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JP7831038B2 - プロジェクター - Google Patents
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JP7831038B2 - プロジェクター - Google Patents

プロジェクター

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JP7831038B2 JP2022042278A JP2022042278A JP7831038B2 JP 7831038 B2 JP7831038 B2 JP 7831038B2 JP 2022042278 A JP2022042278 A JP 2022042278A JP 2022042278 A JP2022042278 A JP 2022042278A JP 7831038 B2 JP7831038 B2 JP 7831038B2
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Description

本発明は、ホログラムを利用した小型のプロジェクターに関する。
プロジェクターの一応用例としてのテレビジョン用の背面投射型表示装置において、ホログラムを利用するものが知られている(特許文献1)。
特開平3-13930号公報
しかしながら、上記特許文献1に例示されるプロジェクターの一態様としての背面投射型表示装置は、薄型化を図るべくホログラムを利用しているものの、テレビジョン用のものであるため、例えば画面を映し出すためのスクリーンまでを含んで構成されている。したがって、ホログラムを利用することで、薄型のテレビジョンとするものであるとしても装置全体としては、大画面を形成することが望まれると考えられ、例えば他の機器に組み込める程度のサイズにするための装置全体の小型化を行うことや、その上でさらに、省電力化を図りつつ高精細な画像形成を行う、といったことについては、十分な開示がない。
本発明の一側面におけるプロジェクターは、多色であって色光ごとに所定の波長帯域を有する画像光を射出する自発光型の表示素子と、表示素子からの画像光を回折する第1回折素子と、第1回折素子における回折に際して各色光の波長帯域に応じて生じた画像光の角度分離について、回折により角度補償をしつつ射出する第2回折素子とを備える。
第1実施形態のプロジェクターを説明するための概念的な図である。 角度分離の発生とその解消について説明するための概念的な図である。 ホログラム素子の作成における露光点について説明するための概念的な図である。 プロジェクターの適用について一例を示す概念的な図である。 第2実施形態のプロジェクターを説明するための概念的な側断面図である。 第3実施形態のプロジェクターを説明するための概念的な図である。 第4実施形態のプロジェクターを説明するための概念的な図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明に係る第1実施形態のプロジェクターについて説明する。
図1は、本実施形態のプロジェクター100を説明するための概念的な図であり、状態AR1には、プロジェクター100の概念的な側断面図が示されており、状態AR2には、スクリーンSCへの投射がプロジェクター100により行われる様子について、概念的な斜視図として示されている。図1のうち、状態AR1に示すように、プロジェクター100は、表示素子10と、導光装置20とを備える。導光装置20は、第1回折素子21と、第2回折素子22とを備える。
なお、図1等において、X、Y、及びZは、直交座標系であり、+Z方向は、表示素子10における画像光GLの射出方向を示し、光軸方向を示している。また、X方向は、表示素子10の横方向(水平方向)に相当し、Y方向は、横方向(水平方向)に垂直な縦方向(鉛直方向)に相当する。
表示素子10は、自発光型であり、XY面に平行な2次元の表示部にカラーの静止画又は動画を形成する表示デバイスである。表示素子10は、例えば有機EL(有機エレクトロルミネッセンス、Organic Electro-Luminescence)、無機EL、LEDアレイ(マイクロLEDアレイ)、有機LED、レーザーアレイ、量子ドット発光型素子等で構成される。表示素子10を高輝度発光が可能な構成とすることにより、別途光源や光源に電力を供給する大きな電源部等が不要となり、全体としてプロジェクター100の小型かつ軽量化が可能となる。図示のように、表示素子10は、導光装置20に向けて、すなわち+Z方向に向けて、多色の画像光GLを射出する。ここでは、自発光型の表示素子10の一例として、例えば有機EL素子を使用するものを採用する。この場合、表示素子10から射出される画像光GLは、色光ごとに所定の波長帯域を有しているものなっている。なお、波長帯域に関して、より詳しくは、図2を参照して一例について説明する。
