(第1実施形態) 図1から図13に、本発明に係るランナーユニット、および当該ユニットを備える連動開閉ユニットを、部屋等の出入口を開閉する3枚の戸パネル1(1A・1B・1C)を有する連動引戸に適用した第1実施形態を示す。本実施形態における前後、左右、上下とは、図1から図6に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2において閉じ状態における連動引戸は、出入口の前面左側に配される前戸パネル1A(戸パネル1)と、出入口の後面右側に配される後戸パネル1B(戸パネル1)と、前後の戸パネル1A・1Bの中間に配される中戸パネル1C(戸パネル1)とを備え、各戸パネル1A・1B・1Cは、出入口に設けた門型の開口枠の上枠部に設置された左右方向に伸びるガイドレール2で開閉案内される。
図4においてガイドレール2は、前戸パネル1Aを開閉案内する前レール2Aと、後戸パネル1Bを開閉案内する後レール2Bと、中戸パネル1Cを開閉案内する中レール2Cとを備えている。各レール2A・2B・2Cは、下側にレール開口を有する断面がC字状に形成されており、ガイドレール2は、隣り合う前レール2Aと中レール2Cおよび後レールと中レール2Cが上端側で連結されて一体化されたアルミニウム条材からなる。各戸パネル1A・1B・1Cは、床面との間に設けられた振止め構造で、前後方向の振れが規制される。図4において振止め構造は、床面および中戸パネル1Cの下端前後に設けられる振止めローラー3と、振止めローラー3で案内される振止め溝4とで構成される。
各戸パネル1A・1B・1Cは、ランナーユニット6でガイドレール2に沿って案内される。図3および図4に示すようにランナーユニット6は、各戸パネル1A・1B・1Cの上端左右と各レール2A・2B・2Cとの間にそれぞれ配され、各戸パネル1A・1B・1Cの上端に突設される連結軸7と、連結軸7を着脱可能に保持しつつ、各レール2A・2B・2Cに沿って走行可能なランナー8とを備える。
図11に示すように連結軸7は、戸パネル1(前戸パネル1A、後戸パネル1B、中戸パネル1C)の上面から上方に伸びる丸軸からなる基軸部11と、基軸部11の上端に設けられて水平方向外側に張り出す拡軸部12とを備えており、基軸部11の下半部には雄ねじ部13が形成されている。拡軸部12は下半球状の球軸で形成されており、拡軸部12の下面側は、基軸部11の軸心上に球中心が配される部分球面状となっている。戸パネル1(1A・1B・1C)の上面には、例えば鬼目ナットなどの雌ねじ孔を有するナット体14が埋設固定されており、ナット体14に基軸部11の雄ねじ部13がねじ込まれることにより、連結軸7は戸パネル1に仮固定される。仮固定状態の連結軸7は、その軸まわりに回転操作することで戸パネル1の上面からの突出寸法を変更することができる。なお、連結軸7が軸心まわりに回転されても、下半球状の球軸で形成された拡軸部12の下面側の形状は一定である。
図11等において符号15は固定ナットであり、連結軸7の突出寸法を調整したのち、固定ナット15をナット体14に向かって締込み操作することにより、戸パネル1に連結軸7を本固定できる。戸パネル1から突出する連結軸7の突出寸法を調整することにより、ガイドレール2に対する戸パネル1の吊り込み高さ、つまりガイドレール2の下面と戸パネル1の上面との間隙を調整できる。このように、戸パネル1の上面にナット体14を埋設固定し、ナット体14に対して連結軸7をねじ込むように構成したので、戸パネル1の木口面(左右の側面)に加工を施すことなく連結軸7を設けることができ、戸パネル1の外観をすっきりとしたものにすることができる。
以下に、まず、ランナー8の概略構成を説明する。図1において、ランナー8は、ローラー18を軸支し、ローラー18が転動することによりガイドレール2(前レール2A、後レール2B、中レール2C)で走行案内されるランナー本体19と、ランナー本体19で連結軸7を着脱可能に保持するための保持体20とを備える。ランナー本体19は、左右一組のローラー18・18がそれぞれ軸支された前後一対の半割体23を接合することで形成されており(図5、図6参照)、その下面から上向きに形成され、下方から連結軸7が挿入される差込凹部24と、差込凹部24の内部において左方または右方に向かって凹み形成され、連結軸7の拡軸部12を下側から受け止める受止部25とを備えている。中レール2Cと中戸パネル1Cの左右との間に配されるランナー8・8は、ランナー本体19の下方に配され、垂直軸からなるプーリー軸26まわりに回転自在に支持されるプーリー27を備えている。
保持体20は、ランナー本体19で支持されており、ランナー本体19に対する連結軸7の左右方向の変位を規制する下側の規制姿勢(図1に示す姿勢)と、ランナー本体19に対する連結軸7の左右方向の変位を許す上側の解除姿勢(図12(a)に示す姿勢)との間で水平軸からなる揺動軸28まわりに上下揺動できる。常態における保持体20は、ランナー本体19と保持体20との間に設けられた押下ばね(付勢体)29の付勢力で下側の規制姿勢に保持されている。
規制姿勢および解除姿勢における保持体20は、差込凹部24および受止部25の上側で差込凹部24と受止部25とを横切る状態で配されており、差込凹部24に臨む保持体20の下面には、保持体20が解除姿勢において、拡軸部12と接して連結軸7を受止部25側へ変位案内するガイド面30が設けられている。また、保持体20は、規制姿勢において受止部25で受け止められている拡軸部12に側方から接する保持面31を備えており、保持面31は、ガイド面30の案内終端から上向きに連続して設けられている。規制姿勢にある保持体20は、保持体20に設けた解除片32で、押下ばね29の付勢力に抗して解除姿勢へと姿勢変更することができる。
図1に示すように、中戸パネル1Cを案内する左右のランナー8・8は、両ランナー8・8の間に設けられる中空の角パイプからなるランナーホルダー35に一体に連結されており、左右のランナー8・8とランナーホルダー35とで一体的に走行可能に構成されている。図1において符号36は、各ランナー8・8とランナーホルダー35とを固定するためのリベット、符号37はリベット36を挿通するためのリベット孔である。
ランナーユニット6を構成するランナー8は、構成する部材は共通しているが、一部の部材形状が相違する第1ランナー8Aと、第2のランナー8Bとがある。前レール2Aと前戸パネル1Aの左右との間に配されるランナー8、後レール2Bと後戸パネル1Bの左右との間に配されるランナー8、および中レール2Cと中戸パネル1Cの右側との間に配されるランナー8は第1ランナー8Aで構成され、中レール2Cと中戸パネル1Cの左側との間に配されるランナー8は第2ランナー8Bで構成される。続いて、第1ランナー8Aおよび第2ランナー8Bについて説明するが、第1ランナー8Aと第2ランナー8Bとの部材を明確にするため、同様の機能を有する部材については、第1ランナー8Aを構成するものには数字符号の後に「A」を付し、第2ランナー8Bを構成するものには符号数字の後に「B」を付して区別する。
