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JP7825838B2 - 再生ポリプロピレンペレット及び再生ポリプロピレンバンドの製造方法及び製造システム - Google Patents
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JP7825838B2 - 再生ポリプロピレンペレット及び再生ポリプロピレンバンドの製造方法及び製造システム - Google Patents

再生ポリプロピレンペレット及び再生ポリプロピレンバンドの製造方法及び製造システム

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Description

本発明は、再生ポリプロピレンペレット及び再生ポリプロピレンバンドの製造方法及び製造システム、より詳しくは、使用済みのフレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとを併用し、ほぼ無人で製造可能な再生ポリプロピレンペレット及び再生ポリプロピレンバンドの製造方法及び製造システムに関する。
梱包用に使用される梱包用結束バンドは、ポリプロピレン(以下「PP」ともいう)又はポリエチレンテレフタレート(以下「PET」ともいう)を主成分とし、顔料等の副原料を加えて幅5mm~25mmの帯状に成形した後、菱形の凹凸模様(エンボス加工)を表面に施すことによって製造される。用途に応じ種々のタイプが使用されているが、国内使用量は年間約3万6千トン程度と見積られる。
現在、梱包用結束バンドのリサイクルとして、使用済みのPP製梱包用結束バンド(以下「PPバンド」ともいう)を回収、この回収品を色選別装置で分別後、再び青色、黄色、緑色等のバンドに還元する水平リサイクルが展開されつつある。水平リサイクルとは、廃棄されたものを元の製品に戻すリサイクルをいい、例えば、使われたPPバンドを再びPPバンドとして再生することをいう。例えば、特許文献1には、回収合成樹脂からなる熱可塑性合成樹脂に、回収合成樹脂の色目を隠蔽するための酸化チタンを配合した合成樹脂材料を使用して、梱包用延伸バンドを製造する方法が開示されている。また、特許文献1には、梱包用延伸バンドを所望の色目にするために、所望の色目を有する有色顔料を更に配合した合成樹脂材料を使用して、梱包用延伸バンドを製造する方法が開示されている。
しかしながら、梱包用結束バンドは容器リサイクル法の適用対象ではないこともあり、この動きが軌道に乗ったとは言えない状態にある。PETボトルのようにリサイクルが広く展開されている例外もあるが、プラスチックの膨大で多種多様、かつ、複雑な容器、包装資材あるいは部品は、まさしくリサイクルの暗黒の大陸である。一方、リサイクルを下支えし、可能化する分別の技術、装置の近年の発展は目覚ましく、従来、想像すらできなかったプラスチック製品についてリサイクルの可能性が拡がりつつある。
例えば、大量に使用されている包装資材製品として、フレキシブルコンテナバックが知られている。フレキシブルコンテナバックは、フレコンと略されることもあり(以下「フレコン」ともいう)、コンテナバック、トンバック、トン袋、ジャンボ土嚢、クロスコンテナ、及びトランスバック等とも称される。英語圏では、Flexible Intermediate Bulk Containerを称され、略してFIBCと表記するのが一般的である。FIBCの他にもBulk Bag(バルクバック)、Big Bag(ビッグバック)、Jumbo Bag(ジャンボバック)等とも称される。
そのうち、簡易フレコンは、粉粒体を大量輸送することを目的に、折り畳みができる柔軟性の材料を用いて袋状に作られ、釣り上げるための釣りベルトと、注入・排出ができる開口部とを備えたコンテナで、工業薬品、合成樹脂、窯業土石品、飼料、食品等の輸送に利用される。タイプとしては、JIS Z1651:2008「非危険物用フレキシブルコンテナ」で定義されたクロスシングル形、或いは、日本フレキシブルコンテナ工業会が制定した「汚染関係ガイドラインに沿ったフレキシブルコンテナ」で定義されたクロス形を対象とする呼称である。
簡易フレコンは、近年、産業廃棄物である建設廃材、がれき類、燃え殻、或いは、残土処理に大量使用されるようになっているが、簡易フレコンの使用後の処理が社会的な問題となっている。そこで、使用済の簡易フレコンの再利用を目指す事業的取り組みがスタートし、主にPP成分を含む外袋、主にポリエチレン(以下、「PE」ともいう)成分を含む内袋、主に、縫製に使用されたPET繊維及びナイロン(ナイロン6、12、66等)繊維等から製造された簡易フレコンを破砕、数回の水洗い、水中での比重分離及遠心分離を経て、可能な限り不純物、汚れを除去して、大部分がPP成分、PE成分からなる破砕品を抽出し、これをペレット化することが行われている。
一方、PPバンドは個別包装資材として産業社会で一定規模の需要を持っている。しかし梱包用結束バンド、即ち、PPバンドは物流に用いられる資材であり、実使用期間が極めて短く、省資源と廃棄物削減の観点からは、リサイクル資材の活用が望ましいことが以前から提唱されている。PPバンドの需要は、約30%が特別の仕様を持つ特長タイプであり、残り約70%が標準化された仕様を持つ汎用タイプである。既述の通り、PPバンドの水平リサイクルが始まっているが、その浸透率は汎用タイプ需要の約10%程度とみられる。汎用タイプは、潜在的に水平リサイクル製品、即ち、再生バンドに置換される可能性を持つが、これが大きく浸透しない理由には、色調、美麗さなどの外観における品位の低さとリサイクル品の供給、特に潤沢性の不十分さが影響しているとみられる。
PPバンド及び簡易フレコンの主原料となるPP樹脂のタイプ、グレードは、同一又は近似しており、各々の製造工程にも近似性がある。この点から、使用済み簡易フレコンをPPバンドにカスケードリサイクルすることが提案されている(特許文献2参照)。カスケードリサイクルとは、廃棄された元の製品を、多くはより要求品質が低い別の製品にするリサイクルをいう。フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの併用物を、ほぼ同一の樹脂グレードと無機材料を原料として使用するPPバンドにカスケードリサイクルすることで、プラスチック製品のリサイクル可能性を格段に拡げることができる。
特許第5238708号公報 特開2017-222425号公報
しかしながら、簡易フレコンを単独で又は使用済みPPバンドと併用してPPバンドにリサイクルするには、最終的に簡易フレコンの残存内容物や保管に関わるゴミ等の異物、及び構成物の一部をなす縫製に使用されたPET糸及び/又はナイロン糸(ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66等の糸)の分別・除去が必要となる。しかしながら、特にPET糸及び/又はナイロン糸(以下「PET糸等」ともいう)の分別・除去処理が困難なため、これを解決する工業生産システムが今日まで見出し得なかったことが、簡易フレコンのPPバンドへのカスケードリサイクルを阻んできた。
