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JP7812373B2 - 接着剤組成物 - Google Patents
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JP7812373B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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Description

本発明は、接着剤組成物に関する。詳しくは、電子部品等の接着用途に使用することができる接着剤組成物に関する。
電子機器の小型化、軽量化等に伴い、電子部品等の接着用途は多様化し、接着剤層付き積層体の需要は増大している。
また、電子部品の1つであるフレキシブルプリント配線板(以下、FPCともいう)では、大量のデータを高速で処理する必要があり、高周波数への対応が進んでいる。FPCの高周波数化には構成要素の低誘電化が必要であり、低誘電の基材フィルムや低誘電の接着剤の開発が行われている。特に、第5世代移動通信システム(以下、5Gともいう)で使われる6GHz及び28GHz帯域の周波数を有する信号を効率的に伝送するためには、28GHzのミリ波帯域でも損失が小さい基材フィルムや接着剤の重要性が大きくなっている。
しかし、低誘電の接着剤は、主剤分子の極性が低いため基材フィルムや電子部品関連の他の構成要素との密着性が発現しづらく、また低誘電の基材フィルムも同様に接着剤との密着性が悪いことがあり、密着性の向上が求められている。
そこで、良好な電気特性(低比誘電率、及び低誘電正接)を有しつつ、高い密着性に応えるため、カルボキシ基含有スチレン系エラストマー(A)と、エポキシ樹脂(B)とを含有する接着剤組成物を用い、該接着剤組成物からなる接着剤層と基材フィルムとからなる積層体についての提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2016/017473号
ところで、低誘電の接着剤は、主剤分子の極性が低く、架橋密度も低いことから、耐薬品性や耐熱性にも課題がある。
密着性が悪い低誘電基材フィルムでも密着し、耐薬品性や耐熱性を兼ね備える低誘電接着層を提供するという観点からは、上記特許文献1に記載の接着剤は満足のいくものとはいえず、改良の余地があった。
そこで、本発明は、5G対応可能な良好な電気特性(誘電特性)を有しつつ、密着性の悪い低誘電基材フィルムに対しても良好な密着性を示し、耐熱性、耐薬品(耐溶剤)性を兼ね備えた低誘電接着剤層を形成するための接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、接着剤組成物にアミノ基を含有するスチレン系エラストマーとビスマレイミド樹脂とベンゾオキサジン樹脂とを含有させることで、該接着剤組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の態様を包含するものである。
[1] スチレン系エラストマーと、ビスマレイミド樹脂と、ベンゾオキサジン樹脂とを含有する接着剤組成物であって、
前記スチレン系エラストマーが、アミノ基を含有するスチレン系エラストマーを含有する、接着剤組成物。
[2] 前記接着剤組成物100質量部に対し、前記アミノ基を含有するスチレン系エラストマーを30~80質量部含有する、[1]に記載の接着剤組成物。
[3] 前記接着剤組成物100質量部に対し、前記ビスマレイミド樹脂を5~50質量部含有する、[1]又は[2]に記載の接着剤組成物。
[4] 前記接着剤組成物100質量部に対し、前記ベンゾオキサジン樹脂を1~25質量部含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[5] 前記ビスマレイミド樹脂の融点、又は軟化点が120℃未満である、[1]~[4]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[6] 前記接着剤組成物が、少なくとも2種類以上のスチレン系エラストマーを含有する、[1]~[5]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[7] 前記スチレン系エラストマーは、重量平均分子量が30,000~300,000であるスチレン系エラストマーを含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[8] 前記スチレン系エラストマーは、スチレン比が20~60であるスチレン系エラストマーを含有する、[1]~[7]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[9] 前記ベンゾオキサジン樹脂の融点、又は軟化点が120℃未満である、[1]~[8]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[10] 前記接着剤組成物がエポキシ樹脂を含有する場合、前記接着剤組成物100質量部に対し前記エポキシ樹脂の含有量は、10質量部未満である[1]~[9]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[11] 前記接着剤組成物は、エポキシ樹脂を含有しない、[1]~[9]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[12] [1]~[11]のいずれかに記載の接着剤組成物を硬化させてなる接着剤層。
[13] 前記接着剤層に対し、周波数28GHzで測定した前記接着剤層の比誘電率が3.5以下であり、かつ誘電正接が0.005以下である、[12]に記載の接着剤層。
[14] 基材フィルムと、
[12]又は[13]に記載の接着剤層と、を有する積層体。
[15] 前記基材フィルムが、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を含有する、[14]に記載の積層体。
[16] [14]又は[15]に記載の積層体を含む接着剤層付きカバーレイフィルム。
[17] [14]又は[15]に記載の積層体を含む銅張積層板。
[18] [14]又は[15]に記載の積層体を含むプリント配線板。
[19] [14]又は[15]に記載の積層体を含むシールドフィルム。
[20] [14]又は[15]に記載の積層体を含むシールドフィルム付きプリント配線板。
本発明によれば、5G対応可能な良好な電気特性(誘電特性)を有しつつ、密着性の悪い低誘電基材フィルムに対しても良好な密着性を示し、耐熱性、耐薬品(耐溶剤)性を兼ね備えた低誘電接着剤層を形成するための接着剤組成物を提供することができる。
以下、本発明の接着剤組成物、該接着剤組成物からなる接着剤層を含む積層体、及び該積層体を含む電子部品関連の構成部材について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の一実施態様としての一例であり、これらの内容に特定されるものではない。
(接着剤組成物)
本発明の接着剤組成物は、スチレン系エラストマーと、ビスマレイミド樹脂と、ベンゾオキサジン樹脂とを含有する。
本発明で使用するスチレン系エラストマーは、アミノ基を含有するスチレン系エラストマーを含有する。
<スチレン系エラストマー>
接着剤組成物に含有されるスチレン系エラストマーは、変性スチレン系エラストマーを含有する。変性スチレン系エラストマーは少なくとも、アミノ基を含有するスチレン系エラストマーを含有する。
