効断面積と第2の磁石104の有効断面積のうち少なくとも大きい方の断面積と同等の断面積を有することができる。例えば、図1Bに示すように、スペーサ202の断面積は、第1の磁石102の有効断面積Sと少なくとも同等の大きさであり、断面積Sは第2の磁石104の断面積Sよりも大きい。いくつかの例では、スペーサ202は、スペーサ202の周縁が第1の磁石102の周縁と一致するか、又はそれを超えて延びるように配置され得る。図1Bに示す例では、スペーサ202の周縁は第1の磁石102(又は表面積の大きい方の磁石)の周縁と一致しているが、他の例では、外周は第1の磁石102(又は表面積の大きい方の磁石)の周縁を越えて延び得る。スペーサ202、特に強磁性スペーサの存在は、磁束が磁石の一方(例えば、第2の磁石)を離れる際に、他方の磁石(同じ例では、第1の磁石)に入る前に磁束を再配向するのを助ける。このような磁束の再配向により、2つの磁石の全体の体積をより十分に利用することが可能になる。したがって、スペーサ202が両方の磁石よりも幅が広いか、少なくとも2つの磁石のうち幅が広い方と同等の幅であれば(図1Bに示す例)、最適な効果が得られる。典型的な強磁性材料(例えば、鋼)の透磁率は、空気及び典型的な磁石材料の透磁率の両方よりも桁違いに大きいため、スペーサ202を厚くする必要はない。実際のところ、スペーサの厚さを決定する際の主な制約は、磁気的な理由ではなく、機械的な性質や製造上の便宜の問題である場合がある。
いくつかの例では、スペーサは、スペーサ202の表面と隣接する磁石との間に意図的なエアギャップが存在しないような形状及び寸法を有することができる。例えば、第1の磁石102に隣接するスペーサ202の表面は、スペーサに面する第1の磁石102の表面の形状に適合する形状を有することができる。同様に、第2の磁石104に隣接するスペーサ202の表面は、スペーサ202に面する第2の磁石104の表面の形状に適合する形状を有することができる。いくつかの例では、スペーサの厚さは、1mm~5mmの間の値を有するか、又は3mmであり得る。
後述する相対寸法を有する第1の磁石102と第2の磁石104の直列の組み合わせは、当該組合せが減磁のリスクをより低くすることを可能にする。具体的には、そのような直列の組み合わせは、保磁力の低い磁石の動作点をシフトさせ、その磁石の減磁のリスクを低減させる。図2A及び図2Bは、直列に配置された2つの磁石のB-H特性を表す例示的なグラフを示す。図2A及び図2Bの両方に同じB-H曲線が示されているが、これは第1と第2の磁石に同じ磁石材料が使用されていることを反映している。2つの図の違いは、2つの磁石の動作点にある。具体的には、図2Aは、第1の磁石102と第2の磁石104が同様の有効断面積を持つ状況を示し、図2Bは、2つの磁石が異なる有効断面積を持つ別の状況を示す。具体的には、第2の磁石104の有効断面積に対する第1の磁石102の有効断面積の比は、第1の磁石102の残留磁化値に対する第2の磁石104の残留磁化値の比に等しいか、それよりも大きい。図2Aを参照すると、x軸は印加磁場(H)を表し、y軸は磁石の磁束密度(B)を表す。図2A及び図2Bは、2つの磁石のB-H曲線の一部(特に左上の象限)を示していることに留意されたい。一般的に、このようなB-H曲線はヒステリシス曲線又は磁化曲線と呼ばれる。B-H曲線の左上部分は、反対磁場(x軸上の負の値で示される)Hに応答した磁石の磁束密度を示す。
上記で言及したように、永久磁石は、部分的に、その残留磁化(B)及びその保磁力(H)によって特徴付けることができる。図2Aの第2の磁石のB-H曲線を参照すると、第2の磁石104の残留磁化(B)は、磁場Hの値がゼロに等しい場合の磁束密度Bの値によって決定することができる。残留磁化Bの値は、B-H曲線がy軸と交差する磁束密度Bの値によって示される。第2の磁石104の保磁力(H)は、磁束密度Bがゼロに等しい磁場Hの値によって決定することができる。保磁力Hの値は、B-H曲線がx軸と交差する磁場Hの値によって示される。図2A及び図2Bに示す例では、第1の磁石102の保磁力Hc1は第2の磁石104の保磁力Hc2よりも大きく、第1の磁石102の残留磁化Br1は第2の磁石104の残留磁化Br2よりも小さい。