図1において第1ランナー8Aは、ランナーホルダー35の右端側(左右の一端側)に配されている。図5に示すように、第1ランナー8Aのランナー本体19A(19)は、差込凹部24A(24)および受止部25A(25)が形成される本体ブロック39A(39)と、本体ブロック39Aの左側に一体に形成される連結ブロック40A(40)とを備えており、一対の半割体23A・23A(23・23)において、本体ブロック39Aに相当する部分は前後に分割されており、連結ブロック40Aに相当する部分は上下に分割されている。本体ブロック39Aに相当する半割体23Aの接合面には、差込凹部24A(24)の半部および受止部25A(25)の半部がそれぞれ凹み形成されており、また、差込凹部24Aの半部および受止部25Aの半部に連通する状態で保持体20A(20)を収容する収容部41A(41)の半部が凹み形成されている。収容部41Aは、ランナー本体19Aの上面、下面、および右面でそれぞれ開口されており、収容部41Aの右端部には、保持体20A用の軸穴42A(42)が凹み形成されている。
後側の半割体23Aの右端下面にはボス43A(43)が設けられている。中レール2Cと中戸パネル1Cの右側との間に配される第1ランナー8Aにおいては、ボス43Aに上向きに凹み形成された雌ねじ穴に、プーリー軸26A(26)に形成された雄ねじ部がねじ込まれて、プーリー27A(27)がランナー本体19Aで軸支される。先のリベット36は、連結ブロック40Aに相当する半割体23Aに上下貫通状に形成された連結孔44A(44)に挿通される。
第1ランナー8Aの保持体20Aは、左上方向に伸びる第1アーム47A(47)と、第1アーム47Aの左端から左方向に伸びる第2アーム48A(48)と、第2アーム48Aの左端から下方向に伸びる第3アーム49A(49)と、第3アーム49Aの下端から左方向に伸びる第4アーム50A(50)とを備えている。揺動軸28A(28)は第1アーム47Aの右端の前後面に突設されており、揺動軸28Aが先の軸穴42Aで軸支されることにより、保持体20Aは収容部41A内において上下揺動できる。保持体20Aを付勢する押下ばね29A(29)は、第4アーム50Aと収容部41Aの上壁との間に配されており、押下ばね29Aによる保持体20Aの下方への揺動は、差込凹部24Aの右側における収容部41Aの下壁で第2アーム48Aが受け止められることにより規制される(図11参照)。図5において符号52Aは、第4アーム50の上面に突設された、押下ばね29の位置ずれを防ぐばね軸である。
第1ランナー8Aは、後側(一方)の半割体23Aに保持体20Aおよび押下ばね29Aを収容部41Aに収め、前側(他方)の半割体23Aを被せ付けたのち、両半割体23A・23Aを固定ビス(図示していない)で締結固定することにより組付けることができる。図7および図8に示すように、第1ランナー8Aが組付けられた状態において、差込凹部24Aは底面視で略楕円状の穴として形成され、受止部25Aは、差込凹部24Aの内部において左方に向かって凹み形成される。また、受止部25Aは、その下面が拡軸部12の下面側の部分球面と合致する四分球面状の凹球面53A(53)で形成され、差込凹部24A寄り(右寄り)の凹球面53Aの一部には、基軸部11との干渉を回避するための切欠き54A(54)が形成されている。組付けられた第1ランナー8Aの保持体20Aの第4アーム50Aは、ランナー本体19Aの下面から突出する。
図1に示すように、保持体20Aの第2アーム48Aの左側下面には、上向きに凹む段部55A(55)が設けられており、規制姿勢における段部55Aの右壁は、受止部25Aで受け止められた拡軸部12と接して連結軸7が差込凹部24A側へ変位するのを規制する保持面31A(31)とされる。また、規制姿勢における保持体20Aは、段部55Aに隣り合う第2アーム48Aの右側下面が差込凹部24Aに臨むように配されており、差込凹部24Aに臨む第2アーム48Aの右側下面は略水平に保持されている(図11参照)。第1ランナー8Aと連結軸7との連結操作のとき、保持体20Aは、差込凹部24Aに挿入された連結軸7で上向きに押上げられ、その姿勢は規制姿勢から解除姿勢へと姿勢変更される。このとき、保持体20Aの揺動中心となる揺動軸28Aは、第2アーム48Aよりも右側に配されているので、保持体20Aが解除姿勢へ姿勢変更されると、前記第2アーム48Aの右側下面は、左端側が右端側よりも高くなる左上がりの傾斜面となり(図12(a)参照)、当該傾斜面が連結軸7を傾斜面に沿う左方向、すなわち差込凹部24Aから左方に凹み形成された受止部25A側へと変位案内するガイド面30Aとして機能する。連結軸7と第1ランナー8Aとが連結されている状態において、保持体20Aの揺動軸28Aとガイド面30Aとは、上下方向の略同一高さ位置に設けられる。
図1において第2ランナー8Bは、ランナーホルダー35の左端側(左右の他端側)に配されている。図6に示すように、第2ランナー8Bのランナー本体19B(19)は、差込凹部24B(24)および受止部25B(25)が形成される本体ブロック39B(39)と、本体ブロック39Bの右側に一体に形成される連結ブロック40B(40)とを備えており、一対の半割体23B・23B(23・23)において、本体ブロック39Bに相当する部分は前後に分割されており、連結ブロック40Bに相当する部分は上下に分割されている。本体ブロック39Bに相当する半割体23Bの接合面には、差込凹部24B(24)の半部および受止部25B(25)の半部がそれぞれ凹み形成されており、また、差込凹部24Bの半部および受止部25Bの半部に連通する状態で保持体20B(20)を収容する収容部41B(41)の半部が凹み形成されている。収容部41Bは、ランナー本体19Bの上面および下面でそれぞれ開口されており、収容部41Bの右端部には、保持体20B用の軸穴42B(42)が凹み形成されている。
前側の半割体23Bの右端下面にはボス43B(43)が設けられている。中レール2Cと中戸パネル1Cの左側との間に配される第2ランナー8Bにおいては、ボス43Bに上向きに凹み形成された雌ねじ穴に、プーリー軸26B(26)に形成された雄ねじ部がねじ込まれて、プーリー27B(27)がランナー本体19Bで軸支される。先のリベット36は、連結ブロック40Bに相当する半割体23Bに上下貫通状に形成された44A(44)に挿通される。
