以下、図面を参照して、実施の形態による燃料電池スタックおよび燃料電池について説明する。
(第1の実施の形態)
まず、図1~図8を参照して、第1の実施の形態による燃料電池スタックおよび燃料電池について説明する。
図1~図4に示すように、燃料電池1は、積層された複数の単セル10を含む燃料電池スタック2と、燃料電池スタック2の側面に設けられた複数のマニホールド3~6と、を備えている。より具体的には、積層された複数の単セル10でセル積層体が構成されている。セル積層体は、積層方向で見たときに、矩形状に形成されている。積層方向は、単セル10を積層する方向であって、図1における上下方向に相当する。セル積層体は、一対の締付板(図示せず)によって締め付けられている。締付板とセル積層体との間に絶縁板および集電体が介在されており、各単セル10の発電電力を取り出し可能に構成されている。マニホールドについては、後述する。
次に、本実施の形態による燃料電池スタック2について説明する。図1に示すように、燃料電池スタック2は、上述したように積層された複数の単セル10を備えている。単セル10は、膜電極接合体11と、アノードセパレータ20と、燃料ガス流路25と、カソードセパレータ30と、酸化剤ガス流路35と、一対のシール部50と、一対の仕切板60と、を備えている。
図1に示すように、膜電極接合体11は、燃料極12と、酸化剤極13と、燃料極12と酸化剤極13との間に介在された電解質膜14と、を含んでいる。燃料極12は、アノード電極とも称し、燃料極12には、水素ガスを含む燃料ガスが供給される。酸化剤極13は、カソード電極とも称し、酸化剤極13には酸素ガスを含む酸化剤ガスが供給される。水素ガスと酸素ガスが反応し、発電が行われる。電解質膜14は、例えば固体高分子膜であってもよい。
アノードセパレータ20は、第1セパレータの一例である。図1に示すように、アノードセパレータ20は、膜電極接合体11の燃料極12に対向する燃料極対向面21と、燃料極対向面21とは反対側に位置する第1セパレータ対向面22と、を含んでいる。燃料極対向面21は、第1電極対向面の一例である。図2に示すように、アノードセパレータ20は、積層方向で見たときに、矩形状に形成されており、一対の第1辺20aと、一対の第2辺20bと、を含んでいる。アノードセパレータ20は、シール機能を有するように燃料極12に接着されている。例えば、図示しない接着シートを介在させて、アノードセパレータ20と燃料極12とが接着されていてもよい。
燃料ガス流路25は、第1ガス流路の一例である。図1に示すように、燃料ガス流路25は、アノードセパレータ20の燃料極対向面21に設けられている。燃料ガス流路25は、燃料極対向面21に形成された複数の溝26で構成されている。図2に示すように、燃料ガス流路25の入口25aは、アノードセパレータ20の一方の第1辺20aに位置し、燃料ガス流路25の出口25bは、他方の第1辺20aに位置している。図2に示す燃料ガス流路25の溝26は、クランク状に形成されている。
カソードセパレータ30は、第2セパレータの一例である。図1に示すように、カソードセパレータ30は、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22に対向する第2セパレータ対向面31と、第2セパレータ対向面31とは反対側に位置する酸化剤極対向面32と、を含んでいる。酸化剤極対向面32は、第2電極対向面の一例である。図3に示すように、カソードセパレータ30は、積層方向で見たときに、矩形状に形成されており、一対の第1辺20aに対応する一対の第3辺30aと、一対の第2辺20bに対応する一対の第4辺30bと、を含んでいる。
本実施の形態においては、積層方向で見たときに、各第3辺30aは、対応する第1辺20aよりも内側に位置している。このことにより、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22のうちの対応する第3辺30aよりも外側の部分は、カソードセパレータ30で覆われていない。すなわち、第1セパレータ対向面22は、対応する第3辺30aよりも外側に位置する一対の第1外縁部23であって、カソードセパレータ30に覆われない一対の第1外縁部23を含んでいる。カソードセパレータ30は、シール機能を有するようにアノードセパレータ20に接着されている。例えば、図示しない接着シートを介在させて、アノードセパレータ20とカソードセパレータ30とが接着されていてもよい。
酸化剤ガス流路35は、第2ガス流路の一例である。図1に示すように、酸化剤ガス流路35は、カソードセパレータ30の酸化剤極対向面32に設けられている。酸化剤ガス流路35は、酸化剤極対向面32に形成された複数の溝36で構成されている。図3に示すように、酸化剤ガス流路35の入口35aは、カソードセパレータ30の一方の第4辺30bに位置し、酸化剤ガス流路35の出口35bは、他方の第4辺30bに位置している。図3に示す酸化剤ガス流路35の溝36は、直線状に形成されている。
