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JP7827601B2 - 生体撮影装置および生体撮影システム - Google Patents
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JP7827601B2 - 生体撮影装置および生体撮影システム - Google Patents

生体撮影装置および生体撮影システム

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Description

本開示は、生体撮影装置および生体撮影システムに関する。詳しくは、本開示は、生体に光を照射して鮮明な生体画像の撮影を行う生体撮影装置および生体撮影システムに関する。
生体を撮影した生体画像を用いた生体認証技術が注目されている。生体認証技術には、例えば、血管中のヘモグロビンと他の生体組織との間の近赤外光の吸収特性の差異を利用して、指の血管を撮影した血管画像を用いたものがある。
特許文献1には、赤外光および可視光などの波長帯域が異なる複数の光を同時に生体に照射し、その生体からの光を用いて撮影した生体画像を用いて生体認証を行う生体認証装置が開示されている。この生体認証装置では、撮影する生体の全領域に光を照射するために、指先側と指根元側の複数の箇所に光源を配置している。さらに、照射光量が不足する指先側の光源の照射光量を指の根元側の光源の照射光量よりも大きくなるようにすることで、指全体に均一な光が照射されるようにしている。
特開2021-89577号公報
本願の発明者等は、指先側の光源の照射光量を指の根元側の光源の照射光量よりも大きくなるように各光源の照射光量の比率を決定し、決定した各光源の照射光量の比率を維持したまま、光源の照射光量を制御する生体撮影装置を検討している。これにより、生体撮影装置は、鮮明な生体画像を高速に取得することができる。
しかし、指先側と指根元側の光源の照射光量が異なる状態で、それぞれの光源の光量を一定の比率で維持したまま光源を制御して光量を変動させて、生体画像を撮影する場合、一部の光源(指先側光源)の照射光量のみが設定できる光量の上限値に達する可能性がある。このように、指先側光源の照射光量が上限値となった状態で、さらに全体的に光量を大きくしようとすると、指根元側光源の光量は大きくできるが、指先側光源の光量は上限値より大きくすることができない。
一部の光源の照射光量が上限に達する状態になったにも関わらず、各光源の光量比率を維持したまま光源制御しようとしても、鮮明な生体画像が得られなかったり、鮮明な生体画像が得られる場合でも、取得に時間がかかったりするといった課題がある。
本開示は上記課題を解決するためになされた。即ち、本開示の目的の一つは、複数の異なる光源の照射する光量の比率が異なり、一部の光源の照射光量が設定できる上限値に達する場合でも、所望の明るさの生体画像を高速かつ正確に撮影することができる生体撮影装置および生体撮影システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示の生体撮影装置は、少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、の何れかの制御状態で、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように構成されている。
本開示の生体撮影システムは、少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、の何れかの制御状態で、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように構成されている。
本開示によれば、複数の異なる光源の照射する光量の比率が異なり、一部の光源の照射光量が設定できる上限値に達する場合でも、所望の明るさの生体画像を高速かつ正確に撮影することができる。
図1は、実施例1に係る撮影装置の構成例1を示す説明図である。 図2は、実施例1に係る撮影装置のブロック構成例1を示す説明図である。 図3は、実施例1に係る撮影装置のブロック構成例2を示す説明図である。 図4は、実施例1に係る光源制御の手順を示すフローチャートである。 図5Aは、光源の照射光量と指領域の明るさとの関係性の一例を示すグラフである。 図5Bは、光源の照射光量と指領域の明るさとの関係性の一例を示すグラフである。 図6Aは、光源制御の手順の一例を示す説明図である。 図6Bは、光源制御の手順の一例を示す説明図である。 図7は、実施例2に係る光源制御の手順を示すフローチャートである。 図8Aは、光源の照射光量と指領域の明るさとの関係性の一例を示すグラフである。 図8Bは、光源の照射光量と指領域の明るさとの関係性の一例を示すグラフである。 図9は、撮影装置に対する手の位置の変化を示す説明図である。 図10Aは、実施例3に係る手の位置変動に応じた光量調整例1を示す説明図である。 図10Bは、実施例3に係る手の位置変動に応じた光量調整例1を示す説明図である。 図11は、図4および図7に示した光量値計算(ステップS407、ステップS708)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の各実施例について図面を参照しながら説明する。なお、実施例の全図において、同一又は対応する部分には同一の符号を付す場合がある。
<<実施例1>>
<撮影システムの構成例>
図1は、本開示の実施例1に係る生体撮影装置108(以下、「撮影装置108」と称呼される。)を示す説明図である。図1は、撮影装置108の側断面図VW1および撮影装置108の平面図VW2を含む。図1に示す撮影装置108は、生体を撮影して生体画像データを取得する本体部100と、本体部100を制御する制御部であるコントローラ107とを有する。また、本体部100は、筐体100Aと、光源101と、撮像部102と、データメモリ106とを有する。撮影装置108は、本実施例では、被写体(生体)として、筐体100Aの上面板部100Bの上方に提示された(具体的には、かざされた)手110の指を撮影する。
被写体とする指は、ここでは、人差し指111、中指112および薬指113としているが、この例に限らず、被写体とする指の数および種類は、特に限定されない。例えば、被写体となる指は、両手の10本の指のうち1本以上の指が含まれればよい。また、以下では、人差し指111、中指112および薬指113を単に指111~113と呼ぶこともある。
筐体100Aは、設置面120に設置(例えば、取り付け又は載置)される。設置面120は、地面、天井面又は机上面のような水平面でもよいし、壁面のような鉛直面でもよいし、斜めに傾斜した面でもよい。本実施例では、設置面120に直交する軸をZ軸とし、Z軸において設置面120から離間する方向を+Z方向とし、設置面120に近接する方向を-Z方向とする。また、設置面120は、X軸とY軸とで規定されるXY平面に平行である。また、図1に示したように、本体部100は、手110の指111~113が上面板部100Bの上方に提示されるように設置される。X軸は、指111~113が提示されたときの指の長手方向であり、Y軸は、指111~113の配列方向としている。
筐体100A内部に複数の光源101(図1では、光源101-1、101-2、101-4および101-5)を含む。光源101-1、101-2、101-4および101-5を区別しない場合は、単に光源101と表記する。光源101は、波長帯域が異なる複数の波長光を照射光として、筐体100Aの上面板部100Bの上方(+Z方向)に向けて照射する照射部である。光源101-1および光源101-2は、便宜上、「第一の照射部」とも称呼される場合がある。光源101-4および光源101-5は、便宜上、「第二の照射部」とも称呼される場合がある。第一の照射部および第二の照射部のそれぞれを構成する光源の数は、上記に限定されない。
人差し指111に対応する光源101-1および101-4は、X方向に配列されている。たとえば、光源101-1は、人差し指111の指先に対応する位置に設けられ、光源101-4は、人差し指111の付け根に対応する位置に設けられる。
薬指113に対応する光源101-2および101-5は、X方向に配列されている。たとえば、光源101-2は、薬指113の指先に対応する位置に設けられ、光源101-5は、薬指113の付け根に対応する位置に設けられる。
光源101は、単一の波長帯域の波長光を照射することができ、波長光は、非可視光である近赤外光や、可視光(例えば、青色光又は緑色光)などを照射する。光源101は波長帯域が異なる複数の波長光を照射することもできる。光源101が、複数の波長光を照射する場合は、波長光は、可視光(例えば、青色光又は緑色光)と、非可視光である近赤外光とを含む。本実施例では、光源101が単一の波長光の近赤外光のみを照射するものとする。なお、可視光は指の皮膚表面を撮影して指表面画像データを取得するために使用され、近赤外光は指の血管を撮影して指血管画像データを取得するために使用される。なお、光源101は、複数の波長光を同時に照射することも、別々のタイミングで照射することも可能である。光源101は、例えば、LED(発光ダイオード)であり、定格により定まる光量値の最大値(上限値)を有している。
