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JP7823904B2 - 化合物、屈折率向上剤及び重合体 - Google Patents
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JP7823904B2 - 化合物、屈折率向上剤及び重合体 - Google Patents

化合物、屈折率向上剤及び重合体

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Description

本発明は、化合物、屈折率向上剤及び重合体に関する。
ビフェノール類及びビスフェノール類は様々な化合物が検討されている。さらに、特許文献1では、そのビフェノール類又はビスフェノール類に重合性の官能基を導入し、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブチラール樹脂、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター、眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、TFT用プリズムレンズシート、光ファイバー、光ディスク等の光学用物品の高屈折率の樹脂材料などへの使用が提案されている。特許文献1の化学式(1)で表される化合物は、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター、眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、TFT用プリズムレンズシート、光ファイバー、光ディスク等の光学用物品の高屈折率の樹脂材料などとして有用な新規の重合性モノマーである。
WO2016/002607A1
しかしながら、特許文献1に記載されているような用途の中で、高屈折率の樹脂材料は薄型化がされており、樹脂の更なる高屈折率化が求められている。
そこで、本発明は、高屈折率の樹脂材料を提供可能な化合物、屈折率向上剤及び重合体を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の化合物は、下記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩である。
前記化学式(1)中、
Aは、単結合、2価の炭化水素基、又はスルホニル基であり、前記2価の炭化水素基における水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよく、
及びRは、それぞれ、炭素数1乃至12の直鎖若しくは脂環式炭化水素基又はアラルキル基であり、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、
及びXは、それぞれ水素原子又は重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
本発明の屈折率向上剤は、前記本発明の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩を含む屈折率向上剤である。
本発明の重合体は、前記本発明の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩を含むモノマー成分の重合体である。
本発明によれば、高屈折率の樹脂材料を提供可能な化合物、屈折率向上剤及び重合体を提供することができる。
図1は、実施例1で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図2は、実施例2で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図3は、実施例3で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図4は、実施例4で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図5は、実施例5で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図6は、実施例6で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図7は、実施例7で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図8は、実施例8で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図9は、実施例9で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図10は、実施例10で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図11は、実施例11で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図12は、実施例12で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図13は、実施例13で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図14は、実施例14で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図15は、実施例15で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。 図16は、実施例16で得られた化合物のIR分析結果を示す図である。
つぎに、本発明について、例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により、なんら限定されない。
本発明において、化合物(例えば、前記化学式(1)で表される化合物等)に互変異性体又は立体異性体(例:幾何異性体、配座異性体及び光学異性体)等の異性体が存在する場合は、特に断らない限り、いずれの異性体も本発明に用いることができる。また、化合物が塩を形成し得る場合は、特に断らない限り、前記塩も本発明に用いることができる。前記塩は、酸付加塩でも良いが、塩基付加塩でも良い。さらに、前記酸付加塩を形成する酸は無機酸でも有機酸でも良く、前記塩基付加塩を形成する塩基は無機塩基でも有機塩基でも良い。前記無機酸としては、特に限定されないが、例えば、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、次亜フッ素酸、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、亜フッ素酸、亜塩素酸、亜臭素酸、亜ヨウ素酸、フッ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過フッ素酸、過塩素酸、過臭素酸、及び過ヨウ素酸等が挙げられる。前記有機酸も特に限定されないが、例えば、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモベンゼンスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸及び酢酸等が挙げられる。前記無機塩基としては、特に限定されないが、例えば、水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩等が挙げられ、より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウム及び炭酸カルシウム等が挙げられる。前記有機塩基も特に限定されないが、例えば、エタノールアミン、トリエチルアミン及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等が挙げられる。これらの塩の製造方法も特に限定されず、例えば、前記化合物に、前記のような酸や塩基を公知の方法により適宜付加させる等の方法で製造することができる。