本発明で使用するスチレン系エラストマーは、アミノ基を含有するスチレン系エラストマー以外の他の変性スチレン系エラストマーを含有してもよく、また変性スチレン系エラストマー以外の無変性スチレン系エラストマーを含有してもよい。
本発明の接着剤組成物は、接着剤組成物に要求される様々な特性を満足させるという観点から、少なくとも2種類以上のスチレン系エラストマーを含有することが好ましい。
スチレン系エラストマーとは、不飽和炭化水素と芳香族ビニル化合物とのブロック及びランダム構造を主体とする共重合体、並びにその水素添加物である。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t-ブチルスチレン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1-ジフェニルエチレン、N,N-ジエチル-p-アミノエチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
不飽和炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、イソブテン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン等を挙げることができる。
本発明で使用するスチレン系エラストマーは、重量平均分子量が、30,000以上であることが好ましく、70,000以上であることがより好ましい。重量平均分子量が30,000以上であれば、優れた接着性を発現できる。重量平均分子量が70,000以上であれば、溶媒に溶解させて塗工する際の成膜性が向上し、ピンホールや液だれによる厚みムラが発生しづらくなるため、塗工した面での性能のブレが小さく、密着力や耐薬品性の不足が起こりづらくなる。また、プリント配線板作製時に重要になる厚さの制御も容易になる。また、重量平均分子量が100,000以上のスチレン系エラストマーを含有することが好ましい。重量平均分子量が100,000以上のスチレン系エラストマーを含有する場合、プリント配線板作製時の熱圧着で応力がかかっても、設計サイズから逸脱するような接着剤組成物の過度な樹脂流れ(レジンフロー)を抑制できる。スチレン系エラストマーは、重量平均分子量が、300,000以下であることが好ましく、200,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量が300,000以下であれば、ビスマレイミド樹脂とベンゾオキサジン樹脂との相溶性が向上し、優れた耐薬品性が発現できる。重量平均分子量が200,000以下であれば、溶媒に溶解させて塗工する際の粘度上昇を抑えることができ、レベリング性が向上することで平滑な面状態で製膜できる。その結果、塗工した面での性能のブレが小さく、密着力や耐薬品性の不足が起こりづらくなり、プリント配線板作製時に重要になる厚さの制御も容易になる。
重量平均分子量は、ゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう)により測定した分子量をポリスチレン換算した値である。
また、本発明で使用するスチレン系エラストマーは、スチレン比が20以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましい。スチレン比が20以上であれば、優れた接着性を発現できる。スチレン比が30以上であれば、接着剤組成物の耐熱性を発現できる。また、スチレン比が40以上であるスチレン系エラストマーを含有することが好ましい。スチレン比が40以上であるスチレン系エラストマーを含有する場合、ビスマレイミド樹脂とベンゾオキサジン樹脂との相溶性が向上して、優れた接着性と耐薬品性を発現できる。スチレン系エラストマーは、スチレン比が80以下であることが好ましく、60以下であることがより好ましい。スチレン比が80以下であることで、加熱時の流動性を高められることで、基材フィルムの表面に十分に追従して優れた接着力を発現できる。スチレン比が60以下であれば、スチレン系エラストマーの調達が容易である。
2種以上のスチレン系エラストマーを含有する場合、少なくとも一つのスチレン系エラストマーのスチレン比が、40以上であるとよい。
スチレン系エラストマーの種類としては、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-エチレン共重合体、それらのランダム共重合体、ブロック共重合体、さらに、それらの水素添加物等が挙げられる。スチレン系エラストマーとしては、スチレン-ブタジエンのブロック共重合体の水素添加物が好ましい。スチレン-ブタジエンのブロック共重合体の水素添加物は、スチレンを主とするブロック構造がビスマレイミド樹脂やベンゾオキサジン樹脂との相溶性を向上でき、主にブタジエンに由来するブロック構造が高い可撓性を付与することで、優れた接着性を発現できる。
スチレン系エラストマーの具体例としては、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-エチレンプロピレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-エチレンブチレン-スチレンブロック共重合体及びスチレン-エチレンプロピレン-スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
これらのスチレン系エラストマーは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記共重合体の中でも、上記の理由に加え、接着剤組成物に電気特性(誘電特性)を付与でき、分子構造の制御が比較的簡易で接着剤組成物の特性を調整しやすい観点から、スチレン-エチレンブチレン-スチレンブロック共重合体及びスチレン-エチレンプロピレン-スチレンブロック共重合体が好ましい。
本発明のスチレン系エラストマーには、上記の構造に置換基を導入した変性スチレン系エラストマーと、置換基を導入していない無変性スチレン系エラストマーとが含まれる。
<<変性スチレン系エラストマー>>
本発明の接着剤組成物は、変性スチレン系エラストマーを含有することで、後述のビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、架橋剤等と反応し、硬化することで、優れた接着性と耐薬品性を発現する。また、導入された置換基は金属と相互作用が強いため、変性スチレン系エラストマーを含有することで、接着剤組成物と金属基材との接着力が向上する。
変性スチレン系エラストマーとは、不飽和炭化水素と芳香族ビニル化合物とのブロック及びランダム構造を主体とする共重合体、並びにその水素添加物に、カルボキシ基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、アクリロイル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、イミド基、アルコキシシリル基等の置換基を導入したものである。
本発明の接着剤組成物は、変性スチレン系エラストマーとして、少なくともアミノ基を含有するスチレン系エラストマーを含有する。
本発明の接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない限り、アミノ基を含有するスチレン系エラストマー以外の他の変性スチレン系エラストマーを含有してもよい。
<<<アミノ基を含有するスチレン系エラストマー>>>