図2、図4および図5に示すように、冷却水流路40は、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22およびカソードセパレータ30の第2セパレータ対向面31に設けられている。より具体的には、冷却水流路40は、第1セパレータ対向面22に設けられた流路入口部41および流路出口部42と、第2セパレータ対向面31に設けられた流路本体部43と、を含んでいる。流路本体部43は、流路入口部41および流路出口部42に連通しており、冷却水の流れ方向において、流路入口部41と流路出口部42との間に位置している。図4に示す流路本体部43は、第2セパレータ対向面31に形成された複数の溝44で構成されている。流路本体部43の溝44は、サーペンタイン状に形成されている。
図5および図6に示すように、積層方向で見たときに、流路入口部41は、アノードセパレータ20の一方の第1辺20aから、カソードセパレータ30の対応する第3辺30aを横切るように延びている。流路入口部41は、第1辺20aから、流路本体部43の入口側端部43aに重なる位置まで延びている。流路入口部41は、燃料ガス流路25の入口25aと同じ第1辺20aから延びていてもよい。図2に示すように、流路入口部41は、酸化剤ガス流路35の入口35aよりも酸化剤ガス流路35の出口35b側に位置している。しかしながら、流路入口部41は、酸化剤ガス流路35の出口35bよりも酸化剤ガス流路35の入口35a側に位置していてもよい。
図5および図6に示すように、積層方向で見たときに、流路出口部42は、アノードセパレータ20の他方の第1辺20aから、カソードセパレータ30の対応する第3辺30aを横切るように延びている。流路出口部42は、第1辺20aから、流路本体部43の出口側端部43bに重なる位置まで延びている。流路出口部42は、燃料ガス流路25の出口25bと同じ第1辺20aから延びていてもよい。図2に示すように、流路出口部42は、酸化剤ガス流路35の出口35bよりも酸化剤ガス流路35の入口35a側に位置している。しかしながら、流路出口部42は、流路入口部41が酸化剤ガス流路35の入口35a側に位置している場合、酸化剤ガス流路35の入口35aよりも酸化剤ガス流路35の出口35b側に位置していてもよい。
流路入口部41および流路出口部42は、図6に示すように、第1セパレータ対向面22から燃料極対向面21に延びていてもよい。すなわち、流路入口部41および流路出口部42は、アノードセパレータ20を貫通しており、このアノードセパレータ20に隣接する燃料極12および後述する仕切板60によって画定されている。なお、流路入口部41および流路出口部42は、第1セパレータ対向面22に形成されていれば、アノードセパレータ20を貫通していなくてもよい。
図5および図6に示すように、流路入口部41および流路出口部42のそれぞれに、整流板45が設けられていてもよい。整流板45は、第1セパレータ対向面22から燃料極対向面21に延びていてもよく、仕切板60に当接するとともに燃料極12に当接していてもよい。流路入口部41に複数の整流板45が設けられていてもよい。この場合、整流板45によって区画される流路の本数が、カソードセパレータ30に形成された流路本体部43の溝44の本数と等しくてもよい。同様に、流路出口部42に複数の整流板45が設けられていてもよい。この場合、整流板45によって区画される流路の本数が、流路本体部43の溝44の本数と等しくてもよい。
ここで、マニホールドについて説明する。本実施の形態による燃料電池1は、図2~図4に示すように、燃料極入口マニホールド3と、燃料極出口マニホールド4と、酸化剤極入口マニホールド5と、酸化剤極出口マニホールド6と、を備えている。
燃料極入口マニホールド3は、燃料電池スタック2の1つの側面に取り付けられている。この側面には、図2に示すように、燃料ガス流路25の入口25aが位置するアノードセパレータ20の第1辺20aと、カソードセパレータ30の対応する第3辺30aが位置している。燃料極入口マニホールド3は、各燃料ガス流路25の入口25aに連通した燃料ガス供給流路7aを含んでいる。燃料ガスは、燃料ガス供給流路7aから燃料ガス流路25に供給される。
本実施の形態による燃料極入口マニホールド3は、各冷却水流路40の流路入口部41に連通した冷却水供給流路9aを含んでいる。図4に示すように、冷却水は、冷却水供給流路9aから冷却水流路40に供給される。冷却水供給流路9aは、燃料ガス供給流路7aと区画されている。
燃料極出口マニホールド4は、燃料電池スタック2の他の1つの側面に取り付けられている。この側面には、図2に示すように、燃料ガス流路25の出口25bが位置するアノードセパレータ20の第1辺20aと、カソードセパレータ30の対応する第3辺30aが位置している。燃料極出口マニホールド4は、各燃料ガス流路25の出口25bに連通した燃料ガス排出流路7bを含んでいる。燃料ガスは、燃料ガス流路25から燃料ガス排出流路7bに排出される。