磁石はまた、減磁点(又は一般に「減磁ニー(demagnetization knee)」と呼ばれる)によって特徴付けることができ、この減磁点は、反対磁場の大きさのさらなる増加に応答して磁束密度が急速に低下するB-H曲線上の点を指す。減磁点を超えた永久磁石の作動は、永久磁石が減磁するリスクを高め得る。例えば、図2Aの第2磁石のB-H曲線を参照すると、B-H曲線は、B-H曲線がy軸と交差する点から減磁点まで、反対磁場の増加する大きさの関数として実質的に直線的に減少する。反対磁場の大きさがさらに増加すると、B-H曲線は非線形に、しかもかなり速く低下する。減磁点を超えると、磁石は不可逆的に減磁する可能性がある。
第2の磁石104の動作点がB-H曲線上の減磁点を下回らないように第2の磁石104を設計することが望ましい。永久磁石の動作点は、B-H曲線と負荷線(透磁係数線としても知られる)との交点であることに留意すべきである。動作点は、反対磁場の大きさに対応する磁束密度を示す。動作点がB-H曲線上の減磁点より上に維持されている間は、反対磁場が除去されると、動作点は残留磁化値Bに戻り得る。しかしながら、永久磁石の動作点が減磁点を下回ると、反対磁場が除去されても、動作点が元の残留磁化値Bに戻らないことがある。代わりに、動作点は元の残留磁化値よりも小さい値に戻る可能性が高く、これは永久磁石の不可逆的な減磁を示している。
2つの磁石104及び磁石102を個別に考えると(すなわち、近接してはいないが、同様の磁気回路内にある)、各磁石はそれぞれのB-H曲線上に動作点を持つことになる。多くの場合、2つの磁石の有効断面積が等しく、同様の磁気回路内にある場合は、第2の磁石104の動作点は、磁石104の残留磁化が強いため第1の磁石102の動作点よりも高い磁束密度に位置する。直列に配置され、2つの磁石の有効断面積が等しい場合は、しかしながら、磁束保存により、第2の磁石104の動作点は第2の磁石のB-H曲線上で「下方に偏向」、又はさらに下方に引き下げられる。これは図2Aで見ることができ、第1の磁石102及び第2の磁石104の動作点は等しい磁束密度を有する(B=B)。第2の磁石104の動作点が下に偏ることで、減磁点に近づくことになり、上述したように、第1の磁石102よりも保磁力が低い第2の磁石104の永久減磁のリスクが高まる。
減磁のリスクを軽減するために、第1の磁石102と第2の磁石104との相対的な寸法を選択し、第2の磁石104(相対的に低い保磁力を有する)の動作点が減磁点から離れて上方に偏向されるようにすることができる。特に、第2の磁石104の有効表面積Sに対する第1の磁石102の有効表面積Sの比は、第1の磁石102の残留磁化値Br1に対する第2の磁石104の残留磁化値Br2の比以上であり、次式
で表すことができる。
式(1)は、直列の磁石の相対的な大きさが磁石の相対的な残留磁化の関数であることを示唆している。いくつかの例では、第2の磁石104が第1の磁石102の残留磁化値よりも大きい残留磁化値を有する場合、第2の磁石104の有効断面積は第1の磁石102の有効断面積よりも小さくなる。第2の磁石104の有効断面積が第1の磁石102の有効断面積より小さい程度は、2つの磁石の残留磁化の比に依存する。図2Bは、結果として生じる第2の磁石104の動作点の相対位置の一例を示している。具体的には、第1の磁石102と第2の磁石104の有効表面積が上記式(1)を満たすようにすることで、磁束保存により、第2の磁石104の動作点はB-H曲線上の減磁点からさらに遠ざかる。その結果、第2の磁石104の減磁のリスクが低減される。逆に、第1の磁石の動作点は低くなるが、第1の磁石の保磁力が高いため、これは許容される。
