以下、本発明の実施形態に係る曲げセンサ、曲げ検出装置、及び曲げセンサの製造方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を適宜省略する。図面の寸法及び寸法比率は、必ずしも実際の寸法及び寸法比率とは一致していない。
図1は、本実施形態に係る曲げセンサ10を示す平面図である。図2は、図1のII-II線に沿った曲げセンサ10の断面図である。曲げセンサ10は、曲げセンサ10に付与される曲げを検出する。曲げセンサ10は、後述する検出部5と共に曲げ検出装置1を構成する(図11参照)。曲げセンサ10は、複数のセンサ11がマトリクス状(二次元状)に配列されたセンサアレイである。曲げセンサ10を構成する複数のセンサ11は、画素ごとに1個ずつ配置されている。
本明細書において、「画素」とは、後述する走査配線61及び信号配線62(図7参照)の交点に対応する検知点を指す。本実施形態では、図1の平面視において、複数の画素がN行M列(M、Nは2以上の整数)に配列される場合について説明する。複数の画素は、N行M列に配列される複数の画素領域RPによってそれぞれ区分けすることができる。図1には、互いに隣り合う各画素の境界線(すなわち、各画素領域RPの境界線)BLが示されている。但し、境界線BLは、各画素の境界を示す仮想線であって、実際に存在する構成物の境界を示す線ではない。
図2に示すように、曲げセンサ10は、絶縁基板15(基板)と、薄膜トランジスタ層20と、複数の画素電極25と、絶縁層30と、圧電体層35と、対向電極40とを備える。絶縁基板15は、絶縁材料によって構成された基板である。絶縁基板15は、曲げセンサ10に付与される曲げに応じて変形可能な可撓性を有する。絶縁基板15は、例えば、有機絶縁材料によって構成されるフィルムである。絶縁基板15の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、又はポリエーテルスルホン(PES)などが挙げられる。
図2に示すように、絶縁基板15の表面15a上には、薄膜トランジスタ層20と、複数の画素電極25と、絶縁層30と、圧電体層35と、対向電極40とが順に積層されている。以下では、絶縁基板15の表面15aに沿った一方向をX方向とし、表面15aに沿い且つ当該一方向と直交する方向をY方向とし、表面15aに直交する方向(すなわち、絶縁基板15の厚さ方向)をZ方向として説明する。また、本実施形態では、Z方向から見ることを「平面視」と称し、Z方向における絶縁基板15側を「下」、その反対側である対向電極40側を「上」と称することがある。また、或る構成の高さを説明する場合には、絶縁基板15の裏面15bの高さを基準として説明することがある。
薄膜トランジスタ層20は、絶縁基板15の表面15a上に配置されている。図2では単純に表記するために薄膜トランジスタ層20と記載しているが、実際には、薄膜トランジスタ層20は複数層からなっている(図5及び図8参照)。薄膜トランジスタ層20は、マトリクス状に配列された複数の薄膜トランジスタ群24(図7参照)を含む。薄膜トランジスタ群24は、複数の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)の集合体である。薄膜トランジスタは、例えば、有機薄膜トランジスタ(有機半導体)又は酸化物薄膜トランジスタ(酸化物半導体)としてよい。複数の薄膜トランジスタ群24は、例えば、画素ごとに1つずつ配置されている。従って、複数の薄膜トランジスタ群24は、複数の画素に対応してN行M列に配列されている。例えば、複数の薄膜トランジスタ群24は、X方向及びY方向に沿って配列されている。なお、マトリクス状に配列された複数の薄膜トランジスタ群24を薄膜トランジスタアレイと称することもある。
複数の画素電極25は、薄膜トランジスタ層20の表面20a上に配置されている。各画素電極25は、例えば平面視において矩形状を呈する電極である。各画素電極25の材料は、例えば、モリブデン(Mо)、アルミニウム(Al)、又は銀(Ag)などの金属、或いはこれらの金属を含む合金であってもよいし、金属粒子を含有する混合物(例えば焼結体など)であってもよい。通常、複数の画素電極25は、画素ごとに1つずつ配置されている。各画素電極25は、各薄膜トランジスタ群24と同様、各画素に対応してN行M列に配列されている。例えば、各画素電極25は、X方向及びY方向に沿って配列されて、平面視において各薄膜トランジスタ群24と重なるように配置されている。各画素電極25は、X方向及びY方向において互いに離間するように配置されている。各画素電極25が互いに離間する状態とは、各画素電極25の間の電気絶縁性が確保されるように、各画素電極25が物理的に互いに離れた位置に配置された状態であればよい。
圧電体層35は、絶縁層30を介して複数の画素電極25の表面25a上に配置されている。圧電体層35の裏面35bは、各画素電極25の表面25aに対して離間している。圧電体層35は、圧電体によって構成される層である。圧電体層35の材料としては、例えば、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ポリ(ビニリデンジフルオリド-トリフルオロエチレン)共重合体(P(VDF-TrFE))、又はポリ乳酸などが挙げられる。圧電体層35は、曲げセンサ10の曲げによる応力が付与されたときに、圧電体に分極が生じる圧電効果によって、当該応力に応じた電圧を発生する。
対向電極40は、圧電体層35の表面30a上に配置されている。対向電極40の裏面40bは、圧電体層35の表面30aに接合している。対向電極40の表面40aは、圧電体層35とは反対側を向いている。対向電極40は、圧電体層35及び絶縁層30を介して複数の画素電極25とZ方向に対向している。対向電極40は、平面視において全ての画素電極25と重なるように配置される1枚の共通電極である。対向電極40は、例えば、平面視において全ての画素電極25を包含する矩形状を呈している。対向電極40の材料は、例えば、モリブデン(Mо)、アルミニウム(Al)、又は銀(Ag)などの金属、或いはこれらの金属を含む合金であってもよいし、金属粒子を含有する混合物(例えば焼結体など)であってもよい。対向電極40は、後述する対向電極配線65(図14(c)参照)と電気的に接続されている。対向電極配線65は、複数の画素電極25と共に、薄膜トランジスタ層20の表面20a上に配置される電極配線である。対向電極40には、対向電極配線65を介して任意の一定の電圧Vcが印加される。対向電極40には、グランド(GND)電位が印加されてもよい。
絶縁層30は、圧電体層35と薄膜トランジスタ層20との間に配置されている。具体的には、絶縁層30は、薄膜トランジスタ層20の表面20a上において複数の画素電極25を全て覆うように配置されている。従って、各画素電極25は、X方向及びY方向において絶縁層30を介して互いに離間している。各画素電極25の間の電気絶縁性は、絶縁層30によって確保されている。つまり、絶縁層30は、各画素電極25の間、及び各画素電極25と他の電極との間を電気的に絶縁している。絶縁層30の裏面30bは、薄膜トランジスタ層20の表面20a、及び各画素電極25の表面25aに接合している。裏面30bは、各画素電極25の側面25cに接合してもよい。絶縁層30の表面30aは、圧電体層35の裏面35bに接合している。
絶縁層30は、例えば、電気絶縁性を有する単層の接着層である。従って、絶縁層30は、電気絶縁性の機能のほか、圧電体層35と複数の画素電極25とを接合する機能を有する。そのため、絶縁層30の表面30aは、圧電体層35の裏面35bに接合している。絶縁層30の裏面30bは、薄膜トランジスタ層20の表面20a、及び各画素電極25の表面25aに接合している。裏面30bは、各画素電極25の側面25cに接合してもよい。本実施形態において、絶縁層30が或る構成に接合した状態とは、絶縁層30と当該或る構成との間の相対位置が固定(維持)された状態をいう。絶縁層30と当該或る構成との間の相対位置が固定されていれば、当該或る構成に対する絶縁層30の接合方法は、接着に限られず、他の方法であってもよい。従って、ここでの「接合」は、或る構成への絶縁層30の接着のほか、或る構成への絶縁層30の融着、或る構成への絶縁層30の常温接合などを含む。
絶縁層30は、例えば、電気絶縁性の接着剤である。絶縁層30は、粘着剤でもよい。絶縁層30は、例えば、液状接着剤を塗布・硬化したものであってもよいし、ホットメルト接着剤や両面テープなどのシート状接着剤であってもよい。絶縁層30の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びこれらの合成樹脂などが挙げられる。これらの材料は、曲げに応じて変形可能である。このような柔軟性を有する材料によって構成される絶縁層30は、曲げが付与される曲げセンサ10の使用に適している。絶縁層30を構成する接着剤は、曲げセンサ10に曲げが付与された際に、圧電体層35及び各画素電極25に対する絶縁層30の剥がれが発生しないように高い接着強度を有する。
画素電極25と圧電体層35との間の絶縁層30の厚さT30は、例えば、圧電体層35の厚さT35以下が望ましい。絶縁層30の厚さT30は、画素電極25の表面25aから圧電体層35の裏面35bまでのZ方向の距離である。圧電体層35の厚さT35は、圧電体層35の表面35aから裏面35bまでのZ方向の距離である。絶縁層30の厚さT30は、画素電極25の厚さT25以上であってもよい。画素電極25の厚さT25は、画素電極25の表面25aから裏面25bまでのZ方向の距離である。
