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JP7815076B2 - 絶縁監視装置及び絶縁監視方法 - Google Patents
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JP7815076B2 - 絶縁監視装置及び絶縁監視方法 - Google Patents

絶縁監視装置及び絶縁監視方法

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Description

本発明は、電力ラインの漏洩電流を計測、監視する絶縁監視装置及び絶縁監視方法に関する。
従来の絶縁監視装置は、50Hz、60Hz等の三相の電路に対して零相変流器(ZCT)を設置して漏洩電流を計測する。この絶縁監視装置として、基本波有効分方式(Ior方式)を用いるものが知られている。基本波有効分方式(Ior方式)とは、零相変流器により検出した商用周波数の電流(Io)と電路電圧を検出し、その電圧をもとに絶縁抵抗により流れる電流(Ior)を検出する方式である。Ior方式の計算方法は、零相変流器(以下ZCTと記載)を使用して漏れ電流を計測し、基本波漏れ電流Ioの演算と、有効分漏れ電流Iorの演算を行っている。基本波漏れ電流Ioを求めるためには、絶縁監視装置に含まれるプロセッサ(マイコン等)を用いて、ソフトウェアにてフーリエ展開処理を行う。また、有効分電流Iorを求めるために、基本波漏れ電流Ioをソフトウェアにてベクトル演算処理を行う。
特開2018-128270号公報
従来の絶縁監視装置の計算方法は、ソフトウェアにてフーリエ展開処理とベクトル演算処理を行っているが、計算する内容が多い為、処理終了まで時間がかかってしまう。特に、絶縁監視装置におけるソフトウェア処理を組み込まれたマイコンにて実現する場合には、マイコン自身の処理能力の限界から、リアルタイムによる絶縁監視ができないという問題が生ずることがあった。また、ソフトウェア処理に時間がかかることにより、連続する観測対象波形のすべてに対する有効分漏れ電流Iorの演算ができないという問題も生じていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、有効分漏れ電流Iorを連続的に計測することができる絶縁監視装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、絶縁監視装置から任意の有効分漏れ電流Iorのテスト電流を流して、テスト電流を流していないときの有効分漏れ電流Iorの計測値と、流しているときの計測値とのベクトル値の差を比較して有効分漏れ電流Iorを素早く計算することを特徴とする。
本発明の一つの特徴によれば、電力ラインに設けた零相変流器ZCLと、零相変流器からの出力を増幅する増幅器と、増幅器から出力された信号の基本波信号帯域を通すフィルタ回路を有し、フィルタ回路にてフィルタリングした信号を演算部に入力させて、前記演算部は基本波有効分漏れ電流を求める絶縁監視装置に適用される。絶縁監視装置には、零相変流器と増幅器とフィルタ回路の組み合わせを2組設け、2組の出力をそれぞれ1つの演算部に入力させる。また、第2の組の零相変流器ZCLの貫通部には、電力ラインと共にテスト用電線を配置し、測定の際にIoテスト電流出力部からテスト用電線にテスト用電流を流しながら零相変流器ZCLによる測定ができるように構成した。演算部は、テスト用電流を印加しない状態の零相変流器ZCLからの出力と、テスト用電流を印加した状態の零相変流器ZCLからの出力を取得し、これらを比較するベクトル演算を行うことによって有効分漏れ電流Iorを算出する。
本発明によれば、絶縁監視装置が実行する有効分漏れ電流Iorのソフトウェアの処理が軽減されるので、有効分漏れ電流Iorの値確定が早くなる。また、1波形ごとに計測及び演算処理が完了するため、計測対象波形の取りこぼしがなくなるという効果がある。さらに、計測の際にテスト電流Itを零相変流器ZCLの貫通部に供給するようにしたが、電力ライン(フィールド)には一切の影響を与えないという効果がある。
