以下、図面に基づいて、本開示の実施形態に係る液化ガスタンクを詳細に説明する。本開示の液化ガスタンクは、低温の液化ガスを貯留するタンクである。貯留される液化ガスは、例えば液化水素、液体ヘリウム、液体窒素、液化アンモニア、液化天然ガス又は液化石油ガス等である。とりわけ、本開示に係る液化ガスタンクは、液化水素を貯留するタンクとして好適である。
[タンクの全体構造]
図1は、本開示の一実施形態に係る液化ガスタンク1の構造を示す概略図である。液化ガスタンク1は、極低温の液化水素LHを貯留するタンクであって、地上据え置き式の多重殻構造を備えた平底タンクである。液化ガスタンク1は、タンク本体10と、ポンプバレル2と、ポンプ3と、吊上げ装置4と、バルブ装置5と、ガス置換装置6とを備える。タンク本体10は、液化水素LHを貯留するドーム型の容器である。ポンプ3は、液化水素LHに浸漬された状態でタンク本体10内に配置される潜没式のポンプである。ポンプバレル2は、ポンプ3によってタンク本体10から払い出される液化水素LHが流通する上下方向に延びる筒状体である。吊上げ装置4は、メンテナンス等の必要時にポンプバレル2を通じてポンプ3を吊り上げる装置である。バルブ装置5は、ポンプバレル2の内部流路を開閉可能に遮断する装置である。ガス置換装置6は、ポンプバレル2の上部(後述する中間室22及び上部室23)内のガスを置換する装置である。
タンク本体10は、液化水素LHを貯留するための空間を内部に画成する密閉体である。図1ではタンク本体10を簡略化して単殻構造のように表現しているが、実際のタンク本体10は、二重殻構造又は三重殻構造などの多重殻構造を備えている。二重殻構造の場合、タンク本体10は、基礎の上に立設される外槽と、この外槽に内包される内槽とで構成される。液化水素LHは、前記内槽の内部に貯留される。前記外槽と前記内槽との間には断熱空間としての保冷層が形成され、当該保冷層には、例えば粒状パーライトのような粉体断熱材と低沸点ガスとが充填される。三重殻構造の場合、タンク本体10は、前記外槽と前記内槽との間にさらに中間槽を備える構造となる。
図2は、ポンプバレル2及びその周辺構造の詳細を示すための図1の一部拡大図である。図1及び図2に示すように、ポンプバレル2は、タンク本体10の内外を連通するようにタンク屋根11を貫通している。すなわち、ポンプバレル2は、タンク本体10の内部における底面近傍の高さからタンク屋根11の上方の高さまでに亘って、タンク屋根11を貫通しつつ上下方向(鉛直方向)に延びるように形成されている。ポンプバレル2は、タンク本体10内の液化水素LHを外部へ払い出すための導出管として機能する。
バルブ装置5は、第1開閉弁51、第2開閉弁52、及び第3開閉弁53を備える。第1~第3開閉弁51~53はそれぞれ、ポンプバレル2の内部流路を開放する開状態と当該内部流路を閉塞する閉状態との間で切り替え可能なバルブである。第1~第3開閉弁51~53は、ポンプバレル2の途中において、上から第1開閉弁51、第3開閉弁53、第2開閉弁52の順に並ぶように配置されている。すなわち、第1開閉弁51の下方に第3開閉弁53が配置され、かつ第3開閉弁53の下方に第2開閉弁52が配置されている。
ポンプバレル2は、第2開閉弁52の下側に位置する下部室21と、第1開閉弁51の上側に位置する上部室23と、下部室21と上部室23との間(換言すれば第1開閉弁51と第2開閉弁52との間)に形成された中間室22とを備える。
下部室21は、上下方向に亘って断面が略一定とされたストレート状の円筒体であり、タンク本体10の内部におけるポンプ3に対応する位置から上方に延びてタンク本体10の外側(タンク屋根11の上方)へと至るように形成されている。下部室21は、ポンプ3を収容する下端部21aと、タンク屋根11の上方に突出する上端部21bとを有する。上端部21bには、払い出しポート24が突設されている。払い出しポート24は、ポンプ3の稼働時に払い出される液化水素Lを外部に排出するためのポートである。
中間室22は、下部室21と同一の径を有する円筒体であり、下部室21と上部室23との間に同軸に取り付けられている。本実施形態において、中間室22は、第1~第3開閉弁51~53によって2つの部屋に画成されている。すなわち、中間室22は、第1開閉弁51と第3開閉弁53との間に形成された短円筒状の第1中間室221と、第2開閉弁52と第3開閉弁53との間に形成された短円筒状の第2中間室222とを有する。
上部室23は、断面積が途中で拡大するように形成された筒状体である。具体的に、上部室23は、下部室21及び中間室22と同一の径を有する小径部23aと、小径部23aよりも径の大きい大径部23bと、小径部23aと大径部23bとを互いに接続する中間部23cとを有する。小径部23aは、第1中間室221上に第1開閉弁51を介して同軸に接続されている。中間部23cは、大径部23bに近い上方ほど内径が大きくなるように形成されている。大径部23bは、中間部23cの上端から当該上端と同一の径をもって上方に延びるように形成されている。