本実施の形態による燃料極出口マニホールド4は、冷却水流路40の流路出口部42に連通した冷却水排出流路9bを含んでいる。図4に示すように、冷却水は、冷却水流路40から冷却水排出流路9bに排出される。冷却水排出流路9bは、燃料ガス排出流路7bと区画されている。
酸化剤極入口マニホールド5は、燃料電池スタック2の他の1つの側面に取り付けられている。この側面には図3に示すように、酸化剤ガス流路35の入口35aが位置するカソードセパレータ30の第4辺30bと、アノードセパレータ20の対応する第2辺20bが位置している。酸化剤極入口マニホールド5は、各酸化剤ガス流路35の入口35aに連通した酸化剤ガス供給流路8aを含んでいる。酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給流路8aから酸化剤ガス流路35に供給される。
酸化剤極出口マニホールド6は、燃料電池スタック2の他の1つの側面に取り付けられている。この側面には、図3に示すように、酸化剤ガス流路35の出口35bが位置するカソードセパレータ30の第4辺30bと、アノードセパレータ20の対応する第2辺20bが位置している。酸化剤極出口マニホールド6は、各酸化剤ガス流路35の出口35bに連通した酸化剤ガス排出流路8bを含んでいる。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路35から酸化剤ガス排出流路8bに排出される。
次に、シール部50について説明する。
図1に示すように、シール部50は、隣接する他の単セル10の膜電極接合体11に当接する。シール部50は、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35を、燃料極入口マニホールド3の燃料ガス供給流路7aおよび冷却水供給流路9aから区画するとともに、燃料極出口マニホールド4の燃料ガス排出流路7bおよび冷却水排出流路9bから区画するための部材である。
図3~図5に示すように、シール部50は、カソードセパレータ30の対応する第3辺30aよりも外側に位置した第1シール部材51を含んでいる。第1シール部材51は、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22に形成された上述の第1外縁部23に当接している。
図5に示すように、第1シール部材51は、本体シール部52と、本体シール部52から上方に延びるリップ部53と、を含んでいる。本体シール部52が、第1セパレータ対向面22の第1外縁部23に、後述する仕切板60を介して当接している。図4および図5に示すように、一方の第1シール部材51の本体シール部52は、第1セパレータ対向面22に形成された冷却水流路40の流路入口部41を覆っている。他方の第1シール部材51の本体シール部52は、第1セパレータ対向面22に形成された冷却水流路40の流路出口部42を覆っている。各第1シール部材51のリップ部53は、隣接する他の単セル10の酸化剤極13に当接する。第1シール部材51は、燃料電池スタック2を組み立てる際に、一対の締付板によって締め付けられることにより押圧され、シール機能を発揮することができる。
図3、図4および図7に示すように、積層方向で見たときに、第1シール部材51は、アノードセパレータ20の第1辺20aおよびカソードセパレータ30の第3辺30aに沿って直線状に延びている。第1シール部材51は、一方の第2辺20bから他方の第2辺20bまで延びていてもよい。
シール部50は、耐久性およびシール性を確保可能であれば、任意の弾性材料で形成されていてもよい。例えば、シール部50は、シリコーンゴムまたはEPDMで形成されていてもよい。
仕切板60は、図6および図7に示すように、対応する第1シール部材51と、冷却水流路40の流路入口部41または流路出口部42との間に介在されていてもよい。仕切板60は、第1セパレータ対向面22の第1外縁部23に当接している。燃料ガス流路25の入口25a側に位置する仕切板60は、図4および図6に示すように、冷却水流路40の流路入口部41を覆っており、流路入口部41に第1シール部材51が入り込むことを防止している。同様に、燃料ガス流路25の出口25b側に位置する仕切板60は、冷却水流路40の流路出口部42を覆っており、流路出口部42に第1シール部材51が入り込むことを防止している。
仕切板60は、流路入口部41または流路出口部42にシール部50が入り込むことを防止できれば、任意の材料で形成されていてもよい。例えば、仕切板60は、ステンレス若しくはチタンなどの金属材料で形成されていてもよく、または樹脂材料で形成されていてもよい。