また、本発明において、鎖状置換基(例えば、アルキル基、アルキレン基、不飽和脂肪族炭化水素基等の炭化水素基)は、特に断らない限り、直鎖状でも分枝状でも良く、その炭素数は、特に限定されないが、例えば、1~40、1~32、1~24、1~18、1~12、1~6、1~4、又は1~2(不飽和炭化水素基の場合は2以上)であっても良い。また、本発明において、環状の基(例えば、アリール基、ヘテロアリール基等)の環員数(環を構成する原子の数)は、特に限定されないが、例えば、5~32、5~24、6~18、6~12、又は6~10であっても良い。また、置換基等に異性体が存在する場合は、特に断らない限り、どの異性体でも良く、例えば、単に「ナフチル基」という場合は、1-ナフチル基でも2-ナフチル基でも良い。
[1.本発明の化合物及びその製造方法等]
本発明の化合物は、前述のとおり、前記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩である。また、本発明の化合物は、前記化学式(1)に示すとおり、重合性官能基であるX及びXを含んでいるので、重合してポリマー(重合体)を形成可能である。本発明の化合物は、それ自体が高い屈折率を有し、このため、重合することにより高屈折率の樹脂材料を提供可能である。
本発明において、前記化学式(1)で表される化合物は、例えば、下記化学式(101)~(104)、(111)~(113)、(121)~(124)、(131)、(141)、(151)~(154)、又は(161)で表される化合物であってもよい。
以下において、前記化学式(1)で表される化合物の合成(製造)方法について、例を挙げて説明する。
前記化学式(1)においてAが単結合、2価の炭化水素基、又はスルホニル基であり、かつ、R及びRがベンジル基である化合物は、例えば、下記化学式(6)で表される化合物(以下、「Bz-OPP」ともいう)を原料に用いて合成(製造)することができる。
「Bz-OPP」は、例えば、The Journal of Organic Chemistry, 1970, Vol.35, No.1, pp. 57-62に記載の方法で合成できるが、この方法に限定されず、その他の任意の方法で合成してもよい。
前記化学式(1)においてAが単結合、2価の炭化水素基、又はスルホニル基であり、かつ、R及びRがα-メチルベンジル基である化合物は、例えば、下記化学式(7)で表される化合物(以下、「St-OPP」ともいう)を原料に用いて合成(製造)することができる。
「St-OPP」は、例えば、特開2009-269868に記載の方法において、出発物質として2-(1-フェニルエチル)フェノールを用い、さらに、シクロヘキセンの代わりにスチレンを用いることで合成できるが、この方法に限定されず、その他の任意の方法で合成してもよい。
前記化学式(1)においてAが単結合、2価の炭化水素基、又はスルホニル基であり、かつ、R及びRがシクロヘキシル基である化合物は、例えば、下記化学式(8)で表される化合物(以下、「CPP」ともいう)を原料に用いて合成(製造)することができる。
前記化学式(1)において、Aが単結合である化合物は、例えば、前記化学式(6)~(8)で表される化合物を原料として、Bul. Korean Chem. Soc. 1999, Vol.20, No.4, pp. 469-472に記載の方法で合成できるが、この方法に限定されず、その他の方法で合成してもよい。前述の方法により合成される、前記化学式(1)において、Aが単結合である化合物は、例えば、下記化学式(9)で表される化合物である。下記化学式(9)における、R及びRは、前記化学式(1)におけるR及びRと同様である。前記化学式(1)において、Aが単結合である化合物は、例えば、前記化学式(101)~(103)で表される化合物である。
前記化学式(1)において、Aがメチレン基である化合物は、例えば、前記化学式(6)~(8)で表される化合物を原料として、European Polymer Journal, 1970, Vol.6, pp. 1339-1346に記載の方法で合成できるが、この方法に限定されず、その他の方法で合成してもよい。前述の方法により合成される、前記化学式(1)において、Aがメチレン基である化合物は、例えば、下記化学式(10)で表される化合物である。下記化学式(10)における、R及びRは、前記化学式(1)におけるR及びRと同様である。前記化学式(1)において、Aがメチレン基である化合物は、例えば、前記化学式(104)で表される化合物である。
前記化学式(1)において、Aは、前述のとおり、単結合、2価の炭化水素基、又はスルホニル基であり、前記2価の炭化水素基における水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい。Aにおいて、前記2価の鎖状の炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも飽和でも不飽和でもよい。前記2価の鎖状の炭化水素基は、例えば、直鎖又は分枝アルキレン基、直鎖または分枝アルケニレン基、直鎖または分枝アルキニレン基等が挙げられる。前記2価の鎖状の炭化水素基は、例えば、炭素数1~4の2価の炭化水素基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基など)、1つのメチルが付加した炭素数2~5の2価の炭化水素基(例えば、メチルメチレン基など)、2つのメチルが付加した炭素数3~6の2価の炭化水素基(ジメチルメチレン基など)などの基が挙げられ、メチレン基又はジメチルメチレン基が特に好ましい。
前記化学式(1)中のAにおいて、前記2価の炭化水素基における水素原子の1つ以上は、前述のとおり、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい。前記Aは、例えば、1つのフェニル基が付加した(すなわち、水素原子の1つがフェニル基で置換された)炭素数7~10の2価の炭化水素基であってもよい。前記1つのフェニル基が付加した炭素数7~10の2価の炭化水素基としては、例えば、フェニルメチレン基などが挙げられる。前記Aは、例えば、2つのフェニル基が付加した(すなわち、水素原子の2つがフェニル基で置換された)炭素数13~16の2価の炭化水素基であってもよい。前記2つのフェニル基が付加した炭素数13~16の2価の炭化水素基としては、例えば、ジフェニルメチレン基などが挙げられる。前記Aは、例えば、メチル基及びフェニル基が付加した(すなわち、水素原子の1つ以上がメチル基で置換され、かつ水素原子の1つ以上がフェニル基で置換された)炭素数2価の炭素数8~11の炭化水素基であってもよい。前記メチル基及びフェニル基が付加した炭素数2価の炭素数8~11の炭化水素基としては、例えば、メチルフェニルメチレン基などが挙げられる。前記Aにおいて、前記2価の鎖状の炭化水素基における水素原子の1つ以上がメチル基又はフェニル基で置換された基としては、特に、フェニルメチレン基、又はジフェニルメチレン基が好ましい。
前記化学式(1)中のAは、前述のとおり、2価の脂環式炭化水素基であってもよく、例えば、シクロへキシレン基が挙げられる。
前記化学式(1)中のAは、単結合又はメチレン基が好ましい。また、前記化学式(1)中のAとして、前述のとおり、スルホニル基を選択することもできる。
前記化学式(1)中の重合性官能基X及びXは、前述のとおり、互いに同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