上部室23(大径部23b)の上端には、ヘッドプレート25が着脱可能に取り付けられている。すなわち、ヘッドプレート25は、上部室23の上面開口を開閉可能に塞ぐプレートである。ヘッドプレート25の上面には吊り手25aが突設されている。
ポンプ3は、ポンプバレル2(下部室21)の下端部21aに収容されかつ液化水素Lに浸漬された状態でタンク本体10内に配置されている。ポンプバレル2の下端部21aには、その下面開口である取込み口を開閉するためのフート弁26が取り付けられている。フート弁26の上にはポンプ3が載置されており、ポンプ3の自重を受けてフート弁26が下降することにより、ポンプバレル2の前記取込み口が開放されるようになっている。ポンプ3は、このように取込み口が開放された状態で駆動されることにより、タンク本体10内の液化水素LHを前記取込み口から取り込んで上方に圧送し、ポンプバレル2(下部室21)を通じて液化水素LHを外部に払い出す。
吊上げ装置4は、ポンプバレル2の上部室23内に配置されている。吊上げ装置4は、ポンプバレル2(下部室21)の下端部21aに収容されたポンプ3を上部室23まで吊り上げることが可能なウィンチである。具体的に、吊上げ装置4は、水平方向の軸回りに回転可能なドラム41と、ドラム41とポンプ3とを連結する吊りワイヤ42とを備える。吊りワイヤ42は、ドラム41に巻回されるとともに、ドラム41から下方に延びてポンプ3まで至るように配索されている。ドラム41は、吊りワイヤ42を巻き取る正転方向の回転と吊りワイヤ42を引き出す反転方向の回転とが可能なドラムであり、ヘッドプレート25の下面に固定された支持部材43により支持されている。すなわち、ドラム41は、支持部材43を介してヘッドプレート25の下面に取り付けられることにより、上部室23の内部において回転可能に支持されている。なお、吊上げ装置4は、ドラム41を正転方向及び反転方向に回転駆動するための駆動源をさらに含み得る。駆動源としては、気体を用いた気動式のものや、電力を用いた電動式のものなど、適宜のものを使用し得る。
第1開閉弁51は、上部室23と第1中間室221との間に配置され、上部室23と第1中間室221とを連通する開状態と両者の連通を遮断する閉状態との間で切り替え可能である。第2開閉弁52は、第2中間室222と下部室21との間に配置され、第2中間室222と下部室21とを連通する開状態と両者の連通を遮断する閉状態との間で切り替え可能である。第3開閉弁53は、第1中間室221と第2中間室222との間に配置され、第1中間室221と第2中間室222とを連通する開状態と両者の連通を遮断する閉状態との間で切り替え可能である。
図中において、バルブを表す記号が黒塗りされていることは当該バルブが閉じていることを、バルブを表す記号が黒塗りされていないことは当該バルブが開いていることを示す。図1及び図2に示すように、液化ガスタンク1の運用中、第1~第3開閉弁51~53は開状態に維持される。吊りワイヤ42は、この開状態の各開閉弁51~53をそれぞれ通って上部室23から下部室21へと延びるように配索され、下部室21の下端部21aにあるポンプ3と上部室23にあるドラム41とを互いに連結する。一方、メンテナンス等のためにポンプ3をタンク本体10から取り出す際には、吊上げ装置4によってポンプ3が下部室21から上部室23まで吊り上げられる。このとき、第1~第3開閉弁51~53は、ポンプ3の上部室23への移動が完了するまで開状態に維持され、移動完了後に閉状態へと切り替えられる。下部室21と上部室23との間のポンプ3の移動が可能になるように、第1~第3開閉弁51~53は、それぞれ開状態においてポンプ3の通過を許容し得る弁体を有している。そのような開閉弁51~53としては、中空ボール状の弁体を有するボール弁が好適である。
ガス置換装置6は、ポンプ3の取出し時等の必要時に中間室22(第1及び第2中間室221,222)及び上部室23内のガスを置換する装置である。ガス置換装置6は、水素ガス供給源60と、窒素ガス供給源61と、第1水素ガス導入管62と、第2水素ガス導入管63と、第1窒素ガス導入管64と、第2窒素ガス導入管65と、第1~第4ガス導出管66~69と、第1~第8バルブ70A~70Hとを備える。
水素ガス供給源60は、タンク本体10に貯留されている液化ガス(ここでは液化水素LH)に対応するガスつまり水素ガスを供給する供給源であり、例えば水素ガスを圧送可能な送気ポンプ等を含む。窒素ガス供給源61は、不活性ガスとしての窒素ガスを供給する供給源であり、例えば窒素ガスを圧送可能な送気ポンプ等を含む。なお、水素ガス供給源60は本開示における第1供給源に相当し、窒素ガス供給源61は本開示における第2供給源に相当する。