上述したように、高保磁力と高残留磁化値の両方を持つ現在公知の永久磁石(ネオジム-鉄-ホウ素系の磁石やサマリウム-コバルト系の磁石など)は高価であるため、多くの用途での使用が制限されるか、禁止されることさえある。現在公知の他の磁石は、例えば窒化鉄系の磁石のように、残留磁化値は高いが保磁力は低く、比較的安価である。高い保磁力を持つ第1の磁石102と、相対的に低い保磁力を持ち、相対的に低いコストを持つ第2の磁石104の直列の組み合わせを利用することにより、永久磁石を使用する全体的なコストを削減しながら、アプリケーションにおいて所望のレベルの性能を達成することができる。すなわち、従来は磁石全体が高価な高保磁力材料で構成されていたところ、直列の組み合わせでは、磁気装置全体の一部のみが高価な高保磁力材料で構成され、磁気装置の残りは比較的安価な低保磁力材料で構成される。
また、反対及び減磁磁場を発生させる通電導体の電流を減少させることで、減磁を緩和する手法も上述した。この手法は、電気機械が発生する最大トルクに影響を与えた。しかしながら、本明細書で説明する磁石の直列の組み合わせを利用することで、通電導体の電流は影響を受けないか、少なくとも増加させることができ、所与の電気機械からより高いトルクが得られる可能性がある。例えば、図2Bを参照すると、第2の磁石104の動作点の「上方への偏向」は、第2の磁石104の動作点を減磁点から遠ざける。これにより、減磁のリスクが生じる前に第2の磁石104を動作させるための、磁場強度の点でより大きなマージンが提供される。このより大きなマージンは、電気機械内の通電導体におけるより大きな電流に変換され、それによって電気機械が不可逆的な減磁のリスクを負う前に比較的大きなトルクを発生できるようにする。
第1の磁気装置100及び第2の磁気装置200の説明において、第1の磁石102が第2の磁石104と直列に配置されることが言及された。本明細書において、第1の磁石を第2の磁石と直列に配置するとは、第1の磁石と第2の磁石とによって部分的に形成される磁気回路において、第2の磁石の磁束全体が第1の磁石の少なくとも一部を横断するように、第2の磁石が第1の磁石に対して配置されることを意味する。「磁束全体」は、第2の磁石又は磁気回路内で発生する漏れ磁束を除く。
図3Aは、2つの磁石の直列の配置の例を示す。具体的には、図3Aは、直列の配置にある第1の磁石102及び第2の磁石104を示す。第1の磁石102は、その磁化方向に沿って一定の断面積を有する円筒形状、又は直方体形状を有することができる。同様に、第2の磁石104も、その磁化方向に沿って一定の断面積を有する円筒形状、又は直方体形状を有することができる。説明のために、図3B~図3Hの磁石も、寸法が異なる場合はあるものの、図3Aに示したものと同様の形状を有することができる。しかしながら、円筒形、又は直方体の形状は例示に過ぎず、採用可能な磁石の形状の種類を限定するものではないことに留意すべきである。第1の磁石102は第1の磁化方向302を有し、第2の磁石は第2の磁化方向304を有する。第1の磁石102及び第2の磁石104は、部分的に、磁気回路306を形成することができ、この磁気回路306は、第1の磁石102及び第2の磁石104によって生成された磁束を含む1つ又は複数の閉ループ経路を含むことができる。磁気回路306は、磁束が含まれる、ロータ又はステータの一部、エアギャップなどの追加の構成要素を含むことができる。第2の磁石104の磁束308の全体は、第1の磁石102の少なくとも一部を横断する。いくつかの例では、第2の磁石104によっていくつかの漏れ磁束が発生する場合がある。ここでの文脈では、磁束308の全体はその漏れ磁束を含まない。
図3Bは、2つの磁石の別の配置例を示す。具体的には、図3Bに示す配置は、図2Bに示すスペーサ202と同様のスペーサを含むことを除いて、図3Aに示す配置と同様である。この配置においても、第2の磁石104の磁束308の全体が第1の磁石102の少なくとも一部分を横断する。
