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JP7833282B2 - 発泡シートおよび電子機器 - Google Patents
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JP7833282B2 - 発泡シートおよび電子機器 - Google Patents

発泡シートおよび電子機器

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Description

本発明は、発泡シートおよび電子機器に関する。
近年、携帯電話やスマートフォンで使用されるディスプレイの衝撃吸収材(バッククッション)として、薄型発泡体が使用されている。
また、近年では、ディスプレイ自体が変形するような形態のものがあり、そのような可撓性を有するディスプレイに使用される衝撃吸収材もその形態変化に追従できることが求められている。また、自在に変形可能なディスプレイは、従来のディスプレイとは異なり、強固な筐体に収まっていないため、その背面に設置される衝撃吸収材もこれまで以上に外部環境からのストレスを受けるようになる。
国際公開第2016/047611号 特開2014-70174号公報
上述したように、ディスプレイの変形により、これまで以上に外部からの刺激を強く受けるため、薄型発泡体に幅広い温度帯での衝撃吸収性が求められる。
しかし、従来の薄型発泡体は、衝撃吸収性に温度依存性があるため、特に低温条件下(-30℃)で固くなり、衝撃吸収性が悪くなる。これは、発泡体の組成や構造自体に起因しており、発泡体が一般的な使用環境(常温)で、より高い衝撃吸収を得るように設計されているためである。仮に、低温下でも硬度を保たせるための一般的な手法として、発泡体のガラス転移温度(Tg)を下げると、常温下での硬度が下がり、十分な衝撃吸収性を得ることができなくなる。
このような課題を解決するための素材としてシリコーン材料が挙げられる。特に、薄型でより高い衝撃吸収性を得るためには、シリコーンフォーム(シリコーン発泡体)が好適である。しかし、シリコーンフォームの気泡(セル)の形状や気泡の分散(あるいは分布)状態によっては、湾曲時にシリコーンフォームの表面にシワがよってしまうという問題があることを見出した。
本発明は上述のような課題を鑑みたものであり、幅広い温度帯で優れた衝撃吸収性を有すること、また、湾曲時にシワが発生することが抑制されることを実現可能な発泡シートを提供することを目的とする。
本発明のある態様は、発泡シートである。当該発泡シートは、シリコーンフォームにより形成された発泡層を備え、前記発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をt(iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、S=t-(t+t10)/2なる式で算出されるSが10%以上である。
上記態様の発泡シートにおいて、tが50%以上であることが好ましい。前記発泡層の密度が200kg/m以上であってもよい。また、電子部品の保護に用いられてもよい。
本発明の他の態様は、電子機器である。当該電子機器は、上述した、いずれかの態様の発泡シートを備える。
本発明によれば、幅広い温度帯で優れた衝撃吸収性を有すること、また、湾曲時にシワが発生することが抑制されることが実現可能な発泡シートに関する技術を提供することができる。
図1(a)~(f)は、それぞれ、実施例1~6の発泡シートの断面SEM像である。 図2(a)~(d)は、それぞれ、比較例1~4の発泡シートの断面SEM像である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下であることを表す。
<発泡シート>
実施形態に係る発泡シートについて、以下に詳細に説明する。
実施形態に係る発泡シートは、シリコーンフォームにより形成された発泡層を備える。当該発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をt(iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、S=t-(t+t10)/2なる式で算出されるSが10%以上である。当該Sは、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましい。
実施形態に係る発泡シートは、硬度の温度依存性が少なく、とりわけ、低温での硬度上昇が少ない。このため、低温(たとえば、-30℃)から常温(たとえば、23℃)に渡る幅広い温度帯で優れた衝撃吸収性を有する。また、実施形態に係る発泡シートは、湾曲した際に、発泡シートの表面にシワが発生することが抑制されるという優れた特性を有する。