絶縁層30は、画素電極25と圧電体層35とを接続するキャパシタとして機能する。絶縁層30を誘電体とするキャパシタの静電容量Ciは、絶縁層30の厚さT30が薄くなるほど大きくなり、絶縁層30の厚さT30が厚くなるほど小さくなる。絶縁層30の厚さT30が薄く設定されることで、静電容量Ciを大きくすることが可能である。絶縁層30の厚さT30は、例えば、圧電体層35を誘電体とするキャパシタの静電容量Cpよりも静電容量Ciが大きくなるように設定される。例えば、絶縁層30の厚さT30は、60μm以下に設定されてもよい。一方、絶縁層30の厚さT30が厚く設定されることで、絶縁層30の機械的強度を確保できる。例えば、絶縁層30の厚さT30は、1μm以上であってもよい。
図2に示すように、圧電体層35は、曲げセンサ10が曲げられたときに応力が付与されるように、中立面NPとは異なる位置に配置される。中立面NPとは、曲げセンサ10が曲げられても引張応力又は圧縮応力が付与されない面である。図2に示す断面において、中立面NPは、XY平面に沿った仮想面として示すことができる。中立面NPは、曲げセンサ10を構成する各層(すなわち、絶縁基板15、薄膜トランジスタ層20、画素電極25、絶縁層30、圧電体層35、及び対向電極40)のいずれかに位置する。
中立面NPのZ方向の位置は、絶縁基板15の裏面15bからの高さλによって表すことができる。中立面NPの高さλは、曲げセンサ10を構成する各層のヤング率及び厚さに依存する。曲げセンサ10がN層(Nは自然数)で構成される場合、最下層を第1層として第i層(iはN以下の自然数)のヤング率をEi、第i層の厚さをTi、最下層からの第i層の中央の高さをYiとすると、中立面NPの高さλは、一般的に次の式(1)によって表される。
本実施形態において、第1層を絶縁基板15とすると、絶縁基板15のヤング率はE1、厚さはT1で表される。第2層の薄膜トランジスタ層20のヤング率はE2、厚さはT2で表される。第3層の画素電極25のヤング率はE3、厚さはT3で表される。第4層の絶縁層30のヤング率はE4、厚さはT4で表される。第5層の圧電体層35のヤング率はE5、厚さはT5で表される。第6層の対向電極40のヤング率はE6、厚さはT6で表される。
このように、中立面NPの高さλは、曲げセンサ10の各層のヤング率及び厚さによって変化するため、各層のヤング率及び厚さの調整によって調整可能である。中立面NPの高さλは、例えば、圧電体層35の裏面30bよりも低い位置に位置している。図2に示す例では、中立面NPの高さλが、画素電極25の裏面25bの高さ(すなわち、薄膜トランジスタ層20の表面20aの高さ)に位置している。従って、圧電体層35は、中立面NPの高さλよりも高い位置に位置している。(但し、各層のヤング率や膜厚が異なる場合には、中立面NPの高さλは、必ずしも画素電極25の裏面25bの高さであるとは限らず、裏面25bよりも高いこともあるし、裏面25bよりも低いこともある。例えば、中立面NPの高さλは、各層のいずれかの内部の高さとなる場合もある。)
図3(a)は、曲げセンサ10が凸状に曲げられた状態を示す断面図である。図3(a)では、曲げセンサ10にX方向の曲げが付与されることによって、XZ断面において、曲げセンサ10が上方に凸となるように曲げられている。本実施形態のように、圧電体層35が中立面NPよりも上方に位置している場合、図3(a)に示すように曲げセンサ10が凸状に曲げられると、圧電体層35にX方向の引張応力ST1が付与される。仮に、中立面NPから圧電体層35のZ方向の中央までの距離をdとした場合、すなわち圧電体層35の中央の高さがλ+dである場合、圧電体層35の中央の曲率半径をRとしてせん断変形を無視すれば、圧電体層35に付与される引張応力ST1は、d/Rと表される。従って、引張応力ST1は、曲率半径Rに反比例(すなわち、曲率に比例)する。
引張応力ST1によって、圧電体層35の厚さ方向に電束密度が発生する。その結果、圧電体層35の表面35aと裏面35bとの間に電圧Vpが生じる。電圧Vpは、表面35aに対する裏面35bの電位である。電圧Vpは、電荷q/静電容量Cpと表すことができる。電圧Vpは、引張応力ST1に比例する。対向電極40の電圧をVcとすると、対向電極40は圧電体層35の表面35aと接続されているので、表面35aの電圧はVcとなる。一方、圧電体層35の裏面35bの電圧は、対向電極40の電圧Vcに圧電体層35の電圧Vpが加算された値、すなわちVc+Vpとなる。裏面35bの電圧Vc+Vpは、絶縁層30を誘電体とするキャパシタを介して画素電極25に印加される。
図3(b)は、曲げセンサ10が凹状に曲げられた状態を示す断面図である。図3(b)では、曲げセンサ10にX方向の曲げが付与されることによって、XZ断面において、曲げセンサ10が上方に凹となるように曲げられている。本実施形態のように、圧電体層35が中立面NPよりも上方に位置している場合、図3(b)に示すように曲げセンサ10が凹状に曲げられると、圧電体層35にX方向の圧縮応力ST2が付与される。仮に、中立面NPから圧電体層35のZ方向の中央までの距離をdとした場合、すなわち、圧電体層35の中央の高さがλ+dである場合、圧電体層35の中央の曲率半径をRとしてせん断変形を無視すれば、圧電体層35に付与される圧縮応力ST2は、d/Rと表される。従って、圧縮応力ST2は、曲率半径Rに反比例(すなわち、曲率に比例)する。そして、上述した引張応力ST1と同様、圧縮応力ST2によって画素電極25に電圧Vc+Vpが印加される。但し、圧縮応力ST2によって生じる電圧Vc+Vpは、引張応力ST1によって生じる電圧Vc+Vpとは逆向きとなる。
上述したような曲げによって生じる電圧Vc+Vpは、絶縁層30を誘電体とするキャパシタを介して、画素電極25に印加される。図4(a)は、圧電体層35と絶縁層30との接続関係を示す回路図である。図4(b)は、図4(a)に示す回路の等価回路図である。図4(a)に示すように、表面35aと裏面35bとの間の圧電体層35を誘電体とするキャパシタの静電容量Cpは、裏面35bと表面25aとの間の絶縁層30を誘電体とするキャパシタの静電容量Ciに対して直列に接続される。静電容量Cpと静電容量Ciとの合成静電容量をCpiとすると、図4(a)に示す回路は、図4(b)に示す等価回路で表すことができる。合成静電容量Cpiは、CpCi/(Cp+Ci)と表すことができる。
このように静電容量Cpと静電容量Ciとが直列で接続される場合、合成静電容量Cpiは、静電容量Cpのみが存在する場合よりも小さくなる。しかし、圧電体層35及び絶縁層30によって構成されるキャパシタの漏れ電流は小さいため、圧電体層35及び絶縁層30を介して画素電極25に印加される電圧は、曲げの検知に要する数秒程度の短時間であれば、一定値の(Vc+Vp)付近に保たれる。つまり、静電容量Ciが存在しても、電圧Vc+Vpが画素電極25に入力され、曲げセンサ10のセンシング動作は妨げられない。但し、数分程度が経過すると、キャパシタの漏れ電流によって電圧Vpは徐々に減衰してゼロに近づいていく。このような電圧Vpの減衰は、静電容量Ciが存在しない場合においても起こり得るが、電圧Vp(すなわち、電圧Vpに応じた信号)の減衰速度は、合成静電容量Cpiの大きさに依存する。具体的には、信号の減衰速度は、合成静電容量Cpiが小さくなるほど高くなり、合成静電容量Cpiが大きくなるほど低くなる。
そこで、本実施形態では、信号の減衰速度を低く抑える観点から、合成静電容量Cpiを大きくすべく、絶縁層30を薄くして静電容量Ciを大きくしている。更に、信号の減衰速度のばらつきを抑えるために、静電容量Ciを静電容量Cpよりも大きくしている。このように静電容量Ciの絶対値を大きくすることで、当該絶対値に対して静電容量Ciのばらつきが与える影響を小さくできる、その結果、信号の減衰速度のばらつきを抑えることが可能となる。信号の減衰速度が揃っていれば、信号の減衰量を補償する補正を行うことができるため、当該補正によって信号を安定的に検出することが可能となる。このようにして画素電極25に印加された電圧Vc+Vpは、薄膜トランジスタ層20の薄膜トランジスタ群24に印加される。
図5は、薄膜トランジスタ層20に含まれる1画素分の薄膜トランジスタ群24の構成(図2におけるA部)の一例を示す断面図である。図6は、図5の薄膜トランジスタ群24の構成を示す平面図である。図5及び図6に示すように、薄膜トランジスタ層20は、薄膜トランジスタ群24と、ゲート絶縁膜50と、層間絶縁膜51とを有する。薄膜トランジスタ群24は、例えば、画素用の薄膜トランジスタ21と、選択用の薄膜トランジスタ22とを含む。つまり、薄膜トランジスタ群24は、1画素に2個の薄膜トランジスタ21,22を含む。薄膜トランジスタ21は、ゲート電極G1と、ソース電極S1と、半導体層SC1と、ドレイン電極D1とを含む。薄膜トランジスタ22は、ゲート電極G2と、ソース電極S2と、半導体層SC2と、ドレイン電極D2とを含む。
図5において、ゲート電極G1及びゲート電極G2は、絶縁基板15の表面15a上に配置されており、X方向において互いに離間している。ゲート絶縁膜50は、絶縁基板15の表面15a上においてゲート電極G1及びゲート電極G2を覆うように配置されている。ゲート絶縁膜50は、ゲート電極G1とゲート電極G2との間、及びゲート電極G1,G2と他の電極との間を電気的に絶縁する。ソース電極S1、ドレイン電極D1、半導体層SC1、ソース電極S2、ドレイン電極D2、及び半導体層SC2は、ゲート絶縁膜50上に配置されている。ソース電極S1、ドレイン電極D1、及び半導体層SC1は、ゲート絶縁膜50を介してゲート電極G1上に配置されている。ソース電極S2、ドレイン電極D2、及び半導体層SC2は、ゲート絶縁膜50を介してゲート電極G2上に配置されている。