図3Cは、2つの磁石の別の配置例を示す。特に、図3Cに示す配置は、例えばモータや発電機などの電気機械における磁気回路の一部を典型的に形成する鋼(310及び312)及びエアギャップなどの追加要素を示す。具体的には、第1の鋼要素310は第1の磁石102に隣接し、第1の磁石102とエアギャップとの間に配置され、第2の鋼要素312は第2の磁石104に隣接して配置されている。鋼要素310及び312、並びにエアギャップは、磁気回路306の一部を形成する。この配置においても、第1の磁石102と第2の磁石104とによって部分的に形成される磁気回路306では、第2の磁石104の磁束308の全体が第1の磁石102を横断する。配置は鋼要素を示しているが、他の強磁性材料も磁気回路306の一部を形成し得ることが理解される。
図3Dは3つの磁石の配置例を示す。この配置では、2つの磁石が第1の磁石102と直列に配置されている。具体的には、第2の磁石104と第3の磁石314とがそれぞれ第1の磁石102と直列に配置されている。第3の磁石314は、第2の磁石104の磁化方向304と平行な磁化方向316を有する。この配置では、第2の磁石104の磁束308が第3の磁石314を横断しないため、第2の磁石104は第3の磁石314と直列になっていないことに留意すべきである。しかしながら、第2の磁石104の磁束308の全体が第1の磁石102を横断するので、第2の磁石104は第1の磁石102と直列である。
図3Eは、2つの磁石のさらに別の配置を示す。この配置では、第2の磁石104の長さが第1の磁石102の長さに対して垂直に配置されている。第1の磁石102及び第2の磁石104は、部分的に、磁気回路318を形成する。磁気回路318内では、第2の磁石の磁束308の全体が第1の磁石102の少なくとも一部を横断する。第1の磁石102の部分320は、第2の磁石104の磁束308によって横断されない。しかしながら、磁束308の全体が「第1の磁石102の少なくとも一部分」を横断するため、第2の磁石104は第1の磁石102と直列であると考えることができる。
図3Fは、2つの磁石のさらに別の配置を示している。この配置は図3Eに示した配置と同様であるが、完全な磁気回路を含む。この配置は、第1の磁石102、第1のエアギャップ324、コイル328が巻かれた第1の鋼芯326、第2のエアギャップ330、及び第2の鋼芯332を含む。コイル328は、第1の鋼芯326を磁化するための電流を流すことができる。第1のエアギャップ324は、第1の磁石と第1の鋼芯326の一端との間に存在し、第2のエアギャップ330は、第1の鋼芯326の第2の端部と第2の鋼芯332との間に存在する。図3Fに示す配置は電気機械の一部を表すことができ、第1の鋼芯326はステータの一部を表し、第2の鋼芯332、第1の磁石102及び第2の磁石104の組み合わせはロータの一部を表すことができ、第1のエアギャップ324及び第2のエアギャップ330はロータがステータに対して動くことを可能にする。第1の磁石102は、第2の磁石104の磁束308によって横断されない部分334を含む。図3Eに示す配置と同様に、図3Fに示す配置では、第2の磁石104の磁束308の全体が、第1の磁石102と第2の磁石104とによって部分的に形成される磁気回路322内の第1の磁石102の少なくとも一部分を横断するので、第2の磁石104は第1の磁石102と直列である。
図3Gは、2つの磁石が直列でない別の配置を示す。具体的には、図3Gの配置は、第2の磁石104が第1の鋼要素310に隣接して配置され、第1の磁石102が第2の鋼要素312に隣接して配置されていることを示している。第3の磁石336は第1の磁石102と平行に配置され、第1の磁石102と平行な磁化方向340を有する。第3の磁石336は、第2の磁石102と同様の特性を有してもよいが、それは必ずしも必要ではない。例えば、第3の磁石336は、第2の磁石104と同じ保磁力及び残留磁化の値を有することができる。この配置では、第2の磁石104の少なくとも一部は、第1の磁石102と直列ではない。これは、両磁石の磁化方向は同じであるが、第2の磁石の磁束308の全体が第1の磁石102を横断するわけではないからである。したがって、第2の磁石104は第1の磁石102と直列であるとは考えられない。
