<第1の実施形態>
図面を参照しながら本開示の第1の実施形態に係る二連構造の積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ1について説明する。図1は、第1の実施形態に係る二連構造の積層セラミックコンデンサ1の外観斜視図である。図2Aは、図1のII-II断面図であって、第1の実施形態に係る二連構造の積層体の概略構成を説明するための図である。図2Bは、図1のII-II断面図であって、主に第1の実施形態に係る二連構造の積層体内における各部の厚みの関係を説明するための図である。図3は、図2AのIII-III断面図である。図4Aは、図2AのIVA-IVA断面図であって、第1の内部電極層および第2の内部電極層に沿った断面図である。図4Bは、図2AのIVB-IVB断面図であって、中間電極層に沿った断面図である。
なお、図面は、発明の内容を説明するため、模式的に簡略化して描画している場合があり、描画された構成要素または構成要素間の寸法の比率が、明細書に記載されたそれらの寸法の比率と一致していない場合がある。また、明細書に記載されている構成要素が、図面において省略されている場合や、個数を省略して描画されている場合などがある。例えば、図2A、図2B、図2C、図3に記述される内部電極層の数は、説明の便宜上、7層となっているが、これは、実際の内部電極層30の数を示すものではない。なお、本発明において用いる、形状や幾何学的条件、および、それらの程度を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1に示すように、実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、略直方体形状を有している。積層セラミックコンデンサ1は、略直方体形状を有する積層体10と、積層体10の両端部のそれぞれに互いに離間して配置された一対の外部電極40と、を備えている。
図1において、矢印Tは、積層セラミックコンデンサ1および積層体10の積層方向を示している。この積層方向Tは、積層セラミックコンデンサ1および積層体10の厚み方向および高さ方向でもある。図1において、矢印Lは、積層セラミックコンデンサ1および積層体10の、積層方向Tに直交する長さ方向を示している。図1において、矢印Wは、積層セラミックコンデンサ1および積層体10の、積層方向Tおよび長さ方向Lに直交する幅方向を示している。一対の外部電極40は、積層体10の長さ方向Lの一端部および他端部にそれぞれ配置されている。
図1~図4B、後述の図9には、XYZ直交座標系が示されている。積層セラミックコンデンサ1および積層体10の長さ方向Lは、X方向と対応している。積層セラミックコンデンサ1および積層体10の幅方向Wは、Y方向と対応している。積層セラミックコンデンサ1および積層体10の積層方向Tは、Z方向と対応している。ここで、図2A、図2Bおよび図9に示す断面は、LT断面とも称される。図3に示す断面は、WT断面とも称される。図4Aおよび図4Bに示す断面は、LW断面とも称される。
図1~図4Bに示すように、積層体10は、積層方向Tに相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、積層方向Tに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、積層方向Tおよび長さ方向Lに直交する幅方向Wに相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、を含む。
図1に示すように、積層体10は、略直方体形状を有している。なお、積層体10の長さ方向Lの寸法は、幅方向Wの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。積層体10の角部および稜線部には、丸みがつけられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。なお、積層体10を構成する表面の一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。例えば、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図1~図2Cに示されるように第1の主面TS1上に凹部としての第1の凹部DE1が形成されている。本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図2A~図2Cに示されるように第2の主面TS2上に凹部としての第2の凹部DE2が形成されている。ただし、凹部は形成されていなくてもよい。
積層体10の寸法は、特に限定されないが、積層体10の長さ方向Lの寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上6mm以下であることが好ましい。また、積層体10の積層方向Tの寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.05mm以上5mm以下であることが好ましい。また、積層体10の幅方向Wの寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。
図2A、図2B、図2Cおよび図3に示すように、積層体10は、内層部11と、積層方向Tにおいて内層部11を挟み込むように配置された第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13と、を有する。
内層部11は、積層方向Tに交互に積層される複数の誘電体層20および複数の内部電極層30を含む。内層部11は、積層方向Tにおいて、最も第1の主面TS1側に位置する内部電極層30から最も第2の主面TS2側に位置する内部電極層30までを含む。内層部11では、複数の内部電極層30が誘電体層20を介して対向して配置されている。内層部11は、静電容量を発生させ実質的にコンデンサとして機能する部分である。なお、内層部11の積層方向Tの厚みは、最も第1の主面TS1側に位置する内部電極層30の形状と最も第2の主面TS2側に位置する内部電極層30の形状に伴って長さ方向Lに沿って変化している。
複数の誘電体層20は、誘電体材料により構成される。誘電体材料は、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックであってもよい。また、誘電体材料は、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものであってもよい。誘電体材料は、主成分としてBaTiO3を含む材料であることが特に好ましい。
誘電体層20の厚みは、0.2μm以上10μm以下であることが好ましい。積層される誘電体層20の枚数は、15枚以上1200枚以下であることが好ましい。なお、この誘電体層20の枚数は、内層部11の誘電体層20の枚数と、第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13のそれぞれの誘電体層20の枚数との総数である。
複数の内部電極層30は、複数の第1の内部電極層31と、複数の第2の内部電極層32と、中間電極層33と、を含む。第1の内部電極層31および第2の内部電極層32が長さ方向Lにおいて離間した状態で隣接して配置され、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32と、中間電極層33とが、その間に誘電体層20を挟んで積層方向Tに交互に配置されている。
第1の内部電極層31は、第1の端面LS1に引き出され、後述の第1の外部電極40Aと接続されている。第2の内部電極層32は、第2の端面LS2に引き出され、後述の第2の外部電極40Bと接続されている。中間電極層33は、第1の端面LS1にも第2の端面LS2にも引き出されず、後述の第1の外部電極40Aにも第2の外部電極40Bにも接続されていない。複数の内部電極層30に含まれる第1の内部電極層31、中間電極層33、第2の内部電極層32により直列接続のコンデンサ素子を形成する。なお、以下においては、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33を区別して説明する必要のない場合には、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33をまとめて内部電極層30という場合がある。
図2A、図4Aに示すように、第1の内部電極層31は、第1の対向部EAと、第1の引き出し部D1と、を有する。第1の対向部EAは、誘電体層20を間に挟んで積層方向Tに隣り合って配置された中間電極層33に対向する領域であり、積層体10の内部に位置する。第1の内部電極層31は、第1の引き出し部D1に接続され、積層方向Tに隣り合って配置された内部電極層30と対向する第1の対向部EAを有する。第1の引き出し部D1は、第1の対向部EAから第1の端面LS1に引き出されている部分であり、第1の端面LS1に露出している。第1の内部電極層31は、その一方端部が第1の端面LS1に引き出されて第1の外部電極40Aと接続する第1の引き出し部D1を有する。
図2A、図4Aに示すように、第2の内部電極層32は、第2の対向部EBと、第2の引き出し部D2と、を有する。第2の対向部EBは、誘電体層20を間に挟んで積層方向Tに隣り合って配置された中間電極層33に対向する領域であり、積層体10の内部に位置する。第2の内部電極層32は、第2の引き出し部D2に接続され、積層方向Tに隣り合って配置された内部電極層30と対向する第2の対向部EBを有する。第2の引き出し部D2は、第2の対向部EBから第2の端面LS2に引き出されている部分であり、第2の端面LS2に露出している。第2の内部電極層32は、その一方端部が第2の端面LS2に引き出されて第2の外部電極40Bと接続する第2の引き出し部D2を有する。
図2A、図4Bに示すように、中間電極層33は、第1電極層側対向部ECAと、第2電極層側対向部ECBと、連結部E0と、を有する。第1電極層側対向部ECAは、誘電体層20を間に挟んで積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31に対向する領域であり、積層体10の内部に位置する。第2電極層側対向部ECBは、誘電体層20を間に挟んで積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32に対向する領域であり、積層体10の内部に位置する。連結部E0は、第1電極層側対向部ECAと第2電極層側対向部ECBとを連結する部分であり、第1電極層側対向部ECAと第2電極層側対向部ECBとの間に配置される。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、中間電極層33の第1の端面LS1側の端部は、第1の端面LS1から離間して配置される。本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、中間電極層33の第1の端面LS1側の端部は、後述の第1の外部電極40Aの端部40AEよりも第1の端面LS1側に配置される。しかし、これに限らず、中間電極層33の第1の端面LS1側の端部は、後述の第1の外部電極40Aの端部40AEよりも第2の端面LS2側に配置されてもよい。
中間電極層33の第2の端面LS2側の端部は、第2の端面LS2から離間して配置される。本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、中間電極層33の第2の端面LS2側の端部は、後述の第2の外部電極40Bの端部40BEよりも第2の端面LS2側に配置される。しかし、これに限らず、中間電極層33の第2の端面LS2側の端部は、後述の第2の外部電極40Bの端部40BEよりも第1の端面LS1側に配置されてもよい。
図2A、図2Bに示されるように、第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31と、第2の内部電極層32と、が長さ方向Lにおいて隣接するように配置される。第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32と、中間電極層33と、が誘電体層20を介して交互に重なるように積層されている。
本実施形態では、第1の対向部EAと第1電極層側対向部ECAとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP1(第1コンデンサ部)が形成される。第2の対向部EBと当該第1電極層側対向部ECAを含む中間電極層33の第2電極層側対向部ECBとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP2(第2コンデンサ部)が形成される。連結部E0は、静電容量CAP1と静電容量CAP2を直列接続する。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、直列接続の2つのコンデンサ部が形成されている、いわゆる2連構造のシリーズ構造の積層セラミックコンデンサ1である。
第1の対向部EA、第2の対向部EB、第1電極層側対向部ECAおよび第2電極層側対向部ECBの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。第1の引出き出し部D1および第2の引き出し部D2の形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。連結部E0の形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。
第1の対向部EAの幅方向Wの寸法と第1の引き出し部D1の幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が小さく形成されていてもよい。第2の対向部EBの幅方向Wの寸法と第2の引き出し部D2の幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が狭く形成されていてもよい。第1電極層側対向部ECAおよび第2電極層側対向部ECBの幅方向Wの寸法と連結部E0の幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が小さく形成されていてもよい。
第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成される。合金を用いる場合、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33は、例えばAg-Pd合金等により構成されてもよい。
第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33のそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33の枚数は、合わせて15枚以上1000枚以下であることが好ましい。
図2A、図2Bおよび図3に示すように、第1の主面側外層部12は、積層体10の第1の主面TS1側に位置している。第1の主面側外層部12は、第1の主面TS1と、最も第1の主面TS1に近い内部電極層30との間に位置する複数の誘電体層20の集合体である。一方、第2の主面側外層部13は、積層体10の第2の主面TS2側に位置している。第2の主面側外層部13は、第2の主面TS2と、最も第2の主面TS2に近い内部電極層30との間に位置する複数の誘電体層20の集合体である。第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13で用いられる誘電体層20は、いずれも内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
なお、積層体10は、直列コンデンサ形成部11Eを有する。直列コンデンサ形成部11Eは、第1の内部電極層31の第1の対向部EAと中間電極層33の第1電極層側対向部ECAとが対向する部分(静電容量CAP1を形成する部分)と、第2の内部電極層32の第2の対向部EBと中間電極層33の第2電極層側対向部ECBとが対向する部分(静電容量CAP2を形成する部分)と、静電容量CAP1と静電容量CAP2を直列接続する部分と、を含む。直列コンデンサ形成部11Eは、内層部11の一部として構成されている。図4Aおよび図4Bには、直列コンデンサ形成部11Eの幅方向Wおよび長さ方向Lの範囲が示されている。なお、直列コンデンサ形成部11Eのうち、静電容量CAP1を形成する部分(第1コンデンサ部)と、静電容量CAP2を形成する部分(第2コンデンサ部)は、コンデンサ有効部ともいう。
なお、積層体10は、側面側外層部を有する。側面側外層部は、第1の側面側外層部WG1と、第2の側面側外層部WG2とを有する。第1の側面側外層部WG1は、直列コンデンサ形成部11Eと、第1の側面WS1との間に位置する誘電体層20を含む部分である。第2の側面側外層部WG2は、直列コンデンサ形成部11Eと第2の側面WS2との間に位置する誘電体層20を含む部分である。図3、図4Aおよび図4Bには、第1の側面側外層部WG1および第2の側面側外層部WG2の幅方向Wの範囲が示されている。なお、側面側外層部は、Wギャップまたはサイドギャップともいう。
なお、積層体10は、端面側外層部を有する。端面側外層部は、第1の端面側外層部LG1と、第2の端面側外層部LG2とを有する。第1の端面側外層部LG1は、直列コンデンサ形成部11Eと第1の端面LS1との間に位置する、誘電体層20および第1の引き出し部D1を含む部分である。すなわち、第1の端面側外層部LG1は、複数枚の誘電体層20の第1の端面LS1側の部分と複数枚の第1の引き出し部D1との集合体である。第2の端面側外層部LG2は、直列コンデンサ形成部11Eと第2の端面LS2との間に位置する、誘電体層20および第2の引き出し部D2を含む部分である。すなわち、第2の端面側外層部LG2は、複数枚の誘電体層20の第2の端面LS2側の部分と複数枚の第2の引き出し部D2との集合体である。図2A、図2B、図4Aおよび図4Bには、第1の端面側外層部LG1および第2の端面側外層部LG2の長さ方向Lの範囲が示されている。なお、端面側外層部は、Lギャップまたはエンドギャップともいう。なお、積層体10の直列コンデンサ形成部11Eは、直列接続領域を有する。直列接続領域は、静電容量CAP1を形成する部分と、静電容量CAP2を形成する部分との間に位置する、誘電体層20と連結部E0を含む部分である。すなわち、直列接続領域は、複数枚の誘電体層20の長さ方向Lの中央部分と複数枚の連結部E0との集合体である。なお、直列接続領域は、中間ギャップともいう。
外部電極40は、図1、図2Aおよび図2Bに示すように、積層体10の第1の端面LS1側に配置された第1の外部電極40Aと、積層体10の第2の端面LS2側に配置された第2の外部電極40Bと、を有する。
なお、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの基本的な構成は同じである。また、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央のWT断面に対して概ね面対称の形状を有する。よって以下においては、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bとを区別して説明する必要のない場合には、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bとをまとめて外部電極40という場合がある。
第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1上に配置されている。第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1に露出する複数の第1の内部電極層31のそれぞれの第1の引き出し部D1に接触している。これにより、第1の外部電極40Aは複数の第1の内部電極層31に電気的に接続している。第1の外部電極40Aは、第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にも配置されていてよい。本実施形態では、第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2上に配置されている。第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2に露出する複数の第2の内部電極層32のそれぞれの第2の引き出し部D2に接触している。これにより、第2の外部電極40Bは複数の第2の内部電極層32に電気的に接続している。第2の外部電極40Bは、第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にも配置されていてよい。本実施形態では、第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
前述のとおり、積層体10内においては、第1の内部電極層31の第1の対向部EAと中間電極層33の第1電極層側対向部ECAとが誘電体層20を介して対向することにより静電容量CAP1(第1コンデンサ部)が形成される。第2の内部電極層32の第2の対向部EBと中間電極層33の第2電極層側対向部ECBが誘電体層20を介して対向することにより、静電容量CAP2(第2コンデンサ部)が形成される。連結部E0は、静電容量CAP1と静電容量CAP2を直列接続する。そのため、第1の内部電極層31が接続された第1の外部電極40Aと第2の内部電極層32が接続された第2の外部電極40Bとの間で、直列接続容量によるコンデンサの特性が発現する。
図2A~図4Bに示すように、第1の外部電極40Aは、第1の下地電極層50Aと、第1の下地電極層50A上に配置された第1のめっき層60Aと、を有する。また、第2の外部電極40Bは、第2の下地電極層50Bと、第2の下地電極層50B上に配置された第2のめっき層60Bと、を有する。
第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1上に配置されている。第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1に露出する複数の第1の内部電極層31のそれぞれの第1の引き出し部D1に接続している。本実施形態においては、第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2上に配置されている。第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2に露出する複数の第2の内部電極層32のそれぞれの第2の引き出し部D2に接触している。本実施形態においては、第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層、薄膜層等から選ばれる少なくとも1つを含む。
本実施形態の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層である。焼き付け層は、金属成分と、ガラス成分もしくはセラミック成分のどちらか一方を含んでいるか、その両方を含んでいることが好ましい。金属成分は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。ガラス成分は、例えば、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。セラミック成分は、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いてもよいし、異なる種のセラミック材料を用いてもよい。セラミック成分は、例えば、BaTiO3、CaTiO3、(Ba,Ca)TiO3、SrTiO3、CaZrO3等から選ばれる少なくとも1つを含む。
焼き付け層は、例えば、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体10に塗布して焼き付けたものである。焼き付け層は、複数の内部電極および誘電体層を有する積層体10の素材である焼成前の積層チップと、その積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時焼成して形成することができる。あるいは、その積層チップを焼成して積層体10を得た後、その積層体10に導電性ペーストを塗布して焼き付けることによっても形成してもよい。なお、上記構成の場合には、焼き付け層は、ガラス成分の代わりにセラミック材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。その場合、添加するセラミック材料として、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いることが特に好ましい。なお、焼き付け層は、複数層であってもよい。
第1の端面LS1上に位置する第1の下地電極層50Aの長さ方向Lに対応する厚みは、第1の下地電極層50Aの積層方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上200μm以下程度であることが好ましい。