簡易フレコンの材質区分推定では約2%重量がPET糸等であるとされるが、構成物の一部であるPET糸等は、リサイクル上、特異な性格を持つ。すなわち、フィルターを外し、全PET糸切断片をあえてPPに混入させてPPバンドを形成した場合でもPPバンドの諸性能が影響を受けることはなく、また目視では外観上の特別な変化も生じない。PET糸等の切断片が半溶融状態でPP中に混入し、繊維状であることが一種のフィラー的な役割を果たしているのではないかと推測される。すなわち、PET糸等の切断片はPPバンドにとっては異物ではなく、害のないフレコン構成物の一部である。これは、多量の試験品において確認されている事実である。
一方、フレコン残置物や保管ゴミ等の異物の除去は不可欠である。これらの混入はPPバンド生産を無人化する場合における最大のトラブルとなる延伸工程における延伸切れの原因及び外観の異常となるためである。これらの異物除去のためには最小40、60~80、最大120メッシュの最低3種のフィルターが必要である。
しかしながら、この異物除去のための60~80メッシュのフィルターは、結果として構成物の一部であるPET糸等の切断片のフィルターともなり、約10~15分間隔でフィルターの目詰りが発生する。PET糸等の融点は260~280℃であるが、主材料であるPPの融点は190~200℃であり、PP融点温度域でPET糸等は未融解の繊維形状を保持しているためである。
簡易フレコン単独又はこれと使用済みPPバンドとを併用する粉砕物を再生ペレット化し、再生ペレットから再生PPバンドを成形するにあたり、PET糸等の切断品は、他の異物と同様に、結果的に厄介な不要物であるものの、他方、製造された再生PPバンドの性能面(物性・外観上)では、単純な異物ではないことになる。
この点から、簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの粉砕物から再生PPバンドへのリサイクル、すなわち、簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとを併用する粉砕物を再生ペレット化し、再生ペレットから再生PPバンドを成形するには2つの相反する課題があり、これら2つの課題を最適化することが望ましい。
第一の課題は、単位時間あたりの生産量向上及び歩留向上を優先することであり、フレコン残置物や保管ゴミ等の異物が混入することを、製品品質への影響を与えない程度に許容し、60~80メッシュのフィルターを使うことなく強引に再生PPバンドを生産することである。第二の課題は、高品質な製品の提供を優先することであり、60~80メッシュのフィルターに起因するPET糸等除去切断片による目詰まりを許容し、単位時間あたりの生産量及び歩留が下がったとしても、最大120メッシュの異物を確実に除いた再生PPバンドを生産することである。
本発明の目的は、本来望ましい、再生PPバンドの生産及び物性上も危険性のないPET糸等切断品除去の方向を選択し、バージンバンドではバンド生産工程の全体が既に無人で行われているように、簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの併用物を原料とする再生PPペレット(リペレット)の生産からPPバンド生産の全体を、簡易フレコンと使用済みPPバンドの破砕を除いてほぼ無人で行うことの可能な省力化製造システムを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、再生ポリプロピレンペレット製造工程及び/又は再生ポリプロピレンバンド製造工程で使用する押出機を単段押出機にし、その単段押出機を、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー又はスライド式スクリーンチェンジャー(以下「デユアルピストンスクリーンチェンジャー等」と言う。)と、ダイス部とを備えるものにすることで、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
第1の特徴に係る発明は、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとの併用物から再生ポリプロピレンペレットを製造する再生ポリプロピレンペレット製造工程を含み、前記再生ポリプロピレンペレット製造工程は、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバックの破砕品又はこれと使用済みポリプロピレンバンドの破砕品とを併用する混合物を、必要に応じて前記破砕品100質量部に対して50質量部以下のバージンペレットとともに第1の単段押出機に供給し、190℃以上230℃以下の温度で前記破砕品を溶融して第1の再生樹脂溶融物を得る溶融工程と、前記第1の単段押出機で前記第1の再生樹脂溶融物から構成物の一部である縫製糸を分別・除去する異樹脂分別工程と、前記縫製糸が除去された第1の再生樹脂溶融物から異物を除去する異物除去工程と、前記縫製糸及び前記異物が除去された第1の再生樹脂溶融物を前記単段押出機でペレット化するペレット化工程と、を含み、前記第1の単段押出機は、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又はスライダー式スクリーンチェンジャーと、ダイス部とを備え、前記異樹脂分別工程では前記レーザーフィルターを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記縫製糸を除去し、前記異物除去工程では、前記デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又は前記スライダー式スクリーンチェンジャーを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記異物を除去し、前記ペレット化工程では、前記ダイス部にてストランド方式、ホットカット方式又は水中カット方式にしたがってペレット化する、再生ポリプロピレンペレットの製造方法である。
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明によって得られる再生ポリプロピレンペレットから再生ポリプロピレンバンドを製造する再生ポリプロピレンバンド製造工程を更に含む、再生ポリプロピレンバンドの製造方法である。
容器リサイクル法の回収プラスチックのリペレット化では、二段押出機がむしろ一般的である。しかしながら、二段押出機はリペレットに二度の熱履歴を与えるため、結局、メルトフローインデックス(MFI)を上昇させる結果をもたらす。