仕切板60は、シール機能を有するように、第1セパレータ対向面22の第1外縁部23に接着されている。このことにより、カソードセパレータ30に形成された冷却水流路40を、燃料ガス流路25と区画することができる。例えば、図示しない接着シートを介在させて、仕切板60と第1セパレータ対向面22とが接着されていてもよい。
図7に示すように、仕切板60に、上述した整流板45が接着されていてもよい。より具体的には、冷却水流路40の流路入口部41に対応する仕切板60に、流路入口部41内に位置する整流板45が接着されていてもよい。冷却水流路40の流路出口部42に対応する仕切板60に、流路出口部42内に位置する整流板45が接着されていてもよい。整流板45は、仕切板60が第1セパレータ対向面22に接着される前に予め仕切板60に接着されていてもよい。
図1に示すように、カソードセパレータ30の第2セパレータ対向面31に、対応する仕切板60を収容する一対の収容部33が形成されていてもよい。本実施の形態による収容部33は、対応する第3辺30aから内側に延びている。収容部33に収容された仕切板60のアノードセパレータ20の側の面と、第2セパレータ対向面31とは、同一面に位置していてもよい。収容部33に、冷却水流路40の流路本体部43が接続されていてもよい。
ここで、図8を用いて、一般的な燃料電池スタック2の単セル10について説明する。
図8に示す単セル10は、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35とマニホールド内の燃料ガス流路25とを区画するためのシール部材70を備えている。このシール部材70は、カソードセパレータ30の酸化剤極対向面32に形成された収容部71に収容されている。カソードセパレータ30の第2セパレータ対向面31に、冷却水流路40の溝44が形成されている。積層方向で見たときに、シール部材70と冷却水流路40が重なっている。収容部71の深さd1は、酸化剤ガス流路35の溝36の深さd2よりも深い。このため、冷却水流路40の深さd3と、収容部71の深さd1と、冷却水流路40と収容部71との間の厚さt1とを加味してカソードセパレータ30の厚さt2が決まる。このため、カソードセパレータ30の厚さt2が厚くなるという問題がある。
これに対して本実施の形態においては、積層方向で見たときに、カソードセパレータ30の第3辺30aが、アノードセパレータ20の対応する第1辺20aよりも内側に位置している。アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22のうちの上述した第1外縁部23に、シール部50の第1シール部材51が当接し、この第1シール部材51は、冷却水流路40の流路入口部41を覆っている。第1シール部材51は、隣接する他の単セル10の酸化剤極13にも当接している。このことにより、燃料ガス流路25の入口25a側に位置する第1シール部材51によって、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35と、燃料極入口マニホールド3に形成された燃料ガス供給流路7aおよび冷却水供給流路9aとを区画することができる。燃料ガス流路25の出口25b側に位置する第1シール部材51によって、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35と、燃料極出口マニホールド4に形成された燃料ガス排出流路7bおよび冷却水排出流路9bとを区画することができる。
そして、第1シール部材51が、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22のうちの第1外縁部23に当接しているため、カソードセパレータ30に、第1シール部材51を収容するための収容部71を設けることを不要にできる。このことにより、カソードセパレータ30の厚さ決める際に、酸化剤ガス流路35の溝36の深さd2よりも深い収容部71の深さd1(図8参照)を考慮することを不要にできる。この場合、酸化剤ガス流路35の深さd2と、冷却水流路40の深さd3と、酸化剤ガス流路35と冷却水流路40との間の厚さt3とを加味してカソードセパレータ30の厚さt2が決まる。このため、カソードセパレータ30の厚さt2を薄くすることができる。
