JP7827556B2 - 増築工法及び増築構造 - Google Patents
増築工法及び増築構造Info
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Description
この特許文献1(主に段落0035-0038及び図1,3,4)記載の技術では、上記構造部としての鉛直方向に沿って延在するプレキャスト柱部材(3)に対して上記構造材としての水平方向に延在する鉄骨梁(2)を接合するにあたり、プレキャスト柱部材(3)の外周部にコンクリート造の拡幅部(6)を構築すると共に、拡幅部(6)を水平方向に沿って貫通する複数の貫通ボルト(8’)を設け、鉄骨梁の端部に固定されたベースプレート(5)を上記複数の貫通ボルト(8’)により拡幅部(6)に接合している。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、コンクリート造の既設柱などの既設構造部に対して鉄骨造の新設梁などの新設構造材を接合するにあたり、既設構造部の強度低下を回避しながら、当該既設構造部に対する新設構造材の剛接合を実現できる増築工法及び増築構造を提供する点にある。
前記既設構造部の外周部にコンクリート造の新設拡幅部を構築すると共に、前記新設構造材延在方向に直交する貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を貫通する複数の貫通ボルトを設け、
前記貫通ボルト延在方向に沿って対向配置された状態で前記新設構造材に固定された一対の接合プレートを、前記貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を挟み込む形態で配置して前記複数の貫通ボルトにより前記新設拡幅部に接合する点にある。
従って、本発明により、コンクリート造の既設柱などの既設構造部に対して鉄骨造の新設梁などの新設構造材を接合するにあたり、既設構造部の強度低下を回避しながら、当該既設構造部に対する新設構造材の剛接合を実現できる増築工法を提供することができる。
前記新設構造材が、前記新設構造材延在方向としての水平方向に延在する新設梁の構造材である点にある。
前記一対の接合プレートを、前記新設構造材の両フランジの夫々に接合する点にある。
前記既設構造部の外周部に構築されたコンクリート造の新設拡幅部と、
前記新設構造材延在方向に直交する貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を貫通する状態で設けられた複数の貫通ボルトと、
前記貫通ボルト延在方向に沿って対向配置された状態で前記新設構造材に固定された一対の接合プレートと、を備え、
前記接合プレートが、前記貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を挟み込む形態で配置して前記複数の貫通ボルトにより前記新設拡幅部に接合されている点にある。
従って、本発明により、コンクリート造の既設柱などの既設構造部に対して鉄骨造の新設梁などの新設構造材を接合するにあたり、既設構造部の強度低下を回避しながら、当該既設構造部に対する新設構造材の剛接合を実現できる増築構造を提供することができる。
図3、図4及び図5に示すように、本実施形態の増築工法(以下「本増築工法」と呼ぶ)及び増築構造(以下「本増築構造」と呼ぶ)は、所定の既設構造部延在方向Xに沿って延在するコンクリート造の既設構造部1に対して当該既設構造部1側から前記既設構造部延在方向Xに直交する新設構造材延在方向Yに沿って延在する新設構造材50を接合する工法及び構造として構成されている。
更に、本増築工法及び本増築構造では、上記既設構造部1が、既設構造部延在方向Xとしての鉛直方向に延在する鉄筋コンクリート造の既設柱2における既設梁5A,5Bが接続された仕口部3とされており、上記新設構造材50が、新設構造材延在方向Yとしての水平方向に延在するH形鋼で構成された鉄骨造の新設梁51とされている。
この既設建物は、鉄筋コンクリート造の既設柱2の仕口部3に、同じく鉄筋コンクリート造の既設梁5A,5Bが接続されている。具体的に、仕口部3の周囲の4つの側面3a,3b,3c,3dのうちの2つの互いに隣り合う側面3a,3bの夫々に既設梁5A,5Bが接続されている。そして、本増築工法及び本増築構造では、仕口部3の周囲の4つの側面3a,3b,3c,3dのうちの上記既設梁5A,5Bが接続されていない側面3c側に後述する新設梁51(図3、図4及び図5を参照)が接続される。
まず、新設梁51の接続に先立って、既設柱2の仕口部3の外周部には、コンクリート造の新設拡幅部10が構築される。尚、新設拡幅部10は、コンクリート造であればよいが、鉄筋を埋設してなる鉄筋コンクリート造であっても構わない。
そして、既設柱2の側面3cの外方に位置する新設拡幅部10の側面10cに対して、後述する新設梁51(図3、図4及び図5を参照)が接続される。
新設拡幅部10において貫通ボルト25は、既設梁5A,5Bの強度低下を回避するべく当該既設梁5A,5Bとの干渉を避ける箇所に配置されている。
尚、新設拡幅部10において、貫通ボルト25は、直接コンクリートに埋設する形態や、コンクリートに埋設させたシース管に挿通させる形態などで設けることができる。
更に、新設梁51に生じる曲げモーメントは、新設梁51の最外に配置された両フランジ52から直接一対の接合プレート20に伝達されて、当該一対の接合プレート20の夫々に生じる面内方向に沿った応力により好適に抵抗される。よって、接合プレート20に生じる応力が極力小さくされて、当該接合プレート20の伸びや変位が一層好適に抑制されている。