第1水素ガス導入管62は、水素ガス供給源60と上部室23とを連結するパイプである。第2水素ガス導入管63は、水素ガス供給源60と第2中間室222とを連結するパイプである。第1窒素ガス導入管64は、窒素ガス供給源61と上部室23とを連結するパイプである。第2窒素ガス導入管65は、窒素ガス供給源61と第1中間室221とを連結するパイプである。第1ガス導出管66及び第2ガス導出管67は、被置換ガスを排出するために上部室23に接続されたパイプである。第3ガス導出管68は、被置換ガスを排出するために第1中間室221に接続されたパイプである。第4ガス導出管69は、被置換ガスを排出するために第2中間室222に接続されたパイプである。なお、第1及び第2水素ガス導入管62,63並びに第1及び第2窒素ガス導入管64,65は、本開示における導入部に相当する。中でも、第1及び第2水素ガス導入管62,63は、本開示における第1ガス導入管に相当し、第1及び第2窒素ガス導入管64,65は、本開示における第2ガス導入管に相当する。また、第1~第4ガス導出管66~69は、本開示における導出部に相当する。
第1バルブ70Aは、第1水素ガス導入管62に開閉可能に設けられたバルブである。第2バルブ70Bは、第1窒素ガス導入管64に開閉可能に設けられたバルブである。第3バルブ70Cは、第2窒素ガス導入管65に開閉可能に設けられたバルブである。第4バルブ70Dは、第2水素ガス導入管63に開閉可能に設けられたバルブである。第5バルブ70Eは、第1ガス導出管66に開閉可能に設けられたバルブである。第6バルブ70Fは、第2ガス導出管67に開閉可能に設けられたバルブである。第7バルブ70Gは、第3ガス導出管68に開閉可能に設けられたバルブである。第8バルブ70Hは、第4ガス導出管69に開閉可能に設けられたバルブである。
ガス置換装置6は、中間室22(第1及び第2中間室221,222)及び上部室23内のガスを、水素ガス供給源60から供給される水素ガスと、窒素ガス供給源61から供給される窒素ガスとの間で切り替えるガス置換を行うことが可能である。このガス置換の際、第1~第8バルブ70A~70Hは必要に応じて開かれる。一方、液化ガスタンク1の運用中は、図1及び図2に示すように、第1~第8バルブ70A~70Hはいずれも閉状態に維持される。
[ポンプ取出し作業]
上述したとおり、ポンプ3は、例えばメンテナンスのためにタンク本体10から取り出されることがある。この作業の詳細を図3を用いて説明する。
ポンプ3の取出し作業(図3)に先立って、まず、ポンプバレル2内の液化水素LHをタンク本体10内へ押し出す作業が行われる。液化ガスタンク1の運用中、ポンプバレル2の内部には液化水素LHが入り込んでいる。一般に、液化水素LHの払い出し時以外は、タンク本体10の液面と同じ高さまでポンプバレル2内に液化水素LHが存在している。ポンプ3の吊り上げ抵抗を小さくする、もしくは液体の抱き込みを抑制する等の観点から、ポンプ3の取出し時にはポンプバレル2内に液体が存在しないことが望ましい。そこで、本実施形態では、ポンプ3を取り出す前の準備として、払い出しポート24からポンプバレル2内に対し、貯留されている液化ガス(ここでは液化水素LH)に対応するガスつまり水素ガスが供給される。このとき、第1~第8バルブ70A~70Hはいずれも閉じておく。すると、払い出しポート24から供給された水素ガスに押されて、ポンプバレル2内の液化水素LHがタンク本体10内へ戻される。これにより、ポンプバレル2内が全体的に水素ガスで満たされた状態が得られる。なお、このような液化水素LHの押出し作業は、必要に応じて実施すればよく、省略することも可能である。
次に、図3のステップ1-1のように、吊上げ装置4を用いてポンプ3を上部室23まで吊り上げる。この吊り上げの際、第1~第3開閉弁51~53は、液化ガスタンク1の運用中と同じく開いておく。吊り上げられたポンプ3は、開状態にある各開閉弁51~53を通過してポンプバレル2の下部室21から上部室23まで移動する。また、上部室23へのポンプ3の移動が完了するまで、第1~第8バルブ70A~70Hはいずれも閉じておく。これにより、上部室23、第1中間室221、及び第2中間室222は、ポンプ3の移動(吊り上げ)が完了するまで水素ガスで満たされた状態に維持される。
次に、図3のステップ1-2のように、上部室23及び第1中間室221内のガスを水素ガスから窒素ガスに置換する。詳しくは、第1開閉弁51を開状態に維持しつつ、第2及び第3開閉弁52,53を開状態から閉状態に切り替える。また、第1、第2、及び第6バルブ70A,70B,70Fを閉状態に維持しつつ、第3、第4、第5、第7及び第8バルブ70C,70D,70E,70G,70Hを閉状態から開状態に切り替える。これにより、第1中間室221と第2中間室222との連通、及び第2中間室222と下部室21との連通がそれぞれ遮断された状態で、第2窒素ガス導入管65から第1中間室221に窒素ガスが導入されるとともに、第2水素ガス導入管63から第2中間室222に水素ガスが導入される。このことは、上部室23及び第1中間室221内のガスを置換する作用をもたらす。