導光装置20において、第1回折素子21及び第2回折素子22は、反射型のホログラム素子であり、第1回折素子21と第2回折素子22とは、図示のように、対向して配置されている。反射型のホログラム素子として、ここでは、体積ホログラムを採用することが考えられるが、その他のホログラム素子で構成することもできる。
第1回折素子21は、表示素子10からの画像光GLを回折する。第1回折素子21において回折された回折光としての画像光GLは、第2回折素子22に向かう。
第2回折素子22は、第1回折素子21を経た画像光GLを回折し、第2回折素子22において回折された回折光としての画像光GLを射出する。
第2回折素子22を経た画像光GLは、状態AR2に例示するように、スクリーンSCに向けてから射出され、画像を形成する。すなわち、第2回折素子22を経た画像光GLは、プロジェクター100からの投射光として、スクリーンSCに向けて投射される。
なお、上記一例において、表示素子10、第1回折素子21及び第2回折素子22の間においては、空気層が形成されている。
プロジェクター100は、以上のように、板状であり反射型である第1回折素子21と第2回折素子22とを対向させるように配置した構成とすることで、非常に薄いものにできる。特に、上記一例では、導光装置20の第1回折素子21及び第2回折素子22は、赤色光(R光)、緑色光(G光)及び青色光(B光)の3色光についての同時露光により作成された反射ホログラムとしている。つまり、第1回折素子21及び第2回折素子22は、それぞれ1層構造(1枚構成)となっている。なお、図示の一例において、第1回折素子21と第2回折素子22とを比較すると、光路上流側に位置する第1回折素子21は、光路下流側に位置する第2回折素子22よりも小さいものとなっている。
また、上記一例では、導光装置20による画像光GLの導光に際して、第1回折素子21と第2回折素子22との組合せにより、回折に伴う色分離を防止させることが可能となっている。特に、上記一例では、表示素子10として、有機ELのように、多色であって色光ごとに所定の波長帯域を有する画像光GLを射出するものを採用している。また、各回折素子21,22として、屈折率分布を有する体積ホログラムを採用している。このような構成の場合、1つの色光においても、波長帯域の幅に応じた色分離が生じる可能性がある。本実施形態では、かかる事態まで踏まえた色分離の防止がなされることで、高効率な光の利用が図られている。
以下、図2として示す概念図を参照して、本実施形態における角度分離の発生とその解消について説明する。なお、ここでは、一例として、赤色光(R光)、緑色光(G光)及び青色光(B光)のうち、代表として、緑色光(G光)の場合について説明する。他の色光については、同様であるので、説明を省略する。
図2のうち、状態BR1には、表示素子10からの画像光GLに含まれる緑色光GGについての波長特性を示すグラフが示されている。状態BR2には、画像光GLのうち、緑色光GGの成分について、表示素子10のパネル中心からの主光線に沿った光路が、波長ごとに示されている。状態BR3には、スクリーンSC上でのスポットダイヤグラムが画角ごとに示されている。
まず、状態BR1に示すグラフにおいて、横軸は、波長(単位:nm)を表し、縦軸は、光の強度を表しており、曲線C1が、緑色光(G光)の波長分布を表している。曲線C1において、ピーク波長が520nmとなっており、ピーク波長に対して±10nm程度までが、緑色光(G光)の主要な成分帯域(例えば半値幅)となっている。ここでは、ピーク波長である520nmの成分を第1緑成分GG1とし、510nm(=520nm-10nm)の成分を第2緑成分GG2とし、530nm(=520nm+10nm)の成分を第3緑成分GG3とする。これらについて、状態BR2においては、第1緑成分GG1の光路を1点鎖線で示し、第2緑成分GG2の光路を破線で示し、第3緑成分GG3の光路を2点鎖線で示している。状態BR2に示すように、ピーク波長に対する±10nm程度の波長差に起因して、第1回折素子21での回折に際して、第1緑成分GG1~第3緑成分GG3の間に角度分離が発生する。これに対して、第2回折素子22において、発生した角度分離を解消するように、補償がなされている。すなわち、第2回折素子22を経た後においては、第1緑成分GG1~第3緑成分GG3が、平行化あるいはほぼ平行化された状態で、スクリーンSC上に向けて射出されている。
