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JP7828750B2 - エチレン・非共役ポリエン共重合体 - Google Patents
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JP7828750B2 - エチレン・非共役ポリエン共重合体 - Google Patents

エチレン・非共役ポリエン共重合体

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Description

本発明は、融点(Tm)が高く機械的強度が良好な、加工性と機械的強度のバランスに優れる成形体を得るに好適なエチレン・非共役ポリエン共重合体に関する。
ポリエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレフィン(オレフィン系重合体)は、生産に係るエネルギーが小さく、軽量かつリサイクル性にも優れることから、各産業界における、循環型社会を形成するための3R(Reduce、Reuse、Recycle)への取り組みのなかで、更に注目が高まっている。ポリオレフィンは、日用雑貨、台所用品、包装用フィルム、家電製品、機械部品、電気部品、自動車部品など、種々の分野で利用されている。
ポリエチレン(エチレン系重合体)の密度は、エチレンと共重合されるα-オレフィンの共重合量で調整することができることは、広く知られており(例えば、特許文献1)、α-オレフィンの共重合量を適宜、調整することにより、875~970kg/m3と広範囲の密度を有する非晶性エチレン・α‐オレフィン共重合体、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)が製造、販売されている。
特開2009-197225号公報
本発明の目的は、エチレン・α‐オレフィン共重合体と同等の融点(Tm)を有しながら、密度が高いエチレン系重合体を得ることにある。
本発明は、エチレンから導かれる構成単位(A)、および非共役ポリエンから導かれる構成単位(B)を含み、下記要件(1)~(5)のすべてを満たすことを特徴とするエチレン・非共役ポリエン共重合体(X)に係わる。
エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)
(1)非共役ポリエンから導かれる構成単位の含有量が0.01~10モル%〔ただし、(A)と(B)の合計を100モル%とする〕の範囲にある。
(2)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0~2.0dl/gの範囲にある。
(3)密度が920~950kg/m3の範囲にある。
(4)DSCで測定した融点(Tm)が100~130℃の範囲にある。
(5)溶融粘弾性測定により求められるP値〔η*(ω=0.1)/η*(ω=100)〕が5~100の範囲にある。
本発明のエチレン・非共役ジエン共重合体は、同程度の密度を有するポリエチレンに比べて、加工性(成形性)が良好で、得られる成形体は、融点(Tm)が高く、機械的強度が良好であり、加工性と機械的強度のバランスに優れる。
<エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)>
本発明のエチレン・非共役ポリエン共重合体(X)〔以下、「共重合体(X)」と呼称する場合がある。〕は、下記要件(1)~(5)のすべてを満たすエチレンを主体とする共重合体である。
〈要件(1)〉
非共役ポリエンから導かれる構成単位の含有量が0.01~10モル%、好ましくは0.05~8モル%〔ただし、(A)と(B)の合計を100モル%とする〕の範囲にある。
本発明の共重合体(X)を構成する非共役ポリエンは、環状または鎖状の非共役ポリエンが用いられる。環状非共役ポリエンとしては、たとえば5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン、5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)、ノルボルナジエン、メチルテトラヒドロインデンなどがあげられる。また鎖状の非共役ポリエンとしては、たとえば1,4-ヘキサジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、8-メチル-4-エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカジエンなどがあげられる。これらの非共役ポリエンは、単独または2種以上混合して用いられる。
これら非共役ポリエンの中では、ENBおよびVNBが好ましい。
本発明の共重合体(X)の具体例としては、エチレン・ENB共重合体、エチレン・VNB共重合体、エチレン・ENB・VNB共重合体などが挙げられる。
本発明の共重合体(X)におけるのモル量(モル%)は、1H-NMRスペクトルメーターによる強度測定によって求めた。測定条件の詳細は、国際公開第2015/122415号に記載されている。
〈要件(2)〉
135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0~2.0dl/g、好ましくは1.4~1.7dl/gの範囲にある。極限粘度[η]が上記範囲にある共重合体(X)は、加工性に優れる。
〈要件(3)〉
密度が920~950kg/m3、好ましくは930~940kg/m3の範囲にある。密度が上記範囲にある共重合体(X)から得られる成形体は、機械強度が優れる。
共重合体(X)の密度は、JIS Z8807:2012に準拠し、液中秤量法により23℃、水中にて測定した。
〈要件(4)〉
DSCで測定した融点(Tm)が100~130℃、好ましくは100~125℃の範囲にある。融点(Tm)が上記範囲にある共重合体(X)から得られる成形体は、機械強度が優れる。
共重合体(X)の融点(Tm)は、以下の方法で測定した。
示差走査熱量計(DSC)を用いて、試料5mg程度をアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱し、その試料を、完全融解させるために200℃で3分間保持した。次いで10℃/分で30℃まで冷却し、30℃で3分間保持した後、その試料を10℃/分で230℃まで再度加熱した。2度目の加熱試験にて検出されたピーク温度を、融点(Tm)とした。
〈要件(5)〉
溶融粘弾性測定により求められるP値〔η*(ω=0.1)/η*(ω=100)〕が5~100、好ましくは6~50、より好ましくは6~30の範囲にある。
P値は、加工性の指標であり、P値が上記範囲を満たす共重合体(X)は、押出成形、射出成形、フィルム成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、真空成形、パウダースラッシュ成形、カレンダー成形、発泡成形などの成形加工において流動性が高く、溶融状態での形状保持性が高い。