前記化学式(1)中の重合性官能基X及びXが下記化学式(2)で表される場合は、前記化学式(1)で表される化合物は、例えば、下記スキーム1、又は下記スキーム2に表す方法で合成できる。下記スキーム1、又は下記スキーム2に表す方法は、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物と、ハロビニル又はハロアリルとを反応させる方法である。反応条件は特に限定されず、例えば、無溶媒で反応させても有機溶媒中で反応させてもよいし、触媒を用いて反応させてもよいし、無触媒で反応させてもよい。
前記ハロビニル又はハロアリルとしては、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化アリル、臭化アリル等が例示できる。
前記ハロビニル又はハロアリルの総使用量も特に限定されないが、例えば、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物に対して、1~6倍モル量であることが好ましく、2~4倍モル量であることがより好ましい。
前記化学式(1)中の重合性官能基X及びXが下記化学式(3)で表される場合は、前記化学式(1)で表される化合物は、例えば、下記スキーム3、又は下記スキーム4に表す方法で合成できる。下記スキーム3、又は下記スキーム4に表す方法は、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物と、エピハロヒドリンとを反応させる方法である。反応条件は特に限定されず、例えば、無溶媒で反応させても有機溶媒中で反応させてもよいし、触媒を用いて反応させてもよいし、無触媒で反応させてもよい。
前記エピハロヒドリンとしては、特に限定されないが、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が例示できる。
前記エピハロヒドリンの総使用量も特に限定されないが、例えば、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物に対して、1~12倍モル量であることが好ましく、特に、2~10倍モル量であることがより好ましい。
前記スキーム3及び4の前記工程において、反応温度は特に限定されないが、-10℃~150℃であることが好ましい。反応温度が高すぎると副生成物が生じる可能性があり、且つ、反応温度が低すぎると反応時間がかかり過ぎる。前記反応温度は、20℃~130℃であることがより好ましい。また、前記工程の反応時間は、特に限定されず、反応温度に応じて調節できるが、1~15時間であることが好ましい。
前記化学式(1)中の重合性官能基X及びXが下記化学式(4)で表される場合は、前記化学式(1)で表される化合物は、例えば、下記スキーム5、又は下記スキーム6に表す方法で合成できる。下記スキーム5、又は下記スキーム6に表す方法は、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物と、エチレンオキサイド、炭酸エチレン、プロピレンオキサイド、及び炭酸プロピレンからなる群から選択される1種類以上とを反応させを反応させる方法である。反応条件は特に限定されず、例えば、無溶媒で反応させても有機溶媒中で反応させてもよいし、触媒を用いて反応させてもよいし、無触媒で反応させてもよい。
前記エチレンオキシド、炭酸エチレン、プロピレンオキシド及び炭酸プロピレンの総使用量は、特に限定されないが、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物に対して、例えば、mが1の場合1~3倍モル量、mが2の場合は3~5倍モル量、mが3の場合は5~6倍モル量であることが好ましい。
前記スキーム5及び6の前記工程において、反応温度は、特に限定されないが、-20℃~200℃であることが好ましい。反応温度が高すぎると副生成物が生じる可能性があり、且つ、反応温度が低すぎると反応時間がかかり過ぎる。前記反応温度は、0℃~180℃であることがより好ましい。また、前記工程の反応時間は、特に限定されず、反応温度に応じて調節することが好ましいが、1~18時間であることが好ましい。
前記化学式(1)中の重合性官能基X及びXが下記化学式(5)で表され、下記化学式(5)中のlが0である場合は、前記化学式(1)で表される化合物は、例えば、下記スキーム7、又は下記スキーム8に表す方法で合成できる。下記スキーム7、又は下記スキーム8に表す方法は、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物と、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロリド、又はジ(メタ)アクリル酸無水物からなる群から選択される1種類以上とを反応させる方法である。反応条件は特に限定されず、例えば、無溶媒で反応させても有機溶媒中で反応させてもよいし、触媒を用いて反応させてもよいし、無触媒で反応させてもよい。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル及びメタクリルの少なくとも一方」を表す。例えば、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方」を表す。「(メタ)アクリル酸クロリド」は、「アクリル酸クロリド及びメタクリル酸クロリドの少なくとも一方」を表す。「ジ(メタ)アクリル酸無水物」は、「ジアクリル酸無水物及びジメタクリル酸無水物の少なくとも一方」を表す。
前記(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロリド又はジ(メタ)アクリル酸無水物の総使用量は、特に限定されないが、例えば、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物対して、1~6倍モル量であることが好ましく、2~4倍モル量であることがより好ましい。
前記スキーム7及び8の前記工程において、反応温度は特に限定されないが、-20℃~100℃であることが好ましい。反応温度が高すぎると副生成物が生じる可能性があり、且つ、反応温度が低すぎると反応時間がかかり過ぎる。前記反応温度は、-10℃~40℃であることがより好ましい。また、前記工程の反応時間は、特に限定されず、反応温度に応じて調節することが好ましいが、1~8時間であることが好ましい。
前記化学式(1)中の重合性官能基X及びXが下記化学式(5)で表され、下記化学式(5)中のlが1~3である場合は、前記化学式(1)で表される化合物は、例えば、下記スキーム9、又は下記スキーム10に表す方法で合成できる。下記スキーム9、又は下記スキーム10に表す方法は、前記スキーム5により前記化合物(9)-3を合成し、又は前記スキーム6により前記化合物(10)-3を合成した後に、前記化合物(9)-3、又は前記化合物(10)-3と、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロリド、又はジ(メタ)アクリル酸無水物からなる群から選択される1種類以上とを反応させる方法である。反応条件は特に限定されず、例えば、無溶媒で反応させても有機溶媒中で反応させてもよいし、触媒を用いて反応させてもよいし、無触媒で反応させてもよい。
前記スキーム9又は10において、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロリド又はジ(メタ)アクリル酸無水物の総使用量は、特に限定されないが、例えば、前記化学式(9)又は前記化学式(10)で表される化合物に対して、1~6倍モル量であることが好ましく、2~4倍モル量であることがより好ましい。
前記スキーム9又は10において、前記化合物(9)-3、又は前記化合物(10)-3と、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロリド、又はジ(メタ)アクリル酸無水物からなる群から選択される1種類以上とを反応させる工程の反応温度は、特に限定されないが、-20℃~200℃であることが好ましい。反応温度が高すぎると副生成物が生じる可能性があり、且つ、反応温度が低すぎると反応時間がかかり過ぎる。前記反応温度は、-10℃~140℃であることがより好ましい。また、前記工程の反応時間は、特に限定されず、反応温度に応じて調節することが好ましいが、1~20時間であることが好ましい。