第2ランナー8Bの保持体20Bは、左下方向に伸びる第1アーム47B(47)と、第1アーム47Bの左端から左方向に伸びる第2アーム48B(48)と、第2アーム48Bの左端から上方向に伸びる第3アーム49B(49)と、第3アーム49Bの上端から左方向に伸びる第4アーム50B(50)とを備えている。揺動軸28B(28)は第1アーム47Bの右端の前後面に突設されており、揺動軸28Bが先の軸穴42Bで軸支されることにより、保持体20Bは収容部41B内において上下揺動できる。保持体20Bを付勢する押下ばね29B(29)は、第2アーム48Bと収容部41Bの上壁との間に配されており、押下ばね29Bによる保持体20Bの下方への揺動は、収容部41Bの左壁面で第4アーム50Bの先端(左端)が受け止められることにより規制される(図11参照)。図6において符号52Bは、第2アーム48Bの上面に突設された、押下ばね29Bの位置ずれを防ぐばね軸である。
第2ランナー8Bは、後側(一方)の半割体23Bに保持体20Bおよび押下ばね29Bを収容部41Bに収め、前側(他方)の半割体23Bを被せ付けたのち、両半割体23B・23Bを固定ビス(図示していない)で締結固定することにより組付けることができる。図7および図9に示すように、第2ランナー8Bが組付けられた状態において、差込凹部24Bは底面視で略楕円状の穴として形成され、受止部25Bは、差込凹部24Bの内部において左方に向かって凹み形成される。また、受止部25Bは、その下面が拡軸部12の下面側の部分球面と合致する四分球面状の凹球面53B(53)で形成され、差込凹部24B寄り(右寄り)の凹球面53Bの一部には、基軸部11との干渉を回避するための切欠き54B(54)が形成されている。組付けられた第2ランナー8Bの保持体20Bの第2アーム48Bは、ランナー本体19Bの下面から突出する。
図1に示すように、保持体20Bの第4アーム50Bの左側下面には、上向きに凹む段部55B(55)が設けられており、規制姿勢における段部55Bの右壁は、受止部25Bで受け止められた拡軸部12と接して連結軸7が差込凹部24B側へ変位するのを規制する保持面31B(31)とされる。また、規制姿勢における保持体20Bは、段部55Bに隣り合う第4アーム50Bの右側下面が差込凹部24Bに臨むように配されており、差込凹部24Bに臨む第4アーム50Bの右側下面は、右端寄りが左端寄りよりも高くなる右上がりの傾斜面に保持されている(図11参照)。第2ランナー8Bと連結軸7との連結操作のとき、保持体20Bは、差込凹部24Bに挿入された連結軸7で上向きに押上げられ、その姿勢は規制姿勢から解除姿勢へと姿勢変更される。このとき、保持体20Bの揺動中心となる揺動軸28Bは、第4アーム50Bよりも右側に配されているので、保持体20Bが解除姿勢へ姿勢変更されると、前記第4アーム50Bの右側下面は、左端側が右端側よりも高くなる左上がりの傾斜面となり、当該傾斜面が連結軸7を傾斜面に沿う左方向、すなわち差込凹部24Bから左方に凹み形成された受止部25B側へと変位案内するガイド面30Bとして機能する。連結軸7と第2ランナー8Bとが連結されている状態において、保持体20Bの揺動軸28Bとガイド面30Bとは、上下方向の略同一高さ位置に設けられる。
中戸パネル1Cを案内する第1ランナー8Aは、組付けられた第1ランナー8Aの連結ブロック40Aをランナーホルダー35の右端側に差し込み、リベット孔37および連結孔44Aを介してリベット36で両者(連結ブロック40A、ランナーホルダー35)を締結することでランナーホルダー35に連結される。また、中戸パネル1Cを案内する第2ランナー8Bは、組付けられた第2ランナー8Bの連結ブロック40Bをランナーホルダー35の左端側に差し込み、リベット孔37および連結孔44Bを介してリベット36で両者(連結ブロック40Bとランナーホルダー35)を締結することでランナーホルダー35に連結される。これにて、第1ランナー8A、第2ランナー8B、およびランナーホルダー35を一体的に組付けることができる。一体化されたこれら3者(第1ランナー8A、第2ランナー8B、ランナーホルダー35)の第1ランナー8Aのプーリー27A、および第2ランナー8Bのプーリー27Bには、図7に示すようにワイヤからなる伝動体57がループ状に巻き掛けられる。巻き掛けられた伝動体57には、前後の戸パネル1A・1Bに接続される前後一対の接続片58・58が取り付けられる。
伝動体57は、その両端部が一方の接続片58に固定されて、ループ状に形成される。具体的には、図3に示すように接続片58は平面視で小判形に形成されており、一端寄りに伝動体57を固定するためのビス59が設けられている。伝動体57は、略中間部が前側の接続片58(前戸パネル1Aに接続される接続片58)のビス59に巻き付けられており、当該接続片58から二方向に連出される伝動体57をそれぞれプーリー27A・27Bに巻き付けたのち、伝動体57の両端を後側の接続片58(後戸パネル1Bに接続される接続片58)のビス59に固定する。これにて、伝動体57はループ状に形成され、各接続片58はプーリー27A・27Bに巻き掛けられた伝動体57の前後の直線部分57S・57Sにそれぞれ配される。
上記のように、前後の戸パネル1A・1Bの間に配される中戸パネル1Cを案内する左右一対のランナーユニット6を構成する第1ランナー8Aおよび第2ランナー8Bをランナーホルダー35で一体的に構成し、一体化した第1ランナー8A、第2ランナー8B、およびランナーホルダー35に、一対のプーリー27A・27Bおよび両プーリー27A・27Bに巻き掛けられる伝動体57と一対の接続片58・58とを設けることにより、これら一体化された部材は、3枚(複数)の戸パネル1A・1B・1Cを連動開閉させる連動開閉ユニット60として構成される。
連動開閉ユニット60が中レール2Cを走行する状態において、各ランナー本体19A・19Bのボス43A・43Bは、中レール2Cのレール開口部分に配されており、図1に示すように、各プーリー27A・27B、両プーリー27A・27Bに巻き掛けられる伝動体57、および伝動体57に取り付けられる接続片58・58は、中レール2Cの下側に配されてガイドレール2の外部に露出する。
また、図1に示すように、連動開閉ユニット60が中レール2Cを走行する状態において、ランナー本体19Aの下面から突出する保持体20Aの第4アーム50Aは、中レール2C(ガイドレール2)のレール開口から下側に突出するように構成されている。このレール開口から下側に突出する第4アーム50Aをランナー本体19Aに向かって上方に押込み操作すると、保持体20Aを強制的に規制姿勢から解除姿勢へと姿勢変更できるので、受止部25Aで受け止められた連結軸7が差込凹部24A側へ変位することを可能にして、第1ランナー8Aによる連結軸7の保持を解除できる。これより、保持体20Aの第4アーム50Aは解除片32Aとして機能する。