本発明におけるP値を測定する「複素粘度η*」は、レオメーターとして、粘弾性測定装置Ares(Rheometric Scientific社製)を用い、190℃、歪み1.0%の条件で、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η*(ω=0.01)、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η*(ω=10)および周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(いずれも単位はPa・sec)を測定した。また、得られた結果より、η*(ω=0.1)とη*(ω=100)との複素粘度の比(η*比)であるP値(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))を算出する。
本発明の共重合体(X)は、上記要件(1)~(5)のすべてを満たすことにより、成形性が良好で、機械強度が優れる成形体を得ることができる。
本発明の共重合体(X)は、上記要件(1)~(5)に加え、
本発明の共重合体(X)は、JIS K7210に準拠して温度:190℃、荷重:2.16kgで測定したメルトフローレイト(MFR)が、通常、0.1~1.5g/10分、好ましくは0.2~1.0g/10分の範囲にある。
<エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の製造方法>
本発明の共重合体(X)は、エチレンと非共役ポリエンとを、メタロセン化合物の一種である、[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η 5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド(メタロセン化合物(a))を含む重合触媒系の存在下に共重合することにより製造し得る。
≪メタロセン化合物(a)を含む重合触媒≫
本発明の共重合体(X)の製造に好適に用いることのできる重合触媒としては、上記メタロセン化合物(a)を含み、モノマーを共重合できるものが挙げられる。
好ましくは、(a)メタロセン化合物と、(b)(b-1)有機金属化合物、(b-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および(b-3)該メタロセン化合物(a)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下「イオン化イオン性化合物」ともいう。)と、さらに必要に応じて、(c)粒子状担体とから構成される重合触媒が挙げられる。以下、各成分について具体的に説明する。
≪化合物(b)≫
前記化合物(b)は、(b-1)有機金属化合物、(b-2)有機アルミニウムオキシ化合物および(b-3)イオン化イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、好ましくは、少なくとも前記有機金属化合物(b-1)を含む。
(b-1)有機金属化合物
前記有機金属化合物(b-1)としては、例えば下記一般式[VII]~[IX]のような周期律表第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が用いられる。
(b-1a)一般式:Ra mAl(ORbnpq・・・[VII]
(式[VII]中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1~15、好ましくは1~4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物。
このような化合物として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn-オクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム、イソブチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドを例示することができる。
(b-1b)一般式:M2AlRa 4・・・[VIII]
(式[VIII]中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1~15、好ましくは1~4の炭化水素基である。)で表される周期律表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。
このような化合物として、LiAl(C254、LiAl(C7154などを例示することができる。
(b-1c)一般式:Rab3・・・[IX]
(式[IX]中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1~15、好ましくは1~4の炭化水素基を示し、M3はMg、ZnまたはCdである。)で表される周期律表第2族または第12族金属を有するジアルキル化合物。
上記の有機金属化合物(b-1)の中では、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn-オクチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物が好ましい。また、このような有機金属化合物(b-1)は、1種単独で用いてもよいし2種以上組み合せて用いてもよい。
(b-2)有機アルミニウムオキシ化合物
前記有機アルミニウムオキシ化合物(b-2)は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2-78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
従来公知のアルミノキサンは、例えば下記のような方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
(1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
なお、前記アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、前記(b-1a)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同様の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、中でも、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが特に好ましい。
上記のような有機アルミニウム化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
また本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(b-2)の一態様であるベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物は、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算でベンゼン100重量%に対して通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、特に好ましくは2重量%以下であるもの、すなわち、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であるものが好ましい。
本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(b-2)としては、下記一般式[X]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもできる。