本発明では、リペレットのための単段押出機に、通常押出機では装備されない、レーザーフィルターを用いる構成物の一部である異樹脂の縫製糸分別装置と、これに後続するデユアルピストンスクリーンチェンジャー等とから構成される異物除去装置が組み込まれている。これにより、ストランドの切断無しに、PET糸等の切断片及び極めて少量であろう微細なフレコン残置物や保管ゴミ等の異物の連続的で確実な除去をほぼ無人で実現できる。
レーザーフィルターは、近年、急速に技術水準が高まった異樹脂分別除去装置である。この装置は、予めキャビティの内部に穿孔(レーザー加工)した金属プレートを設置、これをキャビティ内に充填された溶融樹脂を外側に圧縮される方向に動かし、濾過を行い、濾過後、金属プレート表面に残る異樹脂を、自動的に擦り取る形で除去する完全自動の装置であり、構成物の一部である多量の異樹脂の縫製糸の分別除去によっても都度の金属穿孔盤(の交換が不要である。
デユアルピストンスクリーンチェンジャー等は、押出機から押し出される押出し材料を濾過する装置である。本発明において、単段押出機で、破砕された簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの併用物を融解し、混練し、上述した異物除去装置を介して濾過することにより、ほとんどの不純物、汚れ等を除去することができる。
第3の特徴に係る発明は、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとの併用物から再生された再生ポリプロピレンペレットから再生ポリプロピレンバンドを製造する再生ポリプロピレンバンド製造工程を含み、前記再生ポリプロピレンバンド製造工程は、前記再生ポリプロピレンペレットを、必要に応じて前記再生ポリプロピレンペレット100質量部に対して50質量部以下のバージンペレットとともに第2の単段押出機に供給し、190℃以上230℃以下の温度で前記再生ポリプロピレンペレットを溶融して第2の再生樹脂溶融物を得る溶融工程と、前記第2の単段押出機で前記第2の再生樹脂溶融物から構成物の一部である縫製糸を除去する異樹脂分別除去工程と、前記縫製糸が除去された第2の再生樹脂溶融物から異物を除去する異物除去工程と、を含み、前記第2の単段押出機は、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又はスライダー式スクリーンチェンジャーと、ダイス部とを備え、前記異樹脂分別除去工程ではレーザーフィルターを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記縫製糸を除去し、前記異物除去工程では前記デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又は前記スライダー式スクリーンチェンジャーを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記異物を除去し、前記異物除去工程の後、前記縫製糸及び前記異物が除去された前記第2の再生樹脂溶融物が前記ダイス部に送られ、前記ダイス部から前記第2の単段押出機に後続するポリプロピレンバンド製造装置を用いて再生ポリプロピレンバンドを製造する、再生ポリプロピレンバンドの製造方法である。
本発明では、ペレットを溶融するための単段押出機に、通常押出機では装備されない、異樹脂分別除去装置であるレーザーフィルターと、これに後続するデュアルピストンスクリーンチェンジャー等である異物除去装置が組み込まれている。これにより、ストランドの切断無しに、連続的にPET糸切断片及び極めて少量であろう微細なフレコン残置物や保管ゴミ等の異物の確実な除去をほぼ無人で実現できる。
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明のカテゴリー違いである。第5の特徴に係る発明は、第2の特徴に係る発明のカテゴリー違いである。第6の特徴に係る発明は、第3の特徴に係る発明のカテゴリー違いである。
第7の特徴に係る発明は、ポリプロピレン95重量%以上と、ポリエチレンテレフタレート及び/又はナイロンに由来する糸状物とを含有し、温度230℃、荷重2.16kgでのメルトフローインデックス(MFI)が4.0g/10min以上5.5g/10min以下である、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとの併用物に由来する再生ポリプロピレンペレットである。第8の特徴に係る発明は、ポリプロピレン95重量%以上と、ポリエチレンテレフタレート及び/又はナイロンに由来する糸状物とを含有し、温度230℃、荷重2.16kgでのメルトフローインデックス(MFI)が4.0g/10min以上5.5g/10min以下である、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドの併用物に由来する再生ポリプロピレンバンドである。
第7及び第8の特徴に係る発明によると、不純物としてポリエチレンテレフタレート等に由来する糸状物を含有する、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック由来の再生ポリプロピレンペレット又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとの併用物を、MFIが4.0g/10min以上5.5g/10min以下であるという高品質な状態で提供できる。
本発明により、使用済み簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの併用物から、フレコン・バンドを製造する原料となるフレコン等・リペレットの製造、これを原料とするフレコン・バンドを生産・販売することを実現できる。フレコン等、ペレット及びフレコン・バンドは、バージンPPバンドに代替しCO削減・プラスチック廃棄物の削減に貢献する。
図1は、簡易フレコン1の一例である。 図2は、単段押出機2の概略図である。 図3は、スクリーンチェンジャー3の概略図である。
まず初めに、以下の開示、図表、及び/又は請求項等が、単独であるか、又は1つ以上の他の側面との組み合わせとして記述されていると説明されているものの、即時開示の主題はそのように限定されることを意図していない。つまり、即時開示、図表、及び請求項は、ここで記載されている様々な側面を、それぞれ単独であるか、又はお互いと1つ以上の組み合わせで包含することを意図する。例えば、即時開示が第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態を、第1実施形態が特に第2実施形態に関連して記述及び図示されるか、第2実施形態が第3実施形態に関連してのみ記述及び図示されるような方法で記述及び図示する場合でも、即時開示と図示はそのように限定されるものではなく、第1実施形態のみ、第2実施形態のみ、第3実施形態のみ、又は第1、第2及び/又は第3実施形態の1つ以上の組み合わせ、例えば第1実施形態と第2実施形態、第1実施形態と第3実施形態、第2実施形態と第3実施形態、又は第1、第2、及び第3実施形態が含まれることがある。
