JP7820154B2 - レーザ干渉装置 - Google Patents
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Description
例えば、図6は、特許文献1に記載のレーザ干渉装置を示す平面図である。図6に示すレーザ干渉装置100では、レーザ光源101から出射されたレーザ光がビームスプリッタ102によって測定光と参照光とに分割される。
測定光は、ビームスプリッタ102を透過してX方向に進む光であり、X方向に移動可能なスライダ103に固定された測定反射体104により反射される。
参照光は、ビームスプリッタ102で反射してY方向に進む光であり、反射鏡105により反射されることでX方向に沿って進み、ベースに固定されるブリッジ構造体106に設けられた参照反射体107で反射される。なお、特許文献1では、スライダ103上に載置された対象物に対して、ブリッジ構造体106に固定された光電顕微鏡108による測定を実施する。そして、参照反射体107は、光電顕微鏡108と、光電顕微鏡108による測定を行う測定中心と、を結ぶ直線109上に配置されている。
各反射体104,107で反射された測定光および参照光は、ビームスプリッタ102で重ね合わされて干渉光を生成する。この干渉光では、測定光の光路長と参照光の光路長との光路長差に応じて明暗が変化する。このため、スライダ103が移動する際の干渉光を光検出器110によって検出し、光検出器110の出力信号に基づいて干渉光の干渉縞を計数することにより、スライダ103の変位量を測定できる。
しかしながら、レーザ干渉装置の運転中において、温度変動が生じると、ブリッジ構造体106の熱膨張が生じ、測定中心109と、参照反射体107とのX方向の位置がずれて測定誤差が発生する、との課題がある。また、このような熱膨張を抑制するために、高性能な温度制御が可能な恒温ブースを用いたり、ブリッジ構造体106として熱膨張係数の小さい材料を用いたりすることも考えられるが、いずれの場合でも、装置のコストアップは避けられない。
処理部が保持部に対して移動可能(位置調整可能)に保持されている場合、第一態様のように、処理部に参照反射体を固定すると、参照反射体の位置変動により、参照光の光路が変化して、測定光と参照光との干渉光が得られない場合がある。これに対して、本態様では、処理部の保持部に対する位置が変動した場合でも、参照反射体の位置は固定されるので、参照光の光路が変化しない。したがって、測定光と参照光との干渉光を適正に得ることができ、これらの干渉光に基づいて、スライダの位置を測定することができる。
参照反射体がアーム部に固定される場合、参照反射体と処理部との位置関係を正しく把握する必要がある。これに対して、本態様では、距離測定部により、参照反射体と処理部との距離を検出でき、これにより、保持部に対する処理部の位置が変動した場合でも、参照反射体と処理部との距離を検出できる。参照反射体と処理部との距離を検出することで、処理部により処理中心の位置を正しく検出することができ、測定光と参照光との干渉光に基づいて、処理中心に対するスライダの位置を適正に調整することも可能となる。
上述したように、本態様では、保持部に対する処理部の位置を調整する位置調整部が設けられている場合でも、第二参照体の位置は不変となり、測定光と参照光との干渉光を適正に得ることができる。すなわち、処理部として、例えば、対象物に接触するタッチプローブを用いる場合、対象物に接触して対象物を加工する加工器具を用いる場合等では、処理部が対象物に接触することでその位置が変動するが、本態様では、参照反射体はアーム部に設けられているので、処理部の位置が変動しても、参照反射体の位置が変動することがない。
以下、本発明に係る第一実施形態について図1~図3を参照して説明する。
図1は、第一実施形態のレーザ干渉装置1の概略構成を示す平面図である。図1では、レーザ光の光路を図示するために、レーザ干渉装置1のいくつかの要素の上部を切断した状態で示している。
具体的には、本実施形態では、線度器を対象物Wとしてスライダ3に配置し、レーザ干渉装置1は、レーザ干渉計6により検出されたスライダ3の変位量を基準とし、光電顕微鏡5により検出される線度器の目盛線間隔の偏差を算出することにより、線度器の精度評価を行う装置として構成されている。
まず、レーザ干渉装置1の全体的な構成について説明する。
図2は、図1におけるII―II線における矢視断面図である。
レーザ干渉装置1は、ベース2と、ベース2に対して移動可能なスライダ3と、スライダ3を駆動する駆動機構4と、スライダ3に配置される対象物Wを観察可能な光電顕微鏡5と、スライダ3の変位を検出するためのレーザ干渉計6と、を備えている。
スライダ3上には、対象物Wがセットされる。この対象物Wは、後述する測定光路筒66の中心と同一線上に配置されることが好ましい。