第2の端面LS2上に位置する第2の下地電極層50Bの長さ方向Lに対応する厚みは、第2の下地電極層50Bの積層方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上200μm以下程度であることが好ましい。
第1の主面TS1または第2の主面TS2のうちの、少なくとも一方の面の一部にも第1の下地電極層50Aを設ける場合には、この部分に設けられる第1の下地電極層50Aの積層方向Tに対応する厚みは、この部分に設けられる第1の下地電極層50Aの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上25μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面WS1または第2の側面WS2のうちの、少なくとも一方の面の一部にも第1の下地電極層50Aを設ける場合には、この部分に設けられる第1の下地電極層50Aの幅方向Wに対応する厚みは、この部分に設けられる第1の下地電極層50Aの長さ方向Lおよび積層方向Tの中央部において、例えば、3μm以上25μm以下程度であることが好ましい。
第1の主面TS1または第2の主面TS2のうちの、少なくとも一方の面の一部にも第2の下地電極層50Bを設ける場合には、この部分に設けられる第2の下地電極層50Bの積層方向Tに対応する厚みは、この部分に設けられる第2の下地電極層50Bの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上25μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面WS1または第2の側面WS2のうちの、少なくとも一方の面の一部にも第2の下地電極層50Bを設ける場合には、この部分に設けられる第2の下地電極層50Bの幅方向Wに対応する厚みは、この部分に設けられる第2の下地電極層50Bの長さ方向Lおよび積層方向Tの中央部において、例えば、3μm以上25μm以下程度であることが好ましい。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、本実施形態においては、薄膜層であってもよい。薄膜層は、金属粒子が堆積された層である。
第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bを薄膜層で形成する場合は、スパッタリング法または蒸着法等の薄膜形成法により形成されていることが好ましい。ここではスパッタリング法で形成されたスパッタ電極について説明する。
本実施形態の第1の下地電極層50Aは、スパッタ電極により形成された第1の薄膜層により構成されていてもよい。第2の下地電極層50Bは、スパッタ電極により形成された第2の薄膜層により構成されていてもよい。スパッタ電極で下地電極層を形成する場合は、積層体10の第1の主面TS1と第2の主面TS2の少なくともいずれか一方の一部に直接スパッタ電極を形成することが好ましい。スパッタ電極で形成される第1の薄膜層は、第1の主面TS1上の第1の側面WS1側の一部に配置されている。スパッタ電極で形成される第2の薄膜層は、第1の主面TS1上の第2の側面WS2側の一部に配置されている。
スパッタ電極により形成される薄膜層は、例えば、Mg、Al、Ti、W、Cr、Cu、Ni、Ag、Co、MoおよびVからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。これにより、積層体10に対する外部電極40の固着力を高めることができる。薄膜層は、単層であってもよいし、複数層によって形成されていてもよい。例えば、Ni-Cr合金の層と、Ni-Cu合金の層の2層構造によって形成されていてもよい。
第1のめっき層60Aは、第1の下地電極層50Aを覆うように配置されている。
第2のめっき層60Bは、第2の下地電極層50Bを覆うように配置されている。
第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bは、例えば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bは、それぞれ複数層により形成されていてもよい。第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bは、Niめっき層の上にSnめっき層が形成された2層構造が好ましい。
本実施形態においては、第1のめっき層60Aは、第1のNiめっき層61Aと、第1のNiめっき層61A上に位置する第1のSnめっき層62Aと、を有する。
本実施形態においては、第2のめっき層60Bは、第2のNiめっき層61Bと、第2のNiめっき層61B上に位置する第2のSnめっき層62Bと、を有する。
Niめっき層は、積層セラミックコンデンサ1を実装する際に、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bがはんだによって侵食されることを防止する。また、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ1を実装する際に、はんだの濡れ性を向上させる。これにより、積層セラミックコンデンサ1の実装を容易にする。第1のNiめっき層61A、第1のSnめっき層62A、第2のNiめっき層61Bおよび第2のSnめっき層62Bのそれぞれの厚みは、2μm以上10μm以下であることが好ましい。
なお、本実施形態の外部電極40は、例えば、導電性粒子と熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層を有していてもよい。導電性樹脂層は、焼き付け層を覆うように配置されてもよい。導電性樹脂層が焼き付け層を覆うように配置される場合、導電性樹脂層は、焼き付け層とめっき層(第1のめっき層60A、第2のめっき層60B)との間に配置される。導電性樹脂層は、焼き付け層上を完全に覆っていてもよいし、焼き付け層の一部を覆っていてもよい。
熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層は、例えば、めっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる導電層よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサ1に物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層は、緩衝層として機能する。よって、導電性樹脂層は、積層セラミックコンデンサ1のクラック発生を抑制する。
導電性粒子を構成する金属は、Ag、Cu、Ni、Sn、Biまたは、それらを含む合金であってもよい。導電性粒子は、好ましくはAgを含む。導電性粒子は、例えばAgの金属粉である。Agは、金属の中でもっとも比抵抗が低いため、電極材料に適している。また、Agは貴金属であるため、酸化しにくく、対候性が高い。よって、Agの金属粉は、導電性粒子として好適である。
また、導電性粒子は、表面がAgコーティングされた金属粉であってもよい。金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用する際には、金属粉は、Cu、Ni、Sn、Biまたはそれらの合金粉であることが好ましい。Agの特性は保ちつつ、母材の金属を安価なものにするために、Agコーティングされた金属粉を用いることが好ましい。
さらに、導電性粒子は、Cu、Niに酸化防止処理を施したものであってもよい。また、導電性粒子は、金属粉の表面にSn、Ni、Cuをコーティングした金属粉であってもよい。金属粉の表面にSn、Ni、Cuをコーティングされたものを使用する際には、金属粉は、Ag、Cu、Ni、Sn、Biまたはそれらの合金粉であることが好ましい。
導電性粒子の形状は、特に限定されない。導電性粒子は、球形状、扁平状などの形状を有するものを用いることができるが、球形状金属粉と扁平状金属粉とを混合して用いることが好ましい。
導電性樹脂層に含まれる導電性粒子は、主に導電性樹脂層の通電性を確保する役割を担う。具体的には、複数の導電性粒子同士が接触することにより、導電性樹脂層内部に通電経路が形成される。
導電性樹脂層を構成する樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の種々の熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。その中でも、耐熱性、耐湿性、密着性などに優れたエポキシ樹脂は、最も適切な樹脂の1つである。また、導電性樹脂層の樹脂は、熱硬化性樹脂と共に、硬化剤を含むことが好ましい。ベース樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂の硬化剤は、フェノール系、アミン系、酸無水物系、イミダゾール系、活性エステル系、アミドイミド系など公知の種々の化合物であってもよい。
なお、導電性樹脂層は、複数層で形成されていてもよい。導電性樹脂層の最も厚い部分の厚みは、10μm以上150μm以下であることが好ましい。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bを設けずに、積層体10上に後述の第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bが直接配置される構成であってもよい。すなわち、積層セラミックコンデンサ1は、第1の内部電極層31と、第2の内部電極層32とに、直接電気的に接続されるめっき層を含む構成であってもよい。このような場合、前処理として積層体10の表面に触媒を配設した後で、めっき層が形成されてもよい。
この場合においても、めっき層は、複数層であることが好ましい。下層めっき層および上層めっき層はそれぞれ、例えば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiまたはZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属またはこれらの金属を含む合金を含むことが好ましい。下層めっき層は、はんだバリア性能を有するNiを用いて形成されることがより好ましい。上層めっき層は、はんだ濡れ性が良好なSnまたはAuを用いて形成されることがより好ましい。なお、例えば、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32がNiを用いて形成される場合は、下層めっき層は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、上層めっき層は必要に応じて形成されればよく、外部電極40は、下層めっき層のみで構成されてもよい。また、めっき層は、上層めっき層を最外層としてもよいし、上層めっき層の表面にさらに他のめっき層を形成してもよい。
下地電極層を設けずに配置するめっき層の1層あたりの厚みは、2μm以上10μm以下であることが好ましい。なお、めっき層は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき層の単位体積あたりの金属割合は、99体積%以上であることが好ましい。
なお、めっき層を積層体10上に直接形成する場合は、下地電極層の厚みを削減することができる。よって、下地電極層の厚みを削減した分、積層セラミックコンデンサ1の高さ方向Tの寸法を低減させて、積層セラミックコンデンサ1の低背化を図ることができる。あるいは、下地電極層の厚みを削減した分、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33の間に挟まれる誘電体層20の厚みを厚くし、素体厚みの向上を図ることができる。このように、めっき層を積層体10上に直接形成することで、積層セラミックコンデンサの設計自由度を向上させることができる。
以上が実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1の基本構成である。なお、積層体10と外部電極40とを含む積層セラミックコンデンサ1の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上6mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の積層方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.05mm以上5mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の幅方向の寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。
ここで、本願発明者は、検討、実験、シミュレーションの積み重ねにより、積層セラミックコンデンサのサイズを大きくすることなく、容量を高めるために、積層セラミックコンデンサに含まれる各構成の寸法やカバレッジを適切な設定とすることが望ましいという知見を得た。なお、内部電極層30には、金属材料の他に、金属材料が存在しない空洞の部分が含まれているが、内部電極層30において金属材料が占める割合を、カバレッジとして説明する。カバレッジは、誘電体層20に対する内部電極層30の被覆率とも称される。なお、金属材料が存在しない空洞の部分には、誘電体等のセラミック成分やシリカ等のガラス成分が存在していてもよい。あるいは、金属材料が存在しない空洞の部分は、空隙であってもよい。以下、図1~図7を用いて、本実施形態について詳細に説明する。
内層部11は、図2A~図3に示されるように、第1の主面側内層部112と、第2の主面側内層部113と、第1の主面側内層部と第2の主面側内層部の間に配置された中央内層部111と、を有する。なお、上述のように、図2A~図3は、模式的な図であり、説明の便宜上、内部電極層30の数を少なく図示している。
第1の主面側内層部112は、内層部11のうち第1の主面TS1側の部分である。第1の主面側内層部112は、例えば、内層部11のうち第1の主面TS1側の部分であって、第1の主面TS1に最も近い内部電極層30から少なくとも5層目までの内部電極層30を含む部分である。第1の主面側内層部112は、例えば、積層方向における、内層部11のうち第1の主面TS1側の25%の部分である。
第2の主面側内層部113は、内層部11のうち第2の主面TS2側の部分である。第2の主面側内層部113は、例えば、内層部11のうち第2の主面TS2側の部分であって、第2の主面TS2に最も近い内部電極層30から少なくとも5層目までの内部電極層30を含む部分である。第2の主面側内層部113は、例えば、積層方向における、内層部11のうち第2の主面TS2側の25%の部分である。
中央内層部111は、内層部11のうち積層体10の積層方向Tの中央側の部分である。中央内層部111は、例えば、少なくとも積層体の積層方向Tの中央領域に配置された内部電極層30を含む部分である。なお、中央内層部111、第1の主面側内層部112および第2の主面側内層部113の積層方向Tの厚みはそれぞれ、内部電極層30の形状に伴って長さ方向Lに沿って変化している。
内層部11の直列コンデンサ形成部11Eは、図3~図4Bに示されるように、第1の側面側領域112Eと、第2の側面側領域113Eと、中央領域111Eと、を有する。
第1の側面側領域112Eは、直列コンデンサ形成部11Eのうち第1の側面WS1側の部分である。第1の側面側領域112Eは、例えば、幅方向Wにおける、直列コンデンサ形成部11Eのうちの第1の側面WS1側の25%の部分である。なお、第1の側面側領域112Eは、第1の主面側内層部112、第2の主面側内層部113および中央内層部111の一部と重複する領域を有する。
第2の側面側領域113Eは、直列コンデンサ形成部11Eのうち第2の側面WS2側の部分である。第2の側面側領域113Eは、例えば、幅方向Wにおける、直列コンデンサ形成部11Eのうちの第2の側面WS2側の25%の部分である。なお、第2の側面側領域113Eは、第1の主面側内層部112、第2の主面側内層部113および中央内層部111の一部と重複する領域を有する。
中央領域111Eは、第1の側面側領域112Eと、第2の側面側領域113Eとの間に配置される。中央領域111Eは、幅方向Wにおいて、直列コンデンサ形成部11Eのうち幅方向Wの中央領域を含む部分である。なお、中央領域111Eは、第1の主面側内層部112、第2の主面側内層部113および中央内層部111の一部と重複する領域を有する。
次に、内部電極層30の詳細について、図2A~図4Bを用いて説明する。
図2C、図4Aに示すように、第1の内部電極層31の第1の対向部EAは、第1領域EA1と、第2領域EA2と、を有する。第1領域EA1は、第1の対向部EAのうちの第1の端面LS1側の領域である。第2領域EA2は、第1の対向部EAのうちの第2の端面LS2側の領域である。第2領域EA2は、第1領域EA1よりもカバレッジが高い。また、図2Bに示されるように、第2領域EA2は、第1領域EA1よりも積層方向Tにおいて厚く、第1領域EA1よりも積層体10の外側に偏って配置される。
具体的には、第1の主面側内層部112において、第1の内部電極層31の第2領域EA2は、第1領域EA1よりも積層体10の第1の主面TS1側に偏って配置される。また、本実施形態においては、第2の主面側内層部113において、第1の内部電極層31の第2領域EA2は、第1領域EA1よりも積層体10の第2の主面TS2側に偏って配置されている。なお、第1の主面側内層部112、または第2の主面側内層部113の少なくともいずれか一方において、第2領域EA2が、第1領域EA1よりも積層体10の外側に偏って配置されていてもよい。
図2C、図4Aに示すように、第2の内部電極層32の第2の対向部EBは、第3領域EB1と、第4領域EB2と、を有する。第3領域EB1は、第2の対向部EBのうちの第2の端面LS2側の領域である。第4領域EB2は、第2の対向部EBのうちの第1の端面LS1側の領域である。第4領域EB2は、第3領域EB1よりもカバレッジが高い。また、図2Bに示されるように、第4領域EB2は、第3領域EB1よりも積層方向Tにおいて厚く、第3領域EB1よりも積層体10の外側に偏って配置される。
具体的には、第1の主面側内層部112において、第2の内部電極層32の第4領域EB2は、第3領域EB1よりも積層体10の第1の主面TS1側に偏って配置される。また、本実施形態においては、第2の主面側内層部113において、第2の内部電極層32の第4領域EB2は、第3領域EB1よりも積層体10の第2の主面TS2側に偏って配置されている。なお、第1の主面側内層部112、または第2の主面側内層部113の少なくともいずれか一方において、第4領域EB2が、第3領域EB1よりも積層体10の外側に偏って配置されていてもよい。
本実施形態では、図2C、図4Bに示すように、中間電極層33の第1電極層側対向部ECAは、第5領域ECA1と、第6領域ECA2と、を有する。第5領域ECA1は、第1電極層側対向部ECAのうちの第1の端面LS1側の領域である。第6領域ECA2は、第1電極層側対向部ECAのうちの第2の端面LS2側の領域である。
第6領域ECA2は、第5領域ECA1よりもカバレッジが高い。また、図2Cに示されるように、第6領域ECA2は、第5領域ECA1よりも積層方向Tにおいて厚く、第5領域ECA1よりも積層体10の外側に偏って配置される。
具体的には、第1の主面側内層部112において、中間電極層33の第6領域ECA2は、中間電極層33の第5領域ECA1よりも積層体10の第1の主面TS1側に偏って配置される。また、本実施形態においては、第2の主面側内層部113において、中間電極層33の第6領域ECA2は、中間電極層33の第5領域ECA1よりも積層体10の第2の主面TS2側に偏って配置される。
本実施形態では、図2C、図4Bに示すように、中間電極層33の第2電極層側対向部ECBは、第7領域ECB1と、第8領域ECB2と、を有する。第7領域ECB1は、第2電極層側対向部ECBのうちの第2の端面LS2側の領域である。第8領域ECB2は、第2電極層側対向部ECBのうちの第1の端面LS1側の領域である。
第8領域ECB2は、第7領域ECB1よりもカバレッジが高い。また、図2Cに示されるように、第8領域ECB2は、第7領域ECB1よりも積層方向Tにおいて厚く、第7領域ECB1よりも積層体10の外側に偏って配置される。
具体的には、第1の主面側内層部112において、中間電極層33の第8領域ECB2は、中間電極層33の第7領域ECB1よりも積層体10の第1の主面TS1側に偏って配置される。また、本実施形態においては、第2の主面側内層部113において、中間電極層33の第8領域ECB2は、中間電極層33の第7領域ECB1よりも積層体10の第2の主面TS2側に偏って配置される。
また、中間電極層33の少なくとも一部のカバレッジは、第1の内部電極層31の第1の対向部EAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジよりも高く、かつ第2の内部電極層32の第2の対向部EBの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
本実施形態では、中間電極層33の第6領域ECA2は、第1の内部電極層31の第1領域EA1よりもカバレッジが高い。また、図2Cに示されるように、中間電極層33の第6領域ECA2は、第1の内部電極層31の第1領域EA1よりも積層方向Tにおいて厚い。
本実施形態では、中間電極層33の第8領域ECB2は、第2の内部電極層32の第3領域EB1よりもカバレッジが高い。また、図2Cに示されるように、中間電極層33の第8領域ECB2は、第2の内部電極層32の第3領域EB1よりも積層方向Tにおいて厚い。
なお、本実施形態では、第1の内部電極層31の第1の対向部EAの第2領域EA2のカバレッジは、中間電極層33の第1電極層側対向部ECAの第5領域ECA1のカバレッジよりも高い。図2Cに示されるように、第1の内部電極層31の第1の対向部EAの第2領域EA2は、中間電極層33の第1電極層側対向部ECAの第5領域ECA1よりも積層方向Tにおいて厚い。
また、第2の内部電極層32の第2の対向部EBの第4領域EB2のカバレッジは、中間電極層33の第2電極層側対向部ECBの第7領域ECB1のカバレッジよりも高い。図2Cに示されるように、第2の内部電極層32の第2の対向部EBの第4領域EB2は、中間電極層33の第2電極層側対向部ECBの第7領域ECB1よりも積層方向Tにおいて厚い。
このため、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、図2Cに示されるように、上述の第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のような、よりカバレッジが高い高カバレッジ部としての高カバレッジ領域が配置される。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第1の内部電極層31の第2領域EA2、第2の内部電極層32の第4領域EB2、中間電極層33の第6領域ECA2および中間電極層33の第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。なお、中間電極層33の連結部E0の厚みは、第6領域ECA2および中間電極層33の第8領域ECB2の厚みと同じであることが好ましい。これにより、静電容量CAP1と静電容量CAP2とを、より高い信頼性で直列接続することができる。また、製造も容易となる。ただし、これに限らない。
第2領域EA2は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第1領域EA1および第2領域EA2は、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第1領域EA1および第2領域EA2は、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
第4領域EB2は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第3領域EB1および第4領域EB2は、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第3領域EB1および第4領域EB2は、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
第6領域ECA2は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第5領域ECA1および第6領域ECA2は、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第5領域ECA1および第6領域ECA2は、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
第6領域ECA2と、第1領域EA1および第2領域EA2とは、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第6領域ECA2と、第1領域EA1および第2領域EA2とは、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