本文中でのフレーズ「又は」の使用は、明示的に指定されていない限り、「排他的ではない」取り決めを意味するものとする。例えば、「項目XがA又はBである」と言う場合、次のいずれかを意味するものとする:(1)項目XがA又はBのどちらか一方のみである、(2)項目XがAとBの両方である。言い換えれば、単語「又は」は、「排他的」な取り決めを定義するために使用されない。例えば、「アイテムXがA又はBである」という文に対する「排他的『又は』」の取り決めでは、XがAとBのうちのどちらか1つであることを要する。
また、本文中で用いられるフレーズ「少なくとも1つを含む」や「以下の少なくとも1つを含む」は、システム又は要素と組み合わせて使用される場合、そのシステム又は要素がフレーズの後に列挙された要素の1つ以上を含むことを意味する。例えば、要素が第1要素から第3要素の3種類である場合、フレーズ「少なくとも1つを含む」や「以下の少なくとも1つを含む」は、次のような構造的配置のいずれかとして解釈する:第1要素を含むデバイス、第2要素を含むデバイス、第3要素を含むデバイス、第1要素と第2要素を含むデバイス、第1要素と第3要素を含むデバイス、第2要素と第3要素を含むデバイス、又は第1要素、第2要素、第3要素を含むデバイス。
本文中で「少なくとも1つで使用されている」というフレーズが使用される場合も同様の解釈が意図されている。さらに、本文中で使用される「及び/又は」は、言語的な接続詞として用いられ、記載された要素や条件の1つ以上が含まれるか発生することを示すために使用されている。例えば、第1要素、第2要素、及び/又は第3要素を含むデバイスは、次の構造的配置のいずれかとして解釈される:第1要素を含むデバイス、第2要素を含むデバイス、第3要素を含むデバイス、第1要素と第2要素を含むデバイス、第1要素と第3要素を含むデバイス、第2要素と第3要素を含むデバイス、又は第1要素、第2要素、第3要素を含むデバイス。
なお、本文中でのフレーズ「及び/又は」の使用が「排他的ではない」取り決めを意味することは、日本産業規格(JIS、Japanese Industrial Standards)の「規格票の様式及び作成方法 JIS Z 8301」にも規定されている。
以下、本発明を実施するための好適な形態の一例について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
<再生ポリプロピレンバンドの製造方法>
本方法は、大きく分けて、(第1ステップ)簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの併用物から再生PPペレットを製造する再生PPペレット製造工程と、(第2ステップ)再生PPペレットから再生PPバンドを製造する再生PPバンド製造工程とに大別される。その際、簡易フレコンに含まれる異物を除去する必要があるが、異物の除去は、第1ステップ及び第2ステップのいずれか又は両方で行われる。
〔第1実施形態〕少なくとも第1ステップで異物を除去する場合
[第1ステップ:再生PPペレット製造工程]
第1ステップは、第2ステップである再生PPバンド製造工程と同一工場内に連結、或いは非連結で設置する、又は異なる工場に於いて各別に設置される場合もあるであろう。
第1ステップを構成する機器・装置は最初に簡易フレコン又は使用済みPPバンドの破砕機、次に破砕品の水洗装置、更に遠心脱水装置、最後が押出機の順となる。
まず、使用済簡易フレコンを回収する。図1は、簡易フレコン1の一例である。簡易フレコン1は、主成分としてPP成分を含む外袋及び主成分としてPE成分を含む内袋から成るフレコン胴体11、吊りベルト12、投入口締めテープ13、排出口締めテープ14、並びに取付け部15等の複数の部材から構成される。吊りベルト12、投入口締めテープ13、排出口締めテープ14、及び取付け部15等には、PET繊維やナイロン繊維等が使用されている。また、使用済であることから、簡易フレコンにはその他の不純物や汚れが付着している。
続いて、回収された使用済簡易フレコン1を破砕機で破砕し、得られた粉砕品を水洗浄及び脱水乾燥する。
続いて、破砕された簡易フレコン1を単段押出機2に投入する。単段押出機2に投入する原料は、破砕された簡易フレコン1だけであってもよいし、破砕された簡易フレコン1と破砕された使用済みPPバンド(図示せず)との併用物であってもよい。中でも、(1)再生品の引張強度向上が期待される点、(2)回収数量の向上が期待される点、(3)物性のバラつきを抑えられる点、(4)再リサイクル時の物性低下を抑えられる点から、単段押出機2に投入する原料は、破砕された簡易フレコン1と破砕された使用済みPPバンド(図示せず)との併用物であることが好ましい。
以下、併用することの利点について説明する。その前段として、使用済み簡易フレコン単独を再生する再生ペレットと、使用済みPPバンド単独を再生する再生ペレットとの差異を説明する。
双方とも特注製品を除けば、その主原料とするPP樹脂のタイプ、グレードは同一或いは極めて近似しており、ほぼ同一原料とみなすことが可能である。また双方とも、主要な添加剤として延伸割れを防止するため、炭酸カルシウム(CaCO)を配合する。また、簡易フレコンの基材であるフラットヤーンとPPバンドは、いずれも強い引張強度を得るため、タテ延伸の工程により製造される。
しかし、双方の炭酸カルシウムの配合量及び比重には相違がある。PPバンドは、日本国内各社の汎用製品であればほとんど同一規格となっており、炭酸カルシウム配合量は、容積ベースで1.2%、再生ペレットの比重は、0.920g/cmである。他方、簡易フレコン単独での炭酸カルシウムの配合量及び比重は、PPバンドのような製品規格の統一がみられず、炭酸カルシウムの配合量は、3.0%~4.2%の範囲で各社毎にバラついている。比重についても、各社毎に、0.935g/cm(新洋株式会社製)、0.946g/cm(株式会社湯沢クリーンセンター製)、0,975g/cm(FUKURO,福順裕実業有限公司(台湾))等とバラついている。
PPバンドの物性として重要なパラメータは、引張強度とこれに規定される融着強度(母材引張強度の70%以上)であるが、使用済みPPバンドだけを原料としてPPバンドを再生する分には、原料としての使用済みPPバンドの各社規格に統一性があるため、各社の使用済みPPバンドが混在していたとしても、使用済みPPバンドから得られる再生ペレット、再生バンド共に品質の面で大きな問題にはならない。
しかし、簡易フレコンだけを原料としてPPバンドを再生する場合、炭酸カルシウムの配合量は、3.0%~4.2%の範囲で各社毎にバラつきがあるため、各社の使用済みPPバンドが混在した状態で再生ペレット、再生バンドを得ると、品質の面でバラつきが生じ得る。表1は、PPバンドから再生ペレットを得た場合と、炭酸カルシウムの配合量が相対的に多い簡易フレコンから再生ペレットを得た場合との間での物性を比較したものである。原料に含まれる炭酸カルシウム量が多いと、再生ペレットの引張強度が小さくなる。PPバンドに含まれる炭酸カルシウム量は、簡易フレコンに含まれる炭酸カルシウム量よりも少ないことから、簡易フレコンの破砕品とPPバンドの破砕品とを併用したブレンド品を原料にすることで、再生品の引張強度向上に加え、各社の使用済みPPバンドが混在した状態であっても物性のバラつきを抑制できることが期待される。