同様に、図1に示すように、連動開閉ユニット60が中レール2Cを走行する状態において、ランナー本体19Bの下面から突出する保持体20Bの第2アーム48Bは、中レール2C(ガイドレール2)のレール開口から下側に突出するように構成されている。このレール開口から下側に突出する第2アーム48Bをランナー本体19Bに向かって上方に押込み操作すると、保持体20Bを強制的に規制姿勢から解除姿勢へと姿勢変更できるので、受止部25Bで受け止められた連結軸7が差込凹部24B側へ変位することを可能にして、第2ランナー8Bによる連結軸7の保持を解除できる。これより、保持体20Bの第2アーム48Bは解除片32Bとして機能する。
図7に示すように、第1ランナー8Aのプーリー27Aは、差込凹部24Aよりもランナー本体19Aの右側(端部側)に配され、第2ランナー8Bのプーリー27Bは、差込凹部24Bよりもランナー本体19Bの左側(端部側)に配される。本実施形態では、連動開閉ユニット60の左右の端部に位置するようにプーリー27A・27Bがそれぞれ配される。また、伝動体57が巻き掛けられる部分における各プーリー27A・27Bの直径寸法D1は、平面視における拡軸部12の最大寸法よりも大きく形成されている。つまり、プーリー27A・27Bに巻き掛けられる伝動体57の前後の直線部分57S・57Sの前後方向の離間間隔は、平面視における拡軸部12の最大寸法よりも大きく形成される。
第1および第2のランナー8A・8Bは、ランナーホルダー35で一体的に連結されるため、両ランナー8A・8Bの差込凹部24A・24Bどうしの距離L2は、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と一致するように構成する。また、両ランナー8A・8Bの受止部25A・25Bどうしの距離L3も左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と一致するように構成する。左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と受止部25A・25Bどうしの距離L3とを一致させるため、先に述べたように、第1および第2のランナー8A・8Bの受止部25A・25Bは、ともに左方に向かって凹み形成されている。これにより、中戸パネル1Cにおけるランナーユニット6・6の連結操作の際に、第1および第2のランナー8A・8Bの差込凹部24A・24Bに対して連結軸7・7を同時に挿入することができ、また、受止部25A・25Bで拡軸部12・12を同時に受け止めることができる。
図3および図10に示すように、前戸パネル1Aと前レール2Aとの間、および後戸パネル1Bと後レール2Bとの間に配される左右のランナーユニット6・6のランナー8・8は、プーリー27Aが取り付けられていない第1ランナー8A・8Aで構成されている。左側に配される第1ランナー8Aは、左右が反転された状態で前レール2Aおよび後レール2Bに組付けられており、両第1ランナー8A・8A(8・8)は連結されておらず個別に走行可能となっている。連動開閉ユニット60の前側の接続片58は、前戸パネル1Aを案内する右側のランナーユニット6を構成するランナー本体19Aのボス43Aに固定ビス61で固定され、第1ランナー8Aを介して前戸パネル1Aに接続される。また、連動開閉ユニット60の後側の接続片58は、後戸パネル1Bを案内する左側のランナーユニット6のランナー本体19Aのボス43Aに固定ビス61で固定され、第1ランナー8Aを介して戸パネル1Bに接続される。
連結軸7・7とランナー8・8(8A・8B)との連結方法、つまりガイドレール2(2A・2B・2C)への戸パネル1(1A・1B・1C)の吊り込み方法について図11および図12を参照して説明する。ガイドレール2への吊り込み作業は、中戸パネル1Cを先に吊り込み、次いで前戸パネル1Aと後戸パネル1Bを吊り込む。なお、前戸パネル1Aと後戸パネル1Bの吊り込みは、どちらが先であっても構わない。吊り込み作業の前に、連動開閉ユニット60の接続片58・58が、前レール2A内を走行する右側の第1ランナー8A、および後レール2B内を走行する左側の第1ランナー8Aに接続されているかを確認する。接続されていない場合には、前側の接続片58を前戸パネル1Aの右側のランナーユニット6を構成する第1ランナー8Aに固定ビス61で締結固定し、同様に、後側の接続片58を後戸パネル1Bの左側のランナーユニット6を構成する第1ランナー8Aに固定ビス61で締結固定する。
まず、図11に示すように、中戸パネル1Cを起立させて、左右一対の連結軸7・7を第1および第2のランナー8A・8Bの差込凹部24A・24Bの真下に位置させる。このとき、上方にある中レール2C内にある差込凹部24A・24B、および中戸パネル1Cの上面から突出する連結軸7・7は、中戸パネル1Cを支えている状態でも容易に目視できるので、中戸パネル1Cの位置調整は容易に行うことができる。次いで、中戸パネル1Cをガイドレール2に向かって押上げ操作をすると、連結軸7・7は差込凹部24A・24Bへ挿入され、続いて拡軸部12・12が規制姿勢にある保持体20A・20Bのガイド面30A・30Bに接触し中戸パネル1Cとともに連動開閉ユニット60が押上げられる。なお、連動開閉ユニット60は、ローラー18の上端とガイドレール2の内面との隙間の分だけ押上げられるだけであり、その隙間は僅かであるため目に見える程大きく動くわけではないことを補足する。
さらに中戸パネル1Cを押上げ操作をすると、図12(a)に示すように、両ランナー8A・8Bの各ローラー18・18が中レール2Cの上壁で受け止められ、続いて各保持体20A・20Bが規制姿勢から上側の解除姿勢へと姿勢変更され、拡軸部12・12が差込凹部24A・24Bから受止部25A・25Bへ変位できるようになる。このとき、解除姿勢へ姿勢変更された各保持体20A・20Bのガイド面30A・30Bは左上がりの傾斜面に切換り、押上げ操作される中戸パネル1Cは、前記左上がりの傾斜面からなるガイド面30A・30Bに沿って左方へ変位する(第1段階)。
