以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態における通信システムのネットワーク構成の一例を示す。
図1に示す通信システム1は、無線通信を行う機能(以下、無線通信機能と表記)を有する集約装置10及び複数の無線通信装置20を備える。本実施形態における集約装置10及び複数の無線通信装置20間では、例えば時分割多重方式に基づく無線通信が行われる。
また、図1に示す通信システム1において、集約装置10及び複数の無線通信装置20は、集約装置10に対して複数の無線通信装置20がツリー構造に無線接続されたマルチホップネットワークを構成している。なお、マルチホップネットワークによれば、当該マルチホップネットワークを構成する複数の無線通信装置20がバケツリレー形式でデータを転送することによって、複数の無線通信装置20の各々の通信範囲を超えた集約装置10への長距離通信を実現することができる。
なお、上記したマルチホップネットワークを構成する集約装置10及び複数の無線通信装置20は、当該マルチホップネットワークにおいてノードと称される。
図2は、図1に示す通信システム1をネットワークトポロジの形態で示す模式図である。図2に示す「根」は集約装置10(根ノード)を表し、「A」~「P」は複数の無線通信装置20の各々を表している。
また、図2に示す矢印は、データの伝送経路を示している。矢印の元はデータの送信元であるノード(子ノード)を表し、矢印の先はデータの送信先であるノード(親ノード)を表している。
具体的には、例えば「G」によって表される無線通信装置20(以下、ノードGと表記)の親ノードは、根ノードからのホップ数が当該ノードGより1小さいノードE(「E」によって表される無線通信装置20)である。一方、ノードGの子ノードは、根ノードからのホップ数が当該ノードGより1大きいノードI(「I」によって表される無線通信装置20)及びノードL(「L」によって表される無線通信装置20)である。
なお、図2においては例えばノードL及びEの間にノードGが配置されるネットワークトポロジが示されているが、当該ノードL及びEが直接接続される(通信を行う)ようなネットワークトポロジであってもよい。
更に、図2においては各無線通信装置20が集約装置10(根ノード)にデータを伝送(送信)する場合を想定しているが、集約装置10が各無線通信装置20にデータを伝送することも可能である。
図1及び図2においては例えば16個の無線通信装置20を備える通信システム1が想定されているが、本実施形態において当該無線通信装置20の数は、2以上であればよい。
また、ここで説明した本実施形態における通信システム1のネットワークトポロジ及び通信方式は一例であり、他のネットワークトポロジ及び通信方式が採用されてもよい。具体的には、図2においてはツリー型のネットワークトポロジが示されているが、通信システム1においては、例えばスター型、リング型またはメッシュ型等のネットワークトポロジが採用されてもよい。また、通信システム1においては、上記したように例えば時分割多重方式に基づく通信が行われる場合を想定しているが、他の通信方式に基づく通信が行われてもよい。
ここで、本実施形態における通信システム1において、複数の無線通信装置20はセンサを搭載しており、当該センサは、当該センサ(無線通信装置20)が設置されている対象物に関するセンサデータを計測する。例えば複数の無線通信装置20に搭載されているセンサによって計測されたセンサデータは、当該無線通信装置20から直接または他の無線通信装置20を介して、集約装置10によって収集される。このように集約装置10によって収集されたセンサデータは、当該センサデータが計測された対象物(例えば、構造物または自然環境等)の状態を監視するために利用される。
なお、複数の無線通信装置20に搭載されるセンサには、例えば加速度センサ、温度センサ、水分計センサ、水位センサ及び湿度センサ等が含まれる。複数の無線通信装置20に搭載されているセンサが加速度センサである場合には、当該加速度センサによって計測されたセンサデータ(加速度データ)を利用して、例えば地震発生時におけるエレベータやダム等の揺れを監視するようなことが可能となる。また、複数の無線通信装置20に搭載されているセンサが温度センサである場合には、当該温度センサによって計測されたセンサデータ(温度データ)を利用して、必要以上に温度が高くなるような機器の異常動作を監視するようなことが可能となる。更に、複数の無線通信装置20に搭載されているセンサが水分計センサである場合には、当該水分計センサによって計測されたセンサデータ(水分量データ)を利用して、森林等における土中の水分量に応じた土砂崩れの発生(土砂災害の有無)を監視するようなことが可能となる。また、複数の無線通信装置20に搭載されているセンサが水位センサである場合には、当該水位センサによって計測されたセンサデータ(水位データ)を利用して、河川等の水位に応じた洪水の発生(水害の有無)を監視するようなことが可能となる。また、複数の無線通信装置20に搭載されているセンサが湿度センサである場合には、当該湿度センサによって計測されたセンサデータ(湿度データ)を利用し、温度データ等と組み合わせることで効率的な植物の栽培が可能となる。
ところで、上記したようにセンサデータを構造物または自然環境等の状態を監視するために利用する場合、当該センサデータを計測するセンサを搭載する無線通信装置20は、例えば商用電源等から電力を供給することが困難な環境に設置される可能性がある。この場合、無線通信装置20を例えば電池またはバッテリ等から供給される電力によって駆動する必要があり、当該無線通信装置20を省電力で駆動する仕組みが有用である。
このため、無線通信装置20は、時分割で区切られたスロットを用いた通信(以下、スロット通信と表記)を行い、必要なタイミングでのみデータを送受信し、それ以外のタイミングではスリープするような動作を行うことにより省電力を実現することができる。
なお、本実施形態における複数の無線通信装置20のうちの少なくとも1つは、例えば他の無線通信装置20に搭載されているセンサによって計測されたセンサデータを当該他の無線通信装置20から別の無線通信装置20または集約装置10に中継する中継ノードとしてのみ動作する無線通信装置であってもよい。
以下、図3を参照して、本実施形態における通信システム1が適用される環境の一例について説明する。
図3においては、本実施形態における通信システム1がエレベータシステムに適用される場合を想定している。図3に示すように、昇降路100内には、メインロープの一端に接続されたエレベータ101(乗りかご)と、当該メインロープの他端に接続されたカウンタウェイト102とが配置されており、当該メインロープが巻き掛けられている巻上げ機(図示せず)を駆動することによって、当該エレベータ101の昇降動作を実現することができる。
図3に示す例では、上記した昇降路100内に集約装置10と2つの無線通信装置20-1及び20-2とが設置されているものとする。具体的には、集約装置10はエレベータ101が設置されているビルの上層階の近傍に設置されており、無線通信装置20-1は当該ビルの中層階の近傍に設置されており、無線通信装置20-2は当該ビルの低層階の近傍に設置されているものとする。