レーザ干渉計6は、詳細は後述するが、干渉計の原理を利用して、スライダ3の変位を検出するための干渉光を出力する。
次に、レーザ干渉計6の構成について説明する。
レーザ干渉計6は、本発明のレーザ測定部であり、レーザ光源61、1/2波長板62、真空チャンバー63、光束分割合成部材64、第一導光部71、第二導光部72、測定反射体65、測定光路筒66、参照反射体67、参照光路筒68、検出部69を有する。
1/2波長板62は、レーザ光源61から出射されたレーザ光の偏光状態を調整する。また、光軸を中心に1/2波長板62を回転させる回転手段を設けてもよい。
また、光束分割合成部材64は、測定反射体65で反射されて戻った測定光と、参照反射体67で反射されて戻った参照光とを合成する。
好ましくは、参照反射体67は、図1に示すように、X方向において、処理部である光電顕微鏡5の処理中心と同一位置、つまり、Z方向から見たXY平面視で観察光軸A上に配置される。
この参照反射体67は、例えばコーナーキューブプリズムなどのリトロリフレクターであり、第二導光部72から出射された参照光を再帰反射する。
この検出部69の具体的な検出方式や構成は特に限定されず、公知技術を利用可能である。例えば、検出部69は、光束分割合成部材64で同一軸上に合流した測定光および参照光によるビームを複数のビームに分割し、これら複数のビームから任意の位相差を設けた複数の干渉光を生成する。そして、各干渉光をそれぞれ受光素子で受光して光電変換することで、各方向に対して変位の検出が可能な複数の検出信号を得る。
次に、第一導光部71および第二導光部72の各構成について、図3を参照して説明する。なお、図3は、真空チャンバー63内に配置された光束分割合成部材64、第一導光部71および第二導光部72を示している。
具体的には、第一導光部71は、光束分割合成部材64側から順に、直角プリズム711、偏光ビームスプリッタ712および直角プリズム713を有している。また、第二導光部72は、光束分割合成部材64側から順に、偏光ビームスプリッタ721、直角プリズム722,723を有している。
ここで、偏光ビームスプリッタ712,721は、大きさおよび材質の屈折率が互いに等しい。また、直角プリズム711,713,722,723は、大きさおよび材質の屈折率が互いに等しい。
すなわち、第一導光部71を構成する光学素子群と、第二導光部72を構成する光学素子群とは、光学素子の数、材質および大きさが揃えられている。
一方、光束分割合成部材64で反射された参照光L2は、第二導光部72において、偏光ビームスプリッタ721で反射された後、直角プリズム722および直角プリズム723で反射されることにより、測長方向(X方向)に出射される。
なお、光学的な光路長とは、光が進む経路の機械的な経路長に対して当該経路を形成する媒質の屈折率を掛けた長さとなる。
同様に、第二導光部72において、直角プリズム722,723は、ピッチングおよびヨーイングの両方の姿勢調整が可能に構成されている。
本実施形態のレーザ干渉装置1では、X方向に移動可能なスライダ3と、スライダ3に配置された対象物Wに対する測定処理を実施する光電顕微鏡5(処理部)と、スライダ3に固定された測定反射体65と、光電顕微鏡5に固定された参照反射体67と、レーザ干渉計6とを備える。レーザ干渉計6は、レーザ光源61から出力されたレーザ光を測定光と参照光とに分割し、測定光をX方向に沿って測定反射体65に向かって出射させ、参照光をX方向に沿って参照反射体67に向かって出射させ、測定反射体65及び参照反射体67で反射された測定光及び参照光との干渉光を測定する。
このような構成では、測定処理(観察処理)を実施する光電顕微鏡5に参照反射体67が固定されているので、測定中に温度変化等が生じた場合でも、参照反射体67と処理中心との位置関係が変化しない。つまり、従来のように、ブリッジ構造体22に参照反射体67を固定した場合、測定開始時に参照反射体67の位置が観察光軸A上にあったとしても、測定中に温度が変化した際に、ブリッジ構造体22が熱膨張により変形する可能性がある。この場合、ブリッジ構造体22に参照反射体67を設けると、ブリッジ構造体22の参照反射体67が設けられる位置から光電顕微鏡5までの距離が長くなるため、熱膨張の影響を強く受け、X方向における参照反射体67の位置が観察光軸A(つまり、X方向における処理中心の位置)からずれて、測定誤差も大きくなる。これに対して、本実施形態では、ブリッジ構造体22ではなく、処理部である光電顕微鏡5に直接参照反射体67が固定される構成となるので、測定中に温度変化が生じても、観察光軸Aに対する参照反射体67のX方向における位置はほぼ移動しない。したがって、処理中の温度変化による測定誤差が抑制され、測定中心に対するスライダ3の位置を適正に制御でき、精度の高い測定を実施できる。また、ブリッジ構造体22等に高価な低熱膨張係数の素材を用いたり、装置全体を恒温槽に収納したりする必要がないため、レーザ干渉装置1の低コストを図れる。