すなわち、第2窒素ガス導入管65からの窒素ガスは、第1中間室221に導入されるだけでなく、開状態にある第1開閉弁51を通じて第1中間室221から上部室23にも導入される。このような窒素ガスの導入により、第1中間室221及び上部室23の内部がそれぞれ窒素ガスによって満たされるとともに、第1中間室221及び上部室23に存在していた水素ガスが第1ガス導出管66及び第3ガス導出管68へと押し出される。言い換えると、第1中間室221及び上部室23の内部が、水素ガスで満たされる状態から窒素ガスで満たされる状態へと切り替えられる。一方、第2水素ガス導入管63からの水素ガスは、第2中間室222を通じて第4ガス導出管69へと排出される。これにより、第2中間室222の内部は水素ガスで満たされる状態に維持される。なお、詳細は省略するが、導出管66~69からガスが排出される場合(特に水素ガスが排出される場合)、この排出ガスを回収することが望ましい。このため、導出管66~69には適宜回収器を接続することが望ましい。
次に、図3のステップ1-3のように、上部室23からヘッドプレート25を取り外し、当該ヘッドプレート25と共に吊上げ装置4及びポンプ3を搬出する。詳しくは、ヘッドプレート25を固定しているボルト等の固定手段を解除し、予め用意されたウィンチ等の外部搬出装置を用いてヘッドプレート25を搬出する。例えば、外部搬出装置から延びるワイヤWをヘッドプレート25の吊り手25aに掛けた状態で、外部搬出装置を操作してヘッドプレート25を所定の搬出先まで搬出する。当該搬出によりヘッドプレート25が取り外されると、上部室23の上面が開放されるので、当該上部室23内のガス(窒素ガス)は適宜空気に置換される。ここで、ヘッドプレート25には吊上げ装置4が固定されており、かつ吊上げ装置4は吊りワイヤ42によってポンプ3を保持している。このため、ヘッドプレート25が搬出されると、このヘッドプレート25と共に吊上げ装置4及びポンプ3も搬出される。
上述したポンプ3の搬出(ヘッドプレート25の取外し)は、第1~第3開閉弁51~53が全て閉じた状態で行われる。すなわち、先のステップ1-2の後、第2開閉弁52及び第3開閉弁53を閉状態に維持しつつ第1開閉弁51を開状態から閉状態に切り替える操作が行われ、その状態でポンプ3が搬出される。また、ポンプ3の搬出前に、第5バルブ70Eは開状態から閉状態に切り替えられる。一方、第5バルブ70E以外の他のバルブ、つまり第1~第4バルブ70A~70D及び第6~第8バルブ70F~70Hは、先のステップ1-2における状態から変更されない。これにより、ステップ1-2からステップ1-3にかけて、第2窒素ガス導入管65からの窒素ガスの供給と、第2水素ガス導入管63からの水素ガスの供給とがいずれも継続される。このようなガス供給により、ポンプ3の搬出の間、第1中間室221の内部が窒素ガスで満たされる状態に維持されるとともに、第2中間室222の内部が水素ガスで満たされる状態に維持される。
以上により、ポンプ3をタンク本体10から取り出す作業が完了する。取り出されたポンプ3は、搬出先でメンテナンス等の所定の処置に供される。なお、以上のようなポンプ3の搬出作業(図3)において、ポンプ3を下部室21から上部室23に引き上げるステップ1-1の作業は、本開示における第1ステップに相当し、上部室23及び第1中間室221内のガスを水素ガスから窒素ガスに置換しかつ第2中間室222内を水素ガスで満たすステップ1-2の作業は、本開示における第2ステップに相当し、上部室23を開放して当該上部室23からポンプ3を搬出するステップ1-3の作業は、本開示における第3ステップに相当する。
[ポンプ据付け作業]
続けて、ポンプ3をタンク本体10に据え付ける作業を図4を用いて説明する。
まず、上部室23の上面にヘッドプレート25を固定するとともに、上部室23の内部に吊上げ装置4及びポンプ3を挿入する。この作業は、図3のステップ1-3の逆手順の作業であり、吊上げ装置4及びポンプ3を伴ったヘッドプレート25を上部室23の上面に固定することで実現される。ヘッドプレート25の固定により、上部室23内には空気が閉じ込められる。
次に、図4のステップ2-1のように、上部室23内のガスを空気から窒素ガスに置換する。詳しくは、第1~第3開閉弁51~53並びに第1及び第6バルブ70A,70Fを閉状態に維持しかつ第3、第4、第7及び第8バルブ70C,70D,70G,70Hを開状態に維持しつつ、第2及び第5バルブ70B,70Eを閉状態から開状態に切り替える。これにより、第1窒素ガス導入管64から上部室23に窒素ガスが導入されるとともに、当該上部室23から第1ガス導出管66を通じて空気が排出される。すなわち、上部室23の内部が、空気で満たされる状態から窒素ガスで満たされる状態へと切り替えられる。また、ここでの上部室23のガス置換の間、第2窒素ガス導入管65及び第2水素ガス導入管63からはそれぞれガス(窒素ガス又は水素ガス)の供給が継続される。これにより、第1中間室221の内部が窒素ガスで満たされる状態に維持されるとともに、第2中間室222の内部が水素ガスで満たされる状態に維持される。