<<発泡層の組成>>
実施形態に係る発泡シートを構成する発泡層は、シリコーンフォームにより形成されている。
シリコーンフォームが自己発泡反応型シリコーンフォームであることが好ましい。自己発泡反応型シリコーンフォームとは、2液の液状シリコーン材料を混合・撹拌することによって硬化時に発生したガス(水素)により発泡し、気泡(セル)が形成された発泡体である。
<<発泡層の厚さ>>
発泡層の厚さは、特に限定されないが、0.1mm~10mmが好ましく、0.2mm~5mmがより好ましく、0.3mm~3mmがさらに好ましい。
<<発泡層の密度>>
発泡層の密度の下限は200kg/m以上が好ましく、300kg/m以上がより好ましく、400kg/m以上がさらに好ましい。一方、発泡層の密度の上限は、900kg/m以下が好ましく、800kg/m以下がより好ましく、700kg/m以下がさらに好ましい。発泡層の密度が上記範囲であることにより、圧縮残留歪を低減することができる。
<<セルの平均径>>
発泡層中のセルの平均径の下限は250μm以上が好ましく、300μm以上がより好ましく、500μm以上がさらに好ましい。一方、発泡層中のセルの平均径の上限は、1000μm以下が好ましく、900μm以下がより好ましく、800μm以下がさらに好ましい。なお、セルの平均径は、以下の算出方法に従って算出される。
(セルの平均径の算出方法)
シート表面と直交する断面(水平方向2mm内)において、各セルの垂直方向の長さを計測し、各セルについて得られた垂直方向の長さを平均し、平均径とする。セルの平均径を算出するためのシート断面は、SEM(走査型電子顕微鏡)により撮像されうる。
<<発泡層の空隙率>>
発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をt(iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、tは50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましく、80%以上が特に好ましい。
<<発泡シートの圧縮残留歪>>
発泡シートの圧縮残留歪(%)は、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、6%以下がさらに好ましく、4%以下が特に好ましい。
なお、圧縮残留歪(%)は、JIS K6401に基づき、50×50mmの発泡シートを厚み方向に50%圧縮し、所定温度(70℃)下にて22時間静置し、その後、常温下にて圧縮応力を解放して30分経過後の発泡シートの厚み(解放後の厚み)を測定し、下記の式により算出される。
圧縮残留歪(%)=(圧縮前の厚み-解放後の厚み)/圧縮前の厚み×100
<<発泡シートの硬さ(25%CLD)>>
-30℃および23℃の環境下における硬さ(25%CLD(kPa))は、ともに200kPa以下が好ましく、150kPa以下がより好ましく、100kPa以下がさらに好ましい。
なお、硬さ(25%CLD(kPa))は、JIS K6254に基づき、φ50mmのサンプルを1mm/分の速度で25%圧縮したときの圧縮応力である。
また、以下の式で算出される硬さ(25%CLD)の変化率は、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、6%以下が特に好ましい。
変化率(%)={<-30℃における硬さ(25%CLD)>-<23℃における硬さ(25%CLD)>}/<23℃における硬さ(25%CLD)>×100
<<テープとの粘着強度>>
発泡シートとシリコーン系粘着テープとの粘着強度(N/24mm)は、1N/24mm以上が好ましく、2N/24mm以上がより好ましく、3N/24mm以上がさらに好ましく、4N/24mm以上が特に好ましい。
発泡シートとシリコーン系粘着テープとの粘着強度(N/24mm)は、JIS Z0237に準拠して測定される。粘着強度の測定条件等の詳細については後述する。
<発泡シートの製造方法1>
シリコーンフォームを形成する方法としては、2液型の液状シリコーンを混合・撹拌することにより反応を開始させ、シリコーンフォームを得る方法が挙げられる。
具体的には、白金触媒などの触媒存在下で行われる以下の反応により発泡(発生した水素ガスによる)、硬化することで自己発泡反応型シリコーンフォームが得られる。
「ヒドロキシ基末端ポリジメチルシロキサンなどのシラノール基含有オルガノポリシロキサン、または水酸基含有化合物(発泡助剤)と両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサンなどのオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの反応」、及び「両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサンなどのビニル基含有オルガノポリシロキサンと両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサンなどのオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの反応」