本発明の実施例に係る絶縁監視装置100の構成図である。 絶縁監視装置100にて計測される漏れ電流Ioのベクトル図である。 テスト電流Itを流した時に絶縁監視装置100にて計測される漏れ電流Ioのベクトル図である。 図1の絶縁監視装置100による有効分漏れ電流Ior演算の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施例に係る絶縁監視装置100Aの構成図である。 図5の絶縁監視装置100Aによる有効分漏れ電流Ior演算の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明の実施例に係る絶縁監視装置100の構成図である。絶縁監視装置100は、モータ等の誘導性負荷の絶縁を監視する装置であり、変圧器10等の電力供給側から負荷20に対する電力ライン11の途中に設けられる。電力ライン11は、交流三相3線式であって、3本の電線(R相、S相、T相)により構成される。電動機等の誘導性負荷20は接地されており、絶縁状態が悪くなると漏洩電流が接地線21に流れる。絶縁監視装置100は、計測した電圧および漏洩電流(漏れ電流とも呼ぶ)の大きさから負荷20の絶縁状態の変動を監視する。図1では図示していないが、3本の電線(R相、S相、T相)の電圧も、図示しない電圧入力部によって絶縁監視装置100の演算部110に入力され、演算部110のマイコンによって監視される。
3本の電線(R相、S相、T相)の経路中には2つの零相変流器(ZCT、ZCT)が設けられる。零相変流器ZCTは、広く用いられている公知の計測機器の一つであり、3相分の電線(R相、S相、T相)を一括して貫通部に通すことによって、1相分の電流を変流器2次側へ取り出すことができる。地絡現象が生じていない正常の状態では零相変流器ZCTの2次側には電流は流れないが、地絡現象が生ずると零相変流器を流れる電流のバランスがくずれるために、零相変流器ZCTの2次側に電流が流れることになる。
第1の零相変流器(ZCT)は、従来の絶縁監視装置においても設けられていたものであり、2次側出力線106から得られる出力を増幅部101にて増幅することで、演算部110が通常の漏れ電流Ioを計測できる。演算部110は、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、ここでは汎用のマイコンを用いて構成できる。演算部110には、揮発性と不揮発性のメモリー111を含んで構成される。増幅部101と演算部110の間には、バンドパスフィルタ回路103が設けられる。バンドパスフィルタ回路103は、ハードウェアで構成した一般的なフィルタ回路である。この回路では、50Hzもしくは60Hzの周波数を含む帯域の信号を通すことで正弦波信号を抽出する。これ以外の周波数帯域の信号は、この回路によって減衰される。バンドパスフィルタ回路103を通すことで、通過した信号は、基本波漏れ電流Ioとなるため、演算部110へ入力される。演算部110は、入力された信号(基本波漏れ電流Io)から、有効分漏れ電流Iorを算出する。この際、演算部110にて従来おこなっていたフーリエ展開のためのソフトウェア処理を削減することができ、以下に説明する簡易な算出方法にて置き換えることができる。
本実施例では、第1の零相変流器(ZCT)に加えて、第2の零相変流器(ZCT)が設けられる。第1の零相変流器(ZCT)と第2の零相変流器(ZCT)は同一構成の機器を用いることができ、いずれも1次側において3本の電線(R相、S相、T相)を一括して貫通部に通すように設置する。但し、第2の零相変流器(ZCT)では、3本の電力ライン11(R相、S相、T相)に加えて、Iorテスト電流出力部105に接続される1本のテスト用電線108を第2の零相変流器(ZCT)の貫通部に通すように配置される。つまり、第2の零相変流器(ZCT)の貫通部には、電力ライン11のR相、S相、T相の3本の電線に加えて、テスト用電線108がR相、S相、T相の3本の電線と同方向に沿うようにして合計4本の電線が貫通部に位置付けられる。テスト用電線108は、第2の零相変流器(ZCT)の付近の部分的な範囲において電力ライン11と平行に添わせ、ZCTの貫通部に貫通させた状態で通電される。
