JP7825980B2 - 液体吐出装置 - Google Patents
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Description
図1は、記録装置(液体吐出装置)10を示す概略図である。図2は、図1に示す液体吐出ヘッド42を示す概略図である。図3は、記録装置(液体吐出装置)500の制御系の構成を示すブロック図である。
次に、図3を参照しながら、記録装置10の制御系について説明する。記録装置10は、インターフェース(I/F)48を介して、別体で設けられたホスト装置50と接続されている。記録装置10は、このI/F48を介してホスト装置50との間で、各種の情報の送受信を行う。具体的には、記録装置10は、I/F48を介して、ホスト装置50より記録コマンドや画像データを受信したり、記録装置10のステータス情報をホスト装置50に送信したりする。ホスト装置50としては、汎用のパーソナルコンピュータのほか、デジタルカメラ、スキャナ、携帯端末などの公知の装置を用いることができる。ホスト装置50で記録コマンドが発生すると、当該記録コマンドが画像データとともに、I/F48を介して記録装置10に入力される。
次に、液体吐出ヘッドの構成について説明する。図4(a)は、記録素子基板1を模式的に示す平面図である。図4(b)、図4(c)は、図4(a)の枠Cの拡大図である。図5は、図4(c)に示すA-A´断面である。
検知パターン510を配置する場所は、基板上の流路形成部材の下であれば、どこに設けても良いが、より迅速に剥がれを検知するためには、圧力室502により近い位置に配置することが好ましい。また、もっとも応力ひずみが発生しやすい箇所に単独で配置しても良いし、突発異常時の意図しない剥がれを検知するために、全体にわたり複数個配置しても良い。
検知パターン510の一方の端部には、第一の検知用個別配線518が接続され、端子520に接続されている。検知パターン510の他方の端部には第二の検知用個別配線519が接続され、端子521に接続されている。従って、端子520と端子521は、検知パターン510を介してつながっていることになる。こうして形成される回路内には、配線抵抗を測定可能な測定部82-1が設けられている。
検知パターン510を圧力室の上部保護層506の金属材料よりも卑な(イオン化しやすい)金属材料で形成し、検知パターン510と上部保護層506と電気的に接続することで、より早いタイミングでの剥がれを検知することができる。つまり、このような構成においては、剥がれにより検知パターン上の金属に圧力室からのインクが侵入すると、検知パターン510、上部保護層506、インクの間で、電池を形成する。検知パターン510の材料の方が卑であることから、検知パターン510における腐食反応が加速しやすく、抵抗増加として表れやすい。このような材料の組み合わせとして、検知パターンにALを含む材料、上部保護層にIrなどの白金族もしくはTaを含む材料、といった組み合わせが好適に用いることができる。
上記に記載した、検知パターン510と上部保護層506を接続した構成においては、検知パターン510につなげる上部保護層の面積比を大きくすることで、より早期に検知が可能となる。つまり、インク侵入の際に、インクに接する上部保護層面積より、インクに接する検知パターンの面積が小さければ、検知パターン510を流れる電流密度が増加することから、検知パターンの腐食速度をあげることができる。そのため、微小なインク侵入を検知可能となる。
近年の液体吐出ヘッドとして、上部保護層506を上部電極(第1電極)とし、同じく上部保護層506で同じ液室内に対向電極508(第2電極)を設け、両電極間に電圧を印加することで、吐出性能を長期にわたり安定させる構成が開示されている。このようなインクジェットヘッドにおいては、検知パターン510は、上部電極506や、もしくは対向電極508と、電気的に接続しても良い。(図5(c)参照)。
次に、基板における発熱抵抗素子、検知パターンの積層構成について説明する。本実施形態では、上部電極、対向電極を備えた構成について説明するが、本構成は必ずしも必須ではない。
絶縁層614の上面には、保護層616が設けられている。保護層616は、例えば、絶縁層614側から、30nmのイリジウム(Ir)層(図中粗いハッチング層)、60nmのタンタル(Ta)層(図中細かいハッチング層)の順で積層された2層構造となっている。なお、保護層616の発熱抵抗素子610が位置する領域を覆う部分では、上層のタンタル層を除去してイリジウム層が圧力室418内に露出した状態となっている。なお、この露出したイリジウム層が上部電極506として機能することとなる。発熱抵抗素子610と保護層616とは、絶縁層614によって電気的に絶縁されている。
図5に示すように、保護層と検知パターンを導通させる場合においては、保護層を成膜する前の工程で検知パターン上の一部の絶縁膜614にスルーホールを開け、接続部529を設ける。する。この接続部529上に上部保護層を成膜することにより、保護層616と検知パターンを電気的に接続することができる。
更に、検知パターン上面の一部の領域において絶縁層614を開口し、開口部にて検知パターンと流路形成部材とが積層されるよう、開口部528を形成する。流路形成部材の剥がれにより開口部より侵入したインクは検知パターンを腐食させる。