また、昇降路100内を移動する(昇降路100内で昇降動作する)エレベータ101には、無線通信装置20-3が設置されている。この場合、無線通信装置20-3には、エレベータ101の揺れを監視するための加速度データを計測するための加速度センサが搭載されているものとする。図3においてはエレベータ101に無線通信装置20-3が設置されているが、上記したようにエレベータ101の揺れを監視するという観点によれば、当該エレベータ101と連動して昇降動作するカウンタウェイト102に無線通信装置(加速度センサ)が設置されていてもよい。
なお、図3に示す例では、無線通信装置20-1及び20-2は例えばセンサデータ等を中継するための中継ノードとしてのみ動作する無線通信装置である。この場合、無線通信装置20-1及び20-2には、センサは搭載されていなくてもよい。
図3においては中継ノードとして動作する無線通信装置20として無線通信装置20-1及び20-2が示されているが、中継ノードの数は、エレベータ101が設置されるビル等の規模に応じて変更されてもよい。更に、図3に示す例では、例えば集約装置10と無線通信装置20-1との間は有線通信が行われてもよいし、無線通信装置20-1と無線通信装置20-2との間は有線通信が行われてもよい。
ここで、図4を参照して、図3に示すようにエレベータシステムに適用された通信システム1において行われるスロット通信の概要について説明する。なお、ここでは無線通信装置20-3は上記したように電池またはバッテリから供給される電力によって駆動される(つまり、省電力化を図る必要がある)が、集約装置10と無線通信装置20-1及び20-2とは、例えば商用電源等から供給される電力によって駆動され、本実施形態における省電力化の対象ではないものとする。
図4に示すように、スロット通信においては、例えば1秒毎に繰り返される所定の周期(以下、通信周期と表記)において複数のスロットSL1~SL10が用意され、集約装置10と無線通信装置20-1~20-3とは、予め定められたスロットにおいてデータを送受信する(送信処理及び受信処理を実行する)ように動作する。なお、複数のスロットSL1~SL10には、通信周期が分割された複数の時間帯の各々が割り当てられている。
具体的には、集約装置10は、通信周期におけるスロットSL6(に割り当てられている時間帯)においてデータを送信し、他のスロットSL1~SL5及びSL7~SL10(に割り当てられている時間帯)においてデータを受信するように動作する。なお、以下の説明では、集約装置10がデータを送信するスロット(当該データを送信することが可能な時間帯が割り当てられているスロット)を集約装置10の送信スロット、集約装置10がデータを受信するスロット(当該データを受信することが可能な時間帯が割り当てられているスロット)を集約装置10の受信スロットと称する。
また、無線通信装置20-1は、通信周期におけるスロットSL7においてデータを送信し、他のスロットSL1~SL6及びSL8~SL10においてデータを受信するように動作する。なお、以下の説明では、無線通信装置20-1がデータを送信するスロットを無線通信装置20-1の送信スロット、無線通信装置20-1がデータを受信するスロットを無線通信装置20-1の受信スロットと称する。
更に、無線通信装置20-2は、通信周期におけるスロットSL8においてデータを送信し、他のスロットSL1~SL7、SL9及びSL10においてデータを受信するように動作する。なお、以下の説明では、無線通信装置20-2がデータを送信するスロットを無線通信装置20-2の送信スロット、無線通信装置20-2がデータを受信するスロットを無線通信装置20-2の受信スロットと称する。
一方、無線通信装置20-3は、通信周期におけるスロットSL2においてデータを送信し、スロットSL6においてデータを受信し、他のスロットSL1、SL3~SL5及びSL7~SL10においてスリープするように動作する。なお、以下の説明では、無線通信装置20-3データを送信するスロットを無線通信装置20-3の送信スロット、無線通信装置20-3がデータを受信するスロットを無線通信装置20-3の受信スロットと称する。このとき無線通信装置20‐3と同様に省電力で動作する無線通信装置は複数存在してよい。また、送信スロットはSL1~SL5の間のスロットであればどのスロットを使用してもよい。ただし、無線通信装置毎に固有のスロットを送信スロットとして使用するものとする。
上記した無線通信装置20-3の動作によれば、無線通信装置20-3は、集約装置10、無線通信装置20-1及び20-2と比較して限られたタイミングにおいてのみ受信処理を実行する(つまり、受信する範囲を最小限にする)ため、省電力化を図ることが可能である。
なお、図4に示す例では、無線通信装置20-3の送信スロットはスロットSL2であるため、当該無線通信装置20-3は、当該スロットSL2においてデータを送信する。このスロットSL2において無線通信装置20-3から送信されるデータは、例えば当該無線通信装置20-3に搭載されているセンサによって計測されたセンサデータ(例えば、加速度センサによって計測された加速度データ)等である。
例えばスロットSL2が受信スロットである集約装置10が無線通信装置20-3の通信範囲内にある場合には、上記したようにスロットSL2において無線通信装置20-3から送信されたデータは、当該集約装置10において受信される。なお、スロットSL2は無線通信装置20-1及び20-2の受信スロットでもあるため、当該無線通信装置20-1及び20-2が無線通信装置20-3の通信範囲内にある場合には、当該無線通信装置20-1及び20-2も同様に無線通信装置20-3から送信されたデータを受信することができる。
上記したようにスロットSL2において無線通信装置20-3から送信されたデータを集約装置10が受信した場合、当該集約装置10は、当該受信されたデータに応じたデータを当該集約装置10の送信スロットであるスロットSL6において送信する。このスロットSL6において集約装置10から送信されるデータは、例えば無線通信装置20-3から送信されたセンサデータに対する送達確認情報を含むデータ等である。無線通信装置20-3の受信スロットはスロットSL6であるため、集約装置10が無線通信装置20-3の通信範囲内にある場合、当該無線通信装置20-3は、当該スロットSL6において集約装置10から送信されたデータを受信することができ、適切に動作を継続することができる。
なお、上記した集約装置10及び無線通信装置20-1~20-3の各々の送信スロット及び受信スロット(つまり、送信処理が実行されるタイミング及び受信処理が実行されるタイミング)は、例えば集約装置10及び無線通信装置20-1~20-3の配置等に基づいて予め設定されているものとする。
また、通信周期は、複数のサブ周期から構成されていてもよい。この場合、例えばスロットSL1~SL5に割り当てられている時間帯が第1サブ周期に相当し、スロットSL6~SL10に割り当てられている時間帯が第2サブ周期に相当するものとすると、例えばスロットSL1~SL5の中から無線通信装置20-3の送信スロットを決定し、スロットSL6~SL10の中から集約装置10及び中継ノード(無線通信装置20-1及び20-2)の送信スロットを決定する(つまり、サブ周期毎に送信スロットを管理する)ようなことが可能となる。