(式[X]中、R1は炭素原子数が1~10の炭化水素基を示し、R2~R5は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数が1~10の炭化水素基を示す。)
前記一般式[X]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物は、
一般式:R1-B(OH)2・・・[XI]
(式[XI]中、R1は前記一般式[X]におけるR1と同じ基を示す。)で表されるアルキルボロン酸と、有機アルミニウム化合物とを、不活性ガス雰囲気下に不活性溶媒中で、-80℃~室温の温度で1分~24時間反応させることにより製造できる。
前記一般式[XI]で表されるアルキルボロン酸としては、メチルボロン酸、エチルボロン酸、イソプロピルボロン酸、n-プロピルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、n-ヘキシルボロン酸、シクロヘキシルボロン酸、フェニルボロン酸、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸などが挙げられる。
これらの中では、メチルボロン酸、n-ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、ペンタフルオロフェニルボロン酸が好ましい。これらは1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
このようなアルキルボロン酸と反応させる有機アルミニウム化合物としては、前記(b-1a)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同様の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好ましい。
上記のような有機アルミニウムオキシ化合物(b-2)は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
(b-3)イオン化イオン性化合物
前記イオン化イオン性化合物(b-3)としては、特表平1-501950号公報、特表平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このようなイオン化イオン性化合物(b-3)は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
具体的には、ルイス酸としては、BR3(Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である)で示される化合物が挙げられ、たとえばトリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
イオン性化合物としては、たとえば下記一般式[XII]で表される化合物が挙げられる。
(式[XII]中、R1+としては、H+、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。R2~R5は、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基または置換アリール基である。)
前記カルボニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン;
N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N,2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン;
ジ(イソプロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
1+としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく、特にトリフェニルカルボニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
またイオン性化合物として、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などを挙げることもできる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ素、トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,p-ジメチルフェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(N、N-ジメチルフェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(3、5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素などが挙げられる。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N,2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえば、ジ(1-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
さらにイオン性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、N,N-ジエチルアニリニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、下記式[XIII]または[XIV]で表されるホウ素化合物などを挙げることもできる。なお、下記式中、Etはエチル基を示す。
ボラン化合物として具体的には、たとえばデカボラン;ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ウンデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカクロロデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカクロロドデカボレートなどのアニオンの塩;トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイドライドドデカボレート)コバルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