次に、図4のステップ2-2のように、上部室23内のガスを窒素ガスから水素ガスに置換する。詳しくは、第1~第3開閉弁51~53を閉状態に維持しかつ第3、第4、第7及び第8バルブ70C,70D,70G,70Hを開状態に維持しつつ、第1バルブ70A及び第6バルブ70Fを閉状態から開状態に切り替えかつ第2及び第5バルブ70B,70Eを開状態から閉状態に切り替える。これにより、第1水素ガス導入管62から上部室23に水素ガスが導入されるとともに、当該上部室23から第2ガス導出管67を通じて窒素ガスが排出される。すなわち、上部室23の内部が、窒素ガスで満たされる状態から水素ガスで満たされる状態へと切り替えられる。また、ここでの上部室23のガス置換の間、第2窒素ガス導入管65及び第2水素ガス導入管63からはそれぞれガス(窒素ガス又は水素ガス)の供給が継続される。これにより、第1中間室221の内部が窒素ガスで満たされる状態に維持されるとともに、第2中間室222の内部が水素ガスで満たされる状態に維持される。
次に、図4のステップ2-3のように、第1中間室221内のガスを窒素ガスから水素ガスに置換する。詳しくは、第2及び第3開閉弁52,53並びに第2及び第5バルブ70B,70Eを閉状態に維持しかつ第1、第4、第7及び第8バルブ70A,70D,70G,70Hを開状態に維持しつつ、第1開閉弁51を閉状態から開状態に切り替えかつ第3及び第6バルブ70C,70Fを開状態から閉状態に切り替える。これにより、開状態にある第1開閉弁51を通じて第1水素ガス導入管62から第1中間室221に水素ガスが導入されるとともに、当該第1中間室221から第3ガス導出管68を通じて窒素ガスが排出される。すなわち、第1中間室221の内部が、窒素ガスで満たされる状態から水素ガスで満たされる状態へと切り替えられる。なお、第2中間室222については、第2水素ガス導入管63からの水素ガスの継続供給により、水素ガスで満たされる状態に維持される。
次に、吊上げ装置4を用いてポンプ3を上部室23から下部室21の下端部21aまで下降させる。この下降の前に、第1~第8バルブ70A~70Hは全て閉じられるとともに、第1~第3開閉弁51~53は全て開かれる(図1及び図2参照)。ポンプ3は、開状態にある各開閉弁51~53を通過して上部室23から下部室21の下端部21aまで移動する。
以上により、ポンプ3がポンプバレル2内の正規の収容位置(下部室21の下端部21a)へと戻され、ポンプ3をタンク本体10に据え付ける作業が完了する。なお、以上のようなポンプ3の搬入作業(図4)において、ポンプ3を上部室23に挿入する作業(ステップ2-1の前段階の作業)は、本開示における第4ステップに相当し、上部室23内のガスを空気から窒素ガスに置換するステップ2-1の作業は、本開示における第5ステップに相当し、上部室23及び第1中間室221内のガスを窒素ガスから水素ガスに置換しかつ第2中間室222内を水素ガスで満たすステップ2-2及び2-3の作業は、本開示における第6ステップに相当し、上部室23から下部室21にポンプ3を下降させる作業(ステップ2-3の後続の作業)は、本開示における第7ステップに相当する。
[作用効果]
以上説明したとおり、本実施形態では、ポンプバレル2の下部室21と上部室23との間に、第1~第3開閉弁51~53によって仕切られた第1中間室221及び第2中間室222が形成されるとともに、各中間室221,222及び上部室23の内部を水素ガス又は窒素ガスで満たすことが可能なガス置換装置6がポンプバレル2に適用される。このような構成によれば、ポンプ3の搬出入時にポンプバレル2を通じて不適切なガスの出入りが生じるのを防止できるという利点がある。
例えば、メンテナンス等のためにポンプ3をタンク本体10から取り出す搬出時には、ポンプ3を下部室21から上部室23へと吊り上げた上で、ガス置換装置6を用いて第1中間室221及び上部室23内のガスを不活性ガスである窒素ガスに置換し、その状態でポンプ3を上部室23から搬出することにより(図3参照)、貯留されている液化ガス(液化水素LH)に対応するガスつまり水素ガスが大気に飛散するのを防止することができる。一方、ポンプ3をポンプバレル2の下部室21に据え付ける搬入時には、ガス置換装置6を用いて第1及び第2中間室221,222並びに上部室23内のガスを水素ガスに置換し、その状態で上部室23から下部室21へとポンプ3を下降させることにより(図4参照)、水素ガスとは異なるガスがタンク本体10内に混入するのを防止することができる。
具体的に、本実施形態で用いられるガス置換装置6は、水素ガス供給源60及び窒素ガス供給源61と、各供給源から供給される水素ガス及び窒素ガスを選択的に中間室221,222又は上部室23に導入するための複数の導入管62~65と、中間室221,222及び上部室23からガスを排出するための複数の導出管66~69とを備える。このようなガス置換装置6を用いることにより、本実施形態では、ポンプ3の搬出入時に求められる上述したガス置換を適切に行うことができる。