撮像部102は、筐体100Aの内部に設けられる。撮像部102は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサのような撮像素子を含む。撮像部102は、光源101の照射光にて照射される照射領域を撮影するように、撮像素子の撮影面が筐体100Aの上面板部100Bと対向するように配置される。
また、上面板部100Bにおける撮像部102と対向する領域には、光源101の照射光が指111~113で反射した反射光を透過させる透光板105が設けられる。透光板105は、例えば、アクリル又はガラスなどの透明な部材で構成される。また、透光板105には、特定の波長光のみを通過させるフィルムが貼着されてもよい。これにより、本体部100内部を外部から視認しにくい状態にすることができる。
撮像部102と筐体100Aの上面板部100Bとの間には、第1光学フィルタ103が設けられ、上面板部100Bにおける光源101の照射光の光路上は、第2光学フィルタ104で構成される。
第1光学フィルタ103および第2光学フィルタ104は、光源101からの照射光と同じ波長帯域の光を透過する帯域フィルタである。この場合、撮像部102が必要のない光を受光することを抑制し、生体画像データにノイズが発生することを抑制することができる。また、第1光学フィルタ103および第2光学フィルタ104は、偏向フィルタでもよい。この場合、指111~113で反射された照射光のうち、皮膚表面で鏡面反射した鏡面反射成分を低減することが可能となり、より鮮明な指血管画像データを取得することが可能となる。
なお、光源101-1および101-4に対応する第2光学フィルタ104から+Z方向には、指先提示板1400がその長手方向がY軸に平行になるように筐体100Aに設けられる。指先提示板1400は、アクリルやガラスなどの透明な板状部材であり、指111~113が載置可能である。これにより、ユーザが提示する手110の指先の位置を指先提示板1400に誘導することができる。したがって、指先提示板1400に指を置いたり、非接触でかざしたりした場合でも、撮像部102により指全体の撮影が可能となる。
以上の構成により、光源101の照射光は第2光学フィルタ104を介して筐体100Aの上面板部100Bの上方に提示された手110の指111~113で反射され、その反射光が上面板部100Bの透光板105および第1光学フィルタ103を介して撮像部102の撮像面で受光される。そして、撮像部102にて受光された光が光電変換されて画像データとして出力される。撮像部102は、データメモリ106と接続されており、光電変換された画像データはデータメモリ106に格納される。
画像データは、指の血管を示す指血管画像データと、指紋のような皮膚表面の凹凸、又は、メラニンおよび角質などの皮膚組織の吸光特性の差異に基づく皮膚表面の色を示す指表面画像データとを含む。指血管画像データおよび指表面画像データを指画像データと総称することもある。
コントローラ107は、光源101およびデータメモリ106と接続される。コントローラ107は、図1の例では、筐体100Aの外部に設けられる。
コントローラ107は、光源101および撮像部102を制御して、本体部100に指画像データを取得させる制御部としての機能と、指画像データから指111~113の血管および指紋などの特徴を示す特徴データを抽出し、その特徴データに基づいて被認証者の生体認証を行う認証部としての機能とを有する。
図2は、図1に示した撮影装置108のより詳細な構成例を示すブロック図である。図2に示すように撮影装置108は、図1に示したように本体部100およびコントローラ107を有する。また、コントローラ107は、光源制御部300と、コンピュータ310とを有する。
光源制御部300は、コンピュータ310からの指示に応じて、光源101の点灯タイミングおよび照射光の光量などを制御する。
コンピュータ310は、プロセッサ311と、記憶デバイス312と、入力デバイス313と、出力デバイス314と、通信IF(Interface:インターフェース)315とを有する。プロセッサ311、記憶デバイス312、入力デバイス313、出力デバイス314および通信IF315は、バス316を介して相互に接続される。
プロセッサ311は、記憶デバイス312に記憶されたプログラムを読み取り、その読み取ったプログラムを実行して、本体部100およびコントローラ107全体を制御する。記憶デバイス312は、プロセッサ311の動作を規定する種々のプログラムおよびプロセッサ311で使用されるデータを記憶する非一時的な記録媒体である。また、記憶デバイス312は、プロセッサ311の作業エリアとしても使用される。なお、記憶デバイス312は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はフラッシュメモリなどである。
上記のプログラムには、例えば、画像処理プログラムおよび光源制御プログラムが含まれる。画像処理プログラムは、撮像部102にて生成された画像データに対して画像処理を行うためのプログラムである。光源制御プログラムは、光源101を制御するためのプログラムである。なお、各プログラムにて実現される各機能の少なくとも一部が専用回路などにより実現されてもよい。プログラムは、プログラムが格納されたリムーバブルメディア(CD-ROM、フラッシュメモリなど)などの可搬型記憶媒体から提供されて記憶デバイス312に格納されるようにしてもよい。プログラムは、プログラムが格納された外部装置の記憶媒体からネットワークを介して提供されて記憶デバイス312に格納されるようにしてもよい。
入力デバイス313は、撮影装置108の管理者などから種々のデータを受け付ける。入力デバイス313は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキーおよびスキャナなどである。出力デバイス314は、データを出力する。出力デバイス314は、例えば、ディスプレイ、プリンタおよびスピーカなどである。通信IF315は、不図示の外部装置と接続され、その外部装置との間でデータの送受信を行う。コントローラ107が制御部としての機能を有していない場合、画像処理や光源制御は、通信IF315と接続された外部装置で行われてもよい。
図3は、撮影装置108の別の構成例である。図3に示す撮影装置108は、本体部100内に図2で示したコンピュータ310を備える構成であり、図2に示した光源制御部300を介さずにコンピュータ310が光源101を制御している。
<指画像データの撮影処理手順>
図4は、撮影装置108による生体画像データ(指画像データ)を取得する撮影処理の一例を説明するためのフローチャートである。ステップS401で撮影処理が開始されると、ステップS402の光源制御により光源101を制御し、光の照射を行う。このとき、光源101は、単一の波長光を照射する。なお、このとき光の照射が初回である場合、光源101の光量値は任意の初期の光量値が設定される。つぎに、撮影装置108は、ステップS403で画像撮影を行い、画像データIsを取得する。つぎに、撮影装置108は、ステップS404で、ステップS403で取得した画像データIsに対して画像処理を施すことで、指の検出処理を行う。
撮影装置108は、ステップS405の指の検出判定において、ステップS404の指検出処理の結果に基づいて、指が検出されたか否かを判定する。指の検出判定(ステップS405)で、指が検出されないと判定した場合(ステップS405:No)、ステップS402の光源制御に戻り、指検出処理を繰り返す。一方、指が検出されたと判定した場合(ステップS405:Yes)、ステップS406の指領域の輝度算出の処理に移行し、撮影装置108は、ステップS403で取得した画像データIsの指領域内の輝度算出を行う。なお、指領域は、便宜上、「生体領域」とも称呼される場合がある。
ステップS407では、撮影装置108は、ステップS406で算出した指領域の輝度に基づいて、次回撮影時における複数の光源101の各光量値を計算する。ステップS408の撮影終了判定では、撮影装置108は、たとえば、指領域の輝度が目標値と一致したか否か、撮影時間のタイムアウトが発生したか否か、といった撮影を終了するか否かの判定を行う。撮影が終了すると判定された場合(ステップS408:Yes)、撮影装置108は、ステップS409で撮影が終了し、撮影が終了しないと判定された場合(ステップS408:No)、ステップS402の光源制御を繰り返す。