上記中戸パネル1Cの左方への変位によって受止部25A・25B側へスライド変位し、拡軸部12・12が段部55A・55Bの位置まで変位した連結軸7・7は、図12(b)に示すように、拡軸部12・12がガイド面30A・30Bから離れて段部55A・55Bの上面で受け止められるとともに、各拡軸部12・12の右側面が、各保持面31A・31Bと接触する(第2段階)。最後に、中戸パネル1Cの押上げ操作を解除すると、中戸パネル1Cの下降とともに、各保持体20A・20Bは解除姿勢から下側の規制姿勢へと姿勢変更され、保持面31A・31Bと拡軸部12・12との接触が維持されたまま、拡軸部12・12の下面側が受止部25A・25Bの凹球面53A・53Bに接触する。これにより、拡軸部12・12は受止部25A・25Bと保持面31A・31Bとで受け止められた状態で位置保持され、連結軸7・7は、第1および第2のランナー8A・8Bに連結されて、中戸パネル1Cの吊り込み作業が完了する。なお、ランナー8A・8Bの左右移動により、拡軸部12・12の下面側が凹球面53A・53Bに直接密着する場合には、中戸パネル1Cを下降させずとも、密着と同時に各保持体20A・20Bは解除姿勢から下側の規制姿勢へと姿勢変更され、連結軸7・7は、第1および第2のランナー8A・8Bに連結される。
前戸パネル1Aおよび後戸パネル1Bの吊り込み方法は、先の中戸パネル1Cと基本的に同じであり、ガイドレール2に向かって戸パネル1(1A・1B)を押上げ操作するだけの簡単な操作である。なお、吊り込み時の動きは、中戸パネル1Cの右側のランナーユニット6の動きと同じである。但し、前戸パネル1Aの第1ランナー8A・8Aどうし、および後戸パネル1Bの第1ランナー8A・8Aどうしは連結されていないので、左右のランナーユニット6・6を同時に連結させることもできるし、個別に連結させることもできる。
各戸パネル1A・1B・1Cを吊り込むと、3枚の戸パネル1A・1B・1Cは連動開閉ユニット60により連動引戸として構成され、図2に示す閉じ位置にある前戸パネル1Aを右方にスライド操作すると、前戸パネル1Aとともに中戸パネル1Cを開き操作することができる。逆に、開き位置にある前戸パネル1Aを左方にスライド操作すると、前戸パネル1Aとともに中戸パネル1Cを閉じ操作することができる。
連動開閉ユニット60やランナー8のメンテナンスを行うときには、戸パネル1(1A・1B・1C)をガイドレール2(2A・2B・2C)から取り外す。戸パネル1の取り外し作業は、前戸パネル1Aと後戸パネル1Bとを先に取り外し、次いで中戸パネル1Cを取り外す。なお、前戸パネル1Aと後戸パネル1Bの取り外しは、どちらが先であっても構わない。
前戸パネル1Aの取り外しは、前戸パネル1Aの左右のランナーユニット6・6のうち、いずれか一方を先に分離する。例えば右側のランナーユニット6の連結を先に解除する場合には、まず、ドライバーなどの工具を解除片32Aと前戸パネル1Aの上面との間に差込み、解除片32Aを上方に押上げると、保持体20Aの保持面に31Aによる拡軸部12の側面の保持が解除され、連結軸7は差込凹部24A側へ変位できるようになる。このとき、前戸パネル1Aの取り外す側の側面を僅かに持ち上げておけば、急激に前戸パネル1Aが落下することがない。
次いで、解除片32Aを押上げたまま、前戸パネル1Aを右側へスライド操作すると、連結軸7は受止部25Aから差込凹部24A側へと変位し、この状態で前戸パネル1Aを下側に下せば、差込凹部24Aから連結軸7を抜き出すことができ、連結軸7と第1ランナー8Aとの連結を解除して、ランナーユニット6を分離することができる。左側のランナーユニット6は、第1ランナー8Aの向きが左右逆であるので、解除片32Aを押上げたまま、前戸パネル1Aを左側へスライド操作することで、ランナーユニット6を分離することができ、これにて前戸パネル1Aを取り外しが完了する。後戸パネル1Bの取り外しは、前戸パネル1Aの取り外しと同様の手順で行うことができる。
中戸パネル1Cの取り外しにおいても、前後の戸パネル1A・1Bと同様に連動開閉ユニット60に対して中戸パネル1Cをスライド操作する必要がある。しかし、第1および第2のランナー8A・8Bはランナーホルダー35で連結されているため、左右の保持体20A・20Bによる連結軸7・7の変位規制を両方解除しなければ、連動開閉ユニット60に対して中戸パネル1Cをスライド操作することができない。そのため、一人で作業を行う場合には、まず、ドライバーなどの工具を例えば右側のランナーユニット6の解除片32Aと中戸パネル1Cとの間に差込んで解除片32Aを上方に押上げ、この状態で解除片32Aと中戸パネル1Cとの間にスペーサーを差込んで、保持体20Aが解除姿勢を維持するようにしておく。なお、一方の保持体20Aが解除姿勢となっても、連動開閉ユニット60に対して中戸パネル1Cはスライドできないため、中戸パネル1Cが急激に落下することはない。
次いで、中戸パネル1Cを支えた状態で、ドライバーなどの工具を左側のランナーユニット6の解除片32Bと中戸パネル1Cとの間に差込んで解除片32Bを上方に押上げ、保持体20Bを解除姿勢に姿勢変更する。これにて、図13に示すように左右の保持体20A・20Bによる連結軸7・7の変位規制が解除され、中戸パネル1Cは右側へスライド操作することが可能となり、連結軸7と第1ランナー8A、および連結軸7と第2ランナー8Bの連結をそれぞれ解除して、ランナーユニット6・6を分離することができる。このように、一人での取り外し作業は、ひと手間が必要になるため、中戸パネル1Cの取り外し作業は二人で行うことが好ましく、二人で作業を行うことでより安全に中戸パネル1Cの取り外し作業を行うことができる。
以上のように、本実施形態のランナーユニット6では、戸パネル1(1A・1B・1C)の吊り込み作業は、戸パネル1を起立させて差込凹部24に対して連結軸7を位置合わせしたうえで、ランナー8に向かって戸パネル1を押上げ操作し、差込凹部24に連結軸7が挿入された状態で、拡軸部12が受止部25側に変位するように戸パネル1を操作するだけで、連結軸7とランナー8とを連結して戸パネル1を吊り込むことができる。また、従来の吊り込み作業のように戸車側(ランナー8側)を操作する必要がないので、一人で作業を行う場合でも戸パネル1を両手で確りと支えて吊り込み作業を行うことができる。従って、本実施形態のランナーユニット6によれば、戸パネル1の操作だけで連結軸7とランナー8とを連結して戸パネル1を簡便かつ迅速に吊り込むことができる。また、一連の作業が不安定になることがなく安全に吊り込み作業を行うことができる。
ランナー本体19と保持体20との間に、保持体20を規制姿勢へ向かって下向きに付勢する付勢体29を設けたので、連結軸7とランナー8とが連結されている状態において、ランナー8の走行による振動等が生じても、保持体20を規制姿勢に確実に保持することができる。従って、戸パネル1の開閉操作中に保持体20による連結軸7の位置保持が不要に解除されて、戸パネル1がランナー8から脱落することを防ぐことができる。