層間絶縁膜51は、ゲート絶縁膜50上において、ソース電極S1、ドレイン電極D1、半導体層SC1、ソース電極S2、ドレイン電極D2、及び半導体層SC2を覆うように配置されている。層間絶縁膜51上には、画素電極25が配置されている。層間絶縁膜51は、ソース電極S1、ドレイン電極D1、ソース電極S2、及びドレイン電極D2を含む電極群と、画素電極25との間を電気的に絶縁する。ゲート電極G1は、ゲート絶縁膜50内に形成されたビア配線53と、層間絶縁膜51内に形成されたビア配線54とを介して、画素電極25と電気的に接続されている。ゲート絶縁膜50は、ビア配線53の位置に開口を有する。層間絶縁膜51は、ビア配線54の位置に開口を有する。ソース電極S1は、接続配線55を介して、ドレイン電極D2と電気的に接続されている。
図6に示すように、曲げセンサ10には、ドレイン配線60と、走査配線61と、信号配線62とが設けられている。ドレイン配線60は、ドレイン電極D1と接続されてY方向に沿って延びる配線である。ドレイン電極D1は、ドレイン配線60を介して電源と電気的に接続されている。走査配線61は、ゲート電極G2と接続されてX方向に沿って延びる配線である。信号配線62は、ソース電極S2と接続されてY方向に沿って延びる配線である。信号配線62は、ドレイン配線60とはX方向に離間して配置されている。平面視において、ドレイン配線60及び信号配線62は、走査配線61と交差(例えば直交)している。
図7は、複数の薄膜トランジスタ群24によって構成される薄膜トランジスタアレイの回路構成を示す図である。図7に示すように、複数の薄膜トランジスタ群24は、N行M列にマトリクス状に配列されている。信号配線62は、X方向において間隔を空けて複数(例えばN本)並ぶように配列されている。各信号配線62は、Y方向に一列に並ぶ複数の薄膜トランジスタ群24のソース電極S2を接続している。各信号配線62は、走査配線61は、Y方向において間隔を空けて並ぶ複数(例えばM本)並ぶように配列されており、各信号配線62と交差(例えば直交)している。各走査配線61は、X方向に一行に並ぶ複数の薄膜トランジスタ群24のゲート電極G2を接続している。
曲げセンサ10の曲げによって圧電体層35に引張応力ST1又は圧縮応力ST2が付与されたとき、画素電極25に印加された電圧Vc+Vpは、画素電極25に接続された薄膜トランジスタ21に入力される。簡単のため、1つの薄膜トランジスタ群24に着目すると、画素電極25の電圧Vc+Vpは、薄膜トランジスタ21のゲート電極G1に入力される。薄膜トランジスタ21は、ドレイン配線60に接続される電源の電圧を基に、ゲート電極G1に入力された電圧Vc+Vpに対応する信号を、ドレイン電極D1からソース電極S1に出力する。ソース電極S1に出力された信号は、薄膜トランジスタ22のドレイン電極D2に入力される。
薄膜トランジスタ22は、ドレイン電極D2に入力された信号を信号配線62に出力するか否かを制御する。薄膜トランジスタ22のゲート電極G2には、走査配線61から、薄膜トランジスタ22のオン/オフを切り替えるゲート電圧が印加される。薄膜トランジスタ22は、ゲート電極G2に印加されるゲート電圧に基づいてドレイン電極D2とソース電極S2との間のオン/オフを切り替えるスイッチの役割を有する。薄膜トランジスタ22がオフになるゲート電圧(オフ電圧)が走査配線61からゲート電極G2に印加された場合には、ドレイン電極D2に入力された信号は、信号配線62に出力されない。一方、薄膜トランジスタ22がオンになるゲート電圧(オン電圧)が走査配線61からゲート電極G2に印加された場合には、ドレイン電極D2に入力された信号は、ソース電極S2から信号配線62に出力される。
信号配線62に出力された信号は、後述する検出部5(図11参照)によって画素ごとに検出される。当該信号が示す電圧は、曲げの大きさに比例するため、当該信号からは曲げの大きさを把握できる。曲げの大きさからは、曲げの有無の他、曲げ量、及び曲げの向き(すなわち、上方に凸となる曲げであるか、下方に凹となる曲げであるか)といった曲げ情報が得られる。本実施形態では、当該信号から、X方向の曲げの大きさと、Y方向の曲げの大きさとの合計値が得られる。X方向の曲げとは、X方向に応力が付与されるときの曲げである。より具体的には、X方向の曲げとは、XZ断面において曲げセンサ10がZ方向に凸又は凹となる方向の曲げをいう。Y方向の曲げとは、Y方向に応力が付与されるときの曲げである。より具体的には、Y方向の曲げとは、YZ断面において曲げセンサ10がZ方向に凸又は凹となる方向の曲げをいう。
図8は、薄膜トランジスタ群24の構成の他の例を示す断面図である。図9は、図8の薄膜トランジスタ群24Aの構成を示す平面図である。図8及び図9に示すように、薄膜トランジスタ層20Aは、薄膜トランジスタ群24に代えて薄膜トランジスタ群24Aを有する。薄膜トランジスタ群24Aは、画素用の薄膜トランジスタ21、及び選択用の薄膜トランジスタ22に加えて、リセット用の薄膜トランジスタ23を含む。リセット用の薄膜トランジスタ23は、ゲート電極G3と、ソース電極S3と、半導体層SC3と、ドレイン電極D3とを含む。
図8において、ゲート電極G3は、絶縁基板15の表面15a上に配置されており、X方向においてゲート電極G1及びゲート電極G2から離間している。ゲート電極G3は、絶縁基板15の表面15a上において、ゲート電極G1及びゲート電極G2と共にゲート絶縁膜50に覆われている。ソース電極S3、半導体層SC3、及びドレイン電極D3は、ゲート絶縁膜50上に配置されている。ソース電極S3、ドレイン電極D3、及び半導体層SC3は、ゲート絶縁膜50を介してゲート電極G3上に配置されている。ソース電極S3、ドレイン電極D3、及び半導体層SC3は、層間絶縁膜51に覆われている。
ドレイン電極D3は、ビア配線53,54と接続されている。ドレイン電極D3は、ビア配線53,54を介して、薄膜トランジスタ21のゲート電極G1及び画素電極25と電気的に接続されている。図9に示すように、薄膜トランジスタ23には、共通配線63及びリセット配線64が設けられている。共通配線63は、ソース電極S3と接続されてY方向に沿って延びる配線である。共通配線63は、X方向においてドレイン配線60に対して信号配線62とは反対側に離間した位置に配置されている。共通配線63は、対向電極40と同電位に設定される。リセット配線64は、ゲート電極G3と接続されてX方向に沿って延びる配線である。リセット配線64は、例えば、走査配線61と平行に配置されている。リセット配線64及び走査配線61は、平面視においてドレイン配線60、信号配線62及び共通配線63と交差(例えば、直交)している。リセット配線64には、薄膜トランジスタ23のオン/オフを切り替えるゲート電圧が印加される。
図10は、複数の薄膜トランジスタ群24Aによって構成される薄膜トランジスタアレイの回路構成を示す図である。薄膜トランジスタ23は、曲げセンサ10による曲げ検出を行う前に、画素電極25を共通配線63に短絡する(すなわち、画素電極25を対向電極40と同電位にする)ことで、圧電体層35の電圧をゼロにリセットする役割を有する。これにより、図10に示す回路では、図7に示す回路よりもより精密な検出を行うことが可能となる。なお、図7及び図10に示す回路は、薄膜トランジスタアレイの回路構成の例を示したにすぎず、他の回路であってもよい。図7及び図10に示す回路では、圧電体層35の電圧が、曲げセンサ10と一体化された薄膜トランジスタアレイ内の薄膜トランジスタ21のゲート電極G1に印加されて電流増幅されるので、出力される信号にノイズが乗りにくいという利点がある。
[曲げ検出装置]
続いて、上述した曲げセンサ10を備える曲げ検出装置1について説明する。図11のように、曲げ検出装置1は、曲げセンサ10と、曲げセンサ10からの信号を検出するための検出部5とを備える。検出部5は、各薄膜トランジスタ群24から出力される各信号に基づいて画素ごとの曲げ情報を得るために、各信号を区別して検出する。曲げセンサ10は、ケーブル100を有してよい。ケーブル100は、ドレイン配線60に接続される電源線、走査配線61に接続される駆動線、信号配線62に接続される信号線、リセット配線64に接続されるリセット線、対向電極40及び共通配線63に接続される対向電圧線を有してよい。また、検出部5が備える制御回路80(後述する図12参照)は、表示部や外部出力端子を有してよい。
図12は、検出部5の構成を示す図である。図12に示すように、検出部5は、信号検出回路75と、制御回路80と、駆動回路85とを有する。図12に示す例では、M本の信号配線62は、M1本ごとにM2個のブロックB(図12において破線で囲まれた部分)によって区分けされている。つまり、1個のブロックBにM1本の信号配線62が設けられている。M1、M2はそれぞれ、M=M1×M2の関係を満たす2以上の整数である。
信号検出回路75は、M本の信号配線62と電気的に接続され、M本の信号配線62から出力される信号を検出する。信号検出回路75は、各信号配線62から出力される各信号を区別して検出するために、各信号を行ごとに順次読み出すように構成されている。信号検出回路75は、例えば、M2個の切替回路81と、M2個のカウンタ82と、M2個の負荷抵抗76と、M2個のアンプ77と、1個の切替回路78と、1個のADコンバータ79とを有する。M2個の切替回路81、M2個の負荷抵抗76、及びM2個のアンプ77は、M2個のブロックBによってそれぞれ区分けされている。つまり、各ブロックBには、M1本の信号配線62に加えて、1個の切替回路81と、1個の負荷抵抗76と、1個のアンプ77と、が設けられている。
