JP7814031B2 - 水素発酵処理システムおよび水素発酵処理方法 - Google Patents
水素発酵処理システムおよび水素発酵処理方法Info
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図1(a)(b)は、第1実施形態に係る水素発酵処理システム101、102の概略構成を示す図である。図1に示す水素発酵処理システム101、102は、リグノセルロース系バイオマスを原料として水素発酵処理を行い、バイオ水素ガスを製造するシステムである。図1に示す水素発酵処理システム101、102は、主に、貯留槽10と、分解・水素発酵槽20とから構成されており、リグノセルロース系バイオマスは、必要に応じて粉砕機50などによって破砕・粉砕されて、貯留槽10に供給される。
図1(a)の貯留槽10には、牛などの反芻動物から採取されたルーメン液とリグノセルロース系バイオマスが投入される。図1(b)の貯留槽10には、培養槽40で培養されたルーメン微生物培養液とリグノセルロース系バイオマスが投入される。ルーメン液及びルーメン微生物培養液の少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスとを含む混合物を貯留槽10内に貯留しておくことで、リグノセルロース系バイオマスの分解処理が進み、後段の分解・水素発酵槽20の水理学的滞留時間、または槽容量を低減することが可能となる。また、貯留槽10において、リグノセルロース系バイオマスは、固形物濃度(TS:Total Solids)が3.0~20.0%となるように調整される。固形物濃度が3.0%以下となると、後段の水素発酵の基質となる還元糖の生産が低下する虞がある。一方で、20.0%を超えると、混合液をポンプによって排出することが困難となる虞がある。また、リグノセルロース系バイオマスをルーメン液やルーメン微生物培養液によりポンプ等で移送できる固形物濃度となるように予め希釈して、貯留槽10に貯留しておくことにより、リグノセルロース系バイオマスに加水して希釈する必要がなくなるため、使用可能な水量に制限がある施設においても、処理液を適切な固形物濃度に調整することができる。さらに、希釈のために水道水を使用する必要もないため、水道コストを削減することができる。固形物濃度を測定する濃度計として、超音波式濃度計、マイクロ波式濃度計、近赤外光式濃度計などが用いられる。また、濃度計を使用せず、リグノセルロース系バイオマスを直接採取し、乾燥前後の質量を測定し、質量差から固形物濃度を算出する方法、即ち手分析で固形物濃度を測定してもよい。貯留槽10には、混合液を混合するための攪拌機が設けられていてもよい(不図示)。なお、貯留槽10においては、固形物濃度が上記の範囲内となるように調整されればよいため、温度管理やpHの調整等のための計器の設置は必須ではない。
分解・水素発酵槽20では、混合液中のリグノセルロース系バイオマスを原料として水素ガスが生成される。具体的には、貯留槽10内の混合液が、分解・水素発酵槽20に供給され、50~60℃、pH5.5~6.0の条件下、水理学的滞留時間(HRT)24~168時間、より好ましくは72時間程度とすることで、リグノセルロース分解細菌によるリグノセルロース分解および還元糖の生成、次いで、水素生成細菌による水素発酵が行われる。水素発酵後の処理液には、酢酸等の揮発性脂肪酸が含まれる。分解・水素発酵槽20において、リグノセルロース系バイオマスの分解処理と水素発酵処理が一つの槽内で行われるため、設備コストを削減することができる。分解・水素発酵槽20内のリグノセルロース分解細菌および水素生成細菌は、ルーメン液やルーメン微生物培養液に含まれているものであり、50~60℃、より好ましくは55℃、pH5.5~6.0、より好ましくはpH5.7の条件下で優占化される。