なお、2液型の液体シリコーン原料を混合・撹拌する際に空気、窒素などの不活性ガスを添加してもよい。これによれば、不活性ガスが発泡核となることにより、より均一なセルを形成することができる。
白金触媒の具体例としては、クロロ白金酸、元素白金、クロロ白金酸六水和物、sym-ジビニルテトラメチルジシロキサンとのクロロ白金酸の錯体、ジクロロ-ビス(トリフェニルホスフィン)白金(II)、シス-ジクロロ-ビス(アセトニトリル)白金(II)、ジカルボニルジクロロ白金(II)、塩化白金、および酸化白金、0価白金金属錯体、例えば、Karstedt触媒、[Cp*Ru(MeCN)]PF、[PtCl(シクロオクタジエン)]、担体に支持された固体白金(例えば、アルミナ、シリカまたはカーボンブラック)、白金-ビニルシロキサン錯体(例えば、Ptn(ViMeSiOSiMeVi)cおよびPt[(MeViSiO)]d))、白金-ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPhおよびPt(PBU3)))、および白金-ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(Oph)およびPt[P(Obu)))、ここで「Me」はメチルを表し、「Bu」はブチルを表し、「Vi」はビニルを表し、そして「Ph」はフェニルを表し、cおよびdは整数を表す。
水酸基含有化合物(発泡助剤)として、ベンジルアルコール、エタノールなどのアルコール類、水を用いることができる。
この場合、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(メインポリマー)、水酸基含有化合物(発泡助剤)および触媒を含む原液をA液とし、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(メインポリマー)およびオルガノハイドロジェンポリシロキサン(架橋剤)を含む原液をB液として用意し、A液とB液とを混合・撹拌することにより、泡化反応および硬化反応を進行させてもよい。
上記メインポリマーの数平均分子量は、500~100000が好ましく、1000~70000がより好ましく、1500~50000がさらに好ましい。なお、数平均分子量は、標準ポリスチレンを用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した値を言う。
上述のようにA液およびB液からなる2液を用いる場合、A液とB液との混合比(質量比)は、得ようとする発泡体の密度やセルの形態にもよるが、典型的には、100:1~100:50である。
上述のA液は、補強材として、シリカを含んでもよい。シリカの添加量は特に限定されないが、A液の全質量を基準として、0超~40質量%である。また、A液は、粘度調整用および強度、難燃性などの機能性付与のフィラーとして、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなどを含んでもよい。これらのフィラー全体の含有量は、特に限定されないが、A液の全質量を基準として、0超~50質量%である。
水素発生時の反応時間は、得ようとする発泡体の密度やセルの形態によって適宜調節されるが、通常は1~10分、好ましくは2~6分である。混合温度は、得ようとする発泡体の密度やセルの形態によって適宜調節されるが、通常は常温である。
発泡層の発泡倍率、密度および空隙率、ならびに発泡層中のセルの平均径は、硬化発泡(成型)時の温度、発泡助剤の量、A液とB液との比率(Si-Hの添加量)を最適化することにより調節することができる。また、発泡層中のセルの扁平度は硬化発泡(成型)時の温度条件を最適化することにより調節することができる。
<発泡シートの製造方法2>
発泡シートは、シリコーンエマルジョン組成物を発泡/硬化することによっても得ることができる。
<<原料>>
シリコーンエマルジョン組成物に用いられるシリコーン系樹脂としては、シラン化合物を原料モノマーとして含む限り特に限定されず、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、各種変性シリコーン(例えば、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンエマルジョン、アルキル変性シリコーンエマルジョン、フッ素変性シリコーン等)を使用することができる。