このため、真空チャンバー63が熱膨張し、第一導光部71および第二導光部72の各光学要素に配置ずれが生じた場合において、第一分配経路Dp1で生じる光路長の変化量と、第二分配経路Dp2で生じる光路長の変化量とを同程度にすることができる。この結果、光路長差に生じる誤差をより低減することができ、レーザ干渉装置1による測定精度を向上できる。
このため、X方向およびY方向のどちらに熱膨張が発生しても、第一分配経路Dp1で生じる光路長の変化量と、第二分配経路Dp2で生じる光路長の変化量とを同程度にすることができる。この結果、光路長差に生じる誤差をより低減することができ、レーザ干渉装置1による測定精度をより向上できる。
次に、第二実施形態について説明する。
上記第一実施形態では、処理部である光電顕微鏡5に参照反射体67を直接固定する構成であるが、処理部がブリッジ構造体22に対して固定されておらず、一定範囲内で変位可能に装着されている場合がある。この場合、処理部に対して参照反射体67を固定することができない。
これに対して、第二実施形態では、処理部に対向する位置に参照反射体を固定することで、上記課題を解決する。
なお、以降の説明にあたり、既に説明した構成については、同符号を付してその説明を省略または簡略化する。
本実施形態のレーザ干渉装置1Aは、第一実施形態と同様、ベース2と、スライダ3と、ブリッジ構造体22と、処理部である光電顕微鏡5と、レーザ干渉計6とを備える。
そして、本実施形態では、光電顕微鏡5は、ブリッジ構造体22に固定された保持部23に保持されている。
より具体的には、保持部23は、ブリッジ構造体22に固定又はブリッジ構造体22に一体的に構成される第一保持部231と、光電顕微鏡5が固定される第二保持部232とを備え、これらの第一保持部231と第二保持部232とが位置調整部233を介して接続されている。位置調整部233は、第一保持部231に対する第二保持部232の位置をX方向に移動可能に保持しており、これにより、本実施形態では、第二保持部232に保持された光電顕微鏡5の位置を所定の範囲内で微調整することができる。
なお、ここでは、位置調整部233により、第二保持部232が第一保持部231に対してX方向に微調整可能な構成を例示するが、Y方向及びZ方向に対しても位置調整可能な構成としてもよい。
また、位置調整部233として、上述のように、X方向だけでなく、Y方向及びZ方向にも移動可能な構成とする場合、各軸方向(XYZ)に対応して距離測定部25を設ければよい。
本実施形態のレーザ干渉装置1Aでは、ベース2に対して固定されるブリッジ構造体22に設けられて、処理部である光電顕微鏡5を保持する保持部23を備え、当該保持部23には、光電顕微鏡5に対向する位置まで延設されたアーム部24が設けられている。そして、参照反射体67は、アーム部24の先端部で、光電顕微鏡5に対向する位置に固定されている。
さらに、本実施形態では、保持部23に対する位置が調整可能な処理部(光電顕微鏡5等)を用いることができる。すなわち、上記第一実施形態では、レーザ干渉計6の参照光路Lp2は固定となるため、処理部である光電顕微鏡5の位置調整を行う場合、参照光路Lp2の調整(具体的には、第二導光部72に配置される各光学部材の位置調整)も必要となる。これに対して、本実施形態では、参照反射体67は、光電顕微鏡5に対して所定の隙間を介して配置されるので、光電顕微鏡5の位置の微調整が可能であり、また、光電顕微鏡5の交換やメンテナンスも容易に行える。
これにより、上記のように、参照反射体67と光電顕微鏡5との間の隙間が空いている場合でも、その隙間の距離を距離測定部25により測定することができる。これにより、参照反射体67から処理中心である観察光軸Aまでの距離が算出でき、レーザ干渉計6により測定されたスライダ3の位置を前記距離により補正することで、観察光軸Aに対するスライダ3の位置調整を精度よく行える。
また、本実施形態では、処理部として、対象物Wに対して非接触となる光電顕微鏡5を例示したが、例えば、タッチプローブ等の接触型測定手段、対象物Wに接触して加工する加工具等を用いることもできる。このような接触型の処理部を用いる場合では、処理部と対象物Wとの接触によって、処理部の姿勢が変化したり、処理部の位置が変動したりする場合がある。これに対して、本実施形態のように距離測定部25を設けることで、処理部の位置変動量を測定することができ、対象物Wに対する処理中心を正確に把握することができる。
本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