第8領域ECB2は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第7領域ECB1および第8領域ECB2は、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第7領域ECB1および第8領域ECB2は、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
第8領域ECB2と、第3領域EB1および第4領域EB2とは、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第8領域ECB2と、第3領域EB1および第4領域EB2とは、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
第5領域ECA1、第6領域ECA2、第7領域ECB1および第8領域ECB2は、相互に略平行な部分を有することが好ましい。より好ましくは、第5領域ECA1、第6領域ECA2、第7領域ECB1および第8領域ECB2は、積層方向Tと直交する面と略平行な部分を有する。
これにより、積層セラミックコンデンサ1として局所的に寸法が大きくなるような部分が形成されるのを抑制することが可能となり、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高めることができる。
長さ方向Lにおいて、第2領域EA2の第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の第2の端面LS2側の端までの距離Le0は、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1よりも短い。また、長さ方向Lにおいて、第6領域ECA2の第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の第2の端面LS2側の端までの距離Le0は、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1よりも短い。
なお、長さ方向Lにおいて、第2領域EA2の第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の第2の端面LS2側の端までの距離Le0と第6領域ECA2の第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の第2の端面LS2側の端までの距離Le0は、略等しいことが好ましいが、これに限らない。なお、長さ方向Lにおいて、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1の範囲内に、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2が配置されていることが好ましい。
なお、長さ方向Lにおいて、第2領域EA2および第6領域ECA2の第1の端面LS1側の端部は、第1の主面TS1および第2の主面TS2に配置されている第1の外部電極40Aの積層体中央側の端部40AEよりも、第2の端面LS2側に配置されている。なお、長さ方向Lにおいて、第4領域EB2および第8領域ECB2の第2の端面LS2側の端部は、第1の主面TS1および第2の主面TS2に配置されている第2の外部電極40Bの積層体中央側の端部40BEよりも、第1の端面LS1側に配置されている。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。
なお、長さ方向Lにおいて、第1領域EA1および第5領域ECA1の第1の端面LS1側の端部(図2CにおけるEA1、ECA1領域の左端)は、第1の主面TS1および第2の主面TS2に配置されている第1の外部電極40Aの積層体中央側の端部40AEよりも、第1の端面LS1側に配置されている。なお、長さ方向Lにおいて、第3領域EB1および第7領域ECB1の第2の端面LS2側の端部(図2CにおけるEB1、ECB1領域の右端)は、第1の主面TS1および第2の主面TS2に配置されている第2の外部電極40Bの積層体中央側の端部40BEよりも、第2の端面LS2側に配置されている。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、直列コンデンサ形成部11Eの領域を大きく確保し、容量を高めることができる。
第1の内部電極層31の第2領域EA2の積層方向Tの厚みは、上述のように、第1領域EA1の積層方向Tの厚みよりも厚い。
例えば、第2領域EA2の厚みは、第1領域EA1の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。第2領域EA2の厚みは、第1領域EA1の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第2領域EA2の厚みは、第1領域EA1の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
第2の内部電極層32の第4領域EB2の積層方向Tの厚みは、上述のように、第3領域EB1の積層方向Tの厚みよりも厚い。
例えば、第4領域EB2の厚みは、第3領域EB1の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。第4領域EB2の厚みは、第3領域EB1の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第4領域EB2の厚みは、第3領域EB1の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
中間電極層33の第6領域ECA2の積層方向Tの厚みは、上述のように、第5領域ECA1の積層方向Tの厚みよりも厚い。
例えば、第6領域ECA2の厚みは、第5領域ECA1の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。第6領域ECA2の厚みは、第5領域ECA1の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第6領域ECA2の厚みは、第5領域ECA1の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
中間電極層33の第8領域ECB2の積層方向Tの厚みは、上述のように、第7領域ECB1の積層方向Tの厚みよりも厚い。
例えば、第8領域ECB2の厚みは、第7領域ECB1の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。第8領域ECB2の厚みは、第7領域ECB1の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第8領域ECB2の厚みは、第7領域ECB1の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33をまとめて説明すると、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚みは、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚みよりも厚い。第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚みは、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。
第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚みは、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚みは、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
第1の内部電極層31の第1の対向部EAの第2領域EA2の積層方向Tの厚みは、第1の引き出し部D1の厚みよりも厚い。
例えば、第2領域EA2の厚みは、第1の引き出し部D1の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。例えば、第2領域EA2の厚みは、第1の引き出し部D1の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第2領域EA2の厚みは、第1の引き出し部D1の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
第2の内部電極層32の第2の対向部EBの第4領域EB2の積層方向Tの厚みは、第2の引き出し部D2の厚みよりも厚い。
例えば、第4領域EB2の厚みは、第2の引き出し部D2の厚みの101%以上111%以下であることが好ましい。例えば、第4領域EB2の厚みは、第2の引き出し部D2の厚みの101%以上110%以下であってもよく、102%以上110%以下であることがより好ましい。例えば、第4領域EB2の厚みは、第2の引き出し部D2の厚みの103%以上110%以下であることがさらに好ましい。
第2領域EA2は、第1領域EA1のカバレッジよりもカバレッジが高い。
第2領域EA2のカバレッジと、第1領域EA1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上であることが好ましい。また、第2領域EA2のカバレッジと、第1領域EA1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることが好ましい。
第2領域EA2のカバレッジと、第1領域EA1のカバレッジとの差は、3パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがより好ましく、より高い効果が見込まれる。また、第2領域EA2のカバレッジと、第1領域EA1のカバレッジとの差は、4パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがさらに好ましい。
第4領域EB2は、第3領域EB1のカバレッジよりもカバレッジが高い。
第4領域EB2のカバレッジと、第3領域EB1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上であることが好ましい。また、第4領域EB2のカバレッジと、第3領域EB1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることが好ましい。
第4領域EB2のカバレッジと、第3領域EB1のカバレッジとの差は、3パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがより好ましく、より高い効果が見込まれる。また、第4領域EB2のカバレッジと、第3領域EB1のカバレッジとの差は、4パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがさらに好ましい。
第6領域ECA2は、第5領域ECA1のカバレッジよりもカバレッジが高い。
第6領域ECA2のカバレッジと、第5領域ECA1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上であることが好ましい。また、第6領域ECA2のカバレッジと、第5領域ECA1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることが好ましい。
第6領域ECA2のカバレッジと、第5領域ECA1のカバレッジとの差は、3パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがより好ましく、より高い効果が見込まれる。また、第6領域ECA2のカバレッジと、第5領域ECA1のカバレッジとの差は、4パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがさらに好ましい。
第8領域ECB2は、第7領域ECB1のカバレッジよりもカバレッジが高い。
第8領域ECB2のカバレッジと、第7領域ECB1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上であることが好ましい。また、第8領域ECB2のカバレッジと、第7領域ECB1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることが好ましい。
第8領域ECB2のカバレッジと、第7領域ECB1のカバレッジとの差は、3パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがより好ましく、より高い効果が見込まれる。また、第8領域ECB2のカバレッジと、第7領域ECB1のカバレッジとの差は、4パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがさらに好ましい。
第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33をまとめて説明すると、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2カバレッジは、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジよりも高い。第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のカバレッジは、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジよりも2パーセントポイント以上高いことが好ましい。
また、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のカバレッジと、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジとの差は、2パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることが好ましい。第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のカバレッジと、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジとの差は、3パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがより好ましく、より高い効果が見込まれる。また、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のカバレッジと、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジとの差は、4パーセントポイント以上11パーセントポイント以下であることがさらに好ましい。
これにより、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くして、カバレッジを十分高めることができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。
複数の内部電極層30は、さらに傾斜部を有する。例えば、第1の内部電極層31の第1の対向部EAは、図2Bに示されるように、第1領域EA1と第2領域EA2とを連結する第1の傾斜部FA1を有する。
第2の内部電極層32の第2の対向部EBは、図2B、図2Cに示されるように、第3領域EB1と第4領域EB2とを連結する第2の傾斜部FB1を有する。
中間電極層33の第1電極層側対向部ECAは、図2B、図2Cに示されるように、第5領域ECA1と第6領域ECA2とを連結する第3の傾斜部FCA1を有する。中間電極層33の第2電極層側対向部ECBは、図2Bに示されるように、第7領域ECB1と第8領域ECB2とを連結する第4の傾斜部FCB1を有する。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。
第1の傾斜部FA1の長さ方向Lの距離Le3および第2の傾斜部FB1の長さ方向Lの距離Le4は、第2領域EA2の長さ方向Lにおける第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの距離Le0よりも短い。また、第3の傾斜部FCA1の長さ方向Lの距離Le3および第4の傾斜部FCB1の長さ方向Lの距離Le4は、第6領域ECA2の長さ方向Lにおける第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの距離Le0よりも短い。
これにより、カバレッジの高い第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の面積を確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。
なお、第1領域EA1の長さ方向Lの距離Le1および第3領域EB1の長さ方向Lの距離Le2は、第2領域EA2の長さ方向Lにおける第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの距離Le0よりも短くてもよい。また、第5領域ECA1の長さ方向Lの距離Le1および第7領域ECB1の長さ方向Lの距離Le2は、第6領域ECA2の長さ方向Lにおける第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの距離Le0よりも短くてもよい。
なお、第1の対向部EAの面積に対する第2領域EA2の面積の割合は30%以上80%以下であることが好ましく、30%以上60%以下であってもよい。第2の対向部EBの面積に対する第4領域EB2の面積の割合は30%以上80%以下であることが好ましく、30%以上60%以下であってもよい。
なお、第1電極層側対向部ECAの面積に対する第6領域ECA2の面積の割合は30%以上80%以下であることが好ましく、30%以上60%以下であってもよい。第2電極層側対向部ECBの面積に対する第8領域ECB2の面積の割合は30%以上80%以下であることが好ましく、30%以上60%以下であってもよい。
これにより、直列コンデンサ形成部11Eの領域を大きく確保しつつ、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bを配置する領域も確保し、さらにカバレッジの高い第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の面積を適切に確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。
なお、第1の傾斜部FA1および第3の傾斜部FCA1の長さ方向Lの距離Le3、第2の傾斜部FB1および第4の傾斜部FCB1の長さ方向Lの距離Le4は、略等しいことが好ましいが、これに限らない。なお、長さ方向Lにおいて、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1の範囲内に、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2が配置されていると共に、第1の傾斜部FA1、第2の傾斜部FB1、第3の傾斜部FCA1、第4の傾斜部FCB1が配置されていることが好ましい。
第2領域EA2の長さ方向Lにおける第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端、または第6領域ECA2の長さ方向Lにおける第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの距離Le0と、第1の傾斜部FA1または第3の傾斜部FCA1の長さ方向Lの距離Le3と、第2の傾斜部FB1または第4の傾斜部FCB1の長さ方向Lの距離Le4と、を加えた距離(=Le0+Le3+Le4)は、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1よりも短いことが好ましい。ただし、これに限らない。
第2領域EA2に対する第1の傾斜部FA1の傾斜角度θは、1°以上であることが好ましい。例えば、第2領域EA2に対する第1の傾斜部FA1の傾斜角度θは、1°以上12°以下であってもよい。より好ましくは、第2領域EA2に対する第1の傾斜部FA1の傾斜角度θは、2°以上10°以下であってもよい。
第4領域EB2に対する第2の傾斜部FB1の傾斜角度θは、1°以上であることが好ましい。例えば、第4領域EB2に対する第2の傾斜部FB1の傾斜角度θは、1°以上12°以下であってもよい。より好ましくは、第4領域EB2に対する第2の傾斜部FB1の傾斜角度θは、2°以上10°以下であってもよい。
第6領域ECA2に対する第3の傾斜部FCA1の傾斜角度θは、1°以上であることが好ましい。例えば、第6領域ECA2に対する第3の傾斜部FCA1の傾斜角度θは、1°以上12°以下であってもよい。より好ましくは、第6領域ECA2に対する第3の傾斜部FCA1の傾斜角度θは、2°以上10°以下であってもよい。
第8領域ECB2に対する第4の傾斜部FCB1の傾斜角度θは、1°以上であることが好ましい。例えば、第8領域ECB2に対する第4の傾斜部FCB1の傾斜角度θは、1°以上12°以下であってもよい。より好ましくは、第8領域ECB2に対する第4の傾斜部FCB1の傾斜角度θは、2°以上10°以下であってもよい。
なお、図2Cには、第2の内部電極層32における、第4領域EB2に対する第2の傾斜部FB1の傾斜角度θ、および中間電極層33における、第8領域ECB2に対する第4の傾斜部FCB1の傾斜角度θを、上述の傾斜角度θの代表として示している。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。具体的には、上述の傾斜角度θを1°以上とすることで、好ましくは2°以上とすることで、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くするための領域を確保することができる。また、上述の傾斜角度θを12°以下とすることで、好ましくは10°以下とすることで、積層体10の表面が積層方向Tにおいて膨らみすぎて外部電極40の表面よりも外側に突出してしまうことを抑制することができる。
より具体的には、傾斜角度θを上述の範囲内とすることにより、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚みと、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚みとの関係を、本実施形態の範囲内に設定することが容易となる。また、傾斜角度θを上述の範囲内とすることにより、後述の積層体10の露出部の中心における最大距離T0と、後述の積層体の被覆部における最大距離T1との関係を、後述の本実施形態の範囲内に設定することが容易となる。
第1の傾斜部FA1の厚みは、図2A~図2Cに示されるように、第1の端面LS1に向かうにつれて漸減する。また、第2の傾斜部FB1の厚みは、図2A~図2Cに示されるように、第2の端面LS2に向かうにつれて漸減する。
第3の傾斜部FCA1の厚みは、図2A~図2Cに示されるように、第1の端面LS1に向かうにつれて漸減する。また、第4の傾斜部FCB1の厚みは、図2A~図2Cに示されるように、第2の端面LS2に向かうにつれて漸減する。
内部電極層30の厚みが急激に変化している部分があると、誘電体層20を挟む内部電極層30間の距離が局所的に短い部分ができてしまう可能性がある。この場合、その部分に電界が集中するため、積層セラミックコンデンサ1の信頼性が低下するおそれがある。上記構成であれば、傾斜部付近において内部電極層30間の距離が局所的に短い部分が形成されることを抑制することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく容量を高めつつ、電解集中による積層セラミックコンデンサ1の信頼性の低下を抑制することができる。
また、傾斜部における応力集中を防ぐことができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく容量を高めつつ、さらに積層体のクラックの発生を抑制することができる。
第1の傾斜部FA1によって生じる第1領域EA1と第2領域EA2との間の積層方向Tの段差距離ls1は、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きいことが好ましい。より好ましくは、第1の傾斜部FA1によって生じる第1領域EA1と第2領域EA2との間の積層方向Tの段差距離ls1は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第1の傾斜部FA1によって生じる第1領域EA1と第2領域EA2との間の積層方向Tの段差距離ls1は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第1の傾斜部FA1によって生じる第1領域EA1と第2領域EA2との間の積層方向Tの段差距離ls1は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