培養槽40では、牛などの反芻動物から採取されたルーメン液に存在するルーメン微生物が培養されている。培養槽40に、人工培地(人工だ液)などの液体培地とリグノセルロース系バイオマスが供給されると、ルーメン微生物(リグノセルロース分解細菌)がリグノセルロース系バイオマスを分解代謝することにより増殖するとともに、リグノセルロースの部分分解物や、グルコース、フルクトース等の還元糖(ヘキソース(六単糖))、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等の揮発性脂肪酸(VFA:Volatile Fatty Acid)が生産される。また、培養槽40内のリグノセルロース分解細菌の培養液は、連続培養又は半連続培養することにより、貯留槽10に安定供給される。
図2(a)(b)は、第2実施形態に係る水素発酵処理システム103、104の概略構成を示す図である。図2に示す水素発酵処理システム103、104は、リグノセルロース系バイオマスを原料として水素発酵処理を行ってバイオ水素ガスを製造し、また、下水汚泥を原料として消化処理を行って消化ガスを製造するシステムである。第2実施形態は、図1に示す水素発酵処理システム101、102と同様に、主に、貯留槽10と、分解・水素発酵槽20とから構成されているが、別系統で第1メタン発酵(消化)槽30を備える点で、第1実施形態とは異なる。
図2(a)(b)に示す第1メタン発酵(消化)槽30は、例えば、下水汚泥などの有機性廃棄物を嫌気性発酵処理するタンクである。消化槽30に投入される有機性廃棄物は、下水汚泥のほか、家畜糞尿、汚泥、生ごみ等の易分解性の有機性廃棄物が挙げられる。消化槽30に供給される原料汚泥の固形物濃度(TS:Total Solids)は、例えば、3.0~10.0%が好ましい。消化槽30は、中温メタン発酵、高温メタン発酵の何れで運転されても良い。中温発酵の場合、20~30日間、より好ましくは23~27日間、さらに好ましくは25日間程度、高温発酵の場合、10~20日間、より好ましくは13~17日間、さらに好ましくは15日間程度行われる。メタン発酵は、中温発酵の場合、20~45℃、より好ましくは30~37℃以下、さらに好ましくは37℃程度で行われ、高温発酵の場合、40~60℃、より好ましくは50~60℃、さらに好ましくは55℃程度で行われる。また、メタン発酵は、pH6.5~8.5、より好ましくはpH6.8~7.6で行われる。消化槽30として、国内外で多く普及する固形(スラリー状)廃棄物の処理を行う完全混合型の発酵(嫌気性消化)方式の発酵槽を採用することができる。なお、消化槽30は、鋼板製のタンクであってもよく、コンクリート製のタンクであってもよい。消化槽30には、投入された下水汚泥を攪拌するために、攪拌機が取付けられていてもよい(不図示)。
図3(a)(b)は、第3実施形態に係る水素発酵処理システム105、106の概略構成を示す図である。図3に示す水素発酵処理システム105、106は、リグノセルロース系バイオマスを原料として、水素発酵処理およびメタン発酵処理を行い、バイオ水素ガスおよびバイオメタンガスを製造するシステムである。第3実施形態は、図1に示す水素発酵処理システム101、102と同様に、主に、貯留槽10と、分解・水素発酵槽20とから構成されているが、分解・水素発酵槽20の後段に第2メタン発酵槽31を備え、水素・メタン二段発酵を行う点で、第1実施形態とは異なる。
図3(a)(b)に示す第2メタン発酵槽31は、前段の分解・水素発酵槽20から供給された水素発酵液に含まれる酢酸等の揮発性脂肪酸を基質として、メタン発酵を行うタンクである。第2メタン発酵槽31は、中温メタン発酵、高温メタン発酵の何れで運転されても良い。中温発酵の場合、15~30日間、より好ましくは15~25日間、さらに好ましくは20日間程度、高温発酵の場合、10~20日間、より好ましくは15~20日間、さらに好ましくは15日間程度処理が行われる。メタン発酵は、中温発酵の場合、20~45℃、より好ましくは30~37℃以下、さらに好ましくは37℃程度で行われ、高温発酵の場合、40~60℃、より好ましくは50~60℃、さらに好ましくは55℃程度で行われる。また、メタン発酵は、pH6.5~8.5、より好ましくはpH6.8~7.6で行われる。なお、第2メタン発酵槽31は、鋼板製のタンクであってもよく、コンクリート製のタンクであってもよい。なお、第2メタン発酵槽31には、分解・水素発酵槽20から供給された水素発酵液を攪拌するために、攪拌機が取付けられていてもよい(不図示)。