M2個のカウンタ82は、ブロックBごとに設けられている。つまり、1個のブロックBに対して1個のカウンタ82が設けられている。各ブロックBにおいて、カウンタ82は、切替回路81及び制御回路80と電気的に接続されている。カウンタ82は、制御回路80からの制御信号S82を受けて、切替回路81の接続先の切り替えを制御するための制御信号S81を切替回路81に出力する。このようにブロックBごとにカウンタ82が用いられる場合、ブロックBごとに1本ずつデジタル配線が制御回路80から各カウンタ82に接続される。この場合、制御回路80から多数のデジタル配線を各カウンタ82に接続する必要がないので、制御回路80のデジタル出力数が少ない場合に特に有効である。
切替回路81は、例えば、M1個の入力端と1個の出力端とを含むアナログマルチプレクサである。アナログマルチプレクサは、アナログ信号である信号の情報を失うことなく、高速で切り替えが可能である。但し、信号の電圧範囲が大きい場合など、アナログマルチプレクサによる対応が難しい場合は、アナログマルチプレクサに代えてリレーを採用してもよい。切替回路81のM1個の入力端は、ブロックB内のM1本の信号配線62とそれぞれ電気的に接続されている。切替回路81は、カウンタ82からの制御信号S81に応じて、出力端の接続先をM1個の入力端のいずれかに切り替える。換言すると、切替回路81は、出力端の接続先として、M1本の信号配線62のいずれかを選択する。
アンプ77は、例えば、電圧検出型のアンプである。アンプ77は、例えば、ボルテージフォロワ回路である。アンプ77の+の入力端には、切替回路81の出力端が接続されている。アンプ77の-の入力端は、アンプ77の出力端に接続されている。アンプ77は、切替回路81を介して信号配線62から入力される信号を電流増幅する。負荷抵抗76は、切替回路81とアンプ77との間に配置されている。負荷抵抗76の一端は、切替回路81の出力端とアンプ77の一方の入力端とを接続する接続線に接続されており、負荷抵抗76の他端は、グランド(GND)に接続されている。
切替回路78は、例えば、M2個の入力端と1個の出力端とを含むアナログマルチプレクサである。M2個の入力端は、M2個のブロックBのアンプ77の出力端とそれぞれ接続されている。切替回路78は、制御回路80からの制御信号S78に応じて、出力端の接続先をM2個の入力端のうちのいずれかに切り替える。換言すると、切替回路78は、出力端の接続先として、M2個のブロックBのいずれかを選択する。ADコンバータ79は、切替回路78の出力端と電気的に接続されている。従って、ADコンバータ79は、切替回路81及び切替回路78によって選択されたいずれかの信号配線62と電気的に接続される。ADコンバータ79は、いずれかの信号配線62から出力された信号をデジタル値に変換して制御回路80に出力する。
駆動回路85は、N本の走査配線61と電気的に接続されている。駆動回路85は、制御回路80からの制御信号S85を受けて駆動信号S61を走査配線61に出力することにより、N本の走査配線61のうちいずれかの走査配線61にオン電圧を印加しかつ他の全ての走査配線61にオフ電圧を印加する。制御回路80は、信号検出回路75及び駆動回路85と電気的に接続されており、信号検出回路75及び駆動回路85を制御する。制御回路80は、例えば、CPUといったプロセッサ、及び、メモリといった記憶装置などを備えるコンピュータ(例えば、マイクロコンピュータ)によって構成される。
制御回路80は、信号検出回路75に対して、切替回路81の接続先をいずれかの信号配線62に切り替える制御信号S82を出力する。また、制御回路80は、切替回路78に対して、切替回路78の接続先をいずれかのブロックBに切り替える制御信号S78を出力する。そして、制御回路80は、駆動回路85に対して、いずれかの走査配線61にオン電圧を印加させかつ他の全ての走査配線61にオフ電圧を印加させる制御信号S85を出力する。
その結果、1行の走査配線61のみにオン電圧が印加され、当該1行に並ぶM個の薄膜トランジスタ群24のそれぞれに接続される信号配線62に信号が出力される。そして、1画素の薄膜トランジスタ21から出力された信号は、切替回路81及び切替回路78などを介してADコンバータ79に入力され、制御回路80に読み出される。これにより、1画素分の曲げ情報が得られる。次に、制御回路80は、1行の走査配線61のみにオン電圧が印加された状態で、1行分の各信号配線62から信号が順次読み出されるように、切替回路81の接続先及び切替回路78の接続先を切り替える。これにより、1行分の曲げ情報が得られる。
次に、制御回路80は、駆動回路85に対して、次の行の走査配線61にオン電圧を印加させかつ他の全ての走査配線61にオフ電圧を印加させる制御信号S85を出力する。この状態で、制御回路80は、上記と同様に、切替回路81の接続先及び切替回路78の接続先を切り替えることにより、各信号配線62から信号を順次読み出す。これにより、当該次の行分の曲げ情報が得られる。制御回路80は、上記の動作を繰り返すことにより、オン電圧が印加される走査配線61を順次切り替えながら、各行の信号を順次読み出す。これにより、行ごとに曲げ情報が順次得られる。そして、全ての行の信号が読み出されると、全画素の曲げ情報、すなわち、1画面分の画素ごとの曲げ情報が得られる。更に、以上の動作が繰り返されることで、複数画面分の画素ごとの曲げ情報、すなわち、全画素についての時間依存の曲げ情報が得られる。
図13は、検出部5の他の例を示す図である。図13に示す検出部5Aでは、信号検出回路75Aが切替回路81を有していない。この場合、M本の信号配線62はブロックBごとに区分けされないため、M本の信号配線62に対応してM個の負荷抵抗76及びM個のアンプ77が必要となる。切替回路78としては、例えば、アナログスイッチが用いられる。このような構成であっても、図12に示す検出部5と同様に、行ごとに信号を順次読み出すことができるため、画素ごとに曲げ情報を得ることができる。なお、切替回路78を用いずに信号配線62と同数のADコンバータ79を用いる構成も考えられるが、切替回路78を用いる構成とすれば、信号配線62よりも少ない数のADコンバータ79を用いるだけで済む。また、図7及び図10に示すように、各走査配線61と各信号配線62との交点を1画素として複数の薄膜トランジスタ群がマトリクス状に並ぶ構成とすれば、配線の本数を抑えて高速で多点の情報を得ることができる。
[曲げセンサの製造方法]
続いて、曲げセンサ10の製造方法について説明する。図14(a)~図14(c)、図15(a)、及び図15(b)は、曲げセンサ10の製造工程の一例を示す断面図である。まず、図14(a)に示すように、絶縁基板15を用意する。絶縁基板15としては、上述したように、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの有機絶縁フィルムを用いることができる。有機絶縁フィルムは、ガラス板への貼り付け、或いは、ガラス板上への塗布及び焼成を行うことによって形成できる。ガラス板は、曲げセンサ10の製造工程の任意のタイミングで剥してよい。
次に、図14(b)に示すように、絶縁基板15の表面15a上に薄膜トランジスタ層20を形成する。薄膜トランジスタ層20は、シリコン半導体、有機半導体、又は酸化物半導体と、有機絶縁膜又は無機絶縁膜と、金属電極又は酸化物電極との組み合わせによって構成される。薄膜トランジスタ層20は、曲げられても壊れにくくするために、有機絶縁膜を含む構成とするとよい。シリコン半導体の成膜には、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)、塗布及び焼成、並びにスパッタを使用できる。有機半導体の成膜には、塗布及び焼成、蒸着、並びに印刷を使用できる。酸化物半導体の成膜には、CVD、塗布及び焼成、並びにスパッタを使用でき、パターニングには、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用できる。
有機絶縁膜としては、アクリル系樹脂又はエポキシ系樹脂を使用できる。有機絶縁膜の成膜には、塗布及び焼成を使用できる。有機絶縁膜の材料が感光性である場合は、露光及び現像のみによってパターニングできる。無機絶縁膜としては、二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、窒化酸化シリコン(SiON)などが使用できる。無機絶縁膜の成膜には、CVD、スパッタ、及び蒸着を使用でき、パターニングには、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用できる。金属電極としては、モリブデン(Mо)、アルミニウム(Al)、又は銀(Ag)などの金属、又はそれらを含む合金を使用できる。金属電極の成膜には、スパッタ及び蒸着を使用できる。酸化物電極としては、酸化インジウムスズ(ITO)を使用できる。酸化物電極の成膜にはスパッタが使用でき、パターニングにはフォトリソグラフィ及びエッチングを使用できる。
次に、図14(c)に示すように、薄膜トランジスタ層20の表面20a上に複数の画素電極25を形成する。各画素電極25としては、モリブデン(Mо)、アルミニウム(Al)、又は銀(Ag)などの金属、又はそれらを含む合金を使用できるし、金属粒子を含有する混合物を使用することもできる。各画素電極25の成膜には、CVD、スパッタ、及び蒸着を使用でき、パターニングには、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用できる。或いは、金属粒子又は金属化合物を含有するインクを印刷して焼成することによって、各画素電極25を形成してもよい。図14(c)に示す工程では、表面20a上に各画素電極25と共に対向電極配線65も併せて形成する。具体的には、表面20a上において複数の画素電極25から離間した位置に対向電極配線65を形成する。