接着剤組成物中にアミノ基を含有するスチレン系エラストマーが含有されていることで、アミノ基が低誘電基材フィルムとの強い相互作用を発現し、アミノ基により接着剤組成物の反応性が高まることで、接着剤組成物の密着性が向上する。また、アミノ基を含有するスチレン系エラストマーは反応性があるため、ビスマレイミド樹脂及びベンゾオキサジン樹脂と反応し、硬化することで3次元架橋構造を形成して、接着剤組成物の耐熱性や耐薬品性が向上する。
アミノ基を含有するため金属との密着性が向上する。
アミノ基を含有するスチレン系エラストマーとは、不飽和炭化水素と芳香族ビニル化合物とのブロック及びランダム構造を主体とする共重合体、並びにその水素添加物を、アミン変性したものである。
スチレン系エラストマーをアミン変性する方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、アミノ基を有する重合開始剤を用いて(水添)ブロック共重合体を重合することによりアミン変性する方法、アミノ基を有する不飽和単量体を、共重合する原料と用いることにより(水添)共重合体をアミン変性する方法、カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマーにアミノ基を2つ以上有するアミン変性剤を反応させ、アミド構造、あるいは、またはイミド構造を形成することでアミン変性する方法等が挙げられる。
アミノ基を含有するスチレン系エラストマーの具体例としては、前述のスチレン系エラストマーにアミノ基を導入したものが挙げられる。
接着剤組成物の良好な電気特性(低比誘電率、低誘電損失)と、密着性(接着性)とを担保するという観点からすると、アミノ基を含有するスチレン系エラストマー中の全窒素量は、50~5000ppmであることが好ましく、200~3000ppmであることがより好ましい。全窒素量が上記下限以上であれば、優れた密着性を発現できる。全窒素量が上記上限以下であれば、電気特性が優れる。
アミノ基を含有するスチレン系エラストマー中の全窒素量は、微量窒素分析装置ND―100型(三菱化学株式会社製)を使用して、JIS-K2609に従い求めることができる。
接着剤組成物におけるアミノ基を含有するスチレン系エラストマーの含有量としては、耐薬品性と耐熱性との両立という観点から、本発明の接着剤組成物100質量部に対し、アミノ基を含有するスチレン系エラストマーは30~80質量部含有することが好ましい。耐薬品性をさらに高める観点からは、40~70質量部含有することがより好ましい。
<<<カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマー>>>
カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマーは、接着性や硬化物の柔軟性に加えて、電気特性を与える成分として有効である。
カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマーは、不飽和炭化水素と芳香族ビニル化合物とのブロック及びランダム構造を主体とする共重合体、並びにその水素添加物を、不飽和カルボン酸で変性したものである。
芳香族ビニル化合物及び不飽和炭化水素の種類やスチレン系エラストマーの具体例としては、上記<スチレン系エラストマー>の欄で述べたとおりである。
カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマーの変性は、例えば、スチレン系エラストマーの重合時に、不飽和カルボン酸を共重合させることにより行うことができる。また、スチレン系エラストマーと不飽和カルボン酸を有機パーオキサイドの存在下に加熱、混練することにより行うこともできる。
不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。
不飽和カルボン酸による変性量は、0.1~10質量%であることが好ましい。
カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマーの酸価は、0.1~25mgKOH/gであることが好ましく、0.5~23mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が0.1mgKOH/g以上であると、接着剤組成物の硬化が十分であり、良好な接着性、及び耐熱性が得られる。一方、前記酸価が30mgKOH/g以下であると、接着剤組成物の凝集力が抑えられるため粘着性に優れ、電気特性にも優れる。
<<無変性スチレン系エラストマー>>
本発明の接着剤組成物は、上記変性スチレン系エラストマー以外に、無変性スチレン系エラストマーを含有してもよい。
無変性スチレン系エラストマーは、1種のみ用いてもよく、2種以上含有させてもよい。
無変性スチレン系エラストマーとは、不飽和炭化水素と芳香族ビニル化合物とのブロック及びランダム構造を主体とする共重合体、並びにその水素添加物である。
分子内に極性の高い結合基が少なく、組成物に良好な電気特性(誘電特性)を付与できる。また、他の種類のエラストマーと比較して、分子量の制御が容易で、接着剤組成物の特性を安定して生産できることも利点である。
芳香族ビニル化合物及び不飽和炭化水素の種類やスチレン系エラストマーの具体例としては、上記<スチレン系エラストマー>の欄で述べたとおりである。
アミノ基を含有するスチレン系エラストマー100質量部に対する無変性スチレン系エラストマーの含有量は、35~100質量部であると好ましい。アミノ基を含有するスチレン系エラストマー100質量部に対する無変性スチレン系エラストマーの含有量が上記範囲内であれば、無変性スチレン系エラストマーの配合により接着剤組成物の弾性率や流動性の調整する効果が発現しやすい。
無変性スチレン系エラストマーの重量平均分子量(Mw)としては、100,000以上であることが好ましく、100,000~200,000であることがより好ましい。上記範囲内であれば、流動性の制御と密着力の両立が可能である。
本発明で使用する無変性スチレン系エラストマーは、スチレン比が40~80であることが好ましい。スチレン比が40以上であるスチレン系エラストマーを含有する場合、ビスマレイミド樹脂とベンゾオキサジン樹脂との相溶性が向上して、優れた接着性と耐薬品性を発現できる。
<ビスマレイミド樹脂>
ビスマレイミド樹脂は、金属密着性がよく、不飽和結合をもち、架橋が可能であり、ビスマレイミド樹脂を含有する本発明の接着剤組成物は、架橋密度が高く、耐熱性や耐溶剤性等に優れる。
ビスマレイミド樹脂は、イミド骨格を含有するため、接着剤組成物に高い金属密着性を付与し、接着剤組成物の硬化物と金属との間に酸や塩基が入り込みづらくなることで、耐薬品性を向上できる。
ビスマレイミド樹脂は、上記アミノ基を含有するスチレン系エラストマーやベンゾオキサジン樹脂と反応し、架橋構造を形成する。上記アミノ基を含有するスチレン系エラストマーやベンゾオキサジン樹脂と反応し、接着剤組成物の架橋密度を高めることで、被着体に対する高い接着性や、接着剤硬化物の耐熱性を発現させることができる。