簡易フレコンの破砕品とPPバンドの破砕品とを併用したブレンド品を原料にする場合、再生品の品質向上及び物性のバラつき防止の観点から、簡易フレコン重量1.0に対する使用済みPPバンドの重量は、0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましく、0.5以上であることがさらに好ましい。一方で、簡易フレコンのリサイクルという本来の目的を勘案すると、簡易フレコン重量1.0に対する使用済みPPバンドの重量は、2.0以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.0以下であることがさらに好ましい。
また、単段押出機2に投入する原料は、さらにバージンペレットを含むものであってもよい。バージンペレットとは、再利用品ではない新品のペレットをいう。バージンペレットは、熱履歴がなく、炭酸カルシウムを含んでいないから、MFRを抑える効果を期待できるし、再生品の引張強度向上、各社の使用済みPPバンドが混在した状態であっても物性のバラつきを抑えられるといった効果も期待できる。
バージンペレットを原料に加える場合、再生品の品質向上及び物性のバラつき防止の観点から、再生品(簡易フレコンと使用済みPPバンドとを合わせたもの)の重量1.0に対するバージンペレットの重量は、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましい。一方で、簡易フレコンのリサイクルという本来の目的を勘案すると、再生品(簡易フレコンと使用済みPPバンドとを合わせたもの)の重量1.0に対するバージンペレットの重量は、0.5以下であることが好ましく、0.4以下であることがより好ましい。
図2は、単段押出機2の概略図である。単段押出機2は、シリンダ21と、シリンダ21に内挿された回転可能なスクリュー22と、シリンダ21に接続された投入口23と、シリンダ21に接続されたダイス部24を有する。
本実施形態では、再生PPペレットを製造する押出機を単段構造にすることを特徴としている。
容器リサイクル法の回収プラスチックのリペレット化では、二段押出機がむしろ一般的である。例えば、特許第6442002号「廃棄合成樹脂の再生方法」の段落〔0054〕においても、二段押出を前提とし、レーザースクリーンによる熱可塑性と熱硬化性樹脂や金属等の異物除去を示している。しかしながら、二段押出機はリペレットに二度の熱履歴を与えるため、結局、メルトフローインデックス(MFI)を上昇させる結果をもたらす。
本実施形態では、リペレットのための単段押出機2のシリンダー先端部25に、通常押出機では装備されない、レーザーフィルターと、これに後続するデュアルピストンタイプの2種のスクリーンチェンジャー及び/又はスライド式スクリーンチェンジャーとから構成される異物除去装置が組み込まれている。これにより、ストランドの切断無しに、連続的にPET糸切断片及び極めて少量であろう微細なフレコン残置物や保管ゴミ等の異物の確実な除去がほぼ無人(交換頻度が極めて少ない)で実現することができることとなる。
PETやナイロン(NY)等の縫製糸は簡易フレコン構成物の一部であり、従って、重量の約2%と極めて量が多く、かつ、水洗工程の除去ができない。そのため、従来のスクリーンメッシュでは、その量の多さのために60~80meshのスクリーンメッシュが約10~15分程度で目詰まりを起こし、PET等縫製糸の除去を自動化することができなかった。そのため、メッシュ交換に人手が取られ、押出量が大きくダウンしていた。
レーザーフィルターは、近年、急速に技術水準が高まった異樹脂分別・異物除去装置である。レーザーフィルターでは表面積の大きな金属穿孔盤が使用でき、大面積であることから旧来のスクリーンmeshに比較し、濾過圧を非常に小さくできる。即ち、大量の不要物の分別が可能である。
また、キャビティ―内の樹脂の流路に対し、直角方向に金属穿孔盤を動し濾過するため、濾過後に機構に組込んだスクレーバーで非濾過物の自動クリーニングが可能で、これを連続的に反復することで、人手を用いることなく、生産継続が可能である。
レーザーフィルターの使用で、量の多いPET切断糸を高温で溶融させてスクリーンmeshを通過させることなく、PP溶融温度域で、これのフィルタリングが可能である。即ち、フレコン破砕品のペレット化にとって最大の課題を回避する道筋を見出すことができる。
古典的な金網方式は、金網が固定され、溶融樹脂が動いてこれを通過し、濾過するが、
レーザーフィルター方式は、金属穿孔プレートが溶融樹脂中を移動し、濾過を行う逆の形をとり、濾過後の異物をスクレバー(ワイパー)で自動的に擦取ることが可能となっている。これがレーザーフィルターの最大の特長・メリットである。
レーザーフィルターはPET糸切断片のような2%程度の混入物の除去に適しており、最大5%の混入にまで対応できる。金属穿孔プレートの交換は月1回、スクレーバーは週1回程度の交換頻度をされている。
フィルターサイズは特に限定されるものではないが、120メッシュ(目開き0.132mm)以下であり、20メッシュ(目開き0.98mm)~100メッシュ(目開き0.154mm)であることがより好適であり、40メッシュ(目開き0.455mm)~60メッシュ(目開き0.233mm)程度であることがさらに好適である。レーザーフィルターの目は、正方形ではなく楕円の場合がある。この場合、フィルターサイズは、楕円孔の面積と同じ面積の正方形の1辺の長さから求めるものとする。
スクリーンチェンジャーは、押出機から押し出される押出し材料を濾過する装置である。図3に示すように、スクリーンチェンジャー3は、押出機2の前端25に固定されるケース本体31と、該ケース本体31に支持されて押出し方向と直角なX軸方向にスライド移動しうるスクリーンユニット32とを備える。スクリーンユニット32は、ケース本体31に設ける案内孔33内を通るスライドプレート34と、このスライドプレート34内に取り付く複数(例えば2つ)の濾過用のスクリーン35とを備える。
一般的なフレコン残置物、汚れ、ゴミ等の後天的な付加物はそもそも混入量が少なく、かつ通常、破砕後の水洗工程で大部分が除去できるため、スクリーンメッシュで除去が必要な異物が非常に少ない。したがって、デュアルピストン又はスライド式スクリーン型のような方式で、生産を止めることなく、連続的に生産が可能である。
本発明によると、フレコン破砕物から良質なペレットを製造する過程で、構成物の一部である異樹脂の分別装置(レーザーフィルター)と後天的に混入する異物の除去装置(スクリーンチェンジャー)とを組み合わせる複合機構を、押出機2のシリンダー21とダイス部24との間に導入することで、無人の連続製造システムを確立できる。