ステップS402の光源制御では、ステップS407において各光源101の光量値が計算されている場合、撮影装置108は、計算された光量値で各光源101を照射するようにし、ステップS403の画像取得を行う。
指111~113の配列方向Yの側面の輪郭付近では、光源101の照射光の反射光量が不足しやすい。指先の輪郭付近においては、曲面の多い立体形状となっており、光源101の照射光の反射光量が特に不足しやすく、指画像データにおいて指先付近は非常に暗くなりやすい。そこで、指先側に対応する光源101-1および101-2と指根元に対応する光源101-4および101-5とをそれぞれ異なる光量で照射する。指先側の光源101-1および101-2を光源101-4および101-5に比べてより強い光量で照射することで、撮像部102は、指111~113全体を均一な明るさで撮影することが可能になる。
<ステップS407>
ステップS407の各光源101の光量値計算は、指全体が均一な明るさで撮影できるように各光源101の光量値の比率を予め決定した上で、光量値計算を行うことでより高速な光源制御および画像撮影が可能になる。例えば、指先側に対応する光源101-1および101-2のそれぞれの光量値と指根元に対応する光源101-4および101-5のそれぞれの光量値の比率をa:b(a>b)として、各光源101の光量値を決定するためのベース光量値をn(例えばnは0から255の範囲の整数値をとる)とする。なお、本例において、光源101-1および101-2の光量値は同じであり、光源101-4および101-5の光量値は同じである。
具体的には図5Aのようにベース光量値nを横軸に複数指の平均輝度値Iを縦軸にとって、その関係性を求めた上で、目標とする平均輝度に対応するベース光量値nを決定する。決定したベース光量値nと予め設定したaとbの係数に基づいて、次回撮影時の各光源101の光量値を設定する。
図5Aの例ではベース光量値nと平均輝度Iとの関係性を線形近似できると想定しているが、指先側に対応する光源101-1および101-2のそれぞれの光量値と指根元に対応する光源101-4および101-5のそれぞれの光量値との比率がa:b(a>b)とする場合、実際には図5Bのように、ベース光量値nのある点(「変動境界点(Pb)」と称呼される。)を境界に光量値nと平均輝度Iの関係性は変化する。
具体的には、光源101-1および101-2のそれぞれの光量値a*nは光源101-4および101-5のそれぞれの光量値b*nよりも常に大きいため、ベース光量値nを上昇させていくと、光源101-1および101-2のそれぞれの光量値が先に設定可能な上限値(変動境界点)に達する。変動境界点よりも大きいベース光量値nを設定した場合、光源101-1および101-2のそれぞれの光量値は上限値のまま変化せず、光源101-4および101-5のみ光量値が上昇する。変動境界点よりベース光量値nが小さい場合と大きい場合で、ベース光量値nと指領域の平均輝度の関係性が変化するので、図5Aの様に単純な線形性を想定すると、実際の関係性との誤差が大きくなり、目標輝度に対応する光量値が正確に求められず、撮影に時間がかかるといった問題が生じやすい。
ベース光量値nを上昇させるときに、複数の光源101の中の一部の光源101の光量値が上限に達する変動境界点を想定し、ベース光量値nが変動境界点より小さい場合と大きい場合でベース光量値nと指領域の平均輝度の関係性が変化することを想定することで、より正確かつ高速に目標の輝度に対応するベース光量値nを求め、指画像を撮影することが可能となる。
なお、変動境界点のベース光量値は、光源101-1および101-2のそれぞれの上限光量値maxをaで除することにより(即ち、「上限光量値max/a」により)、計算することができる。
<変動境界点を考慮した光源の光量値計算>
具体的には、ベース光量値nが変動境界点より小さい場合と大きい場合でベース光量値nと指領域の平均輝度が異なる線形性を持つと想定し、それぞれ傾きや切片の異なる直線に近似することができる。1回の画像撮影で得られた指画像の輝度とベース光量値nとの関係をベース光量値nが変動境界点より小さい場合と大きい場合で、異なる直線に近似することで、より少ない撮影回数で高速かつ正確に光源制御が可能になる。
指領域の平均輝度を観測したときのベース光量値nが変動境界点より小さいときの光源制御方法を図6Aで説明する。観測した平均輝度と現在のベース光量値nから予め決定した切片β1を通る傾きα1の直線を求め、図6Aに示すように変動境界点Pbより大きいベース光量値nにおいては、平均輝度とベース光量値nの関係性を傾きα2の直線で近似する。傾きα2の直線の求め方は、経験に基づき予め設定した係数γ1(γ1<1)を傾きα1に掛けることで求めることができる。又は、経験に基づき、変動境界点Pbより大きいベース光量値nにおいて近似した直線が通る切片β2を予め設定しておき、傾きα1の直線が点Pbと交わる点と切片β2を通る直線の傾きをα2とすることもできる。
指領域の平均輝度を観測したときのベース光量値nが変動境界点より大きいときの光源制御方法を図6Bで説明する。観測した平均輝度と現在のベース光量値nから予め決定した切片β2’を通る傾きα2’の直線を求め、図6Bに示すように変動境界点Pb’より小さいベース光量値nにおいては、平均輝度とベース光量値nの関係性を傾きα1’の直線で近似する。傾きα1’の直線の求め方は、経験に基づき予め設定した係数γ2(γ2>1)を傾きα2’に掛けることで求めることができる。又は、経験に基づき、変動境界点Pb’より小さいベース光量値nにおいて近似した直線が通る切片β1’を予め設定しておき、変動境界点Pb’と傾きα2’の直線が交わる点と切片β1’を通る直線の傾きをα1’とすることもできる。
上記では、ベース光量値nと指領域の平均輝度が線形性を持つ場合を例に挙げたが、2次関数や3次関数などで関係性を近似してもよいし、多項式補間や、スプライン補間などでより滑らかな関数近似を行うこともできる。複数回撮影して得られた指画像の輝度とベース光量値nを利用して、多項式補間やスプライン補間を行うことで、より正確な関数近似が可能になる。
<光量値計算の具体的作動>
ステップS407の光量値計算を実行するときの撮影装置108の作動をより具体的に説明する。撮影装置108(コントローラ107)は、上述したように、観測値(観測した平均輝度および現在のベース光量値)に基づいて、関数(第1関係を表す第1関数および第2関係を表す第2関数)を推定する。なお、第1関係とは、図5Bのグラフにおいてベース光量値が変動境界点以下の範囲の指領域の平均輝度とベース光量値との関係であり、第1関数は第1関係を表す関数である。第2関係とは、図5Bのグラフにおいてベース光量値が変動境界点より大きい範囲の指領域の平均輝度とベース光量値との関係であり、第2関数は第2関係を表す関数である。
撮影装置108は、目標輝度および変動境界点に対応する輝度(以下、「閾値輝度」と称呼される。)に基づいて、次のように、ベース光量を決定し、各光源の光量値を計算する。なお、目標輝度は、例えば、所望の輝度に応じて予め設定された所定の輝度である。
具体的に述べると、撮影装置108は、目標輝度が閾値輝度以下である場合、第1関数を用いて、目標輝度からベース光量(n)を決定する。この場合、撮影装置108は、指先側に対応する光源101―1および101―2のそれぞれの光量値をa*nにより計算し、光源101―4および101-5のそれぞれの光量値をb*nにより計算する。撮影装置108は、次回撮影時(S402およびS403)に計算された光量値で各光源101を照射するように、各光源101を制御する。なお、このように各光源101の光量が制御される制御状態は、便宜上、「第一の制御状態」とも称呼される場合がある。
撮影装置108は、目標輝度が閾値輝度より大きい場合、第2関数を用いて、目標輝度からベース光量を決定する。この場合、撮影装置108は、指先側に対応する光源101―1および101―2の光量のそれぞれの上限値を、光源101―1および101―2のそれぞれの光量値として計算し、光源101―4および101-5のそれぞれの光量値を光量値b*nにより計算する。撮影装置108は、次回撮影時(S402およびS403)に計算された光量値で各光源101を照射するように、各光源101を制御する。なお、このように各光源101の光量が制御される制御状態は、便宜上、「第二の制御状態」とも称呼される場合がある。
なお、撮影装置108は、計算量を減少するために、次のように、ベース光量を決定し、各光源の光量を計算してもよい。即ち、撮影装置108は、目標輝度および観測した平均輝度のそれぞれが、閾値輝度以下であるか否かを判定する。
目標輝度および観測した平均輝度の両方が閾値輝度以下である場合、撮影装置108は、観測値(観測した平均輝度および現在のベース光量)に基づいて、第1関係を表す第1関数のみを推定する。撮影装置108は、第1関数を用いて、目標輝度からベース光量を決定する。この場合、撮影装置108は、指先側に対応する光源101―1および101―2のそれぞれの光量値をa*nにより計算し、光源101―4および101-5のそれぞれの光量値を光量値b*nにより計算する。