第2の零相変流器(ZCT)の2次側出力線107は増幅部102にて増幅される。増幅部102は増幅部101と同じ構成とすれば良い。増幅部102の出力は、バンドパスフィルタ回路104を介してから、演算部110に出力される。バンドパスフィルタ回路104は、バンドパスフィルタ回路103と同一のものである。演算部110は、3本の電線(R相、S相、T相)に起因する有効分漏れ電流Iorと、テスト電流出力部105から加算された任意のテスト電流Itを加えた有効分漏れ電流Ior’の合成電流を検出する。絶縁監視装置100はIorテスト電流出力部105から任意のテスト電流Itを流すことができる。Iorテスト電流出力部105によるテスト電流Itの付加は、絶縁監視装置100の演算部110から制御線112を介した制御信号に従って行われるものであり、予めその値が確定しているため、演算部110は任意の値がいくつなのか認識している。以上のように、本実施例では零相変流器と増幅器とフィルタ回路の組み合わせを2組設け、これら2組の出力をそれぞれ1つの演算部111に入力させるようにした。
図2は絶縁監視装置100にて計測され、バンドパスフィルタ回路103を通過した後の漏れ電流Io200を示すベクトル図である。横軸は、図示しない電圧入力部から入力されるR相の計測電圧V201であり、電圧V202を基準電位とした電圧V201の大きさを示している。この横軸の線上を基準とすると、有効分漏れ電流Ior203のベクトルは、電圧V202とV201と同じ線上となる。一方、コンデンサ成分の漏れ電流Iocは、理論としてIorと90°の位相差がある。基本波漏れ電流Io200はIorとIocが合成された値であるため、基本波漏れ電流Io200のベクトルとなる。この基本波漏れ電流Io200が演算部110へ入力され、演算部110がこのベクトルの長さを認識する。
図3はテスト電流を流した時に絶縁監視装置にて計測される漏れ電流のベクトル図である。基本波漏れ電流Io300に、テスト電流It305を流すと図3となる。絶縁監視装置のテスト電流It305のベクトルは、電圧V301と電圧V302と同じ方向となる。このテスト電流It305は絶縁監視装置100から出力されるため、演算部110はテスト電流It305分のベクトルの長さを認識している。このテスト電流It305を流すと基本波漏れ電流Io300(理論上は第1の零相変流器(ZCT)で検出される基本波漏れ電流Io200と同じ大きさ)にテスト電流It306が合成されることになるので、本来の基本波漏れ電流Io300から基本波漏れ電流Io307へとベクトルが変化する。基本波漏れ電流Io307は、増幅部102、バンドパスフィルタ部104を介して演算部110へ入力されるため、演算部110はベクトル307の長さを認識できる。
次に、基本波漏れ電流Io300,307の違いから有効分漏れ電流Ior303を求める。まず初めに、余弦定理から角度θを求める。余弦定理の式は、以下となる。
Io300=Io307+It306-2×Io307×It306×Cosθ
上記式を以下式へ展開する。
Cosθ=(Io307+It306-Io300)÷2×Io307×It306
上記から角度を求めると以下となる。
ArcCosθ=角度θ°
角度θがわかると角度θ、θをそれぞれ求めることができる
θ°=90°-θ°
θ°=180°-90°-(90°-θ°)
角度θがわかると三角関数から有効分電流Ior303を求めることができる。
Ior303+It305=Io307×Cosθ
上記から有効分電流Ior303を求めると以下となる。
Ior303=Io307×Cosθ-It305
上記計算式のテンプレートが、マイコンが実行するソフトウェア内にあれば、演算部110を用いた短い演算処理にて有効分電流Ior303の計算が可能となる。
次に、図4のフローチャートを用いて絶縁監視装置100による演算の処理手順を説明する。絶縁監視装置100は、装置が起動したら連続的に3相分の電線(R相、S相、T相)の基本波漏れ電流Ioの検出を開始する。最初に、Iorテスト電流出力部105は、テスト用電線108を介して第2の零相変流器(ZCT)の貫通部内に所定のテスト電流Itを流す(ステップ61)。このテスト電流Itは、以降、継続して流した状態のままとする。次に、絶縁監視装置100のZCT、ZCTは、それぞれ漏れ電流に応じた信号を2次側出力106、107に出力する。2次側出力106、107は増幅部101、102により増幅され、フィルタ回路103、104をそれぞれ通過した後に演算部110に入力される(ステップ62)。次に、絶縁監視装置100の演算部110は、増幅部101にて増幅された出力から基本波漏れ電流Io200(=基本波漏れ電流Io300)を検出し、増幅部102にて増幅された出力から基本波漏れ電流Io300とテスト電流It306の合成値Io307を検出する(ステップ63)。