ビスマレイミド樹脂としては、例えば、1-メチル-2,4-ビスマレイミドベンゼン、N,N’-m-フェニレンビスマレイミド、N,N’-p-フェニレンビスマレイミド、N,N’-m-トルイレンビスマレイミド、N,N’-4,4-ビフェニレンビスマレイミド、N,N’-4,4-(3,3’-ジメチル-ビフェニレン)ビスマレイミド、N,N’-4,4-(3,3’-ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’-4,4-(3,3’-ジエチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’-4,4-ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’-4,4-ジフェニルプロパンビスマレイミド、N,N’-4,4-ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’-3,3-ジフェニルスルホンビスマレイミド等や、ダイマー酸やトリマー酸等のアミン変性物をマレイン酸無水物やピロメリット酸等で重合した重合物が挙げられる。
ビスマレイミド樹脂の融点、又は軟化点は、熱ラミネートや熱プレスの温度で接着剤組成物に流動性を与え、基材フィルムや金属基材の表面に十分に追従させ、優れた密着性と硬化時の耐薬品性を発現させる等の観点から、120℃未満であることが好ましい。
また、接着剤組成物におけるビスマレイミド樹脂の含有量としては、耐薬品性と耐熱性との両立という観点から、接着剤組成物100質量部に対し、5~50質量部であることが好ましい。接着剤組成物におけるビスマレイミド樹脂の含有量としては、接着剤組成物100質量部に対し、12質量部以上であることがより好ましい。ビスマレイミド樹脂の含有量が12質量部以上であれば、スチレン比が高いスチレン系エラストマーと混合した場合でも、接着剤組成物に適度な流動性を付与でき、樹脂流れの抑制と基材表面への追従による高い耐薬品性の発現との両立ができる。
本発明で使用するビスマレイミド樹脂は、重量平均分子量が、3,000以上であることが好ましく、5,000以上であることがより好ましい。重量平均分子量が3,000以上であれば、接着剤組成物の硬化物に適度な柔軟性を付与できる。重量平均分子量が5,000以上であれば、優れた接着性を発現できる。ビスマレイミド樹脂は、重量平均分子量が、20,000以下であることが好ましく、15,000以下であることがより、好ましい。重量平均分子量が20,000以下であれば、十分な金属密着性を発現できるイミド骨格を含有することができる。重量平均分子量が15,000以下であれば、スチレン系エラストマーとベンゾオキサジン樹脂との相溶性が向上し、耐薬品性が向上する。
<ベンゾオキサジン樹脂>
上記スチレン系エラストマーやビスマレイミド樹脂と反応し、接着剤組成物の架橋密度を高めることで、被着体に対する高い接着性や、接着剤硬化物の耐熱性を発現させることができる。ベンゾオキサジン樹脂は、上記スチレン系エラストマーやビスマレイミド樹脂と反応し、架橋構造を形成する。
ベンゾオキサジンとしては、密着性が高いスチレン系エラストマーやビスマレイミド樹脂の含有量を高めつつ、架橋密度を向上できる観点から分子中にオキサジン骨格を2個以上含む構造であることが好ましい。
ベンゾオキサジン樹脂としては、例えば、6,6-(1-メチルエチリデン)ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)、6,6-(1-メチルエチリデン)ビス(3,4-ジヒドロ-3-メチル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)等が挙げられ、二種以上組み合わせてもよい。なお、オキサジン環の窒素にはフェニル基、メチル基、シクロヘキシル基等が結合していてもよい。また、ベンゾオキサジン樹脂の具体例としては、四国化成工業(株)社製の「ベンゾオキサジンF-a」や「ベンゾオキサジンP-d」、「ベンゾオキサジンALP-d」等が挙げられる。
ベンゾオキサジン樹脂の融点、又は軟化点は、熱ラミネートや熱プレスの温度で接着剤組成物に流動性を与え、基材フィルムや金属基材の表面に十分に追従させ、優れた密着性と硬化時の耐薬品性を発現させる等の観点から、120℃未満であることが好ましい。
ベンゾオキサジン樹脂の融点、又は軟化点は、常温での接着剤組成物の弾性率を高め、密着力を向上できる観点から、40℃以上であることが好ましい。
また、接着剤組成物におけるベンゾオキサジン樹脂の含有量としては、耐薬品性と耐熱性とを発現させるという観点から、接着剤組成物100質量部に対し、1質量部以上であることが好ましい。また、ベンゾオキサジン樹脂の含有量は25質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましい。ベンゾオキサジン樹脂の含有量が25質量部以下であれば、基材フィルムへの優れた耐薬品性が発現できる。ベンゾオキサジン樹脂の含有量が15質量部以下であれば、優れた誘電特性を発現できる。ベンゾオキサジン樹脂の含有量が10質量部以下であれば、誘電特性をさらに向上できる。
本発明の接着剤組成物は、スチレン系エラストマーの他、スチレン系エラストマー以外の樹脂成分やその他の成分を含有してもよい。
<その他の樹脂成分>
本発明の接着剤組成物は、上記スチレン系エラストマー、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂以外にその他の樹脂成分を含有してもよい。
本発明に係る接着剤組成物は、例えば、スチレン系エラストマー以外の他の熱可塑性樹脂を、接着剤組成物の機能に影響を与えない程度に含有することができる。
上記他の熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、及びポリビニル系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<その他の成分>
本発明で使用する樹脂組成物は、スチレン系エラストマー、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂や上記その他の樹脂成分等の樹脂成分以外に、その他の成分を含有することができる。
その他の成分としては、例えば、上記スチレン系エラストマー、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂と反応し、架橋構造を形成する架橋剤が挙げられる。必要に応じて、上記スチレン系エラストマー、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂と架橋剤との反応を促進する反応促進剤を含んでよい。
また、上記以外に、その他の成分として、例えば、フィラー、粘着付与剤、難燃剤、熱老化防止剤、レベリング剤、消泡剤、無機充填剤及び顔料が挙げられる。これらを、接着剤組成物の機能に影響を与えない程度に含有することができる。
<<架橋剤>>
架橋剤としては、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、有機過酸化物、シランカップリング剤等が挙げられる。架橋剤は1種のみ用いてもよく、2種以上含有させてもよい。
なお、本発明の接着剤組成物には、上記スチレン系エラストマーと反応し、良好な架橋構造を形成することができるビスマレイミド樹脂やベンゾオキサジン樹脂が含有されているため、ビスマレイミドをオキサジン硬化に有効に活用するためには、エポキシ樹脂の架橋剤はほとんど含有しないか、あるいは含有しない方が好ましい。接着剤組成物におけるエポキシ樹脂の含有量としては、接着剤組成物100質量部に対し、10質量部未満であることが好ましく、5質量部未満であることがより好ましく、1質量部未満がさらに好ましく、実質的に含まない、もしくは含んでいないことが望ましい。エポキシ樹脂の含有量が、上記値未満であれば、誘電特性の低誘電化が可能である。
<<フィラー>>