撮影装置108は、目標輝度および観測輝度のそれぞれが、閾値輝度以下であるか否かを判定する。目標輝度および観測輝度の両方が閾値輝度より大きい場合、撮影装置108は、観測値(観測した平均輝度および現在のベース光量)に基づいて、第2関係を表す第2関数のみを推定する。撮影装置108は、第2関数を用いて、目標輝度からベース光量を決定する。この場合、撮影装置108は、指先側に対応する光源101―1および101―2のそれぞれの光量の上限値を、光源101―1および101―2のそれぞれの光量として計算し、光源101―4および101-5のそれぞれの光量値を光量値b*nにより計算する。
目標輝度が閾値輝度より大きく、且つ、観測した平均輝度が閾値輝度以下である場合、撮影装置108は、観測値(観測した平均輝度および現在のベース光量)に基づいて、第1関係を表す第1関数および第2関係を表す第2関数を推定する。撮影装置108は、第2関数を用いて、目標輝度からベース光量を決定する。この場合、撮影装置108は、指先側に対応する光源101―1および101―2のそれぞれの上限値を、光源101―1および101―2のそれぞれの光量値として決定し、光源101―4および101-5のそれぞれの光量値を光量値b*nにより計算する。
目標輝度が閾値輝度以下であり、且つ、観測した平均輝度が閾値輝度より大きい場合、撮影装置108は、観測値(観測した平均輝度および現在のベース光量)に基づいて、第2関係を表す第2関数および第1関係を表す第1関数を推定する。撮影装置108は、第1関数を用いて、目標輝度からベース光量を決定する。この場合、撮影装置108は、指先側に対応する光源101―1および101―2のそれぞれの光量値をa*nにより計算し、光源101―4および101-5のそれぞれの光量値を光量値b*nにより計算する。
<<実施例2>>
実施例2は、実施例1において、光源101から複数の異なる波長光を照射する例である。撮影装置は実施例1と同一構成であり、その説明を省略する。たとえば、光源101から2つの異なる波長光を照射する場合、1つの波長光は指の血管を撮影するための近赤外光とし、もう1つの波長光は指の指紋のような皮膚表面の生体情報を撮影するための光として、青又は緑といった可視の波長の光を用いる。
<指画像撮影処理>
図7は、実施例2に係る生体画像撮影処理手順を示すフローチャートである。ステップS701で撮影処理が開始されると、撮影装置108は、ステップS702の光源制御により光源101を制御し、光の照射を行う。このとき、光源101は、複数の波長の光を同時に照射する。
つぎに、撮影装置108は、ステップS703で画像撮影を行い、取得した画像データIsに対してステップS704で波長分離処理を施す。これにより、画像データIsは、照射した各波長の光の成分に相当する複数の波長分離画像データIiおよびIcに分離される。つぎに、撮影装置108は、ステップS705で、ステップS703で取得した画像データIsおよびステップS704で生成した波長分離画像データIiおよびIcに対して画像処理を施すことで、指の検出処理を行う。
撮影装置108は、ステップS706の指の検出判定において、ステップS705の指検出処理の結果に基づいて、指が検出されたか否かを判定する。指の検出判定(ステップS706)で、指が検出されないと判定した場合(ステップS706:No)、ステップS702の光源制御に戻り、指検出処理を繰り返す。一方、指が検出されたと判定した場合(ステップS706:Yes)、ステップS707の指領域の輝度算出の処理に移行し、撮影装置108は、ステップS703で取得した画像データIsおよびS704で生成した波長分離画像データIiおよびIcのそれぞれの指領域内の輝度算出を行う。
ステップS708では、撮影装置108は、ステップS707で算出した指領域の輝度に基づいて、次回撮影時における複数の光源101の各光量値を計算する。ステップS709の撮影終了判定では、撮影装置108は、たとえば、指領域の輝度が目標値と一致したか否か、撮影時間のタイムアウトが発生したか否か、といった撮影を終了するか否かの判定を行う。撮影が終了すると判定された場合(ステップS709:Yes)、撮影装置108は、ステップS710で撮影が終了し、撮影が終了しないと判定された場合(ステップS709:No)、ステップS702の光源制御を繰り返す
ステップS702の光源制御では、ステップS708において各光源101の光量値が計算されている場合、撮影装置108は、計算された光量値で各光源101を照射するようにし、ステップS703の画像取得を行う。
ステップS707の指領域の輝度算出では、撮影装置108は、ステップS703で撮影したRGB成分を含む画像データIsおよびステップS704で生成した複数の波長分離画像データIi、Icに対して、ステップS705の指検出処理で検出した指領域の中の、特に生体特徴の抽出を行う領域の輝度情報を求める。
ステップS708における各光源101の光量値計算については、波長分離画像データIiおよびIcの輝度LiおよびLcが輝度情報として用いられる。なお、複数の波長光を同時に照射して撮影したRGB画像データIsの各色成分画像データIr、Ig、Ibの輝度Lr、Lg、Lbが輝度情報として使用されてもよい。
ステップS708の各光源101の光量値計算は、波長分離画像Iiの輝度Liと近赤外光の光量値との関係性に基づいて、近赤外光の光量値を計算し、波長分離画像Icの輝度Lcと可視光の光量値との関係性に基づいて、可視光の光量値を計算することで、同時に2つの波長光を照射しつつそれぞれの波長光の光量値を独立に計算することができる。
また、照射する可視と近赤外の2つの波長光それぞれが指全体に均一な明るさで照射されるように各光源101の光量値の比率を予め決定した上で、光量値計算を行うことでより高速な光源制御および画像撮影が可能になる。
実施例1と同様に、例えば、指先側に対応する光源101―1および101―2のそれぞれの光量値と指根元に対応する光源101-4および101-5のそれぞれの光量値の比率をc:d(c>d)として、各光源101の近赤外光のベース光量値をni、可視光のベース光量値をncとする。このとき、光源101―1および光源101-2のそれぞれの近赤外光の光量値はc*ni、可視光の光量値はc*ncで、光源101―4および光源101-5のそれぞれの近赤外光の光量値はd*ni、可視光の光量値はd*ncとなる。
予め設定したcとdの係数を固定したままで、ベース光量値であるniおよびncの値をそれぞれ調整し、目標とする明るさの輝度を持つ画像IiおよびLiを取得することができる。具体的には図8Aのようにベース光量値niを横軸に波長分離画像Iiの複数指の平均輝度値Fiを縦軸にとって、指先側の光源101の光量値が上限に達する変動境界点Pbiよりベース光量値niが大きい場合と小さい場合で、輝度値Fiとベース光量値niの関係性が変化することを想定した上で、目標とする輝度値に対応するベース光量値niを求め近赤外光の光量値を決定する。
図8Bは可視光の光源101のベース光量値ncを横軸に波長分離画像Icの複数指の平均輝度Fcを縦軸にとって、指先側の光源101の光量値が上限に達する変動境界点Pbcよりベース光量値ncが大きい場合と小さい場合で、輝度値Fcとベース光量値ncの関係性が変化することを想定した上で、目標とする輝度値に対応するベース光量値ncを求め可視光の光量値を決定する。
図8Aおよび図8Bのように、変動境界点(Pbi、Pbc)を想定した上で、輝度と光量値の関係性を推定することで、2つの波長光の光量値を独立に決定し、より高速かつ正確に目標とする輝度を持った生体画像を取得することが可能となる。ベース光量値niおよびncの調整方法については、実施例1と同じであるため説明は省略する。
図7の撮影処理フローにおいて、光源101から可視光と近赤外光の複数の異なる波長光を照射する場合、図1の撮影装置108の構成においては、光源101から可視光が強く照射されると人の目にとって眩しく感じることがある。そこで手110を撮影装置108にかざす前には、光源101は目に見えない近赤外光のみを照射して、生体画像を取得し、指が検出された後に、光源101は可視光と近赤外光を同時に照射することで、眩しく感じにくい状態で生体画像を撮影することができる。
指が検出される前から光源101は可視光と近赤外光を同時に照射する場合は、指が検出された後に、次の撮影において指画像の指領域の輝度に基づいて可視光および近赤外光の光量値を調整し、目標とする輝度の指画像を取得することができる。
一方で、指が検出される前に光源101は近赤外光のみを照射する場合は、指が検出されたときに、指画像は近赤外光による指領域の輝度しか求められない。指領域の輝度に基づいて光量値を計算する場合、次の撮影においては、近赤外光の光量値のみが調整でき、可視光においては光量値に初期値を設定すると、さらに次の撮影で可視光による指領域の輝度に基づく光量値の計算ができるようになる。