ところで、上記した図3に示すようにエレベータ101に無線通信装置20-3が設置されている場合を想定すると、図5に示すように、当該エレベータ101が昇降路100内で昇降動作(上下方向に移動)することによって、当該無線通信装置20-3の位置(つまり、例えば集約装置10等との距離)が変化する。以下、例えば無線通信装置20-3が図5に示す位置にある場合、集約装置10及び無線通信装置20-1は当該無線通信装置20-3の通信範囲内になく、無線通信装置20-2は当該無線通信装置20-3の通信範囲内にあるものとする。
上記したようにエレベータ101が移動することによって例えば集約装置10が無線通信装置20-3の通信範囲外にある場合、当該無線通信装置20-3がスロットSL2において送信したデータは、当該集約装置10によって直接受信されないが、例えばスロットSL2が受信スロットであり、かつ、無線通信装置20-3の通信範囲内にある無線通信装置20-2において受信されるとともに、無線通信装置20-2の送信スロットであるスロットSL8において当該無線通信装置20-2から送信される。このように無線通信装置20-2から送信されたデータは、スロットSL8が受信スロットであり、かつ、無線通信装置20-2の通信範囲内にある無線通信装置20-1において受信されるとともに、無線通信装置20-1の送信スロットである次の通信周期におけるスロットSL7において当該無線通信装置20-1から送信される。このように無線通信装置20-1から送信されたデータは、スロットSL7が受信スロットである集約装置10において受信される。
このように、エレベータ101が移動することによって集約装置10が無線通信装置20-3の通信範囲外にある場合であっても、当該無線通信装置20-3から送信されたデータは、無線通信装置20-1及び20-2によって中継され、集約装置10によって収集される。
一方、上記したように無線通信装置20-3からのデータを集約装置10が受信した場合、当該集約装置10は、当該データに応じたデータを当該集約装置10の送信スロットであるスロットSL6において送信する。しかしながら、上記したようにエレベータ101が移動することによって例えば集約装置10が無線通信装置20-3の通信範囲外にある場合、無線通信装置20-3は、当該集約装置10から送信されたデータをスロットSL6において受信することができない。
なお、集約装置10から送信されたデータは無線通信装置20-1及び20-2によって中継されるが、例えば無線通信装置20-2の送信スロットであるスロットSL8において当該データが当該無線通信装置20-2から送信されたとしても、当該スロットSL8は無線通信装置20-3の受信スロットではないため、当該データを無線通信装置20-3が受信することはできない。
このように集約装置10から送信されたデータ(例えば、送達確認情報等)が当該無線通信装置20-3において受信されない場合、当該無線通信装置20-3は、適切に動作を継続することができない場合がある。
上記したように集約装置10から送信されたデータを無線通信装置20-3が受信しない場合、当該無線通信装置20-3の通信範囲内にある他のノード(ここでは無線通信装置20-2)を探索して、当該無線通信装置20-3の受信スロット(の設定)を変更しなければ、無線通信装置20-3は集約装置10からのデータを受信することはできない。しかしながら、例えば全てのスロットにおいて受信処理を実行するような探索を行う(つまり、当該探索に長い時間を要する)と、当該無線通信装置20-3における省電力化の妨げとなる。
また、探索を行わなくてもよいように予め定められた複数のスロット(データの送信元の複数の候補の各々の送信スロット)においてデータを受信することが考えられるが、常に複数のスロットにおいて受信処理を実行すると、無線通信装置20-3における省電力を実現することが困難となる。
そこで、本実施形態においては、移動体(例えば、エレベータ101)に設置されている無線通信装置20が他のノードから送信されたデータを受信しない場合に、省電力を実現するように効率的に受信スロットの設定を変更する(つまり、受信タイミングを変化させる)構成について説明する。
なお、以下において説明する無線通信装置20は、例えば図3等において説明した無線通信装置20-3であることを意図しているが、図1に示す複数の無線通信装置20のうちの1つであればよい。
図6は、無線通信装置20のハードウェア構成の一例を示す。図6に示すように、無線通信装置20は、マイコン20a、無線通信モジュール20b及びセンサ20c等を備える。
マイコン20aは、無線通信装置20内の各コンポーネントの動作を制御するプロセッサ(CPU)及びメモリ等から構成される。無線通信モジュール20bは、データを送受信するように構成され、例えばアンテナ等を含む。センサ20cは、上記したようにセンサデータを計測するように構成されている。
図7は、無線通信装置20の機能構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、無線通信装置20は、送受信処理部21、判定部22及びスロット設定部23を含む。
なお、本実施形態において、図7に示す各部21~23の一部または全ては、図6に示すマイコン20a(プロセッサ)に所定のプログラムを実行させること(すなわち、ソフトウェア)によって実現されてもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを組み合わせた構成によって実現されてもよい。
送受信処理部21は、例えば予め設定されている無線通信装置20の送信スロットに基づいて、当該送信スロットにおいてデータを送信する処理(データの送信処理)を実行する。なお、送受信処理部21によって実行される送信処理において送信されるデータが上記したセンサデータである場合、当該センサデータは、図6に示すセンサ20cから取得され得る。なお、送受信処理部21によって実行される送信処理において送信されるデータは、センサデータ以外のデータであってもよい。
また、送受信処理部21は、予め設定されている無線通信装置20の受信スロットに基づいて、当該受信スロットにおいてデータを受信する処理(データの受信処理)を実行する。なお、送受信処理部21によって実行される受信処理において受信されるデータは、上記した送達確認情報を含むデータ等を想定しているが、例えば集約装置10から送信される制御データ(無線通信装置20を制御するためのデータ)等であってもよい。
判定部22は、無線通信装置20の受信スロットにおいてデータを受信したか否かを判定する。
スロット設定部23は、データを受信していないと判定部22によって判定された場合、無線通信装置20の受信スロットの設定を変更する(つまり、受信スロットを制御する)。
以下、図8のフローチャートを参照して、無線通信装置20の処理手順の一例について説明する。なお、以下の説明においては、図8に示す処理を実行する無線通信装置20を対象無線通信装置20と称する。また、以下の説明における「他のノード」には、集約装置10及び対象無線通信装置20以外の他の無線通信装置20が含まれる。