次に、演算部110は、図3にて説明した方法によって、有効分電流Ior303を算出して、演算部110内の図示しない記憶装置内に記憶する(ステップ64)。次に、演算部110は検出した有効分電流Ior303が閾値を超えているか否かを判定し(ステップ65)、閾値を超えている場合には表示画面上での表示、アラーム音、アラームランプ等によるアラーム表示を行い、監視者にて報知する(ステップ66)。閾値は1つ又は複数設定することがあり、電力路を遮断させるような大きな有効分電流Ior303の場合は、規則に沿った遮断措置等を行う。また、閾値を1度だけ超えたら直ちにアラームを出すのではなく、一定の定められた時間だけ連続で閾値を超え続けたらアラームを出すように構成しても良い。ステップ65にて有効分電流Ior303が閾値未満の場合は、ステップ67に進む。
ステップ67では、検出された有効分電流Ior303を外部制御装置150(図1参照)に送出する。絶縁監視装置100による測定結果を、サーバ装置等の外部制御装置150に送出すれば、電力ライン11の遠隔監視ができる。尚、ステップ6での送出は必ずしもリアルタイムである必要はなく、所定の時間間隔ごとに送出するように構成しても良い。但し、ステップ6にてアラームを出力するような場合は、直ちに外部制御装置150(図1参照)に送出すると良い。
以上、実施例を用いて本発明を説明したが、本発明は上述の構成だけに限られず、他の構成であっても良い。例えば、使用する零相変流器ZCTの数は2つでなくて3つ以上向けるようにしても良い。さらに、従来の絶縁監視装置と同じように1つだけであっても良い。その場合は、図1の絶縁監視装置100からZCT、増幅部101、バンドパスフィルタ部103を取り除いたものと同一の構成が第2の実施例の絶縁監視装置100Aとなる。その構成を示すのが図5である。
図5は本発明の第2の実施例に係る絶縁監視装置100Aの構成図である。同一構成の部分には同一番号の符号を付すことにより繰り返しの説明は省略する。尚、本明細書でいう同一とは、完全同一だけに限定するものではなく、同等の機能を果たす構成までも含む概念である。第2の実施例の絶縁監視装置100Aでは、1つだけ設けられる零相変流器ZCTに、Iorテスト電流出力部105に接続される1本のテスト用電線108が貫通するように配置する。このテスト用電線108に対してテスト電流Itを流さない状態で測定される2次側出力107と、テスト電流Itを流した状態で測定される2次側出力107の大きさを比較する。これらの2つの出力は、同時に計測することはできないため、零相変流器ZCTの計測単位、計測区間ごとにテスト電流Itを流さない状態で測定と、テスト電流を流した状態で測定を交互に切り替えながら演算する。例えば、計測の奇数回目はテスト用電線108にテスト電流Itを流さない状態で漏れ電流Io200(図2参照)を測定し、その値を一旦演算部110のメモリ111に格納する。この格納は次の測定時の演算実行の為だけに行う一時的なものであるので、使用するメモリ111は、バッファメモリ等の不揮発性メモリ領域で良い。次の計測間隔(偶数回目)は、テスト用電線108にテスト電流Itを流した状態で漏れ電流Io300(図3参照)を計測する。このようにして、計測間隔の前回の測定結果(メモリ111に格納されている)と今回の測定結果を用いて、図3にて説明した方法と同じ手法にて有効分電流Ior303(図3参照)を算出することができる。
図6は絶縁監視装置100Aによる演算の処理手順を示したフローチャートである。ここでは、演算部110が奇数回目の漏れ電流Io200(図2参照)を選出するステップ71~73と、偶数回目の漏れ電流Io300(図3参照)を選出するステップ74~76の2つの計測手順が含まれる。最初に、絶縁監視装置100Aの演算部110には、零相変流器ZCTの2次側出力107が連続的に入力される。この演算部110に入力される信号のうち所定の計測間隔にて、漏れ電流Io200と漏れ電流Io300が取得される。最初に、演算部110は、零相変流器ZCTの2次側出力107から漏れ電流Io200を測定する(ステップ71、72)。測定された漏れ電流Io200の値は、演算部110に含まれるメモリ111に一時的に格納される(ステップ73)。