図3Hは、2つの磁石が直列でない別の配置を示す。この配置では、第2の磁石104の磁束308の少なくとも一部分は第1の磁石102を横断しない。したがって、第2の磁石104は第1の磁石102と直列ではない。
上記した式(1)を参照すると、式(1)の左辺は、第2の磁石104の有効表面積Sに対する第1の磁石102の有効表面積Sの比である。この比又は磁石の相対的な大きさは、2つの磁石の相対的な残留磁化の関数となり得る。一般に、磁石の有効表面積は、磁石の磁化方向に垂直な磁石の断面積である。磁石の形状が円柱又は直方体(図3A~3Fに関連して上述した第1の磁石102及び第2の磁石104など)であり、磁化の方向が磁石の長手軸に沿う場合、有効断面積は実際の磁石の断面積となり得る。しかしながら、磁化の方向が長手軸に沿っていない場合や、磁石の形状が磁化の方向に沿って断面積が均一でない場合、長手軸に垂直な断面積は有効断面積を代表するものではない。このような場合、有効断面積を決定するためにさらなる検討が必要となる。
図4Aは、磁化方向に垂直な断面積が一定でない永久磁石400を示す。磁石400は、第1の表面402と、第1の表面402の反対側にある平行な第2の表面404と、第1の表面402と第2の表面404の周縁の間に延在する複数の側面406と、を含む。第1の表面402は、第2の表面404の表面積よりも大きい表面積を有する。その結果、複数の側面406は、第1の表面402及び第2の表面404の両方に対して非直角の角度をなす。追加的に、磁石400の断面積は、磁石400の長さに沿って一定ではなく、又は等しくない。磁石400は、矢印408で示される磁化方向を有し、第1の表面402及び第2の表面404に対して実質的に垂直である。磁化方向に沿った断面積が一定でない磁石400の形状を考慮すると、多数の断面積のうちどの断面積を有効断面積を表すものとして選択すべきかを考慮する必要がある。選択に影響を与え得る1つの要因は、磁石400が第1の磁石102として使用されているか、第2の磁石104として使用されているかであり得る。言い換えれば、断面積の選択は、他の磁石と直列に配置される磁石400が、より高い保磁力を有する磁石であるか、より低い保磁力を有する磁石であるかに依存し得る。
磁石400が直列の他の磁石の保磁力よりも低い保磁力を持つ磁石である場合、有効断面積は一定でない断面積のうち最大の断面積に等しくなる。一定でない表面積のうち最大のものを選択する少なくとも1つの理由は、保磁力の低い磁石の場合、磁束密度が最大の断面積で最も低くなるため、磁石が最も減磁しやすい領域となるためである。したがって、保磁力の低い磁石の有効表面積は、磁束密度が最も低くなる断面積となる。図4Aに示す磁石400の場合、最も面積の大きい断面積は第1の表面402の面積である。
磁石400が直列の他の磁石の保磁力よりも高い保磁力を持つ磁石である場合、有効断面積は一定でない断面積の中で最も小さい断面積に等しくなる。したがって、磁石400が第1の磁石102として利用される場合、有効断面積は、すべての一定でない断面積の中で最も小さい断面積を有する第2の表面404の面積となる。
断面積を決定する際には、直列の磁石によって部分的に形成された磁気回路内にある磁石400の部分のみを考慮すべきであることに留意すべきである。例えば、図3Fを参照すると、第1の磁石102の部分334は、磁石の有効断面積を決定する際に考慮されない場合がある。これにより、第2の磁石104からの磁束を運び、したがって磁石の磁束密度に影響を与える磁石の部分のみが、上述した方法で有効断面積を決定する際に含まれることが保証される。