本発明の接着剤組成物は、フィラーを含有することが好ましい。
本発明に係るフィラーとしては、例えば、耐熱性や接着剤組成物の機械的特性制御の観点から、無機フィラーが好ましく、無機フィラーとしては、電気特性の観点から、ケイ素系無機フィラーおよび窒化ホウ素が好ましい。また、ケイ素系無機フィラーとしては、例えば、少量でも接着剤組成物の機械的物性の制御が可能で、電気特性にも優れるマイカおよびタルクが好ましい。
また、本発明に係るフィラーとしては、例えば、分散性や脆性の観点から、有機フィラーが好ましく、有機フィラーとしては、電気特性の観点から、スチレン系の真球状フィラーが好ましく、スチレン系中空フィラーがより好ましい。
これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の接着剤組成物に含有されるフィラーの含有量は、樹脂組成物100体積部に対して0.5~25体積部が好ましく、樹脂組成物100体積部に対して1~15体積部であるとより好ましい。
フィラーの形状としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、無機フィラーは、球状無機フィラーでも非球状無機フィラーでもよいが、熱膨張率(CTE)、フィルム強度の観点からは、非球状無機フィラーが好ましい。非球状無機フィラーの形状は、球状(略真円球状)以外の三次元形状であればよく、例えば、板状、鱗片状、柱状、鎖状、繊維状等が挙げられる。中でも、熱膨張率(CTE)、フィルム強度の観点から、板状、鱗片状の無機フィラーが好ましく、板状の無機フィラーがより好ましい。
上記粘着付与剤としては、例えば、クマロン-インデン樹脂、テルペン樹脂、テルペン-フェノール樹脂、ロジン樹脂、p-t-ブチルフェノール-アセチレン樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、キシレン-ホルムアルデヒド樹脂、石油系炭化水素樹脂、水素添加炭化水素樹脂、テレピン系樹脂等を挙げることができる。これらの粘着付与剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記難燃剤は、有機系難燃剤及び無機系難燃剤のいずれでもよい。有機系難燃剤としては、例えば、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸グアニジン、ポリリン酸グアニジン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アミドアンモニウム、ポリリン酸アミドアンモニウム、リン酸カルバメート、ポリリン酸カルバメート、トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ビスジエチルホスフィン酸亜鉛、ビスメチルエチルホスフィン酸亜鉛、ビスジフェニルホスフィン酸亜鉛、ビスジエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスジエチルホスフィン酸チタン、ビスメチルエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスメチルエチルホスフィン酸チタン、ビスジフェニルホスフィン酸チタニル、テトラキスジフェニルホスフィン酸チタン等のリン系難燃剤; メラミン、メラム、メラミンシアヌレート等のトリアジン系化合物や、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、トリアゾール系化合物、テトラゾール化合物、ジアゾ化合物、尿素等の窒素系難燃剤;シリコーン化合物、シラン化合物等のケイ素系難燃剤等が挙げられる。また、無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物;酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化ニッケル等の金属酸化物;炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ホウ酸亜鉛、水和ガラス等が挙げられる。これらの難燃剤は、2種以上を併用することができる。
上記熱老化防止剤としては、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノ-ル、n-オクタデシル-3-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネ-ト、テトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ-ト〕メタン、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェノール、トリエチレングリコール-ビス〔3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノ-ル系酸化防止剤;ジラウリル-3,3’-チオジプロピオネ-ト、ジミリスチル-3,3’-ジチオプロピオネ-ト等のイオウ系酸化防止剤;トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記無機充填剤としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、カ-ボンブラック、シリカ、銅、及び銀等からなる粉体が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(接着剤層)
本発明に係る接着剤層は、上記本発明の接着剤組成物を用いて形成される。
接着剤層を形成する接着剤組成物は、硬化させることができる。
硬化方法としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化等が挙げられる。
接着剤層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。また、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることが更に好ましい。接着剤層の厚みが3μm以上であれば、十分な密着力を発現することができ、5μm以上であれば、プリント配線板のパターン等の段差に追従することができる。接着剤層の厚みが50μm以下であれば、積層板の薄膜化が可能であり、30μm以下であれば、レジンフローを正確に制御できる。
<接着剤層の製造方法>
上記接着剤組成物を成膜することで接着剤層を製造することができる。
上記接着剤組成物は、上述したスチレン系エラストマー、ビスマレイミド樹脂、及びベンゾオキサジン樹脂を混合することにより製造することができる。混合方法は特に限定されず、接着剤組成物が均一になればよい。接着剤組成物は、溶液又は分散液の状態で好ましく用いられることから、通常は、溶媒も使用される。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、イソブチルアルコール、n-ブチルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、アニソール等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ-ト、3-メトキシブチルアセテート等のエステル類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に極性の低い樹脂を溶解できるトルエンに、少量のシクロヘキサノンを添加することで、硬化剤等との相溶性が良くなり、接着剤層を均一にすることができる。