第2の傾斜部FB1によって生じる第3領域EB1と第4領域EB2との間の積層方向Tの段差距離ls2は、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きいことが好ましい。より好ましくは、第2の傾斜部FB1によって生じる第3領域EB1と第4領域EB2との間の積層方向Tの段差距離ls2は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第2の傾斜部FB1によって生じる第3領域EB1と第4領域EB2との間の積層方向Tの段差距離ls2は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第2の傾斜部FB1によって生じる第3領域EB1と第4領域EB2との間の積層方向Tの段差距離ls2は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
第3の傾斜部FCA1によって生じる第5領域ECA1と第6領域ECA2との間の積層方向Tの段差距離ls3は、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きいことが好ましい。より好ましくは、第3の傾斜部FCA1によって生じる第5領域ECA1と第6領域ECA2との間の積層方向Tの段差距離ls3は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第3の傾斜部FCA1によって生じる第5領域ECA1と第6領域ECA2との間の積層方向Tの段差距離ls3は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第3の傾斜部FCA1によって生じる第5領域ECA1と第6領域ECA2との間の積層方向Tの段差距離ls3は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
第4の傾斜部FCB1によって生じる第7領域ECB1と第8領域ECB2との間の積層方向Tの段差距離ls4は、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きいことが好ましい。より好ましくは、第4の傾斜部FCB1によって生じる第7領域ECB1と第8領域ECB2との間の積層方向Tの段差距離ls4は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層の積層方向Tの20厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第4の傾斜部FCB1によって生じる第7領域ECB1と第8領域ECB2との間の積層方向Tの段差距離ls4は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第4の傾斜部FCB1によって生じる第7領域ECB1と第8領域ECB2との間の積層方向Tの段差距離ls4は、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
なお、上述の内部電極層30の積層方向Tの厚みTeは、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2における内部電極層30の積層方向Tの厚みである。誘電体層20の積層方向Tの厚みTcは、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みである。
これにより、傾斜部による段差を生かして第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くして、カバレッジを十分高めることができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。
第1の傾斜部FA1によって生じる第1領域EA1と第2領域EA2との間の積層方向Tの段差距離ls1は、1.6μm以上であってもよく、1.6μm以上16μm以下であってもよい。例えば、2.9μm以上14.8μm以下であってもよい。
第2の傾斜部FB1によって生じる第3領域EB1と第4領域EB2との間の積層方向Tの段差距離ls2は、1.6μm以上であってもよく1.6μm以上16μm以下であってもよい。例えば、2.9μm以上14.8μm以下であってもよい。
第3の傾斜部FCA1によって生じる第5領域ECA1と第6領域ECA2との間の積層方向Tの段差距離ls3は、1.6μm以上であってもよく、1.6μm以上16μm以下であってもよい。例えば、2.9μm以上14.8μm以下であってもよい。
第4の傾斜部FCB1によって生じる第7領域ECB1と第8領域ECB2との間の積層方向Tの段差距離ls4は、1.6μm以上であってもよく、1.6μm以上16μm以下であってもよい。例えば、2.9μm以上14.8μm以下であってもよい。
第1の内部電極層31は、第1の引き出し部D1に位置する第5の傾斜部FA2をさらに有する。第5の傾斜部FA2は、長さ方向Lにおいて中間電極層33の第1の端面LS1側の端よりも第1の端面LS1側に配置されることが好ましい。第2の内部電極層32は、第2の引き出し部D2に位置する第6の傾斜部FB2をさらに有する。第6の傾斜部FB2は、長さ方向Lにおいて中間電極層33の第2の端面LS2側の端よりも第2の端面LS2側に配置されることが好ましい。
これにより、外部からの水分の浸入経路の距離を長く確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高め、かつ耐湿性も確保することができる。
めっき液などの水分は、積層体10と外部電極層の界面から浸入するおそれがある。第5の傾斜部FA2や第6の傾斜部FB2を有することにより、この界面を通じて内部電極層30の端部に至るまでの浸入経路の距離を長くすることができる。よって、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高め、かつ耐湿性も確保することができる。
また、めっき液などの水分は、外部電極40の表面から外部電極40の厚み方向を通じて浸入するおそれがある。第5の傾斜部FA2や第6の傾斜部FB2を有することにより、外部電極40の長さ方向Lの厚みが通常厚くなりやすい積層体10の高さ方向中心側寄りの位置に、内部電極層30の端部を配置することができる。よって、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高め、かつ耐湿性も確保することができる。
また、第5の傾斜部FA2および第6の傾斜部FB2を有することにより、内部電極層30の端部から内部電極層30の対向部までの距離も長くすることができる。これにより、内部電極層30の対向部に至るまでの水分の浸入経路の距離を長くすることができる。よって、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高め、かつ耐湿性も確保することができる。
第1の傾斜部FA1の傾斜角度θは、第5の傾斜部FA2の傾斜角度θ2よりも小さい。すなわち、第5の傾斜部FA2の傾斜角度θ2は、第1の傾斜部FA1の傾斜角度θよりも大きい。
第1領域EA1あるいは第2領域EA2に対する第5の傾斜部FA2の傾斜角度θ2は、例えば10°以上であってもよく、15°以上であってもよい。
第3の傾斜部FCA1の傾斜角度θは、第5の傾斜部FA2の傾斜角度θ2よりも小さい。すなわち、第5の傾斜部FA2の傾斜角度θ2は、第3の傾斜部FCA1の傾斜角度θよりも大きい。
第2の傾斜部FB1の傾斜角度θは、第6の傾斜部FB2の傾斜角度θ2よりも小さい。すなわち、第6の傾斜部FB2の傾斜角度θ2は、第2の傾斜部FB1の傾斜角度θよりも大きい。
第3領域EB1あるいは第4領域EB2に対する第6の傾斜部FB2の傾斜角度θ2は、例えば10°以上であってもよく、15°以上であってもよい。
第4の傾斜部FCB1の傾斜角度θは、第6の傾斜部FB2の傾斜角度θ2よりも小さい。すなわち、第6の傾斜部FB2の傾斜角度θ2は、第3の傾斜部FCA1および第4の傾斜部FCB1の傾斜角度θよりも大きい。
なお、図2Cには、第2の内部電極層32における、第3領域EB1に対する第6の傾斜部FB2の傾斜角度θ2を、上述の傾斜角度θ2の代表として示している。
これにより、外部からの水分の浸入経路の距離をより長く確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高め、かつ耐湿性も確保することができる。
また、積層体10は、図2Aおよび2Bに示されるように、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出している露出部Epと、第1の外部電極に覆われている第1の被覆部C1と、第2の外部電極40Bに覆われている第2の被覆部C2と、を有する。第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出している露出部Epの長さ方向Lの距離L1は、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの間の距離L1に対応する。本実施形態に係る露出部Epは、上述のように、第1の主面TS1側に第1の凹部DE1を有し、第2の主面TS2側に第2の凹部DE2を有する。
本実施形態では、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第1の被覆部C1の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの距離の最大値である最大距離T1よりも長い。また、本実施形態では、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第2の被覆部C2の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの距離の最大値である最大距離T1よりも長い。なお、本実施形態においては、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、積層体10の露出部Epにおける、積層方向Tの最大距離となっている。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。
露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第1の被覆部C1の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの最大距離T1の103%以下であることが好ましい。例えば、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第1の被覆部C1の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの最大距離T1の101%以上103%以下であってもよい。より好ましくは、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第1の被覆部C1の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの最大距離T1の101%以上103%以下であってもよい。なお、本実施形態においては、後述の第1の平面部PA1と第3の平面部PB1とを結ぶ積層方向Tの距離が、上述の最大距離T1となっている。
露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第2の被覆部C2の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの最大距離T1の103%以下であることが好ましい。例えば、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第2の被覆部C2の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの最大距離T1の101%以上103%以下であってもよい。より好ましくは、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第2の被覆部C2の第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面とを結ぶ積層方向Tの最大距離T1の101%以上103%以下であってもよい。なお、本実施形態においては、後述の第2の平面部PA2と第4の平面部PB2とを結ぶ積層方向Tの距離が、上述の最大距離T1となっている。
露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第1の外部電極40Aの第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面を結ぶ積層方向Tの距離の最大値である最大距離T2よりも短い。また、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第2の外部電極40Bの第1の主面TS1側表面と第2の主面TS2側表面を結ぶ積層方向Tの距離の最大値である最大距離T2よりも短い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。
なお、第1の内部電極層31の第2領域EA2の積層方向Tの厚みと、第1領域EA1の積層方向Tの厚みと、の比は、積層体10の露出部Epの積層方向Tの最大距離T0と、積層体10の第1の被覆部C1の積層方向Tの最大距離T1と、の比よりも大きく設定されてもよい。第2の内部電極層32の第4領域EB2の積層方向Tの厚みと、第3領域EB1の積層方向Tの厚みと、の比は、積層体10の露出部Epの積層方向Tの最大距離T0と、積層体10の第2の被覆部C2の積層方向Tの最大距離T1と、の比よりも大きく設定されてもよい。
図2Aに示されるように、第1の主面TS1は、第1の外部電極40Aに覆われている第1の被覆面C1sAと、第2の外部電極40Bに覆われている第2の被覆面C2sAと、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出し、長さ方向L中心に向かって隆起する第1の隆起面EpsAと、を有する。
図1および図2Aに示されるように、第1の隆起面EpsAは、第1の平坦面FPA1と、第2の平坦面FPA2と、凹部としての第1の凹部DE1と、第1の傾斜面FC1と、第2の傾斜面FC2と、を有する。第1の凹部DE1は、長さ方向Lにおける第1の隆起面EpsAの中央に、幅方向Wに延びるように形成された凹形状部である。
第1の平坦面FPA1は、積層方向Tに垂直な面であり、第1の凹部DE1に対して第1の端面LS1側に形成される。第2の平坦面FPA2は、積層方向Tに垂直な面であり、第1の凹部DE1に対して第2の端面LS2側に形成される。第1の傾斜面FC1は、第1の平坦面FPA1と第1の被覆面C1sAとを連結する。第2の傾斜面FC2は、第2の平坦面FPA2と第2の被覆面C2sAとを連結する。
本実施形態においては、第1の被覆面C1sAの積層体中央側には、第1の平面部PA1が形成されており、第1の傾斜面FC1は、第1の平坦面FPA1と第1の平面部PA1とを連結している。また、第2の被覆面C2sAの積層体中央側には、第2の平面部PA2が形成されており、第2の傾斜面FC2は、第2の平坦面FPA2と第2の平面部PA2とを連結している。
すなわち、本実施形態の第1の主面TS1は、第1の端面LS1側の第1の平面部PA1と、第2の端面LS2側の第2の平面部PA2と、第1の平面部PA1と第1の凹部DE1との間に配置され、第1の平面部PA1から隆起している第1の平坦面FPA1と、第2の平面部PA2と第1の凹部DE1との間に配置され、第2の平面部PA2から隆起している第2の平坦面FPA2と、第1の平坦面FPA1と第1の平面部PA1とを連結する第1の傾斜面FC1と、第2の平坦面FPA2と第2の平面部PA2とを連結する第2の傾斜面FC2と、第1の平坦面FPA1および第2の平坦面FPA2の間に幅方向Wに延びるように形成された第1の凹部DE1と、を有する。
図2Aに示されるように、第2の主面TS2は、第1の外部電極40Aに覆われている第3の被覆面C1sBと、第2の外部電極40Bに覆われている第4の被覆面C2sBと、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出し、長さ方向L中心に向かって隆起する第2の隆起面EpsBと、を有する。
第2の隆起面EpsBは、第3の平坦面FPB1と、第4の平坦面FPB2と、凹部としての第2の凹部DE2と、第3の傾斜面FC3と、第4の傾斜面FC4と、を有する。第2の凹部DE2は、長さ方向Lにおける第2の隆起面EpsBの中央に、幅方向Wに延びるように形成された凹形状部である。
第3の平坦面FPB1は、積層方向Tに垂直な面であり、第2の凹部DE2に対して第1の端面LS1側に形成される。第4の平坦面FPB2は、積層方向Tに垂直な面であり、第2の凹部DE2に対して第2の端面LS2側に形成される。第3の傾斜面FC3は、第3の平坦面FPB1と第3の被覆面C1sBとを連結する。第4の傾斜面FC4は、第4の平坦面FPB2と第4の被覆面C2sBとを連結する。
本実施形態においては、第3の被覆面C1sBの積層体中央側には、第3の平面部PB1が形成されており、第3の傾斜面FC3は、第3の平坦面FPB1と第3の平面部PB1とを連結している。また、第4の被覆面C2sBの積層体中央側には、第4の平面部PB2が形成されており、第4の傾斜面FC4は、第4の平坦面FPB2と第4の平面部PB2とを連結している。
すなわち、本実施形態の第2の主面TS2は、第1の端面LS1側の第3の平面部PB1と、第2の端面LS2側の第4の平面部PB2と、第3の平面部PB1と第2の凹部DE2との間に配置され、第3の平面部PB1から隆起している第3の平坦面FPB1と、第4の平面部PB2と第2の凹部DE2との間に配置され、第4の平面部PB2から隆起している第4の平坦面FPB2と、第3の平坦面FPB1と第3の平面部PB1とを連結する第3の傾斜面FC3と、第4の平坦面FPB2と第4の平面部PB2とを連結する第4の傾斜面FC4と、第3の平坦面FPB1および第4の平坦面FPB2の間に幅方向Wに延びるように形成された第2の凹部DE2と、を有する。
これにより、第1の平坦面FPA1、第2の平坦面FPA2、第3の平坦面FPB1、または第4の平坦面FPB2に対応させてカバレッジの高い第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の面積を確保しやすくなり、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高めることができる。また、平坦面を形成することにより、実装時の吸着不良を抑制することができる。
第1の傾斜面FC1の長さ方向Lの距離Lt1および第2の傾斜面FC2の長さ方向Lの距離Lt2は、第1の平坦面FPA1の第1の端面LS1側の端から第2の平坦面FPA2の第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lにおける距離Lt0よりも短い。第3の傾斜面FC3の長さ方向Lの距離Lt1および第4の傾斜面FC4の長さ方向Lの距離Lt2は、第3の平坦面FPB1の第1の端面LS1側の端から第4の平坦面FPB2の第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lにおける距離Lt0よりも短い。
これにより、第1の平坦面FPA1、第2の平坦面FPA2、第3の平坦面FPB1、または第4の平坦面FPB2に対応させてカバレッジの高い第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の面積を確保しやすくなり、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。また、平坦面の面積を確保することにより、実装時の吸着不良を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、長さ方向Lにおいて、第1の平坦面FPA1の第1の端面LS1側の端から第2の平坦面FPA2の第2の端面LS2側の端までの距離Lt0は、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1よりも短い。また、長さ方向Lにおいて、第3の平坦面FPB1の第1の端面LS1側の端から第4の平坦面FPB2の第2の端面LS2側の端までの距離Lt0は、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1よりも短い。
このように、長さ方向Lにおいて、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1の範囲内に、第1の平坦面FPA1の第1の端面LS1側の端から第2の平坦面FPA2の第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lの距離Lt0が配置されていることが好ましい。
長さ方向Lにおいて、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bの間の距離L1の範囲内に、第3の平坦面FPB1の第1の端面LS1側の端から第4の平坦面FPB2の第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lの距離Lt0が配置されていることが好ましい。
なお、第1の外部電極40Aの端部40AEは、第1の傾斜面FC1および第3の傾斜面FC3に位置していてもよいし、第1の傾斜面FC1および第3の傾斜面FC3よりも第1の端面LS1側の第1の平面部PA1および第3の平面部PB1に位置していてもよい。第2の外部電極40Bの端部40BEは、第2の傾斜面FC2および第4の傾斜面FC4に位置していてもよいし、第2の傾斜面FC2および第4の傾斜面FC4よりも第2の端面LS2側の第2の平面部PA2および第4の平面部PB2に位置していてもよい。
本実施形態においては、第1の外部電極40Aの端部40AEは、第1の傾斜面FC1と第1の平面部PA1との境界部近傍、第3の傾斜面FC3と第3の平面部PB1の境界部近傍に位置している。また、本実施形態においては、第2の外部電極40Bの端部40BEは、第2の傾斜面FC2と第2の平面部PA2との境界部近傍、第4の傾斜面FC4と第4の平面部PB2の境界部近傍に位置している。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。
第1の平坦面FPA1に対する第1の傾斜面FC1の傾斜角度φは、1°以上であることが好ましい。例えば、第1の平坦面FPA1に対する第1の傾斜面FC1の傾斜角度φは、1°以上10°以下であってもよい。より好ましくは、第1の平坦面FPA1に対する第1の傾斜面FC1の傾斜角度φは、2°以上5°以下であってもよい。
第2の平坦面FPA2に対する第2の傾斜面FC2の傾斜角度φは、1°以上であることが好ましい。例えば、第2の平坦面FPA2に対する第2の傾斜面FC2の傾斜角度φは、1°以上10°以下であってもよい。より好ましくは、第2の平坦面FPA2に対する第2の傾斜面FC2の傾斜角度φは、2°以上5°以下であってもよい。
第3の平坦面FPB1に対する第3の傾斜面FC3の傾斜角度φは、1°以上であることが好ましい。例えば、第3の平坦面FPB1に対する第3の傾斜面FC3の傾斜角度φは、1°以上10°以下であってもよい。より好ましくは、第3の平坦面FPB1に対する第3の傾斜面FC3の傾斜角度φは、2°以上5°以下であってもよい。
第4の平坦面FPB2に対する第4の傾斜面FC4の傾斜角度φは、1°以上であることが好ましい。例えば、第4の平坦面FPB2に対する第4の傾斜面FC4の傾斜角度φは、1°以上10°以下であってもよい。より好ましくは、第4の平坦面FPB2に対する第4の傾斜面FC4の傾斜角度φは、2°以上5°以下であってもよい。
なお、図2Cには、第2の主面TS2における、第3の平坦面FPB1に対する第3の傾斜面FC3の傾斜角度φ、および第2の主面TS2における、第4の平坦面FPB2に対する第4の傾斜面FC4の傾斜角度φを、上述の傾斜角度φの代表として示している。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。具体的には、上述の傾斜角度φを1°以上とすることで、好ましくは2°以上とすることで、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くするための領域を確保することができる。
また、上述の傾斜角度φを10°以下とすることで、好ましくは5°以下とすることで、積層体10の表面が積層方向Tにおいて膨らみすぎて外部電極40の表面よりも外側に突出してしまうことを抑制することができる。より具体的には、傾斜角度φを上述の範囲内とすることにより、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚みと、第1領域EA1、第2領域EA2、第3領域EB1および第4領域EB2の厚みとの関係を、本実施形態の範囲内に設定することが容易となる。また、傾斜角度φを上述の範囲内とすることにより、積層体10の露出部の積層方向Tの最大距離T0と、積層体の被覆部における最大距離T1との関係を、本実施形態の範囲内に設定することが容易となる。