まず、対象無線通信装置20に含まれる送受信処理部21は、例えば所定の通信周期における対象無線通信装置20の送信スロットにおいて集約装置10を送信先とするデータ(例えば、センサデータ)を送信する。ステップS1において送信されるデータには、送信元を示す送信元情報として対象無線通信装置20を示す識別情報、送信先を示す送信先情報として集約装置10を識別するための識別情報が付加されているものとする。
集約装置10が対象無線通信装置20の通信範囲内にある場合、ステップS1において送信されたデータは、集約装置10において直接受信される。一方、集約装置10が対象無線通信装置20の通信範囲内にない場合、ステップS1において送信されたデータは、対象無線通信装置20以外の他の無線通信装置20を介して集約装置10において受信される。
対象無線通信装置20からのデータが集約装置10において受信された場合、当該集約装置10は、当該データに応じたデータ(例えば、センサデータに対する送達確認情報を含むデータ)を当該集約装置10の送信スロットにおいて送信する。集約装置10から送信されるデータには、送信元を示す送信元情報として集約装置10を識別するための識別情報、送信先を示す送信先情報として対象無線通信装置20を識別するための識別情報が付加されているものとする。また、集約装置10から送信されるデータには、当該データが送信される送信スロットを示すスロット情報等が更に付加されていてもよい。
ここで、対象無線通信装置20に含まれる送受信処理部21は、当該対象無線通信装置20の受信スロットにおいて受信処理を実行する(ステップS2)。この場合、例えば対象無線通信装置20の受信スロットが集約装置10の送信スロットと同一であり、集約装置10が対象無線通信装置20の通信範囲内にあれば、ステップS2の処理が実行されることによって、集約装置10から送信されたデータを受信することができる。一方、対象無線通信装置20の受信スロットが集約装置10の送信スロットと同一であっても、当該集約装置10が対象無線通信装置20の通信範囲内にない場合には、ステップS2の処理が実行されたとしても、集約装置10から送信されたデータを受信することはできない。ここでは集約装置10から送信されるデータについて説明したが、例えば当該集約装置10からのデータを中継する他の無線通信装置20から送信されるデータについても同様である。
ステップS2の処理が実行されると、判定部22は、データを受信したか否かを判定する(ステップS3)。
データを受信していないと判定された場合(ステップS3のNO)、送受信処理部21は、上記した対象無線通信装置20の受信スロットの範囲を延長し、受信処理を継続して実行する(ステップS4)。
この場合、対象無線通信装置20(送受信処理部21)は、例えばステップS2において受信処理が実行された通信周期(以下、対象通信周期と表記)における対象無線通信装置20の受信スロットの後のスロットにおいても受信処理を実行するように動作する。
なお、例えば対象無線通信装置20に含まれるスロット設定部23においては、例えば他のノード(集約装置10及び他の無線通信装置20)の送信スロット(を示すスロット情報)が管理されているものとする。この場合、ステップS4において継続して受信処理が実行されるスロット(対象無線通信装置20の受信スロットの後のスロット)は、対象通信周期における当該受信スロットの直後のスロットであってもよいし、当該他のノードの送信スロットのうち当該受信スロットに最も近いスロットであってもよい。
次に、判定部22は、ステップS4において実行された受信処理においてデータを受信したか否かを判定する(ステップS5)。
データを受信したと判定された場合(ステップS5のYES)、スロット設定部23は、第1スロット変更処理を実行する(ステップS6)。
ここで、ステップS5においてデータを受信したと判定されるということは、ステップS4において受信処理が実行されたスロット(つまり、データが受信されたスロット)が送信スロットである他のノードが対象無線通信装置20の通信範囲内にあることを意味する。
このため、第1スロット変更処理においては、ステップS4において受信処理が実行されたスロットを対象無線通信装置20の受信スロットとして新たに設定する(つまり、対象無線通信装置20の受信スロットをデータが受信されたスロットに変更する)。
一方、データを受信していないと判定された場合(ステップS5のNO)、スロット設定部23は、ステップS4において受信処理が実行されたスロットが対象通信周期における最後のスロットであるか否かを判定する(ステップS7)。なお、対象通信周期における最後のスロットとは、当該対象通信周期における複数のスロットのうちの最後に配置されているスロット(対象通信周期を構成する最後の時間帯が割り当てられているスロット)であってもよいし、他のノードの送信スロットのうちの最後のスロットであってもよい。
受信処理が実行されたスロットが最後のスロットでないと判定された場合(ステップS7のNO)、ステップS4に戻って処理が繰り返される。この場合、最後に受信処理が実行されたスロットの後のスロットにおいて更に受信処理が継続される。
一方、受信処理が実行されたスロットが最後のスロットであると判定された場合(ステップS7のYES)、スロット設定部23は、第2スロット変更処理を実行する((ステップS8)。
ここで、ステップS7において受信処理が実行されたスロットが最後のスロットであると判定される(つまり、最後のスロットまでデータが受信されない)場合、対象無線通信装置20の受信スロットよりも前のスロットが送信スロットである他のノードが対象無線通信装置20の通信範囲内にある可能性が高い。
このため、第2スロット変更処理においては、対象無線通信装置20の受信スロットよりもM個前のスロットを対象無線通信装置20の受信スロットとして新たに設定する(つまり、対象無線通信装置20の受信スロットを当該受信スロットよりもM個前のスロットに変更する)。
なお、対象無線通信装置20の受信スロットよりもM個前のスロットは、通信周期における複数のスロットのうちの当該受信スロットのM個前のスロットであってもよいし、他のノードの送信スロットのうちの当該受信スロットのM個前のスロットであってもよい。
上記したステップS6の処理(第1スロット変更処理)またはステップS8の処理(第2スロット変更処理)が実行された場合、新たに設定された受信スロットを示すスロット情報がスロット設定部23から送受信処理部21に出力され、当該送受信処理部21は、当該スロット情報(によって示される受信スロット)に基づいて、対象通信周期の次の通信周期における受信処理を実行する。