よって、一対の接合プレート20の夫々の第1新設拡幅部接合片部22Aを新設拡幅部10に接合するための複数の貫通ボルト25については、既設梁との干渉が問題とならないため新設梁51に近い側に複数配置することができるため、第1新設拡幅部接合片部22Aの延出長さが比較的短いものとされている。一方、一対の接合プレート20の夫々の第2新設拡幅部接合片部22Bを新設拡幅部10に接合するための複数の貫通ボルト25については、既設梁5Bとの干渉を避けて配置する必要があるため、第2新設拡幅部接合片部22Bの延出長さが比較的長いものとされている。
即ち、接合ブラケット30は、新設拡幅部10の側面10cに対してグラウト36を介在させて添わせられるベースプレート31と、当該ベースプレート31に直交して溶接接合されて新設梁51のウェブ53に添わせられるガセットプレート32とからなる。接合ブラケット30のガセットプレート32が新設梁51のウェブ53に高力ボルト33により接合されることで、当該ウェブ53の端部にベースプレート31が固定されることになる。そして、新設梁51のウェブ53の端部に固定されたベースプレート31が、新設拡幅部10の側面10cに対して当該新設拡幅部10に埋設された複数のアンカーボルト34により接合される。
この構成により、新設梁51において新設構造材延在方向Y(鉛直方向)に直交する方向に生じるせん断力は、当該新設梁51のウェブ53から接合ブラケット30及びそれを新設拡幅部10に接合するアンカーボルト34を通じて好適に新設拡幅部10並びに既設柱2の仕口部3へ伝達される。また、アンカーボルト34は、上述した貫通ボルト25と同様に、既設柱2の仕口部3に干渉することなく新設拡幅部10に埋設されているので、アンカーボルト34の設置による既設柱2の仕口部3の強度低下が回避されている。
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
2 既設柱(既設構造部)
3 仕口部(既設構造部)
10 新設拡幅部
10c 側面
20 接合プレート
21 新設構造材固定片部
22A 第1新設拡幅部接合片部(新設拡幅部接合片部)
22B 第2新設拡幅部接合片部(新設拡幅部接合片部)
25 貫通ボルト
31 ベースプレート
34 アンカーボルト
50 新設構造材
51 新設梁(新設構造材)
52 フランジ
53 ウェブ
X 既設構造部延在方向
Y 新設構造材延在方向
Z 貫通ボルト延在方向
Claims (7)
- 所定の既設構造部延在方向に沿って延在するコンクリート造の既設構造部に対して当該既設構造部側から前記既設構造部延在方向に直交する新設構造材延在方向に沿って延在する新設構造材を接合する増築工法であって、
前記既設構造部の外周部にコンクリート造の新設拡幅部を構築すると共に、前記新設構造材延在方向に直交する貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を貫通する複数の貫通ボルトを設け、
前記貫通ボルト延在方向に沿って対向配置された状態で前記新設構造材に固定された一対の接合プレートを、前記貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を挟み込む形態で配置して前記複数の貫通ボルトにより前記新設拡幅部に接合する増築工法。 - 前記既設構造部が、前記既設構造部延在方向としての鉛直方向に延在する鉄筋コンクリート造の既設柱の構造部であり、
前記新設構造材が、前記新設構造材延在方向としての水平方向に延在する新設梁の構造材である請求項1に記載の増築工法。 - 前記貫通ボルト延在方向が、前記既設構造部延在方向に沿った方向である請求項1又は2に記載の増築工法。
- 前記一対の接合プレートの夫々が、前記新設構造材に固定される新設構造材固定片部と、当該新設構造材固定片部から前記既設構造部側に向けて二股に分岐した状態で延出して前記新設拡幅部に接合される一対の新設拡幅部接合片部とを有する二股分岐形状に構成されている請求項3に記載の増築工法。
- 前記新設構造材がH形鋼で構成されており、
前記一対の接合プレートを、前記新設構造材の両フランジの夫々に接合する請求項1又は2に記載の増築工法。 - 前記新設構造材のウェブの端部に固定されたベースプレートを、前記新設拡幅部の側面に対して当該新設拡幅部に埋設された複数のアンカーボルトにより接合する請求項5に記載の増築工法。
- 所定の既設構造部延在方向に沿って延在するコンクリート造の既設構造部に対して当該既設構造部側から前記既設構造部延在方向に直交する新設構造材延在方向に沿って延在する新設構造材を接合してなる増築構造であって、
前記既設構造部の外周部に構築されたコンクリート造の新設拡幅部と、
前記新設構造材延在方向に直交する貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を貫通する状態で設けられた複数の貫通ボルトと、
前記貫通ボルト延在方向に沿って対向配置された状態で前記新設構造材に固定された一対の接合プレートと、を備え、
前記接合プレートが、前記貫通ボルト延在方向に沿って前記新設拡幅部を挟み込む形態で配置して前記複数の貫通ボルトにより前記新設拡幅部に接合されている増築構造。
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