このように本実施の形態によれば、カソードセパレータ30の第3辺30aが、アノードセパレータ20の対応する第1辺20aよりも内側に位置している。シール部50は、第1セパレータ対向面22のうちの対応する第3辺30aよりも外側の第1外縁部23に当接している。このことにより、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35を、燃料極入口マニホールド3の燃料ガス供給流路7aおよび燃料極出口マニホールド4の燃料ガス排出流路7bから区画することができる。また、一方のシール部50は、冷却水流路40の流路入口部41を覆い、他方のシール部50は、冷却水流路40の流路出口部42を覆っている。このことにより、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35を、燃料極入口マニホールド3の冷却水供給流路9aおよび燃料極出口マニホールド4の冷却水排出流路9bから区画することができる。そして、上述したようにカソードセパレータ30の厚さを薄くすることができる。このため、単セル10の薄型化を図ることができ、燃料電池スタック2のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、対応する第1シール部材51と、冷却水流路40の流路入口部41との間に仕切板60が介在され、対応する第1シール部材51と、冷却水流路40の流路出口部42との間に仕切板60が介在されている。この場合、流路入口部41上に平坦面を形成することができるとともに、流路出口部42上に平坦面を形成することができる。このため、第1シール部材51が、流路入口部41または流路出口部42に入り込むことを防止することができ、第1シール部材51によるシール機能を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、仕切板60は、シール機能を有するように第1セパレータ対向面22に接着されている。このことにより、カソードセパレータ30に形成された冷却水流路40を、燃料ガス流路25と区画することができる。このため、冷却水と燃料ガスとの混合を防止することができる。
また、本実施の形態によれば、冷却水流路40の流路入口部41および流路出口部42は、第1セパレータ対向面22から燃料極対向面21に延びている。このことにより、流路入口部41および流路出口部42がアノードセパレータ20を貫通することができ、流路入口部41の流路断面積および流路出口部42の流路断面積をそれぞれ大きくすることができる。このため、冷却水流路40の流路抵抗を低減でき、冷却水の流れに損失が生じることを抑制することができる。また、このように流路入口部41および流路出口部42がアノードセパレータ20を貫通することにより、アノードセパレータ20の厚さを厚くせずに冷却水流路40の流路断面積を大きくすることができる。このため、冷却水流路40の流路断面積を確保することができるとともにアノードセパレータ20の厚さを薄くすることができる。
また、本実施の形態によれば、冷却水流路40の流路入口部41および流路出口部42のそれぞれに、整流板45が設けられている。このことにより、冷却水の流れを整流することができ、冷却水の流れに損失が生じることを抑制することができる。また、整流板45によって、仕切板60を支持することができる。このことにより、第1シール部材51が、流路入口部41または流路出口部42に入り込むことをより一層防止することができ、第1シール部材51によるシール機能を高めることができるとともに、冷却水流路40の流路断面積を確保することができる。また、整流板45によって、膜電極接合体11を支持することができる。このことにより、膜電極接合体11が流路入口部41または流路出口部42に入り込むことを防止することができ、冷却水流路40の流路断面積を確保することができる。
また、本実施の形態によれば、積層方向で見たときに、流路入口部41は、アノードセパレータ20の一方の第1辺20aから対応する第3辺30aを横切るように延び、流路出口部42は、アノードセパレータ20の他方の第1辺20aから対応する第3辺30aを横切るように延びている。積層方向で見たときに、第1シール部材51は、第1辺20aおよびカソードセパレータ30の第3辺30aに沿って延びている。このことにより、流路入口部41または流路出口部42を覆う第1シール部材51の形状を簡素化することができるとともに、流路入口部41および流路出口部42のシール構造を簡素化することができる。このため、第1シール部材51のシール機能を高めることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、第1セパレータの一例がアノードセパレータ20であり、第2セパレータの一例がカソードセパレータ30である例について説明した。しかしながら、本実施の形態は、このことに限られることはない。第1セパレータの一例がカソードセパレータ30であり、第2セパレータの一例がアノードセパレータ20であってもよい。すなわち、膜電極接合体11の酸化剤極13にカソードセパレータ30が接着され、このカソードセパレータ30に、アノードセパレータ20が接着されていてもよい。この場合、冷却水流路40の流路入口部41および流路出口部42は、カソードセパレータ30の第2セパレータ対向面31に形成され、流路本体部43は、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22に形成されてもよい。シール部50は、カソードセパレータ30の第2セパレータ対向面31のうちの外縁部に当接するとともに、隣接する他の単セル10の燃料極12に当接してもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図9~図11を用いて、第2の実施の形態による燃料電池スタックおよび燃料電池について説明する。