上記に関して、例えば第1回折素子21で発生する角度分離に伴う第1緑成分GG1~第3緑成分GG3間での位置ずれが小さい場合には、第2回折素子22において平行化した状態でスクリーンSCに向けて投射する態様とすることも考えられるが、第1緑成分GG1~第3緑成分GG3間での位置ずれがある程度以上あるような場合も生じうる。このような場合には、第2回折素子22を経た後において、緑色光GGが、ほぼ平行化された状態となるようにしつつも、第1緑成分GG1~第3緑成分GG3を含む光線束全体としてやや集光するように補償することが考えられる。つまり、第1回折素子21と第2回折素子22との補償関係を完全な状態から若干ずらした態様とすることができる。
さらに、状態BR2においては、パネル中心からの主光線に沿った光路について示しているが、パネル中心以外からの成分についても、同様の補償がなされた状態で、スクリーンSC上に向けて射出させることができる。以上により、状態BR3に示すように、表示素子10を構成する各画素から出た発散光もスクリーンSC上において、集光したものとなっている。具体的には、状態BR3に示すスポットダイヤグラムSD1~SD3は、順に、下端画角の光路を経た第1緑成分GG1~第3緑成分GG3の集光状態と、上端画角の光路を経た第1緑成分GG1~第3緑成分GG3の集光状態と、中心画角の光路を経た第1緑成分GG1~第3緑成分GG3の集光状態とを示している。各スポットダイヤグラムSD1~SD3の縦幅HW1~HW3や、横幅WW1~WW3を、所望の範囲内に収めることで、十分に高解像度の画像形成が可能となる。なお、図中のスポットダイヤグラムSD1~SD3において、第1緑成分GG1~第3緑成分GG3のうち一部重畳した成分については、存在していても図市上では見えなくなっており、例えばスポットダイヤグラムSD3の中心側には、第3緑成分GG3も存在している。また、既述のように、必要に応じて角度分離の補償についての調整を行うことで、スクリーンSC上におけるスポットダイヤグラムの径が所望の範囲内となるようにすることも考えられる。
以上のように、第2回折素子22は、画像光GLを、所定位置(スクリーンSC上の位置)において集光させるように射出するものとなっている。
以下、図3として示す概念図を参照して、第1回折素子21及び第2回折素子22となるべきホログラム素子の作成に関して説明する。ここでは、特に、当該ホログラム素子の作成における露光点について説明する。
図3のうち、状態CR1は、第1回折素子21となるべきホログラム材料HM1のうち、第1回折素子21の中心に対応する位置を原点OP1とした場合の物体側露光点OE1と、参照側露光点RE1との位置関係を示している。この場合において、原点OP1のYZ座標を(0,0)とした際の物体側露光点OE1の座標が例えば(0,-3)となっており、参照側露光点RE1の座標が例えば(800,-600)となっているものとする。なお、座標の1目盛りは、長さ1mmに相当するものとする。
同様に、状態CR2は、第2回折素子22となるべきホログラム材料HM2のうち、第2回折素子22の中心に対応する位置を原点OP2とした場合の物体側露光点OE2と、参照側露光点RE2との位置関係を示している。この場合において、原点OP2のYZ座標を(0,0)とした際の物体側露光点OE2の座標が例えば(-800,600)となっており、参照側露光点RE2の座標が例えば(0,350)となっているものとする。
なお、上記座標については、構成等に応じて種々の値となり得るが、第1回折素子21及び第2回折素子22で構成される導光装置20が、1つの光学系として機能すべく、例えば上記のうち、物体側露光点OE1が、表示素子10のパネル中心に対応する位置となり、参照側露光点RE2が、スクリーンSC上の結像位置の中心に対応する位置となるように、各点が設定される。ただし、上記構成とした場合、表示素子10のパネル位置から第1回折素子21までの距離と、第2回折素子22からスクリーンSC上の投射位置までの距離との相対的な差が大きくなりやすい。したがって、第1回折素子21と第2回折素子22とにおける回折作用を厳密に対応させたものとする必要は必ずしも必要ではなく、既述のように、角度分離に伴う位置ずれに応じて、集光度合についての多少の調整が適宜なされるものであってもよい。