指が検出される前に光源101は近赤外光のみを照射するようにした場合、可視光と近赤外光を同時に照射するタイミングが遅くなり、それに伴い可視光の光量値の調整開始が遅くなってしまうという課題がある。
そこで、近赤外光の光量値と波長分離画像Iiの輝度Liおよび可視光の光量値と波長分離画像Icの輝度Lcの相関性を予め求めておき、その相関性に基づいて、指検出した後の撮影において、可視光の光量値を計算する。具体的には、近赤外光のみを照射して撮影し、指を検出した指画像の輝度Liに基づいて計算した次回の近赤外光の光量値から、波長分離画像Icの輝度Lcが目標値となるように可視光の光量値を推定することで、可視光と近赤外光の光量値を同じタイミングで調整でき、高速な生体画像撮影が可能となる。
図8Aの近赤外光のベース光量値niと複数指の平均輝度Fiとの関係性および図8Bの可視光のベース光量値ncと複数指の平均輝度Fcとの関係性において変動境界点の存在を考慮した上で、近赤外光と可視光の光量値の相関性を計算することで、実用的により高速かつ正確な生体画像撮影が可能となる。
例えば、近赤光のみを照射して撮影したときの観測した平均輝度(観測輝度)およびベース光量値から図8Aの近赤外光のベース光量値niと平均輝度Fiとの関係性が求められ、上記相関性から図8Bおよび可視光のベース光量値ncと平均輝度Fcとの関係性が求められる。その後、既述した方法により、目標輝度および図8Aの関係性(2つの関数)から次回撮影時の各光源の近赤外光の光量値が計算され、目標輝度および図8Bの関係性(2つの関数)から次回撮影時の各光源の可視光の光量値が計算される。なお、図8Aの上記関係性を表す2つの関数は、便宜上、「第1関数および第2関数」とも称呼される場合があり、図8Bの関係性を表す2つの関数は、便宜上、「第3関数および第4関数」とも称呼される場合がある。
<<実施例3>>
実施例3は、実施例1および実施例2において、指の提示する位置に偏りが生じた場合に、指の提示位置に応じて、複数の光源101の照射する光量を制御する例である。
本実施例では、実施例1と同じく、光源101から単一の波長光として近赤外光を照射する場合について説明するが、実施例2のように、複数の異なる波長光を利用する場合であっても構わない。
図9は、指の位置が基準位置からずれた位置に提示した場合の一例である。指の根元に対応する光源101―4および101―5から指先に対応する光源101―1および101-2に向かう方向を+X方向とすると、指の位置が基準位置よりも+X方向にずれて提示されている。実施例1および実施例2では、指が基準位置に提示されたときに、全ての指領域に均一に光源101の光が照射されるように、各光源101の光量値の比率が決定されているとすると、指が基準位置からずれて提示された場合に、指がより近接する光源101(101-1および101-2)の照射光でより明るくなり、一方で指が遠ざかる光源101(101-4および101-5)の照射光では明るくなりにくくなる。図9の例では、指が基準位置よりも+X方向にずれて提示されることで、指画像1500において指は近接する光源101-1および101-2の照射光でより明るくなり、遠ざかる光源101-4および101-5の照射光では明るくなりにくくなる。
図10Aおよび図10Bは、実施例3に係る手の位置変動に応じた光量調整例1を示す説明図である。実施例1と同様に、各光源101の光量値を決定するためにベース光量値nを用いて光源101―1および101―2のそれぞれの光量値をa*n、光源101-4および101-5のそれぞれの光量値をb*n(a>b≧1)とすると、ベース光量値nと指画像の指領域の平均輝度は、変動境界点を考慮して図10Aのような関係になると考えられる。ベース光量値nが変動境界点より大きい値をとるとき、光源101―1および101-2のそれぞれの光量値は上限値のまま変化せず、光源101―4および101-5のそれぞれのみ光量値が上昇する。
このとき、図9で説明した通り、指が基準位置から+X方向にずれているため、指から距離が遠ざかる光源101-4および光源10-5の照射光では指は明るくなりにくい。したがって、図10Aの関係性が指を基準位置に提示した場合とすると、実際には図10Bのように、ベース光量値nが変動境界点より大きい値をとるときに、ベース光量値nを上昇させても指領域の平均輝度が上昇しにくくなる。
具体的には、図10Bのように、ベース光量値nが変動境界点より小さい場合と大きい場合でベース光量値nと指領域の平均輝度が異なる線形性を持つと想定し、それぞれ傾きや切片の異なる直線に近似する場合を例に説明する。
指領域の平均輝度を観測したときのベース光量値nが変動境界点より小さいときは、観測した平均輝度と現在のベース光量値nから予め決定した切片β1を通る傾きα1の直線を求め、図10Bに示すように変動境界点より大きいベース光量値nにおいては、平均輝度とベース光量値nの関係性を切片β3、傾きα3の直線で近似する。指の位置が基準位置にあるときの変動境界点より大きいベース光量値nにおいては、実施例1と同様に、平均輝度とベース光量値nの関係が切片β2、傾きα2の直線で近似できる。予め求めた切片β2、傾きα2の直線を基準として、指の提示位置に応じて、傾きα3を計算することができる。例えば、実験により、提示した指の基準位置からの変動による傾きα2と傾きα3の変化率Vを事前に決定しておき、傾きα2に指の変動位置に対応する変化率Vを掛けることで傾きα3を決定する。ベース光量値nと平均輝度の関係は実施例1と同様、2次、3次関数や、多項式補間やスプライン補間による関数近似できることは言うまでもない。
なお、本実施例では、指が基準位置に対して+X方向にずれて提示された場合について説明したが、-X方向にずれて提示すると、指画像1500において指は遠ざかる光源101-1および101-2の照射光では明るくなりにくく、近接する光源101-4および101-5の照射光ではより明るくなりやすい。そのため、図10Bで説明したベース光量値nが変動境界点より大きい場合の近似直線の傾きは、指が基準位置にあるときの傾きα2よりも大きくなる。このようにX方向に限らず、Y方向に指が基準位置から変動した場合は、各光源101と提示した指の位置関係に応じて、ベース光量値nが変動境界点より大きい場合のベース光量値nと指領域の平均輝度の関係性を近似することができる。
このように、ベース光量値nが変動境界点より小さい場合と大きい場合の、ベース光量値nと指領域の平均輝度の関係性の変化を、指の基準位置からの変動に応じて推定することで、より正確かつ高速に目標とする輝度の指画像を取得することが可能になる。
図11は、図4および図7に示した各光源の光量値計算(ステップS407およびステップS708)の、実施例3における詳細な処理手順を示すフローチャートである。ステップS707のあと、指画像から検出した指の位置を算出する(S1101)。ステップS1101で算出した指の位置が予め設定した指の基準位置からどの方向にどれだけずれているのかを表す変動量を算出する(S1102)。ステップS1102で算出した指の基準位置からの変動量と、ステップS707で算出した指領域の輝度に基づいて、ベース光量値が変動境界点より小さい場合と、大きい場合についての、ベース光量値と指領域の輝度の関係性を推定する(S1103)。ステップS1103で推定したベース光量値と指領域の輝度の関係性を基に、目標輝度に対応する光源101の光量値を決定する(S1104)。
<<変形例>>
本開示は上記各実刑例に限定されることなく、本開示の範囲内において種々の変形例を採用することができる。更に、上記各実施例は、本開示の範囲を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。上記各実施例の生体撮影装置は、生体撮影装置によって撮影された被認証者の生体撮影画像から抽出された生体認証情報を用いて被認証者の生体認証を行う生体認証装置として使用されてもよい。
上記各実施例において、生体撮影装置は、生体を透過した光により生体の透過像を撮影するようにしてもよい。
上記各実施例の生体撮影装置と当該生体撮影装置とネットワークを介して情報を送受信可能に接続されたサーバ(コンピュータ)とを含む生体撮影システムが構成されてもよい。この場合、サーバが、画像処理部および光源制御部としての機能を備え、上述した画像処理および光源制御(照射光量の計算および制御)を実行するようにしてもよい。
本開示は以下の構成をとることもできる。
[1]
少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
の何れかの制御状態で、
前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
構成された、
生体撮影装置。