図4(a)(b)は、第4実施形態に係る水素発酵処理システム107、108の概略構成を示す図である。図4に示す水素発酵処理システム107、108は、リグノセルロース系バイオマスを原料として水素発酵処理を行い、バイオ水素ガスを製造するシステムである。図4に示す水素発酵処理システム107、108は、主に、貯留槽10と、前処理槽21と、水素発酵槽22とから構成されており、リグノセルロース系バイオマスは、必要に応じて粉砕機50などによって破砕・粉砕されて、貯留槽10に供給される。
前処理槽21は、貯留槽10の後段に設けられている。前処理槽21内において、貯留槽10から供給された混合液に含まれるリグノセルロース系バイオマスが分解処理されることにより、水素発酵処理の基質となる還元糖が生成される。還元糖を多く含む前処理液は、後段の水素発酵槽22に供給され、水素発酵処理が行われる。また、図4に示すように、前処理槽21には、ルーメン液やルーメン微生物培養液が供給されてもよい。前処理槽21では、リグノセルロース系バイオマスがリグノセルロース分解細菌のはたらきにより分解され、低分子化されたリグノセルロース系バイオマスの分解物(リグノセルロースの部分分解物等の易分解性有機性廃棄物やグルコース、フルクトース等の還元糖(ヘキソース(六単糖))が生産される。前処理槽21は、リグノセルロース系バイオマスを分解処理し、水素発酵処理の基質となる還元糖を生成する機能に特化されており、後段の水素発酵槽22と役割が分かれている。そのため、運転制御や管理が行いやすいという利点がある。
水素発酵槽22に、前処理槽21から易分解性有機性廃棄物や還元糖を多く含む前処理液が供給されると、易分解性有機性廃棄物や還元糖を基質(原料)とする水素発酵反応が進行し、バイオ水素ガスが生成する。水素発酵槽22に供給される基質としては、易分解性有機性廃棄物及び還元糖から選択される少なくとも一つが含まれていればよい。なお、水素発酵槽22から排出される水素発酵後汚泥は濃縮され、肥料や建築資材等として利用することができる。
図5(a)(b)は、第5実施形態に係る水素発酵処理システム109、110の概略構成を示す図である。図5に示す水素発酵処理システム109、110は、リグノセルロース系バイオマスを原料として水素発酵処理を行ってバイオ水素ガスを製造し、また、下水汚泥を原料として消化処理を行って消化ガスを製造するシステムである。第5実施形態は、図4に示す水素発酵処理システム107、108と同様に、主に、貯留槽10と、前処理槽21と、水素発酵槽22とから構成されているが、別系統で第1メタン発酵(消化)槽30を備える点で、第4実施形態とは異なる。
図6(a)(b)は、第6実施形態に係る水素発酵処理システム111、112の概略構成を示す図である。図6に示す水素発酵処理システム111、112は、リグノセルロース系バイオマスを原料として水素発酵処理およびメタン発酵処理を行い、バイオ水素ガスおよびバイオメタンガスを製造するシステムである。第6実施形態は、図4に示す水素発酵処理システム107、108と同様に、主に、貯留槽10と、前処理槽21と、水素発酵槽22とから構成されているが、水素発酵槽22の後段に第2メタン発酵槽31を備え、水素・メタン二段発酵を行う点で、第4実施形態とは異なる。
バイオ水素ガスやバイオメタンガスの原料となるリグノセルロース系バイオマスとしては、森林間伐材、稲藁、籾殻、バガス、茅、水草等の未利用農林産廃棄物のほか、野菜屑、茶殻、コーヒー滓、おから、焼酎滓、建築廃材、古紙・廃紙、都市ゴミ等のリグノセルロース系産業廃棄物、またはエリアンサスやジャイアントミスカンサス等のバイオマス資源作物が挙げられる。また、シュレッダーにより裁断化された紙は、繊維が壊れ、リサイクルし難いものとして焼却されているが、このような裁断化された紙についても原料として利用することができる。さらに、上記に挙げた有機性廃棄物は1種類のみを原料として使用してもよいし、複数種類を混合して原料としてもよい。