また、安全対策として再生PPペレット加工時に酸化防止剤を添加することが好ましい。
PPが熱と酸素のアタックを受けた場合、フリーラジカルが酸素と反応して発生するパーオキシラジカル(POO・)が主たる連鎖担体ラジカルとして作用する。このパーオキシラジカルの活性はたいへん高く劣化を促進する。パーオキシラジカルが、水素引き抜き反応、β開裂反応、ラジカル間反応、二重結合への付加反応により生じるアルコキシラジカルも同様な反応機構で劣化に関与する。
パーオキシラジカルは、他の有機物から水素を引き抜き、ハイドロパーオキサイドとなり、新たなフリーラジカルを発生し、連鎖反応する。この自動酸化反応を抑制する酸化防止剤の必要条件は次のようになる。これらを考慮して、酸化防止剤の化学構造と分子量から、最適な酸化防止剤が選択される。
(1)ラジカル発生やラジカルによる連鎖反応を防止する
(2)パーオキシラジカルによる連鎖反応の防止
(3)遷移金属による自動酸化の防止
(4)樹脂と相溶性がよい
(5)加工温度で揮散しない
(6)酸素吸収誘導時間が長い
(7)添加剤と反応物が共に着色しない
(8)水や油に不溶である
(9)毒性がない
酸化防止剤の性能は、プラスチック内での拡散速度や反応速度とラジカル捕捉数に依存する。拡散速度が高いとプラスチック内で移動しやすくラジカルとの反応には有利である。ただ拡散速度が高いとブリードしやすいので両面から評価して選択される。拡散速度は、(1)酸化防止剤の分子量、(2)立体障害性、(3)樹脂の構造、(4)環境温度によって異なるから、プラスチックの種類や使用環境によって適当な酸化防止剤は異なる。したがって、これらの条件を考慮して一次選択される。ラジカル連鎖防止剤としてはフェノール系又はアミン系が選択され、過酸化物分解剤としてはフォスファイト系又はイオウ系が選択され、金属不活性化剤としてはヒドラジン系又はアミド系が選択される。それぞれの用途に適した酸化防止剤が、再生PPペレットや再生PPバンドの表層でおこる反応に抑制効果を示す。ラジカルを捕捉し、自動酸化の防止作用を有するものと、ハイドロパーオキサイドを無害なものに分解する作用のものが有り、前者は一次酸化防止剤、後者は二次酸化防止剤と呼ばれている。また遷移金属は、ハイドロパーオキサイドと反応して有害なパーオキシラジカルを発生することから、金属の不活性化剤も酸化防止作用を有する。
本発明において、酸化防止剤を用いることの目的は、押出機302で簡易フレコンを高温で混練して再生原料を製造している場合に発生することがある熱可塑性樹脂の熱劣化による低分子化を回避するためである。酸化防止剤の種類は特に限定されるものでないが、ラジカル連鎖防止剤であるフェノール系や、過酸化物分解剤であるフォスファイト系等が挙げられる。
中でも、ラジカルを捕捉する一次酸化防止剤とハイドロバーオキサイドの分解能を有する二次酸化防止剤を組合せると高い相乗効果を示す。フェノール系酸化防止剤がフォスファイト系酸化防止剤の自動酸化を抑制する効果を有し、一方、フォスファイト系酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤の着色抑制効果を有することから、フェノール系とフォスファイト系の酸化防止剤の組合せは、酸化防止に対して相乗効果を示す。
酸化防止剤の含有量は特に限定されるものでないが、例えば、フェノール系及びフォスファイト系をそれぞれ0.05%ずつ併用することが好ましい。
また、梱包用延伸バンド等の押出延伸製品における割れの伝播を防止するために、使用済簡易フレコン201の粉砕品100重量部に対して、炭酸カルシウムやタルクを0~10重量部の割合の範囲で押出機に投入して、再生原料と融解、混練、濾過して再生PPペレットを製造することが好ましい。なお、0重量部とは、炭酸カルシウムやタルクを投入しなくてよい場合があることを意味する。
また、再生原料が有する色相又は混色状態においては優勢である色相に対して、反対色、すなわち、補色の関係にある色相の有色色材、すなわち、補色の関係にある色相の有彩色の、有機色材、無機色材、又は、有機色材と無機色材、を、粉末、顆粒或いはマスターバッチの形態で押出機に投入して、再生原料と融解、混練、濾過して、再生PPペレットを製造してもよい。色相環(color circle)によれば、各色相は、正反対に位置する関係にある補色を有している(例えば、赤に対しては青緑、紫に対しては黄緑、黄色に対しては青紫、等)。再生原料は、簡易フレコンの集合から製造されることから、簡易フレコンに起因する顔料・染料を含む色相を有するものとなる。再生原料が有する色相又は混色状態においては優勢である色相に対して、補色の関係にある色相の有色色材を、粉末、顆粒或いはマスターバッチの形態で押出機に投入することで、再生原料を無彩色化することができる。なお、必要に応じて、無彩色化された再生原料の明度を上げるために、硫酸バリウム等の白色色材を、粉末、顆粒或いはマスターバッチの形態で添加してもよい。
再生PPペレットから製造される梱包用延伸バンド等の押出延伸製品が所望の色相を発色するようにするために、複合再生樹脂組成物が発色を予定する色相の有色色材、すなわち、複合再生樹脂組成物が発色を予定する色相の、有機色材、無機色材、又は、有機色材と無機色材、を、粉末、顆粒或いはマスターバッチの形態で押出機に投入して、再生原料と融解、混練、濾過して、再生PPペレットを製造する。したがって、本発明においては、複合再生樹脂組成物が所望の色相を発色するようにするために、複合再生樹脂組成物は、少なくとも2種の有色色材、すなわち、再生原料の無彩色化を目的とする色相の有色色材、及び、複合再生樹脂組成物が発色を予定する色相の有色色材、を含むことが好ましい。このように、再生原料の色相に対して補色の関係にある色相の有色色材を投入して再生原料を無彩色化することで、複合再生樹脂組成物は、回収合成樹脂の色目を隠蔽するために酸化チタンを配合する場合よりも鮮やかに、複合再生樹脂組成物が発色を予定する色相の有色色材による所望の色相を発色することができる。
再生PPペレットの製造工程において使用する押出機のダイス部307における、樹脂状付着物、通称、目ヤニの発生の抑制、及び、成長の防止のために、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、炭酸カルシウム、タルクを含む群から選択された少なくとも1つを押出機に投入して、又は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、炭酸カルシウム、タルクを含む群から選択された少なくとも1つとその少なくとも1つ及びポリプロピレンの双方に親和性を有する相溶化剤を押出機に投入して、再生原料と融解、混練、濾過して、再生PPペレットを製造することが好ましい。これらの物質の添加は、押出機302にある熱可塑性樹脂成分の温度が190~230℃の範囲にあるときに行われることが有効である。
上記のようにして、単段押出機302によって、ペレット化した再生原料を製造できる。再生PPペレットのメルトフローインデックス(MFI)は、4.0g/10min以上5.5g/10min以下である(MFI測定条件:温度230℃、加重2.16kg)。