次に、図15(a)に示すように、絶縁層30を介して圧電体層35を画素電極25及び薄膜トランジスタ層20に接合する。「絶縁層30を介して接合」とは、圧電体層35が絶縁層30に接合し、かつ絶縁層30が画素電極25及び画素電極25間の薄膜トランジスタ層20に接合することである。圧電体層35としては、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、又はポリ(ビニリデンジフルオリド-トリフルオロエチレン)共重合体(P(VDF-TrFE))等を使用できる。なお、圧電体層35は、予め圧電体層35の材料をガラス板に塗布して焼成した後に、当該材料をガラス板から剥離することによって得られる。そして、圧電体層35には、ポーリング処理(すなわち、圧電体層35の表裏を電極で挟み、正電圧及び負電圧を圧電体層35に交互に印加しながら徐々に振幅を上げる処理)などによって、分極を与えておく。
図15において、絶縁層30は、単層の接着層である。単層の接着層としては、例えば、液状接着剤、又はホットメルト接着剤や両面テープなどのシート状接着剤を使用できる。図15(a)に示す工程において、画素電極25及び薄膜トランジスタ層20と圧電体層35との一方の層に絶縁層30を接合した後、当該一方の層に接合された絶縁層30を他方の層に接合する。このとき、薄膜トランジスタ層20上の対向電極配線65は、絶縁層30に覆われずに外部に露出する。本実施形態では、絶縁層30としてシート状接着剤を使用する。この場合、例えば、圧電体層35の裏面35bに絶縁層30の表面30aを貼り付けて加圧した後、圧電体層35に貼り付けた絶縁層30の裏面30bを、画素電極25の表面25a及び薄膜トランジスタ層20の表面20aに貼り付けて加圧する。逆に、画素電極25の表面25a及び薄膜トランジスタ層20の表面20aに絶縁層30の裏面30bを貼り付けて加圧した後、画素電極25及び薄膜トランジスタ層20に貼り付けた絶縁層30の表面30aを、圧電体層35の裏面35bに貼り付けて加圧してもよい。
絶縁層30を介して圧電体層35を画素電極25及び薄膜トランジスタ層20に接合する方法は、上記の方法に限られない。例えば、絶縁層30として液状接着剤を用いる場合には、圧電体層35の裏面35bに絶縁層30の材料を塗布・低温焼成した後、圧電体層35に塗布された絶縁層30の材料を、画素電極25の表面25a及び薄膜トランジスタ層20の表面20aに貼り付けて高温焼成してもよい。逆に、画素電極25の表面25a及び薄膜トランジスタ層20の表面20aに絶縁層30の材料を塗布・低温焼成した後、画素電極25及び薄膜トランジスタ層20に塗布された絶縁層30の材料を、圧電体層35の裏面35bに貼り合わせて高温焼成してもよい。
次に、図15(b)に示すように、圧電体層35の表面35a上に対向電極40を形成する。対向電極40としては、モリブデン(Mо)、アルミニウム(Al)、或いは銀(Ag)などの金属、又はそれらを含む合金を使用できるし、金属粒子を含有する混合物を使用することもできる。対向電極40の成膜及びパターニングには、マスクスパッタ及びマスク蒸着を使用できる。或いは、金属粒子又は金属化合物を含有するインクを印刷して焼成することによって、対向電極40を形成してもよい。図15(b)に示す工程では、薄膜トランジスタ層20上の対向電極配線65に対向電極40が接続されるように、対向電極40を形成する。具体的には、圧電体層35の表面35aから薄膜トランジスタ層20の表面20aにわたって延びるように、且つ表面20a上の対向電極配線65を覆うように、対向電極40を形成する。
その結果、対向電極40は、圧電体層35の表面35aを覆う電極部分P1と、絶縁層30と圧電体層35との積層体B1の側面SB1を覆う電極部分P2と、薄膜トランジスタ層20の表面20a上の対向電極配線65を覆う電極部分P3とを有する。電極部分P3は、対向電極配線65を上方から覆うように形成され、対向電極配線65と薄膜トランジスタ層20の表面20aとに接触している。電極部分P3は、対向電極配線65と電気的に接続されており、対向電極40に電圧を供給することが可能である。つまり、対向電極配線65を介して対向電極40に給電することが可能である。また、対向電極配線65は、薄膜トランジスタ層20に含まれる薄膜トランジスタ群24と電気的に接続されており、薄膜トランジスタ群24の共通配線63に電圧を供給することも可能である。なお、対向電極配線65が形成されなくてもよく、対向電極40及び薄膜トランジスタ群24にそれぞれ直接給電する構成としてもよい。
図16(a)及び図16(b)は、曲げセンサ10の製造工程の他の例を示す断面図である。この例では、図14(a)に示す工程と、図14(b)に示す工程とを順に行った後、図16(a)に示す工程と、図16(b)に示す工程とを順に行う。図16(a)に示す工程では、図14(c)と同様に、薄膜トランジスタ層20の表面20a上に各画素電極25を形成する。このとき、例えば、図16(a)に示すように、薄膜トランジスタ層20の表面20a上に対向電極配線65を形成しなくてもよい。そして、図16(b)に示す工程では、絶縁層30を介して圧電体層35を薄膜トランジスタ層20に接合する前に、圧電体層35の表面35a上に予め対向電極40を形成する。つまり、圧電体層35と対向電極40との積層体B2を予め形成する。その後、図15(a)に示す工程と同様の方法により、画素電極25及び薄膜トランジスタ層20と積層体B2との一方の層に絶縁層30を接合した後、当該一方の層に接合された絶縁層30を他方の層に接合する。
例えば、画素電極25の表面25a及び薄膜トランジスタ層20の表面20aに絶縁層30の裏面30bを接合した後に、積層体B2の圧電体層35の裏面35bに絶縁層30の表面30aを接合してもよい。或いは、積層体B2の裏面35bに絶縁層30の表面30aを接合した後に、画素電極25の表面25a及び薄膜トランジスタ層20の表面20aに絶縁層30の裏面30bを接合してもよい。図16(a)及び図16(b)に示す工程において、薄膜トランジスタ層20上に対向電極配線65を形成しない場合、対向電極40及び薄膜トランジスタ群24にそれぞれ直接給電する構成としてもよい。図16(a)及び図16(b)に示す工程において、薄膜トランジスタ層20上に対向電極配線65を形成する場合には、対向電極40と対向電極配線65とを接続する工程を別途行ってもよい。図16(a)及び図16(b)に示す工程を行う場合、圧電体層35と対向電極40との積層体B2を予め別の工程で作製することができるので、曲げセンサ10の製造を容易にすることが可能となる。
[作用効果]
以上に説明した、本実施形態の作用効果を説明する。本実施形態では、画素電極25と圧電体層35との間に絶縁層30が配置されており、絶縁層30は、画素電極25(及び画素電極25間の薄膜トランジスタ層20の表面20a)と圧電体層35とに接合されている。そのため、圧電体層35が画素電極25に接触しているのみの場合と比べて、圧電体層35に対する画素電極25の位置が安定する。ここで、上述したように、絶縁層30は、画素電極25と圧電体層35とを接続するキャパシタとして機能する。そのため、曲げに応じて圧電体層35に生じた電圧は、絶縁層30を介して画素電極25に印加され、曲げの状態を示す信号として検出される。従って、曲げセンサ10では、圧電体層35に対する画素電極25の位置を安定させた状態(すなわち、絶縁層30が圧電体層35と画素電極25(及び画素電極25間の薄膜トランジスタ層20の表面20a)とを強固に保持した状態)で、曲げの状態を示す信号を取り出すことが可能である。この場合、曲げセンサ10から出力される信号を安定させることができるため、当該信号に基づいて曲げを安定して検出することが可能となる。更に、画素電極25と圧電体層35との間に絶縁層30が存在することによって、曲げセンサ10の機械的強度を高めつつ、画素電極25と他の電極との間の電気絶縁性を確保できる。
本実施形態では、絶縁層30は、単層の接着層である。この場合、絶縁層30が積層体である場合よりも、絶縁層30の厚さをより薄くすることができる。絶縁層30の厚さを薄くするほど、絶縁層30を誘電体とするキャパシタの静電容量Ciが大きくなり、曲げセンサ10から出力される信号の減衰速度の増大を抑制することが可能となる。その結果、曲げをより安定して検出することが可能となる。
本実施形態では、絶縁層30は、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、又はこれらの合成樹脂によって構成されている。この場合、絶縁層30の柔軟性を向上させることができるため、曲げに追従して絶縁層30を変形させることができる。その結果、曲げセンサ10の曲げに伴う絶縁層30への損傷などの発生を抑制できる。
本実施形態では、画素電極25と圧電体層35との間の絶縁層30の厚さT30は、圧電体層35の厚さT35以下が望ましい。この場合、絶縁層30を誘電体とするキャパシタの静電容量Ciの低下を抑制できるため、曲げセンサ10から出力される信号の減衰速度の増大を抑制することが可能となる。その結果、曲げをより安定して検出することが可能となる。
本実施形態では、画素電極25と圧電体層35との間の絶縁層30の静電容量Ciは、対向電極40と絶縁層30との間の圧電体層35の静電容量Cpよりも大きい。このように絶縁層30の静電容量Ciの値を大きくすることによって、当該値に対して静電容量Ciのばらつきが与える影響を小さくすることができる。絶縁層30の静電容量Ciのばらつきを抑制できれば、曲げセンサ10から出力される信号の減衰速度のばらつきを抑制することが可能となる。その結果、曲げをより安定して検出することが可能となる。