シリコーンエマルジョン組成物は、たとえば、水性媒体中に樹脂成分の原料モノマーを配合し、乳化剤、重合開始剤等の各種添加剤の存在下で、原料モノマーを乳化重合させることで、製造することができる。なお、シリコーンエマルジョン組成物は、シリコーン系樹脂以外の樹脂、例えば、アクリル樹脂・ポリウレタン樹脂・ポリエステル樹脂・ポリエポキシ樹脂等を含んだエマルジョンをブレンドして用いてもよい。
<<調製工程>>
調製工程では、前述した各原料を混合することで、発泡シートの原料混合物であるシリコーンエマルジョン組成物を調製する。混合方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、各成分を混合する混合タンク等の容器内で撹拌しながら混合すればよい。
<<発泡・硬化工程>>
発泡・硬化工程では、調製工程で得られたシリコーンエマルジョン組成物に、所定の発泡用気体を添加し、これらを充分に混合させてシリコーンエマルジョン組成物中に気泡が多数存在する状態(発泡エマルジョン組成物)にする。この発泡・硬化工程は、通常は、原料調製工程で得られた液状の発泡シートの原料混合物と、発泡用気体とをミキシングヘッド等の混合装置により充分に混合することで実施される。
<<発泡用気体>>
攪拌・発泡工程でエマルジョン組成物に混合される発泡用気体は、発泡体中の気泡(セル)を形成するものであり、この発泡用気体の混入量によって、得られる発泡体の発泡倍率及び密度が決まる。発泡シートの密度を調整するためには、所望の発泡シートの密度と、発泡シートの原料の体積(例えば、発泡シートの原料が注入される成形型の内容積)とから、必要な発泡シートの原料の重量を算出し、この重量において所望の体積となるように発泡用気体の量を決定すればよい。また、発泡用気体の種類としては、主に空気が使用されるが、その他にも、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを使用することもできる。
<発泡方法/発泡条件>
本実施形態にかかる発泡体の調製方法で使用される発泡方法としては、メカニカルフロス(機械発泡)法が挙げられる。メカニカルフロス法は、シリコーンエマルジョン組成物を攪拌羽根等で攪拌することにより、大気中の空気をエマルジョン組成物に混入させて発泡させる方法である。
撹拌装置としては、メカニカルフロス法に一般に用いられる撹拌装置を特に制限なく使用可能であるが、例えば、ホモジナイザー、ディゾルバー、メカニカルフロス発泡機等を使用することができる。このメカニカルフロス法によれば、エマルジョン組成物と空気との混合割合を調節することによって、種々の用途に適した密度の発泡シートを得ることができる。
シリコーンエマルジョン組成物と空気との混合時間は、得たい発泡体の密度、空隙率やセルの形態によって適宜調節されるが、通常は1~10分、好ましくは2~6分である。混合温度は、得たい発泡体の密度やセルの形態によって適宜調節されるが、通常は常温である。
混合における攪拌速度は、気泡を細かくするために200rpm以上が好ましく(500rpm以上がより好ましく)、発泡機からの発泡物の吐出をスムーズにするために2000rpm以下が好ましい(800rpm以下がより好ましい)。
以上のようにして、発泡したシリコーンエマルジョン組成物(発泡シリコーンエマルジョン組成物)、換言すると発泡シートを得ることができる。
<発泡シートの用途>
上述した発泡シートは、幅広い温度帯での衝撃吸収性(クッション性)が優れているため、電子部品の衝撃吸収材として好適に用いられる。電子部品としては、表示装置、電子機器部品が挙げられる。表示装置としては、可撓性または屈曲性を有する表示装置、たとえば、ローラブルディスプレイ、フォルダブルディスプレイ、フレキシブルディスプレイなどが挙げられ、上述した発泡シートは、表示装置の表示面とは反対側の背面の衝撃吸収材(バッククッション)として好適に用いられる。
<電子機器>
実施形態に係る電子機器は、上述した発泡シートを備える。具体的には、上述した発泡シートが表示装置のバッククッションとして使用されている携帯電話、ノートパソコン、テレビ、パソコン用モニタなどが挙げられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1の発泡シートの作製方法について説明する。
室温(25℃)環境下で表1に示した配合量にて2液(A液およびB液)を混合し、回転速度100rpm、撹拌時間30秒の撹拌条件にて攪拌装置を用いて撹拌した。続いて、発泡シート用の金型(厚み0.3mm)に撹拌後の混合液を注入し、当該金型の両側にPET基材をそれぞれ配置し、一対のPET基材で当該金型を挟んだ。この状態で、加熱温度60℃、加熱時間3分の条件で反応させた後、片側のPET基材を剥がした状態で、加熱温度120℃、加熱時間3分の条件でさらに反応させ、実施例1の発泡シートを得た。
(実施例2)
厚さ0.4mmの金型を用いたことを除いて、実施例1と同様な作製方法で実施例2の発泡シートを作製した。