第1の平坦面FPA1は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第1の平坦面FPA1と、第1の平面部PA1および第2の平面部PA2は、略平行であることが好ましい。より好ましくは、第1の平坦面FPA1と、第1の平面部PA1および第2の平面部PA2は、積層方向Tと直交する面と略平行である。
第2の平坦面FPA2は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第2の平坦面FPA2と、第1の平面部PA1および第2の平面部PA2は、略平行であることが好ましい。より好ましくは、第2の平坦面FPA2と、第1の平面部PA1および第2の平面部PA2は、積層方向Tと直交する面と略平行である。
第3の平坦面FPB1は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第3の平坦面FPB1と、第3の平面部PB1および第4の平面部PB2は、略平行であることが好ましい。より好ましくは、第3の平坦面FPB1と、第3の平面部PB1および第4の平面部PB2は、積層方向Tと直交する面と略平行である。
第4の平坦面FPB2は、積層方向Tと直交する面と略平行であることが好ましい。第4の平坦面FPB2と、第3の平面部PB1および第4の平面部PB2は、略平行であることが好ましい。より好ましくは、第4の平坦面FPB2と、第3の平面部PB1および第4の平面部PB2は、積層方向Tと直交する面と略平行である。
これにより、積層セラミックコンデンサ1として局所的に寸法が大きくなるような部分が形成されるのを抑制することが可能となり、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高めることができる。
なお、図2Aに示すように、第1の傾斜面FC1により形成される、第1の平坦面FPA1と、第1の平面部PA1との間の、積層方向Tの段差距離tf、すなわち、第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtf(積層体の片側膨らみ寸法)は、第1の主面TS1に配置されている第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの積層方向Tの厚みtgよりも小さいことが好ましい。
なお、図2Bに示すように、第2の傾斜面FC2により形成される、第2の平坦面FPA2と、第2の平面部PA2との間の、積層方向Tの段差距離tf、すなわち、第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtf(積層体の片側膨らみ寸法)は、第1の主面TS1に配置されている第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの積層方向Tの厚みtgよりも小さいことが好ましい。
第3の傾斜面FC3により形成される、第3の平坦面FPB1と、第3の平面部PB1との間の、積層方向Tの段差距離tf、すなわち、第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtf(積層体の片側膨らみ寸法)は、第2の主面TS2に配置されている第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの積層方向Tの厚みtgよりも小さいことが好ましい。
第4の傾斜面FC4により形成される、第4の平坦面FPB2と、第4の平面部PB2との間の、積層方向Tの段差距離tf、すなわち、第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtf(積層体の片側膨らみ寸法)は、第2の主面TS2に配置されている第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの積層方向Tの厚みtgよりも小さいことが好ましい。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、容量を高めることができる。
第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtfは、2.9μm以上14.8μm以下であることが好ましい。第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtfは、2.9μm以上12.6μm以下であってもよい。
第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtfは、2.9μm以上14.8μm以下であることが好ましい。第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtfは、2.9μm以上12.6μm以下であってもよい。
第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtfは、2.9μm以上14.8μm以下であることが好ましい。第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtfは、2.9μm以上12.6μm以下であってもよい。
第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtfは、2.9μm以上14.8μm以下であることが好ましい。第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtfは、2.9μm以上12.6μm以下であってもよい。
第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtfは、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きい。より好ましくは、第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第1の傾斜面FC1により形成される第1の平坦面FPA1の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtfは、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きい。より好ましくは、第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第2の傾斜面FC2により形成される第2の平坦面FPA2の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtfは、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きい。より好ましくは、第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第3の傾斜面FC3により形成される第3の平坦面FPB1の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtfは、内部電極層30間に配置された誘電体層20の積層方向Tの厚みTcよりも大きい。より好ましくは、第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Tt(=Te+Tc)よりも大きい。
さらに好ましくは、第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの2倍以上である。また、第4の傾斜面FC4により形成される第4の平坦面FPB2の隆起高さtfは、内部電極層30の積層方向Tの厚みTeと誘電体層20の積層方向Tの厚みTcとの和Ttの3倍以上であってもよい。
これにより、傾斜面による段差を生かして第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の内部電極層30の厚みを厚くする領域を確保し、カバレッジを十分高めることができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。
第1の主面側外層部12の第1の平坦面FPA1領域における積層方向Tの厚みt01は、図2Bに示されるように、第1の主面側外層部12の第1の被覆面C1sA領域における積層方向Tの厚みt11および第1の主面側外層部12の第2の被覆面C2sA領域における積層方向Tの厚みt21よりも小さい。
第1の主面側外層部12の第2の平坦面FPA2領域における積層方向Tの厚みt01は、図2Bに示されるように、第1の主面側外層部12の第1の被覆面C1sA領域における積層方向Tの厚みt11および第1の主面側外層部12の第2の被覆面C2sA領域における積層方向Tの厚みt21よりも小さい。
第2の主面側外層部13の第3の平坦面FPB1領域における積層方向Tの厚みt02は、図2Bに示されるように、第2の主面側外層部13の第1の被覆面C1sA領域における積層方向Tの厚みt12および第2の主面側外層部13の第2の被覆面C2sA領域における積層方向Tの厚みt22よりも小さい。
第2の主面側外層部13の第4の平坦面FPB2領域における積層方向Tの厚みt02は、図2Bに示されるように、第2の主面側外層部13の第1の被覆面C1sA領域における積層方向Tの厚みt12および第2の主面側外層部13の第2の被覆面C2sA領域における積層方向Tの厚みt22よりも小さい。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく容量を高めつつ、外部電極40と内部電極層30の距離を長めに確保することにより、電界の集中を抑制することができるため、電解集中による積層セラミックコンデンサ1の信頼性の低下を抑制することができる。
また、厚みt11、t21、t12、t22の距離を長めに確保することにより、仮に積層体10の露出部Epと第1の被覆部C1、第2の被覆部C2の境界付近のような外部電極40の端部付近で積層体10のクラックが発生した場合でも、そのクラックが内部電極まで到達することを抑制できる。
なお、本実施形態においては、上述の傾斜面を有することにより、第1の主面TS1および第2の主面TS2の両面において、積層体10の表面の一部としての平坦面が盛り上がって配置されているが、第1の主面TS1および第2の主面TS2のいずれか一方の面において、積層体10の表面の一部としての平坦面が盛り上がって配置されていてもよい。なお、第1の平坦面FPA1、第2の平坦面FPA2、第3の平坦面FPB1、および第4の平坦面FPB2は、本実施形態においては平坦な面を有しているが、全体的に緩やかにラウンドした面であってもよい。
なお、図2A~図2Cに示されるように、第1の外部電極40Aの積層方向Tの中央における長さ方向Lの厚みは、第1の外部電極40Aの積層方向Tの第1の主面TS1側における長さ方向Lの厚み、および第1の外部電極40Aの積層方向Tの第2の主面TS2側における長さ方向Lの厚みよりも厚い。また、図4A、図4Bに示されるように、第1の外部電極40Aの幅方向Wの中央における長さ方向Lの厚みは、第1の外部電極40Aの幅方向Wの第1の側面WS1側における長さ方向Lの厚み、および第1の外部電極40Aの幅方向Wの第2の側面WS2側における長さ方向Lの厚みよりも厚い。
なお、図2A~図2Cに示されるように、第2の外部電極40Bの積層方向Tの中央における長さ方向Lの厚みは、第2の外部電極40Bの積層方向Tの第1の主面TS1側における長さ方向Lの厚み、および第2の外部電極40Bの積層方向Tの第2の主面TS2側における長さ方向Lの厚みよりも厚い。また、図4A、図4Bに示されるように、第2の外部電極40Bの幅方向Wの中央における長さ方向Lの厚みは、第2の外部電極40Bの幅方向Wの第1の側面WS1側における長さ方向Lの厚み、および第2の外部電極40Bの幅方向Wの第2の側面WS2側における長さ方向Lの厚みよりも厚い。
これにより、外部からの水分の浸入経路の距離をより長く確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高め、かつ耐湿性も確保することができる。
本実施形態の第1の内部電極層31は、好ましくは、第1の主面側内層部112と、第2の主面側内層部113と、中央内層部111において、第1領域EA1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第2領域EA2を有する。ただし、第1の内部電極層31は、少なくとも第1の主面側内層部112または第2の主面側内層部113のいずれかの部分において、第1領域EA1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第2領域EA2を有していてもよい。これによっても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高めるという効果が得られる。
本実施形態の第2の内部電極層32は、好ましくは、第1の主面側内層部112と、第2の主面側内層部113と、中央内層部111において、第3領域EB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第4領域EB2を有する。ただし、第2の内部電極層32は、少なくとも第1の主面側内層部112または第2の主面側内層部113のいずれかの部分において、第3領域EB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第4領域EB2を有していてもよい。これによっても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高めるという効果が得られる。
本実施形態の中間電極層33は、好ましくは、第1の主面側内層部112と、第2の主面側内層部113と、中央内層部111において、第5領域ECA1および第7領域ECB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第6領域ECA2および第8領域ECB2を有する。ただし、第2の内部電極層32は、少なくとも第1の主面側内層部112または第2の主面側内層部113のいずれかの部分において、第5領域ECA1および第7領域ECB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第6領域ECA2および第8領域ECB2を有していてもよい。これによっても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量を高めるという効果が得られる。
なお、本実施形態においては、第1の傾斜部FA1、第2の傾斜部FB1、第3の傾斜部FCA1、第4の傾斜部FCB1、第5の傾斜部FA2および第6の傾斜部FB2が、第1の主面側内層部112および第2の主面側内層部113に配置されている。ただし、少なくとも第1の主面側内層部112または第2の主面側内層部113のいずれかの部分において、第1の傾斜部FA1、第2の傾斜部FB1、第3の傾斜部FCA1、第4の傾斜部FCB1、第5の傾斜部FA2および第6の傾斜部FB2が配置されていてもよい。
本実施形態の第1の内部電極層31は、好ましくは、第1の側面側領域112Eと、第2の側面側領域113Eと、中央領域111Eにおいて、第1領域EA1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第2領域EA2を有する。
本開示はこれに限らないが、中央領域111Eに加えて、第1の側面側領域112Eおよび第2の側面側領域113Eにおいても、第1領域EA1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第2領域EA2を有することにより、カバレッジの高い第2領域EA2の面積を確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。なお、少なくとも中央領域111Eにおいて、第1領域EA1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第2領域EA2を有していてもよい。
本実施形態の第2の内部電極層32は、好ましくは、第1の側面側領域112Eと、第2の側面側領域113Eと、中央領域111Eにおいて、第3領域EB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第4領域EB2を有する。
本開示はこれに限らないが、中央領域111Eに加えて、第1の側面側領域112Eおよび第2の側面側領域113Eにおいても、第3領域EB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第4領域EB2を有することにより、カバレッジの高い第4領域EB2の面積を確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。なお、少なくとも中央領域111Eにおいて、第3領域EB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第4領域EB2を有していてもよい。
本実施形態の中間電極層33は、好ましくは、第1の側面側領域112Eと、第2の側面側領域113Eと、中央領域111Eにおいて、第5領域ECA1および第7領域ECB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第6領域ECA2および第8領域ECB2を有する。
本開示はこれに限らないが、中央領域111Eに加えて、第1の側面側領域112Eおよび第2の側面側領域113Eにおいても、第5領域ECA1および第7領域ECB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第6領域ECA2および第8領域ECB2を有することにより、カバレッジの高い第6領域ECA2および第8領域ECB2の面積を確保することができるため、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、容量をより高めることができる。なお、少なくとも中央領域111Eにおいて、第5領域ECA1および第7領域ECB1よりもカバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第6領域ECA2および第8領域ECB2を有していてもよい。
なお、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1では、上述のように中間電極層33の第1の端面LS1側の端部は、第1の外部電極40Aの端部40AEよりも第1の端面LS1側に配置される。また、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1では、上述のように中間電極層33の第2の端面LS2側の端部は、第2の外部電極40Bの端部40BEよりも第2の端面LS2側に配置される。
しかし、中間電極層33の第1の端面LS1側の端部が第1の外部電極40Aの端部40AEよりも第2の端面LS2側に配置され、中間電極層33の第2の端面LS2側の端部が第2の外部電極40Bの端部40BEよりも第1の端面LS1側に配置された場合、中間電極層33の第1電極層側対向部ECAは、第5領域ECA1を有さず、第6領域ECA2のみを有し、中間電極層33の第2電極層側対向部ECBは、第7領域ECB1を有さず、第8領域ECB2のみを有する。中間電極層33の第1電極層側対向部ECA、第2電極層側対向部ECB、連結部E0の厚みは同じ厚みであってもよい。
<各種パラメータの測定>
以下、各種パラメータの測定方法について説明する。各種パラメータは、以下の方法により測定することができる。
<内部電極層および誘電体層の厚みの測定方法>
以下、積層セラミックコンデンサ1の内部電極層30の積層方向Tの厚さの測定方法について説明する。
まず、積層セラミックコンデンサ1を、第1の側面WS1側または第2の側面WS2側から研磨することにより、積層体10の直列コンデンサ形成部11Eが露出するLT断面を露出させる。必要に応じて、観察位置の露出させた断面をエッチング処理し、研磨で引き伸ばされた内部電極層30を除去する。露出させた断面のうち、後述する測定ポイントM1~M8について、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いた観察を行う。なお、例えば、第1の主面側内層部112のみに、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い上述の第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2を有する場合は、測定ポイントM1~M4について、SEMを用いた観察を行う。
測定ポイントは、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い領域と、カバレッジが低く、かつ厚みが薄い領域と、に設定される。測定値は、それぞれの領域の平均値をとる。本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、2連構造であるため、後述する測定ポイントM1~M8が設定されるが、積層セラミックコンデンサの構造に応じた測定ポイントとすることが好ましい。
第1の主面側内層部112に、測定ポイントM1~M4が設定される。測定ポイントM1は、第1の主面側内層部112における、第1の内部電極層31の第1領域EA1および中間電極層33の第5領域ECA1を含む部分である。測定ポイントM2は、第1の主面側内層部112における、第1の内部電極層31の第2領域EA2、中間電極層33の第6領域ECA2を含む部分である。
測定ポイントM3は、第1の主面側内層部112における、第2の内部電極層32の第4領域EB2、中間電極層33の第8領域ECB2を含む部分である。測定ポイントM4は、第1の主面側内層部112における、第2の内部電極層32の第3領域EB1および中間電極層33の第7領域ECB1を含む部分である。
第2の主面側内層部113に、測定ポイントM5~M8が設定される。測定ポイントM5は、第2の主面側内層部113における、第1の内部電極層31の第1領域EA1および中間電極層33の第5領域ECA1を含む部分である。測定ポイントM6は、第2の主面側内層部113における、第1の内部電極層31の第2領域EA2、中間電極層33の第6領域ECA2を含む部分である。
測定ポイントM7は、第2の主面側内層部113における、第2の内部電極層32の第4領域EB2、中間電極層33の第8領域ECB2を含む部分である。測定ポイントM8は、第2の主面側内層部113における、第2の内部電極層32の第3領域EB1および中間電極層33の第7領域ECB1を含む部分である。
測定ポイントM1、M5は、長さ方向Lにおいて、図2Cに示される距離Le1の中心位置に設定される。測定ポイントM2、M6は、長さ方向Lにおいて、図2Cに示される第1の内部電極層31の第2領域EA2の中心位置に設定される。測定ポイントM3、M7は、長さ方向Lにおいて、図2Cに示される第2の内部電極層32の第4領域EB2の中心位置に設定される。測定ポイントM4、M8は、長さ方向Lにおいて、図2Cに示される距離Le2の中心位置に設定される。
測定ポイントM2、M3、M6、M7は、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い領域に設定される測定ポイントであり、測定ポイントM1、M4、M5、M8は、カバレッジが低く、かつ厚みが薄い領域に設定される測定ポイントである。
各測定ポイントを観察する際の観察倍率は、4層の誘電体層20と5層の内部電極層30とが観察できる倍率であって、誘電体層20と内部電極層30を明瞭に区別できる倍率とする。図5は、測定ポイントにおける露出された内層部断面のSEMによる拡大像の例を図面化したものである。
積層セラミックコンデンサ1の内部電極層30の厚さを測定する際には、まず、図5に示すように、積層セラミックコンデンサ1の断面の拡大像において、積層体10の積層方向に延びる5本の直線La~直線LeをピッチSの等間隔に引く。ピッチSは、測定しようとする内部電極層30の厚さの5倍~10倍程度で決めればよく、例えば、厚さが約0.5μmの内部電極を測る場合には、ピッチS=2.5μmとする。
次に、直線La~直線Leの各直線上において、内部電極層30の厚さを測定する。ただし、直線La~直線Leの各直線上において、内部電極層が欠損して、この内部電極層30を挟む誘電体層20同士が繋がっている場合、または、測定位置の拡大像が不明瞭である場合は、新たな直線を引き、内部電極層30の厚さを測定する。
例えば、内部電極層30の厚さを測定する際には、図5に示すように、直線La上の厚さd1、直線Lb上の厚さd2、直線Lc上の厚さd3、直線Ld上の厚さd4、および、直線Le上の厚さd5を測定する。そして、第1の主面側内層部112における測定ポイント、第2の主面側内層部113における測定ポイントそれぞれについて、5層の内部電極層30の各々について上記の方法により厚さを測定し、その平均値を、本実施形態の内部電極層30の厚さとする。