[2]
[1]に記載の生体撮影装置において、
前記第一の照射部および前記第二の照射部は、
2つ以上の異なる複数の波長の光を前記生体へ照射し、
前記画像処理部は、
前記提示領域に提示された前記生体に前記複数の波長の光が同時に照射されることにより撮影された前記生体画像に所定の処理を施すことにより、前記複数の波長の光のそれぞれに対応する波長分離画像を生成し、生成した前記波長分離画像に基づいて、前記波長分離画像中の生体領域を検出し、
前記制御部は、
前記複数の波長の光のそれぞれについて、
前記波長分離画像において検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を、前記第一の制御状態と前記第二の制御状態との何れかの制御状態で制御する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[3]
[1]に記載の生体撮影装置において、
前記画像処理部は、
前記生体画像に基づいて、前記生体領域の検出位置の前記提示領域の基準位置からの変動量を検出し、
前記制御部は、
前記第二の制御状態において、更に前記第二の照射部の照射光量が前記変動量に応じた光量となるように、前記第二の照射部の照射光量を制御する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[4]
[1]に記載の生体撮影装置において、
前記制御部は、
撮影された前記生体画像に基づく前記生体領域の輝度である観測輝度および撮影時の前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を計算するための基準となる光量であるベース光量に基づいて、前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第1関係を表す第1関数および前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第2関係を表す第2関数を推定し、
前記第一の制御状態では、目標輝度および前記第1関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
前記第二の制御状態では、目標輝度および前記第2関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した前記第二の照射部の光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[5]
[4]に記載の生体撮影装置において、
前記画像処理部は、
前記生体画像に基づいて、前記生体領域の検出位置の前記提示領域の基準位置からの変動量を検出し、
前記制御部は、
前記第2関数として、前記第一の照射部の光量が上限値に達したときであり、且つ、更に、前記変動量に応じた前記生体領域の輝度と前記ベース光量との関係を表す関数を推定する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[6]
[4]に記載の生体撮影装置において、
前記第1関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなる関係であり、
前記第2関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなり、且つ、前記第1関係より、前記ベース光量の変化に対する前記生体領域の輝度の変化率が小さい関係である、
生体撮影装置。
[7]
[5]に記載の生体撮影装置において、
前記第1関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなる関係であり、
前記第2関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなり、且つ、前記第1関係より、前記ベース光量の変化に対する前記生体領域の輝度の変化率が小さく、且つ、前記変動量に応じて前記ベース光量の変化に対する前記生体領域の輝度の変化率が変化する関係である、
生体撮影装置。
[8]
[4]に記載の生体撮影装置において、
前記制御部は、
前記観測輝度および目標輝度が所定の閾値輝度以下である場合、前記第1関係を表す前記第1関数のみを推定し、
前記観測輝度および目標輝度が前記閾値輝度より大きい場合、前記第2関係を表す前記第2関数のみを推定し、
前記観測輝度が前記閾値輝度以下であり、且つ、前記目標輝度が前記閾値輝度より大きい場合、前記第1関係を表す前記第1関数および前記第2関係を表す前記第2関数を推定し、
前記観測輝度が前記閾値輝度より大きく、且つ、前記目標輝度が前記閾値輝度以下である場合、前記第2関係を表す前記第2関数および前記第1関係を表す前記第1関数を推定する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[9]
[2]に記載の生体撮影装置において、
前記制御部は、
前記複数の波長のうちの一の波長の光に対応する撮影された前記波長分離画像に基づく前記生体領域の輝度である観測輝度および撮影時の前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を計算するための基準となる光量であるベース光量に基づいて、
前記一の波長の光について、
前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第1関係を表す第1関数と、
前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第2関係を表す第2関数と、
を推定し、
他の複数の波長のそれぞれの波長の光について、
前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第3関係を表す第3関数と、
前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第4関係を表す第4関数と、
を推定し、
前記複数の波長の光のそれぞれについて、
前記第一の制御状態では、目標輝度および前記複数の波長の光のそれぞれに対応する前記第1関数又は前記第3関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した、前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
前記第二の制御状態では、目標輝度および前記複数の波長の光のそれぞれに対応する前記第2関数又は前記第4関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した、前記第二の照射部の照射光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[10]
[1]に記載の生体撮影装置において、
前記制御部は、
前記第一の照射部および前記第二の照射部は、第1のタイミングで近赤外光を生体へ照射し、前記第1のタイミングより後の第2のタイミングで前記近赤外光および可視光を生体へ照射し、
前記画像処理部は、
前記提示領域に提示された前記生体に前記第1のタイミングで前記近赤外光が照射されることにより撮影された前記生体画像に所定の処理を施すことにより、前記近赤外光の成分に対応する波長分離画像を生成し、生成した前記波長分離画像に基づいて、前記波長分離画像中の生体領域を検出し、
撮影された前記波長分離画像に基づく生体領域の輝度である観測輝度および撮影時の前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を計算するための基準となる光量であるベース光量に基づいて、
前記近赤外光について、
前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第1関係を表す第1関数と、
前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第2関係を表す第2関数と、
を推定し、
可視光について、
前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第3関係を表す第3関数と、
前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第4関係を表す第4関数と、
を推定し、
前記第2のタイミングで近赤外光および可視光を前記生体へ照射する場合において、
前記近赤外光について、
前記第一の制御状態では、目標輝度および前記第1関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した、前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