(実施例3)
表1に示した配合量にて2液(A液およびB液)を混合・撹拌し、厚さ1.5mmの金型を用いたことを除いて、実施例1と同様な作製方法で実施例3の発泡シートを作製した。
(実施例4)
表1に示した配合量にて2液(A液およびB液)を混合・撹拌し、厚さ0.4mmの金型を用いたことを除いて、実施例1と同様な作製方法で実施例4の発泡シートを作製した。
(実施例5)
表1に示した配合量にて2液(A液およびB液)を混合・撹拌し、厚さ0.3mmの金型を用いたことを除いて、実施例1と同様な作製方法で実施例5の発泡シートを作製した。
(実施例6)
表1に示すように、シリコーン系エマルジョン(信越化学工業株式会社製、信越シリコーン KM-2002-T、粘度:6.5Pa・s)70質量部、アクリル系エマルジョン(DIC株式会社製、ボンコート AC-501、粘度:6.0Pa・s)30質量部、TDIトリマー(旭化成株式会社製、デュラネート TLA-100、粘度:0.5Pa・s)3質量部を混合・撹拌し、混合液を得た。当該混合液を金型(PET基材を片側のみに配置した発泡シート用の金型)に注入し、機械発泡(メカニカルフロス)法(発泡条件:スクリュー回転速度500rpm、発泡時間1分30秒)により、発泡体を得た。得られた発泡体を加熱温度120℃、加熱時間3分にて硬化させ、実施例6の発泡シートを得た。
(比較例1)
実施例3の発泡シートの片側の表層部分(スキン層)をMIPOX株式会社製の研磨紙(WTCC-S 400番)を用いて50μm以上研磨することで除去したものを比較例1の発泡シートとした。
(比較例2)
実施例5の発泡シートの片側の表層部分(スキン層)をMIPOX株式会社製の研磨紙(WTCC-S 400番)を用いて50μm以上研磨することで除去したものを比較例2の発泡シートとした。
(比較例3)
アクリルフォーム(岩谷産業株式会社製、ISR-ACF SLN)を入手し、厚さ0.1mmとしたものを比較例3の発泡シートとした。
(比較例4)
オレフィンフォーム(日東電工株式会社製、SCF T-100、厚さ0.8mm)を入手し、比較例4の発泡シートとした。
<評価項目>
得られた各発泡シートについて、以下の評価を実施した。得られた結果を表1に示す。なお、以下の評価項目において、「断面」とは、発泡シートをその表面と直交する面で切断し、得られた切断面をSEMを用いて撮像された断面(像)である。図1(a)~(f)に、それぞれ、実施例1~6の発泡シートの断面SEM像を示す。図2(a)~(d)に、それぞれ、比較例1~4の発泡シートの断面SEM像を示す。
(発泡層の密度)
各発泡シートの発泡層の密度を、JIS K7222:2005『発泡プラスチック及びゴム-見掛け密度の求め方』に準拠して測定した。
(発泡層の厚み)
各発泡シートの表面と直交する断面の厚さをダイヤルシックネスゲージを用いて測定した。
(セルの平均径)
発泡シートの表面と直交する断面(水平方向2mm内)において、各セルの垂直方向の長さを計測し、各セルについて得られた垂直方向の長さを平均し、平均径とした。
(セルの扁平度)
各発泡シートの発泡層におけるセルの扁平度を以下の算出方法に従って算出した。
(セルの平均扁平度の算出方法)
シート表面と直交する断面(水平方向2mm内)において、各セルの垂直方向の長さ、水平方向の長さをそれぞれ計測し、下記式で算出される扁平度を算出する。
扁平度=垂直方向の長さ/水平方向の長さ
各セルについて得られた扁平度を平均し、平均扁平度を求める。
(空隙率)
各発泡シートの発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をt(iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、t、t、t10の各層の空隙率(%)は、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、VHX-D510)を用いて、発泡層の断面を撮影し、その断面画像を用いて算出した。評価面積は、(発泡層全体の厚さ)/10×水平方向2mmである。撮影した断面画像を付属の画像処理ソフトで色の明暗で樹脂骨格部分と空隙部分を分け、空隙部分の面積を算出した。色の明暗できれいに樹脂骨格部分と空隙部分を分けられない箇所については手動で補修した。空隙率は、上記の評価面積((発泡層全体の厚さ)/10×2mm)と空隙部分の面積を用いて、下記のように算出される。
空隙率(%)=(空隙部分の面積)/評価面積×100
また、次式により算出される空隙率の差S(発泡層の中心部分の空隙率と、発泡層の表層部分の空隙率との差)を算出した。
S=t-AVE(t+t10
(圧縮残留歪)