以上のような構成とすることで、本実施形態に係るプロジェクター100は、非常に薄型、小型のものとすることが可能である。例えば、図1に示す表示素子10の光射出面から第1回折素子21の光入射面までのZ方向に関する距離L1を、2~3mm程度とすることが可能になる。したがって、例えば図4の状態CR1に例示するように、カメラCA等の各種機器を搭載したスマートフォン(スマホ)等の薄型の携帯機器MD内において、さらに、プロジェクター100を組み込んで、携帯機器MDに設けた窓WNから画像投影を行う、といった態様とすることが可能となる。また、図4の状態CR2に例示するように、観察者または装着者USが装着するメガネGAにおいて、プロジェクター100を容易に設置することができ、観察者または装着者USの視線の先の実空間に画像投影を行う、といった態様とすることが可能となる。さらに、プロジェクター100からの画像投影をメガネGAのメガネレンズLGに投影できる切替機構CHを加えることにより、メガネGAは、ヘッドマウントディスプレイとして構成することが可能となる。また、図4の状態CR3に例示するように、視認者Mに対して、プロジェクター100の設置の自由度が広がり、設置容易になる。プロジェクター100を視認者Mの着座部CMや天井CLに容易に設置することができ、視認者Mは、壁WAの壁面をスクリーンSCとして画像を視認できる。なお、着座部CMは、自動車の運転席とすることも可能である。
以上のように、本実施形態のプロジェクター100は、多色であって色光ごとに所定の波長帯域を有する画像光GLを射出する自発光型の表示素子10と、表示素子10からの画像光GLを回折する第1回折素子21と、第1回折素子21における回折に際して各色光の波長帯域に応じて生じた画像光GLの角度分離について、回折により角度補償をしつつ射出する第2回折素子22とを備える。上記プロジェクター100では、自発光型の表示素子10により射出された多色の画像光GLについて、第1回折素子21と第2回折素子22とでの回折により導光して射出することで、装置全体の小型化を図る、特に薄型化を図ることができる。また、上記では、自発光型の表示素子10として、色光ごとに所定の波長帯域を有する成分を画像光GLとして射出するものを採用し、第1回折素子21における回折に際して各色光の波長帯域に応じて角度分離が生じてもこれを第2回折素子22における回折により角度補償をしつつ射出している。これにより、省電力化を図りつつも高輝度な画像光が射出可能となっている。さらに、画像投射における投射面上での集光状態を適切なものにすることで、高精細な画像形成も可能となっている。
〔第2実施形態〕
以下、図5を参照して、第2実施形態に係るプロジェクターについて説明する。図5は、本実施形態のプロジェクター100について一例を説明するための概念的な側断面図であり、図1のうち、状態AR1に示した側断面図に対応する図である。図示のように、本実施形態では、導光装置20において板状の透明部材である光透過部材23(Z方向についての厚さが距離L1となっている)を設けている点において、第1実施形態の場合と異なっている。
第1実施形態に例示したプロジェクター100では、例えば図1の状態AR1において示したように、表示素子10、第1回折素子21及び第2回折素子22の間において空気層が形成された状態となっていた。これに対して、本実施形態では、これらの間において光透過部材23を設けている。すなわち、距離L1がZ方向についての厚さとなっている板状の光透過部材23の所定箇所に表示素子10、第1回折素子21及び第2回折素子22が貼り付けられ、画像光GLが、光透過部材23の内部において導光されるものとなっている。プロジェクター100の製作工程についてより具体的な一例を説明すると、まず、光透過部材23となるべき透明板のうち一方の面23aに、表示素子10が接着される。次に、面23aに対向するもう一方の面23bに第1回折素子21が貼り付けられる。さらに、表示素子10を貼り付けた面23aのうち、表示素子10の上方側(+Y側)に、第2回折素子22が貼り付けられる。以上により、当該透明板が上述したような光透過部材23として機能する。なお、この場合、第2回折素子22で回折された光は、光透過部材23の面23bのうち、第2回折素子22と対向する範囲において屈折して出射される。
本実施形態のプロジェクター100においても、回折に際しての角度分離に応じた角度補償をしつつ画像光GLを射出して、省電力化を図りつつも高輝度な画像光GLの射出を可能とし、さらに、高精細な画像形成が可能となっている。さらに、本実施形態では、導光装置20において、光透過部材23のように薄い板に各部を貼り付けて位置決めすることで、精度の良い実装が可能となる。
〔第3実施形態〕