例えば、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い領域である、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚さを測定する際には、測定ポイントM2、測定ポイントM3、測定ポイントM6、測定ポイントM7それぞれにおいて、5個所×5層の25ポイントの厚さを測定し、計100ポイントの平均値を、本実施形態の第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の厚さとする。
例えば、カバレッジが低く、かつ厚みの薄い領域である、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚さを測定する際には、測定ポイントM1、M4、M5、M8それぞれにおいて、5個所×5層の25ポイントの厚さを測定し、計100ポイントの平均値を、本実施形態の第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1の厚さとする。
なお、誘電体層20の厚さも内部電極層30と同様の手法で測定する。誘電体層20の厚さを測定する際には、図5に示すように、直線La上の厚さD1、直線Lb上の厚さD2、直線Lc上の厚さD3、直線Ld上の厚さD4、および、直線Le上の厚さD5を測定する。
そして、第1の主面側内層部112における測定ポイント、第2の主面側内層部113における測定ポイントそれぞれについて、4層の誘電体層20の各々について上記の方法により厚さを測定し、その平均値を、本実施形態の誘電体層20の厚さとする。第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2に対応する領域、第1領域EA1および第5領域ECA1に対応する領域、第3領域EB1および第7領域ECB1に対応する領域、それぞれの領域について、誘電体層20の厚さを測定することができる。
研磨と測定を繰り返し、第1の側面側領域112Eの幅方向Wの中心位置、中央領域111Eの幅方向Wの中心位置、第2の側面側領域113Eの幅方向Wの中心位置の、3つの位置において、それぞれ測定ポイントM1~M8の8か所で測定を実施することができる。
<カバレッジの測定方法>
誘電体層20に対する内部電極層30の被覆率としてのカバレッジの測定方法について説明する。なお、本測定方法におけるカバレッジの測定は、線カバレッジの測定ともいう。
前述の露出させたLT断面において、光学顕微鏡を用いて、線カバレッジの測定を行う。線カバレッジを測定する際の測定ポイントは、上述の測定ポイントM1~M8に準じる。ただし、各測定ポイントを観察する際の観察倍率は、1000倍とする。
内部電極層30は、導電成分が存在する領域と、空洞部分のように導電成分が存在しない領域とを有している。線カバレッジは、光学顕微鏡画像において、導電成分の存在の有無を考慮しない場合の内部電極層30の長さ方向Lの長さに対する、実際に内部電極層30を構成する導電成分が占める領域の長さ方向Lの長さの割合、すなわち、導電成分の存在の有無を考慮しない場合の内部電極層30の長さ方向Lの長さに対する、導電成分が存在しない領域を除いた長さ方向Lの長さの割合として算出される。そして、第1の主面側内層部112における測定ポイント、第2の主面側内層部113における測定ポイントそれぞれについて、内部電極層30のカバレッジを測定し、その平均値を、本実施形態の内部電極層30のカバレッジとする。例えば、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のカバレッジを測定する際には、測定ポイントM2、測定ポイントM3、測定ポイントM6および測定ポイントM7それぞれについて、内部電極層30のカバレッジを測定し、その平均値を、本実施形態の第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2のカバレッジとする。例えば、第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジを測定する際には、測定ポイントM1、M4、M5、M8それぞれにおいて、内部電極層30のカバレッジを測定し、その平均値を、本実施形態の第1領域EA1、第3領域EB1、第5領域ECA1および第7領域ECB1のカバレッジとする。
<距離、角度の測定方法>
前述の露出させたLT断面を用いて、各種の距離および角度の測定を行う。距離および角度の測定は、デジタルマイクロスコープを用いて実施する。
<製造方法>
次に、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、上述した要件を満足する限り、その製造方法は限定されない。しかしながら好適な製造方法は、以下の工程を備える。各工程の詳細を以下に説明する。
誘電体層20用の誘電体シートおよび内部電極層30用の導電性ペーストが準備される。誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストは、バインダおよび溶剤を含む。バインダおよび溶剤は、公知のものであってもよい。
誘電体シート上に、内部電極層30用の導電性ペーストが、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで印刷される。これにより、第1の内部電極層31のパターンおよび第2の内部電極層32のパターンが形成された誘電体シートと、中間電極層33のパターンが形成された誘電体シートと、がそれぞれ準備される。なお、印刷方法は、スクリーン印刷等に限らない。
ここで、誘電体シート上への内部電極層30用の導電性ペーストの印刷方法について、図6、7を用いて説明する。図6は、導電性ペーストP1印刷時の誘電体シートの断面を示す模式図である。図7は、図6の誘電体シートへの導電性ペーストP2印刷時の誘電体シートの断面を示す模式図である。
内部電極層30のパターンが印刷された誘電体シートは、図6、7に示されるように、セラミックグリーンシートGと、セラミックグリーンシートG上に配置される導電性ペーストP1および導電性ペーストP2と、により構成される。導電性ペーストP1および導電性ペーストP2は、スクリーンS1の中空部分およびスクリーンS2の中空部分により形成される。
まず、図6に示されるように、例えば中間電極層33の外形形状に対応するパターンで形成された中空部分を有するスクリーンS1を用いて、セラミックグリーンシートG上に、導電性ペーストP1が配置される。
次に、図7に示されるように、例えば第6領域ECA2および第8領域ECB2、連結部E0に対応するパターンで形成された中空部分を有するスクリーンS2を用いて、導電性ペーストP1上に、導電性ペーストP2をスクリーン印刷する。これにより、第6領域ECA2および第8領域ECB2に相当する部分は、導電性ペーストP2がスクリーン印刷された分、他の領域に比べて厚くなる。
ここで、例えば図7に示される導電性ペーストP1および導電性ペーストP2は、積層セラミックコンデンサの中間電極層33となる部分である。このようにして、導電性ペーストP33が形成された誘電体シートが準備される。
第1の内部電極層31の第2領域EA2および第2の内部電極層32の第4領域EB2についても同様に、第2領域EA2および第4領域EB2に対応するパターンで形成された中空部分を有するスクリーンを用いて、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32に対応する導電性ペースト上に、第2領域EA2および第4領域EB2に対応する導電性ペーストをスクリーン印刷する。これにより、第2領域EA2および第4領域EB2に相当する部分は、導電性ペーストP2がスクリーン印刷された分、他の領域に比べて厚くなる。このようにして、導電性ペーストP31、P32が形成された誘電体シートが準備される。
内部電極層30のパターンが印刷されていない誘電体シートを所定枚数積層することにより、第1の主面TS1側の第1の主面側外層部12となる部分P12が形成される。
次に、図8に示されるように、第1の主面側外層部12となる部分P12の表面に、図7に示されるようなスクリーン印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分P11が形成される。ここで、図8中、Cで囲む部分に着目して説明すると、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32となる導電性ペーストP31および導電性ペーストP32が配置された誘電体シートG1と、中間電極層33となる導電性ペーストP33が配置された誘電体シートG2とが順次交互に積層される。なお、図8におけるCの部分は、その後の工程で切り出されて1つの積層チップを構成する。なお、第1の凹部DE1、第2の凹部DE2が設けられないようにするために、導電性ペーストP31および導電性ペーストP32の間に、誘電体ペーストを配置してもよい。
この内層部11となる部分P11の表面に、内部電極層30のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分P13が形成される。これにより、積層シートが作製される。
積層シートが静水圧プレスなどの手段により高さ方向にプレスされることにより、積層ブロックが作製される。
積層ブロックが所定のサイズにカットされることにより、積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みがつけられてもよい。
積層チップが焼成されることにより、積層体10が作製される。焼成温度は、誘電体層20や内部電極層30の材料にもよるが、900℃以上1400℃以下であることが好ましい。ここで、内部電極層30用の導電性ペーストの厚みを領域に応じて調整すると共に、プレス条件および焼成条件を調整することにより、本実施形態の内部電極層30の構造および第1の主面TS1および第2の主面TS2の表面形状を有する積層体10を得ることができる。例えば、内部電極層30用の導電性ペーストの厚みを含む塗布状態およびプレス条件を調整することにより、厚みが漸減する第1の傾斜部FA1等の傾斜部が形成され、本実施形態の内部電極層30を得ることができる。
積層体10の両端面に下地電極層となる導電性ペーストが塗布される。
本実施形態においては、積層体10の第1の主面TS1および第2の主面TS2ならびに第1の側面WS1および第2の側面WS2側にも導電性ペーストが塗布される。このとき、第2領域EA2の第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lにおける距離Lt0、または第6領域ECA2の第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の長さ方向Lにおける第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lにおける距離Lt0よりも第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの間の距離L1を長くするように導電性ペーストを塗布する。
より具体的な製造方法の一例を説明する。積層体10の第1の主面TS1または第2の主面TS2には、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域ECA2および第8領域ECB2の位置に対応して、第1の平坦面FPA1、第2の平坦面FPA2、第3の平坦面FPB1、第4の平坦面FPB2、第1の凹部DE1および第2の凹部DE2がある。また、その周囲に第1の傾斜面FC1、第2の傾斜面FC2、第3の傾斜面FC3および第4の傾斜面FC4が形成されている。さらに、各傾斜面よりも端面側に第1の平面部PA1、第2の平面部PA2、第3の平面部PB1および第4の平面部PB2が形成されている。
従って、例えば、各傾斜面よりも端面側の第1の平面部PA1、第2の平面部PA2、第3の平面部PB1および第4の平面部PB2に導電性ペーストが塗布されるようにする。このように積層体10に導電性ペーストが塗布されることで、第2領域EA2の第1の端面LS1側の端から第4領域EB2の第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lにおける距離Lt0、または第6領域ECA2の第1の端面LS1側の端から第8領域ECB2の第2の端面LS2側の端までの長さ方向Lにおける距離Lt0よりも第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの間の距離L1を長くするように導電性ペーストが塗布される。なお、第1の傾斜面FC1、第2の傾斜面FC2、第3の傾斜面FC3および第4の傾斜面FC4の端面側の一部に、導電性ペーストが塗布されていてもよい。
なお、上記は、製造方法の一例であり、これに限定されない。また、下地電極層は、焼き付け処理後に除去して調整することもできる。
本実施形態においては、下地電極層は、焼き付け層である。ガラス成分と金属とを含む導電性ペーストが、例えばディッピングなどの方法により、積層体10に塗布される。その後、焼き付け処理が行われ、下地電極層が形成される。この時の焼き付け処理の温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
なお、焼成前の積層チップと、積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼き付け層は、ガラス成分の代わりにセラミック材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。このとき、添加するセラミック材料として、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いることが特に好ましい。この場合は、焼成前の積層チップに対して、導電性ペーストを塗布し、積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストを同時に焼き付けて、焼き付け層が形成された積層体10を形成する。
その後、下地電極層の表面に、めっき層が形成される。本実施形態においては、第1の下地電極層50Aの表面に、第1のめっき層60Aが形成される。また、第2の下地電極層50Bの表面に、第2のめっき層60Bが形成される。本実施形態では、めっき層として、Niめっき層およびSnめっき層が形成される。めっき処理を行うにあたっては、電解めっき、無電解めっきのどちらを採用してもよい。
ただし、無電解めっきは、めっき析出速度を向上させるために、触媒などによる前処理が必要となるため、工程が複雑化するというデメリットがある。従って、通常は、電解めっきを採用することが好ましい。Niめっき層およびSnめっき層は、例えばバレルめっきにより、順次形成される。
なお、下地電極層として導電性樹脂層を設ける場合、導電性樹脂層は、焼き付け層を覆うように配置されてもよい。導電性樹脂層を設ける場合は、熱硬化性樹脂および金属成分を含む導電性樹脂ペーストが焼き付け層上に塗布され、その後、250~550℃以上の温度で熱処理される。これにより、熱硬化樹脂が熱硬化して、導電性樹脂層が形成される。この熱処理時の雰囲気は、N2雰囲気であることが好ましい。また、樹脂の飛散を防ぎ、かつ、各種金属成分の酸化を防ぐため、酸素濃度は100ppm以下であることが好ましい。
このような製造工程により、積層セラミックコンデンサ1が製造される。
<第2の実施形態>
なお、第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図1~図4Bに示す構成に限定されない。例えば、積層セラミックコンデンサ1は、図9に示すような3連構造の積層セラミックコンデンサであってもよく、本開示の効果を得ることができる。
以下に、第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について、図9、図10を用いて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成については詳細な説明を省略する場合がある。図9は、第2の実施形態に係る三連構造の積層体の概略構成を説明するための図であって、第1の実施形態における図2Aに相当する図である。図10は、第2の実施形態における内層部となる部分の上下に第1の主面側外層部となる部分および第2の主面側外層部となる部分が形成された積層シートの一部を示す模式図である。
第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図1、図2に示されるように第1の主面TS1上の長さ方向Lの略中央に凹部としての第1の凹部DE1が形成されており、第2の主面TS2上の長さ方向Lの略中央に凹部としての第2の凹部DE2が形成されていた。しかし、第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図9に示されるように、第1の主面TS1上に2つの第1の凹部DE1が形成され、第2の主面TS2上に2つの第2の凹部DE2が形成される。ただし、凹部は形成されていなくてもよい。
複数の内部電極層30は、複数の第1の内部電極層31と、複数の第2の内部電極層32と、中間電極層33と、を含む。
図9に示されるように、第2の実施形態に係る中間電極層33は、第1の中間電極層331と、第2の中間電極層332と、を含む。
第1の中間電極層331は、第1電極層側対向部EC1Aと、第1の中間電極層対向部EC1Bと、第1の連結部E10と、を有する。第1電極層側対向部EC1Aは、積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31と対向する領域であり、積層体10の内部に位置する。第1の中間電極層対向部EC1Bは、積層方向Tに隣り合って配置された第2の中間電極層332と対向する領域であり、積層体10の内部に位置する。第1の連結部E10は、第1電極層側対向部EC1Aと第1の中間電極層対向部EC1Bとを連結する部分であり、第1電極層側対向部EC1Aと第1の中間電極層対向部EC1Bとの間に配置される。
第2の中間電極層332は、第2電極層側対向部EC2Aと、第2の中間電極層対向部EC2Bと、第2の連結部E20と、を有する。第2電極層側対向部EC2Aは、積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32と対向する。第2の中間電極層対向部EC2Bは、積層方向Tに隣り合って配置された第1の中間電極層331と対向する。第2の連結部E20は、第2電極層側対向部EC2Aと第2の中間電極層対向部EC2Bとを連結する部分であり、第2電極層側対向部EC2Aと第2の中間電極層対向部EC2Bとの間に配置される。
図9に示されるように、第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31と、第2の中間電極層332と、が長さ方向Lにおいて隣接するように配置される。第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第2の内部電極層32と、第1の中間電極層331と、が長さ方向Lにおいて隣接するように配置される。
第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31および第2の中間電極層332と、第2の内部電極層32および第1の中間電極層331と、が誘電体層20を介して交互に重なるように積層されている。
すなわち、本実施形態では、第1の対向部EAと第1電極層側対向部EC1Aとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP1(第1コンデンサ部)が形成される。第2の対向部EBと第2電極層側対向部EC2Aとが誘電体層を介して互いに対向することにより静電容量CAP2(第2コンデンサ部)が形成される。第1の中間電極層対向部EC1Bと第2の中間電極層対向部EC2Bとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP3(第3コンデンサ部)が形成される。第1の連結部E10は、静電容量CAP1と静電容量CAP3を直列接続する。第2の連結部E20は、静電容量CAP2と静電容量CAP3を直列接続する。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、直列接続の3つのコンデンサ部が形成されている、いわゆる3連構造のシリーズ構造の積層セラミックコンデンサ1である。
第1の対向部EA、第2の対向部EB、第1電極層側対向部EC1A、第1の中間電極層対向部EC1B、第2電極層側対向部EC2Aおよび第2の中間電極層対向部EC2Bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。第1の引出き出し部D1および第2の引き出し部D2の形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。
なお、積層体10は、直列コンデンサ形成部11Eを有する。直列コンデンサ形成部11Eは、第1の内部電極層31の第1の対向部EAと中間電極層33の第1電極層側対向部EC1Aとが対向する部分(静電容量CAP1を形成する部分)と、第2の内部電極層32の第2の対向部EBと中間電極層33の第2電極層側対向部EC2Aとが対向する部分(静電容量CAP2を形成する部分)と、中間電極層33の第1の中間電極層対向部EC1Bと第2の中間電極層対向部EC2Bとが対向する部分(静電容量CAP3を形成する部分)と、静電容量CAP1と静電容量CAP3を直列接続する部分と、静電容量CAP2と静電容量CAP3を直列接続する部分と、を含む。直列コンデンサ形成部11Eは、内層部11の一部として構成されている。なお、直列コンデンサ形成部11Eのうち、静電容量CAP1を形成する部分(第1コンデンサ部)と、静電容量CAP2を形成する部分(第2コンデンサ部)と、静電容量CAP3を形成する部分(第3コンデンサ部)は、コンデンサ有効部ともいう。
なお、積層体10の直列コンデンサ形成部11Eは、第1の直列接続領域と、第2の直列接続領域と、を有する。第1の直列接続領域は、静電容量CAP1を形成する部分と静電容量CAP3を形成する部分との間に位置する、誘電体層20と第1の連結部E10を含む部分である。第2の直列接続領域は、静電容量CAP2を形成する部分と静電容量CAP3を形成する部分との間に位置する、誘電体層20と第2の連結部E20を含む部分である。すなわち、第1の直列接続領域は、複数枚の誘電体層20のうちの積層方向Tから見て第1の連結部E10に重なる部分と、複数枚の第1の連結部E10と、の集合体である。第2の直列接続領域は、複数枚の誘電体層20のうちの積層方向Tから見て第2の連結部E20に重なる部分と、複数枚の第2の連結部E20と、の集合体である。
外部電極40は、図9に示すように、積層体10の第1の端面LS1側に配置された第1の外部電極40Aと、積層体10の第2の端面LS2側に配置された第2の外部電極40Bと、を有する。
第1の連結部E10は、静電容量CAP1と静電容量CAP3を直列接続する。第2の連結部E20は、静電容量CAP2と静電容量CAP3を直列接続する。そのため、第1の内部電極層31が接続された第1の外部電極40Aと第2の内部電極層32が接続された第2の外部電極40Bとの間で、直列接続容量によるコンデンサの特性が発現する。
このように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層体10の内部の内部電極層30の態様が第1の実施形態と異なる。具体的には、第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内部電極層30が2連構造であったのに対して、第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内部電極層30が3連構造であり、積層体10の内部の内部電極層30の態様が第1の実施形態と異なる。
一方、以下のように第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1との間で、カバレッジを高めることによる、類似した構成がある。例えば、上述のように、カバレッジを高めるために、上述の製造方法により内部電極層の厚みを厚くしている。このため、カバレッジが高い領域の内部電極層30は、カバレッジが低い内部電極層30に比べて厚みが厚い。
また、カバレッジが高い領域の内部電極層30と、カバレッジが低い内部電極層30と、の間には、厚みが緩やかに徐変する傾斜部が形成される。また、カバレッジが高い領域では、第1の主面TS1および第2の主面TS2に隆起面が形成される。また、カバレッジが高い領域における隆起面と、他の領域における平面部と、の間には、傾斜面が形成される。また、第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1のように、カバレッジが高い領域において、長さ方向Lの中央側に長さ方向Lにおいて並ぶ2つの内部電極層30の間の隙間がある場合は、長さ方向Lにおける当該隙間に対応する隆起面における位置に凹部が形成される場合がある。