接着剤組成物が溶媒を含む溶液又は分散液(樹脂ワニス)であると、基材フィルムへの塗工及び接着剤層の形成を円滑に行うことができ、所望の厚さの接着剤層を容易に得ることができる。
接着剤組成物が溶媒を含む場合、接着剤層の形成を含む作業性等の観点から、固形分濃度は、好ましくは3~80質量%、より好ましくは10~50質量%の範囲である。固形分濃度が80質量%以下であると、溶液の粘度が適度であり、均一に塗工し易い。
接着剤層の製造方法のより具体的な実施態様としては、上記接着剤組成物及び溶媒を含有する樹脂ワニスを、基材フィルムの表面に塗布して樹脂ワニス層を形成した後、該樹脂ワニス層から溶媒を除去することにより、Bステージ状の接着剤層を形成することができる。ここで、接着剤層がBステージ状であるとは、接着剤組成物が未硬化状態あるいは一部が硬化し始めた半硬化状態をいい、加熱等により、接着剤組成物の硬化が更に進行する状態をいう。
ここで、基材フィルム上に樹脂ワニスを塗布する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、カーテンコート法、スリットコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、ディスペンス法等が挙げられる。
上記Bステージ状の接着剤層は、さらに加熱等を施し、硬化した接着剤層を形成することができる。
<接着剤層の特性>
本発明の接着剤組成物を硬化させてなる接着剤層の周波数28GHzにおける比誘電率(εr)は3.5以下が好ましく、2.7以下がより好ましい。該接着剤層の周波数28GHzにおける誘電正接(tanδ)は0.005以下が好ましく、0.0025以下がより好ましく、0.0015以下がさらに好ましい。
比誘電率が3.5以下であり、かつ、誘電正接が0.005以下であれば、電気特性の要求が厳しい高周波FPC関連製品にも用いることができる。また、比誘電率が2.7以下であり、かつ、誘電正接が0.0025以下であれば、5G対応高周波FPC関連製品の構成要素に期待される電気特性を満足することができ、LCP同等の電気特性となり、電気特性の要求が厳しい5G高周波FPC関連製品にも好適に用いることができる。さらに、誘電正接が0.0015以下であれば、ミリ波を活用した高周波FPC関連製品にも好適に用いることができる。
[比誘電率及び誘電正接]
接着剤層の比誘電率及び誘電正接は、ネットワークアナライザーMS46122B(Anritsu社製)と開放型共振器ファブリペローDPS-03(KEYCOM社製)とを使用し、開放型共振器法で、温度23℃、周波数28GHzの条件で測定することができる。
(積層体)
本発明の積層体は、基材フィルムと、該基材フィルムの少なくとも一方の表面に上記接着剤層とを備える。
<基材フィルム>
本発明に用いる基材フィルムは、積層体の用途により選択することができる。例えば、積層体をカバーレイフィルムや銅張積層板(CCL)として用いる場合は、ポリイミドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、アラミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、及び液晶ポリマーフィルム、ポリフェニレンエーテルフィルム、シンジオタクチックポリスチレンフィルム等が挙げられる。これらの中でも、接着性及び電気特性の観点から、ポリイミドフィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、及び液晶ポリマーフィルムが好ましい。
基材フィルムの200℃の貯蔵弾性率が1×10以上であることが好ましい。レジンフローは、基材フィルムの端部の変形を伴い、変形が大きいほどレジンフローが大きくなるため、圧着温度での貯蔵弾性率が高いほど、接着剤組成物のレジンフローが抑制できる。
また、本発明の積層体をボンディングシートとして用いる場合には、基材フィルムは離型性フィルムである必要があり、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、シリコーン離型処理紙、ポリオレフィン樹脂コート紙、TPX(ポリメチルペンテン)フィルム、及びフッ素系樹脂フィルム等が挙げられる。
本発明の積層体をシールドフィルムとして用いる場合には、基材フィルムは電磁波遮蔽能を有するフィルムである必要があり、例えば、保護絶縁層と金属箔の積層体等が挙げられる。
(カバーレイフィルム)
本発明に係る積層体の好ましい一実施態様として、カバーレイフィルムが挙げられる。
FPCを製造する場合、配線部分を保護するために、通常、「カバーレイフィルム」と呼ばれる接着剤層を有する積層体が用いられる。このカバーレイフィルムは、絶縁樹脂層と、その表面に形成された接着剤層とを備えている。
例えば、カバーレイフィルムは、上記基材フィルムの少なくとも一方の表面に上記接着剤層が形成されており、基材フィルムと接着剤層の剥離が一般に困難な積層体である。
カバーレイフィルムに含まれる基材フィルムの厚さは、5~100μmであることが好ましく、5~50μmであることがより好ましく、5~30μmであることが更に好ましい。基材フィルムの厚さが上記上限以下であれば、カバーレイフィルムを薄膜化することができる。基材フィルムの厚さが上記下限以上であれば、プリント配線板の設計が容易にでき、ハンドリングもよい。
カバーレイフィルムを製造する方法としては、例えば、上記接着剤組成物及び溶媒を含有する樹脂ワニスを、上記基材フィルムの表面に塗布して樹脂ワニス層を形成した後、該樹脂ワニス層から溶媒を除去することにより、Bステージ状の接着剤層が形成されたカバーレイフィルムを製造することができる。
溶媒を除去するときの乾燥温度は、40~250℃であることが好ましく、70~170℃であることがより好ましい。
乾燥は、接着剤組成物が塗布された積層体を、熱風乾燥、遠赤外線加熱、及び高周波誘導加熱等がなされる炉の中を通過させることにより行われる。
なお、必要に応じて、接着剤層の表面には、保管等のため、離型性フィルムを積層してもよい。離型性フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、シリコーン離型処理紙、ポリオレフィン樹脂コート紙、TPXフィルム、フッ素系樹脂フィルム等の公知のものが用いられる。
本発明に係るカバーレイフィルムは、低誘電な本発明の接着剤組成物を使用しているため、電子機器の高速伝送が可能であり、さらに電子機器との接着安定性にも優れたものとなる。
(ボンディングシート)
本発明に係る積層体の好ましい一実施態様として、ボンディングシートが挙げられる。
ボンディングシートは、離型性フィルム(基材フィルム)の表面に上記接着剤層が形成されているものである。また、ボンディングシートは、2枚の離型性フィルムの間に接着剤層を備える態様であってもよい。ボンディングシートを使用するときに、離型性フィルムを剥離して使用する。離型性フィルムは、上記(カバーレイフィルム)の欄で記載したものと同様なものを用いることができる。
ボンディングシートに含まれる基材フィルムの厚さは、5~100μmであることが好ましく、25~75μmであることがより好ましく、38~50μmであることが更に好ましい。基材フィルムの厚さが上記範囲内であれば、ボンディングシートの製造が容易であり、ハンドリングもよい。
ボンディングシートを製造する方法としては、例えば、離型性フィルムの表面に上記接着剤組成物及び溶媒を含有する樹脂ワニスを塗布し、上記カバーレイフィルムの場合と同様にして乾燥する方法がある。