差込凹部24に臨む保持体20の下面に、差込凹部24へ挿入された拡軸部12が接し、連結軸7を受止部25側へ変位案内するガイド面30を設けたので、戸パネル1の吊り込み作業時において、戸パネル1の押上げ操作のみで、ガイド面30で変位案内された連結軸7を受止部25側へ変位させることができる。従って、戸パネル1の吊り込み作業をより少ない手間で、しかもより迅速に行うことができる。
保持体20が備える保持面31を、ガイド面30の案内終端から上向きに連続して設けたので、ガイド面30で変位案内された連結軸7が受止部25側へ変位し、保持体20が解除姿勢から規制姿勢へと姿勢変更すると同時に、拡軸部12の側面が保持面31と接するようにすることができる。従って、吊り込み作業において拡軸部12が接触する部分をガイド面30から保持面31へとスムーズに移行させることができるので、吊り込み作業時に不要ながたつき等が生じることを解消して、戸パネル1の吊り込み作業を円滑化し、さらに作業が不安定になることを防ぐことができる。
ランナー8が備える、保持体20を規制姿勢から解除姿勢へ姿勢変更する解除片32を保持体20と一体に形成し、さらにガイドレール2の下面よりも下方側に突出するようにしたので、ガイドレール2から突出する解除片32を押込むだけの簡単な操作で保持体20を解除姿勢にすることができる。従って、保持体20による連結軸7の位置保持を解除して、装着凹部24を介して拡軸部12を抜き出しランナー8と連結軸7とを分離することができるので、戸パネル1の取り外し作業を容易に行うことができる。また、保持体20の姿勢を変更するための専用の構造を別途設ける必要がなく、ランナー8の複雑化、大型化、或いはコストの上昇などを抑えて、ランナーユニット6の簡素化および小型化を図ることができる。
受止部25で受け止められる拡軸部12の下面側を、基軸部11の軸心上に球中心が配される部分球面状に形成したので、連結軸7が軸心まわりに回転しても拡軸部12の下面側の形状は一定であるため、戸パネル1に対する連結軸7の軸心まわりの姿勢を気にすることなく、戸パネル1に連結軸7を設けることができる。また、本実施形態のように戸パネル1の吊り込み高さ調整を連結軸7の回転操作で変更するように構成されている形態であっても、問題なく連結軸7とランナー8とを連結することができる。
また、本実施形態の連動開閉ユニット60は、上記のランナーユニット6・6を含んで構成したので、複数の戸パネル1A・1B・1Cと連動開閉ユニット60とを含んで構成される連動引戸において、連動開閉ユニット60に対して中戸パネル1Cを簡便かつ迅速に吊り込むことができるので、連動引戸における吊り込み作業の手間を省くことができる。また、吊り込み作業が不安定になることのない点で、安全性にも優れている。
第1ランナー8A(8)の差込凹部24A(24)の内部において凹み形成される受止部25A(25)の形成方向と、第2ランナー8B(8)の差込凹部24B(24)の内部において凹み形成される受止部25B(25)の形成方向とを、同一方向に設定した。そのうえで、左右の連結軸7・7の軸心間距離(L1)と、左右の第1および第2のランナー8A(8)・8B(8)に形成された差込凹部24A(24)・24B(24)どうしの距離(L2)および受止部25A(25)・25B(25)どうしの距離(L3)が一致するように構成したので、ランナーホルダー35で連結される第1ランナー8Aおよび第2ランナー8Bの相対距離を変更することなく、第1ランナー8Aおよび第2ランナー8Bに対して連結軸7・7を連結させることができる。従って、連結軸7・7を除く構成部材を一体化した状態の連動開閉ユニット60をガイドレール2に組付けた状態で、連結軸7・7と第1および第2のランナー8A・8Bとを連結させることができる。
本実施形態の構成とは逆に、受止部25・25の形成方向が、左右のランナー8・8で逆方向(左右のランナー8・8がともに第1ランナー8Aまたは第2ランナー8Bで構成されている)に設定されていると、連結軸7・7の軸心間距離L1に対して、差込凹部24・24どうしの距離L2、または受止部25・25どうしの距離L3のいずれか一方のみが、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1に一致することとなる。そのため、連結軸7・7とランナー8・8との連結時にランナーホルダー35で連結される両ランナー8・8の相対距離を変更する必要がある。具体的には、差込凹部24・24への連結軸7・7の挿入時には、差込凹部24・24どうしの距離L2を左右の連結軸7・7の軸心間距離L1に一致させる必要があり、受止部25・25で拡軸部12・12を受止めるときには、受止部25・25どうしの距離L3を左右の連結軸7・7の軸心間距離L1に一致させる必要がある。また、両ランナーユニット6・6の連結時に左右のプーリー27・27の相対距離が変化することに伴い、左右のプーリー27・27の相対距離が変更されるので、伝動体57を左右のプーリー27・27に巻き掛けておくことができない。
各ランナー8A(8)・8B(8)が備えるプーリー27A(27)・27B(27)を、差込凹部24A(24)・24B(24)よりも各ランナー本体19A(19)・19B(19)の先端部側に配したので、連動開閉ユニット60の左右端に近接させた状態で、各プーリー27A・27Bを配することができる。これにより、差込凹部24A・24Bよりも各ランナー本体19A・19Bのランナーホルダー35側に各プーリー27A・27Bが配される場合に比べて、伝動体57の直線部分57S・57Sに設けられる接続片58・58を連動開閉ユニット60の端部寄りに配することができるので、接続片58・58が連動開閉ユニット60の端部に近づく分だけ前後に隣接する前戸パネル1Aと中戸パネル1C、および後戸パネル1Bと中戸パネル1Cの重なり代を小さくできる。
伝動体57が巻き掛けられる部分における各プーリー27A(27)・27B(27)の直径寸法(D1)を、平面視における拡軸部12の最大寸法よりも大きく形成したので、差込凹部24A・24Bの下部前後を通る伝動体57の離間間隔を、拡軸部12の最大寸法よりも大きくして、差込凹部24A・24Bへの連結軸7・7の挿入時に、伝動体57に拡軸部12・12が接触することを回避できる。従って、中戸パネル1Cの吊り込み作業を伝動体57を気にすることなく迅速に行うことができる。また、伝動体57に拡軸部12が接触することによる伝動体57の切断を防ぐことができる。
(第2実施形態) 図14に、本発明に係るランナーユニット、および当該ユニットを備える連動開閉ユニットの第2実施形態を示す。本実施形態は、連動開閉ユニット60における左右のランナー8・8がともに第1ランナー8A・8Aで構成されている点が第1実施形態と相違する、連動開閉ユニット60の別の実施形態である。