前記スキーム1~10の反応に溶媒を用いる場合、前記溶媒としては、特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸フェニル、酢酸ベンジル等のエステル;ジクロロメタン、トリクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)等のアミドが例示できる。前記有機溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記スキーム1~10の反応に触媒を用いる場合、前記触媒は、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物やテトラメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等の塩基性化合物、塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩又は炭酸水素塩等の無機塩基;モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミンが例示できる。前記触媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記スキーム1~10の反応において、各段階の反応の終了後は、例えば、それぞれの化合物の物性、使用した原料や有機溶剤の種類及び量を考慮し、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、それぞれの化合物を取り出せばよい。具体的には、例えば、適宜必要に応じて、濾過、洗浄、抽出、pH調製、脱水、濃縮等の後処理操作をいずれか単独で、又は2種以上組み合わせて行い、濃縮、結晶化、再沈殿、カラムクロマトグラフィー等により、それぞれの化合物を取り出せばよい。また、取り出したそれぞれの化合物は、さらに必要に応じて、結晶化、再沈殿、カラムクロマトグラフィー、抽出、溶剤による結晶の攪拌洗浄等の操作をいずれか単独で、又は2種以上組み合わせて1回以上行うことで、精製してもよい。
本発明の化合物は、重合性官能基を有するため、重合させて重合体(ポリマー)とすることで、前記重合体により形成された樹脂材料を製造することが可能である。前記重合体は、本発明の化合物単独の重合体でもよいし、他のモノマー成分との共重合体でもよい。重合反応の条件(反応温度、反応時間等)も特に限定されず、例えば、本発明の化合物が有する重合性官能基の種類等に応じ、公知の重合反応の条件を参考にして適宜設定してもよい。前記重合反応は、例えば、本発明の化合物胆道で、又はその他の化合物(前記他のモノマー成分等)を共存させ、任意に溶剤、触媒等を加えて反応させることで行なってもよい。
以下、本発明の実施例(合成例を含む)について、比較例と併せて示す。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例中において、「部」は、特に断らない限り「質量部」を表し、「%」は、特に断らない限り「質量%」を表す。
以下の実施例及び参考例に示した各物性値は、下記の方法により測定した。
H-NMRは、内部標準としてトリメチルシラン(TMS)を用い、溶媒として重クロロホルム(CDCl)を用いて、日本電子株式会社製 核磁気共鳴装置(NMR) JNM-ECZ400(商品名)装置にて記録した。
融点は、株式会社島津製作所製 示差走査熱量計(DSC) DSC-50(商品名)装置により測定した。
平均分子量は、株式会社島津製作所製 高速液体クロマトグラフ(HPLC) 「LC-20AD(商品名)装置(にて測定し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値として求めた。
赤外吸収測定は、株式会社島津製作所製 赤外分光光度計(IR) IRAffinity-1S(商品名)装置を用いて、ATR法にて測定した。
屈折率は、以下のようにして測定した。まず、1-ブロモナフタレン又はN-メチル-2-ピロリドン(以下、「NMP」ともいう)に屈折率の測定対象物質である化合物を溶解して5重量%又は10重量%溶液を調整した。つぎに、各調整液と、対照として溶媒である1-ブロモナフタレン又はNMPとの屈折率を、株式会社アタゴ製 DR-2M(商品名)装置を用いて測定した。その測定により得られた3点の測定値から近似直線を導いた。その近似直線から屈折率の測定対象物質である各化合物の100重量%の値を読み取り、屈折率の値とした。
[実施例1]
1000mLの4ツ口フラスコに、Bz-OPP 130.2g(0.50mol)、ベンゾニトリル260.4g、塩化銅(I)15.3gを仕込み、空気を吹き込みながら65℃程度に昇温して48時間撹拌した。その後、釜温度を冷却し、メタノール260.4gと35%塩酸16.3gを滴下した。その後、析出した結晶を固液分離して褐色の結晶107.7gを得た。
上記の褐色の結晶は、下記化合物(101)と下記化合物(101X)との混合物であることを確認した。
500mLの4ツ口フラスコに前記褐色の結晶(化合物(101)及び(101X)の混合物)107.7g、キシレン281.2g、ヒドラジン・一水和物25.1g(0.50mol)を仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、70℃程度で3時間反応を行った。その後、水洗及び共沸脱水後に濾過を行った。その濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して微橙色の結晶82.1g(収率63.3%)を得た。この微橙色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、前記化学式(101)で表される化合物(以下、「Bis-Bz-OPP」ともいう)であることを確認した。化合物(101)(Bis-Bz-OPP)の融点は149~151℃、屈折率は1.676であった。化合物(101)のIR分析結果を図1に示す。また、化合物(101)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(101):
H-NMR(400MHz,CDCl):σ7.50-7.26(m、24H),σ5.25(s、2H),σ4.08(s、4H)
[実施例2]
実施例1のBz-OPPをSt-OPP 137.2g(0.50mоl)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、橙色の結晶70.4g(収率51.5%)を得た。この橙色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(102)で表される化合物(以下、「Bis-St-OPP」ともいう)であることを確認した。化合物(102)(Bis-St-OPP)の屈折率は1.663であった。化合物(102)のIR分析結果を図2に示す。また、化合物(102)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(102):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.51-7.17(m、24H),σ5.21(s、2H),σ4.59-4.54(q、2H),σ1.70-1.68(d、6H)
[実施例3]