本実施形態では、画素電極25上に圧電体層35を形成する際、シート状接着剤によって構成される絶縁層30を圧電体層35に貼り付けた後、絶縁層30を介して圧電体層35を画素電極25に貼り付けてもよい。この場合、圧電体層35に絶縁層30を貼り付けた後に、絶縁層30を圧電体層35の形状に合わせて切り出すことができるので、予め圧電体層35の形状に合わせた絶縁層30を用意する必要がない。これにより、曲げセンサ10を容易に製造することが可能となる。
本発明に係る曲げセンサ10、曲げ検出装置1、及び曲げセンサ10の製造方法は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
[変形例1]
図17は、変形例1に係る曲げセンサ10Aを示す断面図である。曲げセンサ10Aは、絶縁層30に代えて絶縁層30Aを備える。絶縁層30Aは、単層の絶縁層30とは異なり、接着層301(第1の接着層)と基材302と接着層303(第2の接着層)とが順に積層された積層体である。基材302は、例えば、均一の厚さを有する電気絶縁性フィルムである。基材302の材料としては、基材302の柔軟性を確保する観点から、例えばポリエステル系樹脂が用いられる。接着層301,303は、基材302を挟んで両側に配置される。接着層301,303のそれぞれは、例えば、電気絶縁性の接着剤である。絶縁層30Aは、例えば、両面テープなどのシート状接着剤としてよい。接着層301,303の材料としては、接着層301,303の柔軟性を確保する観点から、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、及びポリエステル系樹脂などが用いられる。
接着層301は、基材302の裏面302bに配置され、裏面302bに接合している。更に、接着層301は、薄膜トランジスタ層20の表面20a、及び表面20a上の画素電極25の表面25aに接合している。接着層303は、基材302の表面302aに配置され、表面302aに接合している。更に、接着層303は、圧電体層35の裏面35bに接合している。接着層301,303のそれぞれは、曲げセンサ10Aに曲げが付与された際に、基材302、圧電体層35、各画素電極25、及び薄膜トランジスタ層20に対する絶縁層30Aの剥がれが発生しないように高い接着強度を有する。
接着層301の厚さT301、及び接着層303の厚さT303は、例えば、同じ厚さである。基材302の厚さT302は、例えば、厚さT301,T303よりも薄い。厚さT301は、表面20aから裏面302bまでのZ方向の距離である。厚さT302は、裏面302bから表面302aまでのZ方向の距離である。厚さT303は、表面302aから裏面35bまでのZ方向の距離である。基材302の厚さT302は、例えば、1μm以上30μm以下としてよい。接着層301,303の厚さT301,T303はそれぞれ、1μm以上30μm以下としてよい。
画素電極25と圧電体層35との間の絶縁層30Aの厚さT30Aは、例えば、圧電体層35の厚さT35以下である。厚さT30Aは、画素電極25の表面25aから圧電体層35の裏面35bまでのZ方向の距離である。絶縁層30Aを誘電体とするキャパシタの静電容量Ciは、例えば、圧電体層35を誘電体とするキャパシタの静電容量Cpよりも大きい。このような構成を有する曲げセンサ10Aであっても、絶縁層30Aを介して圧電体層35が各画素電極25に接合されるので、上述した実施形態に係る曲げセンサ10と同様の効果が得られる。更に、曲げセンサ10Aのように、絶縁層30Aに基材302が介在する場合、絶縁層が接着層のみによって構成される場合と比べて、絶縁層30Aの全体の厚さのばらつきを抑制できる。
[変形例2]
図18は、変形例2に係る曲げセンサ10Bを示す断面図である。曲げセンサ10Bは、上述した実施形態に係る曲げセンサ10の構成に加えて、カバーシート45と封止材46とを更に備える。カバーシート45は、例えば、電気絶縁性のシート状部材である。カバーシート45は、例えば、ゴムシートである。カバーシート45の裏面45aには、接着剤が設けられている。
カバーシート45は、対向電極40上に配置され、対向電極40の表面40aを上方から覆っている。カバーシート45の裏面45aは、接着剤を介して対向電極40の表面40aに接合されている。カバーシート45は、平面視において、対向電極40よりも一回り大きな矩形状を呈している。その結果、図18に示す断面において、カバーシート45は、X方向において対向電極40よりも外側に張り出している。カバーシート45は、対向電極40と他の電極とを電気的に絶縁すると共に、対向電極40の表面40aへの傷などの発生を防止する。カバーシート45の厚さT45は、例えば、対向電極40よりも厚い。
封止材46は、各画素電極25と絶縁層30と圧電体層35と対向電極40との積層体B3の側面SB3を取り囲むように設けられる。封止材46は、積層体B3の側面SB3と薄膜トランジスタ層20の表面20aとカバーシート45の裏面45aとによって囲まれる空間を埋めるように設けられる。封止材46は、側面SB3、表面20a、及び裏面45aに接合されている。封止材46は、例えば、電気絶縁性の樹脂材料によって構成される。封止材46の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂又はUV硬化性樹脂が用いられる。封止材46を構成する樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、又はシリコーン系樹脂である。封止材46は、積層体B3及び薄膜トランジスタ層20の表面20aの電気絶縁性を確保すると共に、積層体B3及び薄膜トランジスタ層20の表面20aへの傷などの発生を防止する。
曲げセンサ10Bを製造する際には、図15(b)に示す工程の後、カバーシート45の裏面45aを接着剤によって対向電極40の表面40aに貼り付ける。その後、積層体B3の側面SB3と薄膜トランジスタ層20の表面20aとカバーシート45の裏面45aとによって囲まれる空間に、封止材46を構成する液状の材料を塗布する。その後、封止材46が熱硬化性樹脂である場合には、封止材46に熱を加えることによって封止材46を硬化さする。封止材46がUV硬化性樹脂である場合には、封止材46にUVを照射することによって封止材46を硬化する。これにより、曲げセンサ10Bが得られる。
以上の構成を有する曲げセンサ10Bであっても、上述した実施形態に係る曲げセンサ10と同様の効果を奏する。更に、曲げセンサ10Bでは、電気絶縁性のカバーシート45及び封止材46によって、曲げセンサ10Bを構成する電極と他の電極との電気絶縁性を確保できる。更に、カバーシート45及び封止材46によって積層体B3及び薄膜トランジスタ層20の表面20aを保護することで、積層体B3及び薄膜トランジスタ層20への傷などの発生を抑制できる。また、ゴムシートはヤング率が小さいので、中立面NPの高さλへのゴムシートの影響は極めて小さく、曲げセンサ10Bの動作への影響は小さい。
[変形例3]
図19は、変形例3に係る曲げセンサ10Cを示す断面図である。曲げセンサ10Cは、上述した実施形態に係る曲げセンサ10の構成に加えて、カバーシート45Aを更に備える。カバーシート45Aは、変形例2に係るカバーシート45と同様、電気絶縁性のシート状部材(例えば、ゴムシート)である。カバーシート45Aは、変形例2に係るカバーシート45の厚さT45(図18参照)よりも薄い厚さT45Aを有する。従って、カバーシート45Aは、カバーシート45よりも高い柔軟性を有する。具体的には、カバーシート45Aは、カバーシート45Aに覆われる対象物の形状に追従して変形可能なヤング率を有する。カバーシート45の裏面45aには、接着剤が設けられている。
カバーシート45Aは、対向電極40上に配置され、対向電極40の表面40aを上方から覆っている。カバーシート45Aは、各画素電極25と絶縁層30と圧電体層35と対向電極40との積層体B3の形状に追従して変形している。具体的には、カバーシート45Aは、積層体B3の対向電極40の表面40aから、積層体B3の外側の薄膜トランジスタ層20の表面20aにわたって覆うように設けられている。その結果、カバーシート45Aは、対向電極40の表面40aを覆うシート部分P11と、積層体B3の側面SB3を覆うシート部分P12と、薄膜トランジスタ層20の表面20aを覆うシート部分P13とを有する。各シート部分P11、P12、及びP13の裏面45aは、対向電極40の表面40a、積層体B3の側面SB3、及び薄膜トランジスタ層20の表面20aにそれぞれ接合されている。曲げセンサ10Cを製造する際には、図15(b)に示す工程の後、カバーシート45Aを積層体B3の形状に追従して変形させながら、カバーシート45Aの各シート部分P11、P12、及びP13の裏面45aを、接着剤によって表面40a、側面SB3、及び表面20aに貼り付ける。これにより、曲げセンサ10Cが得られる。
以上の構成を有する曲げセンサ10Cであっても、上述した実施形態に係る曲げセンサ10と同様の効果を奏する。更に、曲げセンサ10Cでは、電気気絶縁性のカバーシート45Aによって、曲げセンサ10Cを構成する電極と他の電極との電気絶縁性を確保できる。更に、カバーシート45Aによって積層体B3を保護することで、積層体B3への傷などの発生を抑制できる。更に、変形例2に係る曲げセンサ10Bと比べて、カバーシート45Aのみによって積層体B3及び薄膜トランジスタ層20の表面20aを覆う簡易な構成で、積層体B3及び薄膜トランジスタ層20の表面20aを保護できる。また、ゴムシートはヤング率が小さいので、中立面NPの高さλへのゴムシートの影響は極めて小さく、曲げセンサ10Cの動作への影響は小さい。