図4Bは、磁化方向に垂直な断面積が一定でない別の例示的な永久磁石410を示す。永久磁石410は、図4Aに示す永久磁石400と形状が同様であるが、矢印408で示す磁化方向が第1の表面402及び第2の表面404に対して実質的に垂直である永久磁石400とは異なり、矢印412で示す磁石410の磁化方向は、第1の表面402及び第2の表面404の両方に対して非垂直である。その結果、断面積は磁化方向に沿って一定ではない。破線で示された断面積の一例は、第1の表面402及び第2の表面404に対してある角度をなすが、磁化方向に対しては垂直である磁石内の断面積を示す。図4Aに関連して説明した手法と同様、磁石の有効断面積は、直列の配置で、磁石410が高い保磁力を有する磁石として利用されるか、低い保磁力を有する磁石として利用されるかに依存する。磁石410がより低い保磁力を有する磁石(例えば、第2の磁石104)として利用される場合、有効断面積は、矢印412によって示される磁化方向に垂直な磁石410内の最大の断面積となる。磁石410がより高い保磁力を有する磁石(例えば、第1の磁石102)として利用される場合、有効断面積は、磁化方向に垂直な磁石410内の最小の断面積に等しくなる。
図4Cは、磁化の方向が複数の方向に沿っている別の例示的な永久磁石414を示す。具体的には、矢印416は、磁石414の磁化方向を示す。このような例では、断面積は、磁石414内の湾曲面とすることができ、湾曲面は、磁化の各方向が湾曲面に対して法線となるような形状である。磁石414の長さに沿って、そのような湾曲面が複数存在し得る。磁石414が、他の磁石と直列に配置されたとき、より低い保磁力を有する磁石(例えば、第2の磁石104)である場合、磁石414の有効断面積は、複数の湾曲面のうち最大の湾曲面の面積となる。一方、磁石414がより高い保磁力を有する場合、有効断面積は磁石414内の複数の湾曲面のうち最小の湾曲面の面積となる。
図4Dは、磁石418が湾曲形状を有する永久磁石のさらに別の例を示す。具体的には、磁石418は、磁石の厚さTによって分離された第1の湾曲面420及び第2の湾曲面422によって画定された湾曲形状を有する。矢印424によって示される磁化方向は、磁石418の湾曲形状の半径426の1つに平行である。磁石418は、磁化方向に垂直な複数の断面を有し得る。磁石418が、他の磁石と直列に配置されたとき、より低い保磁力を有する磁石(例えば、第2の磁石104)である場合、磁石418の有効断面積は、最大の面積を有する第1の平面428の面積となる。一方、磁石418が、他の磁石と直列に配置されたとき、より高い保磁力を有する磁石(例えば、第1の磁石102)である場合、磁石の有効断面積は、最小の面積を有する第2の平面430の面積となる。第2の平面430は磁石418の形状の外側に位置し得ることに留意すべきである。
図4Eは、磁石432が湾曲形状を有する永久磁石のさらに別の例を示す。この例では、磁化の方向は、矢印424によって示されるように、複数の方向を有し得る。例えば、磁石432の湾曲形状は、仮想中心から延びる複数の半径を有し得、磁化の方向はこれらの半径に沿って延び得る。磁石432は複数の湾曲面を含むことができ、各湾曲面について磁化の方向のそれぞれが湾曲面に垂直である。磁石432が、他の磁石と直列に配置されたとき、より低い保磁力を有する磁石(例えば、第2の磁石104)である場合、磁石432の有効断面積は、複数の湾曲面のうち最大の湾曲面の面積となり、この場合第1の湾曲面420となる。一方、磁石432が、他の磁石と直列に配置されたとき、より高い保磁力を有する磁石(例えば、第1の磁石102)である場合、磁石432の有効断面積は、複数の湾曲面のうち最小の湾曲面の面積となり、この場合、第2の湾曲面422となる。
上述した例は限定的なものではなく、単に異なる形状の磁石の断面積を決定するための例として提供されていることに留意されたい。上述したものとは異なる形状の磁石の断面積は、図4A~図4Eに関連して上述したものと同様の手法を用いて決定することができる。