以下、図6を参照して、第3実施形態に係るプロジェクターについて説明する。図6は、本実施形態のプロジェクター100について一例を説明するための概念的な側断面図であり、図1のうち、状態AR1に示した側断面図等に対応する図である。本実施形態では、回折素子の構造が、第1実施形態等の場合と異なっている。より具体的には、本実施形態では、第1回折素子21及び第2回折素子22が、それぞれ3層構造(3枚構成)となっている。すなわち、第1回折素子21は、第1回折素子21は、青色用回折素子21bと、赤色用回折素子21rと、緑色用回折素子21gとを有し、第2回折素子22は、青色用回折素子22bと、赤色用回折素子22rと、緑色用回折素子22gとを有している。なお、一部拡大図においては、第1回折素子21についてのみ構造の詳細を概念的に示しているが、第2回折素子22についても第1回折素子21と同様の構造を有しており、詳細な図示や説明については、省略している。
以下、図6を参照して、第1回折素子21の構成についてより詳細に説明する。図示のように、第1回折素子21は、青色用回折素子21bと、赤色用回折素子21rと、緑色用回折素子21gとがZ方向について積層された3層構造(3枚構成)となっている。すなわち、青色用回折素子21bは、表示素子10からの画像光GLを構成する所定の波長帯域を有する3色光のうち、青色光(B光)の成分について回折作用を示す一方、他色の光に対しては作用せず透過させるものとなっている。同様に、赤色用回折素子21rは、赤色光(R光)の成分についてのみ回折作用を示し、緑色用回折素子21gは、緑色光(G光)の成分についてのみ回折作用を示すものとなっている。このような構成とすることで、各色光についての利用効率をより高めることができる。
各波長対応の青色用回折素子21b、赤色用回折素子21r及び緑色用回折素子21gは、20~40μm程度の厚みをそれぞれ有し、光透過性である樹脂製又はガラス製の基板BSb,BSr,BSgに貼り付けられて構成されている。なお、当該基板BSb,BSr,BSgの厚みは、0.3mm程度とすることが考えられるが、もっと薄い構成としてもよい。この基板BSb,BSr,BSgに貼り付けられた各回折素子21b,21r,21gは、50μm程度の間隔(隙間)DD1,DD2を開けて固定されている。この間隔DD1,DD2は、各回折素子21b,21r,21gのうち、光学的作用を示さない周辺部分にスペーサーSSが取り付けられることで確保されている。このような間隔DD1,DD2を設けることで、3層構造の層間に空気層ALが形成され、基板BSb等における意図しない全反射の発生を回避できる。また、上記のような厚さとなっていることで、第1回折素子21や第2回折素子22が3層構造となっていても、装置全体として、Z方向についてある程度の薄さを維持できる。
なお、図示の第1回折素子21や第2回折素子22においては、光の入射側から順に青色用、赤色用緑色用の回折素子をそれぞれ配置しているが、配置する順序はこれに限らず、種々の態様とすることができる。
本実施形態のプロジェクター100においても、回折に際しての角度分離に応じた角度補償をしつつ画像光GLを射出することで、省電力化を図りつつも高輝度な画像光GLの射出を可能とし、さらに、高精細な画像形成が可能となっている。さらに、本実施形態では、第1回折素子21及び第2回折素子22が、各色光に応じた回折素子を設けている、すなわち画像光GLのうち、第1色光波長帯域としての青色光(B光)の成分、第2色光波長帯域としての赤色光(R光)の成分及び第3色光波長帯域としての緑色光(G光)の成分にそれぞれ対応する3層構造であることで、光の利用効率をより高めることができる。さらに、上記3層構造において、各層間に空気層ALを設けていることで、各色光の意図しない全反射の発生を回避でき、画像投射を良好なものにできる。
〔第4実施形態〕
以下、図7を参照して、第4実施形態に係るプロジェクターについて説明する。図7は、本実施形態のプロジェクター100について一例を説明するための概念的な側断面図であり、図1のうち、状態AR1に示した側断面図等に対応する図である。図示のように、本実施形態では、表示素子10が、画像光GL以外の成分として、第1回折素子21を透過する透過波長の成分光ELを、スクリーンSCに向けて投射するとともに、当該成分光のうちスクリーンSCからの戻り光RLを受光する受光部RRが設けられている点において、他の実施形態と異なっている。より具体的には、本実施形態では、第1回折素子21は、例えば紫外光や赤外光といった画像光GL以外の成分(特定波長帯域の可視光以外の成分)に対しては回折作用を示さず、これらを透過させるようなものとなっている。この場合、例えば成分光ELとして、赤外光の波長帯域成分の光を表示素子10から射出させるものにしておく一方、成分光ELに含まれる波長帯域の成分を検知可能なフォトディテクター等によって受光部RRを構成し、受光部RRの受光面が表示素子10の光射出面と揃うように別途配置する態様とすることが考えられる。なお、表示素子10から射出される成分光ELについては、例えば表示素子10において、パネル内に赤外光アレイ等を配置しておくようにする、といった手法が考えられる。