例えば、ポンプ3の搬出前に第1中間室221及び上部室23の内部を窒素ガスに置換する際には、第1開閉弁51を開きかつ第3開閉弁53を閉じた状態で、例えば第2窒素ガス導入管65から第1中間室221及び上部室23に窒素ガスを導入し、かつ導入した窒素ガスを第1及び第3ガス導出管66,68から排出することにより(図3のステップ1-2参照)、前記窒素ガスへの置換を適切に行うことができる。そして、当該ガス置換の後にポンプ3を上部室23から搬出することにより(図3のステップ1-3参照)、上部室23から水素ガスが大気に飛散するのを防止することができる。
一方、ポンプ3の搬入前に第1及び第2中間室221,222並びに上部室23の内部を水素ガスに置換する際には、第1開閉弁51を開きかつ第2及び第3開閉弁52,53を閉じた状態で、例えば第1及び第2水素ガス導入管62,63から上部室23並びに第1及び第2中間室221,222に水素ガスを導入し、かつ導入した窒素ガスを第3及び第4ガス導出管68,69から排出することにより(図4のステップ2-3参照)、前記水素ガスへの置換を適切に行うことができる。そして、当該ガス置換の後にポンプ3を上部室23から下部室21に移動させることにより、水素ガスとは異なるガスがタンク本体10内に混入するのを防止することができる。
また、本実施形態では、第1中間室221の下側に第2中間室222が形成されるので、ポンプ3の搬出入時に当該第2中間室222の内部を水素ガスで満たすことにより、ポンプバレル2を通じた不適切なガスの出入りが生じる可能性をより低減することができる。
例えば、第2開閉弁52及び第3開閉弁53を共に閉じた状態で、第2水素ガス導入管63から第2中間室222に水素ガスを導入し、かつ導入した水素ガスを第4ガス導出管69から排出することにより、第2中間室222の内部を水素ガスで満たされる状態に維持することができる。このように、本実施形態では、下部室21の直ぐ上側の第2中間室222を水素ガスで継続的に満たしつつポンプ3を搬出入できるので、上部室23から水素ガスが大気に飛散すること、及び水素ガス以外のガス(窒素ガス)が下部室21を通じてタンク本体10内に混入するのをそれぞれ効果的に防止することができる。
具体的に、ポンプ3の搬入時には、第2中間室222を水素ガスで満たしながら、上部室23及び第1中間室221内のガスを窒素ガスから水素ガスへと置換し(図4参照)、その状態でポンプ3を上部室23から下部室21へと下降させることにより、窒素ガスがタンク本体10内に混入するのを的確に防止することができる。この場合において、第1中間室221と第2中間室222とを仕切る閉状態の第3開閉弁53のシール性が完全でなければ、当該第3開閉弁53を介して第1中間室221から第2中間室222に少量の窒素ガスが漏洩することが想定されるが、漏洩した窒素ガスは、第2中間室222を満たす水素ガスの中で希釈される。これにより、第2中間室221から下部室21へとさらに窒素ガスが漏洩する可能性が可及的に低減されるので、窒素ガスが下部室21を通じてタンク本体10内に混入するのを的確に防止することができる。
一方、ポンプ3の搬出時には、第2中間室222を水素ガスで満たしながら、上部室23及び第1中間室221内のガスを水素ガスから窒素ガスに置換し(図3のステップ1-2参照)、その状態でポンプ3を上部室23から搬出することにより、当該上部室23から水素ガスが大気に飛散するのを的確に防止することができる。この場合において、第1中間室221と第2中間室222とを仕切る閉状態の第3開閉弁53のシール性が完全でなければ、当該第3開閉弁53を介して第2中間室222から第1中間室221に少量の水素ガスが漏洩することが想定されるが、漏洩した水素ガスは、第1中間室221を満たす窒素ガスの中で希釈される。これにより、第1中間室221から上部室23へとさらに水素ガスが漏洩する可能性が可及的に低減されるので、上部室23から水素ガスが大気に飛散するのを的確に防止することができる。
このように、第1中間室221及び第2中間室222からなる中間室22が下部室21と上部室23との間に形成される本実施形態によれば、窒素ガス又は水素ガスによって当該中間室22を選択的に満たすことにより、下部室21と上部室23との間で異種のガスが直接出入りするのを防ぐバッファとして中間室22を有効利用することができる。これにより、水素ガスの大気への飛散、及び水素ガス以外のガスのタンク本体10への混入をそれぞれ効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、ポンプバレル2の下部室21から上部室23へとポンプ3を吊り上げ可能な吊上げ装置4が上部室23に配置されるので、タンク本体10内からポンプ3を取り出す作業を比較的簡単に行うことができる。