本明細書で説明する磁気装置は、いくつかの用途に利用することができる。一例として、磁気装置は、電動機や発電機などの電気機械に利用することができる。図5は、永久磁石モータ500の断面の一部を切り取ったものである。図5に示すモータ500の部分は、一例として、機械500の1つの極、具体的には極対における2つの極のうちの1つであり、この例示的な機械は3つの極対を有する。具体的には、モータ500は、エアギャップ506によって分離された、ロータ502及びステータ504を含む。ステータ504は、通電導体を含む1つ又は複数のコイル巻線510を含む。ロータ502は磁気装置508を含む。磁気装置508は、少なくとも第1の磁石512、第2の磁石514、及び第1の磁石512と第2の磁石514とを分離するスペーサ516を含むことができる。第1の磁石512及び第2の磁石514は、上述した第1の磁石102及び第2の磁石104と同様とすることができる。いくつかの例では、磁気装置508はスペーサ516を含まなくてもよい。いくつかの例では、追加の磁極は、磁気装置508の直列構成を含んでも含まなくてもよく、代わりに1つのタイプの磁石のみを含み得る。
磁気装置508は、第1の磁石512が第2の磁石514よりもエアギャップ506の近くに位置するように配置される。これにより、コイル巻線510の通電導体によって発生する磁場が第2の磁石514を減磁するリスクが低減される。
上述のように、第1の磁石及び第2の磁石の直列の配置は、第2の磁石の減磁のリスクを低減する。その結果、磁石はより高い磁場強度を維持することができる。これらの磁場は、1つ又は複数のコイル巻線510内の通電導体によって生成される。したがって、これらの通電導体は、極が第2の磁石のみを組み込んでいる場合よりも比較的大きな電流を通電することができる。モータ500によって生成される最大トルクは、1つ又は複数のコイル巻線510における電流の大きさの関数であるため、電流が大きいほど、モータ500によって提供される最大トルクが大きくなる。
図5は、ロータ502に配置された磁気装置508を示しているが、磁気装置508はステータ504に配置することもでき、1つ又は複数のコイル巻線510はロータ502に配置することができることを理解されたい。
本明細書で説明したように、第1の磁石は高保磁力であり得、例えば、ネオジム-鉄-ホウ素型、サマリウム-コバルト型などの磁石型を含み得る。本明細書で説明したように、第2の磁石は、第1の磁石の保磁力値に対して低保磁力とすることができ、例えば窒化鉄型などの磁石型を含むことができる。いくつかの例では、窒化鉄型の磁石は、WO/2020/237192及びWO/2021/168438に記載されているものを含むことができ、これらのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示に記載された実施態様に対する様々な修正は、当業者には容易に認識可能であり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実装形態に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示される実装形態に限定されることを意図するものではなく、本開示、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。

Claims (24)

  1. 装置であって、
    第1の残留磁化値及び第1の保磁力値を有する第1の磁石であって、前記第1の磁石の磁化方向に実質的に垂直な第1の断面積を有する第1の磁石と、
    前記第1の磁石と直列に配置された第2の磁石であって、第2の残留磁化値と、前記第1の保磁力値よりも小さい第2の保磁力値とを有し、前記第2の磁石の磁化方向に実質的に垂直な第2の断面積を有する第2の磁石とを備え、
    前記第2の断面積に対する前記第1の断面積の比は、前記第1の残留磁化値に対する前記第2の残留磁化値の比に等しいか、又はそれよりも大きい、装置。
  2. 前記第2の磁石は、前記第1の磁石の磁化方向の経路内に配置されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第2の残留磁化値は、前記第1の残留磁化値よりも大きい、請求項1に記載の装置。
  4. 前記第2の磁石に対応するBH曲線の第2象限に位置する、前記第2の磁石の動作点は、前記第1の断面積が前記第2の断面積に等しい構成の場合の磁束密度値よりも大きい磁束密度値にある、請求項1に記載の装置。