なお、上記したステップS3及びS5においては、送信先情報として対象無線通信装置20を識別するための識別情報が付加されたデータが受信された場合に、当該データを受信したと判定される。換言すれば、データが受信された場合であっても、当該データに対象無線通信装置20を識別するための識別情報が付加されていない(つまり、当該データが対象無線通信装置20を送信先とするデータでない)場合には、ステップS3及びS5においては、データを受信していないと判定される。対象無線通信装置20を識別するための識別情報が付加されていないデータ(つまり、他の無線通信装置20を識別するための識別情報が付加されているデータ)が受信された場合、送受信処理部21は、当該データを対象無線通信装置20の送信スロットにおいて送信(転送)する。
また、対象無線通信装置20の受信スロットにおいて当該対象無線通信装置20からのセンサデータに対する送達確認情報を含むデータを受信することが想定されているものとすると、当該送達確認情報が含まれないデータが受信された場合には、ステップS3及びS5においては、データを受信していないと判定されてもよい。
なお、上記したステップS3においてデータを受信したと判定された場合(ステップS3のYES)、対象無線通信装置20の受信スロットが送信スロットである他のノードが当該対象無線通信装置20の通信範囲内にある(つまり、対象無線通信装置20の通信範囲内にある他のノードから送信されたデータを受信するように受信スロットが設定されている)と推測される。この場合、対象無線通信装置20の受信スロット(の設定)を変更することなく、図8に示す処理は終了される。
以下、図9~図11を参照して、本実施形態に係る無線通信装置20の具体的な動作例について説明する。
まず、図3に示す集約装置10及び無線通信装置20-1~20-3が図9の左側に示す送信スロット及び受信スロットに基づいて送受信処理を実行している場合を想定する。なお、図9の左側は図4に示す通信周期を第1通信周期と表記した以外は当該図4と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
ここで、例えば第1通信周期におけるスロットSL2において無線通信装置20-3(対象無線通信装置)からデータ(例えば、センサデータ)が送信され、スロットSL6において集約装置10から当該データに応じたデータ(送達確認情報を含むデータ)が送信されたものとする。
この場合において、集約装置10が無線通信装置20-3の通信範囲内にある(つまり、エレベータ101が上層階の近傍にある場合)場合、無線通信装置20-3は、当該無線通信装置20-3の受信スロットであるスロットSL6において当該集約装置10から送信されたデータを受信することができる。
一方、無線通信装置20-3が設置されているエレベータ101が移動することによって集約装置10が当該無線通信装置20-3の通信範囲内にない場合には、当該無線通信装置20-3は、スロットSL6において集約装置10から送信されたデータを受信することができない。このように無線通信装置20-3がデータを受信しない場合、図9の中央に示すように、当該無線通信装置20-3は、受信スロットをスロットSL7まで延長し、受信処理を継続する。
なお、上記したように無線通信装置20-3はスロットSL6において集約装置10から送信されたデータを受信することはできないが、無線通信装置20-1は、当該スロットSL6において集約装置10から送信されたデータを受信し、スロットSL7において当該データを送信(転送)するように動作する。
これによれば、無線通信装置20-1が無線通信装置20-3の通信範囲内にある(つまり、エレベータ101が中層階の近傍にある)場合、無線通信装置20-3は、スロットSL7において無線通信装置20-1から送信されたデータを受信することができる。このようにスロットSL7において無線通信装置20-3がデータを受信した場合、当該スロットSL7を無線通信装置20-3の受信スロットとして新たに設定する。
この場合、図9の右側に示すように、第1通信周期の次の第2通信周期において無線通信装置20-3は、スロットSL7において受信処理を実行するように動作するため、無線通信装置20-1から送信されるデータを受信することができる。
なお、図9においてはエレベータ101が中層階の近傍にある場合について説明したが、当該エレベータ101が低層階の近傍にあり、無線通信装置20-1が無線通信装置20-3の通信範囲内にない場合には、当該無線通信装置20-3は、スロットSL7において無線通信装置20-1から送信されたデータを受信することができない。このように無線通信装置20-3がデータ受信しない場合、図10の下段の左側に示すように、当該無線通信装置20-3は、受信スロットをスロットSL8まで延長し、受信処理を継続する。なお、図10の上段の左側及び右側は図9の左側及び中央と同一であり、無線通信装置20-3の受信スロットがスロットSL7まで延長されたことを示している。
なお、上記したように無線通信装置20-3はスロットSL7において無線通信装置20-1から送信されたデータを受信することはできないが、無線通信装置20-2は、当該スロットSL7において無線通信装置20-1から送信されたデータを受信し、スロットSL8において当該データを送信(転送)するように動作する。
これによれば、無線通信装置20-2が無線通信装置20-3の通信範囲内にある(つまり、エレベータ101が低層階の近傍にある)場合、無線通信装置20-3は、スロットSL8において無線通信装置20-2から送信されたデータを受信することができる。このようにスロットSL8において無線通信装置20-3がデータを受信した場合、当該スロットSL8を無線通信装置20-3の受信スロットとして新たに設定する。
この場合、図10の下段の右側に示すように、第1通信周期の次の第2通信周期において無線通信装置20-3は、スロットSL8において受信処理を実行するように動作するため、無線通信装置20-2から送信されるデータを受信することができる。
ここで、図11の左側に示すように、無線通信装置20-3の受信スロットとしてスロットSL8が設定された後に、第2通信周期におけるスロットSL2において無線通信装置20-3からデータが送信され、スロットSL6において集約装置10から当該データに応じたデータが送信されたものとする。このようにスロットSL6において集約装置10から送信されたデータは、無線通信装置20-1において受信され、スロットSL7において当該無線通信装置20-1から送信(転送)される。また、このようにスロットSL7において無線通信装置20-1から送信されたデータは、無線通信装置20-2において受信され、スロットSL8において当該無線通信装置20-2から送信(転送)される。
図11の左側に示す例においては、スロットSL8において無線通信装置20-3が受信処理を実行するが、例えば当該無線通信装置20-3が移動することによって無線通信装置20-2が当該無線通信装置20-3の通信範囲内にない場合には、当該無線通信装置20-3は、スロットSL8において無線通信装置20-2から送信されたデータを受信することができない。
上記したスロットSL8が第2通信周期における他のノードの送信スロットのうちの最後のスロットであるものとすると、当該スロットSL8(無線通信装置20-3の受信スロット)のM個前のスロットを当該無線通信装置20-3の受信スロットとして新たに設定する。具体的には、例えばスロットSL8の1個前のスロットSL7を無線通信装置20-3の受信スロットとして設定することができる。