従って、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1の説明においては、上述のように、カバレッジを高めるために上述の製造方法により内部電極層の厚みを厚くすることによって形成された第1の実施形態と同様の構成については、説明の便宜上省略する場合がある。
図9に示すように、第1の内部電極層31の第1の対向部EAは、第1領域EA1と、第2領域EA2と、を有する。第2の内部電極層32の第2の対向部EBは、第3領域EB1と、第4領域EB2と、を有する。
本実施形態では、図9に示すように、第1の中間電極層331の第1電極層側対向部EC1Aは、第5領域EC1A1と、第6領域EC1A2と、を有する。第5領域EC1A1は、第1電極層側対向部EC1Aのうちの第1の端面LS1側の領域である。第6領域EC1A2は、第1電極層側対向部EC1Aのうちの第2の端面LS2側の領域である。
本実施形態では、図9に示すように、第2の中間電極層332の第2電極層側対向部EC2Aは、第7領域EC2A1と、第8領域EC2A2と、を有する。第7領域EC2A1は、第2電極層側対向部EC2Aのうちの第2の端面LS2側の領域である。第8領域EC2A2は、第2電極層側対向部EC2Aのうちの第1の端面LS1側の領域である。
第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジおよび第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジは、第1の対向部EAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジおよび第2の対向部EBの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジおよび第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジは、第1電極層側対向部EC1Aの第1の端面LS1側の領域のカバレッジおよび第2電極層側対向部EC2Aの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズが大きくなることを抑制しつつ、第2領域EA2、第4領域EB2、第6領域EC1A2、第1の中間電極層対向部EC1B、第8領域EC2A2および第2の中間電極層対向部EC2Bの内部電極層30の厚みを厚くしてカバレッジを高めて、容量を高めることができる。なお、第1の中間電極層331の第1の連結部E10の厚みは、第1電極層側対向部EC1Aの第6領域EC1A2および第1の中間電極層対向部EC1Bの厚みと同じであることが好ましい。第2の中間電極層332の第2の連結部E20の厚みは、第2電極層側対向部EC2Aの第8領域EC2A2および第2の中間電極層対向部EC2Bの厚みと同じであることが好ましい。これにより、静電容量CAP1、静電容量CAP2および静電容量CAP3を、より高い信頼性で直列接続することができる。また、製造も容易となる。ただし、これに限らない。
複数の内部電極層30は、さらに傾斜部を有する。例えば、第1の内部電極層31は、図9に示されるように、第1領域EA1と第2領域EA2とを連結する第1の傾斜部FA1を有する。第2の内部電極層32は、図9に示されるように、第3領域EB1と第4領域EB2とを連結する第2の傾斜部FB1を有する。
第1の中間電極層331は、図9に示されるように、第5領域EC1A1と第6領域EC1A2とを連結する第3の傾斜部FCA1を有する。第2の中間電極層332は、図9に示されるように、第7領域EC2A1と第8領域EC2A2とを連結する第4の傾斜部FCB1を有する。
第1の内部電極層31は、第1の引き出し部D1に位置する第5の傾斜部FA2をさらに有する。第5の傾斜部FA2は、長さ方向Lにおいて第1の中間電極層331の第1の端面LS1側の端よりも第1の端面LS1側に配置されることが好ましい。第2の内部電極層32は、第2の引き出し部D2に位置する第6の傾斜部FB2をさらに有する。第6の傾斜部FB2は、長さ方向Lにおいて第2の中間電極層332の第2の端面LS2側の端よりも第2の端面LS2側に配置されることが好ましい。
図9に示されるように、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出し、長さ方向L中心に向かって隆起する第1の隆起面EpsAと、を有する。
図9に示されるように、第1の隆起面EpsAは、第1の平坦面FPA1と、2つの第1の凹部DE1と、を有する。第1の凹部DE1は、幅方向Wに延びるように形成された凹形状部である。2つの第1の凹部DE1は、第1の平坦面FPA1のうちの長さ方向Lにおいて第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の間の隙間に対応する位置に形成される。
第1の平坦面FPA1は、積層方向Tに垂直な面であり、第1の主面TS1の長さ方向Lの略中央に配置される。
図9に示されるように、第2の主面TS2は、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出し、長さ方向L中心に向かって隆起する第2の隆起面EpsBと、を有する。
第2の隆起面EpsBは、第3の平坦面FPB1と、2つの第2の凹部DE2と、を有する。第2の凹部DE2は、幅方向Wに延びるように形成された凹形状部である。2つの第2の凹部DE2は、第3の平坦面FPB1のうちの長さ方向Lにおいて第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の間の隙間に対応する位置に形成される。
<各種パラメータの測定>
以下、各種パラメータの測定方法について説明する。上述のように、第1の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。第2の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、第1の実施形態とは異なり、3連構造である。このため、第2の実施形態に係る測定方法における測定ポイントは、第1の実施形態とは異なる。以下に、本実施形態に係る測定ポイントについて説明する。
測定ポイントは、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い領域と、カバレッジが低く、かつ厚みの薄い領域と、に設定される。測定値は、それぞれの領域の平均値をとる。本実施形態では、後述する測定ポイントMB1~MB10が設定される。
第1の主面側内層部112に、測定ポイントMB1~MB5が設定される。測定ポイントMB1は、第1の主面側内層部112における、第1の内部電極層31の第1領域EA1および第1の中間電極層331の第5領域EC1A1を含む部分である。測定ポイントMB2は、第1の主面側内層部112における、第1の内部電極層31の第2領域EA2および第1の中間電極層331の第6領域EC1A2を含む部分である。
測定ポイントMB3は、第1の主面側内層部112における、第1の中間電極層331の第1の中間電極層対向部EC1Bおよび第2の中間電極層332の第2の中間電極層対向部EC2Bを含む部分である。
測定ポイントMB4は、第1の主面側内層部112における、第2の内部電極層32の第4領域EB2および第2の中間電極層332の第8領域EC2A2を含む部分である。測定ポイントMB5は、第1の主面側内層部112における、第2の内部電極層32の第3領域EB1および第2の中間電極層332の第7領域EC2A1を含む部分である。
第2の主面側内層部113に、測定ポイントMB6~MB10が設定される。測定ポイントMB6は、第2の主面側内層部113における、第1の内部電極層31の第1領域EA1および第1の中間電極層331の第5領域EC1A1を含む部分である。測定ポイントMB7は、第2の主面側内層部113における、第1の内部電極層31の第2領域EA2、第1の中間電極層331の第6領域EC1A2を含む部分である。
測定ポイントMB8は、第2の主面側内層部113における、第1の中間電極層331の第1の中間電極層対向部EC1Bおよび第2の中間電極層332の第2の中間電極層対向部EC2Bを含む部分である。
測定ポイントMB9は、第2の主面側内層部113における、第2の内部電極層32の第4領域EB2および第2の中間電極層332の第8領域EC2A2を含む部分である。測定ポイントMB10は、第2の主面側内層部113における、第2の内部電極層32の第3領域EB1および第2の中間電極層332の第7領域EC2A1を含む部分である。
測定ポイントMB1、MB6は、長さ方向Lにおいて、図9に示される距離Le1の中心位置に設定される。測定ポイントMB2、MB7は、長さ方向Lにおいて、図9に示される第1の内部電極層31の第2領域EA2の中心位置に設定される。測定ポイントMB3、M8は、長さ方向Lにおいて、図9に示される距離Le0の中心位置に設定される。測定ポイントMB4、M9は、長さ方向Lにおいて、図9に示される第2の内部電極層32の第4領域EB2の中心位置に設定される。測定ポイントM5、M10は、長さ方向Lにおいて、図9に示される距離Le2の中心位置に設定される。
<製造方法>
次に、第2の実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。上述のように、第1の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、上述した要件を満足する限り、その製造方法は限定されない。しかしながら好適な製造方法は、以下の工程を備える。各工程の詳細を以下に説明する。
ここで、積層チップ作成のための積層シートの作成方法について、図10を用いて説明する。積層シートは、誘電体シートを積層して作製する。図6、図7に示されるような誘電体シートの作成方法については、第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
図10に示されるように、第1の主面側外層部12となる部分P12の表面に、図7に示されるようなスクリーン印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分P11が形成される。ここで、図10中、Cで囲む部分に着目して説明すると、第1の内部電極層31および第2の中間電極層332となる導電性ペーストP31および導電性ペーストP332が配置された誘電体シートG1と、第1の中間電極層331および第2の内部電極層32となる導電性ペーストP331および導電性ペーストP32が配置された誘電体シートG2とが順次交互に積層される。なお、図8におけるCの部分は、その後の工程で切り出されて1つの積層チップを構成する。
この内層部11となる部分P11の表面に、内部電極層30のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分P13が形成される。これにより、積層シートが作製される。
本実施形態に係る誘電体シートは、第1の内部電極層31の第2領域EA2、第2の内部電極層32の第4領域EB2、第1の中間電極層331の第6領域EC1A2、第2の中間電極層332の第8領域EC2A2、第1の中間電極層対向部EC1B、および第2の中間電極層対向部EC2Bとなる部分に導電性ペーストP2が塗布される。このため、第1の内部電極層31の第2領域EA2、第2の内部電極層32の第4領域EB2、第1の中間電極層331の第6領域EC1A2、第2の中間電極層332の第8領域EC2A2、第1の中間電極層対向部EC1B、および第2の中間電極層対向部EC2Bが厚くなり高カバレッジ部が設定される。
<第3の実施形態>
第2の実施形態に係る3連構造の積層セラミックコンデンサ1は、図9に示すように第1の内部電極層31および第2の内部電極層32にもカバレッジの高い領域が配置されていたが、このような構成に限定されない。例えば、3連構造の積層セラミックコンデンサ1は、図11に示すように中間電極層33のみにカバレッジの高い領域が配置され、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32にはカバレッジの高い領域が配置されなくてもよい。
以下に、第3の実施形態に係る3連構造の積層セラミックコンデンサ1について、図11、図12を用いて説明する。なお、以下の説明において、第2の実施形態と同じ構成については詳細な説明を省略する。図11は、第3の実施形態に係る3連構造の積層体の高カバレッジ部の範囲を説明するための模式図である。図12は、第3の実施形態における内層部となる部分の上下に第1の主面側外層部となる部分および第2の主面側外層部となる部分が形成された積層シートの一部を示す模式図である。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層体10の内部の内部電極層の態様が、第2の実施形態と異なる。具体的には、第2の実施形態に係る3連構造の積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32、第1の中間電極層331および第2の中間電極層332に高カバレッジ部が設定されていた。しかし、第3の実施形態に係る3連構造の積層セラミックコンデンサ1においては、図11に示されるように、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32には、高カバレッジ部が設定されず、第1の中間電極層331および第2の中間電極層332に高カバレッジ部が設定される。
<各種パラメータの測定>
第3の実施形態における各種パラメータの測定方法は、基本的には上述の実施形態と同様である。第3の実施形態に係る測定方法における測定ポイントは、第2の実施形態における測定ポイントに対して、MB2、MB4、MB7、MB9を除くポイントとする。
<製造方法>
第3の実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。上述のように、第1の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、上述した要件を満足する限り、その製造方法は限定されない。しかしながら好適な製造方法は、以下の工程を備える。各工程の詳細を以下に説明する。
次に、図12に示されるように、第1の主面側外層部12となる部分P12の表面に、図7に示されるようなスクリーン印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分P11が形成される。ここで、図12中、Cで囲む部分に着目して説明すると、第1の内部電極層31および第2の中間電極層332となる導電性ペーストP31および導電性ペーストP332が配置された誘電体シートG1と、第1の中間電極層331および第2の内部電極層32となる導電性ペーストP32が配置された誘電体シートG2とが順次交互に積層される。なお、図12におけるCの部分は、その後の工程で切り出されて1つの積層チップを構成する。
この内層部11となる部分P11の表面に、内部電極層30のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分P13が形成される。これにより、積層シートが作製される。本実施形態に係る導電性ペーストは、中間電極層33となる部分にのみ導電性ペーストP2が塗布され、図11に示されるように中間電極層33のみ厚くなり高カバレッジ部が設定される。
<第4の実施形態>
なお、第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図1~図4Bに示す構成に限定されない。例えば、積層セラミックコンデンサ1は、図13に示すような4連構造の積層セラミックコンデンサであってもよい。
以下に、第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について、図13、図14を用いて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成については詳細な説明を省略する。図13は、第4の実施形態に係る四連構造の積層体10の高カバレッジ部の範囲を説明するための模式図である。図14は、第4の実施形態における内層部11となる部分の上下に第1の主面側外層部12となる部分および第2の主面側外層部13となる部分が形成された積層シートの一部を示す模式図である。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層体10の内部の内部電極層30と、外部電極40の態様が、第1の実施形態と異なる。具体的には、第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内部電極層30が2連構造であったのに対して、第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内部電極層30が4連構造であり、積層体10の内部の内部電極層30の態様が第1の実施形態と異なる。
複数の内部電極層30は、複数の第1の内部電極層31と、複数の第2の内部電極層32と、中間電極層33と、を含む。
図11に示されるように、中間電極層33は、第1の中間電極層331と、第2の中間電極層332と、第3の中間電極層333と、を含む。
第1の中間電極層331は、積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31と対向する第1電極層側対向部EC1Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第3の中間電極層333と対向する第1の中間電極層対向部EC1Bと、第1の連結部E10と、を有する。
第2の中間電極層332は、積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32と対向する第2電極層側対向部EC2Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第3の中間電極層333と対向する第2の中間電極層対向部EC2Bと、第2の連結部E20と、を有する。
第3の中間電極層333は、積層方向Tに隣り合って配置された第1の中間電極層331と対向する第3の中間電極層対向部EC3Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第2の中間電極層332と対向する第4の中間電極層対向部EC3Bと、第3の連結部E30と、を有する。
図13に示されるように、第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31と、第3の中間電極層333と、第2の内部電極層32と、が長さ方向Lにおいて隣接するように配置される。第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の中間電極層331と、第2の中間電極層332と、が長さ方向Lにおいて隣接するように配置される。
第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31、第3の中間電極層333および第2の内部電極層32と、第1の中間電極層331および第2の中間電極層332と、が誘電体層20を介して交互に重なるように積層されている。
すなわち、本実施形態では、第1の対向部EAと第1電極層側対向部EC1Aとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP1(第1コンデンサ部)が形成される。第2の対向部EBと第2電極層側対向部EC2Aとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP2(第2コンデンサ部)が形成される。第1の中間電極層対向部EC1Bと第3の中間電極層対向部EC3Aとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP3(第3コンデンサ部)が形成される。第2の中間電極層対向部EC2Bと第4の中間電極層対向部EC3Bとが誘電体層20を介して互いに対向することにより静電容量CAP4(第4コンデンサ部)が形成される。第1の連結部E10は、静電容量CAP1と静電容量CAP3を直列接続する。第2の連結部E20は、静電容量CAP2と静電容量CAP4を直列接続する。第3の連結部E30は、静電容量CAP3と静電容量CAP4を直列接続する。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、直列接続の4つのコンデンサ部が形成されている、いわゆる4連構造のシリーズ構造の積層セラミックコンデンサ1である。
第1の対向部EA、第2の対向部EB、第1電極層側対向部EC1A、第1の中間電極層対向部EC1B、第2電極層側対向部EC2A、第2の中間電極層対向部EC2B、第3の中間電極層対向部EC3Aおよび第4の中間電極層対向部EC3Bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。第1の引出き出し部D1および第2の引き出し部D2の形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。
なお、積層体10は、直列コンデンサ形成部11Eを有する。直列コンデンサ形成部11Eは、第1の内部電極層31の第1の対向部EAと中間電極層33の第1電極層側対向部EC1Aとが対向する部分(静電容量CAP1を形成する部分)と、第2の内部電極層32の第2の対向部EBと中間電極層33の第2電極層側対向部EC2Aとが対向する部分(静電容量CAP2を形成する部分)と、中間電極層33の第1の中間電極層対向部EC1Bと第3の中間電極層対向部EC3Aとが対向する部分(静電容量CAP3を形成する部分)と、中間電極層33の第2の中間電極層対向部EC2Bと第4の中間電極層対向部EC3Bとが対向する部分(静電容量CAP4を形成する部分)と、静電容量CAP1と静電容量CAP3を直列接続する部分と、静電容量CAP2と静電容量CAP4を直列接続する部分と、静電容量CAP3と静電容量CAP4を直列接続する部分と、を含む。直列コンデンサ形成部11Eは、内層部11の一部として構成されている。なお、直列コンデンサ形成部11Eのうち、静電容量CAP1を形成する部分(第1コンデンサ部)と、静電容量CAP2を形成する部分(第2コンデンサ部)と、静電容量CAP3を形成する部分(第3コンデンサ部)と、静電容量CAP4を形成する部分(第4コンデンサ部)は、コンデンサ有効部ともいう。
なお、積層体10の直列コンデンサ形成部11Eは、第1の直列接続領域と、第2の直列接続領域と、第3の直列接続領域と、を有する。第1の直列接続領域は、静電容量CAP1を形成する部分と静電容量CAP3を形成する部分との間に位置する、誘電体層20と第1の連結部E10を含む部分である。第2の直列接続領域は、静電容量CAP2を形成する部分と静電容量CAP4を形成する部分との間に位置する、誘電体層20と第2の連結部E20を含む部分である。第3の直列接続領域は、静電容量CAP3を形成する部分と静電容量CAP4を形成する部分との間に位置する、誘電体層20と第3の連結部E30を含む部分である。
すなわち、第1の直列接続領域は、複数枚の誘電体層20のうちの積層方向Tから見て第1の連結部E10に重なる部分と、複数枚の第1の連結部E10と、の集合体である。第2の直列接続領域は、複数枚の誘電体層20のうちの積層方向Tから見て第2の連結部E20に重なる部分と、複数枚の第2の連結部E20と、の集合体である。第3の直列接続領域は、複数枚の誘電体層20のうちの積層方向Tから見て第3の連結部E30に重なる部分と、複数枚の第3の連結部E30と、の集合体である。
外部電極40は、図13に示すように、積層体10の第1の端面LS1側に配置された第1の外部電極40Aと、積層体10の第2の端面LS2側に配置された第2の外部電極40Bと、を有する。
第1の連結部E10は、静電容量CAP1と静電容量CAP3を直列接続する。第2の連結部E20は、静電容量CAP2と静電容量CAP4を直列接続する。第3の連結部E30は、静電容量CAP3と静電容量CAP4を直列接続する。そのため、第1の内部電極層31が接続された第1の外部電極40Aと第2の内部電極層32が接続された第2の外部電極40Bとの間で、直列接続容量によるコンデンサの特性が発現する。
このように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層体10の内部の内部電極層30の態様が第1の実施形態と異なる。具体的には、第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内部電極層30が2連構造であったのに対して、第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内部電極層30が4連構造であり、積層体10の内部の内部電極層30の態様が第1の実施形態と異なる。