本発明に係るボンディングシートは、低誘電な本発明の接着剤組成物を使用しているため、電子機器の高速伝送が可能であり、さらに電子機器との接着安定性にも優れたものとなる。
(銅張積層板(CCL))
本発明に係る積層体の好ましい一実施態様として、本発明の積層体中の接着剤層に、銅箔を貼り合せてなる銅張積層板が挙げられる。
銅張積層板は、上記積層体を用いて、銅箔が貼り合わされており、例えば、基材フィルム、接着剤層及び銅箔の順に構成されている。なお、接着剤層及び銅箔は、基材フィルムの両面に形成されていてもよい。
本発明で用いる接着剤組成物は、銅を含む物品との接着性にも優れている。
本発明に係る銅張積層板は、低誘電な本発明の接着剤組成物を使用しているため、電子機器の高速伝送を可能とし、かつ接着安定性に優れたものとなる。
銅張積層板を製造する方法としては、例えば、上記積層体の接着剤層と銅箔とを面接触させ、80℃~200℃で熱ラミネートを行い、更にアフターキュアにより接着剤層を硬化する方法がある。アフターキュアの条件は、例えば、不活性ガスの雰囲気下で100℃~200℃、30分~4時間とすることができる。なお、上記銅箔は、特に限定されず、電解銅箔、圧延銅箔等を用いることができる。
(プリント配線板)
本発明に係る積層体の好ましい一実施態様として、本発明の積層体中の接着剤層に、銅配線を貼り合せてなるプリント配線板が挙げられる。
プリント配線板は、上記銅張積層板に電子回路を形成することにより得られる。
プリント配線板は、上記積層体を用いて、基材フィルムと銅配線とが貼り合わされており、基材フィルム、接着層及び銅配線の順に構成されている。なお、接着層及び銅配線は、基材フィルムの両面に形成されていてもよい。
例えば、熱プレス等を利用して、配線部分を有する面に、接着剤層を介してカバーレイフィルムを貼り付けることにより、プリント配線板が製造される。
本発明に係るプリント配線板は、低誘電な本発明の接着剤組成物を使用しているため、電子機器の高速伝送を可能とし、かつ接着安定性に優れたものとなる。
本発明に係るプリント配線板を製造する方法としては、例えば、上記積層体の接着剤層と銅配線とを接触させ、80℃~200℃で熱ラミネートを行い、更にアフターキュアにより接着剤層を硬化する方法がある。アフターキュアの条件は、例えば、100℃~200℃、30分~4時間とすることができる。上記銅配線の形状は、特に限定されず、所望に応じ、適宜形状等を選択すればよい。
(シールドフィルム)
本発明に係る積層体の好ましい一実施態様として、シールドフィルムが挙げられる。
シールドフィルムは、コンピュータや携帯電話や分析機器等の各種電子機器に影響し誤作動の原因となる電磁波ノイズをカットするために、各種電子機器にシールドするためのフィルムである。電磁波シールドフィルムともいう。
電磁波シールドフィルムは、例えば、絶縁樹脂層、金属層、及び本発明に係る接着層をこの順で積層してなる。
本発明に係るシールドフィルムは、低誘電な本発明の接着剤組成物を使用しているため、電子機器の高速伝送が可能であり、さらに電子機器との接着安定性にも優れたものとなる。
(シールドフィルム付プリント配線板)
本発明に係る積層体の好ましい一実施態様として、シールドフィルム付プリント配線板が挙げられる。
シールドフィルム付プリント配線板は、基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板上に、上記電磁波シールドフィルムが貼付されたものである。
シールドフィルム付プリント配線板は、例えば、プリント配線板と、プリント配線板のプリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムと、上記電磁波シールドフィルムとを有する。
本発明に係るシールドフィルム付プリント配線板は、低誘電な本発明の接着剤組成物を使用しているため、電子機器の高速伝送を可能とし、かつ接着安定性に優れたものとなる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記において、部及び%は、特に断らない限り、質量基準である。
(アミノ基を含有するスチレン系エラストマー)
旭化成株式会社製の商品名「タフテックMP10」(アミン変性水添スチレン-ブタジエン共重合体(アミン変性スチレン-エチレンブチレン-スチレン共重合体))を用いた。この共重合体のスチレン比は30であり、重量平均分子量は78,000である。この共重合体に含有されている全窒素量は、430ppm(μg/g)であった。
(無変性スチレン系エラストマー)
クレイトン社製の商品名「A1535」(水添スチレン-ブタジエン共重合体)を用いた。この共重合体の酸価は0mgKOH/gであり、重量平均分子量は135,700である。この共重合体のスチレン比は、58である。
(無変性スチレン系エラストマー)
旭化成株式会社製の商品名「タフテックP1500」(水添スチレン系エラストマー)を用いた。この共重合体の酸価は0mgKOH/gであり、スチレン比は30であり、重量平均分子量は67,000である。
(カルボキシ基を含有するスチレン系エラストマー)
クレイトン社製の商品名「クレイトンFG1901」(マレイン酸変性水添スチレン-ブタジエン共重合体(マレイン酸変性スチレン-エチレンブチレン-スチレン共重合体))を用いた。この共重合体の酸価は19mgKOH/gであり、スチレン比は30であり、重量平均分子量は81,000である。
(ビスマレイミド樹脂)
信越化学工業株式会社製の商品名「SLK-3000-T50」を用いた。軟化点は40℃であり、重量平均分子量12,545である。
(ビスマレイミド樹脂)
信越化学工業株式会社製の商品名「SLK-2600-A50」を用いた。軟化点は120℃であり、重量平均分子量10,603である。
(ベンゾオキサジン樹脂)
四国化成工業株式会社製の商品名「ALP-d」(液体)を用いた。
(ベンゾオキサジン樹脂)
四国化成工業株式会社製の商品名「P-d」を用いた。軟化点は80℃である。
(エポキシ変性樹脂)
株式会社ダイセル製の商品名「エポフレンドCT310」(スチレン-ブタジエンブロック共重合体のエポキシ化物)を用いた。この共重合体のスチレン/エチレンブチレン比は40/60であり、重量平均分子量は93,000であり、エポキシ当量は2125g/eq.である。
(溶剤)
トルエン及びシクロヘキサノンからなる混合溶媒(質量比=97:3)を用いた。
(基材フィルム)
基材フィルムとして、信越ポリマー社製の「Shin-Etsu Sepla Film PEEK」(ポリエーテルエーテルケトン、厚さ50μm)を用いた。基材フィルムの200℃の貯蔵弾性率は5×10であった。
(電解銅箔)
電解銅箔として、三井金属鉱業製の「TQ-M7-VSP」(電解銅箔、厚さ12μm、光沢面Rz1.27μm、光沢面Ra0.197μm、光沢面Rsm12.95μm)を用いた。光沢面の表面粗さは、レーザー顕微鏡を用いて粗さ曲線を測定し、この粗さ曲線から、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997 Amd.1:2009)に基づいて求めた値である。
(離型フィルム)
離型フィルムとして、パナック社製NP75SA(シリコーン離型PETフィルム、75μm)を用いた。
(実施例1)
表1-1に示す接着剤層を構成する各成分を表1-1に示す割合で含有し、これら成分を溶剤に溶かし、固形分濃度が15質量%の接着剤組成物である樹脂ワニスを作製した。
接着剤組成物における樹脂組成物を構成する各成分は表1-1に示すとおりである。