ルーメン微生物は、反芻動物の第一胃(ルーメン)に存在する消化液であるルーメン液に存在する嫌気性細菌である。反芻動物としては、牛、羊、山羊、鹿、ラクダ、ラマ等が挙げられる。例えば、成牛の第一胃は、150~200Lの容量があり、ルーメン液にはリグノセルロース分解細菌、ヘミセルロース分解細菌、リグニン分解細菌、デンプン分解細菌、メタン生成細菌、水素生成細菌等が多く生息している。リグノセルロース分解細菌は、リグノセルロース(繊維質)を分解するセルラーゼ等の酵素を産生することができる。そのため、反芻動物により、草などの繊維質が摂取されると、リグノセルロース分解細菌がリグノセルロースをオリゴ糖、グルコース、フルクトース等の還元糖(ヘキソース(六単糖))に分解し、さらに分解が進むと、反芻動物にとってのエネルギー源となる酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等の揮発性脂肪酸(VFA:Volatile Fatty Acid)が生産される。水素生成細菌は、リグノセルロース分解細菌によって生産された還元糖、プロピオン酸、酪酸、及び吉草酸等を基質として、酢酸と水素を生産する。また、メタン生成細菌は、リグノセルロース分解細菌や水素生成細菌によって生産された酢酸、あるいは水素と二酸化炭素を基質としてメタンを生成する。
ルーメン微生物を培養する培養槽40では、リグノセルロース分解活性の高いルーメン微生物(リグノセルロース分解細菌)培養液が得られる。ルーメン微生物の培養において、例えば、フィブロバクター・サクシノゲネス(Fibrobacter succinogenes)、ルミノコッカス・アルブス(Ruminococcus albus)、及びプレボテラ・ルミニコラ(Prevotella ruminicola)の3種類の少なくとも一種以上のリグノセルロース分解細菌の存在数量を指標として、温度、酸化還元電位(ORP:Oxidation‐Reduction Potential)、水理学的滞留時間(HRT)又は固形物滞留時間(SRT)、及び培地のアンモニウム態窒素濃度を調整することにより、高いリグノセルロース分解活性を有するルーメン微生物(リグノセルロース分解細菌)の培養液を得ることができる。これらの細菌の菌数の定量は、特に限定されないが、特定の細菌の菌数を迅速かつ正確に測定することが可能な、定量PCR法により行うことが好ましい。定量PCR法を用いてリグノセルロース分解細菌の菌数の定量を行う場合、培養液からゲノムDNAを抽出して精製したものを使用する。ルーメン微生物の培養液は、大量に培養したり、継代培養したりすることもできるため、細菌の菌数を調整したルーメン微生物の培養液を、必要に応じてリグノセルロース分解に利用することができる。
貯留工程において、ルーメン液およびルーメン微生物培養液のうち少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスとの混合物が貯留槽10に貯留される。前記混合物を貯留槽10内に貯留しておくことで、リグノセルロース系バイオマスの分解処理が進み、後段の分解・水素発酵槽20、前処理槽21や水素発酵槽22の水理学的滞留時間、またはこれらの槽容量を低減することが可能となる。また、貯留工程において、混合液の固形物濃度が3.0~20.0%となるように調整される。固形物濃度(TS)が3.0%以下となると、後段の水素発酵の基質となる還元糖の生産が低下する虞がある。一方で、20.0%を超えると、混合液をポンプによって排出することが困難となる虞がある。また、リグノセルロース系バイオマスをルーメン液やルーメン微生物培養液によりポンプ等で移送できる固形物濃度となるように予め希釈して、貯留槽10に貯留しておくことにより、リグノセルロース系バイオマスに加水して希釈する必要がなくなるため、使用可能な水量に制限がある施設においても、処理液を適切な固形物濃度に調整することができる。さらに、希釈のために水道水を使用する必要もないため、水道コストを削減することができる。貯留工程は、静置して行っても、攪拌して行ってもよいが、混合液の固形物濃度の調整をより適切に行うために、攪拌して行うことが好ましい。固形物濃度が調整された混合液は、分解・水素発酵槽20または前処理槽21に供給される。なお、貯留工程においては、固形物濃度が上記の範囲内となるように調整されればよいため、貯留槽10内の温度管理やpHの調整等は必須ではない。