図9~図11に示す第2の実施の形態は、冷却水流路の流路入口部が、アノードセパレータの一方の前記第2辺に位置し、流路出口部が、アノードセパレータの他方の前記第2辺に位置している点が主に異なり、他の構成は、図1~図8に示す第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態においては、図9に示すように、燃料ガス流路25の入口25aは、アノードセパレータ20の一方の第1辺20aに位置し、燃料ガス流路25の出口25bは、他方の第1辺20aに位置している。図9に示す燃料ガス流路25は、直線状に形成されている。
本実施の形態においては、積層方向で見たときに、各第4辺30bは、対応する第2辺20bに重なる外側部30cと、対応する第2辺20bよりも内側に位置する内側部30dと、を含んでいる。このことにより、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22のうちの対応する第4辺30bの内側部30dよりも外側の部分は、カソードセパレータ30で覆われていない。すなわち、第1セパレータ対向面22は、対応する第3辺30aよりも外側に位置する上述の一対の第1外縁部23と、対応する第4辺30bよりも外側位置する一対の第2外縁部24と、を含んでいる。積層方向で見たときに、第1外縁部23および第2外縁部24は、全体としてL字状に形成されている。
各内側部30dは、対応する第3辺30aに接続されている。すなわち、酸化剤ガス流路35の入口35aに対応する第4辺30bの内側部30dは、燃料ガス流路25の出口25bに対応する第3辺30aに接続されている。酸化剤ガス流路35の出口35bに対応する第4辺30bの内側部30dは、燃料ガス流路25の入口25aに対応する第3辺30aに接続されている
図10に示すように、酸化剤ガス流路35の入口35aは、カソードセパレータ30の一方の第4辺30bの外側部30cに位置し、酸化剤ガス流路35の出口35bは、他方の第4辺30bの外側部30cに位置している。図3に示す酸化剤ガス流路35の溝36は、クランク状に形成されている。
図11に示すように、冷却水流路40の流路入口部41は、アノードセパレータ20の一方の第2辺20bから、対応する第4辺30bの内側部30dを横切るように延びている。流路入口部41は、内側部30dから、流路本体部43の入口側端部43aに重なる位置まで延びている。流路入口部41は、酸化剤ガス流路35の出口35bに対応する第2辺20bから延びていてもよい。図11に示す流路入口部41は、燃料ガス流路25の出口25bよりも燃料ガス流路25の入口25a側に位置している。しかしながら、流路入口部41は、燃料ガス流路25の入口25aよりも燃料ガス流路25の出口25b側に位置していてもよい。
冷却水流路40の流路出口部42は、アノードセパレータ20の他方の第2辺20bから、対応する第4辺30bの内側部30dを横切るように延びている。流路出口部42は、内側部30dから、流路本体部43の出口側端部43bに重なる位置まで延びている。流路出口部42は、酸化剤ガス流路35の入口35aに対応する第2辺20bから延びていてもよい。図11に示す流路出口部42は、燃料ガス流路25の入口25aよりも燃料ガス流路25の出口25b側に位置している。しかしながら、流路出口部42は、流路入口部41が燃料ガス流路25の出口25b側に位置している場合、燃料ガス流路25の出口25bよりも燃料ガス流路25の入口25a側に位置していてもよい。図11に示す冷却水流路40の流路本体部43の溝44は、サーペンタイン状に形成されている。
本実施の形態による燃料極入口マニホールド3は、冷却水供給流路9aを含んでいない。酸化剤極出口マニホールド6が、冷却水供給流路9aを含んでいる。冷却水供給流路9aは、酸化剤ガス排出流路8bと区画されている。同様に、燃料極出口マニホールド4は、冷却水排出流路9bを含んでいない。酸化剤極入口マニホールド5が、冷却水排出流路9bを含んでいる。冷却水排出流路9bは、酸化剤ガス供給流路8aと区画されている。
本実施の形態によるシール部50は、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35を、燃料極入口マニホールド3の燃料ガス供給流路7aおよび酸化剤極入口マニホールド5の酸化剤ガス供給流路8aから区画するとともに、燃料極出口マニホールド4の燃料ガス排出流路7bおよび酸化剤極出口マニホールド6の酸化剤ガス排出流路8bから区画する。