実施例1のBz-OPPをCPP 126.2g(0.50mоl)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、白色の結晶86.3g(収率68.7%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(103)で表される化合物(以下、「Bis-CPP」ともいう)であることを確認した。化合物(103)(Bis-CPP)の融点は173~176℃、屈折率は1.640であった。化合物(103)のIR分析結果を図3に示す。また、化合物(103)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(103):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ8.13(s、2H),σ7.54-7.17(m、14H),σ3.02-2.97(m、2H),σ1.81-1.69(m、10H),σ1.51-1.26(m、10H)
[実施例4]
100mLの4ツ口フラスコに、CPP 15.0(0.060mol)、トルエン15.0g、メタンスルホン酸1.5gを仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、90℃に昇温。94%のパラホルムアルデヒド0.81g(0.027mol)を1時間かけて少量ずつ加えて3時間撹拌した。その後、釜温度を冷却し、析出した結晶を固液分離して白色の結晶7.2gを得た。得られた結晶をキシレン19.0gで溶解し、水洗、共沸脱水後に濾過を行った。その濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して白色の結晶6.2g(収率40.0%、パラホルムアルデヒド換算)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(104)で表される化合物(以下、「Bis-CPP-F」ともいう)であることを確認した。化合物(104)(Bis-CPP-F)の融点は129~134℃、屈折率は1.622であった。化合物(104)のIR分析結果を図4に示す。また、化合物(104)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(104):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.48-7.29(m、10H),σ7.07-7.07(d、2H),σ6.89-6.89(d、2H),σ5.14(s、2H),σ3.90(s、2H),σ2.96-2.90(m、2H),σ1.95-1.74(m、10H),σ1.50-1.22(m、10H)
[実施例5]
100mLの4ツ口フラスコに化合物Bis-Bz-OPP5.2g(0.010mоl)、アセトン26.0g、48%水酸化ナトリウム1.8g(0.021mol)、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド0.10gを仕込み、窒素フロー下で撹拌、55℃に昇温した。塩化アリル3.1g(0.040mol)を2時間かけて滴下した。その後、5時間反応を行った。過剰量の塩化アリルを留去した後、キシレン17.2gを加えて、水洗、共沸脱水後に濾過を行った。その濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して白色の結晶3.6g(収率60.1%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(111)で表される化合物であることを確認した。化合物(111)の融点は148~152℃、屈折率は1.640であった。化合物(111)のIR分析結果を図5に示す。また、化合物(111)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(111):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.61-7.16(m、24H),σ5.73-5.63(m、2H),σ5.06-5.01(m、4H),σ4.11(s、4H),σ3.78-3.76(m、4H)
[実施例6]
実施例5のBis-Bz-OPPをBis-St-OPP 5.5g(0.010mоl)に変更した以外は、実施例5と同様の操作を行った。その結果、橙色の液状物6.2g(収率98.9%)を得た。この橙色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(112)で表される化合物であることを確認した。化合物(112)の屈折率は1.620であった。化合物(112)のIR分析結果を図6に示す。また、化合物(112)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(112):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.61-7.14(m、24H),σ5.70-5.60(m、2H),σ5.04-4.99(m、4H),σ4.73-4.66(q、2H),σ3.77-3.55(m、4H),σ1.68-1.66(d、6H)
[実施例7]
実施例5のBis-Bz-OPPをBis-CPP 5.0g(0.010mоl)に変更した以外は、実施例5同様の操作を行った。その結果、白色の結晶3.8g(収率65.2%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(113)で表される化合物であることを確認した。化合物(113)の融点は210~212℃、屈折率は1.613であった。化合物(113)のIR分析結果を図7に示す。また、化合物(113)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(113):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.64-7.32(m、14H),σ5.84-5.74(m、2H),σ5.18-5.08(m、4H),σ3.93-3.91(m、4H),σ3.11-3.05(m、2H),σ1.92-1.75(m、10H),σ1.56-1.29(m、10H)
[実施例8]
100mLの4ツ口フラスコに化合物Bis-Bz-OPP5.2g(0.010mol)、エピクロロヒドリン7.4g(0.16mol)、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド0.090gを仕込み、窒素フロー下で撹拌、100℃に昇温して3時間撹拌を行った。その後、過剰量のエピクロロヒドリンを留去した後、トルエン10.0gを加え、釜温度100℃で48%水酸化ナトリウム3.6g(0.043mol)を滴下し、9時間撹拌した。その後、トルエン7.5gを追加し、水洗、共沸脱水後に濾過を行った。その濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して白色の結晶4.5g(収率71.4%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(121)で表される化合物であることを確認した。化合物(121)の融点は134~138℃、屈折率は1.647であった。化合物(121)のIR分析結果を図8に示す。また、化合物(121)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(121):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.60-7.17(m、24H),σ4.17-4.09(q、4H),σ3.41-3.30(m、4H),σ2.91-2.87(m、2H),σ2.63-2.61(q、2H),σ2.29-2.27(q、2H)
[実施例9]