  5. 前記第1の磁石は、前記第1の磁石の磁化方向に垂直な断面積であって、一定でない断面積の形状を有し、前記第1の断面積は、前記一定でない断面積のうち最小の断面積に等しい、請求項1に記載の装置。
  6. 前記第2の磁石は、前記第2の磁石の磁化方向に垂直な断面積であって、一定でない断面積の形状を有し、前記第2の断面積は、前記一定でない断面積のうち最大の断面積に等しい、請求項1に記載の装置。
  7. 前記第1の磁石は、前記第1の磁石の厚さによって分離された第1の湾曲面と第2の湾曲面とによって画定された、第1の湾曲形状を有し、前記第1の磁石の磁化方向は、前記第1の湾曲形状の半径の1つに平行であり、前記第1の断面積は、前記第1の磁石の磁化方向に垂直な第1の平面の面積を含む、請求項1に記載の装置。
  8. 前記第1の磁石の磁化方向に垂直な前記第1の平面は、前記第1の磁石の磁化方向に垂直な平面の集合の中で最小の面積を有する、請求項7に記載の装置。
  9. 前記第1の磁石は、前記第1の磁石の厚さによって分離された第1の湾曲面と第2の湾曲面とによって画定された、第1の湾曲形状を有し、前記第1の磁石の磁化方向は、前記第1の湾曲形状の半径に沿って延びる複数の方向を有し、前記第1の断面積は、前記複数の方向に垂直な湾曲面の面積を含む、請求項1に記載の装置。
  10. 前記複数の方向に垂直な湾曲面は、前記複数の方向に垂直な湾曲面の集合の中で最小の面積を有する湾曲面である、請求項9に記載の装置。
  11. 前記第2の磁石は、前記第2の磁石の厚さによって分離された第3の湾曲面と第4の湾曲面とによって画定された、第2の湾曲形状を有し、前記第2の磁石の磁化方向は、前記第2の湾曲形状の半径の1つに平行であり、前記第2の断面積は、前記第2の磁石の磁化方向に垂直な第2の平面の面積を含む、請求項1に記載の装置。
  12. 前記第2の磁石の磁化方向に垂直な前記第2の平面は、前記第2の磁石の磁化方向に垂直な平面の集合の中で最大の面積を有する、請求項11に記載の装置。
  13. 前記第2の磁石は、前記第2の磁石の厚さによって分離された第3の湾曲面と第4の湾曲面とによって画定された、第2の湾曲形状を有し、前記第2の磁石の磁化方向は、前記第2の湾曲形状の半径に沿って延びる複数の方向を有し、前記第2の断面積は、前記複数の方向に垂直な湾曲面の面積を含む、請求項1に記載の装置。
  14. 前記複数の方向に垂直な湾曲面は、前記複数の方向に垂直な湾曲面の集合の中で最大の面積を有する湾曲面である、請求項13に記載の装置。
  15. 前記第1の磁石と前記第2の磁石とは、スペーサによって分離されている、請求項1に記載の装置。
  16. 前記スペーサは、強磁性材料を含む、請求項15に記載の装置。
  17. 前記スペーサの断面積は、前記第1の断面積及び前記第2の断面積のうち大きい方の断面積と少なくとも同等である、請求項15に記載の装置。
  18. 前記スペーサの厚さは、3mm以下である、請求項15に記載の装置。
  19. ステータ及び前記ステータからエアギャップによって分離されたロータを含む電気機械をさらに含み、
    前記第1の磁石及び前記第2の磁石は、前記ステータ又は前記ロータの一方のみに直列に配置される、請求項1に記載の装置。
  20. 前記第1の磁石は、前記第2の磁石よりも前記エアギャップに近い位置に配置される、請求項19に記載の装置。
  21. 前記電気機械は、複数の極を備え、前記複数の極の少なくとも1つの極は、前記第1の磁石及び前記第2の磁石を含む、請求項19に記載の装置。
  22. 前記第1の磁石は、ネオジム-鉄-ホウ素型である、請求項1に記載の装置。
  23. 前記第1の磁石は、サマリウム-コバルト型である、請求項1に記載の装置。
  24. 前記第2の磁石は、窒化鉄型の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
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