前記第二の制御状態では、目標輝度および前記第2関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した、前記第二の照射部の照射光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定し、
前記可視光について、
前記第一の制御状態では、目標輝度および前記第3関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した、前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
前記第二の制御状態では、目標輝度および前記第4関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した、前記第二の照射部の照射光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定する、
ように構成された、
生体撮影装置。
[11]
[1]に記載の生体撮影装置において、
前記提示領域には前記生体としての手が提示され、
前記第一の照射部は、前記第二の照射部よりも前記提示領域に提示された前記手の指先に近くなるように、配置された、
生体撮影装置。
[12]
少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
の何れかの制御状態で、
前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
構成された、
生体撮影システム。
100A…筐体、100B…上面板部、101…光源、102…撮像部、103…第1光学フィルタ、104…第2光学フィルタ、105…透光板、106…データメモリ、107…コントローラ、108…撮影装置、110…手、111…人差し指、112…中指、113…薬指、120…設置面、300…光源制御部、310…コンピュータ、316…バス、1400…指先提示板、1500…指画像

Claims (11)

  1. 少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
    前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
    検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
    の何れかの制御状態で、
    前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
    構成さ
    前記画像処理部は、
    前記生体画像に基づいて、前記生体領域の検出位置の前記提示領域の基準位置からの変動量を検出し、
    前記制御部は、
    前記第二の制御状態において、更に前記第二の照射部の照射光量が前記変動量に応じた光量となるように、前記第二の照射部の照射光量を制御する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  2. 請求項1に記載の生体撮影装置において、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部は、
    2つ以上の異なる複数の波長の光を前記生体へ照射し、
    前記画像処理部は、
    前記提示領域に提示された前記生体に前記複数の波長の光が同時に照射されることにより撮影された前記生体画像に所定の処理を施すことにより、前記複数の波長の光のそれぞれに対応する波長分離画像を生成し、生成した前記波長分離画像に基づいて、前記波長分離画像中の生体領域を検出し、
    前記制御部は、
    前記複数の波長の光のそれぞれについて、
    前記波長分離画像において検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を、前記第一の制御状態と前記第二の制御状態との何れかの制御状態で制御する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  3. 少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
    前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
    検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
    の何れかの制御状態で、
    前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
    構成され
    前記制御部は、
    撮影された前記生体画像に基づく前記生体領域の輝度である観測輝度および撮影時の前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を計算するための基準となる光量であるベース光量に基づいて、前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第1関係を表す第1関数および前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第2関係を表す第2関数を推定し、
    前記第一の制御状態では、目標輝度および前記第1関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
    前記第二の制御状態では、目標輝度および前記第2関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した前記第二の照射部の光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  4. 請求項に記載の生体撮影装置において、
    前記画像処理部は、
    前記生体画像に基づいて、前記生体領域の検出位置の前記提示領域の基準位置からの変動量を検出し、
    前記制御部は、
    前記第2関数として、前記第一の照射部の光量が上限値に達したときであり、且つ、更に、前記変動量に応じた前記生体領域の輝度と前記ベース光量との関係を表す関数を推定する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  5. 請求項に記載の生体撮影装置において、
    前記第1関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなる関係であり、
    前記第2関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなり、且つ、前記第1関係より、前記ベース光量の変化に対する前記生体領域の輝度の変化率が小さい関係である、
    生体撮影装置。
  6. 請求項に記載の生体撮影装置において、
    前記第1関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなる関係であり、
    前記第2関係は、前記ベース光量が大きくなるほど前記生体領域の輝度が大きくなり、且つ、前記第1関係より、前記ベース光量の変化に対する前記生体領域の輝度の変化率が小さく、且つ、前記変動量に応じて前記ベース光量の変化に対する前記生体領域の輝度の変化率が変化する関係である、
    生体撮影装置。
  7. 請求項に記載の生体撮影装置において、
    前記制御部は、
    前記観測輝度および目標輝度が所定の閾値輝度以下である場合、前記第1関係を表す前記第1関数のみを推定し、
    前記観測輝度および目標輝度が前記閾値輝度より大きい場合、前記第2関係を表す前記第2関数のみを推定し、
    前記観測輝度が前記閾値輝度以下であり、且つ、前記目標輝度が前記閾値輝度より大きい場合、前記第1関係を表す前記第1関数および前記第2関係を表す前記第2関数を推定し、
    前記観測輝度が前記閾値輝度より大きく、且つ、前記目標輝度が前記閾値輝度以下である場合、前記第2関係を表す前記第2関数および前記第1関係を表す前記第1関数を推定する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  8. 少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
    前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
    検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
    の何れかの制御状態で、
    前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