この場合、図11の右側に示すように、第2通信周期の次の第3通信周期において無線通信装置20-3は、スロットSL7において受信処理を実行するように動作するため、無線通信装置20-1から送信されるデータを受信することができる。
図11においては無線通信装置20-3の受信スロットであるスロットSL8の1個前のスロットSL7が当該無線通信装置20-3の受信スロットとして設定されるものとして説明したが、例えば当該スロットSL8の2個前のスロットSL6(他のノードの送信スロットのうちの最初のスロットである集約装置10の送信スロット)が無線通信装置20-3の受信スロットとして設定されてもよいし、当該スロットSL8よりも前の他のスロットが無線通信装置20-3の受信スロットとして設定されてもよい。
上記したように本実施形態においては、第1通信周期における第1スロットにおいてデータを受信していないと判定された場合、当該第1スロットよりも後の第2スロットにおいて他のノードから送信されたデータ(第2データ)を受信したかを判定し、当該第2スロットにおいてデータを受信したと判定された場合、第1通信周期の次の第2通信周期における無線通信装置20の受信スロット(他のノードから送信されるデータを受信するスロット)として第2スロットを設定する。
なお、本実施形態において、無線通信装置20は、他のノードとの距離が変化するように移動する移動体(例えば、エレベータ101)に設置されている場合を想定している。また、無線通信装置20は、例えば商業電源から電力を供給することが困難である環境に設置されており、電池またはバッテリから供給される電力によって駆動される場合を想定している。
本実施形態においては、上記した構成により、無線通信装置20が移動することによって当該無線通信装置20が通信を行うことができる他のノード(つまり、当該無線通信装置20の通信範囲内にある他のノード)が頻繁に変わるような環境であっても、当該無線通信装置20の受信スロットを適切に変更することによって、当該無線通信装置20の省電力性を向上させることができる。換言すれば、本実施形態によれば、無線通信装置20が移動したとしても、通信可能な他のノードの送信スロットにおいて送信されたデータを受信するように受信スロットを変更することができるため、受信する範囲を最小化し、省電力を実現することが可能となる。
また、本実施形態においては、第2スロット(通信周期における複数のスロットのうちの最後のスロット)においてデータを受信しないと判定された場合、第1スロットよりも前の第3スロット(無線通信装置20の受信スロットよりもM個前のスロット)を当該無線通信装置20の受信スロットとして新たに設定する。本実施形態においては、このような構成により、最後のスロットにおいてデータが受信されない場合には、次の通信周期においてデータを受信することができるようなスロットを無線通信装置20の受信スロットとして設定し直すことができるため、当該無線通信装置20における受信処理の効率を向上させることができる。
なお、上記したM個前のスロットに関して、例えば無線通信装置20の移動量が少ないことが想定される場合には、無線通信装置20の受信スロットの1個前のスロットを当該受信スロットとして設定することによって、より少ない受信処理の回数で通信可能な他のノードを探索することができる可能性がある。一方、例えば複数のスロットのうちの最初のスロットを無線通信装置20の受信スロットとして設定した場合には、より確実に次の通信周期において通信可能な他のノードを探索し、当該他のノードの送信スロットを無線通信装置20の受信スロットとして設定し直すことができると考えられる。すなわち、本実施形態における「M個前のスロット」のM(個)は、無線通信装置20が設置される移動体(例えば、センサデータを計測する対象物)の種別または特性等に基づいて決定されてもよい。
また、本実施形態においては無線通信装置20から送信されたセンサデータに対する送達確認情報を含むデータが集約装置10から送信され、当該データを当該無線通信装置20が受信するものとして説明したが、当該データは、他のデータ(例えば、集約装置10から無線通信装置20に対して指示する制御データ等)であってもよい。
更に、本実施形態においてはデータが受信されたか否かが判定されるが、当該判定処理は、当該データに送達確認情報が含まれるか否かに基づいて実行されてもよい。具体的には、例えばデータが受信された場合であっても、当該データに送達確認情報が含まれていない場合には、データを受信していないと判定されてもよい。
また、判定処理は、データの受信信号強度に基づいて実行されてもよい。具体的には、例えばデータが受信された場合であっても、当該データの受信信号強度が予め定められた値未満である場合には、データを受信していないと判定されてもよい。
また、データには例えば当該データの送信先を示す送信先情報(送信先の識別情報)や当該データが送信された送信スロットを示すスロット情報(スロット情報)等が付加されているが、上記した判定処理においては、当該送信先情報及びスロット情報等を利用して実行されてもよい。
更に、判定処理は、例えば複数の通信周期(第1周期)の各々における受信スロットにおいてデータが受信された回数に基づいて実行されてもよい。具体的には、複数の通信周期にわたって受信スロットにおいてデータが受信された(つまり、データの受信が複数回成功した)場合にデータを受信したと判定され、当該データの受信が成功した回数が予め定められた回数未満である場合にデータを受信していないと判定されてもよい。
なお、本実施形態においては無線通信装置20が設置されている移動体の一例としてエレベータ101について主に説明したが、当該無線通信装置20は、例えば電車等の他の移動体に設置されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、前述した第1実施形態と同様の部分についてはその詳しい説明を省略する。
本実施形態は、無線通信装置の受信スロットの設定を変更する際に当該無線通信装置(が設置されている移動体)の位置を利用する点で、前述した第1実施形態とは異なる。
以下、本実施形態に係る無線通信装置の構成について説明するが、当該無線通信装置20のハードウェア構成については前述した第1実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る無線通信装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図12においては、前述した図7と同一の部分には同一参照符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図12に示すように、無線通信装置20は、位置情報取得部24を含む。なお、位置情報取得部24は、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを組み合わせた構成によって実現されてもよい。
位置情報取得部24は、無線通信装置20の位置を示す位置情報を取得する。なお、位置情報は、例えば無線通信装置20(または当該無線通信装置が設置されている移動体)が有するGPS(Global Positioning System)機能や、エレベータの場合は乗りかごの位置を利用して取得することができる。