圧縮残留歪(%)は、JIS K6401に基づき、50×50mmの発泡シートを厚み方向に50%圧縮し、所定温度(70℃)下にて22時間静置し、その後、常温下にて圧縮応力を解放して30分経過後の発泡シートの厚み(解放後の厚み)を測定し、下記の式により算出した値である。
圧縮残留歪(%)=(圧縮前の厚み-解放後の厚み)/圧縮前の厚み×100
(硬さ(25%CLD))
-30℃および23℃の環境下で、硬さ(25%CLD(kPa))を測定した。なお、硬さ(25%CLD(kPa))は、JIS K6254に基づき、φ50mmのサンプルを1mm/分の速度で25%圧縮したときの圧縮応力である。
また、硬さ(25%CLD)の変化率を、以下の式に基づいて算出した。
変化率(%)={<-30℃における硬さ(25%CLD)>-<23℃における硬さ(25%CLD)>}/<23℃における硬さ(25%CLD)>×100
表1に示すように、実施例1~5の発泡シートは、硬さの変化率(%)が10%以下に抑えられており、温度依存性が小さいことが確認された。これに対して、比較例3、4の発泡シートは、硬さの変化率(%)が50%以上となり、温度依存性が大きい。
(テープとの粘着強度)
JIS Z0237に準拠し、発泡シートを幅24mm×長さ130mmに切断し、シリコーン系粘着テープ(恵比寿化成株式会社、TAPE #880WP、幅24mm×長さ130mm×厚さ0.11mm)に貼付し、2kgローラーで2回往復し圧着させ、室温(23±5℃、60±20%RH)で24時間放置した。その後、オートグラフを用いて、室温(23±5℃、60±20%RH)の環境下で、300mm/min速度で引き上げる(90°剥離)試験を実施し、粘着強度(90°剥離強度)(N/24mm)を求めた。
(シワ発生の有無)
各発泡シート(幅40mm、長さ100mm)を、ポリエチレン製の円筒形の棒(Φ32.5mm、Φ18.5mm)に巻きつけたとき、発泡シートの表面にシワが生じるか否かを目視にて判定した。
シワ発生の有無の判断基準は以下のとおりである。
A:巻きつけ後に露出している発泡シート表面全体にシワが生じない
B:巻きつけ後に露出している発泡シート表面全体にシワが1箇所視認される
C:巻きつけ後に露出している発泡シート表面全体にシワが2箇所以上視認される
表1に示すように、実施例1~6の発泡シートは、湾曲時にシート表面にシワが発生することが抑制されることが確認された。一方、比較例2の発泡シートは、湾曲時にシート表面にシワが複数発生した。なお、比較例1の発泡シートは、表層部分が除去されているため、シワの有無を評価することができなかった。

Claims (7)

  1. シリコーンフォームにより形成された発泡層を備え、
    前記発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をti(iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、S=t-(t+t10)/2なる式で算出されるSが46%以上であり、
    前記発泡層の密度が400kg/m 以上900kg/m 以下である、発泡シート。
  2. が50%以上である、請求項1に記載の発泡シート。
  3. 前記発泡層が、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の発泡シート。
  4. シリコーンフォームにより形成された発泡層を備え、
    前記発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をt (iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、S=t -(t +t 10 )/2なる式で算出されるSが10%以上である、発泡シートの製造方法であって、
    シリコーン原料を混合する工程を備え、
    原料の1つとして水酸基含有化合物を用いる、発泡シートの製造方法。
  5. シリコーンフォームにより形成された発泡層を備え、
    前記発泡層を垂直方向に均等に10層に分割したときの各層の空隙率(%)をt (iは表層からカウントした各層の順番)としたとき、S=t -(t +t 10 )/2なる式で算出されるSが10%以上である、発泡シートの製造方法であって、
    シリコーン原料を混合する混合工程と、
    前記混合工程後の混合物に対して二段階加熱を行う加熱工程と、を備え、
    前記二段階加熱における二段階目の加熱において、厚み方向の圧力を緩和して加熱する、発泡シートの製造方法。
  6. 電子部品の保護に用いられる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発泡シート。
  7. 請求項1乃至3または請求項6のいずれか1項に記載の発泡シートを備える電子機器。
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