カルボラン化合物として具体的には、たとえば、4-カルバノナボラン、1,3-ジカルバノナボラン、6,9-ジカルバデカボラン、ドデカハイドライド-1-フェニル-1,3-ジカルバノナボラン、ドデカハイドライド-1-メチル-1,3-ジカルバノナボラン、ウンデカハイドライド-1,3-ジメチル-1,3-ジカルバノナボラン、7,8-ジカルバウンデカボラン、2,7-ジカルバウンデカボラン、ウンデカハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボラン、ドデカハイドライド-11-メチル-2,7-ジカルバウンデカボラン、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-1-カルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-1-カルバドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-1-トリメチルシリル-1-カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムブロモ-1-カルバドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-6-カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-7-カルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-7,8-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-2,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカハイドライド-8-メチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-エチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-ブチル―7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-アリル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-9-トリメチルシリル-7,8-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-4,6-ジブロモ-7-カルバウンデカボレートなどのアニオンの塩;
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-1,3-ジカルバノナボレート)コバルト酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)銅酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)金酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(トリブロモオクタハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、トリス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)マンガン酸塩(IV)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げられる。
ヘテロポリ化合物は、ケイ素、リン、チタン、ゲルマニウム、ヒ素および錫から選ばれる原子と、バナジウム、ニオブ、モリブデンおよびタングステンから選ばれる1種または2種以上の原子からなっている。具体的には、リンバナジン酸、ゲルマノバナジン酸、ヒ素バナジン酸、リンニオブ酸、ゲルマノニオブ酸、シリコノモリブデン酸、リンモリブデン酸、チタンモリブデン酸、ゲルマノモリブデン酸、ヒ素モリブデン酸、錫モリブデン酸、リンタングステン酸、ゲルマノタングステン酸、錫タングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ゲルマノタングストバナジン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、ゲルマノモリブドタングストバナジン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドニオブ酸、およびこれらの酸の塩、例えば周期表第1族または2族の金属、具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等との塩、トリフェニルエチル塩等の有機塩が使用できるが、この限りではない。
イオン化イオン性化合物(b-3)の中では、上述のイオン性化合物が好ましく、その中でもトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートがより好ましい。
本発明において、重合触媒として、上記メタロセン化合物(a)と、トリイソブチルアルミニウムなどの有機金属化合物(b-1)、メチルアルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物(b-2)、およびトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのイオン化イオン性化合物(b-3)とを含むメタロセン触媒を用いると、共重合体(X)の製造に際して非常に高い重合活性を示すことができる。
(c)粒子状担体
本発明で、必要に応じて用いられる(c)粒子状担体は、無機化合物または有機化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。
無機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。これらの具体例としては、WO2015/122495号公報に記載のものが挙げられる。
本発明で用いられる粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用いてもよく、またボールミル、ふるい分けなどの処理を行った後に用いてもよい。また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後に用いてもよい。さらに、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、特に好ましいものはモンモリロナイト、バーミキュライト、ヘクトライト、テニオライトおよび合成雲母である。
有機化合物としては、粒径が10~300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体を挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素原子数が2~14のα-オレフィンを主成分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体、およびそれらの変成体を例示することができる。
本発明に使用される重合触媒は、メタロセン化合物(a)と、有機金属化合物(b-1)、有機アルミニウムオキシ化合物(b-2)およびイオン化イオン性化合物(b-3)から選ばれる少なくとも1種の化合物(b)と、必要に応じて用いられる担体(c)と共に、さらに必要に応じて特定の有機化合物成分(d)を含むこともできる。
(d)有機化合物成分
本発明において、前記有機化合物成分(d)は、必要に応じて重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げられるが、この限りではない。
≪共重合体(X)の製造方法および条件≫
本発明の共重合体(X)は、エチレンと非共役ポリエンとを共重合して製造する。
このようなモノマーを共重合させる際、前述した重合触媒を構成する各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、下記(1)~(5)のような方法が例示される。
(1)メタロセン化合物(a)を単独で重合器に添加する方法。