[第2ステップ:再生PPバンド製造工程]
本実施形態において、再生PPペレットを原料とする再生PPバンドの製造の手法は、特に限定されない。得られた再生PPペレットを溶融延伸成形することで、再生樹脂組成物の硬化物からなるバンドを製造できる。溶融延伸成形は公知の方法に従って実施できる。さらにバンドに前述のとおりの表面加工を施し、所望の長さに裁断して巻き取ることで、再生梱包用結束バンドとすることができる。
〔第2実施形態〕少なくとも第2ステップで異物を除去する場合
[第1ステップ:再生PPペレット製造工程]
第1実施形態では、単段押出機302のシリンダー先端部401に、レーザーフィルターと、これに後続するデュアルピストンタイプの2種のスクリーンチェンジャーとから構成される異物除去装置が組み込まれていたが、第2実施形態では特に限定されない。単段押出機302のシリンダー先端部401に当該異物除去装置が組み込まれていてもよいし、組み込まれていなくてもよい。
[第2ステップ:再生PPバンド製造工程]
第1実施形態では、得られた再生PPペレットを溶融延伸成形すればよかったが、第2実施形態では、再生PPペレットを溶融する際に用いる押出機の構成に制限がある。押出機は、第1実施形態の[第1ステップ:再生PPペレット製造工程]で説明した通り、単段にし、単段押出機302のシリンダー先端部401に、レーザーフィルターと、これに後続するデュアルピストンタイプの2種のスクリーンチェンジャーとから構成される異物除去装置が組み込まれることを要する。第1実施形態と同様、ストランドの切断無しに、連続的にPET糸切断片及び極めて少量であろう微細なフレコン残置物や保管ゴミ等の異物の確実な除去がほぼ無人(交換頻度が極めて少ない)で実現することができることとなる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
<原料の調製>
押出機に供給する原料として、表2に示す4種類の原料を準備した。
フレコン破砕品:比重0.975、炭酸カルシウム量4.0%
再生ペレット:比重0.912、炭酸カルシウム量1.2%
バージンペレット:比重0.900、炭酸カルシウム量0.0%
<試験>
〔実施例1〕
第1実施形態に記載の装置において、♯1に示す組成の原料を第1の単段押出機2に供給し、破砕品を溶融して第1の再生樹脂溶融物を得た。その後、レーザーフィルターを用いて60メッシュのスクリーンで縫製糸を除去し、デユアルピストンスクリーンチェンジャーを用いて120メッシュのスクリーンで異物を除去した。その後、ダイス部24にてストランド方式にしたがってペレット化することで、実施例1に係る再生ペレットを得た。
〔実施例2〕
原料の組成が♯2に示す組成であること以外は、実施例1と同様の手法により、実施例2に係る再生ペレットを得た。
〔参考例1〕
原料の組成が♯3に示す組成であること以外は、実施例1と同様の手法により、参考例1に係る再生ペレットを得た。
〔参考例2〕
原料の組成が♯4に示す組成であること以外は、実施例1と同様の手法により、参考例2に係る再生ペレットを得た。
〔比較例1〕
特開2017-014316号公報に記載の手法によって比較例1に係る再生ペレットを得た。すなわち、シリンダと、前記シリンダに内挿された回転可能なスクリューと、前記シリンダに接続された投入口と、前記シリンダに接続されたダイリップとを備えた押出機を複数提供するステップと、前記提供された複数の押出機を、第1の押出機のダイリップと第2の押出機の投入口が接続されるように、複数段に直列に接続するステップと、前記複数段の押出機のうち、前記第1の押出機又は前記第2の押出機の前記ダイリップに、目開きが0.3mm以下、或いは、目数が60個以上であるメッシュユニットを施設するステップと、前記複数段の押出機のうち、初段の押出機の投入口より、破砕された前記フレキシブルコンテナを投入するステップと、投入された前記フレキシブルコンテナを前記複数段の押出機で融解し、前記メッシュユニットにより濾過するステップとを含む方法によって比較例1に係る再生ペレットを得た。第1の押出機に投入する原料の組成は、♯1に示す組成とし、第1及び第2の押出機での条件は、実施例1と同じとした。
〔比較例2〕
原料の組成が♯2に示す組成であること以外は、比較例1と同様の手法により、比較例2に係る再生ペレットを得た。
<評価>
MFR及び引張強度を測定した。結果を表3に示す。
実施例1~3では、簡易フレコン又はこれと使用済みPPバンドとの併用物を原料とする再生PPペレット(リペレット)の生産に際し、簡易フレコンと使用済みPPバンドの破砕を除いてほぼ無人で行うことができた。
実施例1~3では、リペレットのための単段押出機に、通常押出機では装備されない、レーザーフィルターを用いる構成物の一部である異樹脂の縫製糸分別装置と、これに後続するデユアルピストンスクリーンチェンジャー等とから構成される異物除去装置が組み込まれている。これにより、ストランドの切断無しに、PET糸等の切断片及び極めて少量であろう微細なフレコン残置物や保管ゴミ等の異物の連続的で確実な除去をほぼ無人で実現できたと考えられる。
それに対し、比較例1~3では、フレコン残置物や保管ゴミ等の異物を除去しきれず、無人での再生ペレット連続製造を実現することはできなかった。これは、二段押出機はリペレットに二度の熱履歴を与えるため、結局、メルトフローインデックス(MFI)を上昇させる結果をもたらしたことに起因すると考えられる。
中でも、実施例2及び3は優れた引張強度を有し、実施例3はさらに優れた引張強度を有する。簡易フレコンだけを原料としてPPバンドを再生する場合、炭酸カルシウムの配合量は、3.0%~4.2%の範囲で各社毎にバラつきがあるため、各社の使用済みPPバンドが混在した状態で再生ペレット、再生バンドを得ると、品質の面でバラつきが生じ得る。PPバンドに含まれる炭酸カルシウム量は、簡易フレコンに含まれる炭酸カルシウム量よりも少ないことから、簡易フレコンの破砕品とPPバンドの破砕品とを併用したブレンド品を原料にすることで、再生品の引張強度向上に加え、各社の使用済みPPバンドが混在した状態であっても物性のバラつきを抑制できたものと考えられる。
1 簡易フレコン
11 フレコン胴体
12 吊りベルト
13 投入口締めテープ
14 排出口締めテープ
15 取付け部
2 単段押出機
21 シリンダー
22 スクリュー
23 投入口
24 ダイス部
25 シリンダー先端部
3 スクリーンチェンジャー
31 ケース本体
32 スクリーンユニット
33 案内孔
34 スライドプレート
35 スクリーン

Claims (6)

  1. 使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとの併用物から再生ポリプロピレンペレットを製造する再生ポリプロピレンペレット製造工程を含み、