位置情報取得部24によって取得された位置情報は、スロット設定部23に出力され、当該スロット設定部23において無線通信装置20の受信スロットの設定を変更する際に利用される。
以下、図13のフローチャートを参照して、無線通信装置20の処理手順の一例について説明する。なお、以下の説明においては、図13に示す処理を実行する無線通信装置20を対象無線通信装置20と称する。
まず、前述した図8に示すステップS1~S7の処理に相当するステップS11~S17の処理が実行される。
受信処理が実行されたスロットが最後のスロットであると判定された場合(ステップS17のYES)、スロット設定部23は、第3スロット変更処理を実行する(ステップS18)。
ここで、前述した第1実施形態においては対象無線通信装置20の受信スロットよりもM個前のスロットを当該対象無線通信装置20の受信スロットとして新たに設定する(つまり、対象無線通信装置20の受信スロットを当該受信スロットよりもM個前のスロットに変更する)第2スロット変更処理が実行されるものとして説明したが、本実施形態における第3スロット変更処理においては、上記した対象無線通信装置20の位置を示す位置情報を利用して当該対象無線通信装置20の受信スロットを新たに設定する。
以下、第3スロット変更処理について説明する。まず、前述した図3に示す集約装置10及び無線通信装置20-1~20-3が図14の左側に示すように動作した場合を想定する。具体的には、例えば前述した第1実施形態において説明した第2通信周期における無線通信装置20-3の受信スロットであるスロットSL8(最後のスロット)においてデータが受信されないことにより、第3スロット変更処理が実行される場合を想定する。
この場合、無線通信装置20-3に含まれる位置情報取得部24は、当該無線通信装置20-3の位置を示す位置情報(以下、第1位置情報と表記)を取得する。ここでは、図15に示すように、第1位置情報によって示される無線通信装置20-3の位置は、エレベータ101が設置されているビルの上層階の近傍の位置であるものとする。
ここで、無線通信装置20-3は、他のノード(集約装置10、無線通信装置20-1及び20-2)の位置を示す位置情報(以下、第2位置情報と表記)を予め内部に保持しているものとする。
この場合、スロット設定部23は、第1及び第2位置情報に基づいて、無線通信装置20-3の位置に近い他のノードとして集約装置10を特定する。スロット設定部23は、このように特定された集約装置10の送信スロットであるスロットSL6を無線通信装置20-3の受信スロットとして新たに設定する。
この場合、図14の右側に示すように、第2通信周期の次の第3通信周期において無線通信装置20-3は、スロットSL6において受信処理を実行するように動作するため、集約装置10から送信されるデータを受信することができる。
ここでは、第1位置情報によって示される無線通信装置20-3の位置がビルの上層階の近傍の位置であるものとして説明したが、図16に示すように当該無線通信装置20-3の位置が当該ビルの中層階の近傍の位置である場合には、当該位置に近い他のノードとして無線通信装置20-1が特定される。この場合、スロット設定部23は、このように特定された無線通信装置20-1の送信スロットであるスロットSL7を無線通信装置20-3の受信スロットとして新たに設定することにより、第3通信周期において当該無線通信装置20-1から送信されたデータを受信することができる。
上記したように本実施形態においては、例えば通信周期における最後のスロット(第2スロット)においてデータを受信していないと判定された場合、無線通信装置20の位置を取得し、当該取得された位置に近い他のノードの送信スロット(つまり、当該他のノードがデータを送信する第3スロット)を無線通信装置20の受信スロットとして設定する。
本実施形態においては、このような構成により、前述した第1実施形態において説明した無線通信装置20の受信スロットよりもM個前のスロットを受信スロットとして設定する構成と比較して、次の通信周期において無線通信装置20の位置に近い他のノード(つまり、通信品質が良好であると想定される他のノード)からデータを受信するスロットを受信スロットとして設定するため、無線通信装置20(が設置されている移動体)が移動したとしても不要に受信処理を実行する時間帯を削減する(つまり、消費電力が増加することを避ける)ことができると考えられる。
なお、本実施形態においては、図13に示すステップS17において受信処理が実行されたスロットが最後のスロットであると判定された(つまり、最後のスロットにおいてデータが受信されない)場合に第3スロット変更処理が実行されるものとして説明したが、当該第3スロット変更処理は、例えばステップS13においてデータを受信していないと判定された場合に実行されてもよい。図3及び図4等を用いて具体的に説明すると、例えば無線通信装置20-3の受信スロットがスロットSL6である場合において当該スロットSL6においてデータが受信されない場合であって、当該無線通信装置20-3の位置に近い他のノードが無線通信装置20-2である場合には、無線通信装置20-3は、当該無線通信装置20-2の送信スロットであるスロットSL8において受信処理を実行するようにしてもよい。
なお、このようにステップS13においてデータを受信していないと判定された場合に第3スロット変更処理が実行される構成においては、当該第3スロット変更処理が実行されることによって新たに設定された受信スロットにおいてデータが受信されない場合であって、当該受信スロットよりも後にスロット(他のノードの送信スロット)が存在するには、ステップS14以降の処理が実行されるようにしてもよい。
更に、本実施形態においては例えばGPS機能を利用して無線通信装置20の位置を示す位置情報を取得するものとして説明したが、当該位置情報は、無線通信装置20に近い他のノードを特定することができる情報であればよい。
このため、例えば無線通信装置20がエレベータ101に設置されている場合には、当該エレベータ101を制御するエレベータ制御装置から取得される当該エレベータ101の位置(停止階)を示す情報が位置情報として取得されてもよい。また、位置情報は、例えば昇降路100内に取り付けられているRFIDタグ等を利用して取得されてもよい。更に、位置情報は、例えばエレベータ制御装置から出力されるエレベータ101を制御する制御情報(停止階を指示する情報等)に基づいて取得されてもよい。
更に、例えば無線通信装置20が電車に設置されている場合には、位置情報(電車の位置を示す位置情報)は、例えば当該電車の運行を管理する運行管理システム等から取得されてもよい。
また、本実施形態においては他のノード(集約装置10、無線通信装置20-1及び20-2)の位置を示す位置情報が無線通信装置20-3の内部に予め保持されているものとして説明したが、当該位置情報は、第3スロット変更処理が実行される際に外部装置から取得(受信)される構成であってもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、前述した第1及び第2実施形態と同様の部分についてはその詳しい説明を省略する。