実施例8のBis-Bz-OPPをBis-CPP 5.0g(0.010mоl)に変更した以外は、実施例8と同様の操作を行った。その結果、白色の結晶5.3g(収率86.2%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(123)で表される化合物であることを確認した。化合物(123)の融点は211~215℃、屈折率は1.616であった。化合物(123)のIR分析結果を図9に示す。また、化合物(123)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(123):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.62-7.34(m、14H),σ3.50-3.49(q、4H),σ3.12-2.98(m、4H),σ2.70-2.67(m、2H),σ2.38-2.36(m、2H),σ1.89-1.77(m、10H),σ1.53-1.31(m、10H)
[実施例10]
100mLの4ツ口フラスコに化合物Bis-Bz-OPP 5.2g(0.010mol)、炭酸エチレン1.9g(0.022mol)、炭酸ナトリウム0.26g、ジメチルアセトアミド5.2gを仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、155℃に昇温して16時間撹拌した。その後、釜温度を100℃まで冷却し、濾過を行った。濾液にメタノール15.0gを加えて結晶を析出させた。析出した結晶を固液分離して白色の粗結晶4.4gを得た。得られた粗結晶とトルエン8.8gを仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、115℃まで昇温して結晶を溶解した。その後、釜温度を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して白色の結晶3.2g(収率52.7%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(151)で表される化合物であることを確認した。化合物(151)の融点は183~187℃、屈折率は1.650であった。化合物(151)のIR分析結果を図10に示す。また、化合物(151)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(151):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.58-7.18(m、24H),σ4.13(s、4H),σ3.51-3.40(m、8H),σ1.46-1.43(m、2H)
[実施例11]
実施例10のBis-Bz-OPPをBis-St-OPP 5.5g(0.010mоl)に変更した以外は、実施例10と同様の操作を行った。その結果、白色の結晶2.4g(収率37.8%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(152)で表される化合物であることを確認した。化合物(152)の融点は167~173℃、屈折率は1.640であった。化合物(152)のIR分析結果を図11に示す。また、化合物(152)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(152):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.57-7.16(m、24H),σ4.71-4.65(q、2H),σ3.49-3.39(m、8H),σ3.32-3.26(m、2H),σ1.70-1.67(q、6H)
[実施例12]
実施例10のBis-Bz-OPPをBis-CPP 10.1 g(0.020mоl)に変更した以外は、実施例10と同様の操作を行った。その結果、白色の結晶10.0g(収率84.6%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(153)で表される化合物であることを確認した。化合物(153)の融点は225~228℃、屈折率は1.620であった。化合物(153)のIR分析結果を図12に示す。また、化合物(153)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(153):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.61-7.36(m、14H),σ3.60-3.55(m、8H),σ3.08-3.01(m、2H),σ1.93-1.77(m、10H),σ1.59-1.30(m、12H)
[実施例13]
実施例10のBis-Bz-OPPをBis-CPP-F 4.0g(0.0077mоl)に変更した以外は、実施例10と同様の操作を行った。その結果、白色の結晶2.9g(収率62.2%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(154)で表される化合物であることを確認した。化合物(154)の融点は74~79℃、屈折率は1.603であった。化合物(154)のIR分析結果を図13に示す。また、化合物(154)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
であることを確認した。
化合物(154):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.52-7.31(m、10H),σ7.12-7.11(d、2H),σ7.00-6.99(d、2H),σ3.96(s、2H),σ3.58-3.51(m、8H),σ3.00-2.98(m、2H),σ1.86-1.76(m、10H),σ1.57-1.41(m、12H)
[実施例14]
100mLの4ツ口フラスコに化合物Bis-Bz-OPP 2.0g(0.0039mol)、トリエチルアミン1.3g(0.013mol)、ジメチルアセトアミド40.0g、p-メトキシフェノール0.0010gを仕込み、溶解した後、5℃に冷却し、アクリル酸クロリド1.2g(0.013mol)を1時間かけて滴下した。その後、2時間撹拌した。反応液を精製水100.0g中に滴下し、結晶を析出させた。固液分離をして白色の粗結晶1.6gを得た。得られた粗結晶とジメチルアセトアミド12.0gを仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、85℃まで昇温して結晶を溶解。濾過後、濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して白色の結晶0.40g(収率16.4%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(131)で表される化合物であることを確認した。化合物(131)の融点は165~172℃、屈折率は1.645であった。化合物(131)のIR分析結果を図14に示す。また、化合物(131)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(131):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.44-7.19(m、24H),σ6.38-6.33(q、2H),σ6.11-6.04(q、2H),σ5.86-5.83(q、2H),σ3.94(s、4H)
[実施例15]
100mLの4ツ口フラスコに化合物Bis-Bz-OPP 2.0g(0.0039mоl)、トリエチルアミン1.3g(0.013mol)、ジメチルアセトアミド40.0g、p-メトキシフェノール0.0010gを仕込み、溶解した後、5℃に冷却し、メタクリル酸クロリド1.4g(0.013mol)を1時間かけて滴下した。その後、4時間撹拌した。反応液を精製水100.0g中に滴下し、結晶を析出させた。固液分離をして白色の粗結晶1.4gを得た。得られた粗結晶とキシレン2.4gを仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、80℃まで昇温して結晶を溶解した。濾過後、濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して白色の結晶0.30g(収率11.8%)を得た。この白色の結晶を、H-NMR及びIRにより分析したところ、化学式(141)で表される化合物であることを確認した。化合物(141)の融点は168~174℃、屈折率は1.633であった。化合物(141)のIR分析結果を図15に示す。また、化合物(141)のH-NMRの分析結果を以下に示す。