(2)メタロセン化合物(a)および化合物(b)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3)メタロセン化合物(a)を担体(c)に担持した触媒成分、化合物(b)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(4)化合物(b)を担体(c)に担持した触媒成分、メタロセン化合物(a)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(5)メタロセン化合物(a)と化合物(b)とを担体(c)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
上記(2)~(5)の各方法においては、メタロセン化合物(a)、化合物(b)、担体(c)の少なくとも2つは予め接触されていてもよい。
化合物(b)が担持されている上記(4)、(5)の各方法においては、必要に応じて担持されていない化合物(b)を、任意の順序で添加してもよい。この場合、化合物(b)は、担体(c)に担持されている化合物(b)と同一でも異なっていてもよい。
また、上記の担体(c)にメタロセン化合物(a)が担持された固体触媒成分、担体(c)にメタロセン化合物(a)および化合物(b)が担持された固体触媒成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに、触媒成分が担持されていてもよい。
本発明の共重合体(X)は、上記のような重合触媒の存在下に、エチレンと非共役ポリエンとを共重合することにより好適に得ることができる。
上記のような重合触媒を用いて、エチレンと非共役ポリエンとの重合を行うに際して、メタロセン化合物(a)は、反応容積1リットル当り、通常10-12~10-2モル、好ましくは10-10~10-8モルになるような量で用いられる。
化合物(b-1)は、化合物(b-1)と、メタロセン化合物(a)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-1)/M〕が、通常0.01~50000、好ましくは0.05~10000となるような量で用いられる。化合物(b-2)は、化合物(b-2)中のアルミニウム原子と、メタロセン化合物(a)中の全遷移金属(M)とのモル比〔(b-2)/M〕が、通常10~50000、好ましくは20~10000となるような量で用いられる。化合物(b-3)は、化合物(b-3)と、メタロセン化合物(a)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-3)/M〕が、通常1~20、好ましくは1~15となるような量で用いられる。
本発明において、共重合体(X)を製造する方法は、溶液(溶解)重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施可能であり、特に限定されないが、下記重合反応液を得る工程を有することが好ましい。
重合反応液を得る工程とは、脂肪族炭化水素を重合溶媒として用い、上記メタロセン化合物(a)存在下に、エチレンと非共役ポリエンとを共重合し、共重合体(X)の重合反応液を得る工程である。
重合溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素などが挙げられる。具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられ、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。なお、これらのうち、得られる共重合体(A)との分離、精製の観点から、ヘキサンが好ましい。
また、重合温度は、通常-50~+200℃、好ましくは0~+150℃の範囲、より好ましくは、+70~+110℃の範囲であり、用いるメタロセン触媒系の到達分子量、重合活性によるが、より高温(+70℃以上)であることが触媒活性、共重合性および生産性の観点から望ましい。
重合圧力は、通常常圧~10MPaゲージ圧、好ましくは1.1~5MPaゲージ圧、より好ましくは1.2~2.0MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。本発明ではこのうち、エチレンと非共役ポリエンとを連続して反応器に供給して共重合を行う方法を採用することが好ましい。
反応時間(共重合が連続法で実施される場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度などの条件によっても異なるが、通常0.5分間~5時間、好ましくは5分間~3時間、より好ましくは10分~2時間である。
得られる共重合体(X)の分子量は、重合系内に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができる。さらに、使用する化合物(b)の量により調節することもできる。具体的には、トリイソブチルアルミニウム、メチルアルミノキサン、ジエチル亜鉛等が挙げられる。水素を添加する場合、その量はオレフィン1kgあたり0.001~100NL程度が適当である。
本発明では、前記重合触媒の存在下で共重合を行う工程(1)の後、触媒失活剤を添加して前記重合触媒の失活を行う工程(2)を含むことが好ましい。
前記触媒失活剤としては、アルコール類を用いることができ、メタノールまたはエタノールが好ましく、エタノールが特に好ましい。
前記工程(2)において、前記触媒失活剤を、前記有機金属化合物(b-1)に対して、好ましくは0.05~3.0mol倍、より好ましくは0.06~2.5mol倍、さらに好ましくは0.08~2.0mol倍の量で添加することにより、エタノール等の触媒失活剤で変質した触媒がわずかに生成して低分子量成分を適度に重合する結果、分子量分布が適度に広い共重合体(X)を得ることができる。一方、触媒失活剤の添加量が多すぎると、変質触媒がほとんど生成されず、低分子量成分の重合がほとんど行われないため、得られる共重合体(X)の分子量分布の狭くなる傾向にある。また、触媒失活剤を添加しない、もしくは添加量が少なすぎると、変質触媒が多く生成して低分子量成分を多量に重合するため、得られる共重合体(X)の低分子量成分の含有量が多くなり過ぎる傾向にある。
<エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の用途>
本発明の共重合体(X)は、種々公知の成形体に用い得る。
本発明の共重合体(X)は、必要に応じて、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、タルク、炭酸カルシウム、金属粉、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機充填剤、ワックス、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、分散剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、相溶化剤等の通常ポリオレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
〈成形体〉
本発明の成形体は、本発明の共重合体(X)を含む。成形体の製造方法(成形方法)としては、具体的には、従来公知のポリオレフィンの成形方法、例えば、押出成形、射出成形、フィルム成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、真空成形、パウダースラッシュ成形、カレンダー成形、発泡成形等の公知の熱成形方法が挙げられる。