以下、本発明に係る曲げセンサの実施例1~7について説明する。しかし、本発明は、実施例1~7に限定されるものではない。
(実施例1)
図14(a)、図14(b)、図16(a)及び図16(b)に示す製造工程によって、図1に示す曲げセンサ10を作製した。まず、絶縁基板15としてガラス基板上のPI膜を用意し(図14(a)参照)、絶縁基板15上に薄膜トランジスタ層20Aを作製した(図14(b)参照)。薄膜トランジスタ層20Aに含まれる薄膜トランジスタアレイの回路は、図10に示す回路である。薄膜トランジスタ群24Aを構成するゲート電極G1、G2、及びG3の主成分は、モリブデン(Mо)である。ゲート絶縁膜50の主成分は、有機絶縁体である。半導体層SC1、SC2、及びSC3の主成分は、InGaZnOである。ソース電極S1、S2、及びS3の主成分は、モリブデン(Mо)である。ドレイン電極D1、D2、及びD3の主成分は、モリブデン(Mо)である。層間絶縁膜51の主成分は、有機絶縁体である。
次に、画素電極25としてモリブデン(Mо)系合金を薄膜トランジスタ層20A上に成膜し、リソグラフィ及びエッチングを行った(図16(a)参照)。このとき、薄膜トランジスタ層20A上に対向電極配線65も併せて形成した。次に、アクリル系樹脂製の両面テープを絶縁層30として用いて、別途準備した対向電極40付きの圧電体層35を、絶縁層30を介して画素電極25が形成された薄膜トランジスタ層20A上に貼り付けて加圧した(図16(b)参照)。このようにして、絶縁層30を介して圧電体層35と画素電極25とを接合した。対向電極40の主成分はモリブデン(Mо)である。圧電体層35としては、PVDFフィルムを用いた。次に、対向電極40と対向電極配線65とをAgペーストにより接続した後、ガラス基板を剥すことで曲げセンサ10を作製した。
絶縁基板15の厚さは20μm、薄膜トランジスタ層20Aの厚さは4μm、画素電極25の厚さは0.1μm、絶縁層30の厚さは50μm、圧電体層35の厚さは20μm、対向電極40の厚さは0.1μm、絶縁基板15のヤング率は3GPa、薄膜トランジスタ層20Aのヤング率は5GPa、画素電極25のヤング率は300GPa、絶縁層30のヤング率は100MPa、圧電体層35のヤング率は3GPa、対向電極40のヤング率は300GPaである。この場合、中立面NPは絶縁層30の内部に位置し、圧電体層35は中立面NPよりも上側に位置する。画素のピッチは5mm、画素数は8×8である。画素電極25は、3.6mm角の正方形状を有する。
図13に示す検出部5Aを用いて、曲げセンサ10から出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10に付与された曲げを検出できた。圧電体層35の上方に凸となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凸曲げ)を曲げセンサ10に付与したとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約0.15Vmであった。一方、圧電体層35の上方に凹となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凹曲げ)を曲げセンサ10に付与した。このとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約-0.15Vmであった。信号の検出によって得られるデータ点は、凸曲げの場合には比例係数0.1~0.2の間に分布し、凹曲げの場合には比例係数-0.1~-0.2の間に分布した。
(実施例2)
図14(a)、図14(b)、図16(a)及び図16(b)に示す製造工程によって、図1に示す曲げセンサ10を作製した。まず、絶縁基板15としてガラス基板上のPI膜を用意し(図14(a)参照)、絶縁基板15上に薄膜トランジスタ層20Aを作製した(図14(b)参照)。薄膜トランジスタ層20Aに含まれる薄膜トランジスタアレイの回路は、図10に示す回路である。薄膜トランジスタ群24Aを構成するゲート電極G1、G2、及びG3の主成分は、モリブデン(Mо)である。ゲート絶縁膜50の主成分は、有機絶縁体である。半導体層SC1、SC2、及びSC3の主成分は、InGaZnOである。ソース電極S1、S2、及びS3の主成分は、モリブデン(Mо)である。ドレイン電極D1、D2、及びD3の主成分は、モリブデン(Mо)である。層間絶縁膜51の主成分は、有機絶縁体である。
次に、画素電極25としてモリブデン(Mо)系合金を薄膜トランジスタ層20A上に成膜し、リソグラフィ及びエッチングを行った(図16(a)参照)。このとき、薄膜トランジスタ層20A上に対向電極配線65も併せて形成した。次に、ウレタン系樹脂製の液状接着剤を絶縁層30として用い、その液状接着剤を、画素電極25が形成された薄膜トランジスタ層20A上に塗布して低温焼成した。その後、別途準備した対向電極40付きの圧電体層35を、液状接着剤が塗布された薄膜トランジスタ層20Aに加圧して高温焼成した(図16(b)参照)。このようにして、絶縁層30を介して圧電体層35と画素電極25とを接合した。対向電極40の主成分はモリブデン(Mо)である。圧電体層35としては、PVDFフィルムを用いた。次に、対向電極40と対向電極配線65とをAgペーストにより接続した後、ガラス基板を剥すことで曲げセンサ10を作製した。
絶縁基板15の厚さは20μm、薄膜トランジスタ層20Aの厚さは4μm、画素電極25の厚さは0.1μm、絶縁層30の厚さは10μm、圧電体層35の厚さは20μm、対向電極40の厚さは0.1μm、絶縁基板15のヤング率は3GPa、薄膜トランジスタ層20Aのヤング率は5GPa、画素電極25のヤング率は300GPa、絶縁層30のヤング率は100MPa、圧電体層35のヤング率は3GPa、対向電極40のヤング率は300GPaである。この場合、中立面NPは絶縁層30の内部に位置し、圧電体層35は中立面NPよりも上側に位置する。画素のピッチは5mm、画素数は8×8である。画素電極25は、3.6mm角の正方形状を有する。
図13に示す検出部5Aを用いて、曲げセンサ10から出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10に付与された曲げを検出できた。圧電体層35の上方に凸となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凸曲げ)を曲げセンサ10に付与したとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約0.06Vmであった。一方、圧電体層35の上方に凹となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凹曲げ)を曲げセンサ10に付与した。このとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約-0.06Vmであった。信号の検出によって得られる全データは、比例係数の±20%以内に収まっていた。
(実施例3)
図14(a)、図14(b)、図16(a)及び図16(b)に示す製造工程によって、図1に示す曲げセンサ10を作製した。まず、絶縁基板15としてガラス基板上のPI膜を用意し(図14(a)参照)、絶縁基板15上に薄膜トランジスタ層20Aを作製した(図14(b)参照)。薄膜トランジスタ層20Aに含まれる薄膜トランジスタアレイの回路は、図10に示す回路である。薄膜トランジスタ群24Aを構成するゲート電極G1、G2、及びG3の主成分は、アルミニウム(Al)である。ゲート絶縁膜50の主成分は、有機絶縁体である。半導体層SC1、SC2、及びSC3の主成分は、InGaZnOである。ソース電極S1、S2、及びS3の主成分は、アルミニウム(Al)である。ドレイン電極D1、D2、及びD3の主成分は、アルミニウム(Al)である。層間絶縁膜51の主成分は、有機絶縁体である。
次に、画素電極25としてアルミニウム(Al)系合金を薄膜トランジスタ層20A上に成膜し、リソグラフィ及びエッチングを行った(図16(a)参照)。次に、ポリエステル系樹脂製のシート状ホットメルト接着剤を絶縁層30として用い、そのホットメルト接着剤を介して、別途準備した対向電極40付きの圧電体層35を、画素電極25が形成された薄膜トランジスタ層20A上に加圧・焼成した(図16(b)参照)。このようにして、絶縁層30を介して圧電体層35と画素電極25とを接合した。対向電極40の主成分はアルミニウム(Al)である。圧電体層35としては、PVDFフィルムを用いた。そして、ガラス基板を剥すことで曲げセンサ10を作製した。
絶縁基板15の厚さは20μm、薄膜トランジスタ層20Aの厚さは4μm、画素電極25の厚さは0.1μm、絶縁層30の厚さは30μm、圧電体層35の厚さは30μm、対向電極40の厚さは0.1μm、絶縁基板15のヤング率は3GPa、薄膜トランジスタ層20Aのヤング率は5GPa、画素電極25のヤング率は70GPa、絶縁層30のヤング率は40MPa、圧電体層35のヤング率は3GPa、対向電極40のヤング率は70GPaである。この場合、中立面NPは絶縁層30の内部に位置し、圧電体層35は中立面NPよりも上側に位置する。画素のピッチは5mm、画素数は8×8である。画素電極25は、3.6mm角の正方形状を有する。