化合物(141):
H-NMR(400MHz,CDCl): σ7.45-7.18(m、24H),σ6.07(s、2H),σ5.56-5.55(t、2H),σ3.94(s、4H),σ1.80(s、6H)
[実施例16]
100mLの4ツ口フラスコに実施例10で合成した化合物3.0g(0.0049mol)、トルエン30.0g、メタンスルホン酸0.30g、p-メトキシフェノール0.0020g、アクリル酸1.0g(0.14mol)を仕込み、撹拌を行った。80℃に昇温して、フラスコ内をおよそ0.033MPa程度に減圧してトルエンを還流させながら7時間撹拌を行った。反応液にトルエン10.0gを加えて、水洗、共沸脱水後に濾過を行った。その濾液中のトルエンを留去させて濃縮し、褐色の液状物3.4g(収率97.1%)を得た。この白色の結晶を、HPLC、GPC、及びIRにより分析したところ、化学式(161)で表される化合物とその重合物とからなる組成物であることを確認した。化合物(161)の平均分子量は1218であった。化合物(161)の屈折率は1.611であった。化合物(161)のIR分析結果を図16に示す。
[比較例1]
200mLの4ツ口フラスコに4,4’-ジヒドロキシビフェニル27.9g(0.15mol)、炭酸エチレン29.1g(0.33mol)、炭酸ナトリウム1.4g、ジメチルアセトアミド83.7gを仕込み、窒素フロー下で撹拌し、155℃に昇温して8時間撹拌した。その後、釜温度を110℃まで冷却し、濾過。濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して、下記化学式(11)で表される化合物の白色の結晶29.9g(収率72.7%)を得た。得られた化合物(11)の融点は217~219℃、屈折率は1.612であった。
[比較例2]
200mLの4ツ口フラスコにビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン30.0g(0.15mol)、炭酸エチレン29.1g(0.33mol)、炭酸ナトリウム1.5g、ジメチルアセトアミド30.0gを仕込み、窒素フロー下で撹拌し、155℃に昇温して15時間撹拌した。釜温度を冷却し、反応液を精製水200.0gに加えて結晶を析出させた。析出した結晶を固液分離して白色の粗結晶42.8gを得た。得られた粗結晶と4-メチル-2-ペンタノン150.0gを仕込み、窒素フロー下で撹拌しつつ、100℃まで昇温して結晶を溶解した。濾過後、濾液を冷却しながら種結晶を加えて晶析を行い、固液分離して、下記化学式(12)で表される化合物の白色の結晶30.6g(収率70.7%)を得た。得られた化合物(12)の融点は109~111℃、屈折率は1.579であった。
実施例及び比較例で合成した化合物の屈折率を、下記表1にまとめて示す。
[表1]
化合物 屈折率
実施例 1 1.676
実施例 2 1.663
実施例 3 1.640
実施例 4 1.622
実施例 5 1.640
実施例 6 1.620
実施例 7 1.613
実施例 8 1.647
実施例 9 1.616
実施例10 1.650
実施例11 1.640
実施例12 1.620
実施例13 1.603
実施例14 1.645
実施例15 1.633
実施例16 1.611
比較例 1 1.612
比較例 2 1.579
以上、説明したとおり、実施例で合成(製造)した本発明の化合物は、いずれも重合性の官能基を有する化合物であった。さらに、実施例で合成(製造)した本発明の化合物は、いずれも、前記表1に示したように1.603~1.676の高い屈折率を示し、高屈折率が望まれる光学用樹脂材料等に適していることが確認できた。
本発明は、以下の付記のようにも記載することが可能である。ただし、本発明は、これらには限定されない。
(付記1)
下記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
前記化学式(1)中、
Aは、単結合、2価の炭化水素基、又はスルホニル基であり、前記2価の炭化水素基における水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよく、
及びRは、それぞれ、炭素数1乃至12の直鎖若しくは脂環式炭化水素基又はアラルキル基であり、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、
及びXは、それぞれ水素原子又は重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
(付記2)
前記化学式(1)中のAにおいて、
前記2価の炭化水素基は、2価の鎖状の炭化水素基又は2価の脂環式炭化水素基であり、
前記2価の鎖状の炭化水素基又は前記2価の脂環式炭化水素基における水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい、
付記1記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
(付記3)
前記化学式(1)中、
Aは、単結合、メチレン基、又はシクロヘキシレン基であり、前記メチレン基中の水素原子は、それぞれメチル基又はフェニル基に置換されていても置換されていなくてもよく、
及びRは、それぞれ、シクロヘキシル基、ベンジル基、又はα-メチルベンジル基である、
付記1又は2記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
(付記4)
前記化学式(1)中、
及びXが、それぞれ重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい、
付記1から3のいずれかに記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
(付記5)
前記化学式(1)中、X及びXが、それぞれ独立して、下記化学式(2)~(5)のいずれかの基で表される置換基である、付記1から4のいずれかに記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
前記化学式(2)中、
*は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手であり、
nは、0又は1の整数である。
前記化学式(3)中、
*は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手である。
前記化学式(4)中、*は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手であり、
Dは、エチレン基又はイソプロピレン基であり、
mは、1~3の整数であり、
Dが複数の場合は、各Dは互いに同一でも異なっていてもよい。
前記化学式(5)中、*は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手であり、
Eは、エチレン基又はイソプロピレン基であり、
Fは、水素原子又はメチル基であり、
lは、0~3の整数であり、
Eが複数の場合は、各Eは互いに同一でも異なっていてもよい。
(付記6)
前記化学式(1)において、
Aが、単結合、メチレン基、又はシクロヘキシレン基であり、前記メチレン基の水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい、