次に、演算部110は次の計測間隔(偶数回目の計測)の際に、テスト用電線108にテスト電流Itを一定時間流す(ステップ74)。この一定時間は、零相変流器ZCTにて2次側出力107を検出するのに要する時間程度であり、テスト電流Itが流れている間に演算部110は漏れ電流Io300を測定する(ステップ75、76)。ここで、次の計測間隔(奇数回目の計測)の開始時点にはテスト電流Itが0に戻るようにテスト電流Itが制御される。次に、演算部110は、メモリ111に一時的に格納された漏れ電流Io200を読み出して、算出された漏れ電流Io300との差分をとることにより、有効分電流Ior303を算出し、その値をメモリ111に格納する(ステップ77)。
次に、演算部110は検出した有効分電流Ior303が、警報を出すか否かを判断するための閾値を超えているかを判定し(ステップ78)、閾値を超えている場合にアラーム表示を行い、監視者または装置付近にいる者に報知する(ステップ79)。閾値は1つ又は複数設定することがあり、電力路を遮断させるような大きな有効分電流Ior303の場合は、規則に沿った遮断措置等を行う。ステップ78にて有効分電流Ior303が閾値未満の場合は、ステップ80に進む。
ステップ77で検出された有効分電流Ior303の値は、外部制御装置150(図1参照)に連続又は断続的に送出される(ステップ80)。以上のように、絶縁監視装置100Aに零相変流器ZCTが1つしか設けられていない場合であっても、Iorテスト電流出力部105とテスト用電線108を設けることで、ZCTにて通常の漏れ電流Ioにテスト電流Itが加算されたものが計測されるように構成すれば、フーリエ演算等の複雑な計算を行うことなく簡単な計算で有効分漏れ電流Ior303を算出できる。
以上、2つの実施例で説明したように、本発明の絶縁監視装置100、100Aは、ソフトウェアにてフーリエ展開処理を行うことなく、ベクトル演算処理を用いて有効分漏れ電流Iorを計算できるようになった。また、演算部100のCPUによる演算処理にかかる時間を大幅に短縮できたので、すべての電力波形又は大部分の電力波形に対して有効分漏れ電流Iorの検出ができるようになり、有効分漏れ電流Iorを精度の良く監視できるようになった。尚、本発明は上述した実施例の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
10 変圧器
11 電力ライン
20 負荷
21 接地線
100、100A 絶縁監視装置
101、102 増幅部
103、104 バンドパスフィルタ回路
105 Iorテスト電流出力部
106、107 (ZCTの)2次側出力線
110 CPU
111 メモリ
150 外部制御装置
160 外部警報器
200 基本波漏れ電流Io
201 電圧Vベクトル
202 電圧V基準
203 有効分漏れ電流Ior
204 コンデンサ成分漏れ電流Ioc
300 基本波漏れ電流Io
301 電圧Vベクトル
302 電圧V基準
303 有効分漏れ電流Ior
304 コンデンサ成分漏れ電流Ioc
305、306 テスト電流It
307 基本波漏れ電流Ioと有効分漏れ電流Iorテスト電流の合成成分
θ、θ、θ 角度
ZCT、ZCT、ZCT 零相変流器

Claims (10)

  1. 電力ラインに設けた零相変流器から取り込んだ漏れ電流と、電力ラインから取り込んだ電圧信号に基づいて基本波有効分漏れ電流を求める絶縁監視装置であって、
    前記零相変流器として前記電力ラインに第1の零相変流器と第2の零相変流器を設け、
    前記第2の零相変流器の貫通部に、前記電力ラインと共に貫通させるように配置されるテスト用電線を設け、
    前記テスト用電線にテスト用電流を流すためのテスト電流出力部と、前記第1の零相変流器からの出力を増幅する第1の増幅部と、前記第2の零相変流器からの出力を増幅する第2の増幅部と、を設け、
    演算部は、
    前記第1の増幅部から出力された第1の検出値と、
    前記テスト電流出力部からのテスト用電流を流した状態で検出された前記第2の増幅部から出力された第2の検出値を入力し、
    前記第1の検出値と前記第2の検出値から三角関数を用いたベクトル演算を行うことによって前記電力ラインの前記基本波有効分漏れ電流を算出することを特徴とする絶縁監視装置。
  2. 前記演算部は、算出された前記基本波有効分漏れ電流が所定の閾値を超えたか否かを判定し、前記閾値を超えた場合に警報器を用いて警報を発することを特徴とする請求項1に記載の絶縁監視装置。
  3. 前記第1の増幅部と前記演算部の間に前記第1の零相変流器から出力された信号のうち50Hz又は60Hzの基本波信号帯域を通す第1のフィルタ回路を設け、