例えば、ポンプ3をタンク本体10から取り出す際には、第1~第3開閉弁51~53をいずれも開いた状態で吊上げ装置4によりポンプ3を吊り上げることで、ポンプバレル2の下部室21から上部室23へとポンプ3を移動させることができ、当該上部室23からポンプ3を搬出することができる。また、ポンプ3を上部室23まで吊り上げた後は、第1~第3開閉弁51~53を開状態から閉状態に切り替えることにより、上部室23と下部室21との連通を遮断することができる。これにより、上部室23から下部室21へと空気が流入するのを防止しながら、上部室23からヘッドプレート25を取り外して上部室23を開放することができ、当該上部室23からポンプ3を容易に搬出することができる。
[変形例]
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示はこれに限定されるわけではなく、例えば次のような変形が可能である。
前記実施形態では、上部室23及び第1中間室221内のガスを水素ガスから窒素ガスに置換する図3のステップ1-2において、第7バルブ70Gを閉状態から開状態に切り替えたが、第7バルブ70Gは閉状態のままとしてもよい。この場合、第1中間室221からの水素ガスの排出は、第3ガス導出管68ではなく第1ガス導出管66を通じて行われることになる。つまり、第1中間室221内の水素ガスは、第2窒素ガス導入管65から導入される窒素ガスに押されることにより、第1中間室221から開状態にある第1開閉弁51を通じて上部室23へと移動し、さらに当該上部室23から第1ガス導出管66を通じて外部に排出される。窒素ガスは水素ガスよりも重いので、このような水素ガスの排出は支障なく行われ得る。
また、前記のように図3のステップ1-2で第7バルブ70Gを閉状態に維持した場合、続くステップ1-3では第7バルブ70Gを閉状態から開状態に切り替えるようにする。これにより、上部室23を大気開放しつつ、第1中間室221を窒素ガスで満たされる状態に維持することができる。
前記実施形態では、上部室23内のガスを窒素ガスから水素ガスに置換する作業(図4のステップ2-2)と、第1中間室221内のガスを窒素ガスから水素ガスに置換する作業(図4のステップ2-3)とをこの順に行ったが、これら上部室23及び第1中間室221に対するガス置換を同時に行ってもよい。すなわち、上部室23内のガスを空気から窒素ガスに置換するステップ2-1の後、第1開閉弁51及び第1バルブ70Aを閉状態から開状態に切り替えるとともに、第2、第3及び第5バルブ70B,70C,70Eを開状態から閉状態に切り替えることにより、ステップ2-2を経ずにステップ2-3に直接移行してもよい。このようにすれば、上部室23及び第1中間室221に対する窒素ガスから水素ガスへの置換を同時に行うことができる。
前記実施形態では、液化ガスタンク1に貯留される液化ガスが液化水素LHであることを前提に、ポンプバレル2の中間室22(第1及び第2中間室221,222)及び上部室23内のガスを水素ガス又は窒素ガスに置換可能なガス置換装置6をポンプバレル2に適用したが、ガス置換装置は、中間室及び上部室内のガスを液化ガスに対応するガス又は不活性ガスに置換可能なものであればよく、その限りにおいて置換ガスの種類は適宜変更可能である。
前記実施形態では、ポンプバレル2の下部室21から上部室23までポンプ3を吊り上げ可能な吊上げ装置4をポンプバレル2の上部室23に配置するために、当該上部室23の天井を構成するヘッドプレート25の下面に吊上げ装置4を取り付けたが、これに代えて、上部室23の内壁に吊上げ装置4を着脱可能に取り付けてもよい。さらに、上部室23への吊上げ装置4の配置自体を省略してもよい。例えば、ポンプ3の搬出入時に、ポンプバレル2の外部にウィンチ等からなる外部吊上げ装置を設置し、当該外部吊上げ装置を用いてポンプ3の搬出入を行ってもよい。
前記実施形態では、下部室21と上部室23との間に、第1~第3開閉弁51~53によって仕切られた2つの部屋(第1中間室221及び第2中間室222)からなる中間室22を設けたが、3つ以上の部屋からなる中間室を設けてもよい。逆に、中間室を単一の部屋から構成してもよい。言い換えると、ポンプバレルは、上部室と、上部室の下方に第1開閉弁を挟んで配置された単一の中間室と、当該中間室の下方に第2開閉弁を挟んで配置された下部室とを含むものであってもよい。この場合でも、ガス置換装置を用いて、ポンプの搬出時に中間室及び上部室内のガスを窒素ガスに置換し、かつポンプの搬入時に中間室及び上部室内のガスを水素ガスに置換することにより、ポンプの搬出入時にポンプバレルを通じて不適切なガスの出入りが生じるのを防止することができる。
[まとめ]
前記実施形態及びその変形例には、以下の開示が含まれる。