連動開閉ユニット60において、左右に第1ランナー8A・8Aを設けると、差込凹部24Aに対する受止部25Aの形成方向が左右の第1ランナー8A・8Aで異なるので、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と、左右の第1ランナー8A・8Aに形成された受止部25A・25Aどうしの距離L3を一致させたとき、左右の第1ランナー8A・8Aに形成された差込凹部24A・24Aどうしの距離L2は、前記軸心間距離L1よりも大きくなる。そのため、吊り込み時には、前記距離L2を、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1に一致させる必要がある。本実施形態では、右側のランナーユニット6を構成する第1ランナー8Aが、ランナーホルダー35に対して左右方向に変位できるように構成した。なお、左側のランナーユニット6を構成する第1ランナー8Aを、ランナーホルダー35に対して左右方向に変位できるように構成してもよい。
具体的には、ランナーホルダー35に対して右側の第1ランナー8Aを、前記軸心間距離L1と前記距離L3とが一致する受止位置と、前記軸心間距離L1と前記距離L2とが一致する差込位置とに、ランナーホルダー35とランナー8とが変位できる伸縮構造63を設けた。伸縮構造63は、ランナーホルダー35と、ランナーホルダー35に差込まれるランナー本体19Aの連結ブロック40Aと、第1ランナー8Aとランナーホルダー35とを固定するためのリベット36と、ランナーホルダー35を構成する角パイプの上下壁が内向きに折り曲げ加工されて形成されたばね受座65と、ばね受座65と連結ブロック40Aとの間に設けられて、ランナーホルダー35に差込まれた第1ランナー8Aを押出す方向に付勢する、圧縮コイル型の押出しばね66などで構成されている。
ランナーホルダー35の右側のリベット孔37は左右に長い長孔状に形成されており、ランナーホルダー35はリベット孔37を移動できる分だけ、左右にスライド変位することができる。常態においては、第1ランナー8Aは押出しばね66で右方向に付勢されて、リベット36がリベット孔37の右端で受止められており、右側の第1ランナー8Aは受止位置に位置している。この状態では、左右の第1ランナー8A・8Aの受止部25A・25Aどうしの距離L3は、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と一致しており、左右の第1ランナー8A・8Aの差込凹部24A・24Aどうしの距離L2は、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1よりも大きい。
右側の第1ランナー8Aが受止位置にある状態から、押出しばね66の付勢力に抗してランナーホルダー35に対して右側の第1ランナー8Aを左方に移動つまり近接変位させると、右側の第1ランナー8Aは差込位置へと変位する。この状態では、左右の第1ランナー8A・8Aの差込凹部24A・24Aどうしの距離L2が縮まり、当該距離L2が左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と一致する。第1ランナー8Aは、これを近接変位させる操作力を解除すれば、押出しばね66の付勢力で受止位置へと復帰する。
中戸パネル1Cを吊り込むときには、右側の第1ランナー8Aを押出しばね66の付勢力に抗して押込み操作すると、ランナーホルダー35に対して右側の第1ランナー8Aを退入(近接変位)させることができる。右側の第1ランナー8Aを退入させたとき、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と、左右の第1ランナー8A・8Aに形成された差込凹部24A・24Aどうしの距離L2とを一致させることができる。第1ランナー8Aの押込み操作を保持した状態で、中戸パネル1Cを起立させて、左右一対の連結軸7・7を各第1ランナー8A・8Aの差込凹部24A・24Aの真下に位置させ、中戸パネル1Cをガイドレール2に向かって押上げ操作をすると、連結軸7・7を各第1ランナー8A・8Aの差込凹部24A・24Aに挿入することができる。
さらに中戸パネル1Cを押上げ操作して保持体20A・20Aが解除姿勢に姿勢変更された状態で第1ランナー8Aの押込み操作を解除すると、押出しばね66の付勢力で左右の第1ランナー8A・8Aの相対距離が広がり、受止部25A・25Aが拡軸部12・12側へと変位して先に説明した吊り込み作業の第2段階の状態へと移行させることができる。最後に、中戸パネル1Cの押上げ操作を解除すると、中戸パネル1Cの下降とともに、各保持体20A・20Aは解除姿勢から下側の規制姿勢へと姿勢変更され、保持面31A・31Aと拡軸部12・12との接触が維持されたまま、拡軸部12・12の下面が受止部25A・25Aの凹球面53A・53Aに接触する。これにより、拡軸部12・12は受止部25A・25Aと保持面31A・31Aとで受け止められた状態で位置保持され、連結軸7・7は、両第1ランナー8A・8Aに連結されて、中戸パネル1Cの吊り込み作業が完了する。なお、ランナー8A・8Aの左右移動により、拡軸部12・12の下面側が凹球面53A・53Aに直接密着する場合には、中戸パネル1Cを下降させずとも、密着と同時に各保持体20A・20Bは解除姿勢から下側の規制姿勢へと姿勢変更され、連結軸7・7は、両第1ランナー8A・8Aに連結される。
中戸パネル1Cを取り外す時には、両保持体20A・20Aを解除姿勢に姿勢変更したのち、右側の第1ランナー8Aを押出しばね66の付勢力に抗して押込み操作すればよい。他の構成および作用効果は第1実施形態と同様であるため、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
上記の吊り込み時には、一対の第1ランナー8A・8Aは、相対距離が近づく方向に操作されるので、伝動体57が両プーリー27A・27Aに巻き掛けられていたとしても、問題なく押込み操作することができる。但し、各プーリー27A・27Aからの伝動体57の脱落には注意を要し、例えば伝動体57が脱落しないように各プーリー27Aと伝動体57とを粘着テープなどで固定しておくとよい。