一方、以下のように第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と第4の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1との間で、カバレッジを高めることによる類似した構成がある。従って、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1の説明においては、上述のように、カバレッジを高めるために上述の製造方法により内部電極層の厚みを厚くすることによって形成された第1の実施形態と同様の構成については、説明の便宜上省略する場合がある。
第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジ、第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジ、第3の中間電極層対向部EC3Aのカバレッジおよび第4の中間電極層対向部EC3Bのカバレッジは、第1の対向部EAのうちの第1の端面LS1側のカバレッジおよび第2の対向部EBのうちの第2の端面LS2側のカバレッジよりも高い。
第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジ、第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジ、第3の中間電極層対向部EC3Aのカバレッジおよび第4の中間電極層対向部EC3Bのカバレッジは、第1電極層側対向部EC1Aのうちの第1の端面LS1側のカバレッジおよび第2電極層側対向部EC2Aのうちの第2の端面LS2側のカバレッジよりも高い。
第3の中間電極層333のカバレッジは、第1の内部電極層31のうちの第1の端面LS1側のカバレッジおよび第2の内部電極層32のうちの第2の端面LS2側のカバレッジよりも高い。
<各種パラメータの測定>
第4の実施形態における各種パラメータの測定方法は、基本的には上述の実施形態と同様である。第4の実施形態に係る測定方法における測定ポイントは、他の実施形態と同様、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い領域と、カバレッジが低く、かつ厚みが薄い領域と、に設定される。
<製造方法>
第4の実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。上述のように、第1の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、上述した要件を満足する限り、その製造方法は限定されない。しかしながら好適な製造方法は、以下の工程を備える。各工程の詳細を以下に説明する。
次に、図14に示されるように、第1の主面側外層部12となる部分P12の表面に、図7に示されるようなスクリーン印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分P11が形成される。ここで、図14中、Cで囲む部分に着目して説明すると、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および第3の中間電極層333となる導電性ペーストP31、導電性ペーストP32および導電性ペーストP333が配置された誘電体シートG1と、第1の中間電極層331および第2の中間電極層332となる導電性ペーストP331および導電性ペーストP332が配置された誘電体シートG2とが順次交互に積層される。なお、図14におけるCの部分は、その後の工程で切り出されて1つの積層チップを構成する。
この内層部11となる部分P11の表面に、内部電極層30のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分P13が形成される。これにより、積層シートが作製される。本実施形態に係る誘電体シートは、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および中間電極層33となる部分に導電性ペーストP2が塗布され、図13に示されるように第1の内部電極層31の一部、第2の内部電極層32の一部および中間電極層33の一部が厚くなり高カバレッジ部が設定される。
<第5の実施形態>
第4の実施形態に係る4連構造の積層セラミックコンデンサ1は、図13に示すように第1の内部電極層31および第2の内部電極層32にもカバレッジの高い領域が配置されていたが、このような構成に限定されない。例えば、4連構造の積層セラミックコンデンサ1は、図15に示すように中間電極層33のみにカバレッジの高い領域が配置され、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32にはカバレッジの高い領域が配置されなくてもよい。
以下に、第5の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について、図15、図16を用いて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成については詳細な説明を省略する。図15は、第5の実施形態に係る四連構造の積層体の高カバレッジ部の範囲を説明するための模式図である。図16は、第5の実施形態における内層部となる部分の上下に第1の主面側外層部となる部分および第2の主面側外層部となる部分が形成された積層シートの一部を示す模式図である。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層体10の内部の内部電極層の態様が、第4の実施形態と異なる。具体的には、第4の実施形態に係る4連構造の積層セラミックコンデンサ1においては、第1の内部電極層31の一部、第2の内部電極層32の一部、第1の中間電極層331の一部、第2の中間電極層332の一部および第3の中間電極層333に高カバレッジ部が設定されていた。しかし、第5の実施形態に係る4連構造の積層セラミックコンデンサ1においては、図15に示されるように、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32には、高カバレッジ部が設定されず、第1の中間電極層331の一部、第2の中間電極層332の一部および第3の中間電極層333に高カバレッジ部が設定される。
<各種パラメータの測定>
第5の実施形態における各種パラメータの測定方法は、基本的には上述の実施形態と同様である。第5の実施形態に係る測定方法における測定ポイントは、他の実施形態と同様、カバレッジが高く、かつ厚みが厚い領域と、カバレッジが低く、かつ厚みが薄い領域と、に設定される。
<製造方法>
第5の実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。上述のように、第1の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、上述した要件を満足する限り、その製造方法は限定されない。しかしながら好適な製造方法は、以下の工程を備える。各工程の詳細を以下に説明する。
次に、図16に示されるように、第1の主面側外層部12となる部分P12の表面に、図7に示されるようなスクリーン印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分P11が形成される。ここで、図16中、Cで囲む部分に着目して説明すると、第1の内部電極層31、第2の内部電極層32および第3の中間電極層333となる導電性ペーストP31、導電性ペーストP32および導電性ペーストP333が配置された誘電体シートG1と、第1の中間電極層331および第2の中間電極層332となる導電性ペーストP331および導電性ペーストP332が配置された誘電体シートG2とが順次交互に積層される。なお、図16におけるCの部分は、その後の工程で切り出されて1つの積層チップを構成する。
この内層部11となる部分P11の表面に、内部電極層30のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分P13が形成される。これにより、積層シートが作製される。本実施形態に係る導電性ペーストは、中間電極層33となる部分にのみ導電性ペーストP2が塗布され、図15に示されるように中間電極層33の一部のみ厚くなり高カバレッジ部が設定される。
以上説明した実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1によれば、以下の効果を奏する。通常の積層セラミックコンデンサにおいては、第1の外部電極の表面と第2の外部電極の表面とを結ぶ仮想的な面と、積層体の表面との間の部分に空間が存在する。この空間は、外部電極が側面厚みを有している限りは必ず存在する空間であるが、容量密度には寄与していない。
静電容量を向上させる方法の1つに、内部電極層のカバレッジを向上させて、正味の有効面を向上させる方法が考えられる。ここで、内部電極層のカバレッジと内部電極層の厚みには正の相関があるため、カバレッジを向上させるためには、内部電極層の厚みを厚くする必要がある。よって、積層体を同じ積層方向Tの寸法で設計するためには、内部電極層を厚くする分、内部電極層の枚数を減らす必要があった。このため、内部電極層を厚くすることによる静電容量向上の効果は、内部電極層の枚数の減少により打ち消されてしまう。
本開示によれば、第1の外部電極の表面と第2の外部電極の表面とを結ぶ仮想的な面と、積層体の表面との間の部分に存在する空間を有効に利用して、高耐圧仕様であるシリーズ構造の積層セラミックコンデンサにおいても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることが可能な積層セラミックコンデンサを提供することができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、積層された複数の誘電体層20と積層された複数の内部電極層30とを含み、積層方向Tに相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、積層方向Tに直交する幅方向Wに相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、積層方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む積層体10と、第1の端面LS1上に配置される第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2上に配置される第2の外部電極40Bと、を有する積層セラミックコンデンサ1であって、複数の内部電極層30は、第1の内部電極層31と、第2の内部電極層32と、中間電極層33とを含み、第1の内部電極層31は、その一方端部が第1の端面LS1に引き出されて第1の外部電極40Aと接続する第1の引き出し部D1と、前記第1の引き出し部D1に接続され、積層方向Tに隣り合って配置された内部電極層30と対向する第1の対向部EAとを有し、第2の内部電極層32は、その一方端部が第2の端面LS2に引き出されて第2の外部電極40Bと接続する第2の引き出し部D2と、第2の引き出し部D2に接続され、積層方向Tに隣り合って配置された内部電極層30と対向する第2の対向部EBとを有し、中間電極層33は、第1の外部電極40Aにも第2の外部電極40Bにも接続されておらず、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32と共に直列接続のコンデンサ素子を形成する内部電極層30であり、中間電極層33の少なくとも一部のカバレッジは、第1の内部電極層31の第1の対向部EAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジよりも高く、かつ第2の内部電極層32の第2の対向部EBの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、高耐圧仕様の積層セラミックコンデンサ1においても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることが可能な積層セラミックコンデンサ1を提供できる。
また、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、中間電極層33は、積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31と対向する第1電極層側対向部ECAと、積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32と対向する第2電極層側対向部ECBとを有し、第1の内部電極層31の第1の対向部EAは、積層方向Tに隣り合って配置された内部電極層としての中間電極層33と対向し、第2の内部電極層32の第2の対向部EBは、積層方向Tに隣り合って配置された内部電極層としての前記中間電極層と対向する。
これにより、2連構造の高耐圧仕様の積層セラミックコンデンサ1においても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
また、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1電極層側対向部ECAの第2の端面LS2側の領域のカバレッジは、第1の対向部EAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジよりも高く、第2電極層側対向部ECBの第1の端面LS1側の領域のカバレッジは、第2の対向部EBの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1電極層側対向部ECAの第2の端面LS2側の領域のカバレッジは、第1電極層側対向部ECAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジよりも高く、第2電極層側対向部ECBの第1の端面LS1側の領域のカバレッジは、第2電極層側対向部ECBの第2の端面側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の対向部EAの第2の端面LS2側の領域のカバレッジは、第1の対向部EAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジよりも高く、第2の対向部EBの第1の端面LS1側の領域のカバレッジは、第2の対向部EBの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の対向部EAの第2の端面LS2側の領域のカバレッジは、第1電極層側対向部ECAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジよりも高く、第2の対向部EBの第1の端面LS1側の領域のカバレッジは、第1電極層側対向部ECAの前記第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、中間電極層33は、第1の中間電極層331と、第2の中間電極層332と、を含み、第1の中間電極層331は、積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31と対向する第1電極層側対向部EC1Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第2の中間電極層332と対向する第1の中間電極層対向部EC1Bとを有し、第2の中間電極層332は、積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32と対向する第2電極層側対向部EC2Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第1の中間電極層331と対向する第2の中間電極層対向部EC2Bとを有する。
これにより、3連構造の高耐圧仕様の積層セラミックコンデンサ1においても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジおよび第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジは、第1の対向部EAの第1の端面LS1側の領域のカバレッジおよび第2の対向部EBの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジおよび第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジは、第1電極層側対向部EC1Aの第1の端面LS1側の領域のカバレッジおよび第2電極層側対向部EC2Aの第2の端面LS2側の領域のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、中間電極層33は、第1の中間電極層331と、第2の中間電極層332と、第3の中間電極層333と、を含み、第1の中間電極層331は、積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31と対向する第1電極層側対向部EC1Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第3の中間電極層333と対向する第1の中間電極層対向部EC1Bとを有し、第2の中間電極層332は、積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32と対向する第2電極層側対向部EC2Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第3の中間電極層333と対向する第2の中間電極層対向部EC2Bとを有し、第3の中間電極層333は、積層方向Tに隣り合って配置された第1の中間電極層331と対向する第3の中間電極層対向部EC3Aと、積層方向Tに隣り合って配置された第2の中間電極層332と対向する第4の中間電極層対向部EC3Bとを有する。
これにより、4連構造の積層セラミックコンデンサ1においても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジ、第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジ、第3の中間電極層対向部EC3Aおよび第4の中間電極層対向部EC3Bのカバレッジは、第1の対向部EAのカバレッジおよび第2の対向部EBのカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の中間電極層対向部EC1Bのカバレッジ、第2の中間電極層対向部EC2Bのカバレッジ、第3の中間電極層対向部EC3Aおよび第4の中間電極層対向部EC3Bのカバレッジは、第1電極層側対向部EC1Aのカバレッジおよび第2電極層側対向部EC2Aのカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第3の中間電極層333のカバレッジは、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32のカバレッジよりも高い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の対向部EAのうちの第2の端面LS2側の部分を第2領域EA2とし、第2の対向部EBのうちの第1の端面LS1側の部分を第4領域EB2とした場合、第2領域EA2の第1の端面LS1側の端部は、第1の外部電極40Aの第2の端面LS2側の端部より第2の端面LS2側に位置し、第4領域EB2の第2の端面LS2側の端部は、第2の外部電極40Bの第1の端面LS1側の端部より第1の端面LS1側に位置する。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量をより高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、積層体10は、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出している露出部Epと、第1の外部電極40Aに覆われている第1の被覆部C1と、第2の外部電極40Bに覆われている第2の被覆部C2と、を有し、露出部Epの積層方向Tの最大距離T0は、第1の被覆部C1および第2の被覆部C2の第1の主面TS1側の表面と第2の主面TS2側の表面を結ぶ積層方向Tの最大距離T1よりも長く、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの第1の主面TS1側の表面と第2の主面TS2側の表面を結ぶ積層方向Tの最大距離T2よりも短い。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく静電容量を高めることができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の主面TS1は、第1の外部電極40Aに覆われている第1の被覆面C1sAと、第2の外部電極に覆われている第2の被覆面C2sAと、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出し、長さ方向L中心に向かって隆起する第1の隆起面EpsAと、を有する。
これにより、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく静電容量を高めつつ、さらに積層体10のクラックの発生を抑制することができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1においては、第1の隆起面EpsAは、幅方向に延びる第1の凹部DE1を有する。
これにより、多連構造の積層セラミックコンデンサ1においても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく静電容量を高めつつ、さらに積層体10のクラックの発生を抑制することができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、積層された複数の誘電体層20と積層された複数の内部電極層30とを含み、積層方向Tに相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、積層方向Tに直交する幅方向Wに相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、積層方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む積層体10と、第1の端面LS1上に配置される第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2上に配置される第2の外部電極40Bと、を有する積層セラミックコンデンサ1であって、複数の内部電極層30は、第1の内部電極層31と、第2の内部電極層32と、中間電極層33とを含み、第1の内部電極層31は、その一方端部が第1の端面LS1に引き出されて第1の外部電極40Aと接続する第1の引き出し部D1と、第1の引き出し部D1に接続され、積層方向Tに隣り合って配置された中間電極層33と対向する第1の対向部EAとを有し、第2の内部電極層32は、その一方端部が第2の端面LS2に引き出されて第2の外部電極40Bと接続する第2の引き出し部D2と、第2の引き出し部D2に接続され、積層方向Tに隣り合って配置された中間電極層33と対向する第2の対向部EBとを有し、中間電極層33は、第1の外部電極40Aにも第2の外部電極40Bにも接続されておらず、積層方向Tに隣り合って配置された第1の内部電極層31と対向する第1電極層側対向部ECAと、積層方向Tに隣り合って配置された第2の内部電極層32と対向する第2電極層側対向部ECBとを有し、第1の内部電極層31、中間電極層33、および第2の内部電極層32は、直列接続のコンデンサ素子を形成し、第1の対向部EAは、第1の端面LS1側の領域である第1領域EA1と、第2の端面LS2側の領域であって、第1領域EA1のカバレッジよりもカバレッジの高い領域である第2領域EA2と、を有し、第2の対向部EBは、第2の端面LS2側の領域である第3領域EB1と、第1の端面LS1側の領域であって、第3領域EB1のカバレッジよりもカバレッジの高い領域である第4領域EB2と、を有し、第1電極層側対向部ECAは、第1の端面LS1側の領域である第5領域ECA1と、第2の端面LS2側の領域であって、第1領域EA1のカバレッジよりもカバレッジの高い領域である第6領域ECA2と、を有し、第2電極層側対向部ECBは、第2の端面LS2側の領域である第7領域ECB1と、第1の端面LS1側の領域であって、第7領域ECB1のカバレッジよりもカバレッジの高い領域である第8領域ECB2と、を有する。
これにより、高耐圧仕様の積層セラミックコンデンサ1においても、積層セラミックコンデンサ1のサイズを大きくすることなく、静電容量を高めることができる。
本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、上記実施形態において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。