本開示の一局面に係る液化ガスタンクは、液化ガスを貯留するタンク本体と、前記液化ガスを払い出すために前記タンク本体内に配置されたポンプと、前記ポンプを収容するとともに当該ポンプの収容位置から上方に延びて前記タンク本体の外側へと至る下部室、当該下部室の上方に配置された中間室、及び当該中間室の上方に配置された上部室とを含む筒状のポンプバレルと、前記上部室と前記中間室との間に開閉可能に設けられた第1開閉弁と、前記中間室と前記下部室との間に開閉可能に設けられた第2開閉弁と、前記中間室及び前記上部室内のガスを前記液化ガスに対応するガスと不活性ガスとの間で切り替え可能なガス置換装置とを備える。
この液化ガスタンクによれば、ポンプの搬出入時にポンプバレルを通じて不適切なガスの出入りが生じるのを防止することができる。
例えば、メンテナンス等のためにポンプをタンク本体から取り出す搬出時には、ポンプを下部室から上部室へと吊り上げた上で、ガス置換装置を用いて中間室及び上部室の内部を不活性ガスに置換し、その状態でポンプを上部室から搬出することにより、貯留されている液化ガスに対応するガスが大気に飛散するのを防止することができる。一方、ポンプをポンプバレルの下部室に据え付ける搬入時には、ガス置換装置を用いて中間室及び上部室内のガスを液化ガスに対応するガスに置換し、その状態で上部室から下部室へとポンプを下降させることにより、液化ガスに対応するガスとは異なるガスがタンク本体内に混入するのを防止することができる。
特に、下部室と上部室との間に中間室が形成される本態様によれば、液化ガスに対応するガス又は不活性ガスによって当該中間室を選択的に満たすことにより、下部室と上部室との間で異種のガスが直接出入りするのを防ぐバッファとして中間室を利用することができ、上述した不適切なガスの出入りを効果的に防止することができる。
好ましくは、前記液化ガスタンクは、前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との間に配置された第3開閉弁をさらに備え、前記中間室は、前記第1開閉弁と前記第3開閉弁との間に画成された第1中間室と、前記第2開閉弁と前記第3開閉弁との間に画成された第2中間室とを含む。
このように、開閉弁で仕切られた2つの部屋(第1中間室及び第2中間室)を中間室として設けた場合には、中間室に期待される上述したバッファとしての機能をより高めることができ、ポンプバレルを通じた不適切なガスの出入りを高い確率で阻止することができる。
好ましくは、前記ガス置換装置は、前記液化ガスに対応するガスを供給する第1供給源と、前記不活性ガスを供給する第2供給源と、前記第1及び第2供給源から供給されるガスを選択的に前記第1及び第2中間室並びに前記上部室に導入するための導入部と、前記第1及び第2中間室並びに前記上部室からガスを排出するための導出部とを含む。
この態様では、ポンプの搬出入時に、下部室に近い第2中間室の内部を液化ガスに対応するガスで満しつつ、上部室に近い第1中間室内のガスを液化ガスに対応するガスと不活性ガスとの間で適宜入れ替えることができる。これにより、液化ガスに対応するガスが大気に飛散すること、及び当該ガス以外のガスがタンク本体に混入するのをそれぞれ効果的に防止することができ、ポンプバレルを通じた不適切なガスの出入りを高い確率で阻止することができる。
具体的に、前記導入部は、前記上部室及び前記第2中間室に前記液化ガスに対応するガスを導入する第1ガス導入管と、前記上部室及び前記第1中間室に前記不活性ガスを導入する第2ガス導入管とを有するものとすることができる。
この態様では、第1及び第2ガス導入管を用いて上述したガス置換を適切に行うことができる。
本開示の他の局面に係る液化ガスタンク用ポンプのメンテナンス方法は、上述した液化ガスタンクにおける前記ポンプをメンテナンスする方法であって、前記第1~第3開閉弁を開いた状態で前記ポンプを前記下部室から前記上部室へ引き上げる第1ステップと、前記第2及び第3開閉弁を閉じた状態で、前記ガス置換装置を用いて、前記上部室及び前記第1中間室内のガスを前記液化ガスに対応するガスから前記不活性ガスに置換しかつ前記第2中間室を前記液化ガスに対応するガスで満たす第2ステップと、前記第1~第3開閉弁を閉じた状態で前記上部室を開放し、当該上部室から前記ポンプを搬出する第3ステップとを含む。
さらに、前記メンテナンス方法は、前記第3ステップの後、前記ポンプを前記上部室に挿入する第4ステップと、前記第1開閉弁を閉じた状態で、前記ガス置換装置を用いて前記上部室内のガスを空気から前記不活性ガスに置換する第5ステップと、前記第2及び第3開閉弁を閉じた状態で、前記ガス置換装置を用いて、前記上部室及び前記第1中間室内のガスを前記不活性ガスから前記液化ガスに対応するガスに置換しかつ前記第2中間室を前記液化ガスに対応するガスで満たす第6ステップと、前記第1~第3開閉弁を開いた状態で前記ポンプを前記上部室から前記下部室へ下降させる第7ステップとをさらに含んでいてもよい。
このような方法によれば、ポンプバレルを通じた不適切なガスの出入りを防止しつつタンク本体から適切にポンプを搬出入することができる。