第一実施形態のレーザ干渉装置1では、X方向について、参照反射体67の位置と、処理部である光電顕微鏡5の観察光軸Aと、を一致させる構成としたが、これに限定されない。
図5は、変形例1に係るレーザ干渉装置1Bの平面図である。例えば、図5に示すように、参照反射体67を、光電顕微鏡5のX方向の側面に固定する構成としてもよい。この場合、観察光軸Aと参照反射体67との位置が、光電顕微鏡5のX方向の幅だけずれる。しかしながら、観察光軸Aから光電顕微鏡5の側面までの寸法は既知であり、当該寸法をオフセット量として、レーザ干渉計6により測定されるスライダ3の位置を補正することで、観察光軸Aの位置を適正に算出できる。
第二実施形態において、ブリッジ構造体22に対して第一保持部231が固定される構成としているが、ブリッジ構造体22と第一保持部231とが一体的に構成されていてもよい。同様に、第一保持部231にアーム部24が固定される構成を例示したが、第一保持部231とアーム部24とが一体的に構成されていてもよい。
上記実施形態では、レーザ干渉計6として、第一導光部71における第一分配経路Dp1と、第二導光部72における第二分配経路Dp2とが、機械的な経路長が互いに等しく、かつ、光学的な光路長が互いに等しい構成を例示したが、これに限定されない。例えば、第一分配経路Dp1と第二分配経路Dp2との機械的な経路長や光学的な光路長が異なっていてもよい。
上記実施形態のレーザ干渉装置1,1Aでは、真空チャンバー63を備えているが、この真空チャンバー63は省略されてもよい。この場合、真空チャンバー63に接続されていた測定光路筒66および参照光路筒68の各二重ベローズ663,683も省略される。この場合、真空チャンバー63の代わりに空気揺らぎ防止用のカバーを用いることが好ましい。
このような構成では、真空チャンバー63のような大型な重量物を用いないことにより、レーザ干渉装置1の小型化および軽量化が可能である。
前記実施形態では、本発明の光分割部として、偏光ビームスプリッタを例示したが、これに限られない。例えば、レーザ光を測定光および参照光に分割する機能と、測定光および参照光を合成する機能とは、それぞれ別の部材によって実現されてもよい。
上記各実施形態では、処理部として光電顕微鏡5を例示しているが、上述したように、処理部としては、対象物Wに対する測定や加工等の処理を行ういかなるものと用いてもよい。例えば、処理部として、接触型のタッチプローブセンサーや、非接触型のレーザープローブセンサー、ドリルや研磨機等の接触型の加工工具、対象物Wであるレジストに対して所定波長のレーザ光を照射する露光光学系やレーザーカット等の非接触型加工具等が例示できる。
その他、本発明は、移動体の変位量を測定する様々なレーザ干渉装置に適用することができる。
Claims (3)
- ベースに対して所定の測長方向に移動可能に設けられたスライダと、
前記スライダに固定された測定反射体と、
前記スライダに配置された対象物に対して所定の処理を実施する処理部と、
前記ベースに固定され、前記処理部を保持する保持部と、
前記保持部から、前記処理部に対向する位置まで延設されたアーム部と、
前記アーム部において、前記処理部に対向する位置に固定された参照反射体と、
レーザ光源から出力されたレーザ光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光を前記測長方向に沿って前記測定反射体に向かって出射させ、前記参照光を前記測長方向に沿って前記参照反射体に向かって出射させ、前記測定反射体で反射された前記測定光と前記参照反射体で反射された前記参照光との干渉光を測定するレーザ測定部と、
前記参照反射体及び前記処理部との距離を測定する距離測定部と、
を備える、レーザ干渉装置。 - 前記保持部は、前記ベースに固定または前記ベースに一体となる第一保持部と、前記処理部が固定される第二保持部と、前記第二保持部を前記第一保持部に対して移動可能に保持する位置調整部と、を備え、
前記アーム部は、前記第一保持部に接続されている、
請求項1に記載のレーザ干渉装置。 - 前記レーザ測定部は、
前記レーザ光を測定光と参照光とに分割する光分割部と、
前記光分割部から入射された前記測定光を導光し、前記測定光を前記測定反射体に向かって前記測長方向に出射する第一導光部と、
前記光分割部から入射された前記参照光を導光し、前記参照光を前記参照反射体に向かって前記測長方向に出射する第二導光部と、を含み、
前記光分割部から前記第一導光部の光出射面までの前記測定光の経路である第一分配経路と、前記光分割部から前記第二導光部の光出射面までの前記参照光の経路である第二分配経路とは、機械的な経路長が互いに等しく、かつ、光学的な光路長が互いに等しい、
請求項1または請求項2に記載のレーザ干渉装置。
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