この場合、成分光EL(赤外光)を、センシング光としてプロジェクター100の前方(+Z方向)に向けて照射することで、スクリーンSCの位置検知、さらには、投射面形状のセンシングを行うことができる。なお、図示の一例では、戻り光RLを集光するための光学素子OLが設けられているが、光学素子OLについては、レンズのほか、回折素子等種々の態様のものを採用できる。
本実施形態においても、回折に際しての角度分離に応じた角度補償をしつつ画像光GLを射出して、省電力化を図りつつも高輝度な画像光が射出を可能とし、さらに、高精細な画像形成が可能となっている。さらに、本実施形態では、表示素子10が、画像光GLに加え、第1回折素子21を透過する透過波長の成分光ELを射出し、透過波長の成分光ELを受光する受光部RRにおいて、戻り光RLを検知することで、センシングを行うことができる。センシングの技術の適用は、図4の状態CR1に例示した本実施形態のプロジェクター100を搭載した携帯機器MD等に特に有効で、携帯機器MD等による投写画像の高品質化が可能である。
〔変形例その他〕
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記各実施形態のプロジェクター100では、自発光型の表示素子10として有機EL素子やマイクロLEDアレイ等を含むものを用いているが、これに代えて、レーザー光源等を用いたものに対して適用することも可能である。例えばレーザー光源として、温度差等に起因して発生波長帯域の誤差等が生じ得るような場合には、これを加味して角度分離に応じた回折を行うように構成することが考えられる。
また、有機EL素子やマイクロLEDアレイ等により表示素子10を構成するに際して、マイクレンズアレイ等を利用して射出される画像光GLの方向を調整するものとしてもよい。
また、上記各実施形態に示した態様について、矛盾の無い範囲で適宜組み合わせた構成とすることも可能である。例えば、第3実施形態や第4実施形態として例示した構成について、第2実施形態に例示した光透過部材23を有する構成とすることも考えられる。
また、上記各実施形態のプロジェクター100を、ヘッドアップディスプレイを構成するものとして採用することも可能である。
具体的な態様におけるプロジェクターは、多色であって色光ごとに所定の波長帯域を有する画像光を射出する自発光型の表示素子と、表示素子からの画像光を回折する第1回折素子と、第1回折素子における回折に際して各色光の波長帯域に応じて生じた画像光の角度分離について、回折により角度補償をしつつ射出する第2回折素子とを備える。
上記プロジェクターでは、自発光型の表示素子により射出された多色の画像光について、第1回折素子と第2回折素子とでの回折により導光して射出することで、装置全体の小型化を図ることができる。また、上記では、自発光型の表示素子として、色光ごとに所定の波長帯域を有する成分を画像光として射出するものを採用し、第1回折素子における回折に際して各色光の波長帯域に応じて角度分離が生じてもこれを第2回折素子における回折により角度補償をしつつ射出している。これにより、省電力化を図りつつも高輝度な画像光が射出可能となっている。さらに、画像投射における投射面上での集光状態を適切なものにすることで、高精細な画像形成も可能となっている。
具体的な側面において、第2回折素子は、画像光を、所定位置において集光させるように射出する。この場合、必要に足りる精度の画像形成が可能となる。
具体的な側面において、表示素子、第1回折素子及び第2回折素子が貼り付けられ、画像光を内部において導光する光透過部材を備える。この場合、光透過部材に表示素子等の各部を貼り付けて位置決めすることで、精度の良い実装が可能となる。
具体的な側面において、表示素子、第1回折素子及び第2回折素子の間において空気層を形成する。この場合、より簡易な構成としつつ、導光に際して意図しない全反射の発生等を回避又は抑制できる。
具体的な側面において、第1回折素子及び第2回折素子は、1層構造である。この場合、簡易な構成とし、かつ、装置の薄型化を図ることができる。
具体的な側面において、第1回折素子及び第2回折素子は、画像光のうち、第1色光波長帯域、第2色光波長帯域及び第3色光波長帯域にそれぞれ対応する3層構造である。この場合、色光ごとに適した回折を行って、高効率な光の利用が可能となる。
具体的な側面において、3層構造において、各層間に空気層を設けている。この場合、第1回折素子及び第2回折素子の内部において、意図しない全反射の発生を回避又は抑制できる。