    構成され、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部は、
    2つ以上の異なる複数の波長の光を前記生体へ照射し、
    前記画像処理部は、
    前記提示領域に提示された前記生体に前記複数の波長の光が同時に照射されることにより撮影された前記生体画像に所定の処理を施すことにより、前記複数の波長の光のそれぞれに対応する波長分離画像を生成し、生成した前記波長分離画像に基づいて、前記波長分離画像中の生体領域を検出し、
    前記制御部は、
    前記複数の波長の光のそれぞれについて、
    前記波長分離画像において検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を、前記第一の制御状態と前記第二の制御状態との何れかの制御状態で制御する、
    ように構成され
    前記制御部は、
    前記複数の波長のうちの一の波長の光に対応する撮影された前記波長分離画像に基づく前記生体領域の輝度である観測輝度および撮影時の前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を計算するための基準となる光量であるベース光量に基づいて、
    前記一の波長の光について、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第1関係を表す第1関数と、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第2関係を表す第2関数と、
    を推定し、
    他の複数の波長のそれぞれの波長の光について、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第3関係を表す第3関数と、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第4関係を表す第4関数と、
    を推定し、
    前記複数の波長の光のそれぞれについて、
    前記第一の制御状態では、目標輝度および前記複数の波長の光のそれぞれに対応する前記第1関数又は前記第3関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した、前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
    前記第二の制御状態では、目標輝度および前記複数の波長の光のそれぞれに対応する前記第2関数又は前記第4関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した、前記第二の照射部の照射光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  9. 少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
    前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
    検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
    の何れかの制御状態で、
    前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
    構成され
    前記制御部は、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部は、第1のタイミングで近赤外光を生体へ照射し、前記第1のタイミングより後の第2のタイミングで前記近赤外光および可視光を生体へ照射し、
    前記画像処理部は、
    前記提示領域に提示された前記生体に前記第1のタイミングで前記近赤外光が照射されることにより撮影された前記生体画像に所定の処理を施すことにより、前記近赤外光の成分に対応する波長分離画像を生成し、生成した前記波長分離画像に基づいて、前記波長分離画像中の生体領域を検出し、
    撮影された前記波長分離画像に基づく生体領域の輝度である観測輝度および撮影時の前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を計算するための基準となる光量であるベース光量に基づいて、
    前記近赤外光について、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第1関係を表す第1関数と、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第2関係を表す第2関数と、
    を推定し、
    可視光について、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達していないときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第3関係を表す第3関数と、
    前記第一の照射部の光量が上限値に達したときの、前記生体領域の輝度とベース光量との第4関係を表す第4関数と、
    を推定し、
    前記第2のタイミングで近赤外光および可視光を前記生体へ照射する場合において、
    前記近赤外光について、
    前記第一の制御状態では、目標輝度および前記第1関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した、前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
    前記第二の制御状態では、目標輝度および前記第2関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した、前記第二の照射部の照射光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定し、
    前記可視光について、
    前記第一の制御状態では、目標輝度および前記第3関数に基づいて前記ベース光量を特定し、特定した前記ベース光量に基づいて、前記比率になるように計算した、前記第一の照射部の照射光量と、前記第二の照射部の照射光量とを、前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量に設定し、
    前記第二の制御状態では、目標輝度および前記第4関数に基づいて前記ベース光量を特定し、前記第一の照射部の光量の上限値を前記第一の照射部の照射光量として設定し、特定した前記ベース光量に基づいて計算した、前記第二の照射部の照射光量を、前記第二の照射部の照射光量に設定する、
    ように構成された、
    生体撮影装置。
  10. 請求項1に記載の生体撮影装置において、
    前記提示領域には前記生体としての手が提示され、
    前記第一の照射部は、前記第二の照射部よりも前記提示領域に提示された前記手の指先に近くなるように、配置された、
    生体撮影装置。
  11. 少なくとも単一の波長の光を生体へ照射する光源である第一の照射部および第二の照射部であって、互いに異なる位置に配置された前記第一の照射部および前記第二の照射部と、
    前記生体から反射又は透過した光による画像を撮影する撮像部と、
    前記第一の照射部および前記第二の照射部の光の照射範囲に含まれる提示領域に提示された前記生体に光が照射されることにより撮影された前記生体を含む前記画像である生体画像を取得し、前記生体画像に所定の処理を施すことにより、画像中の生体領域を検出する画像処理部と、
    検出された前記生体領域の輝度に基づいて、前記第一の照射部および前記第二の照射部のそれぞれが照射する光の光量である照射光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達していない状態であり、且つ、前記第一の照射部の照射光量と前記第二の照射部の照射光量との比率が一定となる第一の制御状態と、
    前記第一の照射部の照射光量が前記第二の照射部の照射光量よりも大きく、且つ、前記第一の照射部の照射光量が上限値に達している第二の制御状態と、
    の何れかの制御状態で、
    前記第一の照射部の照射光量および前記第二の照射部の照射光量を制御するように、
    構成され、
    前記画像処理部は、
    前記生体画像に基づいて、前記生体領域の検出位置の前記提示領域の基準位置からの変動量を検出し、
    前記制御部は、
    前記第二の制御状態において、更に前記第二の照射部の照射光量が前記変動量に応じた光量となるように、前記第二の照射部の照射光量を制御する、
    ように構成された、
    生体撮影システム。
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