    前記再生ポリプロピレンペレット製造工程は、使用済みの簡易フレキシブルコンテナバックの破砕品又はこれと使用済みポリプロピレンバンドの破砕品とを併用する混合物を、必要に応じて前記破砕品100質量部に対して50質量部以下のバージンペレットとともに第1の単段押出機に供給し、190℃以上230℃以下の温度で前記破砕品を溶融して第1の再生樹脂溶融物を得る溶融工程と、前記第1の単段押出機で前記第1の再生樹脂溶融物から構成物の一部である縫製糸を分別・除去する異樹脂分別工程と、前記縫製糸が除去された第1の再生樹脂溶融物から異物を除去する異物除去工程と、前記縫製糸及び前記異物が除去された第1の再生樹脂溶融物を前記単段押出機でペレット化するペレット化工程と、を含み、
    前記第1の単段押出機は、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又はスライダー式スクリーンチェンジャーと、ダイス部とを備え、前記異樹脂分別工程では前記レーザーフィルターを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記縫製糸を除去し、前記異物除去工程では前記デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又は前記スライダー式スクリーンチェンジャーを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記異物を除去し、
    前記ペレット化工程では、前記ダイス部にてストランド方式、ホットカット方式又は水中カット方式にしたがってペレット化する、再生ポリプロピレンペレットの製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法によって得られる再生ポリプロピレンペレットから再生ポリプロピレンバンドを製造する再生ポリプロピレンバンド製造工程を更に含む、再生ポリプロピレンバンドの製造方法。
  3. 使用済みの簡易フレキシブルコンテナバック又はこれと使用済みポリプロピレンバンドとの併用物から再生された再生ポリプロピレンペレットから再生ポリプロピレンバンドを製造する再生ポリプロピレンバンド製造工程を含み、
    前記再生ポリプロピレンバンド製造工程は、
    前記再生ポリプロピレンペレットを、必要に応じて前記再生ポリプロピレンペレット100質量部に対して50質量部以下のバージンペレットとともに第2の単段押出機に供給し、190℃以上230℃以下の温度で前記再生ポリプロピレンペレットを溶融して第2の再生樹脂溶融物を得る溶融工程と、
    前記第2の単段押出機で前記第2の再生樹脂溶融物から構成物の一部である縫製糸を除去する異樹脂分別工程と、
    前記縫製糸が除去された第2の再生樹脂溶融物から異物を除去する異物除去工程と、
    を含み、
    前記第2の単段押出機は、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又はスライダー式スクリーンチェンジャーと、ダイス部とを備え、
    前記異樹脂分別工程では前記レーザーフィルターを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記縫製糸を除去し、
    前記異物除去工程では前記デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又は前記スライダー式スクリーンチェンジャーを用いて120メッシュ以下のスクリーンで前記異物を除去し、
    前記異物除去工程の後、前記縫製糸及び前記異物が除去された前記第2の再生樹脂溶融物が前記ダイス部に送られ、前記ダイス部から前記第2の単段押出機に後続するポリプロピレンバンド製造装置を用いて再生ポリプロピレンバンドを製造する、再生ポリプロピレンバンドの製造方法。
  4. 使用済みの簡易フレキシブルコンテナバックの破砕品又はこれと使用済みポリプロピレンバンドの破砕品とを併用する混合物を、必要に応じて前記破砕品100質量部に対して50質量部以下のバージンペレットとともにペレット化する第1の単段押出機を備え、
    前記第1の単段押出機は、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又はスライダー式スクリーンチェンジャーと、ダイス部とを有し、
    前記第1の単段押出機に供給された前記破砕品は、190℃以上230℃以下の温度で溶融され、
    前記溶融された前記破砕品に含まれる縫製糸は、前記レーザーフィルターを用いて120メッシュ以下のスクリーンで除去され、
    前記溶融された前記破砕品に含まれる異物は、前記デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又は前記スライダー式スクリーンチェンジャーを用いて120メッシュ以下のスクリーンで除去され、
    前記縫製糸及び前記異物が除去された第1の再生樹脂溶融物は、前記ダイス部にてストランド方式、ホットカット方式又は水中カット方式にしたがってペレット化される、再生ポリプロピレンペレットの製造システム。
  5. 請求項4に記載の製造システムの後段に、第2の単段押出機と、前記第2の単段押出機に後続するポリプロピレンバンド製造装置と、をさらに備える、再生ポリプロピレンバンドの製造システム。
  6. 使用済みの簡易フレキシブルコンテナバックを破砕した破砕品又はこれと使用済みポリプロピレンバンドの破砕品とを併用する混合物から再生された再生ポリプロピレンペレットが、必要に応じて前記再生ポリプロピレンペレット100質量部に対して50質量部以下のバージンペレットとともに供給される第2の単段押出機と、
    前記第2の単段押出機に後続するポリプロピレンバンド製造装置と、
    を備え、
    前記第2の単段押出機は、シリンダーと、レーザーフィルターと、デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又はスライド式スクリーンチェンジャーと、ダイス部とを有し、
    前記第2の単段押出機に供給された前記再生ポリプロピレンペレットは、190℃以上230℃以下の温度で溶融され、
    前記溶融された前記再生ポリプロピレンペレットに含まれる縫製糸は、前記レーザーフィルターを用いて120メッシュ以下のスクリーンで除去され、
    前記溶融された前記再生ポリプロピレンペレットに含まれる異物は、前記デユアルピストンスクリーンチェンジャー及び/又は前記スライド式スクリーンチェンジャーを用いて120メッシュ以下のスクリーンで除去され、
    前記縫製糸及び前記異物が除去された第2の再生樹脂溶融物が前記ダイス部に送られ、前記ダイス部からバンド押出機に後続するポリプロピレンバンド製造装置を用いて再生ポリプロピレンバンドが製造される、再生ポリプロピレンバンドの製造システム。
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