実施例1の樹脂ワニスを用いて硬化させて得られた接着剤層について、周波数28GHzにおける比誘電率、及び誘電正接を測定した。
[比誘電率及び誘電正接]
接着剤層の比誘電率及び誘電正接は、ネットワークアナライザーMS46122B(Anritsu社製)と開放型共振器ファブリペローDPS-03(KEYCOM社製)とを使用し、開放型共振器法で、温度23℃、周波数28GHzの条件で測定した。測定試料は、離型フィルム上に樹脂ワニスを、ロ-ル塗布し、次いで、この塗膜付きフィルムをオーブン内に静置して、110℃で4分間乾燥させてBステージ状の接着剤層(厚さ50μm)を形成した。次に、この接着剤層を接着面同士が接する様に150℃で熱ラミネートして硬化前接着剤フィルム(厚さ100μm)を形成した。この硬化前接着剤フィルム(厚さ100μm)をオーブン内に静置して、150℃で60分間加熱硬化処理をして、硬化後接着剤フィルム(100mm×100mm)を作製した。硬化後接着剤フィルムから離型フィルムを剥離して接着剤層の比誘電率及び誘電正接を測定した。
実施例1の樹脂ワニスを用いて、以下の方法により硬化後の接着剤付き積層体を作製した。
<硬化後の接着剤付き積層体>
基材フィルムの表面にコロナ処理を行った。
上記で作製した樹脂ワニスを基材フィルムの表面に塗布し、130℃のオーブンで4分間乾燥させ、溶剤を揮発させることで接着剤層(15μm)を形成し、接着剤付き基材フィルム(接着剤付き積層体)を得た。接着剤付き積層体の接着剤層が電解銅箔の光沢面と接する様に重ね、真空プレス機を用いて、180℃、加圧(3MPa)、10hPa下で3分間プレスし、200で1時間、アフターキュアを行うことにより接着剤層を硬化し、硬化後の接着剤付き積層体を得た。
実施例1の硬化後の接着剤付き積層体について、電解銅箔と基材フィルムとの密着力(N/cm)を測定した。
実施例1の硬化後の接着剤付き積層体に対して、耐薬品試験を行った。
[密着力(N/cm)]
密着力は、硬化後の接着剤付き積層体をカットして幅25mmの試験体とし、JIS Z0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)に準拠して、剥離速度0.3m/分、剥離角180°にて支持体に固定した接着剤付き基材フィルムから電解銅箔を剥がす際の剥離強度を測定することにより、密着力を測定した。
[耐薬品試験]
耐薬品性試験は、硬化後の接着剤付き積層体をカットして30mm×30mmの試験体とし、10%HCl溶液に1時間浸漬後、さらに10%NaOH溶液に1時間浸漬後、続いて10%HSO溶液に1時間浸漬し、以下の基準により耐薬品性を評価した。
◎ 剥離は生じない。
○ 角に多少の剥離が見られる。
△ 辺部分にも剥離が見られる。
× 完全に剥離している。
[レジンフロー(樹脂流れ出し性)(mm)]
接着剤付き積層体をカットして30mm×90mmの試験体として、ベルトポンチを使用して5mm径の穴を3か所空けた。
電解銅箔の光沢面と接するように重ね、真空プレス機を用いて、180℃、加圧(3MPa)、10hPa下で3分間プレスし、200で1時間、アフターキュアを行うことにより接着剤層を硬化し、銅箔にはみ出た樹脂の長さを顕微鏡で(4点×3か所)12点測定し、平均値を記載した。
顕微鏡(KEYENCE社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX-500):レンズ倍率 300倍
各測定結果を表1-2に示す。
(実施例2~実施例10)
実施例1において、接着剤層を構成する成分の種類及び配合量を表1-1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2~実施例10の積層体を作製した。
作製した積層体に対して、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1-2に示す。
(比較例1~比較例3)
実施例1において、接着剤層を構成する成分の種類及び配合量を表1-1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1~比較例3の積層体を作製した。
作製した積層体に対して、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1-2に示す。
実施例で示されるように、本発明の接着剤組成物からなる接着剤層は、5G対応可能な良好な電気特性(誘電特性)を示し、かつ密着性、耐熱性、耐薬品(耐溶剤)性にも優れている。
本発明の接着剤組成物からなる接着剤層を有する積層体は、スマートフォン、携帯電話、光モジュール、デジタルカメラ、ゲーム機、ノートパソコン、医療器具等の電子機器用のFPC関連製品の製造に好適に用いられ得る。

Claims (11)

  1. スチレン系エラストマーと、ビスマレイミド樹脂と、ベンゾオキサジン樹脂とを含有する接着剤組成物からなる、接着剤層であり、
    前記スチレン系エラストマーは、アミノ基を含有するスチレン系エラストマーを含有し、
    前記接着剤組成物100質量部に対する前記アミノ基を含有するスチレン系エラストマーの含有量は30~80質量部であり、
    前記接着剤組成物100質量部に対する前記ビスマレイミド樹脂の含有量は5~50質量部であり、
    前記接着剤組成物100質量部に対する前記ベンゾオキサジン樹脂の含有量は1~25質量部であり、
    前記スチレン系エラストマーは、重量平均分子量が30,000~300,000であるスチレン系エラストマーを含有し、
    前記スチレン系エラストマーは、スチレン比が20~60であるスチレン系エラストマーを含有し、
    前記スチレン系エラストマーの種類としては、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-エチレン共重合体、それらのランダム共重合体、ブロック共重合体、さらに、それらの水素添加物の中から選ばれ、
    前記ビスマレイミド樹脂の融点、又は軟化点は120℃未満であり、
    前記ベンゾオキサジン樹脂の融点、又は軟化点は120℃未満であり、
    前記ベンゾオキサジン樹脂としては、分子中にオキサジン骨格を2個以上含む構造を有し、
    硬化させてなる前記接着剤層に対し、周波数28GHzで測定した前記接着剤層の比誘電率が3.5以下であり、かつ誘電正接が0.005以下である、接着剤層。
  2. 前記接着剤組成物が、少なくとも2種類以上のスチレン系エラストマーを含有する、請求項1に記載の接着剤層
  3. 前記接着剤組成物がエポキシ樹脂を含有する場合、前記接着剤組成物100質量部に対し前記エポキシ樹脂の含有量は、10質量部未満である、請求項1に記載の接着剤層
  4. 前記接着剤組成物は、エポキシ樹脂を含有しない、請求項1に記載の接着剤層
  5. 基材フィルムと、
    請求項1に記載の接着剤層と、を有する積層体。
  6. 前記基材フィルムが、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を含有する、請求項5に記載の積層体。
  7. 請求項5に記載の積層体を含む接着剤層付きカバーレイフィルム。
  8. 請求項5に記載の積層体を含む銅張積層板。
  9. 請求項5に記載の積層体を含むプリント配線板。
  10. 請求項5に記載の積層体を含むシールドフィルム。
  11. 請求項5に記載の積層体を含むシールドフィルム付きプリント配線板。
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