図13に示す検出部5Aを用いて、曲げセンサ10から出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10に付与された曲げを検出できた。圧電体層35の上方に凸となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凸曲げ)を曲げセンサ10に付与したとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約0.06Vmであった。一方、圧電体層35の上方に凹となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凹曲げ)を曲げセンサ10に付与した。このとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約-0.06Vmであった。信号の検出によって得られる全データは、比例係数の±20%以内に収まっていた。
(実施例4)
図14(a)~図14(c)、図15(a)及び図15(b)に示す製造工程によって、図1に示す曲げセンサ10を作製した。まず、絶縁基板15として、常温で接着して高温で剥離できるフィルムを介してガラス基板に貼り合わせたPEN膜を用意し(図14(a)参照)、絶縁基板15上に薄膜トランジスタ層20を作製した(図14(b)参照)。薄膜トランジスタ層20に含まれる薄膜トランジスタアレイの回路は、図7に示す回路である。薄膜トランジスタ群24を構成するゲート電極G1及びG2の主成分は、アルミニウム(Al)である。ゲート絶縁膜50の主成分は、有機絶縁体である。半導体層SC1及びSC2の主成分は、InGaZnOである。ソース電極S1及びS2の主成分は、アルミニウム(Al)である。ドレイン電極D1及びD2の主成分は、アルミニウム(Al)である。層間絶縁膜51の主成分は、有機絶縁体である。
次に、画素電極25としてアルミニウム(Al)系合金を薄膜トランジスタ層20上に成膜し、リソグラフィ及びエッチングを行った(図14(c)参照)。次に、アクリル系樹脂製の単層の両面テープを絶縁層30として用い、その両面テープを介して、別途準備した圧電体層35を、画素電極25が形成された薄膜トランジスタ層20上に貼り付けて加圧した(図15(a)参照)。このようにして、絶縁層30を介して圧電体層35と画素電極25とを接合した。対向電極40の主成分はアルミニウム(Al)である。圧電体層35としては、PVDFフィルムを用いた。次に、圧電体層35上に対向電極40をAgペーストのスクリーン印刷に沿って形成した(図15(b)参照)。そして、ガラス基板を剥すことで曲げセンサ10を作製した。
絶縁基板15の厚さは100μm、薄膜トランジスタ層20の厚さは4μm、画素電極25の厚さは0.1μm、絶縁層30の厚さは30μm、圧電体層35の厚さは30μm、対向電極40の厚さは10μm、絶縁基板15のヤング率は10GPa、薄膜トランジスタ層20のヤング率は5GPa、画素電極25のヤング率は70GPa、絶縁層30のヤング率は100MPa、圧電体層35のヤング率は3GPa、対向電極40のヤング率は10GPaである。この場合、中立面NPは絶縁基板15の内部に位置し、圧電体層35は中立面NPよりも上側に位置する。画素のピッチは5mm、画素数は8×8である。画素電極25は、3.6mm角の正方形状を有する。
図12に示す検出部5を用いて、曲げセンサ10から出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10に付与された曲げを検出できた。圧電体層35の上方に凸となる向きに曲率0.5m-1~10m-1の曲げ(凸曲げ)を曲げセンサ10に付与したとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約0.3Vmであった。一方、圧電体層35の上方に凹となる向きに曲率0.5m-1~10m-1の曲げ(凹曲げ)を曲げセンサ10に付与した。このとき、曲げセンサ10から出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約-0.3Vmであった。信号の検出によって得られる全データは、比例係数の±20%以内に収まっていた。
(実施例5)
図14(a)、図14(b)、図16(a)及び図16(b)に示す製造工程によって、図17に示す曲げセンサ10Aを作製した。まず、絶縁基板15としてガラス基板上のPI膜を用意し(図14(a)参照)、絶縁基板15上に薄膜トランジスタ層20Aを作製した(図14(b)参照)。薄膜トランジスタ層20Aに含まれる薄膜トランジスタアレイの回路は、図10に示す回路である。薄膜トランジスタ群24Aを構成するゲート電極G1、G2、及びG3の主成分は、アルミニウム(Al)である。ゲート絶縁膜50の主成分は、有機絶縁体である。半導体層SC1、SC2、及びSC3の主成分は、InGaZnOである。ソース電極S1、S2、及びS3の主成分は、アルミニウム(Al)である。ドレイン電極D1、D2、及びD3の主成分は、アルミニウム(Al)である。層間絶縁膜51の主成分は、有機絶縁体である。
次に、画素電極25としてアルミニウム(Al)系合金を薄膜トランジスタ層20A上に成膜し、リソグラフィ及びエッチングを行った(図16(a)参照)。このとき、薄膜トランジスタ層20A上に対向電極配線65も併せて形成した。次に、積層の両面テープを絶縁層30Aとして用いて、別途準備した対向電極40付きの圧電体層35を、絶縁層30Aを介して、画素電極25が形成された薄膜トランジスタ層20A上に貼り付けて加圧した(図16(b)参照)。このようにして、絶縁層30Aを介して圧電体層35と画素電極25とを接合した。絶縁層30Aの接着層301,303の主成分はアクリル系樹脂であり、基材302の主成分はポリエチレンテレフタレート(PET)である。対向電極40の主成分はアルミニウム(Al)である。圧電体層35としては、PVDFフィルムを用いた。次に、対向電極40と対向電極配線65とをAgペーストにより接続した後、ガラス基板を剥すことで曲げセンサ10Aを作製した。
絶縁基板15の厚さは20μm、薄膜トランジスタ層20Aの厚さは4μm、画素電極25の厚さは0.1μm、絶縁層30Aの厚さは10μm(具体的には、基材302の厚さが2μm、接着層301,303の厚さがそれぞれ4μm)、圧電体層35の厚さは20μm、対向電極40の厚さは0.1μm、絶縁基板15のヤング率は3GPa、薄膜トランジスタ層20Aのヤング率は5GPa、画素電極25のヤング率は70GPa、絶縁層30Aの接着層301,303のヤング率はそれぞれ100MPa、絶縁層30Aの基材302のヤング率は6GPa、圧電体層35のヤング率は3GPa、対向電極40のヤング率は70GPaである。この場合、中立面NPは絶縁層30Aの内部に位置し、圧電体層35は中立面NPよりも上側に位置する。画素のピッチは5mm、画素数は8×8である。画素電極25は、3.6mm角の正方形状を有する。
図13に示す検出部5Aを用いて、曲げセンサ10Aから出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10Aに付与された曲げを検出できた。圧電体層35の上方に凸となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凸曲げ)を曲げセンサ10Aに付与したとき、曲げセンサ10Aから出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約0.07Vmであった。一方、圧電体層35の上方に凹となる向きに曲率0.5m-1~20m-1の曲げ(凹曲げ)を曲げセンサ10Aに付与した。このとき、曲げセンサ10Aから出力される信号において電圧Vpに対応する部分は、曲げの曲率に比例し、その比例係数は、約-0.07Vmであった。信号の検出によって得られる全データは、比例係数の±20%以内に収まっていた。
(実施例6)
実施例1において作製した曲げセンサ10にカバーシート45及び封止材46を付けて、図18に示す曲げセンサ10Bを作製した。具体的には、カバーシート45として接着剤付きゴム板を用い、カバーシート45を対向電極40に貼り付けた。その後、アクリル系樹脂製の封止材46を、絶縁層30と圧電体層35と対向電極40との積層体B3の側面SB3の周囲に塗布してUV硬化させた。これにより、図18に示す曲げセンサ10Bを作製した。図13に示す検出部5Aを用いて、曲げセンサ10Bから出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10Bに付与された曲げを検出できた。曲げセンサ10Bによる曲げの検出結果は、カバーシート45が設けられていない場合(すなわち、実施例1において作製した曲げセンサ10)と同等であった。
(実施例7)
実施例4において作製した曲げセンサ10にカバーシート45Aを付けて、図19に示す曲げセンサ10Cを作製した。具体的には、カバーシート45Aとして接着剤付きゴム板を用い、カバーシート45Aを積層体B3の形状に追従して変形させながら、積層体B3に貼り付けた。これにより、図19に示す曲げセンサ10Cを作製した。図13に示す検出部5Aを用いて、曲げセンサ10Cから出力される信号の検出を行い、曲げセンサ10Cに付与された曲げを検出できた。曲げセンサ10Cによる曲げの検出結果は、カバーシート45Aが設けられていない場合(すなわち、実施例4において作製した曲げセンサ10)と同等であった。
本発明に係る曲げセンサ、曲げ検出装置、及び曲げセンサの製造方法は、上述した実施形態及び各変形例に限られず、適宜変更可能である。上述した実施形態及び各変形例では、対向電極と画素電極との間の電圧の変化を「電気的特性の変化」として検出しているが、対向電極と画素電極との間の電流の変化を「電気的特性の変化」として検出してもよいし、対向電極と画素電極との間の抵抗値の変化を「電気的特性の変化」として検出してもよい。上述した実施形態及び各変形例では、「絶縁層」が接着剤である場合を例示したが、「絶縁層」は圧電体層及び画素電極に接合可能な構成であれば、接着剤以外の構成であってもよい。