リグノセルロース系バイオマスと、ルーメン液およびルーメン微生物培養液のうち少なくとも一つとの混合方法については特に限定されないが、ルーメン液およびルーメン微生物培養液のうち少なくとも一つを貯留槽10に供給してもよく、リグノセルロース系バイオマスを貯留槽10へ供給する経路に供給してもよい。また、ルーメン液およびルーメン微生物培養液のうち少なくとも一つを貯留槽10内の気相部から供給してもよく、底部から供給してもよく、シャワー状にリグノセルロース系バイオマスに噴霧してもよい。ルーメン液およびルーメン微生物培養液のうち少なくとも一つを貯留槽10に気相部や底部から供給する場合は、装置構成を簡素化することができる。また、ルーメン液およびルーメン微生物培養液のうち少なくとも一つを、リグノセルロース系バイオマスを貯留槽10へ供給する経路に供給する場合やシャワー状にリグノセルロース系バイオマスに噴霧する場合は、リグノセルロース系バイオマスとルーメン液およびルーメン微生物培養液の少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスを均一に混合することができる。
前処理工程において、リグノセルロース系バイオマスに含まれるリグノセルロースは、リグノセルロース分解細菌が生産するリグニン分解酵素により、リグニンの一部が分解されリグノセルロースの強固な構造が緩んだ後、エンドグルカナーゼやエキソグルカナーゼ、あるいはキシラナーゼ等により、それぞれセルロースやヘミセルロースに分解され、グルコース、フルクトース等の還元糖(ヘキソース(六単糖))に変換される。
水素発酵工程は、リグノセルロース分解細菌による前処理工程と同様に、嫌気性条件下で行われる。発酵工程では、前処理工程で生成されたグルコース、フルクトース等の還元糖(ヘキソース(六単糖))を基質として、水素発酵処理が行われる。水素発酵反応が進むと、還元糖が分解されてピルビン酸等が生成され、さらに反応が進むと酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等の揮発性脂肪酸(VFA)が生産される。また、代謝過程でバイオ水素ガスと二酸化炭素が約1:1で生産され、酢酸等の有機酸や水素と二酸化炭素が生産される。
分解・水素発酵工程は、上記の前処理(分解)工程と水素発酵工程を一つの槽(分解・水素発酵槽20)内で行う工程である。分解・水素発酵工程は50~60℃、より好ましくは55℃程度で行われる。また、分解・水素発酵工程は、pH5.5~6.0、より好ましくは5.7程度で行われる。水理学的滞留時間は、24~168時間、より好ましくは72時間程度である。分解・水素発酵工程は、リグノセルロース系バイオマスの分解処理と水素発酵処理が一つの槽で行われるため、設備コストを削減することができる。
第2、5実施形態における第1メタン発酵(汚泥消化)工程では、下水汚泥を原料として、メタン発酵(消化)処理が行われる。第1メタン発酵(汚泥消化)工程は、水素発酵工程と同様に、嫌気性条件下で行われる。第1メタン発酵(汚泥消化)工程において生成する消化ガスの組成はメタンが60~70容量%、二酸化炭素が30~40容量%、その他微量の窒素、酸素、硫化水素、及び水等が含まれる。消化ガスは、メタン約60容量%、二酸化炭素約40容量%で構成されるが、そのまま燃料として使用されてもよいし、二酸化炭素を除去して高濃度のメタンガスとして使用されてもよい。
第3、6実施形態における第2メタン発酵工程では、水素発酵液に含まれる酢酸等の揮発性脂肪酸や水素と二酸化炭素を基質として、メタン発酵が行われる。第2メタン発酵工程は、水素発酵工程と同様に、嫌気性条件下で行われる。第2メタン発酵工程において生成するバイオガスの組成はメタンが60~70容量%、二酸化炭素が30~40容量%、その他微量の窒素、酸素、硫化水素、及び水等が含まれる。バイオメタンガスは、メタン約60容量%、二酸化炭素約40容量%で構成されるが、そのまま燃料として使用されてもよいし、二酸化炭素を除去して高濃度のメタンガスとして使用されてもよい。
20:分解・水素発酵槽
21:前処理槽
22:水素発酵槽
30:第1メタン発酵(消化)槽
31:第2メタン発酵槽
40:培養槽