本実施の形態によるシール部50は、上述した第1シール部材51と、第2シール部材54と、を含んでいる。本実施の形態においては、第1シール部材51と第1セパレータ対向面22との間に仕切板60は介在されていないため、第1シール部材51は、第1セパレータ対向面22に直接当接している。
第2シール部材54は、図示しないが、第1シール部材51と同様に、本体シール部52と、リップ部53と、を含んでいる。図10および図11に示すように、第2シール部材54は、第1セパレータ対向面22のうちの対応する第4辺30bの内側部30dよりも外側に位置している。第2シール部材54は、アノードセパレータ20の第1セパレータ対向面22に形成された上述の第2外縁部24に、仕切板60を介して当接している。一方の第2シール部材54の本体シール部52は、第1セパレータ対向面22に形成された冷却水流路40の流路入口部41を覆っている。他方の第2シール部材54の本体シール部52は、第1セパレータ対向面22に形成された冷却水流路40の流路出口部42を覆っている。
図10および図11に示すように、積層方向で見たときに、第2シール部材54は、アノードセパレータ20の第2辺20bおよびカソードセパレータ30の第4辺40bの内側部30dに沿って直線状に延びている。第1シール部材51および第2シール部材54で構成されるシール部50は、全体としてL字状に配置されている。第1シール部材51および第2シール部材54は、別体に形成されていてもよいが、一体に形成されL字状のシール部材として形成されていてもよい。
本実施の形態による仕切板60は、図11に示すように、対応する第2シール部材54と、冷却水流路40の流路入口部41または流路出口部42との間に介在されていてもよい。仕切板60は、第1セパレータ対向面22の第2外縁部24に当接している。酸化剤ガス流路35の入口35a側に位置する仕切板60は、図11に示すように、冷却水流路40の流路出口部42を覆っており、流路出口部42に第2シール部材54が入り込むことを防止している。同様に、酸化剤ガス流路35の出口35b側に位置する仕切板60は、冷却水流路40の流路入口部41を覆っており、流路入口部41に第2シール部材54が入り込むことを防止している。
仕切板60は、シール機能を有するように、第1セパレータ対向面22の第2外縁部24に接着されている。このことにより、カソードセパレータ30に形成された冷却水流路40を、燃料ガス流路25と区画することができる。
カソードセパレータ30の第2セパレータ対向面31に形成された収容部33は、対応する第4辺30bの内側部30dから内側に延びていてもよい。本実施の形態においては、収容部33は、カソードセパレータ30の第3辺30aには形成されていなくてもよい。
このように本実施の形態によれば、カソードセパレータ30の第3辺30aが、アノードセパレータ20の対応する第1辺20aよりも内側に位置している。シール部50の第1シール部材51は、第1セパレータ対向面22のうちの対応する第3辺30aよりも外側の部分に当接している。このことにより、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35を、燃料極入口マニホールド3の燃料ガス供給流路7aおよび燃料極出口マニホールド4の燃料ガス排出流路7bから区画することができる。また、一方のシール部50の第2シール部材54は、冷却水流路40の流路入口部41を覆い、他方のシール部50の第2シール部材54は、冷却水流路40の流路出口部42を覆っている。このことにより、カソードセパレータ30に形成された酸化剤ガス流路35を、酸化剤極入口マニホールド5の冷却水排出流路9bおよび酸化剤極出口マニホールド6の冷却水供給流路9aから区画することができる。そして、カソードセパレータ30の厚さを薄くすることができる。このため、単セル10の薄型化を図ることができ、燃料電池スタック2のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、積層方向で見たときに、流路入口部41は、アノードセパレータ20の一方の第2辺20bから対応する第4辺30bの内側部30dを横切るように延び、流路出口部42は、アノードセパレータ20の他方の第2辺20bから対応する第4辺30bの内側部30dを横切るように延びている。積層方向で見たときに、第2シール部材54は、第2辺20bおよびカソードセパレータ30の第4辺30bの内側部30dに沿って延びている。このことにより、流路入口部41または流路出口部42を覆う第2シール部材54の形状を簡素化することができるとともに、流路入口部41および流路出口部42のシール構造を簡素化することができる。このため、第2シール部材54のシール機能を高めることができる。
以上述べた実施の形態によれば、燃料電池スタックのコンパクト化を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を、部分的に適宜組み合わせることも可能である。