以上において説明した記録装置10では、ホスト装置50などから記録コマンドが入力されると、記録処理が実行される。図7は、記録処理の詳細な処理内容を示すフローチャートである。図7のフローチャートに示される一連の処理は、制御部52において、MPU54がROM56に記憶されているプログラムコードをDRAM58に展開して実行されることにより行われる。あるいはまた、図8におけるステップの一部または全部の機能をASICまたは電気回路などのハードウェアで実行してもよい。なお、各処理の説明における符号Sは、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
次に、本実施形態の効果を確認するために本願発明者が行った検証実験について説明する。なお、検証実験で用いる記録装置10は、ヘッドユニット12においてタンク40が着脱可能であり、液体吐出ヘッド42はキャリッジ14に固定的に設けられた構成となっている。また、インクとして、顔料シアンインクを用いた。
(液体吐出ヘッドの構成)
検証例1では、基板406において、絶縁層614上に保護層616として、タンタル層200nmを形成してパターニングした。検知パターン510は、発熱抵抗素子の間における、流路形成部材が配置される領域に、第二の配線層材料にて設けた。検知パターン510の上部において保護層616を開口し、その内側で絶縁膜614を開口することで、検知パターンと流路形成部材が接するようにした。
最初に、スイッチ804を閉じて、測定部82-1により回路802の配線抵抗を測定した。この初期の測定値に測定公差を上乗せしたものを、Rtとした。その後、液体吐出ヘッド42に(1×10^7)回の吐出動作を実行させた。吐出動作中、液体吐出ヘッド42は40℃に温度調整されるようにした。スイッチ804を閉じて、測定部82-1により第3回路802の配線抵抗を測定した結果、得られた抵抗値Rが閾値Rt以下であることを確認した。
(液体吐出ヘッドの構成)
検証例2では、基板406において、絶縁層614上に保護層616として、イリジウム層30nmを形成した後にパターニングし、当該イリジウム層上にタンタル層60nmを形成してパターニングした。こうして形成された保護層616によって、基板406に、上部電極506および対向電極508を形成し、それぞれの電極に電圧を印加するための配線を保護層616にて形成した。上部電極上のイリジウムの露出領域は、対向電極上のイリジウム露出領域よりも、大きくなるように、タンタル層を開口した。
まず最初に、スイッチ804を閉じて、測定部82-1により回路802の配線抵抗を測定した。この初期の測定値に測定公差を上乗せしたものを、Rtとした。その後、液体吐出ヘッド42に(1×10^8)回の吐出動作を実行させた。吐出動作中、液体吐出ヘッド42は40℃に温度調整されるようにした。スイッチ804を閉じて、測定部82-1により第3回路802の配線抵抗を測定した結果、得られた抵抗値Rが閾値Rt以下であることを確認した。
(液体吐出ヘッドの構成)
検証例3では、列内における全ての検知パターンと全ての上部電極が導通するような構成とした以外は、検証例2で用いた液体吐出ヘッドを同じである。
最初に、スイッチ804を閉じて、測定部82-1により回路802の配線抵抗を測定した。この初期の測定値に測定公差を上乗せしたものを、Rtとした。その後、液体吐出ヘッド42に(1×10^8)回の吐出動作を実行させ、抵抗値Rが閾値Rt以下であることを確認した。その後、(1×10^8)回の吐出動作を実行し、配線抵抗を測定する、を繰り返したところ、累計(4.9×10^9)回目の吐出動作を完了した後の配線抵抗測定にて、閾値Rtより大きな数値を示した。
406 基板
408 流路形成部材
412 吐出口
500 液体吐出装置
510 検知部
Claims (6)
- 基板と、
液体を吐出する吐出口と、
前記基板上に形成され、前記吐出口に液体を供給する流路が形成されている流路形成部材と、
液体との接触により電気抵抗が変化する材料から成る検知部と、
前記検知部の電気抵抗を測定する測定部と、
を有する液体吐出ヘッドと、
前記測定部の測定結果に基づいて前記流路形成部材の剥離を検知する検知手段と、
を有する液体吐出装置において、
前記検知部は、前記基板と前記流路形成部材との間であって該流路形成部材の直下に、前記流路形成部材と接触するように配されており、
前記検知手段によって、前記流路形成部材の剥離を検知した際に、前記液体吐出ヘッドの交換を促すことを特徴とする液体吐出装置。 - 前記検知部は、液体との接触により電気化学反応が生じる金属を含む材料で形成されている請求項1に記載の液体吐出装置。
- 前記基板上に、液体を加熱するための加熱素子が形成されており、
前記加熱素子上に、該加熱素子と液体との接触を抑制する絶縁層が形成されており、
前記絶縁層上に、金属を含む材料から成る保護層が形成されており、
前記検知部と前記保護層とは電気的に接続されており、
前記検知部は、前記保護層の金属を含む材料よりもイオン化しやすい金属から成る請求項1または2に記載の液体吐出装置。 - 前記検知部は、ALまたはALを含む合金から成る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記保護層は、Ir、またはTa、またはIrを含む合金、またはTaを含む合金から成る請求項3に記載の液体吐出装置。
- 複数の前記検知部を有し、
前記複数の検知部は、直列に接続されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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