本発明の共重合体(X)からなる成形体は、機械物性にも優れている。
成形体の具体例としては、日用品やレクリエーション用途などの家庭用品から、一般産業用途、工業用品に至る広い用途で用いられる。例えば、家電材料部品、通信機器部品、電気部品、電子部品、自動車部品、その他の車両の部品、船舶、航空機材料、機械機構部品、建材関連部材、土木部材、農業資材、電動工具部品、食品容器、フィルム、シート、繊維が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
なお、実施例1~3で示す(a)~(w)などの記号は、下記表1に示す各単位の量である。
〔実施例1~3〕
容積136Lの連続重合器の一つの供給口に、脱水精製したn-ヘキサン(C6)を(a)L/hの割合で供給し、他の供給口より[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η 5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド(ZD)のヘキサン溶液(b)mmol/Lを(c)L/hの割合、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(4mmol/L)を(d)L/h、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(CB-3)のヘキサンスラリーを(e)mmol-B/L)を(f)L/h、VNBを(g)g/h、ENBを(h)g/hの割合で連続的に供給した〔合計ヘキサン(T-C6):(i)L/h〕。同時に重合器の別の供給口に、エチレン(C2")を(j)kg/h、水素を(k)NL/hの割合で連続供給し、重合温度:1℃、全圧(m)MPaG、滞留時間(n)分の条件下で連続溶液重合を行った。
重合器で生成したエチレン・非共役ポリエン共重合体(X)のヘキサン溶液は、重合器側壁部に設けられた排出口を介して連続的に排出させ、ジャケット部が8kg/cm2スチームで加熱された連結パイプに導かれた。スチームジャケット付き連結パイプ内で約170℃に加温されたエチレン・非共役ポリエン共重合体(X)のヘキサン溶液は、重合槽内溶液量約28Lを維持するように、連結パイプ終端部に設けられた液レベル制御バルブの開度の調節によって、10kg/cm2スチームで加熱された二重配管内管を通して連続的にフラッシュ槽に送液された。なお、液レベル制御バルブの直後には、触媒失活剤であるメタノールが注入される供給口が付設され、1.0vol%ヘキサン希釈溶液として12L/hの速度で注入されて該ヘキサン溶液に合流させた。フラッシュ槽内への移送においては、フラッシュ槽内の圧力が0.05MPaG、フラッシュ槽内の蒸気部の温度が180℃を維持するように溶液温度と圧力調整バルブ開度設定を行った。
その結果、エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)が(p)kg/hの生産スピードで得られた。エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の重合Mileageは(q)kg/mmol-Zr、エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の[η]は(r)dl/gMFRは(s)g/10min、融点(Tm)は(t)℃、密度は(u)kg/m3、VNBの含有量は(v)mol%(モル%)、ENBの含有量は(w)mol%(モル%)であった。
実施例、および参考例で得られた重合体の物性は、以下の測定方法で測定した。
(1)引張特性
プレス成形して厚さ4mmシートを作製し、タイプ1B試験片を打ち抜き、JIS K7161、およびJIS K7162に準拠して、引張降伏応力、引張破壊歪、および、引張破壊応力を測定した。
(2)デュロメータ硬さ(D硬度)
プレス成形して厚さ4mmシートを作製し、タイプ1B試験片を打ち抜き、JIS K7215に準拠して、D硬度を測定した。
〔参考例1〕
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)として、エチレン・1-ヘキセン共重合体〔株式会社プライムポリマー製 商品名 ウルトゼックス 2022F〕(UZ2022F)を用いた。
結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1~3に示すエチレン・非共役ポリエン共重合体(X)は、参考例で示すLLDPEに比べ、P値が大きく、成形加工において流動性が高く、溶融状態での形状保持性が高い。また、実施例1~3に示すエチレン・非共役ポリエン共重合体(X)は、参考例で示すLLDPEに比べ、融点(Tm)が同等か同等以下にも関わらず、P値が大きいため、引張破壊応力が高い。

Claims (3)

  1. エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の製造方法であって、
    エチレンと非共役ポリエンとを[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η 5 -シクロペンタジエニル)(η 5 -オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドを含む重合触媒系の存在下に共重合する工程を含み、
    前記エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)は、エチレンから導かれる構成単位(A)、および非共役ポリエンから導かれる構成単位(B)を含み、下記要件(1)~(5)のすべてを満たすことを特徴とする
    エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の製造方法。
    1)非共役ポリエンから導かれる構成単位の含有量が0.01~10モル%〔ただし、(A)と(B)の合計を100モル%とする〕の範囲にある。
    (2)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0~2.0dl/gの範囲にある。
    (3)密度が920~950kg/m3の範囲にある。
    (4)DSCで測定した融点(Tm)が100~130℃の範囲にある。
    (5)190℃での溶融粘弾性測定により求められるP値〔η*(ω=0.1)/η*(ω=100)〕が5~100の範囲にある。
  2. エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)の非共役ポリエンが、5-ビニル-2-ノルボルネンおよび5-エチリデン-2-ノルボルネンから選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の共重合体(X)の製造方法
  3. エチレン・非共役ポリエン共重合体(X)が、炭素数3以上のα-オレフィンから導かれる構成単位の含有量が、1.0モル%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の共重合体(X)の製造方法
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