本実施形態は、無線通信装置の受信スロットの設定を変更する際に当該無線通信装置(が設置されている移動体)が移動中であるか否かを考慮する点で、前述した第1及び第2実施形態とは異なる。
以下、本実施形態に係る無線通信装置の構成について説明するが、当該無線通信装置20のハードウェア構成については前述した第1及び第2実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
図17は、本実施形態に係る無線通信装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図17においては、前述した図7及び図12と同一の部分には同一参照符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図17に示すように、無線通信装置20は、移動検知部25を含む。なお、移動検知部25は、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを組み合わせた構成によって実現されてもよい。
移動検知部25は、無線通信装置20が移動中であるか否かを検知する。なお、無線通信装置20が移動中であるか否かは、当該無線通信装置20に搭載されている加速度センサによって計測される加速度データ等に基づいて検知することができるものとする。
移動検知部25による検知結果は、スロット設定部23に出力され、当該スロット設定部23において無線通信装置20の受信スロットの設定を変更する際に利用される。
以下、図18のフローチャートを参照して、無線通信装置20の処理手順の一例について説明する。なお、以下の説明においては、図18に示す処理を実行する無線通信装置20を対象無線通信装置20と称する。
まず、前述した図8に示すステップS1~S7の処理に相当するステップS21~S27の処理が実行される。
受信処理が実行されたスロットが最後のスロットであると判定された場合(ステップS27のYES)、無線通信装置20に含まれる移動検知部25は、例えば無線通信装置20に搭載されている加速度センサによって計測された加速度データに基づいて、無線通信装置20が移動中であるか否かを検知する。スロット設定部23は、移動検知部25による検知結果に基づいて、無線通信装置20が移動中であるか否かを判定する(ステップS28)。
無線通信装置20が移動中であると判定された場合(ステップS28のYES)、スロット設定部23は、第2スロット変更処理を実行する(ステップS29)。なお、第2スロット変更処理は前述した第1実施形態において説明した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
ただし、本実施形態において第2スロット変更処理が実行される場合、例えば図19に示すように無線通信装置20(無線通信装置20-3)が移動中であり、当該無線通信装置20が通信可能となる他のノード(集約装置10、無線通信装置20-1及び20-2)を特定することが困難である。このため、本実施形態において実行される第2スロット変更処理においては、例えば複数のスロット(他のノードの送信スロット)のうちの最初のスロットを無線通信装置20の受信スロットとして設定するものとする。換言すれば、本実施形態における第2スロット変更処理においては、通信品質が良好となる他のノード(つまり、無線通信装置20の近傍の他のノード)が変化する可能性が高いため、全ての他のノードの送信スロットにおける受信処理を順次実行することができるように、通信周期内でデータの送信タイミングが早いノードから受信処理を開始するように受信スロットを変更する。
一方、無線通信装置20が移動中でないと判定された場合(ステップS28のNO)、スロット設定部23は、第3スロット変更処理を実行する(ステップS30)。なお、第3スロット変更処理は前述した第2実施形態において説明した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
上記したように本実施形態においては、例えば通信周期における最後のスロット(第2スロット)においてデータを受信していないと判定された場合、無線通信装置20が移動中であるか否かを判定する。また、最後のスロットにおいてデータを受信していないと判定された場合以外にも、ステップS23やステップS25の後に無線通信装置20が移動中であるか否かを判定してスロット変更処理を実施してもよい。
本実施形態においては、無線通信装置20が移動中であると判定された場合、複数のスロットのうちの最初のスロットを無線通信装置20の受信スロット(第2周期において他のノードから送信されるデータを受信するスロット)として設定する。
また、本実施形態においては、無線通信装置20が移動中でないと判定された場合、無線通信装置20の位置を取得し、当該無線通信装置20の位置に近い他のノードの送信スロット(当該他のノードがデータを送信する第3スロット)を無線通信装置20の受信スロットとして設定する。
本実施形態においては、このような構成により、無線通信装置20がデータを受信しない場合に、無線通信装置20が移動中であれば、適切にデータを受信することができる他のノードが変化する可能性が高いため、全ての他のノードを対象に受信処理が実行されるように受信スロットを変更し、無線通信装置20が移動中でなければ、通信品質が良好と想定される近傍の他のノードからデータを受信するように受信スロットを変更する。これによれば、無線通信装置20が移動することによって受信スロットにおいてデータを受信することができない(つまり、接続断が生じた)場合であっても、無線通信装置20(が設置されている移動体)の状況に応じて受信スロットを変更し、消費電力が増加することを避けることができる。
なお、本実施形態においては例えば無線通信装置20に搭載されている加速度センサによって計測された加速度データに基づいて当該無線通信装置20が移動中であるか否かを検知するものとして説明したが、当該無線通信装置20が移動中であるか否かは、例えばGPS機能を利用して取得される位置情報によって示される当該無線通信装置20の位置の変化や当該無線通信装置20に搭載されている他のセンサによって計測されるセンサデータ等に基づいて検知されてもよい。
また、無線通信装置20がエレベータ101に設置されている場合には、エレベータ制御装置から取得される当該エレベータ101の運転状況(移動状況)を示す情報に基づいて、当該エレベータ101に設置されている無線通信装置20が移動中であるか否かを検知する構成であってもよい。
更に、無線通信装置20が電車に設置されている場合には、運行管理システムから取得される当該電車の運行状況(移動状況)を示す情報に基づいて、当該電車に設置されている無線通信装置20が移動中であるか否かを検知する構成であってもよい。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、省電力を実現することが可能な無線通信装置及び方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。