付記1から5のいずれかに記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
(付記7)
付記1から6のいずれかに記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩を含む屈折率向上剤。
(付記8)
付記1から6のいずれかに記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩を含むモノマー成分の重合体。
以上、実施形態及び実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意にかつ適宜に組み合わせ、変更し、又は選択して採用できるものである。
以上、説明したとおり、本発明によれば、高屈折率の樹脂材料を提供可能な化合物、屈折率向上剤及び重合体を提供することができる。本発明の化合物、屈折率向上剤及び重合体の用途は特に限定されず、一般的な高屈折率の樹脂材料の用途を含む広範な用途に利用可能であり、産業上の利用価値は多大である。

Claims (12)

  1. 下記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
    前記化学式(1)中、
    Aは、単結合であり、
    及びRは、それぞれ、シクロヘキシル基、又は炭素数1~2のアルキル鎖を有するアラルキル基であり、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、
    及びXは、それぞれ水素原子又は重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
  2. 下記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
    前記化学式(1)中、
    Aは、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、前記2価の炭化水素基における水素原子が置換されている場合、前記水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されており
    及びRは、それぞれ、炭素数1~2のアルキル鎖を有するアラルキル基であり、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、
    及びXは、それぞれ水素原子又は重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
  3. 下記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
    前記化学式(1)中、
    Aは、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、前記2価の炭化水素基における水素原子が置換されている場合、前記水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されており
    及びRは、それぞれ、シクロヘキシル基又は炭素数1~2のアルキル鎖を有するアラルキル基であり、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、
    及びXは、それぞれ重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
  4. 下記化学式(1)で表される化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
    前記化学式(1)中、
    Aは、単結合、又はメチレン基であり、前記メチレン基における水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、フェニル基で置換されていてもよく、
    及びRは、それぞれ、シクロヘキシル基又は炭素数1~2のアルキル鎖を有するアラルキル基であり、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、
    及びXは、それぞれ水素原子又は重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。
  5. 前記化学式(1)中のAにおいて、
    前記2価の炭化水素基は、2価の鎖状の炭化水素基又は2価の脂環式炭化水素基であり、
    前記2価の鎖状の炭化水素基又は前記2価の脂環式炭化水素基における水素原子の1つ以上は、それぞれ独立して、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい、
    請求項2又は3記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
  6. 前記化学式(1)中、
    Aは、メチレン基であり、前記メチレン基中の水素原子は、それぞれメチル基又はフェニル基に置換されていても置換されていなくてもよい、
    請求項2又は3記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
  7. 前記化学式(1)中、
    及びRは、それぞれ、シクロヘキシル基、ベンジル基、又はα-メチルベンジル基である、
    請求項1、3又は4記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
  8. 前記化学式(1)中、
    及びRは、それぞれ、ベンジル基、又はα-メチルベンジル基である、
    請求項2記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
  9. 前記化学式(1)中、
    及びXが、それぞれ重合性官能基であり、互いに同一でも異なっていてもよい、
    請求項1、2又は4記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
  10. 前記化学式(1)中、X及びXが、それぞれ独立して、下記化学式(2)~(5)のいずれかの基で表される置換基である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩。
    前記化学式(2)中、
    *は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手であり、
    nは、0又は1の整数である。
    前記化学式(3)中、
    *は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手である。
    前記化学式(4)中、*は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手であり、
    Dは、エチレン基又はイソプロピレン基であり、
    mは、1~3の整数であり、
    Dが複数の場合は、各Dは互いに同一でも異なっていてもよい。
    前記化学式(5)中、*は、前記化学式(1)中のO原子に対する結合手であり、
    Eは、エチレン基又はイソプロピレン基であり、
    Fは、水素原子又はメチル基であり、
    lは、0~3の整数であり、
    Eが複数の場合は、各Eは互いに同一でも異なっていてもよい。
  11. 請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩を含む屈折率向上剤。
  12. 請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、その互変異性体若しくは立体異性体又はそれらの塩を含むモノマー成分の重合体。
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