具体的な側面において、第1回折素子及び第2回折素子は、体積ホログラムにより構成されている。この場合、意図した回折作用を的確に生じさせることができる。
具体的な側面において、第1回折素子は、第2回折素子よりも小さい。この場合、装置の小型化を図ることができる。
具体的な側面において、表示素子は、画像光に加え、第1回折素子を透過する透過波長の成分光を射出し、透過波長の成分光を受光する受光部を備える。この場合、スクリーンの位置検知や、投射面形状の把握を行うためのセンシングができる。
具体的な側面において、表示素子は、有機EL素子及びマイクロLEDアレイのうちいずれかを含む。この場合、低電力化を図りつつ安定的な光量を、簡易な構成で確実に確保できる。
10…表示素子、20…導光装置、21…第1回折素子、22…第2回折素子、21b…青色用回折素子、21g…緑色用回折素子、21r…赤色用回折素子、22b…青色用回折素子、22g…緑色用回折素子、22r…赤色用回折素子、23…光透過部材、23a,23b…面、100…プロジェクター、BSb,BSr,BSg…基板、C1…曲線、CA…カメラ、CH…切替機構、CL…天井、CM…着座部、DD1,DD2…間隔、EL…成分光、GA…メガネ、GG…緑色光、GG1…第1緑成分、GG2…第2緑成分、GG3…第3緑成分、GL…画像光、HM1,HM2…ホログラム材料、HW1-HW3…縦幅、L1…距離、LG…メガネレンズ、M…視認者、MD…携帯機器、OE1,OE2…物体側露光点、OL…光学素子、OP1,OP2…原点、RE1,RE2…参照側露光点、RL…戻り光、RR…受光部、SC…スクリーン、SD1-SD3…スポットダイヤグラム、SS…スペーサー、WA…壁、WN…窓、WW1-WW3…横幅

Claims (10)

  1. 多色であって色光ごとに所定の波長帯域を有する画像光を射出する自発光型の表示素子と、
    前記表示素子からの前記画像光を回折し、前記表示素子と対向して配置される第1回折素子と、
    前記第1回折素子における回折に際して各色光の波長帯域に応じて生じた前記画像光の角度分離を解消するように、回折により角度補償をしつつ射出する第2回折素子と
    を備え、
    前記表示素子は、前記画像光に加え、前記第1回折素子を透過する透過波長の成分光を射出し、
    前記表示素子の前記第2回折素子とは反対側に前記表示素子と並んで配置され、前記透過波長の成分光を受光する受光部と、
    前記第1回折素子の前記第2回折素子とは反対側に前記第1回折素子と並び、前記受光部と対向して配置され、入射した光を集光する光学素子と、をさらに備えるプロジェクター。
  2. 前記第2回折素子は、前記画像光を、所定位置において集光させるように射出する、請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記表示素子、前記第1回折素子及び前記第2回折素子が貼り付けられ、前記画像光を内部において導光する光透過部材を備える、請求項1及び2のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  4. 前記表示素子、前記第1回折素子及び前記第2回折素子の間において空気層を形成する、請求項1及び2のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  5. 前記第1回折素子及び前記第2回折素子は、1層構造である、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  6. 前記第1回折素子及び前記第2回折素子は、前記画像光のうち、第1色光波長帯域、第2色光波長帯域及び第3色光波長帯域にそれぞれ対応する3層構造である、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  7. 前記3層構造において、各層間に空気層を設けている、請求項6に記載のプロジェクター。
  8. 前記第1回折素子及び前記第2回折素子は、体積ホログラムにより構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  9. 前記第1回折素子は、前記第2回折素子よりも小さい、請求項1~8のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  10. 前記表示素子は、有機EL素子及びマイクロLEDアレイのうちいずれかを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のプロジェクター。
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