101~112:水素発酵処理システム
Claims (12)
- ルーメン液及び培養槽で培養されるルーメン微生物培養液の少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスとを含む混合液を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽から供給された前記混合液の分解処理及び水素発酵処理を行う分解・水素発酵槽と、
を備えることを特徴とする水素発酵処理システム。 - 有機性廃棄物をメタン発酵処理する第1メタン発酵槽をさらに備え、
前記第1メタン発酵槽内のメタン発酵液を前記貯留槽及び前記培養槽の少なくとも一つに供給することを特徴とする請求項1に記載の水素発酵処理システム。 - 前記分解・水素発酵槽内の水素発酵液を原料としてメタン発酵を行う第2メタン発酵槽をさらに備え、
前記第2メタン発酵槽内のメタン発酵液を前記貯留槽及び前記培養槽の少なくとも一つに返送することを特徴とする請求項1又は2に記載の水素発酵処理システム。 - ルーメン液及び培養槽で培養されるルーメン微生物培養液の少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスとを含む混合液を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽から供給された前記混合液を分解処理する前処理槽と、
前記前処理槽内の前処理液を水素発酵処理する水素発酵槽と、
を備えることを特徴とする水素発酵処理システム。 - 有機性廃棄物をメタン発酵処理する第1メタン発酵槽をさらに備え、
前記第1メタン発酵槽内のメタン発酵液を前記貯留槽、前記培養槽、及び前記前処理槽の少なくとも一つに供給することを特徴とする請求項4に記載の水素発酵処理システム。 - 前記水素発酵槽内の水素発酵液を原料としてメタン発酵を行う第2メタン発酵槽をさらに備え、
前記第2メタン発酵槽内のメタン発酵液を前記貯留槽、前記培養槽、及び前記前処理槽の少なくとも一つに返送することを特徴とする請求項4又は5に記載の水素発酵処理システム。 - ルーメン液及び培養槽で培養されるルーメン微生物培養液の少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスとを含む混合液を貯留槽に貯留する貯留工程と、
前記貯留工程から供給された前記混合液の分解処理及び水素発酵処理を行う分解・水素発酵工程と、
を備えることを特徴とする水素発酵処理方法。 - 有機性廃棄物をメタン発酵処理する第1メタン発酵工程をさらに備え、
前記第1メタン発酵工程で得られたメタン発酵液を前記貯留槽及び前記培養槽の少なくとも一つに供給することを特徴とする請求項7に記載の水素発酵処理方法。 - 前記分解・水素発酵工程で得られた水素発酵液を原料としてメタン発酵を行う第2メタン発酵工程をさらに備え、
前記第2メタン発酵工程で得られたメタン発酵液を前記貯留槽及び前記培養槽の少なくとも一つに返送することを特徴とする請求項7又は8に記載の水素発酵処理方法。 - ルーメン液及び培養槽で培養されるルーメン微生物培養液の少なくとも一つとリグノセルロース系バイオマスとを含む混合液を貯留槽に貯留する貯留工程と、
前記貯留工程から供給された前記混合液を前処理槽で分解処理する前処理工程と、
前記前処理工程で得られた前処理液を水素発酵槽で水素発酵処理する水素発酵工程と、
を備えることを特徴とする水素発酵処理方法。 - 有機性廃棄物をメタン発酵処理する第1メタン発酵工程をさらに備え、
前記第1メタン発酵工程で得られたメタン発酵液を前記貯留槽、前記培養槽、及び前記前処理槽の少なくとも一つに供給することを特徴とする請求項10に記載の水素発酵処理方法。 - 前記水素発酵工程で得られた水素発酵液を原料としてメタン発酵を行う第2メタン発酵工程をさらに備え、
前記第2メタン発酵工程で得られたメタン発酵液を前記貯留槽、前記培養槽、及び前記前処理槽の少なくとも一つに返送することを特徴とする請求項10又は11に記載の水素発酵処理方法。
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