本実施形態においては、ランナーホルダー35の左右に同一構成の第1ランナー8A・8Aを設けたので、構成が異なる2種のランナー8を用意する必要がない分、連動開閉ユニット60全体のコストアップを抑えることができる。また、左右のランナー8・8を第1ランナー8Aで構成したので、ランナーホルダー35に対する左右のランナー8・8の組間違えが生じることがなく、連動開閉ユニット60の組付け時における手間を省くことができる。加えて、伸縮構造63により、ランナーホルダー35に対して、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と左右のランナー8・8の差込凹部24・24どうしの距離L2とが一致する差込位置と、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と左右のランナー8・8の受止部25・25どうしの距離L3とが一致する受止位置とにランナー8が離隔変位あるいは近接変位できるように構成したので、吊り込み作業において、両連結軸7・7を両差込凹部24・24に同時に差込むことができ、また、両連結軸7・7を両受止部25・25で受止めて、ランナー8と連結軸7を連結することができる。なお、まず左右いずれか一方の第1ランナー8Aに連結軸7を連結し、残る第1ランナー8Aをランナーホルダー35に対して退入させたのち連結軸7を連結する吊り込み方法でも、連結軸7・7を第1ランナー8A・8Aの差込凹部24A・24Aに挿入することができる。
上記とは逆に、連動開閉ユニット60における左右のランナー8・8を第2ランナー8B・8Bで構成して、いずれか一方、例えば右側のランナーユニット6を構成する第2ランナー8Bを、ランナーホルダー35に対して引出す(離隔変位)ことができるように構成することもできる。この場合には、一対の第1ランナー8B・8Bは、相対距離が遠ざかる方向に操作する必要があるので、伝動体57が両プーリー27A・27Aに巻き掛けられている状態では引出し操作することができないため、吊り込み作業には伝動体57を取り外すひと手間を要する。
(第3実施形態) 図15に、本発明に係るランナーユニット、および当該ユニットを備える連動開閉ユニットの第3実施形態を示す。本実施形態は、戸パネル1(1A・1B・1C)に設けられる連結軸7の固定方法が変更されている点が第1実施形態と相違する、連結軸7の固定方法の別の実施形態である。
連結軸7は、連結軸ユニット70として構成されており、連結軸ユニット70は、戸パネル1(1A・1B・1C)の左右の上隅に形成された装着凹部に装着固定されるホルダーケース71と、ホルダーケース71に着脱可能に装着される軸ホルダー72とを備えている。軸ホルダー72は、基体となるホルダーブロック73と、ホルダーケース71のロック凹部74に係合するロックピン75と、ロックピン75をロック解除操作する解除レバー76と、軸ホルダー72で回転自在に支持される調整軸77などを備えている。
連結軸7は軸ホルダー72の上面から下方に向かって、上下動は可能にしかし相対回転は不可能に挿通されており、その基軸部11の雄ねじ部13には、高さ調整ナット78がねじ込み装着されている。ホルダーブロック73は高さ調整ナット78の上面で受け止められて、連結軸7に吊持されている。軸ホルダー72をホルダーケース71に装着した状態では、ロックピン75がロック凹部74と係合して、ホルダーケース71と軸ホルダー72とを一体化でき、ホルダーケース71に軸ホルダー72を装着することにより、戸パネル1A・1B・1Cに連結軸7を設けることができる。
調整軸77と高さ調整ナット78の間には、調整軸77の回転を高さ調整ナット78に伝動する一対のかさ歯車からなる回転伝動構造79が設けられている。調整軸77を回転操作すると、雄ねじ部13に対する調整ナット78のねじ込み位置が上下に移動する。これにより、ホルダーブロック73から上方に突出する連結軸7の突出寸法を変更できるので、戸パネル1から突出する連結軸7の突出寸法を調整できる。
(第4実施形態) 図16に、本発明に係るランナーユニット、および当該ユニットを備える連動開閉ユニットの第4実施形態を示す。本実施形態は、戸パネル1C(1)に設けられる左側の連結軸7(左右の連結軸7・7の一方)が、左右方向にスライド可能に設けられている点が第1実施形態と相違する。左側の連結軸7は、上下中央にフランジ壁82が張り出し形成された円筒状のナット体14にねじ込まれており、ナット体14は戸パネル1Cに埋設固定されるスライドケース83で左右スライド可能に支持されている。スライドケース83は前後半割状に構成されており、その内面にフランジ壁82を受け止めつつナット体14をスライドガイドする支持溝84が凹み形成されている。なお、左右にスライドできる連結軸7は右側であってもよい。
フランジ壁82と支持溝84とを位置合わせしたうえで、分割状態にあるスライドケース83でナット体14を挟み込み、戸パネル1Cに凹み形成された固定穴85にスライドケース83を固定することにより、ナット体14は左右にスライドできる状態で戸パネル1Cに設けられる。戸パネル1Cに設けられたナット体14に固定ナット15を螺合させた連結軸7をねじ込むことにより、連結軸7は左右にスライドできる状態で戸パネル1Cに設けられる。
第1実施形態では、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1と、左右の第1および第2のランナー8A・8Bに形成された差込凹部24A・24Bどうしの距離L2および受止部25A・25Bどうしの距離L3が一致するように構成されていたため、左右の連結軸7・7を同時に差込凹部24A・24Bに挿入する必要があった。そこで本実施形態では、ナット体14が左右にスライド変位することで左右の連結軸7・7の軸心間距離L1を変更することができるようにした。これによれば、例えば左側の連結軸7を差込凹部24Aに挿入し、受止部25Aで拡軸部12を受け止めたのち、右側の連結軸7を差込凹部24Bに挿入し、受止部25Bで拡軸部12を受け止めるように、戸パネル1Cを吊り込むことができる。逆に右側の連結軸7が先であってもよい。
このように、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1を変更できるように連結軸7・7を設けたので、戸パネル1Cを吊り込む際に、戸パネル1Cの全体を持ち上げる必要がなく、戸パネル1Cの左右いずれかを持ち上げながら、戸パネル1Cの吊り込み作業を進めることができる。尤も、左右の連結軸7・7の軸心間距離L1を差込凹部24A・24Bどうしの距離L2に一致するようにすれば、全体を持ち上げて戸パネル1Cを吊り込むことも可能である。
上記以外に、拡軸部12は半球状である必要はなく、円球状、楕円球状あるいは直方体状に形成してあってもよく、要は、平面視において基軸部11よりも径大で受止部25で受け止めることができる形状であればよい。基軸部11は、断面多角形状の軸であってもよい。前戸パネル1Aおよび後戸パネル1Bの左右のランナーユニット6・6を構成するランナー8は第2ランナー8Bで構成することもできる。