    前記第2の増幅部と前記演算部の間に前記第2の零相変流器から出力された信号のうち50Hz又は60Hzの基本波信号帯域を通す第2のフィルタ回路を設けたことを特徴とする請求項2に記載の絶縁監視装置。
  4. 前記演算部は、三相の前記電力ライン(R相、S相、T相)の前記基本波有効分漏れ電流(IOR)を、
    OR=IO2×Cosθ-I
    但し、IOR:基本波有効分漏れ電流
    O2:第2の(電流)検出値
    θ:電流値IO2と電圧Vとの成す角度
    :テスト用電流値
    の演算式を用いて算出することを特徴とする請求項3に記載の絶縁監視装置。
  5. 前記演算部によって算出された前記基本波有効分漏れ電流の計測値を記憶する記憶装置を設け、
    前記演算部は算出された前記計測値を連続的して、又は、離散的に前記記憶装置に格納し、
    前記演算部は、通信手段を用いて格納された前記記憶装置の前記計測値を外部制御装置に出力することを特徴とする請求項4に記載の絶縁監視装置。
  6. 電力ラインに設けた零相変流器から取り込んだ漏れ電流を増幅部により増幅した電流検出値と、前記電力ラインから取り込んだ電圧検出値に基づいて、演算部によって基本波有効分漏れ電流を求める絶縁監視装置であって、
    前記零相変流器の貫通部に、前記電力ラインと共に貫通させるように配置されるテスト用電線と、前記テスト用電線にテスト用電流を流すためのテスト電流出力部を設け、
    前記演算部は以下のa)~d)のステップ、
    a)前記テスト用電線にテスト用電流を流さないときの前記増幅部からの第1の検出値を取得して記憶し、
    b)前記テスト電流出力部によって、前記テスト用電線にテスト用電流を流したときの前記増幅部からの第2の検出値を取得し、
    c)前記ステップa)で記憶された前記第1の検出値と前記ステップb)で検出された前記第2の検出値を用いて三角関数のベクトル演算を行うことによって前記基本波有効分漏れ電流を算出し、
    d)前記基本波有効分漏れ電流が所定の閾値以上の場合に警報器を用いて警報を発し
    を順番に繰り返すことにより電力ラインの絶縁監視を連続して行うことを特徴とする絶縁監視方法。
  7. 前記増幅部と前記演算部の間に前記零相変流器から出力された信号のうち50Hz又は60Hzの基本波信号帯域を通すフィルタ回路を設け、
    前記演算部は、前記フィルタ回路を通過した前記第1の検出値と前記第2の検出値を用いて、前記ステップc)を実行することを特徴とする請求項6に記載の絶縁監視方法。
  8. 前記演算部は、三相の前記電力ライン(R相、S相、T相)の前記基本波有効分漏れ電流(IOR)を、
    OR=IO2×Cosθ-I
    但し、IOR:基本波有効分漏れ電流
    O2:第2の(電流)検出値
    θ:電流値IO2と電圧Vとの成す角度
    :テスト用電流値
    の演算式を用いて算出することを特徴とする請求項7に記載の絶縁監視方法。
  9. 演算部と、
    電力ラインに設けた第1の零相変流器と、前記第1の零相変流器の出力を増幅する第1の増幅器と、
    前記電力ラインに設けた第2の零相変流器と、前記第2の零相変流器の出力を増幅する第2の増幅器と、を有し、
    前記第2の零相変流器の貫通部に、前記電力ラインと共に貫通させるように配置されるテスト用電線を設け、
    前記テスト用電線に前記演算部の制御によりテスト用電流を流すためのテスト電流出力部を設けた絶縁監視装置における絶縁監視方法であって、
    前記演算部は以下のa)~c)のステップ、
    a)前記第1の増幅器からの第1の検出値を取得すると共に、前記テスト用電線にテスト用電流を流したときの前記第2の増幅器からの第2の検出値を取得し、
    b)前記第1の検出値と前記第2の検出値から三角関数の演算を用いたベクトル演算を行うことによって基本波有効分漏れ電流を算出し、
    c)前記基本波有効分漏れ電流が所定の閾値以上の場合は前記閾値を超えた場合に警報器を用いて警報を発し
    を順番に繰り返すことにより通電中の電力ラインの絶縁監視を連続して行うことを特徴とする絶縁監視方法。
  10. 前記演算部は、算出された前記基本波有効分漏れ電流の値を、読み出し可能な記憶装置に蓄積すると共に外部の制御装置に送出することを特徴とする請求項9に記載の絶縁監視方法。
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